JPWO2004018742A1 - シリコン単結晶を製造する方法 - Google Patents

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Abstract

ヒータ(17)により融解されたシリコン融液(13)からシリコン単結晶棒(24)を引上げ、このシリコン単結晶棒の所定時間毎の直径変化をシリコン単結晶棒の引上げ速度及びヒータの温度にフィードバックしてシリコン単結晶棒の直径を制御する。シリコン単結晶棒が目標直径になるようにシリコン単結晶棒の引上げ速度を制御する方法と、シリコン単結晶棒が目標直径になるようにヒータ温度を制御する方法とに、それぞれ複数段階にPID定数を変化させたPID制御を適用する。V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒の設定引上げ速度を設定し、この設定引上げ速度に一致するように実際の引上げ速度を精度良く制御することにより、単結晶棒の直径変動を抑制する。

Description

本発明は、チョクラルスキー法で引上げられるシリコン単結晶棒をPID制御することにより、直径変動を抑制したシリコン単結晶の製造方法に関するものである。
従来、シリコン単結晶の引上げ速度の制御方法として、シリコン単結晶棒の引上げ中における直径の偏差を単結晶棒の引上げ速度に直接フィードバックする第1の方法や、上記直径の偏差をヒータ温度に直接フィードバックする第2の方法などが知られている。
一方、近年の半導体デバイスの高集積化に伴い、デザインルールがより微細化され、材料であるシリコンウェーハ上の微細な欠陥がデバイス収率に大きな影響を及ぼしている。そこで引上げた単結晶棒をその軸に直交する面でスライスしてウェーハを作製したときに、このウェーハの全面にわたって微細な欠陥の無いウェーハを製造する必要がある。このため単結晶棒の引上げ時における固液界面近傍の軸方向の温度勾配をG(℃/mm)とし、その引上げ速度をV(mm/分)とするとき、V/Gが一定になるように引上げ速度を全長にわたって設定し、この設定された引上げ速度になるように制御することが重要になってくる。上記V/Gを全長にわたり一定に保つためには、単結晶棒の引上げ初期のトップ部で温度勾配Gが大きく、トップ部から所定の引上げ位置までは温度勾配が小さくなるため、上記温度勾配Gの変化に合った引上げ速度を設定すると、トップ部の引上げ速度は速く設定する必要があり、所定の引上げ位置まで引上げ速度を次第に減少させる設定が一般的である。
しかし、この設定引上げ速度の相違はそのまま実際の引上げ速度の相違となるため、上記第1の方法によりトップ部の制御性を向上させようとすると、トップ部以外の直径変動が大きくなり、トップ部以外の制御性を向上させようとすると、トップ部の直径変動が大きくなる問題点がある。
また、上記第2の方法では、ヒータ温度の制御幅と融液温度の変化幅及び変化時間が液面とヒータの位置関係や融液量によって変化するため、ヒータ温度の制御が非常に難しくなり、状況によっては、実際の引上げ速度の変化方向とヒータ温度の補正方向が一致しなくなり、直径変動が大きくなるおそれがある。
これらの点を解消するために、シリコン単結晶棒の引上げ速度の制御値を演算し、この引上げ速度の制御値に引上げ速度のスパン制限を行い、かつ上記演算された引上げ速度の制御値にスパン制限をする前に、引上げ速度の制御値と設定引上げ速度を比較することによりヒータ温度の補正量を演算してヒータ温度の設定出力を得て、シリコン単結晶棒の直径を制御するシリコン単結晶の製造方法が開示されている(特開2001−316199号)。
しかし、上記従来の特開2001−316199号公報に示されたシリコン単結晶の製造方法では、引上げ速度制御値にスパン制限する前に、引上げ速度制御値と設定引上げ速度を比較してその偏差をヒータ温度にフィードバックしているため、ヒータ温度の補正量が実際の引上げ速度の偏差に追い付かず、未だ単結晶棒の直径の変動が大きくなるおそれがある。
本発明の目的は、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒の設定引上げ速度が設定され、この設定引上げ速度に一致するように実際の引上げ速度を精度良く制御でき、これにより単結晶棒の直径変動を抑制できる、シリコン単結晶を製造する方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、シリコン単結晶棒の引上げ時に不良部の発生の有無を予測して設定引上げ速度及び設定ヒータ温度を修正することにより、シリコン単結晶棒中の不良部の発生を低減或いは阻止することができる、シリコン単結晶を製造する方法を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1及び図2に示すように、ヒータ17により融解されたシリコン融液13からシリコン単結晶棒24を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒24の直径変化を所定時間毎に検出し、この検出出力をシリコン単結晶棒24の引上げ速度及びヒータ17温度にフィードバックしてシリコン単結晶棒24の直径を制御するシリコン単結晶を製造する方法の改良である。
その特徴ある構成は、シリコン単結晶棒24が目標直径になるようにシリコン単結晶棒24の引上げ速度を制御する方法と、シリコン単結晶棒24が目標直径になるようにヒータ17温度を制御する方法とに、それぞれ複数段階にPID定数を変化させたPID制御を適用するところにある。
この請求項1に記載されたシリコン単結晶を製造する方法では、シリコン単結晶棒24のトップ部の引上げ時は設定引上げ速度が速くその直径変動も大きい傾向にあり、このトップ部の直径を早期に安定させるために、PID制御のPID定数を大きく設定してシリコン単結晶棒24の直径偏差に対する引上げ速度の補正量を大きくすることにより、シリコン単結晶棒24の直径制御を優先する制御を行う。一方、シリコン単結晶棒24のトップ部以降の引上げ時は設定引上げ速度がトップ部に比べて低下し、その直径変動も小さくなる傾向にあり、安定した無欠陥のシリコン単結晶棒24を引上げるために、PID制御のPID定数を設定引上げ速度に応じて段階的に小さく変化させてシリコン単結晶棒24の直径偏差に対する引上げ速度の補正量を小さくすることにより、シリコン単結晶棒24の引上げ速度制御を優先する制御を行う。ここで、請求項1における「複数段階のPID制御」とは、上述のようにPID制御のPID定数を段階的に変化させることをいう。
請求項2に係る発明は、図1及び図2に示すように、シリコン単結晶棒24が目標直径になるようにシリコン単結晶棒24の引上げ速度をPID制御する方法にシリコン単結晶棒24の目標直径及び実測直径の直径偏差を直接フィードバックする方法と、上記直径偏差の変化量を偏差として現在の引上げ速度にフィードバックする方法とを組合せることを特徴とする。
この請求項2に記載されたシリコン単結晶を製造する方法では、シリコン単結晶棒24のトップ部以降の引上げ時に、前回の引上げ速度へのPID制御フィードバック時点でのシリコン単結晶棒24の目標直径と実測直径の直径偏差を基準とし、今回のシリコン単結晶棒24の目標直径と実測直径の直径偏差の変化量を偏差として、前回の引上げ速度を補正することにより、トップ部以降の引上げ時におけるシリコン単結晶棒24の引上げ速度の変動を更に抑制する。
請求項3に係る発明は、図1及び図2に示すように、シリコン単結晶棒24の目標直径と実測直径の直径偏差の変化量を偏差としてシリコン単結晶棒24の引上げ速度にフィードバックする際に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越えないように上記引上げ速度をPID制御することを特徴とする。
