JPWO2002102724A1 - ガラス微粒子堆積体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、OVD法により出発ロッド外周にガラス微粒子堆積体を形成する方法において、ガラス微粒子堆積体に混入する異物数を低減して製造することができ、断線等がなく光伝送特性の優れた光ファイバを製造できる方法を提供する。本発明は、OVD法において、(1)ガラス微粒子堆積開始前又は後に、反応容器内の付着ガラス微粒子除去作業後、該反応容器を閉鎖した状況で該反応容器内の気体を吸引排気する、(2)該装置非稼働時に、各バーナーのガスラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速とする、(3)該装置非稼働時に、反応容器内に清浄空気(クリーンエア:CA)を導入し、かつ容器内圧力を陽圧にする。また、(1)と(2)あるいは(1)と(2)と(3)とを併用する。
Description
<技術分野>
本発明はOVD法(外付法)によるガラス微粒子堆積体(スス母材)の製造方法の改良に関し、ガラス微粒子堆積体中に混入する異物数を低減し、伝送特性の向上した光ファイバを得ることのできるガラス微粒子堆積体の製造方法に関する。
<背景技術>
光ファイバ母材の製法の一つとしてOVD法(外付法)がある。これはH2等の燃料ガス及びO2等の助燃性ガスを導入したガラス微粒子合成用バーナー(バーナー)に形成される火炎中にガラス原料となるSiCl4やGeCl4及び不活性ガス等を流し、火炎中での加水分解反応や酸化反応により生成するSiO2やGeO2等のガラス微粒子を、自らの中心軸を回転軸として回転する出発ロッドとバーナを相対的に移動させながら径方向に堆積させ、該出発ロッド外周にスス母材を形成させる方法である。形成されたスス母材は高温加熱により透明ガラス化され、光ファイバ用ガラス母材とし、これを線引きして光ファイバを得る。
ところで、バーナー火炎中で生成したガラス微粒子はそのすべてが、堆積体として堆積するわけではなく、その一部は反応容器内に浮遊し、これらの浮遊ガラス微粒子は反応容器内壁に付着して付着層を形成する。付着層がある程度厚くなると、ここから付着ガラス層が剥がれて落下し、飛散した粒子が製造中のスス母材の表面に付着することがある。この粒子はバーナー火炎中で合成されたガラス微粒子とは付着の仕方が異なるため、透明ガラス化時にガラス体中に気泡を生じる原因となりやすい。
そこで、ガラス微粒子の堆積終了後には装置内を清掃して、装置内に付着したガラス微粒子を取り去ることを通常行っている。しかしながら、このような単純な清掃作業だけでは、装置の隙間に入り込んだり、または装置に密着したガラス微粒子を完全に除去することはできない。
またこの種反応容器としては、ガラス原料の加水分解反応によって、例えばSiCl4+2H2O→SiO2+4HClのような反応により生成するHClに対し消耗の少ない耐酸性金属材料を用いるが、スス母材製造を中止し時間が経過すると基材表面が結露し、金属水和物を生成し、製造を再開するとこの金属水和物は加熱されて金属酸化物となり、基材から例えば母材中に混入し、ひいては光ファイバの伝送特性に影響するという問題もあった。
スス母材内への水和物等の異物混入を防ぐ先行技術としては特開平8−217480号公報(文献1)がある。ここでは反応容器の材質をニッケル(Ni)若しくはNi基合金に限定し、非稼働時の管理方法として不活性ガスまたは清浄空気(クリーンエア:CAと略記)を反応容器内に導入している。この方法によれば、非稼働時の結露を防止し、製造中の母材中への金属微粒子の混入を防止できる。
しかし、文献1の方法はCAジェネレーター(CAG)などの大掛かり且つ高価な装置が必要となる。またこの方法では、スス母材の作製後に、装置内に付着する余剰ガラス微粒子を取り除くことは難しい。
<発明の開示>
本発明は下記[1]〜[11]の構成を採用することにより、上記課題を解決する。
[1]反応容器内においてガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、ガラス微粒子堆積開始前に、該反応容器内の気体を吸引排気するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[2]上記[1]の方法において、前記吸引排気は反応容器からの距離xが500mmの位置における排気管内と排気管外との圧力差が49Pa以上となるように行うガラス微粒子堆積体の製造方法。
[3]上記[1]の方法において、前記吸引排気を1分以上実施するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[4]上記[1]の方法において、該装置非稼働時にガラス微粒子合成用バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[5]上記[4]の方法において、前記パージガスに不活性ガスを用いるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[6]上記[5]の方法において、前記パージガスがN2であるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[7]上記[1]の方法において、該装置非稼働時にCAを装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[8]反応容器内においてガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、該装置非稼働時にCAを装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[9]上記[8]の方法において、クリーン度が0.3μm以上の大きさを有する異物が1,000個/CF以下となるCAを装置内へ導入するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[10]上記[8]の方法において、装置内圧力と装置外圧力との差が10Pa以上となる装置内圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[11]上記[7]の方法において、該装置非稼働時に前記バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[12]反応容器内においてガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、該装置非稼働時に前記バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[13]上記[12]の方法において、前記パージガスに不活性ガスを用いるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[14]上記[13]の方法において、前記パージガスがN2であるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[15]上記[12]の方法において、該装置非稼働時にCAを装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
<発明を実施するための最良の形態>
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1〜図5において共通する符号は同じ部材を意味し、図1中の太い矢印は運動方向を示す。図1は本発明の一実施形態で用いる装置を模式的に示す概略図であり、上蓋5のついた上煙突2及び下煙突3を有する反応容器1内に、コア又はコア及びクラッドを有するガラスロッド6両端にダミーロッド7,8を接続してなる出発材ロッド9が支持棒4により回転及び上下方向に可動自在に設けられている。該出発ロッド9を回転させつつ上下方向に往復運動させながら、バーナー11,12及び13から火炎中に形成されるガラス微粒子を出発ロッド9に向けて噴出することにより出発ロッドの径方向にスス母材14を形成していく。15,16及び17はガラス原料ガス,燃料ガス,助燃性ガス及び不活性ガス等を供給するガス供給ライン、18,19及び20はMFCである。反応容器1には排気口21も設けられ、排気系は排気管22,ファン22及び25余剰空気取り入れ口25を有してなり、反応容器からの距離xの位置に排気管内圧力測定用の圧力計23が設けられている。
