JPWO2006025302A1 - 露光装置、動作決定方法、基板処理システム及びメンテナンス管理方法、並びにデバイス製造方法 - Google Patents

露光装置、動作決定方法、基板処理システム及びメンテナンス管理方法、並びにデバイス製造方法 Download PDF

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Abstract

露光装置が、C/Dからのメンテナンスに関する情報に基づいて、自装置の動作を決定する主制御装置(120)を備えているので、主制御装置(120)が、C/Dのメンテナンス中、すなわち露光装置の本来の運転も必然的に停止しなければならないときに、これと並行して、自装置の性能維持のために必要な動作であって装置本来の動作の停止が必要となる特定動作を行うことを決定することができる。この結果、その特定動作を行うのに必要な露光装置のダウンタイムを全体として減少させることができ、これにより、基板処理装置にインライン接続された露光装置の装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることができる。

Description

本発明は、露光装置、動作決定方法、基板処理システム及びメンテナンス管理方法、並びにデバイス製造方法に係り、更に詳しくは、基板処理装置にインラインにて接続された露光装置、該露光装置における動作を決定する動作決定方法、露光装置と該露光装置にインラインにて接続された基板処理装置とを備えた基板処理システム及び基板処理システムにおける各装置のメンテナンスを管理するメンテナンス管理方法、並びに前記露光装置、システムを用いるデバイス製造方法に関する。
半導体素子(集積回路等)、液晶表示素子などのマイクロデバイスを製造するリソグラフィ工程には、露光装置を用いてウエハ又はガラスプレート等の基板(以下、「ウエハ」と総称する)上に所定のパターンを形成する露光工程の他、この露光工程に前後して、ウエハの表面にレジストを塗布するレジスト塗布工程や、露光後のウエハを現像する現像工程などが含まれる。
リソグラフィ工程では、従来は、露光装置による露光、レジスト塗布装置(コータ)によるレジストの塗布、現像装置(デベロッパ)を用いたウエハの現像などが、別々に行われていた。近年では、上記の露光、レジスト塗布、現像を、クリーンな環境下で一連の処理として効率良く行うため、露光装置と、コータ・デベロッパ(以下、「C/D」と略述する)と呼ばれる塗布・現像装置とを、インライン接続したシステム構成が比較的多く採用されるようになってきた。C/Dは、例えばウエハを高速回転させながらそのウエハ上にレジストを滴下し、ウエハの回転を利用してウエハ表面にレジストを均一に塗布するスピンコータ又はノズルとウエハとを相対移動するスキャンコータ等のレジスト塗布装置の機能と、現像装置の機能とを併せ持っている。
従って、上記のシステム構成によれば、レジスト塗布工程、露光工程、現像工程などの処理工程毎に、処理ロット(処理の対象であるウエハのロット)を投入する煩雑さを避けることができ、また、最近多く用いられるようになってきた高感度レジストの一種である化学増幅型レジストなどの化学的特性を維持しつつ、スループットを向上させることができる。
ところで、マイクロデバイスの生産性を向上するため、露光装置に対する稼働率(アップタイム)向上(上昇)の要求は常に存在している。それに応えるべく、装置故障を減らす努力も続けられている。この故障を低減させるためには、定期的なメンテナンスも重要である。
露光装置等の稼働率向上の要請は、年々高くなっており、今や、稼働率95%以上の達成が望まれている。
しかしながら、露光装置単体の場合であっても、稼働率95%以上を達成することは容易ではない。その理由は、半導体素子の高集積化に伴い、露光装置の精度向上及び高精度状態の安定化に対する要請も強くなってきているからである。すなわち、露光装置に対する露光精度向上及び高精度状態の安定化の要請に応えるためには、定期的なメンテナンスの頻度を増加させるとともに、露光装置の自己キャリブレーション機能を充実させるなどが必要となるが、これらはいずれも、要求レベルがある程度以上高くなると、露光装置のダウンタイムを却って増加させることになりかねないからである。
従って、上述した露光装置とC/Dとをインライン接続したシステム(以下、「インライン・リソグラフィシステム」と呼ぶ)にあっては、稼働率95%を達成することは、現状では非常に困難であると言える。その理由は、インライン・リソグラフィシステムでは、C/Dが定期的なメンテナンス、部品交換、その他の理由により運転を停止した場合、露光装置の運転も停止しなければならないため、露光装置の稼働率を低下させる要因が、露光装置単体の場合に比べて、明らかに多いからである。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、基板処理装置にインライン接続された場合に、装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることが可能な露光装置を提供することにある。
本発明の第2の目的は、露光装置が基板処理装置にインライン接続された場合に、装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることが可能な動作決定方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、システムの性能を維持しつつ、稼働率の向上を図ることが可能な基板処理システムを提供することにある。
本発明の第4の目的は、システムの性能を維持しつつ、稼働率の向上を図ることが可能なメンテナンス管理方法を提供することにある。
本発明の第5の目的は、高精度なデバイスの生産性を向上させることが可能なデバイス製造方法を提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、基板処理装置にインラインにて接続された露光装置であって、前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報に基づいて、自装置の動作を決定する動作決定装置を備える露光装置である。
これによれば、露光装置が、基板処理装置からのメンテナンスに関する情報に基づいて、自装置の動作を決定する動作決定装置を備えているので、動作決定装置が、基板処理装置のメンテナンス中(露光装置の本来の運転も必然的に停止しなければならないとき)に、これと並行して、自装置の性能維持のために必要な動作であって装置本来の動作の停止が必要となる特定動作を行うことを決定することができる。この結果、その特定動作を行うのに必要な露光装置のダウンタイム(これは、基板処理装置のダウンタイムでもある)を全体として減少させることができ、これにより、基板処理装置にインライン接続された露光装置の装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることが可能となる。
なお、動作決定装置が決定する自装置の動作(すなわち、上述の特定動作)には、露光装置自ら行う動作の他、オペレータなどに通知してオペレータが関与して行われる動作なども含まれる。
この場合において、前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報は、前記基板処理装置で行われるメンテナンス作業の内容に関する情報を含み、前記動作決定装置は、そのメンテナンス作業の内容に応じて自装置の動作を決定することとすることができる。また、前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報は、前記基板処理装置で行われるメンテナンス作業に要する時間に関する情報を含み、前記動作決定装置は、前記メンテナンス作業に要する時間に基づいて自装置の動作を決定することとすることができる。
また、前記決定される自装置の動作には、メンテナンス作業が含まれることとすることができる。
この場合において、前記動作決定装置は、前記基板処理装置のメンテナンス作業の少なくとも一部と並行して、自装置のメンテナンス作業を行うことを決定することとすることができる。
また、決定される自装置の動作に、メンテナンス動作が含まれる場合には、前記自装置のメンテナンス作業には、露光用光源であるレーザ装置のメンテナンス作業が含まれることとすることができるし、基板の露光を伴わない作業が含まれることとすることもできるし、部品交換作業が含まれることとすることもできる。
本発明は、第2の観点からすると、基板処理装置にインラインにて接続された露光装置における動作を決定する動作決定方法であって、前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報を取得する工程と;前記情報に基づいて、露光装置の動作を決定する工程と;を含む動作決定方法である。
これによれば、露光装置の動作が、基板処理装置からのメンテナンスに関する情報に基づいて、決定されるので、基板処理装置のメンテナンス中に、これと並行して、露光装置の性能維持のために必要な動作を行うことを決定することができる。この結果、露光装置のダウンタイムを全体として減少させることができ、これにより、基板処理装置にインライン接続された露光装置の装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることが可能となる。
なお、露光装置の動作には、露光装置自ら行う作業の他、オペレータなどに通知してオペレータが関与して行われる作業なども含まれる。
本発明は、第3の観点からすると、露光装置と、該露光装置にインラインにて接続された基板処理装置とを備えた基板処理システムであって、前記露光装置のメンテナンス作業と前記基板処理装置のメンテナンス作業とを協調して行うメンテナンス管理装置を備える基板処理システムである。
これによれば、基板処理システムが、前記露光装置のメンテナンス作業と前記基板処理装置のメンテナンス作業とを協調して行うメンテナンス管理装置を備えている。このため、露光装置のメンテナンス作業と基板処理装置のメンテナンス作業とが、無関係に行われていた場合と異なり、メンテナンス管理装置が、両装置のメンテナンス作業が可能な限り同時並行して行われるように、メンテナンスタイミングの最適化を図ることにより、基板処理システムの性能を低下させることなく、その稼働率を向上させることが可能となる。
なお、メンテナンス作業には、露光装置自ら行う作業の他、オペレータなどに通知してオペレータが関与して行われる作業なども含まれる。
この場合において、前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置が具備する制御用コンピュータ、及び前記基板処理装置が具備する制御用コンピュータのいずれかであることとすることができるし、前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置及び前記基板処理装置に共通に接続されたコンピュータであることとすることもできる。
また、前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置のメンテナンス作業の少なくとも一部と並行して、前記基板処理装置のメンテナンス作業を行うこととすることができる。
本発明の基板処理システムでは、前記露光装置は、露光光源としてレーザ装置を有し、前記露光装置のメンテナンス作業には、前記レーザ装置のメンテナンス作業が含まれることとすることができる。
また、本発明の基板処理システムでは、前記メンテナンス作業には、部品交換作業が含まれることとすることができる。
また、前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置の部品交換時期に関する情報と、前記基板処理装置の部品交換時期に関する情報とを保持し、それらの情報に基づいて各装置の部品交換の時期の最適化を行うこととすることができるし、前記メンテナンス管理装置は、一方の装置が他方の装置を必要とするメンテナンス情報と、各装置が単独で作業可能なメンテナンス情報とを保持し、それらの情報に基づいて各装置のメンテナンス時期の最適化を行うこととすることができる。