この請求項3に記載されたシリコン単結晶を製造する方法では、シリコン単結晶棒24の引上げ時に、前回のシリコン単結晶棒24の引上げ速度を基準として、今回のシリコン単結晶棒24の引上げ速度にシリコン単結晶棒24の直径偏差の変化量を偏差としてフィードバックする際に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越える場合、この補正が最大変動幅に制限されるので、シリコン単結晶棒24の引上げ速度の変動を最小限に抑えることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1ないし3いずれか1項に係る発明であって、更に図3〜図5及び図11に示すように、シリコン単結晶棒24の引上げ中に、引上げ開始から所定の時刻までの引上げ速度実測プロファイルと引上げ開始から引上げ終了までの設定引上げ速度を用いて、シリコン単結晶棒24の品質予測計算を並行して行う。シリコン単結晶棒24に不良部が発生すると予測したときに、不良部を修正するためのシリコン単結晶棒24の修正引上げ速度及び修正ヒータ温度を算出し、これらの修正引上げ速度及び修正ヒータ温度を設定引上げ速度及び設定ヒータ温度にフィードバックすることを特徴とする。
この請求項4に記載されたシリコン単結晶を製造する方法では、シリコン単結晶棒24の引上げ時に、所定直径を保つために実測引上げ速度が設定引上げ速度の範囲を越えた場合でも、引上げ速度の実績及び設定から逐次シリコン単結晶棒24の品質予測計算を並行して行うので、不良部発生の有無を逐次予測できる。この結果、上記不良部を修正するためのシリコン単結晶棒24の修正引上げ速度及び修正ヒータ温度を算出し、これらの修正引上げ速度及び修正ヒータ温度をフィードバックするので、不良部の発生を低減或いは阻止することができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明であって、更に図6〜図12に示すように、シリコン単結晶棒24の品質の予測計算及び修正引上げ速度の算出が、パラメータPのシリコン単結晶棒24の製造条件でシリコン融液13の対流を考慮してシリコン融液13から成長するシリコン単結晶棒24内の温度分布を求めるステップと、冷却過程におけるシリコン単結晶棒24内の温度分布を求めることにより、シリコン単結晶棒24内のボイド及び高酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布を予測するステップと、シリコン単結晶棒24内の第1等濃度線と第1分布線を計算で求めた後に、第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータをPから順にPまで変えて第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差が最も大きくなるシリコン単結晶棒24の製造条件を求めるステップとを含むコンピュータを用いてシリコン単結晶棒24の無欠陥領域を最大化する欠陥シミュレーション方法により行われることを特徴とする。
この請求項5に記載されたシリコン単結晶を製造する方法では、パラメータPのシリコン単結晶棒24の製造条件でシリコン融液13の対流を考慮してシリコン融液13から成長するシリコン単結晶棒24内の温度分布を求めるだけでなく、更に冷却過程におけるシリコン単結晶棒24内の温度分布までも求めることによって、即ちシリコン融液13から切離されたシリコン単結晶棒24の冷却過程におけるシリコン単結晶棒24の徐冷及び急冷の効果を考慮して解析することによって、シリコン単結晶棒24内のボイドの濃度分布及びサイズ分布を予測するとともに、シリコン単結晶棒24内の高温酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布も予測する。次いでシリコン単結晶棒24内の第1等濃度線HC1と第1分布線BC1を計算により求めた後に、第1等濃度線HC1の変曲点の最大値と第1分布線BC1の変曲点の最小値との差ΔZを計算により求める。
次に上記シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータをPから順にPまで変え、上記と同様にして第1等濃度線HC1の変曲点の最大値と第1分布線BC1Xの変曲点の最小値との差ΔZを計算により求める。更に上記第1等濃度線HC1の変曲点の最大値と第1分布線BC1の変曲点の最小値との差ΔZが最も大きくなる単結晶製造条件を求める。これにより単結晶14の引上げ方向及び半径方向に無欠陥領域が最も拡大するシリコン単結晶棒24の製造条件を計算により正確に求めることができる。
請求項6に係る発明は、請求項4に係る発明であって、更に図11及び図12に示すように、シリコン単結晶棒24の品質の予測計算及び修正引上げ速度の算出が、パラメータPのシリコン単結晶棒24の製造条件でシリコン融液13の対流を考慮してシリコン融液13から成長するシリコン単結晶棒24内の温度分布を求めるステップと、冷却過程におけるシリコン単結晶棒24内の温度分布を求めることにより、シリコン単結晶棒24内のボイド及び高酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布を予測するステップと、シリコン単結晶棒24内の第2等濃度線と第2分布線を計算で求めた後に、第2等濃度線の変曲点の最大値と第2分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータをPから順にPまで変えて第2等濃度線の変曲点の最大値と第2分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、第2等濃度線の変曲点の最大値と第2分布線の変曲点の最小値との差が最も大きくなるシリコン単結晶棒24の製造条件を求めるステップとを含むコンピュータを用いてシリコン単結晶棒24の無欠陥領域を最大化する欠陥シミュレーション方法により行われることを特徴とする。
この請求項6に記載されたシリコン単結晶を製造する方法では、パラメータPのシリコン単結晶棒24の製造条件で上記請求項5と同様に、シリコン単結晶棒24内のボイドの濃度分布及びサイズ分布を予測するとともに、シリコン単結晶棒24内の高温酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布も予測する。次いでシリコン単結晶棒24内の第2等濃度線HC2と第2分布線BC2を計算により求めた後に、第2等濃度線HC2の変曲点の最大値と第2分布線BC2の変曲点の最小値との差ΔZを計算により求める。
次に上記シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータをPから順にPまで変え、上記と同様にして第2等濃度線HC2の変曲点の最大値と第2分布線BC2の変曲点の最小値との差ΔZを計算により求める。更に上記第2等濃度線HC2の変曲点の最大値と第2分布線BC2の変曲点の最小値との差ΔZが最も大きくなるシリコン単結晶棒24の製造条件を求める。これによりシリコン単結晶棒24の引上げ方向及び半径方向に無欠陥領域が最も拡大するシリコン単結晶棒24の製造条件を計算により正確に求めることができる。
図1は本発明の第1及び第2実施形態のシリコン単結晶引上げ装置を示す縦断面図である。
図2はそのシリコン単結晶棒を引上げるときの制御を示すブロック線図である。
図3は本発明の第3実施形態のシリコン単結晶棒を引上げるときの制御を示すブロック線図である。
図4はそのシリコン単結晶棒の品質を予測するための前段を示すフローチャートである。
図5はそのシリコン単結晶棒の品質を予測するための後段を示すフローチャートである。
図6はそのシリコン単結晶棒の欠陥シミュレーション方法の第1段を示すフローチャートである。
図7はそのシリコン単結晶棒の欠陥シミュレーション方法の第2段を示すフローチャートである。
図8はそのシリコン単結晶棒の欠陥シミュレーション方法の第3段を示すフローチャートである。
図9はそのシリコン単結晶棒の欠陥シミュレーション方法の第4段を示すフローチャートである。
図10はそのシリコン単結晶棒の欠陥シミュレーション方法の第5段を示すフローチャートである。
図11はシリコン融液をメッシュ構造としたシリコン単結晶の引上げ機の要部断面図である。
図12はそのシリコン単結晶の引上げ速度を変化させたときのシリコン単結晶内の格子間シリコン及び空孔の分布を示す説明図である。
図13は実施例1のシリコン単結晶棒の引上げ長の変化に対する引上げ速度の変化を示す図である。
図14は比較例1のシリコン単結晶棒の引上げ長の変化に対する引上げ速度の変化を示す図である。
