JP6524954B2 - シリコン単結晶の育成方法およびシリコン単結晶ウェーハの製造方法 - Google Patents
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Description
一方、V/Gを制御して点欠陥の過剰量を拮抗させる従来の制御法では、Nv領域とNi領域とが混在するという問題があり、過剰濃度を制御するのではなく、過剰な点欠陥を拡散によって減らす方法が考えられる。このような方法として、点欠陥を結晶の側面に向かって外方拡散させることで低濃度化させるものがあるが、結晶の側面まで点欠陥を拡散させるには、十分な温度・時間が必要である。このため、通常の結晶成長装置に加えて加熱設備が必要であり、装置コストが高くなるという問題があった。
ここで、育成中の結晶で拡径や縮径を行うことは、結晶保持のためとしては例えば特許文献8など多数の先願があり、複数結晶を得るためにも例えば特許文献9など複数の先願があり、絞りの無転位化のためとしても特許文献10など複数の先願がある。また外径を故意に変えるのは、特許文献11の狙い直径の異なる結晶育成や、特許文献12での肩部での欠陥制御など開示されているが、最終的に製品ウェーハになる領域である所謂直胴部で、拡径や縮径を行い、しかも製品ウェーハの直径を割り込む太さまで故意に細くすることは通常行なわれていない。
引き上げチャンバー12の上部には、例えば、引き上げ機構(不図示)が設けられており、引き上げ機構からは、例えば、引き上げワイヤー26が巻出されており、その先端には、例えば、種結晶27を取り付けるための種ホルダー28が接続されている。冷却筒24の下端部には、例えば、シリコン融液面近傍に延伸するガスパージ筒22が設けられており、ガスパージ筒22の下方には、シリコン単結晶13を囲繞するように設けられ黒鉛ヒーター17やシリコン融液14からの輻射熱を遮蔽するための熱遮蔽部材23が設けられている。さらには、必要に応じて磁場印加装置(不図示)を配置することも可能である。なお、簡便のため、シリコン単結晶13は直胴部が全体にわたって同じ直径になっているが、実際には図1のシリコン単結晶1のような形状になっている。
∫Tm Td D(T)×t dT ≧ L2、
D(T)=α×exp(−β/kT) ・・・・・・・・(1)
ここで、
T:結晶中心部の温度(K)、t:その温度の滞在時間(sec)、
D(T):拡散係数、k:ボルツマン定数(=8.62×10−5eV/K)、
α、β:定数、
である。
シリコンの融点は1412℃という報告のほかに1414℃など幾つかあるが、ここでは1412℃とした。また、Grown−in欠陥が形成される温度は、Vacancyが凝集するVoid欠陥に関しては1150℃〜1080℃という報告や、1100℃〜1070℃という報告など幾つかの値がある。またI−Siが凝集する転位クラスタ欠陥の凝集温度に関しては明確な報告がない。そこでここではVoid欠陥に関して報告されている1150〜1080℃の1080℃を用いて計算する。なお、この温度の設定を変えれば、以下に述べる数字も変わってしまう。ここで具体的な数字を挙げるのは、このような指標を用いると外方拡散により無欠陥を得られるという考え方を示すための具体例を示すものであり、この数値に限定されるものではない。これらの設定温度や定数α、βの値は、各種条件に応じて適宜設定することができる。
更により好ましくは、式(1)中のD(T)に含まれる定数αを778(cm2/sec)、βを2.0(eV)とすることができる。この数字を用いて式(1)を満たす育成条件であれば、I−Si及びVacancyの両者が結晶側面に向かって外方拡散して、Grown−in欠陥を形成しないほどに低濃度化させることができる。この場合には両点欠陥が共に低濃度になっているため、V/Gの値を気にする必要はなく、結晶外径さえ条件を満たしていればV/G等の細やかな制御が不要になる。
図2に概略図を示したCZ法による単結晶育成装置10を用いて、最終製品直径100mmのウェーハを製造するため、狙い直径が最大部で約110mm、最小部で約50mmのシリコン単結晶を、拡径及び縮径を40mm周期で繰返し、図1に示すようなシリコン単結晶1をチョクラルスキー法により育成した。この時、シリコン単結晶の中心軸上の最大磁場強度が4000Gとなる様に水平磁場を印加した。この時、単結晶の成長速度は0.6〜1.4mm/minまで大きくふれたが、平均的には1.0mm/minであった。また最終的に製品ウェーハとなる領域2の中心部から最も近い結晶外表面までの距離は33mmであり、最終製品ウェーハの直径(D)である100mmの1/3より小さい値であった。すなわち、d≦L(ここで、L<D/3)という関係を満たすものとなっていた。
直胴中の狙い直径105mmで一定とした、図3に示すような最終的に製品ウェーハとなる領域31を有するシリコン単結晶30としたことを除き、実施例とほぼ同じ条件でシリコン単結晶を育成した。同じような単結晶育成装置を用いて、シリコン単結晶中心軸上の最大磁場強度が4000Gとなる様に水平磁場を印加した。直胴部を育成する際の平均の成長速度は1.2mm/minであり、±0.1mm/min以内で安定した引上げができた。なお、比較例のシリコン単結晶30においては、最終的に製品ウェーハとなる領域31の任意の点(例えば、領域31の中心)から、最も近い結晶外表面までの距離をdとし、最終的に製品ウェーハとなる領域31の直径をD’とした時、dがd≦L(L<D’/2)の関係は満たさなかった。
3…縮径部、 4…拡径部、 5…シリコン単結晶ウェーハ、
10…単結晶育成装置、 11…メインチャンバー、 12…引き上げチャンバー、
14…シリコン融液、 15…石英るつぼ、
16…黒鉛るつぼ、 17…黒鉛ヒーター、 18…断熱部材、 19…ガス流出口、
20…ガス導入口、 21…トップチャンバー、 22…ガスパージ筒、
23…熱遮蔽部材、 24…冷却筒、 26…引き上げワイヤー、 27…種結晶、
28…種ホルダー、 29…るつぼ回転軸、
30…従来におけるシリコン単結晶、 31…最終的に製品ウェーハとなる領域。
Claims (3)
- チョクラルスキー法又はFZ法によってシリコン単結晶を育成する方法であって、
最終的に製品ウェーハとなる領域の上部に拡径部を形成し、前記最終的に製品ウェーハとなる領域の下部に縮径部を形成し、
前記最終的に製品ウェーハとなる領域の任意の点から、最も近い結晶外表面までの距離をdとした時、dがd≦L(ここで、Lは前記最終的に製品ウェーハとなる領域の直径Dの半分より小さい値:L<D/2)という関係を満たすようにしてシリコン単結晶を育成し、
前記Lを、シリコン単結晶の育成における前記最終的に製品ウェーハとなる領域の中心部の温度がシリコン融点温度からGrown−in欠陥形成終了温度まで低下する間の点欠陥拡散距離よりも小さい値とすることを特徴とするシリコン単結晶の育成方法。 - 前記拡径部の形成及び前記縮径部の形成を複数回繰り返し、前記最終的に製品ウェーハとなる領域を不連続に複数回に分けて育成することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶の育成方法。
- 請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶の育成方法で育成されたシリコン単結晶の製品ウェーハの直径以上の直径を有する製品ウェーハとなる領域から、シリコン単結晶ウェーハを切り出すことを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
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