本発明は、第4の観点からすると、露光装置と、該露光装置にインラインにて接続された基板処理装置とを備えた基板処理システムにおける各装置のメンテナンス作業を管理するメンテナンス管理方法であって、前記露光装置のメンテナンスに関する情報を取得する工程と;前記基板処理装置のメンテナンスに関する情報を取得する工程と;前記両情報に基づいて、前記両装置におけるメンテナンス作業が協調して行われるように管理する工程と;を含むメンテナンス管理方法である。
これによれば、露光装置のメンテナンス作業と基板処理装置のメンテナンス作業とが協調して行われるように、露光装置と基板処理装置のメンテナンスに関する情報に基づいて管理されるので、露光装置のメンテナンス作業と基板処理装置のメンテナンス作業とが、無関係に行われていた場合と異なり、両装置のメンテナンス作業が可能な限り同時並行して行われるように、メンテナンスタイミングの最適化を図ることができる。これにより、基板処理システムの性能を低下させることなく、その稼働率を向上させることが可能となる。
なお、メンテナンス作業には、露光装置自ら行う作業の他、オペレータなどに通知してオペレータが関与して行われる作業なども含まれる。
また、リソグラフィ工程において、本発明の露光装置を用いて基板上にデバイスパターンを形成することにより、高集積度のマイクロデバイスの生産性を向上することが可能である。また、リソグラフィ工程において、本発明の基板処理システムを用いて基板上へのデバイスパターンを形成を含む、基板に対する処理を実行することにより、高集積度のマイクロデバイスの生産性を向上することが可能である。したがって、本発明は、更に別の観点からすると、本発明の露光装置及び基板処理システムを用いるデバイス製造方法であるとも言える。
本発明の第1の実施形態に係るリソグラフィシステムの構成を概略的に示す平面図である。 図1の露光装置の構成を示す図である。 図1のリソグラフィシステムの制御系の構成を概略的に示すブロック図である。 第2の実施形態に係るリソグラフィシステムの制御系の構成を概略的に示すブロック図である。 本発明に係るデバイス製造方法の実施形態を説明するためのフローチャートである。 図5のステップ404における処理を示すフローチャートである。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る露光装置及び基板処理装置を含む第1の実施形態に係るリソグラフィシステムの構成が、平面図にて示されている。
この図1に示されるリソグラフィシステム100は、クリーンルーム内に設置されている。このリソグラフィシステム100は、クリーンルームの床面上に設置された露光装置10と、該露光装置10の−Y側(図1における紙面左側)に、インライン・インタフェース部(以下、「インラインI/F部」と呼ぶ)110を介して接続されたC/D50とを含む。このリソグラフィシステム100は、クリーンルーム内に設置されている。
露光装置10は、図1におけるX軸方向の中央やや+X側寄りの位置に仕切り壁14が設けられたチャンバ16と、該チャンバ16内部の仕切り壁14によって区画されたX軸方向一側(−X側)の大部屋12Aの内部に収容された露光装置本体10A(図1では、ウエハステージWST及び投影光学系PL以外の部分は図示省略)と、チャンバ16内部の仕切り壁14によって区画されたX軸方向他側(+X側)の小部屋12Bの内部にその大部分が収容された基板搬送系としてのウエハローダ系40とを含む。露光装置本体10Aには、チャンバ16の外部に配置されたレーザ装置1が、引き回し光学系BMUを介して接続されている。
図2には、露光装置10の構成が正面図にて概略的に示されている。但し、この図2では、チャンバ16が仮想線(二点鎖線)にて示されている。この露光装置10は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型投影露光装置、すなわちいわゆるスキャナ(スキャニング・ステッパとも呼ばれる)である。
前記レーザ装置1としては、KrFエキシマレーザ(発振波長248nm)あるいはArFエキシマレーザ(発振波長193nm)などの遠紫外域のパルス光を発振するパルスレーザが用いられている。このレーザ装置1は、チャンバ16が設置されるクリーンルームの床面上に設置されている。なお、レーザ装置1は、クリーンルームとは別のクリーン度の低い部屋(サービスルーム)内や床面の下方のユーティリティスペース内に配置することも可能である。なお、レーザ装置1として、F2レーザ(発振波長157nm)等の真空紫外光源を用いても良いし、EUV光源を用いても良い。
前記露光装置本体10Aは、照明ユニットILU、マスクとしてのレチクルRを保持するレチクルステージRST、投影光学系PL、ウエハWを保持してXY平面内を自在に移動可能なウエハステージWST、前記レチクルステージRST及び投影光学系PLなどが搭載されたボディBD、並びに装置全体を統括的に制御する主制御装置120等を含む。
前記照明ユニットILUは、照明系ハウジング111と、該照明系ハウジング111内に所定の位置関係で配置されたビーム整形光学系、エネルギ粗調器、オプティカルインテグレータ、照明系開口絞り板、ビームスプリッタ及びリレー光学系等(いずれも図示せず)から成る照明光学系と、を含む。また、照明光学系のリレー光学系の内部には、不図示の固定ブラインド及び可動ブラインドから成る視野絞り(レチクルブラインド又はマスキングブレードとも呼ばれる)が配置されている。なお、オプティカルインテグレータとしては、フライアイレンズ、ロッド型(内面反射型)インテグレータ、あるいは回折光学素子などが用いられる。
この照明ユニットILUの入射端部、すなわち照明光学系の入射端部に設けられた上記ビーム整形光学系に、送光光学系BMUを介してレーザ装置1が接続されている。
この照明ユニットILUは、レチクルステージRST上に保持されたレチクルR上でX軸方向に細長く延びる矩形(例えば長方形)スリット状の照明領域IAR(固定ブラインドの開口で規定される)を均一な照度分布で照明する。本実施形態と同様の照明ユニットの内部構成は、例えば、特開平10−112433号公報、特開平6−349701号公報及びこれに対応する米国特許第5,534,970号公報などに開示されている。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
前記レチクルステージRSTは、ボディBDを構成する後述する第2コラム134の天板部であるレチクルベース136の上面の上方に、その底面に設けられた不図示のエアベアリングなどによって例えば数μm程度のクリアランスを介して浮上支持されている。このレチクルステージRST上には、レチクルRが、例えば真空吸着(又は静電吸着など)により固定されている。レチクルステージRSTは、リニアモータ等を含むレチクルステージ駆動装置112により、照明光学系の光軸(投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で2次元的に(X軸方向、Y軸方向及びXY平面に直交するZ軸回りの回転方向(θz方向)に)微小駆動可能であるとともに、レチクルベース136上をY軸方向に指定された走査速度で駆動可能となっている。
ここで、実際には、レチクルステージRSTは、リニアモータによりレチクルベース136上をY軸方向に所定ストローク範囲で駆動可能なレチクル粗動ステージと、該レチクル粗動ステージに対して少なくとも3つのボイスコイルモータなどのアクチュエータによりX軸方向、Y軸方向及びθz方向に微小駆動可能なレチクル微動ステージとを含んでいるが、図2では、レチクルステージRSTが単一のステージとして示されている。従って、以下の説明においても、レチクルステージRSTはレチクルステージ駆動装置112により前述の如くX軸方向、Y軸方向及びθz方向に微小駆動可能であるとともに、Y軸方向に走査駆動が可能な単一のステージであるものとして説明する。もちろん、粗動ステージと微動ステージとを別々に持たないタイプのステージ機構をレチクルステージRSTとして用いても良い。
本実施形態の場合、前述のリニアモータの可動子はレチクルステージRSTのX軸方向の一側と他側(図2における紙面奥側と手前側)の端面にそれぞれ取り付けられ、これらの可動子にそれぞれ対応する固定子は、ボディBDとは別に設けられた不図示の支持部材によってそれぞれ支持されている。このため、レチクルステージRSTの駆動の際にリニアモータの固定子に作用する反力は、それらの支持部材を介してクリーンルームの床面に伝達される(逃がされる)ようになっている。なお、レチクルステージ駆動装置112は、前述の如く、リニアモータ、ボイスコイルモータなどのアクチュエータを含んでいるが、図2では図示の便宜上から単なるブロックとして示されている。
なお、本実施形態では、上記の如く、ボディBDと別に設けられた支持部材を介して反力を逃がすリアクションフレーム構造を採用するものとしたが、レチクルステージRSTの駆動力の反力の作用により、運動量保存則に従ってカウンタマスを移動して、その反力を相殺するカウンタマス方式の振動減衰機構を採用しても構わない。
レチクルステージRSTのXY面内の位置(Z軸回りの回転方向であるθz方向の回転を含む)は、移動鏡15を介してレチクルベース136に固定されたレチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)13によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。
ここで、実際には、レチクルステージRST上面には、Y軸方向一側(+Y側)の端部に中空レトロリフレクタから成る一対のY軸移動鏡がX軸方向に所定間隔を隔てて固定され、X軸方向の一側(+X側)の端部にX軸方向に直交する反射面を有する平面鏡から成るX軸移動鏡が固定されている。また、これらの移動鏡に個別に対応して一対のレチクルY干渉計及びレチクルX干渉計がそれぞれ設けられている。このように、レチクル干渉計及び移動鏡はそれぞれ複数設けられているが、図2ではこれらが代表的に移動鏡15、レチクル干渉計13として示されている。なお、例えば、レチクルステージRSTの+X側の端面を鏡面加工して反射面(X移動鏡の反射面に相当)を形成しても良い。
レチクルステージRSTの位置情報(又は速度情報)は、主制御装置120に送られ、主制御装置120では該位置情報(又は速度情報)に基づいてレチクルステージ駆動装置112を介してレチクルステージRSTを駆動する。
さらに、本実施形態では、レチクルステージRSTのレチクルRの載置領域の−Y側の位置には、不図示のレチクルフィデューシャルマーク板(RFM板)が設けられている。このRFM板には、複数種類の計測用マークが形成されている。本実施形態と同様の、RFM板については、例えば特開2002−198303号公報及びこれに対応する米国特許出願公開第2001/0041377号明細書などに詳細に開示されている。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記米国特許出願公開における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
前記ボディBDは、クリーンルームの床面上に設置された第1コラム132と、この第1コラム132上に配置された第2コラム134とを含む。
第1コラム132は、3本の脚部137A、137B、137C(但し、図2における紙面奥側の脚部137Cは図示省略)と、これらの脚部137A〜137Cによってほぼ水平に支持され、第1コラム132の天板を構成する鏡筒定盤(メインフレームとも呼ばれる)138とを含む。
脚部137A〜137Cのそれぞれは、床面に設置された支柱140と、該支柱140の上部に固定された防振ユニット139とを含む。各防振ユニット139によって、床面からの微振動がマイクロGレベルで絶縁され、鏡筒定盤138に殆ど伝達されないようになっている。鏡筒定盤138には、そのほぼ中央部に、不図示の円形開口が形成され、この開口内に投影光学系PLが上方から挿入されている。この投影光学系PLの鏡筒には、その高さ方向の中央やや下端部寄りの位置に、フランジFLGが設けられ、該フランジFLGを介して投影光学系PLが鏡筒定盤138によって支持されている。
