JP4268844B2 - 積層セラミック電子部品の製造方法および積層セラミック電子部品 - Google Patents

積層セラミック電子部品の製造方法および積層セラミック電子部品 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品の製造方法に係り、特に、セラミックグリーンシート積層体の作製に際して、内部電極パターン間に生ずる隙間を段差吸収用余白パターン層によって埋めることにより、段差の影響を軽減した積層セラミック電子部品の製造方法と、その方法により得られる積層セラミック電子部品に関する。
【背景技術】
【0002】
積層セラミック電子部品の一例としての積層セラミックコンデンサの製造は、以下の手順で行われる。
【0003】
まず、分散剤、高分子樹脂、可塑剤などの不揮発有機成分を含む溶剤中にセラミック誘電体顔料粉末を分散した誘電体スラリーを作製する。次に、この誘電体スラリーを、プラスチック支持体フィルム上にドクターブレード法やノズル法などの手段により塗布・乾燥して誘電体グリーンシートとする。
【0004】
次いで、この誘電体グリーンシート上に、所定パターンの内部電極層を形成する。内部電極層は、導電体ペーストをスクリーン印刷することにより形成するのが一般的である。
【0005】
次に、内部電極層を含む誘電体グリーンシートを支持体ベースフィルムから剥離して、所定の大きさに切断後、内部電極層のパターン位置合わせを行いつつ、複数回、積層した後、加圧および圧着してセラミックグリーン積層体とする。次に、この積層体を、所定のサイズに切断してチップとした後、所定の雰囲気、温度で焼成し、得られた焼成体チップの端部に外部電極を塗布および焼き付けることによって積層セラミックコンデンサが完成する。
【0006】
このような積層セラミックコンデンサの製造過程において、誘電体グリーンシート上に、内部電極層を所定パターンで形成する際に、内部電極層には、電極層が存在しない段差隙間部分(余白パターン)が存在する。この段差状隙間部分のために、内部電極層の表面には、段差が形成される。段差が形成された状態で、内部電極層は、グリーンシートを介して多数積層される。その後、積層体は、加圧して圧着されるため、段差隙間部分は押し潰される。そのため、積層体の積層数が多くなるほど、また、グリーンシートの厚みが薄くなるほど、累積される段差の影響が増大する。
【0007】
その結果、段差状隙間部分が存在しない内部電極層に挟まれているグリーンシートは、より強く圧着されて密度が上がるが、段差状隙間部分が存在する部分に挟まれるグリーンシートの密度は、その他の部分に比較して密度が低下し、積層体中に密度差を生じる。また、段差状隙間部分が存在する部分に挟まれるグリーンシートでは、上下のグリーンシートの密着性が低下していくという問題を生じる。
【0008】
積層体は、その後に切断されてチップ化され、その後に焼成されるが、上述した問題点を内在した積層体を焼成すると、層間で割れやすいと言う課題がある。また、積層体の焼成後に、チップ変形、短絡不良、クラック、デラミネーションなどの構造欠陥が多発するという問題もある。
【0009】
このような問題を解決するため、例えば、下記の特許文献1から特許文献4等に示すように、所定パターンの内部電極のパターン間に生ずる段差隙間部分を余白パターン層により埋める方法が提案されている。これらの方法によれば、内部電極層を含む面を平坦化することができ、上述した段差に起因する積層セラミック電子部品の諸問題を改善することが可能である。
【0010】
ところが、これらの特許文献1〜4に記載の方法では、余白パターン層に含まれるセラミック粒子の平均粒径が、絶縁体層(誘電体層含む)に含まれるセラミック粒子の平均粒径と同じか、あるいは小さいものであったために、下記のような不都合を有している。すなわち、絶縁体層の薄層化と共に、絶縁体層を構成するセラミック粒子も、小粒径化している。このため、積層体チップの脱バインダ工程において積層体チップ内の残留溶剤およびバインダガスの完全発散・焼却などが困難であり、デラミネーションやクラックの発生原因となっていた。それに伴い、焼成後の積層セラミック電子部品において、コンデンサ特性などの電気特性の劣化や、耐電圧不良が多発するなどの課題があった。
【0011】
特に、特許文献4では、余白パターン層に含まれるセラミック粒子の平均粒径が、絶縁体層に含まれるセラミック粒子の平均粒径よりも小さいので、上記の不都合が発生する率が大きかった。
【特許文献1】
特開2002−43164号公報
【特許文献2】
特開2002−43163号公報
【特許文献3】
特開2002−43156号公報
【特許文献4】
