JPH06160864A - 液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子 - Google Patents
液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子Info
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- JPH06160864A JPH06160864A JP31760592A JP31760592A JPH06160864A JP H06160864 A JPH06160864 A JP H06160864A JP 31760592 A JP31760592 A JP 31760592A JP 31760592 A JP31760592 A JP 31760592A JP H06160864 A JPH06160864 A JP H06160864A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】STN液晶表示素子に適した液晶配向膜を提供
する。 【構成】 化1〔一般式(I)〕 【化1】 〔ただし、一般式(I)中、R1はジアミンのアミノ基
を除いた2価の残基を示し、Xは−O−、−O−C(=
O)−、−NH−CO−、−NH−及び−CH2−から
なる群より選ばれる少なくとも一種の基であり、R2 は
水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐鎖
のアルキル基又はフルオロアルキル基を示す〕で表わさ
れる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂、及び、上記
以外のポリアミド樹脂を含有してなる液晶配向膜用組成
物。 【効果】上記組成物は、有機溶剤に溶解し基板に塗布し
て低温、短時間の乾燥で強度の高い液晶配向膜を成膜で
き、この膜は基板との密着性、耐熱性、耐液晶性に優れ
ており、ラビング後は高いプレチルト角を示す。
する。 【構成】 化1〔一般式(I)〕 【化1】 〔ただし、一般式(I)中、R1はジアミンのアミノ基
を除いた2価の残基を示し、Xは−O−、−O−C(=
O)−、−NH−CO−、−NH−及び−CH2−から
なる群より選ばれる少なくとも一種の基であり、R2 は
水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐鎖
のアルキル基又はフルオロアルキル基を示す〕で表わさ
れる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂、及び、上記
以外のポリアミド樹脂を含有してなる液晶配向膜用組成
物。 【効果】上記組成物は、有機溶剤に溶解し基板に塗布し
て低温、短時間の乾燥で強度の高い液晶配向膜を成膜で
き、この膜は基板との密着性、耐熱性、耐液晶性に優れ
ており、ラビング後は高いプレチルト角を示す。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶配向膜用組成物、
これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素
子に関する。
これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素
子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計、電卓等の簡単な表示素子に
は、液晶分子を90度螺旋構造をもつように配向したツ
イストネマチック(TN)液晶表示素子が用いられてき
た。しかし、TN液晶表示素子は、視野角が狭く、コン
トラストが低いため、大型化すると良質の画面がを得る
ことができなかった。
は、液晶分子を90度螺旋構造をもつように配向したツ
イストネマチック(TN)液晶表示素子が用いられてき
た。しかし、TN液晶表示素子は、視野角が狭く、コン
トラストが低いため、大型化すると良質の画面がを得る
ことができなかった。
【0003】そこで、視野特性が優れる液晶表示素子を
得るため、分子を200〜270度捻ったスーパーツイ
ストネマチック(STN)液晶が開発された。STN液
晶は捻り角が大きいほど視野特性が良好になるが、これ
は、液晶表示素子においてSTN液晶分子と基板がなす
角(プレチルト角)が大きいことを意味する。液晶表示
素子においてプレチルト角を大きくするためには、液晶
配向膜が重要である。
得るため、分子を200〜270度捻ったスーパーツイ
ストネマチック(STN)液晶が開発された。STN液
晶は捻り角が大きいほど視野特性が良好になるが、これ
は、液晶表示素子においてSTN液晶分子と基板がなす
角(プレチルト角)が大きいことを意味する。液晶表示
素子においてプレチルト角を大きくするためには、液晶
配向膜が重要である。
【0004】プレチルト角を大きくするための液晶配向
膜としては、二酸化ケイ素の斜方蒸着膜が知られてい
る。しかし、液晶が接する基板面に二酸化ケイ素の斜方
蒸着膜を大面積で安定して積層することは難しく、コス
ト的にも大量生産には適さない。そこで、TN液晶表示
素子と同様に、界面活性剤や有機高分子からなる液晶配
向膜がSTN液晶表示素子用として開発されている。特
に、有機高分子からなる液晶配向膜としてポリイミド樹
脂からなる液晶配向膜(例えば、特開昭51−6596
0号公報)が開発されている。
膜としては、二酸化ケイ素の斜方蒸着膜が知られてい
る。しかし、液晶が接する基板面に二酸化ケイ素の斜方
蒸着膜を大面積で安定して積層することは難しく、コス
ト的にも大量生産には適さない。そこで、TN液晶表示
素子と同様に、界面活性剤や有機高分子からなる液晶配
向膜がSTN液晶表示素子用として開発されている。特
に、有機高分子からなる液晶配向膜としてポリイミド樹
脂からなる液晶配向膜(例えば、特開昭51−6596
0号公報)が開発されている。
【0005】ポリイミド樹脂は、溶剤に不溶で高い耐熱
性を有するため、信頼性に優れた液晶表示素子が得られ
るものの、樹脂そのものが黄褐色のために表示品質が落
ちる。また、配向膜形成時にイミド環の閉環縮合を完了
させるために300℃以上で30分以上の熱処理を伴う
ので、基板の変形、カラーフィルターの変色、透明導電
膜の抵抗値の上昇等の問題点がある。
性を有するため、信頼性に優れた液晶表示素子が得られ
るものの、樹脂そのものが黄褐色のために表示品質が落
ちる。また、配向膜形成時にイミド環の閉環縮合を完了