前記第2コラム134は、鏡筒定盤138の上面に、投影光学系PLを取り囲んで設けられ、上下方向にそれぞれ延びる複数本、例えば3本の脚41A、41B、41C(但し、図2における紙面奥側の脚41Cは図示省略)と、これらの脚41A〜41Cの上端面相互間を連結するとともに、これらの脚41A〜41Cによってほぼ水平に支持された前述のレチクルベース136とを含む。
前記投影光学系PLとしては、ここでは両側テレセントリックな縮小系であり、共通のZ軸方向の光軸AXを有する複数枚のレンズエレメントから成る屈折光学系が使用されている。この投影光学系PLとしては投影倍率βが、一例として1/4の縮小光学系が用いられている。このため、照明ユニットILU(照明光学系)からの照明光ILによってレチクルR上のスリット状照明領域IARが照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、そのスリット状照明領域IAR内のレチクルRの回路パターンの投影光学系PLを介した縮小像(部分倒立像)が表面にフォトレジストが塗布されたウエハW上の前記照明領域IARに共役な露光領域IAに形成される。
前記ウエハステージWSTは、リニアモータあるいは平面モータ等の不図示の駆動系によってXY2次元面内(θz回転を含む)でステージベースSB上面に沿って自在に駆動されるXYステージ141と、該XYステージ141上に搭載されたウエハテーブルTBとを含んでいる。
前記ステージベースSBは、定盤とも呼ばれ、本実施形態では、床面上に設置された複数、例えば3つ又は4つの防振ユニット43を介してほぼ水平に支持されている。すなわち、ステージベースSBは、投影光学系PL等を保持するボディBDとは分離された構成となっている。
各防振ユニット43は、ステージベースSBを支持するエアマウント機構と、ステージベースSBを重力方向(鉛直方向:図2におけるZ軸方向)に高応答で微小駆動可能なボイスコイルモータとを含んでいる。前記エアマウント機構は、ステージベースSBを下方から支持する支持部材の一部と、該支持部材の一部が弾性部材(例えばダイヤフラム)を介してその開口端部に取り付けられたハウジングとを含んでいる。この場合、ハウジングの内部に気密室が形成されている。気密室は、ハウジングに形成された開口を介して電磁レギュレータに接続され、該電磁レギュレータによって主制御装置120からの指示に従って外部より気密室に充填される気体、例えば空気の圧力が調整される。この電磁レギュレータによる空気圧の調整により、エアマウント機構は、約20Hzまでの低周波の振動にアクティブに追従することができるように構成されている。また、エアマウント機構は、ボイスコイルモータが追従できないような高周波の振動成分を吸収するパッシブな防振装置(防振パッド)としても動作する。また、前記ボイスコイルモータは、ステージベースSBに直接取り付けられた可動子と、該可動子との間で発生する電磁相互作用により、ステージベースSBを重力方向に駆動する力を発生させる固定子とを有している。このボイスコイルモータは、約20Hzより高い周波数の振動にアクティブに追従することができるようになっている。このボイスコイルモータは主制御装置120によって制御される。
前記ウエハテーブルTBは、XYステージ141上に配置されたボイスコイルモータなどのアクチュエータを含む不図示の駆動系によって光軸AX方向(Z軸方向)及び光軸に直交する面(XY面)に対する傾斜方向、すなわちX軸回りの回転方向であるθx方向、Y軸回りの回転方向であるθy方向に駆動される。
ウエハテーブルTB上に、ウエハホルダ25を介してウエハWが真空吸着(又は静電吸着)によって保持されている。
ウエハテーブルTB上には、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)31からのレーザビームを反射する移動鏡27が固定され、鏡筒定盤138から吊り下げ支持されたウエハ干渉計31により、ウエハテーブルTB(ウエハW)のXY面内の位置が例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。
ここで、実際には、ウエハテーブルTBには、走査露光時の走査方向であるY軸方向に直交する反射面を有する移動鏡と非走査方向であるX軸方向に直交する反射面を有する移動鏡とが設けられ、これに対応してレーザ干渉計もX軸方向位置計測用のXレーザ干渉計とY軸方向位置計測用のYレーザ干渉計とが設けられているが、図2ではこれらが代表して移動鏡27、ウエハ干渉計31として図示されている。なお、例えば、ウエハテーブルTBの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡27の反射面に相当)を形成しても良い。また、Xレーザ干渉計及びYレーザ干渉計は測長軸を複数有する多軸干渉計であり、ウエハテーブルTBのX、Y位置の他、回転(ヨーイング(Z軸回りの回転であるθz回転)、ピッチング(X軸回りの回転であるθx回転)、ローリング(Y軸回りの回転であるθy回転))も計測可能となっている。従って、以下の説明ではウエハ干渉計31によって、ウエハテーブルTBのX、Y、θz、θy、θxの5自由度方向の位置が計測されるものとする。また、前述の多軸干渉計は45°傾いてウエハテーブルTBに設置される反射面を介して、投影光学系PLが載置されるボディBDに設置される不図示の反射面にレーザビームを照射し、投影光学系PLの光軸方向(Z軸方向)に関する相対位置情報を検出するようにしても良い。
なお、ウエハステージ駆動装置128はリニアモータあるいは平面モータ、ボイスコイルモータなどを含んでいるが、図2では図示の便宜上から単なるブロックとして示されている。
ウエハテーブルTB上には、その表面がウエハWの表面とほぼ同一の高さとされた基準マーク板FMが固定されている。この基準マーク板FMの表面には、各種の基準マークが形成されている。
また、ウエハテーブルTB上には、その上面の平坦度が非常に高く設定された基準平面板143が固定されている。この基準平面板143の表面は、上記基準マーク板FMと同様、ウエハWの表面とほぼ同一の高さとされている。
基準平面板143の一部には、スリット開口が形成されており、このスリット開口を除く部分は、反射膜が成膜された反射面とされている。スリット開口下方のウエハテーブルTBの内部には、フォトマルチプライヤチューブ(PMT)などの不図示の光電変換素子が配置されている。この光電変換素子からの光電変換信号が主制御装置120に供給されている。主制御装置120は、前述のRFM板を投影光学系PLの視野内に位置させ、ウエハテーブルTBをY軸方向又はX軸方向に移動しつつ、光電変換素子からの光電変換信号を受信することで、投影光学系PLによって像面に形成された各種計測用マークの空間像をスリットスキャン方式で計測できるようになっている。すなわち、本実施形態では、基準平面板143に形成されたスリット開口及びウエハテーブルTB内の光電変換素子等を含んで、前述の特開2002−198303号公報及びこれに対応する米国特許第5,448,332号などに開示される空間像計測器が構成されている。
なお、基準マーク板FM表面を鏡面加工等によりその平坦度を高くして、そのマークが形成されていない部分を、基準平面板として兼用することも可能である。
前記ウエハテーブルTBの位置情報(又は速度情報)は主制御装置120に送られ、主制御装置120では前記位置情報(又は速度情報)に基づいてウエハステージ駆動装置128を介してウエハテーブルTBを制御する。
さらに、本実施形態の露光装置本体10Aには、送光系160a及び受光系160bを有し、ウエハW表面の光軸AX方向(Z軸方向)に関する位置及びXY面に対する傾斜を検出する斜入射方式の多点焦点位置検出系(以下、適宜「多点AF系」と呼ぶ)が設けられている。本実施形態の多点AF系と同様の多点AF系は、例えば特開平6−283403号公報などに詳細に開示されている。
主制御装置120では、後述する走査露光時等に、多点AF系160a,160bからのフォーカス信号に基づいてウエハステージ駆動装置128を介してウエハステージWSTのZ軸方向への移動に加え、2次元的な傾斜(すなわち、θx,θy方向の回転)をも制御する、すなわち多点AF系を用いてウエハステージWSTの移動を制御することにより、照明光ILの照射領域(前述の露光領域IA)内で投影光学系PLの結像面とウエハWの表面とを実質的に合致させるオートフォーカス(自動焦点合わせ)及びオートレベリングを実行する。
また、露光装置本体10Aでは、ウエハW上のアライメントマーク(位置合わせマーク)、基準マーク板FM上の基準マークなどを検出するオフアクシス方式のアライメント系ALGが投影光学系PLの鏡筒の側面に配置されている。このアライメント系ALGとしては、例えばウエハW上のレジストを感光させないブロードバンドな検出光束を対象マークに照射し、その対象マークからの反射光により受光面に結像された対象マークの像と不図示の指標の像とを撮像素子(CCD等)を用いて撮像し、それらの撮像信号を出力する画像処理方式のFIA(Field Image Alignment)系のセンサが用いられる。なお、FIA系に限らず、コヒーレントな検出光を対象マークに照射し、その対象マークから発生する散乱光又は回折光を検出したり、その対象マークから発生する2つの回折光(例えば同次数)を干渉させて検出するアライメントセンサを単独であるいは適宜組み合わせて用いることは勿論可能である。
図1に戻り、前記ウエハローダ系40は、Y軸方向に延びるYガイド18と、該Yガイド18の上方(図1における紙面手前側)に位置し、X軸方向に延びるXガイド20とを搬送ガイドとして有する。Xガイド20は、仕切り壁14を貫通した状態で設けられている。
前記Yガイド18上には、不図示の駆動装置に駆動されYガイド18に沿って移動する水平多関節型のロボット(スカラーロボット)26が設けられている。また、Xガイド20には、不図示の駆動装置によって駆動され、該Xガイド20に沿って移動するウエハ・ロードアーム28とウエハ・アンロードアーム30とが設けられている。なお、仕切り壁14には、これらウエハ・ロードアーム28、ウエハ・アンロードアーム30がそれぞれ通過可能な開口が形成されている。
さらに、Xガイド20の+X側端部近傍の−Y側の位置には、ターンテーブル(回転テーブル)32が配置され、このターンテーブル32の近傍には不図示のウエハエッジセンサが配置されている。
この他、ローダ室12B内には、上記のウエハローダ系40の各部を制御するとともに、後述するC/D側の制御装置との間で通信回線を介して搬送中のウエハに関する情報の交換、すなわち通信を行うローダ制御装置34が設けられている。
前記インラインI/F部110は、チャンバ16の−Y側に配置されたチャンバ212、該チャンバ212内部の+Y側の端部近傍に配置されたインライン受け渡し部114及び該インライン受け渡し部114の−Y側に配置された水平多関節型ロボット116等を含む。
前記インライン受け渡し部114は、基台と、該基台上にX軸方向に所定間隔で設けられた3本1組の支持ピンから成る2つのウエハ受け渡し部124A,124Bとを含んでいる。
なお、インライン受け渡し部114は、図1に示される構成に限らず、例えば、上下方向に所定間隔で配置され不図示の駆動機構によって連動して上下方向に駆動されるロード側のウエハ受け渡し部及びアンロード側のウエハ受け渡し部を有する構成としても良い。各ウエハ受け渡し部としては、板状部材と、該板状部材の上面に固定された3本1組の支持ピンを備える構成を採用することができる。
チャンバ212の内部には、必要に応じてキャリア台118が配置され、該キャリア台118上にはウエハWを一時的に保管するためのバッファキャリア119が載置される。
前記C/D50は、図1に示されるように、Y軸方向に隣接して配置された2つのチャンバ52、54を含む。一方のチャンバ52の内部には、X軸方向に延びるXガイド56が配置されている。Xガイド56上には、不図示の駆動装置に駆動されXガイド56に沿って移動する水平多関節型のロボット(スカラーロボット)58が設けられている。
