JP2001072939A - 両面接着テ―プ - Google Patents
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Abstract
橋状態の流動に起因した巻き巣の発生を防ぎ、生産性と
外観品質を両立する両面接着テ―プを得る。 【解決手段】 基材の両面にカルボキシル基を持つアク
リルポリマ―とカルボジイミド基(−N=C=N−)を
持つ架橋剤を必須成分として含有する感圧性接着剤層が
設けられていることを特徴とする両面接着テ―プ。
Description
関し、さらに詳しくは、生産性と外観品質にすぐれた両
面接着テ―プに関するものである。
り強固に固定するため、基材上に設けられる感圧性接着
剤層を、程度の違いはあるが、架橋処理している。架橋
処理のための架橋剤としては、感圧性接着剤を基材に塗
工する前の溶液段階で架橋反応が起こらないように、主
に熱反応型の架橋剤を用いている。
工後の短時間の乾燥工程だけでは、架橋反応を完結させ
にくい。架橋が完結しない状態で、巻き替え、切断の工
程に導くと、切断後も感圧性接着剤の流動が起こり、経
時とともに切断面に巻き巣といわれる空隙が発生し、外
観が損なわれる。そこで、通常は、巻き替え、切断の工
程に導く前のジヤンボロ―ル(たとえば1,250mm幅
の1,000m巻き)の状態で、常温ないし加温下、数
日から2週間熟成して、架橋反応を促進している。しか
し、このような熟成は、生産性を低下させる原因とな
る。
製巻き芯に巻き取つた小巻原反を、加湿熟成して、塗工
乾燥時の発泡を防ぎ、これにより発泡に起因した巻き巣
の発生を防止し、外観良好な両面接着テ―プを得ること
が提案されている。しかし、塗工乾燥時の発泡は、感圧
性接着剤溶液の粘度調整や塗工条件の設定によつても防
ぐことができ、上記のように加湿熟成を施すことは生産
性の低下につながり、しかもこのような加湿熟成を行つ
ても、感圧性接着剤の前記未架橋状態の流動に起因した
巻き巣の発生を防止できるものとはいえない。
問題点に鑑み、生産性を低下させずに、感圧性接着剤の
未架橋状態の流動に起因した巻き巣の発生を防ぎ、もつ
て生産性と外観品質を両立する両面接着テ―プを提供す
ることを目的としている。
を達成するため、鋭意検討した結果、アクリル系感圧性
接着剤において、カルボキシル基を持つアクリルポリマ
―に対し、カルボジイミド基を持つ架橋剤を用いると、
基材塗工後の短時間の乾燥工程で架橋をほぼ完結でき、
その後に熟成しなくても感圧性接着剤の流動が少なく、
経時で切断面に巻き巣が発生せず、もつて生産性と外観
品質を両立する、上記両特性にすぐれた両面接着テ―プ
が得られることを知り、本発明を完成した。
キシル基を持つアクリルポリマ―とカルボジイミド基
(−N=C=N−)を持つ架橋剤を必須成分として含有
する感圧性接着剤層が設けられていることを特徴とする
両面接着テ―プ(請求項1)、とくに上記感圧性接着剤
層におけるカルボキシル基を持つアクリルポリマ―とカ
ルボジイミド基を持つ架橋剤の使用割合をカルボジイミ
ド基/アクリルポリマ―のカルボキシル基の比(モル
比)が0.001〜0.14の範囲となるようにした上
記構成の両面接着テ―プ(請求項2)に係るものであ
る。
プとして、感圧性接着剤層が、カルボキシル基を持つア
クリルポリマ―とカルボジイミド基を持つ架橋剤のほか
に、粘着付与樹脂を含有する上記構成の両面接着テ―プ
(請求項3)を提供することができ、とくに上記感圧性
接着剤層におけるカルボキシル基を持つアクリルポリマ
―とカルボジイミド基を持つ架橋剤と粘着付与樹脂の使
用割合をカルボジイミド基/(アクリルポリマ―のカル
ボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル基の合計)の
比(モル比)が0.003〜0.14の範囲となるよう
にした上記構成の両面接着テ―プ(請求項4)を提供で
きるものである。
基を持つアクリルポリマ―は、アルキル基の炭素数が2
〜12の範囲にある(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルを主単量体とし、これにカルボキシル基含有単量体を
加えた単量体混合物を、溶液重合、乳化重合、懸濁重
合、塊状重合などの方法で重合して得られる、分子内に
