JPWO2009154135A1 - 含フッ素エーテルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
(A)塩基性化合物の存在下に含フッ素アルキルアルコールとフッ素化オレフィンを水中で反応させる工程、
(B)含フッ素アルキルアルコールの転化率が75%までの段階で反応を停止する工程、および
(C)生成した含フッ素エーテルを含む有機層を回収する工程
を含む高純度含フッ素エーテルの製造方法に関する。
(D)反応生成混合物の水層に消費された量と同量以上の塩基性化合物を追加する工程、および/または
(E)反応生成混合物の水層に消費された量と同量以上の含フッ素アルキルアルコールを追加する工程
を含み、工程(B)の終了後、工程(C)および工程(D)および/または工程(E)を順不同で実施した後、再び工程(A)、工程(B)および工程(C)を繰り返すことにより、連続的に高純度含フッ素エーテルを製造することができる。
RfCH2OH (1)
(式中、Rfは含フッ素アルキル基)で示される化合物であることが好ましい。
CF2=CXY
(式中、XおよびYは同じかまたは異なり、いずれも水素原子、塩素原子、フッ素原子またはトリフルオロメチル基)で示される化合物であることが好ましい。
RfCH2OH (1)
(式中、Rfは含フッ素アルキル基)で示される第1級含フッ素アルキルアルコールであることが、フッ素化オレフィンへの求核付加反応性が良好な点から好ましい。
CF2=CXY (2)
(式中、XおよびYは同じかまたは異なり、いずれも水素原子、塩素原子、フッ素原子またはトリフルオロメチル基)で示される化合物であることが、反応性が良好な点から好ましい。
RfCH2OCF2CHXY (3)
(式中、Rf、XおよびYは前記と同じ)で示される含フッ素アルキルエーテルである。また、得られた含フッ素アルキルエーテル反応生成液には、上記のとおり、反応系中の塩基性化合物によりさらに脱ハロゲン化水素反応を起こした結果物である不飽和結合を有する副生成物(4)が含まれるが、本発明の製造方法によれば、その量は極めて少量である。
RfCH2OCF=CF2 (4a)
RfCH2OCF=CHF (4b)
RfCH2OCF=CH2 (4c)
RfCH2OCF=CFCl (4d)
(式中、Rfは前記と同じ)
であり、また、フッ素化オレフィンとしてCF2=CFCF3を用いた場合は、式(4e)〜(4e’):
RfCH2OCF=CFCF3 (4e)
RfCH2OCF2CF=CF2 (4e’)
(式中、Rfは前記と同じ)
である。
(A)塩基性化合物の存在下に含フッ素アルキルアルコールとフッ素化オレフィンを水中で反応させる工程、
(B)含フッ素アルキルアルコールの転化率が75%までの段階で反応を停止する工程、および
(C)生成した含フッ素エーテルを含む有機層を回収する工程
を含む高純度含フッ素エーテルの製造方法である。
(D)反応生成混合物の水層に消費された量と同量以上の塩基性化合物を追加する工程、および/または
(E)反応生成混合物の水層に消費された量と同量以上の含フッ素アルキルアルコールを追加する工程
を含み、工程(B)の終了後、工程(C)および工程(D)および/または工程(E)を順不同で実施した後、再び工程(A)、工程(B)および工程(C)を繰り返すことにより、連続的に高純度含フッ素エーテルを製造する方法である。
(1)有機層を回収(工程(C))した後、工程(D)ついで工程(E)を実施する。
(2)有機層を回収(工程(C))した後、工程(E)ついで工程(D)を実施する。
(3)有機層を回収(工程(C))した後、工程(D)と工程(E)を同時に実施する。
(4)塩基性化合物を水層に補充(工程(D))した後、工程(C)ついで工程(E)を実施する。
(5)塩基性化合物を水層に補充(工程(D))した後、工程(E)ついで工程(C)を実施する。
(6)水層への塩基性化合物の補充(工程(D))と含フッ素アルキルアルコールの補充(工程(E))を同時にした後、工程(C)を実施する。
(7)含フッ素アルキルアルコールを水層に補充(工程(E))した後、工程(C)ついで工程(D)を実施する。
(8)含フッ素アルキルアルコールを水層に補充(工程(E))した後、工程(D)ついで工程(C)を実施する。
(1)NMR:BRUKER社製のAC−300を使用。
19F−NMR:
測定条件:282MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
1H−NMR:
測定条件:300MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
(2)ゲルクロマトグラフィ(GC):SHIMADZU社製のGC−17Aを使用。カラム:DB624(Length60、I.D 0.32、Film1.8μm)
工程(A)
ステンレススチール製の6Lオートクレーブの系内を真空状態にし、水酸化カリウム(546g:9.75モル)、水(2184mL)、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアルコール(含フッ素アルキルアルコール):
HCF2CF2CH2OH
(1716g、13モル)を注入した後、室温で減圧−窒素置換を20回行った。系内を減圧にした後、テトラフルオロエチレンを系内の圧力が0.1MPaとなるように圧入し、反応系内が75℃になるよう加熱した。内温が75℃に達してから、反応圧が0.7〜0.8MPaを保つようにテトラフルオロエチレンを少しずつ加えていった。系内温は75〜95℃を保つように調節した。
テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率として0.7モル量になった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止め、攪拌しながら反応を継続した。オートクレーブ内の圧力低下が見られなくなった時点でオートクレーブの内温を室温に戻し、未反応のテトラフルオロエチレンを放出して反応を終了した。
