JPWO2004105383A1 - 撮像システム - Google Patents

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Abstract

撮像側である撮像装置(100)は、CCDセンサやCMOSセンサなどを利用して撮像を行う撮像部(101)、通信端末(200)が送信している撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信部(102)、および撮像制限信号の要求にしたがって撮像部(101)が行う撮像を制限する撮像制限部(103)を備える。また、被写体側である通信端末(200)は、撮像の制限を要求するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生部(201)を備える。

Description

本発明は、例えばCCDセンサ等の撮像素子を有する撮像装置、および撮像装置と通信を行う通信端末が撮像装置に対して撮像制限を行う撮像システムに関する。
近年、デジタルカメラ、スチルカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置の小型化、軽量化、低価格化に伴い、撮像装置が携帯電話やノートパソコン、PDA、ウエアラブルディスプレイなどさまざまな機器に搭載されるようになってきている。特に、カメラ付き携帯電話は、その小型さ、携帯性のよさ、撮像したその場で画像を通信できるという利便性から急速に普及している。
しかし、このようなカメラ搭載機器は、利用者がいつでもどこでも簡単に撮像できる反面、被写体となる人物が、撮像されている自覚なしに撮像されてしまう盗撮といったプライバシーの侵害が問題となっている。また、その携帯性のよさから美術館のような撮像禁止領域においても、簡単に、しかも誰にも気づかれずに盗撮できてしまうという問題もある。
このような問題を解決するために、従来からさまざまな方策がなされている。例えば、カメラ付き携帯端末に、カラーフィルタを透過させた光源からの光を発生するタリーランプを設け、カメラが撮像を開始すると、このタリーランプがオンになり、被写体に撮像を行なっていることを認識させることができるようにしたものがある(例えば、特開2002−374444号公報参照。)。また、撮像防止情報発生装置が発生する予め定められた特徴(例えば、形状や点滅パターン)を有する盗撮防止情報を、撮像画像から得られる画像信号から検出すると撮像機能のオフを行う盗撮防止信号を出力する盗撮防止情報検出部を撮像装置が有するものがある。そのため、被写体が撮像防止情報発生装置を身に付けることで盗撮を防止するものである(例えば、特開2001−169175号公報参照。)。また、現在のカメラ付き携帯端末では、撮像時に撮像を告知する音を流すようにして盗撮を防止する工夫がなされている。
しかしながら、特開2002−374444号公報に開示された方策や、現在広く普及している音で撮像を告知する方法では、望遠レンズや電子ズームなどを利用して被写体から離れた場所から撮像された場合には盗撮行為を防止することはできない。さらに、これらの方策は、光や音を撮像のたびに発することとなるため、盗撮行為でなかった場合には撮像者の周囲の人々には迷惑となる。
また、特開2001−169175号公報に開示された方策では、あらかじめ定められた形状や点滅パターンといった盗撮防止情報が撮像された画像内に含まれているかどうかを利用するが、このような盗撮防止情報はそのときの状況によって撮像されるかどうか分からない。例えば、被写体が盗撮防止情報発生装置を胸につけていた場合を想定する。このとき、被写体が振り返ろうとしている瞬間を撮像された場合、被写体の顔は撮像された画像に写っているが、盗撮防止情報は写っていないため、盗撮を防止することができない。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、被写体が無断で撮像されることを防止することができ、かつ、周囲の人々の迷惑にもならない撮像システム、および撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
これによって、撮像装置は、撮像を行う際に被写体側の通信端末が撮像を許可しているか否かを確認し、被写体側の通信端末が撮像を許可している条件でしか撮像を行うことができないため、盗撮を防止することができる。
ここで、前記撮像装置は、さらに、撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段を備え、前記通信端末は、さらに、前記撮像告知信号発生手段より送信された撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段を備え、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記撮像制限信号を送信してもよい。
これによって、被写体側の通信端末は、撮像装置より撮像告知信号を受信した場合にだけ、撮像制限信号を送信すればよい。また、通信端末は、撮像告知信号に応じて撮像制限信号を変更することができる。
ここで、前記撮像装置は、さらに、前記通信端末より送信された前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信手段と、前記被写体情報受信手段が受信した被写体情報に基づいて、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記通信端末に送信する撮像情報発生手段とを備え、前記通信端末は、さらに、前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生手段と、前記撮像情報発生手段より送信された撮像情報を受信する撮像情報受信手段とを備え、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像情報受信手段が受信した撮像情報に基づいて前記撮像制限信号を送信してもよい。
これによって、被写体側の通信端末は、撮像装置より受信した撮像情報を確認して撮像許可を与えるかどうかを決定できるため、盗撮を防止することができる。
ここで、前記撮像制限信号は、前記撮像装置による撮像を禁止することを要求する信号であり、前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記撮像装置による撮像を禁止することを要求する信号である場合、撮像を禁止してもよい。
また、前記撮像制限信号は、前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号であり、前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号である場合、撮像画像中の被写体領域を消去するまたは別の画像で置き換えてもよい。
これによって、被写体側の通信端末は、撮像装置への撮像制限を必要に応じて決定することが可能である。また、被写体が撮像を許可しない場合においても、撮像者は被写体のプライバシーを侵害することなく、違和感のない画像を取得することが可能である。
また、前記撮像告知信号には、撮像者を特定するための撮像者情報を含み、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像者情報に基づいて撮像を制限するか否かを判断し、前記判断に応じた前記撮像制限信号を送信することが好ましい。
ここで、前記撮像者情報は、撮像者のID情報であり、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像者のID情報とあらかじめ登録されているID情報とを比較することによって、撮像を制限するか否かを判断してもよい。これによって、被写体側の通信端末は撮像者が誰かによって撮像許可を与えるか否かを判断することができるため、盗撮を防止することができる。
また、前記撮像者情報は、撮像装置の位置または方向情報であり、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像装置の位置または方向情報を、前記通信端末を携帯する被写体へ告知してもよい。これによって、被写体は撮像者がどこから撮像しているかによって撮像許可を与えるか否かを判断することができるため、盗撮を防止することができる。
また、前記撮像情報発生手段は、撮像情報として撮像されるであろう撮像予定画像を送信してもよい。これによって、被写体側の通信端末は、撮像予定画像を取得することができ、この撮像予定画像を確認した上で撮像許可を与えるか否かを決定できるため、盗撮を防止することができる。
ここで、前記被写体情報発生手段は、被写体情報として前記撮像情報を暗号化するための情報を送信し、前記撮像情報発生手段は、前記暗号化するための情報に基づいて前記撮像予定画像を暗号化してもよい。これによって、撮像予定画像は被写体側の通信端末でないと解読できないので、撮像予定画像が盗聴されることを防ぐことができる。
なお、本発明は、このような撮像システムとして実現することができるだけでなく、このような撮像システムが備える特徴的な手段をステップとする撮像方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る撮像システムによれば、撮像装置が撮像を行う際に、被写体側の通信端末が撮像を許可しているか否かを確認し、その結果に応じて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。
よって、撮像したその場で画像を通信できるカメラ付き携帯電話等の撮像装置が、携帯性および利便性の良さから急速に普及している今日における実用的価値は極めて高い。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
図2は、本発明における撮像装置で通信端末を有している被写体を撮像する様子を示す模式図である。
図3は、第1の実施の形態の第1の例における撮像装置での動作の流れを示すフローチャートである。
図4は、本発明における撮像装置と撮像範囲との関係を説明するための模式図である。
図5は、本発明における撮像禁止状態を撮像者に提示するための画像の一例を示す模式図である。
図6は、本発明における撮像画像に対するモザイク処理を説明するための模式図である。
図7は、本発明における撮像画像に対する置換処理を説明するための模式図である。
図8は、本発明における撮像画像に対する処理を説明するための模式図である。
図9は、第1の実施の形態の第2の例における撮像装置での動作の流れを示すフローチャートである。
図10は、第1の実施の形態において、課金処理を行う場合における撮像システムでの動作の流れを示すフローチャートである。
図11は、本発明における撮像装置のディスプレィやファインダ等への表示の一例を示す模式図である。
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
図13は、第2の実施の形態において、課金処理を行う場合における撮像システムでの動作の流れを示すフローチャートである。
図14は、第2の実施の形態において、サーバーを利用した方法における撮像装置での動作の流れを示すフローチャートである。
図15は、本発明の第3の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
図16は、第3の実施の形態における撮像システムでの動作の流れを示すフローチャートである。
図17は、第3の実施の形態において、撮像範囲内に存在していない通信端末による撮像妨害を防止する方法を説明するための模式図である。
図18は、第3の実施の形態において、被写体が複数存在しているときの処理を説明するための模式図である。
図19は、動画の撮像時における撮像禁止領域の置き換え用画像を動画の時系列データを用いて作成する処理を説明するための模式図である。
図20は、本発明の第4の実施の形態に係る録音システムの構成を示すブロック図である。
図21は、通信端末を有さない被録音者と通信端末を有している被録音者との対談を録音装置で録音する様子を示す模式図である。
図22は、コンサート会場での録音制限の様子を示す模式図である。
以下、本発明の各実施の形態について、それぞれ図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
撮像システムは、撮像を行おうとする撮像装置に対して撮像制限を行うためのシステムであり、大きくは図1に示すように撮像側である撮像装置100、および被写体側である通信端末200を備えている。なお、以下の説明では被写体は人であるとし、この被写体が通信端末200を携帯しているものとする。
撮像装置100は、図1に示すように撮像部101、撮像制限信号受信部102、および撮像制限部103を備えている。
撮像部101は、CCDセンサやCMOSセンサなどを利用して撮像を行う。撮像制限信号受信部102は、撮像装置100が撮像を行おうとした場合に周囲に被写体の有する通信端末200が送信している撮像制限信号が存在しているかを検知し、もし存在している場合にはその信号を受信する。撮像を行なおうとしていることは、カメラのシャッターを押すことで検出できる。撮像制限部103は、こうして撮像制限信号受信部102が受信した撮像制限信号の要求にしたがって撮像部101が行う撮像を制限した上で、撮像を行う。
この撮像装置100としては、例えばスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどはもちろん、撮像者が持つ携帯電話やPDA、ノートパソコン、ウェアラブル端末など、撮像部101となるカメラが搭載された装置であれば構わない。また、室内や道路上、信号機、建物などのインフラに取り付けられたカメラを撮像部101として利用した装置であっても構わない。
一方、通信端末200は、撮像制限信号発生部201を備えている。この通信端末200としては、例えば携帯端末やキーホルダーや腕時計などに撮像制限信号発生部201を搭載すればよい。
撮像制限信号発生部201は、撮像の制限を要求するための撮像制限信号を送信する。具体的には、撮像制限信号発生部201は、撮像しようとしている撮像装置に撮像の制限を要求するために、撮像制限信号として次の2つの情報をある帯域の電波、例えば赤外線などを使用して送信する。第1の情報は撮像の制限内容を通知する制限情報、第2の情報は通信端末200を有する被写体が撮像範囲内に存在しているかを撮像装置100が判断するための被写体情報である。これらの情報の内容については、後ほど、詳しく説明する。
次に、上記のように構成された撮像システムの動作について説明するが、撮像制限部103が行う撮像の制限は、通信端末200が送信する撮像制限信号、すなわち制限情報および被写体情報に依存するので、これらの関係についていくつかの例を用いて詳しく説明する。
<第1の例>
第1の例では、被写体情報として、被写体の位置情報を添付する。位置情報は、例えばGPS(Global Positioning System)や携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグを利用することで取得できる。このとき、制限情報としては「撮像禁止」などの情報を送信すればよい。
図2はカメラ付き携帯電話である撮像装置100で通信端末200を有している被写体G001を撮像する様子を示す模式図であり、図3は第1の例における撮像装置100での動作の流れを示すフローチャートであり、図4は撮像装置100と撮像範囲との関係を説明するための模式図である。
まず、図2に示すように撮像装置100で被写体G001を撮像しようとすると、撮像部101は撮像しようとしている撮像範囲を求める(ステップS001)。図4に示すように、この撮像範囲G002は、撮像部101の位置、撮像部101の光軸の向き、さらに撮像部101の視野角、焦点距離、焦点深度、ズームなどの撮像部101による撮像情報が求まれば計算することができる(図4においては、焦点深度、焦点距離、ズームは省略)。ここで、撮像部101の位置は、例えばGPSや携帯電話の基地局の検知装置、さらにはRFタグなどを利用することで取得する。なお、撮像部101の高さ情報はGPSなどでは求めることが困難であるので、超音波センサなどを利用した高さセンサを内蔵するようにしてもよい。また、撮像部101の光軸の向きは、例えば撮像装置100にジャイロセンサを設置することによって測定する。さらに、撮像部101の視野角や焦点距離、焦点深度は、撮像部101の撮像素子とレンズの設計データから、ズームは撮像装置100からそれぞれ計測する。また、撮像され得るすべての範囲を撮像範囲とするのではなく、例えば、被写体の画像を認識できないほど距離が離れている範囲、被写体の画像が一部しか撮像されないであろう撮像画像の端に位置する範囲等については撮像範囲より除外しても構わない。
同時に、撮像制限信号受信部103は、被写体G001の有する通信端末200が送信する制限情報、および、被写体情報すなわち被写体の位置情報を受信する(ステップS002)。
次に、撮像制限部103は、上記のように求めた撮像範囲と撮像制限信号受信部103が受信した被写体の位置情報とを比較し、撮像範囲内に撮像制限信号を発生している被写体が存在しているか否かを判断する(ステップS003)。ここで、そのような被写体が存在していない場合(ステップS003でNo)には、撮像制限部103は制限を行わず、撮像部101はそのまま撮像を行い、撮像予定画像を撮像する(ステップS004)。
一方、撮像範囲内に撮像制限信号を発生している被写体が存在している場合(ステップS003でYes)には、撮像制限部103は撮像制限信号の要求に従い、撮像予定画像に処理を行う(ステップS005)。このとき、撮像制限信号受信部103が受信した撮像制限信号の制限情報が、「撮像禁止」を示している場合、撮像制限部103は撮像部101による撮像を中止し、撮像者に例えば、「ここでは撮像できません」と音声で告知をしたり、図5に示すような、撮像できないことを表示する画像を、撮像装置100のファインダやディスプレィ等に提示したりするようにしてもよい。このとき、撮像部101は撮像予定画像をメモリに保存しない。
また、撮像制限信号の制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」を示している場合、撮像制限部103はその被写体が存在する領域を撮像禁止領域として撮像できないように処理を行い、撮像する。この撮像禁止領域の処理としては、撮像禁止領域のみをモザイク処理したり、その領域の画像を他の画像と置き換えたりすればよい。
図6は撮像画像に対するモザイク処理を説明するための模式図であり、(a)撮像制限部103が何も処理を行わなかった時、つまり、撮像制限信号を送信している被写体が存在しない場合に撮像部101が撮像するであろう撮像予定画像、(b)撮像制限部103が求める被写体の位置である撮像禁止領域G012、(c)撮像禁止領域G012にモザイク処理を施した実際に撮像して得られる画像、を示す模式図である。
ここで、この図6(a)に示す被写体G011が「この被写体のみ撮像禁止」という制限情報を送信している被写体であるとする。この場合、まず撮像制限部103は、被写体の位置情報と、前述の撮像部101による撮像情報を用いることにより被写体が撮像予測画像中のどの位置に撮像されているかを計算する。これは、透視投影変換を用いることにより可能である。撮像制限部103は、このように求めた被写体が撮像される位置を図6(b)に示すように撮像禁止領域G012とする。そして、撮像制限部103は、撮像禁止領域G012を例えば図6(c)に示すようにモザイク処理を行い、撮像画像とする。なお、このような処理はモザイク処理に限ったものではなく、例えば、同一色で埋める、撮像禁止領域の近傍画素の色から補完する、などの処理を行っても構わない。また、単に撮像禁止領域G012を消去するだけの処理であっても構わない。
図7は撮像画像に対する置換処理を説明するための模式図であり、(a)図6(a)と同様の撮像予定画像、(b)図6(b)と同様の撮像禁止領域G012、(c)サーバー等に蓄積される背景画像、(d)撮像禁止領域G012に置換処理を施した実際に撮像して得られる画像、を示す模式図である。
ここで、上記モザイク処理の説明と同様に図7(a)に示す被写体G011が「この被写体のみ撮像禁止」という制限情報を送信している被写体であるとする。この場合、まず撮像制限部103は、上記モザイク処理の場合と同様に図7(b)に示すように撮像禁止領域G012を求める。そして、撮像制限部103は、撮像する環境において、図7(c)に示すような被写体の写っていない背景画像を取得する。次に、撮像制限部103は、図7(d)に示すように撮像禁止領域G012を取得した背景画像の同じ領域の画像に置換処理を行い、撮像画像とする。
