JPWO2007119808A1 - 融合パートナー細胞 - Google Patents

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Abstract

第1の動物種に由来するミエローマ細胞と第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期をもち染色体を倍数体にする性質を有する白血病細胞を融合させることにより、マウス以外の種ともヘテロハイブリドーマを作製できる融合パートナー細胞を作製した。この融合パートナー細胞をマウス以外の物質産生細胞と融合させ、ヘテロハイブリドーマを作製することにより、安定した物質生産が可能となった。

Description

本発明は、融合パートナー細胞、並びにハイブリドーマに関する。
ハイブリドーマ(融合細胞)は、培養細胞による物質生産に利用されている。動物細胞の中には商業的に、あるいは学術的に有用な物質を産生するものも多い。しかし一般に動物細胞の培養は困難で、物質産生能を維持しつつ長期にわたり安定して動物細胞を培養する技術は確立されていない。そこで、生体外で永久に安定した培養が可能なミエローマを融合パートナー細胞とし、融合パートナー細胞と生理活性物質を産生する細胞を融合させてハイブリドーマとすることで培養能と物質生産能の両方の形質を備えた細胞を作り出す技術が提案された。
細胞融合法を用いるモノクローナル抗体は、ハイブリドーマが産生する抗体の産生量や結合性などの性質を試験し、選択する細胞を単一化する。そして細胞を増殖させ、均一な細胞集団を作出することによって生産される。これらのハイブリドーマはインビトロまたはインビボ(腹水として)で培養増殖され、抗体の大量生産のために拡張される。細胞融合法を用いるモノクローナル抗体を開発するための手法は既に知られている(非特許文献1参照)。モノクローナル抗体は、抗血清から精製したポリクローナル抗体に比べて特異性に優れるとされており、各種の免疫学的な分析手法において重要なツールとなっている。
細胞融合が同種の細胞間で行われる場合、単にハイブリドーマと呼ばれる。一般的にはマウスのモノクローナル抗体などはこの方法で作製される。これに対し、ある種から単離されて別の種に由来する不死化細胞と融合された抗体産生細胞はヘテロハイブリドーマと呼ばれる。ヘテロハイブリッドという用語は異種間融合と同意義に使用され、作出された細胞はヘテロハイブリドーマと呼ばれる。さらに、三種類の動物種由来の細胞を融合させた抗体産生細胞であればトリオーマとも呼ばれる。この方法で作製されるモノクローナル抗体はラットやハムスターの抗体で、マウス由来の骨髄腫細胞と予め予定の抗原を投与したラットやハムスターのリンパ球と融合させ、マウス×ラット、あるいはマウス×ハムスターのヘテロハイブリドーマが作製される。こうして得られたヘテロハイブリドーマは、クローニングされ、各免疫動物由来のモノクローナル抗体が得られる。
現在までに、ヒト、ウサギ、ウシ、ヒツジのモノクローナル抗体を作製するヘテロハイブリドーマについての報告がある(非特許文献2−5、特許文献1、2参照)。
しかし、ヘテロハイブリドーマによるモノクローナル抗体の作製は融合する細胞の生物学的系統の種間が遠くなる程、抗体を産生させることが難しいとされている。たとえばマウス×ウサギ、あるいはマウス×ヒトのハイブリドーマでは抗体の産生は極めて難しい。ハイブリドーマは異常な染色体数ゆえに、分離が常に同一の染色体対を娘細胞に与えるとは限らず、これらの染色体が失われることもある。
Waldman,T.,Science 252:p1657-1662(1991) Proc.Natl.Acad.Sci.(USA) 80:p7308-7312,1983 Raybouldら,Science 240:p1788-1790,1988 Kennedyら,J.Gen.Virol.69:p3023-3032,1988 Flynnら,J.Immunol.Methods 121:p237-246,1989 米国特許第4634664号明細書 米国特許第4977081号明細書
本発明の課題は、ハイブリドーマによる安定的な物質生産を幅広い動物種でより容易に応用できる技術を提供することである。具体的には、本発明は、ハイブリドーマの作製に有用な新たな融合パートナー、およびその作製方法の提供を課題とする。あるいは本発明は、本発明によって得られた融合パートナーと物質生産細胞との融合によって得られたハイブリドーマ、その製造方法、そして当該ハイブリドーマによる物質の生産方法の提供を課題とする。
細胞融合技術を利用した物質の生産は、マウスなどの限られた動物を除くと、さまざまな課題が残されていた。たとえば、細胞融合に用いる融合パートナーとして有用な細胞が提供されていないことは、マウス以外の動物における細胞融合技術の重要な課題の一つである。本発明者らは、特定の細胞を融合させることによって、融合パートナーとして有用な細胞を得られることを見出した。本発明者らが樹立した融合パートナー細胞は、マウス以外の細胞との融合によって、安定なハイブリドーマを与える。更に、こうして得られたハイブリドーマは、クローニングの間もその形質を安定に維持し、そして物質生産細胞としても有用であることを確認して本発明を完成した。また、本発明のハイブリドーマによって、抗原を特異的に認識する抗体を産生できることが明らかとなった。
すなわち本発明は、以下の融合パートナー細胞、並びにこの融合パートナー細胞と物質生産細胞とのハイブリドーマに関する。あるいは本発明は、これらの細胞の製造方法、並びにハイブリドーマを利用する物質の製造方法に関する。
〔1〕 次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合パートナー細胞;
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、および
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞。
〔2〕 第1の動物種がマウスであり、ミエローマ細胞が以下に示すマウスミエローマ細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される〔1〕に記載の融合パートナー細胞;
MOPC21、P3X63AG8、SP2/0、NS-1、P3.X63AG8.653、F0、S194/5.XXO.BU-1、FOX-NY、およびSP2/0-Ag14。
〔3〕 第2の動物種がヒトであり、白血病細胞が以下に示す白血病細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される〔1〕に記載の融合パートナー細胞;
MEG-01、HEL、UT-7、M07e、MEG-A2、およびDAMI。
〔4〕 第1の細胞がSP2/0−Ag14であり、第2の細胞がMEG-01である、〔1〕に記載の融合パートナー細胞。
〔5〕 受託番号 FERM BP−10761として寄託された融合パートナー細胞SPYMEG。
〔6〕 以下の細胞(1)および(2)を融合することによって得ることができるハイブリドーマ;
(1)次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合パートナー細胞、および
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(2)第3の細胞。
〔7〕 第1の動物種がマウスであり、ミエローマ細胞が以下に示すマウスミエローマ細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される〔6〕に記載のハイブリドーマ;
MOPC21、P3X63AG8、SP2/0、NS-1、P3.X63AG8.653、F0、S194/5.XXO.BU-1、FOX-NY、およびSP2/0-Ag14。
〔8〕 第2の動物種がヒトであり、白血病細胞が以下に示す白血病細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される〔6〕に記載のハイブリドーマ;
MEG-01、HEL、UT-7、M07e、MEG-A2、およびDAMI。
〔9〕 第1の細胞がSP2/0−Ag14であり、第2の細胞がMEG-01である、〔6〕に記載のハイブリドーマ。
〔10〕 融合パートナー細胞が、受託番号 FERM BP−10761として寄託されたSPYMEGである、〔6〕に記載のハイブリドーマ。
