JPH07191329A - 液晶配向膜用材料、これを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 - Google Patents
液晶配向膜用材料、これを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子Info
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- JPH07191329A JPH07191329A JP32944093A JP32944093A JPH07191329A JP H07191329 A JPH07191329 A JP H07191329A JP 32944093 A JP32944093 A JP 32944093A JP 32944093 A JP32944093 A JP 32944093A JP H07191329 A JPH07191329 A JP H07191329A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 化1〔一般式(I)〕
【化1】
(ただし、式中、R1はジカルボン酸のカルボキシル基
を除いた2価の残基を示し、R2 は2価の炭化水素基を
示し、R3 は1価の炭化水素基を示し、2個のR2 は同
一でも異なっていてもよく、複数個のR3 は互いに同一
でも異なっていてもよく、mは1以上の整数である)で
表わされ繰り返し単位を含むポリアミド樹脂を含有して
なる液晶配向膜用材料。 【効果】 液晶配向膜用材料は、耐熱性、耐液晶性に優
れており、これをもちいて低温、短時間で強度の高い皮
膜を成膜でき、得られる液晶配向膜は、基板との密着性
は高く、強いラビング処理によっても剥離しない。ST
N用配向制御膜として要求される高いプレチルト角を所
望の値で得ることが出来る。また、基板、カラーフィル
ター、透明導電膜等に悪影響を与えず、歩留まりが高
い。
を除いた2価の残基を示し、R2 は2価の炭化水素基を
示し、R3 は1価の炭化水素基を示し、2個のR2 は同
一でも異なっていてもよく、複数個のR3 は互いに同一
でも異なっていてもよく、mは1以上の整数である)で
表わされ繰り返し単位を含むポリアミド樹脂を含有して
なる液晶配向膜用材料。 【効果】 液晶配向膜用材料は、耐熱性、耐液晶性に優
れており、これをもちいて低温、短時間で強度の高い皮
膜を成膜でき、得られる液晶配向膜は、基板との密着性
は高く、強いラビング処理によっても剥離しない。ST
N用配向制御膜として要求される高いプレチルト角を所
望の値で得ることが出来る。また、基板、カラーフィル
ター、透明導電膜等に悪影響を与えず、歩留まりが高
い。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶配向膜用材料、こ
れを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子
に関する。
れを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、時計、電卓等の簡単な表示素子に
は、液晶分子を90度螺旋構造をもつように配向したツ
イストネマチック(TN)液晶表示素子が用いられてき
た。しかし、この方法を大型ディスプレイに用いようと
すると、視野角が狭く、コントラストが低いため、良質
の画面を得ることが出来なかった。そこで、視野特性の
すぐれた液晶表示素子を得るために、液晶分子を200
〜270度捻ったスーパーツイストネマチック(ST
N)方式が開発された。この方式において、捻り角が大
きいほど視野特性が良好となる。そして、捻り角を大き
くするために、液晶分子と基板とのなす角(プレチルト
角)が大きいことが必要となる。プレチルト角の大きな
配向制御膜の作製方法として、基板に二酸化ケイ素等の
無機化合物からなる薄膜を斜方蒸着する方法がある。し
かしながら二酸化ケイ素等を斜方蒸着する方法は、大面
積で安定した配向制御膜をつけることは難しく、コスト
的にも大量生産には適さない。そこで、従来のTN方式
で用いられているのと同様の方法、即ち基板に界面活性
剤あるいは有機高分子の膜を形成した後、これをラビン
グ処理(フェルト布等で一定の方向に擦る)する方法を
用いることが考案された。有機高分子として、ポリイミ
ド樹脂を用いた配向制御膜(特開昭51−65960号
公報)がある。ポリイミド樹脂は、溶剤に不溶で高い耐
熱性を有し信頼性に優れた液晶表示素子が得られる。し
かし、その仕様形態はポリアミック酸を基板に塗布し、
300℃以上で30分以上の熱処理を行い、イミド環の
閉環縮合を完了させるというものである。現在、液晶表
示素子のカラー化、プラスチック基板の導入が多く行わ
れているが、熱によるカラーフィルターの変色、基板の
変形、あるいは透明導電膜の抵抗値の上昇等の問題点が
あるため、これらの素子に対してポリアミック酸タイプ
の配向制御膜は使用できない。これらの問題を解決する
ために、側鎖を有するポリアミド樹脂を用いた液晶表示
素子(特開平5−27245号公報)が提案されてい
る。この液晶表示素子は、熱処理温度200℃と低く、
透明性にも優れ、耐熱性、耐液晶性とも優れているが、
プレチルト角を高くし過ぎると配向安定性がやや低下す
ることがある。
は、液晶分子を90度螺旋構造をもつように配向したツ
イストネマチック(TN)液晶表示素子が用いられてき
た。しかし、この方法を大型ディスプレイに用いようと
すると、視野角が狭く、コントラストが低いため、良質
の画面を得ることが出来なかった。そこで、視野特性の
すぐれた液晶表示素子を得るために、液晶分子を200
〜270度捻ったスーパーツイストネマチック(ST
N)方式が開発された。この方式において、捻り角が大
きいほど視野特性が良好となる。そして、捻り角を大き
くするために、液晶分子と基板とのなす角(プレチルト
角)が大きいことが必要となる。プレチルト角の大きな
配向制御膜の作製方法として、基板に二酸化ケイ素等の
無機化合物からなる薄膜を斜方蒸着する方法がある。し
かしながら二酸化ケイ素等を斜方蒸着する方法は、大面
積で安定した配向制御膜をつけることは難しく、コスト
的にも大量生産には適さない。そこで、従来のTN方式
で用いられているのと同様の方法、即ち基板に界面活性
