JPH0527245A - 液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子

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JPH0527245A
JPH0527245A JP18092791A JP18092791A JPH0527245A JP H0527245 A JPH0527245 A JP H0527245A JP 18092791 A JP18092791 A JP 18092791A JP 18092791 A JP18092791 A JP 18092791A JP H0527245 A JPH0527245 A JP H0527245A
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JP
Japan
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liquid crystal
acid
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crystal alignment
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Application number
JP18092791A
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English (en)
Inventor
Yoichi Kimura
陽一 木村
Hiroshi Minamizawa
寛 南沢
Yoshihiro Nomura
好弘 野村
Koji Yoshida
功二 吉田
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Showa Denko Materials Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、有機溶剤への溶解性に優れ、低温、
短時間で良好なプレチルト角を有する液晶配向膜を形成
できる液晶配向膜用組成物を提供する。 【構成】 5−ヒドロキシイソフタル酸ドデカノアート
クロライド等の特定構造の酸成分とテレフタル酸等の特
定構造の酸成分とを特定のモル比で用い、ジアミノジフ
ェニルエーテル等のジアミン成分と反応させて得たポリ
アミド樹脂を含有する液晶配向膜用組成物、これを用い
た液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶配向膜用組成物、
これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶の電気光学的な特性を利用し
た液晶表示素子としては、誘電異方性をもつネマチック
液晶を使用し電場をかけて動的散乱効果を利用したDS
型液晶表示素子が利用されていた。しかし最近ではより
作動電圧が低く、表示機能向上が容易な、液晶分子を9
0度螺旋構造をもつように配向したツイストネマチック
(TN)液晶表示素子に置換されてきている(例えば、
特公昭51−13666号公報)。このため配向膜の作
製方法として、基板に二酸化ケイ素等の無機化合物から
なる薄膜を斜方蒸着する方法、基板に界面活性剤あるい
は有機高分子の膜を形成した後、これをラビング処理
(フェルト布等で一定の方向に擦る)する方法が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら二酸化ケ
イ素等を斜方蒸着する方法は、大面積で安定した配向膜
をつけることは難しく、コスト的にも大量生産には適さ
ない。ポリイミド樹脂を用いた配向膜(例えば、特開昭
51−65960号公報)は、溶剤に不溶で高い耐熱性
を有し信頼性に優れた液晶表示素子が得られるものの、
樹脂そのものが黄褐色のために表示品質が落ちる。ま
た、イミド環の閉環縮合を完了させるために300℃以
上で30分以上の熱処理を伴うので、基板の変形、カラ
ーフィルターの変色、透明導電膜の抵抗値の上昇等の問
題点がある。これらの問題を解決するために、側鎖を有
するポリアミド樹脂を用いた液晶表示素子が提案されて
いる。この液晶表示素子は、熱処理温度が200℃と低
く、透明性にも優れているが、有機溶剤溶解性が高すぎ
るため、耐液晶性が十分とはいえない。本発明は前記の
ような問題点を解決し、より高度の信頼性テストに耐え
うる液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液
晶挾持基板及び液晶表示素子を提供することを目的とし
てなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は一般式(I)
【化4】 及び一般式(II)
【化5】 (ただし、一般式(I)及び(II)中、R1はジアミ
ンのアミノ基を除いた2価の残基を示し、Xは
【化6】 からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、R
は水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐
鎖のアルキル基又はフルオロアルキル基を示し、R3
ジカルボン酸のカルボキシル基を除いた2価の残基を示
し、mは一般式(I)で表わされる繰り返し単位の個数
を示し、nは一般式(II)で表わされる繰り返し単位
の個数を示し、m/nは、10/90〜49/51であ
る)で表わされる繰り返し単位を含有してなるポリアミ
ド樹脂を含有する液晶配向膜用組成物に関する。
【0005】また、本発明は、前記液晶配向膜用組成物
