WO2006098098A1

WO2006098098A1 - ガスボンベの破封装置

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Publication number: WO2006098098A1
Application number: PCT/JP2006/302013
Authority: WO
Inventors: Hideo Yoshida
Original assignee: Hideo Yoshida
Priority date: 2005-03-15
Filing date: 2006-02-07
Publication date: 2006-09-21
Also published as: EP1859836B1; MY139845A; EP1859836A4; KR20060122866A; US7419010B2; KR100839737B1; TW200700108A; US20070295519A1; TWI303176B; DE602006019386D1; EP1859836A1

Description

明細書

ガスボンベの破封装置

技術分野

[0001] 本発明は、例えば力一トリッジ式ガスボンベを使用した家庭用若しくは事務所用または車載用の二酸ィ匕炭素消火器に好適で、筒体に複数のガスボンベをコンパクトに収容し、その小形軽量化と外観の向上を図るとともに、これらのガスボンベを簡便かつ安全に一時に破封し、多量のガスを迅速かつ安全に使用でき、しかもガスボンベの破封後のドライアイスの凝結や流路の閉塞を防止して、安定したガスの噴出状態を得られる、ガスボンベの破封装置に関する。

背景技術

[0002] 二酸ィ匕炭素消火器は、電気設備や油火災の消火器として、また使用後の汚損がなぐ長期に亘つて品質が安定している等の理由から、広く使用されている。

従来、二酸ィ匕炭素消火器として、高圧の二酸ィ匕炭素を充填したボンベと、該ボンべに連結した噴射ヘッドと、該噴射ヘッドから噴出した二酸ィ匕炭素を火元に向けて保持する略ラッパ形のホ—ン、とを備えたものがある。

[0003] 前記消火器は、ボンべ内の二酸化炭素を噴出し、これをホーンの内壁にドライアイスとして凝結させ、該ドライアイスを気体噴射した二酸化炭素によって飛散させ、ドラィアイスと二酸化炭素の混合体を、ホーンの開口部力も火元へ向けて噴出させていた (例えば、特許文献 1参照)。

[0004] しかし、前記二酸化炭素消火器は、その消火に際し先ず安全栓を引き抜き、固定レバ一を把持して操作ノヽンドルを握り、ホ一ンを保持して開口部を火元へ向ける、煩雑な操作を要して手間が掛かり、消火の迅速性に応じられない上に、大形重量で取り扱い辛ぐまた占有スペースが大きくなつて設置スペースの確保が難しぐし力も二酸ィ匕炭素の一部をドライアイス状にして使用するため、その凝結によって噴口が目詰まりを起こし、安定した消火作用が得られなくなる惧れがあった。

[0005] また、他の加圧式消火器として、内部に粉末消火薬剤を充填した容器本体と、容器本体の上部に内の上部取り付けたヘッド部と、該ヘッド部にねじ込んで容器本体内部に取り付けられ、内部に二酸ィヒ炭素と窒素ガスを充填した加圧ガスボンベと、ハンドルと、ハンドル操作に連動して加圧ガスボンベの封板を破封する穿針体と、容器本体内に配管した消火薬剤吐出管と、放射ノズル、とを備えたものがある。

[0006] 前記消火器は、その消火に際し先ず安全栓を引き抜き、ハンドルを操作して穿針体を下降させ、加圧ガスボンベの封板を破封して内部の二酸ィ匕炭素を容器本体内部に放出し、この二酸ィ匕炭素を窒素ガスによって順次押し出し、該二酸化炭素によつて粉末消火薬剤を消火薬剤吐出管に導き、これを放射ノズルカゝら火元へ向けて噴出させていた (例えば、特許文献 2参照)。

[0007] しかし、前記粉末消火薬剤消火器は、消火に際し先ず安全栓を引き抜き、ハンドルを操作して穿針体を下降させ、加圧ガスボンベの封板を破封して放射ノズルを火元へ向ける、煩雑な操作を要して手間が掛かり、消火の迅速性に応じられない上に、大形重量で取り扱い辛ぐまた占有スペースが大きくなつて設置スペースの確保が難しぐし力も加圧ガスボンベの容量が概して小さいため、粉末消火薬剤が短期かつ小容量に噴出し、充分な消火作用を得られないという問題があった。

[0008] このような問題を解決するものとして、複数の小形ボンべをベースにねじ込んで取り付け、該べ—スにカツタ本体を摺動可能に設け、該カツタ本体の一側に複数のカツタをボンベの封止板に向けて対向配置し、前記カツタ本体の他側に中空のケースを設け、該ケ—スに電気点火式のスクイブを備えたピストンを摺動可能に収容し、前記スクイブを爆発させてピストンを移動し、前記カツタを封止板に突き刺して破封し、小形ボンべ内のガスを外部へ取り出すようにしたボンべ破封装置が知られている（例えば、特許文献 3および 4)参照)。

[0009] しかし、前記破封装置はボンベの封止板の破封に大きな力を要し、しかもその破封手段に電気点火式のスクイブを使用し、スクイブに封入したガスを電気点火方式で爆発させて破封する手法を用いるため、設備が大掛力りで精巧かつ高価になるとともに、操作の簡便性と迅速性および安全性を得難ぐし力も複数のボンべを並置しているため、装置が大形化して取り扱い辛ぐ消火器ないし家庭用の小形消火器に採用し難い。

[0010] 特許文献 1 :特開平 7— 51398号公報

特許文献 2：実開平 5— 88559号公報特許文献 3：実開平 7— 12700号公報

特許文献 4：実開昭 62— 24199号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0011] 本発明は、例えば力一トリッジ式ガスボンベを使用した家庭用若しくは事務所用または車載用の二酸ィ匕炭素消火器に好適で、筒体に複数のガスボンベをコンパクトに収容し、その小形軽量化と外観の向上を図るとともに、これらのガスボンベを簡便かつ安全に一時に破封し、多量のガスを迅速かつ安全に使用でき、しかもガスボンベの破封後のドライアイスの凝結や流路の閉塞を防止して、安定したガスの噴出状態を得られる、ガスボンベの破封装を提供することである。

課題を解決するための手段

[0012] 本発明のガスボンベの破封装置は、内部にガスを充填し、かつ開口部を封板でシールしたガスボンベと、該ガスボンベを収容可能な中空の筒体と、前記筒体の定位置でガスボンベの開口部を保持可能なボンべホルダーと、前記封板を破封可能な尖端部を有し、外部に充填ガスを導出可能にした針管と、該針管を保持可能な針管ホルダとを備え、前記ボンべホルダと針管ホルダとを離間して配置し、前記針管ホルダーと前記封板とを相対的に近接移動可能に設けたガスボンベの破封装置において、前記筒体の内部に複数のボンべホルダーと針管ホルダーとを設け、前記筒体の内部に複数のガスボンベを同軸方向に収容し、各ボンべホルダまたは各針管ホルダ—を一時に移動可能に設け、各ガスボンベの封板を略一時に破封可能にし、複数のガスボンベを一時に破封して、充填したガスを一時に噴出可能にし、その噴射量の増量と、迅速かつ確実なガスの噴射効果を得られ、例えば消火器による消火作用を増進するようにして、る。

[0013] また、本発明は、筒体の内部に収容した複数のガスボンベの開口部を同一方向に配置し、構成の簡潔化と組み立ての容易化を図るようにして、る。

更に、本発明は、前記筒体の内部に収容した複数のガスボンベの開口部を互いに向き合わせて配置し、針管ホルダ -の合理的な使用を図るようにして、る。

本発明は、各ガスボンベとの間にガス導管を直列に接続し、該ガス導管を単一のノズルに連通し、ガス導管の配管の容易化と配管スぺ—スのコンパクトィ匕を図り、筒体なヽし破封装置の小形軽量ィ匕を図るようにして、る。

本発明は、各ガスボンベ毎にガス導管を各ノズルに接続し、ガスボンベ毎のガスの噴射を得られるようにして、る。

[0014] また、本発明は、前記筒体の先端部に単一または複数のノズルを設け、複数のガスボンべ力のガスの噴射形態を用途に応じて選択し得るようにして!/、る。

更に、本発明は、前記筒体の先端部に灯具を設け、該灯具を前記破封動作に連動して点灯可能にし、夜間や停電下でのガスの噴射を確実かつ容易に行なえるとともに、非常灯としても利用でき、例えば消火器による消火を確実かつ容易に行なえるとともに、避難用照明として利用し得るようにしている。

本発明は、前記筒体の先端部に粉末消火薬剤を収容した容器を設け、該容器に前記ガス導管の下流側端部を接続し、該容器を前記ノズルに連通し、ガスボンベのガスを利用した粉末消火器を得られるようにしてヽる。

[0015] また、本発明は、前記筒体の内部に収容可能な少なくとも一対の連結板を設け、該連結板の間に前記ガスボンベとボンべホルダと針管ホルダとを配置し、かっこれらを保持可能にして、連結板を介し、ガスボンベとボンべホルダーと針管ホルダーとの組み付けを容易に行なえるようにして、る。

更に、本発明は、前記各針管の尖端部を前記封板の中心線上に配置し、針管による封板の破封を容易かつ確実に行なえるようにして、る。

本発明は、前記充填ガスが高圧の二酸化炭素で、簡易な消火器に好適であり、従来のものに比べ、小形軽量化と使用の簡便化、体裁の向上を図るようにしている。

[0016] 本発明のガスボンベの破封装置は、内部にガスを充填し、かつ開口部を封板でシールしたガスボンベと、該ガスボンベを収容可能な中空の筒体と、前記筒体の定位置でガスボンベの開口部を保持可能なボンべホルダーと、前記封板を破封可能な尖端部を有し、外部に充填ガスを導出可能にした針管と、該針管を保持可能な針管ホルダとを備え、前記ボンべホルダと針管ホルダとを離間して配置し、前記針管ホルダーと前記封板とを相対的に近接移動可能に設けたガスボンベの破封装置において、複数の筒体を同軸上に接続し、かつ前記筒体の一方を折り曲げまたは回動可能に設け、前記筒体の内部に単一または複数のボンべホルダーと針管ホルダーとを設けるとともに、単一または複数のガスボンベを同軸方向に収容し、前記ボンべホルダまたは針管ホルダを一時に移動可能に設け、各ガスボンベの封板を略一時に破封可能にし、複数の筒体の一方を折り曲げまたは回動することによって、複数のガスボンベを一時に破封し、充填したガスを一時に噴出可能にして、簡単な操作で迅速かつ確実にガスを噴射し、噴射量の増量効果を得られて、例えば消火器による消火作用を増進するようにして、る。