特開2002−289456号公報。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、このような実状に鑑みてなされ、その目的は、積層体の脱バインダ時に、積層体の内部における残留溶剤およびバインダガスの完全発散・焼却が可能であり、且つ、デラミネーションやクラックの発生が少なく、電気特性に優れ、耐電圧不良が発生しにくい、高信頼性の積層セラミック電子部品とその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法は、
グリーンシートを形成する工程と、
前記グリーンシートの上に、所定パターンの内部電極層を形成する工程と、
所定パターンの前記内部電極層の段差を埋めるように、前記内部電極層の段差隙間部分に余白パターン層を形成する工程と、
前記余白パターン層が形成された前記内部電極層と前記グリーンシートとの積層構造を一つの積層単位として、これらの積層単位を複数積層し、積層体を形成する工程と、
前記積層体を焼成する工程とを有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
前記グリーンシートに含まれる第1セラミック粒子の平均粒径よりも、前記余白パターン層に含まれる第2セラミック粒子の平均粒径が大きいことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る積層セラミック電子部品は、
絶縁体層と所定パターンの内部電極層とが交互に積層してあり、
前記絶縁体層の間で、前記内部電極層が形成されていない部分の段差を埋めるように、前記内部電極層の段差隙間部分に余白パターン層が形成してある積層体を有する積層セラミック電子部品であって、
前記絶縁体層に含まれる第1セラミック粒子の平均粒径よりも、前記余白パターン層に含まれる第2セラミック粒子の平均粒径が大きいことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る積層セラミック電子部品は、本発明に係る積層セラミック電子部品の製造方法により製造することができる。
【0016】
本発明に係る積層セラミック電子部品およびその製造方法では、余白パターン層に含まれる第2セラミック粒子の平均粒径が大きいため、絶縁体層の厚みが薄層化したとしても、余白パターン部が粗く、シート密度が低くなり、積層体の脱バインダ時に、溶剤や脱バイガスの抜けが良い。したがって、積層体のデラミネーションやクラックの防止を図ることができる。
【0017】
また、余白パターン層における比較的に粗い第2セラミック粒子が、積層体を形成する際のアンカー効果として働き、シート同士の接着が良好となる。この点からも、積層体のデラミネーションやクラックの防止を図ることができる。
【0018】
さらに、余白パターン層における比較的に粗い第2セラミック粒子が、積層体を焼成する際の収縮を抑制する。このため、焼成前後の積層体の変形を制御し、クラックの防止を図ることができる。
【0019】
好ましくは、前記第1セラミック粒子の平均粒径が、0.1μm以上0.35μm以下、さらに好ましくは0.15〜0.25μmである。また、好ましくは、前記第2セラミック粒子の平均粒径が、前記第1セラミック粒子の平均粒径の1.25倍以上2.5倍未満、さらに好ましくは1.5倍〜2.0倍である。このような平均粒径の関係にすることで、絶縁体層の厚みが2μm以下であったとしても、上述したような本発明の作用効果を奏することができる。なお、平均粒径の上記倍率が低すぎたり、高すぎたりすると、デラミネーション不良およびクラック不良が増大する傾向にある。
【0020】
好ましくは、前記グリーンシートに対応する焼成後の絶縁層の厚みが、2μm以下である。絶縁体層の厚みが薄い場合に、特に本発明の効果が大きい。
【0021】
本発明において、絶縁体層としては、特に限定されず、誘電体層あるいはフェライト層などであっても良い。好ましくは、前記絶縁層が誘電体で構成される。誘電体としては、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体が例示される。
【0022】
本発明では、誘電体で構成される絶縁体層は、好ましくは、主成分としてチタン酸バリウムを含む。この場合において、好ましくは、前記絶縁体層は、副成分として、希土類酸化物、マグネシウム酸化物、アルカリ土類金属化合物の少なくとも1つを含む。このような副成分を含ませることで、平坦な温度特性の積層セラミックコンデンサなどの電子部品を容易に実現することができる。
【0023】
なお、本発明において、第1セラミック粒子および/または第2セラミック粒子の具体的な形状は、球形に限定されず、楕円形、角柱形、立方体形、直方体形、その他の形状であっても良い。本発明において、平均粒径は、粒子が球形以外の場合には、その基準長さの平均を意味する。基準長さとは、たとえば粒子の形状に沿って一番長い長さである。