本発明においては、OVD法によりスス母材を作製する工程の前後にて、すなわち該装置を稼働させる前後の非稼働時に、装置内に残留するガラス微粒子をほぼ完全に取り除くこと、かつ該装置非稼働時にバーナー、ガス供給ラインへ混入する異物を低減することにより前記課題を解決するものであり、具体的には下記(1)、(2)の手段を採用した。
(1)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間に1回以上、装置内を閉塞した状態しておき、装置内に存在するエア(ガス)を吸い込む排気管の排気量を上げて、装置内に付着するガラス微粒子を吸い出す。またこの作業により反応容器内に落下するガラス微粒子を清掃道具を用いて取り去る。これにより、次バッチの稼働時にガラス微粒子堆積工程においてスス母材内に混入する異物を減少させることができる。
また、排気量を上げる際に反応容器から距離xが500mmの位置における排気管内圧力と排気管外(反応容器が置かれた室内)の圧力との圧力差が49Pa(約5mmH2O)以上となるように設定することで、効率的に装置内のガラス微粒子を取り除くことができる。
また、前記吸引排気を少なくとも1分以上実施することで効率的に装置内の異物を取り除くことができる。
(2)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間にバーナーの各ガス供給ラインに1m/分以上の流速でパージガスを流す。
本発明においては上記(1)のように排気量を上げて吸引排気することにより、装置の隙間から流入するエア量が増加し、装置内に流れるエアの流速が上がるため、図3に破線矢印で示すように反応容器1や上煙突2等の装置内に付着しているガラス微粒子26,27を効率的に取り除くことができる。
排気量を上げる具体的手段としては図1及び図4に示すように排気管22下流部に接続しているファン24の回転数を上げる、もしくは排気管22下流部に接続している余剰空気取入れ口25の開口面積Aを減少させる。ただし、図1及び図4において排気管下流構造は必要最低限のもののみを模式的に示している。また、図1においてバーナーへのガス供給ラインは単純化して模式的に示してある。
ところで、ガラス微粒子を合成しているバーナー自体についても、ガラス微粒子の付着と混入の問題がある。すなわち、バーナーの先端から燃焼ガスとガラス原料ガスを同時噴射するが、その同時噴射したものの一部は該バーナーの径方向に拡散し、該バーナーの出口付近の先端にガラス微粒子として付着する。また、該バーナーの出口付近で外気の巻き込みによりガラス微粒子を内部に混入させてしまうことがある。バーナー内に付着又は混入したガラス微粒子をそのままにしておくと、次回の母材合成中に混入していたガラス微粒子が該バーナー内から飛びだし多孔質ガラス母材表面に付着し、この場合も火炎中で合成され直ちに堆積したガラス微粒子とは付着の仕方が異なるため、透明ガラス化時にやはり気泡生成の原因となる。さらに付着していたガラス微粒子が燃焼用ガスの熱により該バーナー内で透明ガラス化してしまい、該バーナー自体が使用不可となる場合すらある。
そこで、本発明においては、上記(2)のように、非稼働時にパージガスを1m/分以上の流速で流すことにより、バーナーの各ガス供給ライン内に混入する異物を低減することができる。
なお、図1では煩雑になるのを避けるために模式的に各バーナーにガス供給ラインを1本のみ示してあるが、MFCはガラス原料ガス(SiCl4)、燃料ガス(H2)助燃性ガス(O2)、不活性ガス(アルゴン)、パージ用ガス(N2)といった各ガス供給ラインの上流側に各個に設置されており、各ガス流量を個別に制御するものである。例えば、図5は本発明の一実施態様における一つのバーナーへのガス供給ラインを説明する図であり、ガス供給タンク28〜32からの各ガスはガス供給ライン33〜53及び47′〜53′を経てバーナー61に導入されるが、各ガス供給ライン47〜53にはマスフローコントーラー(MFC)54〜60が取り付けられており、各MFCはそれぞれ最大流量が異なっている。また、各ガス供給ライン33〜52には図示のようにバルブ62が取付けられており、このバルブを切り換えることにより非稼働時には各ライン47〜53にパージ用ガス(図示の例ではN2)を流すことができる。このときのパージガス流量を1m/分以上の流速で管理することにより、各ライン47′〜53′に約0.17m/s以上の流速となるガスが流れ、ガス供給ライン47′〜53′にバーナー61側から異物が混入することを防止できる。また、バーナー61に付着した異物ガラス微粒子(以下、異物と略記)を吹き飛ばす効果も得られる。
このときのパージガスの種類としては不活性ガスが好ましく、中でもN2を用いるとコストの点で有利である。
なお、上記した(1)と(2)の手段を併用することも、当然本発明に含まれるものである。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。図6は本発明の他の実施形態で用いる装置を模式的に示す概略図であり、図7は図6の装置を上方より見た平面図でである。この実施形態では、CAが反応容器内に導入される点を除けば、先の実施形態と同様に構成されている。従って、同一箇所および同一部位には同一符号を付して説明は省略する。
この実施形態では、反応容器1はその上煙突2に、CA導入管102を有した上蓋105がつけられ、CAが外部より容器内部に導入されるようになっている。CA導入管102は、図7に示すように支持棒4を貫通させるため上蓋105の中心に設けられた支持棒挿入用穴107の周囲に形成した複数のCA導入口108に接続装備されている。この実施形態では、4本のCA導入管102が接続されている。
本発明においては、OVD法によりスス母材を作製する工程の前後にて、すなわち該装置を稼働させる前後の非稼働時に、装置内に残留するガラス微粒子をほぼ完全に取り除くこと、かつ該装置非稼働時にバーナーに付着したり、ガス供給ラインへ混入する異物を低減すること、かつ外気の装置内への混入を防ぐことにより前記課題を解決するものであり、具体的には下記(1)、(2)、(3)の手段を採用した。
(1)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間に1回以上、装置内を閉塞した状態にしておき、装置内に存在するエア(ガス)を吸い込む排気管の排気量を上げて、装置内に付着するガラス微粒子を吸い出す。またこの作業により反応容器内に落下するガラス微粒子を装置外へ除去する。これにより、次バッチの稼働時にガラス微粒子堆積工程においてスス母材内に混入する異物(ダスト:金属、金属酸化物、ガラスカス)を減少させることができる。
また、排気量を上げる際に反応容器から距離xが500mmの位置における排気管内圧力と排気管外圧力との圧力差(排気管の内と外)が49Pa(約5mmH2O)以上となるように設定することで、効率的に装置内のガラス微粒子を取り除くことができる。
(2)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間にバーナーの各ガス供給ラインに1m/分以上の流速でパージガスを流す。
(3)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間に、CAを装置内に導入し、かつ装置内圧力が装置外圧力に比べて陽圧となるように管理することで外気中の異物が装置内へ進入することを防ぐことができる。
また、装置内へ導入するCAのクリーン度は0.3μm以上の大きさを有すダスト数が1000個/CF以下であり、装置内の圧力は装置内圧力−装置外圧力=10Pa以上とすることで、装置内への外気混入低減効果が高まる。
本発明においては上記(1)のように排気量を上げて吸引排気することにより、装置の隙間から流入するエア量が増加し、装置内に流れるエアの流速が上がるため、先の図3において破線矢印で示すように反応容器1や上煙突2等の装置内に付着しているガラス微粒子26,27を効率的に取り除くことができる。
また、上記(2)のように非稼動時にパージガスを1m/分以上の流速で流すことにより、バーナーの各ガス供給ライン内に混入する異物を低減することができる。
また、外気中の異物数が多い場合は、装置の非稼動時において外気中の異物が装置内へ進入し、さらにはスス母材の作製時に進入した異物がスス母材中へ混入する問題が生じうる。
そこで、本発明においては上記(3)のように、非稼動時において、装置内へCAを導入し、装置内を大気圧力に比べて陽圧に管理することで、大気中に存在する異物がスス母材へ混入することを防ぐ。