[0017] また、本発明は、前記筒体の接続部に、一方の筒体の折り曲げ変位に連動可能なカムを設け、該カムの回動域に臨ませてガスボンベの底部若しくは針管ホルダまたは双方を配置し、カムの作動によってガスボンベ若しくは針管ホルダまたは双方を作動し、各ガスボンベを一時に破封して、充填したガスを一時に噴出し得るようにしている。

更に、本発明は、前記他方の筒体の内部に、複数のガスボンベを近接移動可能に収容し、該ガスボンベを開口部を向き合わせて配置し、前記開口部の間に、両側に針管を設けた針管ホルダを配置し、針管ホルダの合理的な構成と構成の簡潔化を図るようにしている。

[0018] 本発明は、前記回動可能な一方の筒体に、該筒体の所定回動角度後に軸方向へ変位可能な可動体を設け、他方の筒体の内部に複数のボンべホルダーと針管ホルダーを設けるとともに、複数のガスボンベを同軸方向に収容し、前記可動体の変位に連動して、各針管ホルダーをボンべホルダー側へ一時に近接移動可能に配置し、筒体の回動操作によって各ガスボンベを一時に破封し、充填したガスを一時に噴出し得るようにしている。

また、本発明は、前記複数の筒体の内部に、少なくとも一対の連結板を軸方向に移動可能に設け、該連結板に前記可動体と、前記複数の針管ホルダーとを取り付け、前記可動体の作動に複数の針管ホルダーの作動を連動し、可動体によって各針管による破封を実現し得るようにして、る。

[0019] 更に、本発明は、前記複数の筒体の内部に、少なくとも一対の連結板を定位置に配置し、該連結板に前記複数のボンべホルダーを取り付け、ガスボンベを定位置で保持させるようにして、可動体による各針管の破封の実効を図るようにして、る。本発明は、前記回動可能な一方の筒体の周面に操作片を設け、該操作片のロック爪を前記可動体に係脱可能に設け、該可動体を軸方向へ移動可能に付勢し、操作片のロック解除操作によって可動体を作動し、破封装置の使用上の安全性を図るようにしている。

[0020] また、本発明は、前記回動可能な一方の筒体の端部側内部に固定部材を定位置に設け、該固定部材に係合溝を形成し、該係合溝に前記操作片のロック爪を係脱可能に設け、前記ロック爪によって一方の筒体を回り止めし、破封装置の使用上の安全性を強化するとともに、前記一方の筒体の広い把持スぺ—スを確保し、使用上の容易化を図るようにしている。

更に、本発明は、前記筒体の接続部に接合リングを剥離可能に設け、該接合リングの剥離を介して、前記筒体の一方を折り曲げ可能にし、破封装置の使用上の安全性を確保するようにしている。

発明の効果

[0021] 本発明のガスボンベの破封装置は、筒体の内部に複数のボンべホルダーと針管ホルダ一とを設け、前記筒体の内部に複数のガスボンベを同軸方向に収容し、各ボンベホルダーまたは各針管ホルダーを一時に移動可能に設け、各ガスボンベの封板を略一時に破封可能にしたから、複数のガスボンベを一時に破封して、充填したガスを一時に噴出することができ、その噴射量の増量と、迅速かつ確実なガスの噴射効果を得られ、例えば消火器による消火作用を増進することができる。

[0022] また、本発明は、筒体の内部に収容した複数のガスボンベの開口部を同一方向に配置したから、構成の簡潔化と組み立ての容易化を図ることができる。

更に、本発明は、前記筒体の内部に収容した複数のガスボンベの開口部を互いに向き合わせて配置したから、針管ホルダーの合理的な使用を図ることができる。

本発明は、各ガスボンベとの間にガス導管を直列に接続し、該ガス導管を単一のノズルに連通したから、ガス導管の配管の容易化と配管スペースのコンパクトィ匕を図れ、筒体なヽし破封装置の小形軽量ィ匕を図ることができる。

本発明は、各ガスボンベ毎にガス導管を各ノズルに接続したから、ガスボンベ毎のガスの噴射を得られる効果がある。

[0023] また、本発明は、前記筒体の先端部に単一または複数のノズルを設けたから、複数のガスボンベからのガスの噴射形態を用途に応じて選択することができる。

更に、本発明は、前記筒体の先端部に灯具を設け、該灯具を前記破封動作に連動して点灯可能にしたから、夜間や停電下でのガスの噴射を確実かつ容易に行なえるとともに、非常灯としても利用でき、例えば消火器による消火を確実かつ容易に行なえ、避難用照明としての利用も図ることもできる。

本発明は、前記筒体の先端部に粉末消火薬剤を収容した容器を設け、該容器に前記ガス導管の下流側端部を接続し、該容器を前記ノズルに連通したから、ガスボンベのガスを利用した粉末消火器を得られる効果がある。

[0024] また、本発明は、前記筒体の内部に収容可能な少なくとも一対の連結板を設け、該連結板の間に前記ガスボンベとボンべホルダと針管ホルダとを配置し、かっこれらを保持可能にしたから、連結板を介し、ガスボンベとボンべホルダ—と針管ホルダ -との組み付けを容易に行なうことができる。

更に、本発明は、前記各針管の尖端部を前記封板の中心線上に配置したから、針管による封板の破封を容易かつ確実に行なうことができる。

本発明は、前記充填ガスが高圧の二酸ィ匕炭素であるから、簡易な消火器に好適であり、従来の消火器に比べ、小形軽量化と使用の簡便化、体裁の向上を図ることができる。

[0025] 本発明のガスボンベの破封装置は、複数の筒体を同軸上に接続し、かつ前記筒体の一方を折り曲げまたは回動可能に設け、前記筒体の内部に単一または複数のボンべホルダ一と針管ホルダ一とを設けるとともに、単一または複数のガスボンベを同軸方向に収容し、前記ボンべホルダまたは針管ホルダを一時に移動可能に設け、各ガスボンベの封板を略一時に破封可能にしたから、複数の筒体の一方を折り曲げまたは回動することによって、複数のガスボンベに一時に破封して充填したガスを一時に噴出することができ、簡単な操作で迅速かつ確実にガスを噴射し、その噴射量の増量効果を得られ、例えば消火器による消火作用を増進することができる。

[0026] また、本発明は、前記筒体の接続部に、一方の筒体の折り曲げ変位に連動可能なカムを設け、該カムの回動域に臨ませてガスボンベの底部若しくは針管ホルダまたは双方を配置し、カムの作動によってガスボンベ若しくは針管ホルダまたは双方を作動したから、各ガスボンベを一時に破封して、充填したガスを一時に噴出することができる。

更に、本発明は、前記他方の筒体の内部に、複数のガスボンベを近接移動可能に収容し、該ガスボンベを開口部を向き合わせて配置し、前記開口部の間に、両側に針管を設けた針管ホルダを配置したから、針管ホルダの合理的な構成と構成の簡潔化を図ることができる。

[0027] 本発明は、前記回動可能な一方の筒体に、該筒体の所定回動角度後に軸方向へ変位可能な可動体を設け、他方の筒体の内部に複数のボンべホルダーと針管ホルダーを設けるとともに、複数のガスボンベを同軸方向に収容し、前記可動体の変位に連動して、各針管ホルダをボンべホルダ側へ一時に近接移動可能に配置したから、筒体の回動操作によって各ガスボンベを一時に破封し、充填したガスを一時に噴出することができる。

また、本発明は、前記複数の筒体の内部に、少なくとも一対の連結板を軸方向に移動可能に設け、該連結板に前記可動体と、前記複数の針管ホルダーとを取り付け、前記可動体の作動に複数の針管ホルダーの作動を連動したから、可動体の作動によって、各針管による破封を実現することができる。

[0028] 更に、本発明は、前記複数の筒体の内部に、少なくとも一対の連結板を定位置に配置し、該連結板に前記複数のボンべホルダーを取り付け、ガスボンベを定位置で保持させるようにしたから、可動体による各針管の破封の実効を図ることができる。本発明は、前記回動可能な一方の筒体の周面に操作片を設け、該操作片のロック爪を前記可動体に係脱可能に設け、該可動体を軸方向へ移動可能に付勢したから、操作片のロック解除操作によって可動体を作動し、破封装置の使用上の安全性を図ることができる。

[0029] また、本発明は、前記回動可能な一方の筒体の端部側内部に固定部材を定位置に設け、該固定部材に係合溝を形成し、該係合溝に前記操作片のロック爪を係脱可能に設けたから、前記ロック爪によって一方の筒体を回り止めし、破封装置の使用上の安全性を強化するとともに、前記一方の筒体の広い把持スペースを確保し、使用上の容易化を図ることができる。

更に、本発明は、前記筒体の接続部に接合リングを剥離可能に設け、該接合リングの剥離を介して、前記筒体の一方を折り曲げ可能にし、破封装置の使用上の安全性を確保することができる。

図面の簡単な説明

[0030] [図 1]本発明を適用した二酸化炭素消火器の設置状態を示す正面図である。

[図 2]図 1の右側面図である。

[図 3]図 1の平面図で、拡大して示している。

[図 4]図 1の拡大平面図で、表示ボドを折り畳んだ状況 (梱包時)を示して、る。

[図 5]本発明を適用した二酸ィ匕炭素消火器の内部構造を縦断して示す断面図で、消火器の使用前の状況を示して、る。

[0031] [図 6]図 5の縦断方向と直交して切断した横断面図である。

[図 7]本発明を適用した二酸ィ匕炭素消火器の主要部材を分解して示す斜視図である [図 8]図 5の要部を拡大して示す断面図で、第 1の筒体側の内部構造を示している。

[図 9]図 5の要部を拡大して示す断面図で、第 2の筒体側の内部構造を示している。

[図 10]図 6の要部を拡大して示す断面図で、第 1の筒体側の内部構造を示している。

[0032] [図 11]図 6の要部を拡大して示す断面図で、第 2の筒体側の内部構造を示している。

[図 12]図 8の A— A線に沿う断面図で、若干拡大して示している。

[図 13]図 8の B— B線に沿う断面図で、若干拡大して示している。

[図 14]図 8の C— C線に沿う断面図で、若干拡大して示して!/、る。

[図 15]図 9の D— D線に沿う断面図で、若干拡大して示して!/、る。

[0033] [図 16]本発明を適用した二酸ィ匕炭素消火器の内部構造を示す断面図で、第 1の筒体を折り曲げた消火器の使用状況を示して、る。

[図 17]図 16の要部を拡大して示す断面図で、第 1の筒体の内部構造を示している。

[図 18]図 16の要部を拡大して示す断面図で、第 2の筒体の内部構造を示している。

[図 19]本発明の第 2の実施形態に適用した二酸ィ匕炭素消火器の第 2の筒体の先端部の平面図で、若干拡大して示している。 [0034] [図 20]本発明の第 2の実施形態に適用した二酸ィ匕炭素消火器の内部構造を縦断して示す断面図である。