【0024】
本発明において、積層セラミック電子部品とは、絶縁体層と内部電極層とが交互に積層してある電子部品であれば、特に限定されず、たとえば積層セラミックコンデンサ、積層インダクタチップ、積層チップバリスタ、積層誘電体基板などが例示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。
【0026】
図1は本発明の一実施形態に係る製造方法により得られる積層セラミックコンデンサの概略断面図、図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程を示す要部断面図、図3は図2の続きの工程を示す概略断面図、図4は図2および図3に示す余白パターン層のセラミック粒子と誘電体層のセラミック粒子との関係を示す要部拡大断面図である。
【0027】
まず、本発明に係る積層セラミック電子部品の一実施形態として、積層セラミックコンデンサの全体構成について説明する。
【0028】
図1に示すように、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2は、コンデンサ素体4と、第1端子電極6と第2端子電極8とを有する。コンデンサ素体4は、誘電体層(絶縁体層)10と、内部電極層12とを有し、誘電体層10の間に、これらの内部電極層12が交互に積層してある。交互に積層される一方の内部電極層12は、コンデンサ素体4の第1端部の外側に形成してある第1端子電極6の内側に対して電気的に接続してある。また、交互に積層される他方の内部電極層12は、コンデンサ素体4の第2端部の外側に形成してある第2端子電極8の内側に対して電気的に接続してある。
【0029】
誘電体層10の材質は、特に限定されず、たとえばチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウムおよび/またはチタン酸バリウムなどの誘電体材料で構成される。本実施形態では、誘電体層10は、チタン酸バリウムで主として構成され、副成分として、希土類酸化物、マグネシウム酸化物、アルカリ土類金属化合物の少なくとも1つを含む。このような副成分を含ませることで、平坦な温度特性の積層セラミックコンデンサを容易に実現することができる。
【0030】
各誘電体層10の厚みは、特に限定されないが、数μm〜数百μmのものが一般的である。特に本実施形態では、好ましくは5μm以下、より好ましくは2μm以下、特に好ましくは1.5μm以下に薄層化されている。
【0031】
内部電極層12の材質は、特に限定されず、ニッケル、ニッケル合金、銀、パラジウム、銅、銅合金、その他の金属または合金で構成される。内部電極層12の厚みは、誘電体層10の厚み以下の厚みである。
【0032】
端子電極6および8の材質も特に限定されないが、通常、銅や銅合金、ニッケルやニッケル合金などが用いられるが、銀や銀とパラジウムの合金なども使用することができる。端子電極6および8の厚みも特に限定されないが、通常10〜50μm程度である。
【0033】
積層セラミックコンデンサ2の形状やサイズは、目的や用途に応じて適宜決定すればよい。積層セラミックコンデンサ2が直方体形状の場合は、通常、縦(0.6〜5.6mm、好ましくは0.6〜3.2mm)×横(0.3〜5.0mm、好ましくは0.3〜1.6mm)×厚み(0.1〜1.9mm、好ましくは0.3〜1.6mm)程度である。
【0034】
次に、本実施形態に係る積層セラミックコンデンサ2の製造方法の一例を説明する。
【0035】
まず、焼成後に図1に示す誘電体層10を構成することになるセラミックグリーンシートを製造するために、誘電体スラリー(グリーンシート用スラリー)を準備する。
【0036】
誘電体スラリーは、誘電体無機原料(第1セラミック粒子)と有機ビヒクルとを混練して得られる有機溶剤系ペーストで構成される。
【0037】
誘電体無機原料としては、特に限定されず、チタン酸バリウム、鉛含有ペロブスカイト、アルミナなどのほか、温度補償用材料や高誘電率系材料としての機能発現のための各種無機添加物を含有した組成系を適宜選択して使用することができる。これらの原料は、複合酸化物や酸化物となる各種化合物、たとえば炭酸塩、硝酸塩、水酸化物、有機金属化合物などから適宜選択され、混合して用いることができる。
【0038】
誘電体スラリーに含まれる誘電体原料は、本実施形態では、平均粒子径が0.4μm以下、好ましくは0.1〜0.35μm程度の粉体である。なお、きわめて薄いグリーンシートを形成するためには、グリーンシート厚みよりも細かい粉体を使用することが望ましい。
【0039】
