JP5569471B2 - 剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物 - Google Patents
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Description
この種のシリコーン組成物は、キュアー性に優れ、かつポットライフも良好なことから現在でも主要な材料として利用されている。
(式中、R3はエチル基、プロピル基又はブチル基である。)
即ち、従来の架橋剤からの硬化性改良手法では、SiH基量増大による硬化皮膜特性の重剥離化が避けられなかったが、上記架橋剤を用いたシリコーン組成物では、軽薄離化しつつ硬化性を向上させることができることを見出し、本発明をなすに至った。
〔請求項1〕
(A)下記一般式(1)で示され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(式中、R1は独立にアルケニル基であり、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない一価有機基であり、Xは独立に下記式
で示される基である。α、β、θ、ι、κはオルガノポリシロキサンの回転粘度計により測定した25℃での粘度を0.05Pa・sから30質量%トルエン希釈粘度で70Pa・sの範囲とする正数から選ばれ、β、θ、ι、κは0であってもよい。a1、a2、a3はそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有し、そのうち少なくとも1個は下記一般式(2)
(式中、R3はエチル基、プロピル基又はブチル基である。)
で示されるシロキサン単位として有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:含有されるケイ素原子に結合した水素原子のモル数が、(A)成分に含まれるアルケニル基モル数の1〜5倍に相当する量、
(C)触媒量の白金族金属系触媒
を必須成分とする剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
〔請求項2〕
更に、(D)有機溶剤を(A)成分100質量部に対して10〜100,000質量部含有する請求項1記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
〔請求項3〕
(B)成分が、下記平均組成式(3)で示され、かつ一般式(2)で示されるシロキサン単位を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項1又は2記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
R3 ηMeεHζSiO(4-η-ε-ζ)/2 (3)
(式中、Meはメチル基であり、R3は上記と同じであり、εは0〜2.5、ζは0.1〜2、ηは0.1〜3で、ε+ζ+ηは1〜3の実数であり、1分子中に3個以上のSiH基を有し、回転粘度計により測定した25℃の粘度が0.005〜10Pa・sの範囲に入るように選ばれる。)
〔請求項4〕
(B)成分が、下記一般式(4)及び/又は下記一般式(5)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項3記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
(式中、R3は上記と同じであり、R4は独立に水素原子、メチル基又はR3であり、Yは下記式
で示される基であり、aは1以上の整数、b、c、d、e、f、gは0以上の整数であって、1分子中に3個以上のSiH基を有し、回転粘度計により測定した25℃の粘度が0.005〜10Pa・sの範囲に入るように選ばれる。)
〔請求項5〕
(B)成分のR3がエチル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
本発明の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物から調製した処理浴は、経時後も良好な硬化性を維持し、剥離特性の変化も小さいことから、離型性能の再現性に優れた硬化皮膜が得られ、作業性も向上する。
(式中、R1は独立にアルケニル基であり、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない一価有機基であり、Xは独立に下記式
で示される基である。α、β、θ、ι、κはオルガノポリシロキサンの25℃での粘度を0.05Pa・sから30質量%トルエン希釈粘度で70Pa・sの範囲とする正数から選ばれ、β、θ、ι、κは0であってもよい。a1、a2、a3はそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
なお、上記式(1)において、α、β、θ、ι、κは、後述する粘度を満たす正数であるが、更に、1分子中のアルケニル基の数[β+{θ×(κ+a3)}+a1+a2]が2〜300、特に3〜280の範囲になるように選ばれることが好ましい。
なお、式(1)において、α、β、θ、ι、κとしては、重合度[α+β+{θ×(ι+κ+1)}+2]が50〜20,000、特に55〜19,000の範囲になるように選ばれることが好ましい。
ここで、上記式(2)中のR3は、エチル基、プロピル基、ブチル基から選ばれるアルキル基である。R3としてはエチル基が特に好ましい。
上記一般式(2)で示されるシロキサン単位としては、H(C2H5)SiO2/2単位、H(C3H7)SiO2/2単位、H(C4H9)SiO2/2単位が例示できる。
R3 ηMeεHζSiO(4-η-ε-ζ)/2 (3)
