JPH07274815A - 蒸し菊花の巻き物状冷凍品またはその包装体 - Google Patents

蒸し菊花の巻き物状冷凍品またはその包装体

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JPH07274815A
JPH07274815A JP10890194A JP10890194A JPH07274815A JP H07274815 A JPH07274815 A JP H07274815A JP 10890194 A JP10890194 A JP 10890194A JP 10890194 A JP10890194 A JP 10890194A JP H07274815 A JPH07274815 A JP H07274815A
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  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 蒸した菊の花びらの成形シートで魚介類の肉
を巻いたものが凍結されている巻き物状蒸し菊花の冷凍
品。蒸した菊の花びらの成形シートは、成形シートの凍
結品を解凍したものを用いる。成形シートの凍結品は、
好ましくは蒸した菊の花びらの成形シートに合成樹脂フ
イルムを重ねたものの渦巻き状巻物の凍結品である。蒸
した菊の花びらの成形シートは、例えば酢で、調味がさ
れている。魚介類の肉の好ましい例は、しめさば、味付
生紅ザケ、ボイルしたかに肉を酢和えにしたものであ
る。巻き物状蒸し菊花の冷凍品を包装した巻き物状蒸し
菊花の冷凍品の包装体。包装は例えば透明フィルムで軽
く真空包装したものである。 【効果】 菊の花の生鮮時の保持し、菊の味に極めてよ
く調和した味の具材を巻いた、美味しい冷凍食品を提供
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、巻き物状菊の花の冷
凍品を利用した応用品、すなわち、食用菊の花のシート
で各種の魚介類の肉を巻いた冷凍品およびその包装体に
関する。さらに詳しくは、この発明は食用菊の花を生鮮
時の黄色、桃色、白色などの鮮やかな色調を残したまま
で蒸して平らなシートに形成し、このシートの端に各種
の魚介類の肉を置き手前からくるくると巻き上げて凍結
した巻き物状菊の花の冷凍品およびその包装体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】古くより、いろいろな品種の菊が、花を
食用の目的として栽培されている。菊の花は生鮮の状態
では、日持ちがしないため、長期間の保存と遠隔地への
流通を可能にするために、摘みとった菊の花の花びらを
むしって適当な大きさのシート状に集め、蒸煮した後乾
燥した、一般に菊海苔と呼ばれる加工品として販売され
ている。この菊海苔の一般的な製造方法は、開花した黄
色の菊の花を摘みとって、花びらをむしり、一定の大き
さの型(例えば横18cm、縦33cm、厚さ1cm)
に平らに並べて蒸煮し、水分20%以下に乾燥する方法
である。
【0003】しかし、この乾燥品には二つの欠点があ
る。第一は、品質上の欠点であり、保存性を増すために
行う乾燥工程で、菊の花の生鮮時の鮮やかな色が失わ
れ、褐色がかったり、退色したりすることである。乾燥
した菊海苔は湯もどし(ボイルを含む)した場合、それ
なりにおいしい蒸し菊花に戻るが、生鮮な菊の花の花び
らを蒸した場合の蒸しだちの鮮やかな色および香りの状
態には及ばない。
【0004】第二は、調理材料としての欠点であり、乾
燥のままの状態で中に具材を巻きこむ調理食品が、海藻
の海苔では作ることができるが、菊海苔では作ることが
できないことである。菊海苔は乾燥したままでは食べら
れないので、食べるためには一旦湯もどしして菊の花に
