JPWO2008099835A1 - Peg充填硬質カプセル剤のバンドシール - Google Patents

Peg充填硬質カプセル剤のバンドシール Download PDF

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Abstract

本発明は、内部にPEG、特にPEG200〜600の低分子量PEGを充填した硬質カプセルについて、ボディ部とキャップ部との隙間から生じる内容物漏出を効果的に防止することのできるバンドシール、およびその調製液を提供する。また、中にPEG、特にPEG200〜600の低分子量PEGを充填した硬質カプセルであって、ボディ部とキャップ部との隙間から内容物が漏出するといった不都合が防止された硬質カプセル剤およびその調製方法を提供する。当該バンドシールは、その主成分として、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を用いることによって調製することができる。

Description

発明の属する技術分野
本発明は、硬質カプセル剤のバンドシール、特に内部にポリエチレングリコール(以下、「PEG」ともいう)を充填してなる硬質カプセル剤のためのバンドシールおよびその調製液に関する。また、本発明は、かかるバンドシールで封緘されてなるPEG充填硬質カプセル剤、およびその調製方法に関する。
医薬、健康食品を始めとする食品、化粧品、農薬などの硬質カプセル剤については、従来より内部に充填した内容物が外部に液漏れしない硬質カプセル剤が求められている。また内容物が固形物であって液漏れの問題がない硬質カプセル剤の場合、内容物が酸素や水分に弱いものであれば、カプセルのボディ部とキャップ部との隙間から酸素や水がはいり、内容物が変質する恐れがある。このため、ボディ部とキャップ部との隙間から酸素や水が侵入しない硬質カプセル剤が求められている。
こうした問題を解消する方法として、従来よりバンドシールが用いられている。バンドシールは、硬質カプセルに内容物を充填した後、そのカプセルのボディ部とキャップ部との嵌合部の封緘に用いられるシール剤(封緘剤)である。
一方、ポリエチレングリコール(PEG)、特に平均分子量が200〜600などの低分子量のPEGは、優れた溶解作用と吸収性を有しているため、賦形剤として医薬品、医薬部外品および食品などに広く使用されている。しかしながら、PEGは吸湿性が高いため、これを低水分下における強度に乏しいゼラチン製の硬質カプセルに充填すると、カプセル皮膜の含水量が低下して皮膜が脆弱化し、経時的に割れが発生する可能性が高くなる。また、こうしたゼラチン製の硬質カプセルの欠点を解消し得る非ゼラチン硬質カプセルとして、皮膜成分に水溶性セルロース誘導体、特にヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を用いたカプセルが提案されている。かかるHPMC製の硬質カプセルは、低水分下でも良好な強度を維持するものであるが、かかる硬質カプセルに上記のPEGを充填すると、PEGがカプセル皮膜を通過して漏れ出すことが報告されており、内部にPEGまたはこれを含む組成物を充填するための硬質カプセルとしては適切ではない。
こうした問題を解消するために、PEGの充填に適した硬質カプセルとして、プルラン、ヘミセルロース、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース、およびこれらの水溶性塩から選ばれる1種または2種以上の多糖類のゲルからなる硬質カプセル(特許文献1)、プルランにゲル化剤を配合してゲル化させたゲルからなる硬質カプセル(特許文献2)、ポリビニルアルコールを基材とするフィルムからなる硬質カプセル(特許文献3)が提案されている。
しかしながら、いずれの文献にも、これらの硬質カプセルのボディ部とキャップ部との隙間から漏出するPEGの問題を解消する方法については記載されていない。
特開2000−202003号公報 特開2005−137935号公報 特開2001−170137号公報
本発明の目的は、内部にポリエチレングリコール(PEG)、特に平均分子量が200〜600の低分子量PEGを充填した硬質カプセルについて、ボディ部とキャップ部との隙間から生じる内容物漏出を効果的に防止することのできるバンドシール、およびその調製液を提供することを目的とする。また、本発明は、硬質カプセル内にPEG、特に平均分子量が200〜600の低分子量PEGを充填した硬質カプセル剤であって、ボディ部とキャップ部との隙間から内容物が漏出するといった不都合が防止された硬質カプセル剤およびその調製方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するために日夜鋭意検討していたところ、内部にポリエチレングリコール(PEG)またはそれを含有する組成物を充填してなる硬質カプセル剤について、バンドシールとしてポリビニルアルコール(以下、「PVA」ともいう)、ポリビニルアルコール共重合体(以下、「PVA共重合体」ともいう)、またはこれらの混合物を用いることによって、硬質カプセルのボディ部とキャップ部との隙間から上記PEGを含む内容物が外部に漏出するという問題が解消できることを見出し、かかるバンドシールを用いることにより長期保存によっても良好な品質を保持してなる硬質カプセル剤が提供できることを見出した。
本発明はかかる知見に基づいて完成されたものであり、下記の態様を含むものである。
(I)バンドシールおよびその調製液
(I-1)PEGまたはPEGを含む組成物を充填してなる硬質カプセル剤のためのバンドシールであって、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアルコール共重合体(PVA共重合体)またはこれらの混合物を、バンドシール性を発揮する割合で含有することを特徴とするバンドシール。
(I-2)上記PEGが、平均分子量が200〜600の低分子量PEGである、(I-1)記載のバンドシール。
(I-3)PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物に加えて、ソルビトールを、バンドシール性を発揮する割合で含有する(I-1)または(I-2)に記載するバンドシール。
(I-4)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである(I-1)乃至(I-3)のいずれかに記載するバンドシール。
(I-5)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物に加えて、ゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである(I-4)に記載するバンドシール。
(I-6)PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を、バンドシール性を発揮する割合で含有する水溶液である、(I-1)または(I-2)に記載するバンドシールの調製液。
(I-7)PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物に加えてソルビトールを、バンドシール性を発揮する割合で含有する水溶液である、(I-3)に記載するバンドシールの調製液。
(I-8)B型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、23℃、回転数60rpm、測定時間1分の条件下で、粘度が100〜5000mPa・sであることを特徴とする、(I-6)または(I-7)に記載するバンドシール調製液。
(II) バンドシール封緘硬質カプセル剤、およびその調製方法
(II-1)PEGまたはPEGを含む組成物を充填してなる硬質カプセル剤であって、ボディ部とキャップ部との嵌合部が、(I-1)乃至(I-5)のいずれかに記載するバンドシールで封緘されてなることを特徴とする硬質カプセル剤。
(II-2)上記PEGが、平均分子量が200〜600の低分子量PEGである、(II-1)記載の硬質カプセル剤。
