JP2010050390A - 積層型コイル部品の製造方法 - Google Patents

積層型コイル部品の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010050390A
JP2010050390A JP2008215375A JP2008215375A JP2010050390A JP 2010050390 A JP2010050390 A JP 2010050390A JP 2008215375 A JP2008215375 A JP 2008215375A JP 2008215375 A JP2008215375 A JP 2008215375A JP 2010050390 A JP2010050390 A JP 2010050390A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
green sheet
region
laminated
magnetic
outer layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008215375A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5245645B2 (ja
Inventor
Yoshiko Sakano
好子 坂野
Keiichi Tsuzuki
慶一 都築
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2008215375A priority Critical patent/JP5245645B2/ja
Publication of JP2010050390A publication Critical patent/JP2010050390A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5245645B2 publication Critical patent/JP5245645B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】表面の平坦性や平滑性に優れ、外観不良による歩留まりの低下を招くことがなく、自動実装機による表面吸着の信頼性が高く、磁性体層の剥離の生じにくい積層型コイル部品を効率よく製造する。
【解決手段】積層型コイル20を含む積層方向中央領域11と、その積層方向外側に積層された磁性体層1bからなる外層領域とを有する磁性積層体を備えた積層型コイル部品を製造するにあたり、内部導体用の導体パターンが配設されたグリーンシートを含む積層方向中央領域用グリーンシートと、導体パターンが配設されていない外層領域用グリーンシートを積層、圧着して、未焼成の磁性積層体10aを形成する工程において、外層領域用グリーンシートの少なくとも一部に、導体パターン2aが配設された領域と、その周囲の領域との間に形成される段差を解消する段差解消材21が配設されたグリーンシート(段差解消材配設グリーンシートC)を用いる。
【選択図】図1

