JPWO2007105695A1 - スパークプラグの製造方法およびスパークプラグ - Google Patents

スパークプラグの製造方法およびスパークプラグ Download PDF

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Abstract

本発明は、スパークプラグの小型化を図る上で、中心電極の熱引き性能を維持しつつも中心電極の小径化を図ることができるスパークプラグの製造方法およびスパークプラグを提供することを目的とする。押出成形により、耐熱性の高いNi合金からなる外皮部材21と、熱伝導性の高い銅合金からなる芯材23とをクラッドさせ柱状に伸長した柱状体220は、外皮部材21の厚みをほぼ均一な状態に構成することができる(押出成形工程)。この柱状体220に鍔部305と先端部301とを形成し、電極中間体320を得る(先端部・鍔部形成工程)。電極中間体320の中胴部303では外皮部材21の厚みが維持される。この中胴部303の表面を切削または研磨して厚みを薄くすることで(中胴部加工工程)、芯材23の外径を維持したまま中心電極20の小径化を図ることができる。

Description

本発明は、内燃機関の点火に使用されるスパークプラグの製造方法およびスパークプラグに関するものである。
従来、内燃機関には点火のためのスパークプラグが用いられている。一般的なスパークプラグは、軸孔内の先端側に中心電極を保持し、後端側に接続端子を保持した絶縁碍子と、その絶縁碍子の胴部の周囲を取り囲んで保持する主体金具と、この主体金具の先端に一端が溶接され、他端が中心電極の先端に対向し火花放電ギャップを形成する接地電極とから構成されている。
このようなスパークプラグに用いられる中心電極は耐熱性の高い金属(例えばニッケルなど)から形成されるが、更に耐熱性を向上させるため熱伝導性の高い金属(例えば銅など)を芯材としてクラッド状に構成し、熱引き性能を高めたものが使用されている。このような形態の中心電極は、例えばニッケル合金から形成したカップ内に銅合金を嵌め込んだ複合体を押出成形により柱状に伸長させ、更に塑性加工を施して所望の電極形状を得ることにより作製される(例えば、特許文献1参照。)。
近年、自動車エンジンの高出力化や省燃費化に伴い、エンジン側の設計の自由度の確保の点からスパークプラグの小型化や小径化が求められている。そのため従来のスパークプラグの各部品の寸法をそのまま小型化したスパークプラグを作製した場合、主体金具と絶縁碍子との間のクリアランスが小さくなり、横飛火が生ずるおそれが生じた。主体金具はエンジンへの取り付けねじ径による制限や、接地電極の大きさによる制限を受けるため、その内径を大きくすることは難しい。また、絶縁碍子は、クリアランス確保のため肉厚を薄くすると、強度低下を招いたり絶縁が不十分となるおそれがある。そこで、絶縁碍子の外径を小さくして主体金具とのクリアランスを確保しつつ、中心電極の外径を細くすれば、絶縁碍子の肉厚は薄くならず、強度を維持できる。
日本公開特許公報:8−213150号
しかしながら、中心電極では、芯材が小径となるため熱引き性能が悪くなり、耐熱性、ひいては耐久性が低下するおそれが生じた。この中心電極を小径化しつつ耐熱性を向上させるには、芯材の外径が細くならないようにして外皮部材の厚さのみを薄く構成するとよい。しかしながら、特許文献1のような塑性加工によって外皮部材の厚さのみを薄く形成することは難しかった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、スパークプラグの小型化を図る上で、中心電極の熱引き性能を維持しつつも中心電極の小径化を図ることができるスパークプラグの製造方法およびスパークプラグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグの製造方法は、芯部と、当該芯部を被覆した被覆部とから構成された中心電極を備えたスパークプラグの製造方法であって、前記前記芯部となる材料と前記被覆部となる材料とが互いに接合されて構成された素材に対して塑性加工を行い、被覆部が芯部を被覆してなる柱状の第1中間体を形成する第1工程と、前記第1中間体に塑性加工を施して、先端部と、該先端部よりも後端側に設けられ当該先端部よりも径大に膨出した鍔部と、前記先端部と前記鍔部との間に設けられた柱状の中間部とを有した第2中間体を形成する第2工程と、前記第2中間体の前記中間部の被覆部表面を切削または研磨して、前記中間部が小径化されてなる中胴部を有した前記中心電極を形成する第3工程と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1に記載に発明の構成に加え、前記第2中間体は、前記中間部の軸線方向中央及び前記鍔部における前記被覆部の厚さが、0.3mm〜0.4mmであることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1または2に記載の発明の構成に加え、前記中