JP2005297339A - 多層セラミックシートとその製造方法、及びセラミック電子部品の製造方法 - Google Patents

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洋一 生越
Yukihiro Shimazaki
幸博 島崎
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Abstract

【課題】セラミックシートの厚みが薄くても強度が強く、接着性に優れ、数百層の多積層においても積層が支障なく行え、また積層体に構造欠陥が発生しにくいセラミックシートを提供することを目的とする。
【解決手段】セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートの少なくとも一方の面に、前記バインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層を形成したことを特徴とする多層セラミックシートであり、セラミックシート中に可塑剤を含まず、従ってセラミックシートの固形分比率を上げることによって、数μmと薄くても転写などの積層が支障なく行えるシート強度と接着性を持つ多層セラミックシートを提供することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に積層セラミック電子部品に使用されるセラミックシートとその製造方法およびこのセラミックシートを用いたセラミック電子部品の製造方法に関するものである。
従来の積層セラミック電子部品の製造方法について積層セラミックコンデンサを例に説明する。
図4は、一般的な積層セラミックコンデンサ31の一部切欠斜視図であり、誘電体層32と内部電極33とが交互に積層されて積層体を構成し、内部電極33はその端面が積層体の対向する両端面に交互に露出するよう積層されており、積層体の両端面に形成された一対の外部電極34に交互に接続されている。
以下に従来の積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。
セラミック粉体とバインダと可塑剤、有機溶剤などを混合してセラミックスラリーを作製し、ドクターブレード法やダイコータ法などの方法を用いて、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略称する)などよりなる支持体上にセラミックシートを成形する。
次にこのセラミックシート上に、金属粉末とバインダを含む導電性ペーストを所定の形状に印刷または転写により導電体層を形成する。
この導電体層を形成したセラミックシートを所定の枚数積層するか、またはセラミックシート上に導電体層を形成しつつセラミックシートと導電体層とが交互に重なるように加圧積層して積層体ブロックを作製する。
次に、この積層体ブロックを所定の形状を持つ個片に切断して焼成し、内部電極が露出した両端面に外部電極を形成して積層セラミックコンデンサが作製される。
ここで、上記のセラミックシートと導電体層は、上記の焼成により、おのおの誘電体層と内部電極となるものである。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2001−213669号公報
近年、携帯電話やノートパソコンなどの電子機器の小型化、高性能化に伴って、これらの電子機器に多数使用される積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品においては、さらに小型化あるいは大容量化が求められている。
積層セラミックコンデンサの小型化あるいは大容量化には、積層数の増加が不可欠であり、最近ではわずか3.2mm×1.6mmの積層セラミックコンデンサ中に400層もの誘電体層(ならびに導電体層)が形成されているものも登場してきている。
従って、このような多積層の積層セラミックコンデンサに用いられるセラミックシートは極度に薄いものが求められ、数μmの厚みのものが使用されつつある。しかし、セラミックシートがこのように極度に薄くなった場合、セラミックシートの強度が低下し、上記従来例のような、セラミックシートで数μmのものを作製して積層することは困難であった。
また、積層数の増大に伴って、多数の積層セラミックシートの中の一部に接着不良があると、デラミネーション等の内部構造欠陥につながるため、セラミックシートの接着性についてはより高価なものが求められるが、上記従来の方法では極薄のセラミックシートで十分な接着性を持つものは得られなかった。
そこで本発明は、数百層を越えるような多積層に使用できる、十分な接着性と強度をもつセラミックシートを提供することを目的とするものである。