(II-3)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである(II-1)または(II-2)に記載する硬質カプセル剤。
(II-4)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物に加えて、さらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである(II-3)に記載する硬質カプセル剤。
(III) バンドシール封緘硬質カプセル剤の調製方法
(III-1)硬質カプセル内にPEGまたはPEGを含む組成物を充填した後、キャップ部とボディ部を嵌合し、形成された嵌合部に(I-6)乃至(I-8)のいずれかに記載するバンドシール調製液を塗布し、乾燥して封緘することを特徴とする硬質カプセル剤の調製方法。
(III-2)上記PEGが、平均分子量が200〜600の低分子量PEGである、(III-1)記載の硬質カプセル剤の調製方法。
(III-3)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである、(III-1)または(III-2)に記載する硬質カプセル剤の調製方法。
(III-4)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物に加えてさらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである、(III-3)に記載する硬質カプセル剤の調製方法。
(IV)硬質カプセル剤の封緘方法
(IV-1)内部にPEGまたはPEGを含有する組成物を充填してなる硬質カプセル剤の、当該ボディ部とキャップ部との嵌合部に、(I-6)乃至(I-8)のいずれかに記載するバンドシール調製液で塗布して乾燥することを特徴とする、硬質カプセル剤の封緘方法。
(IV-2)上記PEGが、平均分子量が200〜600の低分子量PEGである、(IV-1)記載の硬質カプセル剤の封緘方法。
(IV-3)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである(IV-1)または(IV-2)に記載する硬質カプセル剤の封緘方法。
(IV-4)硬質カプセル剤が、PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物に加えてさらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである(IV-3)に記載する硬質カプセル剤の封緘方法。
本発明のバンドシールによれば、PEG、特に平均分子量が200〜600の低分子量PEGを含む組成物を内部に充填した硬質カプセル剤であっても、ボディ部とキャップ部との隙間から内容物が漏出することを防止することができ、また当該隙間を通じてカプセル内の内容物が空気や水に触れることによる変質を防止することができる。
また本発明の硬質カプセル剤は、ボディ部とキャップ部との嵌合部が上記バンドシールで封緘されており、このため、内部にPEG、特に平均分子量が200〜600の低分子量PEGを含む組成物を含んでいても、ボディ部とキャップ部との隙間から当該内容物が漏出することがなく、また当該隙間を通じて内容物が空気や水に触れることによって生じる変質も防止することができる。このため、PEG、特に平均分子量が200〜600の低分子量PEGを賦形剤として含む薬物、医薬部外品、化粧料、または食品を内部に充填するための硬質カプセル剤として有用である。
本発明のバンドシールは、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルアルコール共重合体(PVA共重合体)またはこれらの混合物を、バンドシール性を発揮する割合で含有することを特徴とする。
ここで「バンドシール」とは、ボディ部(符号2)とキャップ部(符号1)を組み合わせて作成した硬質カプセル剤のキャップ部の切断部(端縁部)(符号a)を略中心として、それをまたぐように幅をもって、ボディ部(符号2)の外周表面とキャップ部(符号1)の外周表面に、バンドシール調製液を塗布して乾燥することによって形成される帯状の封緘フィルム(符号5)を意味する(図1参照)。また、本発明で「バンドシール調製液」とは、当該バンドシールを形成するための調製液、すなわちバンドシールを形成する成分を、水を主成分とした溶媒に溶解した溶液を意味する。
PVAは、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られる重合物であり、通常、けん化度が97mol%以上で下式(1)で表される完全けん化物と、けん化度が78〜96mol%で下記式(2)で表される部分けん化物とがある。本発明では、上記完全けん化物及び部分けん化物のいずれも使用することができる。特に制限されるものではないが、けん化度78〜90mol%、特に87〜90mol%程度の部分けん化物が好ましく用いられる。
Figure 2008099835
PVAの平均重合度(n)は、フィルム形成能を発揮し得る範囲であればよく、特に制限されるものではないが、通常は400〜3300、特に400〜2000程度であることが好ましい。なお、上記平均重合度とけん化度から、かかるPVAの重量平均分子量を算出すると約18000〜約175000になるが、特にこれに制限されるものではない。
PVA共重合体としては、前述するPVAまたはその誘導体に重合性ビニル単量体を共重合させて得られるPVA共重合体を挙げることができる。ここでPVAの誘導体としては、アミン変性PVA,エチレン変性PVA、末端にチオール基を有するPVA(末端チオール変性PVA)などの公知のPVA誘導体を挙げることができる。好ましくは末端チオール変性PVAである。
重合性ビニル単量体としては、(1)アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸;(2)上記(1)記載の化合物のナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩またはアルキルアミン塩;(3)メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチルアクリレート、ブチルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルアクリルレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリルレート、アクリロニトリル、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ポリエチレングリコールとメタクリル酸とのエステル、ポリエチレングリコールとアクリル酸とのエステル、ポリプロピレングリコールとメタクリル酸とのエステル、ポリプロピレングリコールとアクリル酸とのエステル、N−ビニルピロリドン、またはアクリロイルモルホリン;(4)下式で示される化合物:
Figure 2008099835
を挙げることができる。重合性ビニル単量体として好ましくは、(1)および(2)からなる群から選択される少なくとも1種の化合物と(3) からなる群から選択される少なくとも1種の化合物とを組み合わせて使用される。特に好ましくは、アクリル酸またはメタクリル酸とメチルメタクリレートとの併用である。
PVA共重合体として好ましくは、前述する部分けん化PVAを骨格として、アクリル酸とメチルメタクリレートを共重合化した高分子共重合体である。より好ましくは、平均重合度が約300〜500の部分けん化PVAと上記重合性ビニル単量体(特にアクリル酸及びメチルメタクリレート)とを重量比で約6:4〜9:1の割合で共重合させて得られる、PVA共重合体である。なお、ここで重合性ビニル単量体は、部分けん化PVAと共重合させる際にアクリル酸とメチルメタクリレートを重量比で約3:7〜0.5:9.5の割合で使用されることがより好ましい。特に好ましいPVA共重合体は、平均重合度300〜500の部分けん化PVA、メチルメタクリレートおよびアクリル酸を60〜90:7〜38:0.5〜12(重量比)で共重合させて得られるPVA共重合体である。具体的には、後述する実験例および実施例で使用するポバコート(POVACOAT(登録商標)Type F、Type RおよびType L;大同化成社製)を例示することができる。このポリビニルアルコール共重合体は、国際公開パンフレットWO02/17848に記載された方法で製造することができる。