心電極の前記被覆部の硬度は、ビッカース硬さで270Hv以上であることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記第3工程では、前記鍔部の被覆部の厚さに対する前記中胴部の被覆部の厚さの比が0.8以下となるように、前記第2中間体の前記中間部の被覆部表面を切削または研磨することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記第3工程では、前記鍔部の被覆部の厚さと前記中胴部の被覆部の厚さとの差が0.05mm以上となるように、前記第2中間体の前記中間部の被覆部表面を切削または研磨することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記中間部は、前記第2中間体の全長の半分以上の長さを有することを特徴とする。
また、請求項7に係る発明のスパークプラグの製造方法は、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記第3工程では、前記中間部に位置した芯部の全長に渡って前記中間部の前記被覆部表面を切削または研磨することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、請求項8に係る発明のスパークプラグは、先端部と、該先端部よりも後端側に設けられ当該先端部よりも径大に膨出した鍔部と、前記先端部と前記鍔部との間に設けられた柱状の中胴部とを有する中心電極と、前記中心電極の外周を覆う絶縁体と、前記絶縁体の外周を覆う筒状の主体金具と、前記主体金具の先端面に接合され、自身の先端部が前記中心電極の先端部と対向するように配置された接地電極とを備えたスパークプラグであって、前記中心電極は、芯部と、当該芯部を被覆した被覆部とから構成されており、前記鍔部の被覆部の厚さに対する前記中胴部の被覆部の厚さの比は、0.8以下であることを特徴とする。
また、請求項9に係る発明のスパークプラグは、請求項8に記載の発明の構成に加え、前記鍔部の被覆部の厚さに対する前記中胴部の被覆部の厚さの比は、0.5以上であることを特徴とする。
また、請求項10に係る発明のスパークプラグは、請求項8または9に記載の発明の構成に加え、前記鍔部の被覆部の厚さと前記中胴部の被覆部の厚さとの差は、0.05mm以上であることを特徴とする。
また、請求項11に係る発明のスパークプラグは、請求項8〜10のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記中胴部の被覆部の厚さは、0.2mm以上であることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明のスパークプラグは、請求項8〜11のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記鍔部の被覆部の厚さは、0.3mm〜0.4mmであることを特徴とする。
また、請求項13に係る発明のスパークプラグは、請求項8〜12のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記中心電極の先端と前記芯部の先端との距離は、2mm以下であることを特徴とする。
請求項1に係る発明のスパークプラグの製造方法では、第1工程において、第1中間体を、芯部となる材料と被覆部となる材料とが互いに接合されて構成された素材に対して塑性加工を施すことにより作製している。この加工は通常、押出成形により行われるが、この工程により、第1中間体を、被覆部によって芯部を被覆した形態に仕上げることができる。この加工により芯部および被覆部は一様に伸長されるため、被覆部の厚さを、ほぼ均一な状態にすることができる。そして第2工程で鍔部と先端部と中間部とを有する第2中間体を作製する際には、上記のように被覆部が芯部を被覆してなる第1中間体に対し塑性加工を施して鍔部と先端部とを形成するので、中間部における被覆部の厚さを、ほぼ均一な状態のままで維持することができる。この状態で第3工程において、第2中間体の中間部の被覆部表面を切削または研磨すれば、被覆部によって被覆された芯部の外径を変えずに、中胴部の被覆部の厚さのみを薄くすることができる。つまり、作製される中心電極の小径化を、被覆部の厚さのみを薄くして実現することができる。このように、本発明では、第3工程にて中間部の小径化を行う際に相対的に芯部の割合が増すため、中心電極の熱引き性能を維持しつつ中心電極の外径を小さくできる。なお、先端部の外径は中間部の外径よりも小さくてもよいが、同一でもよい。
第3工程にて被覆部の切削や研磨を行う際に、被覆部の厚さが薄くなるにつれて中間部の機械的強度が低下する。このため、第2中間体の中間部の被覆部の厚さが薄いと、第3工程において中間部が切削刃や砥石などから抗力を受け折損するおそれがある。そこで、請求項2に係る発明のように、第2中間体の中間部の軸線方向中央および鍔部における被覆部の厚さを0.3mm〜0.4mmとする。こうすることによって、第3工程を行う前の第2中間体の中間部の機械的強度を十分に確保することができるため、第3工程において中間部が折損することを抑制することが可能となる。
