JP4916435B2 - 再剥離性粘着シート、その製造方法及び再剥離性粘着シート積層体 - Google Patents
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Description
このような用途で用いられる粘着シートは、従来所望によりプライマー層が塗布された基材シートの一方の面に、球形粘着剤からなる粘着層が形成されていた。
このような粘着シートとしては、例えば、粘着層に球形粘着剤を用いた再剥離型粘着シートが提案され(文献1参照)、また、球状粘着剤に再剥離型粘着剤及び種々の化合物を混合した再剥離型粘着シートが提案されている(文献2参照)。
また、上記の従来の粘着シートの粘着層を基材シートの一部表面に成形する場合は、ロールコーターの転写ロールの表面全体に粘着剤を塗布し、その後一部の粘着剤をブレードで掻き落とし、部分的に粘着剤層をロール表面に形成し、それを基材シートに転写する方法が行われている。この場合、粘着剤をブレードで掻き落とす際に、完全に掻き落としきれずに転写ロール表面に粘着剤が残留して、粘着層の必要の無い部分に粘着剤が塗布されたり、掻き落としは十分であっても、粘着剤の切れが悪いため、帯状粘着剤層の粘着剤が掻き落とされたロールの表面に流れ出て、帯状粘着剤層の幅を設定通りに作成することが難くなったり、また、粘着剤中に凝集物が発生しやすく、同時に泡立ちが発生するなど、塗布に支障をきたす問題があった。
また、本発明は、球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に部分的に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、ポリアクリル酸とメチルセルロースを含む懸濁安定剤の合計使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜15質量部であり、ポリアクリル酸の使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部である、懸濁安定剤としてのポリアクリル酸とメチルセルロースの存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤であることを特徴とする再剥離性粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記再剥離性粘着シートにおいて、粘着層のステンレス板に対する粘着力が1.0N/105mm以上であり、ステンレス板に対する粘着力と基材シートの表面に対する粘着力の比が1:0.2〜1:1の範囲である再剥離性粘着シートを提供するものである。
また、本発明は、上記再剥離性粘着シートの複数枚が積層されていることを特徴とする再剥離性粘着シート積層体を提供するものである。
本発明の再剥離性粘着シートは、積層体として利用することができるし、その他種々の被着体に貼付することができる。
また、これらのプラスチックシートの粘着層を設ける表面は、粘着層との密着性を向上させるために、所望により酸化法や凹凸化法などの方法により表面処理を施すことができる。上記酸化法としては、例えば、コロナ放電表面処理、クロム酸表面処理(湿式)、火炎表面処理、熱風表面処理、オゾン・紫外線照射表面処理などが挙げられる。また、上記凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法などが挙げられる。これらの表面処理法は、基材シートの種類に応じて適宜選定されるが、一般には、コロナ放電表面処理法が効果及び操作性の点から、好ましく用いられる。また、プライマー処理を施すこともできる。
粘着層は、球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤であって、該球状粘着剤が、ポリアクリル酸とメチルセルロースを含む懸濁安定剤の合計使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜15質量部であり、ポリアクリル酸の使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部である、懸濁安定剤としてのポリアクリル酸とメチルセルロースの存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)で構成されている。
アクリル系球状粘着剤は、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート単量体の中から選ばれる少なくとも1種を主成分とし、必要に応じてこれと(メタ)アクリル酸、マレイン酸、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの単量体の中から選ばれる少なくとも1種を共重合させることにより得ることができる。