上記カルボキシル基含有単量体に由来するカルボキシル
基を持つポリマ―で、重量平均分子量が通常30万〜1
00万の範囲にあるのが好ましい。
12の範囲にある(メタ)アクリル酸アルキルエステル
には、エチル(メタ)アクリレ―ト、n−プロピル(メ
タ)アクリレ―ト、n−ブチル(メタ)アクリレ―ト、
t−ブチル(メタ)アクリレ―ト、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレ―ト、イソオクチル(メタ)アクリレ
―ト、イソノニル(メタ)アクリレ―トなどがある。カ
ルボキシル基含有単量体には、(メタ)アクリル酸、イ
タコン酸などがある。これらのカルボキシル基含有単量
体は、単量体混合物中、0.1〜15重量%、好ましく
は0.5〜10重量%、より好ましくは1〜3重量%の
割合で用いられる。
体のほかに、必要により、凝集力を向上させるための極
性単量体やガラス転移温度の高いポリマ―を付与する単
量体を、これらの合計量が、単量体混合物中、50重量
%未満、好ましくは30重量%未満となる範囲内で併用
してもよい。上記の極性単量体には、2−ヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレ―ト、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレ―ト、ヒドロキシヘキシル(メタ)ア
クリレ―トなどの水酸基含有単量体や、(メタ)アクリ
ルアミイド、アクリロイルモルホリンなどの含窒素(メ
タ)アクリレ―ト、メチル(メタ)アクリレ―ト、酢酸
ビニルなどがある。また、上記のガラス転移温度の高い
ポリマ―を付与する単量体には、(メタ)アクリロニト
リル、スチレン、塩化ビニリデン、プロピオン酸ビニル
などがある。
ルボジイミド基(−N=C=N−)を持つものであれば
よく、その種類はとくに問われないが、末端に残存して
いるイソシアネ―ト基が1%以下のものが好ましい。ま
た、市販品としても容易に入手可能で、これをそのまま
使用することができる。このようなカルボジイミド基を
持つ架橋剤は、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―
100重量部に対し、通常0.05〜2重量部の範囲内
で使用するのが望ましい。
カルボキシル基を持つアクリルポリマ―と上記のカルボ
ジイミド基を持つ架橋剤を必須成分としたものであつ
て、上記の両成分は、カルボジイミド基を持つ架橋剤の
前記使用量の範囲において、カルボジイミド基/アクリ
ルポリマ―のカルボキシル基の比(モル比)が0.00
1〜0.14となる使用割合とされているのが望まし
い。
して、粘着付与樹脂を配合できる。粘着付与樹脂には、
ロジンまたはその誘導体、たとえば、部分不均化または
不均化ロジン、水添ロジン、マレイン酸変性ロジン、重
合ロジンなどや、これらの金属塩、その他ジエチレング
リコ―ル、グリセリン、ペンタエリスリト―ルなどとの
エステル類が挙げられ、とくに好ましくは重合ロジンエ
ステルが用いられる。また、α−ピネンやβ−ピネン重
合体、ジテルペン重合体、α−ピネン−フエノ―ル共重
合体などのテルペンまたはその誘導体、クマロン−イン
デン樹脂またはその誘導体などを使用することもでき
る。これらの粘着付与樹脂は、軟化点が通常80℃以
上、好ましくは100〜170℃であるのがよいが、性
能を妨げない程度に、これ以外の粘着付与樹脂や公知の
可塑剤を併用してもよい。
カルボキシル基を持つアクリルポリマ―100重量部あ
たり、50重量部以下であるのが好ましい。また、粘着
付与樹脂が分子内にカルボキシル基を持つものであると
きは、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―とカルボ
ジイミド基を持つ架橋剤と上記の粘着付与樹脂は、粘着
付与樹脂の上記使用量の範囲において、カルボジイミド
基/(アクリルポリマ―のカルボキシル基と粘着付与樹
脂のカルボキシル基の合計)の比(モル比)が0.00
3〜0.14となる使用割合とされているのが望まし
い。
要により、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、染料などの