〔11〕 第3の細胞が、第2の細胞と同じ動物種に由来する細胞である〔6〕に記載のハイブリドーマ。
〔12〕 第3の細胞が、抗体産生細胞である〔11〕に記載のハイブリドーマ。
〔13〕 以下の工程を含む融合パートナー細胞を製造する方法;
(1)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(2)工程(1)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程。
〔14〕 以下の工程を含むハイブリドーマを製造する方法;
(1)〔13〕に記載の方法によって得られた融合パートナー細胞と、抗体産生細胞を融合させる工程、および
(2)工程(1)で融合した細胞を培養し、培養物からハイブリドーマを回収する工程。
〔15〕 以下の工程を含む抗体産生細胞を製造する方法;
(1)〔13〕記載の方法によって得られた、融合パートナー細胞と抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマを得る工程、および
(2)工程(1)で得たハイブリドーマを抗体産生細胞として回収する工程。
〔16〕 付加的に工程(1)で得たハイブリドーマをクローニングする工程を含む、〔15〕に記載の方法。
〔17〕 以下の工程を含む抗体を製造する方法;
(1)〔13〕に記載の方法によって得られた融合パートナー細胞と、抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマを得る工程、および
(2)工程(1)で得たハイブリドーマを培養し、培養物から抗体を回収する工程。
〔18〕 付加的に工程(1)で得たハイブリドーマをクローニングする工程を含む、〔17〕に記載の方法。
〔19〕以下の工程を含む感染症に対する抗体を製造する方法;
(1)〔13〕に記載の方法によって得られた融合パートナー細胞と、感染症の病原体抗原の暴露履歴のある対象由来の抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマを得る工程、および
(2)工程(1)で得たハイブリドーマを培養し、培養物から感染症に対する抗体を回収する工程。
〔20〕感染症が、インフルエンザ、AIDS、またはウイルス性肝炎のいずれかである〔19〕に記載の方法。
あるいは本発明は、次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合細胞の、融合パートナー細胞としての使用に関する。より具体的には、本発明は、当該融合細胞の、抗体産生細胞との融合パートナー細胞としての使用を含む。
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、および
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞
本発明によって、異種の細胞との細胞融合によって、安定なハイブリドーマを与える融合パートナー細胞が提供された。本発明の融合パートナー細胞との細胞融合によって得られたハイブリドーマは、物質を安定に生産する。特に、本発明の融合パートナー細胞は、抗体産生細胞との細胞融合によって、抗体産生細胞に由来する抗体を産生するハイブリドーマを与える。本発明の融合パートナー細胞は、好ましい態様において、ヒトあるいはマウスの抗体産生細胞との細胞融合によって、ヒト抗体あるいはマウス抗体を産生するハイブリドーマを与える。ヒトの抗体産生細胞を安定に維持することは困難とされていた。したがって、ヒトの抗体を安定に産生する細胞を提供したことは、本発明の大きな効果である。
ハイブリドーマが形質を安定に維持することは、物質の生産のみならず、細胞のクローニングにおいても重要な特徴である。たとえば抗体産生細胞は、モノクローナル抗体を得るためにハイブリドーマがクローニングされる。細胞のクローニングは、単一の細胞から増殖した細胞集団を得ることに他ならない。したがって、単一の細胞が分裂を繰り返す過程で、細胞の形質が安定していなければ、目的とする細胞のクローニングは困難を極める。本発明によって提供されたハイブリドーマは、細胞の形質を安定に維持するので、容易にクローニングすることができる。
MEG-01の細胞周期を示した図である。 ELISA法によるヒトIgG産生ハイブリドーマのスクリーニングの概念を示した図である。 本発明の融合パートナー細胞SPYMEGと既存の融合パートナー細胞Karpasの形態を比較した写真である。 クローンKO142(+),MK16(+),MK99(+)の各溶出フラクションのIgGを確認した写真である。図中の(+)はELISA陽性クローン、(-)はELISA陰性クローンを示す。 各クローンの溶出フラクション、透析・濃縮後のサンプルのIgGを確認した写真である。 SPYMEG細胞融合の改良方法の工程を示す図である。 細胞融合方法の改良前後のコロニー形成数、IgG産生クローン数を比較した図である。96穴プレート4枚あたりのコロニー形成ウェル数、IgG産生ウェル数を示した細胞融合の工程を改良することにより、コロニー形成ウェル数、IgG産生ウェル数が顕著に増加しており、そのうちインフルエンザのスクリーニングではインフルエンザワクチンを特異的に認識する抗体が複数個得られた。抗原を特異的に認識する抗体の確立に始めて成功した。 インフルエンザに反応するIgG産生クローンのELISAでの反応性を示す図である。 Western-blottingによるインフルエンザワクチンに対する反応性を示す図である。 精製ヒトIgG(6-19)のSDS-PAGEおよび反応性の確認を示す図である。表中の値は、インフルエンザHAワクチンを感作したELISAの値で、波長450nmにおける吸光度を示す。
本発明において「ハイブリドーマ」は、細胞融合によって得られた細胞を言う。通常、ハイブリドーマは、種の異なる細胞、あるいは同種の異なる個体や組織に由来する細胞の融合によって製造される。あるいは、同じ種の同じ細胞同士を融合させた細胞も、ハイブリドーマに含まれる。更に本発明におけるハイブリドーマは、2以上の細胞の融合によって得られた融合細胞を含む。すなわち、細胞Aと細胞Bとの細胞融合によって得られたハイブリドーマαに対し、更に細胞Cを融合させることによって得られた融合細胞βも、本発明におけるハイブリドーマに含まれる。
(細胞A)×(細胞B)=[ハイブリドーマα]
[ハイブリドーマα]×(細胞C)=[ハイブリドーマβ]
上記の3種類の細胞を融合させたハイブリドーマβを与える細胞A、細胞B、および細胞Cが由来する種は任意である。したがって、これらの細胞が由来する種は、同一の場合と、異なる場合とが本発明に含まれる。3種類の細胞の融合によって得られるハイブリドーマを、特にトリオーマと呼ぶ場合がある。
本発明の好ましい態様においては、細胞A(第1の細胞)と細胞B(第2の細胞)が由来する種は異なり、細胞Bと細胞C(第3の細胞)が由来する種は同一である。あるいは、細胞A、および細胞Cが由来する種が同一の場合、もしくは細胞A、細胞B、および細胞Cがいずれも異なる種に由来する場合も、本発明におけるハイブリドーマに含まれる。
一般に、細胞融合によって得られた、in vitroで長期にわたり容易に培養することができる細胞を、特にハイブリドーマと言う。したがって本発明における好ましいハイブリドーマは、細胞融合の後に、in vitroで長期にわたり容易に培養することができる細胞を言う。あるいは本発明における好ましいハイブリドーマは、限界希釈(limited dilution)の後に細胞の増殖が維持される細胞である。言い換えれば、限界希釈(limited dilution)の後に細胞の増殖が維持される細胞は、細胞融合の後に、in vitroで長期にわたり容易に培養することができる細胞に含まれる。
更に、本発明における好ましいハイブリドーマは、細胞融合に利用した細胞の形質を維持している細胞である。本発明において、ハイブリドーマにおいて維持されるべき細胞の形質には、細胞が有する物質を生産する能力が含まれる。たとえば、細胞融合に用いた細胞が、抗体やサイトカインを産生する細胞の場合、本発明における好ましいハイブリドーマは、これらの物質を生産する能力を維持する。
ただし、本発明におけるハイブリドーマは、細胞融合に用いた細胞が備える形質を必ずしも完全に維持する必要はない。したがって、たとえば、先に示した抗体以外に、細胞表面抗原や細胞内に蓄積する酵素や転写因子の産生も、これらの形質の維持が望まれる場合には、ハイブリドーマが維持すべき形質に含まれる。しかし、これらの物質生産を要しない場合には、これらの物質を生産する能力が失われた細胞であっても、必要とする物質の生産を維持している限り、本発明におけるハイブリドーマに含まれる。
