JP3940421B2 - 積層セラミック部品およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック部品の製造方法に係り、特に、セラミックグリーンシート積層体の作製に際して、内部電極パターン層に生ずる隙間を段差吸収用余白パターン層によって埋めることにより、段差の影響を軽減した積層セラミック部品の製造方法に関する。
たとえば積層セラミックコンデンサの製造は、以下の手順で行われる。
まず、分散剤、高分子樹脂、可塑剤などの不揮発有機成分を含む溶剤中にセラミック誘電体顔料粉末を分散した誘電体スラリーを作製する。次に、この誘電体スラリーを、プラスチック支持体フィルム上にドクターブレード法やノズル法などの手段により塗布・乾燥して誘電体グリーンシートとする。
次いで、この誘電体グリーンシート上に、内部電極パターン層を形成する。内部電極パターン層は、導電体ペーストをスクリーン印刷することにより形成するのが一般的である。
次に、内部電極パターン層を含む誘電体グリーンシートを支持体ベースフィルムから剥離して、所定の大きさに切断後、内部電極パターン層のパターン位置合わせを行いつつ、複数回、積層した後、加圧および圧着してセラミックグリーン積層体とする。次に、この積層体を、所定のサイズに切断してチップとした後、所定の雰囲気、温度で焼成し、得られた焼成体チップの端部に外部電極を塗布および焼き付けることによって積層セラミックコンデンサが完成する。
このような積層セラミックコンデンサの製造過程において、誘電体グリーンシート上に、内部電極パターン層を所定パターンで形成する際に、内部電極パターン層には、電極パターン層が存在しない段差隙間部分(余白パターン)が存在する。この段差状隙間部分のために、内部電極パターン層の表面には、段差が形成される。段差が形成された状態で、内部電極パターン層は、グリーンシートを介して多数積層される。その後、積層体は、加圧して圧着されるため、段差隙間部分は押し潰される。そのため、積層体の積層数が多くなるほど、また、グリーンシートの厚みが薄くなるほど、累積される段差の影響が増大する。
その結果、段差状隙間部分が存在しない内部電極パターン層に挟まれているグリーンシートは、より強く圧着されて密度が上がるが、段差状隙間部分が存在する部分に挟まれるグリーンシートの密度は、その他の部分に比較して密度が低下し、積層体中に密度差を生じる。また、段差状隙間部分が存在する部分に挟まれるグリーンシートでは、上下のグリーンシートの密着性が低下していくという問題を生じる。
積層体は、その後に切断されてチップ化され、その後に焼成されるが、上述した問題点を内在した積層体を焼成すると、層間で割れやすいと言う課題がある。また、積層体の焼成後に、チップ変形、短絡不良、クラック、デラミネーションなどの構造欠陥が多発するという問題もある。
このような問題を解決するため、例えば、下記の特許文献1から特許文献5等に示すように、誘電体ペーストを印刷することによって、所定パターンの内部電極のパターン間に生ずる段差隙間部分を余白パターン層により埋める方法が提案されている。これらの方法によれば、内部電極層を含む面を平坦化することができ、上述した段差に起因するセラミックコンデンサの諸問題を改善することが可能である。
特開昭56−94719号公報 特開平3−74820号公報 特開平9−106925号公報 特開2001−126951号公報 特開昭2001−358036号公報。
ところで、近年では、積層セラミックコンデンサの多層化および高容量化が望まれている。そのために、グリーンシートの厚みを3μm以下(焼成後の層間厚みで2.5μm以下)にする試みが提案されている。
しかしながら、このようにグリーンシートの厚みを3μm以下に薄層化すると、上記の従来技術による方法では、グリーンシートと余白パターン層との接触面の密着性が弱いことによる問題が新たに生じることが本発明者等により見出された。例えば、積層時において誘電体グリーンシート同士がずれるために、上下の電極層のパターンに位置ずれが発生しやすく、多層化により、この位置ずれが累積して、切断工程で切断不良になるという問題がある。また、切断工程で積層ずれや積層体の割れが発生しやすいという問題を生じている。
さらに、その後に引き続いて行われる脱バインダ工程および焼成工程での体積収縮量が、セラミックグリーンシート、内部電極パターン層、段差吸収誘電体(余白パターン層)の各層で微妙に異なるため、発生する応力に接触面が耐えられず、境界に沿って亀裂、割れが発生しやすいという問題も生じている。
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、たとえば層間厚みが2.5μm以下程度に薄層化された高容量の積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック部品を、層間剥がれや内部欠陥などを生じることなく、高い製造歩留まりで製造することができる積層型電子部品の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る積層セラミック部品の製造方法は、
グリーンシート用スラリーを用いて、グリーンシートを形成する工程と、
前記グリーンシートの上に、内部電極パターン層を形成する工程と、
電極段差吸収用印刷ペーストを用いて、前記内部電極パターン層の段差を埋めるように、前記内部電極パターン層の段差隙間部分に余白パターン層を形成する工程と、
