JPH08181031A - 積層セラミックコンデンサ - Google Patents

積層セラミックコンデンサ

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JPH08181031A
JPH08181031A JP6335994A JP33599494A JPH08181031A JP H08181031 A JPH08181031 A JP H08181031A JP 6335994 A JP6335994 A JP 6335994A JP 33599494 A JP33599494 A JP 33599494A JP H08181031 A JPH08181031 A JP H08181031A
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JP
Japan
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laminated
layers
ceramic capacitor
internal electrode
layer
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JP6335994A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Ishikawa
石川  浩
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Tokin Corp
Original Assignee
Tokin Corp
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Publication date
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Publication of JPH08181031A publication Critical patent/JPH08181031A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 デラミネーション不良の発生しにくい積層セ
ラミックコンデンサを提供すること。 【構成】 積層セラミックコンデンサの積層方向の上下
の保護層4に隣接する部分の端部の内部電極2の積層部
と、前記端部の内部電極2の積層部に挟まれた中央の内
部電極2の積層部とにおいて、前記中央の内部電極2の
積層部を構成する誘電体セラミック3の厚みを、その上
下の端部の内部電極2の積層部を構成する誘電体セラミ
ック3の厚みよりも厚くし、かつ、上下の保護層4に隣
接する部分の端部の内部電極2の積層部を全積層総数の
80〜40%で構成し、前記端部の内部電極2の積層部
に挟まれた前記中央の前記内部電極2の積層部を全積層
総数の20〜60%で構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子機器の受動部品と
して用いられる積層セラミックコンデンサに係り、特
に、その内部電極の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型化、高密度化は、非常に
速い速度で進行しており、その中で、回路を構成する電
子部品も従来のリード付きディスクリート部品から表面
実装を可能とするチップタイプの微小部品に変わってき
ている。
【0003】積層セラミックコンデンサは、重要な受動
部品の一つとして様々な電子機器に用いられる。
【0004】積層セラミックコンデンサの製造は、次の
ように行われる。その材料である高誘電体セラミック粉
末と有機樹脂と溶剤を用いて分散、混練し、セラミック
スラリーを得、ドクターブレード法等により、剥離処理
を施したフィルムに、一定の厚みに成膜し、グリーンシ
ートを作製する。
【0005】そのグリーンシートに低抵抗金属粉末と有
機樹脂と溶剤を用いて混練した内部電極ペーストをスク
リーン印刷等で、後に複数の積層セラミックコンデンサ
素子が得られるように、複数パターン印刷し、金型等へ
打ち抜き積層した後、熱プレスにて積層されたグリーン
シート各々を圧着し、積層体を得る。
【0006】こうして得られた積層体を積層セラミック
コンデンサ素子個々に切断し、形成時に使用した有機樹
脂分をなくすための脱バインダ処理を行った後、焼結を
行い、角取り後、内部に積層された内部電極層を取り出
すように、端子電極を素子の両端に形成し、積層セラミ
ックコンデンサが作製される。
【0007】従来の積層セラミックコンデンサを図3に
示す。即ち、従来の積層セラミックコンデンサは、誘電
体セラミック3の層と、内部電極2とが交互に積層され
た積層体11と、内部電極2を一層おきに引き出して接