球状粘着剤の粒子の平均粒径は、特に制限ないが、20〜150μmの範囲が好ましく、30〜80μmの範囲が特に好ましい。球状粘着剤の粒子の平均粒径が20μm未満であると、球状粘着剤としての特性が発揮し難く、粘着力が強くなり過ぎて再剥離性が低下することがある。逆に、球状粘着剤の粒子の平均粒径が150μmを超えると、被着体との接着面積が小さくなるので良好な接着力を得ることが難しくなるおそれが生じる。
懸濁安定剤としては、所望により、ポリアクリル酸及びメチルセルロースと共に、他の懸濁安定剤を併用してもよい。
なお、ポリアクリル酸の不存在下でエチレン系不飽和単量体を重合する際には、懸濁安定剤として、ポリアクリル酸以外の上記懸濁安定剤を使用してもよく、好ましいものも同様である。
他の分散剤としては、所望により、例えば、ゼラチン、デンプン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリルアミドなどの水溶性ポリマーや前出の界面活性剤などの1種以上が好ましく挙げられる。分散剤の合計使用量は、球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜10質量部であることが好ましい。球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1質量部未満であると、掻き落とし性が悪く、10質量部を超えると耐湿性に乏しくなり、物性劣化の問題が起こる場合がある。
また、懸濁安定剤または分散剤を使用する際には、適量の水に懸濁安定剤または分散剤を溶解させてから添加することが好ましい。
ここで、前記(A)又は(B)の球状粘着剤で用いるポリアクリル酸は、アクリル酸のホモポリマーであってもよいし、本発明の目的を阻害しない範囲内でアクリル酸以外の他の重合性単量体を共重合させたコポリマーであってもよいし、変性剤と反応させた変性ポリアクリル酸であってもよい。ポリアクリル酸の重量平均分子量は、3000〜20000が好ましく、5000〜15000が特に好ましい。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤は、主成分としてアクリル酸系樹脂を含有している。このアクリル酸系樹脂は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて他のエチレン系不飽和単量体を重合させて得られる(メタ)アクリル酸エステル系樹脂が好ましい。(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び他のエチレン系不飽和単量体としては、アクリル系球状粘着剤の原料として前記したものと同様のものが挙げられる。
なお、ここで、内部架橋剤とは、重合時にポリマー分子内に架橋構造を導入し得る架橋型反応性単量体を指し、外部架橋剤とは、重合されたポリマーの分子内に存在する架橋性官能基に反応して架橋し得るものを指す。
内部架橋剤としては、ケト基含有エチレン性不飽和単量体、アルド基含有エチレン性不飽和単量体などが好ましく挙げられる。ケト基含有エチレン性不飽和単量体としては、例えば、アクロレイン、ジアセトンアクリルアミド、ホルミルスチロール、ビニルアルキルケトン、ジアセトン(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルオキシアルキルアクリレートなどが挙げられる。内部架橋剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。内部架橋剤は、アクリル酸系樹脂の重合時に配合させて架橋させる。内部架橋剤の配合量は、アクリル酸系樹脂100質量部に対して0〜5質量部が好ましい。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤は、エマルションであるので、水性媒体中にアクリル系樹脂の粒子が分散されている状態になっているが、その固形分は、15〜75質量%が好ましい。
アクリル系エマルション型バインダー粘着剤の製造方法としては、特に制限なく、種々の方法を用いることができる。アクリル系エマルション型バインダー粘着剤の製造方法の具体例としては、例えば、まず乳化剤を含む水性媒体中に、アクリル酸系樹脂の原料である(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及び必要に応じて他のエチレン系不飽和単量体を加えて乳化処理を行い、重合開始剤の存在下に重合を行う方法が挙げられる。乳化処理は、高圧ホモジナイザー又は超音波などを用いて行うことが好ましい。また、重合開始剤としては、乳化ラジカル重合において使用される種々の重合開始剤、例えば、有機過酸化物、アゾ系化合物、過硫酸塩、各種レドックス系触媒などが挙げられる。重合は、種々の温度で行うことができるが、30〜100℃が好ましく、40〜90℃がより好ましい。