Description

本発明はコイル部品の製造方法に関し、詳しくは、磁性体層と内部導体層が積層された磁性積層体中に、内部導体を接続することにより形成された積層型コイルを備えた積層型コイル部品の製造方法に関する。
近年、携帯電話や携帯音楽プレーヤーなどの電子機器の小型化に伴い、搭載される電子部品の小型化が急速に進んでおり、例えば、積層型コイル部品や積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品が広く用いられている。
そして、これらの積層セラミック電子部品は、通常、内部導体パターンを形成したセラミックグリーンシートを積層した後、積層体を軟質なシートを介して圧着し、積層体を形成する工程を経て製造されている。
ところで、内部導体パターンを形成したセラミックグリーンシートを積層、圧着することにより形成される積層体には、内部導体パターンが配設された領域と、配設されていない領域では、内部導体パターンの厚み分に対応する段差や凹凸が形成されることになる。
そして、製品サイズの小型化のためセラミック層の薄層化、多層化が進むと、積層体を形成した段階でこの段差や凹凸が大きくなり、焼成などの工程を経て得られる製品にも段差や凹凸が残ることになる。
そのため、外観不良による歩留まりの低下を招くという問題があるばかりでなく、実装基板などに搭載する場合に、安定した姿勢で実装することが困難になったり、自動実装機による表面吸着の信頼性が低下したりするという問題がある。
一方、表面の段差、凹凸をなくして表面を平坦にするために、例えば、金属板などの表面が平坦な剛体を押しつけて圧着することも考えられるが、その場合には、圧着時の圧力にむらが生じ、焼成後におけるクラック発生の原因になるという問題点がある。
そこで、これらの問題点を解決するために、内部導体を形成した誘電体グリーンシートを所望の構成に積層して積層体を形成し、この積層体を圧着した後、圧着体に誘電体ペーストを塗布して圧着体の表面を平滑にした後、所定形状に細断して焼成するようにした積層セラミックコンデンサの製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開平4−177712号公報
しかしながら、上記従来の方法の場合、流動性のある誘電体ペーストを塗布するようにしているため、塗布厚みがばらつきやすく、表面を平滑にすることも必ずしも容易ではないという問題点がある。
また、上記従来の方法の場合、流動性のある誘電体ペーストを塗布した後、特に圧着したりすることなく積層体を細断して焼成するようにしているため、圧着されていない部分が剥がれやすく、信頼性が低いという問題点がある。
本発明は、上記課題を解決するものであり、表面の平坦性や平滑性に優れ、自動実装機による表面吸着の信頼性が高く、かつ、基板などに安定した姿勢で確実に実装することが可能で、かつ、磁性体層の剥離のおそれの少ない、信頼性の高い積層型コイル部品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の積層型コイル部品の製造方法は、
積層された複数の磁性体層と、前記磁性体層を介して積層された複数の内部電極とを有する磁性積層体を備えるとともに、前記磁性積層体が、前記内部導体が接続されることにより形成された積層型コイルを有する積層方向中央領域と、その積層方向外側に積層された磁性体層からなる外層領域とを備える積層型コイル部品の製造方法であって、
前記内部導体用の導体パターンが配設されたグリーンシートを含む積層方向中央領域用グリーンシートと、導体パターンが配設されていない外層領域用グリーンシートを積層、圧着して、未焼成の前記磁性積層体を形成する工程を備えており、かつ、
未焼成の前記磁性積層体を形成する工程において、前記外層領域用グリーンシートの少なくとも一部については、前記積層方向中央領域を平面視した場合の、前記導体パターンが配設された領域と、その周囲の領域との間に形成される段差を解消する段差解消材が配設されたグリーンシートを用いること
を特徴としている。
また、本発明においては、前記段差解消材が、前記外層領域用グリーンシートおよび/または前記積層方向中央領域用グリーンシートを構成する磁性材料と同一材料を主成分とするペーストを塗布することにより形成されたペースト塗布層であることが望ましい。
また、本発明においては、前記積層方向中央領域の積層方向外側の一方に配設される前記外層領域用グリーンシートについてのみ、その少なくとも一部に前記段差解消材が配設されたグリーンシートを用いるように構成することができる。
また、前記外層領域用グリーンシートとして、その積層方向についてみた場合に、前記積層方向中央領域に近い方には前記段差解消材が配設されたグリーンシートを用い、それより遠い方には前記段差解消材が配設されていないグリーンシートを用いることも可能である。
