JPWO2004030471A1 - 寿司の製造および流通システム - Google Patents

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Abstract

寿司外側の昆布を寿司本体と一緒に食すことができると共に、昆布、寿司種および寿司飯の3者が三位一体感のある引き締まった食感を付与することができ、かつ長時間の常温流通が可能な寿司を製造する技術を提供する。味付処理された寿司種と寿司飯を合着させた寿司本体に、調理済みの可食性昆布を巻いて可食性昆布巻き寿司を形成し、該可食性昆布巻き寿司の全面を形状保持フィルムで密着状に被覆し、該形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を凍結し、さらに、凍結した上記形状保持フィルム被覆昆布巻き寿司を密封包装し、その後必要に応じて、該密封包装した可食性昆布巻き寿司を冷凍保管する、ことを含む寿司の製造方法が開示されている。本発明は、冷凍された可食性昆布巻き寿司を解凍することを特徴とする、上記の寿司の製造方法にも関する。本発明はまた、上記の方法により製造された寿司、ならびに、この寿司を常温で流通させることを特徴とする寿司の常温流通方法もしくはシステムにも関する。

Description

本発明は寿司の製造および流通システムに関し、さらに詳細には本発明は、寿司本体に可食性昆布を巻き、その全面を形状保持フィルムで密着状に被覆し、凍結してから密封包装した後、必要に応じて冷凍保管することを特徴とする寿司の製造方法、およびこの冷凍寿司を解凍することを特徴とする寿司の製造方法、ならびに上記の方法によって製造された冷凍寿司および常温で流通可能な寿司、および解凍により製造した寿司を常温で流通させることを特徴とする寿司の常温流通方法もしくはシステムに関するものである。
従来、店頭等で一般に販売されている寿司としては、酢飯を握り固めその上に生または調理済みの魚等の寿司種を載せた握り寿司や、魚介類等の寿司種を酢飯の上に載せて加圧成型した押し寿司あるいは巻き寿司等が知られている。加圧成型した寿司としては、酢飯に塩・酢で処理した魚肉等を寿司種として載せた鯖寿司等の寿司が販売されており、寿司本体の外側に昆布を巻きこれを竹皮に包んだ寿司も知られていた。
加圧成型した寿司は、一般に、寿司飯に味付け調理済み魚等の寿司種を載せてタオルや布等で成型するか、寿司飯と寿司種を型枠に入れ型押し成型して固めたもの、あるいはこの成型した寿司を直接竹皮で包装したものであった。また、成型された寿司の外側に昆布を巻いて味をつけたものもあったが、これは硬い昆布を取り除いてから中の寿司本体のみを食するものであった。
上記の寿司はいずれも短時間(1日程度)の販売用に製造されたもので、雑菌増殖等の点から常温または室温で長時間(3日間程度)保管販売するには不適切であり、また、特に鯖寿司等の棒状の押し寿司はその製造過程(特に昆布巻き工程、竹皮包装工程)において崩れ易く作業に注意を要した。
押し寿司に関しては、特開2002−209537号公報には、コンニャクなどの無味の食品素材で形成されたシート材を米飯の表面に覆ったおにぎりおよび押し寿司が記載されている。また、登録実用新案第3049994号公報には、種々の味付け具を混ぜ込んで棒状に形成した寿司飯に味付け調味した穴子を載せて布等で締めた穴子棒寿司が記載されている。
これらの公報には、押し寿司製造について記載はされているが、昆布もしくは可食性の昆布を使用すること、鯖寿司等の押し寿司を凍結、解凍すること等につていは記載が見られない。
従来、可食性の昆布を巻いた寿司特に押し寿司で、冷凍もしくは冷凍解凍されたものあるいは常温で長時間流通可能な寿司は、本発明者の知る限りその製造方法も含めて報告されていない。
本発明は、製造過程において寿司の形状を安定に維持して作業効率および寿司製品の品質を改善すると共に、寿司外側の昆布を寿司本体と一緒に食すことができ、かつ昆布、寿司種および寿司飯の3者が三位一体感のある引き締まった食感を享受することができ、さらには長時間の常温流通(例えば3日間)が可能な寿司を製造する技術を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、寿司本体に巻く昆布を可食に適するように柔らかく調理してそれを寿司本体に巻き、その外側を形状保持のために食品用ラップフィルムで巻き締め固定して被覆包装することにより、上記課題が解決できることを見出し、この知見を基に本発明を完成させるに至った。