水分を含ませる必要があるためである。この湯もどしの
際シートの状態は崩れて、花びらがバラバラになってし
まう。海苔巻のように中に具を巻き込んだ調理食品を作
ろうとしても作ることができない。これまでは菊海苔の
利用法にはおのずと制限があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、長期保存
中も菊の花の生鮮時の花びらの色を保持し、使用の際に
菊の花がバラバラにならずシートのまま使用できる菊の
花の冷凍品の応用品を提供することを目的とする。すな
わちこの発明は、菊の花の生鮮時の黄色、桃色、白色を
保持した菊の花のシートで各種の魚介類の肉を巻いた冷
凍品またはその包装体の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、各種の魚介
類の肉を巻くために用いる蒸し菊花の巻き物状冷凍品に
特徴を有する。生鮮な菊の花の花びらを蒸した場合の蒸
しだちの鮮やかな色および香りの状態を保持するため
に、蒸した菊の花びらを凍結したものを解凍して使用す
る。
【0007】さらに、使用の際に菊の花がバラバラにな
らず海苔のようにシートのまま使用できるように、蒸し
た菊の花びらをシート状で凍結したものを使用する。蒸
した菊の花びらの成形シートを合成樹脂フイルムと重ね
合わせ、得られたこの積層体をくるくると巻き上げて渦
巻き状に巻いて凍結したものである。
【0008】各種の魚介類の肉を巻くために用いる蒸し
菊花の巻き物状冷凍品は、蒸煮して花びら同士をくっつ
けた菊の花のシートを、合成樹脂フイルムと一緒に渦巻
き状に巻いた後凍結し冷凍保管したものである。この発
明で使用する菊の花の冷凍品は、蒸した菊の花びらの成
形シートおよび合成樹脂フイルムの積層体を渦巻き状に
巻いて凍結したものである。
【0009】冷凍保管することにより、元の花びらの色
調および香りを保持することができ、また、解凍すれば
そのまま手を加えなくても食べられるので、シートの形
を保ったまま調理材料として使用することができる。ま
た、巻き物にした時、菊の花のシート面と合成樹脂のフ
イルム面が交互に重なり合うので、菊の花のシート面同
士が重なることがないので、解凍したときに菊の花同士
がくっつくことがない。
【0010】本発明で使用する菊の花の冷凍品の製造方
法について概要を述べる。食用に栽培された菊の花びら
を摘みとり、ある一定の大きさの型枠、例えば長方形、
正方形、円形などの中に、見掛け上均一に、あまり厚く
なく平らに並べた後蒸し機に入れ、蒸煮し、花びら同士
をくっつけて1枚の菊の花のシートをつくる。
【0011】冷却後、この菊の花のシートを同じ程度の
大きさのポリエチレン、ポリプロピレンなどの合成樹脂
フイルムの上に置き、これら合成樹脂フイルムと一緒に
一端から渦巻き状に巻いてゆき、菊の花のシートと合成
樹脂のフイルムが交互に重なりあった巻き物をつくり凍
結し、冷凍保存する。
【0012】食用菊の種類は、八戸地区では、10月初
旬から11月中旬に開花する晩生種の阿房宮という黄色
種が代表種であるが、同じ黄色種で早生種の八戸一号や
十五夜なども使用できる。また、桃色種の青あらしや延
命楽、白色種の秋田白菊も使用できる。
【0013】摘み取った菊の花びらは、後の使用勝手に
合わせて定めた大きさの型枠、例えば長方形、正方形、
円形などの型枠の中に1cm前後の厚さに平均に並べ
る。型枠の底は蒸気の流通が良くいくように、例えばネ
ット張りにしておく。次いで蒸し機に入れて95〜10
0℃で2分間前後蒸煮する。
【0014】蒸煮が終わったら、蒸し機から取り出し冷
却する。冷却の方法はいろいろあるが、例えば、型枠か
らステンレス製の枠に張った合成樹脂のネットの上に空
け移し放冷する。このとき菊の花びらは互いにくっつい
ているのでバラバラにならない。
【0015】冷却の終わった菊の花のシートを、作業テ