また、第3工程において、被覆部の切削または研磨を行う際に、被覆部の厚さが薄くなるにつれて中間部の機械的強度が低下するため、切削刃や砥石などから抗力を受け折損するおそれがある。しかしながら、請求項3に係る発明のように被覆部の硬度をビッカース硬さで270Hv以上とすれば、被覆部の厚さが薄くなっても十分な機械的強度を維持することができ、折損を防止することができる。
また、請求項4に係るスパークプラグの製造方法では、第3工程において、鍔部の被覆部の厚さに対する中胴部の被覆部の厚さの比が0.8以下となるように、第2中間体の中間部の被覆部表面を切削または研磨している。このため、このようにして製造されたスパークプラグは、中胴部における芯部の割合が相対的に大きいため、中心電極の中胴部の外径が小さくなっても、中心電極の熱引き性能を確保することができる。
また、請求項5に係るスパークプラグの製造方法では、第3工程おいて、鍔部の被覆部の厚さと中胴部の被覆部の厚さとの差が0.05mm以上となるように、第2中間体の中間部の被覆部表面を切削または研磨している。このため、このようにして製造されたスパークプラグは、中心電極の熱引き性能を十分に発揮することができる。
中心電極の熱引き性能を更に向上させるためには、第3工程において被覆部が切削または研磨される中間部の第2中間体に対する割合を大きくすると良い。そこで、請求項6のように、中間部が第2中間体の全長の半分以上の長さを有するようにすれば、第3工程において第2中間体の全長における半分以上の被覆部が切削や研磨されることとなる。従って、このようにして製造された中心電極は、中心電極の全長における半分以上が中胴部となり、中心電極の熱引き性能を更に向上させることができる。
中心電極の熱引き性能を効果的に得るためには、請求項7のように、第3工程では、中間部に位置した芯部の全長に渡って中間部の被覆部表面を切削または研磨すると良い。このように、中間部において芯部の全長に渡って被覆部を切削または研磨することにより、中胴部において芯部が位置している部位の被覆部を薄くすることができる。このようにして製造された中心電極は、熱引き性能を効果的に得ることが可能となる。
また、請求項8に係る発明のスパークプラグでは、鍔部の被覆部の厚さに対する中胴部の被覆部の厚さの比を0.8以下((中胴部の被覆部の厚さ/鍔部の被覆部の厚さ)≦0.8)としている。このように、中心電極のうち鍔部よりも先端側に位置する中胴部の被覆部の厚さを鍔部の被覆部の厚さよりも薄くすることにより、中胴部における被覆部の熱伝導性を高めることができる。この結果、中胴部に伝わった熱は被覆部から芯部に素早く伝導させることができ、中心電極の熱引き性能を向上させることができる。特に、本発明では、鍔部の被覆部の厚さに対する中胴部の被覆部の厚さの比が0.8以下であるために、中心電極の中胴部の外径が小さくなっても、中心電極の熱引き性能を確保することができる。従って、本発明によれば、中心電極の熱引き性能を確保しつつ小型化を達成し得るスパークプラグとすることができる。なお、先端部の外径は中胴部の外径よりも小さくてもよいが、同一でもよい。
ところで、中胴部の被覆部の厚さが薄くなるにつれて中心電極の熱引き性能は向上するものの、中心電極の機械的強度は低下する傾向がある。このため、請求項9に係るスパークプラグでは、鍔部の被覆部の厚さに対する中胴部の被覆部の厚さの比を0.5以上((中胴部の被覆部の厚さ/鍔部の被覆部の厚さ)≧0.5)としている。このように、鍔部の被覆部の厚さに対する中胴部の被覆部の厚さの比を0.5以上とすることによって、中心電極の機械的強度を確保することができる。従って、本発明によれば、請求項8に記載の発明の作用効果に加えて、実使用に際して十分な機械的強度を有する中心電極を備えたスパークプラグとすることができる。
また、請求項10に係るスパークプラグでは、鍔部の被覆部の厚さと中胴部の被覆部の厚さとの差は0.05mm以上((鍔部の被覆部の厚さ)−(中胴部の被覆部の厚さ)≧0.05mm)としている。このように、鍔部の被覆部の厚さと中胴部の被覆部の厚さとの差を0.05mm以上とすることにより、中心電極の熱引き性能を更に向上させたスパークプラグとすることができる。
また、請求項11に係るスパークプラグでは、中胴部の被覆部の厚さを0.2mm以上としている。これにより、中心電極の機械的強度を更に向上できると共に、中心電極の耐酸化性能を十分に確保したスパークプラグとすることができる。
中心電極のうち絶縁体の軸孔内の段部に当接する部分である鍔部は、他の部分よりも機械的強度が必要である。そこで、請求項12のように、鍔部の被覆部の厚さを0.3mm〜0.4mmとすることによって、請求項8に記載の発明の作用効果に加えて、特に鍔部の機械的強度を確保したスパークプラグとすることができる。