粘着剤には、本発明の目的が損なわれない範囲内で、所望により、粘着剤に通常使用されている各種添加剤の1種以上を含有させることができる。各種添加剤としては、例えば、粘着付与剤、可塑剤、充填剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防カビ剤、染料、顔料、香料などが挙げられる。
粘着層の厚みは、特に制限ないが、通常乾燥後の質量で0.5〜50g/m2であればよく、好ましくは1〜30g/m2である。
粘着層のステンレス板に対する粘着力は、通常1.0N/105mm以上であることが好ましく、1.5N/105mm以上であることがより好ましく、2.0N/105mm以上であることが特に好ましい。粘着層のステンレス板に対する粘着力の上限は、特に制限ないが、通常4.0N/105mm以下が好ましい。
また、ステンレス板に対する粘着力と基材シート表面(基材シートの表面に基材シートと粘着層の剥離性を向上させる目的で剥離処理が施されている場合は、その剥離処理面)に対する粘着力の比が1:0.2〜1:1の範囲であることが好ましく、1:0.2〜1:0.8の範囲であることがより好ましく、1:0.2〜1:0.6の範囲であることが特に好ましい。
第1図では、粘着剤層転写用金属ロール3と粘着剤層押えロール7が同じ方向に回転しており、容器10に蓄えられた粘着剤2を粘着剤層転写用金属ロール3の表面に塗布して、一定厚みの粘着剤層4が形成されている。なお、粘着剤層押えロール7の表面は粘着剤の掻き落とし板8により、粘着剤の付着がないようにしている。次に、ブレード6により部分的に粘着剤層4を掻き落として帯状粘着剤層5が形成され、その帯状粘着剤層5は、基材シート送りロール9の表面に巻き掛けられている基材シート1の片面に転写されている。これにより、粘着層が基材シートの一部表面に形成されている再剥離性粘着シート11が製造される。
また、ブレードの数を2以上の複数枚にして、帯状粘着剤層の数を2又は3以上の複数にすることもできる。また、1枚のブレードに溝を1以上設けて、その溝部では粘着剤層を掻き落とさないようにして、複数の帯状粘着剤層にすることもできる。
ブレード6は、種々の材質のものが挙げられるが、ポリエチレンテレフタレート樹脂などのポリエステル樹脂製が好ましい。
本発明の再剥離性粘着シートは、第2図(左図)に示すように、ロール状に巻き取られた状態の再剥離性粘着シート巻取りロール12の形状にしてもよい。この再剥離性粘着シート巻取りロール12は、基材シート表面13を外側にし、粘着層形成面14を内側にして再剥離性粘着シート11が巻き取られている。この再剥離性粘着シート11の粘着層形成面14には、帯状粘着層15が2つ設けられている。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし、本発明は、これらの例によって、何ら限定されるものではない。
(1)再剥離性粘着シートの粘着力測定試験
再剥離性粘着シートを被着体であるステンレス板に貼付し、30分後の粘着力をJIS Z0237に準じて、測定した。単位はN/105mmである。
(2)再剥離性粘着シートの剥離力測定試験
再剥離性粘着シートを積層したまま2枚採取し、一方の再剥離性粘着シートの粘着層が形成された面をステンレス板に両面テープで固定し、もう一方の再剥離性粘着シートを、引張り試験機を用いて、剥離速度300mm/min、剥離角度180度にて剥離した際の剥離力(粘着力)を測定した。単位はN/105mmである。
再剥離性粘着シート巻取りロールを1週間放置後、前記(1)、(2)の方法にて、再剥離性粘着シート巻取りロールの表面部の再剥離性粘着シートの粘着力及び剥離力を測定し、また、再剥離性粘着シート巻取りロールの芯部近辺の再剥離性粘着シートの粘着力及び剥離力を測定し、両者を比較し、両者の差が芯部の粘着力及び剥離力を基準に20%以下であるものをバラツキが「なし」とし、両者の差が芯部の粘着力及び剥離力を基準に20%を超えるものをバラツキが「あり」として評価した。
(5)マローン試験による凝固率測定試験
JIS K6387−1982に準拠し、測定用試料を含む容器に、回転円板を一定圧力で押し付けて、一定速度で回転させ、凝固物が生成したエマルションを200メッシュ金網にてろ過することにより、凝固物を採取したのち、105℃で1時間乾燥し、さらにデシケータ中にて30分間放置後、秤量した。その質量と、測定前の試料の質量から、凝固率を算出した。なお、押し付け力15kgf、試料温度25℃、試料質量50g、回転数1000rpm、回転時間は10分間であった。
