JPWO2007148441A1 - 飲料容器 - Google Patents
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Abstract
Description
このような飲料容器は、使用者がバッグ等に入れて携帯するため、容器内部の飲料がストロー等から漏れ出ないように、ストローを密閉できる構成ともなっている。
また、このような飲料容器内に飲料として温かいミルク等を入れ、ストローを密閉すると、容器内部が陽圧となり、実際に乳幼児等が飲む際にストローを開状態にすると、温かいミルク等がストローから噴出するおそれがある。
そこで、従来から、このような飲料容器には、通気孔が形成され、ストローからミルク等が噴出するのを防止する構成となっている。
すなわち、特許文献1の飲料容器1では、空気孔開閉バルブ6が備えられ、特許文献2の飲料容器10ではレバー部材21が形成されている。
具体的には、使用者は、携帯時において、空気孔開閉バルブ6やレバー部材21を操作し、飲料容器1等の通気孔を閉状態とする。そして、飲料を飲むときには、使用者が空気孔開閉バルブ6等を操作し、通気孔を開状態として、内部の温められたミルク等がストローから噴出するのを防いでいる。
つまり、ストローを覆うと共に飲料が漏れ出すのを防ぐフード等の開閉動作に同期して通気孔も開閉させる機構が示されている。具体的には、フード等でストロー等を覆うと通気孔が閉状態となり、逆にフード等が開くと、通気孔が開状態になる構成となっている。
また、特許文献5では、飲料容器の携帯時には、フード等で屈曲させられたストロー等で通気孔が塞がれるが、飲料を飲むときは、ストロー等が復元し、通気孔が開状態となる機構が開示されている。
すなわち、(1)飲料容器の携帯時には、ストロー等や通気孔が密閉されているので飲料が漏れ出すことを防止でき、(2)また、飲料として温かいミルク等を容器内に収容した場合で、上記密閉状態から開状態に変わる際(開栓時)、通気孔を開くことで、ミルク等がストロー等から噴出するのを防ぐことができ、(3)さらに、飲用時に通気孔を閉状態にすることで、飲料容器を傾けたり倒しても、通気孔から飲料が漏れ出すことがない。
しかし、特許文献1乃至特許文献4では、飲用時に容器を傾けることで飲料が漏れ出すことを防ぐことができるが、幼児等の使用者がストロー等で飲料を飲むことで、容器内が負圧となり、ストロー等で飲料が段々と飲みにくくなるという問題があった。
一方、特許文献5では、飲用時に通気孔が開状態となるため、使用者が飲料を飲んでも、容器内が負圧とならず、飲みやすいという利点があるが、容器を傾けると飲料が通気孔から漏れ出すという問題があった。
したがって、携帯状態では、飲料容器の第一通気手段が通気開閉手段により閉塞状態となっているので、容器本体内に収容されている液体飲料が第一通気手段から漏れ出すことがない。また、第二通気手段からも液体飲料が漏れ出すことがない。
また、蓋体を飲用状態に配置すると、第一通気手段が閉塞状態となるので、容器本体を傾けて内部の液体飲料を使用者が飲み口部から飲んでも、内部の液体飲料が第一通気手段から漏れ出すことがない。
このため、使用者が飲み口部から容器本体内の液体飲料を飲み、内容量が減少し、容器本体内が負圧となっても、第二通気手段から外気が容器本体内に導かれ、迅速に負圧状態が解消されることになる。したがって、容器本体内が負圧状態となり、使用者が飲み口部から飲料を飲みにくくなるという事態の発生を未然に防ぐことができ、飲み易い飲料容器となる。
また、清掃等のために通気孔と通気弁を取り外す必要がある場合でも、これらを一つの部品として着脱することができるので、使用者にとって取り扱いやすい飲料容器となる。
このため、蓋体の操作によって、携帯状態では、第一通気手段及び第二通気手段を閉塞した密閉状態とでき、飲用状態では、液体が漏れ出ないよう第一通気手段を閉塞状態としつつ、適宜外気を流入させられるよう第二通気手段を通気状態とでき、操作状態では、高まった内圧があっても開放できるよう第一通気手段を通気状態とすることができる。したがって、複雑な構成とする必要がないので、製造コストを低下することができると共に、操作性が良好で、確実に機能を発揮することができる飲料容器となる。
このため、飲み口部の露出等の動作を行うことなく、通気開閉手段を動作させることができる、つまり、フード部材を動かすことなく、通気開閉手段のみを操作することができ、誤ってフード部材が開いてしまうことを防ぐことができる。