本発明は、特許請求の範囲の請求項1〜13に記載された通りであり、下記の内容を要旨とするものである。
すなわち本発明は、味付処理された寿司種と寿司飯を合着させた寿司本体に、調理済みの可食性昆布を巻いて可食性昆布巻き寿司を形成し、
該可食性昆布巻き寿司の全面を形状保持フィルムで密着状に被覆し、
該形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を凍結し、
さらに、凍結した上記形状保持フィルム被覆昆布巻き寿司を密封包装し、
その後必要に応じて、密封包装した上記可食性昆布巻き寿司を冷凍保管する、
ことを含む、寿司の製造方法に関するものである。
本発明は、冷凍された上記可食性昆布巻き寿司を解凍することを特徴とする上記の寿司の製造方法にも関する。
本発明は、上記の製造方法によって製造された冷凍寿司および長時間の常温流通に適合する解凍寿司、さらには寿司の常温流通方法もしくはシステムにも関するものである。
図1は、本発明の実施例で製造された寿司製造の工程を示すフローチャート図である。
図2は、本発明の実施例で製造された寿司の全体図で一部切り欠き図である。
図3は、本発明の実施例で製造された寿司の分割された切り身の断面図である。
図中の符号は下記の通りである。
1 寿司飯、2 寿司種(調理済み魚)、3 可食性昆布、4 形状保持フィルム、5 簡易包装シート、6 脱酸素剤、7 密封包装(ピロー包装)、a 昆布巻き寿司と共に分割切断される形状保持フィルム切断線。
本発明による寿司の製造方法は、上述のように、味付処理された寿司種と寿司飯を合着させた寿司本体に、調理済みの可食性昆布を巻いて可食性昆布巻き寿司を形成し、その全面を形状保持フィルムで密着状に被覆し、凍結した後に密封包装し、必要に応じて冷凍保存することを含む方法、および、上記冷凍された寿司を解凍することを特徴とする方法である。これらの本発明方法によって製造される寿司は寿司飯、寿司種および昆布から基本的になる寿司、および形状保持フィルム、密封包装を含んでなるものである。
本発明方法の好ましい態様において、形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を簡易包装で包んた後に密封包装し、必要に応じて密封包装内に脱酸素剤をさらに封入する。従って、本発明方法の好ましい態様で製造される寿司は、寿司飯、寿司種および昆布から基本的になる寿司本体、ならびに形状保持フィルム、簡易包装シート、密封包装、および好ましくは更に脱酸素剤を含んでなるものである。
また本発明は、上記の方法によって製造された寿司と、形状保持フィルムで包装した可食性昆布巻き寿司を複数カンに切断分割するプラスチック製ナイフとを組合せで含むことを特徴とする寿司セットにも関するものである。
本発明で対象となる寿司は、寿司本体に可食性の昆布を巻いた形態のものであればよいが、鯖寿司等の押し寿司もしくは棒寿司が特に適合する。
寿司種は適当に味付け処理されたものであり、魚類、甲殻類、軟体動物等が例示される。魚類としては鯖、鱒、鯛の代表例の他に鰻や穴子等があげられ、甲殻類としてはカニ、エビ等があげられ、軟体動物としてはタコ、イカ等があげられるが、本発明においては魚類がより好ましい。これらの寿司種は、好みに応じて適当に味付けされたフライ、てんぷら等の形態であってもよい。
寿司種の味付けは通常塩、酢、砂糖、醤油、みりん、調味料(アミノ酸等)を単独または適宜組合せて行なうことができる。具体的には、例えば鯖の場合、塩振り処理後に酢に浸漬する(例えば2時間以内)方法、鱒あるいは鯛の場合、塩振り処理後に上記味付け材料を使用した調味液(例えば数時間程度)および酢に浸漬する方法(図1の寿司製造フローチャート参照)等が例示される。また寿司種は、非加熱または加熱条件下で好み等を考慮して所望の柔らかさもしくは硬さに味付け調理することができる。
寿司種の大きさ形状は特に限定されないが、寿司飯と合わせた寿司本体の形態で複数カン分に分割できるような縦長の略平板形状が好ましい。
寿司飯は、酢と調味料を含む合せ酢で炊飯後の米飯を混ぜ合わせたものであり、合せ酢の好ましい例として酢、砂糖、塩、調味料(アミノ酸等)を含むものがあげられる。寿司飯の大きさ形状は上記寿司種に適合するように設定し、後記の成型機等を用いて寿司種と共に成型すればよい。