粘着剤の塗布液が付着している外径59mmの金属ロールを100rpmで回転させ、そこにポリエチレンテレフタレート樹脂製のブレードを押し当てて、押し当てたブレード部分の粘着剤の塗布液を掻き落とし、ブレード部分以外の金属ロールの表面に帯状の粘着剤層を形成した。帯状の粘着剤層の粘着剤が、粘着剤の塗布液を掻き落とした金属ロールの表面へのはみ出す程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:粘着剤がはみ出していない。
△:僅かに、粘着剤がはみ出している。
×:粘着剤がかなりはみ出している。
ロール加工でブレード掻き落とし法により作成した粘着メモシート積層体を1枚剥離し、クラフトボール紙(富士紙工社製、商品名「アテボール」)の裏面に貼付し70℃強制乾燥環境下にて168時間染み込みを促進させた。その後、標準環境に24時間放置した後、粘着メモシートを剥離し、染み込みの状況を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:染み込みがない。
△:若干の染み込みがある。
×:染み込みがある。
(8)再剥離性粘着シートの剥離後のカール性
粘着メモシート積層体を1枚剥離し、粘着メモシートがカールしている程度を目視で観察し、下記の基準で評価した。
○:カールしなかった。
×:カールした。
(1)球状粘着剤の製造
2−エチルヘキシルアクリレート98質量部とアクリル酸2質量部を混合した混合モノマー100質量部と、懸濁安定剤としてメチルセルロース4質量部、ポリアクリル酸(重量平均分子量10000)2質量部、及びポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル4質量部とを、イオン交換水260質量部中に加え、さらに重合開始剤(過酸化ベンゾイル)1質量部を加えて、80℃で5時間懸濁重合を行い、平均粒径50μm、固形分濃度30質量%のアクリル系懸濁型球状粘着剤(A)を製造した。
(2)粘着剤の調製
上記(1)で得られた球状粘着剤の固形分100質量部に対し、アクリル系エマルション型バインダー粘着剤(東洋インキ製造社製、商品名「オリバインBPW5320」、固形分58.5質量%)50質量部と、分散剤としてカルボキシルメチルセルロース2質量部をイオン交換水65質量部に溶解させた液、および軟化点150℃のロジン系タッキファイアー6質量部とを加えて混合し粘着剤を調製した。
第1図に示す方法で、再剥離性粘着シートの積層体を作成した。具体的には、上記粘着剤を粘着剤層転写用金属ロール3であるアプリケーションロールの表面上に塗布して、一定厚みの粘着剤層4を形成し、次に、ポリエステル樹脂製のブレード6により部分的に粘着剤層4を掻き落として帯状粘着剤層5を形成し、その帯状粘着剤層5を基材シート送りロール9の表面に巻き掛けられている基材シート(リンテック社製、商品名「フィットメイトヨウハクリシ レモン72G」、シートの坪量:72g/m2、剥離剤:長鎖アルキル系剥離剤、剥離剤の塗布量:1.5g/m2)の非剥離処理面に転写し、粘着層が基材シートの一部表面に形成されている再剥離性粘着シート11を製造し、一層巻きでロール状に巻き取り、再剥離性粘着シート巻取りロール12(巻き数300層)を作成した。粘着層は、乾燥後の塗布量が7g/m2であった。この一層巻きのロール状粘着シートを裁断し、複数枚の再剥離性粘着シートを作成し、それぞれの粘着層15と基材シート表面13を対面して積層し、再剥離性粘着シート積層体16を作成し、それを第2図(右図)に示す点線で切断し、粘着メモシート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
ポリアクリル酸の重合時の添加量を混合モノマー100質量部に対して2.8質量部にし、そのポリアクリル酸の重量平均分子量を7000にし、得られる球状粘着剤の平均粒子径を35μmにした以外は、実施例1と同様にし粘着メモシート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
(実施例3)
実施例1の(1)において、混合モノマー100質量部、懸濁安定剤としてメチルセルロース4質量部およびポリアクリルアミド2質量部を用い、平均粒径50μmのアクリル系懸濁型球状粘着剤(B)を製造し(実施例1との違いは、ポリアクリル酸を懸濁重合時に加えておらず、代わりにポリアクリルアミドを加えている)、粘着剤調製時に分散剤として、カルボキシメチルセルロース5質量部とポリアクリル酸(重量平均分子量10000)2質量部を加えた以外は、実施例1と同様にして、粘着剤を調製し、さらに再剥離性粘着シート及び再剥離性粘着シート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