から形成された液晶配向膜に関する。
【0006】また、本発明は、前記液晶配向膜を有する
液晶挾持基板に関する。
【0007】また、本発明は、液晶に面して電極が設け
られた液晶挾持基板上に、前記の液晶配向膜用組成物か
ら得られた液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
【0008】本発明における一般式(I)及び一般式
(II)で表わされる繰り返し単位を含有してなるポリ
アミド樹脂は、一般式(III)
【化7】 (ただし、X、Rは一般式(I)におけると同意義で
ある)で表わされるジカルボン酸、このジハライド又は
このジエステル及び一般式(IV)
【化8】 (ただしR3は一般式(II)におけると同意義であ
る)で表わされるジカルボン酸、このジハライド又はこ
のジエステルの一種又は二種以上と一般式(V)
【化9】 (ただしR2は一般式(I)及び一般式(II)におけ
ると同意義である)で表わされるジアミンの一種又は二
種以上とを重縮合させることにより製造できる。
【0009】上記ポリアミド樹脂の重縮合方法として
は、低温重縮合法、直接重縮合法、活性エステル法等を
採用することができる。
【0010】低温重縮合法では、例えば、上記ジアミン
1当量に対して上記ジカルボン酸のジハライドを好まし
くは0.9〜1.2当量使用し、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミ
ン等の第三級アミン、酸化プロピレン、スチレンオキシ
ド、シクロヘキセンオキシド等の1,2−エポキシドな
どの酸化受容剤の存在下、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルアセトアミド等の非反応性極性溶媒中でマ
イナス十数度から該有機溶媒の還流温度までの範囲の温
度下に反応させればよい。
【0011】直接重合法では、例えば、上記ジカルボン
酸と上記ジアミンを当量又はほぼ当量使用し、トリフェ
ニルホスファイト、三塩化りん、縮合りん酸エステル等
のりん系触媒の存在下、ピリジン、上記したのと同様の
非反応性極性有機溶媒等の中で室温から還流温度までの
範囲内の温度下で反応させればよい。この場合、りん系
触媒は上記ジカルボン酸又は上記ジアミンと当量又はほ
ぼ当量で使用され、ピリジン又はその誘導体は上記ジカ
ルボン酸または上記ジアミンに対して10モル%以上使
用することが好ましい。
【0012】活性エステル法では、例えば、上記ジカル
ボン酸ジハライドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
との反応によりベンゾトリアジルエステルを製造し、こ
のエステルと上記ジアミンを当量またはほぼ当量使用
し、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒中で室温
又はそれ以上の温度下に反応させればよい。
【0013】以上のようにして得られた反応液をメタノ
ール等の低級アルコール、水などの上記有機溶媒と相溶
性であって、樹脂に対して貧溶媒である溶剤の大過剰に
注いで沈殿物を得、これを瀘別し、乾燥することによっ
て本発明におけるポリアミド樹脂を回収することができ
る。
【0014】上記一般式(III)中、R2としての炭
素原子数1〜30の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基と
しては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル
基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル
−ヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ド
デシル基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル
基、トリアコンチル基等がある。これらの基の水素原子
をフッ素原子で置換したものが、炭素原子数1〜30の
フルオロアルキル基としてあげられる。炭素原子数が3
0を越えると耐熱性、耐液晶性等が劣る。
【0015】上記一般式(III)で表わされるジカル
ボン酸としては、5−ドデシルオキシイソフタル酸、5
−ヘキサフルオロドデシルオキシイソフタル酸、パーフ
ルオロドデシルオキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイ
ソフタル酸ドデカノアート、5−ヒドロキシイソフタル
酸ヘキサフルオロドデカノアート、5−ヒドロキシイソ
フタル酸パーフルオロドデカノアート、N−ドデシル−
5−アミノイソフタル酸、N−ドデカノイル−5−アミ
ノイソフタル酸、5−ドデシルイソフタル酸、2−ドデ
シルオキシテレフタル酸、2−ヒドロキシテレフタル酸
ドデカノアート、N−ドデシル−2−アミノテレフタル
酸、N−ドデカノイル−2−アミノテレフタル酸、5−
ドデシルテレフタル酸等がある。
【0016】これらの一般式(III)で表わされるジ
カルボン酸の中でも、一般式(III)におけるXが−
O−又は−O−CO−であるものが好ましい。Xが−O
−であるものは耐薬品性に優れる。Xが−O−CO−で
あるものは、合成が容易である。
【0017】上記一般式(IV)で表わされるカルボン
酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、4,
4′−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジ
フェニルジカルボン酸、1,5−ナフタリンジカルボン