昆布は可食性に調理するものであり、好ましくは適宜味付け調理されている。また原料昆布の種類は特に限定されないが、可食性のし易さ、幅の広さ等の点で日高昆布が特に好ましい。従来寿司に使用されていた昆布は、松前種の昆布を酢と水の調合物で拭いて粘りを出したもので、食べるには硬く、単に味付けのために寿司に巻くだけであったため、使用時にこれをはがしてから寿司を食べるようになっていたが、本発明においては、例えば酢、調味料(アミノ酸等)を使用した調味液を用い、原料昆布を煮て調理すること等により(図1参照)、寿司飯と共に食すことができるよう所望の柔らかさもしくは硬さの可食性の昆布となっている。可食性昆布の大きさは、寿司本体全体を巻くことができる大きさが好ましく、通常1回巻きであるが、好み等により2回あるいはそれ以上の回数巻くことのできる大きさでも構わない。
形状保持フィルムは、通常一般に食品用ラップフィルムとして市販、使用されている包装材料などを用いることができ、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン等のプラスチックフィルムが例示される。形状保持フィルムの大きさ形状は、通常可食性昆布を巻いたときの寿司本体の全外面より大きい四角形状に設定すればよく、寿司の周方向に1回以上(通常3回程度)巻くことができる大きさのものである。
本発明において、形状保持フィルムの巻き締め被覆により、可食性昆布巻き寿司の形状が安定に維持され、その後の作業がし易く効率的になると共に、昆布、寿司種および寿司飯の3者が三位一体感のある引き締まった食感を付与することができ、さらに異物および雑菌の混入が防止されて微生物の増殖が阻止または抑制される。
密封包装用の包装材料は、通常密封包装に用いられる包装材料などを用いることができ、例えばポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチックフィルムや紙とプラスチックのラミネート紙等があげられるが、特に延伸ポリプロピレン製フィルムが好ましい。
密封包装は、主に寿司本体を収納できる大きさ形状の包装に適合する包装材料を用い、後述するような方法で種々の形態のものに形成することができる。
本発明の好ましい態様において用いられる簡易包装は、主として装飾性、抗菌性、芳香性等を目的とするものであってその形状等は特に限定されず、例えば形状保持フィルムを被覆した昆布巻き寿司を十分包み込むことができる大きさ形状の天然もしくは合成の竹皮等のシート状のもの、あるいはプラスチックフィルム製等の片空き袋状のもの等が例示されるが、天然の竹皮は一般に市販されており上記目的の点から特に好ましい。
また、同様に本発明の好ましい態様において用いられる脱酸素剤は、密封包装内の酸素を吸収除去して主に食品の酸化を抑制する目的で用いる酸素吸収剤であり、例えば鉄紛を主体とするもの(例えばエージレス:三菱ガス化学(株)など)、などが例示され、包装された市販のものを使用することができる。
上記脱酸素剤はまた、微生物を抑制する目的でも使用され、前述のような形状保持フィルム被覆による微生物増殖抑制作用に対して相乗的効果を示す。
上述のような材料を用いて本発明の寿司を製造することができる。本発明による寿司の製造方法は前述した通りであるが、以下好ましい例に基づいて更に具体的に説明する。
寿司本体は通常、上面が略長方形状の型枠に所定量の寿司飯を投入し、その上に上記の味付処理された寿司種を載せてプレス、合着させることにより形成することができる。この成型工程ほ通常の市販されている寿司成型機を用いて自動または半自動で行なうことができる。寿司本体の成型工程は、型枠、プレス板等を使用してあるいは布等を用いた手巻きによる手作業で行なってもよいことはいうまでもない。
次に、寿司本体に上記の調理済みの可食性昆布を巻き付け、その全面を形状保持フィルムで引き締め付けるようして密着状に固定・被覆し、その形状を安定に保持させる。この工程により、特に寿司飯の密度が高められて硬度もしくは弾力性感が増すと共に昆布、寿司種および寿司飯の3者が一体に引き締められた状態となる。この工程は、寿司本体に昆布を先に巻いてから該フィルムを被覆してもよいが、後述のように両者を重ねた状態で同時に巻き付け作業すれば効率的である。
