JPWO2009050847A1 - 消火ガス噴射器具 - Google Patents

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Abstract

車載用の消火ガス噴射器具及び脱出器具に好適で、消火ガスを充填してシールしたガスボンベと、該ガスボンベの口元部を着脱可能に取り付け、内部に貫通孔とノズル孔とを形成したボンベホルダと、該ボンベホルダに摺動可能に装着し、上方へ移動可能に付勢されるとともに、一端に前記シ−ルを破封可能な尖端部を設けた破封杆と、該破封杆の他端部に連係した破封操作部材と、前記破封杆の作動を拘束可能な安全部材と、を備えた消火ガス噴射器具において、前記貫通孔とノズル孔との連通路に制御弁を移動可能に設け、該制御弁の移動を介して前記連通路を断続可能に設けた、又は、前記消火ガス噴射器具において、ガスボンベの底部を表出可能に設け、該ガスボンベの底部に尖端部を有するハンマー部材を取り付けた、消火ガス噴射器具。

Description

本発明は、例えば車載用の消火ガス噴射器具に好適で、安全部材を咄嗟に容易かつ速やかに取り外し、装填した小形ガスボンベを速やかに破封して、消火ガスを速やかに噴射し初期消火の実効を図れるとともに、車両からの非常脱出機構を備え、車両火災や衝突事故等の車両の非常時に、シートベルトを速やかに切断しウィンドガラスを確実に割って、車両からの速やかな脱出を図れ、専用の脱出装置を要することなく、消火機構と脱出機構を合理的に構成し、しかもガスボンベに対しハンマー部材を合理的かつ安全に取り付ける一方、破封後の消火ガスの空費を防止し、消火時に火元に向けて消火ガスを確実かつ的確に噴射し得る制御弁を備えた、消火ガス噴射器具に関する。
家庭または事務所に設置されている一般的な消火器は、大形かつ大重量で消火操作に腕力を要し、概して使用し辛いという問題があった。
このため、前記問題を解決するものとして、小形軽量で簡便に使用できる種々の簡易消火具が提案されている。
例えば、前記簡易消火具のなかに、カバーを被着したパイプ体の内部にガスボンベを収容し、その下端に噴射孔を形成した皿状のノズルを取り付け、前記パイプ体の上端部にプッシャーガイド体を取り付け、該ガイド体に撃針を装着したプッシャーを摺動可能に装着し、前記プッシャーガイド体の内部にボンベレシーバーを取り付け、該レシーバーにガスボンベの口元ネジを螺着し、常時はプッシャーにセーフティプレートを差し込んで、その移動を阻止するようにしている。
そして、消火時にセーフティプレートを抜き取り、プッシャーの外部を手で叩いて内側へ押し込み、撃針をガスボンベ側へ移動して封板を破封し、噴出した充填ガスをパイプ体の内部から軸本体の内部へ導き、これを破封位置と反対側の噴射孔から噴射するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記消火具は、消火時の咄嗟の際にセーフティプレートの操作が分かり辛く、また把持部が小さいためセーフティプレートを引き抜き辛く、破封に手間取る一方、破封後、噴出ガスをパイプ体とガスボンベとの隙間に導いて、破封位置と反対側の噴射孔から噴射しているため、噴出圧力や噴射速度が減衰し、消火作用が低下する等して初期消火の実効を期し難く、しかも破封後の噴出ガスがパイプ体の内部に残留し、充填ガスの全量を使用することができなかった。
一方、従来の簡易消火具は家庭または事務所等に設置するものが多いが、これを自動車に装備し、自動車火災に対応させる要望が近時増大している。
その場合、車載用の簡易消火具に、消火機能以外の他の機能を併有させ、合理的に構成することが望ましい。
このような要請の下で、近時、自動車に非常用脱出装置を装備し、衝突事故等の非常時に車室から脱出を図れるようにしている。
前記脱出装置は略棒状に形成され、その一端部にシートベルトを切断可能なカッタ−を設け、他端部または同側端部にウィンドガラスを破壊可能なハンマー部を設け、これを運転席周辺または車室の適所に設けたホルダーに設置して、非常時に備えていた(例えば、特許文献2および3参照)。
このうち、一方の非常用脱出装置は、カッターを収納柄体から引き出して使用するため、非常時の使用に対応することが難しく、また他方の非常用脱出装置は、本体の頭部側に突設したガイドと、本体周面との間の略V字形状の溝に、刃先を下向きにしてカッターを配置しているため、シートベルトを切断する際、シートベルトの側端部がカッター刃に略直角に接触し、シートベルトを迅速かつ円滑に切断できないという問題があった。
特許第2890097号公報 実用新案登録第3007514号公報 特許第2873001号公報
本発明はこのような問題を解決し、例えば車載用の消火ガス噴射器具に好適で、安全部材を咄嗟に容易かつ速やかに取り外し、装填した小形ガスボンベを速やかに破封して、消火ガスを速やかに噴射し初期消火の実効を図れるとともに、車両からの非常脱出機構を備え、車両火災や衝突事故等の車両の非常時に、シートベルトを速やかに切断しウィンドガラスを確実に割って、車両からの速やかな脱出を図れ、専用の脱出装置を要することなく、消火機構と脱出機構を合理的に構成し、しかもガスボンベに対しハンマー部材を合理的かつ安全に取り付ける一方、破封後の消火ガスの空費を防止し、消火時に火元に向けて消火ガスを確実かつ的確に噴射し得る制御弁を備えた、消火ガス噴射器具を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、消火ガスを充填してシールしたガスボンベと、該ガスボンベの口元部を着脱可能に取り付け、内部に貫通孔とノズル孔とを形成したボンベホルダと、該ボンベホルダに摺動可能に装着し、上方へ移動可能に付勢されるとともに、一端に前記シ−ルを破封可能な尖端部を設けた破封杆と、該破封杆の他端部に連係した破封操作部材と、前記破封杆の作動を拘束可能な安全部材と、を備えた消火ガス噴射器具において、前記貫通孔とノズル孔との連通路に制御弁を移動可能に設け、該制御弁の移動を介して前記連通路を断続可能に設け、破封後にガスボンベから噴出した消火ガスの放出を阻止し、消火ガスの空費を防止するとともに、消火ガスを火元に向けて正確に噴射可能にし、消火ガスの有効利用と初期消火の実効を図り、しかも部品点数を低減し構成を簡潔にして、小形軽量で容易かつ安価に製作し得るようにしている。
請求項2の発明は、前記貫通孔に小径のバルブ孔を形成し、該バルブ孔に前記制御弁を摺動可能に設け、ボンベホルダを合理的に構成し、部品点数の低減の実効を図るとともに、制御弁の構成を簡潔化し、これを容易かつ安価に製作し得るようにしている。
請求項3の発明は、前記制御弁の周面に少なくとも二つのOリングを離間して装着し、この一方のOリングを介してバルブ孔を気密可能にするとともに、前記破封杆の破封作動前または破封杆の破封作動時、前記何れか一方のOリングをノズル孔の内側開口部に位置付け、前記ノズル孔を閉塞可能にし、制御弁の構成の簡潔化を実現するとともに、破封杆の破封作動前または破封作動時におけるノズル孔からの消火ガスの噴出を防止し、消火ガスの空費を防止するようにしている。
請求項4の発明は、破封後、ガスボンベから噴出した消火ガスの圧力を介して、破封杆を原位置復帰可能にするとともに、前記一方のOリングをノズル孔の内側開口部に位置付け、前記ノズル孔を閉塞可能にして、破封後の無意識下での消火ガスの噴出を阻止し、消火ガスの空費を防止するようにしている。
請求項5の発明は、破封後、ガスボンベから噴出した消火ガスを貫通孔に滞留可能にし、消火ガスの空費防止を実現可能にしている。
請求項6の発明は、破封後、前記破封杆の作動を介して前記一方のOリングにより前記ノズル孔の閉塞を解除可能にし、該ノズル孔から消火ガスを噴出可能にして、破封後、破封操作部材の操作により、破封杆が押圧操作された場合に消火ガスを噴出させるようにしている。
請求項7の発明は、破封後の破封杆の下動変位を、破封時における下動変位よりも小さく形成し、破封後に破封操作部材が操作された際、破封杆の尖端部が封板の開口部に挿入し、消火ガスの円滑な噴出を遮る事態を未然に防止している。
請求項8の発明は、前記破封操作部材の直下に前記安全部材を側方へ引き抜き可能に配置し、該安全部材と一体のタブを前記破封操作部材上に引き起こし可能に配置し、安全部材を咄嗟に容易かつ速やかに取り外し、緊急時の使用に速やかに対応し得るようにしている。
請求項9の発明は、前記安全部材を板状またはリング状に形成し、板状の場合は破封操作部材の設置の際の安定性を図れ、リング状の場合は安全部材の小形軽量化と、引き抜き操作の迅速化を向上し得るようにしている。
請求項10の発明は、消火ガスを充填してシールしたガスボンベと、該ガスボンベの口元部を着脱可能に取り付け、内部に貫通孔とノズル孔とを形成したボンベホルダと、該ボンベホルダに摺動可能に装着し、上方へ移動可能に付勢されるとともに、一端に前記シ−ルを破封可能な尖端部を設けた破封杆と、該破封杆の他端部に連係した破封操作部材と、前記破封杆の作動を拘束可能な安全部材と、を備えた消火ガス噴射器具において、前記ガスボンベの底部を表出可能に設け、該ガスボンベの底部に尖端部を有するハンマー部材を取り付け、車両火災や衝突事故等の非常時に、ハンマー部材によってウィンドガラスを割って、車両から速やかな脱出を図り、しかもその脱出機構を車載の消火器具に設けることによって、専用の脱出装置を不要にし、消火機構と脱出機構の双方を合理的に構成し得るようにしている。
