JP5264369B2 - 光ファイバ母材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高品質の光ファイバ母材を製造するための方法に関する。
一般に、光ファイバ用途のガラス母材の製造は、VAD法(Vapor phase axial deposition method)やOVD法(Outside vapor deposition method)等のスート法で作製されたガラス多孔質母材を焼結し、透明ガラス化する方法であることが知られている。
OVD法によるガラス多孔質母材の製造は、SiClやGeC1などのガラス原料ガスと酸水素ガスをバーナに供給し、両者の加水分解反応により合成されたガラス微粒子をバーナに対向する位置で回転しているターゲット(光ファイバ母材に相当するものであり、多孔質ガラス母材やその出発部材を指す)の外周に付着、堆積させる方法が用いられている。このターゲットとバーナは排気口が設けられたチャンバに囲われており、前記排気口から製造中に発生する燃焼ガスや非付着ガラス微粒子などを排気する構成となっている。
前記チャンバ内は排気引圧による気流が常時形成されており、ターゲットに付着しなかった非付着ガラス微粒子が効率的に排出されるように構成されている。しかしながら、一部のガラス微粒子は排気口から完全には排気されず、チャンバ内壁面に付着したり、チャンバ内を浮遊したりする場合があり、非付着ガラス微粒子としてチャンバ内に残存し、ターゲットに再付着する可能性がある。この非付着ガラス微粒子がターゲットである光ファイバ母材に再付着した場合は、光ファイバ母材中に泡や異物として残り、光ファイバ作製時に強度低下や損失増加などを招くこととなり、光ファイバとしての信頼性を低下させるという問題が発生する。
この問題に対し、以下の特許文献1では、チャンバ内に非付着ガラス微粒子を誘導排出する手段を設けることで、非付着ガラス微粒子の再付着を抑制し、高品質の光ファイバ用ガラス母材の製造が可能であるとしている。
また、以下の特許文献2では、ガラス多孔質母材の堆積成長につれて、チャンバ内の排気引圧を増大させることで、非付着ガラス微粒子の再付着を抑制し、高晶質の光ファイバ用ガラス母材の製造が可能であるとしている。
特開平8−198635号公報 特開平9−124334号公報
前記特許文献1に記載の技術においては、非付着ガラス微粒子の再付着を抑制できるなど、明示されている効果があると想定されるが、装置自体が複雑になってしまうという問題があり、低コスト化に不利な手法である。また、誘導排出の手法を用いたとしても非付着ガラス微粒子の全てを排出することは原理的に不可能な問題がある。更に、堆積成長によりターゲットが太くなった場合は、非付着ガラス微粒子の発生量も増えてしまうので、排気できずに再付着するガラス微粒子も増大するが、その問題に対応する手段は特許文献1には明示されていない。
上述の特許文献2に記載の技術においては、非付着ガラス微粒子の再付着を抑制できるなど、明示されている効果があると想定されるが、仮に高い排気引圧としたとしても、非付着ガラス微粒子の全てを排出することは原理的に不可能である。また、高い排気引圧を設定すると、チャンバ内の気流の制御が困難になるという問題が発生する。更に、ターゲットが堆積成長して太くなった場合は、非付着ガラス微粒子の発生量も増えてしまうので、排気できずに再付着するガラス微粒子も増大するが、その問題に対応する手段は特許文献2には明示されていない。
図4(A)、(B)は、従来技術の多孔質光ファイバ母材の製造方法の一例を示すもので、1はガスバーナ、2はガラス微粒子を含むバーナの炎、3はロッド状のターゲット、4はチャンバ、5はチャンバの排気口を示している。ターゲット3が中心軸周りに回転しながらその外周にガスバーナ1から噴出されるガラス微粒子を付着、堆積させ、更にガスバーナ1がターゲット3の長さ方向に相対的に複数回平行移動することによって多孔質光ファイバ母材を製造することができる。
図4(A)に示す如く多孔質光ファイバ母材の製造方法において、ガラス微粒子の堆積開始時、即ち、デポジション開始時は、ターゲット3の外径が細く、ガスバーナ1から噴出するガラス微粒子を含む炎2がその先端2a側においてターゲット3の外周部を包み込むように当たるため、ターゲット3の前面、即ち、ターゲット3のガスバーナ側で付着せずに跳ね返ってしまうガラス微粒子は少ない。しかし、デポジションが進み、図4(B)に示すデポジション後半においては、ターゲット3が堆積成長してその外径が太くなり、ガスバーナ1から噴出するガラス微粒子を含む炎2をターゲット3が遮るように当たるため、ターゲット3の前面で付着せずに跳ね返ってしまうガラス微粒子の割合が多くなる。