させるために300℃以上で30分以上の熱処理を伴う
ので、基板の変形、カラーフィルターの変色、透明導電
膜の抵抗値の上昇等の問題点がある。
【0006】上記のポリイミド樹脂からなる液晶配向膜
を用いる場合の問題を解決するために、分子構造中にフ
ッ素を有するポリアミド樹脂を液晶配向膜として用いる
ことが提案されている(例えば、特開平3−28472
6号公報)。このポリアミド樹脂からなる液晶配向膜の
形成時には、有機溶剤を蒸発除去するだけでよいため、
熱処理温度が200℃と低く、得られる膜は透明性にも
優れている。しかし、分子構造中にフッ素を有するポリ
アミド樹脂は有機溶剤溶解性が高すぎるため、耐液晶性
が十分とはいえない。
を用いる場合の問題を解決するために、分子構造中にフ
ッ素を有するポリアミド樹脂を液晶配向膜として用いる
ことが提案されている(例えば、特開平3−28472
6号公報)。このポリアミド樹脂からなる液晶配向膜の
形成時には、有機溶剤を蒸発除去するだけでよいため、
熱処理温度が200℃と低く、得られる膜は透明性にも
優れている。しかし、分子構造中にフッ素を有するポリ
アミド樹脂は有機溶剤溶解性が高すぎるため、耐液晶性
が十分とはいえない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記のような
問題点を解決し、プレチルト角を大きくし、その形成時
にも比較的低温の熱処理で充分であり、耐液晶性にも優
れ、従って、液晶表示素子により高度の信頼性を与える
液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾
持基板及び液晶表示素子を提供するものである。
問題点を解決し、プレチルト角を大きくし、その形成時
にも比較的低温の熱処理で充分であり、耐液晶性にも優
れ、従って、液晶表示素子により高度の信頼性を与える
液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾
持基板及び液晶表示素子を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明おける液晶配向膜
用組成物は、化2〔一般式(I)〕
用組成物は、化2〔一般式(I)〕
【化2】 〔ただし、一般式(I)中、R1はジアミンのアミノ基
を除いた2価の残基を示し、Xは−O−、−O−C(=
O)−、−NH−CO−、−NH−及び−CH2−から
なる群より選ばれる少なくとも一種の基であり、R2 は
水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐鎖
のアルキル基又はフルオロアルキル基を示す〕で表わさ
れる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂(以下、ポリ
アミド樹脂Aという)及び上記以外のポリアミド樹脂
(以下、ポリアミド樹脂Bという)を含有してなるもの
である。
を除いた2価の残基を示し、Xは−O−、−O−C(=
O)−、−NH−CO−、−NH−及び−CH2−から
なる群より選ばれる少なくとも一種の基であり、R2 は
水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐鎖
のアルキル基又はフルオロアルキル基を示す〕で表わさ
れる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂(以下、ポリ
アミド樹脂Aという)及び上記以外のポリアミド樹脂
(以下、ポリアミド樹脂Bという)を含有してなるもの
である。
【0009】前記液晶配向膜用組成物から液晶配向膜が
形成され、これを基板上に形成することにより液晶挾持
基板を作製することができ、液晶に面して電極が設けら
れた液晶挾持基板上に、前記の液晶配向膜用組成物から
得られた液晶配向膜を形成した液晶挾持基板を用いるこ
とにより液晶表示素子を作製することができる。
形成され、これを基板上に形成することにより液晶挾持
基板を作製することができ、液晶に面して電極が設けら
れた液晶挾持基板上に、前記の液晶配向膜用組成物から
得られた液晶配向膜を形成した液晶挾持基板を用いるこ
とにより液晶表示素子を作製することができる。
【0010】前記ポリアミド樹脂Aは、化3〔一般式
(II)〕
(II)〕
【化3】 〔ただし、一般式(II)中、X及びR2 は一般式(I)
に同じ〕で表されるジカルボン酸又はこれのアミド形成
性誘導体とジアミン化合物とを重縮合させることにより
製造することができる。このとき、上記一般式(II)で
表されるジカルボン酸又はこれのアミド形成性誘導体と
共に他のジカルボン酸又はこれのアミド形成性誘導体を
併用することができる。また、前記ポリアミド樹脂B
は、上記の他のジカルボン酸又はこれのアミド形成性誘
導体とジアミン化合物とを重縮合させることにより製造
することができる。これらのジカルボン酸のアミド形成
性誘導体としては、ジカルボン酸ジクロライド、ジカル
ボン酸ブロマイド、ジカルボン酸ジエステル等がある。
に同じ〕で表されるジカルボン酸又はこれのアミド形成
性誘導体とジアミン化合物とを重縮合させることにより
製造することができる。このとき、上記一般式(II)で
表されるジカルボン酸又はこれのアミド形成性誘導体と
共に他のジカルボン酸又はこれのアミド形成性誘導体を
併用することができる。また、前記ポリアミド樹脂B
は、上記の他のジカルボン酸又はこれのアミド形成性誘
導体とジアミン化合物とを重縮合させることにより製造
することができる。これらのジカルボン酸のアミド形成
性誘導体としては、ジカルボン酸ジクロライド、ジカル
ボン酸ブロマイド、ジカルボン酸ジエステル等がある。
【0011】上記したいずれのポリアミド樹脂も、低温
重縮合法、直接重縮合法、活性エステル法等の重縮合方
法を採用して製造することができる。
重縮合法、直接重縮合法、活性エステル法等の重縮合方
法を採用して製造することができる。
【0012】低温重縮合法では、例えば、上記ジアミン
化合物1当量に対して上記ジカルボン酸のアミド形成性
誘導体(特に、ジカルボン酸ジハライド)を好ましくは
0.9〜1.2当量使用し、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン等
の第三級アミン、酸化プロピレン、スチレンオキシド、
シクロヘキセンオキシド等の1,2−エポキシドなどの
酸化受容剤の存在下、N−メチル−2−ピロリドン、ジ
メチルアセトアミド等の非反応性極性溶媒中でマイナス
十数度から該有機溶媒の還流温度までの範囲の温度下に
