JP4743760B2 - ガスボンベの破封装置 - Google Patents
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従来、二酸化炭素消火器として、高圧の二酸化炭素を充填したボンベと、該ボンベに連結した噴射ヘッドと、該噴射ヘッドから噴出した二酸化炭素を火元に向けて保持する略ラッパ形のホ−ン、とを備えたものがある。
請求項3の発明は、前記一の筒体の内部にガイドロッドを軸方向に配置し、該ガイドロッドの一端部に固定ブロックを取付け、該固定ブロックを前記固定側の連結板に取付けるとともに、前記ガイドロッドに前記可動体を摺動可能に設け、該可動体を前記移動側の連結板に取付け、該可動体を固定ブロックと離反方向へ移動可能に付勢し、前記可動体を常時は前記ロック爪に係合可能に配置し、ロック爪と可動体と連結板とを連係させて、複数のガスボンベの同時破封を実現させている。
請求項5の発明は、前記クリック板の周面に複数の凹溝を形成するとともに、前記一の筒体の内面に前記凹溝に係合可能な複数の係止片を突設し、一の筒体の回動変位をクリック板に確実に伝えるようにしている。
請求項7発明は、前記他の筒体内に配置した最前端の可動ブロックに、電源と灯具に導通するバネ状の接触端子の一端を取付け、該接触端子の非導通域に絶縁フィルムを配置し、該絶縁フィルムを超える可動ブロックの変位によって、前記灯具をON可能にし、ガスボンベの破封に連動して灯具を点灯させ、消火作業を安全かつ容易に行なうとともに、避難の安全を図るようにしている。
請求項3の発明は、請求項3の発明は、前記一の筒体の内部にガイドロッドを軸方向に配置し、該ガイドロッドの一端部に固定ブロックを取付け、該固定ブロックを前記固定側の連結板に取付けるとともに、前記ガイドロッドに前記可動体を摺動可能に設け、該可動体を前記移動側の連結板に取付け、該可動体を固定ブロックと離反方向へ移動可能に付勢し、前記可動体を常時は前記ロック爪に係合可能に配置したから、ロック爪と可動体と連結板とを連係させて、複数のガスボンベの同時破封を実現させることができる。
請求項5の発明は、前記クリック板の周面に複数の凹溝を形成するとともに、前記一の筒体の内面に前記凹溝に係合可能な複数の係止片を突設したから、一の筒体の回動変位をクリック板に確実に伝えることができる。
請求項7発明は、前記他の筒体内に配置した最前端の可動ブロックに、電源と灯具に導通するバネ状の接触端子の一端を取付け、該接触端子の非導通域に絶縁フィルムを配置し、該絶縁フィルムを超える可動ブロックの変位によって、前記灯具をON可能にしたから、ガスボンベの破封に連動して灯具を点灯させ、消火作業を安全かつ容易に行なえるとともに、避難の安全を図ることができる。
図中、7は消火器ホルダ−1に形成したビス孔で、該ビス孔7に木ネジ等のビス8が挿入され、該ビス8が前記壁面2にねじ込まれている。
実施形態の消火器4は、全長約730mm、直径約50mmに構成され、それらの断面形状は図2のように握持部9を円形断面に形成し、消火筒10と非常照明部11とを同形の略馬蹄形断面に形成していて、それらの長さ比を略1対4に形成している。
前記握持管12の外周面に、ビ−ド13を有しない平滑面が形成され、該平滑面の中間部に円周方向に大小二つの切欠溝14,15が形成され、該切欠溝14,15にアルミニウムまたは合成樹脂製の摘み片16が剥離可能に取り付けられている。
また、前記ロック爪18は前記切欠溝15に挿入され、常時は後述のクリック板とクラッチ板との間に挿入されて、後述のガスボンベの破封開始動作を阻止可能にしている。
このうち、連結板19,19は消火筒10の内部にビス止めして固定され、連結板20,20は消火筒10の内部に突設した一対のガイド21,21に沿って軸方向に摺動可能に配置されている。
前記ガイドロッド23の他端は、握持管12の閉塞側端面に止め輪24を介して固定され、該ガイドロッド23にアルミダイカスト製のクリック板25が回動可能に嵌合し、またアルミダイカスト製の可動体であるクラッチ板26が摺動可能に嵌合している。
この場合、ナット28の代わりにピンを圧入することでも良く、そのようにすることで部品点数が低減し、ネジ部27の加工も省略し得る。
前記クリック板25の他側端面に複数のドグ孔32が形成され、該ドグ孔32にクラッチ板26に突設した複数のドグ33が係合可能に設けられている。
図中、36はクラッチ板26の周面に突設した凸部で、連結板20の透孔(図示略)に係入している。