ポリアクリル酸の添加量を球状粘着剤の固形分100質量部に対して1質量部にし、そのポリアクリル酸の重量平均分子量を7000にした以外は、実施例3と同様にし粘着メモシート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表1に示す。
実施例1の(1)において、混合モノマー100質量部、懸濁安定剤としてポリアクリルアミド4質量部およびメチルセルロース2質量部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート及び再剥離性粘着シート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表2に示す。
(比較例2)
実施例1の(1)において、混合モノマー100質量部、懸濁安定剤としてメチルセルロース4質量部およびポリビニルアルコール2質量部を用い、それ以外は実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート及び再剥離性粘着シート積層体を作成した。この粘着シートの性能を表2に示す。
2 粘着剤
3 粘着剤層転写用金属ロール
4 粘着剤層
5 帯状粘着剤層
6 ブレード
7 粘着剤層押えロール
8 掻き落とし板
9 基材シート送りロール
10 容器
11 再剥離性粘着シート
12 再剥離性粘着シート巻取りロール
13 基材シート表面
14 粘着層形成面
15 帯状粘着層
16 再剥離性粘着シート積層体
Claims (7)
- 球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、ポリアクリル酸とメチルセルロースを含む懸濁安定剤の合計使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜15質量部であり、ポリアクリル酸の使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部である、懸濁安定剤としてのポリアクリル酸とメチルセルロースの存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)であることを特徴とする再剥離性粘着シート。
- 請求項1に記載の再剥離性粘着シートがロール状に巻き取られていることを特徴とする再剥離性粘着シート巻取りロール。
- 球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤が、基材シートの片面に部分的に塗布されて粘着層が形成されており、該球状粘着剤が、ポリアクリル酸とメチルセルロースを含む懸濁安定剤の合計使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜15質量部であり、ポリアクリル酸の使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部である、懸濁安定剤としてのポリアクリル酸とメチルセルロースの存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)であることを特徴とする再剥離性粘着シート。
- 粘着剤が、マーロン試験による凝固率が5.0質量%以下である粘着剤である請求項1又は3に記載の再剥離性粘着シート。
- 粘着層のステンレス板に対する粘着力が1.0N/105mm以上であり、ステンレス板に対する粘着力と基材シート表面に対する粘着力の比が1:0.2〜1:1の範囲である請求項1、3又は4に記載の再剥離性粘着シート。
- 請求項1、3、4又は5に記載の再剥離性粘着シートの複数枚が積層されていることを特徴とする再剥離性粘着シート積層体。
- 球状粘着剤及びエマルション型バインダー粘着剤とを含有する粘着剤を、粘着剤層転写用金属ロールの表面に塗布した後、塗布された粘着剤をブレードにより部分的に掻き落として帯状粘着剤層を形成し、該帯状粘着剤層を基材シートの片面に転写して再剥離性粘着シートを製造する方法であって、該球状粘着剤が、ポリアクリル酸とメチルセルロースを含む懸濁安定剤の合計使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜15質量部であり、ポリアクリル酸の使用量がエチレン系不飽和単量体成分100質量部に対して0.1〜3質量部である、懸濁安定剤としてのポリアクリル酸とメチルセルロースの存在下でエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤(A)、又はエチレン系不飽和単量体を重合して得られる球状粘着剤に球状粘着剤の固形分100質量部に対して0.1〜7質量部のポリアクリル酸を添加して得られる球状粘着剤(B)であることを特徴とする再剥離性粘着シートの製造方法。
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