[図 21]本発明の第 3の実施形態に適用した二酸ィ匕炭素消火器の内部構造を示す断面図である。

[図 22]本発明の第 4の実施形態に適用した粉末消火薬剤入り消火器の内部構造を示す断面図である。

[0035] [図 23]本発明の第 5の実施形態に適用した二酸化炭素消火器の設置状態を示す正面図である。

[図 24]前記第 5の実施形態に適用した二酸化炭素消火器の外観を示す斜視図である。

[図 25]図 23の E—E線に沿う拡大断面図である。

[図 26]前記第 5の実施形態に適用した消火器ホルダーを拡大して示す平面図である [図 27]図 26の F—F線に沿う拡大断面図である。

[0036] [図 28]前記第 5の実施形態に適用した二酸ィ匕炭素消火器の横断面図である。

[図 29]前記第 5の実施形態に適用した二酸ィ匕炭素消火器の縦断面図である。

[図 30]前記第 5の実施形態を適用した二酸化炭素消火器の要部を分解して示す斜視図である。

[図 31]図 28の要部を拡大して示す断面図で、破封作動前の第 1の筒体の内部構造を示している。

[0037] [図 32]図 31の G— G線に沿う断面図である。

[図 33]図 32の H—H線に沿う断面図である。

[0038] [図 34]図 28の要部を拡大して示す断面図で、破封作動前の第 2の筒体の中間部の内部構造を示している。

[図 35]図 34の I—I線に沿う断面図である。

[図 36]図 35の J J線に沿う断面図である。

[図 37]図 28の要部を拡大して示す断面図で、破封作動後の第 2の筒体の先端部の内部構造を示している。

[図 38]図 37の K—K線に沿う断面図である。 [0039] [図 39]図 38の L L線に沿う断面図である。

[図 40]図 28の要部を拡大して示す断面図で、破封作動後の第 1の筒体の内部構造を示している。

[図 41]図 40の M— M線に沿う断面図である。

[図 42]図 28の要部を拡大して示す断面図で、破封作動後の第 2の筒体の中間部の内部構造を示している。

[図 43]図 42の N— N線に沿う断面図である。

[0040] [図 44]図 28の要部を拡大して示す断面図で、破封作動後の第 2の

[図 45]図 44の O— O線に沿う断面図である。

[図 46]本発明の第 6の実施形態の要部を示す断面図で、破封作動前の第 1の筒体の内部構造を示している。

[0041] 6 消火器

12 第 1の筒体

13 第 2の筒体

20〜22 ガスボンベ

23〜25 封板

29,30 ボンべホノレダー（ジョイントブロック)

44,52 針管ホルダ—

46,55,56 針管

49,65,66 ガス導管

[0042] 67 ノズル

73,79 カム

88 接合リング

91a,91b ホ吉板

92a,92b ホ吉板

92c, 92d ホ吉板

96 灯具 (LED)

104 粉末消火薬剤 105 容器

106 操作片

109 固定部材

113 可動体

127〜129 針管ホルダー（可動ブロック)

139〜141 ボンべホノレダー（ジョイントブ 1

46a, 55a, 56a 尖端部

104 粉末消火薬剤

105 容器

S 接合部

発明を実施するための最良の形態

[0044] 以下、本発明を力—トリッジ式ガスボンベを使用した家庭用若しくは事務所用または店舗用、車載用の二酸化炭素消火器、すなわち二酸化炭素 (CO )を充填した消

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火器に適用した図示の実施形態について説明すると、図 1乃至図 18において 1は室内の壁面 2の所定高さに取り付けられた消火器ホルダーで、細長矩形のホルダープレ―ト 3を備え、該プレ—ト 3の上部および中高部の両側に、弾性を有する各一対の係止ピン 4,5が突設され、該係止ピン 4,5の内側の湾曲面 4a,5aの間に、消火器 6が垂直に挟持されている。

[0045] 図中、 7,8はホルダープレート 3の上部両側に折り畳み可能に設けた表示板で、その表面に消火器 6の使用法と使用順序を示す複数の説明図 9, 10が記載され、 11はホルダープレート 3の下端部に設けた屈曲片で、消火器 6の下端部を支持可能にしている。

[0046] 前記消火器 6は消火器ホルダ 1と略同長の細長円筒状に形成され、該消火器 6は握持可能な長短二本の同径の第 1および第 2の筒体 12, 13を備え、その接続部 Sを折り曲げ可能に連結して、る。

実施形態では、前記筒体 12, 13の外径を約 5cm、第 1の筒体 12の長さを約 22cm 、第 2の筒体 13の長さを約 39cm、それらの長さ比を約 1対 1. 7に構成し、短小側の第 1の筒体 12を握持側として下側に配置し、長尺側の第 2の筒体 13を噴射側として上側に配置している。この場合、それらの長さ比と配置を前述と反対に構成することも可能である。

[0047] 前記第 1の筒体 12は、アルミニウムまたは合成樹脂製の同径の管体力もなる長短二様の外筒 14, 15で外郭を形成され、それらの外端部にアルミニウムまたは合成榭脂製のキャップ 16, 17が、ビス止め等で着脱可能に取り付けられている。

前記キャップ 16, 17の内側に、略皿状に榭脂成形したボンべ受 18, 19が取り付けられ、該ボンべ受 18, 19は図 7のように有底中空の円筒状に成形され、その両側部に略屋根形の係止部 18b, 19bを形成して、る。

前記ボンべ受 18, 19の開口縁部に凹状湾曲部 18a, 19aが形成され、該湾曲部 18a, 19aをガスボンベ 20,21の半球面状の底部 20a,21aに係合可能にしている。

[0048] 前記短小側の外筒 14に金属製の単一のガスボンベ 20が収容され、長尺側の外筒 15に複数、実施形態では金属製の二つのガスボンベ 21, 22が対向して収容され、ガスボンべ 20,22が同方向に収容されて!、る。

前記ガスボンベ 20〜22は市販のものを使用し、これらは実質的に同一の略瓶形に成形され、その形状寸法は外径約 4cm、長さ約 13cm、風袋約 90ccで、内部に約 4 MPaの二酸化炭素が充填され、充填後、口元部 20b〜22bにシ―ル板である封板 2 3〜25が取り付けられている。図中、 26〜28は口元部 20b〜22b側の周面に形成したネジ部である。

[0049] 前記外筒 14, 15の各中間部に、アルミダイカストまたは合成樹脂製のボンべホルダ —である、ジョイントブロック 29,30がビス止め等で固定され、該ブロック 29,30は互いに長さを異にし、かつその断面形状を前記ボンべ受 18, 19と略同形の中空の円筒状に成形していて、その両側周面に、前記係止部 18b, 19bと同形の屋根形の係止部 2 9a,30aを形成している。

[0050] このうち、短小側のジョイントブロック 29の内部に単一のガイドシリンダ 31が固定され、また長尺側のジョイントブロック 30の内部に、二つのガイドシリンダ 32,33が離間して配置されている。

これらのガイドシリンダ 31〜33は、アルミダイカストによって実質的に同一に成形され、それらの内部に大小異径の摺動孔 34,35、 36,37および 38,39力 S形成されている。

前記摺動孔 35,37,39の一側端部にネジ孔 40〜42が形成され、該ネジ孔 40〜42 に、前記ガスボンベ 20〜22のネジ部 26〜28がねじ込まれて!/、る。

[0051] 前記摺動孔 34,35にプッシュロッド 43と、金属製の針管ホルダ—である軸筒部 44 が摺動可能に挿入され、該軸筒部 44に針管 45が突設されていて、その尖端部 45a を封板 23に突き刺し可能にしている。

前記針管 45にスプリング 46が介挿され、該スプリング 46の弾性を介してプッシュ口ッド 43をガイドシリンダ 31の外側へ付勢し、常時はプッシュロッド 43を外側へ突出している。

[0052] 前記針管 45に通孔 47が形成され、またガイドシリンダ 31に摺動孔 35に連通する導孔 48が形成され、該孔 48に銅管製のガス導管 49の一端が接続されている。図中

、 50は軸筒部 44に取り付けた Oリングである。

[0053] 一方、前記ガイドシリンダ 32はジョイントブロック 30の一側端部に固定され、またガイドシリンダ 33はジョイントブロック 30の内部に摺動可能に挿入され、このガイドシリンダ 32,33の間にスプリング 51が介挿されて!/、て、該スプリング 51の弾性を介してガイドシリンダ 33をガスボンベ 22側へ付勢して!/、る。

[0054] 前記摺動孔 36,38に針管ホルダ—である、金属製のスライドロッド 52が摺動可能に挿入され、該ロッド 52の両側の軸筒部 53,54が、前記摺動孔 37,39に摺動可能に挿入されている。

前記軸筒部 53,54に針管 55,56が突設され、それらの尖端部 55a,56aを封板 24, 25に突き刺し可能にしている。

[0055] 前記針管 55,56にスプリング 57,58が介挿され、該スプリング 57,58の弾性を介して、スライドロッド 52をガイドシリンダ 32,33の内側へ付勢している。

前記針管 55,56に通孔 59,60が形成され、またガイドシリンダ 32,33に摺動孔 37,3 9に連通する各一対の導孔 61〜64が形成され、各導孔 61〜64に銅管製のガス導管 49,65,66の一端が接続されて、る。

[0056] すなわち、導孔 63に前記ガス導管 49の他端が接続され、ガスボンベ 20から噴出した二酸ィ匕炭素を導孔 63に導き、また導孔 64,61間にガス導管 65の両端部が接続され、ガスボンベ 20,22から噴出した二酸ィ匕炭素を導孔 61に導入可能にしている。前記導孔 62にガス導管 66の一端が接続され、ガスボンベ 20,22,21から噴出した二酸ィ匕炭素を、該導管 66の他端に接続したノズル 67に導入可能にしている。

[0057] 前記ノズル 67は前記キャップ 17の端板 17aに突設され、その噴口の内部に、例えば針弁（図示略)を軸方向に移動可能に設けて、噴口の面積を可変にし、二酸化炭素の噴出形態と噴出距離とを可変にしている。図中、 68,69は軸筒部 53,54に取り付けた Oリングである。

[0058] 一方、前記ジョイントブロック 29の他側端部に凹孔 70が形成され、該孔 70は前記ボンべ受 18の断面形状と同形断面に形成され、その内部に前記プッシュロッド 43の端部が出没可能に配置されている。

前記凹孔 70に、前記ボンべ受 18と略同形の亜鉛ダイカスト製のカムホルダ 71が固定され、該ホルダ 71の外側に肉厚のカムプレ—ト 72と、若干薄厚の第 1のカム 73とがー体成形されて突出している。

[0059] 前記カムプレ—ト 72はカムホルダ 71の軸方向に突設され、該プレ—ト 72の先端部から、略木の葉形状の第 1のカム 73が斜め下向きに屈曲して形成されている。