本発明のバンドシールは、上記PVAおよびPVA共重合体をそれぞれ単独で含むものであってもよいが、両者を混合して含むものであってもよい。バンドシール中のPVAとPVA共重合体の配合割合は特に制限されず、PVA:PVA共重合体=100:0〜0:100(重量比)、好ましくは99.9:0.1〜0.1:99.9となるいずれの割合でも用いることができる。
本発明のバンドシールには、上記のPVAおよび/またはPVA共重合体の他に、可塑剤としてソルビトールを配合することもできる。かかる可塑剤を配合することによって、柔軟性の増加という効果を得ることができる。バンドシール中のソルビトールの配合割合としては、PVAおよび/またはPVA共重合体が有するバンドシール性を損なわない範囲であれば特に制限されないものの、上記効果の点から、バンドシール(100重量%)中の濃度として0.01〜70重量%、好ましくは0.01〜35重量%、より好ましくは0.01〜30重量%、特に好ましくは1〜30重量%を挙げることができる。
なお、本発明において「バンドシール性」とは、硬質カプセルのボディ部とキャップ部を封緘(シール)するためのフィルムを形成することができ(フィルム形成能)、且つ、このフィルムによる封緘によってボディ部とキャップ部との嵌合部から内容物が漏出することを防止し得る(漏出防止能)、バンドシールの性質を意味する。
当該「バンドシール性」の有無は、対象とするバンドシール調製液を用いて、平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)を充填したカプセルのキャップ部とボディ部の嵌合部を封緘(バンドシール)し、これを25℃、相対湿度40%の環境下に白色コピー用紙の上に12時間放置した場合に、バンドシール部から内容物の漏出があるか否かで評価することができる。なお、内容物の漏出の有無は、実験例4に示すように、下記の基準から判断することができる:
(a) 12時間放置後、封緘硬質カプセル剤と接していた白色コピー用紙面に、内容物(PEG400)が付着しているか否か。
(b) 12時間放置後、封緘硬質カプセル剤を白色コピー用紙上で転がしたときに、白色コピー用紙面に内容物(PEG400)が付着するか否か。
この場合、(a)と(b)のいずれの場合も、白色コピー用紙への内容物の付着がない、すなわち内容物の漏出が認められない場合を「バンドシール性あり」、(a)と(b)のいずれかの場合で内容物の漏出が認められる場合を「バンドシール性なし」と判断することができる。
なお、当該バンドシール性の評価試験に使用するカプセルとしては、後述する実施例1に記載するPVA共重合体を基材とする硬質カプセルまたは実施例3に記載するPVAを基材とする硬質カプセルを挙げることができる。また中に充填するPEG400の量としては、硬質カプセルが日本薬局方で定めるサイズ0号のカプセルの場合は600μL、サイズ1号のカプセルの場合は470μLを挙げることができる。
なお、バンドシールには、本発明の効果、すなわちバンドシール性を妨げないことを限度として、上記成分に加えて、任意に着色剤(例えば、酸化チタン、ベンガラ、タール系色素など)、不透明化剤、または香料など、硬質カプセルの調製に通常使用される添加剤を配合することもできる。バンドシールに対するこれらの添加剤の配合割合は、通常0.1〜7重量%の範囲からバンドシール性を考慮して適宜選択することができる。
硬質カプセル剤においてバンドシールを形成するにあたっては、通常バンドシール調製液が使用される。当該バンドシール調製液は、上記のバンドシール成分を、水、親水性溶媒または水と親水性溶媒との混合液に、室温または加温下(約30〜60℃)で溶解することによって調製することができる。好ましくは水と親水性溶媒との混合液が使用される。ここで親水性溶媒としては、水と相溶性のある有機溶媒を挙げることができ、具体的には、エタノールやイソプロパノールなどの炭素数1〜6、好ましくは炭素数1〜4の低級アルコールを挙げることができる。好ましくはエタノールである。バンドシール調製液の調製に水と親水性溶媒との混合液を用いる場合、当該混合液100重量%中の親水性溶媒の割合として、5〜80重量%、好ましくは8〜65重量%、より好ましくは10〜50重量%を挙げることができる。
バンドシール調製液は、調製液の最終粘度が通常100〜5000mPa・sの範囲になるように調整される。なお、本発明で規定する粘度は、B型回転粘度計で、粘度500mPa・s未満の場合はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満の場合はローター番号3、粘度2000mPa・s以上の場合はローター番号4を用いて、23℃、回転数60rpm、測定時間1分の条件で測定した場合の粘度を意味する。
粘度がかかる範囲にあるバンドシール調製液によれば、硬質カプセル剤のボディ部とキャップ部の嵌合部にシール力(封緘力)の大きい強固なバンドシールを形成することができ、しかも製造時における糸曳きがなく、製造における取り扱いも容易である。なお、バンドシール調製液の粘度が上記範囲(100〜5000mPa・s)よりも著しく低い場合、硬質カプセル剤の嵌合部表面にバンドシール調製液を液だれしないで塗布するということができず、本発明の効果を満たす封緘力に優れたバンドシールが形成できない可能性がある。一方、バンドシール調製液の粘度が上記範囲(100〜5000mPa・s)よりも著しく高い場合、粘度が高すぎて機械でバンドシールを形成できない可能性がある。バンドシール調製液の好ましい粘度は125〜4700mPa・sであり、より好ましくは150〜4500mPa・sである。
なお、バンドシール調製液の粘度は、後述する実験例3に示すように、バンドシール調製液に配合するPVAおよび/またはPVA共重合体の濃度を調節することによって簡便に調整することができる。
具体的には、配合するPVAおよび/またはPVA共重合体の種類やその重合度によっても異なるが、例えば、PVAを単独で用いる場合、バンドシール調製液中のPVAの濃度として、通常4〜31重量%、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは6〜29重量%を;またPVA共重合体を単独で用いる場合、バンドシール調製液中のPVA共重合体の濃度として、通常5〜27重量%、好ましくは6〜26重量%、より好ましくは7〜25重量%を挙げることができる。PVAとPVA共重合体とを併用する場合は、上記各成分の割合を基準として、粘度(100〜5000mPa・s)を考慮して調整することができる。
またバンドシールにソルビトールを配合する場合、そのバンドシール調製液中の濃度は、前述するバンドシール中のソルビトールの配合割合に沿って決定することができる。具体的には、バンドシール調製液の粘度が100〜5000mPa・sの範囲になるように考慮しながら、バンドシール(100重量%)中のソルビトールの濃度が0.01〜70重量%、好ましくは0.01〜35重量%、より好ましくは0.01〜30重量%、特に好ましくは1〜30重量%となるように、バンドシール調製液を調整することが好ましい。
本発明のバンドシールは、中にポリエチレングリコール(PEG)またはこれを含む組成物を充填した硬質カプセル剤のバンドシールとして好適に使用される。
ここでPEGとしては、特に制限されず、およその平均分子量が20000以下のPEG、具体的には、当該平均分子量が200、400、600、800、1000、1500、2000、3000、4000、6000、8000または20000のPEGを挙げることができる。なお、これら各平均分子量を有するPEGは、各社メーカーから「ポリエチレングリコール○○○」(ここで○○○は、上記するPEGのおよその平均分子量を示す)といった共通した表示で販売されている。かかるPEGは、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。中でも、平均分子量が200〜600のPEG(「PEG200〜600」ともいう)などの低分子量PEGは、本発明のバンドシールの使用において硬質カプセル剤の充填成分として好適に用いられるPEGである。すなわち、本発明のバンドシールによれば、PEG200〜600を充填しても滲みだしという問題がなく、本発明の効果をより効果的に享受することが可能となる。