また、チャンバ52内部のXガイド56の−Y側の位置には、キャリア台60A、60B、60CがX軸方向に沿って配置されている。これらのキャリア台60A、60B、60C上に、複数枚のウエハを収納可能なオープンキャリア(Open Carrier:以下、適宜「OC」と略述する)24A、24B、24Cがそれぞれ載置されている。これらのOC24A、24B、24Cは、チャンバ52の−Y側の側壁に設けられた不図示の扉によって開閉可能な不図示の出し入れ口を介して出し入れされるようになっている。OC24A、24B、24Cの出し入れは、これらのOC24A、24B、24CをPGV(Person Guided Vehicle:手動型搬送車)によって搬送した後、オペレータの手作業によって行っても良いが、AGV(Automated Guided Vehicle:自走型搬送車)により搬送した後、自動的に行うようにしても良い。勿論、OHT(Over Head Transfer)を用いて、上方からOC24A、24B、24Cをキャリア台60A、60B、60C上にそれぞれ載置しても構わない。
この他、チャンバ52の内部には、C/D50の構成各部を統括的に制御する塗布・現像制御装置62が設けられている。塗布・現像制御装置62は、C/D50内のウエハの搬送系等の他、前述したインラインI/F部110内のスカラーロボット116等をも制御する。
チャンバ52のチャンバ54との境界部分には、X軸方向中央やや+X側寄りの位置に、ウエハ受け渡し部64が設けられている。このウエハ受け渡し部64は、基台とこの基台上に固定された3本1組の支持ピンとを含んでいる。
チャンバ54の内部には、ウエハ受け渡し部64の+Y側に、Y軸方向に延びるYガイド66が配置されている。このYガイド66上には、不図示の駆動装置に駆動されYガイド66に沿って移動する水平多関節型のロボット(スカラーロボット)68が設けられている。
また、チャンバ54の内部には、Yガイド66の−X側に、第1現像部70、第2現像部72、及びベーク部74が図1における左から右に順次配置されている。また、Yガイド66の+X側には、第1塗布部76、第2塗布部78、冷却部80が、第1現像部70、第2現像部72、及びベーク部74にそれぞれ対向して配置されている。
前記第1塗布部76及び第2塗布部78は、スピンコータを有している。このスピンコータは、水平にしたウエハ上にレジストを滴下しウエハを回転させることにより、ウエハ上に均一なレジスト膜を形成する。このスピンコータは、レジスト供給系、スピンモータ、カップの組み合わせを含んでいる。回転数は、毎分、数千回転まで設定可能になっている。
前記ベーク部74は、ベーキング装置を含んでいる。このベーキング装置としては、抵抗加熱方式、赤外線加熱方式等を用いることができる。ここでは、ベーキング装置により、プリベーク(PB)及び現像前ベーク(post-exposure bake:PEB)を行う。前者は、ウエハ上にレジストを塗布した後、塗布膜中の残留溶剤の蒸発と塗布膜とウエハの密着性強化のために実施する熱処理である。露光前に行うために、ポリマーが重合したり、添加物の熱分解が生じたりすることがない温度以下で行う。また、後者は、単一波長の光で露光した場合の定在波効果によるレジストパターン(レジスト側壁形状)の変形を軽減するため、露光後現像処理前に行う熱処理である。また、化学増幅型レジストの露光後の触媒反応促進の目的でも行う。
前記冷却部80は、例えばクーリングプレートと呼ばれる冷却された平坦なプレートを含んでいる。このプレートは、例えば冷却水の循環等により冷却される。この他、ペルチェ効果による電子冷却を利用する場合もある。本実施形態では、PBの際に加熱されたウエハを露光装置10内で影響のない温度まで冷却する。
前記第1現像部70及び第2現像部72は、露光装置10により露光され、レジストにパターン像が形成されたウエハを現像する現像装置を含んでいる。この現像装置としては、スピン式、ディップ式、あるいはスプレー式等のいずれの方式をも用いることができる。
さらに、Yガイド66の+Y側であって、チャンバ54とチャンバ212との境界部分には、ウエハ受け渡し部82が設けられている。このウエハ受け渡し部82は、基台とこの基台上に固定された3本1組の支持ピンとを含んでいる。
図3には、リソグラフィシステム100の制御系の構成がブロック図にて示されている。この図3に示されるように、露光装置10側の制御系は、主制御装置120を中心として構成され、該主制御装置120の管理下に前述したローダ制御装置34などが置かれている。主制御装置120は、ワークステーション(又はマイクロコンピュータ)などから成り、この主制御装置120には、キーボード、マウス等のポインティングデバイスや、CRTディスプレイ又は液晶ディスプレイなどを備えた入出力装置230が併設されている。
一方、C/D50側の制御系は、塗布・現像制御装置62を中心として構成され、この塗布・現像制御装置62によって、スカラーロボット58、68、116等が制御される。また、本実施形態では、スカラーロボット58、68、116、Yガイド66、及びXガイド56等によって、C/D側の基板搬送系が構成されている。塗布・現像制御装置62にも、入出力装置230と同様の入出力装置63が接続されている。
本実施形態では、露光装置10側のローダ制御装置34とC/D50の塗布・現像制御装置62との間、及び主制御装置120と塗布・現像制御装置62との間で、それぞれデータ通信が可能な構成となっている。この場合、ローダ制御装置34と塗布・現像制御装置62との間では、主として搬送中のウエハに関する情報のやり取りが行われる。また、主制御装置120と塗布・現像制御装置62との間では、後述するような種々の情報のやり取りが行われる。
次に、リソグラフィシステム100によるウエハの処理動作について説明する。
前提として、ウエハWが、ロット(例えば25枚)単位でOC24A、24B、24C内にそれぞれ収納され、これらのOC24A、24B、24Cが、キャリア台60A、60B、60C上にそれぞれ載置されているものとする。
ここでは、一例として、OC24B内のウエハWを処理する場合について説明する。なお、以下の各部の動作は、図3に示される塗布・現像制御装置62、並びに主制御装置120の管理下にあるローダ制御装置34等によって実行されるが、以下においては、説明を簡略化するため、特に必要がある場合以外は、これらの制御装置に関する記述は省略するものとする。
まず、スカラーロボット58が、OC24B内から第1枚目のウエハ(以下、便宜上「ウエハW1」と記述する)を取り出し、ウエハ受け渡し部64上に載置する。このとき、スカラーロボット68は、図1における左端位置に移動しているものとする。そこで、スカラーロボット68は、ウエハ受け渡し部64上からウエハW1を例えば第1塗布部76内に搬入する。これにより、第1塗布部76内のスピンコータによりレジストの塗布が開始される。
上記のスカラーロボット68の動作と並行して、スカラーロボット58が、OC24B内から第2枚目のウエハ(便宜上「ウエハW2」と呼ぶ)を取り出し、ウエハ受け渡し部64上に載置している。そこで、スカラーロボット68はそのウエハW2をウエハ受け渡し部64上から第2塗布部78に搬入する。そして、ウエハW1のレジスト塗布が終了すると、スカラーロボット68は、そのウエハW1を第1塗布部76から取り出してベーク部74に搬入する。これにより、ベーク部74内のベーキング装置によりウエハW1の加熱処理(PB)が開始される。
上記のウエハW1のベーク部74への搬入が行われるまでの間に、スカラーロボット58が、OC24B内から第3枚目のウエハ(便宜上「ウエハW3」と呼ぶ)を取り出し、ウエハ受け渡し部64上に載置している。そこで、スカラーロボット68はそのウエハW3をウエハ受け渡し部64上から第1塗布部76内に搬入する。
そして、前述のウエハW1のPBが終了すると、スカラーロボット68は、そのウエハW1をベーク部74から取り出して冷却部80内に搬入する。これにより、冷却部80内部でウエハW1の冷却が開始される。この冷却は、露光装置10のチャンバ16内部、特に露光室12A内に搬入された際に、その露光室12A内の各部に影響を与えない温度、例えば20〜25℃の範囲で定められる露光室12A内の空調系の目標温度をその目標温度として行われる。なお、最近の露光装置では、微小線幅のパターンをウエハ上に転写形成するため、温度管理は重要な項目である。これは、ごく僅かな温度変化によるウエハの膨張・収縮であっても、それが線幅異常や重ね合わせ不良など種々の悪影響を招くからである。但し、冷却後、露光装置のウエハステージWSTまで搬送されるまでの、温度変化を考慮して冷却時の目標温度を定めても良い。
次に、スカラーロボット68は、レジスト塗布の終了したウエハW2を第2塗布部78から取り出してベーク部74に搬入し、続いてその時点で既にスカラーロボット58によってウエハ受け渡し部64上に載置されている第4枚目のウエハ(便宜上「ウエハW4」と呼ぶ)を、ウエハ受け渡し部64から第2塗布部78に搬入する。
そして、冷却部80内でウエハW1の冷却が終了すると、スカラーロボット68は、そのウエハW1をウエハ受け渡し部82上に載置する。次いで、スカラーロボット68は、ベーク部74内のウエハW2のPBが終了すると、そのウエハW2をベーク部74から取り出して冷却部80に搬入する。次に、スカラーロボット68は、レジスト塗布の終了したウエハW3を第1塗布部76から取り出し、ベーク部74内に搬入した後、その時点で既にスカラーロボット58によってウエハ受け渡し部64上に載置されている第5枚目のウエハ(便宜上「ウエハW5」と呼ぶ)を、ウエハ受け渡し部64から第1塗布部76に搬入する。これ以降、C/D50内では、上記と同様の一連のウエハに対するレジスト塗布、PB、冷却、及びこれらの一連の処理に伴う上記のウエハの搬送動作が順次繰り返し行われ、ウエハWが順次ウエハ受け渡し部82上に載置される。
前記インラインI/F部110内では、スカラーロボット116が、ウエハ受け渡し部82上に順次載置される露光前(未露光)のウエハを、インライン受け渡し部114のロード側のウエハ受け渡し部124A上に順次載置する。
一方、露光装置10側では、まず、スカラーロボット26が、Yガイド18に沿って左端位置まで移動し、チャンバ16の開口を介してインライン受け渡し部114からウエハW1を受け取る。次いで、スカラーロボット26は、Yガイド18に沿ってターンテーブル32の前方まで図1中の右側に移動し、ウエハW1をターンテーブル32上に載置した後、直ちに、スカラーロボット26は、次のウエハW2を受け取るため、Yガイド18に沿って左端位置に向かって移動する。
その後、不図示の駆動系によりターンテーブル32が回転駆動され、これによってターンテーブル32に保持されたウエハW1が回転される。このウエハW1の回転中に、ウエハエッジセンサによってウエハエッジの検出が行われ、その検出信号に基づいてローダ制御装置34によって、ウエハW1のノッチの方向、及びウエハ中心とターンテーブル32の中心との偏心量(方向及び大きさ)が求められる。ローダ制御装置34は、ターンテーブル32を回転させてウエハWのノッチ部の方向を所定方向に合わせる。
このとき、ロードアーム28は所定のウエハ受け取り位置にあり、ターンテーブル32上のウエハW1を受け取るが、この際に、先に求められたウエハ中心とターンテーブル32の中心との偏心量のX成分を補正できる位置まで一旦移動した後受け取る。その後、ロードアーム28は、所定のローディングポジションに待機しているウエハステージWSTの上方に向かってXガイド20に沿って移動を開始する。
このとき、スカラーロボット26は、その時点の前にスカラーロボット116によって、インライン受け渡し部114のウエハ受け渡し部124Aに載置されていたウエハW2を既に受け取っている。そこで、ロードアーム28がYガイド18から一定距離以上離れると、Yガイド18に沿ってターンテーブル32の前方まで右側に移動し、ウエハW2をターンテーブル32上に載置する。その後、スカラーロボット26は、所定の待機位置に移動するとともに、ターンテーブル32の回転及びウエハエッジセンサによるウエハエッジ検出が開始され、その後ローダ制御装置34によってウエハW2のノッチの方向、及びウエハ中心とターンテーブル32の中心との偏心量(方向及び大きさ)が算出されることとなる。