本発明において「融合パートナー細胞」とは、他の細胞と融合することによりハイブリドーマを作製することができる細胞をいう。本発明において、好ましい融合パートナー細胞は、細胞融合によって、in vitroにおける細胞の長期にわたる生存を可能とする。
さらに、融合パートナー細胞は、スクリーニングのための適当な選択マーカーを備えていることが好ましい。選択マーカーとは、特定の培養条件の下で生存できる(あるいはできない)形質を意味する。
動物細胞における選択マーカーには、ヒポキサンチン−グアニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損(以下HGPRT欠損と省略する)、あるいはチミジンキナーゼ欠損(以下TK欠損と省略する)によってもたらされるヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジン感受性(以下HAT感受性と省略する)等が知られている。HAT感受性の細胞はHAT選択培地中でDNA合成を行うことができず死滅するが、正常な細胞と融合すると正常細胞のサルベージ回路を利用してDNAの合成を継続することができるためHAT選択培地中でも増殖するようになる。
HGPRT欠損やTK欠損の細胞は、それぞれ6チオグアニン、8アザグアニン(以下8AGと省略する)、あるいは5'ブロモデオキシウリジンを含む培地で選択することができる。正常な細胞はこれらのピリミジンアナログをDNA中に取り込んでしまうので死滅するが、これらの酵素を欠損した細胞は、これらのピリミジンアナログを取り込めないので選択培地の中で生存することができる。この他G418耐性と呼ばれる選択マーカーは、ネオマイシン耐性遺伝子によって2-デオキシストレプタミン系抗生物質(ゲンタマイシン類似体)に対する耐性を与える。
本発明は、次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合パートナー細胞を提供する。
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、および
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞。
また本発明は、以下の工程を含む融合パートナー細胞を製造する方法を提供する。
(1)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(2)工程(1)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程。
本発明において、第1の動物種に由来するミエローマ細胞とは、単独でクローニングが可能な骨髄腫(myeloma)に由来する細胞である。単独でクローニングが可能とは、人工的な培養環境下で1つの細胞からでも増殖を開始し、維持することができることを意味する。
本発明で第1の動物種に由来するミエローマ細胞は、白血病細胞との細胞融合によって融合パートナーを与えうる限り、どのような細胞を利用することもできる。たとえば、本発明におけるミエローマ細胞として利用可能な公知の細胞として、以下のような細胞株を例示することができる。以下に示す細胞株の一覧において、ATCCはAmerican Tissue and Culture Collectionの、またJCRBはJCRB細胞バンク(Japanese Collection of Research Bioresources)の寄託番号であることを示す。したがって、これらの細胞株は、いずれも、当該セルバンクより分譲を受けることができる。なおJCRB細胞バンクの細胞株は、ヒューマンサイエンス研究資源バンク(Health Science Research Resources Bank ;HSRRB)を通じて分譲されている。
MOPC21 (ATCC番号HB-8411)
P3X63AG8 (ATCC番号T1B9)
SP2/0 (ATCC番号CRL 1581)
NS-1 (ATCC番号TIB18)
P3.X63AG8.653 (ATCC番号CRL 1580)
F0 (ATCC番号CRL 1646)
S194/5.XXO.BU-1 (ATCC番号CRL 1580)
FOX-NY (ATCC番号CRL 1732)
SP2/0-Ag14 (JCRB番号0029)
これらの細胞株のうちで先に述べたような好ましい特徴を備えているのは、一群のマウスミエローマ細胞株、あるいはこれらマウスミエローマ細胞株から誘導された細胞株である。誘導された細胞株とは、薬剤耐性などの付加的な形質を導入し改めてクローニングした細胞株を意味する。
本発明における第2の動物種に由来する白血病細胞は、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞である。一般に、真核細胞においては、次のようなサイクルで細胞周期が構成されている。細胞増殖を続ける細胞は、G1期〜M期のサイクルを繰り返すことで、細胞分裂を継続する。一方、細胞増殖を停止するときには、M期の後にG0期と呼ばれる安定した状態となって細胞周期が停止する。
-[G1期]-[S期]-[G2期]-[M期]-
これらの各細胞周期の中で、S期は核酸の合成(synthesis)が行われる期間である。このとき、染色体を構成するゲノムDNAが複製され、細胞分裂の準備が整うと考えられている。倍化したゲノムDNAは、M期に有糸分裂によって2つの細胞に分離される。ところが、特定の細胞において、ゲノムDNAの複製が行われた後に、細胞の分裂に進まない現象が観察された。DNAの合成を完了しながら、M期の細胞分裂に移行しない期間は、Extra-S期と名づけられた。分裂しない細胞では合成されたゲノムDNAが蓄積され、細胞中のDNAの増加が観察される。たとえば本発明における好ましい白血病細胞であるMEG-01の平均染色体数は、2n=104で、正常細胞 (2n=46)よりも遥かに多い。MEG-01がゲノムDNAを増加させる細胞周期にExtra-S期を含み、染色体を倍数体にする性質を有するためである(Oncogene 13: p695-703, 1996)(図1)
このように、本発明においては、細胞周期にExtra-S期を含み、染色体を倍数体にする性質を有する白血病細胞を用いることで、ヘテロハイブリドーマから抗体産生細胞由来の染色体の脱落を防ぐ効果が期待できる。
本発明における、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞は、先に述べたミエローマとは異なる動物種に由来し、かつ好ましくは後に述べる第3の細胞が由来する種と同一の種に由来する白血病細胞である。白血病細胞は、白血病を有する個体の、造血組織や末梢血から得ることができる。造血組織には、骨髄、脾臓、あるいはリンパ節などが含まれる。白血病としては、例えば巨核球系白血病が挙げられる。たとえば、末梢血をフィコール法で遠心分離して、特定の比重の細胞分画を回収することにより、白血球細胞、あるいは単核球細胞などを分離することができる。
更に分離された白血病細胞が細胞周期にExtra-S期を含むことは、細胞の染色体の増加を指標として確認することができる。染色体の増加は、たとえば、12-o-tetradecanoyl phorbol 13 acetate (TPA)で処理した細胞のプロイディー(染色体総数)の増加によって確認することができる。ブロイディーの増加は、フローサイトメーターや、ブロイディーアナライザによって検出することができる。
あるいは、公知の白血病細胞を本発明に利用することもできる。たとえば、本発明における第2の動物種に由来する白血病細胞として利用可能な公知の細胞として以下のような細胞株を例示することができる。MEG-01及びHELは、ヒトの巨核球系白血病細胞株である(Blood 66: p1384-1392, 1985、J. Clin. Invest. 85: p1072-1084)。
MEG-01 (ATCC番号CRL-2021)
HEL (JCRB番号0062)
UT-7 (N. Komatsu et al. Cancer Res. 51: 341-348, 1991)
M07e (Avanzi GC et al. J Cell Physiol. 1990 Dec;145(3):458-64.)