形状保持フィルムの巻締めにおいて、好ましくは、形状保持フィルムの巻締め強度を、寿司を食する際に寿司飯が昆布および寿司種と一体感を有する硬度感もしくは弾力性感となるように調整することが望ましい。寿司飯の硬度もしくは弾力性感の調整は昆布、寿司種および寿司飯の3者が三位一体感のある引き締まった食感あるいは口内での融合調和した混和感が発揮できるような強さで形状保持フィルムを巻き締めることにより可能である。この巻き締めの強さは官能検査(食感)により経験的に得ることができるが、基本的には寿司を載せた形状保持フィルムを寿司面側に引き巻き込みながら絞り込み固めるという力感覚で操作を行うことにより、その負荷力にばらつきがあったとしても上記目的は実用上ほぼ達成される。
形状保持フィルムによる巻き締め強さの調整は、上記のように食感等の官能検査に基づいて経験的に設定して行なうことが現実的であるが、機械測定により所望に設定することも可能である。機械測定の方法としては、例えば後記実施例に記載のように、フードレオメーターを用いて圧縮距離および破断応力から破断強度を求め、これを調整の目安にすることもできる。
破断強度の大きさは例えば、寿司飯の部分を230〜270(g/cm)のように設定することができる。
形状保持フィルムで巻き締め被覆した昆布巻き寿司は凍結後に密封包装する。
凍結工程は、昆布巻き寿司が凍結する条件であれば特に限定されず、通常の冷凍庫による凍結、液化炭酸ガスの吹き付けあるいはエアブラスト式多元(通常は2元)冷媒式圧縮機フリーザー(−45℃〜−75℃)などによる凍結が可能であるが、急速冷凍が好ましい。凍結は、通常寿司の中心温度が−15〜−30℃の範囲、好ましくは−20℃以下になるまで続ける。
寿司の製造は、できるだけ清浄な環境で行なう必要があることはいうまでもないが、寿司の品質等を考慮すれば、形状保持フィルム被覆または凍結までの工程をできるだけ短時間、例えば2時間以内で行なうことがより好ましい。
凍結後の密封包装は、前記のような包装材料を用い、各材料の性質に合わせて熱融着、高周波接着、粘着剤による接着等の通常の方法を用いて行うことができる。密封包装の具体例としては、袋状包装(例えばピロー包装、3方シール包装、4方シール包装、製袋済の袋を使用する包装)や箱状包装などが使用可能であるが、その中でも主として操作性、密封性等の点からピロー包装が好ましい。通常は一つの密封包装に対して封入する寿司は一つであるが、必要があれば複数個の寿司をセットして一つの包装内に封入しても構わない。
密封包装した凍結寿司は、必要があればそのまま後記の解凍工程に付して流通に供することも可能であるが、通常は、その後流通までの所定期間冷凍保管してから解凍工程に付す。従って、凍結工程で上記のような所定の凍結温度条件まで達した後、通常寿司を解凍工程に供するまで必要な期間保管する。保管は通常、食品用冷凍庫を用いて−25℃以下、好ましくは−25℃〜−35℃の範囲で行なうことができる。
本発明方法の更に具体的な好ましい態様の一つは、寿司(好ましくは鯖、鱒、鯛寿司)本体の外周面に巻き付ける大きさの可食性昆布を、上記可食性昆布巻き寿司の全外面より大きい形状保持フィルム上に載せ、
可食性昆布の上に成型された寿司本体を置き、
上記形状保持フィルムを可食性昆布と共に寿司本体の外周面に引き込み圧着しながら巻き付け、その巻締め周方向両端部を重ね合わせて寿司本体の周方向を被覆すると共に可食性昆布巻き寿司を形成し、
かつ軸方向両側の余剰の形状保持フィルム端部を可食性昆布巻き寿司面に引き込みながら上記外周面の形状保持フィルム上に圧着して昆布巻き寿司を被覆包装した後、
該形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を凍結し、
さらに、該凍結した形状保持フィルム被覆昆布巻き寿司を簡易包装としての竹皮で包んで(通常、その後紐あるいは粘着テープなどで竹皮両端を固定して)から密封包装し、この際、好ましくは密封包装内に脱酸素剤をさらに封入し、
その後、密封包装した上記可食性昆布巻き寿司を冷凍保管する、
ことを特徴とする寿司の製造方法である。
上記の方法において、形状保持フィルムは昆布巻き寿司に対して1回の巻き締めあるいは複数回の巻き締めのいずれでも構わないが、3回程度の連続巻き締めがより好ましい。また、該形状保持フィルム上の可食性昆布に載せられる寿司本体の上下方向は任意であり、側面が昆布面上に接するように載せても構わない。この工程で形状保持フィルムにより寿司本体は可食性昆布の巻き締めと同時に強く締め付け固定されて堅固に形状が保持され、安定した状態で次の凍結、包装工程に供することができる。