上記で定量したフッ化カリウムとジフロロ酢酸カリウムの量から、消費した水酸化カリウム量を算出し(3.0モル+1.4モル=4.4モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した水酸化カリウム(246g:4.4モル)を補充した。
ついで、反応生成液の下層の有機層を1回水洗した後、有機層を分離回収した。
上記で定量した未反応の含フッ素アルキルアルコールの量から、消費した含フッ素アルキルアルコールの量を算出し(仕込んだ含フッ素アルキルアルコール(13モル)−未反応の含フッ素アルキルアルコール(7.1モル)=5.9モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した含フッ素アルキルアルコール(779g:5.9モル)を補充した。
工程(C)で得られた有機層の1357gを単蒸留精製に供したところ、純度(GC分析)99.73%の含フッ素エーテルを収率95%で得た。
工程(E)の完了後、前記工程(A)の手順を繰返し、ついで前記工程(B)と同じ条件(転化率45%)で反応を停止し、生成した有機層を分離回収した(工程(C))ところ、含フッ素エーテルを純度(GC分析)99.76%で1290g回収でき、さらに単蒸留精製した(工程(F))ところ、純度(GC分析)99.77%の含フッ素エーテルを収率97.0%で得た。
工程(A)において、表1に示す反応圧力とし、工程(B)において、テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が1.0モル量となった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止めて反応を終了した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、表1に示す反応圧力とし、工程(B)において、テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.5モル量となった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止めて反応を終了した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムの添加量を、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.3モル量である218g(3.90モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムの添加量を、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が1.0モル量である728g(13.0モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムに代えて水酸化ナトリウムを使用し、その添加量を含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.75モル量である390g(9.75モル)に変更し、水(1950mL)を加えた以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムに代えて水酸化ナトリウムを使用し、その添加量を含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.3モル量である156g(3.90モル)に変更し、水(390mL)を加え、さらに工程(B)において、テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が1.0モル量となった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止めて反応を終了した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、表1に示す反応圧力とし、水酸化カリウムの添加量を、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.55モル量である400g(7.15モル)に変更した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、テトラフルオロエチレンの添加量を、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.83モル量である1100g(11モル)に変更した以外は、実施例8と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムに代えてフッ化カリウムを使用し、その添加量を含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.2モル量である151g(2.60モル)に変更し、水に代えてアセトニトリルを(2184mL)加え、さらに工程(B)において、テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が1.0モル量となった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止めて反応を終了した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムの添加量を、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.3モル量である218g(3.90モル)に変更し、水(31mL)を加え、さらに工程