前記余白パターン層と前記内部電極パターン層とが形成された前記グリーンシートを一つの積層単位として、これらの積層単位を複数積層し、積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼成する工程とを有する積層セラミック部品の製造方法であって、
前記グリーンシート用スラリーには、第1無機顔料粉末と、第1有機結合剤成分とが含まれ、
前記電極段差吸収用印刷ペーストには、第2無機顔料粉末と、第2有機結合材成分とが含まれ、
前記グリーンシート用スラリー中における前記第1無機顔料粉末に対する第1有機結合材成分の第1重量比率(重量%)を(A)とし、前記電極段差吸収用印刷ペースト中における前記第2無機顔料粉末に対する第2有機結合材成分の第2重量比率(重量%)を(B)とした場合に、
前記第1重量比率(A)より第2重量比率(B)が大きいことを特徴とする。
グリーンシートは、焼成後に、たとえばコンデンサの静電容量を構成する誘電体層となる部分である。このグリーンシートを構成するグリーンシート用スラリー中における第1無機顔料粉末に対する第1有機結合材成分の第1重量比率(A)を大きくしすぎると、第1無機顔料粉末の密度が減少しすぎて、種々の不都合を生じさせる傾向にある。
これに対して、余白パターン層は、焼成後のコンデンサの短絡などには影響しない部分である。また、余白パターン層は、グリーンシートに比べて専有面積が少ない。したがって、余白パターン層を構成する電極段差吸収用印刷ペースト中における第2無機顔料粉末に対する第2有機結合材成分の第2重量比率(B)を第1重量比率(A)より大きくしても、何ら問題はない。
むしろ、第2重量比率(B)を、第1重量比率(A)に比較して大きくすることで、積層方向で相互に接触するグリーンシートと余白パターン層との密着性を向上させることができる。なお、電極段差吸収用印刷ペースト中の有機結合剤成分の量を、グリーンシート用スラリー中の有機結合剤成分より多くすることで、グリーンシートと余白パターン層との接触面における密着性を向上させることが可能となることは、本発明者等により初めて見出された。
本発明では、特にグリーンシートの厚みを3μm以下(焼成後の積層体における層間厚みが2.5μm以下)に薄層化された高容量の積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック部品を製造する場合でも、グリーンシートと余白パターン層との密着性を向上させることができる。
そのため、積層時においてグリーンシート同士がずれることが無くなり、上下の電極層のパターンに位置ずれが発生し難く、多層化によっても、位置ずれが累積せず、積層体の切断工程で切断不良になるおそれも少ない。また、切断工程で積層ずれや積層体の割れなども発生しにくい。さらに、その後に引き続いて行われる脱バインダ工程および焼成工程においても、積層体の境界に沿って亀裂、割れが発生し難い。したがって、本発明では、層間剥がれや内部欠陥などを生じることなく、高い製造歩留まりで、積層セラミック部品を製造することができる。
しかも、本発明では、内部電極パターン層の段差隙間部分には、余白パターン層が形成され、内部電極パターン層の表面が段差のない平坦な面になっていることから、段差に起因する積層時または焼成後の不都合を解消することができる。
前記第1有機結合材成分および/または第2有機結合材成分は、高分子樹脂と可塑剤とで構成される。
好ましくは、前記電極段差吸収用印刷ペースト中における前記第2重量比率(B)が5〜40重量%である。この比率が小さすぎると、本発明の効果が少なく、大きすぎると、過剰な可塑剤が印刷面にしみ出たり、グリーンシート側にしみ込み易く、シート物性を劣化させやすい。また、誘電体無機顔料に対する有機物成分量が相対的に多くなり、無機顔料粉末の密度が減少する結果、脱バインダに要する時間が長くなるほか、脱バインダ工程での体積収縮が増大や、電極層の変形、クラック増大という問題につながりやすい。
好ましくは、前記無機顔料粉末に対する前記高分子樹脂の重量比率が10重量%以下である。高分子樹脂は、乾燥後の余白パターン層の膜中に固形分として存在するため、10重量%を越えると、無機顔料粉末の密度が減少する結果、脱バインダ工程における体積収縮の増大や、電極層の変形、クラックの増大を発生しやすくなる傾向にある。
好ましくは、前記第2重量比率(B)から前記第1重量比率(A)を引き算した値(B−A)が1.5以上である。(B−A)が小さすぎると、本発明の効果が少ない。
本発明に係る積層セラミック部品は、上記の何れかの製造方法により得られる。本発明において、積層セラミック部品としては、特に限定されず、積層セラミックコンデンサ、積層インダクタなどが例示される。
[図1]図1は本発明の一実施形態に係る製造方法により得られる積層セラミックコンデンサの概略断面図である。
[図2]図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程を示す要部断面図である。
[図3]図3は図2の続きの工程を示す概略断面図である。
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
まず、本発明に係る電子部品の一実施形態として、積層セラミックコンデンサの全体構成について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2は、コンデンサ素体4と、第1端子電極6と第2端子電極8とを有する。コンデンサ素体4は、誘電体層10と、内部電極層12とを有し、誘電体層10の間に、これらの内部電極層12が交互に積層してある。交互に積層される一方の内部電極層12は、コンデンサ素体4の第1端部の外側に形成してある第1端子電極6の内側に対して電気的に接続してある。また、交互に積層される他方の内部電極層12は、コンデンサ素体4の第2端部の外側に形成してある第2端子電極8の内側に対して電気的に接続してある。