なお、上記においてPEGの平均分子量は、日本国厚生労働省が定める「日本薬局方」および「医薬品添加物規格」で規定される下記の試験法に従って測定することができる。
(平均分子量試験)
無水フタル酸42gをとり、新たに蒸留したピリジン300mLを正確に量って入れた1Lの遮光した共栓瓶に加え、強く振り混ぜて溶かした後、16時間以上放置する。この液25mLを正確に量り、約200mLの耐圧共栓瓶に入れ、これに測定するPEG試料約0.8〜15gを精密に量って加え、密栓し、これを丈夫な布で包み、あらかじめ98±2℃に加熱した水浴中に入れる。この際、瓶の中の液が水浴の液の中に浸るようにする。98±2℃で30分間保った後、水浴から瓶を取り出し、室温になるまで空気中で放冷する。次に0.5mol/L 水酸化ナトリウム液 50mLを正確に加え、更にフェノールフタレインのピリジン溶液(1→100)5滴を加え、この液につき、0.5mol/L 水酸化ナトリウム液で滴定する。但し、滴定の終点は液が15秒間持続する淡赤色を呈するときとする。同様の方法で空試験を行う。
Figure 2008099835
硬質カプセル剤の内容物は、前述するようにPEG、または少なくともPEGを含む組成物であればよく、かかる組成物としてはPEGを含むヒトまたは動物の医薬品、医薬部外品、化粧料、および食品を、制限なく挙げることができる。かかる組成物に含まれるPEGの割合は特に制限されないが、通常0.01〜99.99重量%、好ましくは0.05〜99.95重量%を挙げることができる。
なお、内容物の形状も特に問わない。例えば、液状物、ゲル状物、粉末状、顆粒状、錠剤状、ペレット状、またこれらの混合形状(ハイブリッド状)であってもよい。
硬質カプセル剤の内容物としては、医薬品の場合は、例えば滋養強壮保健薬、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善剤、脳循環改剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿薬。血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張剤、末梢血管拡張薬、抗高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病治療薬、骨粗鬆症用剤、抗リウマチ薬、骨格筋弛緩薬、鎮痙剤、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、血液凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤などから選ばれる1種または2種以上の薬物成分を挙げることができる。なお、これらの薬効成分は、特に制限されず公知のものを広く挙げることができるが、具体的には、WO2006/070578号パンプレットの段落[0055]〜 [0060]に記載されている各成分を例示として挙げることができる。
また、食品の場合は、例えばドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、α−リポ酸、ローヤルゼリー、イソフラボン、アガリクス、アセロラ、アロエ、アロエベラ、ウコン、エルカルニチン、オリゴ糖、カカオ、カテキン、カプサイシン、カモミール、寒天、トコフェロール、リノレン酸、キシリトール、キトサン、GABA、クエン酸、クロレラ、グルコサミン、高麗人参、コエンザイムQ10、黒糖、コラーゲン、コンドロイチン、サルノコシカケ、スクワレン、ステビア、セラミド、タウリン、サポニン、レシチン、デキストリン、どくだみ、ナイアシン、納豆菌、にがり、乳酸菌、ノコギリヤシ、ハチミツ、はとむぎ、梅肉エキス、パントテン酸、ヒアルロン酸、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ケルセチン、プロテイン、プロポリス、モロヘイヤ、葉酸、リコピン、リノール酸、ルチン、霊芝などの機能性成分などを挙げることができる。但し、これらに限定されるものではない。
かかる内容物の硬質カプセル内への充填は、それ自体公知のカプセル充填機、例えば全自動カプセル充填機(型式名:LIQFILsuper80/150、クオリカプス社製)、カプセル充填・シール機(型式名:LIQFILsuperFS、クオリカプス社製)等を用いて実施することができる。
本発明のバンドシールを適用する硬質カプセル剤は、前述するように、中にPEGまたはこれを含む組成物を充填したカプセル剤であって、カプセルを形成するフィルムがPEGに対して物理化学的に安定であり、ゼラチンのように低水分化によって脆弱化するものや水溶性セルロース誘導体にようにPEGが皮膜を透過して滲み出るといった不都合のないものである。
かかる硬質カプセルとしては、前述するPVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されるものを挙げることができる。また、特開2000−202003号公報および特開2005−137935号公報に記載されているように、プルラン、ヘミセルロース、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロースおよびこれらの水溶性塩からなる群から選択される少なくとも1種の多糖類を含有するゲルから形成される硬質カプセルも用いることができる。
ここでプルラン、ヘミセルロース、コーンスターチ、およびカルボキシメチルセルロースはいずれも従来から食品、医薬品、化粧品等の添加物として広く使用されており、商業的に入手できるものである。ヘミセルロースは、好ましくは大豆由来のヘミセルロースであり、特に不二製油株式会社製の「ヘミロース」を好適に用いることができる。なお、これらの水溶性塩としては、水に溶解する塩であればよく、例えばナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属塩を挙げることができる。
硬質カプセルは、通常、射出成型法やディッピング法などによって製造することができる。ディッピング法は、硬質カプセルのフィルム(皮膜)を形成する基剤(硬質カプセル調製液)が、温度差によってゲル化することを利用したカプセルの製造方法であるが、当該基剤にゲル化能力がない場合には、ゲル化剤が併用される。
ゲル化剤は、硬質カプセルの基材として使用される上記のPVA、PVA共重合体、プルラン、ヘミセルロース、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロースまたはこれらの水溶性塩との相溶性に応じて適宜選択することができるが、具体的には、カラギーナン、タマリンド種子多糖、ペクチン、キサンタンガム、ローカストビーンガム、カードラン、ゼラチン、ファーセレラン、寒天、およびジェランガムなどを例示することができる。なお、これらは1種単独で使用しても、2種以上を任意に組み合わせて使用することもできる。
上記ゲル化剤のなかでもカラギーナンは、ゲル強度が高く、しかも特定イオンとの共存下で少量の使用で優れたゲル化性を示すことから最適なゲル化剤である。なお、カラギーナンには、一般にカッパ−カラギーナン、イオタ−カラギーナンおよびラムダ−カラギーナンの3種が知られている。本発明では、ゲル化能を有するカッパおよびイオタ−カラギーナンを好適に使用することができる。またペクチンはエステル化度の違いでLMペクチンとHMペクチンとに分類でき、ジェランガムもアシル化の有無によってアシル化ジェランガム(ネイティブジェランガム)と脱アシル化ジェランガムに分類することができるが、本発明ではいずれも区別することなく使用することができる。