上記式(3)中、Meはメチル基であり(以下、同じ)、R3は上記と同じであり、εは0〜2.5、好ましくは0〜2、ζは0.1〜2、好ましくは0.2〜1.5、ηは0.1〜3、好ましくは0.2〜2で、ε+ζ+ηは1〜3、好ましくは1.5〜2.8の実数であり、25℃の粘度が0.005〜10Pa・s、好ましくは0.01〜10Pa・sの範囲となるように選択される。この粘度範囲を外れると硬化性が低下してしまう。
(B)成分として、より好ましくは下記一般式(4)及び/又は(5)で示される直鎖状又は環状構造のオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、1分子中に直鎖状構造と環状構造が同時に含まれているオルガノハイドロジェンポリシロキサンであってもよい。
で示される基であり、aは1以上、好ましくは1〜1,000の整数、b、c、d、e、f、gは0以上の整数、好ましくはbは0〜900の整数、cは0〜500の整数、dは0〜900の整数、eは0〜500の整数、fは0〜500の整数、gは0〜500の整数であって、25℃の粘度が0.005〜10Pa・sの範囲に入るように選ばれる。
(D)成分を配合する場合の使用量は、上記(A)成分100質量部に対して10〜100,000質量部、特に10〜10,000質量部の範囲が好ましい。配合量が多すぎると塗工性が低下する場合があり、少なすぎるとポットライフが不足する場合がある。
ここで、基材としては、グラシン紙、ポリエチレンラミネート紙、クラフト紙、クレーコート紙、ミラーコート紙等の紙、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル等のプラスチックフィルムなどが挙げられる。
(A)成分として、30質量%トルエン溶液の25℃での粘度が40Pa・sであり、分子鎖の両末端はジメチルビニルシリル基で封鎖され、末端を除く主骨格はメチルビニルシロキサン単位が0.7モル%とジメチルシロキサン単位が99.3モル%で構成されているオルガノポリシロキサンA−1(ビニル基含有量=0.01モル/100g)を100質量部、及び(D)成分として、トルエン2,375質量部をフラスコに取り、20〜40℃で撹拌溶解した。
得られた溶液に、(B)成分として、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(C2H5)HSiO2/2で表されるエチルハイドロジェンシロキサン単位を95モル%含有し、25℃における粘度が0.03Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−1(SiH含有量=1.3モル/100g)を2質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し3倍に相当)、バスライフ延長剤として、3−メチル−1−ブチン−3−オールを1質量部配合し、20〜40℃で1時間撹拌混合した。
基材に塗工する直前に、(C)成分として、白金とビニルシロキサンとの錯塩を白金換算質量で100ppm添加して、組成物を調製した。
調製した組成物を25℃,湿度60%において開放状態で30分放置した後、メイヤーバーを用いて100μmPE(ポリエチレン)ラミネート紙と38μmPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムへ均一に塗工し、所定条件にてキュアーして、塗工量が1.0g/m2と0.2g/m2の評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例1において、(B)成分として、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(C2H5)HSiO2/2で表されるエチルハイドロジェンシロキサン単位を99モル%含有し、25℃における粘度が1Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−2(SiH含有量=1.3モル/100g)を1.5質量部、及び(C2H5)HSiO2/2で表されるエチルハイドロジェンシロキサン単位100モル%からなり、25℃における粘度が0.005Pa・sである環状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−3(SiH含有量=1.6モル/100g)を0.5質量部(ケイ素原子に直結した水素原子の合計モル数が(A)成分の含有するビニル基に対し2.75倍に相当)とした以外は同様に組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例1において、(B)成分として、以下の方法で調製されたオルガノハイドロジェンポリシロキサン混合物B−4を3質量部(ケイ素原子に直結した水素原子の合計モル数が(A)成分の含有するビニル基に対し3倍に相当)とした以外は同様に組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
加熱装置、冷却装置、撹拌装置が取り付けられた1Lフラスコに水200質量部とトルエン74質量部を取り、50℃に加熱した。別途、0.5L滴下ロートに、(C2H5)HSiCl2を90.3質量部(0.7モル)、(CH3)SiCl3を2.99質量部(0.02モル)、(CH3)2SiCl2を30.96質量部(0.24モル)、(CH3)3SiClを4.34質量部(0.04モル)、及びトルエンを74質量部採り、1Lフラスコ内へ撹拌しながら10分で滴下した。滴下終了後、50℃を維持しながら3時間撹拌を続けた。撹拌終了後、静置して分離してきた塩酸酸性の水相を除去、引き続き水200質量部を加えて10分撹拌後静置し、再度分離してきた水相を除去して水洗した。得られた有機相から減圧蒸留によりトルエン及び低分子量シロキサンを除去し、50質量部のオルガノハイドロジェンポリシロキサンを得た。