剤あるいは有機高分子の膜を形成した後、これをラビン
グ処理(フェルト布等で一定の方向に擦る)する方法を
用いることが考案された。有機高分子として、ポリイミ
ド樹脂を用いた配向制御膜(特開昭51−65960号
公報)がある。ポリイミド樹脂は、溶剤に不溶で高い耐
熱性を有し信頼性に優れた液晶表示素子が得られる。し
かし、その仕様形態はポリアミック酸を基板に塗布し、
300℃以上で30分以上の熱処理を行い、イミド環の
閉環縮合を完了させるというものである。現在、液晶表
示素子のカラー化、プラスチック基板の導入が多く行わ
れているが、熱によるカラーフィルターの変色、基板の
変形、あるいは透明導電膜の抵抗値の上昇等の問題点が
あるため、これらの素子に対してポリアミック酸タイプ
の配向制御膜は使用できない。これらの問題を解決する
ために、側鎖を有するポリアミド樹脂を用いた液晶表示
素子(特開平5−27245号公報)が提案されてい
る。この液晶表示素子は、熱処理温度200℃と低く、
透明性にも優れ、耐熱性、耐液晶性とも優れているが、
プレチルト角を高くし過ぎると配向安定性がやや低下す
ることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明はプラ
スチック等耐熱性が低い基板でも低温で成膜でき、高い
プレチルト角および高い配向安定性を得られる配向制御
膜、そのための液晶配向膜用材料、それを有する液晶挟
持基板並びにそれを用いたより高度の信頼性テストに耐
えうる液晶表示素子を提供することにある。
スチック等耐熱性が低い基板でも低温で成膜でき、高い
プレチルト角および高い配向安定性を得られる配向制御
膜、そのための液晶配向膜用材料、それを有する液晶挟
持基板並びにそれを用いたより高度の信頼性テストに耐
えうる液晶表示素子を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明における液晶配向
膜用材料は、化3〔一般式(I)〕
膜用材料は、化3〔一般式(I)〕
【化3】 及び化4〔一般式(II)〕
【化4】 (ただし、一般式(I)及び(II)中、R1はジカルボ
ン酸のカルボキシル基を除いた2価の残基を示し、R2
は2価の炭化水素基を示し、R3 は1価の炭化水素基を
示し、2個のR2 は同一でも異なっていてもよく、複数
個のR3 は互いに同一でも異なっていてもよく、mは1
以上の整数であり、R4 はジアミンのアミノ基を除いた
2価の残基を示す)で表される繰り返し単位を含み、一
般式(I)で表される繰り返し単位の個数n1 と一般式
(II)で表される繰り返し単位の個数n2 は、n1 /n
2 が1/99〜50/50であるポリアミド樹脂を含有
してなるものである。さらに、一般式(I)で表される
繰り返し単位を有さず一般式(II)で表される繰り返し
単位を有するポリアミド樹脂を含有
ン酸のカルボキシル基を除いた2価の残基を示し、R2
は2価の炭化水素基を示し、R3 は1価の炭化水素基を
示し、2個のR2 は同一でも異なっていてもよく、複数
個のR3 は互いに同一でも異なっていてもよく、mは1
以上の整数であり、R4 はジアミンのアミノ基を除いた
2価の残基を示す)で表される繰り返し単位を含み、一
般式(I)で表される繰り返し単位の個数n1 と一般式
(II)で表される繰り返し単位の個数n2 は、n1 /n
2 が1/99〜50/50であるポリアミド樹脂を含有
してなるものである。さらに、一般式(I)で表される
繰り返し単位を有さず一般式(II)で表される繰り返し
単位を有するポリアミド樹脂を含有
【0005】また、本発明における液晶配向膜は、前記
液晶配向膜組成物から形成される。また、本発明におけ
る液晶挟持基板は、この液晶配向膜を有する。また、本
発明における液晶表示素子は、液晶に面して電極が設け
られた液晶挟持基板上に、前記の液晶配向膜用組成物か
ら得られた液晶配向膜を有する。
液晶配向膜組成物から形成される。また、本発明におけ
る液晶挟持基板は、この液晶配向膜を有する。また、本
発明における液晶表示素子は、液晶に面して電極が設け
られた液晶挟持基板上に、前記の液晶配向膜用組成物か
ら得られた液晶配向膜を有する。
【0006】本発明における一般式(I)及び(II)で
表される繰り返し単位を含有してなるポリアミド樹脂
は、化5〔一般式(III)〕
表される繰り返し単位を含有してなるポリアミド樹脂
は、化5〔一般式(III)〕
【化5】HO2 C−R1 −CO2 H (III) (ただし、R1 は一般式(I)におけると同意義であ
る)で表されるジカルボン酸、このジハライドまたはこ
のジエステルの一種または二種以上と化6〔一般式(I
V)〕
る)で表されるジカルボン酸、このジハライドまたはこ
のジエステルの一種または二種以上と化6〔一般式(I
V)〕
【化6】 (ただしR2 、R3 及びmは一般式(II)におけると同
意義である)で表されるジアミノシロキサンの一種また
は二種以上及び化7〔一般式(V)〕
意義である)で表されるジアミノシロキサンの一種また
は二種以上及び化7〔一般式(V)〕
【化7】H2 N−R4 −NH2 (V) (ただしR4 は一般式(II)におけると同意義である)
で表されるジアミンの一種または二種以上を重縮合させ
ることにより、製造できる。
で表されるジアミンの一種または二種以上を重縮合させ
ることにより、製造できる。
【0007】上記ポリアミド重合体の重縮合方法として
は、低温重縮合法、直接重縮合法、活性エステル法等を
採用することができる。
は、低温重縮合法、直接重縮合法、活性エステル法等を
採用することができる。
【0008】低温重縮合法では、例えば、上記ジアミン
1当量に対して上記ジカルボン酸のジハライドを好まし
くは0.9〜1.2当量使用し、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミ
ン等の第三級アミン、酸化プロピレン、スチレンオキシ
ド、シクロヘキセンオキシド等の1,2−エポキシドな
どの酸化受容剤の存在下、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等の非反応性極性溶媒中でマイナス数十度
から該有機溶媒の還流温度までの範囲の温度下に反応さ
せればよい。
1当量に対して上記ジカルボン酸のジハライドを好まし