また硬質カプセルの調製には、使用するゲル化剤の種類に応じてゲル化補助剤を使用することもできる。ゲル化剤としてカラギーナンを使用する場合に組み合わせて用いることができるゲル化補助剤としては、カッパ−カラギーナンについては水中でカリウムイオン、アンモニウムイオンおよびカルシウムイオンの1種又は2種以上を与えることのできる化合物、例えば塩化カリウム、リン酸カリウム、塩化アンモニウム、酢酸アンモニウム、塩化カルシウムを挙げることができる。またイオタ−カラギーナンについては水中でカルシウムイオンを与えることのできる、例えば塩化カルシウムを挙げることができる。またゲル化剤としてジェランガムを使用する場合に組み合わせて用いることができるゲル化補助剤としては、水中でナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオンおよびマグネシウムイオンの1種又は2種以上を与えることのできる化合物、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムを挙げることができる。加えて有機酸やその水溶性塩としてクエン酸またはクエン酸ナトリウムを使用することもできる。
硬質カプセルの成分としてPVA、PVA共重合体またはこれらの混合物を用いる場合、併用するゲル化剤としては、カラギーナン、タマリンド種子多糖、キサンタンガム、ローカストビーンガム、およびジェランガムが好ましく、特に好ましくはカラギーナンを挙げることができる。またこれと併用するゲル化補助剤としては塩化カリウムを好適に例示することができる。
なお、本発明で用いる硬質カプセル(カプセルフィルム)が上記ゲル化剤を含む場合、その含有量としては、水分を除いたカプセルフィルムの重量を100重量%とした場合、0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、より好ましくは0.2〜2.5重量、さらに好ましくは0.3〜2重量%を挙げることができる。さらに塩化カリウムなどのゲル化補助剤を含む場合、その含有量として2.2重量%以下の範囲、好ましくは0.1〜1.5重量%、より好ましくは0.2〜1重量%、さらに好ましくは0.3〜0.8重量%を挙げることができる。
なお、硬質カプセル(カプセルフィルム)には、上記成分(PVA、PVA共重合体またはこれらの混合物など、必要に応じてゲル化剤やゲル化補助剤)に加えて、必要に応じて、可塑剤、金属封鎖剤、不透明化剤、着色料または香料などを配合することもできる。
ここで可塑剤としては、医薬品または食品に使用できるものであれば特に制限されないが、例えば、アジピン酸ジオクチル,アジピン酸ポリエステル,エポキシ化ダイズ油,エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエステル,カオリン,クエン酸トリエチル,グリセリン,グリセリン脂肪酸エステル,ゴマ油,ジメチルポリシロキサン・二酸化ケイ素混合物,D-ソルビトール,中鎖脂肪酸トリグリセリド,トウモロコシデンプン由来糖アルコール液,トリアセチン,濃グリセリン,ヒマシ油,フィトステロール,フタル酸ジエチル,フタル酸ジオクチル,フタル酸ジブチル,ブチルフタリルブチルグリコレート,プロピレングリコール,ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール,ポリソルベート80,平均分子量が1500,400,4000,600,6000のポリエチレングリコール(PEG1500、PEG400、PEG4000、PEG600、PEG6000),ミリスチン酸イソプロピル,綿実油・ダイズ油混合物,モノステアリン酸グリセリン,リノール酸イソプロピルなどを挙げることができる。なお、可塑剤を用いる場合、本発明で用いる硬質カプセル(カプセルフィルム)中の含有量として、水分を除いたカプセルフィルムの重量を100重量%とした場合、通常15重量%以下の範囲を挙げることができる。好ましくは13重量%以下、より好ましくは11重量%以下、さらに好ましくは8重量%以下の範囲である。
金属封鎖剤としては、エチレンジアミン四酢酸、酢酸、ホウ酸、クエン酸、グルコン酸、乳酸、リン酸、酒石酸、またはこれらの塩、メタホスフェート、ジヒドロキシエチルグリシン、レシチン、β−シクロデキストリン、またはこれらの組み合わせを挙げることができる。
また不透明化剤および香料としては、医薬品または食品に使用できるものであれば特に制限されない。
本発明で用いる硬質カプセルは、定法の浸漬法を利用して製造することができる。具体的には前述する成分を含有する水溶液(以下「カプセル調製液」という)を浸漬液とし、これにカプセル成型用ピンを浸漬し、次いで引き上げてカプセル成型用ピンの外表面に形成されたカプセル調製溶液からなる皮膜を冷却してゲル化させ、乾燥させる工程を経て製造することができる。なお、上記水溶液は、水を溶媒とするものに限らず、0.5〜40容量%の割合でエタノールを含有する水溶液であってもよい。
カプセル調製液中に含まれる上記各成分の濃度は、前述する硬質カプセルフィルム(皮膜)を形成する各成分の割合に従って適宜調整することができる。具体的には、成分(必須成分)として用いるPVA、PVA共重合体、プルラン、ヘミセルロース、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロースまたはこれらの水溶性塩(以下、これらを単に「必須成分」ともいう)の配合割合としては、1〜60重量%、好ましくは5〜50重量%、より好ましくは10〜30重量%を挙げることができる。なかでも硬質カプセルフィルム(皮膜)を形成する成分としてPVA、PVA共重合体、またはこれらの混合物を用いる場合は、そのカプセル調製液に含まれる上記各成分の濃度は、PVAとPVA共重合体の総量として、5〜30重量%、10〜28重量%、16〜24重量%を挙げることができる。
またゲル化剤を用いる場合、そのカプセル調製液中の濃度として0.01〜2重量%、好ましくは0.02〜1重量%、より好ましくは0.03〜0.5重量%を挙げることができる。また、ゲル化補助剤を用いる場合は、そのカプセル調製液中の濃度として0.01〜0.5重量%、好ましくは0.02〜0.3重量%、より好ましくは0.03〜0.2重量%を挙げることができる。
カプセル調製液中に含まれる溶媒(水または含水エタノール)の量は、制限されないが、カプセル成型用ピンの浸漬時に採用される温度(浸漬液の温度)条件下(30〜80℃、好ましくは40〜60℃)で、カプセル調製液の粘度が100〜20000mPa・s、好ましくは300〜10000mPa・sとなるような割合を挙げることができる。好ましくは、52℃の温度条件でのカプセル調製液の粘度が300〜3600mPa・s、より好ましくは500〜3100mPa・s、さらに好ましくは500〜2600mPa・s、よりさらに好ましくは500〜2000mPa・s、特に好ましくは500〜1500mPa・sとなるような割合である。なお、本発明で規定する粘度は、B型回転粘度計で、粘度500mPa・s未満の場合はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満の場合はローター番号3、粘度2000mPa・s以上の場合はローター番号4を用いて、所定温度で、回転数60rpm、測定時間1分の条件で測定した場合の粘度を意味する(以下、同じ)。通常、溶媒含有量として60〜90重量%、好ましくは70〜85重量%を挙げることができる。
カプセル調製液の調製に際して、上記各成分の溶解順序に制限はなく、上記必須成分を先に溶解しても、ゲル化剤やゲル化補助剤を先に溶解してもよい。また、溶解温度も特に制限されないが、通常60℃以上とすることが各成分の溶解性等から好ましい。このカプセル調製液は、減圧脱泡,超音波脱泡あるいは静置により微細な泡を取り除き、50〜60℃に保温した状態で、浸漬法によるカプセル成型に供することが好ましい。
カプセル成型ピンを調製液から引き上げた後のゲル化は、用いるゲル化剤の特性に応じて加熱又は冷却により行うことができる。例えばゲル化剤としてカラギーナンを用いた場合には放冷により速やかにゲル化させることができる。そして、ゲル化した上記調製液を風乾等により乾燥させて完全に固化させ、これを成型ピンから剥離回収し、所定の長さに切断調整することにより硬質カプセル(ボディ部とキャップ部)が得られるが、この場合、乾燥は50〜80℃程度に加熱して乾燥させることもできる。また、予め食用油等を剥離剤として成型ピンに塗布しておくことにより、得られたカプセル(ボディ部とキャップ部)の離型性を向上させておき、得られた硬質カプセルの剥離回収を容易ならしめることができる。