MEG-A2 (JCRB No.IFO50478)
DAMI(Blood 89: p4238,1997)
特にMEG-01は、選択マーカーとして有用な8AG耐性を有する。またMEG-01自身がイムノグロブリンを産生していないため、抗体産生細胞とのハイブリドーマの作製用の融合パートナーとして好ましい。
本発明の融合パートナー細胞は、第1の動物種に由来するミエローマ細胞と、第2の動物種に由来する白血病細胞であって細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞を、細胞融合することによって得ることができる。細胞融合には、ポリエチレングリコール(PEG)法や電気融合法などの公知の細胞融合技術を利用することができる。
ポリエチレングリコール法の操作は次のとおりである。まずミエローマ細胞と、白血病細胞の細胞比は、それぞれ特定の融合条件について最適化される。ポリエチレングリコール(PEG)の濃度は、PEGの分子量等の条件をもとに、当業者は最適な条件を選択することができる。例えば35 %のPEG1500(Aldrich, Milwaukee, Wisconsin)は、一般的な細胞融合のための条件の一つである。1mLの35 %PEG1500を細胞ペレット/細胞混合物に、1.5分間、ゆっくり加えた後、徐々に血清不含培地、次いで、血清含有培地で希釈することにより、細胞融合が行われる。
細胞融合を容易にするために同様に使用され得る他の方法には電気融合が含まれる。この方法では、細胞を特殊な緩衝液中に置き、電場を加えることによって細胞を整列させる。整列した細胞は、他の細胞と接触の機会が増し、効率的に細胞を融合させることができる。
融合混合物を、例えば15 %ウシ胎仔血清を含有するHB−GRO培地(Irvine Scientific, Santa Ana, California)150ml中で細胞密度8x105細胞/mLにし、2.0×105細胞/ウエルで96ウエルプレートに分散させる。細胞を5−10 %CO2雰囲気下、37 ℃でインキュベーションして8AG耐性とし、融合パートナー細胞を得ることができる。得られた融合パートナー細胞は、必要に応じて、クローニングすることができる。クローニングされた融合パートナー細胞は、ハイブリドーマの製造において、再現性の維持に貢献する。
例えば、第1の動物種に由来するミエローマ細胞としてSP2/0-Ag14を、第2の動物種に由来する白血病細胞であって細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞としてMEG-01を、それぞれ用いることができる。
こうして提供される融合パートナー細胞は、それ自身長期にわたって安定に継代することができ、抗体産生細胞からモノクローナル抗体を得るための普遍的な融合パートナー細胞となる。つまりマウスのホモハイブリドーマにおいて確立されているマウスミエローマと同様に、マウス以外の生物種由来の抗体産生細胞を利用してハイブリドーマを安定してもたらすことができる融合パートナーとして有用である。本発明によって得られた融合パートナー細胞のうち、マウスミエローマ細胞株SP2/0-Ag14とヒト白血病細胞株MEG-01を融合することにより得られた融合パートナー細胞であるSPYMEGは、特許生物寄託センターに受託番号 FERM BP-10761として寄託されている。
(a)寄託機関の名称・あて名
名称:独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター
あて名:日本国茨城県つくば市東1丁目1番1号中央第6(郵便番号305-8566)
(b)寄託日:平成18年2月24日
(c)受託番号:FERM BP-10761
(平成18年2月24日に寄託されたFERM P-20816 より移管)
本発明は、上記の融合パートナー細胞を用いて得ることができるハイブリドーマに関する。すなわち本発明は、以下の細胞(1)および(2)を融合することによって得ることができるハイブリドーマを提供する。
(1)次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合パートナー細胞、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(2)第3の細胞。
また本発明は、以下の工程を含むハイブリドーマを製造する方法を提供する。
(1)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、
(2)工程(1)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程、
(3)工程(2)で回収した融合パートナー細胞に、第3の細胞を融合させる工程、および
(4)工程(3)で融合した細胞を培養し、培養物からハイブリドーマを回収する工程。
本発明における第3の細胞は、第1の細胞もしくは第2の細胞と同じ種、あるいは異なる種に由来する細胞である。具体的には、たとえば、ヒト、ウサギ、マウス、ラット、ウシ、ヤギおよびヒツジ等に由来する細胞を利用することができる。より具体的には、マウス由来のミエローマ(第1の細胞)と、ヒト由来の白血病細胞(第2の細胞)によって得られた融合パートナーを用いる場合、第3の細胞として好ましい細胞は、ヒトあるいはマウス由来である。特にヒト由来の細胞を第3の細胞として利用できることは、本発明の融合パートナー細胞の大きな利点である。
本発明における第3の細胞は、最終的に長期にわたる培養を可能とすることが期待されている細胞である。より具体的には、たとえば、目的とする物質を生産する能力を有する細胞を第3の細胞として用いることができる。このような細胞を、本発明の融合パートナーと細胞融合することによって、目的とする形質を有する細胞を、長期にわたって維持することができるハイブリドーマを得ることができる。ハイブリドーマとすることによって、細胞が長期間維持できるようにすることを、一般に不死化(immortalize)と言う。
本発明においては、目的とする生理活性物質を産生する任意の細胞を第3の細胞として利用することができる。本発明における好ましい生理活性物質として、抗体を挙げることができる。すなわち抗体産生細胞は、本発明における第3の細胞として好ましい。抗体産生細胞には、例えば白血球細胞(末梢リンパ球細胞)、脾臓細胞などを挙げることができる。これらの細胞を生体から採取する方法は公知である。第3の細胞としては、より具体的には、感染症の病原体抗原の暴露履歴のある対象由来の抗体産生細胞を挙げることが出来る。感染症の病原体抗原の暴露履歴のある対象とは、感染症の病原体抗原(ワクチン)をワクチネーションされた対象、または感染症に感染履歴のある対象等を挙げることが出来る。本発明において、感染症は特に限定されないが、好ましくは、インフルエンザ、AIDS、HCVやHBVなどのウイルス性肝炎などを例示することが出来る。
特に末梢血リンパ球は、本発明における抗体産生細胞として好ましい。末梢血リンパ球は、採血によって容易に得ることができる。マウスの末梢血リンパ球を本発明に基づいてハイブリドーマとすることにより、マウス抗体を産生するハイブリドーマを容易に得ることができる。さらに、ヒトの末梢血リンパ球を本発明に基づいてハイブリドーマとすることにより、ヒト抗体を産生するハイブリドーマを容易に得ることができる。
本発明において、融合パートナーと第3の細胞は、先に述べた第1の細胞と第2の細胞の細胞融合と同様の手法により、細胞融合することができる。細胞融合には、PEG法や電気融合法を利用することができる。たとえば、本発明の融合パートナーとしてSPYMEGを用い、ヒト末梢血リンパ球との細胞融合を行う場合、好ましい条件として次のような条件を示すことができる。
まず融合させる末梢血白血球(PBL)の細胞数は、1×107 〜108 個に調整するのが好ましい。SPYMEGとPBLを2:1〜10:1の割合で混合し、いったん遠心分離して沈殿させ、上澄み液を除く。回収した細胞分画にポリエチレングリコール(PEG)を加えて細胞を融合させる。細胞融合に用いるPEGの濃度は、30 %〜70 %、好ましくは40〜60 %、より好ましくは50 %である。細胞数に応じて0.1 mL〜2.0 mL、好ましくは0.6 mL〜1.0 mLのPEG溶液を、60秒〜90秒かけてピペットで細胞に加えながらかき混ぜる。PEG溶液を加え終わったら、更にそのままピペットで2分〜3分かき混ぜる。その後、さらに10〜14 mLの無血清培地を30秒から60秒間かけて少しづつ加えながらかき混ぜる。その後、無血清培地を加え遠心分離する。遠心後、上精を除き、細胞を無血清培地で1回洗浄する。洗浄後の細胞をHAT培地(15 %FBS、HAT(x50)、in RPMI)で懸濁し、96穴プレートに播種する。
