JP2007258643A - 積層型電子部品の製造方法 - Google Patents

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佐藤  茂樹
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Abstract

【課題】薄層化した内部電極層を平滑化し、その厚みを均一にすることができ、さらには、内部電極層を高密度化することができ、その結果、積層体におけるスタック力、剥離強度、およびグリーンチップの密度を向上させることができ、さらには、コンデンサにおける電極被覆率を向上させることができる積層型電子部品の製造方法を提供すること。
【解決手段】グリーンシートを形成する工程と、内部電極層を形成する工程と、グリーンシートおよび内部電極層を交互に積層する工程と、を有する積層型電子部品の製造方法である。まず、第1支持シートの表面に内部電極層を形成する。次に、内部電極層の表面を加圧処理する。加圧処理後に、内部電極層の表面にグリーンシートを形成する。
【選択図】図4

Description

本発明の目的は、積層型電子部品の製造方法を提供することである。
近年、電子部品の小型化が進むに連れて、積層型電子部品の1つである積層セラミックコンデンサにおいても、小型化、大容量化が急速に進んでいる。それに伴い、積層セラミックコンデンサの誘電体層、および内部電極層の薄層化が要求される。
内部電極層の薄層化を進めると、グリーンシートの表面に内部電極層を印刷した際、内部電極層の縁部が、積層方向に盛り上がる現象(以下、盛り上がった縁部を角立ちと呼ぶ)が顕著になる。この角立ちによって、内部電極層の厚みにばらつきが出る。また、角立ちを起こした内部電極層の上に、グリーンシートを積層すると、角立ちを起こした内部電極層の縁部は、グリーンシートと密着するが、縁部の周辺は、グリーンシートと密着せず、そこに空隙が形成されてしまう(密着不良)。この密着不良によって、積層体のスタック力、剥離強度が低下したり、コンデンサにおいてショート不良が生じる恐れがある。
また、内部電極層の薄層化を進めると、焼成前のグリーンチップにおける内部電極層の乾燥密度が低下してしまう。内部電極層の密度が低下すると、グリーンチップ焼成後に、内部電極層に途切れが生じ、コンデンサの電極被覆率および静電容量が低下する恐れがある。
内部電極層の角立ちや、乾燥密度の低下を防止するために、特許文献1においては、支持シート上に形成された内部電極層を、ロールによってプレスする方法が挙げられる。
しかしながら、ロールを用いて、内部電極層の表面を加圧すると、少なくとも内部電極層の一部が、支持シートから浮き上がり、さらには支持シートから完全に剥離して、ロールの表面に付着してしまう。そのため、内部電極層の一部が欠落し、コンデンサの電極被覆率、静電容量が低下する恐れがある。
また、加圧の際、内部電極層に皺が生じてしまうことがある。内部電極層の皺によって、積層ズレ、コンデンサの静電容量の低下などの問題が生じる恐れがある。
これらの問題のため、特許文献1に示す方法においては、内部電極層の表面を十分に加圧することが困難であり、内部電極層の平滑化、高密度化が不十分であった。
さらに、特許文献1では、支持シートの表面に、直接、内部電極層を形成するため、電極ペーストが、支持シートからはじかれてしまう恐れがある(以下、この現象を電極はじきと呼ぶ)。その結果、内部電極層を、所定のパターン状に高精度に形成できず、内部電極層に欠陥が生じ、コンデンサの電極被覆率や静電容量が低下する恐れがあった。
特許文献2においては、グリーンシート上に形成された内部電極層をプレスして、内部電極層を平滑化する方法が挙げられる。この方法においても、特許文献1の方法と同様の問題が発生する。さらに、特許文献2の方法では、プレスによって、グリーンシートに内部電極層がめり込んでしまう恐れがある。その結果、コンデンサにショート不良が発生してしまうことが問題であった。
特開2001−23863号公報 特開2003−197459号公報
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、薄層化した内部電極層を平滑化し、その厚みを均一にすることができ、さらには、内部電極層を高密度化することができ、その結果、積層体におけるスタック力、剥離強度、およびグリーンチップの密度を向上させることができ、さらには、コンデンサにおける電極被覆率を向上させることができる積層型電子部品の製造方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明によれば、
グリーンシートを形成する工程と、
内部電極層を形成する工程と、
前記グリーンシートおよび前記内部電極層を交互に積層する工程と、を有する積層型電子部品の製造方法であって、
第1支持シートの表面に前記内部電極層を形成し、
前記内部電極層の表面を加圧処理した後に、前記内部電極層の表面に前記グリーンシートを形成することを特徴とする積層型電子部品の製造方法が提供される。
第1支持シートの表面に形成した内部電極層を加圧処理することによって、内部電極層の角立ちを平坦化することができる。その結果、表面が平滑で、厚さが均一な内部電極層を得ることができる。さらに、平滑な内部電極層の表面にグリーンシートを形成することによって、両者間の密着不良を防止し、積層体におけるスタック力、剥離強度を向上させることができる。さらに、内部電極層を加圧することによって、内部電極層の密度を向上させることができ、その結果、コンデンサにおける電極被覆率を向上させることができる。
好ましくは、前記内部電極層の表面に、第2支持シートを接触させ、
前記第2支持シートを介して、前記内部電極層の表面を加圧処理する。
内部電極層の表面に、第2支持シートを接触させ、第2支持シートを介して、内部電極層の表面を加圧処理することによって、加圧時に、内部電極層の一部が第1支持シートから剥離することを防止できる。また、内部電極層の一部がカレンダロールの表面に貼り付くことを防止できる。その結果、内部電極層の欠落を防止することができ、コンデンサの電極被覆率を向上させることができる。
好ましくは、前記第1支持シートの表面に剥離層を形成し、
前記剥離層の表面に前記内部電極層を形成する。
第1支持シートの表面に剥離層を形成し、剥離層の表面に内部電極層を形成することによって、内部電極層から第1支持シートを容易に剥離することができる。その結果、剥離時に内部電極層が破損することを防止できる。また、第1支持シートと内部電極層との間に剥離層が介するため、電極はじきを防止することができる。よって、内部電極層を、所定のパターン状に高精度に形成することができる。その結果、コンデンサの電極被覆率や静電容量を向上させることができる。
好ましくは、前記内部電極層の表面に対して、前記グリーンシートを転写する。
加圧処理により内部電極層の表面を平滑化した後で、グリーンシートを内部電極層表面に転写することにより、内部電極層とグリーンシートとの間の密着不良を防止できる。
好ましくは、前記内部電極層を、前記第1支持シートの表面あるいは前記剥離層の表面に所定パターンで形成し、
前記第1支持シートの表面あるいは前記剥離層の表面において前記内部電極層が形成されていない部分には、前記内部電極層と実質的に同じ厚みの余白パターン層を形成し、