すなわち、飲用状態で容器本体を誤って倒す等し、液体飲料が飲み口部から外部へ漏れ出し得る状況では、容器本体内が軽い負圧状態となり得る。この状態で第二通気手段が外部から空気を導入すると、容器本体内の液体飲料は飲み口部を介し、外部へ漏出してしまうことになる。
この点、前記構成では、第二通気手段が、このような軽い負圧状態では、外部から空気を導入しない構成となっているため、使用者が誤って容器本体を倒す等しても、容器本体内の液体飲料が飲み口部から外部へ漏れ出すことがない。
一方、使用者が飲み口部を口に含み吸引することで、容器本体内部の飲料容器を飲むという飲用行為のときは、その飲用行為に起因する容器本体内の負圧が、上述の倒れた際の負圧より高まることになり、このような状態では第二通気手段が外部から空気を導入する。
したがって、使用者が飲用行為を行い、容器本体内の液体飲料を飲むときは、容器本体内部の負圧状態は、第二通気手段によって解消され、円滑に液体飲料を飲むことができる構成となっている。
このため、使用者が容器本体を倒す等して、容器本体内が軽い負圧状態になっても、通気閉塞部が通気開口部を閉塞状態としているので、容器本体内の液体飲料が飲み口部から外部へ漏出することがない。
一方、使用者の飲用行為に起因する負圧状態にまで高まったときは、通気閉塞部が通気開口部の閉塞状態を解除し、容器内部に空気を導入して、容器内部の負圧状態を解除する。
したがって、使用者は、容器本体内部の負圧状態が、第二通気手段によって解消され、円滑に液体飲料を飲むことができる。
このため、使用者が誤って容器本体を倒す等しても、容器本体内の液体飲料は、この開閉弁によって堰き止められ外部に漏れ出すことはない。
一方、使用者が飲み口部を口にくわえ、飲み口部を変形させると、開閉弁が開状態となり、容器本体内の液体飲料は堰き止められることなく、外部へ流出して、使用者の口腔内等に供給されることになる。
このため、使用者が誤って容器本体を倒す等しても、容器本体内の液体飲料は、この遮蔽部によって堰き止められ外部も漏れ出すことがない。
一方、使用者が飲み口部を口にくわえ、飲み口部を変形させると、切り欠き部が変形し開状態となり、容器本体内の液体飲料は堰き止められることなく、外部へ流出して、使用者の口腔内等に供給されることになる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(飲料容器10の全体構成等について)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る飲料容器10を示す概略図であって飲用状態を示している。図1に示すように、飲料容器10は、液体飲料である例えば、温めた状態のミルクを収容する透明な容器本体11を有している。
この容器本体11の上部には、ベース部材12が配置され、ベース部材12には、飲み口部である例えば、ストロー20が配置されている。また、ベース部材12は、図1に示すように、容器本体11を覆うように配置されるベース基部13と、ベース基部13から上方に突出して形成されるベース起立部14を有している。
そして、このベース起立部14の上部を開閉可能に覆うための蓋体である例えば、フード15を有している。
また、図1に示すように、ベース部材12の両側には、容器本体11に沿って取っ手19a、19bが2個配置されている。
また、図2に示すように、ベース基部13は、容器開口11aを覆うように配置されており、内面に螺合するネジ部を設けることで、容器開口11aに着脱可能とされている。
そして、図2に示すようにベース起立部14には、下側には別部材の容器内ストローが配置されて外部と連通することになるストロー20を配置させるための貫通孔であるストロー孔14aが形成されている。このストロー孔14aは、ストロー20の外形に合わせて形成されているため、ストロー20をストロー孔14aに配置すると、ストロー20がストロー孔14aを塞ぎ、容器本体11内のミルクが漏れ出ない構成となっている。
具体的には、図2に示すようにストロー20に、嵌め込み凹部21がリング状に形成され、容器本体11側から挿入することで、このリング状の嵌め込み凹部21がストロー孔14aに嵌合することで固定される構成となっている。
