JPWO2010035461A1 - 積層セラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

上層のセラミックスラリーなどによる内部電極パターンへのアタックを抑制、防止して、層間剥離を招くことなく、信頼性の高い内部電極を備えた積層セラミック電子部品を製造することを可能にする。基材1上に、セラミックスラリーを塗布・乾燥してセラミックグリーンシート2aを形成し、その上に内部電極ペーストを付与・乾燥させて内部電極パターン3aを形成し、その上にセラミックグリーンシートおよび内部電極パターンに含まれるバインダーを溶解しない溶剤を用いた樹脂ペーストを塗布して、硬化させることにより硬化樹脂層4を形成した後、同様にして、セラミックグリーンシート2bの形成、内部電極パターン3bの形成を行い、複合積層体10を形成する。そして、上述のようにして形成した複合積層体10を積み重ねる工程を繰り返して、焼成後に積層セラミック電子部品素子となる未焼成の積層体を形成する。

Description

本発明は、セラミックスラリーを塗布することによってセラミックグリーンシートを形成し、内部電極ペーストを所定のパターンで塗布することにより内部電極パターンを形成する工程を経て製造される、積層セラミック電子部品の製造方法に関する。
積層セラミックコンデンサのように、セラミック層と内部電極層とが交互に積層された構造を有する積層セラミック電子部品は、例えば、キャリアフィルム上にセラミックスラリーを塗工してセラミックグリーンシートを形成し、さらにセラミックグリーンシート上に内部電極ペーストを付与(印刷)して内部電極パターンを形成した後、所定パターンに打ち抜いたシートを順次積み重ねて積層体を形成し、これを焼成する工程を経て製造されるのが一般的である。
しかしながら、電子部品の薄層化、大容量化につれて、セラミックグリーンシートの積層枚数が増加し、積層工程に要する時間が長くなって、生産性が低下するに至っている。
そこで、キャリアフィルム上に形成したセラミックスラリーを印刷して形成したセラミックグリーンシート上に内部電極パターンを形成し、さらにその上にセラミックグリーンシート、内部電極パターンを順に形成することにより得られる、セラミックグリーンシートと内部電極パターンの少数単位積層体を打ち抜いた複合積層体を積み重ねることにより、積層工程に要する時間を短くして生産効率を向上させる方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上述のように内部電極パターンの上にさらにセラミックスラリーを印刷してセラミックグリーンシートを形成する方法の場合、上層として印刷したセラミックスラリーの溶剤によって下層の内部電極パターンやセラミックグリーンシートのバインダーが溶解される、いわゆるシートアタックを生じ、内部電極パターンの精度低下や、セラミックグリーンシートに生じるピンホールなどに起因するショート不良などが発生するという問題点がある。
また、シートアタックは、セラミックグリーンシートに含まれるバインダーと内部電極ペーストとの組み合わせによっては、セラミックグリーンシート上に内部電極ペーストを付与する際にも発生する。そして、この場合のシートアタックを防止する技術として、硬化性樹脂を含有させたセラミックスラリーを用いてセラミックグリーンシートを形成し、内部電極ペーストを付与する前にセラミックグリーンシート中の硬化性樹脂を硬化させることにより、セラミックグリーンシート中のバインダーが内部電極ペーストに溶解してしまうことを抑制、防止する技術が提案されている(特許文献2参照)。
この方法の場合、硬化したセラミックグリーンシートが、内部電極ペーストによるアタックを受けにくくなるものの、上述の特許文献1に開示されている方法にこの方法を応用した場合、セラミックグリーンシート自体が硬化した状態で積層されることになるため、層間密着力が不十分になり、デラミネーションの原因となるという問題点がある。
特開平8−250370号公報 特開2006−66852号公報
本発明は、上記課題を解決するものであり、セラミックグリーンシートを硬化させることなく、内部電極パターンの上層として形成されるセラミックグリーンシート(セラミックスラリー)などによる内部電極パターンへのアタックを抑制、防止して、信頼性の高い内部電極を備えた積層セラミック電子部品を確実に製造することが可能で、しかも、セラミックグリーンシートや内部電極ペーストなどの構成材料(例えば、溶剤やバインダーの種類など)を選択するにあたっての自由度の高い積層セラミック電子部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明(請求項1)の積層セラミック電子部品の製造方法は、
セラミック層と内部電極が積層され、セラミック層を介して内部電極が互いに対向するように配設された構造を有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
(a)基材上に、バインダーと溶剤とセラミック原料とを含むセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程と、
(b)前記セラミックグリーンシート上に、バインダーと導電成分とを含む内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程と、
(c)前記セラミックグリーンシートおよび前記内部電極パターン上に、前記セラミックグリーンシートおよび前記内部電極パターンに含まれる前記バインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布する工程と、
(d)前記樹脂ペースト中の前記硬化性樹脂を硬化させて硬化樹脂層を形成する工程と、
(e)前記硬化樹脂層上に、前記セラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程と、
(f)前記セラミックグリーンシート上に、前記内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程とを備え、
前記(c)〜(f)の工程を1回以上行うことを特徴としている。
また、本発明(請求項2)の積層セラミック電子部品の製造方法は、
セラミック層と内部電極が交互に積層され、セラミック層を介して内部電極が互いに対向するように配設された構造を有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
(a)基材上に、バインダーと導電成分とを含む内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程と、
(b)前記内部電極パターンおよびその周囲の前記基材上に、前記内部電極ペーストに含まれる前記バインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布する工程と、
(c)前記樹脂ペースト中の前記硬化性樹脂を硬化させて硬化樹脂層を形成する工程と、
