JPWO2009025246A1 - 精製された含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

精製された含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩の製造方法 Download PDF

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Abstract

高い回収率、少ない工程、実用的かつ効率的な方法を用いて含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩およびリチウム塩を製造する方法。また、該リチウム塩の製造方法において有用な、高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩を提供する。式(1)で表される塩の粒子状固体(I)をエーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒に懸濁させ、つぎにろ過により該溶媒を分離することを特徴とする、精製された式(1)で表される塩の粒子状固体(II)の製造方法。[HNR3]+[Q1−SO2−N−SO2−Q2]−(1)ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q1、Q2は、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQ1およびQ2が共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。

Description

本発明は、精製された含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩の製造方法、および含フッ素ビススルホニルイミドのリチウム塩の製造方法に関する。
式(1−1)で表される化合物等の含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩は、電気伝導性と化学的安定性とに優れた電解質材料として有用な塩として知られている。
Figure 2009025246
一般にアンモニウム塩の精製方法としては再結晶が最も広く用いられている。しかし、本発明者らは、式(1)で表されるアンモニウム塩において再結晶を試みたところ、上記式(1−1)で表されるアンモニウム塩は特異的に再結晶が困難であり、再結晶法による精製は困難であることがわかった。
[HNR[Q−SO−N−SO−Q (1)
(式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。)
たとえば、式(1)で表されるアンモニウム塩を貧溶媒に懸濁させた後、加熱下で良溶媒を徐々に添加して式(1)で表されるアンモニウム塩を溶媒に溶解させ、その後に冷却して再結晶する手法を試みた。しかし、良溶媒添加後の該アンモニウム塩溶液は均一な溶液とはならず、アンモニウム塩の良溶媒溶液相と貧溶媒溶液相の二相に分離し、再結晶はできなかった。
また、本発明者は他の再結晶方法として、式(1)で表されるアンモニウム塩に良溶媒を添加した後に冷却して結晶を析出させる方法を試みた。しかし、結晶状物質は生成するものの、該結晶状物質の純度は低く、また、回収率が著しく低いため、上記再結晶法は採用できなかった。
特許文献1には、[NH(COCH)(C)(CH)][CF−SO−N−SO−CFを酸水溶液またはアルカリ水溶液で洗浄する精製方法が記載されている。この方法で除去できるのはLi、Na、I、Br等であり、式(1)で表されるアンモニウム塩の精製に採用しても純度は上がらなかった。また、式(1)で表されるアンモニウムの分解反応が起こる問題があった。
式(3)で表されるリチウム塩は、リチウムイオン二次電池用の電解質等として利用が可能な化合物である。式(3)で表されるリチウム塩をリチウムイオン二次電池用の電解質として用いる場合には、99質量%以上の高純度化が必須である。
Li[Q−SO−N−SO−Q (3)
(式中、Q、Qは、式(1)と同義である。)
リチウム塩の精製方法として特許文献2には、[NH(C[CF−SO−N−SO−CFを水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物と反応させてアルカリ金属塩とした後に晶析する方法が記載されている。
