JP2003073131A - ガラス微粒子堆積体の製造方法 - Google Patents

ガラス微粒子堆積体の製造方法

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JP2003073131A JP2002018685A JP2002018685A JP2003073131A JP 2003073131 A JP2003073131 A JP 2003073131A JP 2002018685 A JP2002018685 A JP 2002018685A JP 2002018685 A JP2002018685 A JP 2002018685A JP 2003073131 A JP2003073131 A JP 2003073131A
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glass
burner
reaction vessel
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particle deposit
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Tomohiro Ishihara
朋浩 石原
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/014Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments made entirely or partially by chemical means, e.g. vapour phase deposition of bulk porous glass either by outside vapour deposition [OVD], or by outside vapour phase oxidation [OVPO] or by vapour axial deposition [VAD]
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OVD法により、異物の混入なくガラス微粒
子堆積体を製造する方法。 【解決手段】反応容器とガラス微粒子合成用バーナーと
の隙間をなくしOVD法により製造する。該バーナーを
出発ロッドや堆積体の径方向に移動せずに堆積する場合
にはバーナーを反応容器に気密に固定する。径方向に移
動しながら堆積する場合には反応容器外に出ているバー
ナーとバーナー取付け部周辺を筒又は伸縮自在な蛇腹管
で覆って堆積する。あるいは、反応容器と排気管との隙
間をなくしOVD法により製造する。反応容器とバーナ
ーを一体形成とする、及び/又は反応容器と排気口を一
体形成とすることにより、ファイバ化した後のスクリー
ニング試験結果の極めて高いガラス微粒子堆積体を製造
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はOVD法(外付法)
によるガラス微粒子堆積体の製造方法の改良に関し、ガ
ラス微粒子堆積体中に混入する異物数を低減し、伝送特
性の向上した光ファイバを得ることのできるガラス微粒
子堆積体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ母材の製法の一つとしてOV
D法(外付法)がある。これは図1に示すように、反応
容器1内においてガラス微粒子合成用バーナー11(図
1の例では11,12および13の3本を使用している
が1本でもよい)の酸水素火炎中にガラス原料となるS
iCl4 やGeCl4 等を流し、火炎中での加水分解反
応や酸化反応により生成するSiO2 やGeO2 等のガ
ラス微粒子を、自らの中心軸を回転軸として回転し上記
バーナーとは相対的に往復運動(トラバース)する出発
ロッド9に対して径方向に堆積させ、該出発ロッド9外
周にガラス微粒子堆積体14を形成させる方法である。
形成されたガラス微粒子堆積体14を高温加熱により透
明ガラス化して光ファイバ用ガラス母材とし、これを線
引きして光ファイバを得る。このガラス微粒子堆積体製
造工程においてガラス微粒子堆積体14中に異物が混入
すると、透明化したガラス体中に気泡が残存する、この
気泡が線引き(ファイバ化)工程での断線の原因とな
る、金属性異物のなどの場合には伝送特性にも影響す