ロードアーム28は、ウエハステージWSTの上方までウエハW1を搬送すると、該ウエハW1をウエハステージWSTに渡す。この場合において、ロードアーム28からウエハステージWSTにウエハW1が渡される直前に、上記偏心量のY成分が補正されるようにウエハステージWSTがY軸方向に微小駆動される。
そして、ウエハステージWST上に渡されたウエハW1に対する露光動作が行われる。なお、この露光は、通常のスキャナと同様に、レチクルR(レチクルステージRST)とウエハW1(ウエハステージWST)とを各ショット領域の露光のための走査開始位置へ位置決めする動作と、レチクルRとウエハW1とを同期移動しつつレチクルR上のスリット状の照明領域を露光用照明光により照明して、レチクルRのパターンを投影光学系PLを介してウエハW1上の各ショット領域に逐次転写する走査露光動作とを、繰り返すことにより行われる。
上記の露光が終了すると、ウエハステージWSTがアンローディングポジション、すなわち前述したローディングポジションまで移動し、アンロードアーム30が、露光済みのウエハW1を受け取り、Yガイド18上方まで搬送して、そこに待機しているスカラーロボット26に渡す。そして、スカラーロボット26により、ウエハW1が搬送され、最終的にインライン受け渡し部114のアンロード側のウエハ受け渡し部124Bに渡される。
この場合において、スカラーロボット26が、干渉しない位置までインライン受け渡し部114側へ移動すると、ロードアーム28が、回転調整の終了したウエハW2をターンテーブル32上から受け取り、ローディングポジションに待機しているウエハステージWST上方に向けて搬送し、ウエハステージWST上に渡す。
その後、ウエハステージWST上に渡されたウエハW2に対する露光動作が行われる。以後、露光装置10内では、ウエハ受け渡し部124Aに載置された第3枚目のウエハW3以降のウエハを順次取り込み、前述と同様の経路でウエハステージWST上に搬送し、露光を行った後、最終的にインライン受け渡し部114のアンロード側のウエハ受け渡し部124Bに渡すという処理が繰り返し行われることとなる。
この一方、インラインI/F部110内では、前述するようにして、露光装置10側で第1枚目のウエハW1に対する露光が終了し、そのウエハW1が露光装置10側のスカラーロボット26により、ウエハ受け渡し部124Bに搬送された時点以降、スカラーロボット116が、上記のウエハ受け渡し部82から露光前のウエハWをウエハ受け渡し部124A上に搬送し載置する動作と、露光が終了したウエハWをウエハ受け渡し部124Bからウエハ受け渡し部82上に搬送し載置する動作とを、所定の順序で、繰り返し行うこととなる。
前述の如くして、インラインI/F部110内のスカラーロボット116により、ウエハ受け渡し部124Bからウエハ受け渡し部82上に搬送され載置された露光済みの第1枚目のウエハW1は、スカラーロボット68によりベーク部74内に搬入され、該ベーク部74内のベーキング装置によりPEBが行われる。ベーク部74内には、複数枚のウエハを同時に収容可能である。
一方、PEBが終了したウエハW1は、スカラーロボット68によりベーク部74から取り出され、例えば第1現像部70内に搬入され、該第1現像部70内の現像装置により現像が開始される。
この現像中に、スカラーロボット68は、露光が終了した第2枚目のウエハW2がウエハ受け渡し部82上に載置されている場合には、そのウエハW2をウエハ受け渡し部82からベーク部74内に搬入する。これにより、該ベーク部74内のベーキング装置によりPEBが行われる。次に、スカラーロボット68は、次のウエハをウエハ受け渡し部82上に載置する、あるいは、PEBが終了したウエハW2を第2現像部72に搬入する等の動作を、所定の順序で行う。
そして、ウエハW1の現像が終了すると、スカラーロボット68はウエハW1を第1現像部70から取り出し、ウエハ受け渡し部64上に載置する。このウエハW1は、最終的にスカラーロボット58により、OC24B内の所定の収納段に搬入されることになる。以降、C/D50内では、第2枚目以降のウエハに対して、ウエハW1と同様の手順で、PEB、現像、及びウエハの搬送が繰り返し行われることとなる。
これまでの説明を纏めると、第1枚目のウエハの露光終了直後までは、塗布・現像制御装置62の管理下にある、C/D50内の構成各部、及びインラインI/F部110内のスカラーロボット116等によって、OC24Bからのウエハの取り出し、レジスト塗布、PB、冷却及びこれらの動作に伴うウエハの搬送が所定の手順及び順序で繰り返し行われ、露光前のウエハがウエハ受け渡し部124Aに順次載置される。また、第1枚目のウエハの露光終了直後以後は、OC24Bからのウエハの取り出し、レジスト塗布、PB、冷却及びこれらの動作に伴うウエハの搬送動作と、ウエハ受け渡し部124Bに順次載置される露光済みのウエハに対するPEB、現像、OC24B内へのウエハの搬入及びこれらの動作に伴うウエハの搬送動作とが、所定の手順及び順序で繰り返し行われる。
本実施形態では、塗布・現像制御装置62とローダ制御装置34との間で、ウエハの搬送に関する情報のやりとりが行われ、その情報に基づいて、塗布・現像制御装置62、ローダ制御装置34によってそれぞれのウエハ搬送系の各部が制御されることにより、上述したインラインI/F部110を介したC/D50側と露光装置10側との上記の各ウエハのやり取り(受け渡し)が、円滑におこなわれるようになっている。
ところで、上述したウエハの処理動作を長期間に渡り円滑に行うためには、リソグラフィシステム100を構成する露光装置10やC/D50の構成各部のメンテナンスなどの装置の性能維持のために必要な特定動作を行うことが必要である。なお、ここにいう特定動作は、メンテナンス(定期メンテナンス、その他のメンテナンスの他、部品交換なども含む)、及び自己キャリブレーションなどの、装置の性能維持のために必要な動作であって装置の本来の動作を停止することが必要となる動作の全てを含む。
次に、露光装置10で行われるメンテナンス、及び自己キャリブレーションの具体例について説明する。
a.レーザ装置1におけるレーザガス交換
エキシマレーザは、一般に媒体ガスであるフッ素等のハロゲンガス及びクリプトン、アルゴン等の希ガス、並びにバッファガスであるヘリウム、ネオン等の3種の混合ガスをレーザチャンバに封入し、レーザチャンバ内の放電電極間のグロー放電によりハロゲンガス(フッ素F2)と希ガス(Kr、Ar等)とが反応して、ナノ秒オーダのパルス光としてレーザ光を放出する。エキシマレーザにおいては、レーザ光放出を繰り返すうち、ハロゲンガスがチャンバ内に発生する不純物と結合したり、チャンバの内側に吸着したりするため、ハロゲンガスの濃度が低下してレーザのパルスエネルギが低下してしまうと共に、エキシマレーザ光源の各構成部品に劣化が生じてしまう。また、高い光強度の紫外光が射出されることから、レーザ光を通過させる透過窓やビームスプリッタ(不図示)等にも劣化が生じる。
そして、このようなエキシマレーザを露光装置の光源として使用する場合、パルスエネルギの変動は、ウエハ上の露光量の制御精度の低下や、光学系に起因したウエハ上の干渉縞を低減する機能の低下や、パルスエネルギモニタ系の光電検出系の信号のS/N比の低下などを招く。このため、エキシマレーザを光源として用いる露光装置では、ガス濃度の低下に伴って低下するパルスエネルギをモニタし、このモニタ結果に基づいて高圧電源の電源電圧(高圧電源から放電電極に印加される電圧)をフィードバック制御することにより、その電源電圧を徐々に高めていき、パルスエネルギを一定に保つようにしている。しかしながら、印加可能な電源電圧には上限があるため、印加電圧が上限に達したらガス交換動作を行い、ガス濃度を適正値に戻し、これに伴い印加電圧を下げてパルスエネルギを一定に保つ必要がある。
そこで、本実施形態の露光装置10においても、KrFエキシマレーザあるいはArFエキシマレーザから成るレーザ装置1が光源として用いられているので、ガス交換が必要である。例えば、レーザ装置1がArFエキシマレーザである場合、レーザ装置1内のガスを3日に1度くらいの頻度で交換する必要がある。このガス交換には、およそ30分程度を要し、このガス交換中には露光装置10はレーザ光を用いる動作を一切行うことができなくなる。
また、このガス交換は、ロット先頭のウエハに対する露光を開始する直前に行われる。これは、ガス交換を行った直後にウエハに対する露光が行われる(換言すると、ウエハに対する露光開始直前にガス交換が行われる)ようにすることで、時間の経過に起因するガスの劣化を防止してガス寿命を有効に保つためである。従って、このガス交換が行われるロットでは、通常より30分余計に時間が掛かることになる。なお、エキシマレーザ光源のガス交換については、例えば特開平2−294013号公報及びこれに対応する米国特許第5,383,217号公報などに開示されている。本国際出願で指定した指定国又は選択した選択国の国内法令が許す限りにおいて、上記米国特許における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
b.ウエハテーブルTB上の移動鏡27(より正確にはX移動鏡、Y移動鏡)の曲がり計測
ウエハテーブルTBの位置は、X移動鏡、Y移動鏡の反射面に垂直にレーザビーム(測長ビーム)を照射し、各反射面からの反射光束を受光するレーザ干渉計によって、計測されている。各レーザ干渉計は、不図示の参照鏡(固定鏡)を基準として移動鏡反射面の測長軸方向(測長ビームの方向)の位置の変化を計測するものである。従って、移動鏡の反射面に曲がりがあると、計測されたウエハテーブルの位置情報には、その反射面の曲がりに応じた誤差が含まれることになる。
しかるに、各移動鏡は、ウエハテーブルTB(XYステージ141)の移動ストロークに対応したX軸方向及びY軸方向の長さが必要であり、相当の長さを有しているので、その平坦度を良好に確保することは、如何に高精度な表面加工(鏡面加工)を行っても容易ではない。また、仮に、平坦度の良好な移動鏡が製作できたとしても、これをウエハテーブルTBに固定するときに歪みが発生したり、固定後の経時変化により歪みが発生したりする蓋然性が高い。さらに、露光装置に要求される露光精度が高くなるにつれ、要求される重ね合わせ精度、アライメント精度などを考慮した場合に、その要求精度を満足するレベルの平坦度を有する平面鏡を製作することは極めて困難となっている。従って、移動鏡の反射面の形状をときどき計測し、その計測結果を用いて移動鏡の反射面形状に起因するレーザ干渉計の計測誤差を補正することが、露光装置の性能を維持するためには、必要不可欠である。
この移動鏡の反射面の形状(移動鏡曲がり)の計測方法としては、例えば特許第3295846号公報などに開示されている、干渉計によって移動鏡の局所的な傾きを測定し、それを積算して移動鏡の反射面の形状を求める方法を用いることができる。この方法による、移動鏡曲がり計測には、10分程度の時間を要する。
c.多点AF系(160a,160b)のセンサ間オフセットの較正及びウエハホルダ25のフラットネス(平坦度)計測等
ウエハはウエハホルダ上で、真空吸着あるいは静電吸着等により吸着保持されている。このため、ウエハはウエハホルダの表面形状に倣って変形する。従って、ウエハホルダのフラットネスが不良であると、そのウエハホルダに吸着保持されるウエハ表面のフラットネスも不良となり、結果的にデフォーカスに起因する露光不良を招く。特に、要求される解像度を達成するために、ArFエキシマレーザ光又はKrFエキシマレーザ光を露光用の照明光ILとして用い、開口数(N.A.)が大きな投影光学系を用いる露光装置では、従来問題とならなかった程度のウエハホルダの凹凸も無視できなくなっている。
上記のウエハホルダのフラットネスを計測する方法として、本実施形態のように、多点AF系(160a,160b)を備えている露光装置では、その多点AF系を用いて、ウエハホルダ上に吸着保持された非常に平坦度が高く設定された計測用ウエハ(スーパーフラットウエハ)の複数の検出点(計測点)における面位置情報を取得し、その面位置情報(Z軸方向に関する位置情報)を用いて、そのスーパーフラットウエハのフラットネス(すなわち、ホルダフラットネス)を算出する方法が比較的多く採用される。