上述のような本発明方法によって製造された冷凍寿司は、通常、可食性昆布を巻いた寿司本体が複数カン分の量形状を有しており、出荷されるまでの間前記のように冷凍保管される。
冷凍保管された冷凍寿司(あるいは、必要があれば保管前の冷凍寿司)は、通所出荷時に解凍して常温で長時間(通常3日間程度)流通させることになる。本発明において、常温とは15〜25℃程度あるいは10〜20℃程度の温度をいう。
従って本発明は、上記のように製造された凍結もしくは冷凍寿司を、解凍することを特徴とする寿司の製造方法にも関するものである。
本発明において、解凍方法は冷凍食品を解凍できる方法であれば特に制限されず、低温での解凍、加熱解凍、温風機を備えた恒温装置での加熱解凍、電磁波装置(電子レンジ)による加熱解凍等を単独または組合せた既知の任意の方法を含む方法を用いることができる。
本発明において、凍結・解凍工程により寿司の熟成が生じるが、解凍温度と時間を適宜変化させる温風加熱解凍等により大きな熟成効果が得られる。
好ましい具体的な解凍方法の一例を示せば、食品の解凍方法に関する特許第3180064号公報に記載の方法を基本的に利用できる。この方法は、寿司の表面温度が25℃を超えない状態で温風加熱(通常14〜25℃程度)した後に、寿司の中心温度が氷結晶の融解温度(−5℃近辺)を通過する段階で約40℃以上の温度(通常40〜60℃程度、より好ましくは40〜50℃程度)で加熱して温度上昇させ、その後寿司の表面が25℃を超えない温度を維持するように温風の温度を急激に下げて(通常15〜20℃程度)解凍する方法である(以下、氷温熟成解凍または温風加熱熟成解凍ともいう)。上記のような解凍方法によれば、多数の寿司を均一に解凍処理できると共に、特に後記実施例に示すように旨みが増加して熟成効果が大きいという利点がある。なお、昆布巻き押し寿司あるいは熟成解凍等については上記公報には記載がみられない。
上記のような解凍処理を実施するために、合目的的な任意の恒温装置、すなわち一定の温度に設定可能でかつ装置内の場所による温度むらをなくすための温風機を備えた恒温装置を用いることができる。例えば、一定の温度に調節可能でかつ内部に均一に温風を送ることのできるファンを備え、かつ大量数の冷凍された包装寿司を配置できる多段状の複数の移動棚が出し入れ可能に設けられた解凍庫を使用することができる。このような解凍庫としては、例えば上記特許公報に記載の温風式解凍庫を利用できる。
上記のように解凍された寿司は、密封包装内の形状保持フィルムで包装した昆布巻き寿司が、プラスチック製ナイフで複数カンの切り身状に切断分割可能であり(図2および3参照)、常温で長時間(通常15〜25℃で3日間程度)の流通が可能である。
本発明は、上記のように製造された寿司と、形状保持フィルムで包装した可食性昆布巻き寿司を複数カンに分割切断でき好ましくは波状刃部を有するプラスチック製ナイフ(ポリスチレン製、ポリプロピレン製など)とを組合せで含むことを特徴とする寿司セットにも関する。寿司セットは、必要に応じてさらに手拭き、醤油等を含んでいてもよく、通常箱詰め包装される。プラスチック製ナイフ等の付属物は密封包装内に封入してもよいが、通常は別体に箱詰め包装される。
また、本発明は上記の方法により製造された解凍寿司を常温で所定の流通期間流通させることを特徴とする、寿司の常温流通方法もしくはシステムにも関するものである。
ここで流通とは、通常、製造業者から小売店を経て消費者、または小売店から消費者に届くまでの経路をいう。従って、消費者に渡る段階で寿司が解凍されていればよいので、小売店の段階で解凍を行なうことも可能であり、製造業者から小売店の経路では通常解凍形態であるが必要があれば冷凍形態であってもよいことはいうまでもない。また流通期間とは、寿司が解凍(製造業者または小売店)されてから消費者にわたって消費される(食される)までの期間で、賞味期間ということもでき、通常解凍されてか3日間程度である。
本発明による寿司の製造方法は上述した通りであるが、具体的な好ましい製造方法の工程およびそれによって製造される寿司の例は、図1の寿司製造フローチャート(魚を種とする寿司)および図2、3の包装された寿司の全体図および切断分割された切り身の切断図を参照することができる。