無血清培地やPEGには、当業者が通常の細胞融合に使用するものを適宜利用することができる。たとえば本発明における細胞融合には、以下のような培地やPEGを利用することができる。
PEG:PEG1500(Aldrich, Milwaukee, Wisconsin)
HAT:HAT supplement(50x)(GIBCO製、カタログNo. 21060-017)
無血清培地:RPMI1640(SIGMA製、カタログ No R8758)
その他にも、抗体産生細胞は、免疫動物から得ることもできる。予め任意の抗原を適当なアジュバントとともに免疫動物に免疫する。抗原は、担体蛋白質と結合させて免疫原とすることも可能である。免疫原を得るための担体蛋白質には、スカシガイヘモシアニン(KLH)、あるいはウシ血清アルブミン(BSA)等を用いることができる。免疫動物には、ウサギ、マウス、ラット、ヤギ、あるいはヒツジなどが一般に利用される。アジュバントとしては、フロイントのコンプリートアジュバント(FCA)等が一般に用いられる(Adv. Tubercl. Res., 1:130-148, 1956)。ELISAやオクテロニー法によって抗体価を追跡し、充分に抗体価が上昇したことを確認して抗体産生細胞を摘出しその細胞を分散させて細胞融合に用いる抗体産生細胞とする。ヒトと同様に、脾細胞や末梢血リンパ球を回収することによって、抗体産生細胞を回収することができる。こうして得られた抗体産生細胞は、本発明の融合パートナーと融合することによって、本発明のハイブリドーマとすることができる。
このように、本発明のハイブリドーマの製造方法において、第3の細胞に抗体産生細胞を用いることによって、抗体を製造することができる。すなわち本発明は、以下の工程を含む抗体を製造する方法を提供する。
(1)以下の工程により融合パートナー細胞を得る工程;
(A)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(B)工程(A)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程;
(2)工程(1)で得た融合パートナー細胞に、抗体産生細胞を融合させハイブリドーマを得る工程;および
(3)工程(2)で得たハイブリドーマを培養し、培養物から抗体を回収する工程。
あるいは本発明は、上記の抗体の製造に有用な抗体を産生する細胞の製造方法に関する。すなわち本発明は、以下の工程を含む抗体産生細胞を製造する方法を提供する。
(1)以下の工程により融合パートナー細胞を得る工程;
(A)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(B)工程(A)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程。
(2)工程(1)で得た融合パートナー細胞に、抗体産生細胞を再融合させハイブリドーマを得る工程;および
(3)工程(2)で得たハイブリドーマを抗体産生細胞として回収する工程。
本発明の融合パートナー細胞を用いることにより、抗体を安定に産生するハイブリドーマを得ることができる。ハイブリドーマは、適当な選択培地で培養することによって、細胞融合に成功した細胞を優先的に増殖させることができる。たとえば、融合パートナー細胞として本発明のSPYMEGを用いたときには、HATを含む選択培地を利用することができる。
本発明による抗体の製造方法、あるいは抗体産生細胞の製造方法において、ハイブリドーマは、クローニングすることができる。ハイブリドーマをクローニングする方法は公知である。すなわち、限界希釈法によってハイブリドーマをクローニングすることができる。限界希釈されたハイブリドーマは、理論的に、1細胞から増殖した細胞集団を形成する。こうして得られた細胞集団は、均一な遺伝的特徴を有する細胞集団、すなわちクローンである。クローン化されたハイブリドーマから得られる抗体は、モノクローナル抗体と呼ばれる。モノクローナル抗体は、高度に均一な抗原結合特性を有する抗体である。
すなわち本発明は、次の工程を含むモノクローナル抗体の製造方法を提供する。
(1)以下の工程により融合パートナー細胞を得る工程;
(A)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(B)工程(A)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程;
(2)工程(1)で得た融合パートナー細胞に、抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマとし、目的とする抗体を産生するハイブリドーマをクローニングする工程;および
(3)工程(2)でクローニングされたハイブリドーマを培養し、培養物からモノクローナル抗体を回収する工程。
あるいは本発明は、上記の抗体の製造に有用な抗体を産生する細胞の製造方法に関する。すなわち本発明は、以下の工程を含む抗体産生細胞を製造する方法を提供する。
(1)以下の工程により融合パートナー細胞を得る工程;
(A)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(B)工程(A)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程。
(2)工程(1)で得た融合パートナー細胞に、抗体産生細胞を再融合させハイブリドーマを得る工程;および
(3)工程(2)で得たハイブリドーマを抗体産生細胞として回収する工程。
本発明においては、抗体産生細胞をクローニングすることができる。目的とする抗体を産生する抗体産生細胞をクローニングすることにより、モノクローナル抗体を産生する細胞とすることができる。すなわち本発明は、次の工程を含む、モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの製造方法を提供する。
(1)以下の工程により融合パートナー細胞を得る工程;
(A)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
(a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
(b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
(B)工程(A)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程。
(2)工程(1)で得た融合パートナー細胞に、抗体産生細胞を再融合させハイブリドーマとし、目的とする抗体を産生するハイブリドーマをクローニングする工程;および
(3)工程(2)でクローニングされたハイブリドーマを抗体産生細胞として回収する工程。
本発明のハイブリドーマは、in vitroで安定した抗体産生能を持つ抗体産生細胞である。そのため、ヘテロハイブリドーマでありながら、適当な培地中で細胞の増殖とともに、抗体産生能も維持する。そのため、クローニングの過程で、必要なクローンが失われる可能性が低い。更にいったん樹立されたハイブリドーマクローンも安定に維持できる。
本発明によって得られたハイブリドーマあるいはそのクローンの培養によって、抗体あるいはモノクローナル抗体を産生させることができる。培地としては無血清培地又は低濃度血清培地等を用いると、抗体の精製が容易となるので好ましい。基本的な動物細胞培養培地には、DMEM培地、RPMI1640培地あるいはASF培地103等が知られている。またヌードマウスやスキッドマウスの腹腔に接種して腹水としてモノクローナル抗体を回収することもできる。