但し、多点AF系(160a,160b)では、複数の検出点(計測点)における被計測物体の面位置情報を複数のセンサにより個別に計測していることから、それらのセンサ間の出力ばらつき(個体差に起因するものなど)があると、その出力ばらつきが誤差要因となってホルダフラットネスを正確に計測することが困難となるのみならず、露光時のウエハのフォーカス・レベリングの制御誤差の要因となって、パターンの結像性能に重大な影響を及ぼしてしまう。
そこで、本実施形態では、多点AF系(160a,160b)のセンサ間オフセットの較正(キャリブレーション)を行うとともに、そのキャリブレーション後の多点AF系(160a,160b)を用いて上述のホルダフラットネス計測を行うこととしている。
ここで、多点AF系(160a,160b)のセンサ間オフセットの較正に際しては、例えば国際公開第02/054462号パンフレットなどに開示される方法と同様にして基準平面板143を用いてセンサ間オフセットの較正を行うことができる。また、ホルダフラットネス計測の方法としては、例えば特開2002−048527号公報などに開示される方法を採用することができる。すなわち、上記のホルダフラットネスの計測に際し、ウエハホルダ25上に吸着保持されたスーパーフラットウエハ表面の複数の計測点におけるZ軸方向に関する位置情報(面位置情報)を、上記のセンサ間オフセットの較正後の多点AF系(160a,160b)を用いて計測する。このような計測を、ウエハステージWSTを移動しつつ、スーパーフラットウエハ上の複数箇所で行う。そして、予め定められた所定数の面位置情報を取得した段階で、それまでに取得された面位置情報群に対して所定の統計処理を行い、ウエハホルダの平坦度としてのスーパーフラットウエハの平坦度(フラットネス)を算出する。
上記のウエハフラットネスの計測の結果に基づいて、ウエハホルダ上に存在するゴミ等の異物も検出でき、異物が検出された場合には、ウエハホルダの清掃又は交換を行う。ウエハホルダのフラットネス計測の結果が不良である場合も、ウエハホルダの交換等を行う。
上記の多点AF系(160a,160b)のセンサ間オフセットの較正及びウエハホルダのフラットネス計測、並びにその結果に基づくウエハホルダの交換などの作業に、およそ30分程度を要する。
なお、上記のセンサ間オフセットのキャリブレーションに際しては、基準平面板143を用いることなく、スーパーフラットウエハを用いても良い。かかるスーパーフラットウエハを用いた方法も、国際公開第02/054462号パンフレットに開示されている。
d.基準マーク板FMに形成されたフィデューシャルマークのローテーション計測(ステージ直交計測)
オフアクシス方式のアライメント系ALGを用いる場合、そのアライメント系のベースライン計測に際して、ウエハテーブルTB上の基準マーク板FMに形成された基準マーク(フィデューシャルマーク)のステージ座標系上の位置座標の計測が必要不可欠である。基準マークのステージ座標系上の位置座標の計測は、ウエハテーブルTB上の移動鏡27(X移動鏡、Y移動鏡)と、基準マーク板FMとの位置関係が所定の関係であることを前提として行われ、アライメント系ALGの検出中心と基準マークとの位置関係と、その検出時のウエハ干渉計31で計測されるX,Y座標、すなわちX移動鏡とY移動鏡との参照鏡を基準とする位置情報とに基づいて、基準マークのステージ座標系上の位置座標が算出される。従って、基準マーク板FMとウエハテーブルTB上の移動鏡27(X移動鏡、Y移動鏡)との関係は常に一定であることが望ましい。
しかしながら、他のメンテナンス作業時に、オペレータが移動鏡27(X移動鏡、Y移動鏡)や基準マーク板FMに接触する、あるいは熱の影響などによる経時的変化により、基準マーク板FMが移動鏡27(X移動鏡、Y移動鏡)に対して回転することがある。このようにして両者間の位置関係が変動すると、基準マーク位置の計測に誤差が生じ、ベースライン計測精度が低下して露光精度の悪化を招きかねない。そこで、本実施形態では、基準マーク板FM上のフィデューシャルマークを、アライメント系ALGで検出することにより、この検出結果とそのときのウエハ干渉計31の計測結果とに基づいて、移動鏡とフィデューシャルマークとの位置関係が初期状態からどれだけずれているかを計測し、初期値の補正を行うようにしている。
なお、上記のフィデューシャルマークのローテーション計測には、5〜10分程度の時間を要する。
e.レチクルステージRSTとウエハステージWSTの同期精度の確認
本実施形態のようなステップ・アンド・スキャン方式の走査露光装置では、走査露光時のレチクルステージRST(レチクル)とウエハステージWST(ウエハ)との同期誤差という動的な要因が、ウエハ上に転写されたパターンの像の位置ずれ(又はディストーション)や分解能の劣化の要因となる。また、レチクルステージRST(レチクル)とウエハステージWST(ウエハ)との同期精度は、経時的に変化することも知られており、時間が経つにつれ、露光精度が低下するおそれもある。
そこで、本実施形態では、レチクルステージRSTとウエハステージWSTとを例えばショットマップに応じて同期移動して、その間のレチクルステージRSTの位置を計測する干渉計13と、ウエハステージWSTの位置を計測する干渉計31との計測結果をとる。そして、レチクル側の干渉計13の計測結果と、ウエハ側の干渉計31の計測結果との間に同期誤差が発生しているか否かを判断する。このような同期誤差の計測については、例えば、特開平11−067655号公報などに記載されている。
なお、上記の同期精度の計測には、およそ15分程度の時間を要する。
f.ウエハロードの再現性計測
ウエハWが、ウエハテーブルTB上にロードされる際に、所望の位置にいつでもロードされなければ、例えばウエハアライメントの際に、アライメント系ALGを用いてウエハW上のアライメントマーク(サーチマーク又はファインマーク)を計測しようとしても、アライメント系の計測エリア(視野)にアライメントマークが入らない状況が発生する。このような場合、オペレータ等がアシストしなければならないこととなり、スループットの低下を引き起こす要因となりかねない。
従って、ウエハロードの再現性計測は重要であり、本実施形態では、C/D側から所定枚数のウエハを露光装置側に送り、順次、ロード、アンロードを繰り返し実行して、ウエハロードの再現性を計測する。あるいは、1枚のウエハを用いて、ロード、アンロードを繰り返し実行して、ウエハロードの再現性を計測する。これらの計測により、再現性が低下しているときには、搬送シーケンスの補正等を行う必要がある。
上記のウエハロードの再現性の計測には、計測に用いるウエハの枚数、あるいは計測の繰り返し回数にもよるが、通常は、15分〜30分程度が必要である。
g.AF面とウエハテーブル上面との面合わせ
ここで、AF面とは、前述のセンサ間オフセットが調整された多点AF系(160a,160b)の複数のセンサの出力が全て基準値(例えば零)である場合に規定される仮想的な基準平面を意味する。
露光中のフォーカス・レベリング制御に際し、ウエハテーブル上のウエハ表面と、投影光学系PLの像面とが離れていると、そのフォーカス・レベリング制御の際のウエハの面位置の追い込みに時間が掛かり、あるいは追い込み遅れが生じて、スループット又は露光精度の低下を招く。従って、露光の際には、ウエハ表面が、投影光学系PLの像面の近傍に位置していることが望ましい。
そこで、本実施形態では、AF面とウエハテーブル上面との面合わせ、すなわちAF面とウエハステージの移動面(走り面)とを平行にするための調整、を次のようにして実行することとしている。
すなわち、本実施形態の露光装置10では、ウエハステージWSTは、投影光学系PLが保持されている第1コラム132とは別置きのステージベースSB上で支持されている(図2参照)。このステージベースSBは前述した防振ユニット43により支持されている。
この場合において、ウエハステージWSTの高さ方向(投影光学系PLの光軸方向)の位置は、防振ユニット43を構成するエアマウント機構内のエア量を調整してステージベースSBの高さ位置を調整することにより、粗調整可能となっている。また、ウエハテーブルTB上の基準平面板143の面位置は、ウエハホルダ25上に保持された際のウエハの面位置とほぼ同一面上に位置している。
一方、多点AF系(160a,160b)の各センサは、例えば空間像計測器を用いて後述するようにして計測されたベストフォーカス位置が、原点となるように予めキャリブレーションされている。この結果、前述のAF面は、投影光学系PLの像面にほぼ一致している。
従って、本実施形態では、多点AF系(160a,160b)を用いて、基準平面板143の面位置情報を計測し、この計測結果に基づいて防振ユニット43を介してステージベースSBの高さ位置を調整することで、基準平面板143の面位置をAF面に一致させる、AF面とウエハステージの移動面(走り面)とを平行にする調整を実行する。
上記の面合わせには、およそ5分程度を要する。
h. 投影光学系PLの結像特性の計測など
投影光学系PLの結像特性は、パターンの転写精度に大きな影響を与えるので、頻繁に計測し、その結像特性を不図示の結像特性調整機構、例えば投影光学系PLを構成する特定の複数のレンズエレメントを駆動する機構などを用いて調整する必要がある。また、投影光学系PLのベストフォーカス位置の計測結果は、多点AF系(160a,160b)の各センサの原点位置の調整にも用いられる。
そこで、本実施形態では、前述した特開2002−198303号公報及びこれに対応する米国特許出願公開第2001/0041377号明細書などに開示されるのと同様の方法により、前述したRFM板上の各種の計測用マークの空間像を、前述した空間像計測器を用いてスリットスキャン方式で計測することにより、投影光学系PLのベストフォーカス位置や、ディストーション、コマ収差などを、所定のタイミングで計測することとしている。これらの計測には、3、4分程度の時間を要する。なお、ベストフォーカス位置や、ディストーション、コマ収差などだけでなく、波面収差を計測するようにしても良い。波面収差を計測する装置については、例えば国際公開第99/60361号パンフレット及びこれに対応する米国出願第09/714,183号に開示されている。本国際出願で指定した指定国(又は選択した選択国)の国内法令が許す限りにおいて、上記米国特許出願公開における開示を援用して本明細書の記載の一部とする。
i.露光装置内の部品の定期的な交換作業
露光装置10の構成部品の中には、アライメント系ALGの光源であるハロゲンランプ、露光装置10のチャンバ16等に設けられるケミカルフィルタ、レーザ装置1を構成する消耗品(レーザ消耗品)、及び照明ユニットILU内の光学部品などの、寿命を有し、かつ定期的な交換が必要な部品が存在している。
例えば、ハロゲンランプは1ヶ月半程度の周期で交換の必要性がある。また、ケミカルフィルタは3〜6ヶ月程度の周期で、レーザ消耗品及び光学部品は1年程度の周期で交換する必要がある。その一方で上記交換周期が長いものほど1度の交換に要する時間、すなわち交換時の露光装置のダウンタイムが長くなることが分かっている。ただし、ハロゲンランプを除く部品の寿命は露光装置の設置環境や、使用状況に応じて変化するため、一概にその寿命を規定することはできない。
そこで、本実施形態では、露光装置の環境や使用状況を露光装置内でモニタし、その使用状況等を主制御装置120が管理する。そして、適切な交換時期となった段階で、入出力装置230のディスプレイ上に交換時期を表示してオペレータに各部品の交換時期が来たことを知らせるようになっている。
一方、C/D50側にも、上記露光装置10と同様、種々のメンテナンス項目が存在する。
例えば、C/D50内の前記第1塗布部76及び第2塗布部78は、スピンコータを有しており、このスピンコータは、ウエハを水平に保持して高速で回転する回転駆動機構を含み、ウエハに供給したレジスト等の処理液に遠心力を作用させてウエハの全面に処理液を塗り広げる処理を行う。この回転塗布時には、ウエハ上に供給された処理液の余剰分がウエハの外方に飛散される。このため、スピンコータでは、ウエハの周囲を取り囲む中空のカップを設け、処理液が外方に飛散することを防止している。