なお、このような背景画像は、地域ごとに用意されるサーバーに蓄積しておいて、例えばDSRC(Dedicated Short Range Communication)などの通信部を利用して送信するようにすればよい。このような場合、一般的に撮像装置100がどの位置にあるか、どの方向を撮像しているのかによって背景画像は変化するため、膨大な数の背景画像を蓄える必要が生じる。そこで、ここでは数枚の背景画像から任意視点の画像を生成することにより、この問題を解決する。このような任意視点画像生成の方法としては、例えば、「T.Takahashi,H.Kawasaki,K.Ikeuchi,and M.Sakauchi:″Arbitrary View Position and Direction Rendering for Large−Scale Scenes″,Proc.IEEE Conf.on Computer Vision and Pattern Recognition,Vol.2,pp.296−303,2000」などの方法がある。これは、撮像位置と方位が既知の複数のパノラマ画像から任意視点画像を生成するものである。
また、このような背景画像は、インターネットなどで蓄積されている画像から検索してもよいし、膨大な画像を保持しておき、そのなかから適当な画像を選択して背景画像としても構わない。
また、撮像制限信号の制限情報として、撮像装置100において被写体の顔領域のみモザイク処理を行ったり、他の画像と置き換えたりするように、「この被写体の顔領域のみ撮像禁止」という要求を送っても構わない。
また、撮像制限信号の制限情報として「この被写体のみ撮像可能」という要求を送ってもよい。これは、例えばある時間にある場所にいることを知られたくない被写体に対して有効である。この場合、制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」の場合と同様に、背景部分を別の画像に置き換える、モザイク処理をするという方法を用いればよい。さらに、被写体領域のみを切り出して背景が写らないように撮像しても構わない。
<第2の例>
第2の例では、被写体情報として、被写体の画像特徴量を添付する。画像特徴量とは、撮像された画像から被写体を特定するために必要な情報である。例えば、被写体が顔を撮像されたくないと思っている場合には、顔の特徴量である、輪郭や目、鼻、口、耳などの形状情報や色情報を添付する。また、身体全体を撮像されたくない場合は、そのときに身につけている服装の色や模様、さらには身長や体型、髪型などを画像特徴量として用いてもよい。
図9は第2の例における撮像装置100での動作の流れを示すフローチャートである。図8は第2の例における撮像画像に対する処理を説明するための模式図であり、(a)撮像制限信号を発している被写体が存在しない場合に撮像部101が撮像するであろう撮像予定画像、(b)撮像制限部103が求める被写体の位置である撮像禁止領域G017、(c)撮像禁止領域G017にモザイク処理を施した実際に撮像して得られる画像、を示す模式図である。
まず、撮像部101は撮像しようとしている撮像予定画像を求める(ステップS101)。同時に、撮像制限信号受信部103は、通信端末200から送信される撮像制限信号、および、被写体情報すなわち被写体の画像特徴量を受信する(ステップS102)。
次に、撮像制限部103は、上記のように求めた撮像予定画像内に撮像制限信号受信部103が受信した被写体の画像特徴量が存在しているか否かを判断する(ステップS103)。なお、画像から特徴量を利用して人物を検出する方法としてはテンプレートマッチングを利用する方法、または、例えばインターネットのホームページ<http://www.identix.com/products/pro_facial_faceit.html>やインターネットのホームページ<http://www.society.omron.co.jp/faceid/5/f5.html>などに示されているような顔画像を認識する方法等を用いればよい。
上記判断の結果、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在していない場合(ステップS103でNo)には、撮像制限部103は制限を行わず、撮像部101はそのまま撮像を行い、撮像予定画像を撮像する(ステップS104)。一方、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在している場合(ステップS103でYes)には、その領域に撮像制限信号を発している被写体が存在すると考えられる。そのため、その領域を撮像禁止領域とし、撮像制限部103は撮像制限信号の要求に従い、第1の例と同様の処理を行なう(ステップS105)。
例えば、通信端末200から送信される被写体の画像特徴量が、図8(a)に示すような撮像予定画像の被写体G015と一致し、撮像制限信号の制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」である場合、撮像制限部103は、画像特徴量が一致した領域を図8(b)に示すように撮像禁止領域G017とする。そして、撮像制限部103は、撮像禁止領域G017を例えば図8(c)に示すようにモザイク処理を行い、撮像画像とする。
なお、撮像制限部103が撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在しているか否かを判断する際に、例えば被写体の画像特徴量が存在しても撮像予定画像に比較して被写体の画像特徴量が小さくて被写体を識別できないような場合等には、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在していないと判断しても構わない。また、例えば被写体の画像特徴量が存在しても撮像予定画像内に多くの人が存在しており、被写体を識別できない可能性があるような場合等にも、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在していないと判断しても構わない。
<第3の例>
第3の例では、被写体が撮像範囲に存在しているか否かの判断を、撮像制限信号の発生源の位置を推定することで実現する。そのため、被写体が撮像範囲内に存在しているかを判断するための被写体情報は不要である。
信号の発生源を推定する方法としては、受信アンテナを複数個利用する、アレイ信号処理の技術を利用する(例えば「アレーアンテナによる適応信号処理」、菊間信良著、科学技術出版社)。本実施の形態では、撮像制限信号の発生位置を三次元的に求める必要があるため、受信アンテナを例えば円形や格子状に、2次元平面状に配置する必要がある。そこで、本実施の形態では、アンテナを円形に配置した円形アレイを用い、相関行列の固有値・固有ベクトルを用いた到来方向推定方法であるMUSIC法を利用することで、通信端末200の位置を推定する。
なお、通信端末200の位置を推定する方法はMUSIC法に限ったものではなく、例えばESPRITアルゴリズムを利用したESPRIT法などであっても構わない。また、アレイアンテナではなく、指向性を持った単一アンテナを用いてもよい。このときも、撮像部101の撮像範囲とアンテナの指向性を同一にしておくことが望ましい。また、アレイ信号処理を利用することで、撮像範囲内に存在する撮像制限信号のみを受信するようにしてもよい。
以上の説明のとおり、本実施の形態では、撮像装置100が撮像を行う際に、被写体側の通信端末200が撮像を許可しているか否かを確認し、その結果にあわせて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。そのため、撮像されることを制限したい被写体は、通信端末200を常に携帯するだけでよい。また、撮像装置100は、音や光を発生させることなく撮像を行うことができるので、盗撮でない場合に周囲の人々の迷惑になることを防ぐことができる。
なお、上記のように撮像制限信号は、撮像装置100と通信端末200間でやり取りをされるが、被写体の画像特徴量など、被写体のプライバシーに関係する情報である場合があるため、暗号化通信を行うことが望ましい。
また、本実施の形態では、撮像装置100と通信端末200とのデータのやり取りは、直接通信することで行っているが、これはサーバーを介して行っても構わない。これは、例えば、以下のように実現できる。まず、撮影を許可しない被写体の通信端末200は、あらかじめ設定されたサーバーへ、通信端末200の位置情報と制限情報を登録しておく。この位置情報は、前述のように例えばGPSや携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグ、ジャイロセンサや高さセンサを組み合わせることで取得する。通信端末200が移動した場合、サーバーと通信を行い、新しい位置情報を再登録することで更新する。なお、サーバーと常に通信を行いながら、その位置を更新してもよい。そして、サーバーは、どの位置に撮影禁止を要求している通信端末が存在しているかという通信端末登録情報を送信している。撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーが送信している通信端末登録情報を受信し、その撮像範囲内に撮像を許可していない通信端末200があるか否かを確認する。なお、撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーと通信を行い、その撮像範囲を送信し、その撮像範囲内に撮像を許可していない通信端末200があるか否かを検索しても構わない。ここで、撮像禁止を要求している通信端末200が存在しなければそのまま撮像を行う。一方、撮像禁止を要求している通信端末200が存在している場合は、撮像制限部103は、その通信端末200が登録しておいた撮像制限信号の制限情報を受信し、その要求に従い、撮像予定画像に制限を行う。
このようなサーバーとしては、DSRCを利用してもよい。この場合、通信端末200や撮像装置100は近傍に存在するサーバーと通信を行い、サーバーは所定の領域に存在する通信端末の情報を蓄える。このサーバーは、インターネット上に存在してもよい。また、撮像装置100や通信端末200が携帯電話端末に搭載されている場合、サーバーは携帯電話の基地局に設定してもよい。この場合、例えば、撮像装置100であるカメラ付き携帯電話が撮像した画像を送信する場合にのみ、サーバーで制御を行い、前述の処理を行っても構わない。これは、送信する際に画像が必ず基地局を経由するため、このときに処理を行えばよい。
また、以上の説明では、被写体として人物を想定していたが、もちろん被写体は人物に限ったものではない。例えば、美術館では著作権や美術品の保守管理のために撮像を禁止する場合が多い。このような場合には、美術館の展示品の近傍や展示会場内に赤外線などで撮像制限信号を送信する通信端末200を設置し、その美術品や美術館内すべてでの撮像を禁止させるようにすればよい。
このように建物自体に通信端末200を設置することにより、盗撮を防止することが可能である。例えば、電車の中などで窓以外の方向を撮像している場合は盗撮であると考えられる。そのため、電車内に通信端末200を設置し、撮像をしようとした場合には「盗撮です」という音声を発生させたり、直接、車掌や駅職員、警察に通報をしたりするようにしてもよい。このとき、盗撮かどうかを判断する、撮像方向は前述のカメラの光軸方向と撮像装置100の位置、さらには電車の位置から求める。
また、動物園などでは動物を興奮させないためにフラッシュ撮像を禁止している場合もある。そのため、動物やその近傍に通信端末200を設置し、例えばフラッシュ撮像や、動物に近い位置からの撮像のみを禁止する撮像制限信号を発生させればよい。
また、被写体が有名人である場合や観光スポットで撮像する場合には、課金制度を設けることで撮像を許可することも可能である。これは、例えば被写体の口座への自動入金を条件に撮像を許可するという撮像制限信号を発生させ、実際に入金が行われたことが確認された時点で撮像を許可するようにすればよい。
この場合の動作について図を用いて詳述する。図10はこのときの動作の流れを示すフローチャートである。
まず、通信端末200の撮像制限信号発生部201は、撮像制限信号として、入金用の口座番号と撮像を許可するための照合用撮像許可パスワードとを含む撮像対価確認情報、さらには入金状況や入金額によって撮像をどのように制限するかを記載した撮像制限方法情報を送信する(ステップS401)。この撮像制限方法情報は、例えば一定額の入金があったときには撮像を許可するが、そうでない場合には撮像を制限するというものであればよく、ここでは説明を簡単にするため、このような撮像制限方法情報であるとして説明を続ける。
撮像装置100の撮像制限信号受信部102は、この撮像制限信号を受信する(ステップS402)。このとき、撮像装置100では照合用撮像許可パスワードを確認することはできない。このような処理は例えば、暗号化処理を用いればよい。ここで、撮像者はその対価を払っても撮像を行いたいのであれば、インターネットバンキングなどを利用してその入金用の口座への入金処理を行う(ステップS403)。入金が確認されると(ステップS404)、被写体側の通信端末200は撮像を許可するための撮像許可パスワードを発行し、その入金者の撮像装置100に送信する(ステップS405)。
撮像者は入金を行うことで取得した撮像許可パスワードを撮像装置100へ入力する(ステップS406)。撮像制限部103は、撮像者が入力した撮像許可パスワードと、撮像対価確認情報として送信された照合用撮像許可パスワードとが一致するか否かの照合を行う(ステップS407)。この照合の結果、撮像許可パスワードと照合用撮像許可パスワードとが一致、すなわち撮像者が入力した撮像許可パスワードが正しいものであれば(ステップS407でYes)、撮像制限部103は、撮像制限方法情報に従い、そのまま撮像を行う(ステップS408)。一方、照合の結果、撮像許可パスワードと照合用撮像許可パスワードとが不一致、すなわち撮像者が入力した撮像許可パスワードが正しくない場合は(ステップS407でNo)、撮像者が入金を行っていないと判断して、撮像制限部103は、撮像制限方法情報に従って、前述のような方法で撮像制限を行い撮像画像とする(ステップS409)。
このような入金処理は、撮像時に行うのではなく、撮像前に行うようにしても構わない。これは、例えばある人物や観光スポットを撮影するための口座番号をあらかじめホームページや電子メール、あるいはさまざまな広告手段を用いて告知しておけばよい。
また、以上の処理における対価とは、金銭に限ったものではなく、例えば、広告を視聴する、アンケートに答える、ボランティア活動に参加する、メールマガジンを購読するなどの会員になるなどであっても構わない。
また、観光スポットでは集合写真を撮像することがよくある。このとき、もし被写体のいずれか一人でも撮像制限信号の制限情報として「撮像禁止」要求を発生させていた場合、集合写真の撮像はできなくなってしまう。また、このようなときに限り、集合写真をとられるすべての被写体が一時的に撮像制限信号を切り替えるのは多大な労力がかかってしまう。そこで、このような集合写真スポットでは、強制的に撮像禁止要求を取り消すようにしてもよい。もちろん、このような場合には、被写体に「撮像禁止」要求ができないことを告知することが望ましい。
さらには、個人での使用に限り撮像を許可する場合などは、画像複写の回数制限を画像に埋め込むことを条件に撮像を許可するようにすればよい。画像複写の回数制限は、電子透かし技術により行うことができる。
また、本実施の形態では、撮像装置100が撮像を行おうとした場合に処理を行うとして説明をしたが、例えば、撮像前に、この環境では撮像できるかどうかが撮像者にわかるようにしても構わない。これは、シャッターが押された時に画像を撮像し、撮像制限部103が処理した画像を一時メモリに保存し、それをディスプレィなどで撮像者に提示すればよい。もし、撮像者がその画像を気に入った場合には、実際にその画像を保存し、そうでない場合はメモリから削除すればよい。
また、撮像装置100のディスプレィやファインダに、その被写体が撮像禁止であるか、またはどのような撮像制限があるかを撮像者に常に提示するようにしても構わない。図11は撮像装置100のディスプレィやファインダ等への表示の一例を示す模式図であり、ここでは被写体G013には撮像制限がなく、被写体G014には撮像制限がある場合を示している。被写体に撮像制限がある場合には、例えば図11に示すようなマークMを撮像装置100のディスプレィやファインダ等に表示させることによって、その被写体が撮像制限されていることを撮像者に提示すればよい。例えば、図11に示すように撮像しようとしている被写体G013の後方を歩いている被写体G014にだけ撮像制限があるような場合、撮像制限がある被写体G014が通り過ぎれば、撮像可能となることがすぐに確認できる。また、例えばマークMの色を変更することで、撮像制限の種類を示しても構わない。
(第2の実施の形態)
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
この撮像システムは、第1の実施の形態の構成に加えて撮像装置100に撮像告知信号発生部104を、通信端末200に撮像告知信号受信部202を備えており、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1の実施の形態においては、撮像範囲に被写体が存在するかどうかを判断するために通信端末200が撮像制限信号を常に送信する例を説明したが、本実施の形態では撮像告知信号を撮像範囲内に発信し、撮像告知信号を受信した被写体の通信端末200のみが撮像制限信号を返信する。このため、撮像制限信号発生部201は常に信号を発生させておく必要はなく、また被写体情報を添付する必要はない。
撮像告知信号発生部104は、撮像装置100が撮像を行おうとしていることを被写体に告知する撮像告知信号を通信端末200へ送信する。この撮像告知信号には、後述する撮像者情報を含んでいる。
このとき、撮像告知信号発生部104の信号発信範囲と撮像範囲を同一することにより、撮像告知信号を撮像範囲内に存在している被写体のみに送信することができる。このように、撮像範囲に撮像告知信号を送信するためには、赤外線のように指向性のある電波を撮像部101の光軸方向と同じ方向に、また撮像部101の視野角と同じ範囲に送信すればよい。さらにズームに応じて電波のパワーの制御することで、望遠で撮像する時には遠方の被写体に、また、近傍を撮像する場合には近くの被写体のみに撮像告知信号を送信することができる。
このように撮像範囲のみに撮像告知信号を電波によって送るために、前述のアレイ信号処理を利用する。アレイ信号処理では、複数の送信アンテナの位相とパワーを制御することで、信号を送信する範囲を限定することが可能である。そのため、複数の送信アンテナを利用することで、送信角度を制御することができる。また前述のように、ズームに応じて電波のパワーの制御することで、望遠で撮像する時には遠方の被写体に、また、近傍を撮像する場合には近くの被写体のみに撮像告知信号を送信することができる。このように、電波を利用すれば、例えば通信端末200がかばんの中など、物理的に遮蔽された場所に置かれている場合にも、撮像告知信号を正確に送信することが可能である。なお、指向性を有する単一送信アンテナを利用しても構わない。
撮像者情報は、撮像者が誰であるかが特定できるID情報であり、例えば、撮像者の電話番号、ID番号、メールアドレス、名前、年齢、性別、または撮像者の顔画像などのいずれかないし複数である。このように、撮像者情報は撮像者のID情報であり、撮像者のプライバシーに関係する情報である。そのため、撮像告知信号は暗号化通信を行うことが望ましい。
また、撮像者情報としては、撮像者がどこから、どの向きで撮像しているかといった撮像装置100の位置、方向情報であっても構わない。このような情報は、前述のように例えばGPSや携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグ、ジャイロセンサや高さセンサを組み合わせることで取得する。
一方、通信端末200の撮像告知信号受信部202は、撮像装置100が送信した撮像告知信号を受信する。そして、撮像制限信号発生部201は、この撮像告知信号に含まれる撮像者情報をチェックして、その人物に撮像を許可するか禁止するか、あるいは撮像制限を条件に許可するかを判断する。この判断結果に基づいて、撮像制限信号発生部201は、第1の実施の形態と同様に撮像制限信号を撮像装置100へ送信する。
撮像の許可を与える方法としては、例えば、被写体が登録していた撮像者のみに許可を与えるようにしてもよいし、また、撮像者の性別や年齢で判断するようにしてもよい。これは、例えば、女性のみ撮像を許可する、あるいは、30歳以下の人物のみに撮像を許可するというように設定すればよい。なお、被写体が撮像者情報を直接確認して、その撮像者に許可を与えるかどうかを判断しても構わない。
また、被写体が有名人である場合や観光スポットで撮像する場合には、課金制度を設けることで撮像を許可することも可能である。その場合、例えば被写体の口座へ入金されているかどうかを確認し、入金が行なわれている撮像者にのみ撮像を許可するようにしてもかまわない。