反応させればよい。
化合物1当量に対して上記ジカルボン酸のアミド形成性
誘導体(特に、ジカルボン酸ジハライド)を好ましくは
0.9〜1.2当量使用し、トリエチルアミン、トリプ
ロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミン等
の第三級アミン、酸化プロピレン、スチレンオキシド、
シクロヘキセンオキシド等の1,2−エポキシドなどの
酸化受容剤の存在下、N−メチル−2−ピロリドン、ジ
メチルアセトアミド等の非反応性極性溶媒中でマイナス
十数度から該有機溶媒の還流温度までの範囲の温度下に
反応させればよい。
【0013】直接重合法では、例えば、上記ジカルボン
酸と上記ジアミン化合物を当量又はほぼ当量使用し、ト
リフェニルホスファイト、三塩化りん、縮合りん酸エス
テル等のりん系触媒及びピリジン又はその誘導体の存在
下、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒等の中で
室温から還流温度までの範囲内の温度下で反応させれば
よい。この場合、りん系触媒は上記ジカルボン酸又は上
記ジアミンと当量又はほぼ当量で使用され、ピリジン又
はその誘導体は上記ジカルボン酸または上記ジアミン化
合物に対して10モル%以上使用することが好ましい。
酸と上記ジアミン化合物を当量又はほぼ当量使用し、ト
リフェニルホスファイト、三塩化りん、縮合りん酸エス
テル等のりん系触媒及びピリジン又はその誘導体の存在
下、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒等の中で
室温から還流温度までの範囲内の温度下で反応させれば
よい。この場合、りん系触媒は上記ジカルボン酸又は上
記ジアミンと当量又はほぼ当量で使用され、ピリジン又
はその誘導体は上記ジカルボン酸または上記ジアミン化
合物に対して10モル%以上使用することが好ましい。
【0014】活性エステル法では、例えば、上記ジカル
ボン酸のジエステルと1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ルとの反応によりベンゾトリアジルエステルを製造し、
このエステルと上記ジアミン化合物を当量またはほぼ当
量使用し、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒中
で室温又はそれ以上の温度下に反応させればよい。
ボン酸のジエステルと1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ルとの反応によりベンゾトリアジルエステルを製造し、
このエステルと上記ジアミン化合物を当量またはほぼ当
量使用し、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒中
で室温又はそれ以上の温度下に反応させればよい。
【0015】前記各重縮合法で得られる反応液をメタノ
ール等の低級アルコール、水などの上記有機溶媒と相溶
性であって、ポリアミド樹脂に対して貧溶媒である溶剤
の大過剰に注いで沈殿物を得、これを瀘別し、乾燥する
ことによってポリアミド樹脂を分離することができる。
ール等の低級アルコール、水などの上記有機溶媒と相溶
性であって、ポリアミド樹脂に対して貧溶媒である溶剤
の大過剰に注いで沈殿物を得、これを瀘別し、乾燥する
ことによってポリアミド樹脂を分離することができる。
【0016】上記一般式(II)で表されるジカルボン酸
について詳述する。一般式(II)中、R2としての炭素
原子数1〜30の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル−ヘキシ
ル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、トリ
アコンチル基等がある。これらの基の水素原子をフッ素
原子で置換したものが、炭素原子数1〜30のフルオロ
アルキル基としてあげられる。炭素原子数が30を越え
ると耐熱性、耐液晶性等が劣る。
について詳述する。一般式(II)中、R2としての炭素
原子数1〜30の直鎖若しくは分岐鎖のアルキル基とし
ては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t
ert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ヘキ
シル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチル−ヘキシ
ル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル
基、オクタデシル基、エイコシル基、ドコシル基、トリ
アコンチル基等がある。これらの基の水素原子をフッ素
原子で置換したものが、炭素原子数1〜30のフルオロ
アルキル基としてあげられる。炭素原子数が30を越え
ると耐熱性、耐液晶性等が劣る。
【0017】上記一般式(II)で表わされるジカルボン
酸としては、5−ドデシルオキシイソフタル酸、5−ヘ
キサフルオロドデシルオキシイソフタル酸、パーフルオ
ロドデシルオキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフ
タル酸ドデカノアート、5−ヒドロキシイソフタル酸ヘ
キサフルオロドデカノアート、5−ヒドロキシイソフタ
ル酸パーフルオロドデカノアート、N−ドデシル−5−
アミノイソフタル酸、N−ドデカノイル−5−アミノイ
ソフタル酸、5−ドデシルイソフタル酸、2−ドデシル
オキシテレフタル酸、2−ヒドロキシテレフタル酸ドデ
カノアート、N−ドデシル−2−アミノテレフタル酸、
N−ドデカノイル−2−アミノテレフタル酸、5−ドデ
シルテレフタル酸等がある。
酸としては、5−ドデシルオキシイソフタル酸、5−ヘ
キサフルオロドデシルオキシイソフタル酸、パーフルオ
ロドデシルオキシイソフタル酸、5−ヒドロキシイソフ
タル酸ドデカノアート、5−ヒドロキシイソフタル酸ヘ
キサフルオロドデカノアート、5−ヒドロキシイソフタ
ル酸パーフルオロドデカノアート、N−ドデシル−5−
アミノイソフタル酸、N−ドデカノイル−5−アミノイ
ソフタル酸、5−ドデシルイソフタル酸、2−ドデシル
オキシテレフタル酸、2−ヒドロキシテレフタル酸ドデ
カノアート、N−ドデシル−2−アミノテレフタル酸、
N−ドデカノイル−2−アミノテレフタル酸、5−ドデ
シルテレフタル酸等がある。
【0018】これらの一般式(II)で表わされるジカル