前記第 1のカム 73は後述する接合継手の内部に突出して配置され、その基部を後述する第 2のカムと回動可能に連結していて、外筒 14の折り曲げ変位と同動可能にされている。

すなわち、前記第 1のカム 73は外筒 14の折り曲げ時に、その先端部をガスボンベ 2 2の底部 22aに係合し、該ボンべ 22をジョイントブロック 30方向へ押し出し可能にしている。

図中、 74はカムホルダ 71形成した一対の切欠部で、後述する第 2のカムを回動可能に収容している。

[0060] 前記外筒 15の接続部 S側の端部に接合継手 75がビス等で固定され、該継手 75はアルミダイカストによって略円柱状に成形され、その先端部を半球状部 75aに成形して!ヽて、該半球状部 75aを外筒 14の接続部 Sに摺接可能に挿入してヽる。

図中、 76は前記半球状部 75aに開口した幅広のカム揷通孔で、前記カムプレート 72と後述のカムを挿入可能にして、る。 [0061] 前記接合継手 75の内部に凹孔 77が形成され、該孔 77は前記ボンべ受 18の断面形状と同形断面に形成され、その内部にボンべ受 18と略同形のアルミダイカスト製のボンべ受 78が固定されている。

前記ボンべ受 78の開口縁部に凹状湾曲部 78aが形成され、該湾曲部 78aをガスボンべ 22の半球面状の底部 22aに係合可能に配置している。

[0062] 前記ボンべ受 78の外側に一対の第 2のカム 79がー体成形され、該カム 79は前記第 1のカム 73より長尺の略木の葉形状に形成され、その基部をボンべ受 78から突設し、その突設端部力斜め下向きに屈曲して形成している。

前記一対の第 2のカム 79は前記カム揷通孔 76に挿入され、該カム 79,79の間に前記カムプレ—ト 72が摺接可能に挿入され、これらをピン 80を介してカム揷通孔 76に回動可能に連結している。

[0063] 前記一対の第 2のカム 79は、接合継手 75およびこれに固定したボンべ受 78を介して、外筒 15の折り曲げ作動と同動可能にされ、外筒 15の折り曲げ時に先端部をプッシュロッド 43の端部と係合し、該プッシュロッド 43をジョイントブロック 29方向へ移動可能にしている。

[0064] すなわち、カムプレート 72と第 2のカム 79の基部、および半球状部 75aにピン孔 81 〜83が形成され、これらにピン 80を挿通し、その螺軸端部にナット 84をねじ込んで、それらを回動可能に連結して、る。

図中、 85は前記カム 73の回動軌跡に臨ませてボンべ受 78に形成した切欠部で、カム 73を回動可能に収容して、る。

[0065] 前記外筒 14, 15の接続部 Sの略半周面は、それらの折り曲げ角度に対応して斜切され、その斜切部 14a, 15aは交角 Θに配置され、該斜切部 14a, 15a側の周面に、第 1および第 2のカム 73,79の回動軌跡に臨ませて、切欠部 86,87が外筒 14, 15の軸方向に形成されている。

[0066] 前記カム 73,79は消火器 6の使用前は、図 8のように外筒 14, 15内に一定の交角で収容され、カム 73はガスボンベ 22の底部 22aの直下に係合可能に配置され、カム 7 9はプッシュロッド 43の先端部の直下に係合可能に配置されている。

[0067] 前記接続部 Sは外筒 14, 15の対向端部を若干離間して形成され、該接続部 Sに合成榭脂製の接合リング 88が取り外し可能に介挿されている。

前記接合リング 88の半周部の幅は、前記斜切部 14a, 15aに向力つて漸増し、その幅広部 88aを斜切部 14a, 15a間の最大部に位置付け、常時は外筒 14, 15の折り曲げを阻止している。

そして、消火器 6の使用時、前記接合リング 88を接続部 Sから取り外し、前記幅広部 88aを中心に前記交角 Θ分、外筒 14, 15を内側へ折り曲げ可能にしている。

[0068] 前記幅広部 88aの両側に、舌片状の接合片 89と把持片 90とが突設され、該接合片 89を外筒 14の周面に接着し、把持片 90を外筒 15の周面に剥離可能に接着している。

そして、消火器 6の使用時に把持片 90を引き剥がし、接合リング 88を細幅部で切断して外筒 14, 15を離間させ、幅広部 88aを接合片 89を介して斜切部 14aの周縁に残置させ、接続部 Sでの指の挟み込み事故を防止可能にして、る。

[0069] 図中、 91a, 91b、 92a,92bは、第 1の筒体 12, 13の内部に対向配置した合成樹脂製またはアルミニウム板製の長短二様の連結板で、それらの断面形状はボンべ受 18 , 19の係止部 18b, 19bと同形断面に形成されている。

このうち、前記連結板 91a, 91bはボンべ受 18とカムホルダ 71との間に掛け渡され、また連結板 92a, 92bはボンべ受 19とカムホルダ 78との間に掛け渡され、それらの間に配置したガスボンベ 20〜22等を防護するとともに、それらの組み付けの簡便化を図るようにしている。

[0070] 93,94は外筒 14, 15の内面に管軸方向に突設した係止突起で、前記連結板 91a, 91b、 92a,92bの端縁と係合可能に配置され、その円周方向の移動を防止可能にしている。

[0071] この他、図中、 95は前記端板 17aの内側で、かつ前記係止部 19bの内面に係合してビス止めされた、透明または半透明の合成樹脂製の略家形をした灯具であるライトボックスで、内部にランプ 96と乾電池（図示略）が収容され、前記ランプ 96を端板 17 aに形成した照射孔 97に臨ませて配置されている。

すなわち、前記ライトボックス 95からランプ 96に接続した導線 98が引き出され、その他端がガイドシリンダ 32,33に突設したスィッチ端子 99, 100に接続され、該端子 9 9, 100の接触動作によって給電回路を閉成し、前記ランプ 96を点灯可能にしている [0072] このように構成したガスボンベの破封装置は、前記封板 23〜25の破封を、第 1の筒体 12, 13の折り曲げ操作によって行なっているから、従来のような電気点火式のスクイブを爆発させる構造のものに比べて、精密かつ複雑な部品を要せず、これを安価に製作できる。

[0073] すなわち、本発明のガスボンベの破封装置は、二本の第 1の筒体 12, 13を折り曲げ可能に接続して構成され、これらを外筒 14, 15と、キャップ 16, 17と、ボンべ受 18, 19, 78と、カムホノレダ 71と、接合 ϋ手 75と、カム 73, 79と、ジョイントブロック 29, 30およびそのアセンブリと、ガスボンベ 20〜22およびそのガス導管 49, 65, 66と、連結板 91a, 91b、 92a,92bとで構成して!/ヽる。

[0074] 次に、前記主な構成部材を製作する場合につ!ヽて説明する。

先ず、外筒 14, 15は、内面に複数の係止突起 93,94を突設した、外径約 5cmのァルミ-ゥム管を引き抜き成形し、これを所定長さに切断して長短二様に製作し、その接続部 S側の端部半周部に斜切部 14a, 15aを形成し、かつその端部周面に切欠部 86,87を軸方向に形成する。

前記キャップ 16, 17は、アルミニウムによって外筒 14, 15と同径に成形し、この一方のキャップ 17の底板 17aにノズル 67と通孔 97を成形する。

[0075] 前記ボンべ受 18, 19,78は略皿状に榭脂またはダイカスト成形し、その外周部に屋根形の一対の係止部 18b, 19b,78bを成形する。

カムホルダ 71は、前記ボンべ受 18, 19,78と略同形にダイカスト成形し、その外周部に屋根形の一対の係止部 71bを成形する。

前記接合継手 75は略円柱状にダイカスト成形し、その先端部に半球状部 75を成形し、その表面にカム揷通孔 76を成形する。

[0076] 前記カム 73,79は略木の葉形状にダイカスト成形し、このうち第 1のカム 73は前記カムホルダ 71と一体に突出成形し、また第 2のカム 79,79は所定間隔に対向して前記ボンべ受 78と一体に突出成形する。

前記ジョイントブロック 29,30は、長短二様の略円柱状にダイカスト成形し、その外周面に各一対の屋根形の係止部 29a,30aを成形し、これらの内部にガイドシリンダ 3 1,32を固定する。

また、前記ジョイントブロック 30の内部に、ガイドシリンダ 32,33を摺動可能に取り付け、該シリンダ 32,33を常時はスプリング 51の弾性を介して、ジョイントブロック 30の両側端部に付勢する。

[0077] 前記ガイドシリンダ 31〜33の内部に摺動孔 35、 37,39を形成し、その一端部にネジ孔 40〜42を形成し、ガイドシリンダ 31の摺動孔 35に、針管 45を突設したプッシュロッド 43を摺動可能に嵌合し、常時はスプリング 46の弾性を介して、プッシュロッド 4

3の頭部をガイドシリンダ 31の外側に付勢する。

また、ガイドシリンダ 32,33の摺動孔 37,39に、両側に針管 55,56を突設したスライドロッド 52を摺動可能に嵌合し、常時はスプリング 57,58の弾性を介して、ガイドシリンダ 32,33の内側に付勢する。

[0078] 前記ガスボンベ 20〜22は同様な市販のものを使用し、内部に二酸ィ匕炭素を充填後、口元部 20b〜22bに封板 23〜25を被着する。ガス導管 49,65,66は銅管を所定長に切断して製作し、連結板 9 la,

91b、 92a,92bは合成樹脂板を前記屋根形断面に成形し、これを所定長さに切断して製作する。

[0079] こうして製作した各構成部材を第 1の筒体 12, 13に組み付ける場合は、例えば接合継手 75にボンべ受 78をビス止めし、該ボンべ受 78と一体の一対のカム 79をカム揷通孔 76に挿入し、その先端部を半球状部 75aから突出する。

次に、ジョイントブロック 29の一側端部の凹孔 70にカムホルダ 71をビス止めし、該ホルダ 71と一体のカムプレ一ト 72を第 2のカム 79, 79の間に挿入し、カムプレ一ト 72 と一体の第 1のカム 73を切欠部 85に挿入し、その先端部をボンべ受 78の内側に突出する。

[0080] また、これと前後して前記一対のカム 79をカムホルダ 71に形成した一対の切欠部 7 4に挿入し、その先端部をカムホルダ 71の内側に突出し、各ピン孔 81〜83を位置合わせする。

そして、接合継手 75の一側からピン 80を差し込み、これをピン孔 81〜83に揷通し、その先端のネジ部にナット 84をねじ込み、これを緊締して、一対のカム 79とカムプレ―ト 72とを若干摩擦接触状態で回動可能に連結する。