この場合の動作について図を用いて詳述する。図13はこのときの動作の流れを示すフローチャートである。
まず、ある人物や観光スポットを撮影するための口座番号をあらかじめ、ホームページや電子メール、あるいはさまざまな広告手段を用いて告知しておく。撮像者は、その対価を払っても撮像を行いたいのであれば、口座振替やインターネットバンキングなどを利用してその口座への入金処理を行う(ステップS501)。入金が確認されると(ステップS502)、被写体側の通信端末200はその入金者情報をサーバーに登録する(ステップS503)。
撮像時、撮像装置100の撮像告知信号発生部104は、撮像者情報として撮像者のID情報を含む撮像告知信号を通信端末200に送信する(ステップS504)。通信端末200の撮像告知信号受信部202は、この撮像告知信号を受信する(ステップS505)。撮像制限信号発生部201は、撮像告知信号に含まれる撮像者のID情報とサーバーに登録された口座入金者情報とを比較し、撮像者が入金を行っているか否かを確認する。ここで、その撮像者のID情報が入金者としてサーバーに登録されている場合、撮像制限信号発生部201は撮像の許可、あるいは制限を要求する撮像制限信号を送信する。一方、その撮像者のID情報が入金者としてサーバーに登録されていない場合、撮像制限信号発生部201は前述のように撮像の制限、あるいは禁止を要求する撮像制限信号を送信する(ステップS506)。撮像装置撮100の撮像制限信号受信部102は、この撮像制限信号を受信し、撮像制限部103は撮像制限信号の要求に従って撮像を行う(ステップS507)。
また、以上の処理における対価とは、金銭に限ったものではなく、例えば、広告を視聴する、アンケートに答える、ボランティア活動に参加する、会員になるなどであっても構わない。
また、以上のような撮像装置100と通信端末200間のデータのやり取りは、例えばRFタグを利用してもよい。このRFタグには、撮像許可と被写体のみ撮像禁止などの情報が埋め込まれており、情報を切り替えて送信できる。RFタグは通常、かばんなどによって遮断されている状態においても、信号を受信した際にタグに埋め込まれた情報を返信することができるため、撮像告知信号、撮像制限信号を正確に送受信することができる。
また、本実施の形態では、撮像装置100と通信端末200とのデータのやり取りは、直接通信することで行っているが、これはサーバーを介して行っても構わない。これは、例えば、以下のように実現できる。まず、撮影を許可しない被写体の通信端末200は、あらかじめ設定されたサーバーへ、通信端末200の位置情報と制限情報を登録しておく。この位置情報は、前述のように例えばGPSや携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグ、ジャイロセンサや高さセンサを組み合わせることで取得する。通信端末200が移動した場合、サーバーと通信を行い、新しい位置情報を再登録することで更新する。なお、サーバーと常に通信を行いながら、その位置を更新してもよい。そして、撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーと通信を行い、その撮像範囲を送信し、その撮像範囲内に撮像を許可していない通信端末200があるか否かを検索する。ここで、撮像制限を要求している通信端末200が存在しなければそのまま撮像を行う。一方、撮像制限を要求している通信端末200が存在している場合は、撮像制限撮像制限部103は、その通信端末200が登録しておいた撮像制限信号の制限情報を受信し、その要求に従い、撮像予定画像に制限を行う。
また、通信端末200が撮像装置100ごとに撮像制限信号を変化させることも可能である。以下、撮像装置100の電話番号で撮像制限信号を切り替える方法について図を用いて説明する。
図14はこのときの撮像装置100での動作の流れを示すフローチャートである。
通信端末200は、事前にサーバーに位置情報と撮像を許可する撮像装置100の電話番号、そして撮像を許可しないときの制限情報を登録する。撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーに対して、その撮像範囲および撮像装置100の電話番号を送信する(ステップS201)。これを受けて、サーバーは、撮像装置100から送信された撮像範囲内に、登録されている通信端末200があるか否かを確認する(ステップS202)。ここで、撮像範囲内に通信端末200が登録されていない場合(ステップS202でNo)、サーバーは、撮像装置100にそのまま撮像を行うことを許可する撮像制限信号を送信し、撮像装置100はそのまま撮像を行う(ステップS203)。
一方、撮像範囲内に通信端末200が登録されている場合(ステップS202でYes)、サーバーは、撮像装置100の電話番号と、通信端末200が登録した電話番号とを比較し、登録されている通信端末200が撮像を行おうとしている撮像装置100に撮像を許可しているか否かを確認する(ステップS204)。このとき、撮像装置100が撮像を許可されている場合(ステップS204でYes)、サーバーは、撮像装置100にそのまま撮像を行うことを許可する撮像制限信号を送信し、撮像装置100はそのまま撮像を行う(ステップS205)。
一方、撮像装置100が撮像範囲内に存在する通信端末200に撮像を許可されていない場合(ステップS204でNO)、サーバーは、撮像を許可していない通信端末200が登録している制限情報を撮像制限信号として撮像装置100に送信し、撮像装置100の撮像制限部103はその要求にしたがって撮像を制限する(ステップS206)。
このようなサーバーとしては、DSRCを利用してもよい。この場合、通信端末200や撮像装置100は近傍に存在するサーバーと通信を行い、サーバーは所定の領域に存在する通信端末の情報を蓄える。このサーバーは、インターネット上に存在してもよい。また、撮像装置100や通信端末200が携帯電話端末に搭載されている場合、サーバーは携帯電話の基地局に設定してもよい。この場合、例えば、撮像装置100であるカメラ付き携帯電話が撮像した画像を送信する場合にのみ、サーバーで制御を行い、前述の処理を行っても構わない。
また、通信端末200がサーバーに登録する情報は、撮像装置100の電話番号である必要はなく、撮像装置100の位置や撮像者が誰であるかが特定できるID情報であるID番号、メールアドレス、名前、年齢、性別、または撮像者の顔画像などのいずれかないし複数であっても構わない。
以上の説明のとおり、本実施の形態では、撮像装置100は撮像を行う際に撮像画像に含まれるであろう被写体側の通信端末200に撮像してもよいかを確認し、その被写体側の通信端末200が撮像を許可しているか否かにあわせて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。また、撮像装置100は、音や光を発生させることなく撮像を行うことができるので、盗撮でない場合に周囲の人々の迷惑になることを防ぐことができる。
なお、被写体側の通信端末200が、撮像装置100が送信した撮像告知信号を受信して、例えば「この被写体のみ撮像禁止」とする撮像制限信号を撮像装置100へ送信する際に、撮像装置100側から見て被写体の後ろとなる画像を被写体側において撮像して、撮像制限信号とともに撮像装置100へ送信しても構わない。この場合、撮像装置100は、撮像禁止領域に相当する画像を被写体側より送信された画像を用いて作成し、置き換えることが可能になる。
(第3の実施の形態)
図15は、本発明の第3の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
この撮像システムは、第2の実施の形態の構成に加えて、撮像装置100に被写体情報受信部105および撮像情報発生部106を、通信端末200に被写体情報発生部203および撮像情報受信部204を備えており、その他の構成は第2の実施の形態と同様である。なお、第2の実施の形態と同様の部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態と第2の実施の形態との処理の違いは、被写体が撮像の許可を与えるか禁止するかの判断を行うために、撮像装置100が撮像情報を被写体に送信することである。撮像装置100が送信する撮像情報としては、撮像部101が撮像するであろう予定画像情報などでよい。このとき、撮像許可を得るために撮像許可をまだ取得していない撮像予定画像を送信すると、例えば被写体以外の人が有する受信装置に盗聴されてしまう可能性がある。また、被写体が複数存在する場合には、ある被写体に別の被写体が撮像されている画像を送信することになり、プライバシーの面で問題がある。そこで、本実施の形態では、撮像予定画像を暗号化して送受信を行う。その暗号化方式として,公開鍵暗号方式と呼ばれる公開鍵と秘密鍵による暗号化を利用する。
この公開鍵暗号方式は、よく知られた暗号化方式である。この暗号の利用者は暗号化と解読を行うために、公開鍵と秘密鍵という2種類の鍵をもち、公開鍵のみを公表する。公開鍵で暗号化されたものは同一者の秘密鍵のみで解読可能であり、また逆に秘密鍵で暗号化されたものは同一者の公開鍵でのみ解読可能である。そのため、利用者Aに向けて暗号化された情報を送信したい場合はAの公開鍵で暗号化を行えばよい。もし、このAの公開鍵で暗号化された情報をA以外の利用者Bが受け取ったとしても、利用者BはAの秘密鍵を持っていないので解読することができない。一方、利用者Aは自分の秘密鍵で解読をすることができるので、盗聴されることのない通信を行うことが可能である。また、利用者Aが利用者Cに暗号化されたものを送信する場合、Aの秘密鍵で暗号化した場合、これを受け取った利用者CはAの公開鍵で解読することができる。このとき、Aの公開鍵で解読できる暗号化を行えるのはAのみが保持しているAの秘密鍵のみであるので、送信者の詐称を防止することができる。
図16は公開鍵暗号方式を利用した処理を示すフローチャートである。
まず、撮像部101は撮像しようとしている撮像予定画像を取得する(ステップS301)。撮像告知信号発生部104は、撮像範囲内にある被写体に撮像されていることを告知するための撮像告知信号を送信する(ステップS302)。前述のように、撮像範囲と撮像告知信号の送信範囲を同一にさせることにより、撮像告知信号を撮像範囲内に存在している被写体のみに送信する。このとき、撮像告知信号に撮像者へのアクセス方法である電話番号など撮像者情報として添付しておくことで、以下の処理における撮像装置100と被写体側の通信端末200との通信をその電話番号を利用して1対1通信で行うようにしてもよい。
なお、撮像者へのアクセス方法は電話番号に限ったものではなく、例えば電子メールアドレスやIPアドレスなどを利用してもよい。また、通信端末200から撮像装置100へ送信する信号の詐称を防止するために、撮像装置100の公開鍵も送信しておくことが望ましい。また、公開鍵自体を撮像装置100が送信するのではなく、撮像装置100が公開鍵の替わりにその撮像装置100のID情報や撮像装置100が利用している公開鍵のID情報を示す信号を送信し、被写体側の通信端末200がそのID情報に対応する公開鍵をインターネットなどを利用して手に入れるようにしてもよい。
通信端末200の撮像告知信号受信部202は、撮像装置100から送信された撮像告知信号を受信する(ステップS303)。撮像告知信号を受信すると、被写体情報発生部203は、その通信端末200の位置情報と今後の通信で利用する公開鍵とを被写体情報として送信する(ステップS304)。なお、ステップS302における撮像告知信号同様、被写体情報に被写体へのアクセス方法も添付し、以下の処理における撮像装置100と被写体との通信にそのアクセス方法を利用して行うようにしてもよい。また、通信端末200は公開鍵の替わりにその被写体のID情報や被写体が利用している公開鍵のID情報を示す信号を送信し、撮像装置100がそのID情報に対応する公開鍵をインターネットなどを利用して手に入れるようにしてもよい。
また、被写体情報発生部203は、送信する被写体情報を撮像告知信号受信部202が受信した撮像装置100の公開鍵で暗号化することが望ましい。このように暗号化することで、撮像されていない通信端末200による詐称を防止することができる。このことについては後述する。
次に、撮像装置100の被写体情報受信部105は、通信端末200から送信された被写体情報を受信する(ステップS305)。被写体情報を受信すると、撮像情報発生部106は、撮像予定画像を通信端末200の公開鍵で暗号化する(ステップS306)。このとき、撮像装置100は暗号化前の撮像予定画像をメモリ上に保持できないようにする。このように暗号化された撮像予定画像は、暗号化した公開鍵に対応する秘密鍵を保持している被写体しか解読することができない。つまり、撮像者は被写体が暗号を解読してくれない限り、暗号化を解読した撮像予定画像を手に入れることはできない。なお、このような暗号化鍵は撮像のたびに変更することが望ましい。
撮像情報発生部106は、このように暗号化した撮像予定画像を暗号化した公開鍵に対応する被写体に撮像情報として送信する(ステップS307)。この撮像予定画像は被写体の公開鍵で暗号化が行われているため、被写体以外の人が有する受信装置が受信したとしてもその撮像予定画像を解読して見ることはできない。そのため、撮像予定画像を傍聴されることを防ぐことができる。
通信端末200の撮像情報受信部204は、暗号化された撮像予定画像を受信する(ステップS308)。撮像情報受信部204は、暗号化された撮像予定画像を自分の秘密鍵で解読し、撮像予定画像を取得する(ステップS309)。
撮像情報受信部204は、解読した撮像予定画像をチェックし、その画像を撮像してもよいかを判断する(ステップS310)。この判断は、被写体が実際にその画像を目で見てチェックしてもよい。また、第1の実施の形態で示したような画像特徴量を利用して自分の画像が含まれているか否かを検出し、検出できない場合、画像からでは自分かどうか判別できないような状態であるとして撮像を許可するように判断してもよい。
判断の結果、被写体がその撮像を許可するのであれば(ステップS310でYes)、撮像制限信号発生部201は、自分の秘密鍵で暗号を解読した撮像予定画像を、再度、撮像者の公開鍵で暗号化し、撮像制限信号として撮像者へ送信する(ステップS311)。
撮像装置100の撮像制限信号受信部102は、通信端末200から送信された撮像制限信号を受信する(ステップS312)。撮像制限信号受信部102は、撮像制限信号に含まれる撮像者の公開鍵で暗号化された撮像予定画像を、自分(撮像者)の秘密鍵で解読することで、初めて撮像画像を取得する(ステップS313)。この撮像予定画像は、撮像者の公開鍵で暗号化が行われているため、撮像者以外の受信部が受信したとしてもその画像を見ることはできない。そのため、撮像予定画像を傍聴されることを防ぐことができる。なお、このように取得した撮像画像に、被写体情報に添付された被写体へのアクセス方法等を被写体データとして付属させ、記録することも可能である。
一方、判断の結果、被写体がその撮像を禁止するのであれば(ステップS310でNo)、撮像制限信号発生部201は、「撮像禁止」を要求する制限情報を撮像制限信号として撮像装置100へ送信する(ステップS314)。
撮像装置100の撮像制限信号受信部102は、信端末200から送信された撮像制限信号を受信し、撮像制限部103は第1の実施の形態同様、その要求に基づいて画像の撮像を制限、または禁止し、その旨を撮像者に告知する(ステップS315)。
また、撮像制限信号発生部201は、送信する撮像制限信号を撮像告知信号受信部202が受信した撮像装置100の公開鍵で暗号化することが望ましい。このように暗号化することで、撮像されていない通信端末200による詐称を防止することができる。
次に、撮像装置100の撮像範囲内に存在していない通信端末200による詐称の防止について、図を用いて説明する。
図17はこの詐称を防止する方法を説明するための模式図である。ここでは、撮像装置100が通信端末200を持った被写体G021を撮像しようとしている状況を示している。このとき、撮像範囲には存在していない被写体G022がこの撮像を妨害しようと、「撮像禁止」を要求する撮像制限信号を送信しているものとする。しかしながら、被写体G022は撮像装置100の撮像範囲には存在していないので、撮像装置100が送信する撮像告知信号を受信できず、撮像装置100の公開鍵を取得できない。被写体G021が送信する撮像制限信号は撮像装置100の公開鍵で暗号化されているため、撮像装置100は自分の秘密鍵で暗号化を解除できる。一方、被写体G022が送信する撮像制限信号は撮像装置100の公開鍵で暗号化されていないため、撮像装置100は自分の秘密鍵を使っても解読できない。そのため、撮像範囲外の通信端末200による詐称を防止することができる。
また、撮像範囲に被写体が複数存在している場合には、ステップS306において撮像予定画像を暗号化する際、各被写体が画像上で写っているそれぞれの領域を各被写体の公開鍵でそれぞれ暗号化すればよい。このような場合について、以下図を用いて説明する。
図18は二人の被写体が存在する場合における処理を説明するための模式図であり、(a)撮像制限部103が何も処理を行わなかった時、つまり、撮像制限信号を発している被写体が存在しない場合に撮像部101が撮像するであろう撮像予定画像、(b)暗号化した撮像予定画像、(c)被写体G031が解読した画像、(d)被写体G032が解読した画像、(e)撮像画像、を示す模式図である。
撮像装置100は前述の処理(ステップS302〜ステップS305)により、この画像上に被写体G031、G032が存在していることを認識し、画像の暗号化を行なう(ステップS306)。この際、撮像情報発生部106は、図18(b)に示すように被写体G031を含む領域R1は被写体G031の公開鍵で、また被写体G032を含む領域R2は被写体G032の公開鍵でそれぞれ暗号化を行う。
この暗号化画像は被写体G031と被写体G032に送られ、それぞれの被写体の秘密鍵で解読される(ステップS307〜ステップS309)。このとき、被写体G031は、被写体G031の秘密鍵を用いて解読するため、被写体G031の公開鍵で暗号化された領域R1は解読できるが、被写体G032の公開鍵で暗号化された領域R2は解読できない。そのため、図18(c)に示すように被写体G031は写っているが、被写体G032を含む領域R2は暗号化された画像を取得する。一方、被写体G032は被写体G032の秘密鍵で解読するため、図18(d)に示すように被写体G032は写っているが、被写体G031を含む領域R1は暗号化された画像を取得する。そして、被写体G031、被写体G032両方が撮像を許可した場合、撮像装置100は図18(c)および(d)に示す両方の画像を取得できるので、結果として図18(e)に示すように完全に暗号化がはずされた撮像画像を取得できる。また、被写体G031のみが撮像を許可し、被写体G032は許可しなかった場合、撮像画像は図18(c)に示す画像のようになる。
なお、それぞれの被写体領域を切り出し、切り出した画像のみをそれぞれの被写体に送信しても構わない。つまり、撮像予定画像すべてを被写体に送信するのではなく、被写体G031には図18(b)に示す領域R1の画像のみを、また被写体G032には領域R2の画像のみを送信する。
以上のように、被写体が複数存在する場合にも、それぞれの被写体のプライバシーを保護した撮像が可能である。なお、このような暗号化は公開鍵暗号方式に限られるものではなく、例えば共通鍵暗号方式や量子暗号などを利用しても構わない。
また、本実施の形態では、撮像装置100と通信端末200とのデータのやり取りは、直接通信することで行っているが、これは前述のようにサーバーを介して行っても構わない。
また、上記のような撮像された画像、撮像者情報、被写体情報、撮像位置をサーバーに蓄えておくようにしても構わない。これは、撮像装置100と通信端末200とが通信でデータ交換を行っているので、撮像装置100と通信端末200以外にも、例えばサーバーの公開鍵を利用して暗号化し、サーバーに送信すれば簡単に行える。
このように蓄えた画像は、例えば、第1の実施の形態、第1の例で説明したような、撮像画像を補間するための背景画像として利用することができる。また、サーバーを利用することで、ある地域でいつ、どんな写真がとられたかをロギングすることができるため、犯罪捜査などにも利用できる。
以上の説明のとおり、本実施の形態では、撮像装置100は撮像を行う際に撮像画像に含まれるであろう被写体側の通信端末200に撮像してもよいかを確認し、その被写体側の通信端末200が撮像を許可しているか否かにあわせて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。また、撮像装置100は、音や光を発生させることなく撮像を行うことができるので、盗撮でない場合に周囲の人々の迷惑になることを防ぐことができる。
なお、上記各実施の形態では、撮像システムとして説明を行ったが、システムとしてのみ実現されるものではなく、撮像装置100と通信端末200としてそれぞれ実現されてももちろん構わない。