このように、処理液の外方への飛散を防止するカップの内壁には、回転塗布時に飛散した処理液が付着するため、この付着した処理液が乾燥して固化すると、振動や衝撃等によりカップの内壁から剥離し、ウエハの表面に付着して処理不良やウエハの汚染を引き起こす。また、カップの内壁に処理液の固化物が積層すると、その表面形状が凹凸となり、回転処理時にカップ内の気流を乱す。そして、この気流の乱れがウエハの外周部の塗布膜に影響を及ぼし、塗布膜の膜厚不均一を生じさせるおそれがある。
従って、現在においては、カップの内壁を洗浄するための種々の洗浄方法が提案されている。例えば、特開平5−82435号公報及びこれに対応する米国特許第5,312,487号公報には、カップ洗浄機構を備えた塗布装置が開示されている。
本実施形態では、従来から提案されている洗浄方法のうちの一つを行うこととしている。
また、本実施形態では、例えば所定枚数(例えば500枚)のウエハに対するレジスト塗布が行われた段階で、上記カップ洗浄を行うこととしている。なお、このカップ洗浄については、およそ10分程度の時間を要する。
また、C/D50側でも露光装置10側と同様に、定期的に交換が必要な部品が存在する。例えば各種フィルタや、配管等が考えられる(例えば、特開平11−40490号公報、特開平11−156132号公報(対応米国特許第6,287,023号公報)参照)。そこで、C/D50においても、塗布・現像制御装置62が、各部の使用状況をモニタし、各部品の適切な交換時期となった段階で、入出力装置63のディスプレイ上に交換時期を表示してオペレータに各部品の交換時期が来たことを知らせるようになっている。
さらに、本実施形態では、上述したC/D50側のメンテナンスに関する情報、例えばカップ洗浄に関する情報(タイミング及び所要時間)、部品交換の時期、部品交換に要する時間などの情報が、塗布・現像制御装置62において管理され、その情報は主制御装置120に送られるようになっている。
従って、露光装置10の主制御装置120では、C/D50側の上記のメンテナンスに関する情報を、塗布・現像制御装置62から受け取り、自装置(露光装置10)の動作を決定している。この際、露光装置10の主制御装置120では、そのメンテナンスに関する情報の具体的な内容に応じて、自装置(露光装置10)のメンテナンス作業(例えば前述したa.〜i.などの特定の動作の少なくとも1つ)を、C/D50のメンテナンス作業と協調して行う。具体的には、主制御装置120では、C/D50でのメンテナンス作業の内容、その作業の開始時期、その作業に要する時間などを考慮して、例えば前述したa.〜i.などの特定の動作の中から、C/D50側でのメンテナンス作業と並行して実行可能な自装置の作業を少なくとも一つ決定し、メンテナンスタイミングの最適化を図ることとしている。これにより、その特定動作を行うのに必要な露光装置10のダウンタイム(これは、C/D50のダウンタイムでもある)を全体として減少させることができ、これにより、C/D50にインライン接続された露光装置10の装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることが可能となる。
特に、主制御装置120は、自装置とC/D50側の部品交換に関する情報とを総合的に管理するので、その交換時期を一致させる(合わせる)ことが可能となる。これにより、例えば、C/D50側の部品交換がある日に行われ、その翌日に露光装置10側で部品交換が行われ、連続した二日の間に二度も、露光装置10の本来の動作を停止するなどの事態が発生するのを回避することができるとともに、C/D50側の部品交換作業と並行して露光装置10側の部品交換作業を実行することで、露光装置10及びC/D50のダウンタイム、すなわちリソグラフィシステム100全体のダウンタイムを明らかに低減することが可能となる。
なお、これまでは、メンテナンス作業として、露光装置10及びC/D50で個別に行われるメンテナンス作業について説明したが、リソグラフィシステム100のメンテナンス項目としては、露光装置10とC/D50とを用いなければ、できないメンテナンス項目も存在する。このようなメンテナンス項目の具体的な例としては、任意の1つ又は複数の計測用パターンを露光装置10でウエハW上の複数の領域に転写し、その計測用パターンが転写されたウエハWをC/D50で現像し、現像後にそのウエハW上に形成されたレジスト像の線幅、間隔などをSEM(走査型電子顕微鏡)あるいはアライメント検出系ALGなどを用いて計測し、その計測結果に基づいて露光装置10の各部の性能を求める、焼付け法を利用した各種の計測方法が挙げられる。この種の計測方法としては、例えば、投影光学系PLの各種結像特性(ベストフォーカス位置を含む)の計測方法が代表的に挙げられる。
本実施形態では、露光装置10の主制御装置120は、一方の装置が他方の装置を必要とするメンテナンス情報、例えば上記の焼付け法を利用した各種の計測方法に関する情報と、各装置が単独で作業可能なメンテナンス情報、前述したa.〜h.までのメンテナンス情報、C/D側のカップ洗浄に関する情報、部品交換に関する情報などとを保持するようになっている。そして、主制御装置120は、これらの情報に基づいて、各装置のメンテナンス時期の最適化を行うようになっている。これにより、リソグラフィシステム100全体のダウンタイムを低減している。
以上説明したように、本実施形態に係る露光装置10によると、C/D50からのメンテナンスに関する情報に基づいて、主制御装置120が、C/D50のメンテナンス中(露光装置の本来の運転も必然的に停止しなければならないとき)に、これと並行して、自装置の性能維持のために必要な動作であって装置本来の動作の停止が必要となる特定動作を行うことを決定することができる。この結果、その特定動作を行うのに必要な露光装置のダウンタイム(これは、C/D50のダウンタイムでもある)を全体として減少させることができ、これにより、C/D50にインライン接続された露光装置の装置性能を低下させることなく、稼働率を向上させることが可能となる。
また、本実施形態に係るリソグラフィシステム100によると、露光装置10の主制御装置120が、露光装置のメンテナンス作業と前記C/D50のメンテナンス作業とを協調して行うメンテナンス管理装置を兼ねている。このため、露光装置のメンテナンス作業とC/D50のメンテナンス作業とが、無関係に行われていた場合と異なり、主制御装置120により、両装置のメンテナンス作業が可能な限り同時並行して行われるように、メンテナンスタイミングの最適化を図ることができ、これによりリソグラフィシステム100の性能を低下させることなく、その稼働率を向上させることが可能となる。
なお、上記実施形態では、C/D50のメンテナンス情報に基づいて、露光装置のメンテナンス動作を決定するものとしたが、本発明がこれに限られるものではなく、C/D50のメンテナンス情報に基づいて、露光装置の何らかの動作の決定を行うこととすることで、同様に、ダウンタイムの短縮を図ることが可能である。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態について、図4に基づいて説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については、同一の符号を用いるとともにその説明を省略するものとする。この第2の実施形態のリソグラフィシステムは、制御系の構成が、前述した第1の実施形態と相違するのみであるから、以下では、この相違点を中心として説明する。
図4には、本第2の実施形態のリソグラフィシステムの制御系の構成が、ブロック図にて示されている。
この図4に示されるように、第2の実施形態では、C/D50側の塗布現像装置62と、露光装置10の主制御装置120とに、ホストコンピュータ90が共通に接続されている点に特徴を有する。勿論、本第2の実施形態においても、C/D50で実行すべきメンテナンス作業項目(部品交換などを含む)、露光装置10で実行すべきメンテナンス作業項目(部品交換、各種自己キャリブレーションを含む)は、前述した第1の実施形態と同様である。
本第2の実施形態のリソグラフィシステムでは、主制御装置120で管理されている露光装置10側の前述の各種のメンテナンス(部品交換を含む)に関する情報(メンテナンス作業の内容、時期(タイミング)、所要時間など)が、常時ホストコンピュータ90に送られている。また、塗布・現像制御装置62で管理されている、C/D50側のメンテナンス(部品交換を含む)に関する情報(メンテナンス作業の内容、時期(タイミング)、所要時間など)などの情報が、常時ホストコンピュータ90に送られている。
そこで、ホストコンピュータ90では、露光装置10側及びC/D50側のメンテナンスの必要性などを総合的に管理し、C/D50側のメンテナンス作業と露光装置10側のメンテナンス作業とを協調して行うようになっている。
また、本第2の実施形態では、ホストコンピュータ90は、露光装置10とC/D50とを用いて行うメンテナンス項目と、前述した各装置単独で行うメンテナンス項目を、分類し、各装置単独で行うメンテナンス項目についてはできるだけ両装置で並行して行われるように管理する。
以上説明したように、本第2の実施形態のリソグラフィシステムによると、ホストコンピュータ90が、露光装置10のメンテナンス作業と、該露光装置10にインラインにて接続されたC/D50のメンテナンス作業とを協調して行うこととしているので、露光装置10のメンテナンス作業とC/D50のメンテナンス作業とが、無関係に行われていた場合と異なり、ホストコンピュータ90が、両装置のメンテナンス作業が可能な限り同時並行して行われるように、メンテナンスタイミングの最適化を図ることにより、リソグラフィシステムの性能を低下させることなく、その稼働率を向上させることが可能となる。
また、ホストコンピュータ90が、露光装置10とC/D50の両装置を必要とするメンテナンスと、各装置単独行うことができるメンテナンスとを分類し、最適なタイミング(すなわち、単独のメンテナンスにあっては両装置で並行して別々のメンテナンスを実行する)で行うことにより、リソグラフィシステム全体のダウンタイムを極力短くしてその稼働率を向上することが可能となる。
なお、上記第2の実施形態では、露光装置10の主制御装置120及びC/D50の塗布・現像制御装置62からは、メンテナンス作業の時期(タイミング)に加え、メンテナンス作業の内容と、その所要時間が、ホストコンピュータ90に送られる場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、ホストコンピュータ90内のメモリに各メンテナンス作業の所要時間に関する情報が格納されているときには、主制御装置120、塗布・現像制御装置62は、メンテナンス作業の時期(タイミング)及びメンテナンス作業の内容に関する情報のみをホストコンピュータ90に送ることとしても良い。
なお、上記第2の実施形態では、露光装置10のメンテナンスと、C/D50のメンテナンスとを協調して行うこととしたが、本発明がこれに限られるものではなく、C/D50のメンテナンス作業に協調して露光装置10側の性能維持のために必要な動作であって装置停止が必要となる何らかの動作を行っても良い。
また、上記第2の実施形態では、露光装置10(主制御装置120)及びC/D50(塗布・現像制御装置62)とホストコンピュータ90とが、通信回線を介して前記情報を送受信するが、この通信回線としては、パラレル通信回線、シリアル通信回線などの有線の回線は勿論、無線、赤外線、その他を用いて情報をやりとりしても良い。また、例えばパラレル通信を行う場合には既存の信号線の空き線を使用しても良い。シリアル通信を行う場合には、従来やりとりされていた信号(又は情報)に上記情報を付け加えるだけで良い。
なお、上記各実施形態では、インラインI/F部110を介してC/D50と、露光装置10とをインライン接続する場合について説明したが、本発明がこれに限定されることはなく、基板処理装置と露光装置とを直接接続しても良い。また、上記各実施形態では、基板処理装置が、露光装置にインラインにて接続されたC/Dである場合について説明したが、これに限らず、基板処理装置は、露光装置にインラインにて接続される装置であれば、現像装置(デベロッパ)、レジスト塗布装置(コータ)のいずれか、あるいは両方であっても良く、その他の基板処理装置であっても良い。