[0081] 次に、各ジョイントブロック 29,30のガィドシリンダ31〜33のネジ孔40〜42に、二酸化炭素を充填したガスボンベ 20〜22のネジ部 40〜42をねじ込んで取り付け、各ガィドシリンダ31〜33の導孔48,61〜64にガス導管49,65,66を接続する。

すなわち、接合継手 75を挟んで導孔 48,63にガス導管 49を接続し、導孔 64,61にガス導管 65を接続し、導孔 62にガス導管 49の一端を接続し、他端をノズル 67に導通するキャップ 17内面の連通孔に接続する。

[0082] また、ボンべ受 18, 19をキャップ 16, 17内面の所定位置にビス止めし、この一方のボンべ受 19の内側の所定位置にライトボックス 95をビス止めする。

前記ライトボックス 95は内部にランプ 96と乾電池（図示略)を収容し、該ボックス 95 力も引き出した導線 98をスィッチ端子 99, 100に接続する。

[0083] そして、これらアセンブリ状態の各構成部材を、一側の連結板 91b,92b上に図 7のような配置順序で収容し、該連結板 91b,92bを対応する構成部材と一緒に、外筒 14

, 15の下側の係止突起 93,93間に挿入して支持する。また、他側の連結板 91a,92a を前記構成部材を挟んで、外筒 14, 15の上側の係止突起 93,93間に挿入して支持する。

[0084] このようにすると、各連結板 91a,92aは上下各一対の係止突起 93,93に係合して、その幅方向の移動が阻止され、またそれらの内面はジョイントブロック 29,30の係止部 29a,30aと密着して、ジョイントブロック 29, 30および各構成部材を安定して保持する。

[0085] この後、各ジョイントブロック 29,30を外筒 14, 15の取り付け位置に位置合わせし、ビス（図示略）を外筒 14, 15の外側から、ジョイントブロック 29,30にねじ込んで固定する。

また、接合継手 75を外筒 15の接続部 S側の端部に嵌合し、かつ連結板 92a,92b の端部間に、ボンべ受 78の係止部 78bを挿入したところで、ビス（図示略)を外筒 15 の外側力も接合継手 75にねじ込んで固定する。

[0086] 次に、外筒 14の他端部にキャップ 16を嵌合し、かつ連結板 91a,91bの端部間にボンべ受 18の係止部 18bを挿入し、連結板 91a,91bの一端部を挟持し、移動を阻止するとともに、ビス（図示略)を外筒 14の外側からねじ込んで固定する。

同様に外筒 15の他端部にキャップ 17を嵌合し、かつ連結板 92a,92bの端部間にボンべ受 19の係止部 19bを挿入し、連結板 92a,92bの一端部を挟持し、移動を阻止するとともに、ビス（図示略)を外筒 15の外側からねじ込んで固定する。

[0087] このように前記組み付けに際しては、各一対の連結板 91a,91b,92a,92bを介して

、各構成部材を外筒 14, 15に組み込むようにしたから、各構成部材を容易かつ速やかに組み込めるとともに、各構成部材が連結板 91a,91b,92a,92bの内面に密着して収容されるから、これらを安定かつ強固に固定できる。

また、第 1および第 2の筒体 12, 13内にガスボンベ 20〜22を直列に配置しているから、これらを並列に配置するものに比べて、消火器 6ないし前記筒体 12, 13の小形軽量化を図れる。

[0088] 更に、各ガスボンベ 20〜22のガス導管 49, 65, 66を、ガイドシリンダ 31, 33, 32を中継してノズル 67に接続し、単一のガス通路を設けているから、各ガス導管 49,65,66 をノズル 67に接続するものに比べて、配管が簡素化され、前記小形軽量化を増進する。

[0089] この後、外筒 14, 15の接続部 Sに接合リング 88を介挿し、その幅広部 88aを斜切部 14a, 15aの最大径間部に配置し、接合片 89を外筒 14の周面に接着し、把持片 90 を外筒 15の周面上に配置する。

その際、把持片 90の先端を外側へ若干折り曲げて置けば、剥離操作が容易になり、また把持片 90の基部を外筒 15の周面に接着等仮止めすれば、誤った剥離を防止し得る。

[0090] こうして組み付けた消火器 6は図 1,2のように細長棒状で体裁が良ぐその重量も約 1. 5kg程度で軽量であるから、従来のものに比べて小形軽量で持ち運びや操作等の取り扱いに至便である。

前記消火器 6は消火器ホルダ— 1に保持されて梱包および設置される。すなわち、消火器ホルダー 1の上下各一対の係止ピン 4,5の間に消火器 6を押し込み、該ピン 4,5の弾性によって消火器 6を保持する。

[0091] このうち、消火器 6を梱包する場合は、左右一対の表示板 7,8を図 4のように折り畳んで行なう。したがって、コンパクトに梱包されるから、取り扱いに至便である。

また、消火器 6を設置する場合は、消火器ホルダ 1のホルダ—プレ—ト 3を壁面 2の所望位置に上下方向に取り付け、上下各一対の係止ピン 4, 5の間に消火器 6を押し込み、該ピン 4,5の弾性によって消火器 6を保持し、その下端部を屈曲片 11で支持する。

この後、表示板 7,8を左右に展開し、前記板 7,8の記載事項を視認可能にすれば設置が完了する。この状況は図 1乃至図 3のようである。

[0092] この場合、図示のように接合リング 88の幅広部 88aないし把持片 90を消火器 6の背部に配置すれば、把持片 90の擦過や引き剥がしを未然に防止し、また第 2の筒体 1 3が誤って折れ曲がる事態を未然に防止し得る。

その際、折れ曲がりモ—メントの大きな長尺の第 2の筒体 13を下側に配置すれば、第 1の筒体 12の折れ曲がりが阻止され、前述と相俟って消火器 6の不使用時の安全性が向上する。

なお、前述と反対に把持片 90を消火器 6の表面に配置し、把持片 90の速やかな操作に対処することも可能である。

[0093] こうして設置した消火器 6は図 1乃至図 3のようで、第 1および第 2の筒体 12, 13の間に接合リング 88が介挿され、該接合リング 88の幅広部 88aが壁面 2側に位置し、力つ接合片 89が外筒 14の周面に接着し、把持片 90が外筒 13の周面に密着し、その基部が接着されているから、第 2の筒体 13, 12の直立ないし直線状態が保持され、その折れ曲がりを阻止する。したがって、消火器 6の不使用時の安全性が確保される。

[0094] また、各ガスボンベ 20〜22は、その底部20&〜22&がボンべ受18, 19,78の凹状湾曲部 18a, 19a,78aと係合して、密着保持されている。

このような消火器 6の不使用時には、前述のように第 2の筒体 13, 12の直立な、し直線状態が保持され、その折れ曲がりを阻止されている。

この状況は図 5, 6のようで、カム 73がガスボンベ 22の底部 22aの直下に避退し、また一対のカム 79がプッシュロッド 43の頭部の直下に避退して、前記底部 22aまたはプッシュロッド 43との係合を解除して!/、る。

[0095] したがって、スプリング 46の弾性によって、プッシュロッド 43がカムホルダ 71側へ付勢され、針管 45の尖端部 45aが封板 23から離間し、封板 23は破封されない。

また、スプリング 51の弾性によって、ガイドシリンダ 33が外側へ付勢され、ガイドシリンダ 32,33が離間するとともに、スプリング 57,58の弾性によって、スライドロッド 52がガイドシリンダ 32,33の中間部に位置し、各針管 55,56の尖端部 55a,56aが封板 24, 25から離間しているから、封板 24,25は破封されない。

したがって、この場合はスィッチ端子 99, 100が離間し、給電回路が開成されているから、ランプ 96は消灯している。

[0096] 次に、消火器 6を使用して消火する場合は、消火器 6を保持し、これを係止ピン 4, 5 の弾性に抗して手前に引き抜き、消火器ホルダ 1から取り外す。

そして、第 2の筒体 13を保持し、接合リング 88の把持片 90を把持して、これを消火器

6の軸方向に引き剥がす。

[0097] このようにすると接合リング 88が適所で切断され、該リング 88が引き剥がされて、第

1の筒体 12, 13の接続部 Sの全周に前記リング 88の幅相当分の空隙が形成され、その空隙に臨ませて接合片 89が外筒 14の周面に残置し、接合片 89に幅広部 88aおよび破断した接合リング 88が係留する。

[0098] この状態で第 1の筒体 12, 13を両手で保持し、かつ前記幅広部 88aの剥離跡の空隙部を下向きにし、噴出側である第 2の筒体 13の先端部を火元側へ向ける。

この後、第 1の筒体 12, 13を接合部 Sに位置するピン 80を中心に内側へ折り曲げ、斜切部 14a, 15aが係合するまで折り曲げたところで、当該状態を保持する。

[0099] この状況は図 16乃至図 18のようで、第 1の筒体 12の接続部 S側に固定した第 1のカム 73とカムプレ一ト 72とが、ピン 80を中心に斜切部 14a, 15aの交角 Θ分、折り曲げ方向、つまり図 8上時計方向へ回動する。

このため、第 1のカム 73が近接配置したガスボンベ 22の底部 22aに係合し、該ガスボンべ 22がスプリング 51, 57,58の弾性に抗して、ガスボンベ 21側へ押し動力される。

[0100] また、第 2の筒体 13の接合継手 75に固定した第 2のカム 79,79が、ピン 80を中心に前記交角 Θ分、折り曲げ方向と反対方向へ相対的に回動し、その先端部が近接配置したプッシュロッド 43の頭部に係合する。

このため、プッシュロッド 43がスプリング 46の弾性に抗して、ガスボンベ 20側へ押し動かされる。

[0101] この結果、前記ガスボンベ 22の移動によって、該ボンべ 22をねじ込んだガイドシリンダ 33が、スプリング 51, 57,58の弾性に抗して前記ボンべ 22と同動し、該ガイドシリンダ 33がスライドロッド 52に係合して、該スライドロッド 52と一緒にガスボンベ 21側へ押し動力される。

[0102] このため、針管 55の尖端部 55aがガスボンベ 21の封板 24に接近して突き刺さり、また針管 56の尖端部 56aがガスボンベ 22の封板 25に接近して突き刺さり、更に前記プッシュロッド 43の移動によって、針管 45の尖端部 45aがガスボンベ 20の封板 23 に接近して突き刺さる。

[0103] その際、前記ガイドシリンダ 33がガイドシリンダ 32に近接して、スィッチ端子 99, 10

0が接触し、給電回路が閉成する。

このため、第 2の筒体 13の先端部に設けたランプ 96が点灯し、その照明が照射孔

97から外部に照射され、火元周辺を照らす。

したがって、暗がりや停電下での消火操作を容易かつ安全に行なえ、また消火後は避難誘導灯として利用可能である。

[0104] このようにして、各封板 23〜25が前記尖端部 45a、 55a、 56aによって略同時に破封され、各ガスボンベ 20〜22に充填した二酸ィ匕炭素が針管 45、 55、 56から噴出し