また、上記各実施の形態では、静止画を撮像する場合について説明を行ったが、動画についても同様に実現することが可能である。動画を撮像する場合、例えば、撮像制限信号を受信しているか否か、撮像制限信号の要求にしたがって撮像を制限するか否か、どのような制限を行うか等の判定を動画撮像の開始時に行い、連続して動画を撮像している間(撮像ボタンを押している間)は、開始時の判定結果を保持して、この判定結果にしたがって撮像を行えばよい。
また、上記のように連続して動画を撮像している間、開始時の判定結果に従うのではなく、所定時間だけ開始時の判定結果にしたがって撮像を行い、所定時間経過後に再度判定を行っても構わない。この場合、所定時間ごとに判定を行い、その時点の判定結果にしたがって撮像を行うことになる。
また、被写体が撮像画像中に存在する間、開始時の判定結果を保持して、この判定結果にしたがって撮像を行ってもよい。また、撮像制限信号を送信する被写体が撮像画像中に入ったことを検出し、この検出時に上記判定を行っても構わない。
また、動画の撮像では、撮像制限信号の制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」であり、その被写体が存在する領域を撮像禁止領域として撮像できないように処理を行った場合、この撮像禁止領域の画像を動画の時系列データを用いて作成することができる。例えば、図19に示すように撮像画像中を左から右へ移動する被写体の存在する領域G035a〜G035cが撮像禁止領域である場合、時間tにおける領域G035aに相当する画像G036aを時間tにおける領域G037cの画像を用いて作成する。同様に、時間tにおける領域G035bに相当する画像G036bを、時間tにおける領域G038aおよび時間tにおける領域G038cの画像を用いて作成する。また、時間tにおける領域G035cに相当する画像G036cを時間tにおける領域G037aの画像を用いて作成する。このように撮像した動画の時系列データを用いて撮像禁止領域の画像を作成して合成することによって、より自然な動画を作成することができる。
このように、撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、動画を撮像するとともに、前記撮像制限信号発生手段より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備え、前記撮像制限信号は、前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号であり、前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号である場合、撮像画像中の被写体領域を撮像済みおよびこれから撮像される時系列画像の少なくとも1つの時系列画像に基づいた画像で置き換えることを特徴とする。
(第4の実施の形態)
上記各実施の形態では、撮像に関して被写体が無断で撮像されることを防止するシステムについて説明したが、撮像の場合と同様に録音に関しても被録音者の音声が無断で録音されるという課題は存在する。そこで、本実施の形態では、被録音者の音声が無断で録音されることを防止することができる録音システムについて説明する。
図20は、本発明の第4の実施の形態に係る録音システムの構成を示すブロック図である。
録音システムは、録音を行おうとする録音装置に対して録音制限を行うためのシステムであり、大きくは図20に示すように録音側である録音装置300、および被録音側である通信端末400を備えている。なお、以下の説明では被録音側は人であるとし、この被録音者が通信端末400を携帯しているものとする。
録音装置300は、図20に示すように録音部301、録音制限信号受信部302、および録音制限部303を備えている。
録音部301は、例えば指向性マイクなどを有し、指向性マイクから入力された音を録音する。録音制限信号受信部302は、録音装置300が録音を行おうとした場合に周囲に被録音者の有する通信端末400が送信している録音制限信号が存在しているかを検知し、もし存在している場合にはその信号を受信する。ここで、録音を行なおうとしていることは、録音ボタンが押されたことで検出できる。録音制限部303は、こうして録音制限信号受信部302が受信した録音制限信号の要求にしたがって録音部301が行う録音を制限した上で、録音を行う。
この録音装置300としては、例えばICレコーダ、録音機能を有するスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどはもちろん、携帯電話やPDA、ノートパソコン、ウェアラブル端末など、録音部301となる録音機能を有する装置であれば構わない。
一方、通信端末400は、図20に示すように録音制限信号発生部401を備えている。この通信端末400としては、例えば携帯端末やキーホルダーや腕時計などに録音制限信号発生部401を搭載すればよい。
録音制限信号発生部401は、録音の制限を要求するための録音制限信号を送信する。具体的には、録音制限信号発生部401は、録音しようとしている録音装置に録音の制限を要求するために、実施の形態1の撮像制限信号と同様に、録音制限信号として次の2つの情報をある帯域の電波、例えば赤外線などを使用して送信する。第1の情報は録音の制限内容を通知する制限情報、第2の情報は通信端末400を有する被録音者が録音範囲内に存在しているかを録音装置300が判断するための被録音者情報である。ここで、録音制限信号の制限情報としては、例えば「録音禁止」、「この被録音者のみ録音禁止」、「この被録音者のみ音声を変換すれば録音可」等の情報がある。
また、撮像制限信号の制限情報が「この被録音者のみ音声を変換すれば録音可」を示している場合、録音制限部303は、その被録音者の音声を変換して、その被録音者の肉声と判断できない形で録音する。
上記のように構成された録音システムの動作については、第1の実施の形態で説明した第1の例および第3の例を同様に適用することができるので、詳しい説明は省略する。なお、録音部301が録音しようとしている録音範囲は、録音部301の位置、録音部301の指向性マイクの向き、指向角、感度などの録音部301による録音情報が求まれば計算することができる。
図21は通信端末を有さない被録音者G041と通信端末400を有している被録音者G042との対談を録音装置300で録音する様子を示す模式図である。
ここでは、アナウンサー(被録音者G041)と、プライバシーを侵害されたくないユーザ(被録音者G042)との対談を想定し、アナウンサーの声はそのまま録音するが、ユーザの声は制限(変換)して録音する場合を示している。
ユーザの有している通信端末400は、制限情報が「この被録音者のみ音声を変換すれば録音可」を示す録音制限信号を送信する。
録音装置300の録音制限部303は、録音部301の指向性マイク301aを被録音者G041に向けたときには、録音制限信号の送信源が録音範囲外であるとして、音声をそのまま録音する。一方、録音制限部303は、指向性マイク301aを被録音者G042に向けたときには、録音制限信号の送信源が録音範囲内であるとして、音声を変換して録音する。
また、例えば、アナウンサーは通信端末を有さず、スタッフは「この被録音者のみ録音禁止」を示す制限情報の録音制限信号を送信する通信端末400を有していれば、スタッフの声は録音せずに、アナウンサーの声だけ録音することになる。
このように、複数の被録音者の中で所定の人だけの音声を変換して録音する必要がある場合や、複数の被録音者の中で所定の人だけの音声を録音し、他の被録音者の音声を録音しない必要がある場合にも用いることができる。
次に、本実施の形態の録音システムをコンサート会場での録音制限に適用した場合について説明する。図22はコンサート会場での録音制限の様子を示す模式図である。
コンサート会場に設置された通信端末400は、制限情報が「録音禁止」を示す録音制限信号を送信する。これにより、図22に示すように通信端末400から送信された録音制限信号の届く領域Tにおいては、録音装置300は録音を行うことはできない。よって、位置Bでは、録音装置300は録音を行うことができるが、位置Aでは、録音装置300は録音を行うことはできない。
このように、制限情報が「録音禁止」を示す録音制限信号を送信する通信端末400をコンサート会場に設けることにより、コンサート会場での録音を制限することが可能である。
このように、録音システムは、録音装置と、前記録音装置と通信を行う通信端末とを備える録音システムであって、前記通信端末は、前記録音装置による録音を制限するための録音制限信号を送信する録音制限信号発生手段を備え、前記録音装置は、前記録音制限信号発生手段より送信された録音制限信号を受信する録音制限信号受信手段と、前記録音制限信号受信手段が受信した録音制限信号に基づいて、録音を制限する録音制限手段とを備えることを特徴とする。
これによって、録音装置は、録音を行う際に被録音側の通信端末が録音を許可しているか否かを確認し、被録音側の通信端末が録音を許可している条件でしか録音を行うことができないため、盗聴を防止することができる。
なお、上記各実施の形態では、静止画および動画の撮像に関して被写体が無断で撮像されることを防止するシステム、および録音に関して被録音者の音声が無断で録音されることを防止することができる録音システムについてそれぞれ説明したが、それぞれ個別に用いる場合に限られるものではない。
例えば、静止画の撮像、動画の撮像、および音声の録音を組み合わせて、通信端末は、音声の録音は許可するが静止画および動画の撮像は許可しない制限信号や、音声の録音および静止画の撮像は許可するが動画の撮像は許可しない制限信号等を送信しても構わない。また、通信端末は、低解像度の撮像は許可するが高解像度の撮像は許可しない制限信号等を送信しても構わない。
このように構成することで、被写体や被録音者のニーズに合わせて、被写体や被録音者のプライバシーを保護し、盗撮および盗聴を防止することができる。
また、このような静止画の撮像、動画の撮像、および音声の録音を組み合わせて用いる場合には、例えば、報道機関等の取材時に制限内容の相違する通信端末(音声を変換する、顔にモザイクをかける等)を用意しておき、取材を受ける人の希望に応じて通信端末を持ってもらうだけで、取材側は希望に応じた制限により撮像や録音を行うことができる。
産業上の利用の可能性
以上のように、本発明に係る撮像システムは、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができ、例えばデジタルカメラ、スチルカメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等の撮像装置を用いて撮像を行う撮像システムに有用である。
本発明は、例えばCCDセンサ等の撮像素子を有する撮像装置、および撮像装置と通信を行う通信端末が撮像装置に対して撮像制限を行う撮像システムに関する。
近年、デジタルカメラ、スチルカメラ、ビデオカメラなどの撮像装置の小型化、軽量化、低価格化に伴い、撮像装置が携帯電話やノートパソコン、PDA、ウエアラブルディスプレイなどさまざまな機器に搭載されるようになってきている。特に、カメラ付き携帯電話は、その小型さ、携帯性のよさ、撮像したその場で画像を通信できるという利便性から急速に普及している。
しかし、このようなカメラ搭載機器は、利用者がいつでもどこでも簡単に撮像できる反面、被写体となる人物が、撮像されている自覚なしに撮像されてしまう盗撮といったプライバシーの侵害が問題となっている。また、その携帯性のよさから美術館のような撮像禁止領域においても、簡単に、しかも誰にも気づかれずに盗撮できてしまうという問題もある。
このような問題を解決するために、従来からさまざまな方策がなされている。例えば、カメラ付き携帯端末に、カラーフィルタを透過させた光源からの光を発生するタリーランプを設け、カメラが撮像を開始すると、このタリ―ランプがオンになり、被写体に撮像を行なっていることを認識させることができるようにしたものがある(例えば、特開2002−374444号公報参照。)。また、撮像防止情報発生装置が発生する予め定められた特徴(例えば、形状や点滅パターン)を有する盗撮防止情報を、撮像画像から得られる画像信号から検出すると撮像機能のオフを行う盗撮防止信号を出力する盗撮防止情報検出部を撮像装置が有するものがある。そのため、被写体が撮像防止情報発生装置を身に付けることで盗撮を防止するものである(例えば、特開2001−169175号公報参照。)。また、現在のカメラ付き携帯端末では、撮像時に撮像を告知する音を流すようにして盗撮を防止する工夫がなされている。
しかしながら、特開2002−374444号公報に開示された方策や、現在広く普及している音で撮像を告知する方法では、望遠レンズや電子ズームなどを利用して被写体から離れた場所から撮像された場合には盗撮行為を防止することはできない。さらに、これらの方策は、光や音を撮像のたびに発することとなるため、盗撮行為でなかった場合には撮像者の周囲の人々には迷惑となる。
また、特開2001−169175号公報に開示された方策では、あらかじめ定められた形状や点滅パターンといった盗撮防止情報が撮像された画像内に含まれているかどうかを利用するが、このような盗撮防止情報はそのときの状況によって撮像されるかどうか分からない。例えば、被写体が盗撮防止情報発生装置を胸につけていた場合を想定する。このとき、被写体が振り返ろうとしている瞬間を撮像された場合、被写体の顔は撮像された画像に写っているが、盗撮防止情報は写っていないため、盗撮を防止することができない。
そこで、本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、被写体が無断で撮像されることを防止することができ、かつ、周囲の人々の迷惑にもならない撮像システム、および撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記撮像装置は、撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段と、前記通信端末より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備え、前記通信端末は、前記撮像告知信号発生手段より送信された前記撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段と、前記撮像告知信号受信手段が受信した前記撮像告知信号に基づいて、前記撮像装置による撮像を制限するための前記撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号に、当該通信端末を携帯する被写体に関する情報を付加して送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された前記撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に付加されている情報に基づいて前記通信端末を携帯する被写体が前記撮像装置の撮像範囲に含まれるか否かを判断し、前記撮像範囲に含まれる場合、前記撮像制限信号に基づいて撮像を制限する撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、当該通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された前記撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像画像中の被写体領域を消去するまたは別の画像で置き換える撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、当該通信端末を携帯する被写体のみが撮像され、背景が撮像されないようにすることを要求する撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された前記撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像画像中の背景領域を消去するまたは別の画像で置き換える撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された前記撮像制限信号を受信するとともに、前記撮像制限信号に基づいて前記通信端末を携帯する被写体の位置を推定する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
上の説明から明らかなように、本発明に係る撮像システムによれば、撮像装置が撮像を行う際に、被写体側の通信端末が撮像を許可しているか否かを確認し、その結果に応じて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。
よって、撮像したその場で画像を通信できるカメラ付き携帯電話等の撮像装置が、携帯性および利便性の良さから急速に普及している今日における実用的価値は極めて高い。
本発明の実施の形態に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
これによって、撮像装置は、撮像を行う際に被写体側の通信端末が撮像を許可しているか否かを確認し、被写体側の通信端末が撮像を許可している条件でしか撮像を行うことができないため、盗撮を防止することができる。
ここで、前記撮像装置は、さらに、撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段を備え、前記通信端末は、さらに、前記撮像告知信号発生手段より送信された撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段を備え、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記撮像制限信号を送信してもよい。
これによって、被写体側の通信端末は、撮像装置より撮像告知信号を受信した場合にだけ、撮像制限信号を送信すればよい。また、通信端末は、撮像告知信号に応じて撮像制限信号を変更することができる。
ここで、前記撮像装置は、さらに、前記通信端末より送信された前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信手段と、前記被写体情報受信手段が受信した被写体情報に基づいて、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記通信端末に送信する撮像情報発生手段とを備え、前記通信端末は、さらに、前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生手段と、前記撮像情報発生手段より送信された撮像情報を受信する撮像情報受信手段とを備え、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像情報受信手段が受信した撮像情報に基づいて前記撮像制限信号を送信してもよい。
これによって、被写体側の通信端末は、撮像装置より受信した撮像情報を確認して撮像許可を与えるかどうかを決定できるため、盗撮を防止することができる。
ここで、前記撮像制限信号は、前記撮像装置による撮像を禁止することを要求する信号であり、前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記撮像装置による撮像を禁止することを要求する信号である場合、撮像を禁止してもよい。
また、前記撮像制限信号は、前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号であり、前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号である場合、撮像画像中の被写体領域を消去するまたは別の画像で置き換えてもよい。
これによって、被写体側の通信端末は、撮像装置への撮像制限を必要に応じて決定することが可能である。また、被写体が撮像を許可しない場合においても、撮像者は被写体のプライバシーを侵害することなく、違和感のない画像を取得することが可能である。
また、前記撮像告知信号には、撮像者を特定するための撮像者情報を含み、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像者情報に基づいて撮像を制限するか否かを判断し、前記判断に応じた前記撮像制限信号を送信することが好ましい。
ここで、前記撮像者情報は、撮像者のID情報であり、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像者のID情報とあらかじめ登録されているID情報とを比較することによって、撮像を制限するか否かを判断してもよい。これによって、被写体側の通信端末は撮像者が誰かによって撮像許可を与えるか否かを判断することができるため、盗撮を防止することができる。