くは0.9〜1.2当量使用し、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、トリブチルアミン、トリアミルアミ
ン等の第三級アミン、酸化プロピレン、スチレンオキシ
ド、シクロヘキセンオキシド等の1,2−エポキシドな
どの酸化受容剤の存在下、N−メチル−2−ピロリド
ン、ジメチルアセトアミド、ジエチレングリコールジメ
チルエーテル等の非反応性極性溶媒中でマイナス数十度
から該有機溶媒の還流温度までの範囲の温度下に反応さ
せればよい。
【0009】直接重合法では例えば、上記ジカルボン酸
と上記ジアミンを当量またはほぼ当量使用し、トリフェ
ニルホスファイト、三塩化りん、縮合りん酸エステル等
のりん系触媒の存在下、ピリジン、上記したのと同様の
非反応性極性有機溶媒等の中で室温から還流温度までの
範囲内の温度下で反応させればよい。この場合、りん系
触媒は上記ジカルボン酸または上記ジアミンと当量また
はほぼ当量で使用され、ピリジンまたはその誘導体は上
記ジカルボン酸または上記ジアミンに対して10モル%
以上使用することが好ましい。
と上記ジアミンを当量またはほぼ当量使用し、トリフェ
ニルホスファイト、三塩化りん、縮合りん酸エステル等
のりん系触媒の存在下、ピリジン、上記したのと同様の
非反応性極性有機溶媒等の中で室温から還流温度までの
範囲内の温度下で反応させればよい。この場合、りん系
触媒は上記ジカルボン酸または上記ジアミンと当量また
はほぼ当量で使用され、ピリジンまたはその誘導体は上
記ジカルボン酸または上記ジアミンに対して10モル%
以上使用することが好ましい。
【0010】活性エステル法では、例えば、上記ジカル
ボン酸ジハライドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
との反応によりベンゾトリアジルエステルを製造し、こ
のエステルと上記ジアミンを当量またはほぼ当量使用
し、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒中で室温
またはそれ以上の温度下に反応させればよい。
ボン酸ジハライドと1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
との反応によりベンゾトリアジルエステルを製造し、こ
のエステルと上記ジアミンを当量またはほぼ当量使用
し、上記したのと同様の非反応性極性有機溶媒中で室温
またはそれ以上の温度下に反応させればよい。
【0011】以上のようにして得られた反応液をメタノ
ール等の低級アルコール、水等の上記有機溶剤と相溶性
であって、樹脂に対して貧溶媒である溶剤の大過剰に注
いで沈澱物を得、これを濾別し、乾燥することによって
本発明におけるポリアミド樹脂を回収することができ
る。
ール等の低級アルコール、水等の上記有機溶剤と相溶性
であって、樹脂に対して貧溶媒である溶剤の大過剰に注
いで沈澱物を得、これを濾別し、乾燥することによって
本発明におけるポリアミド樹脂を回収することができ
る。
【0012】上記一般式(III)で表されるカルボン酸
成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4′
−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェ
ニルジカルボン酸、1,5−ナフタリンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸がある。この他に、カルボン酸成
分としてアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸を用いてもよいが、これらの樹脂族カルボン酸は、全
カルボン酸成分に対して30モル%以下で用いることが
好ましい。脂肪族ジカルボン酸が多すぎると、耐熱性が
低下しやすい。
成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4′
−ジフェニルエーテルジカルボン酸、4,4′−ジフェ
ニルジカルボン酸、1,5−ナフタリンジカルボン酸等
の芳香族ジカルボン酸がある。この他に、カルボン酸成
分としてアジピン酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸を用いてもよいが、これらの樹脂族カルボン酸は、全
カルボン酸成分に対して30モル%以下で用いることが
好ましい。脂肪族ジカルボン酸が多すぎると、耐熱性が
低下しやすい。
【0013】上記一般式(IV)で表されるジアミノシロ
キサンにおいて、R2 は好ましくは炭素原子数1〜5の
アルキレン基、フェニレン基、またはアルキル置換フェ
ニレン基であり、R3 は、好ましくは炭素原子数1〜5
のアルキル基もしくはアルコキシ基、フェニル基または
アルキル置換フェニル基である。一般式(IV)中、mが
100以下が好ましい。mが大きすぎると、得られる共
重合体中のアミド結合の比率が低下し、耐熱性が低下し
やすくなる。
キサンにおいて、R2 は好ましくは炭素原子数1〜5の
アルキレン基、フェニレン基、またはアルキル置換フェ
ニレン基であり、R3 は、好ましくは炭素原子数1〜5
のアルキル基もしくはアルコキシ基、フェニル基または
アルキル置換フェニル基である。一般式(IV)中、mが
100以下が好ましい。mが大きすぎると、得られる共
重合体中のアミド結合の比率が低下し、耐熱性が低下し
やすくなる。
【0014】一般式(IV)で表されるジアミノシロキサ
ンとしては、下記化8の(a)〜(d)等の化合物があ
る。
ンとしては、下記化8の(a)〜(d)等の化合物があ
る。
【化8】 上記式中、m′は6〜100の範囲の数である。ジアミ
ノシロキサンのうち、上記一般式(a)中、m′が平均
10のもの、平均20のもの、平均38のもの及び平均
50のものは、各々、X−22−161AS、X−22
−161A、X−22−161B及びX−22−161
C、上記一般式(IV)中、R2 がR3 がメチル基又はフ
ェニル基であり、複数個のR3 はそれぞれ同一又は異っ
ているもので、mが平均38のものは、X−22−16
60B−3(いずれも信越化学工業(株)商品名)とし
て市販されている。これらのジアミノシロキサンを1種
又は2種以上用いることができる。ジアミノシロキサン
は、例えば米国特許第3,185,719号明細書に示
される方法によって合成できる。