また、請求項13に係るスパークプラグでは、中心電極の先端と芯部の先端との距離を2mm以下としている。これにより、中心電極の先端から伝わった熱を芯部に素早く伝導させることができ、中心電極の先端部における熱引き性能を向上させたスパークプラグとすることができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 中心電極20を説明する部分断面図である。 中心電極20の製造過程を示す図である。 中間部加工工程の変形例を示す図である。 中心電極の変形例を示す図である。
符号の説明
10 絶縁碍子
20,520,620 中心電極
21,521 外皮部材(被覆部)
23,523,623 芯材(芯部)
25,525 中胴部
100 スパークプラグ
120 複合体
121 カップ部材
123 軸芯部材
220 柱状体
301 先端部
303,803 中間部
305 鍔部
320,820 電極中間体
以下、本発明を具体化したスパークプラグの製造方法の一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施の形態の製造方法により製造されるスパークプラグ100の構造について説明する。図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。なお、軸線O方向において、絶縁碍子10の軸孔12内で中心電極20が保持されている側をスパークプラグ100の先端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁碍子10と、絶縁碍子10の長手方向略中央部に設けられ、この絶縁碍子10を保持する主体金具50と、絶縁碍子10の軸孔12内に軸線O方向に保持される中心電極20と、主体金具50の先端面57に基部32を溶接され、先端部31が中心電極20の先端部22に対向する接地電極30と、絶縁碍子10の後端側に設けられた端子金具40と、から構成されている。
まず、このスパークプラグ100の絶縁体を構成する絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸線O方向に軸孔12を有する筒状の絶縁部材である。軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、これより後端側には後端側胴部18が形成されている。また、その後端側胴部18よりも更に後端側に、沿面距離を稼ぐためのコルゲーション部16が形成されている。鍔部19より先端側には後端側胴部18より外径の小さな先端側胴部17が形成され、さらにその先端側胴部17よりも先端側に、先端側胴部17よりも外径の小さな脚長部13が形成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、スパークプラグ100が図示外の内燃機関に組み付けられた際には、その燃焼室に曝される。
次に、中心電極20について図1および図2を用いて説明する。中心電極20は、耐熱性の高いニッケルを多く含有した合金からなる外皮部材(被覆部)21の中心部に、放熱促進のための銅あるいは銅合金などで構成された芯材(芯部)23がクラッド状に埋設された構造を有する棒状の電極である。中心電極20の後端側には鍔部24が形成されている。絶縁碍子10の軸孔12内に形成された段部14に鍔部24が係止されることで、中心電極20は、先端部22が絶縁碍子10の先端面より突出した状態で軸孔12内の先端側に保持される。なお、中心電極20は、鍔部24よりも先端側に、鍔部24よりも小径で柱状の中胴部25を備えており、中胴部25よりも先端側に、中胴部25よりも小径の先端部22を備えている。
ここで、本実施の形態のスパークプラグ100において、中心電極20の中胴部25の軸線O方向中央位置における外径は1.9mmとなっている。また、鍔部24の軸線O方向中央位置における外皮部材21の厚さ(t2)は0.35mm、中胴部25の軸線O方向中央位置における外皮部材21の厚さ(t1)は0.25mmとなっている。従って、鍔部24の外皮部材21の厚さ(t2)に対する中胴部25の外皮部材21の厚さ(t1)の比は、0.25/0.35≒0.71であり、鍔部24の外皮部材21の厚さ(t2)と中胴部25の外皮部材21の厚さ(t1)との差は、0.35−0.25=0.1mmとなっている。
また、中心電極20は、軸孔12の内部に設けられたシール体4および抵抗体3を経由して、軸孔12の後端側に保持される端子金具40と電気的に接続されている。そして端子金具40には高圧ケーブル(図示外)がプラグキャップ(図示外)を介して接続され、高電圧が印加されるようになっている。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は絶縁碍子10を保持し、図示外の内燃機関にスパークプラグ100を固定するためのものである。主体金具50は、絶縁碍子10の鍔部19近傍の後端側胴部18から、鍔部19、先端側胴部17、および脚長部13を取り囲むようにして絶縁碍子10を保持している。主体金具50は低炭素鋼材で形成され、図示外のスパークプラグレンチが嵌合する工具係合部51と、内燃機関上部に設けられたエンジンヘッド(図示外)に螺合するねじ山が形成されたねじ部52とを備えている。