前記内部電極層および前記余白パターン層の表面を加圧処理した後に、前記内部電極層および前記余白パターン層の表面に前記グリーンシートを形成する。
余白パターン層を形成することによって、内部電極層と、内部電極層が形成されていない部分との段差を解消することができる。その結果、積層体における層間の密着不良を防止できる。
好ましくは、0.51×10[N/cm]以上1.97×10[N/cm]未満、より好ましくは、1.00×10〜1.77×10[N/cm]の線圧力で、前記加圧処理を行う。
本発明において、線圧力とは、第1支持シートの表面に形成された内部電極層を加圧する際の圧力を、第1支持シートの幅で除した値を意味する。上記の線圧力の範囲で、内部電極層を加圧処理することによって、内部電極層の角立ちを平坦化し、内部電極層の表面を平滑化することができる。その結果、内部電極層の厚みを均一にし、角立ちに起因する密着不良を防止し、積層体のスタック力および剥離強度を向上させることができる。さらに、内部電極層を加圧することによって、内部電極層の密度を向上させることができる。その結果、コンデンサにおける電極被覆率が向上する。
好ましくは、カレンダロールを用いて前記加圧処理を行う。
好ましくは、前記カレンダロールを、室温以上80[℃]未満に加熱した状態において、前記加圧処理を行う。
上記の範囲の温度に加熱したカレンダーロールを用いて、内部電極層を加圧処理すると、内部電極層が加熱されて、内部電極層の成形性が向上する。内部電極層の成形性が向上した状態で、内部電極層の表面を加圧することによって、容易に、内部電極層の角立ちを平坦化し、内部電極層の表面を平滑化することができる。
本発明に係る積層型電子部品の製造方法においては、前記内部電極層を、1.0[μm]以下の厚さに薄層化しても、内部電極層の平滑化、高密度化が可能となる。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る、積層セラミックコンデンサの概略断面図、
図2は、本発明の一実施形態に係る、積層セラミックコンデンサの製造方法の工程概略図、
図3、5〜7は、本発明の一実施形態に係る、積層体ユニットの作製方法を示す要部断面図、
図4は、本発明の一実施形態に係る、加圧装置(カレンダロール)の概略図、
図8は、本発明の実施例および比較例に係る、内部電極層の表面形状を表す図、
図9Aは、本発明の実施例および比較例に係る、積層体ユニットの写真、
図9Bは、本発明の比較例に係る、積層体ユニットの断面模式図である。
本実施形態では、積層型電子部品の一例として、積層セラミックコンデンサについて説明する。
積層セラミックコンデンサ
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2は、誘電体層10と内部電極層12とが交互に積層された構成のコンデンサ素子本体4を有する。このコンデンサ素子本体4の両側端部には、素子本体4の内部で交互に配置された内部電極層12と各々導通する一対の外部電極6,8が形成してある。内部電極層12は、各側端面がコンデンサ素子本体4の対向する両端部の表面に交互に露出するように積層してある。一対の外部電極6,8は、コンデンサ素子本体4の両端部に形成され、交互に配置された内部電極層12の露出端面に接続されて、コンデンサ回路を構成する。
コンデンサ素子本体4の形状に特に制限はないが、通常、直方体状とされる。また、その寸法にも特に制限はなく、用途に応じて適当な寸法とすればよいが、通常、(0.4〜5.6)[mm]×(0.2〜5.0)[mm]×(0.2〜1.9)[mm]程度である。
誘電体層10の厚みは、特に限定されないが、通常0.05〜5.0[μm]程度、好ましくは、0.1〜1.0[μm]である。
内部電極層12の厚みも、特に限定されないが、通常0.1〜2.0[μm]程度、好ましくは、0.1[μm]以上1.0[μm]以下である。
内部電極層12は、電極の途切れが生じない範囲で、薄い程望ましい。内部電極層12は、単一の層で構成してあってもよく、あるいは2以上の組成の異なる複数の層で構成してあってもよい。
積層セラミックコンデンサの製造方法
本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2の製造方法を説明する。まず、本実施形態の製造方法で用いるグリーンシート、内部電極層、余白パターン層、剥離層、接着層、および支持シートの組成等について説明する。次に、図2に示す工程概略図に沿って、製造方法を説明する。
(グリーンシート)
図1の誘電体層10は、グリーンシートから構成される。グリーンシートは、原材料として、主成分であるチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムなどのセラミック粉体の他、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類元素、ガラス組成物などの副成分を含む。
なお、セラミック粉体の原料を予めボールミルなどによって混合し、乾燥した粉体を仮焼きした後、仮焼きした物を粗粉砕してセラミック粉体としても良い。また、薄いグリーンシートを形成するためには、グリーンシート厚みよりも小さい粒子径のセラミック粉体を使用することが望ましい。
次に、セラミック粉体、溶剤、分散剤、可塑剤、バインダ、およびその他の成分に対して、ボールミル、ビーズミルなどで混合、分散処理を行い、セラミックスラリーを得る。
溶剤としては、特に限定されないが、グリコール類、アルコール、ケトン類、エステル類、芳香族類などが例示される。
分散剤としては、特に限定されないが、マレイン酸系分散剤、ポリエチレングリコール系分散剤、アリルエーテルコポリマー分散剤が例示される。
可塑剤としては、特に限定されないが、フタル酸エステル、アジピン酸、燐酸エステル、グリコール類などが例示される。
バインダとしては、特に限定されないが、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチルセルロース樹脂などが例示いられる。
(内部電極層)
図1の内部電極層12は、内部電極層用ペーストを、所定のパターン状に成形し、焼成することによって得られる。内部電極層用ペーストは、導電性粉末、溶剤、分散剤、可塑剤、バインダ、添加物粉末などを、ボールミルなどで混練し、スラリー化することによって得られる。
導電性粉末としては、特に限定されないが、好ましくは、卑金属であるNiまたはNi合金を用いる。Ni合金としては、Mn、Cr、Co、Al、Ru、Rh、Ta、Re、Os、Ir、Pt及びWなどから選ばれる1種以上とNiとの合金が例示される。これらの合金中のNi含有量は通常、95重量%以上である。なお、NiまたはNi合金中には、P、C、Nb、Fe、Cl、B、Li、Na、K、F、S等の各種微量成分が0.1重量%以下程度含まれていてもよい。また、導電性粉末として、NiあるいはNi合金と、CuあるいはCu合金との混合物なども用いられる。
溶剤としては、特に限定されないが、ターピネオール、ブチルカルビトール、ケロシン、アセトン、イソボニルアセテートなどが例示される。
分散剤としては、特に限定されないが、マレイン酸系分散剤、ポリエチレングリコール系分散剤、アリルエーテルコポリマー分散剤が例示される。