図15は比較例2のシリコン単結晶棒の引上げ長の変化に対する引上げ速度の変化を示す図である。
図16は実施例2のシリコン単結晶棒に不良部の発生を予測したときに引上げ速度及びヒータ温度を修正して不良部の発生を低減する様子を示す図。
次に本発明の第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、シリコン単結晶引上げ装置10は、内部を真空可能に構成されたメインチャンバ11と、このチャンバ内の中央に設けられたるつぼ12とを備える。メインチャンバ11は円筒状の真空容器である。またるつぼ12は、石英により形成されシリコン融液13が貯留される有底円筒状の内層容器12aと、黒鉛により形成され上記内層容器12aの外側に嵌合された有底円筒状の外層容器12bとからなる。外層容器12bの底面にはシャフト14の上端が接続され、このシャフト14の下端にはシャフトを介してるつぼ12を回転させかつ昇降させるるつぼ駆動手段16が設けられる。更にるつぼ12の外周面は円筒状のヒータ17により所定の間隔をあけて包囲され、このヒータ17の外周面は円筒状の保温筒18により所定の間隔をあけて包囲される。
一方、メインチャンバ11の上端には、メインチャンバより小径の円筒状のプルチャンバ19が接続される。このプルチャンバの上端にはシード引上げ手段(図示せず)が設けられ、このシード引上げ手段は下端がメインチャンバ11内のシリコン融液13表面に達する引上げ軸21を回転させかつ昇降させるように構成される。この引上げ軸21の下端にはシードチャック23が設けられ、このチャックは種結晶22を把持するように構成される。この種結晶22の下端をシリコン融液13中に浸漬した後、シード引上げ手段により種結晶22及びるつぼ12をそれぞれ回転させかつ上昇させることにより、種結晶22の下端からシリコン単結晶棒24を引上げて成長させるように構成される。
また上記引上げ中の固液界面近傍のシリコン単結晶棒24の直径は直径検出センサ(図示せず)により所定時間毎に検出される。この直径検出センサはCCDカメラ、放射温度計等により構成される。直径検出センサの検出出力はコントローラ(図示せず)の制御入力に接続され、コントローラの制御出力はヒータ17、シード引上げ手段及びるつぼ駆動手段16に接続される。またコントローラにはメモリが設けられる。このメモリには、引上げられるシリコン単結晶棒24の目標直径と、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒24の全長にわたって設定された設定引上げ速度と、V/Gが一定になるようにシリコン単結晶棒24の全長にわたって設定された設定ヒータ温度とがマップとして記憶される。ここで、Vはシリコン単結晶棒24の引上げ速度であり、Gはシリコン単結晶棒24の引上げ時における固液界面近傍の軸方向の温度勾配である。
コントローラは直径検出センサの検出出力に基づいてヒータ17、シード引上げ手段及びるつぼ駆動手段16を制御する。即ち、コントローラは、図1及び図2に示すように、上記直径変化の検出出力をヒータ17、シード引上げ手段及びるつぼ駆動手段16にフィードバックすることにより、シリコン単結晶棒24の直径を制御するように構成される。シリコン単結晶棒24の直径の制御方法としては、シリコン単結晶棒24の直径が目標直径になるようにシリコン単結晶棒24の引上げ速度を優先してPID制御する方法と、シリコン単結晶棒24の直径が目標直径になるようにヒータ17温度を優先してPID制御する方法とが用いられ、これらの方法にそれぞれ複数段階にPID定数を変化させたPID制御が適用されるように構成される。なお、PID制御とは、フィードバック制御の一方式であり、フィードバック信号として、系の出力に比例した信号と、系の出力を積分した信号と、系の出力を微分した信号とを合せて用いる制御である。
具体的には、コントローラはシリコン単結晶棒24のトップ部の引上げ時に直径制御を優先し、トップ部以降の引上げ時に引上げ速度制御を優先するように、式(A)に基づいて引上げ速度を制御するように構成される。
Figure 2004018742
ここで式(A)において、Vは制御すべき引上げ速度であり、Vsは設定引上げ速度であり、Vm/Vtはシリコン単結晶棒24のトップ部の引上げ時を基準とするPID定数の傾きであり、PはPID制御のトップ部でのP定数であり、IはPID制御のトップ部でのI定数であり、DはPID制御のトップ部でのD定数であり、KpはP定数の補正係数であり、KiはI定数の補正係数であり、KdはD定数の補正係数であり、dは今回の目標直径と実測直径の直径偏差であり、dn−1は前回の目標直径と実測直径の直径偏差であり、Δtはサンプリング時間であり、tは0〜Δtの時間であり、Tは時定数である。またPKp(Vm/Vt)はP定数項であり、IKi(Vm/Vt)はI定数項であり、DKd(Vm/Vt)はD定数項である。なお、本明細書において、「トップ部」とは、引上げられたシリコン単結晶棒24の定型部0mmから定型長100mm程度、即ちシリコン単結晶棒24の直径が一定になってから100mm程度までの範囲Aをいう。
このように構成されたシリコン単結晶を製造する方法を図1及び図2に基づいて説明する。
シリコン単結晶棒24のトップ部を引上げるときには、設定引上げ速度が速く、直径変動も大きいので、コントローラは式(A)のP定数項、I定数項及びD定数項を大きく設定する。即ち、トップ部の引上げ時にはPID定数の傾きVm/Vtが大きいので、P定数項、I定数項及びD定数項は大きくなる。この結果、直径偏差に対する引上げ速度の補正量が大きくなり、直径制御が優先されるので、トップ部の直径変動を速やかに安定させることができる。
一方、上記トップ部以降を引上げるときには、設定引上げ速度が遅く、直径変動も小さいので、コントローラが式(A)のトップ部以降の引上げ時にPID定数の傾きVm/Vtを小さくすることにより、P定数項、I定数項及びD定数項が小さくなる。この結果、直径偏差に対する引上げ速度の補正量が小さくなり、引上げ速度制御が優先されるので、トップ部以降の引上げ速度変動を最小限に抑えた直径制御を行うことができる。
なお、この実施の形態において、直径制御を優先するときに、シリコン単結晶棒の全長にわたって設定されているヒータ温度マップと固液界面の位置及び融液残量の各検出出力に基づいて、ヒータ温度を補正する場合においても、このヒータ温度の補正量を設定引上げ速度の関係式として算出し加算してもよい。即ち、メモリに融液量及び固液界面位置によるヒータ温度の補正量をマップとして記憶し、この補正量を設定引上げ速度の大小により更に補正したり、或いは設定引上げ速度の関数としてヒータ温度のPID定数を補正することにより、引上げ速度の変動を速やかに抑制できる。この結果、直径制御を優先する場合でも、シリコン単結晶棒をスライスして得られたウェーハを全面にわたって無欠陥にすることができる。
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。
この実施の形態では、シリコン単結晶棒24が目標直径になるようにシリコン単結晶棒24の引上げ速度をPID制御する方法にシリコン単結晶棒24の目標直径及び実測直径の直径偏差を直接フィードバックする方法と、上記直径偏差の変化量を偏差として現在の引上げ速度にフィードバックする方法とを組合せることにより、シリコン単結晶棒24が目標直径となるように制御する。
直径制御を優先するときに上記第1の実施の形態に記載した式(A)に基づいて引上げ速度を制御し、引上げ速度制御を優先するときに次の式(B)に基づいて引上げ速度を制御する。
Figure 2004018742
ここで式(B)において、Vは今回の制御すべき引上げ速度であり、Vn−1は前回の制御すべき引上げ速度であり、PはPID制御のP定数であり、IはPID制御のI定数であり、DはPID制御のD定数であり、dは今回の目標直径と実測直径の直径偏差であり、dn−1は前回の目標直径と実測直径の直径偏差であり、dn−2は2回前の目標直径と実測直径の直径偏差であり、d −3は3回前の目標直径と実測直径の直径偏差であり、dn−4は4回前の目標直径と実測直径の直径偏差であり、Δtはサンプリング時間である。なお、式(B)において、今回の制御すべき引上げ速度Vと前回の制御すべき引上げ速度Vn−1との差の絶対値が所定の引上げ速度の変動幅を越えないように引上げ速度Vを制御するように構成される。
