JP2888331B2 - 貼合せウエブの加工方法及び加工装置 - Google Patents
貼合せウエブの加工方法及び加工装置Info
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- JP2888331B2 JP2888331B2 JP9058096A JP9058096A JP2888331B2 JP 2888331 B2 JP2888331 B2 JP 2888331B2 JP 9058096 A JP9058096 A JP 9058096A JP 9058096 A JP9058096 A JP 9058096A JP 2888331 B2 JP2888331 B2 JP 2888331B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、貼合せウエブの一
方のウエブに加工を施すための加工方法及び加工装置に
関し、具体的には例えば、粘着面にその保護のために剥
離紙を貼り合わせたワッペン、ラベル、宅配便伝票等の
タック紙において、剥離紙にその剥離を容易にするため
にスリット加工を施すための加工方法及び加工装置に関
する。
方のウエブに加工を施すための加工方法及び加工装置に
関し、具体的には例えば、粘着面にその保護のために剥
離紙を貼り合わせたワッペン、ラベル、宅配便伝票等の
タック紙において、剥離紙にその剥離を容易にするため
にスリット加工を施すための加工方法及び加工装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】貼合せウエブの一方のウエブにスリット
加工を施す一つの方法として、貼合せウエブに、貼合せ
状態のまま、ローラ上で一方側から固定ナイフや回転ス
コアカッター等を切込み深さの制限下に押し付けること
により、一方のウエブのみにスリットを入れる方法が知
られている。しかし、この方法では、貼合せウエブの内
の一方のウエブのみを過不足なく精密に切断することや
多条切断の場合に多数の刃で均一な深さに正確に切断す
ることが極めて困難であり、しかも一方側からのみの切
断のためにウエブの切り口の品質が低下する等の問題が
あった。
加工を施す一つの方法として、貼合せウエブに、貼合せ
状態のまま、ローラ上で一方側から固定ナイフや回転ス
コアカッター等を切込み深さの制限下に押し付けること
により、一方のウエブのみにスリットを入れる方法が知
られている。しかし、この方法では、貼合せウエブの内
の一方のウエブのみを過不足なく精密に切断することや
多条切断の場合に多数の刃で均一な深さに正確に切断す
ることが極めて困難であり、しかも一方側からのみの切
断のためにウエブの切り口の品質が低下する等の問題が
あった。
【0003】前記問題を解決する方法として、貼合せウ
エブを二つのウエブに一旦分離し、一方のウエブにスリ
ット加工を施した後にこれと他方のウエブを再び貼り合
わせる方法が知られている。
エブを二つのウエブに一旦分離し、一方のウエブにスリ
ット加工を施した後にこれと他方のウエブを再び貼り合
わせる方法が知られている。
【0004】しかし、加工の対象となる前記貼合せウエ
ブは、元は別々に設けられた二つの原材料ロールから各
ウエブを引き出して貼り合わせたものであり、その性質
は、前記貼合せ時における各ウエブの張力制御による張
力バランスの状況により異なり、また各ウエブの材質の
伸び強度(伸びに対する張力=ばね定数)にも大きく影
響される。
ブは、元は別々に設けられた二つの原材料ロールから各
ウエブを引き出して貼り合わせたものであり、その性質
は、前記貼合せ時における各ウエブの張力制御による張
力バランスの状況により異なり、また各ウエブの材質の
伸び強度(伸びに対する張力=ばね定数)にも大きく影
響される。
【0005】そこで、仮に両ウエブを単に2枚合わせた
ものを分離し、再び合わせるだけであれば、分離後の各
ウエブの張力は、各ウエブを各々全く同じ長さだけ引き
出せば、前記合せ工程における張力バランスどおりのも
のとなり、再び合わせた後に全体に張力を加えれば、各
ウエブの張力は、加えた張力が各ウエブの材質の伸び強
度に応じて按分されたものとなるので、一方のウエブが
いかに伸び易い材質のものであっても0以上の小さな張
力を呈し、弛むことはない。
ものを分離し、再び合わせるだけであれば、分離後の各
ウエブの張力は、各ウエブを各々全く同じ長さだけ引き
出せば、前記合せ工程における張力バランスどおりのも
のとなり、再び合わせた後に全体に張力を加えれば、各
ウエブの張力は、加えた張力が各ウエブの材質の伸び強
度に応じて按分されたものとなるので、一方のウエブが
いかに伸び易い材質のものであっても0以上の小さな張
力を呈し、弛むことはない。
【0006】しかし、実際の貼合せウエブでは、両ウエ
ブは、単に合わされたものではなく、粘着剤を介して貼
り合わされているので、その分離時には各ウエブに粘着
剤の粘着強度に応じた同じ大きさの剥離張力が作用して
前記張力の上に加わり、両ウエブは、それらの材質の伸
び強度の差に応じて、分離時に伸びの差を生じることに
なる。この状況を図面に基づいて説明すると、図4は従
来技術に係る貼合せウエブの加工装置の正常運転状態に
おける要部側面図、図5及び図6は何れも図4に示す従
来技術に係る貼合せウエブの加工装置の異常運転状態に
おける要部側面図であり、同図において、巻戻し原反
(図示せず)から引き出された貼合せウエブW1 は、マ
スターローラ4と第1ニップローラ5との第1ニップ点
に供給され、第1ニップ点の出口で第1ニップローラ5
側のウエブAとマスターローラ4側のウエブBに分離さ
れる。分離後のウエブAは、スリッター等からなる加工
部(図示せず)に導かれて所要の加工を施された後にマ
スターローラ4と第2ニップローラ9との第2ニップ点
に導かれ、第2ニップ点で分離後のウエブBと貼り合わ
され、第2ニップ点の出口で一つの貼合せウエブW2 と
して引き出される。
ブは、単に合わされたものではなく、粘着剤を介して貼
り合わされているので、その分離時には各ウエブに粘着
剤の粘着強度に応じた同じ大きさの剥離張力が作用して
前記張力の上に加わり、両ウエブは、それらの材質の伸
び強度の差に応じて、分離時に伸びの差を生じることに
なる。この状況を図面に基づいて説明すると、図4は従
来技術に係る貼合せウエブの加工装置の正常運転状態に
おける要部側面図、図5及び図6は何れも図4に示す従
来技術に係る貼合せウエブの加工装置の異常運転状態に
おける要部側面図であり、同図において、巻戻し原反
(図示せず)から引き出された貼合せウエブW1 は、マ
スターローラ4と第1ニップローラ5との第1ニップ点
に供給され、第1ニップ点の出口で第1ニップローラ5
側のウエブAとマスターローラ4側のウエブBに分離さ
れる。分離後のウエブAは、スリッター等からなる加工
部(図示せず)に導かれて所要の加工を施された後にマ
スターローラ4と第2ニップローラ9との第2ニップ点
に導かれ、第2ニップ点で分離後のウエブBと貼り合わ
され、第2ニップ点の出口で一つの貼合せウエブW2 と
して引き出される。
【0007】前記構成において、貼合せウエブW1 を構
成する両ウエブA、Bが互いに全く同じ伸び特性のもの
であれば、分離時の剥離張力によって両ウエブA、B間
に伸びの差は生じず、図4に示すように、分離後の両ウ
エブA、Bの何れにも弛みは発生しないので加工装置は
正常に運転される。しかしながら、ウエブAがウエブB
に比して少しでも強く伸びにくい場合、図5に示すよう
