JPH09127511A - 液晶配向剤 - Google Patents

液晶配向剤

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JPH09127511A
JPH09127511A JP27935295A JP27935295A JPH09127511A JP H09127511 A JPH09127511 A JP H09127511A JP 27935295 A JP27935295 A JP 27935295A JP 27935295 A JP27935295 A JP 27935295A JP H09127511 A JPH09127511 A JP H09127511A
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diamine
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JP27935295A
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Toshimasa Eguchi
敏正 江口
Sumitoshi Asakuma
純俊 朝隈
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 焼成温度が200℃未満の場合でも、優れた
液晶配向性、プレティルト角、電気特性を示し、良好な
液晶ディスプレイを製造できる液晶配向剤を提供する。 【解決手段】 脂肪族テトラカルボン酸二無水物と芳香
族ジアミンを反応させて得られるポリアミド酸と芳香族
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得ら
れるポリアミド酸を必須成分とし、後者のジアミン中に
シロキサン構造を含むジアミンを50モル%以上90モ
ル%以下含有する液晶配向剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は液晶ディスプレイの
製造に用いられる液晶配向剤に関するものであり、さら
に詳しくはSTN方式、アクティブマトリクスTN方式
の液晶ディスプレイの液晶配向膜を与えるために好適な
液晶配向剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液晶ディスプレイの配向膜として
ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂のような有機高分子膜を使用する方法が知られてい
る。これらの中でも特にポリイミド樹脂は各種の液晶を
配向させる働きを有し、かつ耐熱性等にも優れているこ
とから工業的に広く用いられている。
【0003】一方、近年の液晶ディスプレイの特性向上
に伴い、配向膜材料に対しても従来以上に多くの特性が
要求されるようになってきた。具体的には、液晶配向膜
の機能の面においては、種々の条件下で良好な配向性と
所望のプレティルト角が安定して得られ、かつ良好な電
気光学特性を有することであり、プロセス上では均一な
塗膜形成性、耐ラビング性などがあげられる。特に近年
では、プロセスの低温化に対応し、200℃未満の焼成
温度でも従来と同等以上の上記の特性が得られることが
要求されている。
【0004】従来の液晶配向剤としては芳香族ポリアミ
ド酸、脂肪族ポリアミド酸、脂肪族可溶性ポリイミドが
あるが、芳香族ポリアミド酸系配向剤は一般に電圧保持
率など液晶ディスプレイとしての電気特性が悪く、脂肪
族ポリアミド酸系配向剤は液晶の配向性に劣り、脂肪族
可溶性ポリイミドは基板への密着性が低くラビング時に
塗膜の剥がれが起きやすいといった問題がある。以上の
ように現在使用されているポリイミド系液晶配向剤は、
種々の要求に十分こたえているとはいえず、より優れた
液晶配向剤が求められている。
【0005】これに対し、特開平7−120768号公
報には、脂肪族テトラカルボン酸二無水物を必須成分と
するポリアミド酸と芳香族テトラカルボン酸二無水物を
必須成分とするポリアミド酸を含有する液晶配向剤を提
案されているが、焼成温度が200℃未満の際には、電
気特性について十分な特性を得られない場合があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
を解決し、焼成温度が200℃未満の場合でも、優れた
液晶配向性、プレティルト角、電気特性を示し、良好な
液晶ディスプレイを製造できる液晶配向剤を提供するも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、 [1] 脂肪族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジア
ミンを反応させて得られるポリアミド酸と芳香族テトラ
カルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られるポ
リアミド酸を必須成分とし、後者のジアミン中に一般式