可塑剤としては、特に限定されないが、フタル酸エステル、アジピン酸、燐酸エステル、グリコール類などが例示される。
バインダとしては、特に限定されないが、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エチルセルロース樹脂などが例示される。
添加物粉末としては、グリーンシートに含まれるセラミック粉末と同じ組成の化合物が、共材として含まれる。共材は、焼成過程において導電性粉末の焼結を抑制する。
(余白パターン層)
余白パターン層は、通常、グリーンシートと同じ材質で構成される。また、余白パターン層は、内部電極層あるいはグリーンシートと同様の方法によって作製することができる。
(剥離層)
剥離層は、剥離層用ペーストをシート状に塗布することによって得られる。剥離層用ペーストは、セラミック粉体を含有する。剥離層に含有されるセラミック粉体は、グリーンシートに含まれるものと実質的に同じ組成とすることが好ましい。また、この剥離層用ペーストは、セラミック粉体以外に、有機ビヒクル(有機溶剤とバインダとの混合物)、可塑剤、離型剤、分散剤等を含んでも良い。剥離層用ペーストにおける不揮発分濃度は、好ましくは1〜10[重量%]とする。
有機ビヒクルに含まれる溶剤としては、好ましくは、エチルアルコール、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、プロパノール、キシレン、およびトルエンのうち、1種以上を用いる。
有機ビヒクルに含まれるバインダとしては、支持シート上に良好に形成可能な樹脂であれば特に限定されないが、たとえば、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂、エポキシ樹脂、ポリオレフィン、ポリウレタン、ポリスチレン、または、これらの共重合体などが挙げられる。なかでも、支持シートとの親和性の観点より、アクリル樹脂、ブチラール樹脂、アセタール樹脂およびエポキシ樹脂から選ばれる1種または2種以上を使用することが好ましい。剥離層中にこれらのバインダ樹脂を含有させることで、剥離層の強度改善や電極はじきの改善効果が特に大きく、剥離層上への電極層の形成を、より高精度に行うことができる。
アクリル樹脂としては、アクリル酸エステル(たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチルなど)およびメタクリル酸エステル(たとえば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸グリシジルなど)の単独重合体やこれらの共重合体などが使用できる。
ブチラール樹脂としては、たとえば、ポリビニルブチラールなどが挙げらる。ポリビニルブチラールの重合度およびブチラール化度は、特に限定されないが、通常、重合度は1000〜3600程度、ブチラール化度は63〜77[%]程度とする。
アセタール樹脂としては、たとえば、ポリビニルアセタールなどが挙げらる。ポリビニルアセタールの重合度は、特に限定されないが、通常、重合度は1000〜3600程度、好ましくは、2000〜3600重合度とする。ポリビニルアセタールのアセタール化度は、特に限定されないが、通常、62〜74[%]程度、好ましくは、66〜74[%]とする。アセタール樹脂は、比較的高い強度を有するため、好適に用いることができる。
剥離層におけるバインダの含有量は、特に限定されないが、バインダの含有量は、セラミック粉体100重量部に対して、好ましくは12〜50重量部とする。
剥離層のための可塑剤としては、特に限定されないが、たとえばフタル酸ジオクチルなどのフタル酸エステル、アジピン酸、燐酸エステル、グリコール類などが例示される。剥離層に含まれる可塑剤は、グリーンシートに含まれる可塑剤と同じでも異なっていても良い。
剥離層における可塑剤の含有量は、バインダ100重量部に対して、0〜200重量部、好ましくは10〜100重量部とする。
剥離層が含む離型剤としては、特に限定されないが、たとえばパラフィン、ワックス、シリコーン油などが例示される。
剥離層における離型剤の含有量は、バインダ100重量部に対して、0〜100重量部、好ましくは2〜50重量部、さらに好ましくは5〜20重量部とする。
分散剤としては、特に限定されないが、マレイン酸系分散剤、ポリエチレングリコール系分散剤、アリルエーテルコポリマー分散剤が例示される。剥離層における分散剤の含有量は、セラミック粉末100重量部に対して、好ましくは、1〜3重量部とする。
剥離層を形成する際に使用される溶剤としては、特に限定されず、たとえば、アルコール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、ミネラルスピリット、トルエン、キシレン、酢酸エチル、ステアリン酸ブチルなどの有機溶剤が用いられる。
(接着層)
接着層用ペーストは、有機ビヒクルと可塑剤とを含有する。有機ビヒクルは、バインダ樹脂と溶剤とを含有する。
バインダ樹脂としては、アクリル系樹脂、ブチラール系樹脂のいずれかのバインダ樹脂を含むことが好ましい。
溶剤は、特に限定されず、ターピネオール、アルコール、ブチルカルビトール、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、トルエン、キシレン、酢酸エチル、ステアリン酸ブチル、イソボニルアセテートなどの通常の有機溶剤が用いられる。
可塑剤としては、フタル酸ジメチル(DMP)、フタル酸ジエチル(DEP)、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル(DOP)、及びフタル酸ブチルベンジル(BBP)のいずれかのフタル酸エステル系可塑剤を用いることが好ましい。
バインダ樹脂100重量部に対して、可塑剤が、好ましくは、10〜100重量部含まれる。また、溶剤100重量部に対して、バインダ樹脂は、好ましくは、0.5〜5重量部含まれる。
接着層用ペーストには、グリーンシートに含まれるセラミック粉末と同じ組成のセラミック粉末が含まれていても良い。さらに、接着層用ペーストには、イミダゾリン系帯電除剤などの帯電除剤が含まれていても良い。セラミック粉末としては、複合酸化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。
接着層用ペーストは、上記各成分を、ボールミルなどで混練し、スラリー化することにより形成することができる。
(支持シート)
支持シートの材質は、剥離時の適当な柔軟性と、支持体としての剛性とを持つものであれば特に限定されないが、通常、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのポリエステルフィルムなどが好ましく用いられる。支持シートの厚さは、特に限定されないが、通常、5〜100[μm]である。
次に、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法について説明する。本実施形態に係る製造方法では、図2に示すように、まず、ステップS1にて、内部電極層を形成する。次に、ステップS2にて、内部電極層に対する加圧処理を行う。次に、ステップS3にて、グリーンシートを形成して、積層体ユニットUdを得る。次に、ステップS4にて、複数の積層体ユニットUdを積層、プレスし、それを切断して、グリーンチップを得る。次に、ステップS5にて、グリーンチップを脱バインダ、焼成、アニールする。以下、各ステップを詳細に説明する。