しかし、水酸化ナトリウムを用いた場合に生成するのはナトリウム塩であり、リチウム塩を得るための塩交換が必要であった。直接リチウム塩を得るために、水酸化ナトリウムの代わりに水酸化リチウムを用いる方法もあるが、昌析したリチウム塩に溶媒が配位し、この溶媒を除く煩雑な工程が必要であった。また、除去したい不純物が、アルカリ金属水酸化物と反応すると、不純物のアルカリ金属塩が生成し、より除去が難しくなる欠点があった。
特許文献3には、Li[CF−SO−N−SO−CFの精製方法として、1,4−ジオキサンで再結晶し、沸点100℃以下の極性溶媒に溶解しろ過した後に溶媒を除去する方法が記載されている。しかし、本発明者らが実際にこの方法を試したところ、この方法には回収率は60%と低い、極めて脱溶媒が困難である、脱溶媒に長時間を要する等の問題が認められた。
特開2005−298375号公報 特開2000−302748号公報 特開平9−255685号公報
本発明の目的は、簡便かつ効率的に、高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩を製造する方法、およびその精製されたアンモニウム塩を出発原料として高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのリチウム塩を製造する方法を提供する。
すなわち、高い回収率、少ない工程、実用的かつ効率的な方法を用いて含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩およびリチウム塩を製造する方法を提供する。また、本発明は、上記のリチウム塩の製造方法において有用な、高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩を提供する。
本発明は以下の要旨を有する。
[1]下式(1)で表される塩の粒子状固体(I)をエーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒に懸濁させ、つぎにろ過により該溶媒を分離することを特徴とする精製された下式(1)で表される塩の粒子状固体(II)の製造方法。
[HNR[Q−SO−N−SO−Q (1)
ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
[2]粒子状固体(I)のNMRで測定した純度が80モル%以上99モル%未満であり、粒子状固体(II)のNMRで測定した純度が99モル%以上である上記[1]に記載の製造方法。
[3]式(1)で表される塩の粒子状固体(I)をエーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒中で加熱および撹拌することにより懸濁させ、粒子状固体(I)を膨潤させた後にろ過を行う上記[1]または[2]に記載の製造方法。
[4]エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒を、粒子状固体(I)に対して0.5〜20倍質量用いる上記[1]〜[3]のいずれかに記載の製造方法。
[5]エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒が、環状エーテル化合物である上記[1]〜[4]のいずれかに記載の製造方法。
[6]エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒が、1,4−ジオキサンである上記[1]〜[5]のいずれかに記載の製造方法。
[7]式(1)で表される塩が、下式(1−1)で表される塩である上記[1]〜[6]のいずれかに記載の製造方法。
Figure 2009025246
[8]NMR法で測定した純度が99モル%以上である下式(1)で表されるアンモニウム塩。
[HNR[Q−SO−N−SO−Q (1)
ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
[9]NMR法で測定した純度が99モル%以上である下式(1−1)で表されるアンモニウム塩。
Figure 2009025246
[10]上記[1]〜[7]のいずれかに記載の製造方法により式(1)で表される塩の粒子状固体(II)を得て、つぎに該粒子状固体(II)に濃硫酸を反応させて下式(2)で表されるイミド酸を得て、つぎに該イミド酸とリチウムイオンを有する化合物を反応させて下式(3)で表されるリチウム塩を得ることを特徴とする、下式(3)で表されるリチウム塩の製造方法。