(d)前記硬化樹脂層上に、バインダーと溶剤とセラミック原料とを含むセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程と、
(e)前記セラミックグリーンシート上に、前記内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程と、
(f)前記セラミックグリーンシート上および前記内部電極パターン上に、前記セラミックグリーンシートおよび前記内部電極パターンに含まれる前記バインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布する工程と、
(g)前記樹脂ペーストを硬化させて硬化樹脂層を形成する工程と、
(h)前記硬化樹脂層上にバインダーと溶剤とセラミック原料とを含むセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程とを備え、
前記(e)〜(h)の工程を1回以上行うことを特徴としている。
本発明の積層セラミック電子部品の製造方法は、前記基材上に、請求項1の(a)〜(f)の工程、または、請求項2の(a)〜(h)の工程を経て形成される、複数層のセラミックグリーンシートおよび複数層の内部電極パターンを備えた複合積層体を積み重ねる工程を繰り返して、焼成後に積層セラミック電子部品素子となる未焼成の積層体を形成する工程を備えていることを特徴としている。
また、前記セラミックグリーンシートおよび内部電極パターン中に含まれるバインダーは有機系溶剤に可溶であって、水系溶剤に不溶であり、かつ、前記樹脂ペーストに含まれる硬化性樹脂は水系溶剤に可溶な樹脂であり、かつ、前記樹脂ペーストに含まれる溶剤は水系溶剤であることが好ましい。
また、前記内部電極パターンを形成する工程の後で、形成された前記内部電極パターンの周囲の領域に、前記内部電極パターンとその周囲との段差を解消するための段差吸収用セラミックペーストを塗布、乾燥して段差吸収層を形成する工程を備えていることが好ましい。
また、前記内部電極パターンを形成する工程の前に、前記内部電極パターンが形成されるべき領域の周囲に、その後に形成される前記内部電極パターンとその周囲との段差を解消するための段差吸収用セラミックペーストを塗布、乾燥して段差吸収層を形成し、その後、前記段差吸収層が形成されていない領域に前記内部電極ペーストを付与、乾燥することにより前記内部電極パターンを形成することが好ましい。
また、前記樹脂ペーストに含まれる前記硬化性樹脂が光硬化性樹脂であることが好ましい。
前記樹脂ペーストを硬化させることにより形成される硬化樹脂層の厚さが0.03〜0.20μmであることが好ましい。
また、前記硬化樹脂層の形成に用いられる前記樹脂ペーストとして、該樹脂ペーストが硬化することにより形成される前記硬化樹脂層におけるセラミック粉末の割合が臨界粒子体積分率以下となるような割合で、セラミック粉末を含有しているものを用いることが望ましい。
本発明(請求項1)の積層セラミック電子部品の製造方法は、上述のように、(a)〜(f)の工程を備え、かつ、(c)〜(f)の工程を1回以上行うようにしており、基材上にセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成し、その上に内部電極ペーストを付与、乾燥させて内部電極パターンを形成した後、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターン上に、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンに含まれるバインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布し、硬化させて硬化樹脂層を形成した後、硬化樹脂層上に、セラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成し、このセラミックグリーンシート上に、内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程を1回以上行うようにしているので、硬化樹脂層により、その上に塗布されるセラミックスラリーにより内部電極パターンがアタックされることを阻止することが可能になる。その結果、精度の高い内部電極を備えた積層セラミック電子部品を製造することが可能になる。
すなわち、本発明の特徴は、基材上に、セラミックスラリーを塗布し、内部電極ペーストを付与して、基材上にセラミックグリーンシートとその上に形成された内部電極パターンを備えた層を複数有する複合積層体を形成するにあたり、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンの上から該セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンのバインダーを溶解しない溶剤を用いた硬化性樹脂ペーストを塗布して硬化させ、しかる後にその上に、セラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成するようにしているので、セラミックグリーンシートを硬化させることなく、該セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンへのセラミックスラリーによるシートアタックを効果的に防止することが可能になり、デラミネーションを引き起こしたりすることがなく、かつ、精度の高い内部電極を備えた積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品を効率よく製造することが可能になる。
また、樹脂ペーストを硬化(架橋)させた後、その上にセラミックスラリーを塗布するようにしているため、上層のセラミックスラリーの溶剤として、樹脂ペーストが未硬化の状態では、樹脂ペーストを溶解してしまうような溶剤を使用したとしても、硬化樹脂層は溶剤に溶けることがないため、樹脂ペーストの選定や、硬化樹脂層上に印刷されることになるセラミックスラリーに使用する溶剤の選定の自由度を格段に向上させることが可能になる。
また、内部電極ペーストとセラミックスラリーとの間には硬化樹脂層が介在する(硬化樹脂層により縁が切られる)ため、セラミックスラリーが含有する溶剤やバインダーとの関係で、内部電極ペーストが含有するバインダーの種類が制約されることもなくなる。したがって、この点でも材料の選択の自由道が向上する。
なお、本発明において、セラミックスラリーを塗布するとは、コータ法や、ドクターブレード法などによりセラミックスラリーをシート状に成形する場合や、グラビア印刷法などによりセラミックスラリーをシート状に印刷する場合などを含む広い概念である。
また、内部電極ペーストを付与する方法としては、例えば、スクリーン印刷法などにより内部電極ペーストをセラミックグリーンシート上に印刷して付着させる方法などが例示されるが、その他の種々の方法を用いることが可能である。
