JPWO2006008991A1 - ポリアミド - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の硬化レリーフパターンの形成方法においては、活性光線がi線であることが好ましい。
<ポリアミドと樹脂組成物>
本発明のポリアミドと、本発明の樹脂組成物を構成する各成分について、以下具体的に説明する。
本発明のポリアミドは、下記化学式(1)で表される構造を有するポリアミドである。該ポリアミドは、有機基R1及びR2が有する不飽和結合が光重合性を有することにより、光重合開始剤を添加することによってネガ型の感光性を有する樹脂組成物とすることができる。また、該ポリアミドは、−COOR1基及び−COOR2基と、それらに隣接する−CONH−基とが、200〜400℃で加熱することによりイミド結合しポリアミドイミド樹脂に変換されるものである。
本発明のポリアミドは、以下のようにして好適に合成することができる。
第一に、4価の芳香族基X1を有する芳香族テトラカルボン酸二無水物1モルと、光重合性の不飽和結合を有するアルコール類2モルとを反応させて、4つのカルボン酸基のうち2つがエステル結合し残りの2つが酸であるジカルボン酸(以下、「ハーフアシッド/ハーフエステル体」という。)を合成する。
第ニに、3価の芳香族基X2を有する、アミノ基で置換されたフタル酸、アミノ基で置換されたイソフタル酸、及び、アミノ基で置換されたテレフタル酸からなる群から選ばれた少なくとも1つ以上の化合物(以下、「フタル酸系化合物」という。)1モルと、アミノ基と反応する化合物1モルとを反応させて、該フタル酸系化合物のアミノ基を後述の熱架橋基または保護基を有する化合物(以下、「封止剤」という。)によってブロックした化合物(以下、「フタル酸系化合物封止体」という。)を合成する。これらは単独でもよいし、混合して用いてもよい。
酸クロリド体など、上記封止剤の種類によっては、封止反応の過程で塩化水素が副生するものがある。この場合は、以降の工程汚染を防止する意味からも、一旦水再沈して水洗乾燥したり、イオン交換樹脂カラムを通すなど、適宜精製を行うことが好ましい。
第三に、前述したハーフアシッド/ハーフエステル体とフタル酸系化合物封止体とを脱水縮合剤により混合ポリ酸無水物とした後に、2価の有機基Y1を有するジアミン化合物及び2価の有機基Y2を有するジアミン化合物を溶媒に溶解または分散させておいたものを滴下投入し、アミド重縮合させることにより、目的のポリアミドを得ることが出来る。
上記ハーフアシッド/ハーフエステル体とフタル酸系化合物封止体との混合方法には、特に制約はない。それぞれ精製単離したものを混合して溶媒に再溶解してもよいし、一方の反応溶液に単離したもう一方を再溶解する方法でもよいし、別々に調整した反応溶液同士を混合する方法でもよい。
まず、前述の混合ポリ酸無水物に、芳香族ジアミン化合物の希釈溶液を滴下投入し、0〜5℃で2〜3時間撹拌して芳香族ジアミン化合物と酸成分からなるオリゴマーブロックを調整する。次に、ジアミノポリシロキサン化合物の希釈溶液を滴下投入し、更に室温で2〜3時間反応させることによりジアミノポリシロキサン化合物と酸成分からなるオリゴマーブロックを結合させる。
本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物には、前述したポリアミドに光重合開始剤を添加する。好ましいものとしては以下の化合物が挙げられ、特に光感度の点で、(6)のオキシム類が、より好ましい。これらの使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
(1)ベンゾフェノン、o−ベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルケトン、ジベンジルケトン、フルオレノンなどのベンゾフェノン誘導体
(2)2,2’−ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのアセトフェノン誘導体
(3)チオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントンなどのチオキサントン誘導体
(4)ベンジル、ベンジルジメチルケタール、ベンジル−β−メトキシエチルアセタールなどのベンジル誘導体
(5)ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルなどのベンゾイン誘導体
(6)1−フェニル−1,2−ブタンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−メトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(O−ベンゾイル)オキシム、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム、1−フェニル−3−エトキシプロパントリオン−2−(O−ベンゾイル)オキシムなどのオキシム類
光重合開始剤の添加量は、本発明のポリアミド100質量部に対して、0.5〜20質量部とするのが好ましく、1〜10質量部とするのがより好ましい。添加量が0.5質量部以上であれば、光感度が高くなるので好ましく、添加量が20質量部以下であれば、塗膜の基板面付近まで十分に硬化させることができるので好ましい。