−SO−NH−SO−Q (2)
Li[Q−SO−N−SO−Q (3)
ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
[11]上記[1]に記載の製造方法により式(1)で表される塩の粒子状固体(II)を得て、つぎに該粒子状固体(II)にリチウムイオンを有する化合物を反応させて下式(3)で表されるリチウム塩を得ることを特徴とする、下式(3)で表されるリチウム塩の製造方法。
−SO−NH−SO−Q (2)
Li[Q−SO−N−SO−Q (3)
ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
[12]式(3)で表されるリチウム塩のNMRで測定した純度が99モル%以上である上記[10]または[11]に記載の製造方法。
[13]前記リチウムイオンを有する化合物が、水酸化リチウム、炭酸リチウムまたは炭酸水素リチウムである、上記[10]〜[12]のいずれかに記載の製造方法。
[14]式(3)で表されるリチウム塩が、リチウムイオン二次電池用の電解質として用いるリチウム塩である上記[10]〜[13]のいずれかに記載の製造方法。
本発明によれば、高い回収率、少ない工程、実用的かつ効率的な方法により、高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのリアンモニウム塩が得られる。また、本発明によれば、簡便かつ効率的に、高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのリチウム塩が得られる。また、本発明によれば、該リチウム塩の製造方法において有用な、高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのリチウム塩が提供される。
本明細書において、基の定義は特に記載しない限り前記と同義である。本明細書において、式(1)で表される塩を塩(1)、式(A)で表されるアニオンをアニオン(A)、のように記す。他の式で表される塩、アニオン、カチオンおよび化合物なども同様に記す。
本発明における塩(1)は、下記カチオン(C)とアニオン(A)とからなる塩である。
[HNR (C)
[Q−SO−N−SO−Q (A)
[HNR[Q−SO−N−SO−Q (1)
カチオン(C)において、Rが炭素数1〜10のアルキル基である場合、Rはメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、またはノルマルブチル基が好ましい。
カチオン(C)としては、アンモニウム、トリメチルアンモニウム、トリエチルアンモニウム、トリノルマルプロピルアンモニウム、トリイソプロピルアンモニウム、トリノルマルブチルアンモニウム、ジメチルエチルアンモニウム、メチルジエチルアンモニウム、ジメチルノルマルプロピルアンモニウム、メチルジノルマルプロピルアンモニウム、ジメチルイソプロピルアンモニウム、メチルジイソプロピルアンモニウム、ジメチルノルマルブチルアンモニウム、メチルジノルマルブチルアンモニウム、ジエチルノルマルプロピルアンモニウム、エチルジノルマルプロピルアンモニウム、ジエチルイソプロピルアンモニウム、エチルジイソプロピルアンモニウム、ジエチルノルマルブチルアンモニウム、またはエチルジノルマルブチルアンモニウムが挙げられる。
カチオン(C)がアンモニウム(NH )またはトリエチルアンモニウムである場合には、アンモニウム塩の合成が容易であるため、好ましい。
アニオン(A)において、QおよびQが、1価含フッ素有機基である場合には、1価含フッ素炭化水素基が好ましく、含フッ素アルキル基、含フッ素アルケニル基、または含フッ素アリル基が好ましく、ペルフルオロアルキル基、ペルフルオロアルケニル基、またはペルフルオロアリル基が特に好ましい。含フッ素アルキル基および含フッ素アルケニル基は、直鎖構造であっても、分岐構造であってもよい。
およびQが共同して形成する2価含フッ素有機基である場合には、含フッ素アルキレン基が好ましく、ペルフルオロアルキレン基が特に好ましい。
およびQは、炭素数1または2のペルフルオロアルキル基、または、共同して形成する炭素数1〜3のペルフルオロアルキレン基が好ましい。
具体的には、アニオン(A)としては、下式で表されるいずれかのアニオンが好ましい。
Figure 2009025246
本発明における塩(1)としては、下記アンモニウム塩(1−1)が特に好ましい。