有機ビヒクルとは、有機結合材成分を有機溶剤中に溶解したものである。有機結合材成分とは、バインダ樹脂としての高分子樹脂、あるいは高分子樹脂と可塑剤とを意味するものとする。
【0040】
有機ビヒクルに用いられる有機溶剤は、特に限定されず、テルピネオール、ブチルカルビトール、アセトン、トルエンなどの有機溶剤が用いられる。
【0041】
有機ビヒクルに用いられる高分子樹脂としては、特に限定されず、セルロースエステル、セルロースエーテルなどの各種セルロース誘導体を含むセルロース系樹脂、アセタール樹脂、ブチラール樹脂、アクリル酸、およびその誘導体を重合したアクリル系樹脂、メタクリル酸、およびその誘導体を重合したメタクリル系樹脂、エチレン、あるいはプロピレンと酢酸ビニル、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、グリシジル酸、グリシジル酸エステルなどとの各種共重合体を含むオレフィン系樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが例示され、これらの中の一種、あるいは複数種を、適宜、選択することができる。
【0042】
可塑剤としては、特に限定されないが、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ベンジルブチルなどのフタル酸エステルのほか脂肪族二塩基酸エステル、リン酸エステルなどが使用される。
【0043】
誘電体スラリー中の有機結合剤成分(高分子樹脂+可塑剤)は、通常、誘電体無機顔料粉末に対して3〜16重量%が望ましく、添加される可塑剤量は、高分子樹脂に対して100重量%以下が望ましい。有機結合剤成分が3重量%以下では、無機顔料粉末を結合する効果が少なく、グリーンシートから無機顔料が粉落ちしやすく、シートの強度が劣化する傾向にある。また、有機結合剤成分が16重量%を越えると、誘電体無機顔料粉末に対する有機物成分量が相対的に多くなる結果、脱バインダに要する時間が長くなるほか、誘電体無機顔料粉末のグリーンシート中における密度が低下するため、脱バインダ工程での体積収縮が増大し、最終のチップ寸法精度の低下や電極層の変形、クラック増大という問題につながる傾向にある。また、可塑剤量が100重量%を越えると、誘電体グリーンシートの強度が低下し、また、支持体フィルムから剥離し難くなるなどの理由でシート中の欠陥が増加する傾向にある。
【0044】
誘電体スラリー中には、必要に応じて各種分散剤、帯電除剤、誘電体、ガラスフリット、絶縁体などから選択される添加物が含有されても良い。ただし、これらの総含有量は、10重量%以下とすることが望ましい。
【0045】
次に、上記誘電体スラリーを用いて、ドクターブレード法などにより、図2に示すように、支持シートとしてのキャリアシート20上に、好ましくは3.0μm以下、さらに好ましくは1.2〜2.5μm程度の厚みで、グリーンシート10aを形成する。グリーンシート10aは、キャリアシート30に形成された後に乾燥される。グリーンシート10aの乾燥温度は、好ましくは50〜100℃であり、乾燥時間は、好ましくは1〜5分である。
【0046】
キャリアシート20としては、たとえばPETフィルムなどが用いられ、剥離性を改善するために、シリコンなどがコーティングしてあるものが好ましい。これらのキャリアシート20の厚みは、特に限定されないが、好ましくは、5〜100μmである。
【0047】
次に、本実施形態では、図2に示すように、印刷法または転写法などにより、グリーンシート10aの表面に、所定パターンの内部電極層12aと、その内部電極層12aと実質的に同じ厚みの余白パターン層24とを形成する。以下の説明では、厚膜法の1種であるスクリーン印刷法あるいはグラビア印刷法により、所定パターンの内部電極層12aおよび余白パターン層24を形成する方法について説明する。
【0048】
まず、電極ペーストを準備する。電極ペーストは、各種導電性金属や合金からなる導電体材料、あるいは焼成後に上記した導電体材料となる各種酸化物、有機金属化合物、またはレジネート等と、有機ビヒクルとを混練して調製する。
【0049】
電極ペーストを製造する際に用いる導体材料としては、NiやNi合金さらにはこれらの混合物を用いる。このような導体材料は、球状、リン片状等、その形状に特に制限はなく、また、これらの形状のものが混合したものであってもよい。また、導体材料の平均粒子径は、通常、0.1〜2μm、好ましくは0.2〜1μm程度のものを用いればよい。
【0050】
電極ペーストのための有機ビヒクルは、グリーンシート用スラリーのための有機ビヒクルと同様なものが用いられる。接着性の改善のために、電極ペーストには、可塑剤が含まれることが好ましい。
【0051】