一般に硬質カプセルのサイズとしては、00号、0号、1号、2号、3号、4号、5号等があるが、本発明ではいずれのサイズの硬質カプセルも使用することができる。
斯くして調製される硬質カプセルのボディ部とキャップ部は、前述する内容物(PEGまたはPEGを含有する組成物)をボディ部に充填したのち、該ボディ部にキャップ部を被覆して両者を嵌合させることによりボディ部とキャップ部を接合させる。次いで、キャップ部の端縁部を中心として、それを跨ぐように一定幅でボディ部の表面とキャップ部の表面に、ボディ部とキャップ部との円周方向に、前述する本発明のバンドシール調製液を1回〜複数回、好ましくは1〜2回塗布して嵌合部を封緘することによって、硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部にバンドシールを形成することができる(図1参照)。
硬質カプセルのボディ部とキャップ部の両者を嵌合させる際に、ボディ部の外周とキャップ部の内周とが重なっている嵌合巾はカプセルの軸線方向の距離で3号カプセルで約4.5〜6.5mm、4号カプセルで約4〜6mmが一般的に好ましい。また、封緘(シール)巾は、3号カプセルで約1.5〜3mm、4号カプセルで約1.5〜2.8mmが一般的に好ましい。
バンドシール調製液は、一般に室温あるいは加温下で使用することができる。硬質カプセルの液漏れ防止という観点から、好ましくは約23〜45℃、さらに好ましくは約23〜35℃、最も好ましくは約25〜35℃の温度範囲内にあるシール調製液を用いることが望ましい。なお、シール調製液の温度調節は、パネルヒーター、温水ヒーター等のそれ自体公知の方法で実施することができるが、例えば循環式温水ヒーターあるいは前記一体型カプセル充填シール機のシールパンユニットを循環式温水ヒーター型に改造したもの等で調節するのが、温度幅が微妙に調節できるので好ましい。なお、シール調製液中のアルコール、例えばエタノールは温度条件によっては揮発することがあるので、シール調製液の成分組成が一定するように適宜、補充するのがよい。
硬質カプセルの封緘は、それ自体公知のカプセル充填シール機、例えば前記カプセル充填・シール機またはカプセルシール機(型式名:HICAPSEAL 40/100、クオリカプス社製)等を使用して実施することができる。
斯くして得られる本発明の硬質カプセルは、PEG,特にPEG200〜600の低分子量PEGを充填してもこれらが滲み出すようなことがなく、稼働性に優れているといった利点を備えている。また、かかる低分子PEGのグリセリン脂肪酸エステルや中鎖脂肪酸トリグリセライドを充填しても皮膜が脆弱化することがないので、これらの低分子量PEGやそのグリセリン脂肪酸エステル及び中鎖脂肪酸トリグリセライドを賦形剤として含む薬剤などにも良好に適用することができる。また、皮膜中の水分低下によっても良好な強度を維持し得、割れ等の不都合を生じることがないので、吸水性を有する薬剤や低水分下での保存が推奨される薬剤にも好適に使用され、更に、水蒸気や酸素がほとんど透過することがないので、水反応性物質や被酸化性物質にも好ましく用いられる。
以下、実験例および実施例を示して本発明を説明するが、本発明はかかる実施例などによって制限されるものではない。なお、特に言及しない限り、下記でいう「%」は重量%を意味する。
実験例1 バンドシール原料の選定(その1)
ポリエチレングリコール(PEG)の例として平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)を用いて、下記方法により、PEGに非溶解性のフィルム形成能を有する高分子化合物と可塑剤を探索した。
表1に示すように、高分子化合物としては、ポリビニルピロリドン、コポリビドン、メチルセルロース、アラビアゴム、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、寒天、PVA共重合体(大同化成社製のPOVACOAT Type F、5%水溶液の25℃における粘度5.5mPa・s)、およびPVA(日本酢ビ・ポバール社製のJP-05、平均重合度500、部分けん化型PVA:けん化度87-89mol%)を、また可塑剤としては、グリセリン、クエン酸トリエチル、プロピレングリコール、トリアセチン、ポリソルベート80、ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、およびごま油を用いた。
これらの各高分子化合物および可塑剤を0.5g、それぞれ別々の試験管に入れ、これらの各試験管にPEG400を5mL添加し、ミキサーで攪拌した後、PEG400に対する溶解性の有無を目視で評価・確認した。なお、目視で観察して、固形物あるいは液状の分離物が無い場合に「溶解する」、固形物あるいは液状の分離物がある場合を「溶解しない(非溶解性)」と判断した。結果を表1に併せて示す。
Figure 2008099835
この結果からわかるように、上記フィルム形成性高分子化合物のうち、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン、寒天、PVA共重合体、およびPVAはPEGに対して非溶解性であり、また上記可塑剤のうち、ソルビトール、中鎖脂肪酸トリグリセリド、およびごま油はPEGに対して非溶解性であった。このため、これらのフィルム形成性高分子化合物および可塑剤が、バンドシール原料として使用可能な物質(候補物質)であると判断された。
実験例2 バンドシール原料の選定(その2)
実験例1の結果を踏まえて、上記バンドシール原料の候補物質(表2参照)を対象として、PVA共重合体(大同化成社製のPOVACOAT Type F、5%水溶液の25℃の粘度5.5mPa・s)の水溶液およびPVA(日本酢ビ・ポバール社製のJP-05、平均重合度500)の水溶液に対して溶解する物質を探索した。
具体的には、各フィルム形成性高分子化合物および可塑剤(各0.5g)を、それぞれ別々の試験管に入れ、これらの各試験管にPVA共重合体の10重量%水溶液またはPVAの10重量%水溶液をそれぞれ添加し、ミキサーで攪拌した後、PVA共重合体の水溶液およびPVAの水溶液に対する溶解性を目視で評価・確認した。なお、目視で観察して固形物あるいは液状の分離物が無い場合に「溶解する」、固形物あるいは液状の分離物がある場合を「溶解しない(非溶解性)」と判断した。
結果を表2に示す。
Figure 2008099835
この結果から、フィルム形成性高分子化合物としてはPVA共重合体とPVAが、また可塑剤としてはソルビトールが、バンドシール原料として使用可能であると判断された。
実験例3 粘度適正試験
実験例2において、バンドシール原料(フィルム形成性高分子化合物)として決定されたPVA共重合体およびPVAの各水溶液について、下記に記載する方法に従ってバンドシール液として適正な粘度を決定した。
なお、PVA共重合体として、大同化成社製のPOVACOAT Type F(5%水溶液の25℃での粘度5.5mPa・s)とPOVACOAT Type R(5%水溶液の25℃での粘度20mPa・s)を用いた。またPVAとして、日本酢ビ・ポバール社製のJP-04(平均重合度400、部分けん化型PVA:けん化度86-90mol%)、JP-05(平均重合度500、部分けん化型PVA:けん化度87-89mol%)、JP-10(平均重合度1000、部分けん化型PVA:けん化度86-90mol%)、JP-15(平均重合度1500、部分けん化型PVA:けん化度86-90mol%)、JP-18(平均重合度1800、部分けん化型PVA:けん化度87-89mol%)、JP-20(平均重合度2000、部分けん化型PVA:けん化度87-89mol%)、JP-33(平均重合度3300、部分けん化型PVA:けん化度86.5-89.5mol%)を用いた。なお粘度は、B型回転粘度計(粘度500mPa・s未満の場合はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満の場合はローター番号3、粘度2000mPa・s以上の場合はローター番号4)を用いて、23℃、回転数60rpm、測定時間1分の条件で測定した。