また、図2に示すように、ベース起立部14には、シリコーンやエラストマー等の弾性体で形成された通気部材16が配置されている。図3(a)は、図2の通気部材16を図2の容器本体11側から見た状態を示す概略斜視図であり、図3(b)は、図3(a)の通気部材16を図2の上方から見た概略平面図であり、図3(c)は、図3(b)の通気部材16の概略断面図である。
図3(c)に示すように、通気部材16は、貫通孔である通気孔18と通気弁17を有している。通気弁17は、図2、図3(a)及び図3(c)に示すようにスリット17aを有し、全体が逆止弁となっている。すなわち、柔軟な材料で形成されて、内部が中空で一方向に突出するよう形成された部分の先端にスリット17aを形成しているため、図3(c)の矢印Y方向の空気の流入に際してのみ弁が開状態となり、逆方向に空気や液体の流入に際しては、弁が閉状態となる構成である。
つまり、これは、図2に当てはめると、飲料容器10外から飲料容器10内への空気(気体)の流入のみを行う構成となる。
なお、本実施の形態では、通気部材16をベース部材12と別体としたが、これに限らず、通気部材16をベース部材12と一体成形としても良い。この場合は、二色成型やインサート成形等によって一体成形とすることができる。
図4及び図5は、図2のフード15が移動した状態を示す概略端面図であって、図4は操作状態、図5は携帯状態を示している。
図2、図4及び図5に示すように、軸点15e(図1参照)を中心にフード15がベース起立部14に沿って図2等の矢印R方向に移動可能な構成となっている。また、ベース起立部14には、図1及び図2に示すように、ストロー20側に向かってストロー密閉凸部14bが突状に形成されている。
このため、フード15が移動すると、図4及び図5に示すようにストロー20はフード15の内面とストロー密閉凸部14bに挟まれて潰れ、その開口が閉塞状態となる。
したがって、飲料容器10の携帯時に容器本体11内のミルクがストロー20の先端から漏れ出すことを防ぐことができる構成となっている。
このように、本実施の形態では、フード15のベース起立部14に対する相対位置を変化させることで、フード15がストロー20を内部に収容し、又は露出させることができる構成となっている。
例えば飲料容器10内に温かいミルクが収容された状態で、飲料容器10を携帯したり攪拌するために、母親等の使用者が図5に示すようにフード15でストロー20を閉塞状態とする。この時、通気孔18がないと容器本体11内の圧力が高まり、外部に対して容器本体11内の圧力が陽圧となる。
この状態で、使用者がミルクを飲むためにフード15を図2に示す飲用状態に移動させ、ストロー20を復元させると、容器本体11内の圧力が高いため、ストロー20の先端から温かいミルクが噴出するおそれがある。
そこで、本実施の形態では、フード15やストロー20の動きに連動して、このような容器本体11内の陽圧を大気圧に戻すための通気孔18を形成し、ストロー20からミルクが噴出するのを未然に防ぐ構成となっている。
したがって、通気孔18は、容器本体11内の圧力変化を調整する第一通気手段の一例となっている。
そこで、本実施の形態では、以下のような構成を採用している。すなわち、図2等に示すようにフード15の内側には、ストロー20に近接する側に設けられた凸状の飲用密閉凸部15aとストロー20とは逆に離間する側に設けられた凸状の携帯密閉凸部15bが形成されており、これらが、弾性を有する通気部材16と当接することで通気部材16の通気孔17及び/又は通気弁18を密閉可能な構成となっている。また、各密閉凸部15a,15bの間には、通気孔18に当接しない空気流通部15cが形成されている。
先ず、図5に示すように、フード15がストロー20を覆うように配置されている飲料容器10の携帯状態では、例えば鞄内等で揺れ動く等、飲料容器10が傾いたり反転することがあるので、上述のようにストロー20の開口が閉塞状態となっていると共に、通気孔18も携帯密閉凸部15bによって閉塞状態となっている。したがって、携帯状態において容器本体11内のミルクが通気孔18から漏れ出すことを未然に防ぐことができる構成となっている。
次に、フード15を開こうとする使用者は、先ず、フード15を図2の飲用状態とするよう移動させはじめ、図4に示す操作状態となる。この操作状態では、フード15は依然としてストロー20の開口を閉塞状態としているので、容器本体11内が陽圧であってもミルクがストロー20から漏れ出すことはない。