なお、上記した(1)と(2)と(3)の手段を併用することも、当然本発明に含まれるものである。
なお、ここで、ガラス微粒子堆積開始前とは、ガラス微粒子の堆積を行っていない非稼動時を含む。特にガラス微粒子堆積開始直前が好ましい。
また、異物は、ガラス微粒子堆積開始前に、反応容器内に浮遊、付着するものであり、例えば反応容器などの装置から析出する金属、金属酸化物や、ガラス微粒子などの異物を指すものとする。
さらにまた、装置内に存在する気体を吸引排気する際、反応容器内に付着した異物を、反応容器内を所定時間以上負圧にして剥ぎ取り、排気して除去するようにするとよい。
また、吸引排気により、下煙突、反応容器の下部、(排気管の回り)など装置下部に落下した異物を装置外に除去するのが望ましい。この吸引排気とは、掃除機での吸引あるいは前述したような負圧処理によるものとする。
<実施例>
〈実施例1〉
図1に示すような、Niで構成された反応容器1(内径310mm)と上煙突2(内径300mm)及び下煙突3(内径300mm)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行った。
上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する穴(内径55mm)を有する上蓋5を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部のダミーロッド7には遮熱用の石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13(いずれも直径30mm、間隔150mm)には原料となるSiCl4:4SLM(スタンダードリットル/分)をそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。図2にバーナー11の噴出口断面を模式的に示す。本実施例ではバーナー12及び13の噴出口断面も同じである。
ガラス微粒子の堆積中の排気管内圧力は距離xが500mmの位置における圧力差(以下、圧力差の測定はいずれもx=500mmで行った)で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべく、この作業を繰り返し、最終的に外径200mmのスス母材となった時点で、スス母材を装置から取り外した。
その後、装置内の清掃を行った。清掃中は反応容器1に設置している排気管21の内圧を圧力差で98.1Pa(約10mmH2O)に管理し、図3に示すように反応容器1や上煙突2内に付着しているガラス微粒子26,27を排気口22に吸い込ませた。また上煙突2から反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機を用いて取り除いた。その2時間後となる次のスス母材の作製開始直前にも排気管内圧を圧力差で147.1Pa(約15mmH2O)になるよう制御し、排気口から吸い出す排気量を上げた。その結果、前回の清掃で取り除くことができなかったガラス微粒子が吸い出された。また反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機で取り除いた。
その後、図1に示す装置を用いて再びガラス微粒子の堆積を行った。上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する穴(内径55mm)を有する上蓋5を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部ダミーロッド7には遮熱用に石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13には原料となるSiCl4:4SLMをそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。ガラス微粒子の堆積中は排気管内圧力を圧力差で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべくこの作業を繰り返し、外径200mmが得られた。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させた後、ファイバ化を行った。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで1回と非常に良好であった。
なお、上記のスクリーニング試験とは製品出荷前に行う光ファイバの強度試験であり、通常海底ケーブル用光ファイバでは光ファイバ長手方向で2%の引き伸び率となるように荷重(1.8〜2.2kgf)を与え低強度箇所は出荷前に切断しておく。この試験によりファイバ断線が多くなると、検査頻度や接続箇所が多くなり、最終的な光ファイバコストが断線の殆どない場合に比較して何倍にも跳ね上がることになる。
〈実施例2〉
実施例1と同様に図1の装置を使用し、出発ロッド、堆積条件等スス母材堆積条件を実施例1と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材は装置から取り外した。
その後、バーナーのガス供給ラインにおいて各MFCの最大流量の30%(流速3m/分)となる流量を設定してN2を各ラインに流しながら、清掃を行った。
清掃終了から2時間後に、図1の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等スス母材堆積条件を実施例1と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、ガラス直径93mm、コアロッド直径33mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで2回と良好であった。
〈実施例3〉
図6に示すような、Niで構成された反応容器1(内径310mm)と上煙突2(内径300mm)及び下煙突3(内径300mm)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行った。
上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する支持棒挿入用穴107(内径55mm)とCA導入管102を有する上蓋105を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部のダミーロッド7には遮熱用の石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13には原料となるSiCl4:4SLMをそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。
ガラス微粒子の堆積中の排気管内圧力は距離xが500mmの位置における圧力差で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべく、この作業を繰り返し、最終的に外径200mmのスス母材となった時点で、スス母材を装置から取り外し、装置内の清掃を行った。
清掃後、反応容器1に設置している排気管21の内圧を圧力差で98.1Pa(約10mmH2O)になるよう10分間管理し、図3に示すように反応容器1や上煙突2内に付着しているガラス微粒子26,27を排気口22に吸い込ませた。また上煙突2から反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機を用いて取り除いた。その後は装置内の圧力を装置外圧力と同じ値に管理した。また、次のスス母材の作製開始直前には排気管21内圧力を圧力差で147.1Pa(約15mmH2O)になるよう10分間制御し、排気口22から吸い出す排気量を上げた。その結果、前回の清掃で取り除くことができなかったガラス微粒子がさらに吸い出された。また反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機で取り除いた。