ボン酸の中でも、一般式(II)におけるXが−O−又は
−O−CO−であるものが好ましい。Xが−O−である
ものは耐薬品性に優れる。Xが−O−CO−であるもの
は、合成が容易である。
ボン酸の中でも、一般式(II)におけるXが−O−又は
−O−CO−であるものが好ましい。Xが−O−である
ものは耐薬品性に優れる。Xが−O−CO−であるもの
は、合成が容易である。
【0019】前記した他のジカルボン酸としては、テレ
ソフタル酸、イソフタル酸、4,4′−ジフェニルエー
テルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカル
ボン酸、アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン
酸などがある。耐熱性の点から、芳香族ジカルボン酸を
使用することが好ましく、芳香族ジカルボン酸又はその
アミド形成性誘導体と脂肪族ジカルボン酸又はそのアミ
ド形成性誘導体を併用する場合、ジカルボン酸又はその
アミド形成性誘導体の全量に対して脂肪族ジカルボン酸
又はそのアミド形成性誘導体を30モル%以下とするこ
とが好ましい。なお、ポリアミド樹脂Aを製造する場
合、一般式(II)で表わされるジカルボン酸は芳香族ジ
カルボン酸に包含される。
ソフタル酸、イソフタル酸、4,4′−ジフェニルエー
テルジカルボン酸、4,4′−ジフェニルジカルボン
酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ジカル
ボン酸、アジピン酸、セバチン酸等の脂肪族ジカルボン
酸などがある。耐熱性の点から、芳香族ジカルボン酸を
使用することが好ましく、芳香族ジカルボン酸又はその
アミド形成性誘導体と脂肪族ジカルボン酸又はそのアミ
ド形成性誘導体を併用する場合、ジカルボン酸又はその
アミド形成性誘導体の全量に対して脂肪族ジカルボン酸
又はそのアミド形成性誘導体を30モル%以下とするこ
とが好ましい。なお、ポリアミド樹脂Aを製造する場
合、一般式(II)で表わされるジカルボン酸は芳香族ジ
カルボン酸に包含される。
【0020】ポリアミド樹脂Aを製造する場合、一般式
(II)で表わされるジカルボン酸又はそのアミド形成性
誘導体は、ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体の
全量に対して5〜95モル%の割合で使用されることが
好ましい。一般式(II)で表わされるジカルボン酸又は
そのアミド形成性誘導体が少なすぎるとプレチルト角が
小さくなる傾向があり、多すぎると耐熱性、耐液晶性が
低下する傾向がある。
(II)で表わされるジカルボン酸又はそのアミド形成性
誘導体は、ジカルボン酸又はそのアミド形成性誘導体の
全量に対して5〜95モル%の割合で使用されることが
好ましい。一般式(II)で表わされるジカルボン酸又は
そのアミド形成性誘導体が少なすぎるとプレチルト角が
小さくなる傾向があり、多すぎると耐熱性、耐液晶性が
低下する傾向がある。
【0021】前記ジアミン化合物としては、メタトルレ
ンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、5−クロロ−m−フェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジメチ
ル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′
−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ベンジジ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,
3′−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2
−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホキシド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3′−ジアミノビフェニル、1,3−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、4,4′−[1,3−フェニレンビ
ス(1−メチルエチリデン)]、4,4′−[1,4−
フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]、2,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロ
ロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]メタン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジ
アミンビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4′−
ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフ
ルオロプロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)
フルオレン等の芳香族ジアミンがあげられる。
ンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレン
ジアミン、5−クロロ−m−フェニレンジアミン、4,
4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′−ジメチ
ル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル、3,3′
−ジメトキシ−4,4′−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,3′−ジアミノジフェニルエーテル、3,4′
−ジアミノジフェニルエーテル、4,4′−ベンジジ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルチオエーテル、3,
3′−ジアミノジフェニルチオエーテル、4,4′−ジ
アミノベンゾフェノン、3,3′−ジアミノジフェニル
メタン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、2,2
−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス
(4−アミノフェニル)プロパン、4,4′−ジアミノ
ジフェニルスルホン、4,4′−ジアミノジフェニルス
ルホキシド、3,3′−ジアミノジフェニルスルホン、
3,3′−ジアミノビフェニル、1,3−ビス(4−ア
ミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ベンゼン、4,4′−[1,3−フェニレンビ
ス(1−メチルエチリデン)]、4,4′−[1,4−
フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]、2,2−
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、2,2−ビス[3−メチル−4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−クロ
ロ−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパ
ン、1,1−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェ
ニル]エタン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル]メタン、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジ
アミンビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]スルホン、ビス[4−(3−アミノフェ
ノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4′−
ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,2−ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフ
ルオロプロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)
フルオレン等の芳香族ジアミンがあげられる。
【0022】前記ジアミン化合物としては、これらの他
に、1,3−ジアミノジシクロヘキサン、1,4−ジア
ミノジシクロヘキサン、4,4′−ジアミノシクロヘキ
シルメタン等の脂環式ジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、エチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、
1,3−ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルジシ
ロキサン等のシロキサンジアミンを用いても良いが、そ
のようなジアミン化合物の合計使用量は、全ジアミン化
合物に対して30モル%以下で用いることが好ましい。
これらが多すぎると耐熱性が低下しやすい。
に、1,3−ジアミノジシクロヘキサン、1,4−ジア
ミノジシクロヘキサン、4,4′−ジアミノシクロヘキ
シルメタン等の脂環式ジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、エチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3−ビ
ス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン、
1,3−ビス(4−アミノフェニル)テトラメチルジシ
ロキサン等のシロキサンジアミンを用いても良いが、そ
のようなジアミン化合物の合計使用量は、全ジアミン化
合物に対して30モル%以下で用いることが好ましい。
これらが多すぎると耐熱性が低下しやすい。
【0023】前記ポリアミド樹脂Aと前記ポリアミド樹
脂Bは、ポリアミド樹脂A/ポリアミド樹脂Bが重量比
で5/95〜95/5の割合で使用することが好まし
い。ポリアミド樹脂Aが少なすぎるとプレチルト角が小
さくなる傾向があり、ポリアミド樹脂Aが多すぎる基板
との密着性が低下する傾向がある。
脂Bは、ポリアミド樹脂A/ポリアミド樹脂Bが重量比
で5/95〜95/5の割合で使用することが好まし
い。ポリアミド樹脂Aが少なすぎるとプレチルト角が小
さくなる傾向があり、ポリアミド樹脂Aが多すぎる基板
との密着性が低下する傾向がある。
【0024】本発明におけるポリアミド樹脂A及びポリ
アミド樹脂Bは、液晶及び水に不溶である。この樹脂を
必要に応じて溶剤に溶解し、必要に応じて添加剤等を加
え、液晶配向膜用組成物とし、これをインジウムオキサ
イド、インジウムチンオキサイド等の透明導電膜を電極
として有する基板に塗布し、100〜200℃で加熱乾
燥した後、ラビングして液晶配向膜を形成することがで
き、この液晶配向膜が形成された液晶挾持基板を得るこ
とができる。このようにして作成した2枚の液晶挾持基
板を配向制御膜を対向させて平行に配置し、その間に液
晶、必要に応じてカイラル剤等を封入させることによ
り、液晶表示素子を得ることができる。
アミド樹脂Bは、液晶及び水に不溶である。この樹脂を
必要に応じて溶剤に溶解し、必要に応じて添加剤等を加
え、液晶配向膜用組成物とし、これをインジウムオキサ
イド、インジウムチンオキサイド等の透明導電膜を電極
として有する基板に塗布し、100〜200℃で加熱乾
燥した後、ラビングして液晶配向膜を形成することがで
き、この液晶配向膜が形成された液晶挾持基板を得るこ
とができる。このようにして作成した2枚の液晶挾持基
板を配向制御膜を対向させて平行に配置し、その間に液
晶、必要に応じてカイラル剤等を封入させることによ
り、液晶表示素子を得ることができる。
【0025】上記の液晶表示素子は、液晶の配向性が良
好で、液晶配向膜の屈折率が高いことより電極である透
明導電膜のパターンが無点灯時でも見える(ネサ見え)
現象がなく、また、液晶配向膜自体の着色がほとんどな
いため、コントラストの良好な明るい液晶表示素子であ
る。
好で、液晶配向膜の屈折率が高いことより電極である透
明導電膜のパターンが無点灯時でも見える(ネサ見え)
現象がなく、また、液晶配向膜自体の着色がほとんどな
いため、コントラストの良好な明るい液晶表示素子であ
る。
【0026】本発明においては、前記ポリアミド樹脂を
塗布した後、単に溶剤を蒸発乾燥させ、ラビング処理を
行えば液晶配向膜とすることができるので、斜方蒸着法
等に比べ、短時間で液晶配向膜が得られる。形成する液
晶配向膜の膜厚は、通常、100〜30000Å、好ま
