JP3437019B2 - 積層セラミックコンデンサの製造方法 - Google Patents

積層セラミックコンデンサの製造方法

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石川  浩
伸一 岩田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックコンデ
ンサに係り、特に、積層型のセラミックコンデンサの製
造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】積層セラミックコンデンサは、小型大容
量、半永久的な寿命、高周波に於ける低インピーダンス
などの優れた特性から、広い範囲で使用されている。そ
して、近年の電子デバイスの小型化に伴い、電子回路基
盤への高密度実装化が要求されるため、表面実装に対応
するチップ部品への市場ニーズは一段と活発化してい
る。 【0003】従来の積層セラミックコンデンサの製造方
法について以下に述べる。誘電体セラミック粉末と有機
樹脂等のバインダを、有機溶剤中に分散混合させたペー
ストを、ドクターブレイド方法等で一定の厚みに成膜す
ることでグリーンシートを作製し、Au,Ag,Pd,
Cu,Ni等の低抵抗金属粉末と有機樹脂等のバインダ
と有機溶剤からなる内部電極ペーストをスクリーン印刷
方法により前記のグリーンシート上へ印刷することで内
部電極を形成する。このグリーンシートを、内部電極が
交互に対向する電極となるようにグリーンシートごと打
ち抜き、金型内へ積層して、熱プレスなどで圧着するこ
とにより積層体を得る。この積層体を一個一個のコンデ
ンサ素子に切断し、脱バインダ、焼成を行い、積層セラ
ミックコンデンサ素子を得る。こうして得られた積層セ
ラミックコンデンサ素子の対向する内部電極の各々の電
極引き出し部が、露出する両端面に、外部電極端子を形
成し積層セラミックコンデンサを完成する。 【0004】ここで、積層セラミックコンデンサの小型
大容量には、誘電体セラミックを構成する誘電体材料固
有の定数である誘電率の大きな材料を用いるか、積層さ
れる電極の総面積を大きくするか、電極間に挟まれて積
層される誘電体層の厚みを薄くするか、3つの方法が上
げられる。ここで、誘電率の大きな材料を用いる事は材
料開発の面からも非常に難しく容易ではない。そこで、
誘電体層の薄膜化及び薄膜化に伴う積層数の増加による
総電極面積の増大化が行われているが、前述のグリーン
シートを用いた製造方法の場合、静電気やハンドリング
に対してグリーンシートの強度が不充分となり、薄膜化
には限界があった。そこで、スクリーン印刷方法により
誘電体ペーストを印刷乾燥し誘電体層を形成したあと、
同様に内部電極ペーストを先の誘電体層の上に複数の電
極パターンを印刷乾燥し、内部電極層を形成することを
繰り返す事で積層体を形成する印刷積層方法での湿式積
層の試みがなされている。 【0005】スクリーン印刷による湿式積層では、セラ
ミックペーストと内部電極ペーストを準備し、セラミッ
クペーストを積層体形状に繰り返し印刷しセラミックの
保護層を作製する。その上に内部電極ペーストを印刷
し、セラミックペーストを印刷する。さらに、先に印刷
した内部電極と対向する内部電極を印刷し、セラミック
ペーストを印刷する。これを必要な静電容量が得られる
まで繰り返すことで積層を行い、セラミックペーストを
用いて先に作製した保護層の場合と同様にして、セラミ
ックの保護層を作製し積層体を得る。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】このようにセラミック
ペーストの繰り返し、あるいはセラミックペーストと内
部電極ペーストとの繰り返しを行う場合に、セラミック
ペースト及び内部電極ペーストが同じ溶剤また同じ有機
樹脂で構成されていると、積層数が多くなるに従って、
即ち積層体が厚くなるに従って、印刷直後のセラミック
ペーストあるいは内部電極ペーストの溶剤分が被印刷物
である積層体に吸収され乾燥不足になる。乾燥不足のま
ま積層を続けると、ひび割れが発生し、甚だしい場合積
層体に割れを発生するだけでなく焼結後のチップにクラ
ックを残す恐れがあった。 【0007】本発明の課題は、上述の問題点を解消して
薄い層が簡単につくれ、しかも、スクリーン印刷による
湿式積層を可能とした積層セラミックコンデンサの製造
方法を提供することにある。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、上述の問題点
を解決するため、相異なる有機樹脂と溶剤を用いた2種
類のセラミックペースト1,2と内部電極ペースト1,
2を準備し、交互に相異なるセラミックペースト1,2
を用いて印刷積層を繰り返しセラミックの保護層を形成
した後、内部電極ペースト1を印刷しセラミックペース
ト1を印刷する、先に印刷した内部電極と対向する内部
電極を内部電極ペースト2により印刷し、次いでセラミ
ックペースト2を印刷する。この繰り返しを必要な静電
容量が得られるまで繰り返し、次いで、交互に相異なる
セラミックペースト1,2を用いて印刷積層を繰り返
し、セラミックの保護層を形成することを特徴とする。 【0009】即ち、有機樹脂と溶剤が同組成のセラミッ
クペーストあるいは内部電極ペーストの印刷を続けて行
わないようにして積層を行う。 【0010】本発明では、上述のように、有機樹脂と溶
剤が同組成のセラミックペーストあるいは内部電極ペー
