JPWO2006104235A1 - 再剥離性粘着シート、その製造方法及び再剥離性粘着シート積層体 - Google Patents
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Abstract
Description
このような用途で用いられる粘着シートは、従来所望によりプライマー層が塗布された基材シートの一方の面に、球形粘着剤からなる粘着層が形成されていた。このような粘着シートとしては、例えば、粘着層に球形粘着剤を用いた再剥離型粘着シートが提案され(特開平2−194079号公報参照)、また、球状粘着剤に再剥離型粘着剤及び種々の化合物を混合した再剥離型粘着シートが提案されている(特開2004−137313号公報参照)。
しかしながら、このような粘着シートは、圧力を強くかけると粘着力が変化したり、剥離力が高くなったりすることがあった。具体的には、例えば、粘着シートの積層体の製造においては、粘着シートをその粘着面と隣接する粘着シートの剥離性面を対面させて順次積み重ねて粘着シートの積層体を作り、切断刃で所定の大きさに切断する際に、切断部にズレが生じないように切断部付近に圧力をかけて固定し、切断することが行われている。この場合、圧力をかけた粘着層と圧力をかけない粘着層とでは、粘着力及び剥離力にバラツキが生じていた。また、粘着シートをロール状に巻き取って放置しておくと、ロールの芯に近い部分とロールの外側に近い部分では、圧力のかかり具合が異なり、そのため粘着力及び剥離力にバラツキが生じていた。
つまり、圧力の軽重による粘着力及び剥離力のバラツキが大きく、均一な粘着力及び剥離力を有する再剥離性粘着シートが得られ難いという問題もあった。
また、上記の従来の粘着シートの粘着層を基材シートの一部表面に成形する場合は、ロールコーターの転写ロールの表面全体に粘着剤を塗布し、その後一部の粘着剤をブレードで掻き落とし、部分的に粘着剤層をロール表面に形成し、それを基材シートに転写する方法が行われている。この場合、粘着剤をブレードで掻き落とす際に、完全に掻き落としきれずに転写ロール表面に粘着剤が残留して、粘着層の必要の無い部分に粘着剤が塗布されたり、掻き落としは十分であっても、粘着剤の切れが悪いため、帯状粘着剤層の粘着剤が掻き落とされたロールの表面に流れ出て、帯状粘着剤層の幅を設定通りに作成することが難くなったり、また、粘着剤中に凝集物が発生しやすく、同時に泡立ちが発生するなど、塗布に支障をきたす問題があった。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材シートの片面に塗布されている粘着剤層を球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤で構成し、さらに、球状粘着剤を、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤にすることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤であることを特徴とする再剥離性粘着シートを提供するものである。
さらに、本発明は、上記粘着シートがロール状に巻き取られていることを特徴とする再剥離性粘着シート巻取りロールを提供するものである。
また、本発明は、球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に部分的に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤、又はエチレン系不飽相単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤であることを特徴とする再剥離性粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記再剥離性粘着シートにおいて、粘着剤が、マーロン試験による凝固率が5.0質量%以下である粘着剤である再剥離性粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記再剥離性粘着シートにおいて、粘着層のステンレス板に対する粘着力が1.0N/105mm以上であり、ステンレス板に対する粘着力と基材シートの表面に対する粘着力の比が1:0.2〜1:1の範囲である再剥離性粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記再剥離性粘着シートの複数枚が積層されていることを特徴とする再剥離性粘着シート積層体を提供するものである。
さらに、本発明は、球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤を、粘着剤層転写用金属ロールの表面に塗布した後、塗布された粘着剤をブレードにより部分的に掻き落として帯状粘着剤層を形成し、該帯状粘着剤層を基材シートの片面に転写して再剥離性粘着シートを製造する方法であって、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤であることを特徴とする再剥離性粘着シートの製造方法を提供するものである。