Figure 2009025246
塩(1)の入手方法は、例えば、国際公開第2006/106960号パンフレットの実施例(例4)に記載の方法、特開平08−081436号公報に記載の方法、国際公開第97/23448号パンフレットに記載の方法が挙げられる。
本発明における塩(1)の粒子状固体(I)は、これらの文献に記載の製造方法で生成する塩(I)を含む反応溶媒溶液を濃縮することにより得られる。濃縮前の反応溶媒溶液中に固形物が含まれる場合には、該固形物をろ過等の方法で予め除いておくのが、精製方法を効率的に実施できることから好ましい。
粒子状固体(I)に含まれ、本発明の精製方法で除去されうる化合物としては、たとえば、電荷を有さず、室温において固体である中性有機物等が挙げられる。たとえば、上記の文献に記載の製造方法で製造した場合の不純物としては、HNSOCFCFSONH、FOSCFCFSONH等が挙げられる。
本発明の製造方法に用いる粒子状固体(I)の純度は、80モル%以上とするのが好ましく、85〜99モル%が特に好ましく、95〜99モル%がとりわけ好ましい。
本発明における純度の値は、特に明記しない限り、NMR(核磁気共鳴吸収)法により定量した値である。NMR法の測定核種としては、H、19F、13C等が挙げられるが、好ましい測定核種としては19Fである。
粒子状固体(I)の粒子径は、懸濁する程度の粒子径以下であり、溶媒に懸濁させたときに全てが溶解することがない程度の粒子径以上であるのが好ましく、通常は、粒子の最大粒子径が0.1mm〜3.0mmであるのが好ましく0.1mm〜1.0mmであるのが好ましい。該粒子径は、分級等の方法により測定されうる。また、粒子状固体(I)は結晶、アモルファス、またはこれらの混合物のいずれであってもよい。
本発明の製造方法においては、まず、塩(1)の粒子状固体(I)をエーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒に懸濁させる。
エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒(以下、エーテル系溶媒という。)としては、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル化合物;ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル等の非環状エーテル化合物が挙げられ、塩(1)の溶解度が低く、不純物に対する溶解度が高く、効率よく精製できることから環状エーテル化合物が好ましく、1,4−ジオキサンが特に好ましい。
本明細書における「懸濁」とは、塩(1)の一部が溶媒に溶解した溶液に残部の粒子状固体(I)が分散している状態をいう。通常の条件では、塩(1)が溶解した溶液は、塩(1)の飽和溶液となりうる。エーテル系溶媒の量は、精製に用いる粒子状固体(I)に対して0.5〜20倍質量が好ましく、1〜5倍質量が特に好ましい。溶媒量が該範囲にある場合には、懸濁が充分になり、かつ、回収率が高くなる利点がある。
懸濁を行う際の温度は、溶媒の沸点以下であればよく、操作の容易さや装置構成が簡易であることから10〜80℃の範囲であることが好ましく、20〜60℃が特に好ましい。さらに、懸濁させたあと、撹拌することが好ましい。
懸濁の時間は、粒子状固体(I)をエーテル系溶媒に懸濁した後、粒子状固体(I)の膨潤を認めてから10分以上が好ましく、10分〜4時間が特に好ましく、30分〜2時間がとりわけ好ましい。
本発明においては、粒子状固体(I)を懸濁させた後、つぎにろ過によりエーテル系溶媒を分離して精製された粒子状固体(II)を得る。ろ過方法としては、遠心ろ過、加圧ろ過、減圧ろ過、常圧ろ過等の任意の方法を選択できる。ろ過により得た粒子状固体(II)は、結晶であっても、アモルファスであっても、これらの混合物であってもよい。
得られた粒子状固体(II)は、純度向上の観点からは洗浄溶媒を用いて洗浄するのが好ましい。洗浄溶媒は、懸濁に用いたエーテル系溶媒と同じまたは異なるエーテル系溶媒が好ましく、また、エーテル系溶媒以外の溶媒を用いてもよい。洗浄溶媒としては、粒子状固体(II)の回収率の観点からは、非極性溶媒が好ましい。洗浄溶媒としては、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等の環状エーテル化合物;ジエチルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジエチルエーテル、テトラエチレングリコールジブチルエーテル等の非環状エーテル化合物;ノルマルヘキサン、ノルマルペンタン、ノルマルヘプタン、ノルマルオクタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、ペンタフルオロジクロロプロパン、1H−パーフルオロヘキサン等を用いることができる。
