JP3031584U - 固形型納豆 - Google Patents

固形型納豆

Info

Publication number
JP3031584U
JP3031584U JP1996006036U JP603696U JP3031584U JP 3031584 U JP3031584 U JP 3031584U JP 1996006036 U JP1996006036 U JP 1996006036U JP 603696 U JP603696 U JP 603696U JP 3031584 U JP3031584 U JP 3031584U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
natto
solid
frozen
calcium
alginate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP1996006036U
Other languages
English (en)
Inventor
亮三 蓮沼
義松 山崎
Original Assignee
阪神低温株式会社
株式会社金時
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 阪神低温株式会社, 株式会社金時 filed Critical 阪神低温株式会社
Priority to JP1996006036U priority Critical patent/JP3031584U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3031584U publication Critical patent/JP3031584U/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Beans For Foods Or Fodder (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 調理時において、べとついたり糸を引くよう
なことがなく、さらに、食する際には、通常の納豆と比
較しても遜色のない食感及び風味が味わえ、主として巻
寿司の具材として用いて良好な構造の固形型納豆を提供
する。 【解決手段】 固形型納豆は、納豆を刻んだ後に、味付
けされると共にアルギン酸ナトリウムが混入され、所定
の形状に成型されて冷凍され、この冷凍された状態で乳
酸カルシウムが表面にコーティングされ、表面に存在す
るアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムとを反応させ
てアルギン酸カルシウムを生成させ、このアルギン酸カ
ルシウムの被膜により納豆の表面が覆われている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、主として冷凍された固形状態で他の食品に添加され、食する際には 解凍され通常の性状とされる固形型納豆に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年では、スーパーで、機械でもって自動的に、かつ量産的に巻寿司を生産し て販売している。また、昨今では、様々な具材を用いて自分で手巻寿司を作ると いったことも一般的となっている。このような巻寿司の具材としては、一般的に 干瓢、鮪、胡瓜などが、最も手に入れやすく、かつ、容易に取り扱えることから 好まれて使用されている。ところで、巻寿司においては、納豆もよく用いられる 具材である。納豆は、通常、販売している状態においては、細かい粒状で糸を引 く。また、納豆は、その成分にビタミンKなどを含有しており、非常に健康にも よいことが知られている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、納豆は、糸を引き、かつ細かい粒状であるため、巻寿司などの 具材として用いるには使用勝手に難点があり、あまり好まれない。また、納豆を 冷凍し、この冷凍状態のうちに巻寿司などの具材として調理し、解凍した状態で 食するようにすることも考えられるが、納豆は、その性状から非常に冷凍適性が 低く、少しでも解凍すると、べとつき、かつ、糸を引き始めるので、やはり調理 作業性が低いといった問題がある。さらには、納豆は、機能性食品としての特性 を考慮して、加熱などによる殺菌処理があまり行われないので、納豆菌をはじめ 20数種にも及ぶ酵素が活性状態のまま存在しており、他の器物に転移した場合 でも上記の納豆菌などが容易に殺菌されない。従って、食品衛生上、細菌検査な どを行うと一般細菌として検出され、異常な数値でカウントされることがある。