また、本発明(請求項2)の積層セラミック電子部品の製造方法は、上述のように、(a)〜(h)の工程を備え、かつ、(e)〜(h)の工程を1回以上行うようにしており、基材上に、内部電極パターンを形成し、さらに この内部電極パターンおよびその周囲の基材上に、内部電極ペーストに含まれるバインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布、硬化させて硬化樹脂層を形成し、この硬化樹脂層の上に、セラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成した後、同様にして内部電極パターンの形成、硬化樹脂層の形成、セラミックグリーンシートの形成を行うようにしているので、上述の請求項1の発明の場合と同様の特有の作用効果を得ることができる。
また、複数層のセラミックグリーンシートおよび複数層の内部電極パターンを備えた複合積層体を積み重ねる工程を繰り返して、焼成後に積層セラミック電子部品素子となる未焼成の積層体を形成することにより、積層工程に要する時間を減らして効率よく積層セラミック電子部品を製造することが可能になる。
セラミックグリーンシートおよび内部電極パターン中に含まれるバインダーとして、有機系溶剤に可溶であって、水系溶剤に不溶のものを用い、樹脂ペーストに含まれる硬化性樹脂として、水系溶剤に可溶のものを用いるとともに、樹脂ペーストに含まれる溶剤として、水系溶剤を用いるようにした場合、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターンに含まれるバインダーを溶かさないようにすることが可能になり、製品の電気的特性に直接影響する、セラミックグリーンシートおよび内部電極パターン中の粒子が再配列(充填の乱れ)を起こすことを防止して、電気的特性に優れた積層セラミック電子部品を得ることが可能になる。
また、内部電極パターンを形成した後、内部電極パターンの周囲の領域に、段差吸収用セラミックペーストを塗布して段差吸収層を形成することにより、段差を解消して、層間剥離などの生じにくい信頼性の高い積層セラミック電子部品を得ることが可能になる。なお、段差吸収層を配設するようにした場合、使用材料の種類が増えることになるため、従来の技術では、シートアタック回避などのため、セラミックスラリーや内部電極ペーストに用いられる溶剤の選定の幅が狭くなるが、本発明においては、いずれの溶剤にも溶解しない硬化樹脂層が上述のように所定の位置に介在して、シートアタックを防止する機能を果たすため、溶剤選定の自由度を高く維持することができる。
また、内部電極パターンを形成する前に、内部電極パターンが形成されるべき領域の周囲に、段差吸収用セラミックペーストを塗布、乾燥して段差吸収層を形成し、その後、内部電極パターンを形成すべき領域に内部電極ペーストを付与、乾燥することにより内部電極パターンを形成するようにした場合にも、同様の作用効果を得ることが可能である。
また、本発明においては硬化樹脂層を形成するための樹脂材料として、熱硬化性樹脂を用いることも可能ではあるが、樹脂ペーストに含まれる硬化性樹脂として光硬化性樹脂を用いることにより、熱硬化性樹脂を用いて加熱硬化させるようにした場合に比べて、基材が加熱されて膨張することによる、寸法精度や形状精度の低下を防止することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
また、樹脂ペーストを硬化させることにより形成される硬化樹脂層の厚さを0.03〜0.20μmとすることにより、シートアタックに起因する電気特性不良と、デラミネーションに起因する構造欠陥の双方を効率よく抑制することができるようになり、好ましい。
なお、硬化樹脂層の厚さが0.03μm未満になると、シートアタックを防止する作用が不十分になり、0.20μmを超えるとデラミネーションが生じやすくなる傾向がある。
また、樹脂ペーストとして、硬化樹脂層におけるセラミック粉末の割合が臨界粒子体積分率以下となるような割合で、セラミック粉末を含有しているものを用いる、すなわち、硬化樹脂層にセラミック粉末を含有させるようにした場合、焼成工程において、下層と上層のセラミックグリーンシートに硬化樹脂層中のセラミック粉末を拡散させて、下層と上層のセラミックグリーンシートを強固に結合させることが可能になり、デラミネーションなどの構造欠陥の発生をさらに確実に防止することができる。
本発明の積層セラミック電子部品の製造方法により製造された積層セラミックコンデンサの一例を示す断面図である。 本発明の実施例1の積層コイル部品の製造方法の一工程で形成した複合積層体を示す断面図である。 本発明の実施例2の積層コイル部品の製造方法の一工程で形成した複合積層体を示す断面図である。 本発明の実施例3の積層コイル部品の製造方法の一工程で形成した複合積層体を示す断面図である。 本発明の実施例4の積層コイル部品の製造方法の一工程で形成した複合積層体を示す断面図である。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
この実施例1では、代表的な積層セラミック電子部品の一つである、積層セラミックコンデンサを製造する場合を例にとって説明する。図1は、本発明の一実施例にかかる方法により製造される積層セラミックコンデンサの構成を示す図である。
図1に示すように、この積層セラミックコンデンサは、積層セラミック素子(積層セラミック電子部品素子)51中に、セラミック層52を介して、複数の内部電極53a,53bが積層され、かつ、セラミック層52を介して互いに対向する内部電極53a,53bが交互に積層セラミック素子51の逆側の端面54a,54bに引き出されて、該端面に形成された外部電極55a,55bに接続された構造を有している。
なお、この実施例1では、基材(支持フィルム)上に、第1誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)、第1内部電極パターン、硬化樹脂層、第2誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)、第2内部電極パターンを順次積層して、複合積層体を形成し、この複合積層体を所定数だけ積層する工程を経て積層セラミックコンデンサを製造する場合について説明する。
(1)本発明の実施例1にかかる積層セラミックコンデンサの作製
<セラミックスラリーの調製>
炭酸バリウム(BaCO3)および酸化チタン(TiO2)を1:1のモル比となるように秤量した。そして、Dy、Mgなどで変性し、ボールミルを用いて湿式混合し、脱水した後、乾燥させた。この乾燥粉末を、温度1000℃で2時間仮焼した後、乾式粉砕することにより、セラミック原料を得た。得られたセラミック原料60体積部と、バインダーとしてポリビニルブチラールの高重合品30体積部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル10体積部と、溶剤としてトルエン/エタノール(50/50)の混合物900体積部とを、直径1mmのジルコニア製玉石600体積部とともに、ボールミルに投入し、24時間湿式混合を行って、セラミックスラリーを調製した。