る、等の問題が発生する。
【0003】これに対し、例えば特開平5−11697
9号公報(文献1)、特開平5−116980号公報
(文献2)、特開平8−217480号公報(文献
3)、特開2000−109329号公報(文献4)等
にガラス微粒子堆積体中の異物を低減させる先行技術が
知られている。文献1では出発ロッドに清浄ガスを吹き
つけながらガラス微粒子を堆積させることにより異物混
入を防止する方法、文献2ではガラス微粒子合成用バー
ナーとは別の酸水素バーナーから出発ロッド全長にわた
り火炎を吹きつけながら堆積させる方法が提案されてい
る。文献3では反応容器の材質をニッケル(Ni)若し
くはNi基合金に限定し、非稼働時の管理方法として不
活性ガスまたは清浄空気(クリーンエア:CAと略記)
を反応容器内に導入している。この方法によれば、非稼
働時の結露を防止し、反応容器金属から生成する水和物
を低減し、製造中の母材中への金属微粒子の混入を防止
できるが、CAジェネレーター(CAG)などの大掛か
り且つ高価な装置が必要となる。文献4ではガラス微粒
子堆積体の成長端前方側に設けた前室において出発ロッ
ド表面に不活性ガスまたは清浄空気を吹きつけてから該
出発ロッドにガラス微粒子を堆積させる方法が提案され
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記各文献に提案され
る方法はいずれも有効ではあるが、ガラス微粒子堆積体
内への異物混入の問題が完全に解決されているわけでは
ないのが現状である。そこで、本発明はOVD法による
ガラス微粒子堆積体の製造において、異物混入をさらに
低減してガラス微粒子堆積体を製造できる方法を課題と
するものである。また本発明は、OVD法により効率良
くガラス微粒子堆積体を製造できる方法を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は次の[1] ないし
[15]のいずれかの構成を採用することにより、上記課題
を解決するものである。 [1] ガラス微粒子合成用のバーナー及び排気口を備え
た反応容器内にて該反応容器内に回転及び往復運動自在
に保持された出発ロッドの外周に該バーナーから噴出す
るガラス微粒子を堆積させるOVD法によるガラス微粒
子堆積体製造方法において、該バーナーと該反応容器の
間に隙間がないようにして該バーナーを該ガラス微粒子
堆積体径方向へ移動させることなく堆積することを特徴
とするガラス微粒子堆積体の製造方法。 [2] 上記[1] に記載の方法において、前記反応容器の
バーナー付け部と前記バーナーの隙間をシール材で気密
にシールすることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製
造方法。 [3] 上記[1] に記載の方法において、前記反応容器が
前記バーナーを一体に形成された側壁を有することを特
徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。 [4] 上記[1] ないし[3] のいずれかに記載の方法にお
いて、前記反応容器が排気管と一体に形成された側壁を
有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方
法。 [5] ガラス微粒子合成用のバーナー及び排気口を備え
た反応容器内にて該反応容器内に回転及び往復運動自在
に保持された出発ロッドの外周に該バーナーから噴出す
るガラス微粒子を堆積させるOVD法によるガラス微粒
子堆積体製造方法において、該バーナー外径より大きい
内径を有する筒で該バーナーの該反応容器外部に出てい
る部分及び該反応容器のバーナー取付け部周辺を気密に
覆い、該バーナーをガラス微粒子堆積体の外径変化に対
応させて該ガラス微粒子堆積体径方向に移動させながら
堆積することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方
法。 [6] 上記[5] に記載の方法において、前記筒の軸方向
長さが10mm以上であることを特徴とするガラス微粒
子堆積体の製造方法。 [7] 上記[5] 又は[6] に記載の方法において、前記筒
の材質が石英であることを特徴とするガラス微粒子堆積
体の製造方法。 [8] 上記[5] ないし[7] のいずれかに記載の方法にお
いて、前記筒と前記バーナーの間にOリングを気密に設
置することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方
法。 [9] 上記[5] ないし[8] のいずれかに記載の方法にお
いて、前記反応容器が排気管と一体に形成された側壁を
有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方
法。 [10] ガラス微粒子合成用のバーナー及び排気口を備え
た反応容器内にて該反応容器内に回転及び往復運動自在
に保持された出発ロッドの外周に該バーナーから噴出す
るガラス微粒子を堆積させるOVD法によるガラス微粒
子堆積体製造方法において、該バーナー外径より大きい
内径を有する蛇腹管で該バーナーの該反応容器外部に出
ている部分及び該反応容器のバーナー取付け部周辺を気
密に覆い、該バーナーを該ガラス微粒子堆積体の外径変
化に対応させてガラス微粒子堆積体径方向に移動させな
がら堆積することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製
造方法。 [11] 上記[10]に記載の方法において、前記反応容器が
排気管と一体に形成された側壁を有することを特徴とす
るガラス微粒子堆積体の製造方法。 [12] ガラス微粒子合成用のバーナー及び排気口を備え
た反応容器内にて該反応容器内に回転及び往復運動自在
に保持された出発ロッドの外周に該バーナーから噴出す
るガラス微粒子を堆積させるOVD法によるガラス微粒
子堆積体製造方法において、該排気口は該反応容器を貫
通して外部に突出する排気管に連通しており、該反応容
器の該排気管取付け部と該排気管の間に隙間がないよう
にして堆積することを特徴とするガラス微粒子堆積体の
製造方法。 [13] 上記[12]に記載の方法において、前記反応容器の
排気管取付け部と前記排気管の隙間をシールで気密にシ
ールすることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方
法。 [14] 上記[2] 又は[13]に記載の方法において、前記シ
ール材がガラステープ、アルミテープ、Oリング、アル
ミ板および/又はニッケル板であることを特徴とするガ
ラス微粒子堆積体の製造方法。 [15] 上記[12]に記載の方法において、前記反応容器が
前記排気管を一体に形成された側壁を有することを特徴
とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者らはOVD法により製造
されるガラス微粒子堆積体中への異物混入を更に低減す
る方法を研究した結果、従来の技術においては、反応容
器とガラス微粒子合成用バーナー(以下、単にバーナー
と略記することもある)の取付け部周辺の構造について
考察されているところがないことに気づき、この反応容
器にバーナーを取付けている部分には通常2〜10mm
のクリアランスが設けられているが、このクリアランス
部分からの空気巻き込みを極力遮断することを試みた結
果、異物混入低減に非常に有効であること、さらにガラ
ス微粒子堆積体の堆積速度向上という効果も得られるこ
とを見いだし、本発明に到達した。
【0007】以下、図面を参照して本発明を具体的に説
明するが、図1〜図8において共通する符号は同じ部分
であることを意味する。 (1) バーナーと出発ロッド(少なくともコア又はコアと
クラッドからなるガラスロッドを有する)の相対的運動
が略鉛直方向のみである場合、すなわちバーナーを出発
ロッドに対して出発ロッド及びガラス微粒子堆積体の径
方向(水平方向)に移動させることなくガラス微粒子堆
積体を形成する場合には、出発ロッドを鉛直方向に往復
運動させ、反応容器のバーナー取付け部(穴)とバーナ
ー外周の隙間(クリアランス)を何らかの手段でなくし
てバーナーと反応容器の間を気密にし、外気の巻き込み
なくガラス微粒子を堆積させる。
【0008】図1は本発明の一実施態様を示す概略説明
図である。反応容器1の上下にはその内部が反応容器と
連通している上煙突2及び下煙突3(閉鎖管)が設けて
あり、上煙突2上部は支持棒4を挿入する穴のある上蓋
5が設置され、コア又はコアとクラッドを有してなるガ
ラスロッド6の両端にダミーロッド7,8を接続してな
る出発ロッド9や、これにガラス微粒子堆積体を形成し
てなる母材を反応容器から出し入れできるようにしてあ
る。また上部のダミーロッド7には熱を遮断し上蓋の支
持棒4の取付け穴部分からの異物落下等を遮断する目的