近年、光ファイバの製造コストを低減するため、多孔質光ファイバ母材は大型化される傾向にあり、OVD法で製造する多孔質光ファイバ母材も従来よりもその外径が太くなっている。そのため、デポジションの後半時においてターゲット3の前面で跳ね返る非付着ガラス微粒子が増加する傾向があるとともに、更に太くなったターゲット3が排気の気流を妨げてしまうため、図4に示す製造方法の従来技術においては付着ガラス微粒子を充分に排気しきれずに多孔質光ファイバ母材へのガラス微粒子の再付着を抑制できないという問題があった。
以上の背景から、ガラス母材の大型化、すなわち、ターゲットである光ファイバ母材がバーナから放出される火炎より大きくなった場合は、非付着ガラス微粒子が飛躍的に増大するわけであり、非付着ガラス微粒子の再付着を抑制する手法が必要であった。
本発明は、光ファイバ母材が大型化しても非付着ガラス微粒子の再付着を抑制することができ、高品質の光ファイバ母材を製造できる技術の提供を目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明は、バーナから噴出する酸水素火炎中でガラス微粒子を生成させ、生成させたガラス微粒子を、チャンバ内に設置された回転するターゲットの外周に堆積させて光ファイバ母材を製造する方法において、前記ガラス微粒子の堆積開始時には、前記バーナの方向の延長線を前記ターゲットの中心に向け、前記ターゲットの堆積成長につれて、前記バーナ先端と前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの方向の延長線がなす角を連続的または段階的に変化させながら前記ターゲットを堆積成長させ、前記ターゲットの堆積成長につれて、前記バーナの先端と前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの方向の延長線がなす角を連続的または段階的に変化させる方法として、前記バーナと前記ターゲットの少なくとも一方を移動させ、前記バーナの先端と前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの方向の延長線がなす角をバーナ角度aとし、前記バーナの先端から前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの先端から引いた前記ターゲットの接線がなす角をターゲット接線角度bとした場合、a≦bの関係を維持しながらターゲットを堆積成長させ、前記バーナの方向を前記ターゲットの中心からずらす方向は、前記バーナの酸水素火炎が当たる前記ターゲットの前面の回転方向と等しくすることを特徴とする
本発明において、前記ターゲットの堆積成長とともに前記ターゲットの位置を、前記バーナの先端から離隔する方向に移動させて、前記バーナと前記バーナの酸水素火炎が当たるターゲットの表面との距離が一定になるように位置調節することができる
発明において、前記ターゲットの前面側に前記バーナを対向配置し、前記ターゲットの背面側にチャンバの排気口を配置し、該排気口から排気することによりターゲット側から排気口側に向く排気気流を生じさせながら、ターゲットの堆積成長を行うことができる。
本発明は、ガラス微粒子を噴出するバーナの方向をターゲットの中心から相対的にずらすことを特徴とするOVD法による光ファイバ母材の製造方法である。
従来方法では、堆積効率を上げるためバーナの方向は常にターゲットの中心に向いている手法であった。
しかしながら、本発明者は、バーナの方向をターゲットの中心からずらす手法を採用することにより、跳ね返るガラス微粒子の発生を抑制できること、ターゲットが排気の気流を妨げないこと、非付着ガラス微粒子が排気ロヘ効果的に排気されることを見出した。
その結果、本発明方法はガラス微粒子の再付着を抑制することができ、内部に泡や異物の少ない高品質の光ファイバ母材の製造が可能であることを確立した。
また、本発明者は、デポジションが進みターゲットである光ファイバ母材が太くなった場合に、バーナの火炎がターゲットに当たっている範囲は、バーナの方向がターゲットの中心からずれていても堆積効率はほとんど変化しないことを確認できた。
従って、本発明方法を実施しても、製造時聞や原料の使用量も変わらないことから、本発明方法を適用してもコストアップや生産性の低下に繋がることはない。