しかし、この操作状態では、図4に示すように携帯密閉凸部15bが通気孔18から離れ通気孔18を開状態としている。そして、この通気孔18は、空気流通部15cの空間に臨むように配置される。
このため、容器本体11内の温かいミルクによって容器本体11内の圧力が陽圧となっていても、この通気孔18及び空気流通部15cを介して空気が排出され、圧力が調整されるので、容器本体11内を大気圧に戻すことができる。
また、操作状態(携帯状態及び飲用状態の中間位置にフード15が配置された図4の状態)では、通気孔18に飲用密閉凸部15a及び携帯密閉凸部15bは当接せず、空気流通部15cが配置されることで通気状態とする構成となっている。
そして、図5に示すように、フード15が閉止された密閉された携帯状態にあっては、通気弁17のスリット17aとは逆側の開口面17bに携帯密閉凸部15bが当接することで、密閉された状態となる。一方、使用者が飲用するためにフード15を開き始め(図4)、また、完全に開いた図2に示す状態では、空気流通部15cが開口面17bに配置されており、開口面17bが開放された状態となり、容器本体11内の圧力変動に応じて、外気を流入させることができる。
つまり、図5の携帯状態では、飲料容器10の通気孔18が携帯密閉凸部15bにより閉塞状態となっているので、容器本体11内に収容されているミルクが通気孔18から漏れ出すことがない。また、逆止弁である通気弁17からもミルクが漏れ出すことがない。
通気弁17は、逆止弁となっているため、通常、ミルクが漏れ出ない構造となっている。しかし、通気弁17に対し、ミルクが漏れ出す方向に強い力が加わり、誤ってミルクが漏れ出すことも考えられる。特に、携帯状態では、飲料容器10が逆さまに配置されることも考えられる。そこで、本実施の形態では、携帯密閉凸部15bが通気弁17を閉塞することで、確実にミルクの漏れ出しを防止する構成となっている。
また、フード15を図2の飲用状態に配置すると、通気孔18が閉塞状態となるので、容器本体11を大きく傾けて内部のミルクを使用者がストロー20から飲んだり、倒したりした場合でも、内部のミルクが通気孔18やストロー20から漏れ出すことがない。
このため、使用者がストロー20から容器本体11内のミルクを飲み、内容量が減少し、容器本体11内が負圧となっても、通気弁17のスリット17aが開き、空気が容器本体11内に導かれ、迅速に負圧状態が解消されることになる。
したがって、容器本体11内が負圧状態となり、使用者がストロー20からミルクを飲みにくくなるという事態の発生を未然に防ぐことができ、飲み易い飲料容器10となる。
また、通気弁17は逆止弁となっているため、飲用状態における容器本体11の傾き程度では、ミルクが漏れ出すおそれがない。
このため、開口である通気孔18と通気弁17を一つの部品に配置できるので、構成が簡易であり、部品点数を少なくすることができる。
そのため、組み立て等を容易且つ確実に行うことができる。この結果、通気孔18や通気弁17の組み立て不良等が原因でベース起立部14からミルクが漏れ出す等の不具合の発生を著しく減少させることができる。
なお、図3(b)に示すように、通気弁17側が通気孔18側よりも大きな径とされているため、使用者が通気弁17と通気孔18の位置を間違って、逆に装着することを防止することができる。
また、使用者が清掃等のために通気孔18と通気弁17を取り外す必要がある場合でも、これらを一つの部品として着脱することができるので、使用者にとって取り扱いやすい飲料容器10となる。
また、空気流通部15cは、フード15が図4の操作状態において通気孔18と通気弁17とを通気状態とする空気流通部の一例となっている。
このように、通気孔18と通気弁17とを飲用密閉凸部15aや携帯密閉凸部15b等によって、使用状態に応じて開閉する構成とし、この時、携帯密閉凸部15bを飲用密閉凸部15aよりも大きな幅等とすることで、携帯密閉凸部15bは通気孔18と通気弁17の両方を覆うことができる。また、飲用密閉凸部15aは通気孔18を塞ぐ構成とされている。
したがって、複雑な構成とする必要がないので、製造コストを低下させることができると共に、操作性が良好で、確実に上記機能を発揮できる飲料容器10となる。