【0004】 本考案は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、調理時にお いて、べとついたり糸を引くようなことがなく、さらに、食する際には、通常の 納豆と比較しても遜色のない食感及び風味が味わえ、主として巻寿司の具材とし て用いて良好な固形型納豆を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本考案の固形型納豆は、納豆を刻んだ後に、味 付けが行われると共にアルギン酸ナトリウムが混入され、所定の形状に成型され て冷凍され、この冷凍状態で乳酸カルシウムが表面にコーティングされ、表面に 存在するアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウムとを反応させてアルギン酸カル シウムを生成させ、このアルギン酸カルシウムの被膜により表面が覆われたもの である。
【0006】
【考案の実施の形態】
本考案の固形型納豆は、調理時にはべとついたり糸を引くことがなく、食する 際には、通常の納豆と比較して食感及び風味に何ら遜色のない固形型納豆である 。すなわち、納豆は、原料である粒状の糸引き納豆を適当に刻むことにより固形 成形時の結着性を高めることができ、食べやすくなる。この刻まれた納豆は、さ らに、食塩などで味付けされると共にアルギン酸ナトリウムが、目的の食感に応 じて適量、全体に均一に散布混入され、急速冷凍される。冷凍段階を経た固形型 納豆は、いま、この段階では、通常のように少しでも解凍するとねばねばしたり 糸を引いたりするが、ここで直ちに乳酸カルシウムに浸すことにより、前記した ように納豆に混入したアルギン酸ナトリウムと、つまり冷凍されて固形化された 納豆の表層部に存在するアルギン酸ナトリウムと、乳酸カルシウムとが反応して アルギン酸カルシウムが生成される。
【0007】 上記アルギン酸カルシウムは、ゲル化し、冷凍され固形化された納豆の表層部 に被膜を形成する。このゲル化されたアルギン酸カルシウムの被膜が、冷凍され 固形化された納豆の表面を覆うことにより、少々解凍してもべとつかず、また、 糸を引いたりしない。そして、この固形型納豆は、解凍し調理して食した際には 、通常の納豆と比べて何ら遜色がない。また、固形型納豆の成分は、納豆菌及び その他の菌は活性状態のままで食することをができ、つまり、通常の状態と変わ らない。また、固形型納豆は、冷凍状態で保存しておくので長期保存が可能であ る。
【0008】
【実施例】
以下に、本考案の固形型納豆の実施例について図面を参照して説明する。図1 は、本考案の固形型納豆を示す図である。図2は、固形型納豆の製造手順を示す 図である。本固形型納豆1の構成は、調理時には冷凍されてその形状が固形であ り、食する際には解凍されて通常の性状とされ、図1(a)に示すように原料と なる通常の納豆2は刻まれた後に、味付けされると共にアルギン酸ナトリウム3 が混入され、所定の形状に成型されて冷凍され、図1(b)に示すようにこの冷 凍状態で乳酸カルシウム4が表面にコーティングされ、表面に存在するアルギン 酸ナトリウム3と乳酸カルシウム4とが反応してアルギン酸カルシウム5が生成 され、図1(c)示すように、アルギン酸カルシウム5の被膜により表面が覆わ れている。
【0009】 上記構成の固形型納豆1とするためには、図2に示すように、まず、原料とな る大豆を選別し(S1)、選別された大豆を洗浄すると共に浸漬し(S2)、煮 沸して水分を含ませると共に殺菌する(S3)。この後、納豆菌を接種し(S4 )、器などその他容器に移して包装し(S5)、所定の温度、温度に設定された 部屋にて室入れ発酵させる(S6)。所定の時間、室入れ発酵させると納豆菌が 発酵し熟成される(S7)。そして、冷却すると(S8)、通常の納豆2完成す る。
【0010】 上記、通常の納豆2が完成すると、次に、その納豆2をさらに糸を引くように することに加えて食しやすい大きさにするためにフードカッターにて八割程度に 刻み割し(S9)、食塩を全体の0.7%程添加して味付けを行う(S10)。 この食塩の添加により使用時の凍結保持時間を長くすることができる。なお、こ こまでの行程で通常の納豆2として食するに適した状態となる。従って、いま、 この状態では、納豆2はまだ、ねばねばした糸を引く状態である。
【0011】 そして、この後、アルギン酸ナトリウム3を全体の約1%程度混入し(S11 )、スタッファーに入れ、圧力を加えながら抽出し、直径8〜10mm、長さ1 70〜180mmの棒状の納豆を成型する(S12)。このとき、製品内部に空 気が入らないように、圧力を均一に加えながらバットに流し込み、直ちに冷凍す る。