グリーンシート10aの表面に、所定パターンの電極ペースト層を印刷法で形成した後、またはその前に、電極層12aが形成されていないグリーンシート10aの表面に、電極層12aと実質的に同じ厚みの余白パターン層24を形成する。すなわち、所定パターンの内部電極層12aの段差を埋めるように、内部電極層12aの段差隙間部分に余白パターン層24を形成する。
【0052】
図2に示す余白パターン層24は、電極段差吸収用印刷ペーストを用いる印刷法などの厚膜形成方法により、グリーンシート10aの表面に形成する事ができる。厚膜法の1種であるスクリーン印刷法により、グリーンシート10aの表面に余白パターン層24(図2)を形成する場合には、以下のようにして行う。
【0053】
まず、電極段差吸収用印刷ペーストを準備する。電極段差吸収用印刷ペーストは、誘電体原料(セラミック粒子/誘電体粒子)と有機ビヒクルとを混練して得られる有機溶剤系ペーストで構成される。
【0054】
電極段差吸収用印刷ペーストに含まれる誘電体材料としては、図4に示す余白パターン層24を構成する誘電体粒子(第2セラミック粒子42)が用いられる。この第2セラミック粒子42は、グリーンシート10aを構成する誘電体粒子(第1セラミック粒子40)と同じ材質であるが、その第1セラミック粒子40の粒径D1の平均粒径よりも大きな平均粒径の粒径D2を持つ。
【0055】
本実施形態では、第1セラミック粒子40の平均粒径は、好ましくは0.1μm以上0.35μm以下、さらに好ましくは0.15〜0.25μmである。また、第2セラミック粒子42の平均粒径は、第1セラミック粒子40の平均粒径の1.25倍以上2.5倍未満、好ましくは1.5倍〜2.0倍である。
【0056】
このような平均粒径の関係にすることで、誘電体層10の厚みが2μm以下に薄層化されたとしても、デラミネーション不良およびクラック不良の低減を図ることができる。なお、平均粒径の上記倍率が低すぎたり、高すぎたりすると、デラミネーション不良およびクラック不良が増大する傾向にある。
【0057】
である。
【0058】
電極段差吸収用印刷ペーストにおける有機ビヒクルは、グリーンシート用スラリーと同様に、有機結合材成分(高分子樹脂+可塑剤)と、溶剤と、各種添加物とを有する。これらの高分子樹脂、可塑剤、溶剤および各種添加物は、グリーンシート用スラリーに用いられるものと同様なものが用いられる。ただし、これらは、必ずしも、グリーンシート用スラリーに用いられるものと全く同じものである必要はなく、異なっていても良い。
【0059】
電極層12aおよび余白パターン層24が形成されたグリーンシート10aを積層させるには、たとえば、これらの積層構造を一つの積層単位U1として、図3に示すように、これらの積層単位U1を複数積層し、積層体30を形成すればよい。図3に示すように、積層単位U1の積層に際しては、隣接して積層される積層単位U1における電極層12aは、相互に互い違いの位置関係になるように積層される。
【0060】
積層体30が完成した後には、切断線Xに沿って積層体30は切断され、焼成後に図1に示すコンデンサ素体4となるグリーンチップが得られる。なお、実際の積層体30における積層方向の上下には、電極層が形成されない厚めの外装用グリーンシートが積層される。
【0061】
切断後のグリーンチップは、脱バインダ処理、焼成処理が行われ、そして、誘電体層を再酸化させるため、熱処理が行われる。
【0062】
脱バインダ処理は、通常の条件で行えばよいが、内部電極層の導電体材料にNiやNi合金等の卑金属を用いる場合、特に下記の条件で行うことが好ましい。
【0063】
昇温速度:5〜300℃/時間、特に10〜50℃/時間、
保持温度:200〜400℃、特に250〜350℃、
保持時間:0.5〜20時間、特に1〜10時間、
雰囲気 :加湿したNとHとの混合ガス。
【0064】
焼成条件は、下記の条件が好ましい。
【0065】
昇温速度:50〜500℃/時間、特に200〜300℃/時間、
保持温度:1100〜1300℃、特に1150〜1250℃、
保持時間:0.5〜8時間、特に1〜3時間、
冷却速度:50〜500℃/時間、特に200〜300℃/時間、
雰囲気ガス:加湿したNとHとの混合ガス等。
【0066】
ただし、焼成時の空気雰囲気中の酸素分圧は、10−2Pa以下、特に10−2〜10−8 Paにて行うことが好ましい。前記範囲を超えると、内部電極層が酸化する傾向にあり、また、酸素分圧があまり低すぎると、内部電極層の電極材料が異常焼結を起こし、途切れてしまう傾向にある。
【0067】