ーブルの上に敷いた菊の花のシートとほぼ同じ大きさの
例えばポリエチレンのような合成樹脂のフイルムの上に
乗せる。次いで、一端からクルクルと巻いて巻き物をつ
くり凍結し、冷凍保管する。巻き物にした後、必要によ
り合成樹脂製袋に入れ、含気または真空包装してから凍
結してもよく、また、凍結してから必要により合成樹脂
製袋に入れ含気または真空包装して冷凍保管してもよ
い。
【0016】本発明はサバ、サンマなどの青魚を調味処
理した魚肉、ベニザケ、タイセイヨウサケ、レインボウ
トラウトなどのサケ類の刺身のサクまたはくん製、調味
処理した身肉、ボイルしたカニ肉またはエビ身肉などの
魚介類の肉を、蒸煮してかためた菊の花のシートで巻い
て冷凍品とすることを特徴とする。
【0017】巻き物は必要により合成樹脂製袋に入れ真
空包装する。これを冷凍保存して、食べるとき解凍す
る。真空包装の真空の程度はきつすぎると内容物の巻き
物がつぶれてしまうし、ゆるすぎると中で巻き物が動い
てしまうので、真空の程度は適当に調節する。また、ト
レーに入れて含気包装することもできる。
【0018】菊の花のシートは蒸煮して固めたままでも
よいが、食用菊は三杯酢やわさび醤油をつけて食べると
美味しいので、巻く前に酢、食塩、砂糖、醤油、グルタ
ミン酸ソーダなどを主配合とした調味液で菊の花のシー
トに味付けして置いてもよい。
【0019】菊の花のシートのつくり方は次のとおりで
ある。食用に栽培された菊の花びらを摘みとり、ある一
定の大きさの型枠、例えば長方形、正方形、円形などの
中に、見掛け上均一に、あまり厚くなく平らに並べた後
蒸し機に入れ、蒸煮し、花びら同士をくっつけて1枚の
菊の花のシートをつくる。冷却後、この菊の花のシート
を同じ程度の大きさのポリエチレン、ポリプロピレンな
どの合成樹脂フイルムの上に置き、これら合成樹脂フイ
ルムと一緒に一端から渦巻き状に巻いていき、菊の花の
シートと合成樹脂のフイルムが交互に重なりあった巻き
物をつくり凍結し、冷凍保管する。
【0020】巻き物の具材に使う魚の種類は、小型表層
魚ではサバ、サンマ、アジの赤身魚、大型表層魚ではメ
バチ、キハダ、カツオなどのカツオマグロ類、ベニザ
ケ、ギンザケ、タイセイヨウサケ、レインボウトラウト
などのサケマス類、底棲魚では、タイ、ヒラメ、ギンダ
ラ、メロなどの白身魚、カニ類ではズワイガニ、タラバ
ガニ、ベニズワイガニなど、エビ類ではクルマエビ、ウ
シエビ、ホッコクアカエビなど、貝類ではホタテガイが
対象となる。
【0021】巻き物の具材に使う魚介類の肉は、原魚介
類をさばいて頭、内蔵、ひれ、中骨、小骨、殻などの非
可食部分を取り除いたものである。使う魚の種類によっ
て生の魚の肉をそのままを使うこともあるし、巻く前に
くん製や調味を施して肉に味をつけておくこともある。
例えば、ベニザケのロインに粉末の調味料(食塩とアミ
ノ酸主体)を振りかける。粉末を使う理由は、魚の肉を
しめて堅めにして、巻易くするためである。調味液を使
うと肉が柔らかくなるので、ベニザケのロインの場合に
は粉末の調味料を使う。
【0022】カニやエビの肉は加熱した肉をそのまま
か、巻く前に調味を施して使う。例えば、カニ肉は調味
液に漬け、その調味液は食塩とアミノ酸が主体である。
さらに、調味したカニやエビ肉と共に菊の花を酢で調味
したものを混ぜたものを具材として使用することができ
る。例えば、ズワイガニの脚肉を食用菊「阿房宮」と共
に甘酢和えにしたものを具材とする場合は、ズワイガニ
の脚肉の割合を多くしてややかためにしぼって使用す
る。
【0023】サバを例にとり具材に使う魚の処理を説明
する。生のあるいは冷凍品を解凍したサバは頭を落と
し、内蔵を除去した後3枚に卸し、中骨を除き2枚の皮
付フィレーとする。さらにこのフィレーの腹骨と小骨を
ていねいに除去する。腹骨と小骨を除去した後、必要に
よりくん製または調味液漬けの工程を入れることができ
