JP3056645B2 - 液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子 - Google Patents

液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶配向剤に関わる。さ
らに詳しくは、TN方式、STN方式、あるいは強誘電液晶
方式の液晶表示素子の液晶配向膜を与えるために好適に
使用し得る液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイの配向膜として
ポリビニルアルコールやポリアミド樹脂、ポリアミドイ
ミド樹脂、ポリイミド樹脂のような有機高分子膜を使用
する方法が知られている。これらの中で特にポリイミド
樹脂やポリアミド樹脂は各種の液晶を配向させる働きを
有し、かつ耐熱性等にも比較的優れていることから液晶
配向膜として広く用いられている。
【0003】しかし、近年の液晶ディスプレイの特性向
上に伴い、配向膜材料に対しても従来にもまして優れた
特性が要求されるようになってきた。具体的には、液晶
配向膜特性においては、種々の条件下で優れた液晶配向
性、安定したプレチルト角を示し、かつ良好な電気光学
特性を有するといったことであり、また、プロセス上で
は均一な塗膜形成性、基板に対する良好な密着性、耐ラ
ビング性、低温での焼成等が挙げられるが、これらの特
性をを全て満足する液晶配向剤、配向膜はいまのところ
なく、より優れた液晶配向膜材料が求められている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の液晶配
向膜材料に比べ、液晶表示素子組立のプロセス条件や使
用環境によらず安定した液晶配向性、プレチルト角を示
し、かつ良好な電気光学特性を示す液晶配向膜を与える
液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子を提供するも
のである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、樹脂分濃度が
10%以下において均一溶液となる溶媒系で溶解された樹
脂溶液を固体基板上に流延した後、減圧あるいは加熱に
より溶媒濃度を10%以下として形成した樹脂被膜の表面
張力が2dyne/cm以上異なる2種類の樹脂を含有する
晶配向剤において、前記2種類の樹脂が、ともにポリア
ミド酸、ともにポリアミド、ともにポリイミド、又はそ
れぞれポリアミド酸、ポリアミドであることを特徴とす
る液晶配向剤及びそれを用いた液晶表示素子である。
【0006】本発明において、樹脂分濃度が10%以下に
おいて均一溶液となる溶媒系で溶解された樹脂溶液を固
体基板上に流延した後、減圧あるいは加熱により溶媒濃
度を10%以下として形成された樹脂被膜の表面張力が2
dyne/cm以上異なる2種類の樹脂は、配向膜としての樹
脂の耐熱性、溶液状態での相溶性等の点を考慮して、ポ
リアミド酸、ポリアミド、ポリイミドから選ばれる。
又、本発明の液晶配向剤に含有される樹脂は前記の2種
を必須成分として含んでいればよく、それら2種以外に
も含有させることが可能であり、その樹脂の種類は特に
限定されるものではない。
【0007】本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜に要求
される種々の特性を単一の樹脂で発現させることが困難
であるとの観点に立って、要求特性を複数の樹脂で相互
に補完することを目的としてなされたものである。
【0008】液晶配向膜は一般に0.1μm以下の薄膜で
あり、配向膜−液晶界面での種々の相互作用、又、膜内
部(バルク)の特性、配向膜−基板界面の特性等を総合
したものとして、いわゆる配向膜特性と呼んでいる。そ
の中で、液晶の配向に関わる特性(液晶の一軸配向性、
プレチルト角等)は主に配向膜表面の構造、特性が寄与
し、その他、液晶表示素子としての種々の電気的な特性
は、配向膜−液晶界面の他、膜内部(バルク)及び、配
向膜−基板界面の電気的特性が大きく寄与する。その
際、良好な配向特性を示す配向膜はその電気−光学的特
性が悪いとか、逆に、電気-光学的特性が良好な配向膜
は液晶の配向性に劣ったり、低いプレチルト角しか与え
ないといったものが殆どである。
【0009】そこで我々は、2成分以上のポリマー混合
溶液から樹脂塗膜を形成した場合、相対的に表面張力の
低い成分が自発的に膜表面に偏析しやすいという特性に
着目し、液晶配向膜に要求される種々の特性や機能のう
ち、特に液晶の配向に関する特性と電気-光学的な特性
とに分けて、良好な液晶配向特性を示す樹脂の表面張力
を良好な電気的特性を発現する樹脂より2dyne/cm 以
上小さくすることにより、配向膜表面には良好な液晶配
向特性を示す樹脂を形成させ、バルクは良好な電気的特
性を発現する樹脂成分を主成分とする構造の配向膜を得
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の液晶配向剤を調製する方法は特に