また、前記撮像者情報は、撮像装置の位置または方向情報であり、前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像装置の位置または方向情報を、前記通信端末を携帯する被写体へ告知してもよい。これによって、被写体は撮像者がどこから撮像しているかによって撮像許可を与えるか否かを判断することができるため、盗撮を防止することができる。
また、前記撮像情報発生手段は、撮像情報として撮像されるであろう撮像予定画像を送信してもよい。これによって、被写体側の通信端末は、撮像予定画像を取得することができ、この撮像予定画像を確認した上で撮像許可を与えるか否かを決定できるため、盗撮を防止することができる。
ここで、前記被写体情報発生手段は、被写体情報として前記撮像情報を暗号化するための情報を送信し、前記撮像情報発生手段は、前記暗号化するための情報に基づいて前記撮像予定画像を暗号化してもよい。これによって、撮像予定画像は被写体側の通信端末でないと解読できないので、撮像予定画像が盗聴されることを防ぐことができる。
なお、本発明は、このような撮像システムとして実現することができるだけでなく、このような撮像システムが備える特徴的な手段をステップとする撮像方法として実現したり、それらのステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体やインターネット等の伝送媒体を介して配信することができるのは言うまでもない。
以下、本発明の各実施の形態について、それぞれ図面を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
撮像システムは、撮像を行おうとする撮像装置に対して撮像制限を行うためのシステムであり、大きくは図1に示すように撮像側である撮像装置100、および被写体側である通信端末200を備えている。なお、以下の説明では被写体は人であるとし、この被写体が通信端末200を携帯しているものとする。
撮像装置100は、図1に示すように撮像部101、撮像制限信号受信部102、および撮像制限部103を備えている。
撮像部101は、CCDセンサやCMOSセンサなどを利用して撮像を行う。撮像制限信号受信部102は、撮像装置100が撮像を行おうとした場合に周囲に被写体の有する通信端末200が送信している撮像制限信号が存在しているかを検知し、もし存在している場合にはその信号を受信する。撮像を行なおうとしていることは、カメラのシャッターを押すことで検出できる。撮像制限部103は、こうして撮像制限信号受信部102が受信した撮像制限信号の要求にしたがって撮像部101が行う撮像を制限した上で、撮像を行う。
この撮像装置100としては、例えばスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどはもちろん、撮像者が持つ携帯電話やPDA、ノートパソコン、ウェアラブル端末など、撮像部101となるカメラが搭載された装置であれば構わない。また、室内や道路上、信号機、建物などのインフラに取り付けられたカメラを撮像部101として利用した装置であっても構わない。
一方、通信端末200は、撮像制限信号発生部201を備えている。この通信端末200としては、例えば携帯端末やキーホルダーや腕時計などに撮像制限信号発生部201を搭載すればよい。
撮像制限信号発生部201は、撮像の制限を要求するための撮像制限信号を送信する。具体的には、撮像制限信号発生部201は、撮像しようとしている撮像装置に撮像の制限を要求するために、撮像制限信号として次の2つの情報をある帯域の電波、例えば赤外線などを使用して送信する。第1の情報は撮像の制限内容を通知する制限情報、第2の情報は通信端末200を有する被写体が撮像範囲内に存在しているかを撮像装置100が判断するための被写体情報である。これらの情報の内容については、後ほど、詳しく説明する。
次に、上記のように構成された撮像システムの動作について説明するが、撮像制限部103が行う撮像の制限は、通信端末200が送信する撮像制限信号、すなわち制限情報および被写体情報に依存するので、これらの関係についていくつかの例を用いて詳しく説明する。
<第1の例>
第1の例では、被写体情報として、被写体の位置情報を添付する。位置情報は、例えばGPS(Global Positioning System)や携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグを利用することで取得できる。このとき、制限情報としては「撮像禁止」などの情報を送信すればよい。
図2はカメラ付き携帯電話である撮像装置100で通信端末200を有している被写体G001を撮像する様子を示す模式図であり、図3は第1の例における撮像装置100での動作の流れを示すフローチャートであり、図4は撮像装置100と撮像範囲との関係を説明するための模式図である。
まず、図2に示すように撮像装置100で被写体G001を撮像しようとすると、撮像部101は撮像しようとしている撮像範囲を求める(ステップS001)。図4に示すように、この撮像範囲G002は、撮像部101の位置、撮像部101の光軸の向き、さらに撮像部101の視野角、焦点距離、焦点深度、ズームなどの撮像部101による撮像情報が求まれば計算することができる(図4においては、焦点深度、焦点距離、ズームは省略)。ここで、撮像部101の位置は、例えばGPSや携帯電話の基地局の検知装置、さらにはRFタグなどを利用することで取得する。なお、撮像部101の高さ情報はGPSなどでは求めることが困難であるので、超音波センサなどを利用した高さセンサを内蔵するようにしてもよい。また、撮像部101の光軸の向きは、例えば撮像装置100にジャイロセンサを設置することによって測定する。さらに、撮像部101の視野角や焦点距離、焦点深度は、撮像部101の撮像素子とレンズの設計データから、ズームは撮像装置100からそれぞれ計測する。また、撮像され得るすべての範囲を撮像範囲とするのではなく、例えば、被写体の画像を認識できないほど距離が離れている範囲、被写体の画像が一部しか撮像されないであろう撮像画像の端に位置する範囲等については撮像範囲より除外しても構わない。
同時に、撮像制限信号受信部103は、被写体G001の有する通信端末200が送信する制限情報、および、被写体情報すなわち被写体の位置情報を受信する(ステップS002)。
次に、撮像制限部103は、上記のように求めた撮像範囲と撮像制限信号受信部103が受信した被写体の位置情報とを比較し、撮像範囲内に撮像制限信号を発生している被写体が存在しているか否かを判断する(ステップS003)。ここで、そのような被写体が存在していない場合(ステップS003でNo)には、撮像制限部103は制限を行わず、撮像部101はそのまま撮像を行い、撮像予定画像を撮像する(ステップS004)。
一方、撮像範囲内に撮像制限信号を発生している被写体が存在している場合(ステップS003でYes)には、撮像制限部103は撮像制限信号の要求に従い、撮像予定画像に処理を行う(ステップS005)。このとき、撮像制限信号受信部103が受信した撮像制限信号の制限情報が、「撮像禁止」を示している場合、撮像制限部103は撮像部101による撮像を中止し、撮像者に例えば、「ここでは撮像できません」と音声で告知をしたり、図5に示すような、撮像できないことを表示する画像を、撮像装置100のファインダやディスプレィ等に提示したりするようにしてもよい。このとき、撮像部101は撮像予定画像をメモリに保存しない。
また、撮像制限信号の制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」を示している場合、撮像制限部103はその被写体が存在する領域を撮像禁止領域として撮像できないように処理を行い、撮像する。この撮像禁止領域の処理としては、撮像禁止領域のみをモザイク処理したり、その領域の画像を他の画像と置き換えたりすればよい。
図6は撮像画像に対するモザイク処理を説明するための模式図であり、(a)撮像制限部103が何も処理を行わなかった時、つまり、撮像制限信号を送信している被写体が存在しない場合に撮像部101が撮像するであろう撮像予定画像、(b)撮像制限部103が求める被写体の位置である撮像禁止領域G012、(c)撮像禁止領域G012にモザイク処理を施した実際に撮像して得られる画像、を示す模式図である。
ここで、この図6(a)に示す被写体G011が「この被写体のみ撮像禁止」という制限情報を送信している被写体であるとする。この場合、まず撮像制限部103は、被写体の位置情報と、前述の撮像部101による撮像情報を用いることにより被写体が撮像予測画像中のどの位置に撮像されているかを計算する。これは、透視投影変換を用いることにより可能である。撮像制限部103は、このように求めた被写体が撮像される位置を図6(b)に示すように撮像禁止領域G012とする。そして、撮像制限部103は、撮像禁止領域G012を例えば図6(c)に示すようにモザイク処理を行い、撮像画像とする。なお、このような処理はモザイク処理に限ったものではなく、例えば、同一色で埋める、撮像禁止領域の近傍画素の色から補完する、などの処理を行っても構わない。また、単に撮像禁止領域G012を消去するだけの処理であっても構わない。
図7は撮像画像に対する置換処理を説明するための模式図であり、(a)図6(a)と同様の撮像予定画像、(b)図6(b)と同様の撮像禁止領域G012、(c)サーバー等に蓄積される背景画像、(d)撮像禁止領域G012に置換処理を施した実際に撮像して得られる画像、を示す模式図である。
ここで、上記モザイク処理の説明と同様に図7(a)に示す被写体G011が「この被写体のみ撮像禁止」という制限情報を送信している被写体であるとする。この場合、まず撮像制限部103は、上記モザイク処理の場合と同様に図7(b)に示すように撮像禁止領域G012を求める。そして、撮像制限部103は、撮像する環境において、図7(c)に示すような被写体の写っていない背景画像を取得する。次に、撮像制限部103は、図7(d)に示すように撮像禁止領域G012を取得した背景画像の同じ領域の画像に置換処理を行い、撮像画像とする。
なお、このような背景画像は、地域ごとに用意されるサーバーに蓄積しておいて、例えばDSRC(Dedicated Short Range Communication)などの通信部を利用して送信するようにすればよい。このような場合、一般的に撮像装置100がどの位置にあるか、どの方向を撮像しているのかによって背景画像は変化するため、膨大な数の背景画像を蓄える必要が生じる。そこで、ここでは数枚の背景画像から任意視点の画像を生成することにより、この問題を解決する。このような任意視点画像生成の方法としては、例えば、「T.Takahashi,H.Kawasaki, K.Ikeuchi,and M.Sakauchi: "Arbitrary View Position and Direction Rendering for Large-Scale Scenes", Proc. IEEE Conf. on Computer Vision and Pattern Recognition, Vol.2, pp.296-303, 2000」などの方法がある。これは、撮像位置と方位が既知の複数のパノラマ画像から任意視点画像を生成するものである。
また、このような背景画像は、インターネットなどで蓄積されている画像から検索してもよいし、膨大な画像を保持しておき、そのなかから適当な画像を選択して背景画像としても構わない。
また、撮像制限信号の制限情報として、撮像装置100において被写体の顔領域のみモザイク処理を行ったり、他の画像と置き換えたりするように、「この被写体の顔領域のみ撮像禁止」という要求を送っても構わない。
また、撮像制限信号の制限情報として「この被写体のみ撮像可能」という要求を送ってもよい。これは、例えばある時間にある場所にいることを知られたくない被写体に対して有効である。この場合、制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」の場合と同様に、背景部分を別の画像に置き換える、モザイク処理をするという方法を用いればよい。さらに、被写体領域のみを切り出して背景が写らないように撮像しても構わない。
<第2の例>
第2の例では、被写体情報として、被写体の画像特徴量を添付する。画像特徴量とは、撮像された画像から被写体を特定するために必要な情報である。例えば、被写体が顔を撮像されたくないと思っている場合には、顔の特徴量である、輪郭や目、鼻、口、耳などの形状情報や色情報を添付する。また、身体全体を撮像されたくない場合は、そのときに身につけている服装の色や模様、さらには身長や体型、髪型などを画像特徴量として用いてもよい。
図9は第2の例における撮像装置100での動作の流れを示すフローチャートである。図8は第2の例における撮像画像に対する処理を説明するための模式図であり、(a)撮像制限信号を発している被写体が存在しない場合に撮像部101が撮像するであろう撮像予定画像、(b)撮像制限部103が求める被写体の位置である撮像禁止領域G017、(c)撮像禁止領域G017にモザイク処理を施した実際に撮像して得られる画像、を示す模式図である。
まず、撮像部101は撮像しようとしている撮像予定画像を求める(ステップS101)。同時に、撮像制限信号受信部103は、通信端末200から送信される撮像制限信号、および、被写体情報すなわち被写体の画像特徴量を受信する(ステップS102)。
次に、撮像制限部103は、上記のように求めた撮像予定画像内に撮像制限信号受信部103が受信した被写体の画像特徴量が存在しているか否かを判断する(ステップS103)。なお、画像から特徴量を利用して人物を検出する方法としてはテンプレートマッチングを利用する方法、または、例えばインターネットのホームページ<http://www.identix.com/products/pro_facial_faceit.html>やインターネットのホームページ<http://www.society.omron.co.jp/faceid/5/f5.html>などに示されているような顔画像を認識する方法等を用いればよい。
上記判断の結果、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在していない場合(ステップS103でNo)には、撮像制限部103は制限を行わず、撮像部101はそのまま撮像を行い、撮像予定画像を撮像する(ステップS104)。一方、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在している場合(ステップS103でYes)には、その領域に撮像制限信号を発している被写体が存在すると考えられる。そのため、その領域を撮像禁止領域とし、撮像制限部103は撮像制限信号の要求に従い、第1の例と同様の処理を行なう(ステップS105)。
例えば、通信端末200から送信される被写体の画像特徴量が、図8(a)に示すような撮像予定画像の被写体G015と一致し、撮像制限信号の制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」である場合、撮像制限部103は、画像特徴量が一致した領域を図8(b)に示すように撮像禁止領域G017とする。そして、撮像制限部103は、撮像禁止領域G017を例えば図8(c)に示すようにモザイク処理を行い、撮像画像とする。
なお、撮像制限部103が撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在しているか否かを判断する際に、例えば被写体の画像特徴量が存在しても撮像予定画像に比較して被写体の画像特徴量が小さくて被写体を識別できないような場合等には、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在していないと判断しても構わない。また、例えば被写体の画像特徴量が存在しても撮像予定画像内に多くの人が存在しており、被写体を識別できない可能性があるような場合等にも、撮像予定画像内に被写体の画像特徴量が存在していないと判断しても構わない。
<第3の例>
第3の例では、被写体が撮像範囲に存在しているか否かの判断を、撮像制限信号の発生源の位置を推定することで実現する。そのため、被写体が撮像範囲内に存在しているかを判断するための被写体情報は不要である。
信号の発生源を推定する方法としては、受信アンテナを複数個利用する、アレイ信号処理の技術を利用する(例えば「アレーアンテナによる適応信号処理」、菊間信良著、科学技術出版社)。本実施の形態では、撮像制限信号の発生位置を三次元的に求める必要があるため、受信アンテナを例えば円形や格子状に、2次元平面状に配置する必要がある。そこで、本実施の形態では、アンテナを円形に配置した円形アレイを用い、相関行列の固有値・固有ベクトルを用いた到来方向推定方法であるMUSIC法を利用することで、通信端末200の位置を推定する。
なお、通信端末200の位置を推定する方法はMUSIC法に限ったものではなく、例えばESPRITアルゴリズムを利用したESPRIT法などであっても構わない。また、アレイアンテナではなく、指向性を持った単一アンテナを用いてもよい。このときも、撮像部101の撮像範囲とアンテナの指向性を同一にしておくことが望ましい。また、アレイ信号処理を利用することで、撮像範囲内に存在する撮像制限信号のみを受信するようにしてもよい。
以上の説明のとおり、本実施の形態では、撮像装置100が撮像を行う際に、被写体側の通信端末200が撮像を許可しているか否かを確認し、その結果にあわせて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。そのため、撮像されることを制限したい被写体は、通信端末200を常に携帯するだけでよい。また、撮像装置100は、音や光を発生させることなく撮像を行うことができるので、盗撮でない場合に周囲の人々の迷惑になることを防ぐことができる。
なお、上記のように撮像制限信号は、撮像装置100と通信端末200間でやり取りをされるが、被写体の画像特徴量など、被写体のプライバシーに関係する情報である場合があるため、暗号化通信を行うことが望ましい。
また、本実施の形態では、撮像装置100と通信端末200とのデータのやり取りは、直接通信することで行っているが、これはサーバーを介して行っても構わない。これは、例えば、以下のように実現できる。まず、撮影を許可しない被写体の通信端末200は、あらかじめ設定されたサーバーへ、通信端末200の位置情報と制限情報を登録しておく。この位置情報は、前述のように例えばGPSや携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグ、ジャイロセンサや高さセンサを組み合わせることで取得する。通信端末200が移動した場合、サーバーと通信を行い、新しい位置情報を再登録することで更新する。なお、サーバーと常に通信を行いながら、その位置を更新してもよい。そして、サーバーは、どの位置に撮影禁止を要求している通信端末が存在しているかという通信端末登録情報を送信している。撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーが送信している通信端末登録情報を受信し、その撮像範囲内に撮像を許可していない通信端末200があるか否かを確認する。なお、撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーと通信を行い、その撮像範囲を送信し、その撮像範囲内に撮像を許可していない通信端末200があるか否かを検索しても構わない。ここで、撮像禁止を要求している通信端末200が存在しなければそのまま撮像を行う。一方、撮像禁止を要求している通信端末200が存在している場合は、撮像制限部103は、その通信端末200が登録しておいた撮像制限信号の制限情報を受信し、その要求に従い、撮像予定画像に制限を行う。
このようなサーバーとしては、DSRCを利用してもよい。この場合、通信端末200や撮像装置100は近傍に存在するサーバーと通信を行い、サーバーは所定の領域に存在する通信端末の情報を蓄える。このサーバーは、インターネット上に存在してもよい。また、撮像装置100や通信端末200が携帯電話端末に搭載されている場合、サーバーは携帯電話の基地局に設定してもよい。この場合、例えば、撮像装置100であるカメラ付き携帯電話が撮像した画像を送信する場合にのみ、サーバーで制御を行い、前述の処理を行っても構わない。これは、送信する際に画像が必ず基地局を経由するため、このときに処理を行えばよい。
また、以上の説明では、被写体として人物を想定していたが、もちろん被写体は人物に限ったものではない。例えば、美術館では著作権や美術品の保守管理のために撮像を禁止する場合が多い。このような場合には、美術館の展示品の近傍や展示会場内に赤外線などで撮像制限信号を送信する通信端末200を設置し、その美術品や美術館内すべてでの撮像を禁止させるようにすればよい。
