JP2003257780A - 積層型電子部品およびその製造方法 - Google Patents
積層型電子部品およびその製造方法Info
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- JP2003257780A JP2003257780A JP2002058413A JP2002058413A JP2003257780A JP 2003257780 A JP2003257780 A JP 2003257780A JP 2002058413 A JP2002058413 A JP 2002058413A JP 2002058413 A JP2002058413 A JP 2002058413A JP 2003257780 A JP2003257780 A JP 2003257780A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誘電体層の薄層化や多層化が進んでも、焼成
前の積層体に生じる段差を解消し、デラミネーションや
ショート不良などの各種構造欠陥が生じにくい積層セラ
ミックコンデンサなどの積層型電子部品を、単純な方法
で極めて容易に製造することができる積層型電子部品の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 複数の内部電極パターン13と複数の内
装用グリーンシート12とが交互に積層してあるグリー
ンシート積層体100を形成する。グリーンシート積層
体100におけるシート積層方向の外側を外装用塗料1
6に浸漬し、その後に外装用塗料16を乾燥させ、グリ
ーンシート積層体100の積層方向外側に塗料乾燥膜1
6aを形成する。塗料乾燥膜16aが形成された後に、
グリーンシート積層体100を焼成する。焼成前には、
グリーンシート積層体100は、所定のサイズに切断さ
れる。
前の積層体に生じる段差を解消し、デラミネーションや
ショート不良などの各種構造欠陥が生じにくい積層セラ
ミックコンデンサなどの積層型電子部品を、単純な方法
で極めて容易に製造することができる積層型電子部品の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 複数の内部電極パターン13と複数の内
装用グリーンシート12とが交互に積層してあるグリー
ンシート積層体100を形成する。グリーンシート積層
体100におけるシート積層方向の外側を外装用塗料1
6に浸漬し、その後に外装用塗料16を乾燥させ、グリ
ーンシート積層体100の積層方向外側に塗料乾燥膜1
6aを形成する。塗料乾燥膜16aが形成された後に、
グリーンシート積層体100を焼成する。焼成前には、
グリーンシート積層体100は、所定のサイズに切断さ
れる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内部電極が誘電体
層を介して積層された構造を有する積層型電子部品の製
造方法と、その製造方法により製造される電子部品に関
する。
層を介して積層された構造を有する積層型電子部品の製
造方法と、その製造方法により製造される電子部品に関
する。
【0002】
【従来の技術】積層型電子部品の一例としての積層セラ
ミックコンデンサは、通常、誘電体層と内部電極とを交
互に複数積層して得られるグリーンシート積層体を同時
一体焼成して製造される。グリーンシート積層体を得る
方法としては、たとえばシート法と印刷法が知られてい
る。シート法は、キャリアフィルム上に誘電体層用ペー
ストを用いてドクターブレード法などにより誘電体グリ
ーンシート層を形成し、この上に内部電極用ペーストを
所定パターンで印刷した後、これらを1層ずつ剥離、積
層していく方法である。また、印刷法は、たとえばスク
リーン印刷法を用いて、キャリアフィルム上に誘電体層
用ペーストと内部電極用ペーストとを交互に複数印刷し
た後、キャリアフィルムを剥離する方法である。
ミックコンデンサは、通常、誘電体層と内部電極とを交
互に複数積層して得られるグリーンシート積層体を同時
一体焼成して製造される。グリーンシート積層体を得る
方法としては、たとえばシート法と印刷法が知られてい
る。シート法は、キャリアフィルム上に誘電体層用ペー
ストを用いてドクターブレード法などにより誘電体グリ
ーンシート層を形成し、この上に内部電極用ペーストを
所定パターンで印刷した後、これらを1層ずつ剥離、積
層していく方法である。また、印刷法は、たとえばスク
リーン印刷法を用いて、キャリアフィルム上に誘電体層
用ペーストと内部電極用ペーストとを交互に複数印刷し
た後、キャリアフィルムを剥離する方法である。
【0003】近年の電子機器の小型化に伴い、積層セラ
ミックコンデンサの小型化および大容量化が求められて
きている。積層セラミックコンデンサの小型化および大
容量化を実現するには、1層あたりの誘電体層の厚みを
できるだけ薄くし(薄層化)、所定サイズにおける誘電
体層の積層数をできるだけ増やす(多層化)ことが必要
である。
ミックコンデンサの小型化および大容量化が求められて
きている。積層セラミックコンデンサの小型化および大
容量化を実現するには、1層あたりの誘電体層の厚みを
できるだけ薄くし(薄層化)、所定サイズにおける誘電
体層の積層数をできるだけ増やす(多層化)ことが必要
である。
【0004】しかしながら、誘電体層の薄層化および多
層化が進むに連れ、内部電極パターンが印刷された部分
と、内部電極パターンが印刷されていない誘電体グリー
ンシート層のみの部分との間で段差が生じる傾向が強く
なっている。特に誘電体層を多層化するほど段差の発生
が顕著である。
層化が進むに連れ、内部電極パターンが印刷された部分
と、内部電極パターンが印刷されていない誘電体グリー
ンシート層のみの部分との間で段差が生じる傾向が強く
なっている。特に誘電体層を多層化するほど段差の発生
が顕著である。
【0005】段差が存在する状態で、グリーンシート積
層体の積層方向両外側に、外装用グリーンシートを積層
して外装絶縁層を設けると、焼成した後に、積層体が太
鼓化形状になったり、クラック(またはデラミネーショ
ン)が発生してしまう。
層体の積層方向両外側に、外装用グリーンシートを積層
して外装絶縁層を設けると、焼成した後に、積層体が太
鼓化形状になったり、クラック(またはデラミネーショ
ン)が発生してしまう。
【0006】なお、焼成前の積層体に対して無理に高圧
をかけて段差を小さくしようとすると電極切れ等の不具
合が懸念される。また、余白印刷法等を用いる方法が提
案されている。余白印刷法では、内部電極パターンが印
刷されていない部分(余白部)に、誘電体パターンを印
刷することにより段差を小さくしようとする試みであ
る。しかしながら、この余白印刷法では、余白部を印刷
するためには高精度が求められ、万が一、電極と重なっ
て印刷してしまうと、かえって段差を大きくしてしまう
などの問題を有する。
をかけて段差を小さくしようとすると電極切れ等の不具
合が懸念される。また、余白印刷法等を用いる方法が提
案されている。余白印刷法では、内部電極パターンが印
刷されていない部分(余白部)に、誘電体パターンを印
刷することにより段差を小さくしようとする試みであ
る。しかしながら、この余白印刷法では、余白部を印刷
するためには高精度が求められ、万が一、電極と重なっ
て印刷してしまうと、かえって段差を大きくしてしまう
などの問題を有する。
【0007】また、特開平11−162781号公報に
示すように、焼成前の積層体の表面に生じる凹状段差部
に、セラミック原料スラリーを充填することにより、積
層体の表面を平坦化する方法も提案されている。
示すように、焼成前の積層体の表面に生じる凹状段差部
に、セラミック原料スラリーを充填することにより、積
層体の表面を平坦化する方法も提案されている。
【0008】しかしながら、この公報に示す方法では、
凹状段差部に、セラミック原料スラリーを充填した後、
余分なスラリーを取り除く工程を必要とし、その製造工
程が煩雑である。また、この公報に示す方法では、外装
用グリーンシートを積層させる工程とは別に、スラリー
を塗布する工程を必要とし、その製造作業が煩雑であ
る。
凹状段差部に、セラミック原料スラリーを充填した後、
余分なスラリーを取り除く工程を必要とし、その製造工
程が煩雑である。また、この公報に示す方法では、外装
用グリーンシートを積層させる工程とは別に、スラリー
を塗布する工程を必要とし、その製造作業が煩雑であ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
実状に鑑みてなされ、その目的は、誘電体層の薄層化や
多層化が進んでも、焼成前の積層体に生じる段差を解消
し、デラミネーションやショート不良などの各種構造欠
陥が生じにくい積層セラミックコンデンサなどの積層型
電子部品を、単純な方法で極めて容易に製造することが
できる積層型電子部品の製造方法を提供することであ
る。
実状に鑑みてなされ、その目的は、誘電体層の薄層化や
多層化が進んでも、焼成前の積層体に生じる段差を解消
し、デラミネーションやショート不良などの各種構造欠
陥が生じにくい積層セラミックコンデンサなどの積層型
電子部品を、単純な方法で極めて容易に製造することが
できる積層型電子部品の製造方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、本発明に係る積層型電子部品の製造方法
は、複数の内部電極パターンと複数の内装用グリーンシ
ートとが交互に積層してあるグリーンシート積層体を形
成する工程と、前記グリーンシート積層体におけるシー
ト積層方向の外側を外装用塗料に浸漬し、その後に前記
外装用塗料を乾燥させ、前記グリーンシート積層体の積
層方向外側に塗料乾燥膜を形成する工程とを有する。
成するために、本発明に係る積層型電子部品の製造方法
は、複数の内部電極パターンと複数の内装用グリーンシ
ートとが交互に積層してあるグリーンシート積層体を形
成する工程と、前記グリーンシート積層体におけるシー
ト積層方向の外側を外装用塗料に浸漬し、その後に前記
外装用塗料を乾燥させ、前記グリーンシート積層体の積
層方向外側に塗料乾燥膜を形成する工程とを有する。
【0011】本発明では、前記塗料乾燥膜が形成された
後に、前記グリーンシート積層体を焼成する。一般的に
は、焼成前に、グリーンシート積層体は、所定のサイズ
に切断される。
後に、前記グリーンシート積層体を焼成する。一般的に
は、焼成前に、グリーンシート積層体は、所定のサイズ
に切断される。
【0012】本発明に係る積層型電子部品の製造方法で
は、積層型電子部品の外装絶縁層となる部分が形成され
ていないグリーンシート積層体の表面に段差が生じてい
たとしても、その外層部分には、塗料乾燥膜が形成され
る。この塗料乾燥膜は、浸漬法により形成されるため、
その外側表面は平坦になり、段差が解消される。
は、積層型電子部品の外装絶縁層となる部分が形成され
ていないグリーンシート積層体の表面に段差が生じてい
たとしても、その外層部分には、塗料乾燥膜が形成され
る。この塗料乾燥膜は、浸漬法により形成されるため、
その外側表面は平坦になり、段差が解消される。
【0013】そのため、その積層体を焼成後に得られる
積層型電子部品には、デラミネーションやショート不良
などの各種構造欠陥が生じ難いことになる。しかも本発
明の方法では、塗料乾燥膜が、積層型電子部品の外装絶
縁層となる部分の全部または一部を兼ねるために、積層
体の表面の平坦化工程とは別に、外装絶縁層となる部分
を積層する工程を必要としない。したがって、積層型電
子部品の製造が極めて容易である。
積層型電子部品には、デラミネーションやショート不良
などの各種構造欠陥が生じ難いことになる。しかも本発
明の方法では、塗料乾燥膜が、積層型電子部品の外装絶
縁層となる部分の全部または一部を兼ねるために、積層
体の表面の平坦化工程とは別に、外装絶縁層となる部分
を積層する工程を必要としない。したがって、積層型電
子部品の製造が極めて容易である。
【0014】本発明において、好ましくは、前記塗料乾
燥膜を形成する前に、前記グリーンシート積層体を予備
圧着してある。予備圧着することで、積層体における内
装用グリーンシート相互を密着させることができる。
燥膜を形成する前に、前記グリーンシート積層体を予備
圧着してある。予備圧着することで、積層体における内
装用グリーンシート相互を密着させることができる。
【0015】本発明において、好ましくは、前記外装用
塗料は、金型の内部に収容されており、前記グリーンシ
ート積層体におけるシート積層方向の外側端面を前記金
型の内部の外装用塗料の液面に浸し、その後に前記金型
の内部で前記外装用塗料を乾燥させ、前記グリーンシー
ト積層体の積層方向外側端面に、前記金型の内面形状が
転写された平滑な端面を持つ塗料乾燥膜を形成する。外