寿司製造フローチャート(図1)の方法は、D.合わせ酢調製工程、A.炊飯工程、C.昆布前処理工程、B.魚種前処理加工工程からなり、各工程は通常下記のような工程を含んでいる。
D.合わせ酢調製工程
(1)計量(成分配合:酢、砂糖、塩、みりん、調味料(アミノ酸等))、(2)調理(工程(1)の原料を加熱して調合)、(3)冷却、(4)冷蔵保管(10℃以下)。工程A(6)の成型に使用。
A.炊飯工程
(1)貯米、(2)計量(所定量)、(3)洗米、(4)浸漬(水浸漬)、(5)炊飯、(6)酢合わせ(米飯と合わせ酢(工程D(4))との混ぜ合わせ)、(7)冷却(除菌フィルター付シャリクーラー使用)、(8)保管(18〜20℃)。工程B(13)の成型に使用。
C.昆布前処理工程
(1)解凍(寸法切りされた昆布:水解凍)、(2)水洗い(付着物の除去)、(3)計量(4)調理(酢、調味料(アミノ酸等)で煮る)、(5)冷却(工程(4)の調味料と一緒に冷却)、(6)冷蔵保管(10℃以下)。工程B(14)の昆布ラップ巻きに使用。
B.魚前処理加工製造工程
(1)解凍、(2)3枚おろし、(3)塩振り(適量)、(4)水洗い、(4’)調味液浸漬(鱒、鯛で使用。鯖で不使用。調味液:塩、砂糖、醤油、みりん、調味料(アミノ酸等))、(5)冷蔵保管(3〜5℃で一昼夜:塩または塩および調味料をなじませる)、(6)酢漬け(穀物酢)、(7)冷蔵保管(5℃で一昼夜:酢をなじませる)、(8)寸法切り(所定の大きさ、厚み)、(9)腹骨切り、(10)血合取り、(11)皮取り、(12)冷蔵保管(一昼夜:3〜5℃)、(13)成型(型押し機:寿司飯計量、型枠に投入、魚種載せ、プレスの工程による寿司本体の形成)、(14)昆布ラップ巻き(食品用ラップフィルムの上に調理した可食性昆布(工程C(6))を載せ、その上に成型した寿司本体を置き、ラップフィルムで全面を密着状に巻き締め被覆する)、(15)金属探知(異物の確認)、(16)冷凍(−50〜−60℃)、(17)竹皮包装(竹皮で包んで紐で結びとめる)、(18)ピロー包装(包装寿司および脱酸素剤投入後)、(19)冷凍保管(−30℃で2週間〜1ヶ月以内)、(20)熟成解凍(3段階の温度(18〜22℃、38〜42℃、15〜20℃)で6〜9時間)、(21)箱詰め、(22)出荷(室温)。
上述のようにして得られた本発明の寿司(図2参照)は、長時間の常温流通(例えば3日間)が可能であり、使用時にプラスチック製ナイフで切り身状に切断後、昆布をはがさずにそのまま寿司本体と一緒に食すことができる。
本発明製造方法の代表的実施態様は、後記実施例に具体的に記載されている。
以下は、実施例、および評価例等によって本発明をさらに具体的に説明するものであり、これによって本発明が限定されるものではない。なお、本明細書において、特に断りのない限り%表示は重量%を意味する。
[実施例1] 鯖寿司の製造
図2の寿司製造ローチャートに従って鯖寿司(棒状押し寿司)を製造する。
工程A、Dに従って寿司飯を準備し、工程Cに従って可食性昆布(約18×23cmの大きさ)を調製準備した。可食性昆布は、市販の昆布を材料とし、酢および調味料(アミノ酸等)で所望の柔らかさになるまで煮沸調理して可食性とした。工程B(1)〜(12)に従って鯖の寿司種(約18×6cmの大きさ)を調製準備した。
市販の寿司成型用型押し機を用いて、寿司飯計量(約250g)、型枠に投入、魚種載せ、プレス工程により寿司本体を形成した。市販のラッピング用プラスチックフィルム(形状保持フィルム)の上に調理済みの可食性昆布を載せ、その上に成型した寿司本体を置き(寿司飯側を下向き)、ラップフィルムを寿司本体側に引き巻き込みながら絞込み固め(3回巻き締め)、両サイドの余剰のラップフィルムも内側に絞り込んで圧着、被覆固定した。
この寿司を食品用冷凍機を用いて−50〜−60℃で冷凍し、市販の天然竹皮で包装した後、脱酸素剤(エージレス:三菱ガス化学社製)と共にプラスチックフィルムピロー包装内に投入して密封包装した。これを冷凍保管(−30℃で2週間〜1ヶ月以内)後、解凍庫(特許第3180064号公報記載)に入れて18〜22℃で1〜3時間、38〜42℃で0.5〜1時間、15〜20℃で3〜6時間の温風加熱により解凍を行なった。
[実施例2] 鱒寿司の製造
実施例1において、鯖を鱒に代え、図1のフローチャートの魚前処理加工製造の工程5(冷蔵保管)の前に前記の調味液に浸漬した他は、実施例1と同様にして鱒寿司(棒状押し寿司)を製造した。