請求項11の発明は、消火ガスを充填したガスボンベに前記ハンマー部材を取り付け、ハンマー部材を取り付け後に消火ガスをガスボンベに充填することなく、既設の消火ガス充填設備の利用や充填作業を利用して、生産性の向上と作業能率の向上を図るようにしている。
請求項12の発明は、前記ガスボンベの底部に保持リングを取り付け、該保持リングの内部にハンマー軸の頸部を掛け止め、該ハンマー軸の尖端部を保持リングの外側に突出して、ハンマー部材を二部材で構成し、保持リングの取り付け後にガスボンベと保持リングとのメッキを実現する一方、ハンマー軸を取り付け後にガスボンベをメッキする際、ハンマー軸の尖端部がガスボンベ表面を損傷する事態を未然に防止し、ハンマー部材の取り付けを合理的に行うようにしている。
請求項13の発明は、前記保持リングをガスボンベに取り付け後、保持リングとガスボンベとをメッキし、保持リングとガスボンベのメッキを安全かつ合理的に行なえるようにしている。
請求項14の発明は、前記ハンマー軸の頸部に弾性を有する止め具を装着し、該止め具を保持リングの内側開口部に係合して配置し、ハンマー軸を保持リングに強固に取り付けるようにしている。
請求項15の発明は、前記ボンベホルダの外側に外殻部材を配置し、該外殻部材の周面にシートベルトを挿入可能なシートベルト導入溝を設け、該導入溝に臨ませてカッターを配置し、車両火災や衝突事故等の非常時に、シートベルトを速やかに切断して、車両から速やかな脱出を図れ、しかもシートベルト切断機構を車載の消火器具に設けることによって、専用の脱出装置を不要にし、消火機構と脱出機構を合理的に構成し得るようにしている。
請求項16の発明は、前記シートベルト導入溝を前記ノズル孔と反対側に配置し、ノズル孔からの消火ガスの噴出と、シートベルトの導入とその切断を確実に実行し得るようにしている。
請求項17の発明は、前記カッターの内側位置にベルト逃がし部を設け、カッタで切り裂かれたシートベルトを円滑かつ速やかに後方へ移動し、その切り裂き部を順次押し開いて円滑な切断作用を実行可能にしている。
請求項18の発明は、前記ベルト逃がし部を、前記外殻部材と一体成形し、ベルト逃がし部を容易かつ均質に製作し得るようにしている。
請求項19の発明は、前記ベルト逃がし部は、シートベルト導入溝の導入方向に沿う横断面が略逆三角形で、シートベルトの切り裂き部を円滑かつ速やかに拡開し、円滑な切断を実行可能にしている。
請求項20の発明は、前記ベルト逃がし部は、カッターの後部に近接して配置し、かつシートベルトの切り裂き部に挿入可能な尖端部と、該尖端部に連続して両側に形成され、かつシートベルトの切り裂き部を拡開して移動させる逃がし面とを有し、シートベルトの切り裂き部の拡開と円滑な移動を促すようにしている。
請求項21の発明は、前記外殻部材の下部周面に凹状曲面部を設け、該凹状曲面部をガスボンベの上部周面から離間して配置し、消火器具の保持の容易化を図るとともに、空スペ−スを介して凹状曲面部への熱伝導を抑制し、消火ガス噴出時におけるガスボンベ表面の低温化の影響を回避するようにしている。
請求項22の発明は、前記凹状曲面部を外殻部材の前後周面に設け、前記凹状曲面部に複数の凹凸部を設け、消火器具を強固かつ容易に保持し得るようにしている。
請求項23の発明は、ガスボンベを装填した破封装置を収納可能な保護ケースを設け、該保護ケースを自動車のドアポケットに収容可能に形成し、前記保護ケースの周面に手掛けの両端を取り付け、該手掛けの中間部に止め具を設け、該止め具をドアポケットの外面に埋設した掛止具に着脱可能に取り付け、かつ手掛けの先端部を乗員側に臨ませて表出させ、前記破封装置を収納した保護ケースをドアポケットに安定して収容するとともに、使用時は手掛けの先端部を保持し、これを引張って保護ケースを簡便に取り外し、その迅速な使用を図れるようにしている。
請求項24の発明は、ガスボンベを装填した破封装置を収納可能な保護ケースを設け、該保護ケースを自動車の適所に設置可能に形成し、前記保護ケースの上下位置の互いに反対側に上下側開口部を形成し、前記上側開口部にシートベルト導入溝と破封操作部材を表出させ、下側開口部にガスボンベの周面を表出可能にし、上下側開口部を介し破封装置との密着を緩和し、その速やかな取り出しを図るとともに、保護ケースに収納した状態でシートベルトの切断を可能にし、また上側開口部の反対側のノズル孔の対応位置に透孔を形成することで、消火ガスの噴出を実現し得るようにしている。
請求項1の発明は、貫通孔とノズル孔との連通路に制御弁を移動可能に設け、該制御弁の移動を介して前記連通路を断続可能に設けたから、破封後にガスボンベから噴出した消火ガスの放出を阻止し、消火ガスの空費を防止できるとともに、消火ガスを火元に向けて正確に噴射可能にし、消火ガスの有効利用と初期消火の実効を図り、しかも部品点数を低減し構成を簡潔にして、小形軽量で容易かつ安価に製作することができる。
請求項2の発明は、前記貫通孔に小径のバルブ孔を形成し、該バルブ孔に前記制御弁を摺動可能に設けたから、ボンベホルダを合理的に構成し、部品点数の低減の実効を図るとともに、制御弁の構成を簡潔化し、これを容易かつ安価に製作することができる。
請求項3の発明は、前記制御弁の周面に少なくとも二つのOリングを離間して装着し、この一方のOリングを介してバルブ孔を気密可能にするとともに、前記破封杆の破封作動前または破封杆の破封作動時、前記何れか一方のOリングをノズル孔の内側開口部に位置付け、前記ノズル孔を閉塞可能にしたから、制御弁の構成の簡潔化を実現できるとともに、破封杆の破封作動前または破封作動時におけるノズル孔からの消火ガスの噴出を防止し、消火ガスの空費を防止することができる。
請求項4の発明は、破封後、ガスボンベから噴出した消火ガスの圧力を介して、破封杆を原位置復帰可能にするとともに、前記一方のOリングをノズル孔の内側開口部に位置付け、前記ノズル孔を閉塞可能にしたから、破封後の無意識下での消火ガスの噴出を阻止し、消火ガスの空費を防止することができる。
請求項5の発明は、破封後、ガスボンベから噴出した消火ガスを貫通孔に滞留可能にしたから、消火ガスの空費防止を実現することができる。
請求項6の発明は、破封後、前記破封杆の作動を介して前記一方のOリングにより前記ノズル孔の閉塞を解除可能にし、該ノズル孔から消火ガスを噴出可能にしたから、破封後、破封操作部材の操作により、破封杆が押圧操作された場合に消火ガスを噴出させることができる。
請求項7の発明は、破封後の破封杆の下動変位を、破封時における下動変位よりも小さく形成したから、破封後に破封操作部材が操作された際、破封杆の尖端部が封板の開口部に挿入し、消火ガスの円滑な噴出を遮る事態を未然に防止することができる。
請求項8の発明は、前記破封操作部材の直下に前記安全部材を側方へ引き抜き可能に配置し、該安全部材と一体のタブを前記破封操作部材上に引き起こし可能に配置したから、安全部材を咄嗟に容易かつ速やかに取り外し、緊急時の使用に速やかに対応することができる。
請求項9の発明は、前記安全部材を板状またはリング状に形成したから、板状の場合は破封操作部材の設置の際の安定性を図れ、リング状の場合は安全部材の小形軽量化と、引き抜き操作の迅速化を向上することができる。
請求項10の発明は、ガスボンベの底部を表出可能に設け、該ガスボンベの底部に尖端部を有するハンマー部材を取り付けたから、車両火災や衝突事故等の非常時に、ハンマー部材によってウィンドガラスを割って、車両から速やかな脱出を図り、しかもその脱出機構を車載の消火器具に設けることによって、専用の脱出装置を不要にし、消火機構と脱出機構の双方を合理的に構成することができる。
請求項11の発明は、消火ガスを充填したガスボンベに前記ハンマー部材を取り付けたから、ハンマー部材を取り付け後に消火ガスをガスボンベに充填することなく、既設の消火ガス充填設備の利用や充填作業を利用して、生産性の向上と作業能率の向上を図ることができる。
請求項12の発明は、前記ガスボンベの底部に保持リングを取り付け、該保持リングの内部にハンマー軸の頸部を掛け止め、該ハンマー軸の尖端部を保持リングの外側に突出したから、ハンマー部材を二部材で構成し、ハンマー軸の取り付け後にガスボンベと保持リングとのメッキを実現する一方、ハンマー軸を取り付け後にガスボンベをメッキする際、ハンマー軸の尖端部がガスボンベ表面を損傷する事態を未然に防止でき、ハンマー部材の取り付けを合理的に行なうことができる。
請求項13の発明は、前記保持リングをガスボンベに取り付け後、保持リングとガスボンベとをメッキしたから、保持リングとガスボンベのメッキを安全かつ合理的に行なうことができる。
請求項14の発明は、前記ハンマー軸の頸部に弾性を有する止め具を装着し、該止め具を保持リングの内側開口部に係合して配置したから、ハンマー軸を保持リングに強固に取り付けることができる。
請求項15の発明は、前記ボンベホルダの外側に外殻部材を配置し、該外殻部材の周面にシートベルトを挿入可能なシートベルト導入溝を設け、該導入溝に臨ませてカッターを配置したから、車両火災や衝突事故等の非常時に、シートベルトを速やかに切断して、車両から速やかな脱出を図れ、しかもシートベルト切断機構を車載の消火器具に設けることによって、専用の脱出装置を不要にし、消火機構と脱出機構を合理的に構成することができる。