培地に血清を加えるときには、ウシ胎児血清(以下FCSと省略する)を5−10 %v/vで利用するとよい。またこれらの培地で本発明のハイブリドーマを培養するとき、公知の抗体産生増強因子を添加すると有利である。in vitroで抗体産生を増強する成分には、たとえばD−ペニシラミン、アセト酢酸、ビグアナイド類、ビタミンK5、N−アセチルグルタミン酸(特開平8-70858)、インターロイキン6(Nature,324:6092,73-6;1986)、糖アルコール(特開平2-200177)、リポポリサッカライド(特開平4-20294)、フォルボールエステル(特開平1-171494)、あるいは酪酸(hybridoma Vol.4,No.1, p63;1985)等が知られている。このようにして得られたモノクローナル抗体は、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム等による塩析法、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過法、あるいはアフィニティークロマトグラフィー等により精製することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお本明細書において引用された全ての先行技術文献は、参照として本明細書に組み入れられる。
〔実施例1〕
融合パートナー細胞の作製
RPMI+5 %FCS(通常培地)の培養液で培養してきたSP2/0-Ag-14 (3x107)とMEG-01(3〜6x107)の細胞を常法に従ってPEGで融合させた。融合細胞を3日間通常培地(RPMI+5 % FCS)で培養し、3日目にFCSを含まないRPMI溶液で19日間培養した。19日目に8AGを含む通常培地で限界希釈をし、5日間培養した。融合細胞が増殖してきたので、これをとり融合パートナー細胞SPYMEGとした。SPYMEGは、受託番号 FERM BP-10761(FERM P-20816から移管)として、2006年2月24日付けで、独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託された。SPYMEGは8AG耐性であり、HAT培地で培養すると死滅した。
〔実施例2〕
PEG法によるヘテロハイブリドーマの作製
a)ヒト末梢血白血球の回収(比重遠心法)
ヘパリン採血したヒト末梢血40 mLを10 mLずつ50 mLのチューブに分注し、滅菌PBCを25 mL加え混和し、HISTOPAQUE(SIGMA H8889)を50 mLチューブに15 mLずつ分注したものに重層し、800rpm、30min 室温で遠心した。遠心後、白血球層を回収した。
b)融合パートナー細胞(SPYMEG)の回収
75cm2培養フラスコで増殖させたSPYMEG(培地:10 %FBS-RPMI)を回収した。
c)細胞融合
回収したヒト末梢血白血球とSPYMEGを2:1〜10:1の割合になるように混和し、遠心した(末梢血40 mLから4〜8×107個得られた。SPYMEGは75cm2フラスコ4本分を使用した)。ペレットに50 %PEG(PEG4000、MERCK Cat No 1097270100、RPMI(RPMI1640、SIGMA、Cat No R8758)で等量希釈)0.6-1.0 mL加え、細胞融合を行った。RPMI血清無添加培地で洗浄後、15 %FBS(EQUITECH-BIO INC Lot.SFB30-1548)-HAT(HAT supplement(BM-condimed、roche Cat No 663573)(50x)、GIBCO Cat No 21060-017) 1 %BM 培地160 mLでサスペンドし、96穴プレート8枚に播種した。播種より3日後に培地を交換し、ハイブリドーマのコロニー形成が確認された段階で(2〜3週間後)96穴プレートから培養上清をサンプリングし、1次スクリーニングを行った。
〔実施例3〕
IgG精製プロトコール
サンプル(培養上精)を流速1滴/秒でアプライし、パススルーを回収した。PBS/0.1 %NaN3でカラムを流速を最大にして洗った(吸光度計でA280=0.05以下になるまで洗った)。カラムベッド体積の2-5倍量の0.17M Glycine-HCl buffer pH 2.3 で流速は全速で解離した。フラクションコレクターを用いて解離物を試験管に集めた。試験管には1MTris-HCl buffer pH8.0を解離物量(mL)の1/5以上入れておいた。解離物と中和用1M Tris-HCl buffer pH8.0とはなるべく早く混和した。各フラクションのA280を測定後、蛋白のあるフラクションを探し、A280=0.1以上のフラクションをプールした。
プール後pH試験紙でpH8.0であることを確認した。プールしたものは12.5 %ゲル、サンプル buffer(2ME+)でSDS-PAGEを行い、純度をチェックした。各レーン当たりのサンプル量は5 μgとし、前lotも同量泳動し、比較した。透析チューブに詰め、回収体積の100倍以上のPBS又はPBS/0.1 %NaN3で1回6時間以上で3回以上透析した。濃縮終了後透析チューブを脱イオン水で十分に洗浄してから、透析チューブをよく揉み、チューブ壁についたタンパク質を溶かし、濃縮液をチューブから出した。その後、濃度を測定した。
あるいは、フラクションコレクターを用いず、解離物をまとめて1本のメスシリンダー、ビーカー等で撹拌しながら回収することもできる。この場合も中和用1M Tris-HCl buffer pH8.0を解離物回収量(mL)の1/5以上入れ、回収後pH試験紙でpH8.0であることを確認する。仮にpH8.0以下の時は中和用bufferを加え、即座にpH8.0とする。
〔実施例4〕
ELISA法によるヒトIgGの測定
a)感作プレートの作製
ウサギ抗ヒトIgGポリクローナル抗体を感作用Buffer(PBS)で10 μg/mLに希釈した。50μl/wellずつマイクロプレート(Nunc MaxiSorp)に分注した。4 ℃で一晩静置した。感作用Bufferを除去し、水分を振り取った。Blocking用Buffer(1 %BSA 0.1 %NaN3 in PBS)を100μl/wellずつ分注し、4 ℃で1晩静置した。
b)ELISA法
ハイブリドーマ培養上清を感作マイクロプレート(aで準備したもの)に50μl/wellずつ分注した。室温で1時間静置反応した。反応液を除去し、洗浄用Buffer(0.05 %Tween20/PBS)で3回洗浄後、水分を振り取った。標識抗体(Peroxidase系 5000倍希釈して使用、抗ヒト IgG POD標識ポリクローナル抗体)を希釈し、50μl/wellずつ分注した後、室温で1時間静置した。酵素基質液(テトラメチルベンチジン溶液)を調製した。プレートの標識抗体液を除去し、洗浄用Bufferで3回洗浄後、水分を振り取った。酵素基質液を50μl/wellずつ分注した。室温で15分程度反応させた。反応停止液(2N H2SO4)を50μl/wellずつ分注した。プレートリーダーにより吸光度(主波長A450/副波長A620)を測定した。本試験で用いたELISA法の概念図を図2に示す。
〔実施例5〕
Western-blottingによるヒトIgGの確認
1 mg/mLの抗体溶液とサンプルバッファーを等量混和し、5分間煮沸した。10 μl(抗体5 μg)を12.5 %ゲルにアプライした。SDS-PAGEを行い、PVDF膜(immobilon-P CatNo IPVH00010)に転写し、4 ℃ O/N in 2 %スキムミルク/PBSでブロッキングした。検出用抗体として抗ラット IgG POD ×2500 in 10 % BlockAce / PBSを用い、室温で1時間処理した。バッファー(0.05 % Tween 20 in PBS)で3回洗浄した。基質はPIERCE(super signal WestPico Chemiluminescenct Substrate、code.34080 )を用い、露光は1分で現像した。フィルムはHyperfilm ECL Amersham Bioscience Cat No RPN3103Kを用い、現像液はレンドール(富士フィルム)停止液は3 %酢酸、定着液はレンフィックス(富士フィルム)をそれぞれ用いた。
〔実施例6〕
結果
a)融合パートナー細胞の作製
作製した融合パートナー細胞SPYMEGと既存のヒト融合パートナー細胞Karpas(Abraham Karpas et al.,Proc Natl Acad Sci USA. 2001 Feb 13;98(4):1799-1804)を比較して観察した(図3)。SPYMEGは一般的なマウスミエローマ細胞と同様に球形の細胞であり、Karpasに比較して接着性が弱かった。さらに、増殖能は高かった(データ示さず)。これらのことから、SPYMEGの融合パートナー細胞としての性能は、Karpasよりも高いことが示された。さらに、確立された融合パートナー細胞SPYMEGは、凍結後に起眠し、100 mL培養(1ヶ月培養)をしたときでも産生能を消失することなく、安定的であることが示された(データ示さず)。