限定されるものではなく、上述した塗膜の表面張力が2
dyne/cm 以上異なる2種の樹脂と必要に応じてその他
の樹脂を所定の割合で均一溶液とすることにより得られ
る。この場合の均一というのは溶液に沈殿が生成してい
るとか、懸濁しているといった状態でないということで
ある。
【0011】本発明の液晶配向剤を用いて得られる液晶
配向膜は、例えば次の様な方法によって液晶表示素子に
適用することができる。まず、透明導電膜が設けられた
ガラスあるいはプラスチック等の基板の透明導電膜側
に、本発明の液晶配向剤をロールコーター法、スピンナ
ー法、印刷法等の方法で塗布し、100℃から300℃の温度
で焼成し塗膜を形成させる。その後、ラビング処理を行
なうことにより液晶配向膜が形成され、この液晶配向膜
が形成された基板を配向膜を内側として所定の間隔で貼
り合わせ、液晶を注入することにより液晶表示素子が得
られる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明するが、
本発明はこれらの実施例によってなんら限定されるもの
ではない。
【0013】(合成例1)温度計、攪拌機、原料仕込
口、還流冷却管及び乾燥窒素ガス導入口を備えた500ml
四つ口セパラブルフラスコに1,4-シクロヘキサンジカル
ボン酸13.78g、2,2―ビス(4―(4―アミノフェノキシ)
フェニル)プロパン32.84g、亜リン酸トリフェニル49.6
5g、塩化リチウム17.8g、NMP200g、ピリジン150gを
入れ、100℃にて3時間反応を行ない粘稠な溶液を得
た。この溶液をメタノールに再沈した後ポリマーを単離
しさらに純水へ再沈を3回行ない十分に乾燥を行なっ
た。
【0014】(合成例2)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として1,4-シクロヘキサンジカルボン酸
13.78g、ジアミン原料としてジアミノジフェニルメタ
ン15.86gを用いポリアミドを合成した。
【0015】(合成例3)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として1,4-シクロヘキサンジカルボン酸
13.78g、ジアミン原料として2,2-ビス(4-(4-アミノフ
ェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン41.48gを
用いポリアミドを合成した。
【0016】(合成例4)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として1,4-シクロヘキサンジカルボン酸
13.78g、ジアミン原料として4,4'-ジアミノジフェニル
エーテル16.02gを用いポリアミドを合成した。
【0017】(合成例5)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸としてこはく酸9.45g、ジアミン原料と
してジアミノジフェニルメタン15.86gを用いポリアミ
ドを合成した。
【0018】(合成例6)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸としてこはく酸9.45g、ジアミン原料と
して2,2―ビス(4―(4―アミノフェノキシ)フェニル)プ
ロパン32.84gを用いポリアミドを合成した。
【0019】(合成例7)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸としてアジピン酸11.69g、ジアミン原
料としてジアミノジフェニルメタン15.86gを用いポリ
アミドを合成した。
【0020】(合成例8)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸としてアジピン酸11.69g、ジアミン原
料として2,2―ビス(4―(4―アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン32.84gを用いポリアミドを合成した。
【0021】(合成例9)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として1,4-シクロヘキサンジカルボン酸
6.89g及びテレフタル酸6.64g、ジアミン原料としてジ
アミノジフェニルメタン15.86gを用いポリアミドを合
成した。
【0022】(合成例10)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として1,4-シクロヘキサンジカルボン酸
6.89g及びテレフタル酸6.64g、ジアミン原料として2,
2―ビス(4―(4―アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフ
ルオロプロパン41.48gを用いポリアミドを合成した。
【0023】(合成例11)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として4,4'-ビフェニルジカルボン酸19.