(1)で表されるシロキサン構造を含むジアミンを50
モル%以上90モル%以下含有する液晶配向剤、
【化1】 (式中、nはシロキサンの繰り返し数を表し、1以上1
0以下である) [2] 脂肪族テトラカルボン酸二無水物が式(2)〜
式(7)のいずれかで表される構造である第[1]項記
載の液晶配向剤、
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
【化7】 [3] 芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンを
反応させて得られるポリアミド酸に用いるシロキサン構
造を含まないジアミンが式(8)〜式(13)のいずれ
かで表される構造である第[1]項記載の液晶配向剤、
【化8】
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】
【化13】 [4] 脂肪族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジア
ミンを反応させて得られるポリアミド酸に用いる脂肪族
テトラカルボン酸二無水物が第[2]項記載の構造であ
り、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応
させて得られるポリアミド酸に用いるシロキサン構造を
含まないジアミンが第[3]項記載の構造である第
[1]項記載の液晶配向剤、 [5] 脂肪族テトラカルボン酸二無水物と反応させる
芳香族ジアミンが式(8)〜(12)から選ばれる構造
である第[4]項記載の液晶配向剤、 [6] 芳香族テトラカルボン酸二無水物がピロメリッ
ト酸二無水物である第[5]項記載の液晶配向剤、を提
供するものである。
【0008】本発明において使用される脂肪族テトラカ
ルボン酸二無水物と芳香族ジアミンを反応させて得られ
るポリアミド酸についてはその構成原料は特に限定され
るものではないが、脂肪族テトラカルボン酸二無水物と
して式(2)〜式(7)で表される構造であるものが特
に優れた特性を示す。
【0009】また、ジアミンとしては各種の芳香族ジア
ミンが使用できるが、式(8)〜(12)で表される構
造であるものが特に優れた特性を示す。式(8)〜(1
2)以外のジアミンの例を挙げると、2,4−ジアミノ
トルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,5−ジアミ
ノ−p−キシレン、4,4’−ジアミノジフェニルエー
テル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、1,4
−(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−(4
−アミノフェノキシ)ビフェニル等である。これらを2
種以上同時に用いることも可能である。
【0010】液晶配向膜としての機能を損なわない範囲
において芳香族テトラカルボン酸二無水物も併用するこ
とができるが、その際芳香族テトラカルボン酸二無水物
は全テトラカルボン酸二無水物のうち50モル%以下で
あることが好ましい。
【0011】本発明中の芳香族テトラカルボン酸二無水
物とジアミンを反応させて得られるポリアミド酸は、ジ
アミン中にシロキサン構造を含むジアミンを50モル%
以上90モル%以下含有することを必要とする。シロキ
サン構造を含むジアミンが50モル%以下であると十分
な効果が得られず、90モル%以上であると配向性が悪
化し、好ましくない。シロキサン構造を含むジアミンと
して一般式(1)で表される構造のものを用いると特に
良好である。
【0012】シロキサン構造を含まないジアミンとして
は各種の脂肪族ジアミン及び芳香族ジアミンが使用でき
るが、式(8)〜(13)で表される構造であるものを
用いると特に良好である。式(8)〜(13)以外のジ
アミンの例としては、2,4−ジアミノトルエン、2,
5−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノ−p−キシレ
ン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノジフェニルスルホン、1,4−(4−アミノ
フェノキシ)ベンゼン、4,4’−(4−アミノフェノ
キシ)ビフェニル、エチレンジアミン、1,3−ジアミ
ノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミ
ノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジア
ミノオクタン、1,4−ジアミノシクロヘキサン等が挙
げられる。
【0013】芳香族テトラカルボン酸二無水物の例とし
てはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,
4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物等が挙