[実施例3] 鯛寿司の製造
実施例1において、鯖を鯛に代え、図1のフローチャートの魚前処理加工製造(B)の工程5(冷蔵保管)の前に、前記の調味液に浸漬した他は、実施例1と同様にして鯛寿司(棒状押し寿司)を製造した。
[比較例1] 従来の押し寿司の製造
布上に昆布(原料昆布を酢と水の調合液で拭いて粘りを出したもの)、寿司種(味付け鯖)および寿司飯を載せ布で通常の手巻き加圧成型するか、型枠に寿司飯および寿司種を載せ加圧成型後に昆布を巻いて昆布巻き寿司を形成し、これを竹皮で包装することにより、上記実施例の寿司と同様の大きさの鯖寿司(棒状押し寿司)を製造した。
[評価例1]
上記実施例1〜3で製造した本発明の寿司、その一部条件を変えた比較品および比較例で製造した従来品の寿司について、食感等の官能評価(4名のパネラー)およびプラスチック製ナイフによる切断し易さ等の評価試験を行なった。
その結果、表1および2に示されるように、食感(主として昆布と寿司本体との調和感)および食味に関する官能評価試験、切断し易さの試験では、本発明品は比較例に比べて高い評価が得られた。
<官能試験>
試験品 A:本発明品(ラップフィルム巻き−竹皮包装−凍結解凍品)
B:比較品(竹皮包装−凍結解凍品)
C:比較品(ラップィルム巻き−竹皮包装−未凍結品)
D:手巻き品(未調理昆布−竹皮包装−未凍結品)
(A〜Cは可食性昆布を使用)
Figure 2004030471
Figure 2004030471
<物性測定試験>
方法:フードレオメーター
試験品A:本発明品(型押し−形状保持フィルム−竹皮包装)
B:比較品(型押し−竹皮包装)
C:従来品(手巻き−竹皮包装)
測定条件:
プランジャー:直径10mm、円柱型
破断速度:60mm/min
クリアランス:2mm
寿司:2cm幅に切って測定(フィルムははがしてから測定)
測定時の製品温度:室温(約20℃)
物性測定試験の結果は表3の通りであった。
Figure 2004030471
上記の結果より、試験品Aは形状が固定され、寿司飯の硬度も良好で切り易かった。B、Cは形状の固定および切断がし難く、寿司飯がやわらかい。
[評価例2]
本発明方法(実施例1)で製造された寿司および従来品(未凍結品)の魚種について、うま味成分(アミノ酸)等の測定を行なった。その結果を表4に示す。
Figure 2004030471
本発明品と従来品(未凍結品)の旨味成分の相対含量を比較したところ、本発明品はアスパラギン酸で約5%、グルタミン酸で約25%の増加を示し、旨味が増していることが明らかとなった。これは、主として前記熟成解凍の効果であると推察される。
また、氷温解凍された本発明品(実施例1)は、従来の未凍結品(比較例)と比べ、表5に示すように苦味成分の増加を抑制する効果が確認された。
Figure 2004030471
上記表4および5の結果から、本発明方法により製造された寿司(実施例1)は、従来品(未凍結製品)に比べ、官能面では魚(鯖など)特有の臭みが緩和されマイルドになり、成分面では旨味系遊離アミノ酸が増加すると共に、苦味成分が相対的に少ないという特徴を有している。
本発明は、特に鯖寿司等の押し寿司の分野において有用な寿司の製造技術および流通システムを提供することができる、
上述してきたように本発明によれば以下のような効果を奏する。
昆布を寿司本体と一緒に食すことができ、昆布の風味と食感とが寿司本体と絶妙に調和した寿司を製造することができる。
以前は、寿司を直接竹皮等で包装していたが、本発明における形状保持フィルムで密着状に巻き締め被覆することにより、その状態のまま可食性昆布巻き寿司の形状が安定に維持されてその後の工程における作業がし易く効率的になると共に、昆布、寿司種および寿司飯の3者が三位一体感のある引き締まった食感を付与することができる。
形状保持フィルムで密着状に巻き締め被覆された寿司が直接外気に触れることがなく、異物および雑菌の混入が防止され、これによりあるいはさらに脱酸素剤封入との相乗作用により常温での寿司の品質の安定維持を可能とし、長時間あるいは遠距離の流通(例えば3日間)をも可能とした。