また、主体金具50の工具係合部51と、絶縁碍子10の後端側胴部18との間には環状のリング部材6,7が介在されており、さらに両リング部材6,7の間にはタルク(滑石)9の粉末が充填されている。工具係合部51の後端側には加締め部53が形成されており、この加締め部53を加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介して絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周に形成された段部56に、絶縁碍子10の先端側胴部17と脚長部13との間の段部15が板パッキン80を介して支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体となる。主体金具50と絶縁碍子10との間の気密は板パッキン80によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。また、主体金具50の中央部には鍔部54が形成されており、鍔部54とねじ部52との間のねじ首部55には、燃焼室(図示外)のガス抜けを防止するガスケット5が嵌挿されている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601等のニッケル合金が用いられる。この接地電極30は自身の長手方向の横断面が略長方形を有しており、基部32が主体金具50の先端面57に溶接されている。また、接地電極30の先端部31は、中心電極20の先端部22に対向するように屈曲されており、両者間で火花放電ギャップが形成されている。
このような構成の本実施の形態のスパークプラグ100は、従来のスパークプラグに対し小型化が図られている。そして、スパークプラグ100に使用される中心電極20は、熱伝導性が良好な芯材23の外径を太くし、外皮部材21の厚さを薄くすることで、小径化を図りつつも従来通りの熱引き性能を維持できるように工夫されている。
具体的には、本実施の形態のスパークプラグ100においては、鍔部24の外皮部材21の厚さに対する中胴部25の外皮部材21の厚さの比が0.8以下であるために、中心電極20の熱引き性能を確保しつつ小型化を達成することが可能となる。さらに、鍔部24の外皮部材21の厚さに対する中胴部25の外皮部材21の厚さの比が0.5以上となっているので、実使用に際して十分な機械的強度を確保することが可能となる。
また、本実施の形態のスパークプラグ100においては、鍔部24の外皮部材21の厚さと中胴部25の外皮部材21の厚さとの差が0.05mm以上となっているので、中心電極20の熱引き性能を更に向上させることが可能となる。さらに、中胴部25の外皮部材21の厚さが0.2mm以上となっているので、中心電極20の強度を更に向上させることが可能となる。
上記の中心電極20は、以下に説明する製造方法に従って作製される。以下、図3を参照し、スパークプラグ100の中心電極20の製造方法について説明する。図3は、中心電極20の製造過程を示す図である。
図3に示すように、まず、外皮部材21の元となる円柱状のニッケル合金材(本実施の形態では、インコネル(商標名)600)を冷間鍛造により有底筒状に成形してカップ部材121を形成する。一方で、芯材23の元となる銅合金材を冷間鍛造または切削加工により成形し、カップ部材121の凹部に嵌合する鍔付き柱状の軸芯部材123を形成する。そして両者を軸線P方向に嵌合し、一体となった複合体120を形成する(複合体形成工程)。ここで、外皮部材21の元となるインコネル(商標名)600からなる円柱状素材の硬度は、ビッカース硬さで160Hvであった。
次に、ダイス250に開口された小径孔251に複合体120を挿入し、図示外のパンチで押し出す押出成形を行って軸線P方向に伸長することで、芯材23と外皮部材21とが径方向(軸線Pと直交する方向)にクラッドされた柱状体220を形成する(押出成形工程)。この工程において押出成形はカップ部材121の底壁側が先端側となるように行い、複合体120が所望の長さに伸長されたら先端部分と後端側を切除して、軸線P方向両端に軸線Pと直交する端面をそれぞれ得る。この押出成形を行うことによって、外皮部材21はその厚さがほぼ均一な状態に構成される。なお、押出成形工程が、本発明における「第1工程」に相当し、柱状体220が、本発明における「第1中間体」に相当する。