具体的には、各PVA共重合体およびPVAの水溶液を表3〜11に示す濃度に調整し、粘度を測定するともに、液だれ、曳糸性および流動性といった硬質カプセルに塗布する場合の取り扱い性の点から、粘度適正性を評価した。具体的には、液だれ、曳糸性および流動性の全ての点から硬質カプセルに塗布する取り扱い条件を満たしている場合を「適正:○」と評価し、一つでも条件を満たしていない場合を「不適正:×」と評価した。
結果を表3〜11に併せて示す。
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
Figure 2008099835
この結果からわかるように、いずれのPVA共重合体の水溶液も、またPVAの水溶液も、粘度100〜5000mPa・s(23℃)の範囲で、液だれがなく、曳糸性および流動性といった点から取り扱い性に優れていた。以上のことから、PVA共重合体およびPVAを用いて各水溶液の濃度を調整することによって、硬質カプセルに塗布するうえで取り扱い性に優れた適正な粘度(100〜5000mPa・s、23℃)を備えたバンドシール液が得られることが確認された。
実験例4
下記に記載するように各種の封緘硬質カプセル剤を調製し(実施例1〜5)、使用した各バンドシールについて、取り扱い性(液だれの有無、曳糸性および流動性)およびバンドシール性を評価した。
(1)封緘硬質カプセル剤の調製
(1-1)実施例1
PVA共重合体(大同化成社製のPOVACOAT Type F)25%、水50.7%、および無水エタノール24.3%からなる溶液(粘度3100mPa・s、実験例3の測定条件を採用。以下同じ。)を調製し、これをバンドシール調製液とした。全自動カプセル充填・シール機(クオリカプス社製)を用いて、PVA共重合体を基材とするサイズ0号の硬質カプセルに、約600μLの平均分子量400のポリエチレングリコール(PEG400)を充填するとともに、上記のバンドシール調製液で硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部を封緘し、PEG入りの硬質カプセル剤を調製した。
なお、PVA共重合体を基材とするサイズ0号の硬質カプセルは、下記の方法により調製した:
あらかじめ60℃に加温した22.9%のPVA共重合体(POVACOAT Type L、5%水溶液の粘度が25℃で20mPa・s、大同化成(株)製)の水溶液87.34kgに、10%塩化カリウム水溶液0.8kg、2%カラギーナン水溶液8kgおよび精製水3.86kgを加えて攪拌した。この溶液を24時間穏やかに攪拌しながら脱泡した。斯くして調製した水溶液(カプセル調製液)を浸漬液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を50〜55℃に保持しながら、常法に従ってサイズ0号の硬質カプセル(キャップ、ボディ)を調製した。
(1-2)実施例2
PVA共重合体(大同化成社製のPOVACOAT Type F)20%、ソルビトール2%、および水50.7%、および無水エタノール27.3重量%からなる溶液(粘度500mPa・s)を調製し、これをバンドシール調製液とした。全自動カプセル充填・シール機(クオリカプス社製)を用いて、PVA共重合体を基材とするサイズ0号の硬質カプセル(実施例1参照)に、約600μLのPEG400を充填するととともに、上記のバンドシール調製液で硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部を封緘し、PEG入りの硬質カプセル剤を調製した。
(1-3)実施例3
PVA共重合体(大同化成社製のPOVACOAT Type F)10%、PVA(日本酢ビ・ポバール社製のJP-05)10%、ソルビトール2%、水50.7%、および無水エタノール27.3%からなる溶液(粘度160mPa・s)を調製し、これをバンドシール調製液とした。全自動カプセル充填・シール機(クオリカプス社製)を用いて、PVA共重合体を基材とするサイズ0号の硬質カプセル(実施例1参照)に、約600μLのPEG400を充填するとともに、上記のバンドシール調製液で、硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部を封緘し、PEG入りの硬質カプセル剤を調製した。
(1-4)実施例4
PVA(日本酢ビ・ポバール社製のJP-05)20%、ソルビトール2%、水50.7%、および無水エタノール27.3%からなる溶液(粘度920mPa・s)を調製し、これをバンドシール調製液とした。全自動カプセル充填・シール機(クオリカプス社製)を用いて、PVAを基材とするサイズ1号の硬質カプセルに、約470μLのPEG400を充填するとともに、上記のバンドシール調製液で、硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部を封緘し、PEG入りの硬質カプセル剤を調製した。
なお、PVAを基材とするサイズ1号の硬質カプセルは、下記の方法により調製した:
40℃の精製水71.2LにPVA(平均重合度1000、けん化度86-90mol%、和光純薬工業社製)を20kg加えて分散させ、82℃まで加温してPVAを溶解させた。これを60℃まで冷却しPVA水溶液を調製した。PVA水溶液に、10%塩化カリウム水溶液0.8kg、2%カラギーナン水溶液8kgを加えて攪拌した。この溶液を24時間穏やかに攪拌しながら脱泡した。斯くして調製した水溶液(カプセル調製液)を浸漬液として、浸漬法による慣用のカプセル製造装置に仕込み、浸漬液の温度を50〜55℃に保持しながら、常法に従ってサイズ1号の硬質カプセル(キャップ、ボディ)を調製した。
(1-5)実施例5
PVA(日本酢ビ・ポバール社製のJP-05)20%、水50.7%、および無水エタノール29.3%からなる溶液(粘度500mPa・s)を調製し、これをバンドシール調製液とした。全自動カプセル充填・シール機(クオリカプス社製)を用いて、PVAを基材とするサイズ1号の硬質カプセル(実施例4参照)に、約470μLのPEG400を充填するとともに、上記のバンドシール調製液で、硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部を封緘し、PEG入りの硬質カプセル剤を調製した。
(2)取り扱い性およびバンドシール性の評価
(2-1)取り扱い性(液だれの有無、曳糸性および流動性)の評価
実施例1〜5の封緘硬質カプセル剤の調製に使用した各バンドシール調製液について、粘度を測定するとともに、液だれ、曳糸性および流動性を評価した。具体的には、液だれ、曳糸性および流動性の全ての点から硬質カプセルに塗布する取り扱い条件を満たしている場合を「適正:○」と評価し、一つでも条件を満たしていない場合を「不適正:×」と評価した。結果を下記表12に示す。この結果からわかるように、いずれのバンドシール調製液も糸曳きせず、またカプセルの嵌合部周囲に塗布しても液だれせずに、簡便にしかも綺麗にバンドシールを形成することができた。
(2-2) バンドシール性の評価
実施例1〜5で調製した封緘硬質カプセルを、23℃、RH43%の条件で1日間放置して、外観上の変化、特に嵌合部周囲に形成したバンドシールの状態を観察した。その結果、実施例1〜5で調製した封緘硬質カプセル剤は、いずれも内容物の漏出は認められず、封緘部分(バンドシール部)にも外観上の異状は認められなかった。
またさらに実施例1〜5で調製した封緘硬質カプセル剤を、温度25℃、相対湿度40%の環境下で、白色コピー用紙の上に12時間放置した。12時間後、バンドシール部からの内容物(PEG400)の漏出の有無を、下記の方法および基準により確認した。
(a) 12時間放置後、封緘硬質カプセル剤と接していた白色コピー用紙面に、内容物(PEG400)が付着しているか否か。
(b) 12時間放置後、封緘硬質カプセル剤を白色コピー用紙上で転がしたときに、白色コピー用紙面に内容物(PEG400)が付着するか否か。