図6は、本発明の第2の実施の形態に係る飲料容器30を示す概略斜視図である。本実施の形態に係る飲料容器30は、上述の第1の実施の形態に係る飲料容器10と同様の構成を有するため、同様の構成等については、その旨を記載して説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
図6に示すように、飲料容器30は、飲料であるミルク等を収容する容器本体31を有し、その容器本体31の上部に設けられた開口を覆うようにベース部材32が配置されている。このベース部材32には、使用者が容器本体31内のミルクを飲むためのストロー20が配置されている。
また、このベース部材32には、後述するようにストロー20を収容し、又は露出させるフード部材である例えば、フード35が配置されている。
また、ベース部材32には、フード35の移動を規制する規制手段である例えば、スライダー33が配置されている。このスライダー33は、ベース部材32上をベース部材32の表面に沿って移動する構成となっている。
また、ベース部材32には、その両側に取っ手39a、39bが2個、容器本体31に沿って突出するよう配置されている。
先ず、ベース部材32には、図9に示すように、ストロー20を嵌合させるためのストロー孔32aが形成されている。このため、このストロー孔32aにストロー20を装着すると、ストロー孔32aは密閉され、このストロー孔32aから容器本体31内のミルクが漏れ出すことがない構成となっている。
次に、ベース部材32には、図9に示すように通気部材36が配置されている。通気部材36は、上述の第1の実施の形態と同様に、通気孔38(第1の実施の形態の通気孔18に相当)と通気弁37(第1の実施の形態の通気弁37に相当)が形成されている。
また、図9に示すように、スライダー33の内側(ベース部材32側)には、飲用密閉凸部33a(第1の実施の形態の飲用密閉凸部15aに相当)、携帯密閉凸部33b(第1の実施の形態の携帯密閉凸部15bに相当)及び空気流通部33c(第1の実施の形態の空気流通部15cに相当)がそれぞれ連続して形成されている。
本実施の形態に係る飲料容器30は、容器本体11内に温かいミルク等を収容して携帯可能な構成となっている。そして、図7が携帯状態(第1の実施の形態における携帯状態に相当)を示す概略端面図である。
図7に示すようにストロー20は、フード35によって覆われ、フード35等から突出して形成されているストロー密閉凸部35aによって屈曲させられ、開口が閉塞状態となっており、携帯状態で飲料容器30を傾けても、容器本体31内のミルクがストロー20の先端から漏れ出すことがない。
また、フード35は、その基端側に基端当接部35dを有し、この基端当接部35dが、スライダー33に設けられている基端側フードストッパ33dに当接される構成となっている。また、フード35はその先端側に、先端当接部35eを有し、この先端当接部35eがスライダー33の基端側フードストッパ33eに当接される構成となっている。このように、フード35の基端当接部35dと先端当接部35eが、スライダー33の基端側フードストッパ33dと先端側フードストッパ33eにそれぞれ当接することによって、その回動が規制され、ベース部材32側に押し付けられているため、携帯状態で誤ってフード35が開き(図7の矢印R1方向)、ストロー20の先端からミルクが漏れ出ることがない構成ともなっている。
また、携帯状態では、スライダー33の携帯密閉凸部33bが、通気孔38及び通気弁37の両方を覆うように当接し、これらを閉塞状態としているので、携帯状態で飲料容器30が誤ってバッグ等の中で逆さまに配置されても、第1の実施の形態と同様に、容器本体31内のミルクが漏れ出さない構成となっている。
このとき、ストロー20の開口はフード35が閉じていることによって閉塞状態であるため、容器本体31内に温かいミルクが配置されているときは、容器本体31内が外部に対して陽圧となってしまうが、通気孔38が通気状態となっているため、容器本体31内の圧力は放出されるよう調整され、大気圧に戻る構成となっている。
また、飲用状態では、第1の実施の形態と同様に、通気弁38の開口面37bに当接するものがない通気状態となっている(図9)。このため、ストロー20でミルクを飲み、内容量が減少することにより、容器本体31内が負圧となっても通気弁38から空気が導入されるので、迅速に大気圧に戻り、使用者がミルクを飲みにくいという状況が発生することも未然に防ぐことができる構成となっている。