また、図示外のダイスに開口された、更に小径の孔に柱状体220の先端側を挿入してパンチで押し通し、先端部分のみを小径にした先端部301を形成する押通し成形を行う。このとき、先端部301と、それより後端側の中間部303との間の段部302はテーパ状となるように形成する。更に、中間部303の後端側の後端部304を軸線方向にプレスし、金型(図示外)で成形して、後端部304と中間部303との間に鍔状の鍔部305が形成された電極中間体320を形成する(先端部・鍔部形成工程)。中間部303は加工前の状態が維持され、この部位における外皮部材21の厚さはほぼ均一な状態のまま維持されることとなる。なお、電極中間体320が、本発明における「第2中間体」に相当し、先端部・鍔部形成工程が、本発明における「第2工程」に相当する。ここで、本実施の形態では、電極中間体320における中間部303の外径は2.1mmである。また、中間部303および鍔部305の外皮部材21の厚さは等しく、共に0.35mmである。さらに、電極中間体320における外皮部材21の硬度は、ビッカース硬度で300〜350Hvであった。
次に、電極中間体320の中間部303全体の外周を研磨し、外皮部材21の厚さを薄くする加工を行う(中間部加工工程)。この工程では、予め小径に形成した先端部301の外径を基準に、その先端部301の外径と同じ大きさ、もしくは若干大きい程度の大きさとなるように、中間部303全体の外周を研磨する。例えば、電極中間体320を軸線方向に保持し、回転砥石によって研磨する方法が用いられる。これにより、芯材23の外径はそのままに維持した状態で、中胴部25全体における外皮部材21の厚さのみを薄くした中心電極20を得ることができる。つまり、芯材23による熱伝導性は、中間部加工工程を実施することにより低下するおそれがない。以上の製造過程を経て、芯材23の外径を太く、外皮部材21の厚さを薄く構成した中心電極20が完成する。なお、中間部加工工程が、本発明における「第3工程」に相当する。ここで、本実施の形態では、中間部加工工程において、中間部303の外径は2.1mmから1.9mmに縮径された。これに伴い、中間部303の外皮部材21の厚さは0.35mmから0.25mmに薄くされた。
このようにして作製した中心電極20は、別工程により作製された、図1に示す絶縁碍子10の後端側から軸孔12内に挿入され、鍔部24が軸孔12内の段部14に係止される。更に軸孔12内にシール体4と抵抗体3を配置させた状態で、軸孔12の後端より端子金具40が挿入される。次に、この絶縁碍子10は加熱炉で所定温度に加熱され、シール体4が軟化した状態で端子金具40が後端側から押圧されて、シール体4の圧縮・焼結が行われる。こうして中心電極20および端子金具40はシール体4により絶縁碍子10の軸孔12内で固着され、絶縁碍子10と一体となる。次にこの絶縁碍子10は、接地電極30が接合された主体金具50に挿入され、加締められる。そして、接地電極30の先端部31が中心電極20の先端部22と対向するように屈曲されて、火花放電ギャップが形成され、スパークプラグ100が完成する。
なお、上記のように作製される中心電極20は外皮部材21の厚さが薄いため、十分な強度を得るためには、外皮部材21の硬度をビッカース硬さで270Hv以上となるように構成することが望ましい。本実施の形態の製造方法では、中心電極20の形成工程において押出成形工程を備えている。このため、外皮部材21の元となる円柱状素材の硬度がビッカース硬さで270Hv未満であっても、先端部・鍔部形成工程後の電極中間体320における外皮部材21の硬度をビッカース硬さで270Hv以上にすることができ、その後の中間部加工工程において電極中間体320が折損することを防止できる。これに対し、外皮部材21の硬度がビッカース硬さで270Hv未満に構成された場合には強度として不十分であり、中間部加工工程中や中心電極20として完成された後において外部から衝撃を受けた場合に、折損が生じたり、芯材23の膨張による破損が生じたりするおそれがある。ここで、中心電極20の外皮部材21に用いられるニッケル合金としては、上記のインコネル(商標名)600の他、601等のニッケル合金が好適である。さらに、高温での耐腐食性、切削および研磨に対する耐久性に優れた材料としては、ニッケルを60〜70重量%、クロムを20〜30重量%、鉄を7〜20重量%、アルミニウムを1〜5重量%、ジルコニウム及びイットリウムを合計で0.5〜1重量%、含むニッケル合金が好ましい。また、ニッケル合金の強度を向上するためには、さらに、炭素を0.12〜0,5重量%含んでいるものが好ましい。
ここで、本発明の効果を確かめるための実験を行った。中心電極以外の部分については同一であり、中心電極における中胴部の外皮部材の厚さおよび鍔部の外皮部材の厚さを種々変更した5種類のスパークプラグ(試料No.1〜5)を作製した。ここで、中心電極としては、完成時の中心電極の中胴部の外径が1.9mmとなるように、中胴部の外皮部材の厚さおよび鍔部の外皮部材の厚さを表1のように変更したものを準備した。ここで、試料No.1〜5のスパークプラグにおける中心電極は、上記の先端部・鍔部形成工程後の中間部の外径を1.9mmよりも大きくしておき、上記の中間部加工工程にて中間部の外周を研磨して中胴部の外径を1.9mmにしている。また、比較対象となる従来例のスパークプラグとして、上記の中間部加工工程を行っておらず(すなわち、中間部の外周を研磨していない)、先端部・鍔部形成工程後の中間部の外径が1.9mmとなっている中心電極を備えたスパークプラグを準備した。そして、試料No.1〜5のスパークプラグに対し、熱引き性の評価を行った。その結果を表1に示す。