38g、ジアミン原料として2,2―ビス(4―(4―アミノフ
ェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン41.48gを
用いポリアミドを合成した。
【0024】(合成例12)合成例1と同様な反応条件に
てジカルボン酸として2,6-ナフタレンジカルボン酸17.3
0g、ジアミン原料として2,2―ビス(4―(4―アミノフェ
ノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン41.48gを用
いポリアミドを合成した。
【0025】(合成例13)合成例1と同様な反応条件に
てカルボン酸として1,4-シクロヘキサンジカルボン酸1
3.78g、ステアリン酸1.14g、ジアミン原料として4,4'
-ジアミノジフェニルメタン16.26gを用いポリアミドを
合成した。
【0026】(合成例14)温度計、攪拌機、原料仕込口
及び窒素ガス導入口を備えた500ml四つ口セパラブルフ
ラスコにピロメリット酸二無水物21.81g、脱水NMP250
gを入れ、乾燥窒素気流下攪拌した。反応系の温度を20
℃に保ちながら、ビスアミノプロピルテトラメチルジシ
ロキサン9.94gを添加し、その後さらに2,2-ビス(4-(4-
アミノフェノキシ)フェニル)プロパン24.63gを加えて
5時間攪拌反応し淡黄色の粘ちょうな溶液を得た。
【0027】(合成例15)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料としてピロメリット酸二無水物21.81
g、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン9.94
g、4,4'-ジアミノジフェニルエーテル12.01gを使用し
淡黄色の粘ちょうな溶液を得た。
【0028】(合成例16)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料としてピロメリット酸二無水物21.81
g、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン9.94
g、2,2―ビス(4―(4―アミノフェノキシ)フェニル)ヘ
キサフルオロプロパン31.11gを使用し淡黄色の粘ちょ
うな溶液を得た。
【0029】(合成例17)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料としてピロメリット酸二無水物21.81
g、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロキサン9.94
g、ジアミノジフェニルメタン11.90gを使用し淡黄色
の粘ちょうな溶液を得た。
【0030】(合成例18)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料としてブタンテトラカルボン酸二無水物
11.89g、ジアミノジフェニルメタン11.90gを使用し淡
黄色の粘ちょうな溶液を得た。
【0031】(合成例19)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料としてブタンテトラカルボン酸二無水物
11.89g、ジアミノジフェニルエーテル12.01gを使用し
淡黄色の粘ちょうな溶液を得た。
【0032】(合成例20)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料としてブタンテトラカルボン酸二無水物
11.89g、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニル)
プロパン24.63gを使用し淡黄色の粘ちょうな溶液を得
た。
【0033】(合成例21)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料として5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフ
リル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無
水物15.85g、ジアミノジフェニルメタン11.90gを使用
し淡褐色の粘ちょうな溶液を得た。
【0034】(合成例22)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料として5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフ
リル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無
水物15.85g、ジアミノジフェニルエーテル12.01gを使
用し淡褐色の粘ちょうな溶液を得た。
【0035】(合成例23)合成例14と同様な装置、反応
方法により原料として5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフ
リル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無
水物15.85g、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン24.63gを使用し淡褐色の粘ちょうな溶液を
得た。
【0036】(合成例24)温度計、攪拌機、原料仕込口
及び窒素ガス導入口を備えた500ml四つ口セパラブルフ
ラスコにジアミノジフェニルメタン11.90gを入れ、NMP
200gを加えて溶解させた。ここに5-(2,5-ジオキソテト
ラヒドロフリル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカ
ルボン酸無水物15.85gを添加し、20℃にて6時間反応
させ、粘ちょうなポリアミド酸溶液を得た。ここにトル
エン20gを入れ、オイルバスにて内温を約190℃まで上
昇させ、イミド化に伴って生成する水をディーンスター
クトラップにて系外に除去した。約5時間還流した後、
系を室温まで冷却し、得られたポリイミド溶液をメタノ
ールに再沈し得られた樹脂を減圧下80℃で乾燥しポリイ
ミドを得た。
【0037】(合成例25)合成例24と同様な装置、反応
方法により原料として5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフ
リル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無
水物15.85g、ジアミノジフェニルエーテル12.01gを使
用しポリイミドを得た。
【0038】(合成例26)合成例24と同様な装置、反応
方法により原料として5-(2,5-ジオキソテトラヒドロフ
リル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボン酸無
水物15.85g、p-フェニレンジアミン6.49gを使用しポ
リイミドを得た。
【0039】(合成例27)温度計、攪拌機、原料仕込口
及び窒素ガス導入口を備えた500ml四つ口セパラブルフ
ラスコにp-フェニレンジアミン7.57gを入れ、NMP200g
を加えて溶解させた。ここに5-(2,5-ジオキソテトラヒ
ドロフリル)-3-メチル-3-シクロヘキセン-1,2-ジカルボ
ン酸無水物15.85gを添加し、20℃にて6時間反応さ
せ、粘ちょうなポリアミド酸溶液を得た。ここにトルエ
ン20gを入れ、オイルバスにて内温を約190℃まで上昇
させ、イミド化に伴って生成する水をディーンスターク
トラップにて系外に除去した。約5時間還流イミド化し
た後、系を室温まで冷却後さらに氷冷し、ここにトリエ
チルアミン2.53gを加え、ステアリン酸クロリド6.06g
のNMP50g溶液を滴下した。得られた反応液をメタノー
ルに再沈し得られた樹脂を減圧下80℃で乾燥し末端アル
キルアミドポリイミドを得た。
【0040】(塗膜表面張力の測定)合成例1から27ま
での樹脂塗膜の表面の測定は以下のように行った。それ
ぞれ樹脂分濃度約6%となるようにNMPに溶解し、ガラス
基板上にスピンナーにより塗布した後、180℃で1時間焼
成して塗膜を得た。焼成前後の重量変化よりいずれの塗
膜も溶媒濃度は5%以下であった。塗膜上に水、エチレ
ングリコール、ヨウ化メチレンの液滴の接触角を測定す
ることにより塗膜表面の表面張力を測定した。結果を表
1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】(実施例1)合成例1で得られた脂肪族ジ
カルボン酸を必須成分とするポリアミドと、合成例14で
得られた芳香族テトラカルボン酸を必須成分とするポリ
アミド酸とを樹脂分の重量比で70対30の割合になるよう
にNMPに溶解し、全樹脂分濃度が6%となるように調製し
た後、ポアサイズ0.5ミクロンのメンブランフィルター
で濾過して液晶配向剤とした。この液晶配向剤を透明電
極付きガラス基板の透明電極面にスピンナーにより塗布
し、180℃で1時間焼成し、約800オングストロームの塗
膜を形成させた。引き続き、塗膜面をラビングマシーン
によりラビングし、2枚の基板を5μmのギャップで張り
合わせ、液晶(メルク社製、ZLI-5081)を注入してTN液
晶セルを作成した。液晶の配向性を顕微鏡により評価し
たところ全面にわたり均一であり、120℃で500時間処理
した後も全く液晶の配向は乱れていなかった。又、セル
の電気特性として電圧保持率を評価したところ99.1%で
あり、120℃で500時間処理した後でも98.5%であった。
さらに、アンチパラレルセルによるプレチルト角の評価
では4.2度、120℃で50時間処理した後では5.1度であっ
た。
【0043】(実施例2 - 38)合成例1から27の樹脂
において塗膜表面張力が2dyne/cm 以上異なるもの2種
を用いて実施例1と同様にNMP溶液を調製し、液晶セル
を作成し評価を行なった。その結果を表2に示す。又、
いずれもプレチルト角は120℃で500時間処理前後で3度
以上であった。
【0044】
【表2】
【0045】表中の混合比は脂肪族ジカルボン酸を必須
成分とするポリアミドと、芳香族テトラカルボン酸二無
水物を必須成分とするポリアミド酸の重量比。又、配向
性、電圧保持率の項目の熱処理後は、120℃/500時間処
理後である。
【0046】(比較例1)合成例2で得た脂肪族ジカル
ボン酸を必須成分とするポリアミド酸のみを用いて実施
例1と同様に液晶セルを作成したところ、液晶の配向均
一性は良好であったが、プレチルト角が1.1度と低かっ
た。
【0047】(比較例2)合成例16で得たポリアミド酸
のみを用いて実施例1と同様に液晶セルを作成し評価を
行なった。液晶の配向性は良好であり、プレチルト角も
120℃で500時間処理後で5.5度であったが電圧保持率の1
20℃で5時間処理後の値が90.2%と低かった。
【0048】(比較例3)合成例20で得たポリアミド酸
のみを用いて実施例1と同様に液晶セルを作成し評価を
行なったところ液晶の配向性にディスクリネーションが
見られた。
【0049】(比較例4)合成例25で得たポリイミドの
みを用いて実施例1と同様に液晶セルを作成し評価を行
なった。液晶の配向性は良好であったが、プレチルト角
が1.0度と低かった。
【0050】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤は、液晶配向膜とし
て優れた特性を有していることから、種々の液晶表示素
子に好適に用いられる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂分濃度が10%以下において均一溶液
    となる溶媒系で溶解された樹脂溶液を固体基板上に流延
    した後、減圧あるいは加熱により溶媒濃度を10%以下と
    して形成した樹脂被膜の表面張力が2dyne/cm以上異な
    る2種類の樹脂を含有する液晶配向剤において、前記2
    種類の樹脂がともにポリアミド酸であることを特徴とす
    る液晶配向剤。
  2. 【請求項2】 2種類の樹脂がともにポリアミドである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶配向剤。
  3. 【請求項3】 2種類の樹脂がともにポリイミドである
    ことを特徴とする請求項1記載の液晶配向剤。
  4. 【請求項4】 2種類の樹脂がそれぞれポリアミド酸、
    ポリアミドであることを特徴とする請求項1記載の液晶
    配向剤。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項に記載の
    液晶配向剤を用いた液晶表示素子。
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