内部電極層の形成(ステップS1)
まず、図3(a)に示すように、第1支持シート20の表面に剥離層用ペーストを塗布して、剥離層22を形成する。次に、図3(b)に示すように、剥離層22の表面に内部電極層用ペーストを塗布して、内部電極層12を形成する。また、剥離層22の表面において内部電極層12が形成されていない部分には、内部電極層12と実質的に同じ厚みの余白パターン層24を形成する。このようにして積層体ユニットUaが得られる。
剥離層22の形成方法としては、特に限定されないが、きわめて薄く形成する必要があるために、たとえばワイヤーバーコーター、またはダイコーターを用いる塗布方法が好ましい。剥離層22は、塗布後に、好ましくは、乾燥温度50〜100[℃]、乾燥時間1〜10分の条件で乾燥される。
剥離層22の厚みは、好ましくは、0.01〜0.50[μm]、より好ましくは0.05〜0.20[μm]とする。
剥離層22の厚みが薄すぎたり、あるいは厚すぎたりすると、剥離層22の本来の効果が小さくなる。
内部電極層12の厚みは、好ましくは、1.0[μm]以下とする。
内部電極層12の形成方法としては、層を均一に形成できる方法であれば特に限定されず、内部電極層用ペーストを用いたスクリーン印刷法、あるいはグラビア印刷法などの厚膜形成方法、あるいは蒸着、スパッタリングなどの薄膜法が例示される。本実施形態では、好ましくは、スクリーン印刷法を用いる。
余白パターン層24も、内部電極層12と同様の方法で形成する。余白パターン層24の厚さは、内部電極層12と同程度とする。内部電極層12と同じ厚みの余白パターン層24を形成することによって、内部電極層12と、内部電極層12が形成されていない部分との段差が解消することができる。その結果、グリーンシートと、内部電極層および余白パターン層とを交互に積層して得られる積層体において、層間の密着不良を防止できる。
加圧処理(ステップS2)
1.0[μm]以下の薄い内部電極層12を形成すると、図3(b)に示すように、内部電極層12の縁部において、角立ち26が形成される。この角立ち26を平坦化するために、内部電極層12および余白パターン層24の表面を加圧処理する。
なお、内部電極層12の縁部とは、内部電極層12の端部から内部への距離Lが、0.5[mm]以内である領域を意味する。一方、距離Lが、0.5[mm]より大きい領域(角立ちの無い領域)を平坦部と呼ぶ。加圧処理においては、内部電極層12の平坦部に対する角立ち26の高さHが、好ましくは、0.3[μm]以下、より好ましくは、0.2[μm]以下になるように、内部電極層12および余白パターン層24の表面を平滑化する。
加圧処理の方法は、特に限定されないが、本実施形態では、好ましくは、カレンダロールを用いて加圧処理を行う。図4にカレンダロールを用いた加圧装置の概略図を示す。
ロール状に巻かれた積層体ユニットUa、および第2支持シート28(相紙PETフィルム)は、滑車30を経て、カレンダロール36、38の方向(a方向)へ繰り出される。
積層体ユニットUaの表面32側には、内部電極層12および余白パターン層24が位置し、裏面34側には、第1支持シート20が位置する。
第2支持シート28の厚さは、好ましくは、6.0〜20[μm]である。
カレンダロール36、38は、それぞれ反時計回り方向b、時計回り方向cに回転し、積層体ユニットUaおよび第2支持シート28を、カレンダロール36、38の間に挟み込んで加圧する。加圧においては、内部電極層12および余白パターン層24の表面32に、第2支持シート28を接触させる。すなわち、第2支持シート28を介して、内部電極層12および余白パターン層24の表面を加圧処理する。
なお、カレンダロール36、38には、圧力調節機構(図中省略)が備わっている。この圧力調節機構を用いて加圧処理における加圧力(線圧力)を適宜調整できる。
また、カレンダーロール36、38それぞれのロール面(積層体ユニットUa、第2支持シート30と接触する面)には、加熱機構(図中省略)が備わっている。この加熱機構により、ロール面を加熱した状態で加圧処理を行うことができる。
加圧処理後の積層体ユニットUaおよび第2支持シート28は、一体となった状態で巻取りロール42の方向(d方向)へ繰り出され、滑車40を経て、巻取りロール42に巻き取られる。
図4に示す加圧処理後、巻き取りロール42は、接着層形成工程に送られる。接着層形成工程では、まず、巻き取りロール42から、一体となった積層体ユニットUaおよび第2支持シート28を繰り出し、積層体ユニットUaの表面32から、第2支持シート28を剥離する。第2支持シート28を剥離した後の積層体ユニットUaにおいては、図5(a)に示すように、内部電極層12における角立ちが平坦化されている。
次に、平坦化された内部電極層12および余白パターン層24の表面に、接着層を形成を形成する。接着層の形成方法は、特に限定されないが、好ましくは、転写法を用いる。
まず、図5(a)に示すように、支持シート50の表面に接着層用ペーストを塗布し、接着層52を形成する。
接着層52の平均厚みは、好ましくは0.2[μm]以下、より好ましくは0.1[μm]以下である。
次に、図5(b)に示すように、支持シート50の表面に形成された接着層52を、内部電極層12および余白パターン層24の表面に転写する。
転写後、支持シート50を、接着層52から剥離することによって、図5(c)に示す積層体ユニットUbが得られる。
グリーンシートの形成(ステップS3)
次に、積層体ユニットUbにおける接着層52の表面に、グリーンシートを形成する。グリーンシートの形成方法は、特に限定されないが、好ましくは、転写法を用いる。
まず、図6(a)に示すように、セラミックスラリーを、支持シート50上にシート状に成形することによって、グリーンシート56が得られる。
グリーンシート56の厚さは、特に限定されないが、好ましくは、0.1〜1.0[μm]である。
グリーンシート56の厚さが厚すぎると、コンデンサの取得容量が少なくなり、高容量化に適さない。グリーンシート56の厚さが薄すぎると、誘電体層を均一に形成し難く、短絡不良が生じやすい傾向がある。
次に、図6(b)に示すように、グリーンシート56を、接着層52の表面に転写する。
転写後、支持シート50を、グリーンシート56から剥離することによって、図6(c)に示す積層体ユニットUcが得られる。
次に、図7(a)に示すように、支持シート50の表面に形成された接着層52を、積層体ユニットUcにおけるグリーンシート56の表面に転写する。その結果、図7(b)に示す積層体ユニットUdが得られる。
積層体ユニットUdの積層、プレス、切断(ステップS4)
次に、積層体ユニットUdから、第1支持シート20および支持シート50を剥離する。
次に、積層体ユニットUdを複数積層し、得られた積層体の上面および/または下面に、内部電極層の形成されていない外層用のグリーンシートを積層することによって、最終的な積層体が得られる。