その後、図6に示す装置を用いて再びガラス微粒子の堆積を行った。上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する支持棒挿入用穴107(内径55mm)を有する上蓋105を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部ダミーロッド7には遮熱用に石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13には原料となるSiCl4:4SLMをそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。ガラス微粒子の堆積中は排気管内圧力を圧力差で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス化後の直径で93mm)にするべくこの作業を繰り返し、外径200mmのスス母材が得られた。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させた後、ファイバ化を行った。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで1回と非常に良好であった。
〈実施例4〉
実施例3と同様に図6の構成により、出発ロッド、堆積条件等ガラス微粒子堆積条件を実施例3と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を装置から取り外した。
その後、バーナーのガス供給ラインにおいて各MFCの最大流量の30%となる流量(流速で3m/分)を設定してN2を各ラインに流しながら、清掃を行った。
清掃後も同様のN2パージを継続した。
清掃終了から2時間後に、図6の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、直径93mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで2回と良好であった。
〈実施例5〉
実施例3と同様に図6の構成により、出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を装置から取り外し、装置内を清掃した。
清掃後、装置内圧力を装置外圧力との差で60Paとなるように装置内へ15m3/分のCA(0.3μm以上の大きさを有する異物が10個/CF)を装置内へ導入し、2時間管理した。
その後、図6の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、直径93mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで2回と良好であった。
〈比較例1〉
実施例1と同様に図1の装置を使用し、出発ロッド、堆積条件等すべて実施例1と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材は装置から取り外した。
その後、装置内の清掃を行ったが、清掃中は反応容器に設置している排気管22の内圧を圧力差で0Paに管理し、排気を全く行わなかった。また、バーナー11,12及び13の各ガス供給ライン15,16及び17にはMFCの最大流量の2%の流量(流速で0.2m/分)となるN2を流した。
清掃直後、図1の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例1と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、ガラス直径93mm、コアロッド直径33mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで15回もあった。
なお、本比較例1では清掃直後に再度堆積を行ったが、清掃終了から2時間の間装置をそのままにし次の堆積を行った場合も本比較例1と同様の結果であった。
〈比較例2〉
実施例3と同様に図6の構成により、出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材は装置から取り外した。
その後、装置内の清掃を行ったが、清掃中は反応容器に設置している排気管22の内圧を圧力差で0Paに管理し、排気を全く行わなかった。また、バーナー11,12及び13の各ガス供給ライン15,16及び17にはMFCの最大流量の2%の流量(流速で0.2m/分)となるN2を流した。清掃後、装置内へCAの導入は行わず、装置内圧力と装置害圧力との圧力差は0Paであった。
清掃直後、図6の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、ガラス直径93mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで15回もあった。
なお、本比較例2では清掃直後に再度ガラス微粒子堆積を行ったが、清掃終了から2時間の間装置内を装置外と同じ圧力に管理した後、次のガラス微粒子の堆積を行った場合はスクリーング試験の際に断線する回数は100kmで20回という結果であった。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2001年06月15日出願の日本特許出願(特願2001−181778)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
<産業上の利用可能性>
以上説明のとおり、本発明によれば安価な装置コストで、OVD法により製造するスス母材への異物混入を防止できて、線引き工程におけるファイバの断線なく光伝送特性の高い光ファイバを得ることのできるスス母材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施形態を模式的に示す概略図である。
図2は、本発明の実施例1乃至5及び比較例1,2で用いたバーナーの断面と流すガスを説明する概略図である。
図3は、本発明において、排気圧を上げて装置内に付着したガラス微粒子を吸引排気する工程の概略説明図である。
図4は、本発明の排気管下流の構成の一具体例を説明する斜視図である。
図5は、本発明に係る1本のバーナーのガス供給ライン上流側の一実施態様を説明する模式図である。
図6は、本発明の他の実施形態を模式的に示す概略図である。
図7は、図6における反応容器の上蓋側より見た平面図である。
なお、図中の符号、1は反応容器、2は上煙突、3は下煙突、4は支持棒、5は上蓋、6はガラスロッド、7及び8はダミーロッド、9は出発ロッド、10は石英板、11,12及び13はバーナー、14はスス母材、15,16及び17はガス供給ライン、18,19及び20はマスフローコントローラー(以下MFCと略記)、21は排気口、22は排気管、23は排気管内圧力測定用圧力計、24はファン、25は余剰空気取入れ口、26は上煙突内に付着したガラス微粒子、27は反応容器内に付着したガラス微粒子、28乃至32はガス供給タンク、33乃至53はガス供給ライン、47′乃至53′はガス供給ライン、54乃至60はMFC、61はバーナー、62はバルブ、102はCA導入管、105は上蓋、107は支持棒挿入用穴、108はCA導入口、Aは開口面積、xは排気管内圧力測定位置(反応容器からの距離)
本発明はOVD法(外付法)によるガラス微粒子堆積体(スス母材)の製造方法の改良に関し、ガラス微粒子堆積体中に混入する異物数を低減し、伝送特性の向上した光ファイバを得ることのできるガラス微粒子堆積体の製造方法に関する。
<背景技術>
光ファイバ母材の製法の一つとしてOVD法(外付法)がある。これはH2等の燃料ガス及びO2等の助燃性ガスを導入したガラス微粒子合成用バーナー(バーナー)に形成される火炎中にガラス原料となるSiCl4やGeCl4及び不活性ガス等を流し、火炎中での加水分解反応や酸化反応により生成するSiO2やGeO2等のガラス微粒子を、自らの中心軸を回転軸として回転する出発ロッドとバーナを相対的に移動させながら径方向に堆積させ、該出発ロッド外周にスス母材を形成させる方法である。形成されたスス母材は高温加熱により透明ガラス化され、光ファイバ用ガラス母材とし、これを線引きして光ファイバを得る。
ところで、バーナー火炎中で生成したガラス微粒子はそのすべてが、堆積体として堆積するわけではなく、その一部は反応容器内に浮遊し、これらの浮遊ガラス微粒子は反応容器内壁に付着して付着層を形成する。付着層がある程度厚くなると、ここから付着ガラス層が剥がれて落下し、飛散した粒子が製造中のスス母材の表面に付着することがある。この粒子はバーナー火炎中で合成されたガラス微粒子とは付着の仕方が異なるため、透明ガラス化時にガラス体中に気泡を生じる原因となりやすい。
