JP5976528B2 - 再剥離性粘着シートの製造方法 - Google Patents
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Description
このような再剥離性粘着シートには、粘着性と剥離性という、相反する性能の両立が求められる。例えば、その使用時には、ダンボールのような粗面に対しても十分な粘着性を発揮し、簡単には剥がれないことが求められる一方、再剥離性粘着シートを被着体から剥離するときには、糊残りや被着体の破損等の問題がなく、きれいに剥離できることが求められる。
また、貼付と剥離が複数回繰り返される場合など、用途によっては、上記の性能に加え、剥離時に粘着シートにカールなどを生じることなく剥がすことができ、再貼付できることも求められる。
すなわち、転写法においては、球状の微粒子を含有する粘着剤組成物を剥離シート上に塗布して粘着剤層を形成するため、剥離シートに接する側(すなわち、使用時に被着体に貼付される側)の粘着剤層面に凹凸を形成することが困難となる。またこの方法では、粘着剤層と基材とを貼り合せるため、基材に接する側の粘着剤層面に凹凸が形成されることになり、基材と粘着剤層との間の密着性が低下するという問題もあった。
(1)第1の剥離シート、及び前記第1の剥離シートの剥離面側に、球状粘着剤及びアクリルエマルション型粘着剤を含有する粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層からなる粘着剤層付剥離シートの前記粘着剤層と、表面基材とを、ニップロールを用いて貼合して、貼合体を得る工程(I)、
工程(I)で得られた貼合体中の第1の剥離シートを、粘着剤層から剥離する工程(II)、及び、
工程(II)で露出した粘着剤層と、第2の剥離シートとを、ニップロールを用いて貼合する工程(III)
を有することを特徴とする、再剥離性粘着シートの製造方法。
(2)前記球状粘着剤及びアクリルエマルション型粘着剤の固形分の質量比(球状粘着剤:アクリルエマルション型粘着剤)が100:75〜100:250の割合である、(1)に記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
(3)前記球状粘着剤の40℃における損失正接(tanδ)が、0.10〜0.40である、(1)または(2)に記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
(4)工程(I)において、表面基材と粘着剤層とを貼合するときの線圧が、10〜95N/cmである、(1)〜(3)のいずれかに記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
(5)工程(III)において、第2の剥離シートと粘着剤層とを貼合するときの線圧が、10〜95N/cmである、(1)〜(4)のいずれかに記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
(6)工程(I)を終えてから、工程(III)を終えるまでの時間が200時間以内である、(1)〜(5)のいずれかに記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
したがって、多種類の再剥離性粘着シートを効率よく製造することができる。
特に、直塗法で製造するときは取り扱いが困難であった、感熱紙、熱や溶媒で変質しやすいフィルムおよび伸縮性の高いフィルム等を基材とする再剥離性粘着シートを、効率よく製造することができる。
(1)工程(I)
第1の剥離シート、及び前記第1の剥離シートの剥離面側に、球状粘着剤及びアクリルエマルション型粘着剤を、固形分の質量比(球状粘着剤:アクリルエマルション型粘着剤)が、100:75〜100:250の割合で含有する粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層からなる粘着剤層付剥離シートの前記粘着剤層と、表面基材とを、ニップロールを用いて貼合して、貼合体を得る工程
(2)工程(II)
工程(I)で得られた貼合体中の第1の剥離シートを、粘着剤層から剥離する工程
(3)工程(III)
工程(II)で露出した粘着剤層と、第2の剥離シートとを、ニップロールを用いて貼合する工程
工程(I)は、第1の剥離シート、及び前記第1の剥離シートの剥離面側に、球状粘着剤及びアクリルエマルション型粘着剤を、固形分の質量比(球状粘着剤:アクリルエマルション型粘着剤)が、100:75〜100:250の割合で含有する粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層からなる粘着剤層付剥離シートの前記粘着剤層と、表面基材とを、ニップロールを用いて貼合して、貼合体を得る工程である。