以下、本発明に係る光ファイバ母材の製造方法の一例について、図面を参照して詳しく説明するが、本発明が以下に説明する実施形態に制限されるものではないことは勿論である。
図1は本発明に係る光ファイバ母材の製造方法の一実施形態を説明する説明図である。
図1においてチャンバ4の中央にロッド状のターゲット3がその中心軸周りに回転自在に配置され、ターゲット3の側方にバーナ1がその先端部1aをターゲット3の周面の一側に向けて配置されている。この例のバーナ1において先端部1a側に酸水素火炎の噴出口が形成され、この噴出口から、バーナ1に接続された図示略の原料ガス供給源からの原料ガスを含めた酸水素火炎2としてターゲットに向けて噴出できるように構成されている。
なお、図1ではロッド状のターゲット3の部分断面を略示し、その右側方にバーナ1が配置された状態を示している。また、チャンバ4はターゲット3とバーナ1の周囲を覆っているが、ターゲット3の周面のうち、バーナ1が向けられている側をターゲット3の前面3a側とすると、ターゲット3の背面3b側にチャンバ4の排気口5が設けられている。
このチャンバ5の内部には、排気口5からの排気引圧よる排気気流が生成されるようになっており、バーナ1から噴出させた原料ガスを含む酸水素火炎2をターゲット3の周面に噴射してターゲット3を成長させた後、発生する排気ガスと非付着ガラス微粒子を速やかに排気口5から排出できるように構成されている。
チャンバ4の内部では、ターゲット3がその軸周りに回転されながらその外周面にバーナ1から噴出される原料ガスによるガラス微粒子を付着し堆積させ、更に必要に応じてバーナ1がターゲット3の長さ方向に相対的に複数回平行移動することによってターゲット3をその周回りに成長させ、光ファイバ母材(多孔質ガラス母材)を作製することができる。図1においてターゲット3は水平支持された状態に描かれているが、鉛直把持や水平把持、さらに傾斜把持など、任意の向きに把持してチャンバ内に回転自在に設置することが可能であり、本発明ではターゲット3の向きや回転方向を特に制限するものではない。
この例の光ファイバ母材の製造方法においては、バーナ1の方向をターゲット3の中心からずらすことにより、バーナ1の炎2がターゲット3の外周面で跳ね返ることにより生じる非付着ガラス微粒子の発生を抑制し、ターゲット3が排気口5に至るまでの気流を妨げることなく非付着ガラス微粒子が排出口5へ効率的に排気される。
ターゲット3の中心からバーナ1をずらす方向は、バーナ1の酸水素火炎2が当たるターゲット3の前面3aの回転方向と等しくすることが望ましい。これにより、回転によるターゲット3の外表面の移動方向とガスの流れ方向が一致するため、より効率的に非付着ガラス微粒子の排気を行うことが出来る。
また、バーナ1の方向をターゲット3の中心からずらすことにより、バーナ1から噴出するガラス微粒子を含む酸水素火炎2の延出部2a側がターゲット3に遮られることなく、ターゲット3の外周面の片側を包み込むように延出して当たるため、ターゲット3の前面3a側で付着せずに跳ね返るガラス微粒子の発生を抑制できる。また、バーナ1の酸水素火炎2の方向がチャンバ内の排気気流の方向と近くなるため、非付着ガラス微粒子がチャンバ4の内壁面に付着することがなく、非付着ガラス微粒子がチャンバ内を浮遊したりすることがなく、非付着ガラス微粒子を効率的に排気口5から排出できる効果がある。
即ち、図1において酸水素火炎2がターゲット3の前面3a側から上面側に向けて延出部2aとして延長形成され、この延出部2aがターゲット3の前面3aと上面の一部分を覆うように形成され、更にターゲット3の上面側の排気気流4aはこの延長部2aに沿ってターゲット3の外周面に沿って流れ、更に排気口5側に向いて円滑に流動する結果として、非付着ガラス微粒子はターゲット3に再付着すること無く、効率良く排出される。これにより、光ファイバ母材に対する非付着ガラス微粒子の再付着を抑制することができる。
図2は、本発明に係る製造方法を実施する場合のバーナ1とターゲット3の角度関係の一例を説明するための説明図である。
本発明において、バーナ1の先端1a中心からターゲット3の中心Oを結んだ線1Aとバーナ1の方向の延長線m(バーナ1の中心軸線の延長線)がなす角をバーナ角度aとし、バーナ1の先端1a中心からターゲット3の中心Oを結んだ線1Aとバーナ1の先端1aの中心から引いたターゲット3の接線nがなす角をターゲット接線角度bとすると、a≦bの関係にするのが望ましい。即ち、この関係を維持したままターゲット3へのガラス微粒子の堆積成長を行うことが望ましい。