ノシロキサンのうち、上記一般式(a)中、m′が平均
10のもの、平均20のもの、平均38のもの及び平均
50のものは、各々、X−22−161AS、X−22
−161A、X−22−161B及びX−22−161
C、上記一般式(IV)中、R2 がR3 がメチル基又はフ
ェニル基であり、複数個のR3 はそれぞれ同一又は異っ
ているもので、mが平均38のものは、X−22−16
60B−3(いずれも信越化学工業(株)商品名)とし
て市販されている。これらのジアミノシロキサンを1種
又は2種以上用いることができる。ジアミノシロキサン
は、例えば米国特許第3,185,719号明細書に示
される方法によって合成できる。
【0015】上記一般式(V)で表される芳香族ジアミ
ンとしては、メタトルレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、5−クロロ−m−フ
ェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4′−ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニル
チオエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルチオエー
テル、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,3′−ジアミノビフェニル、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4′−
[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデ
ン)]、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン)]、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−
メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、3,
3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミンビフェニル、ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,
9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンなどがあ
る。
ンとしては、メタトルレンジアミン、m−フェニレンジ
アミン、p−フェニレンジアミン、5−クロロ−m−フ
ェニレンジアミン、4,4′−ジアミノジフェニルエー
テル、3,3′−ジメチル−4,4′−ジアミノジフェ
ニルエーテル、3,3′−ジメトキシ−4,4′−ジア
ミノジフェニルエーテル、3,3′−ジアミノジフェニ
ルエーテル、3,4′−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4′−ベンジジン、4,4′−ジアミノジフェニル
チオエーテル、3,3′−ジアミノジフェニルチオエー
テル、4,4′−ジアミノベンゾフェノン、3,3′−
ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノジフェ
ニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロ
パン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン、4,4′−ジ
アミノジフェニルスルホキシド、3,3′−ジアミノジ
フェニルスルホン、3,3′−ジアミノビフェニル、
1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,
3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4′−
[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデ
ン)]、4,4′−[1,4−フェニレンビス(1−メ
チルエチリデン)]、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−
メチル−4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロ
パン、2,2−ビス[3−クロロ−4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]プロパン、1,1−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]エタン、ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、3,
3′−ジメトキシ−4,4′−ジアミンビフェニル、ビ
ス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホ
ン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]ス
ルホン、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]プロパン、4,4′−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ビフェニル、2,2−ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、9,
9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレンなどがあ
る。
【0016】これらの他に、1,3−ジアミノジシクロ
ヘキサン、1,4−ジアミノジシクロヘキサン、4,
4′−ジアミノシクロヘキシルメタン等の脂環式ジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン等の脂
肪族ジアミンを用いてもよいが、そのようなジアミンの
合計使用量は、全ジアミン成分に対して30モル%以下
で用いることが好ましい。これらが多すぎると耐熱性が
低下しやすい。
ヘキサン、1,4−ジアミノジシクロヘキサン、4,