装用塗料を金型の内部で乾燥させることで、金型の内面
形状が転写された平滑な端面を持つ塗料乾燥膜を形成す
ることができる。あるいは、本発明において、好ましく
は、前記グリーンシート積層体におけるシート積層方向
の外側に塗料乾燥膜を形成する際に、前記塗料乾燥膜の
外側に、外装用グリーンシートを同時に付着させる。そ
の場合において、好ましくは、前記外装用塗料が収容さ
れた金型の底部に前記外装用グリーンシートを配置して
おき、前記外装用グリーンシートが底部に配置された金
型の内部に収容された外装用塗料に、前記グリーンシー
ト積層体におけるシート積層方向の外側を浸漬し、その
後に前記外装用塗料を乾燥させ、前記塗料乾燥膜の外側
に、外装用グリーンシートを同時に付着させる。
塗料は、金型の内部に収容されており、前記グリーンシ
ート積層体におけるシート積層方向の外側端面を前記金
型の内部の外装用塗料の液面に浸し、その後に前記金型
の内部で前記外装用塗料を乾燥させ、前記グリーンシー
ト積層体の積層方向外側端面に、前記金型の内面形状が
転写された平滑な端面を持つ塗料乾燥膜を形成する。外
装用塗料を金型の内部で乾燥させることで、金型の内面
形状が転写された平滑な端面を持つ塗料乾燥膜を形成す
ることができる。あるいは、本発明において、好ましく
は、前記グリーンシート積層体におけるシート積層方向
の外側に塗料乾燥膜を形成する際に、前記塗料乾燥膜の
外側に、外装用グリーンシートを同時に付着させる。そ
の場合において、好ましくは、前記外装用塗料が収容さ
れた金型の底部に前記外装用グリーンシートを配置して
おき、前記外装用グリーンシートが底部に配置された金
型の内部に収容された外装用塗料に、前記グリーンシー
ト積層体におけるシート積層方向の外側を浸漬し、その
後に前記外装用塗料を乾燥させ、前記塗料乾燥膜の外側
に、外装用グリーンシートを同時に付着させる。
【0016】この場合には、積層体の外層表面の平坦化
を図るための塗料乾燥膜の厚みを低減することができ、
塗料の乾燥時間を低減することができると共に、確実に
段差を解消して平坦化を図ることができる。また、乾燥
時間を低減することができれば、塗料がグリーンシート
に染み込んで溶解させることを防止できるので、塗料の
溶媒としては、グリーンシートを溶解させるものを用い
ることも可能となる。しかも、外装用塗料の乾燥と同時
に、この塗料が接着層の役割を果たし、外装用グリーン
シートを積層体に接着するので、塗料乾燥膜の乾燥と同
時に、最外装絶縁層となる部分を形成することができ
る。したがって、製造工程の削減に寄与する。
を図るための塗料乾燥膜の厚みを低減することができ、
塗料の乾燥時間を低減することができると共に、確実に
段差を解消して平坦化を図ることができる。また、乾燥
時間を低減することができれば、塗料がグリーンシート
に染み込んで溶解させることを防止できるので、塗料の
溶媒としては、グリーンシートを溶解させるものを用い
ることも可能となる。しかも、外装用塗料の乾燥と同時
に、この塗料が接着層の役割を果たし、外装用グリーン
シートを積層体に接着するので、塗料乾燥膜の乾燥と同
時に、最外装絶縁層となる部分を形成することができ
る。したがって、製造工程の削減に寄与する。
【0017】本発明では、前記塗料乾燥膜の外側に、外
装用グリーンシートを付着させた後、その外装用グリー
ンシートの外側に、さらに別の外装用グリーンシートを
圧着させても良い。最外装絶縁層は、積層型電子部品の
内部を保護するための保護層としての機能を有する。
装用グリーンシートを付着させた後、その外装用グリー
ンシートの外側に、さらに別の外装用グリーンシートを
圧着させても良い。最外装絶縁層は、積層型電子部品の
内部を保護するための保護層としての機能を有する。
【0018】本発明では、前記塗料乾燥膜を形成した後
に、前記塗料乾燥膜の外側に、外装用グリーンシートを
圧着しても良い。
に、前記塗料乾燥膜の外側に、外装用グリーンシートを
圧着しても良い。
【0019】好ましくは、前記外装用塗料は、セラミッ
ク原料と溶媒とを少なくとも有する塗料であり、前記溶
媒としては、前記内装用グリーンシートに含まれるバイ
ンダ樹脂を実質的に溶解させない溶媒を用いる。本発明
において、「実質的に溶解させない」とは、本発明の作
用効果を奏する範囲内で多少は溶解させても良い意味で
ある。
ク原料と溶媒とを少なくとも有する塗料であり、前記溶
媒としては、前記内装用グリーンシートに含まれるバイ
ンダ樹脂を実質的に溶解させない溶媒を用いる。本発明
において、「実質的に溶解させない」とは、本発明の作
用効果を奏する範囲内で多少は溶解させても良い意味で
ある。
【0020】前記溶媒として、内装用グリーンシートに
含まれるバインダ樹脂を溶解させ易い溶媒を用いる場合
には、浸漬時間やグリーンシートの厚みなどにもよる
が、溶媒がグリーンシートに浸透し、グリーンシートに
含まれるバインダ樹脂が溶媒により溶解してしまい、そ
れらが原因でデラミネーションやショート不良が生じる
可能性がある。したがって、前記溶媒としては、前記内
装用グリーンシートに含まれるバインダ樹脂を実質的に
溶解させない溶媒を用いることが好ましい。
含まれるバインダ樹脂を溶解させ易い溶媒を用いる場合
には、浸漬時間やグリーンシートの厚みなどにもよる
が、溶媒がグリーンシートに浸透し、グリーンシートに
含まれるバインダ樹脂が溶媒により溶解してしまい、そ
れらが原因でデラミネーションやショート不良が生じる
可能性がある。したがって、前記溶媒としては、前記内
装用グリーンシートに含まれるバインダ樹脂を実質的に
溶解させない溶媒を用いることが好ましい。
【0021】好ましくは、前記グリーンシート積層体に
おけるシート積層方向の外側を前記外装用塗料に浸漬す
る際に前記グリーンシート積層体が前記外装用塗料中に
不均一に沈み込まないように、前記外装用塗料の比重お
よび/または表面張力が調節してある。グリーンシート
積層体が外装用塗料中に不均一に沈み込むと、外装寸法
の精度が悪くなるからである。
おけるシート積層方向の外側を前記外装用塗料に浸漬す
る際に前記グリーンシート積層体が前記外装用塗料中に
不均一に沈み込まないように、前記外装用塗料の比重お
よび/または表面張力が調節してある。グリーンシート
積層体が外装用塗料中に不均一に沈み込むと、外装寸法
の精度が悪くなるからである。
【0022】本発明に係る積層型電子部品は、上記の積
層型電子部品の製造方法により製造される。なお、本発
明において、積層型電子部品としては、特に限定されな
いが、たとえば積層セラミックコンデンサ、積層インダ
クタ素子などが例示される。
層型電子部品の製造方法により製造される。なお、本発
明において、積層型電子部品としては、特に限定されな
いが、たとえば積層セラミックコンデンサ、積層インダ
クタ素子などが例示される。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る積層セラミックコンデンサの要部断面図、図2(A)
〜図2(C)は本発明の一実施形態に係る積層セラミッ
クコンデンサの製造過程を示す要部断面図、図3(A)
〜図3(C)は本発明の他の実施形態に係る積層セラミ
ックコンデンサの製造過程を示す要部断面図、図4は本
発明の比較例に係る積層セラミックコンデンサの要部断
面図である。
形態に基づき説明する。図1は本発明の一実施形態に係
る積層セラミックコンデンサの要部断面図、図2(A)
〜図2(C)は本発明の一実施形態に係る積層セラミッ
クコンデンサの製造過程を示す要部断面図、図3(A)
〜図3(C)は本発明の他の実施形態に係る積層セラミ
ックコンデンサの製造過程を示す要部断面図、図4は本
発明の比較例に係る積層セラミックコンデンサの要部断
面図である。
【0024】第1実施形態
本実施形態では、積層型電子部品の一例としての積層セ
ラミックコンデンサを例示して説明する。
ラミックコンデンサを例示して説明する。
【0025】図1に示すように、本実施形態に係る積層
セラミックコンデンサ1は、コンデンサ素体10を有す
る。コンデンサ素体10の第1端面10aの外側には第
1外部電極4aが形成してあり、コンデンサ素体10の
第2端面10bの外側には第2外部電極4bが形成して
ある。コンデンサ素体10は、誘電体層2と、内部電極
3とを有し、誘電体層2の間に、内部電極3が交互に複
数配置してある多層構造を持つ。誘電体層2を挟む一方
の内部電極3は、素体10の第1端面10aから露出し
ており、第1外部電極4aに接続してあり、他方の内部
電極3は、素体10の第2端面10bから露出してお
り、第2外部電極4bに接続してある。誘電体層2が内
部電極3の間に挟まれ、それぞれが外部電極4a,4b
に交互に接続されることで、コンデンサ回路を構成して
いる。
セラミックコンデンサ1は、コンデンサ素体10を有す
る。コンデンサ素体10の第1端面10aの外側には第
1外部電極4aが形成してあり、コンデンサ素体10の
第2端面10bの外側には第2外部電極4bが形成して
ある。コンデンサ素体10は、誘電体層2と、内部電極
3とを有し、誘電体層2の間に、内部電極3が交互に複
数配置してある多層構造を持つ。誘電体層2を挟む一方
の内部電極3は、素体10の第1端面10aから露出し
ており、第1外部電極4aに接続してあり、他方の内部
電極3は、素体10の第2端面10bから露出してお
り、第2外部電極4bに接続してある。誘電体層2が内
部電極3の間に挟まれ、それぞれが外部電極4a,4b
に交互に接続されることで、コンデンサ回路を構成して
いる。
【0026】コンデンサ素体10において、誘電体層2
および内部電極3の積層方向両端部外側には、外装絶縁
層6が形成してある。外装絶縁層6は、素体10の内部
を保護するためのものであり、誘電体層2よりも厚く構
成される。
および内部電極3の積層方向両端部外側には、外装絶縁
層6が形成してある。外装絶縁層6は、素体10の内部
を保護するためのものであり、誘電体層2よりも厚く構
成される。
【0027】誘電体層2(および外装絶縁層6)は、た
とえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムお
よび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構成
でき、本発明では特に限定されない。各誘電体層2の厚
みは、本実施形態では30μm以下、好ましくは10μ
m以下、より好ましくは6μm以下、さらに好ましくは
3μm以下であり、その下限は好ましくは0.2μm程
度である。各誘電体層2の積層数は、本実施形態では通
常100層以上、好ましくは200層以上である。外装
絶縁層6の厚みは、誘電体層2よりも厚く、十分な絶縁
特性と保護特性が得られるように決定され、好ましくは
300μm以下、さらに好ましくは100μm以下、特
に好ましくは50μm以下である。
とえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムお
よび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構成
でき、本発明では特に限定されない。各誘電体層2の厚
みは、本実施形態では30μm以下、好ましくは10μ
m以下、より好ましくは6μm以下、さらに好ましくは
3μm以下であり、その下限は好ましくは0.2μm程
度である。各誘電体層2の積層数は、本実施形態では通
常100層以上、好ましくは200層以上である。外装
絶縁層6の厚みは、誘電体層2よりも厚く、十分な絶縁
特性と保護特性が得られるように決定され、好ましくは
300μm以下、さらに好ましくは100μm以下、特
に好ましくは50μm以下である。
【0028】内部電極3に含有される導電材は、特に限
定されないが、誘電体層2の構成材料が耐還元性を有す
るため卑金属を用いることができる。導電材として用い
る卑金属としては、ニッケルまたはニッケル合金が好ま
しい。ニッケル合金としては、マンガン、クロム、コバ
ルトおよびアルミニウムから選択される1種以上の元素
とニッケルとの合金が好ましく、合金中のニッケル含有
量は95重量%以上であることが好ましい。なお、ニッ
ケルまたはニッケル合金中には、リン、鉄、マグネシウ
ムなどの各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれて
いてもよい。内部電極3の厚さは、用途などに応じて適
宜決定すればよいが、通常0.1〜5μm、好ましくは
0.1〜2μm程度である。
定されないが、誘電体層2の構成材料が耐還元性を有す
るため卑金属を用いることができる。導電材として用い
る卑金属としては、ニッケルまたはニッケル合金が好ま
しい。ニッケル合金としては、マンガン、クロム、コバ
ルトおよびアルミニウムから選択される1種以上の元素
とニッケルとの合金が好ましく、合金中のニッケル含有
量は95重量%以上であることが好ましい。なお、ニッ