<積層セラミックコンデンサの作製>
上述のようにして調製したセラミックスラリーをコータ法により塗布して、図2に示すように、基材(支持フィルム)1上に厚さ1.2μmの第1誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)2aを形成した。それから、80℃、5分間の条件で乾燥を行った。
その後、乾燥させた第1誘電体グリーンシート2a上に、内部電極ペーストであるNi電極ペースト(内部電極ペースト)をスクリーン印刷法により塗布し、60℃、5分間の条件で乾燥を行うことにより、厚さ0.5μmの第1内部電極パターン3aを形成した。
なお、内部電極ペーストとしては、導電成分としてNi粉末を、溶剤としてジヒドロターピネオールアセテートを、バインダーとしてエチルセルロースを含むものを用いた。なお、以下の各実施例、比較例とも内部電極ペーストとしてはこの実施例1と同じものを用いている。
次に、第1誘電体グリーンシート2aと、その上に形成した第1内部電極パターン3aを覆うように、UV硬化性樹脂と、溶媒(水+イソプロピルアルコール(IPA))と、バインダ(アクリル系モノマー+光開始剤)とを含むUV硬化性樹脂溶液を所定の厚さ(0.01μm、0.03μm、0.10μm、0.20μm、0.22μm)になるように塗布し、UV硬化性樹脂層を形成し、5分間紫外線を照射することによりUV硬化性樹脂層を硬化させて、硬化樹脂層4を形成した。
なお、本発明において用いることが可能な光硬化性樹脂の好ましい例としては、UV硬化性アクリル樹脂、UV硬化性ウレタンアクリレート、UV硬化性ポリエステルアクリレート、UV硬化性ウレタン樹脂、UV硬化性エポキシアクリレート、UV硬化性イミドアクリレートなどが例示される。
それから、硬化樹脂層4の上に、セラミックスラリーをコータ法により塗布して、厚さ1.2μmの第2誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)2bを形成し、80℃で、5分間の条件で乾燥を行った。
次に、第2誘電体グリーンシート2b上に、スクリーン印刷法によりNi電極ペーストを塗布し、60℃で5分間の条件で乾燥して、厚さ0.5μmの第2内部電極パターン3bを形成した。そして、これにより2層の誘電体グリーンシート2a,2bと、2層の内部電極パターン3a,3bを有する複合積層体10を得た。なお、この複合積層体10は、1層の硬化樹脂層4を備えている。
得られた複合積層体10を連続剥離・積層機を用いて基材(支持フィルム)から剥離させながら300枚積み重ね、50℃、100MPaの条件で1分間圧着することにより、焼成後に積層セラミック素子(積層セラミック電子部品素子)となる未焼成の積層体を作製した。
そして、得られた積層体をチップ状にカットし、500℃の窒素雰囲気中において脱脂した後、1200℃で焼成して、積層セラミック素子51(図1)を得た。なお、上述の硬化樹脂層は、この焼成工程で分解、燃焼して消失する。
それから、この積層セラミック素子に、外部電極形成用の導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより、図1に示すような構造を有する、本発明の実施例にかかる積層セラミックコンデンサ(実施例の試料1〜5)を得た。
(2)比較用の積層セラミックコンデンサ(比較例1)の作製
この比較例1では、本発明の必須の構成要件である硬化樹脂層を形成する工程を設けることなく積層セラミックコンデンサを作製した。
<セラミックスラリーの調製>
この比較例1でも、上記実施例1の場合と同様の方法で調製された同じ組成のセラミックスラリーを用意した。
<積層セラミックコンデンサの作製>
上記のセラミックスラリーをコータ法により塗布して、基材(支持フィルム)上に厚さ1.2μmの第1誘電体グリーンシートを形成し、80℃、5分間の条件で乾燥を行った。
その後、乾燥させた第1誘電体グリーンシート上に、内部電極ペーストであるNi電極ペースト(内部電極ペースト)をスクリーン印刷法により塗布し、60℃、5分間の条件で乾燥を行うことにより、厚さ0.5μmの第1内部電極パターンを形成した。
次に、上記セラミックスラリーをコータ法により塗布して、第1誘電体グリーンシート上に形成した第1内部電極パターン上に、厚さ1.2μmの第2誘電体グリーンシートを形成し、80℃で、5分間の条件で乾燥を行った。
それから、第2誘電体グリーンシート上に、スクリーン印刷法によりNi電極ペーストを塗布し、60℃で5分間の条件で乾燥して、厚さ0.5μmの第2内部電極パターンを形成した。そして、これにより2層の誘電体グリーンシートと、2層の内部電極パターンを有する複合積層体を得た。なお、この複合積層体は、硬化樹脂層を備えていない。
得られた複合積層体を連続剥離・積層機を用いて基材(支持フィルム)から剥離させながら300枚積み重ね、50℃、100MPaの条件で1分間圧着することにより、焼成後に積層セラミック素子となる未焼成の積層体を作製した。
そして、得られた積層体をチップ状にカットし、500℃の窒素雰囲気中において脱脂した後、1200℃で焼成して、積層セラミック素子を得た。
それから、この積層セラミック素子に、外部電極形成用の導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより、図1に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサ(比較例1)を得た。
(3)比較用の積層セラミックコンデンサ(比較例2)の作製
この比較例2では、本発明の必須の構成要件である硬化樹脂層を設ける工程を設けない一方で、セラミックグリーンシートを硬化させる工程を経て積層セラミックコンデンサを作製した。以下、説明を行う。
<セラミックスラリーの調製>
まず、炭酸バリウム(BaCO3)および酸化チタン(TiO2)を1:1のモル比となるように秤量した。これをDy、Mgなどで変性し、ボールミルを用いて湿式混合し、脱水した後、乾燥させた。この乾燥粉末を、温度1000℃で2時間仮焼した後、乾式粉砕することにより、セラミック原料を得た。得られたセラミック原料60体積部と、バインダーとしてポリビニルブチラールの高重合品30体積部と、ポリビニルブチラールの硬化剤としてトリレンジイソシアネート(TDI)10体積部と、溶剤としてトルエン/エタノール(50/50)の混合物900体積部とを、直径1mmのジルコニア製玉石600体積部とともに、ボールミルに投入し、24時間湿式混合を行って、セラミックスラリーS1を調製した。
また、炭酸バリウム(BaCO3)および酸化チタン(TiO2)を1:1のモル比となるように秤量した。これに、Dy、Mgなどで変性して、ボールミルを用いて湿式混合し、脱水した後、乾燥させた。この乾燥粉末を、温度1000℃で2時間仮焼した後、乾式粉砕することにより、セラミック原料を得た。得られたセラミック原料60体積部と、バインダーとしてポリビニルブチラールの高重合品30体積部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル10体積部と、溶剤としてトルエン/エタノール(50/50)の混合物900体積部とを、直径1mmのジルコニア製玉石600体積部とともに、ボールミルに投入し、24時間湿式混合を行って、セラミックスラリーS2を調製した。このセラミックスラリーS2は、上記実施例1の積層セラミックコンデンサを製造するのに用いたセラミックスラリーと同じものである。