バーナ角度aがターゲット接線角度bよりも大きくなると必然的にターゲット3にバーナ1の酸水素火炎2が当たらなくなってしまい、ガラス微粒子の堆積効率が低下してしまうという問題が発生する。
ターゲット3の外周面にガラス微粒子を付着させてターゲット3を成長させるデポジションの進行によって、ターゲット3の外径は堆積成長で太くなっていくので、ターゲット3の中心Oに対する最適なバーナ角度は逐次変化していくこととなる。従って、ターゲット3の堆積成長につれてバーナ角度を変化させ、ターゲット3が細い時にはバーナ角度aを小さく、ターゲット3が太い時にはバーナ角度aを大きくすることが望ましい。バーナ角度aの変化はターゲット3の堆積成長につれて、連続的に、または段階的に変えても良い。
なお、バーナ1の移動機構については、バーナ1を首振り角度制御する場合は、バーナ1を支持する機構部分に首振り機構を設ければ良く、バーナ1を平行移動あるいはバーナ1の位置移動を行う場合は、バーナ1の支持機構部分にステージなどを設けて移動できる構造を適宜用いれば良い。
図3は、本発明の光ファイバ母材の製造方法における実施形態において、バーナの角度変更方法の一例を示すものである。通常OVD法では、ターゲット3の堆積成長につれてバーナ1とバーナ1の酸水素火炎2が当たるターゲット表面との距離が一定になるようにバーナ1とターゲット3の位置を変化させている。
この位置変化に加え、バーナ1とターゲット3の少なくとも一方を移動させることによって相対的にターゲット3の中心Oに対するバーナ角度aを変化させることが出来る。
例えば、図3(A〉から図3(C)に示すように、ターゲット3がターゲット13の如く太くなるように堆積成長させる場合、ターゲット3の成長とともにターゲット3の位置を図3(A)の矢印Eに示す如く移動させて、バーナ1とバーナ1の酸水素火炎2が当たるターゲット表面との距離が一定になるように位置調節すると同時に、ターゲット3の堆積成長につれてバーナ角度aを段階的にあるいは逐次変化させる方法を採用することができる。
また、図3(B〉から図3(D)に示すように、ターゲット3がターゲット13の如く太くなるように堆積成長させる場合、ターゲット3の成長とともにターゲット3の位置を図3(A)の矢印Eに示す如く移動させて、バーナ1とバーナ1の酸水素火炎2が当たるターゲット表面との距離が一定になるように位置調節すると同時に、ターゲット3の移動軸3c上からバーナ1をターゲット3の回転方向に沿って若干ずらし、ターゲット3の移動によってバーナ角度aを相対的に変化させて酸水素火炎2をターゲット13の外周面に当てる方法などを適宜用いてもよい。
図3(A)から図3(C)に示すバーナ1の方向制御方法、あるいは、図3(B)から図3(D)に示すバーナ1の方向制御方法のいずれの方法を用いても、本発明による効果を得ることができる。即ち、成長中のターゲットが排気の気流を妨げないこと、非付着ガラス微粒子が排気ロ5ヘ効果的に排気されることにより跳ね返るガラス微粒子の発生を抑制でき、その結果、ガラス微粒子の再付着を抑制することができ、内部に泡や異物の少ない高品質の光ファイバ母材の製造が可能となる。
ガラス原料ガスとしてSiClガスを流量5.5〜7.5SLM(L/分)、水素ガスを流量40〜100SLM、酸素ガスを流量15〜40SLM、シールガスとしてアルゴンガスを流量1SLMと設定し、各ガスをバーナに供給し、ターゲットに向けて酸水素火炎を噴出させ、ターゲット表面にガラス微粒子を生成させ、ターゲットを成長させた。出発部材となるターゲットには、外径φ40mmの石英ガラス丸棒を用いた。ターゲットの長手方向に合計10個のバーナを配置して、ターゲット外周にガラス微粒子を複数層堆積させ、φ250×1500mmの多孔質ガラス母材を50本作製した。但し、デポジション開始時のバーナ角度を0゜、デポジション終了時のバーナ角度を0.8×b=21゜となるように、デポジション中にバーナを一定角度変化させて光ファイバ母材を作製した。また、排気口からの排気流速は3.0m/secとした。
以上の製造方法で作製した多孔質ガラス母材を焼結し、透明ガラス化した光ファイバ母材について、表面や内部の泡や異物の数を目視観察でカウントした。その結果、母材1本当たり平均0.6個の発生数であった。また、本手法によるガラス微粒子の堆積効率は平均で54%であった。
「比較例」
光ファイバ母材の製造方法においてデポジション中のバーナ角度を常に0゜にした(バーナの方向を常にターゲットの中心に向けた)以外は先の実施例と同じ条件で多孔質ガラス母材を50本作製した。この方法で作製した多孔質ガラス母材を焼結し、透明ガラス化した光ファイバ母材について、表面や内部の泡や異物の数を目視観察でカウントした。その結果、母材1本当たり平均5.2個であった。また、この方法によるガラス微粒子の堆積効率は平均で55%であった。