ケルまたはニッケル合金中には、リン、鉄、マグネシウ
ムなどの各種微量成分が0.1重量%程度以下含まれて
いてもよい。内部電極3の厚さは、用途などに応じて適
宜決定すればよいが、通常0.1〜5μm、好ましくは
0.1〜2μm程度である。
【0029】外部電極4a,4bの材質も特に限定され
ないが、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金な
どが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使
用することができる。外部電極の厚みも特に限定されな
いが、通常10〜50μm程度である。
ないが、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金な
どが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使
用することができる。外部電極の厚みも特に限定されな
いが、通常10〜50μm程度である。
【0030】積層セラミックコンデンサ1の形状やサイ
ズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。積層セ
ラミックコンデンサ1が直方体形状の場合は、通常、縦
(0.6〜5.6mm、好ましくは0.6〜3.2m
m)×横(0.3〜5.0mm、好ましくは0.3〜
1.6mm)×厚み(0.3〜1.9mm、好ましくは
0.3〜1.6mm)程度である。
ズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。積層セ
ラミックコンデンサ1が直方体形状の場合は、通常、縦
(0.6〜5.6mm、好ましくは0.6〜3.2m
m)×横(0.3〜5.0mm、好ましくは0.3〜
1.6mm)×厚み(0.3〜1.9mm、好ましくは
0.3〜1.6mm)程度である。
【0031】本実施形態に係る積層セラミックコンデン
サ1は、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によ
りグリーンチップを作製し、これを焼成した後、外部電
極を印刷または転写して焼成することにより製造するこ
とができる。
サ1は、ペーストを用いた通常の印刷法やシート法によ
りグリーンチップを作製し、これを焼成した後、外部電
極を印刷または転写して焼成することにより製造するこ
とができる。
【0032】以下に、本実施形態に係る積層セラミック
コンデンサ1の製造方法の一例を説明する。まず、内装
用塗料、内部電極用塗料、外部電極用塗料をそれぞれ製
造する。
コンデンサ1の製造方法の一例を説明する。まず、内装
用塗料、内部電極用塗料、外部電極用塗料をそれぞれ製
造する。
【0033】内装用塗料は、誘電体原料と有機ビヒクル
とを混練した有機系の塗料であってもよく、水系の塗料
(水溶系塗料)であってもよい。誘電体原料としては、
複合酸化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸
塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選
択され、混合して用いることができる。
とを混練した有機系の塗料であってもよく、水系の塗料
(水溶系塗料)であってもよい。誘電体原料としては、
複合酸化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸
塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選
択され、混合して用いることができる。
【0034】有機ビヒクルとは、バインダを有機溶剤中
に溶解したものであり、有機ビヒクルに用いられるバイ
ンダは、特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニ
ルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すれ
ばよい。また、このとき用いられる有機溶剤も特に限定
されず、印刷法やシート法等利用する方法に応じてテル
ピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエ
ン、n−ヘキサン(ノルマルヘキサン)、MIBK(メ
チルイソブチルケトン)、MEK(メチルエチルケト
ン)等の有機溶剤から適宜選択すればよい。
に溶解したものであり、有機ビヒクルに用いられるバイ
ンダは、特に限定されず、エチルセルロース、ポリビニ
ルブチラール等の通常の各種バインダから適宜選択すれ
ばよい。また、このとき用いられる有機溶剤も特に限定
されず、印刷法やシート法等利用する方法に応じてテル
ピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエ
ン、n−ヘキサン(ノルマルヘキサン)、MIBK(メ
チルイソブチルケトン)、MEK(メチルエチルケト
ン)等の有機溶剤から適宜選択すればよい。
【0035】また、水溶系塗料とは、水に水溶性バイン
ダ、分散剤等を溶解させたものであり、水溶系バインダ
は、特に限定されず、ポリビニルアルコール、セルロー
ス、水溶性アクリル樹脂、エマルジョン等から適宜選択
すればよい。
ダ、分散剤等を溶解させたものであり、水溶系バインダ
は、特に限定されず、ポリビニルアルコール、セルロー
ス、水溶性アクリル樹脂、エマルジョン等から適宜選択
すればよい。
【0036】内部電極用塗料は、上述した各種導電性金
属や合金からなる導電材料あるいは焼成後に上述した導
電材料となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート
等と、上述した有機ビヒクルとを混練して調製される。
また、外部電極用塗料も、この内部電極用塗料と同様に
して調製される。
属や合金からなる導電材料あるいは焼成後に上述した導
電材料となる各種酸化物、有機金属化合物、レジネート
等と、上述した有機ビヒクルとを混練して調製される。
また、外部電極用塗料も、この内部電極用塗料と同様に
して調製される。
【0037】上述した各塗料の有機ビヒクルの含有量
は、特に限定されず、通常の含有量、たとえば、バイン
ダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度と
すればよい。また、各塗料中には必要に応じて各種分散
剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物が
含有されても良い。
は、特に限定されず、通常の含有量、たとえば、バイン
ダは1〜5重量%程度、溶剤は10〜50重量%程度と
すればよい。また、各塗料中には必要に応じて各種分散
剤、可塑剤、誘電体、絶縁体等から選択される添加物が
含有されても良い。
【0038】印刷法を用いる場合は、内装用塗料、およ
び所定パターンの内部電極用塗料をポリエチレンテレフ
タレート等の基板上に積層印刷する。これに対して、シ
ート法を用いる場合は、内装用塗料を用いてグリーンシ
ートを形成し、この上に内部電極用塗料を所定パターン
で印刷した後、積層する。このようにして得られるグリ
ーンシート積層体100は、図2(A)に示すように、
複数の内部電極パターン13と複数の内装用グリーンシ
ート12とが交互に積層してある。内部電極パターン1
3が、焼成後に図1に示す内部電極3となる部分であ
り、内装用グリーンシート12が、焼成後に図1に示す
誘電体層2となる部分である。
び所定パターンの内部電極用塗料をポリエチレンテレフ
タレート等の基板上に積層印刷する。これに対して、シ
ート法を用いる場合は、内装用塗料を用いてグリーンシ
ートを形成し、この上に内部電極用塗料を所定パターン
で印刷した後、積層する。このようにして得られるグリ
ーンシート積層体100は、図2(A)に示すように、
複数の内部電極パターン13と複数の内装用グリーンシ
ート12とが交互に積層してある。内部電極パターン1
3が、焼成後に図1に示す内部電極3となる部分であ
り、内装用グリーンシート12が、焼成後に図1に示す
誘電体層2となる部分である。
【0039】積層時には、所定温度で予備加圧すること
が好ましい。予備加圧力は、好ましくは、1〜50MP
aである。予備加圧時の温度は、好ましくは、40〜1
20°Cである。内装用グリーンシート12の積層数
は、特に限定されないが、積層数が多くなるほど、コン
デンサとしての静電容量が向上する。予備加圧により、
交互に積層された内部電極パターン13および内装用グ
リーンシート12は、相互に密着される。ただし、積層
体100における積層方向の両端面には、内部電極パタ
ーン13のパターン形状に応じた段差が形成される。こ
の段差は、積層数が多いほど、しかも内装用グリーンシ
ート12の厚みが薄いほど顕著になる。
が好ましい。予備加圧力は、好ましくは、1〜50MP
aである。予備加圧時の温度は、好ましくは、40〜1
20°Cである。内装用グリーンシート12の積層数
は、特に限定されないが、積層数が多くなるほど、コン
デンサとしての静電容量が向上する。予備加圧により、
交互に積層された内部電極パターン13および内装用グ
リーンシート12は、相互に密着される。ただし、積層
体100における積層方向の両端面には、内部電極パタ
ーン13のパターン形状に応じた段差が形成される。こ
の段差は、積層数が多いほど、しかも内装用グリーンシ
ート12の厚みが薄いほど顕著になる。
【0040】次に、積層体100における積層方向の片
側端面を、図2(A)に示すように、金型30の内部に
収容してある外装用塗料16の液面に静かに浸す。金型
30は、その上面が開口してあり、そこから、積層体1
00の積層方向片側端面が挿入可能になっている。金型
30の開口部の大きさは、積層体100の片側端面が僅
かな隙間で嵌合して入り込む程度の大きさであることが
好ましい。ただし、積層体100の端面と外装用塗料1
6の液面との間にボイドなどが入り込まないように、金
型30の開口部には、余分な塗料を多少あふれ出させる
ための排出口が形成してあることが好ましい。
側端面を、図2(A)に示すように、金型30の内部に
収容してある外装用塗料16の液面に静かに浸す。金型
30は、その上面が開口してあり、そこから、積層体1
00の積層方向片側端面が挿入可能になっている。金型
30の開口部の大きさは、積層体100の片側端面が僅
かな隙間で嵌合して入り込む程度の大きさであることが
好ましい。ただし、積層体100の端面と外装用塗料1
6の液面との間にボイドなどが入り込まないように、金
型30の開口部には、余分な塗料を多少あふれ出させる
ための排出口が形成してあることが好ましい。
【0041】金型30の材質は、特に限定されず、金
属、合成樹脂、セラミックなどで構成される。ただし、
金型30の内面は、高精度に平滑であることが好まし
い。金型30の内面、特に、その底面が、図1に示す外
装絶縁層6の外面形状を付与することになるからであ
る。また、金型30の内面には、予め離型剤を塗ってお
いても良い。外装用塗料が乾燥した後に、成形された塗
料乾燥膜が形成された積層体を金型から容易に取り出せ
るようにするためである。離型剤としては、たとえばシ
リコーン樹脂、ポリビニルアルコール、パラフィン、ワ
ックス類、フッ素樹脂ディスパージョン(たとえばテフ
ロン(登録商標)ディスパージョン)などが挙げられる
が、特にこれらに限定されるものではない。
属、合成樹脂、セラミックなどで構成される。ただし、
金型30の内面は、高精度に平滑であることが好まし
い。金型30の内面、特に、その底面が、図1に示す外
装絶縁層6の外面形状を付与することになるからであ
る。また、金型30の内面には、予め離型剤を塗ってお
いても良い。外装用塗料が乾燥した後に、成形された塗
料乾燥膜が形成された積層体を金型から容易に取り出せ
るようにするためである。離型剤としては、たとえばシ
リコーン樹脂、ポリビニルアルコール、パラフィン、ワ
ックス類、フッ素樹脂ディスパージョン(たとえばテフ
ロン(登録商標)ディスパージョン)などが挙げられる
が、特にこれらに限定されるものではない。
【0042】外装用塗料16が乾燥して焼成されること
により、図1に示す外装絶縁層6となることから、金型
30の内部に収容してある外装用塗料16の液量は、得
ようとする外装絶縁層6の厚みに応じて調節される。外
装用塗料16は、基本的には、グリーンシート12を形
成するための内装用塗料と同種の塗料が用いられるが、
内装用塗料に比較して、溶剤が異なることが好ましいと
共に、比重が異なることが好ましい。
により、図1に示す外装絶縁層6となることから、金型
30の内部に収容してある外装用塗料16の液量は、得
ようとする外装絶縁層6の厚みに応じて調節される。外
装用塗料16は、基本的には、グリーンシート12を形