このものは(C2H5)HSiO2/2が69モル%、(CH3)SiO3/2が3モル%、(CH3)2SiO2/2が23モル%、(CH3)3SiO1/2が5モル%の平均組成からなる直鎖状及び分岐状ポリシロキサンが80質量%、(C2H5)HSiO2/2が79モル%、(CH3)2SiO2/2が21モル%の平均組成からなる環状ポリシロキサンが15質量%、(C2H5)HSiO2/2が70モル%、(CH3)SiO3/2が4モル%、(CH3)2SiO2/2が22モル%、(CH3)3SiO1/2が4モル%の平均組成からなる直鎖状又は分岐状構造と環状構造を併せ持つポリシロキサンが5質量%の混合物であった。この混合物の25℃における粘度は0.06Pa・s、SiH含有量は1.0モル/100gであった。
(A)成分として、25℃での粘度が0.1Pa・sであり、分子鎖の両末端はジメチルビニルシリル基で封鎖され、主骨格はジメチルシロキサン単位が96モル%で構成されているオルガノポリシロキサンA−2(ビニル基含有量=0.04モル/100g)を100質量部、(B)成分として、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(C3H7)HSiO2/2で表されるプロピルハイドロジェンシロキサン単位を50モル%、(CH3)HSiO2/2で表されるメチルハイドロジェンシロキサン単位を45モル%含有し、25℃における粘度が0.05Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−5(SiH含有量=1.2モル/100g)を7質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し2倍に相当)、バスライフ延長剤として、3−メチル−1−ブチン−3−オールを1質量部で採り、20〜40℃で1時間撹拌混合した。
基材に塗工する直前に、(C)成分として、白金とビニルシロキサンとの錯塩を白金換算質量で100ppm添加して、無溶剤型組成物を調製した。
調製した組成物を25℃,湿度60%において開放状態で30分放置した後、IRテスターを用いて100μmPEラミネート紙と38μmPETフィルムへ均一に塗工し、所定条件にてキュアーして、塗工量が1.0g/m2と0.2g/m2の評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例4において、(A)成分として、25℃での粘度が1Pa・sであり、分子鎖の末端はジメチルビニルシリル基で封鎖され、主骨格はジメチルシロキサン単位が97モル%、メチルシロキサン単位が1モル%で構成されている分岐状オルガノポリシロキサンA−3(ビニル基含有量=0.02モル/100g)を100質量部、(B)成分として、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(C4H9)HSiO2/2で表されるプロピルハイドロジェンシロキサン単位を30モル%、(CH3)HSiO2/2で表されるメチルハイドロジェンシロキサン単位を65モル%含有し、25℃における粘度が0.05Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−6(SiH含有量=1.2モル/100g)を4質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し2.5倍に相当)とした以外は同様に組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例1において、(A)成分として、30質量%トルエン溶液の25℃での粘度が5Pa・sであり、分子鎖の両末端はジメチルビニルシリル基で封鎖され、末端を除く主骨格はメチルビニルシロキサン単位が0.7モル%とジメチルシロキサン単位が99.3モル%で構成されているオルガノポリシロキサンA−4(ビニル基含有量=0.01モル/100g)を100質量部、(B)成分として分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(C2H5)HSiO2/2で表されるエチルハイドロジェンシロキサン単位を60モル%、(CH3)HSiO2/2で表されるメチルハイドロジェンシロキサン単位を39.5モル%含有し、25℃における粘度が5Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−7(SiH含有量=1.4モル/100g)を2質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し2.8倍に相当)とした以外は同様に組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例1において、(B)成分として分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(CH3)HSiO2/2で表されるメチルハイドロジェンシロキサン単位を95モル%含有し、25℃における粘度が0.05Pa・sであるオルガノハイドロジェンポリシロキサンB−10(SiH含有量=1.5モル/100g)を2質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し3倍に相当)とした以外は同様に実施して組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例1において、(B)成分として分