また、図9に示すように、スライダー33の表面にはスライダー側凹凸部33fが形成され、一方、このスライダー側凹凸部33fに当接するフード35にも、フード側凹凸部35bが形成されて、飲用状態ではスライダー33の移動をフード35で規制している。
したがって、フード35が開いて、フード側凹凸部35bがスライダー側凹凸部33fに当接することで、スライダー33のベース部材32に対する位置を正確に位置決めすることができ、特に、飲用時にスライダー33が閉じる方向(図9の右方向)に移動して、通気孔38を誤って通気状態とすることを未然に防止することができる。
図10は、本発明の第3の実施の形態に係る飲料容器40を示す概略斜視図である。本実施の形態に係る飲料容器40には、上述の第1の実施の形態に係る飲料容器10と同様の構成を有するため、同様の構成はその旨を記載して説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
飲料容器40は、飲料容器40は、ミルク等の飲料を収容する容器本体41を有し、この容器本体41の上部開口を覆うようにベース部材42が配置されている。
ベース部材42には、取っ手49a、49bが容器本体41に沿って配置されている。
また、ベース部材42には、飲み口50とストロー50aが配置されている。また、ベース部材42には、飲み口50を覆うようにフード45が配置されており、フード45内面がストロー50先端を覆って塞ぐ構成とされている。このフード45には、2つのアーム45a、45bが備えられ、2つのアーム45a、45bは、回動軸51に接続されている。
すなわち、図10の回動軸51の回動により、アーム45a、45bとフード45が図10の矢印R2方向に回動可能な構成となっている。
つまり、飲料容器40を携帯状態(第1の実施の形態の携帯状態に相当)にするには、フード45を図10に示すように閉め、飲み口50を覆う状態にすることになる。一方、飲料容器40を飲用状態(第1の実施の形態の飲用状態に相当)にするには、フード45を矢印R2方向に沿って大きく開き、飲み口50を露出させる必要がある。
また、これら携帯状態及び飲用状態の中間位置にフード45が配置されている移動状態
が操作状態(第1の実施の形態の操作状態に相当)となる。
つまり、他の実施形態では、ストロー20に対して近接/離間する縦方向に通気部材4
6の通気弁17と通気孔18が配置されているのに対して、本実施形態では、ストロー5
0に対して等間隔の横方向に通気弁47と通気孔48が配置されている。
すなわち、通気孔用通気凹部51aは、第1の実施の形態の空気流通部15cに相当し
、回動軸51の通気孔用通気凹部51a以外の部分は、第1の実施の形態の携帯密閉凸部
15b及び飲用密閉凸部15aに相当することになる。
すなわち、通気弁用通気凹部51bは、第1の実施の形態の空気流通部15cに相当し、回動軸51の通気弁用通気凹部51b以外の部分は、第1の実施の形態の携帯密閉凸部15bに相当することとなる。
なお、図10に示すように、通気孔用通気凹部51aと通気弁用通気凹部51bとは、回動軸51を介して連続してつながっていると共に、回動軸51の軸周り長さにおいて長さの異なる凹部とされている。
また、図11(g)は、図10のフード45が上述の飲用状態に配置されたときの回動軸51と通気部材46との関係を示す概略端面図であり、図11(h)は、図11(g)のB−B’線概略端面図であり、図11(i)は、図11(g)のC−C’線概略端面図である。
これら図11(a)乃至図11(i)を用いてフード45が閉まっている携帯状態、フード45を開けようとする操作状態及びフード45を開けて飲み口からミルクを飲む飲用状態における飲料容器40の動作等を説明する。
次に、操作者がフード45を開こうとする操作状態では、図11(d)乃至図11(f)に示すように、通気孔48が通気状態となっている。つまり、図11(e)に示すように通気孔用通気凹部51aが通気孔48上に配置され、この通気弁用通気凹部51b等を介して、外部と連通することとなる。したがって、容器本体41内に温かいミルクを入れて、容器本体41内が外部に対して陽圧となっても、通気孔48を介して圧力が大気圧に調整させる。したがって、容器本体41内のミルクが飲み口50から噴出等することを防ぐことができる。