に、分離に伴う両ウエブA、Bの伸びの差が累積して弱
い方のウエブBに弛みを生じると共に両ウエブA、Bの
分離点が次第に強い方のウエブA側に移動して行き、そ
の内にウエブBが加工部に喰い込んで破断等を生じ、運
転不能となる。また、前記とは逆に、ウエブAがウエブ
Bに比して少しでも弱く伸び易い場合、図6に示すよう
に、分離に伴って弱い方のウエブAに弛みを生じると共
に両ウエブA、Bの分離点が次第に強い方のウエブB側
に移動して行き、その内にウエブAが第2ニップ点に喰
い込んで運転不能に至ることになる。
成する両ウエブA、Bが互いに全く同じ伸び特性のもの
であれば、分離時の剥離張力によって両ウエブA、B間
に伸びの差は生じず、図4に示すように、分離後の両ウ
エブA、Bの何れにも弛みは発生しないので加工装置は
正常に運転される。しかしながら、ウエブAがウエブB
に比して少しでも強く伸びにくい場合、図5に示すよう
に、分離に伴う両ウエブA、Bの伸びの差が累積して弱
い方のウエブBに弛みを生じると共に両ウエブA、Bの
分離点が次第に強い方のウエブA側に移動して行き、そ
の内にウエブBが加工部に喰い込んで破断等を生じ、運
転不能となる。また、前記とは逆に、ウエブAがウエブ
Bに比して少しでも弱く伸び易い場合、図6に示すよう
に、分離に伴って弱い方のウエブAに弛みを生じると共
に両ウエブA、Bの分離点が次第に強い方のウエブB側
に移動して行き、その内にウエブAが第2ニップ点に喰
い込んで運転不能に至ることになる。
【0008】このような問題を解決する方法として、例
えば、分離後の各ウエブにダンサーローラを沿接させる
と共に各ウエブについて個別に適当な張力制御を行なう
方法がある。この状況を具体例で説明すると、図7は従
来技術に係る他の貼合せウエブの加工装置の概要側面図
であり、同図において、巻戻し原反(図示せず)から引
き出された貼合せウエブW1 は、マスターローラ4と第
1ニップローラ5との第1ニップ点に供給され、第1ニ
ップ点の出口で第1ニップローラ5側のウエブAとマス
ターローラ4側のウエブBに分離される。分離後のウエ
ブAはダンサーローラ21で張力制御されると共に他の
マスターローラ22と第2ニップローラ9との第2ニッ
プ点に導かれ、また分離後のウエブBはダンサーローラ
23で張力制御されると共に加工部であるスリッター6
に導かれ、スリット加工を施された後に第2ニップ点に
導かれてウエブAと貼り合わされ、第2ニップ点の出口
で一つの貼合せウエブW2 として引き出されるものであ
る。
えば、分離後の各ウエブにダンサーローラを沿接させる
と共に各ウエブについて個別に適当な張力制御を行なう
方法がある。この状況を具体例で説明すると、図7は従
来技術に係る他の貼合せウエブの加工装置の概要側面図
であり、同図において、巻戻し原反(図示せず)から引
き出された貼合せウエブW1 は、マスターローラ4と第
1ニップローラ5との第1ニップ点に供給され、第1ニ
ップ点の出口で第1ニップローラ5側のウエブAとマス
ターローラ4側のウエブBに分離される。分離後のウエ
ブAはダンサーローラ21で張力制御されると共に他の
マスターローラ22と第2ニップローラ9との第2ニッ
プ点に導かれ、また分離後のウエブBはダンサーローラ
23で張力制御されると共に加工部であるスリッター6
に導かれ、スリット加工を施された後に第2ニップ点に
導かれてウエブAと貼り合わされ、第2ニップ点の出口
で一つの貼合せウエブW2 として引き出されるものであ
る。
【0009】しかし、張力制御に頼る前記加工方法は、
ある張力バランスの範囲内であれば実施可能であるが、
その範囲を越えると、弱く伸び易い方のウエブの伸びが
処理長さに伴って累積して行くので、それによる弛みを
完全に吸収するにはダンサーローラに無限大にも近い極
めて大きなストロークを与える必要があり、実用上、実
施不可能となる。また、前記のような弱い方のウエブの
伸びの累積を止めるには、強く伸びにくい方のウエブに
弱い方のウエブの伸び以上の伸びを生じさせる張力を加
えればよいが、両ウエブの材質の伸び強度に極端な差が
あり、しかも強い方のウエブが極めて大きな伸び強度の
材質からなる場合はこのウエブに無限大にも近い極めて
大きな張力を加える必要があり、これも実用上、実施不
可能となる。
ある張力バランスの範囲内であれば実施可能であるが、
その範囲を越えると、弱く伸び易い方のウエブの伸びが
処理長さに伴って累積して行くので、それによる弛みを
完全に吸収するにはダンサーローラに無限大にも近い極
めて大きなストロークを与える必要があり、実用上、実
施不可能となる。また、前記のような弱い方のウエブの
伸びの累積を止めるには、強く伸びにくい方のウエブに
弱い方のウエブの伸び以上の伸びを生じさせる張力を加
えればよいが、両ウエブの材質の伸び強度に極端な差が
あり、しかも強い方のウエブが極めて大きな伸び強度の
材質からなる場合はこのウエブに無限大にも近い極めて
大きな張力を加える必要があり、これも実用上、実施不
可能となる。
【0010】また、別の解決方法として、特公平4−6
2985号公報に、貼合せウエブを互いに接触する一対
の駆動サクションローラで分離すると共に分離された各
ウエブを各サクションローラに沿接させて送るようにし
た分離機構を含む加工装置が提案されている。この加工
装置によれば、一対の駆動サクションローラの吸気圧の
作用により既述のような両ウエブの分離点の移動を防ぐ
ことはできるが、各サクションローラの駆動機構や吸気
機構等のために構造が複雑となり、コストも高くなる。
さらに、前記加工装置では、再貼合せ後の貼合せウエブ
の引出しに際して、スリットされないウエブは一方の駆
動サクションローラに沿接されるのに対して、スリット
されたウエブは前記サクションローラと接触する非駆動
のニップローラに沿接されることから、貼合せウエブの
引出しに係るパスラインの角度によっては前記サクショ
ンローラとニップローラとに周速差が生じると共に分離
中の両ウエブに速度差が生じ、そのために前記加工装置
は貼合せウエブの性質によって適用範囲が制限され、両
ウエブの材質が一定組合せ条件内のもの又は材質の伸び
強度比が一定範囲内のものに限定的に適用されるもので
あった。
2985号公報に、貼合せウエブを互いに接触する一対
の駆動サクションローラで分離すると共に分離された各
ウエブを各サクションローラに沿接させて送るようにし
た分離機構を含む加工装置が提案されている。この加工
装置によれば、一対の駆動サクションローラの吸気圧の
作用により既述のような両ウエブの分離点の移動を防ぐ
ことはできるが、各サクションローラの駆動機構や吸気
機構等のために構造が複雑となり、コストも高くなる。
さらに、前記加工装置では、再貼合せ後の貼合せウエブ
の引出しに際して、スリットされないウエブは一方の駆
動サクションローラに沿接されるのに対して、スリット
されたウエブは前記サクションローラと接触する非駆動
のニップローラに沿接されることから、貼合せウエブの
引出しに係るパスラインの角度によっては前記サクショ
ンローラとニップローラとに周速差が生じると共に分離
中の両ウエブに速度差が生じ、そのために前記加工装置
は貼合せウエブの性質によって適用範囲が制限され、両
ウエブの材質が一定組合せ条件内のもの又は材質の伸び
強度比が一定範囲内のものに限定的に適用されるもので
あった。
【0011】一方、タック紙等における剥離紙をさらに
剥し易くする等のために、貼合せウエブにおける一方の