このような焼成を行った後の熱処理は、保持温度または最高温度を、好ましくは1000℃以上、さらに好ましくは1000〜1100℃として行うことが好ましい。熱処理時の保持温度または最高温度が、前記範囲未満では誘電体材料の酸化が不十分なために絶縁抵抗寿命が短くなる傾向にあり、前記範囲をこえると内部電極のNiが酸化し、容量が低下するだけでなく、誘電体素地と反応してしまい、寿命も短くなる傾向にある。熱処理の際の酸素分圧は、焼成時の還元雰囲気よりも高い酸素分圧であり、好ましくは10−3Pa〜1Pa、より好ましくは10−2Pa〜1Paである。前記範囲未満では、誘電体層2の再酸化が困難であり、前記範囲をこえると内部電極層12が酸化する傾向にある。そして、そのほかの熱処理条件は下記の条件が好ましい。
【0068】
保持時間:0〜6時間、特に2〜5時間、
冷却速度:50〜500℃/時間、特に100〜300℃/時間、
雰囲気用ガス:加湿したNガス等。
【0069】
なお、Nガスや混合ガス等を加湿するには、例えばウェッター等を使用すればよい。この場合、水温は0〜75℃程度が好ましい。また脱バインダ処理、焼成および熱処理は、それぞれを連続して行っても、独立に行ってもよい。これらを連続して行なう場合、脱バインダ処理後、冷却せずに雰囲気を変更し、続いて焼成の際の保持温度まで昇温して焼成を行ない、次いで冷却し、熱処理の保持温度に達したときに雰囲気を変更して熱処理を行なうことが好ましい。一方、これらを独立して行なう場合、焼成に際しては、脱バインダ処理時の保持温度までNガスあるいは加湿したNガス雰囲気下で昇温した後、雰囲気を変更してさらに昇温を続けることが好ましく、熱処理時の保持温度まで冷却した後は、再びNガスあるいは加湿したNガス雰囲気に変更して冷却を続けることが好ましい。また、熱処理に際しては、Nガス雰囲気下で保持温度まで昇温した後、雰囲気を変更してもよく、熱処理の全過程を加湿したNガス雰囲気としてもよい。
【0070】
このようにして得られた焼結体(素子本体4)には、例えばバレル研磨、サンドプラスト等にて端面研磨を施し、端子電極用ペーストを焼きつけて端子電極6,8が形成される。端子電極用ペーストの焼成条件は、例えば、加湿したNとHとの混合ガス中で600〜800℃にて10分間〜1時間程度とすることが好ましい。そして、必要に応じ、端子電極6,8上にめっき等を行うことによりパッド層を形成する。なお、端子電極用ペーストは、上記した電極ペーストと同様にして調製すればよい。
【0071】
このようにして製造された本発明の積層セラミックコンデンサは、ハンダ付等によりプリント基板上などに実装され、各種電子機器等に使用される。
【0072】
本実施形態に係る積層セラミックコンデンサおよびその製造方法では、図4に示すように、余白パターン層24に含まれる第2セラミック粒子42の平均粒径が大きいため、図1に示す誘電体層10の厚みが薄層化したとしても、余白パターン部24が粗く、シート密度が低くなり、図3に示す積層体30の脱バインダ時に、溶剤や脱バイガスの抜けが良い。したがって、積層体30のデラミネーションやクラックの防止を図ることができる。
【0073】
また、図4に示すように、余白パターン層24における比較的に粗い第2セラミック粒子42が、図3に示す積層体30を形成する際のアンカー効果として働き、シート同士の接着が良好となる。この点からも、積層体30のデラミネーションやクラックの防止を図ることができる。
【0074】
さらに、余白パターン層24における比較的に粗い第2セラミック粒子42が、積層体30を焼成する際の収縮を抑制する。このため、焼成前後の積層体30の変形を制御し、クラックの防止を図ることができる。
【0075】
また、積層時においてグリーンシート10a同士がずれることが無くなり、上下の電極層12aのパターンに位置ずれが発生し難く、多層化によっても、位置ずれが累積せず、積層体30の切断工程で切断不良になるおそれも少ない。また、切断工程で積層ずれや積層体の割れなども発生しにくい。さらに、その後に引き続いて行われる脱バインダ工程および焼成工程においても、積層体30の境界に沿って亀裂、割れが発生し難い。したがって、本実施形態では、層間剥がれや内部欠陥などを生じることなく、高い製造歩留まりで、積層セラミックコンデンサを製造することができる。
【0076】
しかも、本実施形態では、内部電極層12aの段差隙間部分には、余白パターン層24が形成され、内部電極層12aの表面が段差のない平坦な面になっていることから、段差に起因する積層時または焼成後の不都合を解消することができる。
【0077】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変することができる。
【0078】
たとえば、本発明の方法は、積層セラミックコンデンサの製造方法に限らず、その他の積層型電子部品の製造方法としても適用することが可能である。
【実施例】
【0079】
以下、本発明をさらに詳細な実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例に限定されない。