4′−ジアミノシクロヘキシルメタン等の脂環式ジアミ
ン、ヘキサメチレンジアミン、エチレンジアミン等の脂
肪族ジアミンを用いてもよいが、そのようなジアミンの
合計使用量は、全ジアミン成分に対して30モル%以下
で用いることが好ましい。これらが多すぎると耐熱性が
低下しやすい。
【0017】一般式(I)で表される繰り返し単位と、
一般式(II)で表される繰り返し単位の構成比n1 /n
2 はモル比で1/99〜50/50とされることが好ま
しい。1/99未満では、プレチルト角が小さくなり、
50/50を越えると耐熱性、耐液晶性等の特性が劣
る。この範囲において構成比を変えることにより、所望
のプレチルト角を選ぶことができる。
一般式(II)で表される繰り返し単位の構成比n1 /n
2 はモル比で1/99〜50/50とされることが好ま
しい。1/99未満では、プレチルト角が小さくなり、
50/50を越えると耐熱性、耐液晶性等の特性が劣
る。この範囲において構成比を変えることにより、所望
のプレチルト角を選ぶことができる。
【0018】一般式(I)及び一般式(II)で表される
繰り返し単位を含有してなるポリアミド樹脂(1)と、
一般式(I)で表される繰り返し単位を含まず一般式
(II)で表される繰り返し単位を含有してなるポリアミ
ド樹脂(2)の構成比は、重量比で(1):(2)が
5:95〜100:0とされるのが好ましい。ポリアミ
ド樹脂(1)の構成比を大きくするとプレチルト角が高
くなり、ポリアミド樹脂(2)の構成比を大きくすると
基板との密着強度が高くなる。重量比5/95未満で
は、プレチルト角が小さくなる傾向がある。
繰り返し単位を含有してなるポリアミド樹脂(1)と、
一般式(I)で表される繰り返し単位を含まず一般式
(II)で表される繰り返し単位を含有してなるポリアミ
ド樹脂(2)の構成比は、重量比で(1):(2)が
5:95〜100:0とされるのが好ましい。ポリアミ
ド樹脂(1)の構成比を大きくするとプレチルト角が高
くなり、ポリアミド樹脂(2)の構成比を大きくすると
基板との密着強度が高くなる。重量比5/95未満で
は、プレチルト角が小さくなる傾向がある。
【0019】ポリアミド樹脂(1)は、液晶及び水に不
溶である。また、ポリアミド樹脂(2)は、液晶及び水
に不溶のものが好ましい。この樹脂を必要に応じて溶剤
に溶解し、必要に応じて添加剤等を加え、液晶配向膜用
材料とする。
溶である。また、ポリアミド樹脂(2)は、液晶及び水
に不溶のものが好ましい。この樹脂を必要に応じて溶剤
に溶解し、必要に応じて添加剤等を加え、液晶配向膜用
材料とする。
【0020】この液晶配向膜用材料を酸化インジウム等
の透明導電膜を電極として有する基板に塗布し、100
〜200℃で加熱乾燥した後、ラビング液晶配向膜の形
成された液晶挟持基板を得ることができる。
の透明導電膜を電極として有する基板に塗布し、100
〜200℃で加熱乾燥した後、ラビング液晶配向膜の形
成された液晶挟持基板を得ることができる。
【0021】このようにして作成した2枚の液晶挟持基
板を配向制御膜を対向させて平行に配置し、その間に液
晶、必要に応じてカイラル剤等を封入させることによ
り、液晶表示素子を得ることとができる。
板を配向制御膜を対向させて平行に配置し、その間に液
晶、必要に応じてカイラル剤等を封入させることによ
り、液晶表示素子を得ることとができる。
【0022】本発明の液晶表示素子は、液晶の配向性が
良好でプレチルト角が高く、液晶配向膜の屈折率が高い
ことより電極である透明導電膜のパターンが無点灯時で
も見える(ネサ見え)現象がなく、また、液晶配向膜自
体の着色がほとんどないため、コントラストの良好な明
るい液晶表示素子である。
良好でプレチルト角が高く、液晶配向膜の屈折率が高い
ことより電極である透明導電膜のパターンが無点灯時で
も見える(ネサ見え)現象がなく、また、液晶配向膜自
体の着色がほとんどないため、コントラストの良好な明
るい液晶表示素子である。
【0023】本発明においては、前記ポリアミド樹脂を
塗布した後、単に溶剤を蒸発乾燥させ、ラビング処理を
行えばよいので、斜方蒸着法等に比べ、短時間で液晶配
向膜が得られる。形成する液晶配向膜の厚さは、通常、
100〜30000Å、好ましくは200〜2000Å
であるが、非常に薄膜のために溶剤の沸点以下でも十分
乾燥可能であり、従来のポリイミド膜を形成するのに比
べて、100〜200℃で5〜30分程度と、低温、短
時間で成膜することができる。
塗布した後、単に溶剤を蒸発乾燥させ、ラビング処理を
行えばよいので、斜方蒸着法等に比べ、短時間で液晶配
向膜が得られる。形成する液晶配向膜の厚さは、通常、
100〜30000Å、好ましくは200〜2000Å
であるが、非常に薄膜のために溶剤の沸点以下でも十分
乾燥可能であり、従来のポリイミド膜を形成するのに比
べて、100〜200℃で5〜30分程度と、低温、短
時間で成膜することができる。
【0024】前記基板としては、ガラス板、ポリエーテ
ルスルホン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリビニルアルコール、アリルジグリコールカーボ
ネート等があげられる。この基板の上に設ける電極とし
ては、酸化インジウム及び酸化錫からなる合金等があげ
られ、これらは蒸着によって透明導電膜として形成でき
る。
ルスルホン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリビニルアルコール、アリルジグリコールカーボ
ネート等があげられる。この基板の上に設ける電極とし
ては、酸化インジウム及び酸化錫からなる合金等があげ
られ、これらは蒸着によって透明導電膜として形成でき
る。
【0025】前記溶剤としては、例えば、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリ
ジノン、シクロヘキサン、γ−ブチロラクトン等の単独
またはこれらの混合溶剤、あるいはさらに前記ポリアミ
ド樹脂を溶解可能な範囲でセロソルブ類、トルエン、キ
シレン等を適量混合したものがあげられる。
ホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリ
ジノン、シクロヘキサン、γ−ブチロラクトン等の単独
またはこれらの混合溶剤、あるいはさらに前記ポリアミ