成するための内装用塗料と同種の塗料が用いられるが、
内装用塗料に比較して、溶剤が異なることが好ましいと
共に、比重が異なることが好ましい。
【0043】すなわち、外装用塗料16は、内装用塗料
と同様に、誘電体原料と有機ビヒクルとを混練した有機
系の塗料であってもよく、水系の塗料(水溶系塗料)で
あってもよいが、好ましくは、内装用グリーンシート1
2を構成するバインダ樹脂を実質的に溶解させない溶剤
を含む塗料である。たとえば内装用グリーンシート12
を構成するバインダ樹脂が、エチルセルロース系樹脂の
N200である場合には、外装用塗料16は、溶剤とし
て、トルエンなどを用いることが好ましい。また、内装
用グリーンシート12を構成するバインダ樹脂が、アク
リル系樹脂のMM747である場合には、外装用塗料1
6は、溶剤として、ターピネオール、水、トルエン、n
−ヘキサンなどを用いることが好ましい。さらに、内装
用グリーンシート12を構成するバインダ樹脂が、ブチ
ラール系樹脂のBH−6である場合には、外装用塗料1
6は、溶剤として、MIBKなどを用いることが好まし
い。
と同様に、誘電体原料と有機ビヒクルとを混練した有機
系の塗料であってもよく、水系の塗料(水溶系塗料)で
あってもよいが、好ましくは、内装用グリーンシート1
2を構成するバインダ樹脂を実質的に溶解させない溶剤
を含む塗料である。たとえば内装用グリーンシート12
を構成するバインダ樹脂が、エチルセルロース系樹脂の
N200である場合には、外装用塗料16は、溶剤とし
て、トルエンなどを用いることが好ましい。また、内装
用グリーンシート12を構成するバインダ樹脂が、アク
リル系樹脂のMM747である場合には、外装用塗料1
6は、溶剤として、ターピネオール、水、トルエン、n
−ヘキサンなどを用いることが好ましい。さらに、内装
用グリーンシート12を構成するバインダ樹脂が、ブチ
ラール系樹脂のBH−6である場合には、外装用塗料1
6は、溶剤として、MIBKなどを用いることが好まし
い。
【0044】また、外装用塗料16は、積層体100の
端面が外装用塗料16の液中に不均一に沈み込まないよ
うに、塗料の比重および/または表面張力が調節してあ
る。塗料の比重を調節するためには、塗料中の誘電体原
料の含有割合などを調節すればよい。
端面が外装用塗料16の液中に不均一に沈み込まないよ
うに、塗料の比重および/または表面張力が調節してあ
る。塗料の比重を調節するためには、塗料中の誘電体原
料の含有割合などを調節すればよい。
【0045】なお、積層体100の端面が、金型30の
内部で外装用塗料16の液面に接触している状態で外装
用塗料16の厚みが所定の均一な厚みとなるように、金
型30の内側壁面、または金型の外部には、積層体10
0を所定位置で位置決めするためのストッパ部材などを
具備させても良い。積層体100の端面と外装用塗料1
6の液面との間にボイドなどが入り込まないように、外
装用塗料16が金型30の内部で所定厚みとなるまで積
層体100の端面を金型30の内部に押し込み、余分な
塗料を多少あふれ出させることも好ましい。
内部で外装用塗料16の液面に接触している状態で外装
用塗料16の厚みが所定の均一な厚みとなるように、金
型30の内側壁面、または金型の外部には、積層体10
0を所定位置で位置決めするためのストッパ部材などを
具備させても良い。積層体100の端面と外装用塗料1
6の液面との間にボイドなどが入り込まないように、外
装用塗料16が金型30の内部で所定厚みとなるまで積
層体100の端面を金型30の内部に押し込み、余分な
塗料を多少あふれ出させることも好ましい。
【0046】その後、積層体100の端面が金型30の
内部に入り込んだ状態で、外装用塗料16が乾燥するま
で静置する。外装用塗料16を乾燥させるために、金型
30を加熱しても良い。加熱温度は、好ましくは60〜
120°Cであり、乾燥時間は、好ましくは5〜60分
である。
内部に入り込んだ状態で、外装用塗料16が乾燥するま
で静置する。外装用塗料16を乾燥させるために、金型
30を加熱しても良い。加熱温度は、好ましくは60〜
120°Cであり、乾燥時間は、好ましくは5〜60分
である。
【0047】外装用塗料16が乾燥して、積層体100
の一方の端面に塗料乾燥膜16aが付着して形成された
後、金型30から取り出し、積層体100の上下をひっ
くり返し、図2(B)に示すように、積層体100の他
方の端面を、前記と同様にして、金型30の内部の外装
用塗料16中に静かに浸す。その後、同様にして乾燥さ
せる。
の一方の端面に塗料乾燥膜16aが付着して形成された
後、金型30から取り出し、積層体100の上下をひっ
くり返し、図2(B)に示すように、積層体100の他
方の端面を、前記と同様にして、金型30の内部の外装
用塗料16中に静かに浸す。その後、同様にして乾燥さ
せる。
【0048】その結果、図2(C)に示すように、積層
体100の積層方向両端面に塗料乾燥膜16aが付着し
て形成される。双方の塗料乾燥膜16aの端面(表面)
は、金型30の内面形状が転写されており、段差がない
平坦な形状である。これらの塗料乾燥膜16aは、焼成
後に、図1に示す外装絶縁層6となる部分である。これ
らの塗料乾燥膜16aは、加圧工程を必要とすることな
く、積層体100の両端面に密着している。
体100の積層方向両端面に塗料乾燥膜16aが付着し
て形成される。双方の塗料乾燥膜16aの端面(表面)
は、金型30の内面形状が転写されており、段差がない
平坦な形状である。これらの塗料乾燥膜16aは、焼成
後に、図1に示す外装絶縁層6となる部分である。これ
らの塗料乾燥膜16aは、加圧工程を必要とすることな
く、積層体100の両端面に密着している。
【0049】その後に、両端面に塗料乾燥膜16aが密
着している積層体100を、所定のサイズに切断し、グ
リーンチップとし、これらのグリーンチップを脱バイン
ダ処理および焼成する。脱バインダ処理は、通常の条件
で行えばよいが、特に内部電極の導電材としてNiやN
i合金等の卑金属を用いる場合には、空気雰囲気におい
て、昇温速度を5〜300℃/時間、より好ましくは1
0〜100℃/時間、保持温度を180〜400℃、よ
り好ましくは200〜300℃、温度保持時間を0.5
〜24時間、より好ましくは5〜20時間とする。
着している積層体100を、所定のサイズに切断し、グ
リーンチップとし、これらのグリーンチップを脱バイン
ダ処理および焼成する。脱バインダ処理は、通常の条件
で行えばよいが、特に内部電極の導電材としてNiやN
i合金等の卑金属を用いる場合には、空気雰囲気におい
て、昇温速度を5〜300℃/時間、より好ましくは1
0〜100℃/時間、保持温度を180〜400℃、よ
り好ましくは200〜300℃、温度保持時間を0.5
〜24時間、より好ましくは5〜20時間とする。
【0050】グリーンチップの焼成雰囲気は、内部電極
中の導電材の種類に応じて適宜決定すればよいが、導電
材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合には、
焼成雰囲気の酸素分圧を好ましくは10−10 〜10
−3Paとし、より好ましくは10−10 〜6×10
−5Paとする。焼成時の酸素分圧が低すぎると内部電
極の導電材が異常焼結を起こして途切れてしまい、酸素
分圧が高すぎると内部電極が酸化されるおそれがある。
特に酸素分圧を10−10 〜6×10−5Paに調整
することにより、優れた容量温度特性を有し、しかも絶
縁抵抗の加速寿命が向上され、得られる積層セラミック
コンデンサ1の信頼性を高めることができる。
中の導電材の種類に応じて適宜決定すればよいが、導電
材としてNiやNi合金等の卑金属を用いる場合には、
焼成雰囲気の酸素分圧を好ましくは10−10 〜10
−3Paとし、より好ましくは10−10 〜6×10
−5Paとする。焼成時の酸素分圧が低すぎると内部電
極の導電材が異常焼結を起こして途切れてしまい、酸素
分圧が高すぎると内部電極が酸化されるおそれがある。
特に酸素分圧を10−10 〜6×10−5Paに調整
することにより、優れた容量温度特性を有し、しかも絶
縁抵抗の加速寿命が向上され、得られる積層セラミック
コンデンサ1の信頼性を高めることができる。
【0051】焼成の保持温度は、1000〜1400
℃、より好ましくは1200〜1380℃である。保持
温度が低すぎると緻密化が不充分となり、保持温度が高
すぎると内部電極の異常焼結による電極の途切れまたは
内部電極材質の拡散により容量温度特性が悪化するから
である。
℃、より好ましくは1200〜1380℃である。保持
温度が低すぎると緻密化が不充分となり、保持温度が高
すぎると内部電極の異常焼結による電極の途切れまたは
内部電極材質の拡散により容量温度特性が悪化するから
である。
【0052】これ以外の焼成条件としては、昇温速度を
50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300
℃/時間、温度保持時間を0.5〜8時間、より好まし
くは1〜3時間、冷却速度を50〜500℃/時間、よ
り好ましくは200〜300℃/時間とし、焼成雰囲気
は還元性雰囲気とすることが望ましく、雰囲気ガスとし
ては、たとえば、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを加
湿して用いることが望ましい。
50〜500℃/時間、より好ましくは200〜300
℃/時間、温度保持時間を0.5〜8時間、より好まし
くは1〜3時間、冷却速度を50〜500℃/時間、よ
り好ましくは200〜300℃/時間とし、焼成雰囲気
は還元性雰囲気とすることが望ましく、雰囲気ガスとし
ては、たとえば、窒素ガスと水素ガスとの混合ガスを加
湿して用いることが望ましい。
【0053】還元性雰囲気で焼成した場合は、コンデン
サチップの焼結体にアニール(熱処理)を施すことが望
ましい。アニールは誘電体層を再酸化するための処理で
あり、これにより絶縁抵抗を増加させることができる。
アニール雰囲気の酸素分圧は、好ましくは10−4Pa
以上、より好ましくは10−1〜10Paである。酸素
分圧が低すぎると誘電体層2の再酸化が困難となり、酸
素分圧が高すぎると内部電極3が酸化されるおそれがあ
る。特に、本発明の誘電体磁器組成物を焼成して得られ
る焼結体を熱処理するに際し、酸素分圧を10−1〜1
0Paの範囲に調整することにより、初期絶縁抵抗(I
R)の不良発生率改善に一層効果的である。
サチップの焼結体にアニール(熱処理)を施すことが望
ましい。アニールは誘電体層を再酸化するための処理で
あり、これにより絶縁抵抗を増加させることができる。
アニール雰囲気の酸素分圧は、好ましくは10−4Pa
以上、より好ましくは10−1〜10Paである。酸素
分圧が低すぎると誘電体層2の再酸化が困難となり、酸
素分圧が高すぎると内部電極3が酸化されるおそれがあ
る。特に、本発明の誘電体磁器組成物を焼成して得られ
る焼結体を熱処理するに際し、酸素分圧を10−1〜1
0Paの範囲に調整することにより、初期絶縁抵抗(I
R)の不良発生率改善に一層効果的である。
【0054】アニールの際の保持温度は、1100℃以
下、より好ましくは500〜1100℃である。保持温
度が低すぎると誘電体層の再酸化が不充分となって絶縁
抵抗が悪化し、その加速寿命も短くなる傾向がある。ま
た、保持温度が高すぎると内部電極が酸化されて容量が
低下するだけでなく、誘電体素地と反応してしまい、容
量温度特性、絶縁抵抗およびその加速寿命が悪化する傾
向がある。なお、アニールは昇温行程および降温行程の
みから構成することもできる。この場合には、温度保持
時間はゼロであり、保持温度は最高温度と同義である。
下、より好ましくは500〜1100℃である。保持温
度が低すぎると誘電体層の再酸化が不充分となって絶縁
抵抗が悪化し、その加速寿命も短くなる傾向がある。ま
た、保持温度が高すぎると内部電極が酸化されて容量が
低下するだけでなく、誘電体素地と反応してしまい、容
量温度特性、絶縁抵抗およびその加速寿命が悪化する傾
向がある。なお、アニールは昇温行程および降温行程の
みから構成することもできる。この場合には、温度保持
時間はゼロであり、保持温度は最高温度と同義である。
【0055】これ以外のアニール条件としては、温度保
持時間を0〜20時間、より好ましくは6〜10時間、
冷却速度を50〜500℃/時間、より好ましくは10
0〜300℃/時間とし、アニールの雰囲気ガスとして
は、たとえば、窒素ガスを加湿して用いることが望まし
い。
持時間を0〜20時間、より好ましくは6〜10時間、
冷却速度を50〜500℃/時間、より好ましくは10
0〜300℃/時間とし、アニールの雰囲気ガスとして
は、たとえば、窒素ガスを加湿して用いることが望まし
い。
【0056】なお、上述した焼成と同様に、前記脱バイ
ンダ処理およびアニール工程において、窒素ガスや混合