誘電体層10の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構成される。各誘電体層10の厚みは、特に限定されないが、数μm〜数百μmのものが一般的である。特に本実施形態では、好ましくは5μm以下、より好ましくは2.5μm以下、特に好ましくは1.5μm以下に薄層化されている。
内部電極層12の材質は、特に限定されず、ニッケル、ニッケル合金、銀、パラジウム、銅、銅合金、その他の金属または合金で構成される。内部電極層12の厚みは、誘電体層10の厚み以下の厚みである。
端子電極6および8の材質も特に限定されないが、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極6および8の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。
積層セラミックコンデンサ2の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。積層セラミックコンデンサ2が直方体形状の場合は、通常、縦(0.6〜5.6mm、好ましくは0.6〜3.2mm)×横(0.3〜5.0mm、好ましくは0.3〜1.6mm)×厚み(0.1〜1.9mm、好ましくは0.3〜1.6mm)程度である。
次に、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2の製造方法の一例を説明する。
まず、焼成後に図1に示す誘電体層10を構成することになるセラミックグリーンシートを製造するために、誘電体スラリー(グリーンシート用スラリー)を準備する。
誘電体スラリーは、誘電体無機原料(セラミック粉体/第1無機顔料粉末)と有機ビヒクルとを混練して得られる有機溶剤系ペーストで構成される。
誘電体無機原料としては、特に限定されず、チタン酸バリウム、鉛含有ペロブスカイト、アルミナなどのほか、温度補償用材料や高誘電率系材料としての機能発現のための各種無機添加物を含有した組成系を適宜選択して使用することができる。これらの原料は、複合酸化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。誘電体原料は、通常、平均粒子径が0.4μm以下、好ましくは0.1〜3.0μm程度の粉体として用いられる。なお、きわめて薄いグリーンシートを形成するためには、グリーンシート厚みよりも細かい粉体を使用することが望ましい。
有機ビヒクルとは、有機結合材成分を有機溶剤中に溶解したものである。有機結合材成分とは、バインダ樹脂としての高分子樹脂、あるいは高分子樹脂と可塑剤とを意味するものとする。
有機ビヒクルに用いられる有機溶剤は、特に限定されず、アセトン、トルエン、メチルエチルケトン、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、キシレンなどの有機溶剤が用いられる。
有機ビヒクルに用いられる高分子樹脂としては、特に限定されず、セルロースエステル、セルロースエーテルなどの各種セルロース誘導体を含むセルロース系樹脂、アセタール樹脂、ブチラール樹脂、アクリル酸、およびその誘導体を重合したアクリル系樹脂、メタクリル酸、およびその誘導体を重合したメタクリル系樹脂、エチレン、あるいはプロピレンと酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、グリシジル酸、グリシジル酸エステルなどとの各種共重合体を含むオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが例示され、これらの中の一種、あるいは複数種を、適宜、選択することができる。
可塑剤としては、特に限定されないが、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ベンジルブチルなどのフタル酸エステルのほか脂肪族二塩基酸エステル、リン酸エステルなどが使用される。
誘電体スラリー中の有機結合剤成分(高分子樹脂+可塑剤)は、通常、誘電体無機顔料粉末に対して3〜16重量%が望ましく、添加される可塑剤量は、高分子樹脂に対して100重量%以下が望ましい。有機結合剤成分が3重量%以下では、無機顔料粉末を結合する効果が少なく、グリーンシートから無機顔料が粉落ちしやすく、シートの強度が劣化する傾向にある。また、有機結合剤成分が16重量%を越えると、誘電体無機顔料粉末に対する有機物成分量が相対的に多くなる結果、脱バインダに要する時間が長くなるほか、誘電体無機顔料粉末のグリーンシート中における密度が低下するため、脱バインダ工程での体積収縮が増大し、最終のチップ寸法精度の低下や電極層の変形、クラック増大という問題につながる傾向にある。また、可塑剤量が100重量%を越えると、誘電体グリーンシートの強度が低下し、また、支持体フィルムから剥離し難くなるなどの理由でシート中の欠陥が増加する傾向にある。
誘電体スラリー中には、必要に応じて各種分散剤、帯電除剤、剥離剤などの添加物が含有されても良い。ただし、これらの総含有量は、無機顔料粉末に対して10重量%以下とすることが望ましい。