このように建物自体に通信端末200を設置することにより、盗撮を防止することが可能である。例えば、電車の中などで窓以外の方向を撮像している場合は盗撮であると考えられる。そのため、電車内に通信端末200を設置し、撮像をしようとした場合には「盗撮です」という音声を発生させたり、直接、車掌や駅職員、警察に通報をしたりするようにしてもよい。このとき、盗撮かどうかを判断する、撮像方向は前述のカメラの光軸方向と撮像装置100の位置、さらには電車の位置から求める。
また、動物園などでは動物を興奮させないためにフラッシュ撮像を禁止している場合もある。そのため、動物やその近傍に通信端末200を設置し、例えばフラッシュ撮像や、動物に近い位置からの撮像のみを禁止する撮像制限信号を発生させればよい。
また、被写体が有名人である場合や観光スポットで撮像する場合には、課金制度を設けることで撮像を許可することも可能である。これは、例えば被写体の口座への自動入金を条件に撮像を許可するという撮像制限信号を発生させ、実際に入金が行われたことが確認された時点で撮像を許可するようにすればよい。
この場合の動作について図を用いて詳述する。図10はこのときの動作の流れを示すフローチャートである。
まず、通信端末200の撮像制限信号発生部201は、撮像制限信号として、入金用の口座番号と撮像を許可するための照合用撮像許可パスワードとを含む撮像対価確認情報、さらには入金状況や入金額によって撮像をどのように制限するかを記載した撮像制限方法情報を送信する(ステップS401)。この撮像制限方法情報は、例えば一定額の入金があったときには撮像を許可するが、そうでない場合には撮像を制限するというものであればよく、ここでは説明を簡単にするため、このような撮像制限方法情報であるとして説明を続ける。
撮像装置100の撮像制限信号受信部102は、この撮像制限信号を受信する(ステップS402)。このとき、撮像装置100では照合用撮像許可パスワードを確認することはできない。このような処理は例えば、暗号化処理を用いればよい。ここで、撮像者はその対価を払っても撮像を行いたいのであれば、インターネットバンキングなどを利用してその入金用の口座への入金処理を行う(ステップS403)。入金が確認されると(ステップS404)、被写体側の通信端末200は撮像を許可するための撮像許可パスワードを発行し、その入金者の撮像装置100に送信する(ステップS405)。
撮像者は入金を行うことで取得した撮像許可パスワードを撮像装置100へ入力する(ステップS406)。撮像制限部103は、撮像者が入力した撮像許可パスワードと、撮像対価確認情報として送信された照合用撮像許可パスワードとが一致するか否かの照合を行う(ステップS407)。この照合の結果、撮像許可パスワードと照合用撮像許可パスワードとが一致、すなわち撮像者が入力した撮像許可パスワードが正しいものであれば(ステップS407でYes)、撮像制限部103は、撮像制限方法情報に従い、そのまま撮像を行う(ステップS408)。一方、照合の結果、撮像許可パスワードと照合用撮像許可パスワードとが不一致、すなわち撮像者が入力した撮像許可パスワードが正しくない場合は(ステップS407でNo)、撮像者が入金を行っていないと判断して、撮像制限部103は、撮像制限方法情報に従って、前述のような方法で撮像制限を行い撮像画像とする(ステップS409)。
このような入金処理は、撮像時に行うのではなく、撮像前に行うようにしても構わない。これは、例えばある人物や観光スポットを撮影するための口座番号をあらかじめホームページや電子メール、あるいはさまざまな広告手段を用いて告知しておけばよい。
また、以上の処理における対価とは、金銭に限ったものではなく、例えば、広告を視聴する、アンケートに答える、ボランティア活動に参加する、メールマガジンを購読するなどの会員になるなどであっても構わない。
また、観光スポットでは集合写真を撮像することがよくある。このとき、もし被写体のいずれか一人でも撮像制限信号の制限情報として「撮像禁止」要求を発生させていた場合、集合写真の撮像はできなくなってしまう。また、このようなときに限り、集合写真をとられるすべての被写体が一時的に撮像制限信号を切り替えるのは多大な労力がかかってしまう。そこで、このような集合写真スポットでは、強制的に撮像禁止要求を取り消すようにしてもよい。もちろん、このような場合には、被写体に「撮像禁止」要求ができないことを告知することが望ましい。
さらには、個人での使用に限り撮像を許可する場合などは、画像複写の回数制限を画像に埋め込むことを条件に撮像を許可するようにすればよい。画像複写の回数制限は、電子透かし技術により行うことができる。
また、本実施の形態では、撮像装置100が撮像を行おうとした場合に処理を行うとして説明をしたが、例えば、撮像前に、この環境では撮像できるかどうかが撮像者にわかるようにしても構わない。これは、シャッターが押された時に画像を撮像し、撮像制限部103が処理した画像を一時メモリに保存し、それをディスプレィなどで撮像者に提示すればよい。もし、撮像者がその画像を気に入った場合には、実際にその画像を保存し、そうでない場合はメモリから削除すればよい。
また、撮像装置100のディスプレィやファインダに、その被写体が撮像禁止であるか、またはどのような撮像制限があるかを撮像者に常に提示するようにしても構わない。図11は撮像装置100のディスプレィやファインダ等への表示の一例を示す模式図であり、ここでは被写体G013には撮像制限がなく、被写体G014には撮像制限がある場合を示している。被写体に撮像制限がある場合には、例えば図11に示すようなマークMを撮像装置100のディスプレィやファインダ等に表示させることによって、その被写体が撮像制限されていることを撮像者に提示すればよい。例えば、図11に示すように撮像しようとしている被写体G013の後方を歩いている被写体G014にだけ撮像制限があるような場合、撮像制限がある被写体G014が通り過ぎれば、撮像可能となることがすぐに確認できる。また、例えばマークMの色を変更することで、撮像制限の種類を示しても構わない。
(第2の実施の形態)
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
この撮像システムは、第1の実施の形態の構成に加えて撮像装置100に撮像告知信号発生部104を、通信端末200に撮像告知信号受信部202を備えており、その他の構成は第1の実施の形態と同様である。なお、第1の実施の形態と同様の部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
第1の実施の形態においては、撮像範囲に被写体が存在するかどうかを判断するために通信端末200が撮像制限信号を常に送信する例を説明したが、本実施の形態では撮像告知信号を撮像範囲内に発信し、撮像告知信号を受信した被写体の通信端末200のみが撮像制限信号を返信する。このため、撮像制限信号発生部201は常に信号を発生させておく必要はなく、また被写体情報を添付する必要はない。
撮像告知信号発生部104は、撮像装置100が撮像を行おうとしていることを被写体に告知する撮像告知信号を通信端末200へ送信する。この撮像告知信号には、後述する撮像者情報を含んでいる。
このとき、撮像告知信号発生部104の信号発信範囲と撮像範囲を同一することにより、撮像告知信号を撮像範囲内に存在している被写体のみに送信することができる。このように、撮像範囲に撮像告知信号を送信するためには、赤外線のように指向性のある電波を撮像部101の光軸方向と同じ方向に、また撮像部101の視野角と同じ範囲に送信すればよい。さらにズームに応じて電波のパワーの制御することで、望遠で撮像する時には遠方の被写体に、また、近傍を撮像する場合には近くの被写体のみに撮像告知信号を送信することができる。
このように撮像範囲のみに撮像告知信号を電波によって送るために、前述のアレイ信号処理を利用する。アレイ信号処理では、複数の送信アンテナの位相とパワーを制御することで、信号を送信する範囲を限定することが可能である。そのため、複数の送信アンテナを利用することで、送信角度を制御することができる。また前述のように、ズームに応じて電波のパワーの制御することで、望遠で撮像する時には遠方の被写体に、また、近傍を撮像する場合には近くの被写体のみに撮像告知信号を送信することができる。このように、電波を利用すれば、例えば通信端末200がかばんの中など、物理的に遮蔽された場所に置かれている場合にも、撮像告知信号を正確に送信することが可能である。なお、指向性を有する単一送信アンテナを利用しても構わない。
撮像者情報は、撮像者が誰であるかが特定できるID情報であり、例えば、撮像者の電話番号、ID番号、メールアドレス、名前、年齢、性別、または撮像者の顔画像などのいずれかないし複数である。このように、撮像者情報は撮像者のID情報であり、撮像者のプライバシーに関係する情報である。そのため、撮像告知信号は暗号化通信を行うことが望ましい。
また、撮像者情報としては、撮像者がどこから、どの向きで撮像しているかといった撮像装置100の位置、方向情報であっても構わない。このような情報は、前述のように例えばGPSや携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグ、ジャイロセンサや高さセンサを組み合わせることで取得する。
一方、通信端末200の撮像告知信号受信部202は、撮像装置100が送信した撮像告知信号を受信する。そして、撮像制限信号発生部201は、この撮像告知信号に含まれる撮像者情報をチェックして、その人物に撮像を許可するか禁止するか、あるいは撮像制限を条件に許可するかを判断する。この判断結果に基づいて、撮像制限信号発生部201は、第1の実施の形態と同様に撮像制限信号を撮像装置100へ送信する。
撮像の許可を与える方法としては、例えば、被写体が登録していた撮像者のみに許可を与えるようにしてもよいし、また、撮像者の性別や年齢で判断するようにしてもよい。これは、例えば、女性のみ撮像を許可する、あるいは、30歳以下の人物のみに撮像を許可するというように設定すればよい。なお、被写体が撮像者情報を直接確認して、その撮像者に許可を与えるかどうかを判断しても構わない。
また、被写体が有名人である場合や観光スポットで撮像する場合には、課金制度を設けることで撮像を許可することも可能である。その場合、例えば被写体の口座へ入金されているかどうかを確認し、入金が行なわれている撮像者にのみ撮像を許可するようにしてもかまわない。
この場合の動作について図を用いて詳述する。図13はこのときの動作の流れを示すフローチャートである。
まず、ある人物や観光スポットを撮影するための口座番号をあらかじめ、ホームページや電子メール、あるいはさまざまな広告手段を用いて告知しておく。撮像者は、その対価を払っても撮像を行いたいのであれば、口座振替やインターネットバンキングなどを利用してその口座への入金処理を行う(ステップS501)。入金が確認されると(ステップS502)、被写体側の通信端末200はその入金者情報をサーバーに登録する(ステップS503)。
撮像時、撮像装置100の撮像告知信号発生部104は、撮像者情報として撮像者のID情報を含む撮像告知信号を通信端末200に送信する(ステップS504)。通信端末200の撮像告知信号受信部202は、この撮像告知信号を受信する(ステップS505)。撮像制限信号発生部201は、撮像告知信号に含まれる撮像者のID情報とサーバーに登録された口座入金者情報とを比較し、撮像者が入金を行っているか否かを確認する。ここで、その撮像者のID情報が入金者としてサーバーに登録されている場合、撮像制限信号発生部201は撮像の許可、あるいは制限を要求する撮像制限信号を送信する。一方、その撮像者のID情報が入金者としてサーバーに登録されていない場合、撮像制限信号発生部201は前述のように撮像の制限、あるいは禁止を要求する撮像制限信号を送信する(ステップS506)。撮像装置撮100の撮像制限信号受信部102は、この撮像制限信号を受信し、撮像制限部103は撮像制限信号の要求に従って撮像を行う(ステップS507)。
また、以上の処理における対価とは、金銭に限ったものではなく、例えば、広告を視聴する、アンケートに答える、ボランティア活動に参加する、会員になるなどであっても構わない。
また、以上のような撮像装置100と通信端末200間のデータのやり取りは、例えばRFタグを利用してもよい。このRFタグには、撮像許可と被写体のみ撮像禁止などの情報が埋め込まれており、情報を切り替えて送信できる。RFタグは通常、かばんなどによって遮断されている状態においても、信号を受信した際にタグに埋め込まれた情報を返信することができるため、撮像告知信号、撮像制限信号を正確に送受信することができる。
また、本実施の形態では、撮像装置100と通信端末200とのデータのやり取りは、直接通信することで行っているが、これはサーバーを介して行っても構わない。これは、例えば、以下のように実現できる。まず、撮影を許可しない被写体の通信端末200は、あらかじめ設定されたサーバーへ、通信端末200の位置情報と制限情報を登録しておく。この位置情報は、前述のように例えばGPSや携帯電話の基地局の検知機能、さらにはRFタグ、ジャイロセンサや高さセンサを組み合わせることで取得する。通信端末200が移動した場合、サーバーと通信を行い、新しい位置情報を再登録することで更新する。なお、サーバーと常に通信を行いながら、その位置を更新してもよい。そして、撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーと通信を行い、その撮像範囲を送信し、その撮像範囲内に撮像を許可していない通信端末200があるか否かを検索する。ここで、撮像制限を要求している通信端末200が存在しなければそのまま撮像を行う。一方、撮像制限を要求している通信端末200が存在している場合は、撮像制限撮像制限部103は、その通信端末200が登録しておいた撮像制限信号の制限情報を受信し、その要求に従い、撮像予定画像に制限を行う。
また、通信端末200が撮像装置100ごとに撮像制限信号を変化させることも可能である。以下、撮像装置100の電話番号で撮像制限信号を切り替える方法について図を用いて説明する。
図14はこのときの撮像装置100での動作の流れを示すフローチャートである。
通信端末200は、事前にサーバーに位置情報と撮像を許可する撮像装置100の電話番号、そして撮像を許可しないときの制限情報を登録する。撮像装置100は、撮像を行う際にサーバーに対して、その撮像範囲および撮像装置100の電話番号を送信する(ステップS201)。これを受けて、サーバーは、撮像装置100から送信された撮像範囲内に、登録されている通信端末200があるか否かを確認する(ステップS202)。ここで、撮像範囲内に通信端末200が登録されていない場合(ステップS202でNo)、サーバーは、撮像装置100にそのまま撮像を行うことを許可する撮像制限信号を送信し、撮像装置100はそのまま撮像を行う(ステップS203)。
一方、撮像範囲内に通信端末200が登録されている場合(ステップS202でYes)、サーバーは、撮像装置100の電話番号と、通信端末200が登録した電話番号とを比較し、登録されている通信端末200が撮像を行おうとしている撮像装置100に撮像を許可しているか否かを確認する(ステップS204)。このとき、撮像装置100が撮像を許可されている場合(ステップS204でYes)、サーバーは、撮像装置100にそのまま撮像を行うことを許可する撮像制限信号を送信し、撮像装置100はそのまま撮像を行う(ステップS205)。
一方、撮像装置100が撮像範囲内に存在する通信端末200に撮像を許可されていない場合(ステップS204でNO)、サーバーは、撮像を許可していない通信端末200が登録している制限情報を撮像制限信号として撮像装置100に送信し、撮像装置100の撮像制限部103はその要求にしたがって撮像を制限する(ステップS206)。
このようなサーバーとしては、DSRCを利用してもよい。この場合、通信端末200や撮像装置100は近傍に存在するサーバーと通信を行い、サーバーは所定の領域に存在する通信端末の情報を蓄える。このサーバーは、インターネット上に存在してもよい。また、撮像装置100や通信端末200が携帯電話端末に搭載されている場合、サーバーは携帯電話の基地局に設定してもよい。この場合、例えば、撮像装置100であるカメラ付き携帯電話が撮像した画像を送信する場合にのみ、サーバーで制御を行い、前述の処理を行っても構わない。
また、通信端末200がサーバーに登録する情報は、撮像装置100の電話番号である必要はなく、撮像装置100の位置や撮像者が誰であるかが特定できるID情報であるID番号、メールアドレス、名前、年齢、性別、または撮像者の顔画像などのいずれかないし複数であっても構わない。
以上の説明のとおり、本実施の形態では、撮像装置100は撮像を行う際に撮像画像に含まれるであろう被写体側の通信端末200に撮像してもよいかを確認し、その被写体側の通信端末200が撮像を許可しているか否かにあわせて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。また、撮像装置100は、音や光を発生させることなく撮像を行うことができるので、盗撮でない場合に周囲の人々の迷惑になることを防ぐことができる。
なお、被写体側の通信端末200が、撮像装置100が送信した撮像告知信号を受信して、例えば「この被写体のみ撮像禁止」とする撮像制限信号を撮像装置100へ送信する際に、撮像装置100側から見て被写体の後ろとなる画像を被写体側において撮像して、撮像制限信号とともに撮像装置100へ送信しても構わない。この場合、撮像装置100は、撮像禁止領域に相当する画像を被写体側より送信された画像を用いて作成し、置き換えることが可能になる。
(第3の実施の形態)
図15は、本発明の第3の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。
この撮像システムは、第2の実施の形態の構成に加えて、撮像装置100に被写体情報受信部105および撮像情報発生部106を、通信端末200に被写体情報発生部203および撮像情報受信部204を備えており、その他の構成は第2の実施の形態と同様である。なお、第2の実施の形態と同様の部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
本実施の形態と第2の実施の形態との処理の違いは、被写体が撮像の許可を与えるか禁止するかの判断を行うために、撮像装置100が撮像情報を被写体に送信することである。撮像装置100が送信する撮像情報としては、撮像部101が撮像するであろう予定画像情報などでよい。このとき、撮像許可を得るために撮像許可をまだ取得していない撮像予定画像を送信すると、例えば被写体以外の人が有する受信装置に盗聴されてしまう可能性がある。また、被写体が複数存在する場合には、ある被写体に別の被写体が撮像されている画像を送信することになり、プライバシーの面で問題がある。そこで、本実施の形態では、撮像予定画像を暗号化して送受信を行う。その暗号化方式として,公開鍵暗号方式と呼ばれる公開鍵と秘密鍵による暗号化を利用する。
この公開鍵暗号方式は、よく知られた暗号化方式である。この暗号の利用者は暗号化と解読を行うために、公開鍵と秘密鍵という2種類の鍵をもち、公開鍵のみを公表する。公開鍵で暗号化されたものは同一者の秘密鍵のみで解読可能であり、また逆に秘密鍵で暗号化されたものは同一者の公開鍵でのみ解読可能である。そのため、利用者Aに向けて暗号化された情報を送信したい場合はAの公開鍵で暗号化を行えばよい。もし、このAの公開鍵で暗号化された情報をA以外の利用者Bが受け取ったとしても、利用者BはAの秘密鍵を持っていないので解読することができない。一方、利用者Aは自分の秘密鍵で解読をすることができるので、盗聴されることのない通信を行うことが可能である。また、利用者Aが利用者Cに暗号化されたものを送信する場合、Aの秘密鍵で暗号化した場合、これを受け取った利用者CはAの公開鍵で解読することができる。このとき、Aの公開鍵で解読できる暗号化を行えるのはAのみが保持しているAの秘密鍵のみであるので、送信者の詐称を防止することができる。
図16は公開鍵暗号方式を利用した処理を示すフローチャートである。
まず、撮像部101は撮像しようとしている撮像予定画像を取得する(ステップS301)。撮像告知信号発生部104は、撮像範囲内にある被写体に撮像されていることを告知するための撮像告知信号を送信する(ステップS302)。前述のように、撮像範囲と撮像告知信号の送信範囲を同一にさせることにより、撮像告知信号を撮像範囲内に存在している被写体のみに送信する。このとき、撮像告知信号に撮像者へのアクセス方法である電話番号など撮像者情報として添付しておくことで、以下の処理における撮像装置100と被写体側の通信端末200との通信をその電話番号を利用して1対1通信で行うようにしてもよい。