ガスを加湿するためには、たとえばウェッター等を用い
ることができ、この場合の水温は5〜75℃とすること
が望ましい。
ンダ処理およびアニール工程において、窒素ガスや混合
ガスを加湿するためには、たとえばウェッター等を用い
ることができ、この場合の水温は5〜75℃とすること
が望ましい。
【0057】また、これら脱バインダ処理、焼成および
アニールは連続して行っても互いに独立して行っても良
い。これらを連続して行う場合には、脱バインダ処理の
のち冷却することなく雰囲気を変更し、続いて焼成の際
の保持温度まで昇温して焼成を行い、続いて冷却してア
ニールの保持温度に達したら雰囲気を変更してアニール
処理を行うことがより好ましい。一方、これらを独立し
て行う場合には、焼成に関しては脱バインダ処理時の保
持温度まで窒素ガスあるいは加湿した窒素ガス雰囲気下
で昇温したのち、雰囲気を変更してさらに昇温を続ける
ことが好ましく、アニールの保持温度まで冷却したのち
は、再び窒素ガスまたは加湿した窒素ガス雰囲気に変更
して冷却を続けることが好ましい。また、アニールに関
しては窒素ガス雰囲気下で保持温度まで昇温したのち雰
囲気を変更しても良く、アニールの全工程を加湿した窒
素ガス雰囲気としても良い。
アニールは連続して行っても互いに独立して行っても良
い。これらを連続して行う場合には、脱バインダ処理の
のち冷却することなく雰囲気を変更し、続いて焼成の際
の保持温度まで昇温して焼成を行い、続いて冷却してア
ニールの保持温度に達したら雰囲気を変更してアニール
処理を行うことがより好ましい。一方、これらを独立し
て行う場合には、焼成に関しては脱バインダ処理時の保
持温度まで窒素ガスあるいは加湿した窒素ガス雰囲気下
で昇温したのち、雰囲気を変更してさらに昇温を続ける
ことが好ましく、アニールの保持温度まで冷却したのち
は、再び窒素ガスまたは加湿した窒素ガス雰囲気に変更
して冷却を続けることが好ましい。また、アニールに関
しては窒素ガス雰囲気下で保持温度まで昇温したのち雰
囲気を変更しても良く、アニールの全工程を加湿した窒
素ガス雰囲気としても良い。
【0058】得られたコンデンサ焼成体に、たとえば、
バレル研磨やサンドブラストにより端面研磨を施し、外
部電極用塗料を印刷または転写して焼成し、外部電極4
a,4bを形成する。外部電極用塗料の焼成条件は、た
とえば、加湿した窒素ガスと水素ガスとの混合ガス中で
600〜800℃にて10分〜1時間程度とすることが
好ましい。そして、必要に応じて外部電極4a,4bの
表面にメッキ等により被覆層(パッド層)を形成する。
バレル研磨やサンドブラストにより端面研磨を施し、外
部電極用塗料を印刷または転写して焼成し、外部電極4
a,4bを形成する。外部電極用塗料の焼成条件は、た
とえば、加湿した窒素ガスと水素ガスとの混合ガス中で
600〜800℃にて10分〜1時間程度とすることが
好ましい。そして、必要に応じて外部電極4a,4bの
表面にメッキ等により被覆層(パッド層)を形成する。
【0059】このようにして製造される積層セラミック
コンデンサ1は、はんだ付け等によってプリント基板上
に実装され、各種電子機器に用いられる。本実施形態に
係る積層セラミックコンデンサ1の製造方法では、グリ
ーンシート積層体100の表面に段差が生じていたとし
ても、その外層部分には、塗料乾燥膜16aが形成され
る。この塗料乾燥膜16aは、金型30の内部での浸漬
・乾燥法により形成されるため、その外側表面は平坦に
なり、段差が解消される。そのため、その積層体100
を焼成後に得られる積層セラミックコンデンサ1には、
デラミネーションやショート不良などの各種構造欠陥が
生じ難いことになる。しかも本発明の方法では、塗料乾
燥膜16aが、外装絶縁層6となる部分の全部を兼ねる
ために、積層体100の表面の平坦化工程とは別に、外
装絶縁層6となる部分を積層する工程を必要としない。
したがって、積層セラミックコンデンサ1の製造が極め
て容易である。
コンデンサ1は、はんだ付け等によってプリント基板上
に実装され、各種電子機器に用いられる。本実施形態に
係る積層セラミックコンデンサ1の製造方法では、グリ
ーンシート積層体100の表面に段差が生じていたとし
ても、その外層部分には、塗料乾燥膜16aが形成され
る。この塗料乾燥膜16aは、金型30の内部での浸漬
・乾燥法により形成されるため、その外側表面は平坦に
なり、段差が解消される。そのため、その積層体100
を焼成後に得られる積層セラミックコンデンサ1には、
デラミネーションやショート不良などの各種構造欠陥が
生じ難いことになる。しかも本発明の方法では、塗料乾
燥膜16aが、外装絶縁層6となる部分の全部を兼ねる
ために、積層体100の表面の平坦化工程とは別に、外
装絶縁層6となる部分を積層する工程を必要としない。
したがって、積層セラミックコンデンサ1の製造が極め
て容易である。
【0060】第2実施形態
本実施形態の方法は、前記第1実施形態に係る方法の変
形例であり、以下の説明では、前記第1実施形態の方法
と異なる部分のみについて説明し、共通する部分の説明
は省略する。
形例であり、以下の説明では、前記第1実施形態の方法
と異なる部分のみについて説明し、共通する部分の説明
は省略する。
【0061】図3(A)に示すように、まず、前記と同
様にしてグリーンシート積層体100を形成し、このグ
リーンシート積層体100における積層方向の一方の端
面を、金型30の内部に収容してある外装用塗料16の
液面に静かに浸す。本実施形態では、外装用塗料16が
収容された金型30の底部に外装用グリーンシート26
が予め配置してある。
様にしてグリーンシート積層体100を形成し、このグ
リーンシート積層体100における積層方向の一方の端
面を、金型30の内部に収容してある外装用塗料16の
液面に静かに浸す。本実施形態では、外装用塗料16が
収容された金型30の底部に外装用グリーンシート26
が予め配置してある。
【0062】外装用グリーンシート26は、内装用グリ
ーンシート12と同様な方法により製造され、同じ組成
で構成されることが好ましく、内装用グリーンシート1
2よりも厚く構成してある。なお、図面では、説明の容
易化のために、これらのシートの厚みの関係が不正確に
なっている。
ーンシート12と同様な方法により製造され、同じ組成
で構成されることが好ましく、内装用グリーンシート1
2よりも厚く構成してある。なお、図面では、説明の容
易化のために、これらのシートの厚みの関係が不正確に
なっている。
【0063】グリーンシート26は、図1に示す外装絶
縁層6の一部となる部分であり、その厚みは、外装絶縁
層6の最終厚みの10〜97%程度の厚みであることが
好ましい。金型30の内部では、グリーンシート26の
上が外装用塗料16で満たされ、その液面に、積層体1
00の端面が浸される。
縁層6の一部となる部分であり、その厚みは、外装絶縁
層6の最終厚みの10〜97%程度の厚みであることが
好ましい。金型30の内部では、グリーンシート26の
上が外装用塗料16で満たされ、その液面に、積層体1
00の端面が浸される。
【0064】その後、第1実施形態と同様にして外装用
塗料16を乾燥させ、積層体100の端面に塗料乾燥膜
16aを形成する。積層体100を金型から取り出す
と、塗料乾燥膜16aによりグリーンシート26も同時
に、積層体100の最外層端面に付着して取り出され
る。塗料乾燥膜16aが接着層として機能するからであ
る。
塗料16を乾燥させ、積層体100の端面に塗料乾燥膜
16aを形成する。積層体100を金型から取り出す
と、塗料乾燥膜16aによりグリーンシート26も同時
に、積層体100の最外層端面に付着して取り出され
る。塗料乾燥膜16aが接着層として機能するからであ
る。
【0065】その後、図3(B)に示すように、積層体
100の他方における積層方向端面を、図3(A)と同
様にして金型30の外装用塗料16中に静かに浸し、塗
料乾燥膜16aによりグリーンシート26を積層体10
0の最外層に接着させる。
100の他方における積層方向端面を、図3(A)と同
様にして金型30の外装用塗料16中に静かに浸し、塗
料乾燥膜16aによりグリーンシート26を積層体10
0の最外層に接着させる。
【0066】その後、必要に応じて、図3(C)に示す
ように、外装用グリーンシート26の外面に、他の外装
用グリーンシート36を圧着して積層する。なお、本発
明では、他の外装用グリーンシート36は、必ずしも具
備させる必要はなく、具備させる場合には、複数枚でも
良い。他の外装用グリーンシート36を圧着させること
で、最終的に得られる外装絶縁層6の一部となる。他の
外装用グリーンシート36を圧着させるときの圧力は、
好ましくは10〜300MPaであり、温度は、60〜
150°Cである。
ように、外装用グリーンシート26の外面に、他の外装
用グリーンシート36を圧着して積層する。なお、本発
明では、他の外装用グリーンシート36は、必ずしも具
備させる必要はなく、具備させる場合には、複数枚でも
良い。他の外装用グリーンシート36を圧着させること
で、最終的に得られる外装絶縁層6の一部となる。他の
外装用グリーンシート36を圧着させるときの圧力は、
好ましくは10〜300MPaであり、温度は、60〜
150°Cである。
【0067】本実施形態では、前記第1実施形態と同様
な作用効果を奏すると共に、下記に示す作用効果を奏す
る。すなわち、本実施形態では、積層体100の外層表
面の平坦化を図るための塗料乾燥膜16aの厚みを低減
することができ、乾燥時間の低減を図れると共に、確実
に段差を解消して平坦化を図ることができる。また、乾
燥時間を低減することができれば、外装用塗料16がグ
リーンシート12に染み込んで溶解させることを防止で
きるので、外装用塗料16の溶剤としては、グリーンシ
ート12を溶解させるものを用いることも可能となる。
しかも、外装用塗料16の乾燥と同時に、この塗料が接
着層の役割を果たし、外装用グリーンシート26を積層
体100に接着するので、塗料乾燥膜の乾燥と同時に、
最外層絶縁層となる部分を形成することができる。した
がって、製造工程の削減に寄与する。
な作用効果を奏すると共に、下記に示す作用効果を奏す
る。すなわち、本実施形態では、積層体100の外層表
面の平坦化を図るための塗料乾燥膜16aの厚みを低減
することができ、乾燥時間の低減を図れると共に、確実
に段差を解消して平坦化を図ることができる。また、乾
燥時間を低減することができれば、外装用塗料16がグ
リーンシート12に染み込んで溶解させることを防止で
きるので、外装用塗料16の溶剤としては、グリーンシ
ート12を溶解させるものを用いることも可能となる。
しかも、外装用塗料16の乾燥と同時に、この塗料が接
着層の役割を果たし、外装用グリーンシート26を積層
体100に接着するので、塗料乾燥膜の乾燥と同時に、
最外層絶縁層となる部分を形成することができる。した
がって、製造工程の削減に寄与する。
【0068】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば、本発明の方法により製造され
る積層型電子部品としては、積層セラミックコンデンサ
に限らず、積層型インダクタ素子、チップビーズ素子な
どが例示される。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。たとえば、本発明の方法により製造され
る積層型電子部品としては、積層セラミックコンデンサ
に限らず、積層型インダクタ素子、チップビーズ素子な
どが例示される。
【0069】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0070】実施例1
まず、内装用塗料を次に示すようにして作製した。粒径
0.1〜1μmのBaTiO3 、(MgCO3 )
4 ・Mg(OH)2 ・5H2 O、MnCO 3 、
BaCO3 、CaCO3 、SiO2 、Y2 O
3 等の粉末を、焼成により、BaTiO3 として1
00モル%、MgOに換算して2モル%、MnOに換算
して0.2モル%、BaOに換算して3モル%、CaO
に換算して3モル%、SiO2 に換算して6モル%、
Y2 O3 として2モル%の組成となるように混合
し、ボールミルにより16時間湿式混合し、次いで、ス
プレードライヤーで乾燥させて誘電体原料とした。
0.1〜1μmのBaTiO3 、(MgCO3 )
4 ・Mg(OH)2 ・5H2 O、MnCO 3 、
BaCO3 、CaCO3 、SiO2 、Y2 O
3 等の粉末を、焼成により、BaTiO3 として1
00モル%、MgOに換算して2モル%、MnOに換算
して0.2モル%、BaOに換算して3モル%、CaO
に換算して3モル%、SiO2 に換算して6モル%、
Y2 O3 として2モル%の組成となるように混合
し、ボールミルにより16時間湿式混合し、次いで、ス