次に、積層体に対して加熱、加圧処理を行う。その後、積層体を所定サイズに切断し、グリーンチップを形成する。なお、加熱温度は、好ましくは、40〜100[℃]とし、加圧力は、好ましくは10〜200[MPa]とする。
グリーンチップの脱バインダ、焼成、アニール(ステップS5)
得られたグリーンチップに対して、脱バインダ処理、焼成処理、およびアニール処理を行い、図1のコンデンサ素子本体4(焼結体)が得られる。
次に、コンデンサ素子本体4に、外部電極用ペーストを印刷または転写したものを焼成することによって、図1の外部電極6、8を形成する。
外部電極6、8としては、通常、Ni,Pd,Ag,Au,Cu,Pt,Rh,Ru,Ir等の少なくとも1種又はそれらの合金等を用いる。外部電極6、8の厚さは用途に応じて適時決定されればよいが、通常10〜200[μm]程度である。外部電極用ペーストは、上記した内部電極層用ペーストと同様にして調製すればよい。
このようにして、図1の積層セラミックコンデンサ2が完成する。得られた積層セラミックコンデンサ2は、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
本実施形態では、図3(b)の内部電極層12を加圧処理することによって、内部電極層12の角立ち26を平坦化する。その結果、図5(a)に示すように、表面が平滑で、厚さが均一な内部電極層12を得ることができる。そして、内部電極層12の表面を平滑化した後で、図6(a)のグリーンシート56を、内部電極層12および余白パターン層24の表面に転写する。または、内部電極層12の表面を平滑化した後で、その表面にセラミックスラリー(誘電体ペースト)を直接塗布することにより、グリーンシート56を形成してもよい。その結果、内部電極層12および余白パターン層24と、グリーンシート56との間の密着不良を防止できる。その結果、積層体におけるスタック力および剥離強度が向上する。また、コンデンサのショート不良を防止することができる。
さらに、図3(b)の内部電極層12を加圧処理することによって、内部電極層12の乾燥密度が向上する。その結果、グリーンチップ焼成後に、内部電極層12に途切れが生じることを防止できる。その結果、コンデンサの電極被覆率および静電容量が向上する。
本実施形態では、図4に示すように、積層体ユニットUaの表面32に、第2支持シート28を接触させ、第2支持シート28を介して、積層体ユニットUaの表面32を加圧処理する。第2支持シート28なしで、積層体ユニットUaの表面の表面32を直接加圧すると、図3(b)の内部電極層12(の一部)が、図4のカレンダロール36のロール面と強く密着する傾向があるが、第2支持シート28を用いることによって、この密着を防止できる。その結果、加圧時に、図3(b)の内部電極層12および余白パターン層24(の一部)が、第1支持シート20から剥がれて浮き上がることを防止できる。また、加圧時に、内部電極層12および余白パターン層24(の一部)が、図4のカレンダロール36に張り付くことがなく、内部電極層12または余白パターン層24(の一部)が欠落することを防止できる。その結果、コンデンサの電極被覆率および静電容量が向上する。
本実施形態では、好ましくは、図4の第2支持シート28に表面処理を施し、軽剥離な状態にする。
軽剥離とは、支持シートの表面から、グリーンシート、内部電極層、または余白パターン層などが剥離し易いことを意味する。一方、重剥離とは、支持シートの表面から、グリーンシート、内部電極層、または余白パターン層などが剥離し難いことを意味する。支持シートの剥離性は、テープ剥離力によって識別する。テープ剥離力の測定では、まず、グリーンシートの形成された支持シートを、支持シートが上を向く状態で設置する。そして支持シートの端に、所定の粘着力を有する粘着テープを貼り付ける。この粘着テープを、支持体の上方向に引き上げて、グリーンシートから支持シートを剥離させる際に要する力を測定する。この力を、粘着テープの幅で除した値がテープ剥離力である。テープ剥離力が、25[mN/cm]未満の支持シートは軽剥離であり、テープ剥離力が、25[mN/cm]以上の支持シートは重剥離である。
本実施形態では、図3(b)の第1支持シート20の表面に形成された内部電極層12および余白パターン層24と、図4の第2支持シート28とを接触させた状態で、加圧処理を行う。そして、加圧処理後に、内部電極層12および余白パターン層24から、第2支持シート28を剥離させる。第2支持シート28は軽剥離であるため、その表面から内部電極層12および余白パターン層24が容易に剥離する。その結果、第1支持シート20から、内部電極層12あるいは余白パターン層24の一部が剥離することを防止できる。また、第2支持シート28の剥離後、内部電極層12あるいは余白パターン層24の一部が、第2支持シート28の表面に張り付くことを防止できる。
重剥離な第2支持シート28を用いると、加圧時に、第2支持シート28と、内部電極層12および余白パターン層24が強く密着する傾向があるが、軽剥離な第2支持シート28を用いることによって、この密着を防止できる。その結果、内部電極層12および余白パターン層24から、第2支持シート28を剥離させた後に、内部電極層12あるいは余白パターン層24の一部が、第2支持シート28の表面に張り付くことを防止できる。すなわち、第2支持シート28の剥離の際に、内部電極層12あるいは余白パターン層24が破損することを防止できる。
本実施形態では、図3(b)の第1支持シート20と、内部電極層12および余白パターン層24との間に剥離層22が介するため、内部電極層12および余白パターン層24から、第1支持シート20を容易に剥離することができる。よって、第1支持シート20の剥離後に、内部電極層12または余白パターン層24の一部が、第1支持シート20の表面に貼り付くことを防止できる。また、剥離層22の表面に内部電極層12を形成することによって、電極はじきを防止し、内部電極層12を、所定のパターン状に高精度に形成することができる。その結果、コンデンサの電極被覆率や静電容量が向上する。
本実施形態では、図3(b)の内部電極層12および余白パターン層24の表面を、好ましくは、0.51×10[N/cm]以上1.97×10[N/cm]未満、より好ましくは、1.00×10〜1.77×10[N/cm]の線圧力で加圧する。
線圧力を上記の範囲に調節ことによって、内部電極層12の角立ち26が平坦化し、また、内部電極層12の乾燥密度が向上する。線圧力が小さ過ぎると、角立ちを充分に平坦化する効果が小さくなる。また、線圧力が小さ過ぎると、内部電極層12の乾燥密度を向上させる効果が小さくなる。一方、線圧力が大き過ぎると、第1支持シート20、内部電極層12、あるいは余白パターン層24に皺が生じる恐れがある。皺によって、積層体の積層ズレ、コンデンサのショート不良、静電容量の低下が生じる恐れがある。
本実施形態では、図4のカレンダロール36、38を、好ましくは、室温以上80[℃]未満に加熱した状態で、加圧処理を行う。
カレンダーロール36、38のロール面を、上記の範囲の温度に加熱した状態で、図3(b)の内部電極層12を加圧処理することによって、内部電極層12が加熱されて、内部電極層12の成形性が向上する。その結果、角立ち26を容易に平坦化することができる。ロール面の温度が低すぎると、角立ち26を平坦化する効果が小さくなる。一方、ロール面の温度が高過ぎると、第1支持シート20、および図4の第2支持シート28として用いるPETフィルムが、劣化、変形してしまう恐れがある。