で石英円板10を取り付けてある。反応容器にはガラス
微粒子合成用バーナー11,12及び13が、反応容器
1のバーナー取付け部(穴)15,16及び17を介し
て各バーナーの先端が反応容器内でガラス微粒子を噴出
して出発ロッド9外周にガラス微粒子堆積体14を形成
できるように取付けてある。18,19及び20は各バ
ーナーに供給されるガスのラインを模式的に示してい
る。また、反応容器1には排気口21が設けられ、堆積
されなかった余剰のガラス微粒子が排気と共に排出され
るようにしてある。22は排気管、23は圧力計、24
は排気手段を示し、矢印は移動方向を示す。
【0009】本発明においては、図2の(A)に示すよ
うに各バーナー11、12及び13の外周とバーナー取
付け部(穴)15,16及び17の隙間(クリアラン
ス)15′、16′及び17′をガラステープ、アルミ
テープ、アルミ板、Ni板などをシール材25として用
いてシールすることにより各バーナー11、12及び1
3を反応容器1に気密に固定する。ガラステープを用い
たシールは金属発塵がない点で好ましい。また図2の
(B)に示すように金属板25a及びシール材テープ2
5bを用いて固定することも好ましい実施の態様であ
る。なお、反応容器の材質としては例えば石英、Ni、
Ni基合金等、バーナーの材質としては例えば石英、N
i、Ni基合金等を挙げることができる。
【0010】バーナーを反応容器に気密に固定する手段
として、さらに好ましくはバーナーを反応容器の一部と
一体化した構造にすることが挙げられる。アルミ板、N
i板等を用いてシールしても、やはり金属からの発塵の
可能性があり、一体成形のものではこれをを防ぐことが
できるためである。図3は本発明に係るバーナー一体型
反応容器26の一実施態様を説明する概略斜視図であ
り、バーナー11,12及び13を一体に形成されたバ
ーナー一体型側壁27と、排気口21(及び排気管2
2)を一体形成された排気口一体型側壁28が骨格部2
9に気密に取付けられる構成となっている。その他の部
分は図1と同様にしてガラス微粒子堆積体を形成でき
る。
【0011】このようなバーナー一体型反応容器の反応
容器及びバーナー材質としては、固定型の場合と同様に
石英、Ni、Ni基合金等が挙げられる。
【0012】ところで、OVD法の一手段として、ガラ
ス微粒子堆積体の外径が大きくなるのに対応して堆積面
とバーナーの噴出口の距離を調整する目的でバーナーを
ガラス微粒子堆積体の径方向(水平方向)に移動させな
がら堆積してゆく方法がある。このような場合には前記
(1) のように反応容器にバーナーを固定することはでき
ないので、(2) 反応容器のバーナー取付け部周辺とバー
ナーの反応容器から外部に出ている部分を別の管または
伸縮自在の蛇腹管で囲い込む、という手段を採用する。
【0013】図4は本発明に係る筒で囲うタイプの反応
容器の一実施態様を示す部分説明図であり、(A)は概
略断面図、(B)は部分側面図である。各バーナー1
1,12及び13はスライド装置30により出発ロッド
やガラス微粒子堆積体の径方向に移動可能となってい
る。各バーナー11,12及び13の外周を筒31,3
2及び33で覆い、筒31,32及び33の端部は反応
容器1の外壁に密接する形状に加工されている。このと
き、各筒31,32及び33の長さLを10mm以上と
することで、外気が混入しにくくなることが実験により
確認された。10mm未満ではこの効果を得難く、また
長さの上限値は特に限定されるところはないが、設備や
バーナーのサイズ及びコストを考慮すると500mm程
度までで十分である。好ましくは200〜300mm程
度である。また、筒の材質を石英とすることで筒からの
発塵(金属系異物の発生)を防ぐことができる。各筒3
1,32及び33とバーナー11,12及び13との間
に図示のようにOリング34,35及び36を設置する
と、さらに外気が混入しにくい。またOリング34,3
5及び36と各バーナー11,12及び13及びOリン
グ34,35及び36と筒31,32及び33の隙間部
にはゼリー状の隙間埋め剤を塗り付けると気密性が更に
向上し好ましい。なお、反応容器、バーナーの材質とし
ては石英,Ni、Ni基合金等が好ましい。
【0014】図5は本発明に係る蛇腹管で囲うタイプの
反応容器の一実施態様を示す部分説明図であり、(A)
は概略断面図、(B)は部分側面図である。各バーナー
11,12及び13はスライド装置30により出発ロッ
ドやガラス微粒子堆積体の径方向に移動可能となってい