プレードライヤーで乾燥させて誘電体原料とした。
【0071】この誘電体原料100質量部と、バインダ
樹脂としてのエチルセルロース(N200)樹脂5質量
部、溶剤としての酢酸エチル45質量部、トルエン45
質量部およびテルピネオール25質量部、可塑剤として
のBBP(フタル酸ベンジルブチル)7質量部とをボー
ルミルで混合して、内装用グリーンシートのための誘電
体層用塗料を準備した。
樹脂としてのエチルセルロース(N200)樹脂5質量
部、溶剤としての酢酸エチル45質量部、トルエン45
質量部およびテルピネオール25質量部、可塑剤として
のBBP(フタル酸ベンジルブチル)7質量部とをボー
ルミルで混合して、内装用グリーンシートのための誘電
体層用塗料を準備した。
【0072】次に、外装用塗料16を次に示すようにし
て作製した。前記の誘電体原料100質量部と、アクリ
ル系樹脂(MM747)5質量部、溶剤としてのトルエ
ン115質量部、可塑剤としてのBBP(フタル酸ベン
ジルブチル)7質量部とをボールミルで混合して外装用
塗料を準備した。なお、外装用塗料の溶剤としてのトル
エンは、内装用グリーンシートを構成するための内装用
塗料のバインダ樹脂としてのエチルセルロース(N20
0)を実質的に溶解させない。
て作製した。前記の誘電体原料100質量部と、アクリ
ル系樹脂(MM747)5質量部、溶剤としてのトルエ
ン115質量部、可塑剤としてのBBP(フタル酸ベン
ジルブチル)7質量部とをボールミルで混合して外装用
塗料を準備した。なお、外装用塗料の溶剤としてのトル
エンは、内装用グリーンシートを構成するための内装用
塗料のバインダ樹脂としてのエチルセルロース(N20
0)を実質的に溶解させない。
【0073】次に、内部電極用塗料を次に示すようにし
て作製した。平均粒径0.8μmのNi粒子100質量
部と、有機ビヒクル(エチルセルロース樹脂8質量部を
ブチルカルビトール92質量部に溶解したもの)40質
量部およびブチルカルビトール10質量部とを3本ロー
ルにより混練し、内部電極用塗料とした。
て作製した。平均粒径0.8μmのNi粒子100質量
部と、有機ビヒクル(エチルセルロース樹脂8質量部を
ブチルカルビトール92質量部に溶解したもの)40質
量部およびブチルカルビトール10質量部とを3本ロー
ルにより混練し、内部電極用塗料とした。
【0074】次に、外部電極用ペーストを次に示すよう
にして作製した。平均粒径0.5μmのCu粒子100
質量部と、有機ビヒクル(エチルセルロース樹脂8質量
部をブチルカルビトール92質量部に溶解したもの)3
5質量部およびブチルカルビトール7質量部とを混練
し、ペースト化した。
にして作製した。平均粒径0.5μmのCu粒子100
質量部と、有機ビヒクル(エチルセルロース樹脂8質量
部をブチルカルビトール92質量部に溶解したもの)3
5質量部およびブチルカルビトール7質量部とを混練
し、ペースト化した。
【0075】上記内装用塗料を用い、キャリアフィルム
上に、厚さ10μmのグリーンシートを形成し、この上
に厚み1.5μmの内部電極用ペーストを所定パターン
で印刷した後、キャリアフィルムからグリーンシートを
剥離した。
上に、厚さ10μmのグリーンシートを形成し、この上
に厚み1.5μmの内部電極用ペーストを所定パターン
で印刷した後、キャリアフィルムからグリーンシートを
剥離した。
【0076】次に、これらの内部電極用ペーストが印刷
されたグリーンシートを100層分積層し、60°Cお
よび10MPaで予備加圧し、図3(A)に示す積層体
100を得た。この積層体100の積層方向両端面を、
金型30の内部に収容した外装用塗料16の液面に静か
に浸し、乾燥させて厚み100μmの塗料乾燥膜16a
を形成した。塗料乾燥膜16aは、加熱加圧することな
く、積層体100の両面に接着することが確認できた。
されたグリーンシートを100層分積層し、60°Cお
よび10MPaで予備加圧し、図3(A)に示す積層体
100を得た。この積層体100の積層方向両端面を、
金型30の内部に収容した外装用塗料16の液面に静か
に浸し、乾燥させて厚み100μmの塗料乾燥膜16a
を形成した。塗料乾燥膜16aは、加熱加圧することな
く、積層体100の両面に接着することが確認できた。
【0077】この塗料乾燥膜16aの外表面の段差S1
(図4参照)を測定したところ、表1に示すように、1
μm以下であった。なお、段差の測定は、(株)小坂研
究所製、表面粗さ測定器SE−30Dを用いて行った。
(図4参照)を測定したところ、表1に示すように、1
μm以下であった。なお、段差の測定は、(株)小坂研
究所製、表面粗さ測定器SE−30Dを用いて行った。
【0078】
【表1】
【0079】また、この積層体100を所定のチップサ
イズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニール
(熱処理)を行って、積層セラミック焼成体を得た。脱
バインダ処理は、昇温時間15℃/時間、保持温度28
0℃、保持時間8時間、空気雰囲気の条件で行った。ま
た、焼成は、昇温速度200℃/時間、保持温度120
0〜1380℃、保持時間2時間、冷却速度300℃/
時間、加湿したN2 +H2 混合ガス雰囲気(酸素分
圧は2×10−7〜5×10−4Pa内に調節)の条件
で行った。アニールは、保持温度900℃、温度保持時
間9時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN2 ガ
ス雰囲気(酸素分圧は3.54×10−2Pa)の条件
で行った。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガス
の加湿には、水温を35℃としたウェッターを用いた。
イズに切断し、脱バインダ処理、焼成およびアニール
(熱処理)を行って、積層セラミック焼成体を得た。脱
バインダ処理は、昇温時間15℃/時間、保持温度28
0℃、保持時間8時間、空気雰囲気の条件で行った。ま
た、焼成は、昇温速度200℃/時間、保持温度120
0〜1380℃、保持時間2時間、冷却速度300℃/
時間、加湿したN2 +H2 混合ガス雰囲気(酸素分
圧は2×10−7〜5×10−4Pa内に調節)の条件
で行った。アニールは、保持温度900℃、温度保持時
間9時間、冷却速度300℃/時間、加湿したN2 ガ
ス雰囲気(酸素分圧は3.54×10−2Pa)の条件
で行った。なお、焼成およびアニールの際の雰囲気ガス
の加湿には、水温を35℃としたウェッターを用いた。
【0080】次に、積層セラミック焼成体の端面をサン
ドブラストにて研磨したのち、外部電極用ペーストを端
面に転写し、加湿したN2 +H2 雰囲気中におい
て、800℃にて10分間焼成して外部電極を形成し、
図1に示す構成の積層セラミックコンデンサ試料を得
た。
ドブラストにて研磨したのち、外部電極用ペーストを端
面に転写し、加湿したN2 +H2 雰囲気中におい
て、800℃にて10分間焼成して外部電極を形成し、
図1に示す構成の積層セラミックコンデンサ試料を得
た。
【0081】次に、得られたコンデンサ試料を用い、シ
ョート不良率の評価と、デラミネーションおよびクラッ
クの発生率(デラミ等発生率)評価を行った。ショート
不良率は、100個のコンデンサ試料を用い、外部電極
を付けた後、ADVANTEST社、R8340、ULTRA HIGH RESISTA
NCE METERを用いて、ショートしなかった試料の割合を
パーセントで求めた。また、デラミ等発生率は、100
個のコンデンサ試料について、試料の側面を研磨し、光
学顕微鏡にて研磨面全体を観察し、デラミネーションま
たはクラックが全く観察されなかった試料の割合をパー
セントで求めた。結果を表1に示す。
ョート不良率の評価と、デラミネーションおよびクラッ
クの発生率(デラミ等発生率)評価を行った。ショート
不良率は、100個のコンデンサ試料を用い、外部電極
を付けた後、ADVANTEST社、R8340、ULTRA HIGH RESISTA
NCE METERを用いて、ショートしなかった試料の割合を
パーセントで求めた。また、デラミ等発生率は、100
個のコンデンサ試料について、試料の側面を研磨し、光
学顕微鏡にて研磨面全体を観察し、デラミネーションま
たはクラックが全く観察されなかった試料の割合をパー
セントで求めた。結果を表1に示す。
【0082】実施例2
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装用塗
料のバインダ樹脂として、エチルセルロース(N20
0)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ
試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装
用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させな
い。
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装用塗
料のバインダ樹脂として、エチルセルロース(N20
0)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ
試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装
用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させな
い。
【0083】実施例3
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(エルバサイト2009)を
用い、外装用塗料の溶剤として、n−ヘキサンを用い、
外装用塗料のバインダ樹脂として、アクリル系樹脂(エ
ルバサイト2045)を用いた以外は、実施例1と同様
にしてコンデンサ試料を作製し、同様な評価を行った。
結果を表1に示す。なお、この実施例では、外装用塗料
の溶剤は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質
的に溶解させない。
脂として、アクリル系樹脂(エルバサイト2009)を
用い、外装用塗料の溶剤として、n−ヘキサンを用い、
外装用塗料のバインダ樹脂として、アクリル系樹脂(エ
ルバサイト2045)を用いた以外は、実施例1と同様
にしてコンデンサ試料を作製し、同様な評価を行った。
結果を表1に示す。なお、この実施例では、外装用塗料
の溶剤は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質
的に溶解させない。
【0084】実施例4
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、ブチラール系樹脂(BH−6)を用い、外装
用塗料の溶剤として、MIBKを用い、外装用塗料のバ
インダ樹脂として、ブチラール系樹脂(BH−S)を用
いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作
製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、
この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーン
シートのバインダ樹脂を実質的に溶解させない。
脂として、ブチラール系樹脂(BH−6)を用い、外装
用塗料の溶剤として、MIBKを用い、外装用塗料のバ
インダ樹脂として、ブチラール系樹脂(BH−S)を用
いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作
製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、
この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーン
シートのバインダ樹脂を実質的に溶解させない。
【0085】実施例5
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、水を用い、外装用塗料のバインダ
樹脂として、ブチラール系樹脂(KW3)を用いた以外
は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同
様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、この実施
例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーンシートの
バインダ樹脂を実質的に溶解させない。
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、水を用い、外装用塗料のバインダ