第2図は、本発明の再剥離性粘着シートをロール状に巻き取ったもの、及び本発明の再剥離性粘着シートを積層したものの斜視図である。
図において、1は基材シート、2は粘着剤、3は粘着剤層転写用金属ロール、4は粘着剤層、5は帯状粘着剤層、6はブレード、7は粘着剤層押えロール、8は掻き落とし板、9は基材シート送りロール、10は容器、11は再剥離性粘着シート、12は再剥離性粘着シート巻取りロール、13は基材シート表面、14は粘着層形成面、15は帯状粘着層、16は再剥離性粘着シート積層体を示す。
[発明を実施するための好ましい態様]
本発明の再剥離性粘着シートにおいて、基材シートとしては、種々の基材シートが適用できるが、使用目的に応じて適宜選択すればよい。基材シートの具体例としては、例えば、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、これらの紙基材にポリエチレン樹脂などの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙などの紙類、合成紙;アルミニウム箔、銅箔、鉄箔などの金属箔;不織布などの多孔質材料シート;さらにはポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、各種オレフィン共重合体樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂などのポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、フッ素樹脂、及びこれらの樹脂の2種以上の混合物からなるプラスチックシート又はこれらのシートの2種以上の積層物などが挙げられる。
これらのプラスチックシートは、印刷性を付与するために、粘着層とは反対側の面に各種印刷方式に対応するインク受理層を設けたシートであってもよい。また、プラスチックシートが透明である場合には、プラスチックシートの粘着層を設ける表面に、文字や模様を印刷していてもよい。
また、これらのプラスチックシートの粘着層を設ける表面は、粘着層との密着性を向上させるために、所望により酸化法や凹凸化法などの方法により表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えば、コロナ放電表面処理、クロム酸表面処理(湿式)、火炎表面処理、熱風表面処理、オゾン・紫外線照射表面処理などが挙げられる。また、上記凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材シートの種類に応じて適宜選定されるが、一般には、コロナ放電表面処理法が効果及び操作性の点から、好ましく用いられる。また、プライマー処理を施すこともできる。
なお、基材シートとして紙材や不織布を用いる場合は、基材シートと粘着層との間に、所望により目止め層を設けることができる。目止め層としては、通常、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂などの1種以上を主成分とし、必要に応じてクレー、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛などのフィラーを添加したものなどから成る層が挙げられる。この目止め層の塗布量は、特に制限ないが、通常0.1〜30g/m2の範囲が好ましい。
一方、基材シートの粘着層を形成する面の反対側面には、剥離処理を施さなくてもよいが、好ましくは剥離処理を施したものがよい。剥離処理は、剥離剤を塗布、印刷又は転写などにより基材シートの片面に剥離性層を設けるものが好ましい。使用する剥離剤としては、種々のものが挙げられるが、例えば、シリコーン系剥離剤、フッ素系剥離剤、オレフィン系剥離剤、アルキッド系剥離剤などが挙げられる。剥離性層の塗布量としては、0.1〜10g/m2が好ましく、0.5〜4g/m2が特に好ましい。
本発明においては、前記基材シートの片面(基材シートの表面に基材シートと粘着層の密着性を向上させる目的で表面処理が施されている場合は、その表面処理面)に、粘着層が設けられている。
粘着層は、球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤であって、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)で構成されている。
前記(A)又は(B)の球状粘着剤としては、エチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤が好ましく、特に(メタ)アクリレート単量体を含むアクリル系球状粘着剤が好ましい。
アクリル系球状粘着剤は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート単量体の中から選ばれる少なくとも1種を主成分とし、必要に応じてこれと(メタ)アクリル酸、マレイン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの単量体の中から選ばれる少なくとも1種を共重合させることにより得ることができる。