ウエブのスリット加工に際してスリットに僅かに隙間を
開けることが必要とされる場合があるが、そのような加
工は前記の従来技術では何れも実施不可能であった。
剥し易くする等のために、貼合せウエブにおける一方の
ウエブのスリット加工に際してスリットに僅かに隙間を
開けることが必要とされる場合があるが、そのような加
工は前記の従来技術では何れも実施不可能であった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、従来
技術における以上のような欠点に鑑み、貼合せウエブの
一方のウエブに加工を施すに際して、種々の貼合せウエ
ブにそれを構成する各ウエブの材質の組合せ条件や伸び
強度比の範囲等に応じて容易に適用できると共に、分離
後における伸び強度の小さな材質のウエブの伸びの累積
及びそれによるウエブの弛みの発生を低コストで容易に
防止し、それによって均質で安定した高品質の加工貼合
せウエブ製品を得ることができる貼合せウエブの加工方
法と、その加工方法を複雑な駆動機構や分離機構等に依
らずに極めて簡素な構造により、煩雑な保守作業なしに
効果的に実施することができる貼合せウエブの加工装置
を提供することにある。
技術における以上のような欠点に鑑み、貼合せウエブの
一方のウエブに加工を施すに際して、種々の貼合せウエ
ブにそれを構成する各ウエブの材質の組合せ条件や伸び
強度比の範囲等に応じて容易に適用できると共に、分離
後における伸び強度の小さな材質のウエブの伸びの累積
及びそれによるウエブの弛みの発生を低コストで容易に
防止し、それによって均質で安定した高品質の加工貼合
せウエブ製品を得ることができる貼合せウエブの加工方
法と、その加工方法を複雑な駆動機構や分離機構等に依
らずに極めて簡素な構造により、煩雑な保守作業なしに
効果的に実施することができる貼合せウエブの加工装置
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決のため
に、本発明に係る貼合せウエブの加工方法は、マスター
ローラに第1ニップローラ及び第2ニップローラを接触
させて第1ニップ点及び第2ニップ点を各々形成すると
共に第1ニップ点の出口から第2ニップ点に至る間に加
工部を設け、長尺の貼合せウエブを第1ニップ点に連続
的に供給すると共に第1ニップ点の出口で第1ニップロ
ーラ側のウエブとマスターローラ側のウエブに分離し、
マスターローラ側のウエブを第2ニップ点に導くと共
に、第1ニップローラ側のウエブを加工部に導いてこれ
に加工を施した後に第2ニップローラに沿って第2ニッ
プ点に導き、第2ニップ点で両ウエブを再び貼り合わせ
ると共に第2ニップ点の出口で一つの貼合せウエブとし
て連続的に引き出すようにした加工方法において、マス
ターローラ、第1ニップローラ及び第2ニップローラを
非駆動のフリーローラで構成すると共に、第1ニップ点
及び第2ニップ点における貼合せウエブの供給及び引出
しに係る少なくとも一方のパスラインを当該ニップ点に
おける接線に対して角度調節するようにしたことを特徴
としている。
に、本発明に係る貼合せウエブの加工方法は、マスター
ローラに第1ニップローラ及び第2ニップローラを接触
させて第1ニップ点及び第2ニップ点を各々形成すると
共に第1ニップ点の出口から第2ニップ点に至る間に加
工部を設け、長尺の貼合せウエブを第1ニップ点に連続
的に供給すると共に第1ニップ点の出口で第1ニップロ
ーラ側のウエブとマスターローラ側のウエブに分離し、
マスターローラ側のウエブを第2ニップ点に導くと共
に、第1ニップローラ側のウエブを加工部に導いてこれ
に加工を施した後に第2ニップローラに沿って第2ニッ
プ点に導き、第2ニップ点で両ウエブを再び貼り合わせ
ると共に第2ニップ点の出口で一つの貼合せウエブとし
て連続的に引き出すようにした加工方法において、マス
ターローラ、第1ニップローラ及び第2ニップローラを
非駆動のフリーローラで構成すると共に、第1ニップ点
及び第2ニップ点における貼合せウエブの供給及び引出
しに係る少なくとも一方のパスラインを当該ニップ点に
おける接線に対して角度調節するようにしたことを特徴
としている。
【0014】また、本発明に係る貼合せウエブの加工装
置は、マスターローラと、マスターローラと接触して第
1ニップ点を形成する第1ニップローラと、マスターロ
ーラと接触して第2ニップ点を形成する第2ニップロー
ラと、第1ニップ点の出口から第2ニップ点に至る間に
設けた加工部とからなり、長尺の貼合せウエブを第1ニ
ップ点に連続的に供給すると共に第1ニップ点の出口で
第1ニップローラ側のウエブとマスターローラ側のウエ
ブに分離し、マスターローラ側のウエブをマスターロー
ラに沿って第2ニップ点に導くと共に、第1ニップロー
ラ側のウエブを加工部に導いてこれに加工を施した後に
第2ニップローラに沿って第2ニップ点に導き、第2ニ
ップ点で両ウエブを再び貼り合わせると共に第2ニップ
点の出口で一つの貼合せウエブとして連続的に引き出す
ようにした加工装置において、マスターローラ、第1ニ
ップローラ及び第2ニップローラを非駆動のフリーロー
ラで構成すると共に、第1ニップ点及び第2ニップ点に
おける貼合せウエブの供給及び引出しに係る少なくとも
一方のパスラインを当該ニップ点における接線に対して
角度調節するパスライン調節手段を設けたことを特徴と
している。
置は、マスターローラと、マスターローラと接触して第
1ニップ点を形成する第1ニップローラと、マスターロ
ーラと接触して第2ニップ点を形成する第2ニップロー
ラと、第1ニップ点の出口から第2ニップ点に至る間に
設けた加工部とからなり、長尺の貼合せウエブを第1ニ
ップ点に連続的に供給すると共に第1ニップ点の出口で
第1ニップローラ側のウエブとマスターローラ側のウエ
ブに分離し、マスターローラ側のウエブをマスターロー
ラに沿って第2ニップ点に導くと共に、第1ニップロー
ラ側のウエブを加工部に導いてこれに加工を施した後に
第2ニップローラに沿って第2ニップ点に導き、第2ニ
ップ点で両ウエブを再び貼り合わせると共に第2ニップ
点の出口で一つの貼合せウエブとして連続的に引き出す
ようにした加工装置において、マスターローラ、第1ニ
ップローラ及び第2ニップローラを非駆動のフリーロー
ラで構成すると共に、第1ニップ点及び第2ニップ点に
おける貼合せウエブの供給及び引出しに係る少なくとも
一方のパスラインを当該ニップ点における接線に対して
角度調節するパスライン調節手段を設けたことを特徴と
している。
【0015】前記構成の加工方法及び加工装置におい
て、何れも非駆動のフリーローラからなるマスターロー
ラ、第1ニップローラ及び第2ニップローラは、第2ニ
ップ点の出口における貼合せウエブの引出しに連れて回
転させられる。
て、何れも非駆動のフリーローラからなるマスターロー
ラ、第1ニップローラ及び第2ニップローラは、第2ニ
ップ点の出口における貼合せウエブの引出しに連れて回
転させられる。
【0016】第1ニップ点における貼合せウエブの供給
に係るパスラインを第1ニップ点における接線に対して
マスターローラ側又は第1ニップローラ側に適当に角度
調節することにより、換言すれば第1ニップ点における
接線に対する貼合せウエブの供給角を適当に調節するこ
とにより、第1ニップ点の入口側で貼合せウエブにおけ
る内側のウエブと外側のウエブとに速度差を生じさせる
と共にそれらとの接触により回転させられるマスターロ
ーラと第1ニップローラとに周速差を生じさせ、それに
より貼合せウエブの分離後における弱く伸び易いウエブ