b)SPYMEGとヒト末梢血白血球細胞を融合したハイブリドーマ(抗体産生細胞)の作製
表1にSPYMEGとヒト末梢血白血球細胞を融合して得られたハイブリドーマ(抗体産生細胞)からのIgGの産生を示す。ハイブリドーマを96穴マイクロプレート8枚(768ウエル)に播種し、コロニーを形成したウエル数、そのうちIgGを産生したウエル数、さらにその中で3週間以上培養したときにIgGの産生を維持したウエル数を示す。ELISA法によるスクリーニングを行った。
この結果から、本試験によりIgGを産生するハイブリドーマが作製されたことが示された。また、既存の融合パートナー細胞KarpasからはIgG産生クローンを得ることができなかった。このことから、SPYMEGはKarpasよりも効率よくハイブリドーマを作製できる融合パートナー細胞であることが示された。
Figure 2007119808
IgG産生クローンをプロテインGカラムに添加した後、溶出させたときの各溶出フラクションについてSDS-PAGE及びWestern-blotにより確認した(図4)。図中の(+)はELISA陽性クローン、(-)はELISA陰性クローンを示す。KO142フラクション2はELISA陽性であり、SDS-PAGEでもヒトIgGの存在が確認されたが、Western-blotではシグナルが確認できなかった。今回は何らかの原因で検出できなかったことが考えられた。
さらに、各クローンの溶出フラクション、透析・濃縮後のサンプルの確認をした(図5)。SDS-PAGEでELISA陰性クローンでもIgGのH鎖、L鎖と思われるバンドが確認されているが、抗ヒトIgG抗体を用いたWestern-blotの結果、検出されないことから、FBS由来のIgGであると予想された。ELISA陰性クローンのlane5でバンドが検出されているが、陰性の判断が培養上精でのELISAの結果であることから、このクローンはごく少量IgGを産生していることが考えられる。また、今回の結果から、SPYMEG自身もヒトIgGを産生していないことが確認された。
表2に、陽性を示した各クローン培養上清からの精製IgGの収量を示す。培養上清100 mLからの精製IgGから算出した、培養上清中のヒトIgG濃度は2〜11 μg/mLだった。通常のマウスハイブリドーマとほぼ同等の濃度であることが確認された。
Figure 2007119808
〔実施例7〕
ヘテロハイブリドーマの作製方法の改良
〔実施例2〕においては末梢血をPBSで希釈し、HISTPAQUEに重層し遠心していたが、より純度の高い白血球(B細胞)を得るために、末梢血をHetaSep(HETASTARCH)と混和して赤血球を除く前処理を行ってから、HISTPAQUEに重層するという方法によりヒト末梢血白血球を回収した(図6)。
具体的には、インフルエンザHAワクチンの接種を受けた患者由来の末梢血約10mlを15mlチューブに入れ、HetaSep(StemCell Technologies Inc CAT#07906)を2〜3ml加えた。転倒攪拌を行い室温で1時間静置した。静置後の上澄(オレンジ色)を回収し、HISTPAQUEを15mlチューブに界面を乱さないようにパスツールピペットでゆっくり重層した。1800rpm、30min室温で遠心分離を行い、遠心分離後、溶液の真ん中あたりに出来る白い帯の層(白血球層)をパスツールピペットで50mlチューブに回収した。30ml程度の無血清培地DMEMを加え、1600rpmで8min遠心分離を行い洗浄した。
〔実施例2〕に記載の方法により、回収されたヒト末梢血白血球と、融合パートナー細胞SPYMEGの細胞融合を行った。細胞融合における基礎培地として、PRMIの代わりに無血清培地DMEMを用いた。
作製されたヘテロハイブリドーマについて〔実施例3〕および〔実施例4〕に記載の方法により、IgGの精製およびELISA法によるヒトIgGの測定を行った。その結果、細胞融合により得られたコロニーの形成数、およびIgG産生クローン数がともに、ヘテロハイブリドーマの作製方法に改良を加えることで、増加していることが確認された(図7)。
〔実施例8〕
インフルエンザワクチンに対する反応性の確認
〔実施例7〕の方法によって作製されたIgG産生クローンのインフルエンザワクチンに対する反応性の確認を行った。具体的には、以下の工程により、インフルエンザワクチンを感さしたプレート、および何も感させずブロッキングのみ行ったプレート(非特異反応するクローンの除去)におけるクローンのIgG産生をサンドイッチELISAで確認した。
インフルエンザワクチンをPBSで30倍希釈したものをELISAプレートに50μl/well分注して一晩静置した(感さ)。インフルエンザワクチンとしてはインフルエンザHAワクチン(化学及び血液療法研究所、日本)を用いた。本剤は、インフルエンザウイルスのA型およびB型株をそれぞれ個別に発育鶏卵で培養し、増殖したウイルスを含む尿膜腔液を蔗糖密度勾配遠心法等により精製濃縮後、ウイルス粒子をエーテル等により処理してヘムアグルチニン(以下HA)画分浮遊液とし、ホルマリンで不活化した後、リン酸塩緩衝塩化ナトリウム液を用いて各株ウイルスのHAが規定量含まれるよう希釈調整されている。
溶液を除き、ブロッキングバッファーを200μl/well加え一晩静置した(ブロッキング)。ブロッキングバッファーを除き、ハイブリドーマの培養上清を50μl/well加え室温で1時間反応させた。上清を除き、0.05%TweenPBSで3回洗浄した。
抗ヒトIgGHRP標識抗体(MBL:206)を5000倍希釈で加え1時間室温で反応させた。3回洗浄後、発色基質を50μlずつ加え15分間発色させ、反応停止液を加えてプレートリーダーで吸光度(OD450)を測定した。
その結果、10クローンほどインフルエンザワクチンに反応するクローンが確認された(図8)。本発明のヘテロハイブリドーマにより、抗原特異的に反応するヒト抗体の確立に成功した。
〔実施例9〕
Western-blottingによるヒトIgGの確認
インフルエンザHAワクチンをサンプルとしてヒトIgG産生ハイブリドーマの培養上清のWestern-blottingの反応性を確認した。
インフルエンザHAワクチンとサンプルバッファーを等量混和し、5分間煮沸した。20μl(ワクチン10μl)を12.5%ゲルにアプライした。SDS-PAGEを行い、PVDF膜(immobilon-P CatNo IPVH00010)に転写し、4 ℃ O/N in 2 %スキムミルク/PBSでブロッキングした。検出用抗体として抗ヒトIgG HRP(MBL code 206)× 3000 in 10 % BlockAce / PBSを用い、室温で1時間処理した。バッファー(0.05 % Tween 20 in PBS)で3回洗浄した。基質はPIERCE(super signal WestPico Chemiluminescenct Substrate、code.34080 )を用い、露光は1分で現像した。フィルムはHyperfilm ECL Amersham Bioscience Cat No RPN3103Kを用い、現像液はレンドール(富士フィルム)停止液は3 %酢酸、定着液はレンフィックス(富士フィルム)をそれぞれ用いた。
その結果、クローン(6-19)において特異的なバンドを検出した(図9)。
〔実施例10〕
精製ヒトIgG(6-19)のSDS-PAGEおよび反応性の確認
まず、〔実施例9〕のWestern-blottingにおいて反応性を示したヒトIgG産生ハイブリドーマの培養上清から、以下の工程によりインフルエンザHAワクチンに反応するヒトIgGを精製した。