アクリル系球状粘着剤の具体的な製造方法としては、例えば、懸濁重合法、溶液重合後水中に懸濁させる方法などの各種方法により、球状粘着剤の水懸濁液を製造する方法が挙げられる。これにより、球状粘着剤が得られる。
球状粘着剤の粒子の平均粒径は、特に制限ないが、20〜150μmの範囲が好ましく、30〜80μmの範囲が特に好ましい。球状粘着剤の粒子の平均粒径が20μm未満であると、球状粘着剤としての特性が発揮し難く、粘着力が強くなり過ぎて再剥離性が低下することがある。逆に、球状粘着剤の粒子の平均粒径が150μmを超えると、被着体との接着面積が小さくなるので良好な接着力を得ることが難しくなるおそれが生じる。
前記(A)の球状粘着剤は、ポリアクリル酸をエチレン系不飽和単量体の重合の際の懸濁安定剤として用いており、エチレン系不飽和単量体の重合反応の安定性を良好に保ち、部分塗布時の掻き落とし性を良好に保つ点において、ポリアクリル酸の使用量は、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部であり、より好ましくは0.5〜2.8質量部である。
懸濁安定剤としては、所望により、ポリアクリル酸と共に、他の懸濁安定剤を併用してもよい。
他の懸濁安定剤としては、例えば、ゼラチン、デンプン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリルアミドなどの水溶性ポリマー;アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、脂肪酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキレンジスルホン酸ジナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、モノアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、メラミン樹脂スルホン酸ナトリウムなどのアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)ブロックコポリマーなどのノニオン性界面活性剤などの1種以上が好ましく挙げられる。これらの中でもポリアクリル酸と組み合わせて用いるうえで、メチルセルロース、ポリアクリルアミドが特に好ましい。懸濁安定剤の合計使用量は、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜15質量部であることが好ましい。エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1質量部未満であると、掻き落とし性が悪化し、15質量部を超えると耐湿性が低下する場合がある。
前記(B)の球状粘着剤は、ポリアクリル酸の不存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤にポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤であり、ポリアクリル酸を、エマルション型バインダー粘着剤と共に球状粘着剤の分散剤として加えており、ポリアクリル酸の使用量は、部分塗布時の掻き落とし性を良好に保つ点で、球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部であり、好ましくは1〜5質量部である。
なお、ポリアクリル酸の不存在下でエチレン系不飽和単量体を重合する際には、懸濁安定剤として、ポリアクリル酸以外の上記懸濁安定剤を使用してもよく、好ましいものも同様である。
分散剤としては、所望により、ポリアクリル酸と共に、他の分散剤を併用してもよい。
他の分散剤としては、所望により、例えば、ゼラチン、デンプン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリルアミドなどの水溶性ポリマーや前出の界面活性剤などの1種以上が好ましく挙げられる。分散剤の合計使用量は、球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましい。球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1質量部未満であると、掻き落とし性が悪く、10質量部を超えると耐湿性に乏しくなり、物性劣化の問題が起こる場合がある。
本発明の粘着剤においては、前記(A)又は(B)の球状粘着剤のいずれか一方のみを使用しても良いし、両者を混合して使用しても良い。
また、懸濁安定剤または分散剤を使用する際には、適量の水に懸濁安定剤または分散剤を溶解させてから添加することが好ましい。
ここで、前記(A)又は(B)の球状粘着剤で用いるポリアクリル酸は、アクリル酸のホモポリマーであってもよいし、本発明の目的を阻害しない範囲内でアクリル酸以外の他の重合性単量体を共重合させたコポリマーであってもよいし、変性剤と反応させた変性ポリアクリル酸であってもよい。ポリアクリル酸の重量平均分子量は、3000〜20000が好ましく、5000〜15000が特に好ましい。