この目的を達成するために本発明の多層セラミックシートは、セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートの少なくとも一方の面に、前記バインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層を形成したことを特徴とする多層セラミックシートであり、セラミックシート中に可塑剤を含まず、従ってセラミックシートの固形分比率を上げることによって、数μmと薄くても転写などの積層が支障なく行えるシート強度と接着性を持つ多層セラミックシートを提供することができる。
また、本発明は2つ以上のノズルを持つダイコータによって、PETフィルムなどの支持体上にバインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層と、セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートとを、連続して形成し、乾燥する多層セラミックシートの製造方法を提供するものである。
さらに、2種のスラリーを連続塗工した後、同時に乾燥することにより、接着層とセラミックシートとが分離した強度と接着性に優れた多層セラミックシートを得ることができる。
また、上記のようにして作製されたセラミックシートを用いることにより、多積層でありながら、デラミネーションなどの内部構造欠陥のない積層セラミック電子部品を得ることができるものである。
本発明によると、セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートの少なくとも一方の面に、前記バインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層を形成することにより、数μmと薄くても転写などの積層が支障なく行えるシート強度と接着性を持つセラミックシートを量産性良く提供することができ、またこのセラミックシートを用いた内部構造欠陥のない積層セラミック電子部品を提供することができるものである。
以下、積層セラミックコンデンサを例に本発明の一実施の形態を図を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態による多層セラミックシートを塗工、乾燥する工程を説明するための断面図で、支持体であるPETフィルム11上に2つのノズルを持つダイコータ12により接着層とセラミックシートからなる多層セラミックシート13を塗工し、乾燥機14により乾燥する。
図2は上記図1のダイコータ12の拡大断面図で、支持体であるPETフィルム11上に接着層形成用スラリー16をノズル17より吐出して接着層18を形成する。
さらに連続して上記接着層18上にセラミックスラリー15をノズル19から吐出してセラミックシート20を塗工し、多層セラミックシート13を形成する。
図3はこのようにして作製された多層セラミックシートの拡大断面図で、支持体であるPETフィルム11上に接着層18とセラミックシート20が形成された多層セラミックシート13を示している。
以下、上記のように塗工される多層セラミックシート13の詳細について、工程を追って説明する。
まず、平均粒径が0.2μmのチタン酸バリウムを主成分とし、微量の希土類化合物やMgO、MnO2、SiO2などを添加したセラミック粉体を作製し、このセラミック粉体と、バインダとしてポリビニルブチラール樹脂、有機溶剤として酢酸ブチル、ならびに分散剤や帯電防止剤を適量混合してセラミックスラリー15を作製する。
これとは別に、バインダとしてポリビニルブチラール樹脂と可塑剤としてジブチルフタレートなどのフタル酸エステルと有機溶剤として酢酸ブチルを混合し、接着層形成用スラリー16を作製する。
上記セラミックスラリー15並びに接着層形成用スラリー16中の構成物の添加比率は、積層数やセラミック粉体の性質により適宜最適の値に決定されるが、セラミックスラリー15中のバインダの量は2%〜10%、より好ましくは3%〜5%である。バインダの量が多すぎると、セラミックシートがのびやすくなって積層が困難となり、また少なすぎる場合には十分な強度が得られない。
次に、図1並びに図2に示すダイコータ12のノズル17より、接着層形成用スラリー16をPETフィルム11上に塗工してPETフィルム11上に接着層18を形成する。この接着層18が形成されたPETフィルム11上に、連続してセラミックスラリー15をノズル19より塗着して、セラミックシート20を一体に形成し、接着層18が形成された多層セラミックシート13を得る。
この多層セラミックシート13を形成したPETフィルム11は、引き続き乾燥機14中でPETフィルム11側から温風を吹き付けて乾燥させる。
このときの温風の温度は、乾燥機14の入口付近で60℃、中央部付近で70℃、出口付近で90℃の設定とした。
乾燥機中の温風の温度が60℃未満では、乾燥に長時間を要するばかりでなく、乾燥中に多層セラミックシート13中の接着層がセラミックシート中に拡散し、接着性の良い多層セラミックシートが得られなくなる。