そこで、ガラス微粒子の堆積終了後には装置内を清掃して、装置内に付着したガラス微粒子を取り去ることを通常行っている。しかしながら、このような単純な清掃作業だけでは、装置の隙間に入り込んだり、または装置に密着したガラス微粒子を完全に除去することはできない。
またこの種反応容器としては、ガラス原料の加水分解反応によって、例えばSiCl4+2H2O→SiO2+4HClのような反応により生成するHClに対し消耗の少ない耐酸性金属材料を用いるが、スス母材製造を中止し時間が経過すると基材表面が結露し、金属水和物を生成し、製造を再開するとこの金属水和物は加熱されて金属酸化物となり、基材から例えば母材中に混入し、ひいては光ファイバの伝送特性に影響するという問題もあった。
スス母材内への水和物等の異物混入を防ぐ先行技術としては特開平8−217480号公報(文献1)がある。ここでは反応容器の材質をニッケル(Ni)若しくはNi基合金に限定し、非稼働時の管理方法として不活性ガスまたは清浄空気(クリーンエア:CAと略記)を反応容器内に導入している。この方法によれば、非稼働時の結露を防止し、製造中の母材中への金属微粒子の混入を防止できる。
しかし、文献1の方法はCAジェネレーター(CAG)などの大掛かり且つ高価な装置が必要となる。またこの方法では、スス母材の作製後に、装置内に付着する余剰ガラス微粒子を取り除くことは難しい。
<発明の開示>
本発明は下記[1]〜[11]の構成を採用することにより、上記課題を解決する。
[1]反応容器内においてガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、ガラス微粒子堆積開始前に、該反応容器内の気体を吸引排気するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[2]上記[1]の方法において、前記吸引排気は反応容器からの距離xが500mmの位置における排気管内と排気管外との圧力差が49Pa以上となるように行うガラス微粒子堆積体の製造方法。
[3]上記[1]の方法において、前記吸引排気を1分以上実施するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[4]上記[1]の方法において、該装置非稼働時にガラス微粒子合成用バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[5]上記[4]の方法において、前記パージガスに不活性ガスを用いるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[6]上記[5]の方法において、前記パージガスがN2であるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[7]上記[1]の方法において、該装置非稼働時にCAを装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[8]反応容器内においてガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、該装置非稼働時にCAを装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[9]上記[8]の方法において、クリーン度が0.3μm以上の大きさを有する異物が1,000個/CF以下となるCAを装置内へ導入するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[10]上記[8]の方法において、装置内圧力と装置外圧力との差が10Pa以上となる装置内圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[11]上記[7]の方法において、該装置非稼働時に前記バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[12]反応容器内においてガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、該装置非稼働時に前記バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
[13]上記[12]の方法において、前記パージガスに不活性ガスを用いるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[14]上記[13]の方法において、前記パージガスがN2であるガラス微粒子堆積体の製造方法。
[15]上記[12]の方法において、該装置非稼働時にCAを装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
<発明を実施するための最良の形態>
以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。図1〜図5において共通する符号は同じ部材を意味し、図1中の太い矢印は運動方向を示す。図1は本発明の一実施形態で用いる装置を模式的に示す概略図であり、上蓋5のついた上煙突2及び下煙突3を有する反応容器1内に、コア又はコア及びクラッドを有するガラスロッド6両端にダミーロッド7,8を接続してなる出発材ロッド9が支持棒4により回転及び上下方向に可動自在に設けられている。該出発ロッド9を回転させつつ上下方向に往復運動させながら、バーナー11,12及び13から火炎中に形成されるガラス微粒子を出発ロッド9に向けて噴出することにより出発ロッドの径方向にスス母材14を形成していく。15,16及び17はガラス原料ガス,燃料ガス,助燃性ガス及び不活性ガス等を供給するガス供給ライン、18,19及び20はMFCである。反応容器1には排気口21も設けられ、排気系は排気管22,ファン22及び25余剰空気取り入れ口25を有してなり、反応容器からの距離xの位置に排気管内圧力測定用の圧力計23が設けられている。
本発明においては、OVD法によりスス母材を作製する工程の前後にて、すなわち該装置を稼働させる前後の非稼働時に、装置内に残留するガラス微粒子をほぼ完全に取り除くこと、かつ該装置非稼働時にバーナー、ガス供給ラインへ混入する異物を低減することにより前記課題を解決するものであり、具体的には下記(1)、(2)の手段を採用した。
(1)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間に1回以上、装置内を閉塞した状態しておき、装置内に存在するエア(ガス)を吸い込む排気管の排気量を上げて、装置内に付着するガラス微粒子を吸い出す。またこの作業により反応容器内に落下するガラス微粒子を清掃道具を用いて取り去る。これにより、次バッチの稼働時にガラス微粒子堆積工程においてスス母材内に混入する異物を減少させることができる。
また、排気量を上げる際に反応容器から距離xが500mmの位置における排気管内圧力と排気管外(反応容器が置かれた室内)の圧力との圧力差が49Pa(約5mmH2O)以上となるように設定することで、効率的に装置内のガラス微粒子を取り除くことができる。
また、前記吸引排気を少なくとも1分以上実施することで効率的に装置内の異物を取り除くことができる。
(2)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間にバーナーの各ガス供給ラインに1m/分以上の流速でパージガスを流す。
本発明においては上記(1)のように排気量を上げて吸引排気することにより、装置の隙間から流入するエア量が増加し、装置内に流れるエアの流速が上がるため、図3に破線矢印で示すように反応容器1や上煙突2等の装置内に付着しているガラス微粒子26,27を効率的に取り除くことができる。
排気量を上げる具体的手段としては図1及び図4に示すように排気管22下流部に接続しているファン24の回転数を上げる、もしくは排気管22下流部に接続している余剰空気取入れ口25の開口面積Aを減少させる。ただし、図1及び図4において排気管下流構造は必要最低限のもののみを模式的に示している。また、図1においてバーナーへのガス供給ラインは単純化して模式的に示してある。