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、末端を除く主骨格は(C2H5)HSiO2/2で表されるエチルハイドロジェンシロキサン単位を65モル%、(CH3)2SiO2/2で表されるジメチルシロキサン単位を35モル%含有し、25℃における粘度が12Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−8(SiH含有量=0.9モル/100g)を4質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し3.5倍に相当)とした以外は同様に実施して組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例4において、(B)成分として、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(CH3)HSiO2/2で表されるメチルハイドロジェンシロキサン単位を65モル%、(CH3)2SiO2/2で表されるジメチルシロキサン単位を30モル%含有し、25℃における粘度が0.05Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−11(SiH含有量=1.0モル/100g)を7.5質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し2倍に相当)とした以外は同様に組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
実施例4において、(B)成分として、分子鎖両末端がトリメチルシリル基で封鎖され、(C2H5)HSiO2/2で表されるエチルハイドロジェンシロキサン単位を70モル%、25℃における粘度が0.004Pa・sである直鎖状オルガノハイドロジェンポリシロキサンB−9(SiH含有量=0.9モル/100g)を9質量部(ケイ素原子に直結した水素原子のモル数が(A)成分の含有するビニル基に対し2倍に相当)とした以外は同様に組成物を調製し、評価用試料を作製した。評価は下記の硬化皮膜特性の評価方法の記載に従い、その結果を表1に示した。
1)硬化性
熱風循環式乾燥機で100℃、規定秒数(2,5,7,10,12,15,17,20,22,25,27,30,35,40秒)加熱処理して作製した評価用試料の硬化皮膜表面を指でこすり、皮膜表面のくもりの度合を観察し、曇りがなくなるまでに要した最短の加熱処理秒数により評価した。
経時初期の組成物を熱風循環式乾燥機で120℃,30秒間加熱処理して評価用試料を作製し、その硬化皮膜表面にアクリル系溶剤型粘着剤〔オリバインBPS−5127(東洋インキ製造(株)製)〕を塗布して100℃で3分間熱処理し、次いで、この処理面に坪量64g/m2の上質紙を貼り合わせて2kgローラーで1往復圧着し、25℃で20時間エージングさせた。この試料を5cm幅に切断し、引張り試験機を用いて180°の角度で剥離速度0.3m/分で貼り合わせ紙を引張り、剥離するのに要する力(N)を測定した。測定はオートグラフDSC−500(島津製作所(株)製)を使用した。
Claims (5)
- (A)下記一般式(1)で示され、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン:100質量部、
(式中、R1は独立にアルケニル基であり、R2は独立に脂肪族不飽和結合を含有しない一価有機基であり、Xは独立に下記式
で示される基である。α、β、θ、ι、κはオルガノポリシロキサンの回転粘度計により測定した25℃での粘度を0.05Pa・sから30質量%トルエン希釈粘度で70Pa・sの範囲とする正数から選ばれ、β、θ、ι、κは0であってもよい。a1、a2、a3はそれぞれ独立に1〜3の整数である。)
(B)1分子中にケイ素原子に結合した水素原子を少なくとも3個有し、そのうち少なくとも1個は下記一般式(2)
(式中、R3はエチル基、プロピル基又はブチル基である。)
で示されるシロキサン単位として有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン:含有されるケイ素原子に結合した水素原子のモル数が、(A)成分に含まれるアルケニル基モル数の1〜5倍に相当する量、
(C)触媒量の白金族金属系触媒
を必須成分とする剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。 - 更に、(D)有機溶剤を(A)成分100質量部に対して10〜100,000質量部含有する請求項1記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
- (B)成分が、下記平均組成式(3)で示され、かつ一般式(2)で示されるシロキサン単位を含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項1又は2記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
R3 ηMeεHζSiO(4-η-ε-ζ)/2 (3)
(式中、Meはメチル基であり、R3は上記と同じであり、εは0〜2.5、ζは0.1〜2、ηは0.1〜3で、ε+ζ+ηは1〜3の実数であり、1分子中に3個以上のSiH基を有し、回転粘度計により測定した25℃の粘度が0.005〜10Pa・sの範囲に入るように選ばれる。) - (B)成分のR3がエチル基である請求項1〜4のいずれか1項に記載の剥離紙又は剥離フィルム用シリコーン組成物。
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