、これらが各ガス導管 49,65,66を移動して合流し、それらがノズル 67から火元に向力つて噴射される。

すなわち、封板 23が破封されると、ガスボンベ 20に充填した二酸ィ匕炭素が針管 45 に導かれて流出し、該針管 45の通孔 47から摺動孔 35を経て導孔 48に送り出され、ガス導管 49を移動してガイドシリンダ 33の導孔 63に流入し、摺動孔 39に導かれる [0105] また、封板 25が破封されると、ガスボンベ 22に充填した二酸ィ匕炭素が針管 56に導かれて流出し、該針管 56の通孔 60から摺動孔 39へ移動し、前記ガスボンベ 20から送り出された二酸ィ匕炭素と合流して混合する。

この後、前記混合した二酸化炭素は、導孔 64からガス導管 65を移動してガイドシリンダ 32の導孔 61に流入し、摺動孔 37に導かれる。

[0106] 更に、封板 24が破封されると、ガスボンベ 21に充填した二酸ィ匕炭素が針管 55に導かれて流出し、該針管 55の通孔 59から摺動孔 37へ移動し、前記ガスボンベ 20,22 力も送り出された二酸ィ匕炭素と合流して混合する。

[0107] この後、前記混合した二酸化炭素は、導孔 62からガス導管 66を移動してノズル 67 に導かれ、該ノズル 67から火元に向力つて噴射される。

その際、前記二酸化炭素の一部は、ノズル 67から噴出後に断熱膨張してドライアイス化し、これが気体状の二酸化炭素と混合して火元に噴射される。

したがって、火元周辺の温度が下がるとともに、火元周辺に対する酸素の供給を遮断するから、消火作用が効率良く行なわれ速やかに消火する。

し力も、三本のガスボンベ 20〜22の二酸化炭素が一時に噴出するから、一本のガスボンベによる消火に比べて、消火作用が増大し確実かつ迅速に消火する。

[0108] この場合、各ガスボンベ 20〜22から噴出した二酸ィ匕炭素は気化状態で噴出し、比較的大きな口径の針管 45,55,56から小区画された摺動孔 35,37,39に流出し、各ガス導管 49,65,66に送り出されるから、断熱膨張が段階的かつ緩やかに行なわれ、その移動過程におけるドライアイス化ないし凝結を防止する。

したがって、ノズル 67の噴出後においても、二酸ィ匕炭素の全てがドライアイス化することはなく、噴口部周辺が凝結し目詰まりを起こす惧れがないから、安定した消化作用を得られる。

[0109] このように本発明による消火操作は、消火器 6を保持して接合リング 88を剥離し、一方の第 2の筒体 13を火元に向け、第 1および第 2の筒体 12,13を折り曲げれば良いから、操作が簡単で消火を迅速に行なえる。

したがって、従来のように安全栓を引き抜き、ハンドルを操作して穿針体を下降させ、加圧ガスボンベの封板を破封して放射ノズルを火元へ向ける、操作の煩雑を解消し得る。

[0110] また、前記封板 23〜25の破封を、第 1および第 2の筒体 12,13の折り曲げ操作によって行なって!/、るから、従来のような電気点火式のスクイブを爆発させる構造のものに比べて、安全かつ簡便に操作できる。

[0111] し力も、消火時には噴射側の第 2の筒体 13を火元に向力つて噴射するから、一方の手で大形重量の消火器を保持し、他方の手でノズルを保持して消火剤を火元へ噴射する、煩雑で腕力を要する従来の消火法に比べて、格別の腕力を要することなく簡便に操作できる。

[0112] なお、消火器 6は前記ガスボンベ 20〜22からの二酸ィ匕炭素の噴出終了によって、消火作用が終了する。

この後、使用済みのガスボンベ 20〜22は、消火器 6の関係部材を取り外し、外筒 1 4, 15からジョイントブロック 29,30を取り出し、新規なガスボンベ 20〜22に交換後に外筒 14, 15に組み込み、第 1の筒体 12, 13の接続端部間に新規な接合リング 88を取り付ければ、消火器 6の使用が可能になる。また、使用済みのガスボンベ 20〜22 は、この後二酸ィ匕炭素を再充填することで、再利用可能である。

[0113] 図 19乃至図 43は本発明の他の実施形態を示し、前述の構成と対応する部分に同一の符号を用いている。

このうち、図 19および図 20は本発明の第 2の実施形態を示し、この実施形態はキヤップ 17に 3個のノズル 101〜103を設け、これらのノズル 101〜103に各ガスボンベ 20〜22のガス導管 49, 65, 66を接続し、各ガスボンベ 20〜22の二酸化炭素を独自に噴出させ、消火の確実性を確保するとともに、ノズル 101〜103の増加分、二酸ィ匕炭素の噴出域を増加し、消火効率を向上するようにして!/、る。

[0114] 図 21は本発明の第 3の実施形態を示し、この実施形態は第 2の筒体 13内の各ガスボンべ 21, 22と、ジョイントブロック 30、ガイドシリンダ 32,33、ガス導管 65, 66、カム 7 3を省略し、第 1の筒体 12,13の折り曲げを介して、単一のガスボンベ 20の二酸化炭素をカム 79、針管 45、ガス導管 49を介してノズル 67に導き、噴出させるようにしている。

この場合、外筒 15はガスボンベ 21, 22の除去分、短小に構成し得るが、火元からの輻射熱の影響や、折り曲げ操作性や噴出作用を考慮して、外筒 14と略同長に構成している。

[0115] 図 22は本発明の第 4の実施形態を示し、この実施形態は外筒 15内のキャップ 17とボンべ受 19との間に、粉末消火薬剤 104を充填した容器 105を収容し、該容器 105 にガス導管 66の吐出側を接続するとともに、容器 105とノズル 67を連通し、ガスボンベ 20〜22から噴出した二酸ィ匕炭素を容器 105に導き、容器 105内の粉末消火薬剤 104をノズル 67へ押し出し、ノズル 67から火元へ噴出するようにしている。

[0116] この場合、加圧用二酸化炭素は、各ガスボンベ 20〜22のものを合流し、若しくは独自に、または単一のガスボンベ 20〜22のものを、容器 105に導入しても良い。

[0117] 図 23乃至図 46は本発明の第 5の実施形態を示し、この実施形態は第 1および第 2 の筒体 12, 13を折り曲げることなぐ第 1の筒体 12に設けた操作片を剥離または引き起こし、前記筒体 12, 13を相対的に回動操作することによって、各ガスボンベ 20〜2 2の封板 23〜25を同時に破封し、充填ガスを一斉に噴出するようにしている。

すなわち、消火器 6は常時は消火器ホルダー 1に掛け止められて設置され、該消火器ホルダ— 1は図 25乃至図 27のように断面略 U字形に成形され、その両側に略山形断面の係止凸部 la, laが成形され、該係止凸部 la, laの間に消火器 6が垂直に挟持されている。

[0118] 前記消火器ホルダー 1の上下位置に係止爪 lb, lbが切り起こし形成され、該係止爪 lb, lbに消火器 6の取付面 6aに形成した掛止孔 6bが掛け止められている。図中、 lcは消火器ホルダー 1に形成したビス孔で、該ビス孔 lcに木ネジ等のビス 101が揷入され、該ビス 101が前記壁面 2にねじ込まれている。

[0119] 前記消火器 6は前記消火器ホルダー 1よりも長尺の略円筒状に形成され、該消火器 6は操作側である第 1の筒体 12と、保持側である第 2の筒体 13とを備え、常時は図 23のように第 1の筒体 12を下位側にし、第 2の筒体 13を上位側にして、消火器ホルダ 1に掛け止められている。

この実施形態の消火器 6は、全長約 730mm、直径約 50mmに構成され、それらの断面形状は図 24のように、第 1の筒体 12は円形断面に形成され、第 2の筒体 13は略馬蹄形断面に形成され、それらの長さ比を略 1対 4に形成している。

[0120] 図中、 102, 103は第 1および第 2の筒体 12, 13の一部周面に軸方向に形成した摩擦用のビ—ド、 104, 105は第 1の筒体 12の周面に形成した大小二つの切欠溝で、該溝 104, 105にアルミニウムまたは合成樹脂製の操作片 106が剥離可能に取り付けられている。

[0121] 前記操作片 106の基端部に係止爪 106aが屈曲形成され、またその中間部にロック爪 106bが突設され、前記係止爪 106aが前記切欠溝 104に挿入され、また前記口ック爪 106bは前記切欠溝 105に挿入され、該ロック爪 106bによって、ガスボンベ 20

〜22の破封開始動作を阻止可能にしている。

[0122] 前記第 1および第 2の筒体 12, 13の内部に上下および左右一対の長尺の二組の連結板 92a,92b、 92c,92dが等角度位置に対向して配置され、これらは鋼板を略屋根形または略平板状に形成されて！ヽる。

このうち、前記連結板 92a,92bは、前記筒体 12の内面の適所にビス止めされて固定され、また連結板 92c,92dは前記筒体 12の内部に突設した一対のガイド 107に沿って軸方向に摺動可能に配置されている。

[0123] 前記第 1の筒体 12の内部に配置した連結板 92a,92bに、ビス 108を介してアルミダイカスト製の固定部材である、バネ受 109が固定され、該バネ受 109にガイドロッド

110の一端が掛け止められて、る。

前記ガイドロッド 110の他端は、第 1の筒体 12の閉塞側端面に止め輪 111を介して固定され、該ガイドロッド 110にアルミダイカスト製のクリック板 112が回動可能に嵌合し、該クリック板 112に隣接してアルミダイカスト製の可動体である、クラッチ板 113が摺動可能に嵌合している。

[0124] 前記ガイドロッド 110の中間部にネジ部 114が設けられ、該ネジ部 114にストツバとしてナット 115がねじ込まれ、該ナット 115がクリック板 112の端面に係合して、クリック板 112とクラッチ板 113との移動を規制して、る。

この場合、ナット 115の代わりにピンを圧入することでも良ぐそのようにすることで部品点数が低減し、ネジ部 114の加工も省略し得る。

[0125] 前記クリック板 112は肉厚の円板状に形成され、その周面に複数の凹溝 116が軸方向に形成され、該凹溝 116に第 1の筒体 12の内面に突設した係止片 117が嵌合していて、前記第 1の筒体 12の回動力をクリック板 112に伝え、該クリック板 112を回動可能にしている。