請求項16の発明は、前記シートベルト導入溝を前記ノズル孔と反対側に配置したから、ノズル孔からの消火ガスの噴出と、シートベルトの導入とその切断を確実に実行することができる。
請求項17の発明は、前記カッターの内側位置にベルト逃がし部を設けたから、カッターで切り裂かれたシートベルトを円滑かつ速やかに後方へ移動し、その切り裂き部を順次押し開いて円滑な切断作用を実行することができる。
請求項18の発明は、前記ベルト逃がし部を、前記外殻部材と一体成形したから、ベルト逃がし部を容易かつ均質に製作することができる。
請求項19の発明は、前記ベルト逃がし部は、シートベルト導入溝の導入方向に沿う横断面が略逆三角形であるから、シートベルトの切り裂き部を円滑かつ速やかに拡開し、円滑な切断を実行することができる。
請求項20の発明は、前記ベルト逃がし部は、カッターの後部に近接して配置し、かつシートベルトの切り裂き部に挿入可能な尖端部と、該尖端部に連続して両側に形成され、かつシートベルトの切り裂き部を拡開して移動させる逃がし面とを有するから、シートベルトの切り裂き部の拡開と円滑な移動を促すことができる。
請求項21の発明は、前記外殻部材の下部周面に凹状曲面部を設け、該凹状曲面部をガスボンベの上部周面から離間して配置したから、消火器具の保持の容易化を図るとともに、空スペースを介して凹状曲面部への熱伝導を抑制し、消火ガス噴出時におけるガスボンベ表面の低温化の影響を回避することができる。
請求項22の発明は、前記凹状曲面部を外殻部材の前後周面に設け、前記凹状曲面部に複数の凹凸部を設けたから、消火器具を強固かつ容易に保持することができる。
請求項23の発明は、ガスボンベを装填した破封装置を収納可能な保護ケースを設け、該保護ケースを自動車のドアポケットに収容可能に形成し、前記保護ケースの周面に手掛けの両端を取り付け、該手掛けの中間部に止め具を設け、該止め具をドアポケットの外面に埋設した掛止具に着脱可能に取り付け、かつ手掛けの先端部を乗員側に臨ませて表出させたから、前記破封装置を収納した保護ケースをドアポケットに安定して収容できるとともに、使用時は手掛けの先端部を保持し、これを引張って保護ケースを簡便に取り外し、その迅速な使用を図ることができる。
請求項24の発明は、ガスボンベを装填した破封装置を収納可能な保護ケースを設け、該保護ケースを自動車の適所に設置可能に形成し、前記保護ケースの上下位置の互いに反対側に上下側開口部を形成し、前記上側開口部にシートベルト導入溝と破封操作部材を表出させ、下側開口部にガスボンベの周面を表出可能にしたから、上下側開口部を介し破封装置との密着を緩和し、その速やかな取り出しを図れるとともに、保護ケースに収納した状態でシートベルトの切断を可能にし、また上側開口部の反対側のノズル孔の対応位置に透孔を形成することで、消火ガスの噴出を実現することができる。
本発明の第1の実施形態を示す斜視図で、破封装置にガスボンベを取り付けた状況を示している。 図1の正面図で、シートベルト切断時の状況を付記している。 図1の左側面図である。 図3のA−A線に沿う断面図で、タブを引き起こしている状況を付記している。 図3のB−B線に沿う断面図である。
前記第1の実施形態の要部を分解して示す斜視図である。 前記第1の実施形態に適用したボンベホルダの拡大縦断面図である。 前記第1の実施形態に適用した破封杆の拡大縦断面図である。 前記第1の実施形態に適用したハンマー部材の取り付け状況を拡大して示す断面図である 前記第1の実施形態に適用したハンマー部材を反転して示す斜視図である。
前記第1の実施形態に適用したハンマー部材によって、自動車のウィンドガラスを室内側から割る状況を示している。 前記第1の実施形態の使用状態を示す断面図で、安全部材の引き抜き後の状況を示している。 前記第1の実施形態の使用状態を示す断面図で、安全部材の引き抜き後、破封操作部材を押し下げて破封している状況を示している。
前記第1の実施形態の使用状態を示す断面図で、破封後、破封操作部材を押し下げて消火ガスを外部へ噴出している状況を示している。 本発明の第2の実施形態を示し、ハンマー部材の他の形態を示す断面図で、(a)はハンマー部材を接着して取り付けており、(b)はハンマー部材をボンベカバーにインサート成形し、該カバーをガスボンベに接着して取り付ける状況を示している。
本発明の第3の実施形態を示す正面図で、シートベルト導入溝とハンマー部材の他の形態を示している。 前記第3の実施形態の破封前の状況を拡大して示す断面図で、シートベルト導入溝とカッターの取り付け状況を示している。 前記第3の実施形態の破封時の状況を拡大して示す断面図である。 図16のC−C線に沿う断面図で、第3の実施形態に適用したベルト逃がし部周辺を拡大して示している。
前記ベルト逃がし部によるシートベルトの切断作用を拡大して示す説明図である。 前記第3の実施形態に適用したハンマー部材の要部を拡大して示す断面図である。 前記第3の実施形態に適用した保護ケースの車室での設置状況を示す斜視図である。 本発明の第4の実施形態に適用した保護ケースを示す斜視図で、破封装置と、破封装置の収納前の保護ケースを示している。 前記第4の実施形態に適用した保護ケースを示す斜視図で、破封装置を収納した状況を示している。 図24の右側面図である。
本発明の第5の実施形態に適用したガス噴射器具の断面図で、破封前の状況を示している。 前記第5の実施形態の破封時の状況を示す断面図である。 前記第5の実施形態の破封後、破封操作部材を操作して消火ガスをノズル孔から噴出している状況を示している。
符号の説明
1 ガスボンベ
2 破封装置
5 ボンベホルダ(内筒)
6 外殻部材(外筒)
8 貫通孔
10 破封杆
14 ノズル孔
19a 尖端部
22 破封操作部材(破封ノブ)
24 タブ
27 安全部材(安全板)
35 シートベルト
36 シートベルト導入溝
37 カッター
37a 刃先
42,43 凹状曲面部
44 凹部
45 凸部
47 ハンマー部材
48,72 尖端部
52 ベルト逃がし部
55 ベルト逃がし面
66 保持リング
67 ハンマー軸
71 頸部(環状溝)
75 保護ケース
79 止め具
80 手掛け
84 保護ケース
85 上側開口部
86 下側開口部
92 破封操作部材(操作レバー)
96 バルブ孔
98 制御弁
99,100 Oリング
以下、本発明をカートリッジ式ガスボンベを使用した車載用の消火ガス噴射器具に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図14において1は内部に消火ガスとして二酸化炭素を充填した小形の公知のガスボンベで、該ガスボンベ1の口元部に破封装置2が取り付けられている。
実施形態のガスボンベ1は、外径約40mm、長さ約130mm、風袋約90mlで、内部に約4MPaの二酸化炭素を充填し、充填後の重量が約300gのものを用い、前記ガスの充填後、口元部に封板3をシールし、底部に後述するハンマー部材を取り付けている。
前記ガスボンベ1の口元部周面にネジ部4が形成され、該ネジ部4を破封装置2にねじ込んで取り付けている。
前記破封装置2は、強靭かつ軽量な合成樹脂によって異形の筒状に形成され、該破封装置2は前記ネジ部4を下端部にねじ込み可能なボンベホルダ5と、該ボンベホルダ5の外側に配置した、異形の略中空筒状の外殻部材である外筒6とで内外二重筒に構成されている。
このうち、ボンベホルダ5はアルミニウムによって略円筒状に形成され、その下端部に前記ネジ部4をねじ込み可能なネジ孔7が形成されている。
前記ボンベホルダ5の内部に、ネジ孔7に連通する貫通孔8と、該貫通孔8より若干小径の通孔9とが同軸方向に連通して形成され、該貫通孔8と通孔9に後述する破封杆10が摺動可能に挿入されている。
図中、11は貫通孔8と通孔9の境界部の段部、12はネジ孔7と貫通孔8との間の環状溝に介挿したOリングである。
前記ボンベホルダ5の中高部周面に、前記貫通孔8および後述のノズル孔と共に噴出流路を構成する噴口13が形成され、該噴口13の奥部に貫通孔8に連通するノズル孔14が形成されている。
前記ボンベホルダ5の外周面の直径方向に一対の位置決めピン15が突設され、該ピン15を後述する外筒ピース内面に形成したピン孔に嵌合して、外筒ピ−ス6a,6bを所定位置に連結し、ガイド孔31a,31bおよび接合面38a,38b、凹溝39a,39bの位置ずれを防止している。
実施形態では、ボンベホルダ5の周面の噴口13から90°位置に一対の凹孔16を形成し、該凹孔16に位置決めピン15を圧入し、その先端部を前記周面から突出している。
前記破封杆10はアルミニウム棒を加工して略棒状に形成され、該杆10の上半部が前記通孔9に摺動可能に挿入され、その中間部に大径部10aが形成され、該大径部10aが前記貫通孔8に摺動可能に挿入されている。図中、17は前記大径部10aに形成された環状溝で、該溝17にOリング18が装着されている。
前記破封杆10の下端部に鋼管製の針管19が装着され、該管19の下端は鋭角に斜切され、その尖端部19aを前記封板3に突き刺し可能にしている。
この場合、破封杆10と針管19を別設することなく、これらを一体に構成することも可能であり、そのようにすれば部品点数が低減されて構成が簡潔になる。したがって、破封杆10は一端に尖端部19aを備えていればよい。
図中、20は破封杆10の下端と封板3との間に介挿したバネで、その弾性によって破封杆10を上方へ付勢している。