このように構成されたシリコン単結晶を製造する方法を説明する。
シリコン単結晶棒24のトップ部を引上げるときには、第1の実施の形態と同様に、設定引上げ速度が速く、直径変動も大きいので、コントローラは式(A)のP定数、I定数及びD定数を大きく設定する。即ち、トップ部の引上げ時にはPID定数の傾きVm/Vtが大きいので、P定数、I定数及びD定数が大きくなる。この結果、直径偏差に対する引上げ速度の補正量が大きくなり、直径制御が優先されるので、トップ部の直径変動を速やかに安定させることができる。
一方、トップ部以降を引上げるときには、式(B)を用いて今回の引上げ速度を算出することにより、シリコン単結晶棒24の引上げ速度の変動を更に抑制できる。具体的には、前回の制御すべき引上げ速度Vn−1を基準とする実測直径と目標直径の差である前回の直径偏差をδn−1とし、今回の直径偏差を偏差δとするとき、上記偏差δから上記偏差δn−1を引いた値で前回の制御すべき引上げ速度Vn−1を補正するので、シリコン単結晶棒24の引上げ速度の変動を更に抑制できる。
なお、第2の実施の形態において、シリコン単結晶棒24の目標直径及び実測直径の直径偏差の変化量を偏差としてシリコン単結晶棒24の引上げ速度にフィードバックする際に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越えないように上記引上げ速度をPID制御することが好ましい。具体的には前回の制御すべき引上げ速度Vn−1を次に制御すべき引上げ速度V(今回の制御すべき引上げ速度)にフィードバックするときに、引上げ速度の変化量が最大補正量Hoを越えないように引上げ速度に制限を設け、引上げ速度の変動を抑制するように制御することが好ましい。これにより、シリコン単結晶棒24のトップ部以降の引上げ時に、前回のシリコン単結晶棒24の引上げ速度を基準として、今回のシリコン単結晶棒24の引上げ速度にシリコン単結晶棒24の直径偏差の変化量を偏差としてフィードバックする際に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越える場合、この補正は最大変動幅に制限されるので、シリコン単結晶棒24の引上げ速度の変動を最小限に抑えることができる。
図3〜図12は本発明の第3の実施の形態を示す。
この実施の形態では、第1又は第2の実施の形態のシリコン単結晶棒24を製造する方法に、シリコン単結晶棒24の欠陥シミュレーションによる品質予測計算を加える(図3〜図5及び図11)。即ち、図4、図5及び図11に示すように、先ずシリコン単結晶棒24の引上げ開始から所定時間毎に総合伝熱解析によりシリコン単結晶棒24の温度分布をコンピュータを用いて計算する。またシリコン単結晶棒24の実際の引上げ中に、引上げ開始から所定の時刻tまでの引上げ速度実測プロファイルと、引上げ開始から引上げ終了までの設定引上げ速度とをコンピュータに入力する。これらのデータ及び条件からシリコン単結晶棒24の品質の予測計算をシリコン単結晶棒24の引上げ中に並行して行い、この予測計算によりシリコン単結晶棒24に不良部が発生するか否かを予測する。
具体的には、シリコン単結晶棒24中に侵入型転位欠陥が発生すると予測した場合、設定引上げ速度を微小の所定量Δδだけ増加させて修正し、この修正した引上げ速度に基づき、後述する欠陥シミュレーション方法を用いて、点欠陥の拡散及び欠陥形成をコンピュータにより計算する。計算後、侵入型転位欠陥が未だ発生すると予測する場合には、設定引上げ速度を更にΔδだけ増加させて修正し、この修正した引上げ速度に基づき、上記と同様に欠陥シミュレーション方法を用いて、点欠陥の拡散及び欠陥形成をコンピュータにより計算する。この算は侵入型転位欠陥の発生が無くなると予測するまで繰返して行い、侵入型転位欠陥の発生が無くなると予測した場合には、上記修正引上げ速度を設定引上げ速度に置き換えると同時に、設定ヒータ温度を所定の温度だけ下げる。この結果、シリコン単結晶棒24の不良部の発生を低減或いは阻止することができる。ここで侵入型転位欠陥(以下、L/DLという。)とは、過剰な格子間シリコンが凝集してできた転位欠陥である。
一方、シリコン単結晶棒24中にボイド欠陥が発生すると予測した場合、設定引上げ速度を微小の所定量Δδだけ減少させて修正し、この修正した引上げ速度に基づき、欠陥シミュレーション方法を用いて、点欠陥の拡散及び欠陥形成をコンピュータにより計算する。計算後、ボイド欠陥が未だ発生すると予測する場合には、設定引上げ速度を更にΔδだけ減少させて修正し、この修正した引上げ速度に基づき、上記と同様に欠陥シミュレーション方法を用いて、点欠陥の拡散及び欠陥形成をコンピュータにより計算する。この算はボイド欠陥の発生が無くなると予測するまで繰返して行い、ボイド欠陥の発生が無くなると予測した場合には、上記修正引上げ速度を設定引上げ速度に置き換えると同時に、設定ヒータ温度を所定の温度だけ上げる。この結果、シリコン単結晶棒24の不良部の発生を低減或いは阻止することができる。ここでボイド欠陥とは、過剰な空孔が凝集してできた空洞欠陥である。
シリコン単結晶棒24の品質の予測計算及び修正引上げ速度の算出は、シリコン単結晶棒24の欠陥シミュレーション方法により行う、即ちシリコン単結晶棒24内のボイドの濃度分布及びサイズ分布をコンピュータを用いて求めた後に、シリコン単結晶棒24内の高温酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布をコンピュータを用いて求めることにより行う。
[1] シリコン単結晶棒24内のボイドの濃度分布及びサイズ分布
先ず第1ステップとして、シリコン単結晶引上げ装置10によりシリコン単結晶棒24を引上げるときの単結晶製造条件を任意に定義する。この単結晶製造条件は引上げ装置10によりシリコン単結晶11を引上げるときに、後述する引上げ装置10のホットゾーンにフィードバックされる変数を一定の間隔で変量させたパラメータ群P,P,…,Pである。また単結晶製造条件としては、シリコン単結晶棒24の引上げ速度、シリコン単結晶棒24の回転速度、石英るつぼ15の回転速度、アルゴンガスの流量、ヒートキャップを構成する部材の形状及び材質、ヒートキャップの下端及びシリコン融液13表面間のギャップ、ヒータ出力等が挙げられる。
第2ステップとして、シリコン単結晶棒24を所定長さL(例えば100mm)まで引上げた状態における引上げ装置10のホットゾーンの各部材、即ちチャンバ,石英るつぼ15,シリコン融液13,シリコン単結晶棒24,黒鉛サセプタ,保温筒等をメッシュ分割してモデル化する。具体的には上記ホットゾーンの各部材のメッシュ点の座標データをコンピュータに入力する。このときシリコン融液13のメッシュのうちシリコン単結晶棒24の径方向のメッシュであってかつシリコン融液13のシリコン単結晶棒24直下の一部又は全部のメッシュ(以下、径方向メッシュという。)を0.01〜5.00mm、好ましくは0.25〜1.00mmに設定する。またシリコン融液13のメッシュのうちシリコン単結晶棒24の長手方向のメッシュであってかつシリコン融液13の一部又は全部のメッシュ(以下、長手方向メッシュという。)を0.01〜5.00mm、好ましくは0.1〜0.5mmに設定する。
径方向メッシュを0.01〜5.00mmの範囲に限定したのは、0.01mm未満では計算時間が極めて長くなり、5.00mmを越えると計算が不安定になり、繰返し計算を行っても固液界面形状が一定に定まらなくなるからである。また長手方向メッシュを0.01〜5.00mmの範囲に限定したのは、0.01mm未満では計算時間が極めて長くなり、5.00mmを越えると固液界面形状の計算値が実測値と一致しなくなるからである。なお、径方向メッシュの一部を0.01〜5.00の範囲に限定する場合には、シリコン単結晶棒24直下のシリコン融液13のうちシリコン単結晶棒24外周縁近傍のシリコン融液13を上記範囲に限定することが好ましく、長手方向メッシュの一部を0.01〜5.00の範囲に限定する場合には、シリコン融液13の液面近傍及び底近傍を上記範囲に限定することが好ましい。