と強く伸びにくいウエブとに所要の速度差が与えられる
と共に弱い方のウエブが強い方のウエブに対して、分離
時に発生する両ウエブの伸びの差を吸収し得る分だけ速
く移送され、両ウエブは弱い方のウエブの弛みを生じさ
せないような所要の速度差を保持しながら、従って結果
的には安定した張力下に第2ニップ点で再度貼り合わさ
れる。両ウエブの前記速度差が僅か0.1〜0.2%程
度であっても、それにより強い方のウエブに大きな張力
を与えず、しかも弱い方のウエブの伸びを前記速度差で
吸収させることが可能であるが、場合によっては、弱い
方のウエブの前記伸びに対応する速度差を若干越える速
度差を両ウエブに発生させて弱い方のウエブにも少し張
力を与えることにより、その走行状態をより安定させる
ことができる。
に係るパスラインを第1ニップ点における接線に対して
マスターローラ側又は第1ニップローラ側に適当に角度
調節することにより、換言すれば第1ニップ点における
接線に対する貼合せウエブの供給角を適当に調節するこ
とにより、第1ニップ点の入口側で貼合せウエブにおけ
る内側のウエブと外側のウエブとに速度差を生じさせる
と共にそれらとの接触により回転させられるマスターロ
ーラと第1ニップローラとに周速差を生じさせ、それに
より貼合せウエブの分離後における弱く伸び易いウエブ
と強く伸びにくいウエブとに所要の速度差が与えられる
と共に弱い方のウエブが強い方のウエブに対して、分離
時に発生する両ウエブの伸びの差を吸収し得る分だけ速
く移送され、両ウエブは弱い方のウエブの弛みを生じさ
せないような所要の速度差を保持しながら、従って結果
的には安定した張力下に第2ニップ点で再度貼り合わさ
れる。両ウエブの前記速度差が僅か0.1〜0.2%程
度であっても、それにより強い方のウエブに大きな張力
を与えず、しかも弱い方のウエブの伸びを前記速度差で
吸収させることが可能であるが、場合によっては、弱い
方のウエブの前記伸びに対応する速度差を若干越える速
度差を両ウエブに発生させて弱い方のウエブにも少し張
力を与えることにより、その走行状態をより安定させる
ことができる。
【0017】同様にして、前記構成において、第2ニッ
プ点における貼合せウエブの引出しに係るパスラインを
第2ニップ点における接線に対してマスターローラ側又
は第2ニップローラ側に適当に角度調節することによ
り、換言すれば第2ニップ点における接線に対する貼合
せウエブの引出し角を適当に調節することにより、第2
ニップ点の出口側で貼合せウエブにおける内周側のウエ
ブと外周側のウエブとに速度差を生じさせると共にそれ
らとの接触により回転させられるマスターローラと第2
ニップローラとに周速差を生じさせ、それにより貼合せ
ウエブの再貼合せ前における弱い方のウエブと強い方の
ウエブとに所要の速度差が与えられると共に、前記と同
様にして、弱い方のウエブが強い方のウエブに対して、
分離時に発生する両ウエブの伸びの差を吸収し得る分だ
け速く移送される。
プ点における貼合せウエブの引出しに係るパスラインを
第2ニップ点における接線に対してマスターローラ側又
は第2ニップローラ側に適当に角度調節することによ
り、換言すれば第2ニップ点における接線に対する貼合
せウエブの引出し角を適当に調節することにより、第2
ニップ点の出口側で貼合せウエブにおける内周側のウエ
ブと外周側のウエブとに速度差を生じさせると共にそれ
らとの接触により回転させられるマスターローラと第2
ニップローラとに周速差を生じさせ、それにより貼合せ
ウエブの再貼合せ前における弱い方のウエブと強い方の
ウエブとに所要の速度差が与えられると共に、前記と同
様にして、弱い方のウエブが強い方のウエブに対して、
分離時に発生する両ウエブの伸びの差を吸収し得る分だ
け速く移送される。
【0018】なお、前記のような作用は、既述のよう
に、分離時の剥離張力により、両ウエブにおける材質上
の伸び強度の差に起因して生じる両ウエブの伸びの差の
累積を防止し得るのみならず、例えば、強い方のウエブ
が大きな張力で引き伸ばされると共に弱い方のウエブが
むしろ縮められた状態で貼り合わされている場合のよう
に、両ウエブの貼合せ時における各ウエブの張力制御に
よる張力バランスの状況に起因して生じる両ウエブの伸
びの差の累積にも好適に対応することができる。
に、分離時の剥離張力により、両ウエブにおける材質上
の伸び強度の差に起因して生じる両ウエブの伸びの差の
累積を防止し得るのみならず、例えば、強い方のウエブ
が大きな張力で引き伸ばされると共に弱い方のウエブが
むしろ縮められた状態で貼り合わされている場合のよう
に、両ウエブの貼合せ時における各ウエブの張力制御に
よる張力バランスの状況に起因して生じる両ウエブの伸
びの差の累積にも好適に対応することができる。
【0019】前記第1ニップ点及び第2ニップ点には、
貼合せウエブにおけるパスラインの角度調節に基づく既
述のような作用以外に、ニップ力による影響も発生す
る。例えば、両ウエブの材質に大きな硬さの差がある場
合、ニップ力が大きくなるほど、各ニップ点において軟
らかい方のウエブが硬い方のウエブに比して大きく押し
伸ばされ、長くなることになる。また、例えば、各ニッ
プ点を挟んで対向する両ローラの表面材料を一方はゴム
等の軟質材料で構成すると共に他方は金属等の硬質材料
で構成した場合、各ニップ点では軟質材料からなるロー
ラが変形して伸ばされると共に該ローラ全体としての周
速が他方のローラに比して低下し、それにより軟質材料
からなるローラに沿接して送られるウエブの速度が低下
することになる。したがって、貼合せウエブにおけるパ
スラインの角度調節のみならず、前記のようなニップ力
の調節や各ニップ点における両ローラの表面材料の選択
等によっても、再貼合せ後の貼合せウエブの品質を調整
することが可能である。
貼合せウエブにおけるパスラインの角度調節に基づく既
述のような作用以外に、ニップ力による影響も発生す
る。例えば、両ウエブの材質に大きな硬さの差がある場
合、ニップ力が大きくなるほど、各ニップ点において軟
らかい方のウエブが硬い方のウエブに比して大きく押し
伸ばされ、長くなることになる。また、例えば、各ニッ
プ点を挟んで対向する両ローラの表面材料を一方はゴム
等の軟質材料で構成すると共に他方は金属等の硬質材料
で構成した場合、各ニップ点では軟質材料からなるロー
ラが変形して伸ばされると共に該ローラ全体としての周
速が他方のローラに比して低下し、それにより軟質材料
からなるローラに沿接して送られるウエブの速度が低下
することになる。したがって、貼合せウエブにおけるパ
スラインの角度調節のみならず、前記のようなニップ力
の調節や各ニップ点における両ローラの表面材料の選択
等によっても、再貼合せ後の貼合せウエブの品質を調整
することが可能である。
【0020】前記加工装置には、必要に応じて、加工部
から第2ニップローラに至る第1ニップローラ側のウエ
ブの経路上に拡幅部を設けてもよく、この場合、加工を
施されたウエブは、拡幅部により所要の態様に拡幅され
た後、第2ニップローラを介して第2ニップ点に導か
れ、他方のウエブと貼り合わされる。前記拡幅部とし
て、例えば公知のスプレッダーバーやエキスパンダーロ
ーラ等が用いられる。例えば、加工部によりスリット加
工が施されたウエブに対して、好ましくは全体の張出し
位置及び全体又は部分曲率の調節可能なスプレッダーバ
ーを用いることにより、全スリットの平均幅拡げ量やス
リット位置に応じた部分的幅拡げ量の調節ができると共
に全スリットに所望の隙間を容易に開けることができ