ド樹脂を溶解可能な範囲でセロソルブ類、トルエン、キ
シレン等を適量混合したものがあげられる。
【0026】液晶配向膜用材料は、通常、固形分濃度
0.1〜40重量%として調整され、これをディップ
法、スプレー法、印刷法、刷毛塗り法、スピンコート法
等により電極を設けた基板上に塗布することができる。
0.1〜40重量%として調整され、これをディップ
法、スプレー法、印刷法、刷毛塗り法、スピンコート法
等により電極を設けた基板上に塗布することができる。
【0027】ここで、接着性の向上を目的として、市販
のシラン系、チタネート系のカップリング剤を電極を設
けた基板を前処理するかあるいは液晶配向膜用組成物に
添加使用してもなんら差し支えない。
のシラン系、チタネート系のカップリング剤を電極を設
けた基板を前処理するかあるいは液晶配向膜用組成物に
添加使用してもなんら差し支えない。
【0028】
【実施例】次に実施例により本発明をさらに詳しく説明
する。配向の安定性の評価、プレチルト角測定は、ギャ
ップが30μmの180°捻ったセルを使用し、封入液
晶にはZLI−1132(Merck社製)を用いた。
プレチルト角の測定はクリスタルローテーション法
(F.NaKano etal, Jpn.J.App
ly.Phys.,19,(10)2013(198
0)記載の方法)により行った。
する。配向の安定性の評価、プレチルト角測定は、ギャ
ップが30μmの180°捻ったセルを使用し、封入液
晶にはZLI−1132(Merck社製)を用いた。
プレチルト角の測定はクリスタルローテーション法
(F.NaKano etal, Jpn.J.App
ly.Phys.,19,(10)2013(198
0)記載の方法)により行った。
【0029】(実施例1)温度計、撹拌機、窒素導入
管、滴下ロートをとりつけた4つ口フラスコに窒素下、
2,2−ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン65.8g(160mmo1)と前記式(a)
(ただし、m′が平均値で19)で表されるジアミノシ
ロキサン13.2g(8.4mmol)を入れ、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル180gに溶解した。
反応液を−15℃に冷却し、イソフタル酸ジクロライド
18.0g(88.7mmol)とテレフタル酸ジクロ
ライド18.0g(88.7mmol)のジエチレング
リコールジメチルエーテル(30g)溶液を滴下ロート
からフラスコ中に滴下した。このとき系内の温度を−1
0℃以下に保った。温度を−15℃に保ち1時間撹拌し
た後、プロピレンオキサイド40.0g(690mmo
l)を温度が−10℃を越えないように滴下した。所望
の粘度になったら撹拌を停止し、反応液をヘキサンに注
いだ。生じた沈澱をヘキサン、メタノール、水で洗浄
し、100℃で一晩減圧乾燥した。得られた樹脂をN−
メチル−2ピロリドンに溶解し、水に注ぎ生じた沈澱を
減圧乾燥することにより、ポリアミド樹脂を精製した。
このようにして得られたポリアミド樹脂を3重量%にな
るようにN−メチル−2−ピロリドンとブチルセロソル
ブアセテートの6:4混合液に溶解し、ワニスを作製し
た。このワニスを、十分に洗浄した透明導電膜を有する
ガラス板上に、スピンナーを用いて3000rpmで均
一に塗布した。200℃で30分間乾燥して、膜厚50
0Åのポリアミド樹脂皮膜を形成した。この膜をフェル
トで一定方向にラビングし、配向制御膜を有するガラス
基板を作製した。この液晶挟持基板を用いて液晶表示素
子を作製し、クロスニコル中で観察したところ良好な配
向を示した。この素子のプレチルト角を測定したところ
8.5度であった。また、この素子に対し90℃30分
のアニール処理を行ったところやはり配向状態は良好で
あり、プレチルト角は7.7度であった。
管、滴下ロートをとりつけた4つ口フラスコに窒素下、
2,2−ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]プ
ロパン65.8g(160mmo1)と前記式(a)
(ただし、m′が平均値で19)で表されるジアミノシ
ロキサン13.2g(8.4mmol)を入れ、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル180gに溶解した。
反応液を−15℃に冷却し、イソフタル酸ジクロライド
18.0g(88.7mmol)とテレフタル酸ジクロ
ライド18.0g(88.7mmol)のジエチレング
リコールジメチルエーテル(30g)溶液を滴下ロート
からフラスコ中に滴下した。このとき系内の温度を−1
0℃以下に保った。温度を−15℃に保ち1時間撹拌し
た後、プロピレンオキサイド40.0g(690mmo
l)を温度が−10℃を越えないように滴下した。所望
の粘度になったら撹拌を停止し、反応液をヘキサンに注
いだ。生じた沈澱をヘキサン、メタノール、水で洗浄
し、100℃で一晩減圧乾燥した。得られた樹脂をN−
メチル−2ピロリドンに溶解し、水に注ぎ生じた沈澱を
減圧乾燥することにより、ポリアミド樹脂を精製した。
このようにして得られたポリアミド樹脂を3重量%にな
るようにN−メチル−2−ピロリドンとブチルセロソル
ブアセテートの6:4混合液に溶解し、ワニスを作製し
た。このワニスを、十分に洗浄した透明導電膜を有する
ガラス板上に、スピンナーを用いて3000rpmで均
一に塗布した。200℃で30分間乾燥して、膜厚50
0Åのポリアミド樹脂皮膜を形成した。この膜をフェル
トで一定方向にラビングし、配向制御膜を有するガラス
基板を作製した。この液晶挟持基板を用いて液晶表示素
子を作製し、クロスニコル中で観察したところ良好な配
向を示した。この素子のプレチルト角を測定したところ
8.5度であった。また、この素子に対し90℃30分
のアニール処理を行ったところやはり配向状態は良好で
あり、プレチルト角は7.7度であった。
【0030】(実施例2)ポリアミド樹脂皮膜の乾燥温
度が150℃であること以外は、実施例1と全く同様に
して液晶表示素子を作製した。この素子をクロスニコル
中で観察したところ良好な配向を示した。この素子のプ
レチルト角を測定したところ8.2度であった。また、
この素子に対し90℃30分のアニール処理を行ったと
ころやはり配向状態は良好であり、プレチルト角は7.