前記固定ブロック22とクラッチ板26との間に強力なスプリング38が介挿され、該スプリング38の弾性を介して、クラッチ板26を握持管12の閉塞端側へ移動可能に付勢している。図中、40は握持管12の閉塞端部に装着した合成樹脂製のキャップである
この後、クラッチ板26をスプリング38の弾性によって移動し、ドグ33をドグ孔32に嵌合させて、該クラッチ板26を固定した連結板20,20を、前記空隙37分、移動可能にしている。
前記一対の連結板20,20の所定位置にビス43を介して、アルミダイカスト製の複数の可動ブロック44〜46が等間隔に取り付けられている。
図中、49は前記可動ブロック44〜46の周面に突設した凸部で、連結板19の透孔(図示略)に係入している。
前記ニ−ドルホルダ−52の先端部に真鍮または鋼管製の針管55が突設され、その尖端部を後述するガスボンベの口元部に設けた封板に突き刺し可能にしている。
図中、91は前記固定ブロック22とステムブロック57〜59、および後述する支持ハウジングの周面に突設した凸部で、連結板19の透孔(図示略)に係合している。
前記ガイド孔60,60と通孔61にガイドピン50,50とニ−ドルホルダ−52とが挿入され、常時は可動ブロック44〜46とステムブロック57〜59とが、前記空隙37と略同一の空隙62を形成して、離間している。
前記ガスボンベ64〜66は市販の金属製のものを使用し、これらは実質的に同一の略瓶形に成形され、その形状寸法は外径約4cm、長さ約13cm、風袋約90ccで、内部に約4MPaの二酸化炭素が充填され、充填後、口元部にシ−ル板である封板67〜69が取り付けられている。
図中、70は消火筒10の後端部に取り付けたキャップを兼用する合成樹脂製のボンベ受で、略皿状に樹脂成形されている。
前記ステムブロック57〜59の上面に凹部74が形成され、該カラ−74の底面に前記カラ−72の中間部に連通する導孔75が形成され、該導孔75に折り曲げ可能な銅管製のガス導管76〜78の一端が接続され、それらの他端が真鍮または鋼製のノズル79に接続されている。
前記非常照明部11の前端面の上下位置に、略ラッパ形断面のガス噴出口80と照射口81とが開口され、それらの後端部に前記ノズル79と灯具であるLED82が取り付けられている。図中、83は前記ノズル79に形成した噴口である。
前記支持ハウジング84の下部に電源である電池86が取り付けられ、該電池86に導通する導線87,87が前記LED82のランプケ−ス88に接続されている。
前記接続端子89,90は常時は介在した絶縁フィルムによって導通を遮断され、ガスボンベの破封動作時、前記クラッチ板46が移動し、接続端子90が接続端子89から離反動して絶縁フィルムを通過し、接続端子89,90が接触した際、LED82を点灯可能にしている。
前記消火筒10は、内部に各一対の連結板19,20と、可動ブロック44〜46、ステムブロック57〜59、ガスボンベ64〜66、ガス導管76〜78等を配置している
また、非常照明部11は、内部にノズル83とLED82、電池86、導線87、接続端子89,90等を配置している。
また、固定ブロック22とクラッチ板26、クリック板25をアルミダイカストで所定形状に成形し、その所要部にネジ孔を形成するとともに、ガイドロッド23は鋼材を機械加工し、所定位置にネジ部27を形成する。
また、可動ブロック44〜46、ステムブロック57〜59をアルミダイカストで所定形状に成形し、その所要部にネジ孔を形成するとともに、可動ブロック44〜46の中央に凹孔51を成形し、対角線位置に一対のピン孔を成形し、該孔にガイドピン50を圧入して立設する。
前記ガス導管76〜78は折り曲げ可能な銅管を所定長さに切断し、ニ−ドルホルダ−52は真鍮または鋼材を機械加工し、その一端にネジ孔53を形成し、他端に圧入孔を穿孔し、該孔に真鍮または鋼管製の針管55を圧入する。
ガスボンベ64〜66は市販のものを使用し、内部に二酸化炭素を所定圧に充填し、口元部に封板67〜69を被着する。
このうち、固定ブロック22にガイドロッド23を掛け止め、それらをビス止め等で固定するとともに、ガイドロッド23にスプリング38、クラッチ板26、クリック板25を差し込み、ネジ部27にナット28をねじ込んで、これらの移動を規制する。
そして、前記可動ブロック44〜46のガイドピン50を前記ステムブロック57〜59のガイド孔60,60に所定量挿入し、同時にニ−ドルホルダ−52を通孔61に差し込み、カラ−72内に所定量挿入する。