ろ過により得た粒子状固体(II)は、つぎに乾燥させるのが好ましい。乾燥の方法は特に限定されず、加熱下で減圧する方法、または、加熱下で乾燥した不活性ガスを流通させる方法が通常用いられる。加熱する場合の温度に特に制限はなく、溶媒の沸点以上であることが好ましく、局所過熱等による目的物の分解を抑制するという観点から、溶媒の沸点に50℃を加えた温度以下が好ましい。また不活性ガスとしては、希ガス類、窒素ガス、二酸化炭素ガス等が挙げられ、入手容易性や取り扱いの容易さの観点から窒素ガスが好ましい。
本発明の製造方法によれば、精製された塩(1)を粒子状固体(II)として得ることができる。精製された塩(1)の純度は、90モル%以上が好ましく、98〜100モル%が特に好ましく、99〜100モル%がとりわけ好ましい。該高純度の塩(1)は、これまで入手できなかった、新規な塩である。
本発明の製造方法で得られた高純度の塩(1)の用途は特に限定されず、たとえば、リチウム二次イオン電池用の電解質であるリチウム塩(3)の原料として用いうる。
本発明の製造方法で得た塩(1)を用いてリチウム塩(3)を製造する方法を下式に示す。
Figure 2009025246
たとえば、(方法1):精製された塩(1)に濃硫酸を反応させてイミド酸(2)を得て、つぎに該イミド酸とリチウムイオンを有する化合物を反応させる、リチウム塩(3)の製造方法、または(方法2):精製された塩(1)にリチウムイオンを有する化合物を反応させてリチウム塩(3)を製造する方法が挙げられる。
方法(1)におけるイミド酸(2)を得る方法としては、例えば、Jerry Foropoulos Jr.,Darryl D. DesMarteau著「Synthesis,properties, and reactions of bis((trifluoromethyl)sulfonyl)imide, (CFSONH」、Inorganic Chemistry、第23巻、第23号、1984年、p.3720に記載の方法、特開昭57−146776号公報の実施例(例1)に記載の方法が挙げられる。
具体的には、化合物(1)と濃硫酸を混合し、減圧条件下で加熱して化合物(2)を蒸留により留出する方法、化合物(1)の水溶液をスルホン化ポリスチレン等の酸型の陽イオン交換樹脂に流通させて化合物(2)を得る方法等が挙げられる。前者の方法で実施した場合には、蒸留工程で、金属不純物等を除去できるため、特に好ましい。
イミド酸(2)からリチウム塩(3)を得る方法としては、例えば、特開2003−192661号公報の実施例(実施例8〜14)に記載の方法が挙げられる。イミド酸(2)に反応させるリチウムイオンを有する化合物としては、水酸化リチウム、炭酸リチウムまたは炭酸水素リチウムが好ましく、水酸化リチウムがより好ましい。これらのリチウム化合物は、入手が容易であり、反応性が高く、副生物が炭酸ガスまたは水であり分離が容易であることから、好ましく用いられる。
上記のイミド酸(2)からリチウム塩(3)を得る方法では、溶媒を用いることができる。溶媒としては非水溶媒を用いても水を用いてもよい。非水溶媒系としては、化合物(2)が非常に強い酸性であるために酸で分解しない溶媒が好ましく、メタノール、エタノール等の非水溶媒が特に好ましい。
方法2におけるリチウム塩(3)を得る方法としては、例えば、特表2000−506132号公報の実施例(実施例2)に記載のように、テトラヒドロフランに溶解した塩(1)に水酸化リチウム一水塩を加え、アンモニアガスの発生が観測されなくなるまで煮沸して反応させる方法が挙げられる。溶媒としては任意の溶媒を用いることができるが、アンモニアに対して分解されない溶媒を選択する必要がある。また反応の終点をアンモニアのガス発生によって検知しようとする場合は、アンモニアを良好に溶解する水等の溶媒以外の溶媒を用いるのが好ましい。