ここで、熱引き性の評価においては、上記6種類のスパークプラグ(試料No.1〜5および従来例)における主体金具の工具係合部の温度が同一温度となるように、各スパークプラグをバーナーにて加熱し、各スパークプラグにおける中心電極の先端部の温度を放射温度計にて測定した。そして、試料No.1〜5のスパークプラグにおける中心電極の先端部の温度が従来例のスパークプラグにおける中心電極の先端部の温度よりも、50℃以上低いものを「○」、50℃未満のものを「×」と評価した。
Figure 2007105695
表1に示すように、試料No.5のスパークプラグにおける中心電極は、鍔部の外皮部材の厚さに対する中胴部の外皮部材の厚さの比が0.8を超えているため、熱引き性が悪かった。これに対し、試料No.1〜4のスパークプラグにおける中心電極は、鍔部の外皮部材の厚さに対する中胴部の外皮部材の厚さの比が0.8以下であり、熱引き性が良好であった。
さらに、上記の熱引きの評価において良好な結果であった試料No.1〜4のスパークプラグにおける中心電極について折損性の評価を行った。ここで、折損性の評価においては、試料No.1〜4のスパークプラグにおける中心電極をそれぞれ10本作製したときに、上記の中間部加工工程後の各中心電極に折れが発生していたか否かを確認した。作製した10本の中心電極に折れが発生していない場合に「○」、1本でも折れが発生していた場合に「×」と評価した。その結果を表1にあわせて示す。
表1に示すように、試料No.1〜3のスパークプラグにおける中心電極は、鍔部の外皮部材の厚さが0.3mm〜0.4mmであるため、中間部加工工程後の中心電極に折れが発生しておらず、十分な機械的強度を備えていた。これに対し、試料No.4のスパークプラグにおける中心電極は、鍔部の外皮部材の厚さが0.25mmと0.3mm未満であるため、中間部加工工程後の中心電極に折れが発生しており、中心電極の機械的強度が低かった。
なお、本発明は各種の変形が可能なことはいうまでもない。例えば、外皮部材21として本実施の形態ではニッケル合金を使用したが、これに限らず、例えば鉄合金なども使用可能であり、耐火花消耗性の高い材料を用いることが好ましい。また、芯材23としても、本実施の形態で用いた銅あるいは銅合金の他に、外皮部材21よりも導電性が高い高純度ニッケル合金(一例として80重量%以上のニッケルを含む合金)や銀合金など、熱伝導性の高い材料を使用することができる。
また、本実施の形態では、中間部303の切削を行って中心電極20の外皮部材21の薄肉化を行ったが、軸線方向に保持した電極中間体320を軸中心に回転させ、中間部303に切削刃をあてて中間部303の表面を削り取ってもよい。また、鍔部305が回転砥石に接触しないように電極中間体320の移動を規制した状態でセンタレス研磨を行ってもよい。
また、本実施の形態では、上記中間部加工工程において、電極中間体320の中間部303全体の外周を研磨加工しているが、鍔部24近傍の外皮部材21の薄肉化を精度良く行うためには、鍔部24近傍において切削加工を適用することが望ましい。切削加工を鍔部24近傍に適用することによって、中胴部25と鍔部24との境界まで精度良く薄肉化することが可能となる。さらに、切削加工を適用することによって、中胴部25と鍔部24との間に形成される曲面の曲率半径を0.085mm以下にすることができる。このような曲率半径を有した中心電極をスパークプラグに適用することにより、鍔部と絶縁碍子との密着性を高めることができ、中心電極の熱引き性能を更に向上させることができる。
また、中心電極の熱引き性能を効果的に得るためには、図4に示すように、芯材523の先端が中間部803の中に位置するものでは、中間部加工工程において、芯材523の先端に対応する部分まで中間部803の外皮部材521表面を切削または研磨すると良い。このように、中間部803において芯材523の先端まで外皮部材521を切削または研磨することにより、中胴部525において芯材523が位置している部位の外皮部材521を薄くすることができ、中心電極520の熱引き性能を効果的に得ることが可能となる。
また、中心電極の先端部の熱引き性能を向上させるために、図4および図5に示すように、中心電極520、620の先端と芯材523、623の先端との距離t3を2mm以下とすることが好ましい。このような構成にすることによって、中心電極520、620の先端から伝わった熱を芯材523、623に素早く伝導させることができ、中心電極520、620の先端部522、622における熱引き性能を向上させたスパークプラグとすることができる。
なお、本発明は上記実施形態および図面に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜修正できる。例えば、上記実施形態の中心電極20、520、620および接地電極30には、火花放電ギャップに臨む位置に、公知の貴金属チップを適用することができる。また、接地電極30の内部にも銅または銅合金からなる芯材を埋設することができる。