前記破封杆10の上端に縮径した角軸部21が設けられ、該角軸部21を破封操作部材である、破封ノブ22の下面に形成した角孔22aに嵌合し、これらを接着剤を介して固定している。この場合、角軸部21と角孔22aとを接着する代わりに、破封ノブ22の上面からビス止めし、または止め輪を介して固定することも可能である。
前記破封ノブ22は合成樹脂によって略楕円板状に成形され、その上面は手指を載置可能な緩やかな凹状曲面に形成され、その前部側周縁に山形のリブ23が突設されていて、該リブ23の基部側にタブ24の摘み部が重合して配置されている。
前記タブ24は、破封装置2と同質の合成樹脂製の棒材を略三角形に折り曲げ、その先端部を斜め上向きに折り曲げて摘み部24aを形成している。
そして、前記摘み部24aを破封ノブ22の上面の中間部直上に配置し、手指25を手掛け可能にするとともに、その後端部に突設した連結片26を支点に、引き起こし可能にされている。
前記連結片26は斜め下向きに形成され、その下端部を安全部材である安全板27の後端部に連結している。
前記安全板27は前記タブ24と同質部材で一体成形され、その形状は前記タブ24より若干大形の楕円板状に形成されている。
前記安全板27の前半部に切欠溝28が前後方向に形成され、該溝28に前記破封杆10の上部が係合している。
すなわち、前記安全板27は常時は破封ノブ22と外筒6の上面との間に介挿され、破封杆10を切欠溝28に係合して安全板27の引き抜きを防止し、破封タブ24の押圧を阻止するとともに、前記タブ24の引き起こし時に安全板27を切欠溝28に沿って後方へ引き抜き可能にしている。
一方、前記外筒6は、後述の噴口ガイドに沿って軸方向に二つ割り成形した二つの外筒ピース6a,6bで構成され、それらの内部に前記ボンベホルダ5を収容し、その接合面29a,29bを熱溶着して一体に連結している この場合、外筒ピース6a,6bは熱溶着の代わりに、ビス止めや接着等によって連結することも可能である。
前記外筒ピース6a,6bの接合面29a,29bに、前記ボンベホルダ5を収容可能な異形の係合孔30a,30bが互いに対称に形成され、また前記接合面29a,29bの一側に、漏斗状の噴口ガイド31を構成するガイド孔31a,31bが形成されている。
図中、32a,32bは係合孔30a,30bの内面に形成したピン孔で、前記位置決めピン15,15を挿入可能にされている。
前記外筒6の後部周面に略山形の突起33が軸方向に形成され、該突起33の外側にシートベルトガイド34が外筒6の上端部から前記突起33と略平行に斜め下向きに突設されている。
前記シートベルトガイド34と突起33との間に、シートベルト35を挿入可能なシートベルト導入溝36が形成され、該導入溝36の内面を互いに対向して形成している。
前記シートベルト導入溝36の上部にカッター37が配置され、その刃先37aを垂直に配置し、かつシートベルト35の導入方向と鋭角に配置していて、シートベルト35の厚さ方向に鋭角に切り込み切断可能にしている。
前記シートベルトガイド34は、外筒ピース6a,6bから延設したガイドピース34a,34bを接合して構成され、その接合面38a,38bと、前記外筒ピース6a,6bの接合面29a,29bに亘って、略平行四辺形の凹溝39a,39bが軸方向に形成され、該凹溝39a,39bに前記カッター37を収容している。
図中、40は前記凹溝39a,39bに突設したピンで、該ピン40にカッター37に形成した取付孔41を挿入し、その位置ずれを防止可能にしている。
前記外筒6の前後側の下部側周面は凹状湾曲に形成され、その横断面は略楕円形に形成されていて、この凹状曲面部42,43に摩擦形成用の複数の凹部44と凸部45とが曲線模様に形成され、当該部を容易かつ強固に握持可能にしている。
前記外筒6の下部周面は略スカート状に成形され、そのスカート部をガスボンベ1の肩部周面の外側に離間して配置し、それらの空スペースを介して、消火ガス噴出時におけるガスボンベ1の表面温度低下の熱伝導を遮断し、凹状曲面部42,43の温度降下を抑制可能にしている。
前記ガスボンベ1の中間部周面に断熱フィルム製の被覆シート46が被着され、該被覆シート46に消火ガス噴射器具の使用方法を絵入りで印刷しており、消火時におけるガスボンベ1表面の断熱作用を奏するようにしている
実施形態では、被覆シート46として合成樹脂製フィルムを使用し、該フィルムを二酸化炭素充填後のガスボンベ1の表面に、所定温度でシュリンク成形して取り付けている。
前記ガスボンベ1の底面に尖端部を有するハンマー部材47が取り付けられ、該ハンマー部材47を所定の金属粉末によって所定硬度に焼結成形している。
前記ハンマー部材47は、ガスボンベ1の底面に密着可能な薄厚の凹状または凸状曲面板状に成形され、その凸面側の中央に円錐状の尖端部48を突出成形している。
実施形態のハンマー部材47は、所定形状に焼結成形後、所定温度に焼き入れ処理して高硬度に調製し、この調製後のハンマー部材47を、二酸化炭素充填後のガスボンベ1の底面に点溶接または溶接して取り付けている。
したがって、ガスボンベ1に二酸化炭素を充填する従来の工程および充填設備を変更することなく、円滑かつ安全にハンマー部材47を取り付けられる。
この場合、点溶接等の代わりに、接着やろう付け等によってハンマー部材47を取り付けることも可能であり、またハンマー部材47を焼結成形する代わりに、肉厚の鋼板を前記形状にプレス成形し、これを点溶接若しくは溶接、接着、ろう付け等で取り付けることも可能である。
この他、図中、49は破封後、噴口ガイド31から外部に噴出した消火ガス、50は自動車のウィンドガラスである。
このように構成した消火ガス噴射器具は、小形ガスボンベ1の上部に破封装置2を取り付けて構成され、このうち小形ガスボンベ1は、底部に非常脱出用のハンマー部材47を取り付けて構成され、破封装置2は、破封杆10および破封ノブ22と、タブ24と一体の安全板27と、非常脱出用のシートベルト切断用のカッター37とを備えて構成されている。
前記消火ガス噴射器具を製作する場合は、ハンマー部材47を焼結成形し、成形後、熱処理して所定硬度に調製し、これを小形ガスボンベ1の底部に点溶接して取り付ける。
また、破封装置2は、外筒ピース6a,6bを樹脂成形するとともに、破封ノブ22とタブ24をそれぞれ樹脂成形し、またボンベホルダ5と破封杆10とカッター37を金属加工し、これらを順次組み立てて製作する。
そこで、先ずハンマー部材47を製作する場合は、所定の粉末金属を焼結成形し、これを薄厚の凹状曲面板または凸状曲面板に成形し、その凸面側の中央に円錐状の尖端部48を突出成形する。
この状況は図10のようで、成形後、これを所定温度で焼き入れ処理し、尖端部48を高硬度に調製する。
こうして製作したハンマー部材47をガスボンベ1に取り付ける場合は、消火ガスである二酸化炭素を所定圧に充填し、口元部に封板3をシールしたガスボンベ1を用意し、該ガスボンベ1に前記製作したハンマー部材47を点溶接する。
前記点溶接は、ガスボンベ1の底部にハンマー部材47の凹状曲面を密着し、これらに通電し溶着することで行なう。この状況は図9のようである。
この場合、点溶接部は一時的に高温度になるが、充填した二酸化炭素に発火や爆発の危険がなく、また急激な膨張の惧れもなく、点溶接後は速やかに冷却して原状を回復するから、前記点溶接作業を安全に行なえる。
しかも、点溶接部の熱応力による変形や、歪によるクラック発生の惧れがなく、ガスボンベ1の強度低下を生じないから、二酸化炭素の充填状態に変化はない。
これは、二酸化炭素の充填後に封板3を点溶接してシールしている現状からも、点溶接によるガスボンベ1の安全性に問題がないことを示唆している
また、ガスボンベ1に対する前記点溶接を、二酸化炭素の充填後に行なっているから、既設の充填設備を利用して二酸化炭素の充填作業を従来通り行なえ、その作業性や生産性を損なうことはない。
すなわち、前記点溶接を二酸化炭素の充填前に行なう場合のように、点溶接したハンマー部材47によって、既設の二酸化炭素の充填設備の使用に支障を来たし、若しくは充填作業方法が変わって作業能率や生産性が低下し、または充填作業の安全性や生産性が低下する事態を回避できる。
この場合、ハンマー部材47を点溶接の代わりに、接着やろう付け等によって、ガス充填後のガスボンベ1に取り付けることも可能である。
このうち、接着による場合は、特別な設備を要せず簡便に取り付けられ、点溶接のような溶接温度による充填ガスの影響や、熱応力による影響を心配する必要がない。
また、ろう付けの場合は点溶接に比べ溶着温度が低いから、ろう接温度による充填ガスの影響や、熱応力による影響を軽減できるとともに、点溶接と略同様な利点と強度を得られる。
一方、ハンマー部材47を焼結成形する代わりに、肉厚の鋼板を前記形状にプレス成形し、これを点溶接、接着、ろう付け等で取り付けることも可能である。
そのようにすれば、高価な焼結成形設備を要せず、プレス成形によって容易かつ安価に製作できることとなる。
こうしてハンマー部材47を取り付け後、ガスボンベ1の中間部周面に被覆シート46を取り付ける。
実施形態の場合、被覆シート46として合成樹脂製フィルムを使用し、該フィルムに消火ガス噴射器具の使用方法が印刷され、これを所定寸法に切断して筒状に形成し、これをガスボンベ1の周面に被せて所定温度下の加熱炉へ移動し、該加熱炉で前記フィルムを熱収縮し、ガスボンベ1の中間部周面にシュリンク成形して被着する。