第3ステップとして上記ホットゾーンの各部材毎にメッシュをまとめ、かつこのまとめられたメッシュに対して各部材の物性値をそれぞれコンピュータに入力する。例えば、チャンバがステンレス鋼にて形成されていれば、そのステンレス鋼の熱伝導率,輻射率,粘性率,体積膨張係数,密度及び比熱がコンピュータに入力される。またシリコン単結晶棒24の引上げ長及びこの引上げ長に対応するシリコン単結晶棒24の引上げ速度と、後述する乱流モデル式(1)の乱流パラメータCとをコンピュータに入力する。
第4ステップとして、ホットゾーンの各部材の表面温度分布をヒータの発熱量及び各部材の輻射率に基づいてコンピュータを用いて計算により求める。即ち、ヒータの発熱量を任意に設定してコンピュータに入力するとともに、各部材の輻射率から各部材の表面温度分布をコンピュータを用いて計算により求める。次に第5ステップとしてホットゾーンの各部材の表面温度分布及び熱伝導率に基づいて熱伝導方程式(1)をコンピュータを用いて解くことにより各部材の内部温度分布を計算により求める。ここでは、記述を簡単にするためxyz直交座標系を用いたが、実際の計算では円筒座標系を用いる。
Figure 2004018742
ここで、ρは各部材の密度であり、cは各部材の比熱であり、Tは各部材の各メッシュ点での絶対温度であり、tは時間であり、λ,λ及びλは各部材の熱伝導率のx,y及びz方向成分であり、qはヒータの発熱量である。
一方、シリコン融液13に関しては、上記熱伝導方程式(1)でシリコン融液13の内部温度分布を求めた後に、このシリコン融液13の内部温度分布に基づき、シリコン融液13が乱流であると仮定して得られた乱流モデル式(2)及びナビエ・ストークスの方程式(3)〜(5)を連結して、シリコン融液13の内部流速分布をコンピュータを用いて求める。
Figure 2004018742
ここで、κはシリコン融液13の乱流熱伝導率であり、cはシリコン融液13の比熱であり、Prはプラントル数であり、ρはシリコン融液13の密度であり、Cは乱流パラメータであり、dはシリコン融液13を貯留する石英るつぼ15壁からの距離であり、kはシリコン融液13の平均流速に対する変動成分の二乗和である。
Figure 2004018742
ここで、u,v及びwはシリコン融液13の各メッシュ点での流速のx,y及びz方向成分であり、νはシリコン融液13の分子動粘性係数(物性値)であり、νはシリコン融液13の乱流の効果による動粘性係数であり、F,F及びFはシリコン融液13に作用する体積力のx,y及びz方向成分である。
上記乱流モデル式(2)はkl(ケイエル)−モデル式と呼ばれ、このモデル式の乱流パラメータCは0.4〜0.6の範囲内の任意の値が用いられることが好ましい。乱流パラメータCを0.4〜0.6の範囲に限定したのは、0.4未満又は0.6を越えると計算により求めた界面形状が実測値と一致しないという不具合があるからである。また上記ナビエ・ストークスの方程式(3)〜(5)はシリコン融液13が非圧縮性であって粘度が一定である流体としたときの運動方程式である。
上記求められたシリコン融液13の内部流速分布に基づいて熱エネルギ方程式(6)を解くことにより、シリコン融液13の対流を考慮したシリコン融液13の内部温度分布をコンピュータを用いて更に求める。
Figure 2004018742
ここで、u,v及びwはシリコン融液13の各メッシュ点での流速のx,y及びz方向成分であり、Tはシリコン融液13の各メッシュ点での絶対温度であり、ρはシリコン融液13の密度であり、cはシリコン融液13の比熱であり、κは分子熱伝導率(物性値)であり、κは式(1)を用いて計算される乱流熱伝導率である。
次いで第6ステップとして、シリコン単結晶棒24及びシリコン融液13の固液界面形状を図6の点Sで示すシリコンの三重点S(固体と液体と気体の三重点(tri−junction))を含む等温線に合せてコンピュータを用いて計算により求める。第7ステップとして、コンピュータに入力するヒータの発熱量を変更し(次第に増大し)、上記第4ステップから第6ステップを三重点Sがシリコン単結晶棒24の融点になるまで繰返した後に、引上げ装置10内の温度分布を計算してシリコン単結晶のメッシュの座標及び温度を求め、これらのデータをコンピュータに記憶させる。
次に第8ステップとして、シリコン単結晶棒24の引上げ長Lにδ(例えば50mm)だけ加えて上記第2ステップから第7ステップまでを繰返した後に、引上げ装置10内の温度分布を計算してシリコン単結晶棒24のメッシュの座標及び温度を求め、これらのデータをコンピュータに記憶させる。この第8ステップは、シリコン単結晶棒24の引上げ長Lが長さL(Lはシリコン融液13から切離されたときのシリコン単結晶棒24の長さ(成長完了時の結晶長)である。)に達してシリコン単結晶棒24がシリコン融液13から切離された後、更にシリコン単結晶棒24が引上げられてその高さH(Hはシリコン単結晶棒24の直胴開始部からシリコン融液13の液面までの距離である(図6)。)がH(Hは冷却完了時のシリコン単結晶棒24の直胴開始部からシリコン融液13の液面までの距離である。)に達するまで、即ちシリコン単結晶棒24の冷却が完了するまで行われる。なお、シリコン単結晶棒24がシリコン融液13から切離された後は、シリコン単結晶棒24の引上げ高さHにδ(例えば50mm)だけ加え、上記と同様に上記第2ステップから第7ステップまでを繰返す。
シリコン単結晶棒24の引上げ高さHがHに達すると、第9ステップに移行する。第9ステップでは、シリコン単結晶棒24をシリコン融液13から成長させて引上げ始めたときtから、シリコン単結晶棒24をシリコン融液13から切離して更にシリコン単結晶棒24を引上げ、その冷却が完了したときtまでの時間を、所定の間隔Δt秒(微小時間間隔)毎に区切る。このときシリコン単結晶棒24内の格子間シリコン及び空孔の拡散係数及び境界条件のみならず、後述するボイド及び高温酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布を求めるための式に用いられる定数をそれぞれコンピュータに入力する。上記区切られた時間間隔Δt秒毎に、第8ステップで求めたシリコン単結晶棒24のメッシュの座標及び温度のデータから、シリコン単結晶棒24の引上げ長L及び引上げ高さHと、シリコン単結晶棒24内の温度分布とを計算により求める。
即ち、第2〜第8ステップでシリコン単結晶のメッシュの座標及び温度を引上げ長δ毎に求め、シリコン単結晶を例えば50mm引上げるのに数十分要するため、この数十分間でのシリコン単結晶のメッシュの温度変化を時間の関数として微分することにより、時刻tからΔt秒後におけるシリコン単結晶棒24の引上げ長L及び引上げ高さHとシリコン単結晶棒24内の温度分布を算出する。次にシリコン単結晶棒24内の空孔及び格子間シリコンの拡散係数及び境界条件に基づいて拡散方程式を解くことにより、Δt秒経過後の空孔及び格子間シリコンの濃度分布を計算により求める(第10ステップ)。
具体的には、空孔の濃度Cの計算式が次の式(7)で示され、格子間シリコンの濃度Cの計算式が次の式(8)で示される。式(7)及び式(8)において、濃度C及び濃度Cの経時的進展を計算するために、空孔と格子間シリコンの熱平衡がシリコン単結晶の全表面で維持されると仮定する。
Figure 2004018742
ここで、K及びKは定数であり、E及びEはそれぞれ格子間シリコン及び空孔の形成エネルギーであり、C 及びC の肩付き文字eは平衡量、kはボルツマン定数、Tは絶対温度を意味する。
上記平衡式は時間で微分され、空孔及び格子間シリコンに対してそれぞれ次の式(9)及び式(10)になる。
Figure 2004018742
ここで、Θ(x)はヘビサイド関数(Heaviside function)である。即ち、x<0のときΘ(x)=0であり、かつx>0のときΘ(x)=1である。またTは高温酸素析出物の形成開始温度Tとボイドの形成開始温度Tv0とを比較したときの高い方の温度である。更に式(9)及び(10)のそれぞれ右側の第1項はフィックの拡散式であり、右側の第1項中のD及びDは、次の式(11)及び(12)に表される拡散係数である。
Figure 2004018742
ここで△E及び△Eはそれぞれ空孔及び格子間シリコンの活性化エネルギーであり、d及びdはそれぞれ定数である。また式(9)及び式(10)のそれぞれ右側の第2項中の
及び E