げられる。これらのうち、ピロメリット酸二無水物を用
いると特に良好である。
【0014】本発明に使用される脂肪族テトラカルボン
酸二無水物と芳香族ジアミンを反応させて得られるポリ
アミド酸と芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を合成する方法とし
ては何ら限定されるものではないが、一般的な合成方法
としては、反応溶媒としてN−メチル−2−ピロリドン
(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジ
メチルスルホキシド(DMSO)、クレゾール、γ−ブ
チロラクトン等の極性溶媒を使用し、テトラカルボン酸
二無水物とジアミンを反応させる。
【0015】液晶配向剤を調製するにあたっては、上述
のような方法によって得られた脂肪族テトラカルボン酸
二無水物と芳香族ジアミンを反応させて得られるポリア
ミド酸と、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミン
を反応させて得られるポリアミド酸を液晶配向膜として
の要求特性に応じて所定の割合で混合するが、その際、
液晶配向性、電気特性の観点から、脂肪族テトラカルボ
ン酸二無水物と芳香族ジアミンを反応させて得られるポ
リアミド酸が、全ポリアミド酸のうち10重量%以上9
5重量%以下とすることが好ましい。
【0016】樹脂成分の濃度は1%以上10%以下であ
ることが好ましく、溶剤成分としては反応溶媒として挙
げた極性溶媒や、これらとブチルセロソルブ、エチルカ
ルビトール、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエ
ーテル、プロピレングリコールジアセテート、プロピレ
ングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等の
混合溶剤等を用いることができる。
【0017】本発明の液晶配向剤を用いて配向膜を形成
する方法として、以下のような例が挙げられる。まず、
透明電極が設けられた基板の透明電極側に本発明の液晶
配向剤をフレキソ印刷、スピンコート等の方法で塗布
し、130〜250℃の温度で焼成し、塗膜を形成す
る。その後ラビング等の配向処理を行い、必要により洗
浄および乾燥を行って配向膜とする。
【0018】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、これらによって何ら限定されるものではない。
【0019】(合成例1)温度計、攪拌機、原料仕込み
口および窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、4、4’−ジアミノジフェニルメタン(DDM)1
9.83g(0.1モル)、N−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)150gを入れ乾燥窒素流入下攪拌した。
系の温度を20℃に保ちながら、原料仕込み口より3,
4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1
−ナフタレンコハク酸二無水物30.03g(0.1モ
ル)を投入し、5時間攪拌、反応を続け淡黄色の粘ちょ
うな液体を得た。
【0020】(合成例2)温度計、攪拌機、原料仕込み
口および窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、ピロメリット酸二無水物21.81g(0.1モ
ル)、NMP250gを入れ乾燥窒素流入下攪拌した。
系の温度を20℃に保ちながら、式(14)で表される
シロキサン構造を持つジアミン32.53g(0.06
モル)を添加し、その後さらにDDM7.93g(0.
04)モルを加えて5時間攪拌、反応し淡黄色の粘ちょ
うな溶液を得た。
【0021】
【化14】
【0022】(実施例1)合成例1で得た、脂肪族テト
ラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得られる
ポリアミド酸(R−PAAと略す)と、合成例2で得
た、芳香族テトラカルボン酸二無水物とシロキサン構造
を含むジアミンとその他のジアミンを反応させて得られ
るポリアミド酸(Si−Ar−PAAと略す)を樹脂分
の重量比で70対30になるように混合し、さらに、全
樹脂分濃度が6%になるようにNMPを添加した後、ポ
アサイズ0.5ミクロンのPTFE製メンブランフィル
ターで濾過して液晶配向剤とした。この液晶配向剤を透
明電極付きガラス基板の透明電極面にスピンナーにより
塗布し、180℃で1時間焼成し、約600オングスト
ロームの塗膜を形成させた。引き続き塗膜面をラビング
マシーンによりラビングした。ラビング後の塗膜面を顕
微鏡により観察したところ、剥離は観られなかった。2
枚の基板を5μmのギャップで貼り合わせ、液晶(メル
ク社製ZLI−5081)を注入してTN液晶セルを作