<積層セラミックコンデンサの作製>
上述のようにして作製したセラミックスラリーS1をコータ法により塗布して、基材(支持フィルム)上に厚さ1.2μmの第1誘電体グリーンシートを形成し、80℃、5分間の条件で乾燥を行った。
それから、乾燥させた第1誘電体グリーンシートを、150℃で10分間熱処理することにより、第1誘電体グリーンシートを硬化させた。
その後、硬化させた第1誘電体グリーンシート上に、内部電極ペーストであるNi電極ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、60℃、5分間の条件で乾燥を行うことにより、厚さ0.5μmの第1内部電極パターンを形成した。
次に、上記セラミックスラリーS2をコータ法により塗布して、第1誘電体グリーンシート上に形成した第1内部電極パターン上に、厚さ1.2μmの第2誘電体グリーンシートを形成し、80℃、5分間の条件で乾燥を行った。
それから、第2誘電体グリーンシート上に、スクリーン印刷法によりNi電極ペーストを塗布し、60℃で5分間の条件で乾燥して、厚さ0.5μmの第2内部電極パターンを形成することにより、2層の誘電体グリーンシートと2層の内部電極パターンを有する複合積層体を得た。なお、この複合積層体は、硬化樹脂層を備えていない。
得られた複合積層体を連続剥離・積層機を用いて基材(支持フィルム)から剥離させながら300枚積み重ね、50℃、100MPaの条件で1分間圧着することにより、焼成後に積層セラミック素子となる未焼成の積層体を作製した。
そして、得られた積層体をチップ状にカットし、500℃の窒素雰囲気中において脱脂した後、1200℃で焼成して、積層セラミック素子を得た。
それから、この積層セラミック素子に、外部電極形成用の導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより、比較例2の積層セラミックコンデンサを得た。なお、この比較例2の積層セラミックコンデンサの構造は、上記比較例1の積層セラミックコンデンサと同じである。
(4)特性の評価
上述のようにして作製した実施例1の積層セラミックコンデンサ(試料1〜5)と比較例1および2の積層セラミックコンデンサについて、電気特性不良率と、構造欠陥発生率を調べた。
なお、電気特性不良率は、上記実施例1の試料1〜5と、比較例1および2の試料について、ショート不良の発生率を調べ(n=100)、これを電気特性不良率とした。
また、構造欠陥発生率は、上記実施例1の試料1〜5および比較例1および2の試料について、デラミネーションの発生率を調べ(n=100)、これを電気特性不良率とした。
その結果を表1に示す。
Figure 2010035461
表1に示すように、誘電体シートを硬化させることなく、また、硬化樹脂層を設けるようにしていない比較例1の積層セラミックコンデンサの場合、誘電体シートどうしの接合力は損なわれないことからデラミネーション発生率は低いが、シートアタックを防止することができないためショート不良発生率が高くなることが確認された。
また、硬化樹脂層を設けないことは比較例1と同じであるが、第1誘電体シートを硬化させるようにした比較例2の積層セラミックコンデンサの場合、シートアタックを抑制してショート不良発生率を低減することはできるが、第1誘電体シートを硬化させているので、圧着時の流動性に乏しく、層間密着力が低下することに起因して、デラミネーション発生率が増大した。
これに対し、実施例1の積層セラミックコンデンサ(実施例の試料1〜5)の場合、比較例1および2の積層セラミックコンデンサに比べて、特性を大幅に改善できることが確認された。
特に、実施例の試料2〜4のように、硬化樹脂層を設けるとともに、その厚さを0.03〜0.20μmとした場合、ショート不良発生率を2%以下、デラミネーション発生率を3%以下にすることができた。
一方、硬化樹脂層の厚さを0.01μmとした実施例の試料1の場合、デラミネーション発生率は2%と低いが、ショート不良発生率が13%と高くなることが確認された。これは、硬化樹脂層の厚さがシートアタックを十分に防止することが可能な厚さを有していないことによるものである。
また、硬化樹脂層の厚さを0.22μmとした実施例の試料5の場合、ショート不良発生率は2%と低いが、デラミネーション発生率が15%と高くなることが確認された。これは、硬化樹脂層が0.20μmを超えると、脱脂工程での硬化樹脂層の熱分解後に、第1誘電体グリーンシートと第2誘電体グリーンシートの間、および第1内部電極パターンと第2誘電体グリーンシートの間に空隙層が発生することによるものと考えられる。
したがって、この実施例1の条件では、ショート不良発生率を2%以下、デラミネーション発生率を3%以下におさえるためには、硬化樹脂層の厚さを0.03〜0.2μmの範囲とすることが望ましいことが分かる。
この実施例2では、基材(支持フィルム)上に、まず第1内部電極パターンを形成し、その上に順次、硬化樹脂層、第1誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)、第2内部電極パターン、硬化樹脂層、第2誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)を積層して複合積層体を形成し、この複合積層体を所定枚数積層する工程を経て積層セラミックコンデンサを製造する場合について説明する。なお、この実施例2の場合にも、上記実施例1の場合と同様に、図1に示すような構造を有する積層セラミックコンデンサを製造した。
以下説明を行う。
(1)本発明の実施例2にかかる積層セラミックコンデンサの作製
<セラミックスラリーの調製>
炭酸バリウム(BaCO3)および酸化チタン(TiO2)を1:1のモル比となるように秤量した。これに、Dy、Mgなどで変性して、ボールミルを用いて湿式混合し、脱水した後、乾燥させた。この乾燥粉末を、温度1000℃で2時間仮焼した後、乾式粉砕することにより、セラミック原料を得た。得られたセラミック原料60体積部と、バインダーとしてポリビニルブチラールの高重合品30体積部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル10体積部と、溶剤としてトルエン/エタノール(50/50)の混合物900体積部とを、直径1mmのジルコニア製玉石600体積部とともに、ボールミルに投入し、24時間湿式混合を行って、セラミックスラリーを得た。
<積層セラミックコンデンサの作製>
図3に示すように、基材(支持フィルム)1上に、スクリーン印刷法により、所定パターンで内部電極ペースト(Niペースト)を印刷し、60℃で5分間乾燥して厚さ0.5μmの第1内部電極パターン3aを形成した。