本発明に用いる粘着剤層付剥離シートは、第1の剥離シートと、該第1の剥離シートの剥離面側に形成された粘着剤層からなるシートである。
第1の剥離シートとしては、粘着剤層を担持でき、粘着剤層との間で剥離性を有するものであれば特に制限されず、公知のものを用いることができる。例えば、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙等の紙基材、これらの紙基材にポリエチレン等の熱可塑性樹脂をラミネートして得られるラミネート紙、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリブテンフィルム、ポリブタジエンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、塩化ビニル共重合体フィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリウレタンフィルム、エチレン酢酸ビニルフィルム、アイオノマー樹脂フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体フィルム、エチレン・(メタ)アクリル酸エステル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム等が用いられる。また、これらの架橋フィルムも用いられる。さらに、これらの積層フィルムであってもよい。
このような球状粘着剤としては、アクリル系重合体の球状粒子を粘着剤成分とするアクリル系球状粘着剤や、ゴム質重合体の球状微粒子を粘着剤成分とするゴム系球状粘着剤が挙げられる。なかでも、再剥離性や粘着性を制御し易いことから、アクリル系球状粘着剤が好ましい。
内部架橋剤とは、重合時に、重合体分子内に架橋構造を導入し得る反応性単量体をいう。一方、外部架橋剤とは、重合体分子内に存在する架橋性官能基と反応して架橋構造を導入し得る化合物をいう。
内部架橋剤を用いる場合、内部架橋剤を単量体混合物中に配合する。内部架橋剤の配合量は、単量体成分100質量部に対して、5質量部以下が好ましい。
外部架橋剤は、一種単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
外部架橋剤を用いる場合、外部架橋剤を、得られた重合反応溶液または分散液に配合する。外部架橋剤の配合量は、重合体100質量部に対して5質量部以下が好ましい。
重合開始剤は、一種を単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
重合開始剤の使用量は、単量体成分100質量部に対して0.1〜1.2質量部が好ましく、0.2〜1.0質量部がより好ましい。
用いる懸濁安定剤としては、ポリアクリル酸、ゼラチン、デンプン、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ポリアクリルアミド等の水溶性ポリマー;アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム、脂肪酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキレンジスルホン酸ジナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、モノアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸エステルナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、メラミン樹脂スルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)ブロックコポリマー等のノニオン性界面活性剤;等が挙げられる。
懸濁安定剤は、一種を単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
懸濁安定剤の使用量は、単量体成分100質量部に対して0.1〜20質量部が好ましく、0.2〜15質量部がより好ましい。
連鎖移動剤としては、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、トリクロロブロモメタン等が挙げられる。
連鎖移動剤は、一種を単独で、あるいは二種以上を組み合わせて用いることができる。