なお、撮像者へのアクセス方法は電話番号に限ったものではなく、例えば電子メールアドレスやIPアドレスなどを利用してもよい。また、通信端末200から撮像装置100へ送信する信号の詐称を防止するために、撮像装置100の公開鍵も送信しておくことが望ましい。また、公開鍵自体を撮像装置100が送信するのではなく、撮像装置100が公開鍵の替わりにその撮像装置100のID情報や撮像装置100が利用している公開鍵のID情報を示す信号を送信し、被写体側の通信端末200がそのID情報に対応する公開鍵をインターネットなどを利用して手に入れるようにしてもよい。
通信端末200の撮像告知信号受信部202は、撮像装置100から送信された撮像告知信号を受信する(ステップS303)。撮像告知信号を受信すると、被写体情報発生部203は、その通信端末200の位置情報と今後の通信で利用する公開鍵とを被写体情報として送信する(ステップS304)。なお、ステップS302における撮像告知信号同様、被写体情報に被写体へのアクセス方法も添付し、以下の処理における撮像装置100と被写体との通信にそのアクセス方法を利用して行うようにしてもよい。また、通信端末200は公開鍵の替わりにその被写体のID情報や被写体が利用している公開鍵のID情報を示す信号を送信し、撮像装置100がそのID情報に対応する公開鍵をインターネットなどを利用して手に入れるようにしてもよい。
また、被写体情報発生部203は、送信する被写体情報を撮像告知信号受信部202が受信した撮像装置100の公開鍵で暗号化することが望ましい。このように暗号化することで、撮像されていない通信端末200による詐称を防止することができる。このことについては後述する。
次に、撮像装置100の被写体情報受信部105は、通信端末200から送信された被写体情報を受信する(ステップS305)。被写体情報を受信すると、撮像情報発生部106は、撮像予定画像を通信端末200の公開鍵で暗号化する(ステップS306)。このとき、撮像装置100は暗号化前の撮像予定画像をメモリ上に保持できないようにする。このように暗号化された撮像予定画像は、暗号化した公開鍵に対応する秘密鍵を保持している被写体しか解読することができない。つまり、撮像者は被写体が暗号を解読してくれない限り、暗号化を解読した撮像予定画像を手に入れることはできない。なお、このような暗号化鍵は撮像のたびに変更することが望ましい。
撮像情報発生部106は、このように暗号化した撮像予定画像を暗号化した公開鍵に対応する被写体に撮像情報として送信する(ステップS307)。この撮像予定画像は被写体の公開鍵で暗号化が行われているため、被写体以外の人が有する受信装置が受信したとしてもその撮像予定画像を解読して見ることはできない。そのため、撮像予定画像を傍聴されることを防ぐことができる。
通信端末200の撮像情報受信部204は、暗号化された撮像予定画像を受信する(ステップS308)。撮像情報受信部204は、暗号化された撮像予定画像を自分の秘密鍵で解読し、撮像予定画像を取得する(ステップS309)。
撮像情報受信部204は、解読した撮像予定画像をチェックし、その画像を撮像してもよいかを判断する(ステップS310)。この判断は、被写体が実際にその画像を目で見てチェックしてもよい。また、第1の実施の形態で示したような画像特徴量を利用して自分の画像が含まれているか否かを検出し、検出できない場合、画像からでは自分かどうか判別できないような状態であるとして撮像を許可するように判断してもよい。
判断の結果、被写体がその撮像を許可するのであれば(ステップS310でYes)、撮像制限信号発生部201は、自分の秘密鍵で暗号を解読した撮像予定画像を、再度、撮像者の公開鍵で暗号化し、撮像制限信号として撮像者へ送信する(ステップS311)。
撮像装置100の撮像制限信号受信部102は、通信端末200から送信された撮像制限信号を受信する(ステップS312)。撮像制限信号受信部102は、撮像制限信号に含まれる撮像者の公開鍵で暗号化された撮像予定画像を、自分(撮像者)の秘密鍵で解読することで、初めて撮像画像を取得する(ステップS313)。この撮像予定画像は、撮像者の公開鍵で暗号化が行われているため、撮像者以外の受信部が受信したとしてもその画像を見ることはできない。そのため、撮像予定画像を傍聴されることを防ぐことができる。なお、このように取得した撮像画像に、被写体情報に添付された被写体へのアクセス方法等を被写体データとして付属させ、記録することも可能である。
一方、判断の結果、被写体がその撮像を禁止するのであれば(ステップS310でNo)、撮像制限信号発生部201は、「撮像禁止」を要求する制限情報を撮像制限信号として撮像装置100へ送信する(ステップS314)。
撮像装置100の撮像制限信号受信部102は、信端末200から送信された撮像制限信号を受信し、撮像制限部103は第1の実施の形態同様、その要求に基づいて画像の撮像を制限、または禁止し、その旨を撮像者に告知する(ステップS315)。
また、撮像制限信号発生部201は、送信する撮像制限信号を撮像告知信号受信部202が受信した撮像装置100の公開鍵で暗号化することが望ましい。このように暗号化することで、撮像されていない通信端末200による詐称を防止することができる。
次に、撮像装置100の撮像範囲内に存在していない通信端末200による詐称の防止について、図を用いて説明する。
図17はこの詐称を防止する方法を説明するための模式図である。ここでは、撮像装置100が通信端末200を持った被写体G021を撮像しようとしている状況を示している。このとき、撮像範囲には存在していない被写体G022がこの撮像を妨害しようと、「撮像禁止」を要求する撮像制限信号を送信しているものとする。しかしながら、被写体G022は撮像装置100の撮像範囲には存在していないので、撮像装置100が送信する撮像告知信号を受信できず、撮像装置100の公開鍵を取得できない。被写体G021が送信する撮像制限信号は撮像装置100の公開鍵で暗号化されているため、撮像装置100は自分の秘密鍵で暗号化を解除できる。一方、被写体G022が送信する撮像制限信号は撮像装置100の公開鍵で暗号化されていないため、撮像装置100は自分の秘密鍵を使っても解読できない。そのため、撮像範囲外の通信端末200による詐称を防止することができる。
また、撮像範囲に被写体が複数存在している場合には、ステップS306において撮像予定画像を暗号化する際、各被写体が画像上で写っているそれぞれの領域を各被写体の公開鍵でそれぞれ暗号化すればよい。このような場合について、以下図を用いて説明する。
図18は二人の被写体が存在する場合における処理を説明するための模式図であり、(a)撮像制限部103が何も処理を行わなかった時、つまり、撮像制限信号を発している被写体が存在しない場合に撮像部101が撮像するであろう撮像予定画像、(b)暗号化した撮像予定画像、(c)被写体G031が解読した画像、(d)被写体G032が解読した画像、(e)撮像画像、を示す模式図である。
撮像装置100は前述の処理(ステップS302〜ステップS305)により、この画像上に被写体G031、G032が存在していることを認識し、画像の暗号化を行なう(ステップS306)。この際、撮像情報発生部106は、図18(b)に示すように被写体G031を含む領域R1は被写体G031の公開鍵で、また被写体G032を含む領域R2は被写体G032の公開鍵でそれぞれ暗号化を行う。
この暗号化画像は被写体G031と被写体G032に送られ、それぞれの被写体の秘密鍵で解読される(ステップS307〜ステップS309)。このとき、被写体G031は、被写体G031の秘密鍵を用いて解読するため、被写体G031の公開鍵で暗号化された領域R1は解読できるが、被写体G032の公開鍵で暗号化された領域R2は解読できない。そのため、図18(c)に示すように被写体G031は写っているが、被写体G032を含む領域R2は暗号化された画像を取得する。一方、被写体G032は被写体G032の秘密鍵で解読するため、図18(d)に示すように被写体G032は写っているが、被写体G031を含む領域R1は暗号化された画像を取得する。そして、被写体G031、被写体G032両方が撮像を許可した場合、撮像装置100は図18(c)および(d)に示す両方の画像を取得できるので、結果として図18(e)に示すように完全に暗号化がはずされた撮像画像を取得できる。また、被写体G031のみが撮像を許可し、被写体G032は許可しなかった場合、撮像画像は図18(c)に示す画像のようになる。
なお、それぞれの被写体領域を切り出し、切り出した画像のみをそれぞれの被写体に送信しても構わない。つまり、撮像予定画像すべてを被写体に送信するのではなく、被写体G031には図18(b)に示す領域R1の画像のみを、また被写体G032には領域R2の画像のみを送信する。
以上のように、被写体が複数存在する場合にも、それぞれの被写体のプライバシーを保護した撮像が可能である。なお、このような暗号化は公開鍵暗号方式に限られるものではなく、例えば共通鍵暗号方式や量子暗号などを利用しても構わない。
また、本実施の形態では、撮像装置100と通信端末200とのデータのやり取りは、直接通信することで行っているが、これは前述のようにサーバーを介して行っても構わない。
また、上記のような撮像された画像、撮像者情報、被写体情報、撮像位置をサーバーに蓄えておくようにしても構わない。これは、撮像装置100と通信端末200とが通信でデータ交換を行っているので、撮像装置100と通信端末200以外にも、例えばサーバーの公開鍵を利用して暗号化し、サーバーに送信すれば簡単に行える。
このように蓄えた画像は、例えば、第1の実施の形態、第1の例で説明したような、撮像画像を補間するための背景画像として利用することができる。また、サーバーを利用することで、ある地域でいつ、どんな写真がとられたかをロギングすることができるため、犯罪捜査などにも利用できる。
以上の説明のとおり、本実施の形態では、撮像装置100は撮像を行う際に撮像画像に含まれるであろう被写体側の通信端末200に撮像してもよいかを確認し、その被写体側の通信端末200が撮像を許可しているか否かにあわせて撮像画像を制限するため、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができる。また、撮像装置100は、音や光を発生させることなく撮像を行うことができるので、盗撮でない場合に周囲の人々の迷惑になることを防ぐことができる。
なお、上記各実施の形態では、撮像システムとして説明を行ったが、システムとしてのみ実現されるものではなく、撮像装置100と通信端末200としてそれぞれ実現されてももちろん構わない。
また、上記各実施の形態では、静止画を撮像する場合について説明を行ったが、動画についても同様に実現することが可能である。動画を撮像する場合、例えば、撮像制限信号を受信しているか否か、撮像制限信号の要求にしたがって撮像を制限するか否か、どのような制限を行うか等の判定を動画撮像の開始時に行い、連続して動画を撮像している間(撮像ボタンを押している間)は、開始時の判定結果を保持して、この判定結果にしたがって撮像を行えばよい。
また、上記のように連続して動画を撮像している間、開始時の判定結果に従うのではなく、所定時間だけ開始時の判定結果にしたがって撮像を行い、所定時間経過後に再度判定を行っても構わない。この場合、所定時間ごとに判定を行い、その時点の判定結果にしたがって撮像を行うことになる。
また、被写体が撮像画像中に存在する間、開始時の判定結果を保持して、この判定結果にしたがって撮像を行ってもよい。また、撮像制限信号を送信する被写体が撮像画像中に入ったことを検出し、この検出時に上記判定を行っても構わない。
また、動画の撮像では、撮像制限信号の制限情報が「この被写体のみ撮像禁止」であり、その被写体が存在する領域を撮像禁止領域として撮像できないように処理を行った場合、この撮像禁止領域の画像を動画の時系列データを用いて作成することができる。例えば、図19に示すように撮像画像中を左から右へ移動する被写体の存在する領域G035a〜G035cが撮像禁止領域である場合、時間taにおける領域G035aに相当する画像G036aを時間tcにおける領域G037cの画像を用いて作成する。同様に、時間tbにおける領域G035bに相当する画像G036bを、時間taにおける領域G038aおよび時間tcにおける領域G038cの画像を用いて作成する。また、時間tcにおける領域G035cに相当する画像G036cを時間taにおける領域G037aの画像を用いて作成する。このように撮像した動画の時系列データを用いて撮像禁止領域の画像を作成して合成することによって、より自然な動画を作成することができる。
このように、撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、動画を撮像するとともに、前記撮像制限信号発生手段より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備え、前記撮像制限信号は、前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号であり、前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号である場合、撮像画像中の被写体領域を撮像済みおよびこれから撮像される時系列画像の少なくとも1つの時系列画像に基づいた画像で置き換えることを特徴とする。
(第4の実施の形態)
上記各実施の形態では、撮像に関して被写体が無断で撮像されることを防止するシステムについて説明したが、撮像の場合と同様に録音に関しても被録音者の音声が無断で録音されるという課題は存在する。そこで、本実施の形態では、被録音者の音声が無断で録音されることを防止することができる録音システムについて説明する。
図20は、本発明の第4の実施の形態に係る録音システムの構成を示すブロック図である。
録音システムは、録音を行おうとする録音装置に対して録音制限を行うためのシステムであり、大きくは図20に示すように録音側である録音装置300、および被録音側である通信端末400を備えている。なお、以下の説明では被録音側は人であるとし、この被録音者が通信端末400を携帯しているものとする。
録音装置300は、図20に示すように録音部301、録音制限信号受信部302、および録音制限部303を備えている。
録音部301は、例えば指向性マイクなどを有し、指向性マイクから入力された音を録音する。録音制限信号受信部302は、録音装置300が録音を行おうとした場合に周囲に被録音者の有する通信端末400が送信している録音制限信号が存在しているかを検知し、もし存在している場合にはその信号を受信する。ここで、録音を行なおうとしていることは、録音ボタンが押されたことで検出できる。録音制限部303は、こうして録音制限信号受信部302が受信した録音制限信号の要求にしたがって録音部301が行う録音を制限した上で、録音を行う。
この録音装置300としては、例えばICレコーダ、録音機能を有するスチルカメラ、デジタルビデオカメラなどはもちろん、携帯電話やPDA、ノートパソコン、ウェアラブル端末など、録音部301となる録音機能を有する装置であれば構わない。
一方、通信端末400は、図20に示すように録音制限信号発生部401を備えている。この通信端末400としては、例えば携帯端末やキーホルダーや腕時計などに録音制限信号発生部401を搭載すればよい。
録音制限信号発生部401は、録音の制限を要求するための録音制限信号を送信する。具体的には、録音制限信号発生部401は、録音しようとしている録音装置に録音の制限を要求するために、実施の形態1の撮像制限信号と同様に、録音制限信号として次の2つの情報をある帯域の電波、例えば赤外線などを使用して送信する。第1の情報は録音の制限内容を通知する制限情報、第2の情報は通信端末400を有する被録音者が録音範囲内に存在しているかを録音装置300が判断するための被録音者情報である。ここで、録音制限信号の制限情報としては、例えば「録音禁止」、「この被録音者のみ録音禁止」、「この被録音者のみ音声を変換すれば録音可」等の情報がある。
また、撮像制限信号の制限情報が「この被録音者のみ音声を変換すれば録音可」を示している場合、録音制限部303は、その被録音者の音声を変換して、その被録音者の肉声と判断できない形で録音する。
上記のように構成された録音システムの動作については、第1の実施の形態で説明した第1の例および第3の例を同様に適用することができるので、詳しい説明は省略する。なお、録音部301が録音しようとしている録音範囲は、録音部301の位置、録音部301の指向性マイクの向き、指向角、感度などの録音部301による録音情報が求まれば計算することができる。
図21は通信端末を有さない被録音者G041と通信端末400を有している被録音者G042との対談を録音装置300で録音する様子を示す模式図である。
ここでは、アナウンサー(被録音者G041)と、プライバシーを侵害されたくないユーザ(被録音者G042)との対談を想定し、アナウンサーの声はそのまま録音するが、ユーザの声は制限(変換)して録音する場合を示している。
ユーザの有している通信端末400は、制限情報が「この被録音者のみ音声を変換すれば録音可」を示す録音制限信号を送信する。
録音装置300の録音制限部303は、録音部301の指向性マイク301aを被録音者G041に向けたときには、録音制限信号の送信源が録音範囲外であるとして、音声をそのまま録音する。一方、録音制限部303は、指向性マイク301aを被録音者G042に向けたときには、録音制限信号の送信源が録音範囲内であるとして、音声を変換して録音する。
また、例えば、アナウンサーは通信端末を有さず、スタッフは「この被録音者のみ録音禁止」を示す制限情報の録音制限信号を送信する通信端末400を有していれば、スタッフの声は録音せずに、アナウンサーの声だけ録音することになる。
このように、複数の被録音者の中で所定の人だけの音声を変換して録音する必要がある場合や、複数の被録音者の中で所定の人だけの音声を録音し、他の被録音者の音声を録音しない必要がある場合にも用いることができる。
次に、本実施の形態の録音システムをコンサート会場での録音制限に適用した場合について説明する。図22はコンサート会場での録音制限の様子を示す模式図である。
コンサート会場に設置された通信端末400は、制限情報が「録音禁止」を示す録音制限信号を送信する。これにより、図22に示すように通信端末400から送信された録音制限信号の届く領域Tにおいては、録音装置300は録音を行うことはできない。よって、位置Bでは、録音装置300は録音を行うことができるが、位置Aでは、録音装置300は録音を行うことはできない。
このように、制限情報が「録音禁止」を示す録音制限信号を送信する通信端末400をコンサート会場に設けることにより、コンサート会場での録音を制限することが可能である。
このように、録音システムは、録音装置と、前記録音装置と通信を行う通信端末とを備える録音システムであって、前記通信端末は、前記録音装置による録音を制限するための録音制限信号を送信する録音制限信号発生手段を備え、前記録音装置は、前記録音制限信号発生手段より送信された録音制限信号を受信する録音制限信号受信手段と、前記録音制限信号受信手段が受信した録音制限信号に基づいて、録音を制限する録音制限手段とを備えることを特徴とする。
これによって、録音装置は、録音を行う際に被録音側の通信端末が録音を許可しているか否かを確認し、被録音側の通信端末が録音を許可している条件でしか録音を行うことができないため、盗聴を防止することができる。
なお、上記各実施の形態では、静止画および動画の撮像に関して被写体が無断で撮像されることを防止するシステム、および録音に関して被録音者の音声が無断で録音されることを防止することができる録音システムについてそれぞれ説明したが、それぞれ個別に用いる場合に限られるものではない。
例えば、静止画の撮像、動画の撮像、および音声の録音を組み合わせて、通信端末は、音声の録音は許可するが静止画および動画の撮像は許可しない制限信号や、音声の録音および静止画の撮像は許可するが動画の撮像は許可しない制限信号等を送信しても構わない。また、通信端末は、低解像度の撮像は許可するが高解像度の撮像は許可しない制限信号等を送信しても構わない。
このように構成することで、被写体や被録音者のニーズに合わせて、被写体や被録音者のプライバシーを保護し、盗撮および盗聴を防止することができる。
また、このような静止画の撮像、動画の撮像、および音声の録音を組み合わせて用いる場合には、例えば、報道機関等の取材時に制限内容の相違する通信端末(音声を変換する、顔にモザイクをかける等)を用意しておき、取材を受ける人の希望に応じて通信端末を持ってもらうだけで、取材側は希望に応じた制限により撮像や録音を行うことができる。