こうして、前記主要部品を連結板19,20の内側に取り付け後、連結板19,20を保持して、これらのアセンブリを握持管12と消火筒10の内部に収容する。
また、係止板31をクロック板25の周面に形成した凹溝29に嵌合し、ガイドロッド23の後端部を止め輪24で掛け止め、キャップ40を握持管12の後端部に掛け止める
この後、切欠溝15を空隙37に位置合わせし、切欠溝14に摘み片16の係止爪17を挿入し、当該部に適宜な抜け止め手段を講ずるとともに、係合爪18を切欠溝15に差し込み、その下端部を空隙37に挿入する。
そして、前記連結板19,19の凸部91,49と、ビス56,43の止め位置と、各屈曲片48を切欠溝47との係合を介して、各可動ブロック44〜46とステムブロック57〜59とが所定位置に取り付けられ、かつそれらが前記空隙37と同一またはそれ以下の空隙62を形成して離間して配置され、各針管55の尖端部と封板67〜69とが同一の間隔に設定される。
また、各ガス導管76〜78の他端を消火筒10の前部に配管し、これをノズル79に接続して合流可能にするとともに、電池86に接続した導線87をLED82に接続する
そして、前記ノズル79を非常照明部11のガス噴出口80の後端部に取り付け、前記LED82を非常照明部11の照射口81の後端部に取り付け、該非常照明部11を消火筒10の前端部に取り付ける。
前記消火器4を梱包する場合は、周囲に公知の緩衝部材を配置して梱包箱に収容されるが、前述のように細長棒状で小形軽量であるから、多数の消火器4を合理的かつ安価に梱包できる。
しかし、クラッチ板26のドグ37がスプリング38の弾性によって、クリック板25の前端面を押圧し、該クリック板25の回動を抑制し阻止するとともに、クリック板25とクラッチ板26の間に摘み片16のロック爪18が係入し、ドグ33とドグ孔32との係合を阻止する。
したがって、前記握持管12が回り止めされ、またクラッチ板26の移動が阻止されるから、消火器4の搬送時にガスボンベ64〜66が破封される惧れがなく、消火器4の不使用時の安全性が確保される。
したがって、クラッチ板36が移動を阻止され、該クラッチ板36の周面に取り付けた連結板20,20の移動を阻止する。
前記摘み片16は握持管12の中間部の外周面に取り付けられ、その把持部が上位に位置して外側へ若干反り返っている。この状況は図1のようである。
この後、握持管12を軸周りに回動し、握持管12の内面に突設した係止片31を同動させる。このようにすると、握持管12の回動力が係止片31に嵌合する凹溝31を介して、クリック板25に伝達され、該クリック板25が回動する。
この状況は図18および図19のようで、前記クラッチ26が前記空隙37分移動し、該クラッチ26に取り付けた連結板20,20がこれに同動する。
前記破封後、可動ブロック44〜46は前記空隙37分移動し、封板67〜69を貫通したところで停止する。
実施形態では、各可動ブロック44〜46がステムブロック57〜59に当接し、または係合可能な近接位置で停止する。この状況は図20乃至図23のようである。
この場合、前記噴射した二酸化炭素の一部は、噴口83から噴出後に断熱膨張してドライアイス化し、これが気体状の二酸化炭素と混合して火元に噴射される。
したがって、火元周辺の温度が下がるとともに、火元周辺に対する酸素の供給を遮断するから、消火作用が効率良く機能し速やかに消火する。
したがって、ノズル79から噴出後、二酸化炭素の全てがドライアイス化することはなく、噴口部周辺が凝結し目詰まりを起こす惧れがないから、安定した消化作用を得られる
このため、接触端子89,90が導通してLED82の電源回路が閉成し、LED82が点灯する。したがって、LED82の照射光が照射口81から放射されて、火元周辺を照らすから、暗がりや停電下での消火操作を容易かつ安全に行なえ、また非常照明部11が赤色に点灯することで、避難誘導灯としても機能する。
また、前記封板67〜69を前述のように機械的に破封しているから、従来のような電気点火式のスクイブを爆発させる構造のものに比べて、安全かつ簡便に操作できる。
この後、使用済みのガスボンベ64〜66は、消火筒10を解体して取り出し、この後二酸化炭素を再充填することで、再利用し得る。
この実施形態は、固定ブロック22の後端部に平面略コ字形状の係合溝92を形成し、該溝92の上方の握持管12に切欠溝15,14を形成し、前記切欠溝15に摘み片16のロック爪18を係合可能に配置し、握持管12の回動を阻止可能にしている。