ところで、ガラス微粒子を合成しているバーナー自体についても、ガラス微粒子の付着と混入の問題がある。すなわち、バーナーの先端から燃焼ガスとガラス原料ガスを同時噴射するが、その同時噴射したものの一部は該バーナーの径方向に拡散し、該バーナーの出口付近の先端にガラス微粒子として付着する。また、該バーナーの出口付近で外気の巻き込みによりガラス微粒子を内部に混入させてしまうことがある。バーナー内に付着又は混入したガラス微粒子をそのままにしておくと、次回の母材合成中に混入していたガラス微粒子が該バーナー内から飛びだし多孔質ガラス母材表面に付着し、この場合も火炎中で合成され直ちに堆積したガラス微粒子とは付着の仕方が異なるため、透明ガラス化時にやはり気泡生成の原因となる。さらに付着していたガラス微粒子が燃焼用ガスの熱により該バーナー内で透明ガラス化してしまい、該バーナー自体が使用不可となる場合すらある。
そこで、本発明においては、上記(2)のように、非稼働時にパージガスを1m/分以上の流速で流すことにより、バーナーの各ガス供給ライン内に混入する異物を低減することができる。
なお、図1では煩雑になるのを避けるために模式的に各バーナーにガス供給ラインを1本のみ示してあるが、MFCはガラス原料ガス(SiCl4)、燃料ガス(H2)助燃性ガス(O2)、不活性ガス(アルゴン)、パージ用ガス(N2)といった各ガス供給ラインの上流側に各個に設置されており、各ガス流量を個別に制御するものである。例えば、図5は本発明の一実施態様における一つのバーナーへのガス供給ラインを説明する図であり、ガス供給タンク28〜32からの各ガスはガス供給ライン33〜53及び47′〜53′を経てバーナー61に導入されるが、各ガス供給ライン47〜53にはマスフローコントーラー(MFC)54〜60が取り付けられており、各MFCはそれぞれ最大流量が異なっている。また、各ガス供給ライン33〜52には図示のようにバルブ62が取付けられており、このバルブを切り換えることにより非稼働時には各ライン47〜53にパージ用ガス(図示の例ではN2)を流すことができる。このときのパージガス流量を1m/分以上の流速で管理することにより、各ライン47′〜53′に約0.17m/s以上の流速となるガスが流れ、ガス供給ライン47′〜53′にバーナー61側から異物が混入することを防止できる。また、バーナー61に付着した異物ガラス微粒子(以下、異物と略記)を吹き飛ばす効果も得られる。
このときのパージガスの種類としては不活性ガスが好ましく、中でもN2を用いるとコストの点で有利である。
なお、上記した(1)と(2)の手段を併用することも、当然本発明に含まれるものである。
以下、本発明の他の実施形態を説明する。図6は本発明の他の実施形態で用いる装置を模式的に示す概略図であり、図7は図6の装置を上方より見た平面図でである。この実施形態では、CAが反応容器内に導入される点を除けば、先の実施形態と同様に構成されている。従って、同一箇所および同一部位には同一符号を付して説明は省略する。
この実施形態では、反応容器1はその上煙突2に、CA導入管102を有した上蓋105がつけられ、CAが外部より容器内部に導入されるようになっている。CA導入管102は、図7に示すように支持棒4を貫通させるため上蓋105の中心に設けられた支持棒挿入用穴107の周囲に形成した複数のCA導入口108に接続装備されている。この実施形態では、4本のCA導入管102が接続されている。
本発明においては、OVD法によりスス母材を作製する工程の前後にて、すなわち該装置を稼働させる前後の非稼働時に、装置内に残留するガラス微粒子をほぼ完全に取り除くこと、かつ該装置非稼働時にバーナーに付着したり、ガス供給ラインへ混入する異物を低減すること、かつ外気の装置内への混入を防ぐことにより前記課題を解決するものであり、具体的には下記(1)、(2)、(3)の手段を採用した。
(1)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間に1回以上、装置内を閉塞した状態にしておき、装置内に存在するエア(ガス)を吸い込む排気管の排気量を上げて、装置内に付着するガラス微粒子を吸い出す。またこの作業により反応容器内に落下するガラス微粒子を装置外へ除去する。これにより、次バッチの稼働時にガラス微粒子堆積工程においてスス母材内に混入する異物(ダスト:金属、金属酸化物、ガラスカス)を減少させることができる。
また、排気量を上げる際に反応容器から距離xが500mmの位置における排気管内圧力と排気管外圧力との圧力差(排気管の内と外)が49Pa(約5mmH2O)以上となるように設定することで、効率的に装置内のガラス微粒子を取り除くことができる。
(2)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間にバーナーの各ガス供給ラインに1m/分以上の流速でパージガスを流す。
(3)スス母材の作製終了から次のスス母材の作製開始までの間に、CAを装置内に導入し、かつ装置内圧力が装置外圧力に比べて陽圧となるように管理することで外気中の異物が装置内へ進入することを防ぐことができる。
また、装置内へ導入するCAのクリーン度は0.3μm以上の大きさを有すダスト数が1000個/CF以下であり、装置内の圧力は装置内圧力−装置外圧力=10Pa以上とすることで、装置内への外気混入低減効果が高まる。
本発明においては上記(1)のように排気量を上げて吸引排気することにより、装置の隙間から流入するエア量が増加し、装置内に流れるエアの流速が上がるため、先の図3において破線矢印で示すように反応容器1や上煙突2等の装置内に付着しているガラス微粒子26,27を効率的に取り除くことができる。
また、上記(2)のように非稼動時にパージガスを1m/分以上の流速で流すことにより、バーナーの各ガス供給ライン内に混入する異物を低減することができる。
また、外気中の異物数が多い場合は、装置の非稼動時において外気中の異物が装置内へ進入し、さらにはスス母材の作製時に進入した異物がスス母材中へ混入する問題が生じうる。
そこで、本発明においては上記(3)のように、非稼動時において、装置内へCAを導入し、装置内を大気圧力に比べて陽圧に管理することで、大気中に存在する異物がスス母材へ混入することを防ぐ。
なお、上記した(1)と(2)と(3)の手段を併用することも、当然本発明に含まれるものである。
なお、ここで、ガラス微粒子堆積開始前とは、ガラス微粒子の堆積を行っていない非稼動時を含む。特にガラス微粒子堆積開始直前が好ましい。
また、異物は、ガラス微粒子堆積開始前に、反応容器内に浮遊、付着するものであり、例えば反応容器などの装置から析出する金属、金属酸化物や、ガラス微粒子などの異物を指すものとする。
さらにまた、装置内に存在する気体を吸引排気する際、反応容器内に付着した異物を、反応容器内を所定時間以上負圧にして剥ぎ取り、排気して除去するようにするとよい。
また、吸引排気により、下煙突、反応容器の下部、(排気管の回り)など装置下部に落下した異物を装置外に除去するのが望ましい。この吸引排気とは、掃除機での吸引あるいは前述したような負圧処理によるものとする。
<実施例>
〈実施例1〉
図1に示すような、Niで構成された反応容器1(内径310mm)と上煙突2(内径300mm)及び下煙突3(内径300mm)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行った。
上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する穴(内径55mm)を有する上蓋5を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部のダミーロッド7には遮熱用の石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13(いずれも直径30mm、間隔150mm)には原料となるSiCl4:4SLM(スタンダードリットル/分)をそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。図2にバーナー11の噴出口断面を模式的に示す。本実施例ではバーナー12及び13の噴出口断面も同じである。
ガラス微粒子の堆積中の排気管内圧力は距離xが500mmの位置における圧力差(以下、圧力差の測定はいずれもx=500mmで行った)で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべく、この作業を繰り返し、最終的に外径200mmのスス母材となった時点で、スス母材を装置から取り外した。