7度であった。
度が150℃であること以外は、実施例1と全く同様に
して液晶表示素子を作製した。この素子をクロスニコル
中で観察したところ良好な配向を示した。この素子のプ
レチルト角を測定したところ8.2度であった。また、
この素子に対し90℃30分のアニール処理を行ったと
ころやはり配向状態は良好であり、プレチルト角は7.
7度であった。
【0031】(実施例3)2,2−ビス[4−(アミノ
フェノキシ)フェニル]プロパンの使用量を67.4g
(164mmol)とし、ジアミノシロキサンを前記式
(a)(ただし、m′が平均で38)で表される化合物
13.5g(4.5mmol)とする以外は実施例1と
全く同様にしてポリアミド樹脂を作製した。この樹脂を
用いて実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、ク
ロスニコル中で観察したところ、良好な配向を示した。
この素子のプレチルト角を測定したところ9.6度であ
った。また、この素子に対し90℃30分のアニール処
理を行ったところやはり配向状態は良好であり、プレチ
ルト角は8.8度であった。
フェノキシ)フェニル]プロパンの使用量を67.4g
(164mmol)とし、ジアミノシロキサンを前記式
(a)(ただし、m′が平均で38)で表される化合物
13.5g(4.5mmol)とする以外は実施例1と
全く同様にしてポリアミド樹脂を作製した。この樹脂を
用いて実施例1と同様にして液晶表示素子を作製し、ク
ロスニコル中で観察したところ、良好な配向を示した。
この素子のプレチルト角を測定したところ9.6度であ
った。また、この素子に対し90℃30分のアニール処
理を行ったところやはり配向状態は良好であり、プレチ
ルト角は8.8度であった。
【0032】(実施例4)ポリアミド樹脂皮膜の乾燥温
度が150℃であること以外は、実施例1と全く同様に
して液晶表示素子を作製した。この素子をクロスニコル
中で観察したところ良好な配向を示した。この素子のプ
レチルト角を測定したところ9.4度であった。また、
この素子に対し90℃30分のアニール処理を行ったと
ころやはり配向状態は良好であり、プレチルト角は8.
7度であった。
度が150℃であること以外は、実施例1と全く同様に
して液晶表示素子を作製した。この素子をクロスニコル
中で観察したところ良好な配向を示した。この素子のプ
レチルト角を測定したところ9.4度であった。また、
この素子に対し90℃30分のアニール処理を行ったと
ころやはり配向状態は良好であり、プレチルト角は8.
7度であった。
【0033】(比較例)撹拌装置、窒素導入管及び温度
計を備えた四つ口フラスコに窒化下に2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン4.7
5g(12.9mmol)、1,3−ビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン0.36g(1.
4mmol)及び酸化プロピレン2.6g(44.8m
mol)を入れN−メチル−2−ピロリドン(NMP)
40mlに溶解した。撹拌しながら、5−ヒドロキシイ
ソフタル酸ドデカノアートクロライド5.74g(1
4.3mmol)を少しずつ添加した。このとき、系内
の温度は30℃以下に保った。反応系の粘度が高くなる
ので、所望の粘度になったら撹拌を停止し、反応液を大
量の水に注いだ。生じた沈澱を100℃で一晩減圧乾燥
した。得られた樹脂をN−メチル−2ピロリドンに溶解
し、水に注ぎ生じた沈澱を減圧乾燥することにより、ポ
リアミド樹脂を精製した。このようにして得られたポリ
アミド樹脂を3重量%になるようにN−メチル−2−ピ
ロリドンとブチルセロソルブアセテートの6:4混合液
に溶解し、ワニスを作製した。このワニスを、十分に洗
浄した透明導電膜を有するガラス板上に、スピンナーを
用いて3000rpmで均一に塗布した。200℃で3
0分間乾燥して、膜厚500Åのポリアミド樹脂皮膜を
形成した。この膜をフェルトで一定方向にラビングし、
配向制御膜を有するガラス基板を作製した。この基板か
ら液晶表示素子を作製し、クロスニコル中で観察したと
ころ良好な配向を示した。この素子のプレチルト角を測
定したところ10.5度であった。しかし、この素子に
対し90℃30分のアニール処理を行ったところ配向状
態が不良となっていた。
計を備えた四つ口フラスコに窒化下に2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン4.7
5g(12.9mmol)、1,3−ビス(3−アミノ
プロピル)テトラメチルジシロキサン0.36g(1.