次に、破封装置2を製作する場合は、外筒ピース6a,6bと破封ノブ22と安全板27を別々に樹脂成形し、またボンベホルダ5と破封杆10を異径のアルミニウム棒材で機械加工し、更にカッター37を鋼板をプレス成形して製作する。
このうち、外筒ピース6a,6bは外筒6を噴口ガイド31位置で軸方向に二つ割した形状に成形し、その筒体側の接合面29a,29bの中央に係合孔30a,30bを成形し、該係合孔30a,30bの中間部にピン孔32a,32bを成形する。
また、前記接合面29a,29bの一側に噴口ガイド31を構成するガイド孔31a,31bを成形し、他側にカッター37を収容する凹溝39a,39bを成形する。
一方、筒体側の外側にガイドピース34a,34bを一体に突出成形し、その接合面38a,38bに前記凹溝39a,39bの一部を成形する。
更に、前記外筒ピース6a,6bの前後周面に凹状曲面部42,43を成形し、その前側の凹状曲面部42に複数の凹部44を曲線状に成形し、後側の凹状曲面部43に複数の凸部45を成形する。
前記破封ノブ22を前後に長径を有する楕円板状に成形し、その上面を緩やかな凹状曲面に成形するとともに、前部側に山形のリブ23を突設し、下面に角孔22aを成形する。
前記安全板27をタブ24と一体成形し、このうち安全板27を破封ノブ22と略同形の楕円板状に成形し、その前半部に切欠溝28を形成する。
前記タブ24は扁平な棒材を略正三角形に成形し、その前部を斜め上向きに成形して摘み部24aを形成し、その後部を斜め下向きに突設した連結片26を介して、安全板27の後部に連結する。
前記ボンベホルダ5を円筒状に形成し、その内部に大小異径の平滑な貫通孔8と通孔9を形成し、下端部にネジ孔7を形成するとともに、外周面の中間部に噴口ガイド13とノズル孔14を貫通孔8に連通させて形成する。
また、ボンベホルダ5の外周面の直径方向位置に一対の凹孔16を形成し、これらの凹孔16にピン15,15を圧入する。
前記破封杆10を棒状に形成し、その中間部に大径部10aと環状溝17を形成し、その上端部に角軸部21を形成する。また、鋼管の一端を斜切して針管19を製作し、該管19の一端を破封杆10の下端部に圧入し、その尖端部19aを外側に突出させる。
この場合、破封杆10に尖端部19aを一体に設けることで、針管19を省略できる。
更に、鋼板をプレス成形して板状のカッター37を製作し、その中間部に取付孔41を形成し、側端部に刃先37aを形成する。
そして、前記構成部品を製作後、これらを組み立てて破封装置2を製作する。
前記組み立ては、一方の外筒ピース6aの係合孔30aにボンベホルダ5を収容し、その位置決めピン15を凹孔32aに差し込み、また凹溝39aにカッター37を収容し、その取付孔41をピン40に差し込む。
この後、他方の外筒ピース6bの接合面29bを接合面29aに接合し、その係合孔30bの凹孔32bに位置決めピン15を差し込んで、接合面29a,29bを密着後、外筒ピース6a,6bを連結する。
前記連結に熱溶着法を用いる場合は、例えば接合面29a,29bの間に電熱板(図示略)を介挿し、該電熱板に通電して樹脂の溶融温度に加熱し、接合面29a,29bを溶融後、前記電熱板を引き抜き、接合面29a,29bを密着して溶着し、それらの内部にボンベホルダ5とカッター37を一体に埋没する。
この場合、前記連結に接着法を用いる場合は、接合面29a,29bに接着剤を塗布し、接合面29a,29bを密着して接着し、ビス止め法を用いる場合は、外筒ピース6a,6bの対応位置に予めビス孔を形成し、これらのビス孔にビスをねじ込んで連結する。
こうして連結した外筒6内のボンベホルダ5の貫通孔8の下方から破封杆10を挿入し、その上端の角軸部21を通孔9から突出し、該角軸部21にリブ23を前側にして破封ノブ22の角孔22aを嵌合し、かつこれらを接着して固定する。
この場合、前記接着の代わりに角軸部21と破封ノブ22をビス止めし、または止め輪で連結することも可能である。
そして、角軸部21に破封ノブ22を取り付け後、それらの間に安全板27を挿入し、その切欠溝28を破封杆10の上部に差し込んで安全板27を挟持し、該安全板27と一体のタブ24を破封ノブ22上に密着すれば、破封装置2の組み立てが終了する。
こうして組み立てた破封装置2は、高さ約83mm、前後方向の長さ約60mm、外径約43mmに構成され、該破封装置2にハンマー部材47を取り付け後のガスボンベ1を装填する場合は、破封装置2内のボンベホルダ5の貫通孔8にバネ20を挿入し、該貫通孔8とネジ孔7の段部にOリング12を取り付け、前記ネジ孔7にガスボンベ1のネジ部4をねじ込めば良い。
前記ガスボンベ1を装填した消火ガス噴射器具は図1乃至図3のようで、高さ約183mm、重さ460gの小形軽量に構成され、従来のようにガスボンベ1の外側を覆うケースを要しないから、構成が簡単で軽量化を図れ、これを容易かつ安価に製作できる。
しかも、前記消火ガス噴射器具は、前記カッター37とハンマー部材47を消火ガス噴射器具に不可欠なガスボンベ1と破封装置2に設け、専用の脱出装置を要しないから、消火機構と脱出機構を合理的に構成し、これらの機構を容易に使用できる利点がある。
前記組み付けた消火ガス噴射器具は、破封ノブ22上にタブ24が摘み部24aを起立して表出し、該タブ24と一体の安全板27が破封ノブ22と外筒6の間に位置している。
前記外筒6の前部中高位置に噴口ガイド31が位置し、後部にシートベルトガイド34が斜め下向きに突出し、そのシートベルト導入溝36の上部にカッター37が刃先37aを垂直にして配置されている。
前記噴口ガイド31およびシートベルトガイド34の直下に、握持部を形成する凹状曲面部42,43が位置し、その内側に空スペースを介してガスボンベ1の上部が位置している。
前記ガスボンベ1は図4のように口元部を封板3でシールされ、該封板3の直上に破封杆10が上下動可能に位置し、該破封杆10はバネ20の弾性によって上方へ付勢され、その針管19の尖端部19aが封板3の直上に位置している。
前記ガスボンベ1の中間部周面に被覆シート46が被着され、該ボンベ1の底部にハンマー部材47が配置され、その尖端部48が下向きに表出している。この場合、尖端部48に適当なカバーを着脱自在に取り付けることが望ましい。
このような消火ガス噴射器具を自動車に搭載する場合は、自動車の運転席若しくは補助席または他の座席周辺、例えばドアの内側のポケットやシフトレバー周辺の小物入れ等に横置き若しくは縦置きに収容して使用する。
この場合、消火ガス噴射器具は、破封装置2の横断面が前後方向に長径の略楕円形に形成されているから、横置きした場合の転動や異音の発生ないし損傷を防止し得る。
その際、望ましくは車室の前記位置に適当なホルダを取り付け、該ホルダに消火ガス噴射器具を係止するようにすれば、前記噴射器具を一層安定して搭載し得る。
前記消火ガス噴射器具の搭載時に、自動車が交通事故等によってシートベルト35が外れなくなり、および/または自動車のドアが開かなくなった場合に、運転者や同乗者が車外へ避難する際は、シートベルト35を切断し、および/またはウィンドガラス50を割る必要がある。
このうち、シートベルト35を切断する場合は、破封装置1のシートベルト導入溝36を前向きにして凹状曲面部42,43を握持し、シートベルト導入溝36にシートベルト35を挿入してカッター37の刃先37aに接触し、破封装置1を引き下げてシートベルト35を切断する。この状況は図2のようである。
この場合、シートベルト導入溝36は、破封装置1の軸方向に対し斜め下向きに開口しているから、これが垂直下向きに開口するものに比べ、山形状の突起33を介してシートベルト35を円滑に挿入できる。
しかも、カッター37の刃先37aが、シートベルト35の導入方向に対し略鋭角に配置されているから、カッターの刃先がベルト導入溝に対し略直角に配置されているものに比べ、カッター37の刃先37aがシートベルト35の側端部に鋭角に切り込まれ、その切断を促して円滑かつ速やかに切断できる。
また、ウィンドガラス50を割る場合は、シートベルト35の切断時と略同様に消火ガス噴射器具を握持し、その底部をサイドまたはフロントウィンドガラス50に向けて、ハンマー部材47の尖端部48をウィンドガラス50に勢い良く突き、または叩いてウィンドガラス50を割る。この状況は図11のようである。
この場合、シートベルト35の切断後にウィンドガラス50を割る場合は、消火ガス噴射器具を持ち替えることなく連続動作でウィンドガラス50を割れ、同様にウィンドガラス50を割った後にシートベルト35を切断する際も、消火ガス噴射器具を持ち替えることなく連続動作でシートベルト35を切断できる。
したがって、シートベルト導入溝36とハンマー部材47を同側かつ異相位置に配置するものに比べ、迅速かつ安全に前記動作を行なえる。
しかも、ハンマー部材47はシートベルト導入溝36から離間して配置されているから、ウィンドガラス50を勢い良く確実に割れ、ガラスの破片で怪我する心配もない。
このようにシートベルト35を切断し、ウィンドガラスを割っても、それらの動作や衝撃では安全板27が装着位置から離脱しないから、破封杆10の移動が阻止され、誤って破封することはない。
次に、消火ガス噴射器具の消火方法について説明する。
すなわち、消火ガス噴射器具を搭載した自動車に火災が発生し、これを消火する場合は、消火ガス噴射器具を片手で保持し、上端部のタブ24の摘み部24aに手指25を掛けて引き起こす。この状況は図4のようである。