本実施形態においては、図3(b)の内部電極層12の厚さが1.0[μm]以下であっても、内部電極層12を平滑化し、かつ高密度化することが可能となる。内部電極層12を薄層化すると、角立ち26が顕著になる傾向にある。また、内部電極層12の薄層化を進めると、内部電極層12の乾燥密度が低下する傾向がある。しかし、本実施形態に係る製造方法によって、角立ち26を平坦化することができ、また、内部電極層12の乾燥密度が向上させることができる。
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々に改変することができる。
例えば、図3(b)の剥離層22を介することなく、第1支持シート20の表面に、内部電極層12を直接形成してもよい。この場合も、内部電極層12の表面を加圧処理することによって、内部電極層12の角立ち26を平坦化し、内部電極層12の表面を平滑化することができる。その結果、内部電極層12の厚みを均一にし、積層体におけるスタック力、剥離強度が向上する。また、内部電極層12を加圧することによって、内部電極層12の乾燥密度が向上する。その結果、コンデンサにおける電極被覆率が向上する。なお、第1支持シート20の表面に、内部電極層12を直接形成する場合、第1支持シート20に表面処理を施し、第1支持シート20の表面に、剥離層22と同様の機能をもたせることが好ましい。
また、図4の第2支持シート28を介することなく、積層体ユニットUaの表面32をカレンダロール36で直接加圧処理してもよい。この場合、カレンダロール36のロール面に表面処理を施し、ロール面を軽剥離な状態とすることが好ましい。その結果、加圧後、ロール面から積層体ユニットUaが容易に剥離する。よって、加圧後に、図3(b)の第1支持シート20から内部電極層12の一部が、図4のカレンダロール36のロール面に貼り付くことを防止できる。
上述した実施形態では、本発明に係る電子部品として積層セラミックコンデンサを例示したが、本発明に係る電子部品としては、積層セラミックコンデンサに限定されず、上記の製造方法を用いるものであれば何でも良い。電子部品としては、チップバリスタ、その他の表面実装(SMD)チップ型電子部品が例示される。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
試料1
(剥離層の形成)
セラミック粉末、有機ビヒクル、可塑剤、分散剤を混合して、剥離層用ペーストを得た。
有機ビヒクルに含まれるバインダとしては、ブチラール系バインダを用いた。セラミック粉末100重量部に対するバインダの含有量を、40重量部とした。
可塑剤としては、フタル酸ジオクチル(DOP)を用いた。セラミック粉末100重量部に対する可塑剤の含有量は、15重量部とした。
分散剤としては、ポリエチレングリコール系分散剤を用いた。セラミック粉末100重量部に対する分散剤の含有量を、1.0重量部とした。
次に、図3(a)に示すように、この剥離層用ペーストを、ドクターブレード方式によって、比較的重剥離なPETフィルム(第1支持シート20)上に塗布して、剥離層22を形成した。なお、乾燥後の剥離層22の厚みは、0.2[μm]であり、PETフィルムの厚さは、38[μm]であった。
(内部電極層の形成)
次に、Ni粉末、溶剤、分散剤、可塑剤、ブチラール系バインダ、添加物粉末などを所定の割合で配合したものを、ロールにより混練して、内部電極層用ペーストを得た。
次に、図3(b)に示すように、この内部電極層用ペーストを、PETフィルム上に形成された剥離層22の表面に、所定のパターンで印刷して、内部電極層12を得た。なお、乾燥後の内部電極層12の厚みは、1.0[μm]であった。
(余白パターン層の形成)
次に、BaTiO等の粉末を所定の割合で混合し、乾燥させて誘電体原料を得た。次に、誘電体原料と、溶剤、有機ビヒクル、可塑剤等を所定の割合で配合したものを、ボールミルで混合して、誘電体層用ペーストを得た。なお、有機ビヒクルに含まれるバインダとしては、ブチラール系バインダを用いた。
次に、内部電極層12の形成された剥離層22の表面において、内部電極層12の形成されていない部分に、誘電体層用ペーストを印刷して、余白パターン層24を形成した。
(カレンダロールによる加圧処理)
次に、図4に示すカレンダロール36、38を用いて、内部電極層12および余白パターン層24の表面を加圧処理した。なお、加圧処理においては、内部電極層12および余白パターン層24の表面に、相紙PETフィルム(第2支持シート28)を接触させ、相紙PETフィルムを介して、内部電極層12および余白パターン層24の表面を加圧した。なお、加圧処理における線圧力は、1.48×10[N/cm]、処理速度は、10[m/分]、カレンダロールの温度は室温であった。
(接着層の転写)
次に、所定量のブチラール系バインダ樹脂および可塑剤を、所定量の溶剤に加えて溶解し、接着層用ペーストを得た。次に、図5(a)に示すように、この接着層用ペーストを、バーコータ法により、比較的軽剥離なPETフィルム(支持シート50)上に塗布して、接着層52を形成した。なお、乾燥後の接着層52の厚みは、0.2[μm]以下であった。
次に、図5(b)に示すように、PETフィルム上に形成した接着層52を、加圧処理後の内部電極層12および余白パターン層24の表面に転写した。転写においては、127.4[N/cm]の圧力で、接着層52を、内部電極層12および余白パターン層24の表面にプレスした。転写速度は、2.0[m/分]であった。接着層52を80[℃]に加熱した状態で転写した。
(グリーンシートの転写)
次に、図6(a)に示すように、誘電体層用ペーストを、ドクターブレード法により、比較的軽剥離なPETフィルム(支持シート50)上に塗布して、グリーンシート56を形成した。なお、乾燥後のグリーンシートの厚みは、1.0[μm]であった。
次に、図6(b)に示すように、PETフィルム(支持シート50)上に形成したグリーンシート56を、転写後の接着層52の表面に転写した。なお、転写においては、127.4[N/cm]の圧力で、グリーンシート56を、接着層52の表面にプレスした。転写速度は、2.0[m/分]であった。グリーンシート56を80[℃]に加熱した状態で転写した。
次に、図7(a)に示すように、PETフィルム上に形成した接着層52を、グリーンシート56の表面に転写し、図7(b)の積層体ユニットUdを得た。転写においては、127.4[N/cm]の圧力で、接着層52を、グリーンシート56の表面にプレスした。転写速度は、2.0[m/分]であった。接着層52を80[℃]に加熱した状態で転写した。
(積層体ユニットの積層、プレス、切断)
次に、積層体ユニットUdから、第1支持シート20および支持シート50を剥離した。
次に、積層体ユニットUdを、積層用台紙の上に、所定の回数積層、プレスして、積層体を形成した。なお、積層、プレス工程においては、60[℃]に加熱した積層体ユニットUdを、588[N/cm]の圧力でプレスした。
次に、得られた積層体の上面および/または下面に、内部電極層の形成されていない外層用のグリーンシートを積層し、それを所定のサイズに切断して、グリーンチップを得た。