また、飲み口50からミルクを飲み、内容量が減少し、容器本体41内が負圧になる場合でも、本実施の形態では通気弁47があるため外部から空気が導入されて、負圧状態となるのを未然に防ぐことができる。
このため、使用者にとってミルク等を飲みやすい飲料容器40となる。
図12は、本発明の第4の実施の形態に係る飲料容器100を示す概略斜視図である。本実施の形態に係る飲料容器100は、上述の第1の実施の形態に係る飲料容器10と同様の構成を有するため、同様の構成はその旨を記載して説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
図12に示すように、通気弁117は、外部から空気を導入する通気開口部である例えば、通気開口117bと、この通気開口117bを通気状態又は閉塞状態に変更可能な通気閉塞部である例えば、閉塞部材117cを有している。
具体的には、図15に示すように、閉塞部材117cは、その断面形状が凸状の閉塞凸部117aを有し、この閉塞凸部117aが通気開口117bに一方の端部に対して進退することで、閉塞状態又は通気状態に変化する構成となっている。
この閉塞部材117cの矢印Y方向の移動(進退)は、図12の容器本体11内の負圧状態に基づいて変化する構成となっている。詳細については後述する。
このため、たとえ、使用者が誤って飲料容器100を倒し、容器本体11内の液体飲料であるミルク等がストロー20から外部に向かって流れようとしても、容器本体11内に外部から空気が流入せず、このため負圧が解消しないので、ミルクがストロー20から漏れ出ることがない。
このため、本実施の形態では、使用者が図12のストロー20をくわえて吸引をすると、通気弁117の閉塞部材117cがその負圧の高まりで移動を開始し、図15(a)の状態から図15(b)の状態に変化する構成となっている。
この図15(b)の状態を示したのが図13である。すなわち、図13は、通気弁117が通気状態を示す概略説明図である。
このため、容器本体11内の負圧は解消され、使用者は円滑に容器本体11内のミルクを飲むことができる。
このように、本実施の形態では、飲料容器100のフード15を開け、ストロー20を露出させた飲用状態で、たとえ、使用者が誤って飲料容器11を倒しても、ストロー20からミルクが漏れ出ることがない。
また、使用者がストロー20からミルクを飲むため吸引動作を行い容器本体11内の負圧を高めると(飲用行為に起因して高まった負圧状態の一例)、初めて通気弁117が動作し、閉塞状態から通気状態に変化するので、使用者がミルクを飲む際も円滑に吸引可能となっている。
図16は、本発明の第5の実施の形態に係る飲料容器300を示す概略斜視図である。本実施の形態に係る飲料容器300は、上述の第1の実施の形態に係る飲料容器10と同様の構成を有するため、同様の構成はその旨を記載して説明を省略し、以下相違点を中心に説明する。
この開閉弁211は、使用者がストロー210を手や口等で変形させること、若しくは使用者がストロー210を吸引することで変形し、その際、スリット211bが開く構成となっている。すなわち、形状変形可能な構成となっている。
図17が、スリット211bが開いた状態を示す概略説明図である。図17に示すように、スリット211bが開くことで、容器本体11内のミルクはストロー210から外部に流出することになる。
一方、使用者がストロー210をくわえてミルクを飲むときは、そのくわえたときの口の力等でストロー210が変形し、若しくは、使用者がストロー210を吸引することで、スリット211bが開き、ミルクを円滑に飲むことができる構成となっている。
つまり、開閉弁211は、容器本体11内のミルクの漏出を防ぐと共に、ストロー210の変形によってミルクを流出させることができる構成となっている。
図18に示すように、本変形例では、ストロー220内部に開閉弁221が形成され、そのスリット221bは、図の縦方向に一文字状に形成されている。
したがって、使用者がミルクを飲むためストロー220をくわえストロー220を図の矢印U及びD方向(相互にストロー220の内側方向)に押しつぶすと、ストロー220は図のW1及びW2方向(相互にストロー220の外側方向)に広がるように変形する(破線で示す部分)。
このとき、スリット221bも、図の破線で示すように矢印W1及びW2方向に開き、ミルクを外部に流出させることができる構成となっている。