酸等の芳香族ジカルボン酸がある。
【0018】この他に、カルボン酸成分としてアジピン
酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン酸を用いてもよい
が、これら脂肪族ジカルボン酸は、全カルボン酸成分に
対して30モル%以下で用いることが好ましい。脂肪族
ジカルボン酸が多すぎると、耐熱性が低下しやすい。
【0019】上記一般式(V)で表わされるジアミンと
しては、メタトルレンジアミン、m−フェニレンジアミ
ン、p−フェニレンジアミン、5−クロロ−m−フェニ
レンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミ
ノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニル
エーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4′−ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニル
チオエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルチオエー
テル、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,3′−ジアミノビフェニル、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4′−
[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデ
ン)]、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン)]、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−
メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、3,
3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミンビフェニル、ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,
9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン等の芳香族
ジアミンがあげられる。
【0020】これらの他に、1,3−ジアミノジシクロ
ヘキサン、1,4−ジアミノジシクロヘキサン、4,
4′−ジアミノシクロヘキシルメタン等の脂環式ジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン等の脂
肪族ジアミン、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テ
トラメチルジシロキサン、1,3−ビス(4−アミノフ
ェニル)テトラメチルジシロキサン等のシロキサンジア
ミンを用いても良いが、そのようなジアミンの合計使用
料は、全ジアミン成分に対して30モル%以下で用いる
ことが好ましい。これらが多すぎると耐熱性が低下しや
すい。
【0021】本発明における一般式(I)及び一般式
(II)で表わされる繰り返し単位を含有してなるポリ
アミド樹脂について、その一般式(I)及び一般式(I
I)中のR1 としては、前記の一般式(V)で表わされ
るジアミンからアミノ基を除いた2価の残基があげられ
る。また、R2 としては、前記の一般式(III)につ
きR2 として示したものがあげられる。また、R3 とし
ては、前記の一般式(IV)で表わされるジカルボン酸
の残基があげられる。
【0022】一般式(I)で表わされる繰り返し単位と
一般式(II)で表わされる繰り返し単位の構成比m/
nはモル比で10/90〜49/51とされる。10/
90未満では、プレチルト角が小さくなり、49/51
を越えると耐熱性、耐液晶性等の特性が劣る。20/8
0〜42/58とされることが好ましく、25/75〜
42/58とされることがより好ましい。この範囲内に
おいて構成比を変えることにより、所望のプレチルト角
を選ぶことができる。
【0023】本発明における一般式(I)及び一般式
(II)で表わされる繰り返し単位を含有してなるポリ
アミド樹脂は、液晶及び水に不溶である。この樹脂を必
要に応じて溶剤に溶解し、必要に応じて添加剤等を加
え、液晶配向膜用組成物とし、これを酸化インジウム等
の透明導電膜を電極として有する基板に塗布し、100
〜200℃で加熱乾燥した後、ラビングして液晶配向膜
の形成された液晶挾持基板を得ることができる。このよ
うにして作成した2枚の液晶挾持基板を配向制御膜を対
向させて平行に配置し、その間に液晶、必要に応じてカ
イラル剤等を封入させることにより、液晶表示素子を得
ることができる。
【0024】本発明の液晶表示素子は、液晶の配向性が
良好で、液晶配向膜の屈折率が高いことより電極である
透明導電膜のパターンが無点灯時でも見える(ネサ見
え)現象がなく、また、液晶配向膜自体の着色がほとん
どないため、コントラストの良好な明るい液晶表示素子
である。
【0025】本発明においては、前記ポリアミド樹脂を
塗布した後、単に溶剤を蒸発乾燥させ、ラビング処理を
行えばよいので、斜方蒸着法等に比べ、短時間で液晶配
向膜が得られる。形成する液晶配向膜の膜厚は、通常、
100〜30000Å、好ましくは200〜2000Å
であるが、非常に薄膜のために溶剤の沸点以下でも十分
乾燥可能であり、従来のポリイミド膜を形成する方法に
比べて、100〜200℃で5〜30分程度と、低温、
短時間で成膜することができる。