その後、装置内の清掃を行った。清掃中は反応容器1に設置している排気管21の内圧を圧力差で98.1Pa(約10mmH2O)に管理し、図3に示すように反応容器1や上煙突2内に付着しているガラス微粒子26,27を排気口22に吸い込ませた。また上煙突2から反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機を用いて取り除いた。その2時間後となる次のスス母材の作製開始直前にも排気管内圧を圧力差で147.1Pa(約15mmH2O)になるよう制御し、排気口から吸い出す排気量を上げた。その結果、前回の清掃で取り除くことができなかったガラス微粒子が吸い出された。また反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機で取り除いた。
その後、図1に示す装置を用いて再びガラス微粒子の堆積を行った。上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する穴(内径55mm)を有する上蓋5を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部ダミーロッド7には遮熱用に石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13には原料となるSiCl4:4SLMをそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。ガラス微粒子の堆積中は排気管内圧力を圧力差で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべくこの作業を繰り返し、外径200mmが得られた。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させた後、ファイバ化を行った。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで1回と非常に良好であった。
なお、上記のスクリーニング試験とは製品出荷前に行う光ファイバの強度試験であり、通常海底ケーブル用光ファイバでは光ファイバ長手方向で2%の引き伸び率となるように荷重(1.8〜2.2kgf)を与え低強度箇所は出荷前に切断しておく。この試験によりファイバ断線が多くなると、検査頻度や接続箇所が多くなり、最終的な光ファイバコストが断線の殆どない場合に比較して何倍にも跳ね上がることになる。
〈実施例2〉
実施例1と同様に図1の装置を使用し、出発ロッド、堆積条件等スス母材堆積条件を実施例1と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材は装置から取り外した。
その後、バーナーのガス供給ラインにおいて各MFCの最大流量の30%(流速3m/分)となる流量を設定してN2を各ラインに流しながら、清掃を行った。
清掃終了から2時間後に、図1の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等スス母材堆積条件を実施例1と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、ガラス直径93mm、コアロッド直径33mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで2回と良好であった。
〈実施例3〉
図6に示すような、Niで構成された反応容器1(内径310mm)と上煙突2(内径300mm)及び下煙突3(内径300mm)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行った。
上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する支持棒挿入用穴107(内径55mm)とCA導入管102を有する上蓋105を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部のダミーロッド7には遮熱用の石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13には原料となるSiCl4:4SLMをそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。
ガラス微粒子の堆積中の排気管内圧力は距離xが500mmの位置における圧力差で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべく、この作業を繰り返し、最終的に外径200mmのスス母材となった時点で、スス母材を装置から取り外し、装置内の清掃を行った。
清掃後、反応容器1に設置している排気管21の内圧を圧力差で98.1Pa(約10mmH2O)になるよう10分間管理し、図3に示すように反応容器1や上煙突2内に付着しているガラス微粒子26,27を排気口22に吸い込ませた。また上煙突2から反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機を用いて取り除いた。その後は装置内の圧力を装置外圧力と同じ値に管理した。また、次のスス母材の作製開始直前には排気管21内圧力を圧力差で147.1Pa(約15mmH2O)になるよう10分間制御し、排気口22から吸い出す排気量を上げた。その結果、前回の清掃で取り除くことができなかったガラス微粒子がさらに吸い出された。また反応容器1内に落下したガラス微粒子は掃除機で取り除いた。
その後、図6に示す装置を用いて再びガラス微粒子の堆積を行った。上煙突2上部には支持棒4(外径50mm)を挿入する支持棒挿入用穴107(内径55mm)を有する上蓋105を設置した。コア部及びクラッド部を有する直径30mmのガラスロッド6(500mm)の両側に石英ガラス製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9を作製し、上部ダミーロッド7には遮熱用に石英円板10を取り付けた。出発ロッド9を支持棒4に取付け、40rpmで回転させながら鉛直に設置し、200mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運動させながらバーナー11,12及び13より火炎中に生成するガラス微粒子を噴出して出発ロッド9に順次堆積させ、スス母材14を作製した。
このとき3本のバーナー11,12及び13には原料となるSiCl4:4SLMをそれぞれ供給し、火炎を形成するためのH2:80SLM及びO2:40SLM、さらにシールガスとしてAr:2SLMをバーナー3本にそれぞれに供給した。ガラス微粒子の堆積中は排気管内圧力を圧力差で49Pa(約5mmH2O)になるように制御した。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス化後の直径で93mm)にするべくこの作業を繰り返し、外径200mmのスス母材が得られた。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させた後、ファイバ化を行った。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで1回と非常に良好であった。
〈実施例4〉
実施例3と同様に図6の構成により、出発ロッド、堆積条件等ガラス微粒子堆積条件を実施例3と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を装置から取り外した。
その後、バーナーのガス供給ラインにおいて各MFCの最大流量の30%となる流量(流速で3m/分)を設定してN2を各ラインに流しながら、清掃を行った。
清掃後も同様のN2パージを継続した。
清掃終了から2時間後に、図6の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、直径93mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで2回と良好であった。
〈実施例5〉
実施例3と同様に図6の構成により、出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を装置から取り外し、装置内を清掃した。
清掃後、装置内圧力を装置外圧力との差で60Paとなるように装置内へ15m3/分のCA(0.3μm以上の大きさを有する異物が10個/CF)を装置内へ導入し、2時間管理した。
その後、図6の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、直径93mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで2回と良好であった。