それから、基材1上および第1内部電極パターン3a上に、UV硬化性樹脂と、溶媒(水+イソプロピルアルコール(IPA))と、バインダ(アクリル系モノマー+光開始剤)とを含むUV硬化性樹脂溶液を所定の厚さ(0.01μm、0.03μm、0.10μm、0.20μm、0.22μm)になるように塗布してUV硬化性樹脂層を形成し、5分間紫外線を照射することでUV硬化性樹脂層を硬化させて、第1硬化樹脂層4aを形成した。
次に、この第1硬化樹脂層4a上に、上述のようにして作製したセラミックスラリーを、コータ法により塗布して、UV硬化性樹脂層の全面に、厚さ1.2μmの第1誘電体グリーンシート2aを形成し、80℃、5分間の条件で乾燥を行った。
その後、乾燥させた第1誘電体グリーンシート2a上に、内部電極ペーストであるNi電極ペーストをスクリーン印刷法により塗布し、60℃、5分間の条件で乾燥を行うことにより、厚さ0.5μmの第2内部電極パターン3bを形成した。
次に、第2内部電極パターン3bとその周囲の第1誘電体グリーンシート2aを覆うように、UV硬化性樹脂と、溶媒(水+イソプロピルアルコール(IPA))と、バインダー(アクリル系モノマー+光開始剤)とを含むUV硬化性樹脂溶液を所定の厚さ(0.01μm、0.03μm、0.10μm、0.20μm、0.22μm)になるように塗布して、UV硬化性樹脂層を形成し、5分間紫外線を照射することでUV硬化性樹脂層を硬化させて、第2硬化樹脂層4bを形成した。
それから、第2硬化樹脂層4bの上に、上記のセラミックスラリーをコータ法により塗布し、80℃、5分間の条件で乾燥を行って、厚さ1.2μmの第2誘電体グリーンシート2bを形成することにより、2層の誘電体グリーンシート2a,2bと2層の内部電極パターン3a,3bを有する複合積層体10を得た。なお、この複合積層体10は、2層の硬化樹脂層4a,4bを備えている。
得られた複合積層体10を連続剥離・積層機を用いて基材(支持フィルム)1から剥離させながら300枚積み重ね、50℃、100MPaの条件で1分間圧着することにより、焼成後に積層セラミック素子となる未焼成の積層体を作製した。
そして、得られた積層体をチップ状にカットし、500℃の窒素雰囲気中において脱脂した後、1200℃で焼成して、積層セラミック素子を得た。
なお、上述の硬化樹脂層は、この焼成工程で分解、燃焼して消失する。
それから、この積層セラミック素子に、外部電極形成用の導電性ペーストを塗布し、焼き付けることにより、本発明の実施例2にかかる積層セラミックコンデンサ(実施例の試料6〜10)を得た。この積層セラミックコンデンサの構造は、図1に示した、上記実施例1のものと同じである。
(2)比較用の積層セラミックコンデンサ(比較例3)の作製
上記の第1および第2の硬化樹脂層を設ける工程を備えていないことを除いて、実施例2の場合と同様の方法で比較用の積層セラミックコンデンサ(比較例3)を作製した。
(3)特性の評価
上述のようにして作製した実施例2の積層セラミックコンデンサ(試料6〜10)と比較例3の積層セラミックコンデンサについて、電気特性不良率と、構造欠陥発生率を調べた。
なお、電気特性不良率は、上記実施例2の各試料および比較例3の試料について、ショート不良の発生率を調べ(n=100)、これを電気特性不良率とした。
また、構造欠陥発生率は、上記実施例2の各試料および比較例3の試料について、デラミネーションの発生率を調べ(n=100)、これを構造欠陥発生率とした。
その結果を表2に示す。
Figure 2010035461
硬化樹脂層を設けるようにしていない比較例3の積層セラミックコンデンサの場合、デラミネーション発生率は低いが、シートアタックを阻止することができないため、ショート不良発生率が高くなることが確認された。
これに対し、実施例2の積層セラミックコンデンサ(実施例の試料6〜10)の場合、比較例3の積層セラミックコンデンサに比べて、特性を改善できることが確認された。
特に、実施例の試料7〜9のように、硬化樹脂層を設けるとともに、その厚さを0.03〜0.20μmとした場合、ショート不良発生率およびデラミネーション発生率をいずれも3%以下にすることができた。
ただし、硬化樹脂層の厚さを0.01μmとした実施例の試料6の場合、デラミネーション発生率は2%と低いが、ショート不良発生率が14%と高くなることが確認された。これは、硬化樹脂層の厚さがシートアタックを十分に防止するのに必要な厚さを有していないことによるものと考えられる。
また、硬化樹脂層の厚さを0.22μmとした実施例の試料10の場合、ショート不良発生率は3%と低いが、デラミネーション発生率が17%と高くなることが確認された。これは、硬化樹脂層が0.20μmを超えると、脱脂工程での硬化樹脂層の熱分解後に、第1誘電体グリーンシートと第2誘電体グリーンシートの間、第1内部電極パターンと第1誘電体グリーンシートの間、および第2内部電極パターンと第2誘電体グリーンシートの間に空隙層が発生することによるものと考えられる。
したがって、この実施例2の条件では、ショート不良発生率およびデラミネーション発生率を3%以下におさえるためには、硬化樹脂層の厚さを0.03〜0.2μmの範囲とすることが望ましいことが分かる。
図4に示すように、第1内部電極パターン3a間、および第2内部電極パターン3b間に、段差吸収用誘電体ペーストを塗布し、60℃で5分間乾燥して段差吸収用誘電体パターン(段差吸収層))20を形成した以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサ(実施例の試料11〜15)を作製した。
なお、図4において、図2と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示す。
また、第1内部電極パターン間、および第2内部電極パターン間に、段差吸収用誘電体ペーストを塗布し、60℃で5分間乾燥して段差吸収用誘電体パターンを形成した以外は、上記実施例1における比較例1および2の場合と同様の方法で比較例4および5の積層セラミックコンデンサを作製した。
なお、段差吸収用誘電体ペーストとしては、第1および第2誘電体グリーンシートを形成するのに用いたセラミックスラリーと同一のセラミック材料を含むとともに、溶剤としてジヒドロターピネオールアセテートを、バインダーとしてポリビニルブチラールを含むペーストを用いた。
そして、この実施例3で作製した実施例の試料について、上記実施例1の場合と同様の方法でその特性を調べた。その結果を表3に示す。
Figure 2010035461
この実施例3の場合、上述のように、第1内部電極パターン間、および第2内部電極パターン間に、段差吸収用誘電体ペーストを塗布するようにしていることから、圧着時に全体を均一に圧着することが可能になる。その結果、表3に示すように、実施例1の場合よりも、さらに特性を改善することが可能になる。
また、この実施例3の条件でも、ショート不良発生率を2%以下、デラミネーション発生率を3%以下に抑えるためには、硬化樹脂層の厚さを0.03〜0.2μmの範囲とすることが望ましいことが確認された。