なお、上述の実施形態においては、露光装置10のメンテナンス作業(動作)やキャリブレーション作業(動作)を、C/D50のメンテナンス作業(動作)の少なくとも一部と並行して実行するようにしているが、露光装置10に接続されている他の装置のメンテナンス作業(動作)やキャリブレーション作業(動作)の少なくとも一部と並行して行うようにしても良い。
例えば、露光装置10に接続されたレーザ装置1は上述のようなガス交換だけではなく、例えば特開平10−275951号公報及びこれに対応する米国特許6,219,367号公報などに開示されているように光学部品や放電電極などの電気関連部品などの交換を行う必要があるので、これらのメンテナンス作業(動作)の少なくとも一部と並行して、露光装置10で、前述したa〜iなどの作業(動作)のうち、レーザ装置1からのレーザ光を使用しない少なくとも一つの作業(動作)を実行することができる。
なお、上記各実施形態では、C/D50にインラインにて接続されたシングルウエハステージタイプのステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置に、本発明が適用された場合について説明したが、これに限らず、ツインウエハステージタイプのステップ・アンド・スキャン方式の投影露光装置は勿論、ステップ・アンド・リピート型の投影露光装置、あるいはプロキシミティ方式の露光装置など他の露光装置にも本発明は適用することができる。また、国際公開第99/49504号パンフレットに開示されているような液浸法を用いる露光装置にも本発明を適用することができる。
また、露光装置の用途は、半導体製造用に限らず、角型のガラスプレートに液晶表示素子パターンを転写する液晶用の露光装置、プラズマディスプレイや有機ELなどの表示装置、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCDなど)、マイクロマシン、DNAチップなどを製造するものであって良い。また、露光装置は、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクル又はマスクを製造するために、ガラス基板又はシリコンウエハなどに回路パターンを転写する露光装置であっても良い。
《デバイス製造方法》
次に、上述した実施形態に係るリソグラフィシステムをリソグラフィ工程で使用したデバイスの製造方法の実施形態について説明する。
図5には、デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートが示されている。図5に示されるように、まず、ステップ401(設計ステップ)において、デバイスの機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップ402(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスクを製作する。一方、ステップ403(ウエハ製造ステップ)において、シリコン等の材料を用いてウエハを製造する。
次に、ステップ404(ウエハ処理ステップ)において、ステップ401〜ステップ403で用意したマスクとウエハを使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によってウエハ上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップ405(デバイス組立ステップ)において、ステップ404で処理されたウエハを用いてデバイス組立を行う。このステップ405には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップ406(検査ステップ)において、ステップ405で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図6には、半導体デバイスの場合における、上記ステップ404の詳細なフロー例が示されている。図6において、ステップ411(酸化ステップ)においてはウエハの表面を酸化させる。ステップ412(CVDステップ)においてはウエハ表面に絶縁膜を形成する。ステップ413(電極形成ステップ)においてはウエハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ414(イオン打込みステップ)においてはウエハにイオンを打ち込む。以上のステップ411〜ステップ414それぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップ415(レジスト形成ステップ)において、ウエハに感光剤を塗布する。引き続き、ステップ416(露光ステップ)において、マスクの回路パターンをウエハに転写する。次に、ステップ417(現像ステップ)においては露光されたウエハを現像する。このステップ415〜417の処理が、上記実施形態のリソグラフィシステム100によって行われる。
そして、ステップ418(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップ419(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
これらの前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハ上に多重に回路パターンが形成される。
以上説明した本実施形態のデバイス製造方法によると、ステップ415〜417の処理工程(リソグラフィ工程)において、上記各実施形態のリソグラフィシステムが用いられ、露光装置10とC/D50との間で、メンテナンスに関する情報がやり取りされ、ダウンタイムの短縮が図られていることから、デバイスの生産性の向上を図ることが可能になる。特に、例えばF2レーザ光源等の真空紫外光源を露光用光源として用いる場合には、投影光学系PLの解像力の向上とあいまって、例えば最小線幅が0.1μm程度であってもその生産性の向上が可能である。
以上説明したように、本発明の露光装置、動作決定方法、基板処理システム及びメンテナンス管理方法、並びにデバイス製造方法は、マイクロデバイスの生産に適している。

Claims (20)

  1. 基板処理装置にインラインにて接続された露光装置であって、
    前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報に基づいて、自装置の動作を決定する動作決定装置を備える露光装置。
  2. 請求項1に記載の露光装置において、
    前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報は、前記基板処理装置で行われるメンテナンス作業の内容に関する情報を含み、
    前記動作決定装置は、そのメンテナンス作業の内容に応じて自装置の動作を決定することを特徴とする露光装置。
  3. 請求項1に記載の露光装置において、
    前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報は、前記基板処理装置で行われるメンテナンス作業に要する時間に関する情報を含み、
    前記動作決定装置は、前記メンテナンス作業に要する時間に基づいて自装置の動作を決定することを特徴とする露光装置。
  4. 請求項1に記載の露光装置において、
    前記決定される自装置の動作には、メンテナンス作業が含まれることを特徴とする露光装置。
  5. 請求項4に記載の露光装置において、
    前記動作決定装置は、前記基板処理装置のメンテナンス作業の少なくとも一部と並行して、自装置のメンテナンス作業を行うことを決定することを特徴とする露光装置。
  6. 請求項4に記載の露光装置において、
    前記自装置のメンテナンス作業には、露光用光源であるレーザ装置のメンテナンス作業が含まれることを特徴とする露光装置。
  7. 請求項4に記載の露光装置において、
    前記自装置のメンテナンス作業には、基板の露光を伴わない作業が含まれることを特徴とする露光装置。
  8. 請求項4に記載の露光装置において、
    前記自装置のメンテナンス作業には、部品交換作業が含まれることを特徴とする露光装置。
  9. 基板処理装置にインラインにて接続された露光装置における動作を決定する動作決定方法であって、
    前記基板処理装置からのメンテナンスに関する情報を取得する工程と;
    前記情報に基づいて、露光装置の動作を決定する工程と;を含む動作決定方法。
  10. 露光装置と、該露光装置にインラインにて接続された基板処理装置とを備えた基板処理システムであって、
    前記露光装置のメンテナンス作業と前記基板処理装置のメンテナンス作業とを協調して行うメンテナンス管理装置を備える基板処理システム。
  11. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置が具備する制御用コンピュータ、及び前記基板処理装置が具備する制御用コンピュータのいずれかであることを特徴とする基板処理システム。
  12. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置及び前記基板処理装置に共通に接続されたコンピュータであることを特徴とする基板処理システム。
  13. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置のメンテナンス作業の少なくとも一部と並行して、前記基板処理装置のメンテナンス作業を行うことを特徴とする基板処理システム。
  14. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記露光装置は、露光光源としてレーザ装置を有し、
    前記露光装置のメンテナンス作業には、前記レーザ装置のメンテナンス作業が含まれることを特徴とする基板処理システム。
  15. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記メンテナンス作業には、部品交換作業が含まれることを特徴とする基板処理システム。
  16. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記メンテナンス管理装置は、前記露光装置の部品交換時期に関する情報と、前記基板処理装置の部品交換時期に関する情報とを保持し、それらの情報に基づいて各装置の部品交換の時期の最適化を行うことを特徴とする基板処理システム。
  17. 請求項10に記載の基板処理システムにおいて、
    前記メンテナンス管理装置は、一方の装置が他方の装置を必要とするメンテナンス情報と、各装置が単独で作業可能なメンテナンス情報とを保持し、それらの情報に基づいて各装置のメンテナンス時期の最適化を行うことを特徴とする基板処理システム。
  18. 露光装置と、該露光装置にインラインにて接続された基板処理装置とを備えた基板処理システムにおける各装置のメンテナンス作業を管理するメンテナンス管理方法であって、
    前記露光装置のメンテナンスに関する情報を取得する工程と;
    前記基板処理装置のメンテナンスに関する情報を取得する工程と;
    前記両情報に基づいて、前記両装置におけるメンテナンス作業が協調して行われるように管理する工程と;を含むメンテナンス管理方法。
  19. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程では、請求項1〜8のいずれか一項に記載の露光装置を用いて、基板上にデバイスパターンを形成することを特徴とするデバイス製造方法。
  20. リソグラフィ工程を含むデバイス製造方法であって、
    前記リソグラフィ工程では、請求項10〜17のいずれか一項に記載の基板処理システムを用いて、基板上へのデバイスパターンの形成を含む、基板に対する処理を実行することを特徴とするデバイス製造方法。
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