この場合、タブ24は、飲料容器の開蓋用に設けられた公知のタブ形状と略同様に構成されているから、摘み部24aの引き起こし操作を容易に了知し、自動車火災の咄嗟の操作に速やかに対応し得る。
こうしてタブ24の摘み部24aを引き起こすと、タブ24が後方の連結片26を支点に弾性に抗して引き上げられ、その後方への分力が連結片26を介してタブ24と一体の安全板27に作用する。
このため、安全板27が破封杆10と切欠溝28との係合力に抗して後方へ移動し、安全板27が後方へ引き抜かれる。
この状況は図12のようで、破封ノブ22の上面が表出するとともに、破封ノブ22と外筒6の上端部との間に、安全板27の板厚分の空スペースが形成される。
この後、消火ガス噴射器具を持ち替え、凹状曲面部42,43を握持部に破封装置2を図12のように握持し、手指25を破封ノブ22の上面に載せて、該ノブ22を押し下げる。
このようにすると、破封ノブ22がバネ20の弾性に抗して下動し、これに破封杆10が同動して、斜管19の尖端部19aが封板3を突き破って破封する。この状況は図13のようである。
このため、ガスボンベ1の充填ガスが破封部から針管19に導かれて噴出し、その圧力が針管19ないし破封杆10に作用する。その結果、破封杆10が前記噴出圧力によって押し戻され、大径部10aの上端部が段部11に当接し、破封前の位置に押し返されて停止する。
この状況は図14のようで、斜管19が封板3の直上に移動し、封板3の破封口が貫通孔8に連通して、該貫通孔8がノズル孔14と噴口13とに連通する。
したがって、前記破封口から充填ガスが貫通孔8に噴出し、これがノズル孔14から噴口13に導かれて噴口ガイド31から外部へ噴出し、火元へ噴射される。
この場合、前記噴射した充填ガスである二酸化炭素の一部は、噴出後に断熱膨張してドライアイス化し、これが気体状の二酸化炭素と混合して火元へ噴射される。
このため、火元周辺の温度が下がるとともに、火元周辺の酸素の供給を遮断して、消火作用が効率良く行なわれ速やかな消火を促す。
この場合、前記二酸化炭素の噴出時には、その潜熱によってガスボンベ1表面の熱が吸収されて冷却されるが、ガスボンベ1に近い破封装置2の下側のスカ−ト部は、内側に空スペースが介在して熱伝導を遮るから、手指25が前記影響を受けることはない。
前記消火は、充填ガスの全量が噴出し終わるまで続行されるから、充填ガスを有効に使用でき、その初期消火の実効を高められる。
そして、充填ガスの費消後、ガスボンベ1をボンベホルダ5のネジ孔7から取り外せば、空状態のガスボンベ1を容易に回収できる。
図15乃至図28は本発明の他の実施形態を示し、前述の実施形態と同一の構成部分には同一の符号を用いている。
このうち、図15は本発明の第2の実施形態を示し、ハンマー部材47の他の形態を示している。
すなわち、図15図(a)は焼結金属または鋼板をプレス成形したハンマー部材47を、ガスボンベ1の底面に接着して取り付け、点溶接やろう付け等の加熱に伴なう熱応力によるガスボンベ1の強度低下の不安を払拭するようにしている。
図15(b)はハンマー部材47を、合成樹脂製の椀状のボンベカバー51にインサート成形し、該カバー51をガスボンベ1の底面に接着して取り付け、該カバー51を強固に取り付けるようにしている。
図16乃至図22は本発明の第3の実施形態を示し、この実施形態はシートベル35の他の切断形態と、ハンマー部材47の他の形態と、消火ガス噴射器具の車室での設置形態を示している。
このうち、シートベル35の他の切断形態については、シートベルト導入溝36の中間部に、カッター37の刃先37aを下向きにして斜状に配置し、該カッター37の後方に間隔を置いてベルト逃がし部52を設けている。
前記ベルト逃がし部52は、シートベルト導入溝36の奥部に設けた連結部53と一体に成形され、該連結部53はシートベルトガイド34と外筒6とを連結する、一対の連結ピース53a,53bを接合して構成され、該連結部53の頸部54に隣接してベルト逃がし部52を一体に突設している。
前記ベルト逃がし部52は、一対のベルト逃がし部ピース52a,52bを接合して構成され、その横断面形状は尖端部からシートベルト導入溝36の奥部側へ幅員を漸増する略逆三角形に形成され、かつその幅員は尖端部を除いてカッター37の板厚よりも幅広に形成され、その外周面に外側へ湾曲するベルト逃がし面55を形成している。図中、56はカッター37とベルト逃がし部52との間の空隙部である。
この実施形態ではボンベホルダ5をアルミニウムで形成し、該ボンベホルダ5の内部に貫通孔8と、貫通孔8に連通するノズル孔14を形成し、該ボンベホルダ5をインサート金具として、合成樹脂製の内筒カバー57に埋設し、これらを一体成形するとともに、内筒カバー57に噴口13と噴口ガイド31を形成し、内筒カバー57の外側に外殻部材である外筒6を配置している。
前記外筒6の上部に一対のガイド孔58を形成し、該ガイド孔58に破封ノブ22と一体のガイドピン59を摺動可能に挿入している。破封ノブ22は平坦な上面を有し、その中央に凹孔60を形成し、該凹孔60に破封杆10の上端に設けた螺軸61を配置し、該螺軸61にナット62をねじ込んで、破封ノブ22を破封杆10に取り付けている。
前記破封杆10の上端のフランジ部と、内筒カバー57の上端面との間に介挿したスプリング63で、針管19の周辺に配置した前述のバネ20の代わりに用い、該スプリング63の弾性を介して、破封ノブ22を上方へ付勢している。図中、64は凹孔60を閉塞するキャップである。
なお、この実施形態のタブ24は、摘み部24aを延設して破封ノブ22の端部直上に配置するとともに、タブ24と一体に成形した安全部材27を板体からリング状に形成し、その連結片26の基部の表裏に切欠溝65,66を形成して、該切欠溝65,66を支点にしたタブ24の引き上げ操作と、安全部材27の引き抜き操作を促すようにしている。
この実施形態の破封前の状況は図17のようで、破封ノブ22がスプリング63によって上方に付勢され、その直下に安全部材27が介在し、破封ノブ22の直上にタブ24が位置し、該タブ24は常時は粘着シ−ル(図示略)によって、破封ノブ22に拘束されている。
この状況から破封する場合は、前記粘着シ−ルを切断し、タブ24の摘み部24aを保持し、これを引き上げながら図17上右方へ移動して破封ノブ22から引き抜き、破封ノブ22の直下に空隙を形成する。
そこで、破封ノブ22をスプリング63に抗して押圧し、破封杆10を押し下げて針管19を同動させ、針管19の尖端部19aを封板3に突き刺して破封する。この状況は図18のようである。
前記破封後、ガスボンベ1内の消火ガスが噴出し、該消火ガスが針管19を介して破封杆10を押し上げ、貫通孔8に噴出後、ノズル孔14から噴口ガイド31に導かれて外部へ噴射される。
一方、この実施形態において、シートベルト35を切断する場合は、前述のようにシートベルト導入溝36を前向きにして片手で凹状曲面部42,43を握持し、他方の手でシートベルト35を保持して、シートベルト導入溝36に挿入する。
この後、シートベルト35の端部をカッター37の刃先37aに接触させ、破封装置2を素早く引き下げ、シートベルト35を切断する。
この状況は図20のようで、先ずシートベルト35の端部がカッター37の刃先37aで切り裂かれ、その切り裂き部がカッター37の両側面に分かれてシートベルト導入溝36の奥部へ移動する。
そして、前記切り裂き部が空隙部56を通過すると、カッター37の切り込み圧力から解放され、その内部応力を解かれるとともに、繊維組織が原状を回復して、ベルト逃がし部52の尖端部へ移動する。
この後、前記切り裂き部は尖端部から分かれて、両側のベルト逃がし面55に沿って奥部へ移動し、それらの切り裂き部を押し開かれ、その拡開作用がシートベルト35の他側端部、つまり切断部側へ伝搬し、シートベルト35ないしカッター37の両側面における密着ないし滞留を防止し、シートベルト35の奥部側への円滑な移動を促す。
こうして、ベルト逃がし部52からカッター37の刃先37aに亘って、シートベルト35が滞留することなく円滑に移動し、カッター37による円滑かつ速やかな切断が行なわれる。
この場合、カッター37にベルト逃がし部52を密接して配置すると、それらの微小な空隙部にシートベルト35が挟み込まれた場合、シートベルト35の移動が停滞して切断不能に陥るため、前記空隙部56は前記事態を未然に防止し得ることとなる。
次に、図21はハンマー部材47の他の形態を拡大して示している。
すなわち、この実施形態のハンマー部材47は、鋼製の保持リング66と、鋼製の硬質部材を焼入れ処理したハンマー軸67とで構成している。
前記保持リング66は皿状に形成され、その中央に通孔68を形成し、保持リング66をガスボンベ1の底部に溶接後、前記通孔68に止め具であるCリング69と一緒にハンマー軸67を挿入し、挿入後、Cリング69を通孔68の内側口縁部のテ−パ面70に係合して、ハンマー軸67を緊密に取り付けている。
前記ハンマー軸67は、保持リング66の高さより長尺の軸状に形成され、その基部に頸部である環状溝71を形成し、先端部に尖端部72を形成して、該尖端部72を保持リング66の外側に突出している。
前記保持リング66の溶接は、ガスボンベ1に所定圧の二酸化炭素を充填し、口元部に封板3をシールした後に行ない、該保持リング66の溶接後にガスボンベ1と保持リング66を同時にメッキする。