(B)において、テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が1.0モル量となった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止めて反応を終了した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)において、水酸化カリウムの添加量を、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が0.3モル量である218g(3.90モル)に変更し、水(105mL)を加え、さらに工程(B)において、テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率が1.0モル量となった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止めて反応を終了した以外は、実施例1と同様にして工程(A)〜(F)を行なった。結果を表1に示す。
工程(A)
ステンレススチール製の3Lオートクレーブの系内を真空状態にし、水酸化カリウム(85g:1.5モル)、水(800mL)、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアルコール(含フッ素アルキルアルコール):
HCF2CF2CH2OH
(600g、4.5モル)を注入した後、室温で減圧−窒素置換を3回行った。系内を減圧にした後、ヘキサフルオロプロピレン(CF2=CFCF3)を系内の圧力が0.1MPaとなるように圧入し、反応系内が50℃になるよう加熱した。内温が50℃に達してから、反応圧が0.4〜0.5MPaを保つようにヘキサフルオロプロピレンを少しずつ加えていった。系内温は50〜60℃を保つように調節した。
ヘキサフルオロプロピレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率として0.6モル量になった時点でヘキサフルオロプロピレンの供給を止め、攪拌しながら反応を継続した。オートクレーブ内の圧力低下が見られなくなった時点でオートクレーブの内温を室温に戻し、未反応のヘキサフルオロプロピレンを放出して反応を終了した。
ついで、反応生成液の下層の有機層を1回水洗した後、有機層を分離回収した。
水酸化カリウム(塩基性化合物)は追加しなかった。
上記で定量した未反応の含フッ素アルキルアルコールの量から、消費した含フッ素アルキルアルコールの量を算出し(仕込んだ含フッ素アルキルアルコール(4.5モル)−未反応の含フッ素アルキルアルコール(1.85モル)=2.65モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した含フッ素アルキルアルコール(245g:1.85モル)を補充した。
工程(C)で得られた有機層の761gを単蒸留精製に供したところ、純度(GC分析)99.85%の含フッ素エーテルを収率99.8%で得た。
工程(A)
ステンレススチール製の3Lオートクレーブの系内を真空状態にし、水酸化カリウム(101g:1.8モル)、水(410mL)、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアルコール(含フッ素アルキルアルコール):
CF3CF2CH2OH
(900g、6.0モル)を注入した後、室温で減圧−窒素置換を20回行った。系内を減圧にした後、テトラフルオロエチレンを系内の圧力が0.1MPaとなるように圧入し、反応系内が75℃になるよう加熱した。内温が75℃に達してから、反応圧が0.7〜0.8MPaを保つようにテトラフルオロエチレンを少しずつ加えていった。系内温は75〜85℃を保つように調節した。
テトラフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率として0.6モル量になった時点でテトラフルオロエチレンの供給を止め、攪拌しながら反応を継続した。オートクレーブ内の圧力低下が見られなくなった時点でオートクレーブの内温を室温に戻し、未反応のテトラフルオロエチレンを放出して反応を終了した。
ついで、反応生成液の下層の有機層を分離回収した。
上記で定量したフッ化カリウムとジフロロ酢酸カリウムの量から、消費した水酸化カリウム量を算出し(1.84モル+0.86モル=2.7モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した水酸化カリウム(151g:2.7モル)を補充した。
上記で定量した未反応の含フッ素アルキルアルコールの量から、消費した含フッ素アルキルアルコールの量を算出し(仕込んだ含フッ素アルキルアルコール(6.0モル)−未反応の含フッ素アルキルアルコール(3.72モル)=2.28モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した含フッ素アルキルアルコール(342g:2.28モル)を補充した。
工程(C)で得られた有機層の570gを単蒸留精製に供したところ、純度(GC分析)99.91%の含フッ素エーテルを収率99.8%で得た。
工程(A)
ステンレススチール製の3Lオートクレーブの系内を真空状態にし、水酸化カリウム(240g:4.26モル)、水(960mL)、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアルコール(含フッ素アルキルアルコール):
HCF2CF2CH2OH
(750g、5.7モル)を注入した後、室温で減圧−窒素置換を20回行った。系内を減圧にした後、クロロトリフルオロエチレン(CF2=CFCl)を系内の圧力が0.1MPaとなるように圧入し、反応系内が75℃になるよう加熱した。内温が75℃に達してから、反応圧が0.4MPa(クロロトリフルオロエチレンの蒸気圧)を保つようにクロロトリフルオロエチレンを少しずつ加えていった。系内温は75〜85℃を保つように調節した。
クロロトリフルオロエチレンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率として0.6モル量になった時点でクロロトリフルオロエチレンの供給を止め、攪拌しながら反応を継続した。オートクレーブ内の圧力低下が見られなくなった時点でオートクレーブの内温を室温に戻し、未反応のクロロトリフルオロエチレンを放出して反応を終了した。
ついで、反応生成液の下層の有機層を分離回収した。
上記で定量したフッ化カリウムとジフロロ酢酸カリウムの量から、消費した水酸化カリウム量を算出し(1.30モル+0.61モル=1.91モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した水酸化カリウム(107g:1.91モル)を補充した。
上記で定量した未反応の含フッ素アルキルアルコールの量から、消費した含フッ素アルキルアルコールの量を算出し(仕込んだ含フッ素アルキルアルコール(5.68モル)−未反応の含フッ素アルキルアルコール(3.11モル)=2.57モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した含フッ素アルキルアルコール(340g:2.57モル)を補充した。
工程(C)で得られた有機層の638gを単蒸留精製に供したところ、純度(GC分析)99.91%の含フッ素エーテルを収率98.0%で得た。
工程(A)
ステンレススチール製の100mLオートクレーブの系内を真空状態にし、水酸化カリウム(6.4g:0.12モル)、水(25mL)、2,2,3,3−テトラフルオロプロピルアルコール(含フッ素アルキルアルコール):
HCF2CF2CH2OH
(20g、0.15モル)を注入した後、室温で減圧−窒素置換を3回行った。系内を減圧にした後、フッ化ビニリデン(CF2=CH2)を系内の圧力が0.1MPaとなるように圧入し、反応系内が80℃になるよう加熱した。内温が80℃に達してから、反応圧が0.8MPaを保つようにフッ化ビニリデンを少しずつ加えていった。系内温は75〜80℃を保つように調節した。
フッ化ビニリデンの添加量が、含フッ素アルキルアルコール1モルに対する比率として0.6モル量(5.8g)になった時点でフッ化ビニリデンの供給を止め、攪拌しながら反応を継続した。オートクレーブ内の圧力低下が見られなくなった時点でオートクレーブの内温を室温に戻し、未反応のフッ化ビニリデンを放出して反応を終了した。
ついで、反応生成液の下層の有機層を分離回収した。
水酸化カリウムは補充しなかった。
上記で定量した未反応の含フッ素アルキルアルコールの量から、消費した含フッ素アルキルアルコールの量を算出し(仕込んだ含フッ素アルキルアルコール(0.15モル)−未反応の含フッ素アルキルアルコール(0.10モル)=0.05モル)、反応生成液中に残存する水層に消費した含フッ素アルキルアルコール(6.6g:0.05モル)を補充した。
工程(C)で得られた有機層の9.8gを単蒸留精製に供したところ、純度(GC分析)99.93%の含フッ素エーテルを収率99.8%で得た。
Claims (10)
- 塩基性化合物の存在下に含フッ素アルキルアルコールとフッ素化オレフィンを反応させて含フッ素エーテルを製造する際に、含フッ素アルキルアルコールの転化率が75%までの段階で反応を停止することを特徴とする高純度含フッ素エーテルの製造方法。
- 水中で行なう請求項1記載の製造方法。
- (A)塩基性化合物の存在下に含フッ素アルキルアルコールとフッ素化オレフィンを水中で反応させる工程、
(B)含フッ素アルキルアルコールの転化率が75%までの段階で反応を停止する工程、および
(C)生成した含フッ素エーテルを含む有機層を回収する工程
を含む請求項2記載の製造方法。 - (D)反応生成混合物の水層に消費された量と同量以上の塩基性化合物を追加する工程、および/または
(E)反応生成混合物の水層に消費された量と同量以上の含フッ素アルキルアルコールを追加する工程
を含み、工程(B)の終了後、工程(C)および工程(D)および/または工程(E)を順不同で実施した後、再び工程(A)、工程(B)および工程(C)を繰り返すことを特徴とする請求項3記載の製造方法。 - さらに、回収工程(C)で回収した含フッ素エーテルを含む有機層を蒸留に供して含フッ素エーテルを回収する工程(F)を含む請求項3または4記載の製造方法。
- 含フッ素アルキルアルコールの転化率が25%以上で65%以下の範囲になった時点で反応を停止する請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
- 含フッ素アルキルアルコールが、式(1):
RfCH2OH (1)
(式中、Rfは含フッ素アルキル基)で示される化合物である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。 - フッ素化オレフィンが、式(2):
CF2=CXY
(式中、XおよびYは同じかまたは異なり、いずれも水素原子、塩素原子、フッ素原子またはトリフルオロメチル基)で示される化合物である請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法。 - 反応を絶対圧0.4〜1.0MPaの範囲で行う請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法。
- 含フッ素アルキルアルコール1モルに対する塩基性化合物の比率が0.3〜1.0モルである請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
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