粘着層を構成する粘着剤は、マーロン試験による凝固率が5.0質量%以下であることが好ましい。マーロン試験による凝固率が5.0質量%を超えると、粘着剤の塗工安定性に劣ることがある。マーロン試験による凝固率は、より好ましくは4.0質量%以下であり、特に好ましくは3.0質量%以下である。なお、マーロン試験による凝固率の測定は、JIS K6387−1982、またはJIS K6392−1982に準拠して行われる。
本発明で用いるエマルション型バインダー粘着剤は、特に制限なく、種々のエマルション型バインダー粘着剤が使用可能である。中でも、アクリル系エマルション型バインダー粘着剤が、粘着特性、耐候性、耐熱性などの性能の点から好ましい。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤は、主成分としてアクリル酸系樹脂を含有している。このアクリル酸系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて他のエチレン系不飽和単量体を重合させて得られる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂が好ましい。(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び他のエチレン系不飽和単量体としては、アクリル系球状粘着剤の原料として前記したものと同様のものが挙げられる。
さらに、アクリル酸系樹脂は、内部架橋剤及び/又は外部架橋剤により、適度に架橋されているものが好ましい。
なお、ここで、内部架橋剤とは、重合時にポリマー分子内に架橋構造を導入し得る架橋型反応性単量体を指し、外部架橋剤とは、重合されたポリマーの分子内に存在する架橋性官能基に反応して架橋し得るものを指す。
内部架橋剤としては、ケト基含有エチレン性不飽和単量体、アルド基含有エチレン性不飽和単量体などが好ましく挙げられる。ケト基含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルアルキルケトン、ジアセトン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルオキシアルキルアクリレートなどが挙げられる。内部架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。内部架橋剤は、アクリル酸系樹脂の重合時に配合させて架橋させる。内部架橋剤の配合量は、アクリル酸系樹脂100質量部に対して0〜5質量部が好ましい。
外部架橋剤としては、例えば、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、メラミン系化合物、アジリジン(エチレンイミン)系化合物、ヒドラジド系化合物、オキサゾリン系化合物、カルボジイミド系化合物、尿素系化合物、ジアルデヒド系化合物、金属キレート系化合物、金属アルコキシド系化合物、金属塩等が挙げられる。外部架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。外部架橋剤は、重合して得られたアクリル酸系樹脂に配合して架橋させる。外部架橋剤の配合量は、アクリル酸系樹脂100質量部に対して0〜5質量部が好ましい。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤においては、内部架橋剤及び外部架橋剤のいずれか1種を用いても良いし、両者を用いても良い。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤は、エマルションであるので、水性媒体中にアクリル系樹脂の粒子が分散されている状態になっているが、その固形分は、15〜75質量%が好ましい。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤の製造方法としては、特に制限なく、種々の方法を用いることができる。アクリル系エマルション型バインダー粘着剤の製造方法の具体例としては、例えば、まず乳化剤を含む水性媒体中に、アクリル酸系樹脂の原料である(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて他のエチレン系不飽和単量体を加えて乳化処理を行い、重合開始剤の存在下に重合を行う方法が挙げられる。乳化処理は、高圧ホモジナイザー又は超音波などを用いて行うことが好ましい。また、重合開始剤としては、乳化ラジカル重合において使用される種々の重合開始剤、例えば、有機過酸化物、アゾ系化合物、過硫酸塩、各種レドックス系触媒などが挙げられる。重合は、種々の温度で行うことができるが、30〜100℃が好ましく、40〜90℃がより好ましい。
本発明において用いる粘着剤における球状粘着剤とエマルション型バインダー粘着剤の含有割合は、固形分質量比率で100:5〜100:50の範囲が好ましく、100:10〜100:35の範囲が特に好ましい。球状粘着剤の含有割合が前記範囲より少ないと、得られる再剥離性粘着シートの再剥離性が不十分となるおそれがある。一方、球状粘着剤の含有割合が前記範囲より多いと、被着体に対する粘着力が低下することがある。
粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲内で、所望により、粘着剤に通常使用されている各種添加剤の1種以上を含有させることができる。各種添加剤としては、例えば、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、染料、顔料、香料などが挙げられる。
本発明において、粘着剤の塗布方法は、種々の塗布方法が適用できるが、例えば、ロールコート法、ロールリバースコート法、ナイフコート法、ロールナイフコート法、ロールナイフリバースコート法、バーコート法などが挙げられる。
粘着層の厚みは、特に制限ないが、通常乾燥後の質量で0.5〜50g/m2であればよく、好ましくは1〜30g/m2である。
粘着層のステンレス板に対する粘着力は、通常1.0N/105mm以上であることが好ましく、1.5N/105mm以上であることがより好ましく、2.0N/105mm以上であることが特に好ましい。粘着層のステンレス板に対する粘着力の上限は、特に制限ないが、通常4.0N/105mm以下が好ましい。
また、ステンレス板に対する粘着力と基材シート表面(基材シートの表面に基材シートと粘着層の剥離性を向上させる目的で剥離処理が施されている場合は、その剥離処理面)に対する粘着力の比が1:0.2〜1:1の範囲であることが好ましく、1:0.2〜1:0.8の範囲であることがより好ましく、1:0.2〜1:0.6の範囲であることが特に好ましい。
次に、本発明の再剥離性粘着シートのロールリバースコート法による製造方法を図に基づいて説明する。
第1図では、粘着剤層転写用金属ロール3と粘着剤層押えロール7が同じ方向に回転しており、容器10に蓄えられた粘着剤2を粘着剤層転写用金属ロール3の表面に塗布して、一定厚みの粘着剤層4が形成されている。なお、粘着剤層押えロール7の表面は粘着剤の掻き落とし板8により、粘着剤の付着がないようにしている。次に、ブレード6により部分的に粘着剤層4を掻き落として帯状粘着剤層5が形成され、その帯状粘着剤層5は、基材シート送りロール9の表面に巻き掛けられている基材シート1の片面に転写されている。これにより、粘着層が基材シートの一部表面に形成されている再剥離性粘着シート11が製造される。
帯状粘着剤層の幅は、再剥離性粘着シートの用途に応じて適宜選定すればよいが、帯状粘着剤層の面積が再剥離性粘着シートの面積の3〜90%になるようにすることが好ましく、5〜60%になるようにすることがより好ましい。また、粘着メモシート積層体にする場合は、積層されている各再剥離性粘着シートの面積の5〜35%程度になるようにすればよい。
また、ブレードの数を2以上の複数枚にして、帯状粘着剤層の数を2又は3以上の複数にすることもできる。また、1枚のブレードに溝を1以上設けて、その溝部では粘着剤層を掻き落とさないようにして、複数の帯状粘着剤層にすることもできる。
なお、粘着層を基材シートの片側全面に形成する場合は、ブレード6を取付けないで、粘着剤層転写用金属ロール3の表面に塗布された粘着剤層4を掻き落とすことなく、その粘着剤層を基材シートの片面に転写することにより、片側全面に粘着層が形成された再剥離性粘着シートを製造することができる。
ブレード6は、種々の材質のものが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル樹脂製が好ましい。
本発明の再剥離性粘着シートは、第2図(左図)に示すように、ロール状に巻き取られた状態の再剥離性粘着シート巻取りロール12の形状にしてもよい。この再剥離性粘着シート巻取りロール12は、基材シート表面13を外側にし、粘着層形成面14を内側にして再剥離性粘着シート11が巻き取られている。この再剥離性粘着シート11の粘着層形成面14には、帯状粘着層15が2つ設けられている。
また、本発明の再剥離性粘着シートは、第2図(右図)に示すように、再剥離性粘着シート11の複数枚が、基材シートの表面と隣接する再剥離性粘着シート11の粘着層とを接触するようにして積層されている再剥離性粘着シート積層体16の形状にしてもよい。なお、第2図(右図)では、積層された再剥離性粘着シート積層体16を点線に沿って切断することにより、適当な大きさの再剥離性粘着シート積層体にすることができる。このとき、切断に際しては、切断部近辺を押え具で圧力をかけて、切断部の位置がズレないようにすることが好ましい。本発明の再剥離性粘着シートは、圧力の軽重によっては粘着力及び剥離力のバラツキが少ないという特徴を有している。
本発明の再剥離性粘着シートは、圧力の軽重による粘着力のバラツキが少ない、均一な粘着力を有しており、貼付、剥離を繰り返すことができる。また、本発明の再剥離性粘着シートの製造方法は、部分塗布時に粘着剤をブレードで掻き落とす際に、掻き落とし性に優れるうえ、粘着剤の切れが良く、帯状粘着剤層の幅を設定通りに作成でき、また、粘着剤中に凝集物が発生し難く、同時に泡立ちが発生し難い。さらに、本発明の再剥離性粘着シート積層体は、前記再剥離性粘着シートの特性を有すると共に、圧力の軽重による剥離力のバラツキが少なく、均一でソフトな剥離性を有しており、再剥離性粘着シートをその積層体から剥離した後にカールし難くすることができる。