次に、上記誘電体スラリーを用いて、ドクターブレード法などにより、図2に示すように、支持シートとしてのキャリアシート20上に、好ましくは3.0μm以下、さらに好ましくは0.5〜2.5μm程度の厚みで、グリーンシート10aを形成する。グリーンシート10aは、キャリアシート30に形成された後に乾燥される。グリーンシート10aの乾燥温度は、好ましくは50〜100℃であり、乾燥時間は、好ましくは1〜5分である。
キャリアシート20としては、たとえばPETフィルムなどが用いられ、剥離性を改善するために、シリコンなどがコーティングしてあるものが好ましい。これらのキャリアシート20の厚みは、特に限定されないが、好ましくは、5〜100μmである。
次に、本実施形態では、図2に示すように、印刷法または転写法などにより、グリーンシート10aの表面に、所定パターンの内部電極パターン層12aと、その内部電極パターン層12aと実質的に同じ厚みの余白パターン層24とを形成する。以下の説明では、厚膜法の1種であるスクリーン印刷法あるいはグラビア印刷法により、所定パターンの内部電極パターン層12aおよび余白パターン層24を形成する方法について説明する。
まず、電極ペーストを準備する。電極ペーストは、各種導電性金属や合金からなる導電体材料、あるいは焼成後に上記した導電体材料となる各種酸化物、有機金属化合物、またはレジネート等と、有機ビヒクルとを混練して調製する。
電極ペーストを製造する際に用いる導体材料としては、NiやNi合金さらにはこれらの混合物を用いる。このような導体材料は、球状、リン片状等、その形状に特に制限はなく、また、これらの形状のものが混合したものであってもよい。また、導体材料の平均粒子径は、通常、0.05〜1μm、好ましくは0.1〜0.5μm程度のものを用いればよい。
電極ペーストのための有機ビヒクルは、電極段差吸収用印刷ペーストのための有機ビヒクルと同様なものが用いられる。
グリーンシート10aの表面に、所定パターンの電極ペースト層を印刷法で形成した後、またはその前に、電極パターン層12aが形成されていないグリーンシート10aの表面に、電極パターン層12aと実質的に同じ厚みの余白パターン層24を形成する。すなわち、所定パターンの内部電極パターン層12aの段差を埋めるように、内部電極パターン層12aの段差隙間部分に余白パターン層24を形成する。
図2に示す余白パターン層24は、電極段差吸収用印刷ペーストを用いる印刷法などの厚膜形成方法により、グリーンシート10aの表面に形成する事ができる。厚膜法の1種であるスクリーン印刷法により、グリーンシート10aの表面に余白パターン層24(図2)を形成する場合には、以下のようにして行う。
まず、電極段差吸収用印刷ペーストを準備する。電極段差吸収用印刷ペーストは、誘電体原料(セラミック粉末)と有機ビヒクルとを混練して得られる。
電極段差吸収用印刷ペーストを製造する際に用いる誘電体材料(第2無機顔料粉末)としては、グリーンシート10aを構成する誘電体と同じ誘電体粒子を用いて作製される。電極段差吸収用印刷ペーストには、誘電体粒子と、有機ビヒクルとが含まれる。
電極段差吸収用印刷ペーストにおける有機結合材成分(高分子樹脂+可塑剤)と、各種添加物は、グリーンシート用スラリーに用いられるものと同様なものが用いられる。ただし、これらは、必ずしも、グリーンシート用スラリーに用いられるものと全く同じものである必要はなく、異なっていても良い。また有機ビヒクルを構成する溶剤は、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセタートなどの高沸点溶剤が用いられる。
本実施形態では、グリーンシート用スラリー中の誘電体無機顔料粉末に対する有機結合剤成分の比率(第1重量%(A))に対し、電極段差吸収用印刷ペースト中の誘電体無機顔料粉末に対する有機結合剤成分の比率(第2重量%(B))を、大きくしてある。たとえばB−A≧1.5にしている。また、電極段差吸収用印刷ペースト中の誘電体無機顔料粉末に対する高分子樹脂の比率は10重量%以下が望ましい。
高分子樹脂は、ペーストの乾燥膜中に固形分として存在するため、10重量%を越えると無機顔料粉末の密度が減少する結果、脱バインダ工程における体積収縮の増大や、電極層の変形、クラック増大という問題につながる傾向にある。一方、電極段差吸収用印刷ペースト中の誘電体無機顔料粉末に対する有機結合材成分の比率は、5〜40重量%の範囲が望ましい。
5重量%以下では、段差吸収のための余白パターン層24の強度が弱まり、無機顔料が粉落ちしやすく、また、積層時の誘電体グリーンシートに対する密着性が少なくなるため、積層不良などの問題を生ずる傾向にある。また、40重量%以上になると、過剰な可塑剤が印刷面にしみ出たり、誘電体グリーンシート側にしみ込み、シート物性を劣化させやすく、また、誘電体無機顔料に対する有機物成分量が相対的に多くなり、無機顔料粉末の密度が減少する結果、脱バインダに要する時間が長くなるほか、脱バインダ工程での体積収縮が増大や、電極層の変形、クラック増大という問題につながりやすい。
電極層12aおよび余白パターン層24が形成されたグリーンシート10aを積層させるには、たとえば、これらの積層構造を一つの積層単位U1として、図3に示すように、これらの積層単位U1を複数積層し、積層体30を形成すればよい。図3に示すように、積層単位U1の積層に際しては、隣接して積層される積層単位U1における電極層12aは、相互に互い違いの位置関係になるように積層される。
積層体30が完成した後には、切断線Xに沿って積層体30は切断され、焼成後に図1に示すコンデンサ素体4となるグリーンチップが得られる。なお、実際の積層体30における積層方向の上下には、電極層が形成されない厚めの外装用グリーンシートが積層される。