本発明の積層型コイル部品の製造方法においては、内部導体用の導体パターンが配設されたグリーンシートを含む積層方向中央領域用グリーンシートと、導体パターンが配設されていない外層領域用グリーンシートを積層、圧着して、未焼成の磁性積層体を形成する工程において、外層領域用グリーンシートの少なくとも一部については、導体パターンが配設された領域と、その周囲の領域との間に形成される段差を解消する段差解消材が配設されたグリーンシートを用いるようにしているので、導体パターンが配設された領域と、その周囲の領域との間に形成される段差を解消することが可能になる。
その結果、表面の平坦性や平滑性に優れ、外観不良による歩留まりの低下を招くことがなく、しかも、自動実装機による表面吸着の信頼性が高く、かつ、基板などに安定した姿勢で確実に実装することが可能な信頼性の高い積層型コイル部品を効率よく製造することが可能になる。
なお、本願発明においては、積層方向中央領域用グリーンシートの一部に、内部導体用の導体パターンが配設されていないグリーンシートを用いることも可能であり、内部に積層型コイルが形成される積層方向中央領域の具体的な構成に特別の制約はない。
また、本発明においては、外層領域用グリーンシートを積層した後に圧着されることになるため、磁性体層の剥離のおそれの少ない信頼性の高い積層型コイル部品を得ることができる。
また、外層領域用グリーンシートおよび/または前記積層方向中央領域用グリーンシートを構成する磁性材料と同一材料を主成分とするペーストを塗布することにより形成されたペースト塗布層を段差解消材とし、このペースト塗布層が形成された外層領域用グリーンシートを用いて外層領域を形成するようにした場合、段差解消材と、隣接する磁性体グリーンシートとの間の親和性が高く、段差解消材と磁性体層の界面における剥離の発生を抑制、防止して、さらに信頼性の高い積層型コイル部品を得ることが可能になる。
また、積層型コイルを有する積層方向中央領域と、この積層方向中央領域の積層方向外側に積層された磁性体層を備えた磁性積層体を形成する場合、例えば、金属製のテーブルのような部材の平坦面上に、まず外層領域用グリーンシートを積層し、その上に内部導体用の導体パターンが配設されたグリーンシートを含む積層方向中央領域用グリーンシートを積層し、さらにその上に、外層領域用グリーンシートを積層した後、最終的な圧着を行って、磁性積層体を形成する方法が、代表的な方法の一つであると考えられるが、その場合、導体パターンが配設された領域と、その周囲の領域との間の段差は、磁性積層体の上面側にのみ形成され、下面側に段差は形成されず、磁性積層体の下面は平坦になるが、そのような場合においては、磁性体層と内部導体が積層された積層方向中央領域の一方側(この場合には上面側)に配設される外層領域用グリーンシートについてのみ、その少なくとも一部に段差解消材が配設されたグリーンシートを用いることで、表面の平坦性や平滑性に優れ、外観不良による歩留まりの低下を招くことがなく、しかも、自動実装機による表面吸着の信頼性が高く、かつ、基板などに安定した姿勢で確実に実装することが可能な信頼性の高い積層型コイル部品を効率よく製造することができる。
また、外層領域用グリーンシートとして、その積層方向についてみた場合に、積層方向中央領域に近い方には段差解消材が配設されたグリーンシートを用い、それより遠い方、すなわち、段差解消材が配設されたグリーンシートよりも外側の、最終的に形成される磁性積層体の表面を形成することになるグリーンシートを含むグリーンシートとして、段差解消材が配設されていない表裏面が平坦なグリーンシートを用いるようにした場合、磁性積層体の最外層が、段差解消材を備えていない表裏面が平坦なグリーンシートから形成されることになる。その結果、表面の平坦性や平滑性に優れた積層型コイル部品をより確実に形成することが可能になり、本発明をより実効あらしめることができる。
以下に本発明の実施例を示して、本発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
図1及び図2は本発明の実施例にかかる積層型コイル部品の製造方法を説明する図、図3は製造工程で形成される磁性積層体の構成を示す分解斜視図、図4は本発明の実施例にかかる積層型コイル部品の製造方法により製造される積層型コイル部品の一例を模式的に示す断面図である。
図4に示すように、本発明の方法により製造される積層型コイル部品30は、積層された複数の磁性体層1aと、磁性体層1aを介して積層された複数の内部導体2とを有する積層方向中央領域11と、積層方向中央領域11よりも積層方向外側に磁性体層(外層部磁性体層)1bを積層することにより形成された外層領域12とを備えた磁性積層体10を備えている。
そして、磁性積層体10の、積層方向中央領域11に配設された内部導体2が接続されることにより、磁性積層体10の積層方向中央領域11には、積層型コイル20が形成されている。
また、磁性積層体10の両端部には、積層型コイル20の両端部20a,20bと導通するように一対の外部電極14a,14bが配設されている。
そして、この積層型コイル部品30は、磁性積層体10の、内部導体2が配設された領域と、その周囲の領域との間に段差がなく、磁性積層体10の上面及び下面が平坦に形成されている。
次に、この積層型コイル部品30の製造法について説明する。
<1>導体未形成グリーンシートの作製
(1−1)Fe23、ZnO、NiO、及びCuOを所定の比率で配合した磁性体原料を湿式混合する。