前記クリック板 112の他側端面に複数のドグ孔 118が形成され、該ドグ孔 118にクラツチ板 113に突設した複数のドグ 119が係合可能に設けられて、る。

[0126] 前記クラッチ板 113は肉厚の矩形板状に形成され、その両側面をビス 120を介して連結板 92c, 92dに固定し、その前端面に複数の切欠溝 121を形成し、該切欠溝 12 1に連結板 92c,92dの所定部を切り起した屈曲片 122が係合して、る。図中、 123はクラッチ板 113の周面に突設した凸部で、連結板 92c,92dの透孔（図示略）に係入している。

[0127] 前記ドグ 119は常時はドグ孔 118と位相をずらせて位置し、ドグ 119がクリック板 11 2の他側面に係合して配置され、それらの間にドグ 119の長さ分の空隙 124が形成され、該空隙 124に前記ロック爪 106aが介入している。

前記バネ受 109とクラッチ板 113との間に強力なスプリング 125が介挿され、該スプリング 125の弾性を介して、クラッチ板 113をクリック板 112側へ移動可能に付勢している。

[0128] そして、ガスボンベ 20〜22の破封動作時、操作片 106を引き剥がし、ロック爪 106 aを空隙 124から引き上げ、第 1の筒体 12を略 45° 回動してクリック板 112を同動させ、ドグ孔 118をドグ 119に位置合わせ可能にして!/、る。

この後、クラッチ板 113をスプリング 125の弾性によって移動し、ドグ 119をドグ孔 11 8に嵌合させて、該クラッチ板 113を固定した連結板 92c,92dを、前記空隙 124分、移動可能にしている。

[0129] 前記一対の連結板 92c,92dの所定位置にビス 126を介して、アルミダイカスト製の針管ホルダ—である、複数の可動ブロック 127〜129が略等間隔に取り付けられている。

前記可動ブロック 127〜 129は実質的に同一に構成され、その前端面に複数の切欠溝 130が形成され、該切欠溝 130に連結板 92c,92dの所定部を切り起した屈曲片 131が係合している。

図中、 132は前記可動ブロック 127〜129の周面に突設した凸部で、連結板 92c, 92dの透孔（図示略）に係入して、る。

[0130] 前記可動ブロック 127〜129の対角線位置に一対のガイドピン 133, 133が突設され、またその一側端面の中央に凹孔 134が形成され、該凹孔 134の奥部に軸状の真鍮または鋼製のスライドロッド 135が掛け止められ、その軸端部のネジ部 136に固定ビス 137をねじ込んで、スライドロッド 135を固定している。

前記スライドロッド 135の先端部に真鍮または鋼管製の針管 45,55,56が突設され、その尖端咅45a,55a,56aをガスボンベ 20〜22の封板 23〜25【こ突さ审 [Jし可會【こしている。この実施形態では、尖端部 45a, 55a, 56aは封板 23〜25の中央に配置され、その破封を円滑かつ効率良く実行可能にしている。

[0131] 一方、前記一対の連結板 92a,92bの所定位置にビス 138を介して、ボンべホルダ —であるアルミダイカスト製の複数のジョイントブロック 139〜141が等間隔に取り付けられている。

図中、 142は前記バネ受 22とジョイントブロック 139〜141、および後述する支持ハウジングの周面に突設した凸部で、連結板 92a,92bの透孔（図示略）に係合している

[0132] 前記ジョイントブロック 139〜141は実質的に同一に構成され、該ジョイントブロック 139〜141の前端面に、前記ガイドピン 133を挿入可能なガイド孔 143と、前記スライドロッド 135を挿入可能な通孔 144が設けられている。

前記ガイド孔 143と通孔 144にガイドピン 133とスライドロッド 135とが挿入され、常時は可動ブロック 127〜129とジョイントブロック 139〜141と力前記空隙 124と略同一の空隙 145を形成して離間している。

[0133] 前記ジョイントブロック 139〜141の後端面の中央にネジ孔 146が形成され、該ネジ孔 146にガスボンベ 20〜22の口元部のネジ部 20a〜22aがねじ込まれ、これらが同方向に取り付けられている。図中、 147は第 2の筒体 13の後端部に取り付けたキヤップを兼用する合成樹脂製のボンべ受で、略皿状に榭脂成形されて、る。

[0134] 前記ネジ孔 146の奥部に前記通孔 144に連通する段付孔 148が形成され、該段付孔 148に管状のカラ— 149が装着され、該カラ— 149内に前記スライドロッド 135 が摺動可能に嵌合している。図中、 150は前記段付孔 148の奥部とカラ— 149の端部との間に介挿した Oリングである。

前記ジョイントブロック 139〜141の上面に凹部 151が形成され、該凹部 151の底面に前記カラ— 149の中間部に連通する導孔 152が形成され、該導孔 152に折り曲げ可能な銅管製のガス導管 49,65,66の一端が接続され、その他端が真鍮または鋼製のノズル 67に接続されている。

[0135] 前記キャップ 17は略馬蹄形断面の短小な筒状に成形され、実施形態では赤色に着色されていて、その後端部を第 2の筒体 13の前端部に嵌合して取り付けている。前記第 2の筒体 13の前端面の上下位置に、略ラッパ形断面のガス噴出口 153と照射口 97と力開口され、それらの後端部に前記ノズル 67と、灯具である LED96が取り付けられている。

[0136] 前記第 2の筒体 13の近接位置に合成樹脂製の支持ハウジング 154が配置され、該ハウジング 154がビス 155を介して前記連結板 92a,92bの先端部に固定されている前記支持ノ、ウジング 154の下部に電源である電池 156が取り付けられ、該電池 15

6に導通する導線 157,157が前記 LED96のランプケ―ス 158に接続されている。

[0137] 前記電池 156の近接位置に、板パネ状の接続端子 159, 160が絶縁フィルムを挟んで導通かつ離反動可能に配置され、その可動側の接続端子 160の他端が前記可動ブロック 129の下端部に取り付けられている。

前記接続端子 159,160は常時は介在した絶縁フィルムによって導通を遮断され、ガスボンベ 20〜22の破封動作時、前記可動ブロック 129が移動し、接続端子 160が接続端子 159から離反動して絶縁フィルムを通過し、接続端子 159,160が接触した際、 LED96を点灯可能にしている。

[0138] この実施形態の消火器 6は図 24のように細長棒状で体裁が良ぐその重量も約 1.

5kg程度で軽量であるから、従来のものに比べて小形軽量で持ち運びや操作等の取り扱いに至便である。

前記消火器 6を梱包する場合は、前述のように細長棒状で小形軽量であるから、多数の消火器 6を合理的かつ安価に梱包できる。

[0139] 前記梱包した消火器 6を搬送する際、第 1の筒体 12が振動や衝撃によって回動力を与えられる†具れがある。

しかし、クラッチ板 113のドグ 124がスプリング 125の弾性によって、クリック板 112 の前端面を押圧し、該クリック板 112の回動を抑制するとともに、クリック板 112とクラツチ板 113の間に、操作片 106のロック爪 106aが係入し、ドグ 124とドグ孔 118との係合を阻止する。

したがって、前記第 1の筒体 12が回り止めされ、またクラッチ板 113の移動が阻止されるから、消火器 6の搬送時にガスボンベ 20〜22が破封される惧れがなぐ前記搬送時の安全性が確保される。 [0140] 次に、消火器 6を例えば壁面 2に設置する場合は、壁面 2の所定位置にビス 101を介して消火器ホルダ— 1を取り付け、該ホルダ— 1の係止凸部 la, laの間に第 2の筒体 13を上向きにして押し込み、取付面 6aに形成した通孔 6bを係止爪 lbに掛け止める。この状況は図 23および図 24のようである。

[0141] 前記設置後の消火器 6は、クラッチ板 113が強力なスプリング 125の弾性によってキャップ 16側へ付勢され、そのドグ 119がドグ孔 118から外れてクリック板 112の前端面に係合し、それらの間に空隙 124が形成されていて、該空隙 124に操作片 106 のロック爪 106aが係入して!/、る。

したがって、クラッチ板 113が移動を阻止され、該クラッチ板 113の周面に取り付けた連結板 92c, 92dの移動を阻止する。

前記操作片 106は第 1の筒体 12の中間部の外周面に取り付けられ、その把持部が上位に位置して外側へ若干反り返つている。この状況は図 23のようである。

[0142] 前記クリック板 112はドグ 119を介してスプリング 125に強力に押圧され、その回動を阻止されるとともに、その周面に形成した複数の凹溝 116に、第 1の筒体 12の内面に突設した係止片 117が嵌合し、第 1の筒体 12による回動力の伝達を待機しているこの状況は図 31および図 32のようである。

[0143] また、前述のように連結板 92c,92dの移動が阻止されているため、その所定位置に取り付けた複数の可動ブロック 127〜129が定位置で静止し、その背後に配置した複数のジョイントブロック 139〜141が、連結板 92a,92bに取り付けられて定位置に位置している。

[0144] 前記可動ブロック 127〜129と、対応するジョイントブロック 139〜141とは、前記空隙 124と略同一の空隙 145を形成して離間し、各対の可動ブロック 127〜129とジョイントブロック 139〜141との間では、ガイドピン 133がガイド孔 143に嵌合し、スライドロッド 135が通孔 144およびカラ— 149に嵌合している。

また、各金†管 46,55,56の尖端咅46&,55&,56&カジョイントブロック 139〜141に装着したガスボンベ 20〜22の封板 23〜25に近接して対向している。

[0145] 一方、第 2の筒体 13側では、最前端の可動ブロック 129が定位置で静止し、該ブロック 129に取り付けた接触端子 160が静止している。したがって、接触端子 160と接触端子 159とが、絶縁フィルム（図示略)を介して導通を遮断され、 LED96の電源回路が開成されて消灯している。

[0146] このような状態力火災発生時に消火器 6を使用して消火する場合は、消火器ホルダ— 1に取り付けた消火器 6を保持し、これを若干引き上げて、通孔 6bの開口縁部を係止爪 lbから引き抜き、それらの係合を解除すれば簡便に取り外せる。

[0147] そして、消火器 6を保持して火災現場へ移動し、消火ガス噴出側である第 2の筒体

13を火元側へ向け、第 1の筒体 12を保持して操作片 106の先端部を保持し、係止爪 106bを支点に図 32の矢視方向へ引き上げ、第 1の筒体 12から引き離す。

[0148] このようにすると、操作片 106のロック爪 18力クラッチ 113とクリック板 112との空隙

124から引き抜かれる。

この後、第 1の筒体 12を軸周りに回動し、その内面に突設した係止片 117を同動させて、第 1の筒体 12の回動力を、係止片 117と嵌合する凹溝 116を介して、クリック板 112へ伝達し、該クリック板 112を回動する。

[0149] 前記クリック板 112の回動に伴なつて、ドグ孔 118がドグ 119の位置に正対し、該ドグ 119が強力なスプリング 125の弾性によって後方へ急速に押し動力され、ドグ孔 11