る。各バーナー11,12及び13の外周を蛇腹管3
7,38及び39で覆い、蛇腹管37,38及び39の
端部は反応容器1の外壁に密接する形状に加工されてお
り、蛇腹管の場合にはバーナー周りの隙間を完全に密閉
することができる。伸縮自在の蛇腹管としては、例えば
テフロン(登録商標)系樹脂やガラス繊維等の耐熱性に
優れた材質を用いる。なお、反応容器、バーナーの材質
としては石英,Ni、Ni基合金等が好ましい。
【0015】ところで、本発明に従い反応容器にバーナ
ーを気密に固定して堆積する場合には、バーナーを移動
させる場合よりガラスの堆積速度が向上することが判明
した。同じサイズのガラス微粒子堆積体をバーナーの移
動の有無以外は同じ条件で作成すると過程すると、固定
して行う場合は移動する場合より約20%堆積速度が向
上する。この理由としては、以下のように推察した。ガ
ラス堆積初期の堆積ターゲットとなる部分が細いときに
は、バーナーが出発材ガラスロッドから離れていると堆
積面上の火炎温度が下がり、堆積ガラスの嵩密度が下が
るため、早くガラスが太径化する。このターゲット太径
化効果で初期収率が上がる。一方、ガラス微粒子堆積体
がある程度太径化してしまうと、バーナーとガラスロッ
ド間距離が近いほうが堆積面上の火炎温度が上がり、サ
ーモホレシス効果によりガラスの堆積収率が上がる。
【0016】さらに本発明者らが検討を進めた結果、O
VD法によりガラス微粒子堆積体を作製する際に、反応
容器内を浮遊するガラス微粒子を吸い取る排気管の周り
の隙間、すなわち該反応容器の排気管取付け部と排気管
の間のクリアランス、を塞ぐことにより、反応容器内へ
の外気の混入を防ぎ、ガラス微粒子堆積体中に混入する
異物数を低減し、且つ外形変動(変形)や割れの少ない
ガラス微粒子堆積体を製造できることにも気づいた。こ
のような排気管周辺からの混入や、排気管取付け部周辺
の具体的構造については、特開平5−116979、特
開平5−116980、特開平8−217480、特開
平2000−109329各号公報のいずれにも記載が
ない。
【0017】本発明において、反応容器の排気管取付け
部周りの隙間を埋める具体的手段は、反応容器バーナー
取付け部とバーナーの間を気密にする手段と同様であ
る。すなわち、図7(A)に示すように、反応容器1の
排気管取付け部40に設けた穴に排気管22を挿入する
タイプの場合には、両者の隙間(クリアランス)40′
をシール材25、例えばガラステープ、アルミテープ、
Al板、Ni板、Oリング等で気密にシールする。この
とき、排気管22と反応容器1とのクリアランス40′
は外径差で2〜10mmであることが好ましい。10m
mを超えるクリアランスとなる場合には、シール材25
の使用量が増えるため、シール材25からの発塵も無視
できなくなるからである。ガラステープを用いたシール
は金属発塵がない点で好ましい。また、図7(B)に示
すように金属板等からなるシール材25aとシールテー
プ等のシール材25bを用いて、反応容器1と排気管2
2を二重に固定することも好ましい実施の態様である。
排気管の材質としては、例えば石英、Ni、Ni基合金
等を挙げることができる。反応容器の材質も同様のもの
が挙げられる。
【0018】さらに、図8に示したように排気管22と
反応容器1を一体に形成した排気管一体型側壁41を、
骨格部29によりバーナー取付け側壁42と組み合わせ
た排気管一体型反応容器43を用いると機密性が向上
し、より好結果を得られる。この理由は、ガラステー
プ、アルミテープ、Al板、Ni板等のシール材からの
発塵を防止できるためである。このような排気管一体型
反応容器の材質としては、石英、Ni、Ni基合金が発
塵しにくい点で好ましいものとして挙げられる。
【0019】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるところはない。
【0020】(実施例1)図1に示すようなNiで構成
された反応容器1(本実施例では内径310mm)1
と、該反応容器1にそれぞれ連通する上及び下煙突2及
び3(本実施例ではそれぞれ内径300mm)を有する
装置を用いてガラス微粒子の堆積を行った。上煙突2上
部には支持棒4(本実施例では外径50mm)を挿入す
る穴(本実施例では内径55mm)を有する上蓋5を設
置した。反応容器1にはガラス微粒子合成用のバーナー
を3本(11,12及び13)設置し、図2(B)に示