る。
から第2ニップローラに至る第1ニップローラ側のウエ
ブの経路上に拡幅部を設けてもよく、この場合、加工を
施されたウエブは、拡幅部により所要の態様に拡幅され
た後、第2ニップローラを介して第2ニップ点に導か
れ、他方のウエブと貼り合わされる。前記拡幅部とし
て、例えば公知のスプレッダーバーやエキスパンダーロ
ーラ等が用いられる。例えば、加工部によりスリット加
工が施されたウエブに対して、好ましくは全体の張出し
位置及び全体又は部分曲率の調節可能なスプレッダーバ
ーを用いることにより、全スリットの平均幅拡げ量やス
リット位置に応じた部分的幅拡げ量の調節ができると共
に全スリットに所望の隙間を容易に開けることができ
る。
【0021】前記貼合せウエブの供給に係るパスライン
の角度調節と前記貼合せウエブの引出しに係るパスライ
ンの角度調節は、必要に応じて択一的に又は併せて実施
され、前記パスラインは、通常の場合、前記加工方法又
は加工装置による貼合せウエブの加工の実施に際して、
与えられた加工条件下に両ウエブに既述の作用が最適に
働くように予め角度設定される。
の角度調節と前記貼合せウエブの引出しに係るパスライ
ンの角度調節は、必要に応じて択一的に又は併せて実施
され、前記パスラインは、通常の場合、前記加工方法又
は加工装置による貼合せウエブの加工の実施に際して、
与えられた加工条件下に両ウエブに既述の作用が最適に
働くように予め角度設定される。
【0022】前記パスラインを角度調節するためのパス
ライン調節手段として、第1ニップ点の入口側及び第2
ニップ点の出口側の少なくとも一方に、貼合せウエブの
案内可能に且つ当該ニップ点における接線に対して変位
可能に設けた調節ローラからなるものを好適に採用する
ことができ、前記調節ローラを、例えば、マスターロー
ラの中心軸と平行な軸線を中心として揺動可能に設けて
もよい。これらの場合、前記調節ローラをこれに揺動や
直線移動等を生じさせる変位機構を介して所要の位置に
変位させることにより、前記パスラインが所要位置に角
度調節される。
ライン調節手段として、第1ニップ点の入口側及び第2
ニップ点の出口側の少なくとも一方に、貼合せウエブの
案内可能に且つ当該ニップ点における接線に対して変位
可能に設けた調節ローラからなるものを好適に採用する
ことができ、前記調節ローラを、例えば、マスターロー
ラの中心軸と平行な軸線を中心として揺動可能に設けて
もよい。これらの場合、前記調節ローラをこれに揺動や
直線移動等を生じさせる変位機構を介して所要の位置に
変位させることにより、前記パスラインが所要位置に角
度調節される。
【0023】
【実施例】図1は本発明の実施例に係る貼合せウエブの
加工装置の全体側面図、図2は図1におけるマスターロ
ーラと第1ニップローラの側面図、図3は図1における
マスターローラと第2ニップローラの側面図であり、図
2及び図3では本発明の作用を説明するためにウエブの
厚さを極端に拡大して示している。
加工装置の全体側面図、図2は図1におけるマスターロ
ーラと第1ニップローラの側面図、図3は図1における
マスターローラと第2ニップローラの側面図であり、図
2及び図3では本発明の作用を説明するためにウエブの
厚さを極端に拡大して示している。
【0024】図1において、貼合せウエブW1 は巻戻し
原反(図示せず)から引き出され、ガイドローラ1、2
及び供給側調節ローラ3を順次経てマスターローラ4と
第1ニップローラ5との第1ニップ点に供給され、第1
ニップ点の出口で第1ニップローラ5側のウエブAとマ
スターローラ4側のウエブBとに分離される。分離後の
ウエブAは第1ニップローラ5に沿接しつつスリッター
6に導かれ、所要のスリット加工を施された後、スプレ
ッダーバー7及びガイドローラ8を経てマスターローラ
4と第2ニップローラ9との第2ニップ点に導かれ、第
2ニップ点で前記分離後にマスターローラ4に沿接して
移送されたウエブBと再び貼り合わされ、第2ニップ点
の出口で引出し側調節ローラ10及びガイドローラ11
を順次経て一つの貼合せウエブW2 として引き出され
る。
原反(図示せず)から引き出され、ガイドローラ1、2
及び供給側調節ローラ3を順次経てマスターローラ4と
第1ニップローラ5との第1ニップ点に供給され、第1
ニップ点の出口で第1ニップローラ5側のウエブAとマ
スターローラ4側のウエブBとに分離される。分離後の
ウエブAは第1ニップローラ5に沿接しつつスリッター
6に導かれ、所要のスリット加工を施された後、スプレ
ッダーバー7及びガイドローラ8を経てマスターローラ
4と第2ニップローラ9との第2ニップ点に導かれ、第
2ニップ点で前記分離後にマスターローラ4に沿接して
移送されたウエブBと再び貼り合わされ、第2ニップ点
の出口で引出し側調節ローラ10及びガイドローラ11
を順次経て一つの貼合せウエブW2 として引き出され
る。
【0025】前記マスターローラ4、第1ニップローラ
5、第2ニップローラ9及び各ガイドローラ1、2、
8、11は全て非駆動のフリーローラで構成される。
5、第2ニップローラ9及び各ガイドローラ1、2、
8、11は全て非駆動のフリーローラで構成される。
【0026】前記供給側調節ローラ3及び引出し側調節
ローラ10は、パスライン調節手段として、各揺動軸1
2、13を中心に上下に揺動可能に且つ所要位置で固定
可能に設けられ、ハンドル(図示せず)の操作によりウ
ォームギヤ(図示せず)を介して前記揺動軸12、13
を回動させると共に前記供給側調節ローラ3及び/又は
引出し側調節ローラ10を所要位置に揺動させることに
より、第1ニップ点及び第2ニップ点における貼合せウ
エブW1 、W2 の供給及び引出しに係る少なくとも一方
のパスラインが当該ニップ点における水平の接線に対し
て角度調節され、換言すれば第1ニップ点及び第2ニッ
プ点における各接線に対する貼合せウエブW1 、W2 の
供給角及び/又は引出し角が調節される。なお、前記供
給側調節ローラ3及び引出し側調節ローラ10は前記揺
動以外の機構で各接線に対して変位させられてもよい。
ローラ10は、パスライン調節手段として、各揺動軸1
2、13を中心に上下に揺動可能に且つ所要位置で固定
可能に設けられ、ハンドル(図示せず)の操作によりウ
ォームギヤ(図示せず)を介して前記揺動軸12、13
を回動させると共に前記供給側調節ローラ3及び/又は
引出し側調節ローラ10を所要位置に揺動させることに
より、第1ニップ点及び第2ニップ点における貼合せウ
エブW1 、W2 の供給及び引出しに係る少なくとも一方
のパスラインが当該ニップ点における水平の接線に対し
て角度調節され、換言すれば第1ニップ点及び第2ニッ
プ点における各接線に対する貼合せウエブW1 、W2 の
供給角及び/又は引出し角が調節される。なお、前記供
給側調節ローラ3及び引出し側調節ローラ10は前記揺
動以外の機構で各接線に対して変位させられてもよい。
【0027】前記第1ニップローラ5及び第2ニップロ
ーラ9は、所要の各ニップ力下に第1ニップ点及び第2
ニップ点を形成するように各エアシリンダー14、15
によりマスターローラ4に押し付けられ、或は貼合せウ
エブW1 、W2 を最初に加工装置に通紙させる時等にマ
スターローラ4に対して所要の間隔に保持される。な
お、前記エアシリンダー14、15に代えて、例えばば
ねと手動レバーからなる機構を採用することもできる。
第1ニップ点における貼合せウエブW1 の分離のために
は第1ニップ点にあまり大きなニップ力を与える必要は