続した外部電極1から構成される。前記積層体11につ
いては、内部電極2を有する有効層5と、保護層4から
なる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、高誘電体セラ
ミック粉末と内部電極に用いられる低抵抗金属粉末との
一体焼結を行う場合、誘電体セラミック層と内部電極層
との境界で剥離が生じ、デラミネーション不良が発生す
る場合がある。
【0009】発生したデラミネーションを観察すると、
積層セラミックコンデンサの平面方向全面にデラミネー
ションの発生が見られ、特に、内部電極が積層されるコ
ンデンサ素子の高さ方向(積層方向)の中央部付近に多
くみられる。
【0010】セラミック粉末の焼結時の収縮具合と内部
電極である低抵抗金属の収縮具合が、著しく異なる場
合、誘電体セラミック層と内部電極層との境界で剥離が
生じ、デラミネーション不良が発生する。
【0011】近年の小型化に対応し、小型大容量化を実
現するため、なお一層グリーンシートを薄膜化する必要
が生ずる。このように、グリーンシートの薄膜化を進め
た場合、高誘電体セラミック層と内部電極層との厚み差
が縮まり、結果として、互いの収縮具合が緩衝されにく
くなり、デラミネーション不良が多発する傾向がある。
【0012】そこで、内部電極ペースト内に、積層セラ
ミックコンデンサ素子の材料であるセラミック粉末を共
材として混入したペーストを用いて、セラミック粉末の
焼結時の収縮具合と内部電極の収縮具合を、できるだけ
近付ける試みがなされているが、材料面からの改善だけ
では不十分である。
【0013】それは、積層セラミックコンデンサの構造
上、セラミック層と内部電極層を交互に積層したコンデ
ンサとしての有効層の部分を包むように、セラミックの
みで構成される保護層(マージン部)を設ける必要があ
るため、このような素子を焼結する場合、保護層部分の
焼結時の収縮具合と有効層部分の収縮具合に差が生じ、
積層セラミックコンデンサ素子内部、特に、内部電極が
積層されるコンデンサ素子の高さ方向(積層方向)の中
央部付近に残留ストレスが生じ、デラミネーション不良
が発生するものと推測されるためである。
【0014】本発明の目的は、デラミネーションの発生
しにくい積層セラミックコンデンサを提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述の課題を
解決するため、誘電体セラミック層と低抵抗金属から
なる内部電極層とを交互に積層し、更に、積層方向上下
に保護層を形成した積層体に外部端子電極を設けてなる
積層セラミックコンデンサにおいて、前記積層体の中央
の前記内部電極層を構成する誘電体の厚みが、前記保護
層に隣接する部分の端部の内部電極層を構成する誘電体
の厚みよりも厚いことを特徴とする積層セラミックコン
デンサであり、上記記載の積層セラミックコンデンサ
において、積層方向上下に形成された前記保護層に隣接
する部分の端部の内部電極層が全積層総数の80〜40
%で構成され、前記端部の内部電極層に挟まれた積層体
の中央の内部電極層が全積層総数の20〜60%で構成
されたことを特徴とする積層セラミックコンデンサであ
る。
【0016】即ち、積層セラミックコンデンサ素子の焼
結時の残留ストレスが集中するコンデンサ素子の高さ方
向(積層方向)の中央部付近において、内部電極層を形
成する誘電体セラミック層を、それを挟み込む端部の内
部電極層よりも厚くすることで、焼結時に発生する残留
ストレスを緩和し、デラミネーションの発生をなくすこ
とが可能である。
【0017】
【作用】上記のように、積層セラミックコンデンサの積
層方向の上下の保護層に隣接する部分の端部の内部電極
層と、前記端部の内部電極層に挟まれた積層体の中央の
内部電極層とにおいて、前記中央の内部電極層を構成す
る誘電体セラミック厚みが、積層方向の上下の端部の前
記内部電極層を構成する誘電体セラミック厚みよりも厚
く、かつ、前記保護層に隣接する部分の端部の内部電極
層を全積層総数の80〜40%で構成し、前記端部の内
部電極層に挟まれた積層体の中央の内部電極層を全積層
総数の20〜60%で構成することで、積層セラミック
コンデンサ素子の全体で、構造上、収縮具合が大きい積
層の中央の部分に厚みの厚い誘電体セラミック層を用い
るため、素子全体としての焼結時の収縮が顕著に出現せ
ず、より均一に近い状態になり、残留ストレスの発生が
緩和され、結果として、デラミネーション不良が抑制さ
れる。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を用い
て説明する。
【0019】今回の実験では、形状C3225で、静電
容量が3.3μF、定格電圧が25Vの積層セラミック
コンデンサを作製した。誘電体セラミック粉末に、P.