切断後のグリーンチップは、脱バインダ処理、焼成処理が行われ、そして、誘電体層を再酸化させるため、熱処理が行われる。
脱バインダ処理は、通常の条件で行えばよいが、内部電極層の導電体材料にNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、特に下記の条件で行うことが好ましい。
昇温速度:5〜300℃/時間、
保持温度:200〜600℃、
保持時間:0.5〜20時間、
雰囲気:空気あるいは加湿したN2とH2との混合ガス。
焼成条件は、下記の条件が好ましい。
昇温速度:50〜500℃/時間、
保持温度:1100〜1300℃、
保持時間:0.5〜8時間、
冷却速度:50〜500℃/時間、
雰囲気ガス:加湿したN2とH2との混合ガス等。
ただし、焼成時の空気雰囲気中の酸素分圧は、10−2Pa以下、特に10−2〜10−8Paにて行うことが好ましい。前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にあり、また、酸素分圧があまり低すぎると、内部電極層の電極材料が異常焼結を起こし、途切れてしまう傾向にある。
このような焼成を行った後の熱処理は、保持温度または最高温度を、好ましくは1000℃以上、さらに好ましくは1000〜1100℃として行うことが好ましい。熱処理時の保持温度または最高温度が、前記範囲未満では誘電体材料の酸化が不十分なために絶縁抵抗寿命が短くなる傾向にあり、前記範囲をこえると内部電極のNiが酸化し、容量が低下するだけでなく、誘電体素地と反応してしまい、寿命も短くなる傾向にある。熱処理の際の酸素分圧は、焼成時の還元雰囲気よりも高い酸素分圧であり、好ましくは10−3Pa〜1Pa、より好ましくは10−2Pa〜1Paである。前記範囲未満では、誘電体層2の再酸化が困難であり、前記範囲をこえると内部電極層12が酸化する傾向にある。
このようにして得られた焼結体(素子本体4)には、例えばバレル研磨、サンドプラスト等にて端面研磨を施し、端子電極用ペーストを焼きつけて端子電極6,8上にめっき等を行うことにより端子電極6,8が形成される。
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法では、電極段差吸収用印刷ペースト中における無機顔料粉末に対する有機結合材成分の第2重量比率(B)を、グリーンシート用スラリー中における無機顔料粉末に対する有機結合材成分の第1重量比率(A)に比較して大きくしてある。このため、積層体30において、積層方向に接触するグリーンシート10aと余白パターン層24との密着性を向上させることができる。
その結果、本実施形態では、特にグリーンシートの厚みを3μm以下(焼成後の積層体における層間厚みが2.5μm以下)に薄層化された高容量の積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック部品を製造する場合でも、グリーンシート10aと余白パターン層24との密着性を向上させることができる。
そのため、積層時においてグリーンシート10a同士がずれることが無くなり、上下の電極層12aのパターンに位置ずれが発生し難く、多層化によっても、位置ずれが累積せず、積層体30の切断工程で切断不良になるおそれも少ない。また、切断工程で積層ずれや積層体の割れなども発生しにくい。さらに、その後に引き続いて行われる脱バインダ工程および焼成工程においても、積層体30の境界に沿って亀裂、割れが発生し難い。したがって、本実施形態では、層間剥がれや内部欠陥などを生じることなく、高い製造歩留まりで、積層セラミックコンデンサを製造することができる。
しかも、本実施形態では、内部電極パターン層12aの段差隙間部分には、余白パターン層24が形成され、内部電極パターン層12aの表面が段差のない平坦な面になっていることから、段差に起因する積層時または焼成後の不都合を解消することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
たとえば、本発明の方法は、積層セラミックコンデンサの製造方法に限らず、その他の積層型電子部品の製造方法としても適用することが可能である。
以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
[実施例1]
グリーンシート用スラリーの作製
出発原料として、平均粒径が0.35μmのBaTiO3粉体(BT−02/堺化学工業(株))を用いた。このBaTiO3粉体100モルに対して、(Ba0.6Ca0.4)SiO3:3モル%、Y2O3:2モル%、MgCO3:2モル%(MgO換算)、MnCO3:0.4モル%(MnO換算)およびV2O5:0.1モル%になるように、ボールミルにより16時間湿式混合し、次いで、スプレードライヤーで乾燥させて誘電体無機顔料粉末とした。
上述の誘電体無機顔料粉末100重量部と、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)6重量部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)3重量部と、メチルエチルケトン60重量部と、エタノール40重量部と、トルエン20重量部とを、直径1mmのジルコニア製メディアを入れたボールミルで20時間湿式混合して、誘電体スラリー(グリーンシート用スラリー)を得た。誘電体スラリー中の有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して9重量%であった。