る。この工程は、具材の香味を改善する工夫である。
【0024】サバを使用して製造する場合の一つの作業
工程を示せば、原料魚→原料解凍→頭・内臓除去→3枚
卸→腹骨・小骨除去→調味液浸漬→液切り→一夜チルド
冷蔵庫保管→皮剥ぎ→具材となる。
【0025】次は巻き物を作る工程である。冷凍保管し
てあった菊の花の巻き物を解凍し、平らに広げ、この上
に具材を乗せる。具材を乗せる前に、必要により菊の花
を調味液漬けする工程を入れることができる。この工程
は、菊の花の味を改善する工夫である。
【0026】この菊の花のシートの具材を乗せた端の菊
の花のシートを持ち上げて具材と一緒に折り返し、引き
続き菊の花シートの他の端まで巻き上げる。この場合、
具材を2枚以上使用し1枚ごとに菊の花のシートを折り
曲げてかぶせていったり、具材といっしょにいろどりの
緑色野菜を添えて巻いたりすることができる。巻き上が
ったものを冷凍し、解凍後あるいは半解凍時に輪切りに
すると、具材、いろどりの野菜および菊の花によって美
しい模様を現出する。
【0027】巻き上がった巻き物は、そのまま凍結して
商品とすることができるが、透明フイルムを使用して真
空包装することが好ましい。真空の程度はきつすぎると
つぶれてしまうし、ゆるすぎると中で巻き物が動いてし
まうので適当に調節する。また、トレーに入れて含気包
装することもできる。フイルムには任意の印刷を施すこ
とができる。包装材は、気密性があって、酸素が透過し
にくく、後の凍結工程に耐えるものでなければならず、
この条件を満たすものであれば特に限定されない。具体
的に包装材の材質を示せば、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロン、ポリ塩化ビニリデンなどおよびこれら
の積層材料がある。
【0028】包装する前に例えばポリエチレンフイルム
のような合成樹脂製のフイルムで巻いてから包装する工
程を取り入れることができる。この工程は、袋詰め作業
を容易にし、また本商品を購入した消費者が袋から取り
出したとき、半解凍の状態で切断しやすくするためであ
る。
【0029】
【実施例】本願発明の詳細を実施例で説明する。本願発
明はこれら実施例によって何ら限定されるものではな
い。
【0030】参考例1 開花した菊(品種阿房宮)からむしった黄色の花びらを
集め、混入している異物やきょう雑物を除いた後、底に
ネットを張った縦30cm、横30cm、高さ1cmの
枠の中に高さ1cm程度に平らに均一に並べた。次いで
これを蒸し機に入れ、98℃前後の蒸気で1分30秒蒸
煮した。次いで蒸し機から取り出し、ネットの上に枠か
ら空けた後、室内に放置し冷却した。
【0031】蒸煮によって菊の花は平面積は変わらない
が、高さは3mm程度に低くなり、花びら同士は互いに
くっついていて、ネット上に空け移しても花びらはバラ
バラにならず、シートの形を保っていた。その重量を測
定したところ150gであった。冷却後、縦30cm、
横30cmの薄いポリエチレンシートの上に移し置き、
次いで一端からクルクルと巻いて、菊の花のシート面と
ポリエチレンシートが交互に重なり合った巻き物を作
り、この巻き物を凍結装置で凍結した。
【0032】この凍結した巻き物をポリエチレンシート
で包んで段ボールケースに入れ、−18℃以下の冷蔵庫
に6カ月保管したのち取り出して外観を肉眼で観察した
が、菊の花の色は製造直後と同一の鮮やかな色調を保っ
たいた。また、解凍して巻き物をほどいてみたが、菊の
花の面は全くくっついてはいなかった。
【0033】実施例1 参考例1で作成した菊の花の巻き物を半解凍した後、解
いてポリエチレンシートを下にして平らに延ばした。こ
のとき、介在していたポリエチレンシートの効果で、菊
の花同士のくっつきは起こらなかった。この延ばしたも
のを下記調味液を3倍に薄めたものに5時間程度浸漬し
味付けをした。