先の実施例で示した製造方法は、バーナの方向をターゲットの中心からずらすことにより、ダーゲット前面で付着せずに跳ね返るガラス微粒子の発生を抑制し、かつ非付着ガラス微粒子を効率的に排出できるため、非付着ガラス微粒子の再付着を低減できた。この結果、ファイバ母材の泡や異物の数が、比較例で示した方法と比べて、明らかに少なくなっている。
また、実施例と比較例の堆積効率を対比すると、ガラス微粒子の堆積効率はほとんど変化していないことが確認できた。
以上の結果から、本発明の製造方法を実施することにより、ガラス微粒子の堆積効率を低下させることなく、換言すると、製造効率を低下させることなく、表面や内部に泡や異物の少ない高品質の光ファイバ母材を製造できることが明らかとなった。
図1は本発明に係る製造方法の一例を実施する際のターゲットとバーナ及びチャンバの位置関係を示す構成図。 図2は本発明に係る製造方法の一例を実施する場合のターゲットとバーナの角度位置関係を示す説明図。 図3は本発明に係る製造方法の各例を実施する場合のターゲットとバーナの角度位置関係をターゲットの成長に合わせて示すもので、図3(A)と図3(C)は1つの例においてターゲットの堆積成長開始時の状態とターゲット成長終了時の状態を示す説明図、図3(B)と図3(D)は他の例においてターゲットの堆積成長開始時の状態とターゲット成長終了時の状態を示す説明図。 図4は従来の製造方法の一例を説明するもので、図4(A)は製造初期段階のターゲットとバーナの関係を示す説明図、図4(B)は製造終了時期のターゲットとバーナの関係を示す説明図。
符号の説明
1…バーナ、2…酸水素火炎、3、13…ターゲット、3a…前面、3b…背面、4…チャンバ、4a…排気気流、5…排気口、1A…バーナ先端とターゲット中心を結ぶ線、a…バーナ角度、b…ターゲット接線角度、m…延長線、n…接線。

Claims (3)

  1. バーナから噴出する酸水素火炎中でガラス微粒子を生成させ、生成させたガラス微粒子を、チャンバ内に設置された回転するターゲットの外周に堆積させて光ファイバ母材を製造する方法において、
    前記ガラス微粒子の堆積開始時には、前記バーナの方向の延長線を前記ターゲットの中心に向け、
    前記ターゲットの堆積成長につれて、前記バーナ先端と前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの方向の延長線がなす角を連続的または段階的に変化させながら前記ターゲットを堆積成長させ
    前記ターゲットの堆積成長につれて、前記バーナの先端と前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの方向の延長線がなす角を連続的または段階的に変化させる方法として、前記バーナと前記ターゲットの少なくとも一方を移動させ、
    前記バーナの先端と前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの方向の延長線がなす角をバーナ角度aとし、前記バーナの先端から前記ターゲットの中心を結んだ線と前記バーナの先端から引いた前記ターゲットの接線がなす角をターゲット接線角度bとした場合、a≦bの関係を維持しながらターゲットを堆積成長させ、
    前記バーナの方向を前記ターゲットの中心からずらす方向は、前記バーナの酸水素火炎が当たる前記ターゲットの前面の回転方向と等しくすることを特徴とする光ファイバ母材の製造方法。
  2. 前記ターゲットの堆積成長とともに前記ターゲットの位置を、前記バーナの先端から離隔する方向に移動させて、前記バーナと前記バーナの酸水素火炎が当たるターゲットの表面との距離が一定になるように位置調節することを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材の製造方法。
  3. 前記ターゲットの前面側に前記バーナを対向配置し、前記ターゲットの背面側にチャンバの排気口を配置し、該排気口から排気することによりターゲット側から排気口側に向く排気気流を生じさせながら、ターゲットの堆積成長を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバ母材の製造方法。
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