は熱拡散による空孔及び格子間シリコンの活性化エネルギーであり、kはボルツマン定数である。式(9)及び式(10)のそれぞれ右側の第3項のkivは空孔及び格子間シリコンペアの再結合定数である。式(9)及び式(10)のそれぞれ右側の第4項のNv0はボイドの濃度であり、rv0はボイドの半径であり、更に式(9)の右側の第5項のNは高温酸素析出物の濃度であり、Rは高温酸素析出物の半径であり、γはSiO析出物が歪まずに析出するために必要な酸素1原子当りの空孔消費量である。
一方、上記式(9)が成立つのは、空孔が析出するための流速が十分大きく、SiマトリックスとSiOとの単位質量当りの体積差を埋められる場合、即ちD(C−C )≧γDの場合である。上記以外の場合には、次式(13)が成立つ。
Figure 2004018742
次に第11ステップとして、上記拡散方程式(13)を解くことにより求めた空孔の濃度C分布に基づいて、ボイドの形成開始温度Tv0を次の式(14)から求める。
Figure 2004018742
ここで、Cvmはシリコン融液の融点Tでの空孔平衡濃度であり、Eは空孔形成エネルギーであり、Tはシリコン単結晶棒24の融点温度である。またσはシリコン単結晶棒24の結晶面(111)における界面エネルギーであり、ρはシリコン単結晶棒24の密度であり、kはボルツマン定数である。
第12ステップは後述することにして、第13ステップを説明する。第13ステップでは、シリコン単結晶棒24内のそれぞれのメッシュの格子点における温度が次第に低下してボイドの形成開始温度Tv0になったときに、次の近似式(15)を用いてボイドの濃度Nv0を求める。
Figure 2004018742
更に第14ステップとして、シリコン単結晶棒24内のそれぞれのメッシュの格子点における温度がボイドの形成開始温度Tv0より低いときのボイドの半径rv0を、次の式(16)から求める。
Figure 2004018742
ここで、tはシリコン単結晶棒24のメッシュの格子点における温度がボイドの形成開始温度Tv0まで低下したときの時刻であり、rcrはボイドの臨界径である。上記第9〜第11ステップ、第13及び第14ステップをシリコン単結晶棒24が800〜1000℃の間の特定値、例えば900℃以下に冷却するまで繰返す(第17ステップ)。なお、式(9)〜式(16)は連成してコンピュータにより解く。また第15及び第16ステップは後述する。
[2] シリコン単結晶棒24内の高温酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布
第12ステップに戻って、上記拡散方程式(9)及び(10)を解くことにより求めた空孔の濃度C分布に基づいて、高温酸素析出物の形成開始温度Tを次の式(17)から計算により求める。
Figure 2004018742
ここで、Cは酸素濃度であり、C0mはシリコン融液13の融点Tでの酸素平衡濃度であり、Eは酸素溶解エネルギーである。またEは空孔形成エネルギーであり、σはシリコン単結晶棒24内のSiとSiOとの界面エネルギーである。更にγはSiO析出物が歪まずに析出するために必要な酸素1原子当りの空孔消費量であり、その値は0.68である。
次に第15ステップとして、シリコン単結晶棒24内のそれぞれのメッシュの格子点における温度が次第に低下して高温酸素析出物の形成開始温度Tになったときに、次の近似式(18)を用いて高温酸素析出物の濃度Nを求める。なお、式(18)において、aは定数である。
Figure 2004018742
更に第16ステップとして、シリコン単結晶棒24内のそれぞれのメッシュの格子点における温度が高温酸素析出物の形成開始温度Tより低いときの高温酸素析出物の半径Rを、次の式(19)から求める。
Figure 2004018742
ここで、tはシリコン単結晶棒24のメッシュの格子点における温度が高温酸素析出物の形成開始温度Tまで低下したときの時刻であり、Rcrは高温酸素析出物の臨界径である。
一方、上記式(19)が成立つのは、空孔が析出するための流速が十分大きく、SiマトリックスとSiOとの単位質量当りの体積差を埋められる場合、即ちD(C−C )≧γDの場合である。上記以外の場合には、次式(20)が成立つ。
Figure 2004018742
上記第9、第10、第12、第15及び第16ステップをシリコン単結晶棒24が800〜1000℃の間の特定値、例えば900℃以下に冷却するまで繰返す(第17ステップ)。なお、上記式(9)〜式(13)及び式(17)〜式(20)は連成してコンピュータにより解く。
第18ステップとして、上記高温酸素析出物の存在するPバンドとボイド及び高温酸素析出物のいずれも存在しない無欠陥領域とを区画し、かつ無欠陥領域がPバンドより単結晶ボトム側に位置するように区画する第1等濃度線HC1を計算により求める(図7)。次に第19ステップとして、高濃度酸素析出物が存在するBバンドと無欠陥領域とを区画し、かつ無欠陥領域がBバンドより単結晶トップ側に位置するように区画する第1分布線BC1を計算により求める。上記第1分布線は、格子間シリコン濃度がシリコン融点での格子間シリコンの平衡濃度に対して0.12〜0.13%の範囲の特定値、例えば0.126%である等濃度線をいう。ここで格子間シリコン濃度0.12〜0.13%の範囲の特定値、例えば0.126%とは、シミュレーションを行って得られた格子間シリコン濃度のうちライフタイムのマップ等から観察されるBバンドに対応する濃度である。またBバンドとは、格子間シリコンの凝集体が核となり熱処理によって酸素析出が高濃度に発生している領域をいう。
その後、第20ステップとして、第1等濃度線HC1の変曲点の最大値と第1分布線BC1の変曲点の最小値との差ΔZ(X)を求める。第1等濃度線HC1の変曲点が例えば3つある場合には、各変曲点Q1(1,X)、Q1(2,X)及びQ1(3,X)の座標を(rQ1(1,X),zQ1(1,X))、(rQ1(2,X),zQ1(2,X))及び(rQ1(3,X),zQ1(3,X)とすると、これらの座標のうちz座標zQ1(1,X)、zQ1(2,X)及びzQ1(3,X)のうちの最大値zQ1(1,X)を求める。また第1分布線BC1の変曲点が例えば5つある場合には、各変曲点S1(1,X)、S1(2,X)、S1(3,X)、S1(4,X)及びS1(5,X)の座標を(rS1(1,X),zS1(1,X))、(rS1(2,X),zS1(2,X))、(rS1(3,X),zS1(3,X))、(rS1(4,X),zS1(4,X))及び(rS1(5,X),zS1(5,X))とすると、これらの座標のうちz座標zS1(1,X)、zS1(2,X)、zS1(3,X)、zS1(4,X)及びzS1(5,X)のうちの最小値zS1(3,X)を求める。そして第1等濃度線HC1の変曲点の最大値zQ1(1,X)と第1分布線BC1の変曲点の最小値zS1(3,X)との差ΔZ(X)を求める。
第21ステップとして、単結晶製造条件のパラメータをPに変え第2ステップから第20ステップを実行し、単結晶製造条件のパラメータをPに変え第2ステップから第20ステップを実行するというように、単結晶製造条件のパラメータがPになるまで上記第2ステップから第20ステップを繰返した後に、第1等濃度線HC1の変曲点の最大値と第1分布線BC1の変曲点の最小値との差ΔZ(X)を求め、更にこの差ΔZ(X)が最も大きくなる単結晶製造条件を計算により求める。
なお、シリコン単結晶棒24の品質の予測計算及び修正引上げ速度の算出は、次の方法で行ってもよい。第1〜第17ステップは、上記欠陥シミュレーション方法の第1〜第17ステップと同一である。
第18ステップで、上記高温酸素析出物の存在するPバンドとボイド及び高温酸素析出物のいずれも存在しない無欠陥領域とを区画し、かつ無欠陥領域がPバンドより単結晶トップ側に位置するように区画する第2等濃度線HC2を計算により求める(図12)。次に第19ステップで、高濃度酸素析出物が存在するBバンドと無欠陥領域とを区画し、かつ無欠陥領域がBバンドより単結晶ボトム側に位置するように区画する第2分布線BC2を計算により求める。上記第2分布線は、格子間シリコン濃度がシリコン融点での格子間シリコンの平衡濃度に対して0.12〜0.13%の範囲の特定値、例えば0.126%である等濃度線をいう。ここで格子間シリコン濃度0.12〜0.13%の範囲の特定値、例えば0.126%とは、シミュレーションを行って得られた格子間シリコン濃度のうちライフタイムのマップ等から観察されるBバンドに対応する濃度である。