本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物においては、溶媒を添加して粘度を調整することが好ましい。好適な溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルアミド、ピリジン、シクロペンタノン、γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリノン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドンなどが挙げられ、これらは単独または二種以上の組合せで用いることができる。これらの中でも、N−メチル−2−ピロリドンやγ−ブチロラクトンが、特に好ましい。
これらの溶媒は、塗布膜厚、粘度に応じて、本発明の樹脂組成物に適宜加えることができるが、本発明のポリアミド100質量部に対し、溶媒100〜1000質量部の範囲で用いることが好ましい。
これらのアルコール類としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、ベンジルアルコール、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ(n−プロピル)エーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ(n−プロピル)エーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、等のモノアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のジアルコール類を挙げることができる。これらの中でも、ベンジルアルコール、エチレングリコールモノフェニルエーテルが特に好ましい。
これらアルコール類が溶媒中に占める含量が50質量%以下であると、ポリアミドの溶解性が良好であるため好ましい。
本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物には、感光特性向上のために、光重合性の不飽和二重結合基を有するモノマー(以下、「光重合性モノマー」という。)を添加することができる。
このような光重合性モノマーとしては、光重合開始剤により重合可能な(メタ)アクリル化合物が好ましく、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート(各エチレングリコールユニットの数2〜20)、ポリエチレングリコールジメタクリレート(各エチレングリコールユニットの数2〜20)、ポリ(1,2−プロピレングリコール)ジアクリレート、ポリ(1,2−プロピレングリコール)ジメタクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、グリセロールジアクリレート、グリセロールジメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、メチレンビスアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、エチレングリコールジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、グリセロールジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−アクリル酸付加物、ビスフェノールAジグリシジルエーテル−メタクリル酸付加物、N,N’−ビス(2−メタクリロイルオキシエチル)尿素などが挙げられる。また、これらの使用にあたっては、必要に応じて、単独でも2種以上を混合して用いてもかまわない。
光重合性モノマーの添加量は、本発明のポリアミド100質量部に対して、0〜50質量部であることが好ましく、1〜20質量部であることがより好ましい。
本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物には、所望に応じ、光感度向上のための増感剤を添加することができる。
このような増感剤としては、例えば、ミヒラーズケトン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2,5−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロペンタノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)シクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジメチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、2,6−ビス(4’−ジエチルアミノベンジリデン)−4−メチルシクロヘキサノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)カルコン