8に係合する。

この状況は図 40および図 41のようで、前記クラッチ 113が前記空隙 124分移動し、該クラッチ 113に取り付けた連結板 92c, 92dがこれに同動する。

[0150] このため、可動ブロック 127〜129力 S連結板 92c,92dに引き動力、されて、図 34,35 および図 37,38上、右方へ急速に移動し、つまりジョイントブロック 139〜141側へ近接移動し、各針管 46,55,56の尖端部46&,55&,56 ガスボンべ20〜22の封板23 〜25に勢い良く突き刺さり、該封板 23〜25を略同時に破封する。

前記破封後、可動ブロック 127〜129は前記空隙 145分移動し、封板 23〜25を貫通したところで停止する。

実施形態では、各可動ブロック 127〜129がジョイントブロック 139〜141に当接して停止する。この状況は図 42乃至図 45のようである。

[0151] この結果、ガスボンベ 20〜22に充填した二酸化炭素が各針管 46,55,56から流出して導孔 152へ移動し、各導孔 152から各ガス導管 49,65,66を移動してノズル 67 へ導かれ、これらが合流して噴ロカも噴射され、ガス噴出口 153から火元に向けて噴出する。

この場合、前記噴射した二酸ィ匕炭素の一部は、噴ロカも噴出後に断熱膨張してドライアイス化し、これが気体状の二酸化炭素と混合して火元に噴射される。したがつて、火元周辺の温度が下がるとともに、火元周辺に対する酸素の供給を遮断するから、消火作用が効率良く機能し速やかに消火する。

[0152] その際、前記各ガスボンベ 20〜22から噴出した二酸ィ匕炭素は、気化状態で噴出し、比較的大きな口径の針管 46,55,56から導孔 152を経て、各ガス導管 49,65,66に送り出される力ら、断熱膨張が段階的かつ緩やかに行なわれ、その移動過程におけるドライアイス化な、し凝結を防止する。

したがって、ノズル 79から噴出後、二酸ィ匕炭素の全てがドライアイス化することはなぐ噴口部周辺が凝結し目詰まりを起こす惧れがないから、安定した消化作用を得られる。

[0153] 一方、前述のように最前端の可動ブロック 129が連結板 92c,92dに同動すると、前記ブロック 129に取り付けた接触端子 160が同動し、該接触端子 160の他端部が絶縁フィルム（図示略)の非導通域力も逸脱して、接触端子 159と接触する。

[0154] このため、接触端子 159,160が導通して LED96の電源回路が閉成し、 LED96力 S 点灯する。したがって、 LED96の照射光が照射口 97から放射されて、火元周辺を照らすから、暗がりや停電下での消火操作を容易かつ安全に行なえ、またキャップ 1 7が赤色に点灯することで、避難誘導灯としても機能する。

[0155] このように本発明による消火操作は、消火ガス噴出部を火元に向けて消火器 6を保持し、操作片 106を操作後、第 1の筒体 12を回動操作すれば良いから、従来のように安全栓を引き抜き、ハンドルを操作して穿針体を下降させ、加圧ガスボンベの封板を破封して放射ノズルを火元へ向ける、煩雑かつ複雑な操作を廃し、簡易かつ迅速な消火に応じられる。

[0156] なお、消火器 6は前記ガスボンベ 20〜23からの二酸ィ匕炭素の噴出終了によって、消火作用が終了し、その後はスプリング 125によって可動ブロック 127〜 129の移動が維持され、 LED96の点灯状態を維持するから、消火後の避難誘導灯として利用し得る。

[0157] 図 46は本発明の第 6の実施形態を示し、前述の実施形態の応用形態であって、バネ受 109の後端部に平面略コ字形状の係合溝 161を形成し、該溝 161の上方の第 1の筒体 12に切欠溝 104,105を形成し、前記切欠溝 105にロック爪 106aを係合可能に配置し、第 1の筒体 12の回動を阻止している。

[0158] したがって、消火器 6の梱包時や搬送時における第 1の筒体 12の回動を確実に阻止し、クラッチ板 113の移動を未然に阻止して、ガスボンベ 20〜22の破封防止を強化し、使用上の安全性を強化している。

また、この実施形態のように操作片 106を第 1の筒体 12の端部に配置することによつて、第 1の筒体 12の握持スぺ—スを広く確保し、消火器 6の操作の容易化と安定した使用を図るようにしている。

[0159] なお、第 5および第 6の実施形態の応用形態として、ノズル 67の背後に、粉末消火薬剤を充填した粉末容器を収容し、該粉末容器に前記ガス導管 49,65,66の吐出側を接続するとともに、粉末容器とノズル 79を連通し、ガスボンベ 20〜22から噴出した二酸化炭素を前記粉末容器に導き、該容器内の粉末消火薬剤をノズル 67へ押し出し、これをノズル 67から噴出することも可能である。

[0160] また、第 5および第 6の実施形態は、消火器 6に複数のガスボンベ 20〜22を装填しているが、単一のガスボンベを装填して使用しても良ぐまた複数のガスボンベ 20〜 22のうち、中間に配置するガスボンベを除去して使用することも可能である。

産業上の利用可能性

[0161] 本発明のガスボンベの破封装置は、単一または複数のガスボンベをコンパクトに内蔵し、その小形軽量化と外観の向上を図るとともに、これらのガスボンベを簡便かつ安全に一時に破封し、多量のガスを迅速かつ安全に使用でき、しかもガスボンベの破封後のドライアイスの凝結や流路の閉塞を防止して、安定したガスの噴出状態を得られるから、例えば力 -トリッジ式ガスボンベを使用した家庭用若しくは事務所用または車載用の二酸ィ匕炭素消火器に好適である。

Claims

請求の範囲

[1] 内部にガスを充填し、かつ開口部を封板でシールしたガスボンベと、該ガスボンベを収容可能な中空の筒体と、前記筒体の定位置でガスボンベの開口部を保持可能なボンべホルダーと、前記封板を破封可能な尖端部を有し、外部に充填ガスを導出可能にした針管と、該針管を保持可能な針管ホルダーとを備え、前記ボンべホルダと針管ホルダとを離間して配置し、前記針管ホルダと前記封板とを相対的に近接移動可能に設けたガスボンベの破封装置において、前記筒体の内部に複数のボンべホルダーと針管ホルダーとを設け、前記筒体の内部に複数のガスボンベを同軸方向に収容し、各ボンべホルダまたは各針管ホルダを一時に移動可能に設け、各ガスボンベの封板を略一時に破封可能にしたことを特徴とするガスボンベの破封装置。

[2] 前記筒体の内部に収容した複数のガスボンベの開口部を同一方向に配置した請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[3] 前記筒体の内部に収容した複数のガスボンベの開口部を互いに向き合わせて配置した請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[4] 各ガスボンベとの間にガス導管を直列に接続し、該ガス導管を単一のノズルに連通した請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[5] 各ガスボンベ毎にガス導管を各ノズルに接続した請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[6] 前記筒体の先端部に単一または複数のノズルを設けた請求項 4または請求項 5記載のガスボンベの破封装置。

[7] 前記筒体の先端部に灯具を設け、該灯具を前記破封動作に連動して点灯可能にした請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[8] 前記筒体の先端部に粉末消火薬剤を収容した容器を設け、該容器に前記ガス導管の下流側端部を接続し、該容器を前記ノズルに連通した請求項 4または請求項 5 記載のガスボンベの破封装置。

[9] 前記筒体の内部に収容可能な少なくとも一対の連結板を設け、該連結板の間に前記ガスボンベとボンべホルダ一と針管ホルダ一とを配置し、かつこれらを保持可能にした請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[10] 前記各針管の尖端部を前記封板の中心線上に配置した請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[11] 前記充填ガスが高圧の二酸ィヒ炭素である請求項 1記載のガスボンベの破封装置。

[12] 内部にガスを充填し、かつ開口部を封板でシールしたガスボンベと、該ガスボンベを収容可能な中空の筒体と、前記筒体の定位置でガスボンベの開口部を保持可能なボンべホルダーと、前記封板を破封可能な尖端部を有し、外部に充填ガスを導出可能にした針管と、該針管を保持可能な針管ホルダーとを備え、前記ボンべホルダと針管ホルダとを離間して配置し、前記針管ホルダと前記封板とを相対的に近接移動可能に設けたガスボンベの破封装置において、複数の筒体を同軸上に接続し、かつ前記筒体の一方を折り曲げまたは回動可能に設け、前記筒体の内部に単一または複数のボンべホルダと針管ホルダとを設けるとともに、単一または複数のガスボンベを同軸方向に収容し、前記ボンべホルダーまたは針管ホルダーを一時に移動可能に設け、各ガスボンベの封板を略一時に破封可能にしたことを特徴とするガスボンベの破封装置。

[13] 前記筒体の接続部に、一方の筒体の折り曲げ変位に連動可能なカムを設け、該カムの回動域に臨ませてガスボンベの底部若しくは針管ホルダーまたは双方を配置した請求項 12記載のガスボンベの破封装置。

[14] 前記他方の筒体の内部に、複数のガスボンベを近接移動可能に収容し、該ガスボンべを開口部を向き合わせて配置し、前記開口部の間に、両側に針管を設けた針管ホルダーを配置した請求項 13記載のガスボンベの破封装置。

[15] 前記回動可能な一方の筒体に、該筒体の所定回動角度後に軸方向へ変位可能な可動体を設け、他方の筒体の内部に複数のボンべホルダーと針管ホルダーを設けるとともに、複数のガスボンベを同軸方向に収容し、前記可動体の変位に連動して、各針管ホルダをボンべホルダ側へ一時に近接移動可能にした配置した請求項 12記載のガスボンベの破封装置。

[16] 前記複数の筒体の内部に、少なくとも一対の連結板を軸方向に移動可能に設け、該連結板に前記可動体と、前記複数の針管ホルダーとを取り付けた請求項 15記載のガスボンベの破封装置。

[17] 前記複数の筒体の内部に、少なくとも一対の連結板を定位置に配置し、該連結板に前記複数のボンべホルダーを取り付けた請求項 16記載のガスボンベの破封装置。

[18] 前記回動可能な一方の筒体の周面に操作片を設け、該操作片のロック爪を前記可動体に係脱可能に設け、該可動体を軸方向へ移動可能に付勢した請求項 1

5記載のガスボンベの破封装置。

[19] 前記回動可能な一方の筒体の端部側内部に固定部材を定位置に設け、該固定部材に係合溝を形成し、該係合溝に前記操作片のロック爪を係脱可能に設けた請求項 15記載のガスボンベの破封装置。

[20] 前記筒体の接続部に接合リングを剥離可能に設け、該接合リングの剥離を介して、前記筒体の一方を折り曲げ可能にした請求項 12記載のガスボンベの破封装置。