〈比較例1〉
実施例1と同様に図1の装置を使用し、出発ロッド、堆積条件等すべて実施例1と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材は装置から取り外した。
その後、装置内の清掃を行ったが、清掃中は反応容器に設置している排気管22の内圧を圧力差で0Paに管理し、排気を全く行わなかった。また、バーナー11,12及び13の各ガス供給ライン15,16及び17にはMFCの最大流量の2%の流量(流速で0.2m/分)となるN2を流した。
清掃直後、図1の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例1と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、ガラス直径93mm、コアロッド直径33mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで15回もあった。
なお、本比較例1では清掃直後に再度堆積を行ったが、清掃終了から2時間の間装置をそのままにし次の堆積を行った場合も本比較例1と同様の結果であった。
〈比較例2〉
実施例3と同様に図6の構成により、出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして外径200mmのスス母材を得た。このスス母材は装置から取り外した。
その後、装置内の清掃を行ったが、清掃中は反応容器に設置している排気管22の内圧を圧力差で0Paに管理し、排気を全く行わなかった。また、バーナー11,12及び13の各ガス供給ライン15,16及び17にはMFCの最大流量の2%の流量(流速で0.2m/分)となるN2を流した。清掃後、装置内へCAの導入は行わず、装置内圧力と装置害圧力との圧力差は0Paであった。
清掃直後、図6の装置を用いて出発ロッド、堆積条件等すべて実施例3と同様にして再びスス母材を作製し、外径200mmのスス母材を得た。このスス母材を高温加熱して透明ガラス化させ、ガラス直径93mmのガラス体とし、これを線引きして光ファイバを得た。その後のスクリーニング試験の際に断線する回数は100kmで15回もあった。
なお、本比較例2では清掃直後に再度ガラス微粒子堆積を行ったが、清掃終了から2時間の間装置内を装置外と同じ圧力に管理した後、次のガラス微粒子の堆積を行った場合はスクリーング試験の際に断線する回数は100kmで20回という結果であった。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2001年06月15日出願の日本特許出願(特願2001−181778)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
<産業上の利用可能性>
以上説明のとおり、本発明によれば安価な装置コストで、OVD法により製造するスス母材への異物混入を防止できて、線引き工程におけるファイバの断線なく光伝送特性の高い光ファイバを得ることのできるスス母材を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の一実施形態を模式的に示す概略図である。
図2は、本発明の実施例1乃至5及び比較例1,2で用いたバーナーの断面と流すガスを説明する概略図である。
図3は、本発明において、排気圧を上げて装置内に付着したガラス微粒子を吸引排気する工程の概略説明図である。
図4は、本発明の排気管下流の構成の一具体例を説明する斜視図である。
図5は、本発明に係る1本のバーナーのガス供給ライン上流側の一実施態様を説明する模式図である。
図6は、本発明の他の実施形態を模式的に示す概略図である。
図7は、図6における反応容器の上蓋側より見た平面図である。
なお、図中の符号、1は反応容器、2は上煙突、3は下煙突、4は支持棒、5は上蓋、6はガラスロッド、7及び8はダミーロッド、9は出発ロッド、10は石英板、11,12及び13はバーナー、14はスス母材、15,16及び17はガス供給ライン、18,19及び20はマスフローコントローラー(以下MFCと略記)、21は排気口、22は排気管、23は排気管内圧力測定用圧力計、24はファン、25は余剰空気取入れ口、26は上煙突内に付着したガラス微粒子、27は反応容器内に付着したガラス微粒子、28乃至32はガス供給タンク、33乃至53はガス供給ライン、47′乃至53′はガス供給ライン、54乃至60はMFC、61はバーナー、62はバルブ、102はCA導入管、105は上蓋、107は支持棒挿入用穴、108はCA導入口、Aは開口面積、xは排気管内圧力測定位置(反応容器からの距離)
Claims (15)
- 反応容器内でガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法であり、ガラス微粒子堆積開始前に、該反応容器内の気体を吸引排気するガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記吸引排気は、反応容器からの距離xが500mmの位置における排気管内と排気管外との圧力差が49Pa以上となるように行う請求の範囲1記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記吸引排気を1分以上実施する請求の範囲1記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 該装置非稼働時にガラス微粒子合成用バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するようにした請求の範囲1記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記パージガスに不活性ガスを用いる請求の範囲4記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記パージガスがN2である請求の範囲5記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 該装置非稼働時に清浄空気を装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理する請求の範囲1記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 反応容器内でガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、該装置非稼働時に清浄空気を装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
- クリーン度が0.3μm以上の大きさを有する異物が1,000個/CF以下となる清浄空気を装置内へ導入する請求の範囲8記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 装置内圧力と装置外圧力との差が10Pa以上となる装置内圧に管理する請求の範囲8記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 該装置非稼働時に前記バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理する請求の範囲7に記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 反応容器内でガラス微粒子を出発ロッドの外周に堆積させるOVD法において、該装置非稼働時に前記バーナーの各ガス供給ラインに流すパージガスの流量を1m/分以上の流速で管理するガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記パージガスに不活性ガスを用いる請求の範囲12記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 前記パージガスがN2である請求の範囲13記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
- 該装置非稼働時に清浄空気を装置内に導入し、かつ装置内圧力を装置外圧力に比べて陽圧に管理する請求の範囲12記載のガラス微粒子堆積体の製造方法。
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