なく、また第2ニップ点における両ウエブA、Bの貼合
せのためには第2ニップ点に貼合せに適する大きさのニ
ップ力を与える必要がある。
ーラ9は、所要の各ニップ力下に第1ニップ点及び第2
ニップ点を形成するように各エアシリンダー14、15
によりマスターローラ4に押し付けられ、或は貼合せウ
エブW1 、W2 を最初に加工装置に通紙させる時等にマ
スターローラ4に対して所要の間隔に保持される。な
お、前記エアシリンダー14、15に代えて、例えばば
ねと手動レバーからなる機構を採用することもできる。
第1ニップ点における貼合せウエブW1 の分離のために
は第1ニップ点にあまり大きなニップ力を与える必要は
なく、また第2ニップ点における両ウエブA、Bの貼合
せのためには第2ニップ点に貼合せに適する大きさのニ
ップ力を与える必要がある。
【0028】前記スリッター6は、加工部として、下刃
16と、揺動軸17を中心に下刃16に対して接離可能
に設けられた上刃18とで構成され、分離後のウエブA
は、下刃16の周りをわん曲して通過する途中で上刃1
8との間で鋭利にシアーカット方式で所要の位置及び条
数にスリットされる。スリッター6にはスリット加工の
ために多少の負荷がかかるので、マスターローラ4と下
刃16とを連動機構により連動回転可能に連結すると共
に全貼合せウエブW1 、W2 の張力で下刃16を駆動す
るように構成してもよい。
16と、揺動軸17を中心に下刃16に対して接離可能
に設けられた上刃18とで構成され、分離後のウエブA
は、下刃16の周りをわん曲して通過する途中で上刃1
8との間で鋭利にシアーカット方式で所要の位置及び条
数にスリットされる。スリッター6にはスリット加工の
ために多少の負荷がかかるので、マスターローラ4と下
刃16とを連動機構により連動回転可能に連結すると共
に全貼合せウエブW1 、W2 の張力で下刃16を駆動す
るように構成してもよい。
【0029】また、ウエブAの経路上の第2ニップ点に
近い位置に配置された前記スプレッダーバー7は、拡幅
部として、全体のウエブAに対する張出し位置及び全体
又は部分曲率を自由に調節することが可能とされ、それ
により前記のようにスリット加工が施されたウエブAの
全スリットに各々所望の隙間を開ける。なお、ウエブA
にスリット加工以外の加工が施される場合は、前記スプ
レッダーバー7に代えて例えばエキスパンダーローラ等
からなる拡幅部を必要に応じて使用することができる。
近い位置に配置された前記スプレッダーバー7は、拡幅
部として、全体のウエブAに対する張出し位置及び全体
又は部分曲率を自由に調節することが可能とされ、それ
により前記のようにスリット加工が施されたウエブAの
全スリットに各々所望の隙間を開ける。なお、ウエブA
にスリット加工以外の加工が施される場合は、前記スプ
レッダーバー7に代えて例えばエキスパンダーローラ等
からなる拡幅部を必要に応じて使用することができる。
【0030】前記構成において、例えばウエブAが強く
伸びにくい材質からなると共にウエブBが弱く伸び易い
材質からなる場合に前記供給側調節ローラ3を上方に揺
動させると共に、図2に示すように、第1ニップ点にお
ける貼合せウエブW1 の供給に係るパスラインを当該ニ
ップ点における水平の接線より上方位置に変角させる
と、貼合せウエブW1 が第1ニップ点より少しの角度だ
け第1ニップローラ5側にわん曲すると共に内側のウエ
ブAより外側のウエブBの方が速くなり、それらに接し
ているマスターローラ4と第1ニップローラ5は何れも
非駆動のフリーローラであるために両ウエブA、Bの前
記速度差に応じた周速差を保持して回転する。
伸びにくい材質からなると共にウエブBが弱く伸び易い
材質からなる場合に前記供給側調節ローラ3を上方に揺
動させると共に、図2に示すように、第1ニップ点にお
ける貼合せウエブW1 の供給に係るパスラインを当該ニ
ップ点における水平の接線より上方位置に変角させる
と、貼合せウエブW1 が第1ニップ点より少しの角度だ
け第1ニップローラ5側にわん曲すると共に内側のウエ
ブAより外側のウエブBの方が速くなり、それらに接し
ているマスターローラ4と第1ニップローラ5は何れも
非駆動のフリーローラであるために両ウエブA、Bの前
記速度差に応じた周速差を保持して回転する。
【0031】すなわち、図2に示すパスラインの調節位
置では、分離後のウエブAの速度:v1 、ウエブAの厚
さ:t1 、第1ニップローラ5の半径:r1 、分離後の
ウエブBの速度:v2 、ウエブBの厚さ:t2 、マスタ
ーローラ4の半径:r3 とすると、 (v1 /v2 )={r1 +(1/2)t1 }/{r1 +
t1 +(1/2)t2 } の理論式(1)が成り立つ。
置では、分離後のウエブAの速度:v1 、ウエブAの厚
さ:t1 、第1ニップローラ5の半径:r1 、分離後の
ウエブBの速度:v2 、ウエブBの厚さ:t2 、マスタ
ーローラ4の半径:r3 とすると、 (v1 /v2 )={r1 +(1/2)t1 }/{r1 +
t1 +(1/2)t2 } の理論式(1)が成り立つ。
【0032】ここで、(1/2)(t1 +t2 )=t3
とすると、前記理論式(1)は、 (v1 /v2 )={r1 +(1/2)t1 }/{r1 +
(1/2)t1 +t3 } に変形される。
とすると、前記理論式(1)は、 (v1 /v2 )={r1 +(1/2)t1 }/{r1 +
(1/2)t1 +t3 } に変形される。
【0033】いま、r1 に比してt1 が非常に小さいと
き(r1 ≫t1 )、近似式として (v1 /v2 )≒r1 /(r1 +t3 ) が成り立つ。
き(r1 ≫t1 )、近似式として (v1 /v2 )≒r1 /(r1 +t3 ) が成り立つ。
【0034】前記近似式に、実数値として、例えば、2
r1 =100mm(=直径)、2t3=(t1 +t2 )
=0.2mm(=全厚さ)を代入してみると、 (v1 /v2 )=(100/100.2) となり、分離後においてウエブAよりウエブBの方が
0.2%速くなることが判る。
r1 =100mm(=直径)、2t3=(t1 +t2 )
=0.2mm(=全厚さ)を代入してみると、 (v1 /v2 )=(100/100.2) となり、分離後においてウエブAよりウエブBの方が
0.2%速くなることが判る。
【0035】結局、第1ニップ点における貼合せウエブ
W1 の供給に係るパスラインを当該ニップ点における接
線より上方位置に変角させることにより、弱い方のウエ
ブBが第1ニップ点で引き伸ばされると共にある張力下
にマスターローラ4に沿接して強い方のウエブAより速
く送られ、両ウエブA、Bの速度差により弱い方のウエ
ブBの伸びが吸収されると共にその弛みの発生が防止さ
れることになる。
W1 の供給に係るパスラインを当該ニップ点における接
線より上方位置に変角させることにより、弱い方のウエ
ブBが第1ニップ点で引き伸ばされると共にある張力下
にマスターローラ4に沿接して強い方のウエブAより速
く送られ、両ウエブA、Bの速度差により弱い方のウエ
ブBの伸びが吸収されると共にその弛みの発生が防止さ
れることになる。
【0036】また、前記とは逆に、ウエブAが弱く伸び
易い材質からなると共にウエブBが強く伸びにくい材質
からなる場合には、前記供給側調節ローラ3を下方に揺
動させると共に第1ニップ点における貼合せウエブW1
の供給に係るパスラインを当該ニップ点における接線よ
り下方位置に変角させると、前記と同じ理論により、弱
い方のウエブAが第1ニップ点で引き伸ばされると共に