本発明の再剥離性粘着シートは、積層体として利用することができるし、その他種々の被着体に貼付することができる。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの例によって、何ら限定されるものではない。
実施例及び比較例で得られた再剥離性粘着シートの試験方法を以下に示す。
(1)再剥離性粘着シートの粘着力測定試験
再剥離性粘着シートを被着体であるステンレス板に貼付し、30分後の粘着力をJIS Z0237に準じて、測定した。単位はN/105mmである。
(2)再剥離性粘着シートの剥離力測定試験
再剥離性粘着シートを積層したまま2枚採取し、一方の再剥離性粘着シートの粘着層が形成された面をステンレス板に両面テープで固定し、もう一方の再剥離性粘着シートを、引張り試験機を用いて、剥離速度300mm/min、剥離角度180度にて剥離した際の剥離力(粘着力)を測定した。単位はN/105mmである。
(3)粘着力及び剥離力のバラツキ性
再剥離性粘着シート巻取りロールを1週間放置後、前記(1)、(2)の方法にて、再剥離性粘着シート巻取りロールの表面部の再剥離性粘着シートの粘着力及び剥離力を測定し、また、再剥離性粘着シート巻取りロールの芯部近辺の再剥離性粘着シートの粘着力及び剥離力を測定し、両者を比較し、両者の差が芯部の粘着力及び剥離力を基準に20%以下であるものをバラツキが「なし」とし、両者の差が芯部の粘着力及び剥離力を基準に20%を超えるものをバラツキが「あり」として評価した。
(5)マローン試験による凝固率測定試験
JIS K6387−1982に準拠し、測定用試料を含む容器に、回転円板を一定圧力で押し付けて、一定速度で回転させ、凝固物が生成したエマルションを200メッシュ金網にてろ過することにより、凝固物を採取したのち、105℃で1時間乾燥し、さらにデシケータ中にて30分間放置後、秤量した。その質量と、測定前の試料の質量から、凝固率を算出した。なお、押し付け力15kgf、試料温度25℃、試料質量50g、回転数1000rpm、回転時間は10分間であった。
(6)掻き落とし性試験
粘着剤の塗布液が付着している外径59mmの金属ロールを100rpmで回転させ、そこにポリエチレンテレフタレート樹脂製のブレードを押し当てて、押し当てたブレード部分の粘着剤の塗布液を掻き落とし、ブレード部分以外の金属ロールの表面に帯状の粘着剤層を形成した。帯状の粘着剤層の粘着剤が、粘着剤の塗布液を掻き落とした金属ロールの表面へのはみ出す程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:粘着剤がはみ出していない。
△:僅かに、粘着剤がはみ出している。
×:粘着剤がかなりはみ出している。
(7)粘着剤の染み込み試験
ロール加工でブレード掻き落とし法により作成した粘着メモシート積層体を1枚剥離し、クラフトボール紙(富士紙工社製、商品名「アテボール」)の裏面に貼付し70℃強制乾燥環境下にて168時間染み込みを促進させた。その後、標準環境に24時間放置した後、粘着メモシートを剥離し、染み込みの状況を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:染み込みがない。
△:若干の染み込みがある。
×:染み込みがある。
(8)再剥離性粘着シートの剥離後のカール性
粘着メモシート積層体を1枚剥離し、粘着メモシートがカールしている程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:カールしなかった。
×:カールした。
(実施例1)
(1)球状粘着剤の製造
2−エチルヘキシルアクリレート98質量部とアクリル酸2質量部を混合した混合モノマー100質量部と、懸濁安定剤としてメチルセルロース4質量部、ポリアクリル酸(重量平均分子量10000)2質量部、及びポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル4質量部とを、イオン交換水260質量部中に加え、さらに重合開始剤(過酸化ベンゾイル)1質量部を加えて、80℃で5時間懸濁重合を行い、平均粒径50μm、固形分濃度30質量%のアクリル系懸濁型球状粘着剤(A)を製造した。
(2)粘着剤の調製
上記(1)で得られた球状粘着剤の固形分100質量部に対し、アクリル系エマルション型バインダー粘着剤(東洋インキ製造社製、商品名「オリバインBPW5320」、固形分58.5質量%)50質量部と、分散剤としてカルボキシルメチルセルロース2質量部をイオン交換水65質量部に溶解させた液、および軟化点150℃のロジン系タッキファイアー6質量部とを加えて混合し粘着剤を調製した。
(3)再剥離性粘着シートの積層体の作成