【0026】前記基板としては、ガラス板、ポリエーテ
ルスルホン、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレー
ト等があげられる。この基板の上に設ける電極として
は、酸化インジウム及び酸化錫からなる合金等があげら
れ、これらは蒸着によって透明導電膜として形成でき
る。
【0027】前記溶剤としては、例えば、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリ
ジノン、シクロヘキサノン等の単独またはこれらの混合
溶剤、あるいはさらに前記ポリアミド樹脂を溶解可能な
範囲でセロソルブ類、トルエン、キシレン等を適量混合
したものがあげられる。
【0028】液晶配向膜用組成物は、通常、固型分濃度
0.1〜40重量%として調整され、これをディップ
法、スプレー法、印刷法、刷毛塗り法、スピンコート法
等により電極を設けた基板上に塗布することができる。
【0029】ここで、接着性の向上を目的として、市販
のシラン系、チタネート系のカップリング剤を使用して
電極を設けた基板を前処理するかあるいは液晶配向膜用
組成物に添加使用してもなんら差し支えない。
【0030】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。
【0031】製造例1 滴下ロート、温度計を付けたフラスコに5−ヒドロキシ
イソフタル酸20g(0.11mmol)を入れ、ピリ
ジン100mlに溶解した。撹拌しながら発熱に注意し
て、塩化ドデカノイル28.8g(0.13mol)を
滴下した。1時間撹拌した後、メタノール20mlを添
加し反応を停止した。反応溶液を冷した2規定塩酸60
0mlに注ぎ、ジエチルエーテルを用いて抽出を行っ
た。有機層を2規定塩酸、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を
減圧留去して白色固形物を得た。再結晶(メタノール)
により精製し、白色針状結晶の5−ヒドロキシイソフタ
ル酸ドデカノアートを得た。この5−ヒドロキシイソフ
タル酸ドデカノアートを常法により塩化チオニルと反応
させて5−ヒドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロ
ライドを得た。
【0032】製造例2 リービッヒ冷却管、温度計を付けた三口フラスコに5−
ヒドロキシイソフタル酸100g(0.55mol)を
入れ、メタノール300ml、1,2−ジクロロエタン
300ml、硫酸50mlを添加し懸濁させた。懸濁液
を加熱撹拌すると5−ヒドロキシイソフタル酸は完全に
溶解した。1日加熱還流し、反応終了後メタノールを減
圧留去し析出した白色固形物をジエチルエーテルに溶解
した。このジエチルエーテル溶液を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。減圧で溶媒を留去し、得られた白色結晶
を再結晶(メタノール/ヘキサン)により精製し、5−
ヒドロキシイソフタル酸ジメチルエステルを得た。
【0033】つぎにリービッヒ冷却管、温度計を付けた
三口フラスコに5−ヒドロキシイソフタル酸ジメチルエ
ステル50g(0.24mol)、臭化ドデシル92g
(0.37mol)、炭酸カリウム35g(0.25m
ol)、ヨウ化カリウム0.2g(0.0012mo
l)を入れ、アセトン500mlに懸濁した。この懸濁
液を1日加熱還流し、反応終了後、沈殿物を濾過して除
き、溶媒を減圧留去した。得られた5−ドデシルオキシ
イソフタル酸ジメチルエステルは、精製せずに次の反応
に用いた。
【0034】リービッヒ冷却管、温度計を付けた三口フ
ラスコに前述で得られた5−ドデシルオキシイソフタル
酸ジメチルエステルを入れ、水酸化カリウム50g
(0.89mol)の水溶液(250ml)に懸濁し
た。7時間加熱還流し、反応終了後この水溶液を塩化メ
チレンで洗浄した。水槽を濃塩酸でpH1に調整し、硫
酸アンモニウムを用いて塩析しながらジエチルエーテル
で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を減圧で留去し、得られた白
色結晶を再結晶(アセトン)により精製し、5−ドデシ
ルオキシイソフタル酸を得た。この5−ドデシルオキシ
イソフタル酸を常法により塩化チオニルと反応させて5
−ドデシルオキシイソフタル酸クロライドを得た。
【0035】以下において、配向の安定性の評価、プレ
チルト角の測定は、ギャップが30μmの180°捻っ
たセルを使用し、封入液晶にはZLI−1132(Me
rck社製)を用いた。プレチルト角の測定はクリスタ
ルローテーション法(F.Nakano et al,
Jpn.J.Apply.Phys.,19,(10)
2013(1980)記載の方法)により行った。
【0036】実施例1 撹拌装置、窒素導入管及び温度計を備えた四つ口フラス
コに窒素下に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
2.57g(12.9mmol)、1,3−ビス(3−
アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.36g
(1.4mmol)及び酸化プロピレン2.6g(4
4.8mmol)を入れN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)35mlに溶解した。撹拌しながら、5−ヒ
ドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロライド2.1
5g(5.4mmol)とテレフタル酸クロライド1.