連鎖移動剤の使用量は、単量体成分100質量部に対して0.001〜0.1質量部が好ましい。
このような(メタ)アクリル酸エステル系重合体としては、アクリル酸エステル系単量体一種以上を重合させることで得られる単独重合体若しくは共重合体、またはアクリル酸エステル系単量体とその他の単量体を重合させることで得られる共重合体が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル系重合体を製造する際に用いる単量体としては、アクリル系球状粘着剤の中で示したものと同様のものが挙げられる。
内部架橋剤や外部架橋剤としては、先に球状粘着剤の説明の中で例示したものと同様のものが挙げられる。
例えば、乳化剤を含む水性媒体中に、所定の単量体を加えて乳化処理を行い、重合開始剤の存在下に乳化重合を行うことで、アクリル系エマルション型粘着剤を製造することができる。
乳化処理としては、高圧ホモジナイザー処理や超音波処理等が挙げられる。
重合開始剤としては、有機過酸化物、アゾ系化合物、過硫酸塩、各種レドックス系触媒等の乳化ラジカル重合において通常使用される重合開始剤が挙げられる。
重合反応温度は、30〜100℃が好ましく、40〜90℃がより好ましい。
アクリルエマルション型粘着剤の平均粒径は特に制限されない。平均粒径の範囲は、通常、100〜2000nm、好ましくは120〜1500nm、特に好ましくは150〜500nmである。
アクリルエマルション型粘着剤の固形分の含有量が、球状粘着剤の固形分100質量部に対して75質量部未満の粘着剤組成物を用いると、表面基材と粘着剤層との密着性に劣る再剥離性粘着シートが得られ易くなる。一方、アクリルエマルション型粘着剤の固形分の含有量が、球状粘着剤の固形分100質量部に対して250質量部を超える粘着剤組成物を用いると、再貼付性に劣る再剥離性粘着シートが得られ易くなる。
これら添加剤の含有量は、粘着剤組成物の固形分100質量部に対して、通常、10質量部以下、好ましくは、1〜5質量部である。
粘着剤組成物の塗布量は、乾燥後において、通常、0.5〜50g/m2、好ましくは1〜30g/m2、特に好ましくは3〜20g/m2となる量である。
以上のようにして、本発明に用いる再剥離性粘着シートを得ることができる。
本発明に用いる表面基材としては、粘着剤層を担持できるものであれば特に制限されず、再剥離性粘着シートの表面基材として公知のものが挙げられる。
これらの表面基材は、印刷性を付与するために、粘着剤層とは反対側の面に、各種印刷方式に対応するインク受理層を設けたものであってもよい。
工程(I)においては、前記粘着剤層付剥離シートの粘着剤層と、前記表面基材とを、ニップロールを用いて貼合することで、貼合体を得る。
線圧が10N/cm以上であることで、表面基材と粘着剤層との密着性に優れる再剥離性粘着シートが得られ易くなる。一方、線圧が95N/cm以下であることで、接着性や再貼付性に優れる再剥離性粘着シートが得られ易くなる。
工程(II)は、工程(I)で得られた貼合体中の第1の剥離シートを、粘着剤層から剥離する工程である。
剥離装置としては、例えば、特開2010−174156号公報に記載の剥離用のニップロールを備える装置等が挙げられる。
工程(I)を終えてから、工程(II)を行うまでの時間は、200時間以内が好ましく、24時間以内がより好ましい。
工程(III)は、工程(II)で露出した粘着剤層と、第2の剥離シートとを、ニップロールを用いて貼合する工程である。
第2の剥離シートとしては、第1の剥離シートとして説明したものと同様のものが挙げられる。
本発明においては、第2の剥離シートとして、工程(II)で剥離した第1の剥離シートを再び用いてもよいし、第1の剥離シートとは別の剥離シートを用いてもよい。
線圧が10N/cm以上であることで、表面基材と粘着剤層との密着性に優れる再剥離性粘着シートが得られ易くなる。一方、線圧が95N/cm以下であることで、接着性や再貼付性に優れる再剥離性粘着シートが得られ易くなる。
工程(I)を終えてから、工程(III)を終えるまでの時間は、200時間以内が好ましく、24時間以内がより好ましい。
なお、図1、図2において、矢印は、再剥離性粘着シート等が搬送される方向を表す。
貼合装置1を用いることで、剥離後の再剥離性粘着シート(2a)と、剥離フィルム(3a)とが貼合されてなる再剥離性粘着シート(4a)が得られる。
貼合装置2を用いることで、剥離後の再剥離性粘着シート(2b)と、剥離フィルム(3c)とが貼合されてなる再剥離性粘着シート(4b)が得られる。
このときの線圧は、好ましくは10〜95N/cm、より好ましくは15〜90N/cmである。