方法1および方法2において、高純度の反応試薬を用いた場合には、高純度のリチウム塩(3)が得られる。たとえば、濃硫酸として純度が98体積%以上である硫酸を用い、リチウムイオンを有する化合物として純度が99質量%以上である化合物を用い、溶媒として99質量%以上であるものを用い、その他の反応試薬を用いる場合には、該反応試薬の純度が99質量%以上であるものを用いることにより、純度が99モル%以上であるリチウム塩(3)が得られ、通常は純度が99.5モル%以上であるリチウム塩(3)が得られる。
方法1および方法2により高純度のリチウム塩(3)を得た場合には、通常は、精製工程は不要であり、溶媒の除去等の後処理を行うだけで、目的とする純度のリチウム塩(3)が得られる。リチウム塩(3)は結晶であっても、アモルファスであっても、これらの混合物であってもよい。
リチウム塩(3)の純度は99モル%以上が好ましく、99.5モル%以上が特に好ましく、さらに好ましくは99.9モル%以上がとりわけ好ましい。特にリチウム塩(3)を方法1により得た場合には、蒸留工程が金属不純物を除去できる工程であるため、金属含有量がきわめて低いリチウム塩(3)が得られる。
得られた高純度のリチウム塩(3)は、対リチウムに対する電位で0〜4.2Vより広い電位窓を有しうる有用なリチウム塩となりうる。
本発明で得られた高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩は、イオン液体の合成するための中間体、導電性付与剤、難燃性付与剤等に用いられる。また、高純度の該イミドのリチウム塩(3)は、各種の電解質、イオン液体を合成するための中間体、導電性付与剤、難燃性付与剤等として有用である。
本発明を、実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
なお、19F−NMRによる純度の測定においては、SO−CF−CF−SO構造中のCFのピークと、該CF以外のピークを測定し、該CF以外のピークに基づく不純物の構造を同定することにより定量した。以下、純度、収率は、断りのない限りモル%を意味する。
[例1(実施例)]
化合物(1−1)の製造例:
国際公開第2006/106960号パンフレットの[例4]に記載の方法と同様にして、下記アンモニウム塩(1−1)の粒子状固体を製造した。精製前のアンモニウム塩(1−1)の19F−NMRにより測定される純度は98.5%であった。
Figure 2009025246
アンモニウム塩(1−1)の精製例:
NMR純度が98.5%のアンモニウム塩(1−1)(380.0g)の粒子状固体を、1,4−ジオキサン(760.0g)に懸濁し、膨潤させたまま、40℃で4時間撹拌した。4時間後、ジオキサンを濾別して得られた粒子状固体を1,4−ジオキサン(380.0g)で二度洗浄した後、溶媒を真空乾燥により除去した。374.2gのアンモニウム塩(1−1)の粒子状固体が得られ、収率は99.9%であった。19F−NMRにより純度を測定したところ、99.9%まで向上していた。
[例2(実施例)]
イミド酸(2−1)の製造例:
例1で得た精製前のアンモニウム塩(1−1)(300g)と純度が98体積%以上の濃硫酸(600g)を2Lの三つ口フラスコに仕込んだ。この三つ口フラスコと、2Lの受器を、ガラス管で連結した。ガラス管はイミド酸(2−1)の凝固を防ぐためにリボンヒーターで60℃以上に保った。2Lの受器は氷冷し、真空ポンプを連結して、全体をイミド酸の回収系とした。前記系を266Pa(絶対圧)まで減圧し、三つ口フラスコを油浴で加熱した。三つ口フラスコの内温が80℃を超えた所で留出が始まり、氷冷した受器に下記イミド酸(2−1)が固化して回収された。内温が100℃に達するまで昇温を継続したところで反応を終了した結果、受器に272.2gの白色固体状のイミド酸(2−1)が得られた。収率は97.1%であった。19F−NMRにより純度を測定したところ、99.9%であった。
Figure 2009025246
リチウム塩(3−1)の製造例:
得られたイミド酸(2−1)(272.2g)にイオン交換水(500mL)を仕込み、水溶液を得た。撹拌下、該水溶液のpHを監視しながら、水酸化リチウム水溶液(濃度10質量%)を滴下し、pHが7を超えるまで滴下を継続した。水酸化リチウム水溶液の滴下を終了した後、1時間撹拌を継続した。その後、水を留去し、100℃で真空乾燥した。276.0gの白色固体状のリチウム塩(3−1)が得られ、収率は99.0%であった。19F−NMRにより純度を測定したところ、99.9%であった。
Figure 2009025246
[例3(参考例)]