15a・・・飲用密閉凸部、15b・・・携帯密閉凸部、15c・・・空気流通部、20、210、220・・・ストロー、17、117・・・通気弁、117b・・・通気開口、117c・・・閉塞部材、117a・・・閉塞凸部、211・・・開閉弁、211a・・・遮蔽部、211b・・・スリット
Claims (10)
- 液体飲料を注入するための容器開口部を有する容器本体と、
前記容器開口部を覆うと共に飲み口部を配置するベース部材と、
このベース部材の上部を開閉可能に覆うための蓋体と、を有する飲料容器であって、
前記ベース部材には、前記容器本体内の圧力変化を調整する第一通気手段と、
前記容器本体内が外部に対して負圧状態となったときに外部から空気を導入すると共に、前記容器本体内の液体飲料の漏出を防ぐことができる第二通気手段が備えられ、
前記蓋体には、前記第一通気手段を通気状態又は閉塞状態に変更可能な通気開閉手段が形成され、
前記通気開閉手段は、前記飲み口部を覆うように前記蓋体が配置され、使用者が飲料容器を携帯可能となる携帯状態及び、前記飲み口部が使用者にとって使用可能となるように、前記飲み口部を露出するよう前記蓋体が配置された飲用状態では、第一通気手段を閉塞状態とすると共に、前記携帯状態及び前記飲用状態の中間位置に前記蓋体が配置される操作状態では、前記第一通気手段を通気状態とする構成となっていることを特徴とする飲料容器。 - 前記通気開閉手段は、前記蓋体が前記携帯状態に配置されたとき、前記第二通気手段を閉塞状態とする構成となっていることを特徴とする請求項1に記載の飲料容器。
- 前記第一通気手段が、貫通孔からなる通気孔とされ、
前記第二通気手段が、前記容器本体内への気体の流入のみが可能な逆止弁からなる通気弁とされ、
前記通気孔と前記通気弁とは、一体の通気部材として形成され、この通気部材が前記ベース部材に配置される構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飲料容器。 - 前記通気開閉手段は、前記蓋体が前記携帯状態において前記第一通気手段と前記第二通気手段とを閉塞状態とする携帯密閉部と、
前記蓋体が前記飲用状態において、前記第一通気手段を閉塞状態とし、前記第二通気手段を通気状態とする飲用密閉部と、
前記蓋体が前記操作状態において前記第一通気手段を通気状態とする空気流通部が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の飲料容器。 - 前記蓋体の前記ベース部材に対する相対位置を変化させることで、前記蓋体が前記ベース部材に配置されている前記飲み口部を収容し又は露出させることができる構成とされていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の飲料容器。
- 前記蓋体は、前記飲み口部を収容し又は露出させるフード部材と、
このフード部材の移動を規制する規制手段と、を有し、
前記規制手段に前記通気開閉手段が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の飲料容器。 - 前記第一通気手段は、貫通孔からなる通気孔とされ、
前記第二通気手段は、使用者の飲用行為に起因する負圧状態にまで前記容器本体内の負圧が高まったときに外部から空気を導入する構成となっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の飲料容器。 - 前記第二通気手段は、外部から空気を導入する通気開口部と、
前記通気開口部を閉塞状態とすることができる通気閉塞部と、を有し、
前記第二通気手段は、使用者の飲用行為に起因する負圧状態にまで前記容器本体内の負圧が高まったときに、前記通気閉塞部が前記通気開口部の閉塞状態を解除して、外部から空気を導入する構成となっていることを特徴とする請求項7に記載の飲料容器。 - 前記飲み口部には、前記容器本体内の液体飲料の漏出を防ぐと共に、前記飲み口部の変形によって液体飲料を流出させることができる開閉弁が形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の飲料容器。
- 前記開閉弁が、前記飲み口部内の液体飲料を堰き止める遮蔽部と、この遮蔽部に形成された形状変形可能な切り欠き部であることを特徴とする請求項9に記載の飲料容器。
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