この後、焼き入れとメッキ処理したハンマー軸67を用意し、該ハンマー軸67の周面に接着剤を塗布し、その環状溝71に円形断面の弾性を有するCリング69を押し縮めて装着し、この弾圧状態を保持してハンマー軸67を通孔68に挿入する。
前記挿入後、弾性によってCリング69の球面を通孔68の内側口縁部のテーパ面70に係合し、該テーパ面70にCリング69を圧接し、その楔効果を形成するともに、ガスボンベ1とCリング69およびハンマー軸67の隙間に前記接着剤を浸入して固化し、ハンマー軸67を強固かつ緊密に取り付ける。
この場合、保持リング66をガスボンベ1に溶接し、該保持リング66にハンマー軸67を掛け止めることによって、ハンマー軸67をガスボンベ1に溶接してメッキする工程を回避している。
したがって、ハンマー軸67をガスボンベ1に溶接し、それらをメッキする際、ハンマー軸67の尖端部72がガスボンベ1の周面を損傷する事態を未然に防止し得る。
このようにこの実施形態は、既設の設備によってガスボンベ1へのガスの充填やメッキ処理、およびそれらの手順を変えることなく、確実かつ安全にハンマー部材47を取り付けられる。
図22はガス噴射器具の車室内での設置状況を示している。
すなわち、運転席に隣接するドア73の内側に設けた凹状のドアポケット74に、ガスボンベ1を装填した破封装置2を収納した細長袋状の保護ケ−ス75を収容している。
前記保護ケース75は柔軟な発泡ポリウレタン樹脂板を逢着し、その一端を閉塞し他端を開口して構成され、該開口部に開閉ベルト76の一端を掛け渡して着脱可能に取り付けている。
前記保護ケース75の周面の二位置に取付ベルト77,78の一端を逢着し、その他端にホック等の簡便な止め具79を取り付け、該止め具79をドアポケット74の外側壁に埋設したホック等の簡便な止め具(図示略)に着脱可能に取り付け、保護ケース75を定位置に設置している。
前記取付ベルト77,78の他端に手掛片80を逢着し、該手掛片80を運転席側に臨ませて表出している。ガス噴射器具の使用に際しては、片手で手掛片80を保持し、これを引き上げて止め具の固定を取り外し、ドアポケット74から保護ケース75を取り出す。
保護ケース75の取り出し後、開閉ベルト76の一端を掛け外し、前記ケース75から破封装置2を取り出し、消火作業やシートベルト35の切断、またはウィンドガラス81の破壊を実行可能にしている。図中、82はドアトリム、83はパワーウィンド装置である。
図23乃至図25は本発明の第4の実施形態を示し、この実施形態は破封装置2を収納する有底の保護ケース84を示し、該ケース84の底部でハンマー部材47を被覆し、破封装置2の持ち運びと車室での設置の安全性を図り、例えば保護ケース84をヘッドレスト(図示略)の内部や、フロアシート(図示略)の適所にクリップを介して定位置に設置している。
前記保護ケース84は、軽量かつ柔軟な発泡樹脂によって略縦長の袋状に形成され、その上部に胴部を斜切した上側開口部85を形成し、該上側開口部85に、破封ノブ22とタブ24、摘み部24a、シートベルトガイド34、シートベルト導入溝36、カッター37を表出して収納している。
前記保護ケース84の上側開口部85と他側の下部に、下側開口部86を形成し、該下側開口部86にガスボンベ1の周面を表出して配置している。図中、87は上側開口部63の周囲に形成した大小異径の複数の透孔で、そのうちの一つを噴射ガイド31に対応させて開口している。
この場合、ウィンドガラス50の破壊時は、保護ケース62から破封装置2を取り出して行なうが、その際、上側開口部85と下側開口部86、透孔87が、破封装置2に対する保護ケース84の接触ないし密着力を軽減するため、保護ケース84から破封装置2を速やかに取り出せる。
図26乃至図28は本発明の第5の実施形態を示し、この実施形態は破封後にガスボンベから噴出した消火ガスの放出を阻止し、消火ガスの空費を防止するとともに、消火ガスを火元に向けて正確に噴射可能にし、消火ガスの有効利用と初期消火の実効を図り、しかも構成を簡潔にし部品点数を低減した、制御弁を有する家庭用または車載用の消火ガス噴射器を示している。
前記第5の実施形態において88は合成樹脂製の略中空筒状のケースで、中心部を縦方向に二つ割り成形した一対のカットケースを接合して構成され、その下端部周面にネジ部89が形成され、該ネジ部89に有底のキャップ90を取り付けている。
前記ケース88の上端部に開口部91が形成され、該開口部91に破封操作部材である操作レバー92が、上下に回動可能に取り付けられている。前記操作レバー92は開口部91と略等幅の合成樹脂板で構成され、その一端に突設したピン93をケース88に形成した縦長の長孔94に摺動可能に挿入し、この他端部をケース88の外側後方に突出している。
図中、92aは操作レバー92の下面中央部に突設した係合凸部で、後述する制御弁の上端部と係合可能に配置され、該係合凸部92aに安全ピン95が差し込まれている。92bは操作レバー92の他端部に形成した凹状の手掛け部で、ケース88の後方に突出している。
前記安全ピン95はケース88と操作レバー92の中央部を貫通して差し込まれ、その一端の把持部(図示略)をケース88の外側に突出して配置され、常時は操作レバー92の押圧操作を不能にし、誤った破封を阻止可能にする一方、前記把持部(図示略)を介し安全ピン95を引き抜いた際、操作レバー92の押圧操作を可能にしている。
前記ケース88の内部に小形のガスボンベ1が収容され、その底部をキャップ90内に収容していて、該ガスボンベ1の口元部周面にネジ部4が形成され、該ネジ部4をボンベホルダ5のネジ孔7にねじ込んで取り付けている
前記ボンベホルダ5はアルミニウムダイカストによって円筒状に形成され、その下端部に前記ネジ孔7が開口され、該ネジ孔7の上方に、貫通孔8とバルブ孔96、および通孔97とが互いに連通して形成され、かつそれらは内径を順次縮径して形成されている。
前記ボンベホルダ5の中高部周面に、ケース88に設けた噴口ガイド31に連通する噴口13が形成され、該噴口13の底部にノズル孔14が形成され、該ノズル孔14が前記バルブ孔96に連通している。
前記バルブ孔96に、破封杆10と一体に構成した制御弁98が摺動可能に挿入され、その上端部をボンベホルダ5の上面に出没可能に配置し、その突出時に前記係合凸部92aと係合可能に配置している。
前記制御弁98の下端部に破封部材である針管19が突設され、その尖端部19aを封板3の直上に配置している。この場合、針管19は必ずしも管状に構成する必要はない。
前記制御弁98は略段付き棒状に形成され、その大径部の周面の上下位置に少なくとも二つのOリング99,100を装着し、該Oリング99,100を介してバルブ孔96とノズル孔14との気密を保持可能にしている。
前記制御弁98の下端部と封板3との間にバネ20が介挿され、該バネ20の弾性を介して制御弁98を上方に付勢し、該制御弁98の中間部に形成した段部98aを通孔97の下側開口縁に係合可能にしている。
前記制御弁98は常時は、下側に配置したOリング100をノズル孔14の内側口縁部に位置付け、該ノズル孔14を閉塞可能にしており、操作レバー92の押圧操作による封板3の破封時は、前記長孔94によって操作レバー92ないし制御弁98の下動変位を規制し、上側に配置したOリング99をノズル孔14の内側口縁部に位置付け、該ノズル孔14を閉塞可能にしている。
そして、破封後の操作レバー92の押圧操作による消火ガスの噴出時、Oリング99,100をノズル孔14の内側口縁部の上下に位置付け、かつ下側のOリング100を貫通孔8側に位置付けて、該貫通孔8をノズル孔14に連通させ、ノズル孔14から消火ガスを火元へ噴出可能にしている。
図中、101はボンベホルダ5の上面に形成した凹部で、該凹部101と操作レバー92との間にレバースプリング102が介挿され、該スプリング102の弾性を介して操作レバー92を上方へ付勢している。3aは破封された封板3の封孔である。
この実施形態の消火ガス噴射器は、従来のガス噴射器にボンベホルダ5の周囲に配置する、アウターハウジングや破封ホルダ、ピン、プッシュロッド等を省略し、ケース88の内部上方にボンベホルダ5のみを配置しているから、部品点数が低減し構成が簡潔になって、それらの組み付けが容易になり、消火ガス噴射器の小形軽量化と低廉化を図れる。
また、この実施形態の制御弁98は破封杆10の同軸周面の所定位置に、二つのOリング99,100を取り付ける環状溝を形成するだけで良いから、従来のこの種の制御弁に比べ、構成が簡単で部品点数が少なく、これを容易かつ安価に製作し得る。
前記消火ガス噴射器は、その使用前にキャップ90を取り外し、ケース88の底部からガスボンベ1を挿入し、口元のネジ部4をボンベホルダ5のネジ孔7にねじ込んでガスボンベ1を取り付け、ケース88の下端部にキャップ90をねじ込んで使用される。
このような消火ガス噴射器は、その消火操作前は、Oリング100がノズル孔14の内側口縁部に位置し、該口縁部を閉塞するとともに、ガイド孔8ないしバルブ孔96とノズル孔14とが遮断されている。
また、制御弁98がバネ20の弾性によって上方へ付勢され、その上端部がボンベホルダ5の上面から突出して、操作レバー92の係合凸部92aに係合している。