しくは200〜2000Åであるが、非常に薄膜のため
に溶剤の沸点以下でも十分乾燥可能であり、、100〜
200℃で5〜30分程度と、低温、短時間で成膜する
ことができる。
塗布した後、単に溶剤を蒸発乾燥させ、ラビング処理を
行えば液晶配向膜とすることができるので、斜方蒸着法
等に比べ、短時間で液晶配向膜が得られる。形成する液
晶配向膜の膜厚は、通常、100〜30000Å、好ま
しくは200〜2000Åであるが、非常に薄膜のため
に溶剤の沸点以下でも十分乾燥可能であり、、100〜
200℃で5〜30分程度と、低温、短時間で成膜する
ことができる。
【0027】前記基板としては、ガラス板、ポリエーテ
ルスルホン、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレー
ト等があげられる。この基板の上に設ける電極として
は、酸化インジウム及び酸化錫からなる合金等があげら
れ、これらは蒸着によって透明導電膜として形成でき
る。
ルスルホン、ポリスルホン、ポリエチレンテレフタレー
ト等があげられる。この基板の上に設ける電極として
は、酸化インジウム及び酸化錫からなる合金等があげら
れ、これらは蒸着によって透明導電膜として形成でき
る。
【0028】前記ポリアミド樹脂を溶解するための溶剤
としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、シクロヘキサ
ノン等の単独またはこれらの混合溶剤、あるいはさらに
前記ポリアミド樹脂を溶解可能な範囲でセロソルブ類、
トルエン、キシレン等を適量混合したものがあげられ
る。
としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホ
ルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−
ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、シクロヘキサ
ノン等の単独またはこれらの混合溶剤、あるいはさらに
前記ポリアミド樹脂を溶解可能な範囲でセロソルブ類、
トルエン、キシレン等を適量混合したものがあげられ
る。
【0029】液晶配向膜用組成物は、通常、固型分濃度
0.1〜40重量%として調整され、これをディップ
法、スプレー法、印刷法、刷毛塗り法、スピンコート法
等により電極を設けた基板上に塗布することができる。
0.1〜40重量%として調整され、これをディップ
法、スプレー法、印刷法、刷毛塗り法、スピンコート法
等により電極を設けた基板上に塗布することができる。
【0030】ここで、接着性の向上を目的として、市販
のシラン系、チタネート系のカップリング剤を使用して
電極を設けた基板を前処理するかあるいは液晶配向膜用
組成物に添加使用してもなんら差し支えない。
のシラン系、チタネート系のカップリング剤を使用して
電極を設けた基板を前処理するかあるいは液晶配向膜用
組成物に添加使用してもなんら差し支えない。
【0031】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。
する。
【0032】製造例1 滴下ロート、温度計を付けたフラスコに5−ヒドロキシ
イソフタル酸20g(0.11mmol)を入れ、ピリ
ジン100mlに溶解した。撹拌しながら発熱に注意し
て、塩化ドデカノイル28.8g(0.13mol)を
滴下した。1時間撹拌した後、メタノール20mlを添
加し反応を停止した。反応溶液を冷した2規定塩酸60
0mlに注ぎ、ジエチルエーテルを用いて抽出を行っ
た。有機層を2規定塩酸、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を
減圧留去して白色固形物を得た。再結晶(メタノール)
により精製し、白色針状結晶の5−ヒドロキシイソフタ
ル酸ドデカノアートを得た。この5−ヒドロキシイソフ
タル酸ドデカノアートを常法により塩化チオニルと反応
させて5−ヒドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロ
ライドを得た。
イソフタル酸20g(0.11mmol)を入れ、ピリ
ジン100mlに溶解した。撹拌しながら発熱に注意し
て、塩化ドデカノイル28.8g(0.13mol)を
滴下した。1時間撹拌した後、メタノール20mlを添
加し反応を停止した。反応溶液を冷した2規定塩酸60
0mlに注ぎ、ジエチルエーテルを用いて抽出を行っ
た。有機層を2規定塩酸、飽和食塩水で洗浄し、溶媒を
減圧留去して白色固形物を得た。再結晶(メタノール)
により精製し、白色針状結晶の5−ヒドロキシイソフタ
ル酸ドデカノアートを得た。この5−ヒドロキシイソフ
タル酸ドデカノアートを常法により塩化チオニルと反応
させて5−ヒドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロ
ライドを得た。
【0033】以下において、配向の安定性の評価、プレ
チルト角の測定は、ギャップが30μmの180°捻っ
たセルを使用し、封入液晶にはZLI−1132(Me
rck社製)を用いた。プレチルト角の測定はクリスタ
ルローテーション法(F.Nakano et al,
Jpn.J.Apply.Phys.,19,(10)
2013(1980)記載の方法)により行った。
チルト角の測定は、ギャップが30μmの180°捻っ
たセルを使用し、封入液晶にはZLI−1132(Me
rck社製)を用いた。プレチルト角の測定はクリスタ
ルローテーション法(F.Nakano et al,
Jpn.J.Apply.Phys.,19,(10)
2013(1980)記載の方法)により行った。
【0034】比較例1 撹拌装置、窒素導入管及び温度計を備えた四つ口フラス
コに窒素下に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
2.57g(12.9mmol)、1,3−ビス(3−
アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.36g
(1.4mmol)及び酸化プロピレン2.6g(4
4.8mmol)を入れN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)35mlに溶解した。撹拌しながら、5−ヒ
ドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロライド2.1
5g(5.4mmol)とテレフタル酸クロライド1.