本発明によって得られる再剥離性粘着シートは、上記の粘着剤組成物を使用し、かつ、上記工程(I)〜(III)を有する方法によって得られるものである。本発明の方法により得られる再剥離性粘着シートは、転写法によって製造されるものではあり、剥離シート側の粘着剤層の表面に十分な凹凸を生じさせ、表面基材側の粘着剤層の表面を比較的平らにすることができる。
この結果、本発明によれば、接着性、基材密着性及び再貼付性のすべてに優れる再剥離性粘着シートを効率よく得ることができる。
本発明により得られる再剥離性粘着シートは、被着体から再剥離するときに、糊残りや被着体の破損等の問題がなく、きれいに剥離できる。
また、剥離シートを剥がした後、複数枚の再剥離性粘着シートを重ねて積層体にすることで、粘着メモシートを得ることもできる。
各例中の部及び%は、特に断りのない限り、質量基準である。
各例で用いた化合物を以下に示す。
モノマー(A):2−エチルヘキシルアクリレート
モノマー(B):アクリル酸
懸濁安定剤(A):メチルセルロース
懸濁安定剤(B):ポリアクリル酸(重量平均分子量10,000)
懸濁安定剤(C):ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル
重合開始剤(A):過酸化ベンゾイル
内部架橋剤(A):ポリエチレングリコールジメタクリレート
分散剤(A):カルボキシルメチルセルロース
製造例1で得た球状粘着剤の損失正接の測定方法を以下に示す。
球状粘着剤を脱イオン水にて希釈し、次いで、濾紙(東洋濾紙社製、定性濾紙No.101)を用いて濾過分離した。これを用いて、約2mm厚の板状に成膜して測定試料を作製した。
動的粘弾性測定装置(オリエンテック製 RHEOVIBRONDDV−25FP)を用いて、上記試料を40℃、周波数1Hzで剪断変形させ、損失弾性率と貯蔵弾性率の比を求めた。
モノマー(A)98部、モノマー(B)2部、懸濁安定剤(A)4部、懸濁安定剤(B)2部、懸濁安定剤(C)4部、重合開始剤(A)1部、及び内部架橋剤(A)0.15部を、イオン交換水260部中に加え、80℃で5時間懸濁重合を行うことで、平均粒径40μm、固形分濃度30%の球状粘着剤を得た。この球状粘着剤の損失正接は0.15であった。
製造例1で得た球状粘着剤の固形分100部に対して、アクリル系エマルション型粘着剤(東洋インキ製造社製、商品名「オリバインBPW5320」、固形分58.5%)342部、及び、分散剤(A)2部をイオン交換水65部に溶解して得られた溶液を加え、混合することで、粘着剤組成物を得た。
製造例2で得た粘着剤組成物を、剥離シート(リンテック社製、商品名:SP−8Kアオ、シリコーン樹脂で剥離処理したグラシン紙)の剥離面上に、ロールナイフコーターを用いて、乾燥後の塗布量が10g/m2になるように塗工し、次いで、90℃で2分間乾燥させて粘着剤層を形成した。
次いで、粘着剤層上に、坪量64g/m2の上質紙を重ね、ニップロール〔直径25cmの表面がクロムメッキ処理された金属ロール/直径25cmの硬度85°のシリコーンゴムロール〕を用いて、65N/cmの線圧をかけて貼合(工程(I))して、貼合体(A)を得た。
実施例1に記載の方法により再剥離性粘着シート(A)を得た後、前記ニップロールを用いて、再剥離性粘着シート(A)を65N/cmの線圧で加圧(工程(IV))し、再剥離性粘着シート(B)を得た。
実施例1に記載の方法により貼合体(A)を得た後、貼合体(A)を25℃で7日間放置してから、剥離シートの剥離(工程(II))と工程(II)で剥離した剥離シートの再貼合(工程(III))を行ったことを除き、実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート(C)を得た。
実施例1に記載の方法により貼合体(A)を得た後、貼合体(A)を25℃で20日間放置してから、剥離シートの剥離(工程(II))と工程(II)で剥離した剥離シートの再貼合(工程(III))を行ったことを除き、実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート(D)を得た。
実施例1の工程(III)において、貼合に使用する剥離シートに、工程(II)で剥離した剥離シートの代わりに、別の剥離シート(リンテック社製、商品名:SP−8E、上質紙にポリラミ加工を施し、同加工面にシリコーン樹脂で剥離処理して得た剥離紙)を用いたことを除き、実施例1と同様にして、再剥離性粘着シート(E)を得た。
実施例1に記載の方法により貼合体(A)を得、剥離シートの剥離(工程(II))と剥離シートの貼合(工程(III))を行わずに、これを再剥離性粘着シート(F)とした。