内部電極用ペースト(転写される電極層用ペースト)
平均粒径が0.4μmのNi粒子100質量部に対して、
有機ビヒクル:100質量部(エチルセルロース樹脂5質量部をターピネオール95質量部に溶解したもの)
を添加して、3本ロールにより混練し、内部電極用ペーストとした。
電極段差吸収用印刷ペーストの作製
上述のグリーンシート用スラリーで用いたものと同じ誘電体無機顔料粉末100重量部に対して、高分子樹脂としてのエチルセルロース樹脂4.5重量部と、可塑剤としてのフタル酸ベンジルブチル(BBP)6.3重量部と、溶剤としてのテルピネオール90重量部とを加え、直径1mmのジルコニア製メディアを入れたミキサーミルで15時間湿式混合して、電極段差吸収用印刷ペーストとした。
この電極段差吸収用印刷ペースト中の有機結合成分(高分子樹脂+可塑剤)の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して10.8重量%であり、上述のグリーンシート用スラリー中の有機結合成分比率9重量%より、1.8重量%多い組成となっている。また、この電極段差吸収用印刷ペースト中の可塑剤量は、高分子樹脂に対して140重量%となっている。
積層セラミックコンデンサ試料の作製
上記のようにして得られたグリーンシート用スラリーを用いて、キャリアシート上にノズル法により誘電体スラリー膜を形成し、乾燥して厚さ3μmの誘電体グリーンシート10aを得た。この誘電体グリーンシート10a上に、上記の導電体ペーストを用いて、内部電極層となる所定パターンの内部電極パターン層12aをスクリーン印刷した。
乾燥後の電極層12aの厚みは1.5μmであった。次に、内部電極パターン層12aの印刷によって生じた電極段差を埋めるために、上記の電極段差吸収用印刷ペーストを用いて、電極パターンに相応する部分を除く段差隙間部分に、余白パターン層24をスクリーン印刷した。乾燥後の余白パターン層24の厚みは1.5μmであった。
次いで、内部電極パターン層12aと余白パターン層24を設けた誘電体グリーンシート10aを内部電極パターン層12aが交互に形成された構造となるように位置合わせをしながら積層して300層の積層体30を得た。この積層体30の上下を厚み100μmの誘電体のみの外装用シートで挟み、プレス、切断してセラミックグリーン積層体チップとした。
特性評価
得られたチップに層間剥がれはなく、切断不良はなかった。このチップを脱バインダ処理し、常法に従って焼成してコンデンサ素体とした。このコンデンサ素体の両端面に外部電極を設けて積層セラミックコンデンサ試料を完成させた。得られた試料チップの外観検査と断面観察によりワレ、クラック、内部の層間剥離、構造破壊の有無を調べたが、これらの内部欠陥率は0%であり、また層間厚みは2.2μmであった。これらの結果を表1にまとめて示す。
Figure 0003940421
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[実施例2]
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、可塑剤量を11.3重量部とした以外は実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサ試料の作製を行った。この場合、誘印刷ペースト中の可塑剤量は、高分子樹脂に対して250重量%であった。また、有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して15.8重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より、6.8重量%多い組成であった。
得られたセラミックグリーン積層体チップは、実施例1と同様に層間剥がれはなく、切断不良はなかった。また、焼成後に得られた試料チップ中には、実施例1と同様に内部欠陥は認められず、層間厚みは2.1μmであった。これらの結果を表1にまとめて示す。
[実施例3]
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、高分子樹脂としてブチラール樹脂を6重量部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)を4.8重量部とを用いた以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサ試料の作製を行った。この場合、印刷ペースト中の可塑剤量は、高分子樹脂に対して80重量%であった。また、有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して10.8重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より1.8重量%多い組成であった。
得られたセラミックグリーン積層体チップは、実施例1と同様に、層間剥がれはなく、切断不良はなかった。また、焼成後に得られた試料チップの層間厚みは2.2μmであり、内部欠陥は認められなかった。これらの結果を表1にまとめて示す。
[実施例4]
実施例1と同じグリーンシート用スラリーを用いて、乾燥厚み2.4μmの誘電体グリーンシートを作製した。また、高分子樹脂としてブチラール樹脂を6重量部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)を6重量部とした以外は、実施例1と同様にして、電極段差吸収用印刷ペーストを作製した。