【0012】 次に、冷凍した状態にある納豆を予め準備しておいた乳酸カルシウム4溶液に 浸して表層部分をコーティングする(S13)。つまり、S13において、S1 1にて混入したアルギン酸ナトリウム3と乳酸カルシウム4とが反応して、納豆 2の表層部分にゲル状のアルギン酸カルシウム5が生成される。従って、固形型 納豆1は、納豆2の表層部分にゲル状のアルギン酸カルシウム5による薄い被膜 が形成されているので、従来の納豆にあった問題点、すなわち、解凍状態となっ たときに発生するべとつきやねばねば等の調理における難点が解消され、巻寿司 などの具材として好適とすることができた。なお、上記S13における乳酸カル シウム4の濃度は200PPM程度が適当であるが、その濃度によって生成され るアルギン酸カルシウム5の被膜の厚みが異なることから、150〜250PP Mの範囲で調整する。
【0013】 上記で得た固形型納豆1は、製品として出荷すべく、袋詰めされ(S14)、 この袋詰めされた複数の固形型納豆1をまとめて箱詰めし(S15)、さらに、 出荷されるまで冷凍保存され(S16)、この状態で搬送される(S17)。出 荷され、各調理作業場に到達した(S18)固形型納豆1は、調理の後に解凍さ れ(S19)、食される(S20)。S19において、解凍状態となった固形型 納豆1は表層部分にコーティングされたアルギン酸カルシウム5により、表面が ねばねばしたりべとついたりすることはなく、また、固形型納豆1の内部は解凍 すれば通常の納豆のように糸を引く状態となっており、その食感及び風味は従来 の通常に食する納豆と比べても何ら遜色がない。また、固形型納豆1は、調理時 にべたついたりねばねばしたりすることがないので非常に調理しやすく、さらに 、調理時間が長引いたり手間取ったりして解凍し始めた場合にもべたついたりね ばねばしたりすることがないので、調理者に嫌われることがない。
【0014】 なお、固形型納豆1は、密封した状態で−18℃で保存されることが望ましく 、この状態であれば、納豆菌及び諸酵素の働きを活性状態に保持した状態で長期 間保存しておくことができる。また、固形型納豆1は、アルギン酸ナトリウム3 の混入により、納豆2自体の粘着性(糸引き具合)を一層強化することができ、 さらに、乳酸カルシウム4のカルシウム成分の補填により納豆2に含有されたビ タミンKとの相乗効果が得られ、機能食品としての効果をも十分に満たすことが できる。
【0015】 このように、本固形納豆は、アルギン酸ナトリウム3が混入され、冷凍されて 固形状態とし、この冷凍固形状態の納豆2の表層部分に乳酸カルシウム4がコー ティングされ、その結果生成されたアルギン酸カルシウム5の被膜が冷凍固状態 の納豆2の表面を覆っているので、従来、納豆を具材として調理する際に 難点 とされた表面部分のねばねばやべとつきを解消し、納豆を調理の具材とした巻寿 司などの料理を容易に行うことができ、調理の作業性、作業性を大幅に向上させ ることができる。
【0016】
【考案の効果】
以上のように、本考案の固形型納豆によれば、調理時にはその形状が固形であ り、食する際には通常の性状とされ、刻まれた後に、味付けされると共にアルギ ン酸ナトリウムが混入され、所定の形状に成型されて冷凍され、この冷凍された 状態で乳酸カルシウムが表面にコーティングされ、表面に存在するアルギン酸ナ トリウムと乳酸カルシウムとを反応させてアルギン酸カルシウムを生成させ、こ のアルギン酸カルシウムの被膜により表面が覆われているので、納豆特有のねば ねばやべとべとなどによる性状が表面で発生することがなくなり、料理の具材と して用いる際にも調理し易いと共に作業効率が向上し、さらに、冷凍状態のうち に料理の具材として調理し、解凍した状態で食するようにした場合に、少々解凍 してもねばねばやべとべとすることがないと共に糸を引き始めることがないので 調理作業性を向上させることができ、さらに、その内部においては通常の納豆と 同様の特性を維持することができ、その風味や食感を損なうことがなく、また、 機能性食品としても十分にその成分を満たすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の固形型納豆の断面図であり、(a)は
アルギン酸ナトリウムが混入された納豆を示し、(b)
は乳酸カルシウムが表面にコーティングされた状態を示
し、(c)はアルギン酸カルシウムが表面を覆っている
状態を示す。
【図2】本考案の固形型納豆の製造方法の手順を示す図
である。
【符号の説明】
1 固形型納豆 2 納豆 3 アルギン酸ナトリウム 4 乳酸カルシウム 5 アルギン酸カルシウム