【0080】
実施例1
グリーンシート用スラリーの作製
出発原料として、水熱法により得られた平均粒径が0.2μmのBaTiO粉体(第1セラミック粒子)を用いた。このBaTiO粉体100モルに対して、(Ba0.6Ca0.4)SiO:3モル%、Y:2モル%、MgCO:2モル%(MgO換算)、MnCO:0.4モル%(MnO換算)およびV:0.1モル%になるように、ボールミルにより16時間湿式混合し、次いで、スプレードライヤーで乾燥させて誘電体無機顔料粉末とした。
【0081】
上述の誘電体無機顔料粉末100重量部と、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)6重量部と、可塑剤としてフタル酸ジオクチル(DOP)3重量部と、メチルエチルケトン60重量部と、エタノール40重量部と、トルエン20重量部とを、直径1mmのジルコニア製メディアを入れたボールミルで20時間湿式混合して、誘電体スラリー(グリーンシート用スラリー)を得た。誘電体スラリー中の有機結合成分の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して9重量%であった。
【0082】
内部電極用ペースト(転写される電極層用ペースト)
平均粒径が0.4μmのNi粒子100質量部に対して、
有機ビヒクル:100質量部(エチルセルロース樹脂5質量部をターピネオール95質量部に溶解したもの)
を添加して、3本ロールにより混練し、内部電極用ペーストとした。
【0083】
電極段差吸収用印刷ペーストの作製
平均粒径が0.25μmのBaTiO粉体(第2セラミック粒子)を用いた以外は、上述のグリーンシート用スラリーで用いたものと同じ誘電体無機顔料粉末100重量部に対して、高分子樹脂としてのエチルセルロース樹脂4.5重量部と、可塑剤としてのフタル酸ベンジルブチル(BBP)6.3重量部と、溶剤としてのテルピネオール90重量部とを加え、直径1mmのジルコニア製メディアを入れたミキサーミルで15時間湿式混合して、電極段差吸収用印刷ペーストとした。
【0084】
この電極段差吸収用印刷ペースト中の有機結合成分(高分子樹脂+可塑剤)の比率は、誘電体無機顔料粉末に対して10.8重量%であり、上述のグリーンシート用スラリー中の有機結合成分比率9重量%より、1.8重量%多い組成となっている。また、この電極段差吸収用印刷ペースト中の可塑剤量は、高分子樹脂に対して140重量%となっている。
【0085】
積層セラミックコンデンサ試料の作製
上記のようにして得られたグリーンシート用スラリーを用いて、キャリアシート上にノズル法により誘電体スラリー膜を形成し、乾燥して厚さ3μmの誘電体グリーンシート10aを得た。この誘電体グリーンシート10a上に、上記の導電体ペーストを用いて、内部電極層となる所定パターン電極層12aをスクリーン印刷した。
【0086】
乾燥後の電極層12aの厚みは1.6μmであった。次に、内部電極層12aの印刷によって生じた電極段差を埋めるために、上記の電極段差吸収用印刷ペーストを用いて、電極パターンに相応する部分を除く段差隙間部分に、余白パターン層24をスクリーン印刷した。乾燥後の余白パターン層24の厚みは、電極層12aと同じであった。
【0087】
次いで、内部電極層12aと余白バーン層24を設けた誘電体グリーンシート10aを内部電極層12aが交互に形成された構造となるように位置合わせをしながら積層して300層の積層体30を得た。この積層体30の上下を厚み100μmの誘電体のみの外装用シートで挟み、プレス、切断してセラミックグリーン積層体チップとした。
【0088】
得られた積層体チップに層間剥がれはなく、切断不良はなかった。このチップを脱バインダ処理し、常法に従って焼成してコンデンサ素体とした。このコンデンサ素体の両端面に外部電極を設けて積層セラミックコンデンサ試料を完成させた。
【0089】
なお、脱バインダ、焼成およびアニール処理の条件は、従来より周知の条件で行った。例えば280℃で12時間脱バインダし、還元雰囲気中で1300℃にて2時間焼成した。アニール処理は、約1000℃で、2時間の条件で行った。端子電極は、例えば、銅を主成分とし、N+H中で800℃にて30分焼き付けし、その後にメッキを行ない形成した。
【0090】
特性評価
得られた積層セラミックコンデンサ試料の1000個について、外観検査を行い、クラック不良が発生した個数を求めた。また、得られた積層セラミックコンデンサ試料の50個について、顕微鏡による断面観察を行い、デラミネーションの有無を観察し、デラミネーションが発生している試料の個数を求めた。なお、試料の断面観察の際に、各誘電体層の厚さを測定したところ、約2μmであった。
【0091】