製した。液晶の配向性を偏光顕微鏡により観察したとこ
ろ全面にわたり均一であり、120℃で500時間処理
した後でも変化はしていなかった。セルの電気特性とし
て電圧保持率を評価したところ、熱処理前では99.1
%であり、120℃500時間処理後でも98.2%で
あった。
【0023】(実施例2−9)脂肪族酸二無水物(a)
と、(a)と反応させるジアミンを変えた以外は合成例
1と同様にしてR−PAAを合成し、芳香族酸二無水物
(b)、(b)と反応させる一般式(1)で表されるシ
ロキサン構造を含むジアミン(c)およびシロキサン構
造を含まないジアミン(d)、(c)+(d)中の
(c)の率(モル%)を変えた以外は合成例2と同様に
してSi−Ar−PAAを合成し、R−PAAとSi−
Ar−PAAの樹脂分の混合の樹脂分の重量比を変えた
以外は実施例1と同様にして、ラビング後の塗膜面の観
察、120℃500時間処理前後の液晶の配向性と電圧
保持率を評価し、表1に示す結果を得た。
【0024】
【表1】
【0025】表1において、シロキサンを含むジアミン
の()内は、Si−Ar−PAA内の全ジアミン中のシ
ロキサンを含むジアミンの含有率(モル%)を表す。 BDA:ブタンテトラカルボン酸二無水物 DDM:4,4’−ジアミノジフェニルメタン PMDA:ピロメリット酸二無水物 Si-1:一般式(1)で表されるシロキサン構造を含むジ
アミンでシロキサンの繰り返し数nが1のもの BAPS:ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)
スルホン CBDA:シクロブタンテトラカルボン酸二無水物 BPDA:ビフェニルテトラカルボン酸二無水物 CHDA:1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン
酸二無水物 PPD:p−フェニレンジアミン DDE:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル BCODA:[2,2,2]ビシクロオクト−7−エンテトラ
カルボン酸二無水物 FMCHDA:5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フ
ラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−
ジカルボン酸二無水物 DDMB:4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルビフェ
ニル DDMOB:4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメトキシビフ
ェニル DDMSB:4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチル−2,
2’−スルホンビフェニル
【0026】(比較例1)合成例1で得たR−PAAを
樹脂分濃度が6%になるようにNMPを添加した後、ポ
アサイズ0.5ミクロンのPTFE製メンブランフィル
ターで濾過して液晶配向剤とした。この液晶配向剤を透
明電極付きガラス基板の透明電極面にスピンナーにより
塗布し、180℃で1時間焼成し、約600オングスト
ロームの塗膜を形成させた。引き続き塗膜面をラビング
マシーンによりラビングした。ラビング後の塗膜面を顕
微鏡により観察したところ、剥離は観られなかった。2
枚の基板を5μmのギャップで貼り合わせ、液晶(メル
ク社製ZLI−5081)を注入してTN液晶セルを作
製した。液晶の配向性を偏光顕微鏡により観察したとこ
ろ、液晶の配向均一性が悪く、明暗のコントラストにム
ラが生じていた。
【0027】(比較例2)合成例2で得たSi−Ar−
PAAを全樹脂分濃度が6%になるようにNMPを添加
した後、ポアサイズ0.5ミクロンのPTFE製メンブ
ランフィルターで濾過して液晶配向剤とした。この液晶
配向剤を透明電極付きガラス基板の透明電極面にスピン
ナーにより塗布し、180℃で1時間焼成し、約600
オングストロームの塗膜を形成させた。引き続き塗膜面
をラビングマシーンによりラビングした。ラビング後の
塗膜面を顕微鏡により観察したところ、剥離は観られな
かった。2枚の基板を5μmのギャップで貼り合わせ、
液晶(メルク社製ZLI−5081)を注入してTN液
晶セルを作製した。液晶の配向性を偏光顕微鏡により観
察したところ全面にわたり均一であり、120℃で50
0時間処理した後でも変化はしていなかった。セルの電
気特性として電圧保持率を評価したところ、熱処理前で
は98.9%であり良好であったが、120℃500時
間処理後では87.4%に低下した。
【0028】(比較例3)温度計、攪拌機、原料仕込み
口および窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、DDM19.83g、NMP150gを入れ乾燥窒
素流入下攪拌した。系の温度を20℃に保ちながら、原
料仕込み口よりブタンテトラカルボン酸二無水物19.