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)カルコン、2−(4’−ジメチルアミノシンナミリデン)インダノン、2−(4’−ジメチルアミノベンジリデン)インダノン、2−(p−4’−ジメチルアミノビフェニル)ベンゾチアゾール、1,3−ビス(4−ジメチルアミノベンジリデン)アセトン、1,3−ビス(4−ジエチルアミノベンジリデン)アセトン、3,3’−カルボニル−ビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3−アセチル−7−ジメチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンジロキシカルボニル−7−ジメチルアミノクマリン、3−メトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、3−エトキシカルボニル−7−ジエチルアミノクマリン、N−フェニル−N−エチルエタノールアミン、N−フェニルジエタノールアミン、N−p−トリルジエタノールアミン、N−フェニルエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン、4−モルホリノベンゾフェノン、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、4−ジエチルアミノ安息香酸イソアミル、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズオキサゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ベンズチアゾール、2−(p−ジメチルアミノスチリル)ナフト(1,2−p)チアゾール、2−(p−ジメチルアミノベンゾイル)スチレンなどが挙げられる。これらの中で、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、1−シクロヘキシル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール、及び1−(tert−ブチル)−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾールからなる群から選ばれる1つ以上の増感剤を添加することが好ましい。また、使用にあたっては、単独でも2種以上の混合物でもかまわない。
増感剤の添加量は、本発明のポリアミド100質量部に対して0〜15質量部であることが好ましく、1〜10質量部であることがより好ましい。
本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物には、所望に応じ保存時の組成物溶液の粘度や光感度の安定性を向上させるために重合禁止剤を添加することができる。
このような重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン、N−ニトロソジフェニルアミン、p−tert−ブチルカテコール、フェノチアジン、N−フェニルナフチルアミン、エチレンジアミン四酢酸、1,2−シクロヘキサンジアミン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、2,6−ジ−tert−ブチル−p−メチルフェノール、5−ニトロソ−8−ヒドロキシキノリン、1−ニトロソ−2−ナフトール、2−ニトロソ−1−ナフトール、2−ニトロソ−5−(N−エチル−N−スルフォプロピルアミノ)フェノール、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−フェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩、N−ニトロソ−N−(1−ナフチル)ヒドロキシルアミンアンモニウム塩、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジtert−ブチル)フェニルメタンなどを用いることができる。
重合禁止剤の添加量は、本発明のポリアミド100質量部に対して、0〜5質量部であることが好ましく、0.01〜1質量部であることがより好ましい。
本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物には、必要に応じて、塗膜を加熱硬化する際に、ポリアミドを架橋しうるか、もしくはそれ自身が架橋ネットワークを形成しうる熱架橋剤を添加し、耐熱性を更に強化することができる。このような熱架橋剤としては、アミノ樹脂またはその誘導体が好適に用いられ、中でも、尿素樹脂、グリコール尿素樹脂、ヒドロキシエチレン尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、及びこれらの誘導体が好適に用いられる。特に好ましくは、ヘキサメトキシメチル化メラミンである。
熱架橋剤の添加量は、ポリアミド成分100質量部に対して、0〜20質量部であることが好ましく、3〜15質量部であることがより好ましい。
以上の他にも、本発明のネガ型感光性を有する樹脂組成物には、散乱光吸収剤、塗膜平滑性付与剤、及びシランカップリング剤など、必要に応じて種々の添加剤を適宜配合することが出来る。