【0034】一方、魚市場で購入した生鮮サバ(魚体重
量350g)を頭と内蔵を除去した後3枚に卸して中骨
を除き、更に腹骨と小骨を除去してサバ肉のフィレーを
2枚(1枚のフィレー重量80g)作成した。次いでこ
のフィレーを下記調味液に3時間浸漬し、液切りしてか
ら一夜10℃以下の冷蔵庫に保管した後、翌朝皮を剥い
で、皮無ししめさばを2枚作成した。
【0035】調味液の配合 水 1,000g 砂糖 200g 食塩 40g グルタミン酸ナトリウム 15g 食酢 30g
【0036】次いで、調味液に浸漬した菊の花のシート
1枚を一旦水きり篭に移し手で押さえて液切りした後、
テーブルの上に乗せた。この菊の花のシートの一端から
魚の幅ぐらいずらした位置に、皮無ししめさば1枚を頭
の方を外側に向けて置いた。菊の花のシートを持ち上げ
てしめさばの上に折り返し、次いで、もう1枚のしめさ
ばを頭の方を別の外側に向けて1枚目のしめさばと対称
させて置いた。菊の花のシートを持ち上げてしめさばの
上に折り返し、引き続き菊の花の他の端まで巻きあげ、
巻き物を作成した。次いで、この巻き物をポリエチレン
シートに包み、合成樹脂製袋に入れ、軽く真空包装し、
凍結装置で凍結した。
【0037】実施例2 参考例1で作成した菊の花の巻き物を1つ解凍した後に
解いて、ポリエチレンシートを下にして平らに延ばし
た。このとき、介在していたポリエチレンフイルムの効
果で菊の花同士のくっつきは起こらなかった。
【0038】一方、頭と内蔵を除去した紅ザケの冷凍品
(魚体重量2,500g)を購入し、3枚に卸して中骨
を除き、更に小骨を除去し、皮を剥いで、さしみ用の紅
ザケのフィレーを2枚(1枚のフィレー重量800g)
作成した。次いで、このフィレーを包丁で切って、巻き
物の芯にするため1つが150g前後のロインを5個作
成した。このロインに食塩とアミノ酸を主体とする粉末
調味料を振りかけて調味した。
【0039】次いで、菊の花のシート1枚をテーブルの
上に乗せ、この菊の花のシートの一端から魚の幅ぐらい
ずらした位置に、上記ロインを1個置いた。次いで、ず
らしたところの菊の花のシートを持ち上げてロインの上
に折り返した。さらにもう1本のロインを置き、上記操
作を繰り返した。
【0040】油菜の花芽を堅いうちに摘んで茹でたもの
をロインといっしょに線状に置いた。引き続き菊の花の
他の端まで巻き上げ、巻き物を作成した。次いで、この
巻き物をポリエチレンシートに包み、合成樹脂製袋に入
れ、真空包装し、凍結装置で凍結した。
【0041】実施例3 参考例1で作成した菊の花の巻き物を1つ解凍したのち
ほどき、ポリエチレンフイルムを下にして平らに延ばし
た。このとき、介在していたポリエチレンフイルムの効
果で菊の花同士のくっつきは起こらなかった。
【0042】一方、ボイルズワイガニの殻付冷凍品を2
セクション(ズワイガニ1匹分に相当する)解凍して殻
をはずし、脚肉を8本得た。カニ肉を食塩とアミノ酸が
主体である調味液に漬け、調味した。
【0043】次いで、酢で味をつけた菊の花のシート1
枚をテーブルの上に乗せ、包丁で中央から2等分した。
この2等分した菊の花のシートの短い方の一端から脚肉
8本分の幅位ずらした位置に、上記脚肉を8本置いた。
次いで、ずらしたところの菊の花のシートを持ち上げて
脚肉の上に折り返し、引き続き菊の花の他の端まで巻き
上げ、巻き物を作成した。次いで、この巻き物をポリエ
チレンシートに包み、合成樹脂製袋に入れ、真空包装
し、凍結装置で凍結した。
【0044】実施例4 参考例1で作成した菊の花の巻き物を1つ解凍したのち
ほどき、ポリエチレンフイルムを下にして平らに延ばし
た。このとき、介在していたポリエチレンフイルムの効
果で菊の花同士のくっつきは起こらなかった。
【0045】一方、ボイルズワイガニの殻付冷凍品を2
セクション(ズワイガニ1匹分に相当する)解凍して殻
をはずし、脚肉を8本得た。カニ肉を食塩とアミノ酸が