従来公知の各種添加剤を配合することもできる。これら
の添加剤は、一般の感圧性接着剤に適用される通常の使
用量でよい。
感圧性接着剤からなる層を、厚さが片面で通常20〜1
00μmとなるように設けて、両面接着テ―プを作製す
る。その際、基材上に感圧性接着剤を直接、塗工し加熱
乾燥するか、またはセパレ―タ上に感圧性接着剤を塗工
し加熱乾燥したのち、基材上に転写すればよい。このよ
うに基材上に感圧性接着剤層を設けて、広幅長尺のジヤ
ンボロ―ルを作製し、通常は、これを巻き替え機により
広幅短尺の小巻ロ―ルに巻き替え、旋盤切断機により輪
切り切断して、狭幅短尺の両面接着テ―プを作製する。
ものでは、ジヤンボロ―ルの作製後に、常温ないし加温
下で数日から2週間熟成して、感圧性接着剤の架橋反応
を促進させる必要があつた。これに対して、本発明で
は、カルボキシル基を持つアクリルポリマ―とカルボジ
イミド基を持つ架橋剤との反応性が良好で、基材または
セパレ―タへの塗工後の乾燥工程において、架橋反応を
ほぼ完結できるので、上記のような熟成工程を設ける必
要がなく、両面接着テ―プの生産性を大きく改善するこ
とができる。一方、上記反応性が良好であるといつて
も、基材などへの塗工前または塗工中に上記両成分の架
橋反応が進行するおそれはなく、そのため、塗工作業性
などが損なわれることもない。なお、架橋反応の進行具
合は、感圧性接着剤の溶剤不溶分を測定することで確認
することができる。
軸延伸ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタ
ン、アクリル系樹脂、セロハン、ポリエチレンなどのプ
ラスチツク、その他、天然ゴムや合成ゴムなどからなる
フイルム、シ―トまたは発泡体のほか、クラフト紙や和
紙のような紙、綿布やスフ布のような布、レ―ヨン不織
布やビニロン不織布のような不織布などの多孔質基材、
アルミニウム箔やステンレス箔などの金属箔、それらの
ラミネ―ト体などからなる薄葉体が用いられる。これら
は、材質や形態などに応じて、公知の種々の厚さで使用
できる。また、基材表面には、感圧性接着剤層との密着
力の向上のため、下塗剤などによるコ―ト処理、コロナ
放電処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施して
もよい。
薄葉体、通常は各種のプラスチツクフイルムからなる薄
葉体の片面または両面に、シリコ―ン系や長鎖アルキル
系などの剥離剤による剥離コ―ト層を設けたものが好ま
しく用いられる。両面に剥離コ―ト層を設けた両面剥離
性のセパレ―タは、前記したような捲回形態の両面接着
テ―プを作製する場合などに、とくに有利に用いられ
る。
体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは重
量部を意味するものである。
クリレ―ト30部およびアクリル酸3部からなる単量体
混合物を溶液重合して、重量平均分子量45万のカルボ
キシル基を持つアクリルポリマ―を得た。このカルボキ
シル基を持つアクリルポリマ―100部に対して、粘着
付与樹脂として軟化点125℃の重合ロジンペンタエリ
スリト―ルエステル(荒川化学社製の「ペンセル D1
25」)30部と、カルボジイミド系架橋剤(日清紡社
製の「カルボジライトV07」)0.3部を加えて、均
一に撹拌することにより、感圧性接着剤溶液を調製し
た。なお、上記の各成分は、カルボジイミド基/(アク
リルポリマ―のカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボ
キシル基との合計)の比(モル比)が0.02になるよ
うに、各使用量を設定したものである。
―ン系剥離剤を塗布したセパレ―タAの片面に、上記
(1)で調製した感圧性接着剤溶液を塗工して、110
℃で2分間加熱乾燥して、厚さが70μmの感圧性接着
剤層を形成した。このようにしてセパレ―タA上に形成
した感圧性接着剤層を、基材としてのレ―ヨンパルプ不
織布の片面側に貼り合わせ、セパレ―タAと一体に巻き
取り、捲回体とした。つぎに、上記と同様構成の別のセ
パレ―タBに、上記と同様にして、厚さが70μmの感
圧性接着剤層を形成し、これを、上記捲回体を構成する
基材としてのレ―ヨンパルプ不織布の反対面側に貼り合
わせ、セパレ―タBを引き剥がして、再度巻き取り、両