樹脂として、ブチラール系樹脂(KW3)を用いた以外
は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同
様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、この実施
例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーンシートの
バインダ樹脂を実質的に溶解させない。
【0086】実施例6
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装用塗
料のバインダ樹脂として、エチルセルロース樹脂(N2
00)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデン
サ試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装
用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させな
い。
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装用塗
料のバインダ樹脂として、エチルセルロース樹脂(N2
00)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデン
サ試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装
用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させな
い。
【0087】実施例7
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装用塗
料のバインダ樹脂として、エチルセルロース樹脂(N2
00)を用い、しかも、図3(A)〜図3(C)に示す
ように、外装用グリーンシート26を用いた以外は、実
施例1と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様な評
価を行った。結果を表1に示す。
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装用塗
料のバインダ樹脂として、エチルセルロース樹脂(N2
00)を用い、しかも、図3(A)〜図3(C)に示す
ように、外装用グリーンシート26を用いた以外は、実
施例1と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様な評
価を行った。結果を表1に示す。
【0088】なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤
は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶
解させない。また、この実施例では、外装用グリーンシ
ート26は、内装用グリーンシート12と同様にして作
製され、同じ材質であり、その厚みは、30μmであっ
た。また、塗料乾燥膜16aの厚みは、10μmであっ
た。さらに、塗料乾燥膜16aの形成後に、外装用グリ
ーンシート26の外側に、他の外装用グリーンシート3
6を二枚積層して加熱圧着した。加熱圧着時の圧力は5
0MPaであり、加熱温度は、120°Cであった。塗
料乾燥膜16aとグリーンシート26および36の合計
厚みは、100μmであった。
は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶
解させない。また、この実施例では、外装用グリーンシ
ート26は、内装用グリーンシート12と同様にして作
製され、同じ材質であり、その厚みは、30μmであっ
た。また、塗料乾燥膜16aの厚みは、10μmであっ
た。さらに、塗料乾燥膜16aの形成後に、外装用グリ
ーンシート26の外側に、他の外装用グリーンシート3
6を二枚積層して加熱圧着した。加熱圧着時の圧力は5
0MPaであり、加熱温度は、120°Cであった。塗
料乾燥膜16aとグリーンシート26および36の合計
厚みは、100μmであった。
【0089】実施例8
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、トルエンを用い、外装用塗料のバ
インダ樹脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用
いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作
製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、
この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーン
シートのバインダ樹脂を実質的に溶解させる。
脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用い、外装
用塗料の溶剤として、トルエンを用い、外装用塗料のバ
インダ樹脂として、アクリル系樹脂(MM747)を用
いた以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作
製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、
この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーン
シートのバインダ樹脂を実質的に溶解させる。
【0090】実施例9
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、エチルセルロース樹脂(N200)を用い、
外装用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装
用塗料のバインダ樹脂として、エチルセルロース樹脂
(N200)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコ
ンデンサ試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表
1に示す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤
は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶
解させる。
脂として、エチルセルロース樹脂(N200)を用い、
外装用塗料の溶剤として、テルピネオールを用い、外装
用塗料のバインダ樹脂として、エチルセルロース樹脂
(N200)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコ
ンデンサ試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表
1に示す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤
は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶
解させる。
【0091】実施例10
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(エルバサイト2009)を
用い、外装用塗料の溶剤として、キシレンを用い、外装
用塗料のバインダ樹脂として、アクリル系樹脂(エルバ
サイト2009)を用いた以外は、実施例1と同様にし
てコンデンサ試料を作製し、同様な評価を行った。結果
を表1に示す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶
剤は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に
溶解させる。
脂として、アクリル系樹脂(エルバサイト2009)を
用い、外装用塗料の溶剤として、キシレンを用い、外装
用塗料のバインダ樹脂として、アクリル系樹脂(エルバ
サイト2009)を用いた以外は、実施例1と同様にし
てコンデンサ試料を作製し、同様な評価を行った。結果
を表1に示す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶
剤は、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に
溶解させる。
【0092】実施例11
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、ブチラール系樹脂(BH−6)を用い、外装
用塗料の溶剤として、MEKを用い、外装用塗料のバイ
ンダ樹脂として、ブチラール系樹脂(BH−S)を用い
た以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作製
し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、こ
の実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーンシ
ートのバインダ樹脂を実質的に溶解させる。
脂として、ブチラール系樹脂(BH−6)を用い、外装
用塗料の溶剤として、MEKを用い、外装用塗料のバイ
ンダ樹脂として、ブチラール系樹脂(BH−S)を用い
た以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試料を作製
し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。なお、こ
の実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装用グリーンシ
ートのバインダ樹脂を実質的に溶解させる。
【0093】実施例12
表1に示すように、内装用グリーンシートのバインダ樹
脂として、アクリル系樹脂(エルバサイト2009)を
用い、外装用塗料の溶剤として、キシレンを用い、外装
用塗料のバインダ樹脂として、ブチラール系樹脂(BH
−S)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデン
サ試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装
用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させ
る。
脂として、アクリル系樹脂(エルバサイト2009)を
用い、外装用塗料の溶剤として、キシレンを用い、外装
用塗料のバインダ樹脂として、ブチラール系樹脂(BH
−S)を用いた以外は、実施例1と同様にしてコンデン
サ試料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示
す。なお、この実施例では、外装用塗料の溶剤は、内装
用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させ
る。
【0094】比較例1
外装用塗料を用いることなく、図4に示すように、積層
体100の積層方向両端面に、それぞれ厚さ25μmの
外装用グリーンシート46を4枚重ね、それぞれ100
μmの外層とし、温度120°Cおよび50MPaで加
熱圧着した以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試
料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。
なお、この比較例1では、外装用グリーンシート46
は、内装用グリーンシート12と同様にして作製され、
同じ材質であり、厚みが異なるのみであった。外装用グ
リーンシート46および内装用グリーンシート12のバ
インダ樹脂は、アクリル系樹脂(MM747)であっ
た。
体100の積層方向両端面に、それぞれ厚さ25μmの
外装用グリーンシート46を4枚重ね、それぞれ100
μmの外層とし、温度120°Cおよび50MPaで加
熱圧着した以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試
料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。
なお、この比較例1では、外装用グリーンシート46
は、内装用グリーンシート12と同様にして作製され、
同じ材質であり、厚みが異なるのみであった。外装用グ
リーンシート46および内装用グリーンシート12のバ
インダ樹脂は、アクリル系樹脂(MM747)であっ
た。
【0095】比較例2