例1で得た精製前のアンモニウム塩(1−1)(100g)を、1,4−ジオキサンによる精製をすることなく用いて、例2と同様の手順でイミド酸(2−1)を製造した。90.6gのイミド酸(2−1)が得られたが、イミド酸(2−1)はわずかに褐色を呈していた。収率は96.4%であった。
イミド酸(2−1)(90.6g)にイオン交換水(300mL)を仕込み、例2と同様の手順でリチウム塩(3−1)を製造した。91.8gの固体状のリチウム塩(3−1)の粒子が得られたが、該粒子は若干黄色を呈していた。収率は98.9%であった。19F−NMRにより純度を測定したところ、98.0%であった。
[例4(参考例)]
例3で得たリチウム塩(3−1)(91.8g)を1,4−ジオキサン(100mL)に懸濁させた後、内温を60℃に保ちつつ、徐々にアセトニトリルを添加し、均一な溶液を得た。この溶液を3℃に保たれた冷蔵庫で一晩冷却したところ、白色結晶状物質が析出した。その後、該物質をろ過して回収した。回収された物質を80〜120℃で100時間減圧乾燥した。57.8gの白色結晶状物質が得られ、1,4−ジオキサンが5質量%残存していることが確認された。溶媒以外の化合物の純度を測定したところ、99.9%であった。
なお、1,4−ジオキサンの残存量およびリチウム塩の定量は、CFCHOHを内部標準物質として用い、19FNMRおよびHNMRを測定することにより行った。
次いで、残存している1,4−ジオキサンを除去するために、n−ブチロニトリル(100mL)に溶解し、溶媒を留去する工程を4回繰り返した。100℃で12時間減圧乾燥し、57.5gのリチウム塩(3−1)を回収した。収率は63.8%であった。H−NMRでは1,4−ジオキサンの残存はなく、19F−NMRにより純度を測定したところ、99.9%であった。リチウム塩からの脱溶媒が困難であるのは、1,4−ジオキサンのリチウムイオンに対する配位性が強いためと考えられる。
[例5(参考例)]
例1で得た精製前のアンモニウム塩(1−1)(5.0g)をメチル−t−ブチルエーテル(5ml)に分散し、徐々に加熱したところ50℃で均一な溶液となった。この溶液を−78℃に冷却すると、微量の析出物が得られた。該析出物をろ過し、乾燥した後、19F−NMRで純度を測定した結果、純度は98.0%であり、高純度化はできなかった。
[例6(参考例)]
例1で得た精製前のアンモニウム塩(1−1)(5.0g)をクロロホルム(5ml)に分散し、アセトニトリルを25滴添加し徐々に加熱したところ、50℃で均一な溶液となった。この溶液を徐々に室温まで冷却すると、アンモニウム塩(1−1)が溶解したアセトニトリル相と、クロロホルム相の2相に分離した。上相であるアンモニウム塩(1−1)のアセトニトリル相を19F−NMRで分析した結果、溶媒を除く純度は、98.0%であり、高純度化はできなかった。
[例7(参考例)]
特開2005−298375号公報に記載の方法を参考にして、精製を試みた。すなわち、例1で得た精製前のアンモニウム塩(1−1)(5.0g)をメチル−t−ブチルエーテル(10ml)に溶解し、イオン交換水(10ml)に水酸化リチウム(1.42g)を溶解した水溶液中で撹拌し、つぎに50℃で3時間反応させた後、下相の水相を分離、濃縮、100℃にて加熱真空乾燥することにより、19F−NMR純度が99.0%のリチウム塩(3−1)を得た。このリチウム塩(3−1)を1mol/Lの濃度になるようにエチレンカーボネートとエチルメチルカーボネートの1対1(容量比)の混合溶媒に溶解して溶液とし、対極と作用極に白金、参照極にリチウム金属を用いたセルにて酸化電位を測定した。その結果、3.5V近辺から化合物(3−1)ではない酸化ピークが観測された。すなわち、得られたリチウム塩(3−1)はリチウム電池材料等の用途には耐酸化性が不十分である。
本発明の製造方法は、特別な装置や試薬を必要とせず、簡便かつ高効率に高純度の含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩を製造でき、工業的に有利な方法である。
また、本発明の製造方法によって得られる含フッ素ビススルホニルイミドのアンモニウム塩は、イオン液体を合成する中間体、導電性付与剤、難燃性付与剤等として、さらに、該イミドのリチウム塩は、各種電解質、イオン液体を合成する中間体、導電性付与剤、難燃性付与剤等として有用である。

なお、2007年8月17日に出願された日本特許出願2007−212920号の明細書、特許請求の範囲、及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。