それから、湿式混合したスラリーを乾燥し、粉砕した後、所定の条件で仮焼する。そして、得られた仮焼物を再度粉砕し、乾燥することによりフェライト材料を調製する。
そして、このフェライト材料に、バインダー、可塑剤、湿潤材、分散剤を加えて混合し、脱泡してフェライトスラリーを得る。
(1−2)それから、このフェライトスラリーをPETフィルム上に塗布し、乾燥させることにより、厚みが約50μmのフェライトグリーンシートを作製する。
それから、このフェライトグリーンシートを所定の寸法に切断し、グリーンシートA(図1,図3など参照)を得る。以下、このグリーンシートを、「導体未形成グリーンシート」と称する。
<2>導体形成グリーンシートの作製
(2−1)上述のようにして作製した導体未形成グリーンシートAの所定の位置にビアホールを形成する。
(2−2)ビアホールが形成された導体未形成グリーンシートAの表面に内部導体形成用の、AgまたはAg合金を主成分とする導体ペーストを印刷して、乾燥させることにより、コイルを構成することになる、厚みが約30μmの内部導体パターン2aを備えたグリーンシートB(図3参照)を得る。
以下、このグリーンシートを「導体形成グリーンシート」と称する。
<3>段差解消材配設グリーンシートの作製
(3−1)また、上記(1)で用いたフェライト材料と同じフェライト材料に、バインダー、可塑剤などを加えて混合し、フェライトペーストを作製する。
(3−2)そして、上記(1−2)で作製した、まだ導体ペーストを印刷していない導体未形成グリーンシートAの所定の領域に、フェライトペースト21a(図1参照)を塗布する。
なお、導体未形成グリーンシートAにフェライトペースト21aが塗布される領域は、図1に示すように、上述の導体形成グリーンシートBを積層した積層体を平面視した場合の、導体パターン2aが配設されていない領域であり、導体パターン2aが配設された、標高の高い領域と、その周囲の標高が低い領域との間に形成される段差を解消することができるように、その標高差に対応する厚みとなるようにフェライトペースト21aを塗布する。
これにより、フェライトペースト21aの塗布層を段差解消材21として備えたグリーンシートC(図1,図3参照)が得られる。以下、このグリーンシートを「段差解消材配設グリーンシート」と称する。
<4>各グリーンシートの積層および磁性積層体の作製
上記の導体未形成グリーンシートA、導体形成グリーンシートB、段差解消材配設グリーンシートCを以下の手順で積層し、磁性積層体を作製する(図1,図2,図3参照)。
(4−1)まず、例えば、金属製のテーブルなどの平坦面上に、上述のようにして作製した導体未形成グリーンシートAを所定枚数積層する。これにより、圧着、焼成後に下側の外層領域12となる積層領域が形成される。
(4−2)次に、所定枚数積層された導体未形成グリーンシートAの積層体の上に、上述のようにして作製した導体形成グリーンシートBを、内部導体パターンが接続されることにより積層型コイル20が形成されるような態様で、所定枚数積層する。これにより、圧着、焼成後に積層方向中央領域11となる積層領域が形成される。
(4−3)そして、導体形成グリーンシートBの積層体の上に、フェライトペースト21aの塗布層を段差解消材21として備えた段差解消材配設グリーンシートCを所定枚数積層する。
それからさらに、所定枚数積層された段差解消材配設グリーンシートCの上に、特にフェライトペーストが塗布されておらず、内部導体パターンも形成されていないグリーンシート、この実施例では、上記の導体未形成グリーンシートAを所定枚数積層する。
これにより、圧着、焼成後に上側の外層領域12となる積層領域が形成されると同時に、全体として、圧着、焼成後に、下側の外層領域12、積層方向中央領域11、上側の外層領域11となる各積層領域を備えた、未焼成の磁性積層体10aが形成される。
なお、上述の導体未形成グリーンシートA,導体形成グリーンシートB,および段差解消材配設グリーンシートCを積層する場合、1枚積層するたびに、または所定の複数枚を積層するたびに、仮圧着を行いながらそれぞれ意図する枚数に達するまで積層することが望ましい。
(4−4)それから、得られた未焼成の磁性積層体10aを、剛体からなる表面が平坦な押圧治具と、磁性積層体10aの間に弾性材料(例えばゴム)からなる弾性シートを介在させ、例えば、100kg/cm2の圧力で磁性積層体10aをプレスし、各グリーンシートを圧着させる。
これにより、図2に示すように、上面および下面が平坦な、未焼成の圧着磁性積層体10bが得られる。
<5>磁性積層体の焼成及び外部電極の形成
(5−1)それから、上述のようにして作製した圧着磁性積層体10bを、必要に応じて所定の寸法に切断した後、脱脂、焼成を行うことにより、焼結済みの磁性積層体を得る。
(5―2)
次に、焼結済みの磁性積層体の、内部導体が露出している一対の端面にAgを主成分とする電極ペーストを塗布し、焼き付ける。これにより、図4に構成を示すような、磁性積層体10の上下の両面に段差がなく平坦な積層型コイル部品30が得られる。