面接着テ―プのジヤンボロ―ルを作製した。
製 上記(2)で作製したジヤンボロ―ルを熟成することな
く、巻き替え機にて、肉厚3mmの紙製のボ―ル芯を用い
て、50m巻きの両面接着テ―プの小巻きロ―ルを作製
した。しかるのち、この小巻きロ―ルを熟成することな
く、旋盤切断機にて、20mm幅になるように輪切り切断
し、両面接着テ―プの切断品を作製し、この切断品を両
面接着テ―プ製品とした。
酸ビニル5部および2−ヒドロキシエチルアクリレ―ト
0.1部からなる単量体混合物を溶液重合して、重量平
均分子量40万のカルボキシル基を持つアクリルポリマ
―を得た。このカルボキシル基を持つアクリルポリマ―
100部に対して、粘着付与樹脂として軟化点128℃
の重合ロジンペンタエリスリト―ルエステル(理化ハ―
キユレス社製の「ペンタリンCJ」)30部および水添
ロジンメチルエステル(理化ハ―キユレス社製の「ハ―
コリンD」)5部と、カルボジイミド系架橋剤(日清紡
社製の「カルボジライトV07」)0.2部を加えて、
均一に撹拌することにより、感圧性接着剤溶液を調製し
た。上記の各成分は、カルボジイミド基/(アクリルポ
リマ―のカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシル
基との合計)の比(モル比)が0.014になるよう
に、各使用量を設定したものである。この感圧性接着剤
溶液を使用し、実施例1と同様に、ジヤンボロ―ルの作
製、小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面
接着テ―プ製品を得た。
(三菱瓦斯化学社製の「テトラツドC」)0.04部を
使用した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着剤
溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使用し、実施
例1と同様に、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ―ルお
よびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製品を得
た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50
℃で7日間の熟成を行つた以外は、上記同様にして、別
の両面接着テ―プ製品を得た。
橋剤(武田薬品工業社製の「タケネ―トD140N」)
0.5部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感
圧性接着剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使
用し、実施例1と同様にして、ジヤンボロ―ルの作製、
小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着
テ―プ製品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻
き替え前に50℃で7日間の熟成を行うようにした以外
は、上記と同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得
た。
剤(キシダ化学社製のアセチルアセトンアルミニウム)
0.2部を使用した以外は、実施例1と同様にして、感
圧性接着剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使
用し、実施例1と同様にして、ジヤンボロ―ルの作製、
小巻きロ―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着
テ―プ製品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻
き替え前に50℃で7日間の熟成を行うようにした以外
は、上記と同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得
た。
橋剤(日本ポリウレタン社製の「コロネ―トL」)2部
を使用した以外は、実施例1と同様にして、感圧性接着
剤溶液を調製した。この感圧性接着剤溶液を使用し、実