Claims (14)

  1. 下式(1)で表される塩の粒子状固体(I)をエーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒に懸濁させ、つぎにろ過により該溶媒を分離することを特徴とする、精製された下式(1)で表される塩の粒子状固体(II)の製造方法。
    [HNR[Q−SO−N−SO−Q (1)
    ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
  2. 粒子状固体(I)のNMRで測定した純度が80モル%以上99モル%未満であり、粒子状固体(II)のNMRで測定した純度が99モル%以上である請求項1に記載の製造方法。
  3. 式(1)で表される塩の粒子状固体(I)をエーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒中で加熱および撹拌することにより懸濁させ、粒子状固体(I)を膨潤させた後にろ過を行う請求項1または2に記載の製造方法。
  4. エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒を、粒子状固体(I)に対して0.5〜20倍質量用いる請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒が、環状エーテル化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。
  6. エーテル性酸素原子含有化合物からなる溶媒が、1,4−ジオキサンである、請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 式(1)で表される塩が、下式(1−1)で表される塩である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
    Figure 2009025246
  8. NMR法で測定した純度が99モル%以上である下式(1)で表されるアンモニウム塩。
    [HNR[Q−SO−N−SO−Q (1)
    ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
  9. NMR法で測定した純度が99モル%以上である下式(1−1)で表されるアンモニウム塩。
    Figure 2009025246
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の製造方法により式(1)で表される塩の粒子状固体(II)を得て、つぎに該粒子状固体(II)に濃硫酸を反応させて下式(2)で表されるイミド酸を得て、つぎに該イミド酸とリチウムイオンを有する化合物を反応させて下式(3)で表されるリチウム塩を得ることを特徴とする、下式(3)で表されるリチウム塩の製造方法。
    −SO−NH−SO−Q (2)
    Li[Q−SO−N−SO−Q (3)
    ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
  11. 請求項1に記載の製造方法により式(1)で表される塩の粒子状固体(II)を得て、つぎに該粒子状固体(II)にリチウムイオンを有する化合物を反応させて下式(3)で表されるリチウム塩を得ることを特徴とする、下式(3)で表されるリチウム塩の製造方法。
    −SO−NH−SO−Q (2)
    Li[Q−SO−N−SO−Q (3)
    ただし、式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、または炭素数1〜10のアルキル基を示し、Q、Qは、それぞれ独立に、1価含フッ素有機基、またはQおよびQが共同して形成する2価含フッ素有機基を示す。
  12. 式(3)で表されるリチウム塩のNMRで測定した純度が99モル%以上である請求項10または11に記載の製造方法。
  13. 前記リチウムイオンを有する化合物が、水酸化リチウム、炭酸リチウムまたは炭酸水素リチウムである、請求項10〜12のいずれかに記載の製造方法。
  14. 式(3)で表されるリチウム塩が、リチウムイオン二次電池用の電解質として用いるリチウム塩である請求項10〜13のいずれかに記載の製造方法。
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