(グリーンチップの脱バインダ、焼成、アニール)
次に、グリーンチップに対して、脱バインダ処理、焼成処理、およびアニール処理を行い、焼結体を得た。
次に、焼結体に、外部電極用ペーストを印刷または転写して焼成し、外部電極を形成した。その結果、試料1の積層セラミックコンデンサを得た。
試料2〜9
カレンダロールを用いた加圧処理における線圧力を、表1に示す値としたこと以外は、試料1と同じ条件で、試料2〜9の積層体ユニットUa(図3(b))を作製した。
試料10〜13
乾燥後の剥離層の厚みを、0.1[μm]とし、乾燥後の内部電極層および余白パターン層の厚みを、0.6[μm]とし、加圧処理におけるカレンダーロールのロール面の温度を、表2に示す値としたこと以外は、試料1と同じ条件で、試料10〜13の積層体ユニットUa(図3(b))を作製した。
試料14
加圧処理において、内部電極層および余白パターン層の表面に、相紙PETフィルム(第2支持シート)を接触させず、内部電極層および余白パターン層の表面を直接加圧したこと以外は、試料1と同様の条件で、試料14の積層体ユニットUa(図3(b))を作製した。
比較例1
内部電極層および余白パターン層の表面を加圧処理しなかったこと以外は、試料1と同様の条件で、比較例1の積層セラミックコンデンサを得た。
比較例2
乾燥後の剥離層の厚みを、0.1[μm]とし、乾燥後の内部電極層および余白パターン層の厚みを、0.6[μm]とし、内部電極層および余白パターン層に対して加圧処理を行わなかったこと以外は、試料1と同じ条件で、比較例2の積層体ユニットUa(図3(b))を作製した。
評価
(角立ちの高さ、表面粗さの測定)
試料1〜9および比較例1の内部電極層における、角立ちの高さ、および表面粗さを測定した。結果を表1に示す。なお、表1における、算術平均粗さRa、最大高さRy、10点平均粗さRzの測定方法は、JIS B0601に基づく。
表1に示すように、試料1〜8に対する測定結果から、内部電極層および余白パターン層の表面を、0.51×10[N/cm]以上1.97×10[N/cm]未満の線圧力で加圧することによって、角立ちの高さが小さくなり、表面粗さRa、Ry、Rzの値も小さくなることが確認された。すなわち、上記の範囲の線圧力で加圧処理することによって、内部電極層表面が平滑化されることが確認された。また、試料6〜8の測定結果から、1.00×10〜1.77×10[N/cm]の線圧力で加圧処理を行うと、角立ちの平坦化、内部電極層表面の平滑化の効果が著しいことが確認された。
試料9においては、線圧力が大き過ぎたために、PETフィルム(第1支持シート)に皺が生じてしまった。
一方、加圧処理を施さなかった比較例1においては、試料1〜8に比べて、角立ちの高さが高く、内部電極層の表面が粗いことが確認された。
次に、図8(a)に、加圧処理を行った試料1における内部電極層の表面形状図を示す。また、図8(b)に、加圧処理を行わなかった比較例1における内部電極層の表面形状図を示す。図8(a)、(b)において、縦方向は、内部電極層表面に対して垂直上向きの方向に対応する。横方向は、内部電極層表面に平行な方向に対応する。領域Iは内部電極層、領域Bは余白パターン層、領域Lは内部電極層の縁部を示す。縁部の幅は0.5[mm]である。図中のHは、縁部に形成された角立ちの高さを示す。
図8(a)の試料1では、角立ちの高さHは、0.20[μm]であった。一方、図8(b)の比較例1では、角立ちの高さHは、0.36[μm]であった。両者を比較することにより、加圧処理を行うことによって、内部電極層の角立ちが平坦化されることが確認された。
(カレンダロールの温度と、内部電極層の表面粗さとの関係)
試料10〜13および比較例2の内部電極層における、角立ちの高さ、および表面粗さを測定した。結果を表2に示す。
表2に示すように、カレンダロールを室温以上80[℃]未満に加熱した状態において加圧処理を行った試料10、11においては、カレンダ処理を行わなかった比較例2に比べて、内部電極層の表面粗さが小さいこと(内部電極層の表面が平滑であること)が確認された。一方、試料12および13では、カレンダロールを80[℃]以上に加熱した状態において加圧処理を行った。その結果、試料12および13では、内部電極層または余白パターン層の一部が、相紙PETフィルムに貼り付いてしまった。試料12では、内部電極層または余白パターン層が、PETフィルム(第1支持シート)から剥離して浮き上がっており、試料10、11に比べて、表面粗さが大きかった。試料13では、相紙PETフィルムへの貼り付が顕著で、表面粗さを測定できなかった。
(浮きの観察)
試料1、14において、内部電極層および余白パターン層に対して加圧処理を行った後、内部電極層または余白パターン層が、PETフィルム(第1支持シート)から剥離して、浮き上がっているか否か(浮きの有無)を調べた。結果を表3に示す。
表3に示すように、内部電極層および余白パターン層の表面に、相紙PETフィルム(第2支持シート)を接触させ、相紙PETフィルムを介して、内部電極層および余白パターン層の表面を加圧処理した試料1では、浮きは無かった。また、相紙PETフィルム無しで、内部電極層および余白パターン層の表面をカレンダロールで直接加圧処理した試料14でも、浮きはなかった。
(加圧処理後のカレンダロールの観察)
試料1、14において、加圧処理を行った後、カレンダロールのロール面を観察した。ロール面に、内部電極層または余白パターン層の一部が貼り付いているか否か(貼り付きの有無)を調べた。結果を表3に示す。
表3に示すように、内部電極層の表面に、相紙PETフィルムを接触させ、相紙PETフィルムを介して、内部電極層および余白パターン層の表面を加圧処理した試料1では、貼り付きは無かった。一方、 相紙PETフィルムを用いず、内部電極層および余白パターン層の表面を、カレンダロールで直接加圧処理した試料14では、カレンダロールのロール面に、第1支持シートから剥離した内部電極層および余白パターン層の一部が貼り付いていることが確認された。
(積層体ユニットUcの観察)
図6(c)に示す試料1の積層体ユニットUc、および比較例1の積層体ユニットUcの写真を、図9A(a)、(b)、(c)に示す。それぞれの写真は、積層体ユニットUcを、積層面に対して垂直上方から撮影したものである。図9A(a)は、試料1の写真、図9A(b)、(c)は、比較例1の写真である。図9A(c)は、図9A(b)における領域Xを拡大した写真である。図中の暗部は、グリーンシートを透して見える内部電極層であり、明部は、グリーンシートを透して見える余白パターン層である。
図9A(a)に示すように、加圧処理によって角立ちを平坦化した試料1では、積層面が平坦であることが確認された。
一方、図9A(c)に示すように、内部電極層の角立ちを平坦化していない比較例1では、グリーンシートにおいて、角立ちの上方に位置している部位Zが、積層面に対して垂直方向に隆起していることが確認された。
次に、比較例1の積層体ユニットUcを、図9A(c)に示す切断面Dで切断し、得られた断面を観察した。断面の模式図を図9Bに示す。グリーンシート56における部位Zは、内部電極層12における角立ち26の上方に位置するため、隆起していることが確認された。また、角立ち26の周辺部においては、内部電極層12と、接着層52とが密着せず、空隙60が生じていることが確認された。