外装用塗料を用いることなく、図4に示すように、積層
体100の積層方向両端面に、それぞれ厚さ25μmの
外装用グリーンシート46を4枚重ね、それぞれ100
μmの外層とし、温度120°Cおよび50MPaで加
熱圧着した以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試
料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。
なお、この比較例1では、外装用グリーンシート46
は、内装用グリーンシート12と同様にして作製され、
同じ材質であり、厚みが異なるのみであった。外装用グ
リーンシート46および内装用グリーンシート12のバ
インダ樹脂は、ブチラール系樹脂(BH−S)であっ
た。
体100の積層方向両端面に、それぞれ厚さ25μmの
外装用グリーンシート46を4枚重ね、それぞれ100
μmの外層とし、温度120°Cおよび50MPaで加
熱圧着した以外は、実施例1と同様にしてコンデンサ試
料を作製し、同様な評価を行った。結果を表1に示す。
なお、この比較例1では、外装用グリーンシート46
は、内装用グリーンシート12と同様にして作製され、
同じ材質であり、厚みが異なるのみであった。外装用グ
リーンシート46および内装用グリーンシート12のバ
インダ樹脂は、ブチラール系樹脂(BH−S)であっ
た。
【0096】実施例13〜24および比較例3および4
内装用グリーンシート12の厚みを10μmから3μm
に変更した以外は、実施例1〜12および比較例1およ
び2と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様な評価
を行った。結果を表2に示す。
に変更した以外は、実施例1〜12および比較例1およ
び2と同様にしてコンデンサ試料を作製し、同様な評価
を行った。結果を表2に示す。
【0097】
【表2】
【0098】評価
表1および表2に示すように、本発明の比較例に比べ
て、本発明の実施例によれば、積層体の段差を小さくす
ることが確認できた。また、本発明の比較例に比べて、
本発明の実施例によれば、ショート不良率、デラミネー
ション、クラックなどの発生率を低減できることが確認
できた。
て、本発明の実施例によれば、積層体の段差を小さくす
ることが確認できた。また、本発明の比較例に比べて、
本発明の実施例によれば、ショート不良率、デラミネー
ション、クラックなどの発生率を低減できることが確認
できた。
【0099】さらにまた、外装用塗料の溶媒(溶剤)と
しては、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的
に溶解させないものを選択することが、ショート不良率
の低減およびデラミ等発生率低減の観点から好ましいこ
とが確認できた。特に、表1と表2とを比較すること
で、内装用グリーンシート12の厚みを薄膜化するほ
ど、外装用塗料の溶媒(溶剤)としては、内装用グリー
ンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させないものを
選択することが、ショート不良率の低減およびデラミ等
発生率低減の観点から好ましいことが確認できた。
しては、内装用グリーンシートのバインダ樹脂を実質的
に溶解させないものを選択することが、ショート不良率
の低減およびデラミ等発生率低減の観点から好ましいこ
とが確認できた。特に、表1と表2とを比較すること
で、内装用グリーンシート12の厚みを薄膜化するほ
ど、外装用塗料の溶媒(溶剤)としては、内装用グリー
ンシートのバインダ樹脂を実質的に溶解させないものを
選択することが、ショート不良率の低減およびデラミ等
発生率低減の観点から好ましいことが確認できた。
【0100】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、誘電体層の薄層化や多層化が進んでも、焼成前の積
層体に生じる段差を解消し、デラミネーションやショー
ト不良などの各種構造欠陥が生じにくい積層セラミック
コンデンサなどの積層型電子部品を、単純な方法で極め
て容易に製造することができる。
ば、誘電体層の薄層化や多層化が進んでも、焼成前の積
層体に生じる段差を解消し、デラミネーションやショー
ト不良などの各種構造欠陥が生じにくい積層セラミック
コンデンサなどの積層型電子部品を、単純な方法で極め
て容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施形態に係る積層セラミ
ックコンデンサの要部断面図である。
ックコンデンサの要部断面図である。
【図2】 図2(A)〜図2(C)は本発明の一実施形
態に係る積層セラミックコンデンサの製造過程を示す要
部断面図である。
態に係る積層セラミックコンデンサの製造過程を示す要
部断面図である。
【図3】 図3(A)〜図3(C)は本発明の他の実施
形態に係る積層セラミックコンデンサの製造過程を示す
要部断面図である。
形態に係る積層セラミックコンデンサの製造過程を示す
要部断面図である。
【図4】 図4は本発明の比較例に係る積層セラミック
コンデンサの要部断面図である。
コンデンサの要部断面図である。
1… 積層セラミックコンデンサ
2… 誘電体層
3… 内部電極
4a,4b… 外部電極層
6… 外装絶縁層
10… コンデンサ素体
12… 内装用グリーンシート
13… 内部電極パターン
16… 外装用塗料
16a… 塗料乾燥膜
26,36,46… 外装用グリーンシート
30… 金型
100… グリーンシート積層体
Claims (11)
- 【請求項1】 複数の内部電極パターンと複数の内装用
グリーンシートとが交互に積層してあるグリーンシート
積層体を形成する工程と、 前記グリーンシート積層体におけるシート積層方向の外
側を外装用塗料に浸漬し、その後に前記外装用塗料を乾
燥させ、前記グリーンシート積層体の積層方向外側に塗
料乾燥膜を形成する工程とを有する積層型電子部品の製
造方法。 - 【請求項2】 前記外装用塗料は、金型の内部に収容さ
れており、前記グリーンシート積層体におけるシート積
層方向の外側端面を前記金型の内部の外装用塗料の液面
に浸し、その後に前記金型の内部で前記外装用塗料を乾
燥させ、前記グリーンシート積層体の積層方向外側端面
に、前記金型の内面形状が転写された平滑な端面を持つ
塗料乾燥膜を形成することを特徴とする請求項1に記載
の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項3】 前記グリーンシート積層体におけるシー
ト積層方向の外側に塗料乾燥膜を形成する際に、前記塗
料乾燥膜の外側に、外装用グリーンシートを同時に付着
させることを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部
品の製造方法。 - 【請求項4】 前記外装用塗料が収容された金型の底部
に前記外装用グリーンシートを配置しておき、 前記外装用グリーンシートが底部に配置された金型の内
部に収容された外装用塗料に、前記グリーンシート積層
体におけるシート積層方向の外側を浸漬し、その後に前
記外装用塗料を乾燥させ、前記塗料乾燥膜の外側に、外
装用グリーンシートを同時に付着させることを特徴とす
る請求項3に記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項5】 前記塗料乾燥膜の外側に、外装用グリー
ンシートを付着させた後、その外装用グリーンシートの
外側に、さらに別の外装用グリーンシートを圧着させる
ことを特徴とする請求項3または4に記載の積層型電子
部品の製造方法。 - 【請求項6】 前記塗料乾燥膜を形成した後に、前記塗
料乾燥膜の外側に、外装用グリーンシートを圧着するこ
とを特徴とする請求項1または2に記載の積層型電子部
品の製造方法。 - 【請求項7】 前記外装用塗料は、セラミック原料と溶
媒とを少なくとも有する塗料であり、前記溶媒として
は、前記内装用グリーンシートに含まれるバインダ樹脂
を実質的に溶解させない溶媒を用いることを特徴とする
請求項1〜6のいずれかに記載の積層型電子部品の製造
方法。 - 【請求項8】 前記グリーンシート積層体におけるシー
ト積層方向の外側を前記外装用塗料に浸漬する際に前記
グリーンシート積層体が前記外装用塗料中に不均一に沈
み込まないように、前記外装用塗料の比重および/また
は表面張力が調節してあることを特徴とする請求項1〜
7のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項9】 前記塗料乾燥膜を形成する前に、前記グ
リーンシート積層体を予備圧着してあることを特徴とす
る請求項1〜8のいずれかに記載の積層型電子部品の製
造方法。 - 【請求項10】 前記塗料乾燥膜が形成された前記グリ
ーンシート積層体を焼成することを特徴とする請求項1
〜9のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の積
層型電子部品の製造方法により製造される積層型電子部
品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058413A JP2003257780A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 積層型電子部品およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058413A JP2003257780A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 積層型電子部品およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003257780A true JP2003257780A (ja) | 2003-09-12 |
Family
ID=28668395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002058413A Withdrawn JP2003257780A (ja) | 2002-03-05 | 2002-03-05 | 積層型電子部品およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003257780A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007335685A (ja) * | 2006-06-15 | 2007-12-27 | Ngk Spark Plug Co Ltd | コンデンサ、配線基板 |
JP2012129506A (ja) * | 2010-12-13 | 2012-07-05 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法 |
CN115384178A (zh) * | 2022-09-30 | 2022-11-25 | 潮州三环(集团)股份有限公司 | 一种电容器的丝网印刷设备及电容器的制备方法 |
-
2002
- 2002-03-05 JP JP2002058413A patent/JP2003257780A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007335685A (ja) * | 2006-06-15 | 2007-12-27 | Ngk Spark Plug Co Ltd | コンデンサ、配線基板 |
JP2012129506A (ja) * | 2010-12-13 | 2012-07-05 | Samsung Electro-Mechanics Co Ltd | 積層セラミックコンデンサ及びその製造方法 |
US8508915B2 (en) | 2010-12-13 | 2013-08-13 | Samsung Electro-Mechanics Co., Ltd. | Multilayer ceramic condenser and method of manufacturing the same |
CN115384178A (zh) * | 2022-09-30 | 2022-11-25 | 潮州三环(集团)股份有限公司 | 一种电容器的丝网印刷设备及电容器的制备方法 |
CN115384178B (zh) * | 2022-09-30 | 2024-02-06 | 潮州三环(集团)股份有限公司 | 一种电容器的丝网印刷设备及电容器的制备方法 |
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---|---|---|---|
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