第1図に示す方法で、再剥離性粘着シートの積層体を作成した。具体的には、上記粘着剤を粘着剤層転写用金属ロール3であるアプリケーションロールの表面上に塗布して、一定厚みの粘着剤層4を形成し、次に、ポリエステル樹脂製のブレード6により部分的に粘着剤層4を掻き落として帯状粘着剤層5を形成し、その帯状粘着剤層5を基材シート送りロール9の表面に巻き掛けられている基材シート(リンテック社製、商品名「フィットメイトヨウハクリシ レモン72G」、シートの坪量:72g/m2、剥離剤:長鎖アルキル系剥離剤、剥離剤の塗布量:1.5g/m2)の非剥離処理面に転写し、粘着層が基材シートの一部表面に形成されている再剥離性粘着シート11を製造し、一層巻きでロール状に巻き取り、再剥離性粘着シート巻取りロール12(巻き数300層)を作成した。粘着層は、乾燥後の塗布量が7g/m2であった。この一層巻きのロール状粘着シートを裁断し、複数枚の再剥離性粘着シートを作成し、それぞれの粘着層15と基材シート表面13を対面して積層し、再剥離性粘着シート積層体16を作成し、それを第2図(右図)に示す点線で切断し、粘着メモシート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
(実施例2)
ポリアクリル酸の重合時の添加量を混合モノマー100質量部に対して2.8質量部にし、そのポリアクリル酸の重量平均分子量を7000にし、得られる球状粘着剤の平均粒子径を35μmにした以外は、実施例1と同様にし粘着メモシート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の(1)において、混合モノマー100質量部、懸濁安定剤としてメチルセルロース4質量部およびポリアクリルアミド2質量部を用い、平均粒径50μmのアクリル系懸濁型球状粘着剤(B)を製造し(実施例1との違いは、ポリアクリル酸を懸濁重合時に加えておらず、代わりにポリアクリルアミドを加えている)、粘着剤調製時に分散剤として、カルボキシメチルセルロース5質量部とポリアクリル酸(重量平均分子量10000)2質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして、粘着剤を調製し、さらに再剥離性粘着シート及び再剥離性粘着シート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
(実施例4)
ポリアクリル酸の添加量を球状粘着剤の固形分100質量部に対して1質量部にし、そのポリアクリル酸の重量平均分子量を7000にした以外は、実施例3と同様にし粘着メモシート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
(比較例1)
実施例1の(1)において、混合モノマー100質量部、懸濁安定剤としてポリアクリルアミド4質量部およびメチルセルロース2質量部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート及び再剥離性粘着シート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表2に示す。
(比較例2)
実施例1の(1)において、混合モノマー100質量部、懸濁安定剤としてメチルセルロース4質量部およびポリビニルアルコール2質量部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート及び再剥離性粘着シート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表2に示す。
Claims (7)
- 球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)であることを特徴とする再剥離性粘着シート。
- 請求項1に記載の再剥離性粘着シートがロール状に巻き取られていることを特徴とする再剥離性粘着シート巻取りロール。
- 球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に部分的に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)であることを特徴とする再剥離性粘着シート。
- 粘着剤が、マーロン試験による凝固率が5.0質量%以下である粘着剤である請求項1又は3に記載の再剥離性粘着シート。
- 粘着層のステンレス板に対する粘着力が1.0N/105mm以上であり、ステンレス板に対する粘着力と基材シート表面に対する粘着力の比が1:0.2〜1:1の範囲である請求項1、3又は4に記載の再剥離性粘着シート。
- 請求項1、3、4又は5に記載の再剥離性粘着シートの複数枚が積層されていることを特徴とする再剥離性粘着シート積層体。
- 球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤を、粘着剤層転写用金属ロールの表面に塗布した後、塗布された粘着剤をブレードにより部分的に掻き落として帯状粘着剤層を形成し、該帯状粘着剤層を基材シートの片面に転写して再剥離性粘着シートを製造する方法であって、該球状粘着剤が、エチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部のポリアクリル酸の存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)であることを特徴とする再剥離性粘着シートの製造方法。
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