81g(8.9mmol)の混合物を少しずつ添加し
た。このとき、系内の温度は30℃以下に保った。反応
系の粘度が高くなるので、所望の粘度になったら撹拌を
停止し、反応液を大量の水に注いだ。生じた沈殿を10
0℃で一晩乾燥した。
【0037】このようにして得られたポリアミド樹脂を
3重量%になるようにN−メチル−2−ピロリドンとブ
チルセロソルブアセテートの重量比6:4混合液に溶解
し、ワニスを調製した。このワニスを、十分に洗浄した
透明導電膜を有するガラス板上に、スピンナーを用いて
3000rpmで均一に塗布した。200℃で30分間
乾燥して、膜厚500Åのポリアミド樹脂皮膜を形成し
た。この膜をフェルトで一定方向にラビングし、配向膜
を有するガラス基板を作製した。この基板から液晶表示
素子を作製し、クロスニコル中で観察したところ良好な
配向を示した。この素子のプレチルト角を測定したとこ
ろ5.4度であった。また、この素子に対し90℃30
分のアニール処理を行ったところ配向状態は良好であ
り、プレチルト角は4.7度であった。
【0038】ポリアミド樹脂皮膜の乾燥温度が150℃
であること以外は、上記と同様にして液晶表示素子を作
製した。この素子をクロスニコル中で観察したところ良
好な配向を示した。この素子のプレチルト角を測定した
ところ5.4度であった。また、この素子に対し90℃
30分のアニール処理を行ったところ配向状態は良好で
あり、プレチルト角は5.5度であった。
【0039】実施例2及び比較例1〜3 5−ヒドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロライド
の使用量及びテレフタル酸クロライドの使用量を変更
し、一部の例においてイソフタル酸クロライドを使用し
たことを除いては、実施例1と同様にポリアミド樹脂を
合成し、該樹脂のワニスを調製した。このものを用いて
実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、評価を行
った結果を実施例1と合わせて表1として次に示した。
【0040】
【表1】
【0041】C12エステル:5−ヒドロキシイソフタル
酸ドデカノアートクロライド TPC :テレフタル酸クロライド IPC :イソフタル酸クロライド 注1:90℃、30分のアニール処理で液晶配向膜が液
晶に侵された。 注2:斑点状ドメインが発生した。
【0042】実施例3、4及び比較例4〜6 5−ヒドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロライド
に代えて5−ドデシルオキシイソフタル酸クロライドを
使用した以外は、上記実施例1〜2及び比較例1〜3と
同様にして合成、調整、作製及び評価を行った。結果を
表2として次に示した。
【0043】
【表2】
【0044】C12エーテル:5−ドデシルオキシイソフ
タル酸クロライド TPC、IPC、注1及び注2については表1における
と同じ。
【0045】
【発明の効果】本発明の特定のポリアミド樹脂は有機溶
剤溶解性が優れており、これを含有する液晶配向膜用組
成物は耐熱性、耐液晶性に優れており、これを用いて低
温、短時間で強度の高い液晶配向皮膜を成膜できる。こ
の液晶配向膜は、STN用配向制御膜として要求される
高いプレチルト角を所望の値で得ることが出来る。本発
明の液晶配向組成物を用いれば、基板、カラーフィルタ
ー、透明導電膜等に悪影響を与えず、高い歩留まりで液
晶配向膜を備えた液晶挟持基板を得ることができ、該液
晶挟持基板を用いてコントラスト及び視覚特性の優れた
液晶表示素子を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 功二 千葉県市原市五井南海岸14番地 日立化成 工業株式会社五井工場内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 及び一般式(II) 【化2】 (ただし、一般式(I)及び(II)中、R1はジアミ
    ンのアミノ基を除いた2価の残基を示し、Xは 【化3】 からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、R2
    水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐鎖
    のアルキル基又はフルオロアルキル基を示し、R3 はジ
    カルボン酸のカルボキシル基を除いた2価の残基を示
    し、mは一般式(I)で表わされる繰り返し単位の個数
    を示し、nは一般式(II)で表わされる繰り返し単位
    の個数を示し、m/nは、10/90〜49/51であ
    る)で表わされる繰り返し単位を含有してなるポリアミ
    ド樹脂を含有する液晶配向膜用組成物。
  2. 【請求項2】 m+nが10〜1000である請求項1
    記載の液晶配向膜用組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の液晶配向膜用組成
    物から形成された液晶配向膜。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の液晶配向膜を有する液晶
    挾持基板。
  5. 【請求項5】液晶に面して電極が設けられた液晶挾持基
    板上に請求項1又は2記載の液晶配向膜用組成物から得
    られた液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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