これらの誘電体グリーンシートと電極段差吸収用印刷ペーストとを使用した以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサ試料の作製を行った。この場合、印刷ペースト中の可塑剤量は、高分子樹脂に対して100重量%であり、有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して12重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より3重量%多い組成であった。
得られたセラミックグリーン積層体チップは、実施例1と同様に層間剥がれはなく、切断不良はなかった。また、焼成後に得られた試料チップ中に内部欠陥は認められず、層間厚みは1.6μmであった。これらの結果を表1にまとめて示す。
[実施例5]
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、高分子樹脂としてブチラール樹脂を9重量部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)を2.7重量部とした以外は、実施例1と同様にして積層セラミックコンデンサ試料の作製を行った。この場合、印刷ペースト中の可塑剤量は、高分子樹脂に対して30重量%であり、有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して11.7重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より2.7重量%多い組成であった。
得られたセラミックグリーン積層体チップは、実施例1と同様に、層間剥がれはなく、切断不良はなかった。また、焼成後に得られた試料チップの層間厚みは2.2μmであり、内部欠陥は認められなかった。これらの結果を表1にまとめて示す。
比較例1
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、可塑剤を添加せず、また、高分子樹脂としてポリビニルブチラール樹脂を9重量部とした以外は、実施例1と同様にして、誘電体グリーンシート上に、電極層と余白パターン層を形成した。
この場合、電極段差吸収用印刷ペースト中には可塑剤が含まれず、また、電極段差吸収用印刷ペースト中の有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して9重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%と同じ割合であった。
実施例1と同様に、電極層と余白パターン層を設けた誘電体グリーンシートを積層、プレスして、切断したが、電極・段差吸収面と誘電体シート面の接着が弱く、切断後に層間剥がれが多発したため、積層体チップとすることができなかった。これらの結果を表2にまとめて示す。
比較例2
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、可塑剤量を0.9重量部とした以外は、実施例1と同様にして誘電体グリーンシート上に電極層と余白パターン層を形成した。
この場合、電極段差吸収用印刷ペースト中の可塑剤量は高分子樹脂に対して20重量%であり、有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して5.4重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より3.6重量%少ない組成であった。
実施例1と同様に、電極層と余白パターン層を設けた誘電体グリーンシートを積層、プレスして、切断したが、電極・段差吸収面と誘電体シート面の接着が弱く、切断後に層間剥がれが多発しため積層体チップとすることができなかった。これらの結果を表2にまとめて示す。
比較例3
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、高分子樹脂としてエチルセルロース樹脂を6重量部と、可塑剤としてフタル酸ベンジルブチル(BBP)を1.5重量部とした以外は、実施例1と同様にして、誘電体グリーンシート上に電極層と余白パターン層を形成した。
この場合、電極段差吸収用印刷ペースト中の可塑剤量は高分子樹脂に対して25重量%であり、有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して7.5重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より1.5重量%少ない組成であった。
実施例1と同様に、電極層と余白パターン層とを設けた誘電体グリーンシートを積層、プレスして、切断したが、層間剥がれのあるチップがあり、切断歩留まりは50%であった。実施例1と同様にして焼成した試料中の内部欠陥率は50%となった。これらの結果を表2にまとめて示す。
参考例1
電極段差吸収用印刷ペーストにおいて、可塑剤を添加せず、また、高分子樹脂としてブチラール樹脂を10重量部とした以外は、実施例1と同様にして誘電体グリーンシート上に電極層と余白パターン層を形成した。
この場合、電極段差吸収用印刷ペースト中には可塑剤が含まれず、また、電極段差吸収用印刷ペースト中の有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して10重量%であり、誘電体スラリー中の有機結合成分比率9重量%より1重量%多くなっていた。