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理時には冷凍されてその形状が固形で
    あり、食する際には解凍されて通常の性状とされる納豆
    であって、 刻まれた後に、味付けされると共にアルギン酸ナトリウ
    ムが混入され、所定の形状に成型されて冷凍され、この
    冷凍状態で乳酸カルシウムが表面にコーティングされ、
    表面に存在するアルギン酸ナトリウムと乳酸カルシウム
    とが反応してアルギン酸カルシウムが生成され、このア
    ルギン酸カルシウムの被膜により表面が覆われているこ
    とを特徴とする固形型納豆。
JP1996006036U 1996-05-22 1996-05-22 固形型納豆 Expired - Lifetime JP3031584U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996006036U JP3031584U (ja) 1996-05-22 1996-05-22 固形型納豆

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1996006036U JP3031584U (ja) 1996-05-22 1996-05-22 固形型納豆

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3031584U true JP3031584U (ja) 1996-11-29

Family

ID=43166527

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1996006036U Expired - Lifetime JP3031584U (ja) 1996-05-22 1996-05-22 固形型納豆

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3031584U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021079805A1 (ja) * 2019-10-24 2021-04-29 オリエンタル酵母工業株式会社 米飯類の品質保持方法および米飯類の製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2021079805A1 (ja) * 2019-10-24 2021-04-29 オリエンタル酵母工業株式会社 米飯類の品質保持方法および米飯類の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5626893A (en) Method of treating a divided cheese product for anticaking
US2154449A (en) Process for inhibition of mold
HU206821B (en) Method for producing lyophilized solid foodstuffs
CN106923178B (zh) 一种速鲜面制作方法及采用该方法制作的速鲜面
US4898744A (en) Method for preparing and preserving filled pasta products
JPS5941695B2 (ja) 人工飼料及びその製造方法
WO2006103698A1 (en) 'edible films and coatings based on fructooligosaccharides with probiotic properties'
JPS608771B2 (ja) 保存食品の製造法
EP3874958A1 (en) Process for the preparation of a plant-based substitute of cheese or other dairy products
JP3665025B2 (ja) 水産練製品を原料とした水産発酵食品の製造方法
JP3031584U (ja) 固形型納豆
US4948613A (en) Manufacturing process for processed cheeses with an original texture and processed cheese obtained by this procedure
KR101056595B1 (ko) 곶감 분말의 제조방법
JP3016764B1 (ja) 無添加ペットフードの製造方法
TW200529759A (en) Dairy product and process
CN104522747A (zh) 一种鱿鱼滑及其制作方法
JPS60188045A (ja) 保存安定性魚肉ベース製品
CN1359265A (zh) 后续处理的农家干酪产品的制备方法
KR20200139862A (ko) 이취가 저감된 선지 성형물의 제조방법
JPWO2004030471A1 (ja) 寿司の製造および流通システム
JPS61199747A (ja) 魚飼料の製法
JP3386088B2 (ja) 常温流通チーズの製造方法
JPH0324175B2 (ja)
JPH08116874A (ja) 常温流通スモークチーズの製造方法
JPH06315353A (ja) 内包食品