81g(8.9mmol)の混合物を少しずつ添加し
た。このとき、系内の温度は30℃以下に保った。反応
系の粘度が高くなるので、所望の粘度になったら撹拌を
停止し、反応液を大量の水に注いだ。生じた沈殿を10
0℃で一晩乾燥した。得られたポリアミド樹脂をポリア
ミド樹脂aとする。
コに窒素下に4,4′−ジアミノジフェニルエーテル
2.57g(12.9mmol)、1,3−ビス(3−
アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン0.36g
(1.4mmol)及び酸化プロピレン2.6g(4
4.8mmol)を入れN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)35mlに溶解した。撹拌しながら、5−ヒ
ドロキシイソフタル酸ドデカノアートクロライド2.1
5g(5.4mmol)とテレフタル酸クロライド1.
81g(8.9mmol)の混合物を少しずつ添加し
た。このとき、系内の温度は30℃以下に保った。反応
系の粘度が高くなるので、所望の粘度になったら撹拌を
停止し、反応液を大量の水に注いだ。生じた沈殿を10
0℃で一晩乾燥した。得られたポリアミド樹脂をポリア
ミド樹脂aとする。
【0035】ポリアミド樹脂aを3重量%になるように
NMPとブチルセロソルブアセテートの重量比6:4混
合液に溶解し、ワニスを調製した。このワニスを、十分
に洗浄したインジウムチンオキサイドからなる透明導電
膜を有するガラス板上に、スピンナーを用いて3000
rpmで均一に塗布した。200℃で30分間乾燥し
て、膜厚500Åのポリアミド樹脂皮膜を形成した。こ
の膜をフェルトで高いラビング圧でラビングしたとこ
ろ、膜が基板から剥離した。
NMPとブチルセロソルブアセテートの重量比6:4混
合液に溶解し、ワニスを調製した。このワニスを、十分
に洗浄したインジウムチンオキサイドからなる透明導電
膜を有するガラス板上に、スピンナーを用いて3000
rpmで均一に塗布した。200℃で30分間乾燥し
て、膜厚500Åのポリアミド樹脂皮膜を形成した。こ
の膜をフェルトで高いラビング圧でラビングしたとこ
ろ、膜が基板から剥離した。
【0036】実施例1 撹拌装置、窒素導入管及び温度計を備えた四つ口フラス
コに窒素下に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン4.54g(11.1mmo
l)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン0.31g(1.2mmol)及び酸化
プロピレン2.86g(49.3mmol)を入れNM
Pに溶解した。撹拌しながら、テレフタル酸ジクロライ
ド2.50g(12.3mmol)の混合物を少しずつ
添加した。このとき、系内の温度は30℃以下に保っ
た。反応系の粘度が高くなるので、所望の粘度になった
ら撹拌を停止し、反応液を大量の水に注いだ。生じた沈
殿を100℃で一晩乾燥した。得られたポリアミド樹脂
をポリアミド樹脂bとする。
コに窒素下に2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]プロパン4.54g(11.1mmo
l)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン0.31g(1.2mmol)及び酸化
プロピレン2.86g(49.3mmol)を入れNM
Pに溶解した。撹拌しながら、テレフタル酸ジクロライ
ド2.50g(12.3mmol)の混合物を少しずつ
添加した。このとき、系内の温度は30℃以下に保っ
た。反応系の粘度が高くなるので、所望の粘度になった
ら撹拌を停止し、反応液を大量の水に注いだ。生じた沈
殿を100℃で一晩乾燥した。得られたポリアミド樹脂
をポリアミド樹脂bとする。
【0037】比較例1で得たポリアミド樹脂aと上記で
得られたポリアミド樹脂bを同重量をとり、樹脂濃度が
3重量%になるようにNMPとブチルセロソルブアセテ
ートの重量比6:4混合液に溶解し、ワニスを調製し
た。このワニスを用いて比較例1と同様にしてインジウ
ムチンオキサイドからなる透明導電膜を有するガラス板
上に膜を形成した。この膜をフェルトで高いラビング圧
でラビングしても膜は基板から剥離しなかった。このよ
うにして得られた液晶挾示基板を用いて液晶表示素子を
作製し、クロスニコル中で観察したところ良好な配向を
示した。この素子のプレチルト角は5.0度であった。
この素子に対し90℃30分のアニール処理を行ったと
ころ配向状態は良好であり、プレチルト角は4.5度で
あった。
得られたポリアミド樹脂bを同重量をとり、樹脂濃度が
3重量%になるようにNMPとブチルセロソルブアセテ
ートの重量比6:4混合液に溶解し、ワニスを調製し
た。このワニスを用いて比較例1と同様にしてインジウ
ムチンオキサイドからなる透明導電膜を有するガラス板
上に膜を形成した。この膜をフェルトで高いラビング圧
でラビングしても膜は基板から剥離しなかった。このよ
うにして得られた液晶挾示基板を用いて液晶表示素子を
作製し、クロスニコル中で観察したところ良好な配向を
示した。この素子のプレチルト角は5.0度であった。
この素子に対し90℃30分のアニール処理を行ったと
ころ配向状態は良好であり、プレチルト角は4.5度で
あった。
【0038】実施例2 比較例1で得たポリアミド樹脂aと実施例1で得られた
ポリアミド樹脂bを前者20重量%及び後者80重量%
の割合でとり、この後、実施例1と同様にして、ワニス
の作製、液晶挾示基板の作製及び液晶表示素子の作製を
行った。このようにして得られた液晶挾示基板を用いて
液晶表示素子を作製し、クロスニコル中で観察したとこ
ろ良好な配向を示した。この素子のプレチルト角は4.