図5に示すように、第1内部電極パターン3a間、および第2内部電極パターン3b間に、段差吸収用誘電体ペーストを塗布し、60℃で5分間乾燥して段差吸収用誘電体パターン(段差吸収層))20を形成した以外は、実施例2と同様にして積層セラミックコンデンサ(実施例の試料16〜20)を作製した。
なお、図5において、図3と同一符号を付した部分は同一または相当する部分を示す。
また、第1および第2の硬化樹脂層を設ける工程を備えていないことを除いて、この実施例4の場合と同様の方法で比較用の積層セラミックコンデンサ(比較例6)を作製した。
なお、段差吸収用誘電体ペーストとしては、上記実施例3で用いたものと同じものを用いた。
そして、この実施例4で作製した実施例の試料16〜20および比較例6の試料について、上記実施例1の場合と同様の方法でその特性を調べた。その結果を表4に示す。
Figure 2010035461
表4に示すように、この実施例4の場合、上述のように、第1内部電極パターン間、および第2内部電極パターン間に、段差吸収用誘電体ペーストを塗布するようにしていることから、圧着時に全体を均一に圧着することが可能になるため、実施例1の場合よりも、さらに特性が向上する傾向があることが確認された。
また、この実施例4の条件でも、硬化樹脂層の厚さを0.03〜0.2μmの範囲とすることにより、ショート不良発生率を3%以下、デラミネーション発生率を2%以下に抑えることが可能になることが確認された。
硬化樹脂層を形成するのに、UV硬化性樹脂溶液の代わりに、熱硬化性樹脂と、溶剤(水+イソプロピルアルコール(IPA))と、バインダ(アクリル系モノマー)とを含む熱硬化性樹脂溶液を用い、硬化条件を120℃で5分間とした以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサ(実施例の試料21〜25)を作製した。
なお、本発明において用いることが可能な熱硬化性樹脂の好ましい例としては熱硬化性アクリル樹脂、熱硬化性エポキシ樹脂、熱硬化性ウレタンアクリレート、熱硬化性ポリエステルアクリレート、熱硬化性ウレタン樹脂、熱硬化性ユリア樹脂、熱硬化性メラミン樹脂などが例示される。
また、実施例1における比較例1,2と同様の方法で比較例7および8の積層セラミックコンデンサを作製した。すなわち、この比較例7および8は、実施例1における比較例1,2とは、ロットは異なるが同じものである。
そして、この実施例5で作製した実施例の試料21〜25および比較例7,8の試料について、上記実施例1の場合と同様の方法でその特性を調べた。その結果を表5に示す。
Figure 2010035461
表5に示す通り、硬化樹脂層を形成するのに、熱硬化性樹脂溶液を用いた場合、樹脂を硬化させるための加熱工程での基材の膨張などにより、UV硬化性樹脂溶液を用いた場合よりもわずかに特性が低下したが、それでも、実施例1の場合に準じる効果が得られることが確認された。
また、この実施例5の条件でも、硬化樹脂層の厚さを0.03〜0.2μmの範囲とすることにより、ショート不良発生率を3%以下、デラミネーション発生率を4%以下に抑えることが可能になることが確認された。
この実施例6では、実施例1の試料4の構成において、硬化樹脂層を形成するための樹脂ペーストとして、セラミックグリーンシートを構成するセラミック粉末と同じ組成のセラミック粉末を所定の範囲で含有させた樹脂ペーストを用いて積層セラミックコンデンサを作製した。
すなわち、この実施例7では、樹脂ペーストとして、UV硬化性樹脂と、溶媒(水+イソプロピルアルコール(IPA))と、バインダ(アクリル系モノマー+光開始剤)とを含み、さらに、セラミックグリーンシートを構成するセラミック粉末と同じ組成のセラミック粉末を、表6に示す範囲(形成される保護樹脂層中の体積分率が0.1vol%〜60vol%となるような範囲)で含有する樹脂ペーストを用いて積層セラミックコンデンサを作製した。
表6の保護樹脂層中のセラミック粉末の上記体積分率の値は、セラミック粉末を含む保護樹脂層に対するセラミック粉末の体積割合を示すものである。
なお、この実施例6の条件では、保護樹脂層中のセラミック粉末の臨界粒子体積分率(CPVC)は約50vol%となる。
この実施例6で作製した試料26〜29について、上記実施例1の場合と同様の方法でその特性を調べた。その結果を表6に併せて示す。なお、表6には、実施例1の試料4についての特性を併せて示す。
Figure 2010035461
表6に示すように、セラミック粉末を0.1vol%〜50vol%の範囲(すなわち、臨界粒子体積分率(CPVC)以下の範囲)で含有する保護樹脂層を形成した試料26〜28の場合、ショート不良率および構造欠陥発生率はいずれも1%と低く、特性の良好な積層セラミックコンデンサが得られることが確認された。
ただし、セラミック粉末を60vol%(すなわち、臨界粒子体積分率(CPVC)を超える割合)の割合で含有する保護樹脂層を形成した試料29の場合、構造欠陥発生率は1%と低かったが、ショート不良率が10%と、試料26〜28に比べていくらか高くなることが確認された。
この実施例6のように、セラミック粉末を含有する樹脂ペーストを用い、所定の割合でセラミック粉末を含有する硬化樹脂層を形成するようにした場合、焼成工程において、下層と上層のセラミックグリーンシートに硬化樹脂層中のセラミック粉末が拡散し、下層と上層のセラミックグリーンシートが強固に結合する。その結果、デラミネーションなどの構造欠陥の発生をさらに確実に防止して、信頼性の高い積層セラミック電子部品を製造することができる。
なお、保護樹脂層中のセラミック粉末の含有割合が、臨界粒子体積分率(CPVC)を超えると、セラミック粒子間に樹脂が存在しない領域が形成されてしまうため、あまり好ましくない。すなわち、樹脂が存在しない領域が形成されると、該領域が空隙となり、硬化樹脂層の上に塗布されたセラミックスラリー中の溶剤がこの空隙を通って下層のセラミックグリーンシートや内部電極層をアタックすることになる。したがって、本発明において、樹脂ペースト中のセラミック粉末の含有割合は、形成される硬化樹脂層におけるセラミック粉末の割合が臨界粒子体積分率(CPVC)以下となるような割合とすることが好ましい。
なお、上記実施例では、積層セラミックコンデンサを例にとって説明したが、本願発明は、積層インダクタ、積層LC複合部品など、セラミック層と内部電極とが積層された構造を有する種々の積層セラミック電子部品に適用することが可能である。
本発明は、さらにその他の点においても、上記実施例に限定されるものではなく、セラミック層および内部電極の積層数、内部電極の具体的なパターン、セラミック層および内部電極の構成材料などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本発明によれば、セラミックグリーンシートを硬化させることなく、上層のセラミックスラリーなどによる内部電極パターンへのアタックを抑制、防止して、層間剥離を招くことなく、信頼性の高い内部電極を備えた積層セラミック電子部品を効率よく製造することが可能になるとともに、セラミックグリーンシートや内部電極ペーストなどの材料を選択するにあたっての自由度を高く維持することができる。