乾燥機中の温風の温度が150℃を越える場合には、多層セラミックシート13中の可塑剤や有機溶剤が飛散しすぎ、接着性の低下につながるため好ましくない。
上記乾燥後の多層セラミックシート13の全体厚みは3.5μmであり、そのうち接着層の厚みは0.5μmであった。
乾燥後のセラミックシートと、別途PETフィルム上にパターン状に形成したNi金属粉末を含む導電体層とを、交互に重なるように転写しつつ300層積層して積層体ブロックを得た。
転写積層において、多層セラミックシート13の強度並びに接着性は十分であり、300層の積層においても問題の発生は見られなかった。
この積層体を所定の寸法に切断し、還元雰囲気中で所定の温度で焼成し、焼成後の積層セラミックコンデンサ100個を熱硬化性のエポキシ樹脂中に埋め込み、研磨して断面を観察したところ、デラミネーションの発生は見られなかった。
また、従来の比較例として、セラミックシートはセラミック粉体とバインダと有機溶剤に加えて可塑剤を含有するもので、接着層を形成しないセラミックシートを用いる以外は上記と同様に300層の積層を行い、積層セラミックコンデンサを作製した。
この従来方法による積層では、積層数200層当たりから部分的な接着不良が見られたが、積層を続行し、焼成して得られた試料100個について上記と同様に断面観察を行った結果、100個中32個にデラミネーション(セラミックシート間、並びにセラミックシートと導電体層間の層間剥離)が見られた。
以上のように、本発明による多層セラミックシートは、可塑剤を含有せず、固形分が多いため強度が高いセラミックシート上に接着層を形成しているため、接着性の良好な多層セラミックシートであり、数百層の積層数でも積層時のトラブルがなく、また内部構造欠陥のない積層セラミックコンデンサを得ることができた。
なお、上記実施の形態では、接着層18を形成した上に連続してセラミックシート20を形成したが、セラミックシート20を先に形成した上に接着層18を形成しても構わない。
また、接着層18は1層としたが、セラミックシート20の両面に接着層18を形成したものでも良く、この場合はダイコータのノズルは3つのものを使用する。
さらにセラミックシート20と接着層18が各々2層以上形成されたものでも、同様の効果が得られる。
本発明にかかる多層セラミックシートは、セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートの少なくとも一方の面に、前記バインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層を形成することにより、数μmと薄くても転写などの積層が支障なく行えるシート強度と接着性を持つものであり、積層セラミックコンデンサや積層チップコイルや多層基板などの積層セラミック電子部品等に有用である。
本発明の一実施の形態におけるダイコータと乾燥機の断面図 同ダイコータの拡大断面図 同多層セラミックシートの断面図 一般的な積層セラミックコンデンサの一部切欠斜視図
符号の説明
11 PETフィルム
12 ダイコータ
13 多層セラミックシート
14 乾燥機
15 セラミックスラリー
16 接着層形成用スラリー
17,19 ノズル
18 接着層
20 セラミックシート
31 積層セラミックコンデンサ
32 誘電体層
33 内部電極
34 外部電極

Claims (4)

  1. セラミック粉体、バインダと有機溶剤とを含むセラミックシートの少なくとも一方の面に、前記バインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層を形成した多層セラミックシート。
  2. 2つ以上のノズルを有するダイコータにより支持体上にバインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層と、セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートとを、連続して形成し、乾燥する多層セラミックシートの製造方法。
  3. 乾燥は、支持体上に形成した多層セラミックシートの支持体側から60℃以上で150℃以下の温風を吹き付けて行う請求項2に記載の多層セラミックシートの製造方法。
  4. セラミック粉体とバインダと有機溶剤を含むセラミックシートの少なくとも一方の面に、前記バインダと可塑剤と有機溶剤よりなる接着層を形成する第1の工程と、前記接着層を形成した多層セラミックシートと導電体層とを交互に積層して積層体を作製する第2の工程と、前記積層体を切断し焼成する第3の工程とを備えた積層セラミック電子部品の製造方法。
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