その後、第20ステップで、第2等濃度線HC2の変曲点の最小値と第2分布線BC2の変曲点の最大値との差ΔZ(X)を求める。第2等濃度線HC2の変曲点が例えば3つある場合には、各変曲点Q2(1,X)、Q2(2,X)及びQ2(3,X)の座標を(rQ2(1,X),zQ2(1,X))、(rQ2(2,X),zQ2(2,X))及び(rQ2(3,X),zQ2(3,X))とすると、これらの座標のうちz座標zQ2(1,X)、zQ2(2,X)及びzQ2(3,X)のうちの最小値zQ2(1,X)を求める。また第2分布線BC2の変曲点が例えば5つある場合には、各変曲点S2(1,X)、S2(2,X)、S2(3,X)、S2(4,X)及びS2(5,X)の座標を(rS2(1,X),zS2(1,X))、(rS2(2,X),zS2(2,X))、(rS2(3,X),zS2(3,X))、(rS2(4,X),zS2(4,X))及び(rS2(5,X),zS2(5,X))とすると、これらの座標のうちz座標zS2(1,X)、zS2(2,X)、zS2(3,X)、zS2(4,X)及びzS2(5,X)のうちの最大値zS2(3,X)を求める。そして第2等濃度線HC2の変曲点の最小値zQ2(1,X)と第2分布線BC2の変曲点の最大値zS2(3,X)との差ΔZ(X)を求める。
第21ステップで、シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータをPに変え第2ステップから第20ステップを実行し、シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータをPに変え第2ステップから第20ステップを実行するというように、シリコン単結晶棒24の製造条件のパラメータがPになるまで上記第2ステップから第20ステップを繰返した後に、第2等濃度線HC2の変曲点の最小値と第2分布線BC2の変曲点の最大値との差ΔZ(X)を求め、更にこの差ΔZ(X)が最も大きくなるシリコン単結晶棒24の製造条件を計算により求める。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
所定の直径のシリコン単結晶棒を式(A)に基づき引上げ速度を制御して引上げた。
<比較例1>
所定の直径のシリコン単結晶棒を式(C)に基づいて引上げた。このときPID定数をトップ部以降用に設定した。
Figure 2004018742
ここで、式(C)において式(A)の記号と同一記号は同一項を示す。
<比較例2>
所定の直径のシリコン単結晶棒を上記式(C)に基づいて引上げた。このときPID定数をトップ部用に設定した。
<比較試験及び評価>
実施例1と比較例1と比較例2の設定引上げ速度に対する実際の引上げ速度の変化を図13〜図15に示した。
図13〜図15から明らかなように、比較例1では実際の引上げ速度が設定引上げ速度に収束するまでの引上げ長が約150mm以上と比較的長く(図14)、比較例2ではトップ部以降の速度変動が大きく品質にばらつきが生じた(図15)のに対し、実施例1では実際の引上げ速度が設定引上げ速度に収束するまでの引上げ長が約100mmと短くなった(図13)。
図16(a)に示すように、所定の直径のシリコン単結晶棒を所定の時刻まで育成し、その後の品質を予測した。この例では所定の時刻での引上げ結晶長は510mmであった。所定の時刻での引上げ結晶長、及びそれまでの実測引上げ速度プロファイルを考慮した上で、この後シリコン単結晶棒が設定引上げ速度で引上げプロセスが終了すると仮定する。これらの条件下で所定の時刻まで育成された結晶部分の品質予測計算を行った。この例では、計算結果から引上げ速度に変化が見られた部分、即ち引上げ長さ490mmから510mmまでの範囲でL/DL領域が発生すると予測された。
この予測結果に基づいて、予測されたL/DL発生領域、即ち不良部の低減化を行うために、設定引上げ速度を修正しながら、不良部が無くなる状況を予測した。その結果を図16(b)に示す。図16(a)及び(b)において、PI領域は格子間シリコン型点欠陥が優勢であって、格子間シリコンが凝集した欠陥(L/DL)を有しない領域である。またPV領域は空孔型点欠陥が優勢であって、空孔が凝集した欠陥を有しない領域である。
この例では、L/DLが発生すると予測したので、設定引上げ速度を高めるように修正する。この修正により設定引上げ速度が速くなり、その速度に見合うように実際の引上げ速度が速くなる。この結果、L/DLのような不良部の発生しない設定引上げ速度に戻る。
上述したように、結晶棒の引上げ中に並行して品質予測計算を行うことで、実測の引上げ速度を不良部の発生しない設定引上げ速度に速やかに合わせ込んで、不良部分を低減する。更に、結晶成長後は全結晶長の品質予測結果に基づいて、結晶の切断位置及び品質確認位置を決めることができる。
以上述べたように、本発明によれば、シリコン単結晶棒が目標直径になるようにシリコン単結晶棒の引上げ速度を制御する方法と、シリコン単結晶棒が目標直径になるようにヒータ温度を制御する方法とに、それぞれ複数段階にPID定数を変化させたPID制御を適用したので、シリコン単結晶棒のトップ部の引上げ時にPID制御のPID定数を大きく設定してシリコン単結晶棒の直径制御を優先する制御を行い、シリコン単結晶棒のトップ部以降の引上げ時にPID制御のPID定数を段階的に小さくしてシリコン単結晶棒の引上げ速度制御を優先する制御を行う。この結果、シリコン単結晶棒のトップ部の引上げ時は直径偏差に対する引上げ速度の補正量が大きくなり、トップ部の直径変動を速やかに安定させることができ、シリコン単結晶棒のトップ部以降の引上げ時は直径偏差に対する引上げ速度の補正量が小さくなり、トップ部以降の直径変動を最小限に抑えることができる。
またシリコン単結晶棒が目標直径になるようにシリコン単結晶棒の引上げ速度をPID制御する方法にシリコン単結晶棒の目標直径及び実測直径の直径偏差を直接フィードバックする方法と、上記直径偏差の変化量を偏差として現在の引上げ速度にフィードバックする方法とを組合せれば、シリコン単結晶棒のトップ部以降の引上げ時に、前回のシリコン単結晶棒の引上げ速度へのPID制御フィードバック時点での引上げ速度を基準とし、シリコン単結晶棒の目標直径及び実測直径の前回の直径偏差を、シリコン単結晶棒の目標直径及び実測直径の今回の直径偏差から引いた変化量を偏差として、前回の引上げ速度を補正することにより、トップ部以降の引上げ時におけるシリコン単結晶棒の引上げ速度の変動を上記より抑制できる。
またシリコン単結晶棒の目標直径と実測直径の直径偏差の変化量を偏差としてシリコン単結晶棒の引上げ速度にフィードバックする際に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越えないように上記引上げ速度をPID制御すれば、シリコン単結晶棒の引上げ時に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越える場合、この補正が最大変動幅に制限されるので、シリコン単結晶棒の引上げ速度の変動を最小限に抑えることができる。
またシリコン単結晶棒の実際の引上げ中に、引上げ速度実測プロファイル及び設定引上げ速度からシリコン単結晶棒の品質の予測計算を並行して行うことにより、シリコン単結晶棒に不良部が発生するか否かを予測し、不良部が発生すると予測したときに、シリコン単結晶棒の修正引上げ速度及び修正ヒータ温度を算出して設定引上げ速度及び設定ヒータ温度にフィードバックする。この結果、シリコン単結晶棒の不良部の発生を低減或いは阻止することができる。