本発明の硬化レリーフパターンの形成方法には、上述のネガ型感光性を有する樹脂組成物が使用される。その製造は、以下の工程で行われる。
ここで用いられる現像液としては、ポリアミドの良溶媒、または良溶媒と貧溶媒との混合溶媒を用いることが出来る。該良溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン、N−アセチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ガンマブチロラクトン、α−アセチル−ガンマブチロラクトン、シクロペンタノン、及びシクロヘキサノンなどがあげられる。また、該貧溶媒としては、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、および水などがあげられる。良溶媒と貧溶媒との混合溶媒を用いる場合、その混合比率は、現像するポリアミド樹脂塗膜の溶解性や、現像方法に応じて調整される。現像方法としては、浸漬法、パドル法、または回転スプレー法等の方法から選択して行うことが出来る。
<ポリアミドの合成>
実施例1
容量1Lのセパラブルフラスコに、5−アミノイソフタル酸13.59g(0.075mol)、γ−ブチロラクトン(以下、「GBL」ともいう。)68g、ピリジン11.87g(0.15mol)を投入、混合撹拌し、ウォーターバスで50℃まで加温した。これに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート12.26g(0.079mol)をGBL12gで希釈したものを滴下ロートで滴下投入し、そのまま50℃で2時間ほど撹拌した。
5−アミノイソフタル酸の消失を高速液体クロマトグラフィー(以下、「HPLC」ともいう。)で確認した後、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物22.07g(0.075mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20.11g(0.155mol)、及びピリジン11.87g(0.15mol)、GBL84gを投入、混合し、50℃で2時間、引き続き室温で10時間撹拌した。
これに、ジシクロヘキシルカルボジイミド60.04g(0.291mol)をGBL60gに溶解させたものを、氷冷下、15分かけて滴下投入した。続いてビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン60.25g(0.139mol)をGBL180gに溶解させたものを、30分ほどかけて加え、氷浴で5℃未満を維持しつつ2時間、その後氷浴を外して4時間、室温で撹拌した。
その後、エタノールを15g加えて反応を停止させ、更にGBL130gを加えて希釈し、脱水縮合剤の析出物(ジシクロヘキシルウレア)を加圧濾別により除去した。この反応液を撹拌しつつ、水700gとイソプロパノール250gの混合液を滴下投入し、その際析出する重合体を分離し、GBL600gに再溶解した。この再溶解液を、イオン交換水3リットルの撹拌下に滴下投入し、重合体を分散析出させ、回収、水洗の後、40℃で48時間真空乾燥することにより、ポリアミドP−1を得た。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」ともいう。)により測定したP−1のポリスチレン換算GPC重量平均分子量(カラム:昭和電工社製 Shodex KD−806M×2本、溶媒:DMF、流速:1.0ml/min)は、72000であった。
容量1Lのセパラブルフラスコに、5−アミノイソフタル酸5.43g(0.03mol)、GBL27g、ピリジン4.75g(0.06mol)を投入、混合撹拌し、ウォーターバスで50℃まで加温した。これに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート4.96g(0.032mol)をGBL5gで希釈したものを滴下ロートで滴下投入し、そのまま50℃で2時間ほど撹拌した。
5−アミノイソフタル酸の消失をHPLCで確認した後、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物35.31g(0.12mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート32.14g(0.247mol)、ピリジン18.98g(0.24mol)、GBL135gを投入、混合し、50℃で2時間、引き続き室温で10時間撹拌した。これに、ジシクロヘキシルカルボジイミド60.04g(0.291mol)をGBL60gに溶解希釈したものを、氷冷下、15分ほどかけて滴下投入し、続いてビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン52.77g(0.122mol)をGBL158gに溶解させたものを、30分ほどかけて加え、氷浴で5℃未満を維持しつつ2時間撹拌した。