実施例1に記載の方法により貼合体(A)を得た後、貼合体(A)を25℃で20日間放置してから、65N/cmの線圧で加圧(工程(IV))し、再剥離性粘着シート(G)を得た。
再剥離性粘着シート(A)〜(G)を、それぞれ、25mm×50mmの大きさに切断して試験片を作製した。次いで、各試験片の剥離シートを剥がして、ダンボール(王子製紙製、K7ライナー)に貼り、その上を2kgローラーで一往復させて圧着した。これを、40℃、乾燥条件下に7日間静置し、試験片の状態を観察し、以下の基準で接着性を評価した。
(評価基準)
○:浮きがない。
△:一部で浮きが発生している。
×:試験片が剥がれて落下している。
再剥離性粘着シート(A)〜(G)を、それぞれ、25mm×50mmの大きさに切断して試験片を作製した。次いで、各試験片の剥離シートを剥がして、ダンボール(王子製紙製、K7ライナー)に貼り、その上を2kgローラーで一往復させて圧着した。これを、40℃、相対湿度80%条件下に7日間静置した後、試験片をダンボールから剥離した。ダンボール表面への粘着剤の転着を観察し、以下の基準で基材密着性を評価した。
(評価基準)
○:粘着剤の転着がない。
△:一部で粘着剤の転着が発生している。
×:全面で粘着剤の転着が発生している。
再剥離性粘着シート(A)〜(G)を、それぞれ、25mm×50mmの大きさに切断して試験片を作製した。次いで、各試験片の剥離シートを剥がして、上質紙(日本製紙製)に貼り、その上を2kgローラーで一往復させて圧着した。圧着直後に試験片を上質紙から剥離し、試験片のカールの程度を観察し、以下の基準で再貼付性を評価した。
(評価基準)
○:カールがほぼない。
△:ややカールがあるが、再貼付可能である。
×:カールが大きく、再貼付ができない。
実施例1〜5で得られた再剥離性粘着シート(A)〜(E)は、接着性、基材密着性及び再貼付性のいずれも良好な評価結果を与え、これらのバランスに優れる再剥離性粘着シートである。
一方、剥離シートの剥離と再貼合を行わなかった比較例1、2の再剥離性粘着シート(F)、(G)は、いずれも基材密着性に劣るものである。
2a,2b・・・剥離後の再剥離性粘着シート
3a,3b,3c・・・剥離フィルム
4a,4b・・・再剥離性粘着シート
5a,5b,5c,5d・・・剥離用ニップロール
6a,6b,6c,6d・・・ガイドロール
7a,7b,7c,7d・・・貼合用ニップロール
8・・・巻取りロール
9・・・巻出しロール
A・・・剥離機構
B・・・貼合機構
Claims (6)
- 第1の剥離シート、及び前記第1の剥離シートの剥離面側に、球状粘着剤及びアクリルエマルション型粘着剤を含有する粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層からなる粘着剤層付剥離シートの前記粘着剤層と、表面基材とを、ニップロールを用いて貼合して、貼合体を得る工程(I)、
工程(I)で得られた貼合体中の第1の剥離シートを、粘着剤層から剥離する工程(II)、及び、
工程(II)で露出した粘着剤層と、第2の剥離シートとを、ニップロールを用いて貼合する工程(III)
を有することを特徴とする、再剥離性粘着シートの製造方法。 - 前記球状粘着剤及びアクリルエマルション型粘着剤の固形分の質量比(球状粘着剤:アクリルエマルション型粘着剤)が100:75〜100:250の割合である、請求項1に記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
- 前記球状粘着剤の40℃における損失正接(tanδ)が、0.10〜0.40である、請求項1または2に記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
- 工程(I)において、表面基材と粘着剤層とを貼合するときの線圧が、10〜95N/cmである、請求項1〜3のいずれかに記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
- 工程(III)において、第2の剥離シートと粘着剤層とを貼合するときの線圧が、10〜95N/cmである、請求項1〜4のいずれかに記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
- 工程(I)を終えてから、工程(III)を終えるまでの時間が200時間以内である、請求項1〜5のいずれかに記載の再剥離性粘着シートの製造方法。
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