ストの印刷を続けて行わないように積層を行うことで、
被印刷物の被印刷面が印刷しようとするペーストと異な
る有機樹脂で形成されるので、新たに印刷されたペース
トの溶剤分を積層体を構成する有機樹脂が吸収すること
なく印刷された表面のペーストだけ乾燥することができ
る。このため、積層体中への溶剤の残留が少なくなり、
結果として乾燥不足が解消され、ひび割れが発生しない
スクリーン印刷を用いた湿式積層が可能となる。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に図面
と表によって説明する。 【0012】図1に、積層セラミックコンデンサの積層
体断面構造を示し、表1に、本発明による湿式積層方法
を従来法と比較して示す。 【0013】 【表1】 【0014】本実施例で、誘電体セラミック層を構成す
る誘電体セラミック粉末として、チタン酸ジルコン酸鉛
系(PZT系)の誘電率14000の材料を用い、有機
樹脂及び溶剤を表2に示す割合で2種類のセラミックペ
ーストを作製した。また、内部電極材として銀80%パ
ラジウム20%の混合粉末を用い、表3および表4に示
す割合で2種類の内部電極ペーストを作製した。 【0015】【0016】 【0017】 【0018】作製する積層セラミックコンデンサの積層
にあたって、セラミックペーストの1回あたりの印刷厚
みが10μmになるように200メッシュのステンレス
スクリーンを準備し、内部電極ペーストの1回あたりの
印刷厚みが2μmなるよう400メッシュのステンレス
スクリーンを準備した。積層はスクリーン印刷機のテー
ブルに簡単に位置あわせができ、かつ複数の積層体を同
時に作製するため、アルミの定盤を用い、アルミ定盤に
耐熱両面テープで剥離処理を施したポリエステルフィル
ムを張り付けた上に印刷を行った。まず、セラミックペ
ーストの印刷をセラミックペースト1とセラミックペー
スト2を交互に15回行い、150μmの保護層を作製
後、内部電極ペーストとセラミックペーストの印刷の繰
り返しを内部電極ペースト1→セラミックペースト2→
内部電極ペースト2→セラミックペースト1→内部電極
ペースト1→・・・という順序で61回行い、コンデン
サとしての有効層を60層積層し、更に、セラミックペ
ーストの印刷を、先の保護層の場合と同様にして15回
行い、150μmの保護層を作製して積層体を得た。セ
ラミックペースト及び内部電極ペーストの印刷上がりの
乾燥には、一定の温度設定が可能なオーブンを用い、積
層体温度が120℃で60秒の乾燥条件とした。表5
に、従来のスクリーン印刷による湿式積層と本発明によ
る湿式積層の結果を示す。 【0019】 【0020】表5に示す通り、本発明の印刷乾燥を繰り
返す積層セラミックコンデンサの湿式積層工程における
乾燥不足によるひび割れ現象が改善された。 【0021】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、スクリーン印刷を用いた湿式積層工程で発生する乾
燥不足による積層体のひび割れを抑えて、積層セラミッ
クコンデンサ素子内部にクラックやデラミネーション等
の欠陥を発生させない製造方法の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】 【図1】積層セラミックコンデンサの構造を示す断面
図。 【符号の説明】 1 セラミック層 2 内部電極層 31 保護層 32 保護層 4 外部電極 5 有効層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01G 4/00 - 4/40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 誘電体セラミック粉末を有機樹脂及び溶
    剤中に分散させたペーストを積層体形状に印刷・乾燥し
    て形成した誘電体層と、低抵抗金属粉末を有機樹脂及び
    溶剤中に分散させたペーストを前記誘電体層の上に、後
    に得られる印刷乾燥された積層体から複数個のコンデン
    サ素子が得られるように複数パターンを印刷・乾燥して
    形成した内部電極層とを交互に複数積層し、対向する内
    部電極層を各々の外部電極端子に接続してなる積層セラ
    ミックコンデンサの製造方法において、相異なる有機樹
    脂と溶剤を用いた2種類のセラミックペースト1および
    セラミックペースト2と、相異なる有機樹脂と溶剤を用
    いた2種類の内部電極ペースト1および内部電極ペース
    ト2を準備して、前記2種類のセラミックペースト1お
    よび2を交互に用いて印刷・積層を繰り返してセラミッ
    クの保護層を形成した後、その上に内部電極ペースト1
    を印刷し、続いてセラミックペースト1を印刷し、続い
    て先の内部電極層と対向する内部電極層を内部電極ペー
    スト2により印刷し、続いてセラミックペースト2を印
    刷するというようにして、必要な静電容量が得られるま
    で繰り返した後に前記2種類のセラミックペースト1お
    よびセラミックペースト2を交互に用いて印刷・積層を
    繰り返しセラミックの保護層を形成することで積層セラ
    ミックコンデンサの積層体を得ることを特徴とする積層
    セラミックコンデンサの製造方法。
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