第1ニップローラ5に沿接して強い方のウエブBより速
く送られ、両ウエブA、Bの速度差により弱い方のウエ
ブAの伸びが吸収される。
易い材質からなると共にウエブBが強く伸びにくい材質
からなる場合には、前記供給側調節ローラ3を下方に揺
動させると共に第1ニップ点における貼合せウエブW1
の供給に係るパスラインを当該ニップ点における接線よ
り下方位置に変角させると、前記と同じ理論により、弱
い方のウエブAが第1ニップ点で引き伸ばされると共に
第1ニップローラ5に沿接して強い方のウエブBより速
く送られ、両ウエブA、Bの速度差により弱い方のウエ
ブAの伸びが吸収される。
【0037】前記パスラインの調節位置では、理論式
(2)として、 (v1 /v2 )={r3 +t2 +(1/2)t1 }/
{r3 +(1/2)t2 } が成り立ち、ここで(1/2)(t1 +t2 )=t3 と
すると、前記理論式(2)は、 (v1 /v2 )={r3 +(1/2)t2 +t3 }/
{r3 +(1/2)t2 } となる。
(2)として、 (v1 /v2 )={r3 +t2 +(1/2)t1 }/
{r3 +(1/2)t2 } が成り立ち、ここで(1/2)(t1 +t2 )=t3 と
すると、前記理論式(2)は、 (v1 /v2 )={r3 +(1/2)t2 +t3 }/
{r3 +(1/2)t2 } となる。
【0038】貼合せウエブW1 の供給に係るパスライン
の角度調節による前記作用は、前記理論式(1)、
(2)によれば、前記パスラインの当該接線と成す角
度、すなわち供給角の大きさには無関係となっている
が、それは各ウエブA、Bが完全な弾性体の場合に限ら
れ、実材料では、材料内部の塑性変形、クリープ、流れ
込み等のために、0〜±20度の間でほヾ無段階に作用
が変化することが実機で確認されている。
の角度調節による前記作用は、前記理論式(1)、
(2)によれば、前記パスラインの当該接線と成す角
度、すなわち供給角の大きさには無関係となっている
が、それは各ウエブA、Bが完全な弾性体の場合に限ら
れ、実材料では、材料内部の塑性変形、クリープ、流れ
込み等のために、0〜±20度の間でほヾ無段階に作用
が変化することが実機で確認されている。
【0039】また、前記構成においては、前記引出し側
調節ローラ10を下方に揺動させると共に、図3に示す
ように、第2ニップ点における貼合せウエブW2 の引出
しに係るパスラインを当該ニップ点における水平の接線
より下方位置に変角させると、前記と同じ理論により、
内側のウエブAより外側のウエブBの方が速くなり、そ
れらに接しているマスターローラ4と第2ニップローラ
9は何れも非駆動のフリーローラであるために両ウエブ
A、Bの前記速度差に応じた周速差を保持して回転し、
前記と同様の作用が生じる。前記パスラインの調節位置
では、前記理論式(1)において第1ニップローラ5の
半径:r1 を第2ニップローラ9の半径:r2 と置換す
ることにより、図3においても同様の理論式が成り立つ
ことが判る。その場合、ウエブBは、引き伸ばされつつ
ウエブAより速く第2ニップ点に引き込まれてウエブA
と貼り合わされ、直線になった所で各部均等に縮められ
る。それとは逆に、ウエブAは、ウエブBより遅く低張
力で第2ニップ点に引き込まれ、ウエブBとの貼合せ後
に引き伸ばされることになる。
調節ローラ10を下方に揺動させると共に、図3に示す
ように、第2ニップ点における貼合せウエブW2 の引出
しに係るパスラインを当該ニップ点における水平の接線
より下方位置に変角させると、前記と同じ理論により、
内側のウエブAより外側のウエブBの方が速くなり、そ
れらに接しているマスターローラ4と第2ニップローラ
9は何れも非駆動のフリーローラであるために両ウエブ
A、Bの前記速度差に応じた周速差を保持して回転し、
前記と同様の作用が生じる。前記パスラインの調節位置
では、前記理論式(1)において第1ニップローラ5の
半径:r1 を第2ニップローラ9の半径:r2 と置換す
ることにより、図3においても同様の理論式が成り立つ
ことが判る。その場合、ウエブBは、引き伸ばされつつ
ウエブAより速く第2ニップ点に引き込まれてウエブA
と貼り合わされ、直線になった所で各部均等に縮められ
る。それとは逆に、ウエブAは、ウエブBより遅く低張
力で第2ニップ点に引き込まれ、ウエブBとの貼合せ後
に引き伸ばされることになる。
【0040】なお、前記とは逆に、図3において、第2
ニップ点における貼合せウエブW2の引出しに係るパス
ラインを第2ニップ点における接線より上方位置に変角
させると、ウエブAが、引き伸ばされつつウエブBより
速く第2ニップ点に引き込まれ、前記とは逆の作用が生
じることになる。前記パスラインの調節位置では、前記
理論式(2)と同じ理論式が成り立つことが明らかであ
る。
ニップ点における貼合せウエブW2の引出しに係るパス
ラインを第2ニップ点における接線より上方位置に変角
させると、ウエブAが、引き伸ばされつつウエブBより
速く第2ニップ点に引き込まれ、前記とは逆の作用が生
じることになる。前記パスラインの調節位置では、前記
理論式(2)と同じ理論式が成り立つことが明らかであ
る。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る請求項1記載の貼合せウエ
ブの加工方法は以上のように構成され、貼合せウエブの
一方のウエブに加工を施すに際して、分離後の両ウエブ
を従来のように張力により調節するのではなく、速度差
により調節するようにしたので、種々の貼合せウエブに
それを構成する各ウエブの材質の組合せ条件や伸び強度
比の範囲等に応じて容易に適用できると共に、分離後に
おける伸び強度の小さな材質のウエブの伸びの累積及び
それによるウエブの弛みの発生を低コストで容易に防止
し、それによって均質で安定した高品質の加工貼合せウ
エブ製品を得ることができる。
ブの加工方法は以上のように構成され、貼合せウエブの
一方のウエブに加工を施すに際して、分離後の両ウエブ
を従来のように張力により調節するのではなく、速度差
により調節するようにしたので、種々の貼合せウエブに
それを構成する各ウエブの材質の組合せ条件や伸び強度
比の範囲等に応じて容易に適用できると共に、分離後に
おける伸び強度の小さな材質のウエブの伸びの累積及び
それによるウエブの弛みの発生を低コストで容易に防止
し、それによって均質で安定した高品質の加工貼合せウ
エブ製品を得ることができる。
【0042】また、請求項2記載の貼合せウエブの加工
装置は以上のように構成されるので、前記貼合せウエブ
の加工方法を、複雑な駆動機構や分離機構等に依らずに
極めて簡素な構造により、煩雑な保守作業なしに効果的
に実施することができる。
装置は以上のように構成されるので、前記貼合せウエブ
の加工方法を、複雑な駆動機構や分離機構等に依らずに
極めて簡素な構造により、煩雑な保守作業なしに効果的
に実施することができる。
【0043】また、請求項3記載の加工装置によれば、
分離後の一方のウエブを、その加工後、再貼合せ前に拡
幅部により所要の態様に拡幅することができる。特に請
求項4記載の装置では、所要のスプレッダーバーからな
る拡幅部により、スリット加工が施されたウエブについ
てその全スリットに所望の隙間を容易に開けることがで
きる。
分離後の一方のウエブを、その加工後、再貼合せ前に拡
幅部により所要の態様に拡幅することができる。特に請
求項4記載の装置では、所要のスプレッダーバーからな