施例1と同様にして、ジヤンボロ―ルの作製、小巻きロ
―ルおよびその切断品の作製を行い、両面接着テ―プ製
品を得た。また、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前
に50℃で7日間の熟成を行うようにした以外は、上記
と同様にして、別の両面接着テ―プ製品を得た。
各両面接着テ―プ製品について、下記の方法により、感
圧性接着剤の溶剤不溶分を測定した。また、下記の方法
により、接着力および外観品質(巻き巣発生の状態)を
調べた。これらの結果は、表1に示されるとおりであつ
た。なお、表1中、比較例1〜4の欄における「A」
は、ジヤンボロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7
日間の熟成を行わなかつたもの、「B」は、上記熟成を
行つたものである。
について、その感圧性接着剤層から所定量(約500m
g)を精秤し(W1)、これを酢酸エチル中に室温で7
日間浸漬したのち取り出し、100℃で2時間乾燥後の
重量を測定し(W2)、下記の式にしたがつて、感圧性
接着剤の溶剤不溶分を算出したものである。 溶剤不溶分(重量%)=(W2/W1)×100 なお、実施例1,2については、参考のため、ジヤンボ
ロ―ルの作製後、巻き替え前に50℃で7日間の熟成を
行つた両面接着テ―プ製品につき、上記同様にして溶剤
不溶分を測定し、これを、表1中、( )内に示し
た。
接着テ―プ製品を、被着体としてのステンレス板に、2
Kgのロ―ラを1往復させる方式で圧着し、23℃で20
分経過したのち、23℃,65%RHの雰囲気下、引つ
張り速度300mm/分の条件で、180度剥離に要する
力を測定し、接着力とした。
を、40℃の恒温室で30日間放置したのち、この製品
の巻き巣発生の状態を目視にて観察した。巻き巣の発生
が顕著に認められるものを外観不良(×)、上記発生が
多少認められるものを外観やや不良(△)、上記発生が
全く認められないものを外観良好(○)、と評価した。
施例1,2の両面接着テ―プでは、乾燥工程だけで架橋
反応をほぼ完全に完結でき、経時での巻き巣発生が抑え
られて、すぐれた外観品質が得られており、熟成工程を
経る必要がないため、生産性の向上をはかれるものであ
ることがわかる。これに対し、従来の熱反応型の架橋剤
を使用した比較例1〜4の両面接着テ―プでは、乾燥工
程だけでは架橋反応がほとんど進行せず、巻き巣発生に
より外観品質が損なわれ、これを回避するには熟成工程
が不可欠となり、この場合、生産性の低下をさけられな
い。
リル系感圧性接着剤において、カルボキシル基を持つア
クリルポリマ―に対して、カルボジイミド基を持つ架橋
剤を使用するようにしたことにより、基材塗工後の短時
間の乾燥工程で架橋をほぼ完結でき、その後に熟成しな
くても感圧性接着剤の流動が少なく、経時で切断面に巻
き巣が発生せず、もつて生産性と外観品質を両立する、
上記の両特性にともにすぐれた両面接着テ―プを提供す
ることができる。
Claims (4)
- 【請求項1】 基材の両面にカルボキシル基を持つアク
リルポリマ―とカルボジイミド基(−N=C=N−)を
持つ架橋剤を必須成分として含有する感圧性接着剤層が
設けられていることを特徴とする両面接着テ―プ。 - 【請求項2】 感圧性接着剤層において、カルボキシル
基を持つアクリルポリマ―とカルボジイミド基を持つ架
橋剤は、カルボジイミド基/アクリルポリマ―のカルボ
キシル基の比(モル比)が0.001〜0.14の範囲
となる使用割合とされている請求項1に記載の両面接着
テ―プ。 - 【請求項3】 感圧性接着剤層は、カルボキシル基を持
つアクリルポリマ―とカルボジイミド基を持つ架橋剤の
ほかに、粘着付与樹脂を含有する請求項1に記載の両面
接着テ―プ。 - 【請求項4】 感圧性接着剤層において、カルボキシル
基を持つアクリルポリマ―とカルボジイミド基を持つ架
橋剤と粘着付与樹脂は、カルボジイミド基/(アクリル
ポリマ―のカルボキシル基と粘着付与樹脂のカルボキシ
ル基の合計)の比(モル比)が0.003〜0.14の
範囲となる使用割合とされている請求項3に記載の両面
接着テ―プ。
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