前記操作レバー92は、その中央部に安全ピン95が差し込まれ、該ピン95が長孔94の上端に係合して、操作レバー92の作動を阻止し、更に針管19が封板3の上方に位置して、その破封操作を待機している。この状況は図26のようである。
次に、消火時は、把持部(図示略)を介して安全ピン95を引き抜き、操作レバー92のロックを解除後、該操作レバー92の上部中央をバネ20の弾性に抗して押し下げる。
このようにすると、操作レバー92がピン93を介し長孔94に沿って略水平に下動し、係合凸部92aが破封杆10の上端部を押圧して、制御弁98をバルブスプリング102の弾性に抗して押し下げる。
このため、針管19が制御弁98に同動し、その尖端部19aが封板3に突き刺さって破封する。この状況は図27のようである。
前記破封時には、Oリング99がノズル孔14の内側口縁部に移動して該ノズル孔14を閉塞し、ノズル孔14と貫通孔8とを遮断する。
したがって、前記破封によってガスボンベ1から消火ガスが噴出し、これが貫通孔8に流出しても、該消火ガスがノズル孔14から流出することはない。
破封後、操作レバー92から手を離すと、制御弁98がバネ20によって押し上げられ、Oリング100が図26の原位置へ移動してノズル孔14をシールし、また操作レバー92が破封杆10に係合して押し上げられ、ピン93が長孔94の上端部に係合して図26の原位置へ移動する。
したがって、破封後、封板3の破封口3aから消火ガスが貫通孔8へ勢い良く噴出するが、該消火ガスは前記Oリング100によって、ノズル孔14から外部への流出を阻止され、またOリング99によってバルブ孔96からの漏出も阻止され、貫通孔8に滞留される。
このような状況の下で手掛け部92bに手指を掛け、レバースプリング102に抗して操作レバー92を押し下げると、操作レバー92がピン93を支点に下向きに回動し、破封杆10が係合凸部92aに押圧されて押し下げられる。
このため、Oリング99,100が下方へ移動し、Oリング100がノズル孔14の閉塞を解除して貫通孔8の上部へ移動し、ノズル孔14が貫通孔8に連通するとともに、Oリング99がノズル孔14の内側口縁部直上へ移動して、バルブ孔96をシールする。
この状況は図28のようで、前記破封杆10ないし制御弁980の下動変位は、破封時における下動変位よりも小さいから、Oリング99がノズル孔14を閉塞したり、針管19が封孔3aに挿入されて該封孔3aを閉塞することがなく、ノズル孔14の開口状態を維持し、また破封口3aからの消火ガスの噴出が維持される。
この結果、ノズル孔14から消火ガスが噴口13へ噴出し、噴射ガイド31から外部へ噴出して火元へ噴射される。
このようにこの実施形態の制御弁98は、破封後の噴出した消火ガスを一旦貫通孔8に滞留し、破封後の操作レバー92の操作によって、貫通孔8とノズル孔14とを連通させた際、消火ガスを火元に向けてから正確に噴射さできる。
そして、噴射中、操作レバー92から手を離すと、前述のようにOリング100がノズル孔14をシールするから、消火ガスの噴出が中断され、またOリング99によってバルブ孔96からの漏出も阻止されて、貫通孔8に滞留される。したがって、破封後の未使用の消火ガスの有効利用を図れる。
このように本発明の消火ガス噴射器は、安全部材を咄嗟に容易かつ速やかに取り外し、装填した小形ガスボンベを速やかに破封して、消火ガスを速やかに噴射し初期消火の実効を図れるとともに、車両からの非常脱出機構を備え、車両火災や衝突事故等の車両の非常時に、シートベルトを速やかに切断しウィンドガラスを確実に割って、車両からの速やかな脱出を図れ、専用の脱出装置を要することなく、消火機構と脱出機構を合理的に構成し、しかもガスボンベに対しハンマー部材を合理的かつ安全に取り付けられる一方、破封後の消火ガスの空費を防止し、消火時に火元に向けて消火ガスを確実かつ的確に噴射し得る制御弁を備えた、消火ガス噴射器具であるから、例えば車載用の消火ガス噴射器具に好適である。

Claims (24)

  1. 消火ガスを充填してシールしたガスボンベと、該ガスボンベの口元部を着脱可能に取り付け、内部に貫通孔とノズル孔とを形成したボンベホルダと、該ボンベホルダに摺動可能に装着し、上方へ移動可能に付勢されるとともに、一端に前記シ−ルを破封可能な尖端部を設けた破封杆と、該破封杆の他端部に連係した破封操作部材と、前記破封杆の作動を拘束可能な安全部材と、を備えた消火ガス噴射器具において、前記貫通孔とノズル孔との連通路に制御弁を移動可能に設け、該制御弁の移動を介して前記連通路を断続可能に設けたことを特徴とする消火ガス噴射器。
  2. 前記貫通孔に小径のバルブ孔を形成し、該バルブ孔に前記制御弁を摺動可能に設けた請求項1記載の消火ガス噴射器。
  3. 前記制御弁の周面に少なくとも二つのOリングを離間して装着し、この一方のOリングを介してバルブ孔を気密可能にするとともに、前記破封杆の破封作動前または破封杆の破封作動時、前記何れか一方のOリングをノズル孔の内側開口部に位置付け、前記ノズル孔を閉塞可能にした請求項2記載の消火ガス噴射器。
  4. 破封後、ガスボンベから噴出した消火ガスの圧力を介して、破封杆を原位置復帰可能にするとともに、前記一方のOリングをノズル孔の内側開口部に位置付け、前記ノズル孔を閉塞可能にした請求項3記載の消火ガス噴射器。
  5. 破封後、ガスボンベから噴出した消火ガスを貫通孔に滞留可能にした請求項4記載の消火ガス噴射器。
  6. 破封後、前記破封杆の作動を介して前記一方のOリングにより前記ノズル孔の閉塞を解除可能にし、該ノズル孔から消火ガスを噴出可能にした請求項4または請求項5記載の消火ガス噴射器。
  7. 破封後の破封杆の下動変位を、破封時における下動変位よりも小さく形成した請求項4記載の消火ガス噴射器。
  8. 前記破封操作部材の直下に前記安全部材を側方へ引き抜き可能に配置し、該安全部材と一体のタブを前記破封操作部材上に引き起こし可能に配置した請求項1記載の消火ガス噴射器具。
  9. 前記安全部材を板状またはリング状に形成した請求項8記載の消火ガス噴射器具。
  10. 消火ガスを充填してシールしたガスボンベと、該ガスボンベの口元部を着脱可能に取り付け、内部に貫通孔とノズル孔とを形成したボンベホルダと、該ボンベホルダに摺動可能に装着し、上方へ移動可能に付勢されるとともに、一端に前記シ−ルを破封可能な尖端部を設けた破封杆と、該破封杆の他端部に連係した破封操作部材と、前記破封杆の作動を拘束可能な安全部材と、を備えた消火ガス噴射器具において、前記ガスボンベの底部を表出可能に設け、該ガスボンベの底部に尖端部を有するハンマー部材を取り付けたことを特徴とする消火ガス噴射器具。
  11. 前記消火ガスを充填したガスボンベに前記ハンマー部材を取り付けた請求項10記載の消火ガス噴射器具。
  12. 前記ガスボンベの底部に保持リングを取り付け、該保持リングの内部にハンマー軸の頸部を掛け止め、該ハンマー軸の尖端部を保持リングの外側に突出した請求項10記載の消火ガス噴射器具。
  13. 前記保持リングをガスボンベに取り付け後、保持リングとガスボンベとをメッキした請求項12記載の消火ガス噴射器具。
  14. 前記ハンマー軸の頸部に弾性を有する止め具を装着し、該止め具を保持リングの内側開口部に係合して配置した請求項12または請求項13記載の消火ガス噴射器具。
  15. 前記ボンベホルダの外側に外殻部材を配置し、該外殻部材の周面にシートベルトを挿入可能なシートベルト導入溝を設け、該導入溝に臨ませてカッターを配置した請求項10記載の消火ガス噴射器具。
  16. 前記シートベルト導入溝を前記ノズル孔と反対側に配置した請求項15記載の消火ガス噴射器具。
  17. 前記カッターの内側位置にベルト逃がし部を設けた請求項15記載の消火ガス噴射器具。
  18. 前記ベルト逃がし部を、前記外殻部材と一体成形した請求項17記載の消火ガス噴射器具。
  19. 前記ベルト逃がし部は、シートベルト導入溝の導入方向に沿う横断面が略逆三角形である請求項17記載の消火ガス噴射器具。
  20. 前記ベルト逃がし部は、カッターの後部に近接して配置し、かつシートベルトの切り裂き部に挿入可能な尖端部と、該尖端部に連続して両側に形成され、かつシートベルトの切り裂き部を拡開して移動させる逃がし面とを有する請求項17記載の消火ガス噴射器具。
  21. 前記外殻部材の下部周面に凹状曲面部を設け、該凹状曲面部をガスボンベの上部周面から離間して配置した請求項15記載の消火ガス噴射器具。
  22. 前記凹状曲面部を外殻部材の前後周面に設け、前記凹状曲面部に複数の凹凸部を設けた請求項21記載の消火ガス噴射器具。
  23. ガスボンベを装填した破封装置を収納可能な保護ケースを設け、該保護ケースを自動車のドアポケットに収容可能に形成し、前記保護ケースの周面に手掛けの両端を取り付け、該手掛けの中間部に止め具を設け、該止め具をドアポケットの外面に埋設した掛止具に着脱可能に取り付け、かつ手掛けの先端部を乗員側に臨ませて表出させた請求項21記載の消火ガス噴射器具。
  24. ガスボンベを装填した破封装置を収納可能な保護ケースを設け、該保護ケースを自動車の適所に設置可能に形成し、前記保護ケースの上下位置の互いに反対側に上下側開口部を形成し、前記上側開口部にシートベルト導入溝と破封操作部材を表出させ、下側開口部にガスボンベの周面を表出可能にした請求項21記載の消火ガス噴射器具。
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