したがって、本願発明は、積層セラミックコンデンサをはじめとする、セラミック層と内部電極とが積層された構造を有する種々の積層セラミック電子部品の分野に広く適用することができる。
1 基材(支持フィルム)
2a 第1誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)
2b 第2誘電体グリーンシート(セラミックグリーンシート)
3a 第1内部電極パターン
3b 第2内部電極パターン
4 硬化樹脂層
4a 第1硬化樹脂層
4b 第2硬化樹脂層
10 複合積層体
20 段差吸収用誘電体パターン(段差吸収層)
51 積層セラミック素子(積層セラミック電子部品素子)
52 セラミック層
53a,53b 内部電極
54a,54b 積層セラミック素子の端面
55a,55b 外部電極

Claims (9)

  1. セラミック層と内部電極が積層され、セラミック層を介して内部電極が互いに対向するように配設された構造を有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    (a)基材上に、バインダーと溶剤とセラミック原料とを含むセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程と、
    (b)前記セラミックグリーンシート上に、バインダーと導電成分とを含む内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程と、
    (c)前記セラミックグリーンシートおよび前記内部電極パターン上に、前記セラミックグリーンシートおよび前記内部電極パターンに含まれる前記バインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布する工程と、
    (d)前記樹脂ペースト中の前記硬化性樹脂を硬化させて硬化樹脂層を形成する工程と、
    (e)前記硬化樹脂層上に、前記セラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程と、
    (f)前記セラミックグリーンシート上に、前記内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程とを備え、
    前記(c)〜(f)の工程を1回以上行うことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. セラミック層と内部電極が交互に積層され、セラミック層を介して内部電極が互いに対向するように配設された構造を有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    (a)基材上に、バインダーと導電成分とを含む内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程と、
    (b)前記内部電極パターンおよびその周囲の前記基材上に、前記内部電極ペーストに含まれる前記バインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布する工程と、
    (c)前記樹脂ペースト中の前記硬化性樹脂を硬化させて硬化樹脂層を形成する工程と、
    (d)前記硬化樹脂層上に、バインダーと溶剤とセラミック原料とを含むセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程と、
    (e)前記セラミックグリーンシート上に、前記内部電極ペーストを付与、乾燥して内部電極パターンを形成する工程と、
    (f)前記セラミックグリーンシート上および前記内部電極パターン上に、前記セラミックグリーンシートおよび前記内部電極パターンに含まれる前記バインダーを溶解しない溶剤と硬化性樹脂とを含む樹脂ペーストを塗布する工程と、
    (g)前記樹脂ペーストを硬化させて硬化樹脂層を形成する工程と、
    (h)前記硬化樹脂層上にバインダーと溶剤とセラミック原料とを含むセラミックスラリーを塗布、乾燥してセラミックグリーンシートを形成する工程とを備え、
    前記(e)〜(h)の工程を1回以上行うことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記基材上に、請求項1の(a)〜(f)の工程、または、請求項2の(a)〜(h)の工程を経て形成される、複数層のセラミックグリーンシートおよび複数層の内部電極パターンを備えた複合積層体を積み重ねる工程を繰り返して、焼成後に積層セラミック電子部品素子となる未焼成の積層体を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 前記セラミックグリーンシートおよび内部電極パターン中に含まれるバインダーは有機系溶剤に可溶であって、水系溶剤に不溶であり、かつ、
    前記樹脂ペーストに含まれる硬化性樹脂は水系溶剤に可溶な樹脂であり、かつ、前記樹脂ペーストに含まれる溶剤は水系溶剤であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  5. 前記内部電極パターンを形成する工程の後で、形成された前記内部電極パターンの周囲の領域に、前記内部電極パターンとその周囲との段差を解消するための段差吸収用セラミックペーストを塗布、乾燥して段差吸収層を形成する工程を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  6. 前記内部電極パターンを形成する工程の前に、前記内部電極パターンが形成されるべき領域の周囲に、その後に形成される前記内部電極パターンとその周囲との段差を解消するための段差吸収用セラミックペーストを塗布、乾燥して段差吸収層を形成し、その後、前記段差吸収層が形成されていない領域に前記内部電極ペーストを付与、乾燥することにより前記内部電極パターンを形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  7. 前記樹脂ペーストに含まれる前記硬化性樹脂が光硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  8. 前記樹脂ペーストを硬化させることにより形成される硬化樹脂層の厚さが0.03〜0.20μmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  9. 前記硬化樹脂層の形成に用いられる前記樹脂ペーストが、該樹脂ペーストが硬化することにより形成される前記硬化樹脂層におけるセラミック粉末の割合が臨界粒子体積分率以下となるような割合で、セラミック粉末を含有していることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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