(a)と(b)のいずれの場合も、白色コピー用紙への内容物の付着、すなわち内容物の漏出が認められない場合を「バンドシール性あり:○」、(a)と(b)のいずれかの場合で内容物の漏出が認められた場合を「バンドシール性なし:×」と判定した。
結果を下記表12に示す。これからわかるように、いずれの封緘硬質カプセル剤(実施例1〜5)も内容物の漏出がなく、使用したバンドシールはバンドシール性を備えていることが確認できた。
Figure 2008099835
実験例5
バンドシール原料として、PVA共重合体(大同化成社製のPOVACOAT Type F)、PVA(日本酢ビ・ポバール社製のJP-05)、およびソルビトールを用いて表13の処方からなるバンドシール調製液(処方例1〜19)を、実施例1〜5の方法に従って作成した。なお、表中の括弧内は、乾燥後のバンドシールの重量(乾燥重量)を100重量%とした場合のPVA共重合体、PVAおよびソルビトールの重量比を示す。各バンドシール調製液について、粘度を測定するとともに、実験例4の方法に従って、液だれ、曳糸性および流動性の点から硬質カプセルに塗布するうえでの取り扱い性を評価した。
次いで得られたバンドシール調製液を、全自動カプセル充填・シール機(クオリカプス社製)を用いて、PVAを基材とするサイズ1号の硬質カプセル(実施例3参照)に、約470μLのPEG400を充填するとともに、上記のバンドシール調製液で、硬質カプセルのボディ部とキャップ部の嵌合部を封緘し、硬質カプセル剤を調製した。この封緘硬質カプセル剤の外観を目視観察して漏出物やソルビトールの析出の有無を観察するととともに、実験例4と同様に、温度25℃、相対湿度40%の環境下で、白色コピー用紙の上に12時間放置して、内容物の漏出の有無からバンドシール性を評価した。
結果を表13に併せて示す。
Figure 2008099835
以上の結果から、PVAおよびPVA共重合体は、単独またはその混合物としてバンドシール原料として好適に使用することができること、さらにこれにソルビトールを70重量%以下の割合で配合した場合も、バンドシールとして好適に使用できることがわかった。なお、ソルビトールの配合割合は、バンドシール性という点からは70重量%以下であれば特に問題はないものの、ソルビトールの析出という点からは40重量%未満、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下であることが好ましい。
図1は、硬質カプセルを本発明のバンドシールで封緘(シール)する工程を示した概略図である。符号1は硬質カプセルの「キャップ部」、符号2は硬質カプセルの「ボディ部」、符号3は硬質カプセルに充填する内容物、符号4は硬質カプセルに内容物を充填するための充填具、符号5は「バンドシール」(封緘フィルム)、符号aは硬質カプセル剤のキャップ部の切断部(端縁部)を、おのおの意味する。

Claims (20)

  1. ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを含む組成物を充填してなる硬質カプセル剤のためのバンドシールであって、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を、バンドシール性を発揮する割合で含有することを特徴とするバンドシール。
  2. 上記ポリエチレングリコールが、平均分子量が200〜600の低分子量ポリエチレングリコールである、請求項1記載のバンドシール。
  3. ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物に加えて、ソルビトールを、バンドシール性を発揮する割合で含有する請求項1または2に記載するバンドシール。
  4. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項1乃至3のいずれかに記載するバンドシール。
  5. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物に加えて、さらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項4に記載するバンドシール。
  6. ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を、バンドシール性を発揮する割合で含有する水溶液である、請求項1または2に記載するバンドシールの調製液。
  7. ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物に加えて、ソルビトールを、バンドシール性を発揮する割合で含有する水溶液である、請求項3に記載するバンドシールの調製液。
  8. B型回転粘度計(粘度500mPa・s未満はローター番号2、粘度500mPa・s以上2000mPa・s未満はローター番号3、粘度2000mPa・s以上はローター番号4)を用いて、23℃、回転数60rpm、測定時間1分の条件下で、粘度が100〜5000mPa・sであることを特徴とする、請求項6または7に記載するバンドシール調製液。
  9. ポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを含む組成物を充填してなる硬質カプセル剤であって、ボディ部とキャップ部の嵌合部が、請求項1乃至5のいずれかに記載するバンドシールで封緘されてなることを特徴とする硬質カプセル剤。
  10. 上記ポリエチレングリコールが、平均分子量が200〜600の低分子量ポリエチレングリコールである、請求項9記載の硬質カプセル剤。
  11. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項9に記載する硬質カプセル剤。
  12. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物に加えて、さらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項11に記載する硬質カプセル剤。
  13. 硬質カプセル内にポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを含む組成物を充填した後、キャップ部とボディ部を嵌合し、形成された嵌合部に請求項6〜8のいずれかに記載するバンドシール調製液を塗布し、乾燥して封緘することを特徴とする硬質カプセル剤の調製方法。
  14. 上記ポリエチレングリコールが、平均分子量が200〜600の低分子量ポリエチレングリコールである、請求項13に記載する調製方法。
  15. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項13に記載する調製方法。
  16. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物に加えて、さらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項13に記載する調製方法。
  17. 内部にポリエチレングリコールまたはポリエチレングリコールを含有する組成物を充填してなる硬質カプセル剤の、当該キャップ部とボディ部の嵌合部に、請求項6乃至8のいずれかに記載するバンドシール調製液で塗布して乾燥することを特徴とする、硬質カプセル剤の封緘方法。
  18. 上記ポリエチレングリコールが、平均分子量が200〜600の低分子量ポリエチレングリコールである、請求項17に記載する封緘方法。
  19. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項17に記載する封緘方法。
  20. 硬質カプセルが、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール共重合体またはこれらの混合物に加えて、さらにゲル化剤またはゲル化剤とゲル化補助剤を含有するフィルムから形成されてなるものである請求項17に記載する封緘方法。
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