その後、ジアミノポリシロキサン化合物(チッソ株式会社製、品番FM3311、数平均分子量1000。化学式(3)において、R5とR8をプロピレン基に、R6とR7をメチル基としたものに相当する。)17.7g(0.177mol)をジグライム35gで希釈したものを滴下投入し、氷浴をはずして3時間、室温で撹拌した。以降の工程は実施例1と同様の操作を行い、ポリアミドP−2を得た。実施例1と同様の条件で測定したP−2のポリスチレン換算GPC重量平均分子量は、90000であった。
容量1Lのセパラブルフラスコに、5−アミノイソフタル酸13.59g(0.075mol)、GBL68g、ピリジン11.87g(0.15mol)を投入、混合撹拌し、ウォーターバスで50℃まで加温した。これに、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート12.26g(0.079mol)をGBL12gで希釈したものを滴下ロートで滴下投入し、そのまま50℃で2時間ほど撹拌した。
5−アミノイソフタル酸の消失をHPLCで確認した後、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物22.07g(0.075mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20.11g(0.155mol)、ピリジン11.87g(0.15mol)、GBL84gを投入、混合し、50℃で2時間、引き続き室温で10時間撹拌した。
ジシクロヘキシルカルボジイミドの投入以降は実施例2と同様の操作を行い、ポリアミドP−3を得た。実施例1と同様の条件で測定したP−3のポリスチレン換算GPC重量平均分子量が87500であった。
容量1Lのセパラブルフラスコに、5−アミノイソフタル酸36.23g(0.2mol)、GBL181g、ピリジン31.64g(0.4mol)、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物32.83g(0.2mol)を投入、混合撹拌し、オイルバスで50℃まで加温し、そのまま24時間反応させた。5−アミノイソフタル酸の消失をHPLCで確認した後、この反応液を5リットルのイオン交換水に一気に投入し、反応生成物を微粉結晶状に析出させ、ろ別回収して、水洗し、40℃で60時間真空乾燥し、5−アミノイソフタル酸のノルボルネンイミド封止体(分子量327.29)を得た。
容量1Lのセパラブルフラスコに、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物22.07g(0.075mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート20.11g(0.155mol)、ピリジン11.87g(0.15mol)、GBL84gを投入、混合し、50℃で2時間、引き続き室温で10時間撹拌した。
このフラスコに、上記で別途調整しておいた5−アミノイソフタル酸のノルボルネンイミド封止体24.55g(0.075mol)、GBL49g、ピリジン11.87g(0.15mol)を追加し、50℃で30分ほど加熱撹拌し、溶解させた。
ジシクロヘキシルカルボジイミドの投入以降は実施例2と同様の操作を行い、ポリアミドP−4を得た。実施例1と同様の条件で測定したP−4のポリスチレン換算GPC重量平均分子量が56700であった。
容量1Lのセパラブルフラスコに、ビフェニル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物44.13g(0.15mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート40.21g(0.309mol)、ピリジン23.73g(0.3mol)、GBL169gを投入、混合し、50℃で2時間、引き続き室温で10時間撹拌した。
ジシクロヘキシルカルボジイミドの投入以降は実施例2と同様の操作を行いポリアミドP−5を得た。実施例1と同様の条件で測定したP−5のポリスチレン換算GPC重量平均分子量が85200であった。
容量5Lのセパラブルフラスコに、ジフェニルエーテル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸二無水物310.22g(1.00mol)、2−ヒドロキシエチルメタクリレート270.69g(2.08mol)、ピリジン158.2g(2.00mol)、GBL1000gを投入、混合し、常温で16時間撹拌した。これに、ジシクロヘキシルカルボジイミド400.28g(1.94mol)をGBL400gに溶解希釈したものを、氷冷下、30分ほどかけて滴下投入し、続いて4,4’−ジアミノジフェニルエーテル185.97g(0.93mol)をGBL650gに分散させたものを、60分ほどかけて加えた。氷冷のまま3時間撹拌し、その後エタノールを50g加え、氷冷バスを取り外し、更に1時間撹拌した。脱水縮合剤の析出物(ジシクロヘキシルウレア)を加圧濾別して除去した後、反応液を40Lのエタノールに滴下投入し、その際析出する重合体を分離、洗浄し、50℃で24時間真空乾燥することにより、ポリアミドP−6を得た。実施例1と同様の条件で測定したP−6のポリスチレン換算GPC重量平均分子量が92600であった。
実施例5