以上のように、本発明に係る撮像システムは、被写体のプライバシーを保護し、盗撮を防止することができ、例えばデジタルカメラ、スチルカメラ、ビデオカメラ、カメラ付き携帯電話等の撮像装置を用いて撮像を行う撮像システムに有用である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。 図2は、本発明における撮像装置で通信端末を有している被写体を撮像する様子を示す模式図である。 図3は、第1の実施の形態の第1の例における撮像装置での動作の流れを示すフローチャートである。 図4は、本発明における撮像装置と撮像範囲との関係を説明するための模式図である。 図5は、本発明における撮像禁止状態を撮像者に提示するための画像の一例を示す模式図である。 図6は、本発明における撮像画像に対するモザイク処理を説明するための模式図である。 図7は、本発明における撮像画像に対する置換処理を説明するための模式図である。 図8は、本発明における撮像画像に対する処理を説明するための模式図である。 図9は、第1の実施の形態の第2の例における撮像装置での動作の流れを示すフローチャートである。 図10は、第1の実施の形態において、課金処理を行う場合における撮像システムでの動作の流れを示すフローチャートである。 図11は、本発明における撮像装置のディスプレィやファインダ等への表示の一例を示す模式図である。 図12は、本発明の第2の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。 図13は、第2の実施の形態において、課金処理を行う場合における撮像システムでの動作の流れを示すフローチャートである。 図14は、第2の実施の形態において、サーバーを利用した方法における撮像装置での動作の流れを示すフローチャートである。 図15は、本発明の第3の実施の形態に係る撮像システムの構成を示すブロック図である。 図16は、第3の実施の形態における撮像システムでの動作の流れを示すフローチャートである。 図17は、第3の実施の形態において、撮像範囲内に存在していない通信端末による撮像妨害を防止する方法を説明するための模式図である。 図18は、第3の実施の形態において、被写体が複数存在しているときの処理を説明するための模式図である。 図19は、動画の撮像時における撮像禁止領域の置き換え用画像を動画の時系列データを用いて作成する処理を説明するための模式図である。 図20は、本発明の第4の実施の形態に係る録音システムの構成を示すブロック図である。 図21は、通信端末を有さない被録音者と通信端末を有している被録音者との対談を録音装置で録音する様子を示す模式図である。 図22は、コンサート会場での録音制限の様子を示す模式図である。
上記目的を達成するため、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記撮像装置は、撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段と、前記通信端末より送信された前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信手段と、前記被写体情報受信手段が受信した被写体情報に基づいて、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記通信端末に送信する撮像情報発生手段と、前記通信端末より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備え、前記通信端末は、前記撮像告知信号発生手段より送信された前記撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段と、前記撮像告知信号受信手段が受信した前記撮像告知信号に基づいて前記被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生手段と、前記撮像情報発生手段より送信された前記撮像情報を受信する撮像情報受信手段と、前記撮像情報受信手段が受信した前記撮像情報に基づいて、前記撮像装置による撮像を制限するための前記撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記撮像装置は、撮像者を特定するための撮像者情報を含む、撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段と、前記通信端末より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備え、前記通信端末は、前記撮像告知信号発生手段より送信された前記撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段と、前記撮像告知信号受信手段が受信した前記撮像告知信号に含まれる前記撮像者情報に基づいて撮像を制限するか否かを判断し、前記判断に応じて前記撮像装置による撮像を制限するための前記撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、当該通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より発生された前記撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像画像中の被写体領域を撮像しないように画像処理する撮像制限手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明に係る撮像システムは、撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、前記通信端末は、当該通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、前記撮像装置は、前記撮像制限信号発生手段より送信された前記撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、前記撮像制限信号受信手段が受信した前記撮像制限信号に基づいて、撮像画像中の被写体領域を消去するまたは別の画像で置き換える撮像制限手段とを備えることを特徴とする。

Claims (28)

  1. 撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムであって、
    前記通信端末は、
    前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備え、
    前記撮像装置は、
    前記撮像制限信号発生手段より送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、
    前記撮像制限信号受信手段が受信した撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備える
    ことを特徴とする撮像システム。
  2. 前記撮像装置は、さらに、
    撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段を備え、
    前記通信端末は、さらに、
    前記撮像告知信号発生手段より送信された撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段を備え、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  3. 前記撮像装置は、さらに、
    前記通信端末より送信された前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信手段と、
    前記被写体情報受信手段が受信した被写体情報に基づいて、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記通信端末に送信する撮像情報発生手段とを備え、
    前記通信端末は、さらに、
    前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生手段と、
    前記撮像情報発生手段より送信された撮像情報を受信する撮像情報受信手段とを備え、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像情報受信手段が受信した撮像情報に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の撮像システム。
  4. 前記撮像情報発生手段は、撮像情報として撮像されるであろう撮像予定画像を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲3記載の撮像システム。
  5. 前記被写体情報発生手段は、被写体情報として前記撮像情報を暗号化するための情報を送信し、
    前記撮像情報発生手段は、前記暗号化するための情報に基づいて前記撮像予定画像を暗号化する
    ことを特徴とする請求の範囲4記載の撮像システム。
  6. 前記撮像告知信号には、撮像者を特定するための撮像者情報を含み、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像者情報に基づいて撮像を制限するか否かを判断し、前記判断に応じた前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲2記載の撮像システム。
  7. 前記撮像者情報は、撮像者のID情報であり、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像者のID情報とあらかじめ登録されているID情報とを比較することによって、撮像を制限するか否かを判断する
    ことを特徴とする請求の範囲6記載の撮像システム。
  8. 前記撮像者情報は、撮像装置の位置または方向情報であり、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像装置の位置または方向情報を、前記通信端末を携帯する被写体へ告知する
    ことを特徴とする請求の範囲6記載の撮像システム。
  9. 前記撮像制限信号には、前記通信端末を携帯する被写体に関する情報が付加され、
    前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号に付加されている情報に基づいて前記通信端末を携帯する被写体が前記撮像装置の撮像範囲に含まれるか否かを判断し、前記撮像範囲に含まれる場合、前記撮像制限信号に基づいて撮像を制限する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  10. 前記撮像制限信号に付加されている情報は、前記通信端末の位置を示す位置情報であり、
    前記撮像制限手段は、前記位置情報に基づく前記通信端末の位置と前記撮像装置の撮像範囲の位置とを比較することによって、前記通信端末を携帯する被写体が前記撮像装置の撮像範囲に含まれるか否かを判断し、前記撮像範囲に含まれる場合、前記撮像制限信号に基づいて撮像を制限する
    ことを特徴とする請求の範囲9記載の撮像システム。
  11. 前記撮像制限信号に付加されている情報は、前記通信端末を携帯する被写体の特徴を示す画像特徴量情報であり、
    前記撮像制限手段は、前記画像特徴量情報に基づく被写体の特徴と撮像されるであろう撮像予定画像とを比較することによって、前記通信端末を携帯する被写体が前記撮像装置の撮像範囲に含まれるか否かを判断し、前記撮像範囲に含まれる場合、前記撮像制限信号に基づいて撮像を制限する
    ことを特徴とする請求の範囲9記載の撮像システム。
  12. 前記撮像制限信号は、前記撮像装置による撮像を禁止することを要求する信号であり、
    前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記撮像装置による撮像を禁止することを要求する信号である場合、撮像を禁止する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  13. 前記撮像制限信号は、前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号であり、
    前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記通信端末を携帯する被写体が撮像されないようにすることを要求する信号である場合、撮像画像中の被写体領域を消去するまたは別の画像で置き換える
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  14. 前記撮像制限信号は、前記通信端末を携帯する被写体のみが撮像され、背景が撮像されないようにすることを要求する信号であり、
    前記撮像制限手段は、前記撮像制限信号が前記通信端末を携帯する被写体のみが撮像され、背景が撮像されないようにすることを要求する信号である場合、撮像画像中の背景領域を消去するまたは別の画像で置き換える
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  15. 前記撮像制限信号には、前記撮像装置を有する撮像者が撮像に対する対価を支払っている場合にのみ撮像を許可することを示す情報が付加され、
    前記撮像制限手段は、前記対価を支払っている場合にのみ撮像を許可することを示す情報に基づいて、前記撮像者への告知を行う
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  16. 前記撮像制限信号受信手段は、前記撮像制限信号に基づいて前記通信端末を携帯する被写体の位置を推定する
    ことを特徴とする請求の範囲1記載の撮像システム。
  17. 他装置より送信される撮像を制限するための撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信手段と、
    前記撮像制限信号受信手段が受信した撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限手段とを備える
    ことを特徴とする撮像装置。
  18. 前記撮像装置は、さらに、
    撮像を行うことを前記他装置に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生手段を備える
    ことを特徴とする請求の範囲17記載の撮像装置。
  19. 前記撮像装置は、さらに、
    前記他装置より送信された前記他装置を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信手段と、
    前記被写体情報受信手段が受信した被写体情報に基づいて、前記他装置を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記他装置に送信する撮像情報発生手段とを備え、
    ことを特徴とする請求の範囲18記載の撮像装置。
  20. 撮像装置と通信を行う通信端末であって、
    前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生手段を備える
    ことを特徴とする通信端末。
  21. 前記通信端末は、さらに、
    前記撮像装置より送信された撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信手段を備え、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲20記載の通信端末。
  22. 前記通信端末は、さらに、
    前記撮像告知信号受信手段が受信した撮像告知信号に基づいて前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生手段と、
    前記撮像装置より前記被写体情報に基づいて送信された、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を受信する撮像情報受信手段とを備え、
    前記撮像制限信号発生手段は、前記撮像情報受信手段が受信した撮像情報に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲21記載の通信端末。
  23. 撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムにおける撮像方法であって、
    前記通信端末において、
    前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生ステップを含み、
    前記撮像装置において、
    前記撮像制限信号発生ステップにより送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信ステップと、
    前記撮像制限信号受信ステップにより受信された撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限ステップとを含む
    ことを特徴とする撮像方法。
  24. 前記撮像装置において、さらに、
    撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生ステップを含み、
    前記通信端末において、さらに、
    前記撮像告知信号発生ステップにより送信された撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信ステップを含み、
    前記撮像制限信号発生ステップでは、前記撮像告知信号受信ステップにより受信された撮像告知信号に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲23記載の撮像方法。
  25. 前記撮像装置において、さらに、
    前記通信端末により送信された前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信ステップと、
    前記被写体情報受信ステップにより受信された被写体情報に基づいて、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記通信端末に送信する撮像情報発生ステップとを含み、
    前記通信端末において、さらに、
    前記撮像告知信号受信ステップにより受信された撮像告知信号に基づいて前記被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生ステップと、
    前記撮像情報発生ステップにより送信された撮像情報を受信する撮像情報受信ステップとを含み、
    前記撮像制限信号発生ステップでは、前記撮像情報受信ステップにより受信された撮像情報に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲24記載の撮像方法。
  26. 撮像装置と、前記撮像装置と通信を行う通信端末とを備える撮像システムにおける撮像を行うためのプログラムであって、
    前記通信端末において、
    前記撮像装置による撮像を制限するための撮像制限信号を送信する撮像制限信号発生ステップをコンピュータに実行させ、
    前記撮像装置において、
    前記撮像制限信号発生ステップにより送信された撮像制限信号を受信する撮像制限信号受信ステップと、
    前記撮像制限信号受信ステップにより受信された撮像制限信号に基づいて、撮像を制限する撮像制限ステップとをコンピュータに実行させる
    ことを特徴とするプログラム。
  27. 前記撮像装置において、さらに、
    撮像を行うことを前記通信端末に告知するための撮像告知信号を送信する撮像告知信号発生ステップをコンピュータに実行させ、
    前記通信端末において、さらに、
    前記撮像告知信号発生ステップにより送信された撮像告知信号を受信する撮像告知信号受信ステップをコンピュータに実行させ、
    前記撮像制限信号発生ステップでは、前記撮像告知信号受信ステップにより受信された撮像告知信号に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲26記載のプログラム。
  28. 前記撮像装置において、さらに、
    前記通信端末により送信された前記通信端末を携帯する被写体の情報である被写体情報を受信する被写体情報受信ステップと、
    前記被写体情報受信ステップにより受信された被写体情報に基づいて、前記通信端末を携帯する被写体が撮像を許可するか否かを判断するための撮像情報を前記通信端末に送信する撮像情報発生ステップとをコンピュータに実行させ、
    前記通信端末において、さらに、
    前記撮像告知信号受信ステップにより受信された撮像告知信号に基づいて前記被写体情報を前記撮像装置へ送信する被写体情報発生ステップと、
    前記撮像情報発生ステップにより送信された撮像情報を受信する撮像情報受信ステップとをコンピュータに実行させ、
    前記撮像制限信号発生ステップでは、前記撮像情報受信ステップにより受信された撮像情報に基づいて前記撮像制限信号を送信する
    ことを特徴とする請求の範囲27記載のプログラム。
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