主体である調味液に漬け、調味した。ズワイガニの脚肉
を食用菊「阿房宮」と共に甘酢和えにしたものでズワイ
ガニの脚肉の割合を多くしてややかためにしぼったもの
を具材として、実施例3のボイルズワイガニの味付けし
たものと同様に使用した。
【0046】
【発明の効果】菊の花の生鮮時の保持し、菊の味に極め
てよく調和した味の具材を巻いた、美味しい冷凍食品を
提供することができる。山の幸の菊の花のシートは崩れ
ることなく、海の幸の魚介類の肉の味とバランスの良く
とれた新しい冷凍食品を提供することができる。長期保
存中も生鮮な菊の花の花びらを蒸した場合の蒸しだちの
鮮やかな色および香りを保持し、使用の際に菊の花がバ
ラバラにならずシートのまま使用できる菊の花の冷凍品
の応用品を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 3/36 A

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸した菊の花びらの成形シートで魚介類
    の肉を巻いたものが凍結されていることを特徴とする巻
    き物状蒸し菊花の冷凍品。
  2. 【請求項2】 蒸した菊の花びらの成形シートが、成形
    シートの凍結品を解凍したものである請求項1記載の巻
    き物状蒸し菊花の冷凍品。
  3. 【請求項3】 成形シートの凍結品が、蒸した菊の花び
    らの成形シートに合成樹脂フイルムを重ねたものの渦巻
    き状巻物の凍結品である請求項2記載の巻き物状蒸し菊
    花の冷凍品。
  4. 【請求項4】 蒸した菊の花びらの成形シートが調味さ
    れている請求項1、請求項2または請求項3記載の巻き
    物状蒸し菊花の冷凍品。
  5. 【請求項5】 酢の物の調味がされている請求項4記載
    の巻き物状蒸し菊花の冷凍品。
  6. 【請求項6】 魚介類の肉がしめさばである請求項1、
    請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の巻
    き物状蒸し菊花の冷凍品。
  7. 【請求項7】 魚介類の肉が味付生紅さけである請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載
    の巻き物状蒸し菊花の冷凍品。
  8. 【請求項8】 魚介類の肉がボイルしたかに肉を酢和え
    にしたものである請求項1、請求項2、請求項3、請求
    項4または請求項5記載の巻き物状蒸し菊花の冷凍品。
  9. 【請求項9】 請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6、請求項7または請求項8記載
    の巻き物状蒸し菊花の冷凍品を包装したことを特徴とす
    る巻き物状蒸し菊花の冷凍品の包装体。
  10. 【請求項10】 包装がフイルムで軽く真空包装したも
    のである請求項8記載の巻き物状冷凍品の包装体。
  11. 【請求項11】 フイルムが透明である請求項9記載の
    巻き物状冷凍品の包装体。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013116094A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Maruyasu:Kk 包装済みの魚介類、及びその製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013116094A (ja) * 2011-12-05 2013-06-13 Maruyasu:Kk 包装済みの魚介類、及びその製造方法

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