この実施例の方法により製造される積層型コイル部品は、表面の平坦性や平滑性に優れているので、外観不良による歩留まりの低下を招くことがなく、しかも、自動実装機による表面吸着の信頼性が高く、かつ、基板などに安定した姿勢で確実に実装することが可能である。
また、外層領域用グリーンシートを積層した後、圧着する工程を備えているため、磁性体層の剥離のおそれが少なく、高い信頼性を備えている。
なお、上記実施例では、フェライトペースト21aの塗布層からなる段差解消材21を備える段差解消材配設グリーンシートCを、上側の外層領域12を構成する外層領域用グリーンシートの一部として用いているが、外層領域用グリーンシートの全部に、この段差解消材配設グリーンシートCを用いることも可能である。
また、各グリーンシートの積層態様によっては、下側の外層領域12を構成するグリーンシートにも段差解消材配設グリーンシートCを用いることが好ましい場合がある。下側の外層領域12に段差解消材配設グリーンシートCを用いる場合においても、外層領域用グリーンシートの一部または全部に、段差解消材配設グリーンシートCを用いることができる。
また、上記実施例では、上側の外層領域を構成するグリーンシートのうち、積層方向中央領域に近い部分に段差解消材配設グリーンシートCを用い、それより外側には、特にフェライトペーストの塗布および内部導体パターンの形成が行われていない平坦なグリーンシート(導体未形成グリーンシートA)を用いるようにしているが、外層領域の積層方向中央領域から遠い部分、すなわち、この実施例では、導体未形成グリーンシートAを用いた部分に段差解消材配設グリーンシートCを用いるように構成することも可能である。
なお、このことは、下側の外層領域に段差解消材配設グリーンシートCを用いる場合も同様である。
また、上記実施例では外層領域用グリーンシートおよび積層方向中央領域用グリーンシートを構成する磁性材料と同一材料を主成分とするペーストを用い、これを塗布したペースト塗布層を段差解消材としているが、段差解消材を構成する材料は、これに限られるものではなく、外層領域用グリーンシートおよび積層方向中央領域用グリーンシートを構成する磁性材料と異なる材料からなるペーストを用いることも可能である。
さらに、段差解消材は、ペーストを塗布することにより形成されるペースト塗布層に限られるものではなく、例えば、セラミックグリーンシートに層状の部材を配設したものなどを用いることも可能である。
また、上記の実施例では、1個ずつ積層コイル部品を製造する場合(個産品の場合)を例にとって説明しているが、量産する場合には、導体未形成グリーンシートA、導体形成グリーンシートB、段差解消材配設グリーンシートCのそれぞれについて、多数個の積層型コイル部品の構成要素を含むマザーグリーンシートを用意し、このマザーグリーンシートを複数枚積層圧着して未焼成の磁性積層体ブロックを形成した後、磁性積層体ブロックを個々の積層型コイル部品に対応する位置でカットし、個々の磁性積層体を切り出す工程を経て多数個の積層コイル部品を同時に製造する方法、いわゆる多数個取りの方法を適用して製造することが可能である。
本発明は、さらにその他の点においても上記実施例に限定されるものではなく、各磁性体層および内部導体の構成材料、コイルを構成する内部導体の形状や積層数、各磁性体層及び内部導体の厚み、段差解消材の構成材料や配設方法、磁性積層体の具体的な構成などに関し、発明の範囲内において、種々の応用、変形を加えることが可能である。
上述のように、本発明によれば、表面の平坦性や平滑性に優れ、外観不良による歩留まりの低下を招くことがなく、しかも、自動実装機による表面吸着の信頼性が高く、かつ、基板などに安定した姿勢で確実に実装することが可能な信頼性の高い積層型コイル部品を効率よく製造することが可能になる。
したがって、本発明は、種々の用途に用いられる、積層インダクタ、積層インピーダンス素子、積層トランスなどの積層型コイル部品を製造する場合に好適に利用することができる。
本発明の実施例にかかる積層型コイル部品の製造方法の一工程で形成される未焼成の磁性積層体を示す図である。 本発明の実施例にかかる積層型コイル部品の製造方法の一工程で形成される未焼成の磁性積層体を圧着した後の状態を示す図である。 本発明の実施例にかかる積層型コイル部品の製造方法の一工程において形成される磁性積層体の構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施例にかかる積層型コイル部品の製造方法により製造される積層型コイル部品の一例を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1a 磁性体層
1b 外層部磁性体層
2 内部導体
2a 内部導体パターン
10 磁性積層体
10a 未焼成の磁性積層体
10b 未焼成で圧着済みの磁性積層体
11 積層方向中央領域
12 外層領域
14a,14b 外部電極
20 積層型コイル
20a,20b 積層型コイルの両端部
21a フェライトペースト
21 段差解消材
30 積層型コイル部品
A 導体未形成グリーンシートA
B 導体形成グリーンシートB
C 段差解消材配設グリーンシートC