Z.T系複合ペロブスカイト構造を持つ、誘電率が14
000の材料を用い、内部電極に銀80%、パラジウム
20%の混合粉末を使用した。
【0020】誘電体セラミック粉末と有機樹脂及び溶
剤、添加剤を表1に示す割合で高速ホモミキサを用い
て、分散、混合し、セラミックスラリーを作製した。
【0021】
【0022】作製したセラミックスラリーを用いて、ド
クターブレードにて厚さ18μm、22μm、25μm
の3種類のグリーンシートを作製した。
【0023】又、一方で、銀80%、パラジウム20%
の混合粉末をV型混合機で作製し、これと、有機溶剤及
び溶剤、添加剤を、表2に示す割合でロールミキサによ
り混練し、内部電極ペーストを作製した。
【0024】
【0025】内部電極ペーストを3種類の厚みのグリー
ンシートに、それぞれ乾燥後の厚みで2.5〜3.0μm
になるように印刷した後、積層を行った。
【0026】図1に示すように、積層方向の上側、及び
下側に対向するように形成した保護層4、同様に、前記
保護層4に挟持され積層方向の上側、及び下側に対向す
るように形成した有効層6、前記有効層6に挟持された
有効層7からなる積層体11、及び外部電極1とで構成
する積層セラミックコンデンサを、各々100個製作
し、例1、例2、例3の試料とした。
【0027】図2に示すように、積層方向の上側、及び
下側に対向するように形成した保護層4、前記保護層4
に挟持された積層方向の上側、下側に対向するように形
成した有効層8,9、前記有効層8,9に挟持された有
効層10からなる積層体11、及び外部電極1とで構成
する積層セラミックコンデンサを100個製作し、例4
の試料とした。
【0028】積層は、次のように行った。まず、下側の
保護層としてのセラミック層を約250μmに形成する
ため、内部電極が印刷されていないグリーンシートを1
0枚(25μm×10枚=250μm)積層した。次
に、3.3μFの値を得るため、内部電極ペーストを印
刷し、有効層となるグリーンシートを表3に示す構成で
積層した。
【0029】
【0030】更に、上側の保護層として、セラミック層
を約250μmに積層し、熱プレスによる熱圧着を行っ
た。こうして得られた積層体をダイシングソーにて、個
々のセラミックコンデンサ素子に切断し、400℃×4
Hrの保持条件で脱バインダ処理を行った後、930℃
×13Hrの焼結を行った。
【0031】焼結体は、回転バレル研磨装置で角取り
後、銀とガラスフリットを持つ端子電極用ペーストを6
50℃で焼き付けし、積層セラミックコンデンサ素子を
得た。
【0032】焼結後の素子のデラミネーションの発生
率、及び外部電極形成後に定格電圧の10倍(250
V)の耐圧試験によるデラミネーションの発生率を、超
音波による非破壊検査して求めた結果を表3に合わせて
示す。
【0033】表3に示す通り、積層セラミックコンデン
サのデラミネーション不良が改善されたことがわかる。
【0034】
【発明の効果】以上、説明したように、積層セラミック
コンデンサ素子の高さ方向(積層方向)の中央部付近に
おいて、内部電極層を形成する誘電体セラミック層を、
それぞれ挟み込む端部の内部電極層よりも厚くすること
で、構造上発生する焼結時の残留ストレスを緩和できる
ため、デラミネーションが発生しにくい積層セラミック
コンデンサを提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるセラミックコンデンサ(例1、例
2、例3)の構造を示す断面図。
【図2】本発明によるセラミックコンデンサ(例4)の
構造を示す断面図。
【図3】従来の積層セラミックコンデンサの構造を示す
断面図。
【符号の説明】
1 外部電極 2 内部電極 3 誘電体セラミック 4 保護層 5 有効層(コンデンサ成形部分) 6,8 有効層1 7,9 有効層2(有効層1の誘電体セラミック層よ
り厚い) 10 有効層3(有効層2の誘電体セラミック層よ
り厚い) 11 積層体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体セラミック層と低抵抗金属からな
    る内部電極層とを交互に積層し、更に、積層方向上下に
    保護層を形成した積層体に外部端子電極を設けてなる積
    層セラミックコンデンサにおいて、前記積層体の中央の
    前記内部電極層を構成する誘電体の厚みが、前記保護層
    に隣接する部分の端部の内部電極層を構成する誘電体の
    厚みよりも厚いことを特徴とする積層セラミックコンデ
    ンサ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の積層セラミックコンデン
    サにおいて、積層方向上下に形成された前記保護層に隣
    接する部分の端部の内部電極層が全積層総数の80〜4
    0%で構成され、前記端部の内部電極層に挟まれた積層
    体の中央の内部電極層が全積層総数の20〜60%で構
    成されたことを特徴とする積層セラミックコンデンサ。
JP6335994A 1994-12-22 1994-12-22 積層セラミックコンデンサ Pending JPH08181031A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007096110A (ja) * 2005-09-29 2007-04-12 Tdk Corp 積層電子部品の製造方法
US8542477B2 (en) 2011-11-25 2013-09-24 Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. Multilayer ceramic electronic part
KR20140032179A (ko) * 2012-09-06 2014-03-14 삼성전기주식회사 적층형 세라믹 커패시터 및 그 제조방법
JP2014082227A (ja) * 2012-10-12 2014-05-08 Tdk Corp 積層型ptcサーミスタ
CN104620341A (zh) * 2012-06-19 2015-05-13 太阳诱电株式会社 层叠陶瓷电容器
JP2015170779A (ja) * 2014-03-07 2015-09-28 株式会社村田製作所 積層型フィルムコンデンサ、コンデンサモジュール、および電力変換システム

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