81gを投入し、5時間攪拌、反応を続け淡黄色の粘ち
ょうな液体を得た。次に、温度計、攪拌機、原料仕込み
口および窒素導入管を備えた4つ口セパラブルフラスコ
に、ピロメリット酸二無水物21.81g、NMP25
0gを入れ乾燥窒素流入下攪拌した。系の温度を20℃
に保ちながら、ビスアミノプロピルテトラメチルジシロ
キサン9.94gを添加し、その後さらに2,2−ビス
(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン24.6
3gを加えて5時間攪拌、反応を続け淡黄色の粘ちょう
な液体を得た。これらのR−PAAとSi−Ar−PA
Aを樹脂分の重量比で70対30の割合になるように混
合し、さらに、全樹脂分濃度が6%になるようにNMP
を添加した後、ポアサイズ0.5ミクロンのPTFE製
メンブランフィルターで濾過して液晶配向剤とした。こ
の液晶配向剤を透明電極付きガラス基板の透明電極面に
スピンナーにより塗布し、180℃で1時間焼成し、約
600オングストロームの塗膜を形成させた。引き続き
塗膜面をラビングマシーンによりラビングした。ラビン
グ後の塗膜面を顕微鏡により観察したところ、剥離は観
られなかった。2枚の基板を5μmのギャップで貼り合
わせ、液晶(メルク社製ZLI−5081)を注入して
TN液晶セルを作製した。液晶の配向性を偏光顕微鏡に
より観察したところ全面にわたり均一であり、120℃
で500時間処理した後でも変化はしていなかった。セ
ルの電気特性として電圧保持率を評価したところ、熱処
理前では98.3%であったが、120℃500時間処
理後では89.7%に低下した。
【0029】実施例1−12ではいずれも良好な結果が
得られている。
【0030】比較例1では、脂肪族テトラカルボン酸二
無水物と芳香族ジアミンを反応させて得られるポリアミ
ド酸のみであるため良好な液晶の配向性が得られなかっ
た。
【0031】比較例2では、芳香族テトラカルボン酸二
無水物とジアミンを反応させて得られるポリアミド酸の
みであるため、高温放置による電圧保持率の低下が大き
く良好でなかった。
【0032】比較例3では、芳香族テトラカルボン酸二
無水物とジアミンを反応させて得られるポリアミド酸の
ジアミン中に一般式(1)で表されるシロキサン構造を
含むジアミンを50モル%未満しか含有していないた
め、高温放置による電圧保持率の低下が大きく良好でな
かった。
【0033】
【発明の効果】本発明の液晶配向剤は、低温の加工温度
でも良好な特性の液晶配向膜を得ることができ、種々の
液晶ディスプレイに好適に用いられる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族テトラカルボン酸二無水物と芳香
    族ジアミンを反応させて得られるポリアミド酸と、芳香
    族テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させて得
    られるポリアミド酸とを必須成分とし、後者のジアミン
    中に一般式(1)で表されるシロキサン構造を含むジア
    ミンを50モル%以上90モル%以下含有する液晶配向
    剤。 【化1】 (式中、nはシロキサンの繰り返し数を表し、1以上1
    0以下である)
  2. 【請求項2】 脂肪族テトラカルボン酸二無水物が式
    (2)〜式(7)のいずれかで表される構造である請求
    項1記載の液晶配向剤。 【化2】 【化3】 【化4】 【化5】 【化6】 【化7】
  3. 【請求項3】 芳香族テトラカルボン酸二無水物とジア
    ミンを反応させて得られるポリアミド酸に用いるシロキ
    サン構造を含まないジアミンが式(8)〜式(13)の
    いずれかで表される構造である請求項1記載の液晶配向
    剤。 【化8】 【化9】 【化10】 【化11】 【化12】 【化13】
  4. 【請求項4】 脂肪族テトラカルボン酸二無水物と芳香
    族ジアミンを反応させて得られるポリアミド酸に用いる
    脂肪族テトラカルボン酸二無水物が請求項2記載の構造
    であり、芳香族テトラカルボン酸二無水物とジアミンを
    反応させて得られるポリアミド酸に用いるシロキサン構
    造を含まないジアミンが請求項3記載の構造である請求
    項1記載の液晶配向剤。
  5. 【請求項5】脂肪族テトラカルボン酸二無水物と反応さ
    せる芳香族ジアミンが式(8)〜(12)から選ばれる
    構造である請求項4記載の液晶配向剤。
  6. 【請求項6】芳香族テトラカルボン酸二無水物がピロメ
    リット酸二無水物である請求項5記載の液晶配向剤。
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