したがって、消火器4の梱包時や搬送時における握持管12の回動を阻止し、クラッチ板26の移動を未然に阻止して、ガスボンベ64〜66の破封防止を強化し、使用上の安全性を強化している。
また、この実施形態のように摘み片16を握持管12の端部に配置することによって、握持部9の握持スペ−スを広く確保し、消火器4の保持の容易化と安定した使用を図るようにしている。
また、本発明装置をカ−トリッジ式ガスボンベを使用した車載用の二酸化炭素消火器に使用しても良く、その場合は衝撃や振動による誤作動に配慮して、車室の適所に設置する
10 他の筒体(消火筒)
12 一の筒体(握持管)
16 操作片(摘み片)
19,20 連結板
22 固定ブロック
26 可動体(クラッチ板)
44〜46 可動ブロック
55 針管
57〜59 ステムブロック
64〜66 ガスボンベ
67〜69 シ−ル板(封止板)
76〜78 ガス導管
82 灯具(LED)
Claims (7)
- 外側に表出する二つの筒体を同軸上に配置し、その一の筒体を周方向に回動可能に設け、該一の筒体の周面にロック爪を形成した操作片を設け、前記ロック爪を一の筒体内部の構成部若しくは収納物と係脱可能に設け、前記ロック爪を常時は前記構成部若しくは収納物に係合し、前記一の筒体の回動を不可能にするとともに、前記操作片の操作を介して前記ロック爪の係合を解除し、前記一の筒体を回動可能にする一方、前記一の筒体の内部に軸方向に移動可能な可動体を設け、該可動体を前記ロック爪の係合解除後に移動可能に設け、前記他の筒体に単一または複数のガスボンベと、該ガスボンベのシ−ル板を破封可能な針管とを離間して配置し、前記ガスボンベと針管の何れか一方または双方を近接移動可能に設け、前記可動体の作動に連動して前記針管またはガスボンベを移動し、前記シ−ル板を破封可能にしたガスボンベの破封装置において、前記一および他の筒体の内部に各一対の二組の連結板を配置し、その一組の連結板を前記可動体の作動に連動して軸方向に移動可能に設け、該連結板の間に複数の可動ブロックを離間して取付け、該可動ブロックに前記針管を突設したニ−ドルホルダ−を突設する一方、前記一および他の筒体の内部に他の一組の連結板を固定し、該連結板の間に複数のステムブロックを離間して取付け、各ステムブロックを前記可動ブロックに対向配置し、各ステムブロックの一側に前記ニ−ドルホルダ−を摺動可能に挿入し、該ステムブロックの他側にガスボンベの口元部を着脱可能に装着し、前記可動体の作動に前記一組の連結板を連動し、前記可動ブロックに設けたニ−ドルホルダ−ないし針管を、各ステムブロックのガスボンベの口元部側へ移動可能に設け、前記複数のガスボンベを同時に破封可能にしたことを特徴とするガスボンベの破封装置。
- 前記一および他の筒体の内部に、前記二組の連結板を等角度位置に配置した請求項1記載のガスボンベの破封装置。
- 前記一の筒体の内部にガイドロッドを軸方向に配置し、該ガイドロッドの一端部に固定ブロックを取付け、該固定ブロックを前記固定側の連結板に取付けるとともに、前記ガイドロッドに前記可動体を摺動可能に設け、該可動体を前記移動側の連結板に取付け、該可動体を固定ブロックと離反方向へ移動可能に付勢し、前記可動体を常時は前記ロック爪に係合可能に配置した請求項1記載のガスボンベの破封装置。
- 前記可動体の移動側に複数のドグを突設するとともに、前記ガイドロッドに前記可動体と離間してクリック板を固定し、該クリック板に前記ドグと係合可能な複数のドグ孔を形成し、常時は可動体とクリック板との間にロック爪を係合可能に配置した請求項3記載のガスボンベの破封装置。
- 前記クリック板の周面に複数の凹溝を形成するとともに、前記一の筒体の内面に前記凹溝に係合可能な複数の係止片を突設した請求項3記載のガスボンベの破封装置。
- 前記固定ブロックの端部に平面コ字形状の係合溝を形成し、該係合溝に臨む一の筒体の周面に切欠溝を形成し、該切欠溝および係合溝に前記ロック爪を係合可能に配置した請求項3記載のガスボンベの破封装置。
- 前記他の筒体内に配置した最前端の可動ブロックに、電源と灯具に導通するバネ状の接触端子の一端を取付け、該接触端子の非導通域に絶縁フィルムを配置し、該絶縁フィルムを超える可動ブロックの変位によって、前記灯具をON可能にした請求項1記載のガスボンベの破封装置。
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