また、本実施の形態では、先端部22の外径が中胴部25の外径よりも小さくされているが、同一径としてもよい。その場合には、予め先端部301と中間部303とが同径である電極中間体320を形成し、先端部301と中間部303の両方において、外皮部材21の外周面をともに切削または研磨して小径化することができる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2006年3月14日の日本特許出願(特願2006−068485)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。

Claims (13)

  1. 芯部と、当該芯部を被覆した被覆部とから構成された中心電極を備えたスパークプラグの製造方法であって、
    前記芯部となる材料と前記被覆部となる材料とが互いに接合されて構成された素材に対して塑性加工を行い、被覆部が芯部を被覆してなる柱状の第1中間体を形成する第1工程と、
    前記第1中間体に塑性加工を施して、先端部と、該先端部よりも後端側に設けられ当該先端部よりも径大に膨出した鍔部と、前記先端部と前記鍔部との間に設けられた柱状の中間部とを有した第2中間体を形成する第2工程と、
    前記第2中間体の前記中間部の被覆部表面を切削または研磨して、前記中間部が小径化されてなる中胴部を有した前記中心電極を形成する第3工程と、
    を備えたことを特徴とするスパークプラグの製造方法。
  2. 前記第2中間体は、前記中間部の軸線方向中央および前記鍔部における前記被覆部の厚さが、0.3mm〜0.4mmであることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグの製造方法。
  3. 前記中心電極の前記被覆部の硬度は、ビッカース硬さで270Hv以上であることを特徴とする請求項1または2に記載のスパークプラグの製造方法。
  4. 前記第3工程では、前記鍔部の被覆部の厚さに対する前記中胴部の被覆部の厚さの比が0.8以下となるように、前記第2中間体の前記中間部の被覆部表面を切削または研磨することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  5. 前記第3工程では、前記鍔部の被覆部の厚さと前記中胴部の被覆部の厚さとの差が0.05mm以上となるように、前記第2中間体の前記中間部の被覆部表面を切削または研磨することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  6. 前記中間部は、前記第2中間体の全長の半分以上の長さを有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  7. 前記第3工程では、前記中間部に位置した芯部の全長に渡って前記中間部の前記被覆部表面を切削または研磨することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
  8. 先端部と、該先端部よりも後端側に設けられ当該先端部よりも径大に膨出した鍔部と、前記先端部と前記鍔部との間に設けられた柱状の中胴部とを有する中心電極と、
    前記中心電極の外周を覆う絶縁体と、
    前記絶縁体の外周を覆う筒状の主体金具と、
    前記主体金具の先端面に接合され、自身の先端部が前記中心電極の先端部と対向するように配置された接地電極とを備えたスパークプラグであって、
    前記中心電極は、芯部と、当該芯部を被覆した被覆部とから構成されており、
    前記鍔部の被覆部の厚さに対する前記中胴部の被覆部の厚さの比は、0.8以下であることを特徴とするスパークプラグ。
  9. 前記鍔部の被覆部の厚さに対する前記中胴部の被覆部の厚さの比は、0.5以上であることを特徴とする請求項8に記載のスパークプラグ。
  10. 前記鍔部の被覆部の厚さと前記中胴部の被覆部の厚さとの差は、0.05mm以上であることを特徴とする請求項8または9に記載のスパークプラグ。
  11. 前記中胴部の被覆部の厚さは、0.2mm以上であることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  12. 前記鍔部の被覆部の厚さは、0.3mm〜0.4mmであることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  13. 前記中心電極の先端と前記芯部の先端との距離は、2mm以下であることを特徴とする請求項8〜12のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
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