さらに、得られた積層セラミックコンデンサ試料の50個について、耐電圧不良の試験を行い、不良となった試料の個数を求めた。なお、耐電圧不良の試験は、DC75Vの条件で行い、3/50(6%)以上となったものを不良と判断した。
【0092】
これらの結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004268844
実施例2〜4および比較例1〜3
余白パターン層24を形成するための電極段差吸収用印刷ペースト中に含まれる第2セラミック粒子の粒径を、表1に示すように変化させた以外は、実施例1と同様にして、積層セラミックコンデンサ試料を作成し、同様な評価試験を行った。結果を表1に示す。
【0093】
総合判断
表1に示す結果から、第2セラミック粒子の平均粒径が、第1セラミック粒子の平均粒径の1.25倍以上2.5倍未満、さらに好ましくは1.5倍〜2.0倍である場合に、デラミネーションおよびクラック不良が少なく、しかも、耐電圧不良も少ないことが確認できた。
【図面の簡単な説明】
【0094】
【図1】図1は本発明の一実施形態に係る製造方法により得られる積層セラミックコンデンサの概略断面図である。
【図2】図2は図1に示す積層セラミックコンデンサを製造する過程を示す要部断面図である。
【図3】図3は図2の続きの工程を示す概略断面図である。
【図4】図4は図2および図3に示す余白パターン層のセラミック粒子と誘電体層のセラミック粒子との関係を示す要部拡大断面図である。
【符号の説明】
【0095】
2… 積層セラミックコンデンサ
4… コンデンサ素体
6,8… 端子電極
10… 誘電体層
10a… グリーンシート
12… 内部電極層
12a… 電極層
20… キャリアシート
24… 余白パターン層
30… 積層体
40… 第1セラミック粒子
42… 第2セラミック粒子

Claims (9)

  1. グリーンシートを形成する工程と、
    前記グリーンシートの上に、所定パターンの内部電極層を形成する工程と、
    所定パターンの前記内部電極層の段差を埋めるように、前記内部電極層の段差隙間部分に余白パターン層を形成する工程と、
    前記余白パターン層が形成された前記内部電極層と前記グリーンシートとの積層構造を一つの積層単位として、これらの積層単位を複数積層し、積層体を形成する工程と、
    前記積層体を焼成する工程とを有する積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記グリーンシートに含まれる第1セラミック粒子の平均粒径よりも、前記余白パターン層に含まれる第2セラミック粒子の平均粒径が大きいことを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
  2. 前記第1セラミック粒子の平均粒径が、0.1μm以上0.35μm以下であり、前記第2セラミック粒子の平均粒径が、前記第1セラミック粒子の平均粒径の1.25倍以上2.5倍未満である請求項1に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  3. 前記グリーンシートに対応する焼成後の絶縁層の厚みが、2μm以下である請求項1または2に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法により製造される積層セラミック電子部品。
  5. 絶縁体層と所定パターンの内部電極層とが交互に積層してあり、
    前記絶縁体層の間で、前記内部電極層が形成されていない部分の段差を埋めるように、前記内部電極層の段差隙間部分に余白パターン層が形成してある積層体を有する積層セラミック電子部品であって、
    前記絶縁体層に含まれる第1セラミック粒子の平均粒径よりも、前記余白パターン層に含まれる第2セラミック粒子の平均粒径が大きいことを特徴とする積層セラミック電子部品。
  6. 前記第1セラミック粒子の平均粒径が、0.1μm以上0.35μm以下であり、前記第2セラミック粒子の平均粒径が、前記第1セラミック粒子の平均粒径の1.25倍以上2.5倍未満である請求項5に記載の積層セラミック電子部品。
  7. 前記絶縁層の厚みが、2μm以下である請求項5または6に記載の積層セラミック電子部品。
  8. 前記絶縁層が誘電体で構成され、主成分としてチタン酸バリウムを含むことを特徴とする請求項5〜7のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
  9. 前記絶縁体層は、副成分として、希土類酸化物、マグネシウム酸化物、アルカリ土類金属化合物の少なくとも1つを含む請求項8に記載の積層セラミック電子部品。
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