培養上清を流量1滴/秒でアプライし、pass throughを回収した。PBS/0.1% NaN3-PBSでカラム(Protein Gセファロース:Protein G sepharose 4 Fast Flow CatNo:17-0618-03)を流速を最大にして洗浄した(吸光度計でA280=0.05以下になるまで洗った)。カラムベットvolの2-5倍量の0.17M Glycine-HCl buffer pH 2.3で流速は全速で解離する。フラクションコレクターを用いて解離物を試験管に集めた。試験管には中和用バッファー1M Tris-HCl buffer pH8.0を解離物量(ml)の1/5以上入れておき、解離物とバッファーを速やかに混和した。各フラクションのA280を測定後、蛋白質が検出されたフラクションのうちA280=0.1以上のフラクションをプールした。プール後pH試験紙でpH8.0であることを確認した。プールしたものは12.5%ゲル、sample buffer(2ME+)でSDS-PAGEを行い、純度をチェックした(図10)。プールしたフラクションを透析チューブに詰めて、回収vol.の100倍以上のPBS又はPBS/0.1%NaN3で、一回6時間以上で3回透析を行った。濃縮終了後透析チューブを脱イオン水で十分に洗浄してから、透析チューブをよく揉み、チューブ壁についた蛋白質を溶かし、濃縮液をチューブから出した。その後、濃縮液について濃度の測定を行った。
以上の結果、培養上清200mlから2.5mgの精製IgGが得られ(図10)、結合活性も保持されていることが確認された。
本発明は、動物細胞を利用した物質生産に有用である。具体的には、本発明の融合パートナーとの細胞融合によって、有用物質を生産する細胞を、in vitroでの培養が容易なハイブリドーマとすることができる。有用物質を産生する細胞として、抗体産生細胞を挙げることができる。
すなわち本発明は、抗体の製造方法として有用である。特に本発明は、ヒト抗体産生細胞を材料としてハイブリドーマを製造することができる。本発明によって得られたハイブリドーマはヒト抗体を安定に産生する。たとえば、感染症から回復した患者の血液には、病原体あるいは病原体が産生する毒素を中和する抗体を産生する細胞が存在している可能性が高い。このような患者の抗体産生細胞を本発明によってハイブリドーマとすれば、感染症の治療に有用な抗体を産生させることができる。
本発明によって治療用の抗体を得ることができる感染症として、たとえば、インフルエンザ、AIDS、HCVやHBVなどのウイルス性肝炎などを示すことができる。
あるいは、がん患者の抗体産生細胞には、癌細胞に対する障害作用を有する抗体を産生している細胞が存在する可能性がある。このような抗体産生細胞を本発明によってハイブリドーマとすれば、癌の治療に有効な抗体を得ることができる。
本発明の抗体の製造方法によれば、ヒトの抗体産生細胞を利用して、ヒトの抗体を得ることができる。ヒト抗体は、ヒトに対して安全に投与することができるので、治療用の抗体として好ましい。モノクローナル抗体の製造ツールとして一般に利用されているマウスから得られた抗体をヒトの治療に用いるためには、キメラ化やヒト化などの修飾が必要であったことと比べると、本発明の抗体の製造方法が、治療用抗体の製造方法として有用であることは明らかである。

Claims (20)

  1. 次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合パートナー細胞;
    (a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、および
    (b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞。
  2. 第1の動物種がマウスであり、ミエローマ細胞が以下に示すマウスミエローマ細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される請求項1に記載の融合パートナー細胞;
    MOPC21、P3X63AG8、SP2/0、NS-1、P3.X63AG8.653、F0、S194/5.XXO.BU-1、FOX-NY、およびSP2/0-Ag14。
  3. 第2の動物種がヒトであり、白血病細胞が以下に示す白血病細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される請求項1に記載の融合パートナー細胞;
    MEG-01、HEL、UT-7、M07e、MEG-A2、およびDAMI。
  4. 第1の細胞がSP2/0−Ag14であり、第2の細胞がMEG-01である、請求項1に記載の融合パートナー細胞。
  5. 受託番号 FERM BP−10761として寄託された融合パートナー細胞SPYMEG。
  6. 以下の細胞(1)および(2)を融合することによって得ることができるハイブリドーマ;
    (1)次の細胞(a)および(b)を融合することにより得ることができる融合パートナー細胞、および
    (a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
    (b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
    (2)第3の細胞。
  7. 第1の動物種がマウスであり、ミエローマ細胞が以下に示すマウスミエローマ細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される請求項6に記載のハイブリドーマ;
    MOPC21、P3X63AG8、SP2/0、NS-1、P3.X63AG8.653、F0、S194/5.XXO.BU-1、FOX-NY、およびSP2/0-Ag14。
  8. 第2の動物種がヒトであり、白血病細胞が以下に示す白血病細胞、およびこれらの細胞株から誘導された細胞株で構成される群から選択される請求項6に記載のハイブリドーマ;
    MEG-01、HEL、UT-7、M07e、MEG-A2、およびDAMI。
  9. 第1の細胞がSP2/0−Ag14であり、第2の細胞がMEG-01である、請求項6に記載のハイブリドーマ。
  10. 融合パートナー細胞が、受託番号 FERM BP−10761として寄託されたSPYMEGである、請求項6に記載のハイブリドーマ。
  11. 第3の細胞が、第2の細胞と同じ動物種に由来する細胞である請求項6に記載のハイブリドーマ。
  12. 第3の細胞が、抗体産生細胞である請求項11に記載のハイブリドーマ。
  13. 以下の工程を含む融合パートナー細胞を製造する方法;
    (1)次の細胞(a)および(b)を融合する工程、
    (a)第1の動物種に由来するミエローマ細胞、
    (b)第2の動物種に由来する白血病細胞であって、細胞周期にExtra-S期を含む白血病細胞、および
    (2)工程(1)で融合した細胞を培養し、培養物から融合パートナー細胞を回収する工程。
  14. 以下の工程を含むハイブリドーマを製造する方法;
    (1)請求項13に記載の方法によって得られた融合パートナー細胞と、抗体産生細胞を融合させる工程、および
    (2)工程(1)で融合した細胞を培養し、培養物からハイブリドーマを回収する工程。
  15. 以下の工程を含む抗体産生細胞を製造する方法;
    (1)請求項13記載の方法によって得られた、融合パートナー細胞と抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマを得る工程、および
    (2)工程(1)で得たハイブリドーマを抗体産生細胞として回収する工程。
  16. 付加的に工程(1)で得たハイブリドーマをクローニングする工程を含む、請求項15に記載の方法。
  17. 以下の工程を含む抗体を製造する方法;
    (1)請求項13に記載の方法によって得られた融合パートナー細胞と、抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマを得る工程、および
    (2)工程(1)で得たハイブリドーマを培養し、培養物から抗体を回収する工程。
  18. 付加的に工程(1)で得たハイブリドーマをクローニングする工程を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 以下の工程を含む感染症に対する抗体を製造する方法;
    (1)請求項13に記載の方法によって得られた融合パートナー細胞と、感染症の病原体抗原の暴露履歴のある対象由来の抗体産生細胞を融合させてハイブリドーマを得る工程、および
    (2)工程(1)で得たハイブリドーマを培養し、培養物から感染症に対する抗体を回収する工程。
  20. 感染症が、インフルエンザ、AIDS、またはウイルス性肝炎のいずれかである請求項19に記載の方法。
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