Claims (4)

  1. 積層された複数の磁性体層と、前記磁性体層を介して積層された複数の内部電極とを有する磁性積層体を備えるとともに、前記磁性積層体が、前記内部導体が接続されることにより形成された積層型コイルを有する積層方向中央領域と、その積層方向外側に積層された磁性体層からなる外層領域とを備える積層型コイル部品の製造方法であって、
    前記内部導体用の導体パターンが配設されたグリーンシートを含む積層方向中央領域用グリーンシートと、導体パターンが配設されていない外層領域用グリーンシートを積層、圧着して、未焼成の前記磁性積層体を形成する工程を備えており、かつ、
    未焼成の前記磁性積層体を形成する工程において、前記外層領域用グリーンシートの少なくとも一部については、前記積層方向中央領域を平面視した場合の、前記導体パターンが配設された領域と、その周囲の領域との間に形成される段差を解消する段差解消材が配設されたグリーンシートを用いること
    を特徴とする積層型コイル部品の製造方法。
  2. 前記段差解消材が、前記外層領域用グリーンシートおよび/または前記積層方向中央領域用グリーンシートを構成する磁性材料と同一材料を主成分とするペーストを塗布することにより形成されたペースト塗布層であることを特徴とする請求項1記載の積層型コイル部品の製造方法。
  3. 前記積層方向中央領域の積層方向外側の一方に配設される前記外層領域用グリーンシートについてのみ、その少なくとも一部に前記段差解消材が配設されたグリーンシートを用いることを特徴とする積層コンデンサ1または2記載の積層型コイル部品の製造方法。
  4. 前記外層領域用グリーンシートとして、その積層方向についてみた場合に、前記積層方向中央領域に近い方には前記段差解消材が配設されたグリーンシートを用い、それより遠い方には前記段差解消材が配設されていないグリーンシートを用いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層型コイル部品の製造方法。
JP2008215375A 2008-08-25 2008-08-25 積層型コイル部品の製造方法 Active JP5245645B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008215375A JP5245645B2 (ja) 2008-08-25 2008-08-25 積層型コイル部品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008215375A JP5245645B2 (ja) 2008-08-25 2008-08-25 積層型コイル部品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010050390A true JP2010050390A (ja) 2010-03-04
JP5245645B2 JP5245645B2 (ja) 2013-07-24