実施例1で得られたポリアミド(P−1)100質量部、テトラエチレングリコールジメタクリレート4質量部、1,3−ジフェニルプロパントリオン−2−(O−エトキシカルボニル)オキシム4質量部、1−フェニル−5−メルカプト−1,2,3,4−テトラゾール1質量部、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アニリン3質量部、N−ニトロソジフェニルアミン0.05質量部、ヘキサメトキシメチル化メラミン10質量部を、N−メチル−2−ピロリドン194質量部とベンジルアルコール48質量部の混合溶媒に溶解させ、孔径0.2ミクロンのポリテトラフルオロエチレン製フィルターでろ過し、ワニス状の樹脂組成物V−1を得た。
P−1にかえて実施例2で得られたポリアミド(P−2)を用いる以外は、実施例5と同様にして、ワニス状の樹脂組成物V−2を得た。
P−1にかえて実施例3で得られたポリアミド(P−3)を用いる以外は、実施例5と同様にして、ワニス状の樹脂組成物V−3を得た。
P−1にかえて実施例4で得られたポリアミド(P−4)を用いる以外は、実施例5と同様にして、ワニス状の樹脂組成物V−4を得た。
P−1にかえて比較例1で得られたポリアミド(P−5)を用いる以外は、実施例5と同様にして、ワニス状の樹脂組成物V−5を得た。
P−1にかえて比較例2で得られたポリアミド(P−6)を用いる以外は、実施例5と同様にして、ワニス状の樹脂組成物V−6を得た。
上述の実施例5〜8、及び比較例3〜4で得られたワニス状の樹脂組成物を、予め3−アミノプロピルトリエトキシシランで下地処理しておいた5インチシリコンウェハー上に、スピンコーター(東京エレクトロン製、型式名クリーントラックマーク7)を用いて塗布し、95℃で4分間プリベークし、初期膜厚10ミクロンの塗膜を得た。
この塗膜に、i線ステッパー露光機(ニコン製、型式名NSR2005i8A)により、評価用フォトマスクを通して、露光量を50〜600mJ/cm2の範囲で50mJ/cm2ずつ段階的に変化させて露光した。露光から30分後、現像液としてガンマブチロラクトンとキシレンの50/50(体積%)混合溶媒を用いて、未露光部が完全に溶解消失するまでの時間に1.4を乗じた時間の回転スプレー現像を施し、引き続きイソプロパノールで10秒間回転スプレーリンスし、ポリアミド樹脂膜からなるレリーフパターンを得た。
得られたレリーフパターンを光学顕微鏡下で目視観察し、膨潤のないシャープなパターンが得られる最低露光量(感度)、該最低露光量照射時におけるバイアホール(矩形の現像溶出部)の寸法(解像度)を評価した。結果を表2に示す。
残留応力測定装置(テンコール社製、型式名FLX−2320)を用いて、予め「反り量」を測定しておいた厚み625μm±25μmの5インチシリコンウエハー上に、上記実施例5〜8、及び比較例3〜4の各組成物を、上述のリソグラフィー評価と同様の方法で塗布、プリベークした後、縦型キュア炉(光洋リンドバーグ製、形式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、350℃で2時間の加熱硬化処理を施し、硬化後膜厚10μmのポリアミドイミド樹脂(実施例5〜8)またはポリイミド樹脂(比較例3〜4)からなる膜のついたシリコンウェハーを作製した。このウェハーの残留応力を、前述の残留応力測定装置を用いて測定した。結果を表2に示す。
上記実施例5〜8、及び比較例3〜4の各組成物を、上述のリソグラフィー評価と同様にして、5インチシリコンウェハー上に塗布、プリベークした後、縦型キュア炉(光洋リンドバーグ製、形式名VF−2000B)を用いて、窒素雰囲気下、350℃で2時間の加熱硬化処理を施し、硬化後膜厚10μmのポリアミドイミド樹脂膜(実施例5〜8)またはポリイミド樹脂(比較例3〜4)を作製した。この樹脂膜を、ダイシングソー(ディスコ製、型式名DAD−2H/6T)を用いて3.0mm幅にカットし、フッ化水素酸水溶液に浸漬してシリコンウェハー上から剥離し、短冊状のフィルムサンプルとした。
このフィルムサンプルのガラス転移温度(Tg)を、熱機械分析装置(島津製作所製、形式名TMA−50)を用いて測定した。測定条件は、試料長10mm、定荷重200g/mm2、測定温度範囲25℃〜450℃、昇温速度10℃/min、窒素雰囲気である。結果を表2に示す。
Claims (7)
- 化学式(1)で表される構造を有するポリアミド。
- 請求項1又は2に記載のポリアミド100質量部、及び光重合開始剤0.5〜20質量部を含むネガ型感光性を有する樹脂組成物。
- 請求項3に記載の樹脂組成物を基板上に塗布する工程、得られた塗膜をパターニングマスクを介して活性光線で露光するか、又は化学線を直接照射する工程、塗膜の未露光部又は未照射部を現像液により溶解除去する工程、得られたネガ型レリーフパターンを200〜400℃で加熱する工程を含む、硬化レリーフパターンの形成方法。
- 活性光線がi線である、請求項4に記載の硬化レリ−フパターンの形成方法。
- 請求項4又は5に記載の硬化レリーフパターンの形成方法を包含する、半導体装置の製造方法。
- 請求項3に記載の樹脂組成物を硬化させた樹脂からなる塗膜を有する半導体装置。
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