5度であった。この素子に対し90℃30分のアニール
処理を行ったところ配向状態は良好であり、プレチルト
角は4.2度であった。
ポリアミド樹脂bを前者20重量%及び後者80重量%
の割合でとり、この後、実施例1と同様にして、ワニス
の作製、液晶挾示基板の作製及び液晶表示素子の作製を
行った。このようにして得られた液晶挾示基板を用いて
液晶表示素子を作製し、クロスニコル中で観察したとこ
ろ良好な配向を示した。この素子のプレチルト角は4.
5度であった。この素子に対し90℃30分のアニール
処理を行ったところ配向状態は良好であり、プレチルト
角は4.2度であった。
【0039】
【発明の効果】請求項1又は請求項2における液晶配向
膜用組成物は、特定の有機溶剤に対して溶解性が優れて
おり、低温、短時間で強度の高い液晶配向膜を成膜で
き、この膜は基板との密着性、耐熱性、耐液晶性に優れ
ており、ラビング後はSTN液晶用配向制御膜として要
求される高いプレチルト角を得ることができる。請求項
3における液晶配向膜は上記の液晶配向膜用組成物おけ
るのと同様の効果を奏する。請求項4における液晶挾示
基板及び請求項5における液晶表示素子は、それぞれ、
請求項3における液晶配向膜を有し、同様の効果を奏す
る。
膜用組成物は、特定の有機溶剤に対して溶解性が優れて
おり、低温、短時間で強度の高い液晶配向膜を成膜で
き、この膜は基板との密着性、耐熱性、耐液晶性に優れ
ており、ラビング後はSTN液晶用配向制御膜として要
求される高いプレチルト角を得ることができる。請求項
3における液晶配向膜は上記の液晶配向膜用組成物おけ
るのと同様の効果を奏する。請求項4における液晶挾示
基板及び請求項5における液晶表示素子は、それぞれ、
請求項3における液晶配向膜を有し、同様の効果を奏す
る。
Claims (5)
- 【請求項1】 化1〔一般式(I)〕 【化1】 〔ただし、一般式(I)中、R1はジアミンのアミノ基
を除いた2価の残基を示し、Xは−O−、−O−C(=
O)−、−NH−CO−、−NH−及び−CH2−から
なる群より選ばれる少なくとも一種の基であり、R2 は
水素原子、炭素原子数1〜30の、直鎖若しくは分岐鎖
のアルキル基又はフルオロアルキル基を示す〕で表わさ
れる繰り返し単位を有するポリアミド樹脂及び上記以外
のポリアミド樹脂を含有してなる液晶配向膜用組成物。 - 【請求項2】 一般式(I)で表わされる繰り返し単位
を有するポリアミド樹脂5〜95重量%及びこのポリア
ミド樹脂以外のポリアミド樹脂95〜5重量%を含有し
てなる請求項1記載の液晶配向膜用組成物。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の液晶配向膜用組成
物から形成された液晶配向膜。 - 【請求項4】 請求項3記載の液晶配向膜を有する液晶
挾持基板。 - 【請求項5】液晶に面して電極が設けられた液晶挾持基
板上に請求項1又は2記載の液晶配向膜用組成物から得
られた液晶配向膜を有する液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31760592A JPH06160864A (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31760592A JPH06160864A (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06160864A true JPH06160864A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18090068
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31760592A Pending JPH06160864A (ja) | 1992-11-27 | 1992-11-27 | 液晶配向膜用組成物、これを用いた液晶配向膜、液晶挾持基板及び液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06160864A (ja) |
-
1992
- 1992-11-27 JP JP31760592A patent/JPH06160864A/ja active Pending
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