る拡幅部により、スリット加工が施されたウエブについ
てその全スリットに所望の隙間を容易に開けることがで
きる。
【0044】請求項5記載の加工装置によれば、調節ロ
ーラの変位により、第1ニップ点及び第2ニップ点にお
ける貼合せウエブの供給及び引出しに係る少なくとも一
方のパスラインを容易に角度調節することができる。特
に請求項6記載の加工装置では、調節ローラを所要位置
に揺動させることにより、前記パスラインを容易に角度
調節することができる。
ーラの変位により、第1ニップ点及び第2ニップ点にお
ける貼合せウエブの供給及び引出しに係る少なくとも一
方のパスラインを容易に角度調節することができる。特
に請求項6記載の加工装置では、調節ローラを所要位置
に揺動させることにより、前記パスラインを容易に角度
調節することができる。
【図1】本発明の実施例に係る貼合せウエブの加工装置
の全体側面図である。
の全体側面図である。
【図2】図1におけるマスターローラと第1ニップロー
ラの側面図である。
ラの側面図である。
【図3】図1におけるマスターローラと第2ニップロー
ラの側面図である。
ラの側面図である。
【図4】従来技術に係る貼合せウエブの加工装置の正常
運転状態における要部側面図である。
運転状態における要部側面図である。
【図5】図4に示す従来技術に係る貼合せウエブの加工
装置の異常運転状態における要部側面図である。
装置の異常運転状態における要部側面図である。
【図6】図4に示す従来技術に係る貼合せウエブの加工
装置の異常運転状態における要部側面図である。
装置の異常運転状態における要部側面図である。
【図7】従来技術に係る他の貼合せウエブの加工装置の
概要側面図である。
概要側面図である。
A ウエブ B ウエブ W1 供給側の貼合せウエブ W2 引出し側の貼合せウエブ 3 供給側調節ローラ(パスライン調節手段) 4 マスターローラ 5 第1ニップローラ 6 スリッター(加工部) 7 スプレッダーバー(拡幅部) 9 第2ニップローラ 10 引出し側調節ローラ(パスライン調節手段)
Claims (6)
- 【請求項1】 マスターローラに第1ニップローラ及び
第2ニップローラを接触させて第1ニップ点及び第2ニ
ップ点を各々形成すると共に第1ニップ点の出口から第
2ニップ点に至る間に加工部を設け、長尺の貼合せウエ
ブを第1ニップ点に連続的に供給すると共に第1ニップ
点の出口で第1ニップローラ側のウエブとマスターロー
ラ側のウエブに分離し、マスターローラ側のウエブを第
2ニップ点に導くと共に、第1ニップローラ側のウエブ
を加工部に導いてこれに加工を施した後に第2ニップロ
ーラに沿って第2ニップ点に導き、第2ニップ点で両ウ
エブを再び貼り合わせると共に第2ニップ点の出口で一
つの貼合せウエブとして連続的に引き出すようにした加
工方法において、 マスターローラ、第1ニップローラ及び第2ニップロー
ラを非駆動のフリーローラで構成すると共に、第1ニッ
プ点及び第2ニップ点における貼合せウエブの供給及び
引出しに係る少なくとも一方のパスラインを当該ニップ
点における接線に対して角度調節するようにしたことを
特徴とする貼合せウエブの加工方法。 - 【請求項2】 マスターローラと、マスターローラと接
触して第1ニップ点を形成する第1ニップローラと、マ
スターローラと接触して第2ニップ点を形成する第2ニ
ップローラと、第1ニップ点の出口から第2ニップ点に
至る間に設けた加工部とからなり、長尺の貼合せウエブ
を第1ニップ点に連続的に供給すると共に第1ニップ点
の出口で第1ニップローラ側のウエブとマスターローラ
側のウエブに分離し、マスターローラ側のウエブをマス
ターローラに沿って第2ニップ点に導くと共に、第1ニ
ップローラ側のウエブを加工部に導いてこれに加工を施
した後に第2ニップローラに沿って第2ニップ点に導
き、第2ニップ点で両ウエブを再び貼り合わせると共に
第2ニップ点の出口で一つの貼合せウエブとして連続的
に引き出すようにした加工装置において、 マスターローラ、第1ニップローラ及び第2ニップロー
ラを非駆動のフリーローラで構成すると共に、第1ニッ
プ点及び第2ニップ点における貼合せウエブの供給及び
引出しに係る少なくとも一方のパスラインを当該ニップ
点における接線に対して角度調節するパスライン調節手
段を設けたことを特徴とする貼合せウエブの加工装置。 - 【請求項3】 加工部から第2ニップローラに至る第1
ニップローラ側のウエブの経路上に拡幅部を設けた請求
項2記載の貼合せウエブの加工装置。 - 【請求項4】 拡幅部が、全体の張出し位置及び全体又
は部分曲率の調節可能なスプレッダーバーからなる請求
項3記載の貼合せウエブの加工装置。 - 【請求項5】 パスライン調節手段が、第1ニップ点の
入口側及び第2ニップ点の出口側の少なくとも一方に、
貼合せウエブの案内可能に且つ当該ニップ点における接
線に対して変位可能に設けた調節ローラからなる請求項
2記載の貼合せウエブの加工装置。 - 【請求項6】 調節ローラを、マスターローラの中心軸
と平行な軸線を中心として揺動可能に設けた請求項5記
載の貼合せウエブの加工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9058096A JP2888331B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 貼合せウエブの加工方法及び加工装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9058096A JP2888331B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 貼合せウエブの加工方法及び加工装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09255218A JPH09255218A (ja) | 1997-09-30 |
JP2888331B2 true JP2888331B2 (ja) | 1999-05-10 |
Family
ID=14002386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9058096A Expired - Fee Related JP2888331B2 (ja) | 1996-03-18 | 1996-03-18 | 貼合せウエブの加工方法及び加工装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2888331B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006034596A1 (de) * | 2004-09-27 | 2006-04-06 | Kern Ag | Quertrenneinrichtung für papierbahnen |
JP5976528B2 (ja) * | 2012-12-27 | 2016-08-23 | リンテック株式会社 | 再剥離性粘着シートの製造方法 |
-
1996
- 1996-03-18 JP JP9058096A patent/JP2888331B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09255218A (ja) | 1997-09-30 |
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