以上のことから本発明は、特に、寿司本体に可食性の昆布を巻き、さらにこれを形状保持フィルムで密着状に巻き締めて被覆することにより、製造過程において寿司の形状を安定に保持して作業効率および寿司製品の品質を改善すると共に、寿司本体と外側の可食性昆布とを調和のとれた相乗的な風味と食感で一緒に食すことができ、かつ昆布、寿司種および寿司飯の3者が三位一体感のある引き締まった食感を付与することができ、さらには長時間の常温流通が可能な寿司を製造する技術を提供することができる。

Claims (13)

  1. 味付処理された寿司種と寿司飯を合着させた寿司本体に、調理済みの可食性昆布を巻いて可食性昆布巻き寿司を形成し、
    該可食性昆布巻き寿司の全面を形状保持フィルムで密着状に被覆し、
    該形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を凍結し、
    さらに、凍結した上記形状保持フィルム被覆昆布巻き寿司を密封包装し、
    その後必要に応じて、密封包装した上記可食性昆布巻き寿司を冷凍保管する、
    ことを含む、寿司の製造方法。
  2. 形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を、簡易包装で包んだ後に密封包装することを特徴とする、請求庫1に記載の寿司の製造方法。
  3. 寿司本体の外周面に巻き付ける大きさの可食性昆布を、上記可食性昆布巻き寿司の全外面より大きい形状保持フィルム上に載せ、
    可食性昆布の上に成型された寿司本体を置き、
    上記形状保持フィルムを可食性昆布と共に寿司本体の外周面に引き込み圧着しながら巻き付け、その巻締め周方向両端部を重ね合わせて寿司本体の周方向を被覆すると共に可食性昆布巻き寿司を形成し、
    かつ軸方向両側の余剰の形状保持フィルム端部を可食性昆布巻き寿司面に引き込みながら上記外周面の形状保持フィルム上に圧着して昆布巻き寿司を被覆包装した後、
    該形状保持フィルムで被覆した可食性昆布巻き寿司を凍結し、
    さらに、該凍結した形状保持フィルム被覆昆布巻き寿司を簡易包装で包んでから密封包装し、
    その後、密封包装した上記可食性昆布巻き寿司を冷凍保管する、
    ことを特徴とする、請求庫2に記載の寿司の製造方法。
  4. 形状保持フィルムの巻締め強度を、寿司を食する際に寿司飯が昆布および寿司種と一体感を有する硬度感もしくは弾力性感となるように調整することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の寿司の製造方法。
  5. 密封包装内に脱酸素剤を更に封入することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の寿司の製造方法。
  6. 寿司種が魚肉であり、簡易包装が天然もしくは合成の竹皮であり、密封包装がピロー包装であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の寿司の製造方法。
  7. 可食性昆布巻き寿司が複数カン分の量形状を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の寿司の製造方法。
  8. 冷凍された可食性昆布巻き寿司を解凍することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の寿司の製造方法。
  9. 形状保持フィルムで包装した可食性昆布巻き寿司が、プラスチック製ナイフで複数カンの切り身状に切断可能であることを特徴とする、請求項8に記載の寿司の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法により製造された冷凍寿司。
  11. 請求項8または9に記載の方法により製造された、常温で流通可能であることを特徴とする寿司。
  12. 請求項10または11に記載された寿司と、可食性昆布巻き寿司または形状保持フィルムで包装した可食性昆布巻き寿司を複数カンに分割切断するプラスチック製ナイフとを組合せで含むことを特徴とする、寿司セット。
  13. 請求項8または9に記載の方法により製造された可食性昆布巻き寿司、または形状保持フィルムで包装した可食性昆布巻き寿司を複数カンに分割するプラスチック製ナイフとを組合せで含む寿司セットを常温で流通させることを特徴とする、寿司の常温流通方法もしくはシステム。
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