Family

ID=42067220

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008215375A Active JP5245645B2 (ja) 2008-08-25 2008-08-25 積層型コイル部品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5245645B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016207939A (ja) * 2015-04-27 2016-12-08 株式会社村田製作所 電子部品及びその製造方法
WO2017159437A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 株式会社村田製作所 回路基板およびその製造方法

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000182889A (ja) * 1998-12-16 2000-06-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法、これに用いるインキジェット用インキおよびその製造方法
JP2001057317A (ja) * 1999-08-18 2001-02-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2002319519A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP2004014668A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2005302844A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2006332285A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Tdk Corp 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
WO2008004633A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Hitachi Metals, Ltd. composant STRATIFIE
JP2008091400A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Tdk Corp 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2008153276A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Tdk Corp 電子部品の製造方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000182889A (ja) * 1998-12-16 2000-06-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法、これに用いるインキジェット用インキおよびその製造方法
JP2001057317A (ja) * 1999-08-18 2001-02-27 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミックコンデンサの製造方法
JP2002319519A (ja) * 2001-04-20 2002-10-31 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品及びその製造方法
JP2004014668A (ja) * 2002-06-05 2004-01-15 Matsushita Electric Ind Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2005302844A (ja) * 2004-04-07 2005-10-27 Murata Mfg Co Ltd 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2006332285A (ja) * 2005-05-25 2006-12-07 Tdk Corp 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
WO2008004633A1 (fr) * 2006-07-05 2008-01-10 Hitachi Metals, Ltd. composant STRATIFIE
JP2008091400A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Tdk Corp 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法
JP2008153276A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Tdk Corp 電子部品の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016207939A (ja) * 2015-04-27 2016-12-08 株式会社村田製作所 電子部品及びその製造方法
WO2017159437A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 株式会社村田製作所 回路基板およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5245645B2 (ja) 2013-07-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4821908B2 (ja) 積層型電子部品及びこれを備えた電子部品モジュール
JP7131658B2 (ja) 電子部品
JP5621573B2 (ja) コイル内蔵基板
KR20000076983A (ko) 적층 세라믹 전자 부품과 그 도전 페이스트
JP2001076953A (ja) 積層型コイル部品及びその製造方法
JP2012009679A (ja) セラミック電子部品及びその製造方法
JP2008066672A (ja) 薄型磁気部品内蔵基板及びそれを用いたスイッチング電源モジュール
JP4780232B2 (ja) 積層型電子部品
JP5245645B2 (ja) 積層型コイル部品の製造方法
US6551426B2 (en) Manufacturing method for a laminated ceramic electronic component
JP4461814B2 (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP5957895B2 (ja) 電子部品の製造方法
JP2001307937A (ja) 積層セラミック電子部品の製造方法
JP2002057036A (ja) 積層複合電子部品及びその製造方法
JP4330850B2 (ja) 薄型コイル部品の製造方法,薄型コイル部品及びそれを使用した回路装置
JP2005167098A (ja) 積層セラミック電子部品
JP2002246267A (ja) 積層型複合デバイス及びその製造方法
JP2012119384A (ja) 積層インダクタ部品の製造方法
JPH09260144A (ja) コイル部品およびその製造方法
JP2012151243A (ja) 多層セラミック基板
JP2009147160A (ja) 多層セラミック基板の製造方法及び多層セラミック基板、これを用いた電子部品
JP2010199210A (ja) 電子部品
JP2001023823A (ja) 積層チップインダクタ
JP2003332132A (ja) 積層チップ部品及びその製造方法
JPH05135949A (ja) 積層チツプインダクタおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110711

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120713

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120724

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120921

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130312

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130325

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5245645

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160419

Year of fee payment: 3