また上記シリコン単結晶棒の品質の予測計算の方法及び修正引上げ速度の算出の方法は、先ず所定のシリコン単結晶棒の製造条件でシリコン融液の対流を考慮することにより、計算したシリコン単結晶棒及びシリコン融液の固液界面形状が実際のシリコン単結晶棒の引上げ時の形状とほぼ一致するようにしてシリコン単結晶棒の内部温度を求めるだけでなく、更に冷却過程におけるシリコン単結晶棒内の温度分布までも求めることによって、即ちシリコン融液から切離されたシリコン単結晶棒の冷却過程におけるシリコン単結晶棒の徐冷及び急冷の効果を考慮することによって、シリコン単結晶棒内の欠陥の濃度分布及びサイズ分布をコンピュータを用いて求める。次にシリコン単結晶棒内の第1等濃度線と第1分布線を計算により求めて、第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差を計算により求めた後に、上記シリコン単結晶棒の製造条件のパラメータを変え、上記と同様にして第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差を計算により求める。更に上記第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差が最も大きくなるシリコン単結晶棒の製造条件を求める。これによりシリコン単結晶棒の引上げ方向及び半径方向に無欠陥領域が最も拡大するシリコン単結晶棒の製造条件を計算により正確に求めることができる。
更にシリコン単結晶棒内の第2等濃度線と第2分布線を計算により求めて、第2等濃度線の変曲点の最大値と第2分布線の変曲点の最小値との差を計算により求めた後に、上記シリコン単結晶棒の製造条件のパラメータを変え、上記と同様にして第2等濃度線の変曲点の最大値と第2分布線の変曲点の最小値との差を計算により求め、更に上記第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差が最も大きくなるシリコン単結晶棒の製造条件を求めても、上記と同様の効果が得られる。
本発明のシリコン単結晶を製造する方法は、チョクラルスキー法で引上げられるシリコン単結晶棒をPID制御して、シリコン単結晶棒の直径変動を抑制することにより、微細な欠陥の無いウェーハを製造するために利用できる。

Claims (6)

  1. ヒータ(17)により融解されたシリコン融液(13)からシリコン単結晶棒(24)を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒(24)の直径変化を所定時間毎に検出し、この検出出力を前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度及び前記ヒータ(17)温度にフィードバックして前記シリコン単結晶棒(24)の直径を制御するシリコン単結晶を製造する方法において、
    前記シリコン単結晶棒(24)が目標直径になるように前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度を制御する方法と、前記シリコン単結晶棒(24)が目標直径になるように前記ヒータ(17)温度を制御する方法とに、それぞれ複数段階にPID定数を変化させたPID制御を適用することを特徴とするシリコン単結晶を製造する方法。
  2. ヒータ(17)により融解されたシリコン融液(13)からシリコン単結晶棒(24)を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒(24)の直径変化を所定時間毎に検出し、この検出出力を前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度及び前記ヒータ(17)温度にフィードバックして前記シリコン単結晶棒(24)の直径を制御するシリコン単結晶を製造する方法において、
    前記シリコン単結晶棒(24)が目標直径になるように前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度をPID制御する方法に前記シリコン単結晶棒(24)の目標直径及び実測直径の直径偏差を直接フィードバックする方法と、前記直径偏差の変化量を偏差として現在の引上げ速度にフィードバックする方法とを組合せることを特徴とするシリコン単結晶を製造する方法。
  3. ヒータ(17)により融解されたシリコン融液(13)からシリコン単結晶棒(24)を引上げ、この引上げ中のシリコン単結晶棒(24)の直径変化を所定時間毎に検出し、この検出出力を前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度及び前記ヒータ(17)温度にフィードバックして前記シリコン単結晶棒(24)の直径を制御するシリコン単結晶を製造する方法において、
    前記シリコン単結晶棒(24)の目標直径と実測直径の直径偏差の変化量を偏差として前記シリコン単結晶棒(24)の引上げ速度にフィードバックする際に、現在の引上げ速度に対する補正の最大変動幅を越えないように前記引上げ速度をPID制御することを特徴とするシリコン単結晶を製造する方法。
  4. シリコン単結晶棒(24)の引上げ中に、引上げ開始から所定の時刻までの引上げ速度実測プロファイルと引上げ開始から引上げ終了までの設定引上げ速度を用いて、前記シリコン単結晶棒(24)の品質予測計算を並行して行い、前記シリコン単結晶棒(24)に不良部が発生するか否かを予測し、
    前記不良部が発生すると予測したときに、前記不良部を修正するための前記シリコン単結晶棒(24)の修正引上げ速度及び修正ヒータ温度を算出し、これらの修正引上げ速度及び修正ヒータ温度を前記設定引上げ速度及び設定ヒータ温度にフィードバックする請求項1ないし3いずれか1項に記載のシリコン単結晶を製造する方法。
  5. シリコン単結晶棒(24)の品質の予測計算及び修正引上げ速度の算出が、
    パラメータPのシリコン単結晶棒(24)の製造条件でシリコン融液(13)の対流を考慮して前記シリコン融液(13)から成長する前記シリコン単結晶棒(24)内の温度分布を求めるステップと、
    冷却過程における前記シリコン単結晶棒(24)内の温度分布を求めることにより、前記シリコン単結晶棒(24)内のボイド及び高酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布を予測するステップと、
    前記シリコン単結晶棒(24)内の第1等濃度線と第1分布線を計算で求めた後に、前記第1等濃度線の変曲点の最大値と第1分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、
    前記シリコン単結晶棒(24)の製造条件のパラメータをPから順にPまで変えて前記第1等濃度線の変曲点の最大値と前記第1分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、
    前記第1等濃度線の変曲点の最大値と前記第1分布線の変曲点の最小値との差が最も大きくなる前記シリコン単結晶棒(24)の製造条件を求めるステップと
    を含むコンピュータを用いて前記シリコン単結晶棒(24)の無欠陥領域を最大化する欠陥シミュレーション方法により行われる請求項4記載のシリコン単結晶を製造する方法。
  6. シリコン単結晶棒(24)の品質の予測計算及び修正引上げ速度の算出が、
    パラメータPのシリコン単結晶棒(24)の製造条件でシリコン融液(13)の対流を考慮して前記シリコン融液(13)から成長する前記シリコン単結晶棒(24)内の温度分布を求めるステップと、
    冷却過程における前記シリコン単結晶棒(24)内の温度分布を求めることにより、前記シリコン単結晶棒(24)内のボイド及び高酸素析出物の濃度分布及びサイズ分布を予測するステップと、
    前記シリコン単結晶棒(24)内の第2等濃度線と第2分布線を計算で求めた後に、前記第2等濃度線の変曲点の最大値と第2分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、
    前記シリコン単結晶棒(24)の製造条件のパラメータをPから順にPまで変えて前記第2等濃度線の変曲点の最大値と前記第2分布線の変曲点の最小値との差を計算で求めるステップと、
    前記第2等濃度線の変曲点の最大値と前記第2分布線の変曲点の最小値との差が最も大きくなる前記シリコン単結晶棒(24)の製造条件を求めるステップと
    を含むコンピュータを用いて前記シリコン単結晶棒(24)の無欠陥領域を最大化する欠陥シミュレーション方法により行われる請求項4記載のシリコン単結晶を製造する方法。
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