4mmol)及び酸化プロピレン2.6g(44.8m
mol)を入れN−メチル−2−ピロリドン(NMP)
40mlに溶解した。撹拌しながら、5−ヒドロキシイ
ソフタル酸ドデカノアートクロライド5.74g(1
4.3mmol)を少しずつ添加した。このとき、系内
の温度は30℃以下に保った。反応系の粘度が高くなる
ので、所望の粘度になったら撹拌を停止し、反応液を大
量の水に注いだ。生じた沈澱を100℃で一晩減圧乾燥
した。得られた樹脂をN−メチル−2ピロリドンに溶解
し、水に注ぎ生じた沈澱を減圧乾燥することにより、ポ
リアミド樹脂を精製した。このようにして得られたポリ
アミド樹脂を3重量%になるようにN−メチル−2−ピ
ロリドンとブチルセロソルブアセテートの6:4混合液
に溶解し、ワニスを作製した。このワニスを、十分に洗
浄した透明導電膜を有するガラス板上に、スピンナーを
用いて3000rpmで均一に塗布した。200℃で3
0分間乾燥して、膜厚500Åのポリアミド樹脂皮膜を
形成した。この膜をフェルトで一定方向にラビングし、
配向制御膜を有するガラス基板を作製した。この基板か
ら液晶表示素子を作製し、クロスニコル中で観察したと
ころ良好な配向を示した。この素子のプレチルト角を測
定したところ10.5度であった。しかし、この素子に
対し90℃30分のアニール処理を行ったところ配向状
態が不良となっていた。
【0034】
【発明の効果】請求項1〜3における液晶配向膜用材料
は、耐熱性、耐液晶性に優れており、これをもちいて低
温、短時間で強度の高い皮膜を成膜できる。請求項4に
おける液晶配向膜は、基板との密着性は高く、強いラビ
ング処理によっても剥離しない。STN用配向制御膜と
して要求される高いプレチルト角を所望の値で得ること
が出来る。また、基板、カラーフィルター、透明導電膜
等に悪影響を与えず、歩留まりが高い。請求項5におけ
る液晶挟持基板は、上記の優れた性質を有する液晶配向
膜を備えている。請求項6における液晶表示素子は、コ
ントラスト及び視覚特性に優れている。
は、耐熱性、耐液晶性に優れており、これをもちいて低
温、短時間で強度の高い皮膜を成膜できる。請求項4に
おける液晶配向膜は、基板との密着性は高く、強いラビ
ング処理によっても剥離しない。STN用配向制御膜と
して要求される高いプレチルト角を所望の値で得ること
が出来る。また、基板、カラーフィルター、透明導電膜
等に悪影響を与えず、歩留まりが高い。請求項5におけ
る液晶挟持基板は、上記の優れた性質を有する液晶配向
膜を備えている。請求項6における液晶表示素子は、コ
ントラスト及び視覚特性に優れている。
Claims (6)
- 【請求項1】 化1〔一般式(I)〕 【化1】 及び化2〔一般式(II)〕 【化2】 (ただし、一般式(I)及び(II)中、R1はジカルボ
ン酸のカルボキシル基を除いた2価の残基を示し、R2
は2価の炭化水素基を示し、R3 は1価の炭化水素基を
示し、2個のR2 は同一でも異なっていてもよく、複数
個のR3 は互いに同一でも異なっていてもよく、mは1
以上の整数であり、R4 はジアミンのアミノ基を除いた
2価の残基を示す)で表される繰り返し単位を含み、一
般式(I)で表される繰り返し単位の個数n1 と一般式
(II)で表される繰り返し単位の個数n2 は、n1 /n
2 が1/99〜50/50であるポリアミド樹脂を含有
してなる液晶配向膜用材料。 - 【請求項2】n1 +n2 が10〜1000である請求項
1記載の液晶配向膜用材料。 - 【請求項3】さらに、一般式(II)で表される繰り返し
単位を有するポリアミド樹脂を含有する請求項1記載の
液晶配向膜用材料。 - 【請求項4】請求項1または2記載の液晶配向膜組成物
から形成された液晶配向膜。 - 【請求項5】請求項4記載の液晶配向膜を有する液晶挟
持基板。 - 【請求項6】液晶に面して電極が設けられた液晶挟持基
板上に請求項1〜3のいずれかに記載の液晶配向膜用材
料から得られた液晶配向膜を有する液晶表示素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32944093A JPH07191329A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 液晶配向膜用材料、これを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32944093A JPH07191329A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 液晶配向膜用材料、これを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07191329A true JPH07191329A (ja) | 1995-07-28 |
Family
ID=18221400
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32944093A Pending JPH07191329A (ja) | 1993-12-27 | 1993-12-27 | 液晶配向膜用材料、これを用いた液晶配向膜、液晶挟持基板及び液晶表示素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07191329A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009521545A (ja) * | 2005-12-23 | 2009-06-04 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ポリジオルガノシロキサンポリオキサミド共重合体 |
-
1993
- 1993-12-27 JP JP32944093A patent/JPH07191329A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009521545A (ja) * | 2005-12-23 | 2009-06-04 | スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー | ポリジオルガノシロキサンポリオキサミド共重合体 |
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