実施例1と同様に、電極層と余白パターン層を設けた誘電体グリーンシートを積層、プレスして、切断した。切断歩留まりは85%であり、積層性は良好であったが、樹脂量が多いため、焼成過程の収縮率が大きく、実施例1と同様にして焼成した試料中の内部欠陥率は40%となった。これらの結果を表2にまとめて示す。
参考例1と実施例1とを比較することで、グリーンシート用スラリー中の誘電体無機顔料粉末に対する有機結合剤成分の比率をAとし、電極段差吸収用印刷ペースト中の誘電体無機顔料粉末に対する有機結合剤成分の比率をBとした場合に、B−A≧1.5が好ましいことが確認できた。
以上説明してきたように、本発明によれば、たとえば層間厚みが2.5μm以下程度に薄層化された高容量の積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック部品を、層間剥がれや内部欠陥などを生じることなく、高い製造歩留まりで製造することができる。

Claims (7)

  1. グリーンシート用スラリーを用いて、グリーンシートを形成する工程と、
    前記グリーンシートの上に、内部電極パターン層を形成する工程と、
    電極段差吸収用印刷ペーストを用いて、前記内部パターン電極層の段差を埋めるように、前記内部電極パターン層の段差隙間部分に余白パターン層を形成する工程と、
    前記余白パターン層と前記内部電極パターン層とが形成された前記グリーンシートを一つの積層単位として、これらの積層単位を複数積層し、積層体を形成する工程と、
    前記積層体を焼成する工程とを有する積層セラミック部品の製造方法であって、
    前記グリーンシート用スラリーには、第1無機顔料粉末と、第1有機結合剤成分とが含まれ、
    前記電極段差吸収用印刷ペーストには、第2無機顔料粉末と、第2有機結合材成分とが含まれ、
    前記グリーンシート用スラリー中における前記第1無機顔料粉末に対する第1有機結合材成分の第1重量比率を(A)とし、前記電極段差吸収用印刷ペースト中における前記第2無機顔料粉末に対する第2有機結合材成分の第2重量比率を(B)とした場合に、
    前記第1重量比率(A)より第2重量比率(B)が大きく、
    第2重量比率(B)から第1重量比率(A)を引き算した値(B−A)が6.8であり、
    前記第2有機結合材成分が、エチルセルロースと、フタル酸ベンジルブチルとを有し、
    前記第2無機顔料粉末に対する前記フタル酸ベンジルブチルの重量比率が前記エチルセルロースの重量比率より大きく、
    前記第2無機顔料粉末に対する前記フタル酸ベンジルブチルの重量比率が6.3%以上11.3%以下であり、
    前記第1無機顔料粉末に対する前記第1有機結合材成分の重量比率が10重量%未満であることを特徴とする積層セラミック部品の製造方法。
  2. 前記第1有機結合材成分が、ポリビニルブチラールと、フタル酸ジオクチルとを有する請求項1に記載の積層セラミック部品の製造方法。
  3. 前記グリーンシートの厚みを3μm以下にする請求項1または2に記載の積層セラミック部品の製造方法。
  4. 前記電極段差吸収用印刷ペースト中における前記第2重量比率(B)が10.8〜15.8重量%であり、しかも、前記第2無機顔料粉末に対する前記エチルセルロースの重量比率が10重量%以下であることを特徴とする請求項3に記載の積層セラミック部品の製造方法。
  5. 請求項1〜のいずれかの製造方法により得られる積層セラミック部品。
  6. 層間厚みが2.5μm以下である請求項に記載の積層セラミック部品。
  7. グリーンシート用スラリーを用いて、グリーンシートを形成する工程と、
    前記グリーンシートの上に、内部電極パターン層を形成する工程と、
    電極段差吸収用印刷ペーストを用いて、前記内部パターン電極層の段差を埋めるように、前記内部電極パターン層の段差隙間部分に余白パターン層を形成する工程と、
    前記余白パターン層と前記内部電極パターン層とが形成された前記グリーンシートを一つの積層単位として、これらの積層単位を複数積層し、積層体を形成する工程と、
    前記積層体を焼成する工程とを有する積層セラミック部品の製造方法であって、
    前記グリーンシート用スラリーには、第1無機顔料粉末と、第1有機結合剤成分とが含まれ、
    前記電極段差吸収用印刷ペーストには、第2無機顔料粉末と、第2有機結合材成分とが含まれ、
    前記グリーンシート用スラリー中における前記第1無機顔料粉末に対する第1有機結合材成分の第1重量比率を(A)とし、前記電極段差吸収用印刷ペースト中における前記第2無機顔料粉末に対する第2有機結合材成分の第2重量比率を(B)とした場合に、
    前記第1重量比率(A)より第2重量比率(B)が大きく、
    第2重量比率(B)から第1重量比率(A)を引き算した値(B−A)が6.8であり、
    前記第2有機結合材成分が、エチルセルロースと、フタル酸ベンジルブチルとを有し、
    前記第2無機顔料粉末に対する前記フタル酸ベンジルブチルの重量比率が前記エチルセルロースの重量比率より大きく、
    前記第2有機結合材成分における前記エチルセルロースに対する前記フタル酸ベンジルブチルの重量比率が、140〜250重量%であり、
    前記第1無機顔料粉末に対する前記第1有機結合材成分の重量比率が10重量%未満であることを特徴とする積層セラミック部品の製造方法。
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