(スタック力の測定)
試料1および比較例1の積層体ユニットUd(図7(b))2個に対して、スタック力[N/cm]の測定を行った。スタック力の測定結果(平均値、最大値、および最小値)を表4に示す。
なお、測定では、インストロン5543の引張試験機を用いた。また、スタック力とは、積層体ユニットUdにおけるグリーンシートを、内部電極層および余白パターン層から剥離させるために要する力である。スタック力が大きいほど、グリーンシートと、内部電極層および余白パターン層との密着性が良く、両者間における密着不良の部位が少ないことを意味する。
表4に示すように、加圧処理を行った試料1では、加圧処理を行わなかった比較例1に比べて、スタック力の平均値、最大値、および最小値が大きいことが確認された。
(重量密度の測定)
試料1および比較例1のグリーンチップ30個に対して、重量密度[g/cm]を測定した。測定結果(重量密度の平均値)を表4に示す。
表4に示すように、加圧処理を行った試料1では、加圧処理を行わなかった比較例1に比べて、グリーンチップの重量密度が高いことが確認された。
(剥離強度の測定)
試料1および比較例1のグリーンチップ30個に対して、剥離強度[N]を測定した。測定結果(剥離強度の平均値)を表4に示す。測定では、グリーンチップに対して、積層面に平行な力を加えた。そして、グリーンチップの層間に剥離を生じさせるために要した力を測定し、これを剥離強度とした。
表4に示すように、加圧処理を行った試料1では、加圧処理を行わなかった比較例1に比べて、グリーンチップの剥離強度が高いことが確認された。
(電極被覆率の測定)
試料1および比較例1の焼結体30個の切断面に対して、金属顕微鏡による観察を行い、電極被覆率を測定した。結果(電極被覆率の平均値)を表5に示す。測定では、まず、各焼結体を積層方向に垂直な面で切断し、その切断面を研磨した。次に、その研磨面の金属顕微鏡写真を撮影した。研磨面の金属顕微鏡写真において、内部電極層は線分状に観察される。また、内部電極層の欠落部分は、線分の途切れとして観察される。顕微鏡写真の視野長さにおいて、内部電極層に対応する線分の長さの合計値が占める割合を、電極被覆率(%)とした。
表5に示すように、加圧処理を行った試料1では、加圧処理を行わなかった比較例1に比べて、焼結体の電極被覆率が高いことが確認された。
(内部電極層の厚みの測定)
試料1の焼結体30個を、積層方向に垂直な面で切断した。その切断面を観察し、内部電極層の厚さt[μm]、および厚さtのばらつきσ(標準偏差)を測定した。結果(t、σそれぞれの平均値)を表5に示す。
表5に示すように、加圧処理を行った試料1では、加圧処理を行わなかった比較例1に比べて、内部電極層が薄いことが確認された。また、加圧処理を行った試料1では、加圧処理を行わなかった比較例1に比べて、内部電極層の厚さにばらつきがないこと(内部電極層の厚さが均一であること)が確認された。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層セラミックコンデンサの概略断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係る、積層セラミックコンデンサの製造方法の工程概略図である。 図3は、本発明の一実施形態に係る、積層体ユニットの作製方法を示す要部断面図である。 図4は、本発明の一実施形態に係る、加圧装置(カレンダロール)の概略図である。 図5は、本発明の一実施形態に係る、積層体ユニットの作製方法を示す要部断面図である。 図6は、本発明の一実施形態に係る、積層体ユニットの作製方法を示す要部断面図である。 図7は、本発明の一実施形態に係る、積層体ユニットの作製方法を示す要部断面図である。 図8は、本発明の実施例および比較例に係る、内部電極層の表面形状を表す図である。 図9Aは、本発明の実施例および比較例に係る、積層体ユニットの写真である。 図9Bは、本発明の比較例に係る、積層体ユニットの断面模式図である。
符号の説明
2… 積層セラミックコンデンサ
4… 素子本体
6,8… 外部電極
10… 誘電体層
12… 内部電極層
20… 第1支持シート
22… 剥離層
24… 余白パターン層
26… 角立ち
28… 第2支持シート
36、38… カレンダロール
56… グリーンシート

Claims (10)

  1. グリーンシートを形成する工程と、
    内部電極層を形成する工程と、
    前記グリーンシートおよび前記内部電極層を交互に積層する工程と、を有する積層型電子部品の製造方法であって、
    第1支持シートの表面に前記内部電極層を形成し、
    前記内部電極層の表面を加圧処理した後に、前記内部電極層の表面に前記グリーンシートを形成することを特徴とする積層型電子部品の製造方法。
  2. 前記内部電極層の表面に、第2支持シートを接触させ、
    前記第2支持シートを介して、前記内部電極層の表面を加圧処理することを特徴とする請求項1に記載の積層型電子部品の製造方法。
  3. 前記第1支持シートの表面に剥離層を形成し、
    前記剥離層の表面に前記内部電極層を形成することを特徴とする請求項1または2に記載の積層型電子部品の製造方法。
  4. 前記内部電極層の表面に対して、前記グリーンシートを転写することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
  5. 前記内部電極層を、前記第1支持シートの表面あるいは前記剥離層の表面に所定パターンで形成し、
    前記第1支持シートの表面あるいは前記剥離層の表面において前記内部電極層が形成されていない部分には、前記内部電極層と実質的に同じ厚みの余白パターン層を形成し、
    前記内部電極層および前記余白パターン層の表面を加圧処理した後に、前記内部電極層および前記余白パターン層の表面に前記グリーンシートを形成することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
  6. 0.51×10[N/cm]以上1.97×10[N/cm]未満の線圧力で、前記加圧処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
  7. 1.00×10〜1.77×10[N/cm]の線圧力で、前記加圧処理を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
  8. カレンダロールを用いて前記加圧処理を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
  9. 前記カレンダロールを、室温以上80[℃]未満に加熱した状態において、前記加圧処理を行うことを特徴とする請求項8に記載の積層型電子部品の製造方法。
  10. 前記内部電極層の厚さを、1.0[μm]以下とすることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の積層型電子部品の製造方法。
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