すようにバーナー11,12及び13と反応容器1のバ
ーナー取付け部(穴)とのクリアランス15′,16′
及び17′はNi製の板25a,26a及び27aで塞
いでできる限り小さくした後、ガラステープ25b,2
6b及び27bを使って残された隙間を完全に塞いだ。
コア及びクラッド部を有し、直径30mm、長さ500
mmのガラスロッド6の両側に石英製のダミーロッド7
及び8を溶着して出発ロッド9とし、上部のダミーロッ
ド7には遮熱のための石英円板10を取り付けた。支持
棒4で把持した出発ロッド9を反応容器1内部に鉛直に
設置し、40rpmで回転させながら200mm/分の
速度で上下に1100mmトラバース運動させながらガ
ラス微粒子合成用バーナー11,12及び13から生成
するガラス微粒子を順次堆積させてガラス微粒子堆積体
を作製した。直径30mmのバーナー3本(間隔150
mm)11,12及び13には原料となるSiCl4
4SLM(スタンダードリットル/分)、火炎を形成す
るためのH2 :80SLM及びO2 :40SLM、さら
にシールガスとしてAr:2SLMをそれぞれ供給し
た。図6にバーナーの噴出ポート構造と流したガスの種
類を示す。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直
径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべく堆
積を続けて、外径200mmのガラス微粒子堆積体を得
たが、外径変動も±1mmと良好であり、割れも発生し
なかった。このときのガラス微粒子体堆積速度は14.
4g/分であった。得られたガラス微粒子堆積体を高温
加熱して透明ガラス化させた後、常法によりファイバ化
を行った。その後のスクリーニング試験の際に断線する
回数は100kmで1回と非常に良好であった。
【0021】本実施例で行ったスクリーニング試験は、
通常海底ケーブル用ファイバに対し製品出荷前に実施さ
れるファイバの強度試験であって、ファイバの長手方向
で2%の引き伸び率となるような荷重(1.8〜2.2
kgf)をファイバに与えて断線発生部分(低強度箇
所)を事前に切断しておく試験であり、この試験におい
て断線箇所が多くなるほど、検査頻度や接続箇所が多く
なり最終的なファイバコストが何倍にも跳ね上がるた
め、断線が少ないことが重要である。
【0022】実施例1ではバーナーと反応容器とを個別
に組み合わせてガラス微粒子堆積体の作成を行ったが、
図1の反応容器として図3に示したバーナー及び排気口
一体型反応容器を用いてガラス微粒子堆積体の作成を行
っても同様の効果が得られることを確認した。
【0023】(実施例2)実施例1と同様の図1の構成
において、図4(A),(B)に示すように石英製の筒
31,32及び33(本実施例では長さL=300m
m)をバーナー11,12及び13の周りに取り付け、
バーナー11,12及び13外壁と筒31,32及び3
3の内壁の隙間にはOリング34,35及び36を設置
し、さらにOリング34,35及び36外周と筒31,
32及び33内壁の隙間にはシリコン系樹脂を塗り付け
気密にした。コア及びクラッド部を有し、直径30m
m、長さ500mmのガラスロッド6の両側に石英製の
ダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9とし、上
部のダミーロッド7には遮熱のための石英円板10を取
り付けた。支持棒4で把持した出発ロッド9を反応容器
1内部に鉛直に設置し、40rpmで回転させながら2
00mm/分の速度で上下に1100mmトラバース運
動させながらガラス微粒子合成用バーナー11,12及
び13から生成するガラス微粒子を順次堆積させてガラ
ス微粒子堆積体を作成した。バーナーに流すガスの種類
と流量は実施例1と同様に行ったが、ガラス微粒子堆積
体の作成中にはガラス微粒子堆積体14の外径を常時モ
ニターし、モニターした外径変化(増加)に対応してバ
ーナー11,12及び13をスライド装置30によりガ
ラス微粒子堆積体の径方向に反応容器外側へと移動させ
た。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で9
3mm、コアロッド直径33mm)にするべく堆積を続
けて、外径200mmのガラス微粒子堆積体を得たが、
外径変動も±1.5mmと良好であり、割れも発生しな
かった。このときのガラス微粒子体堆積速度は12g/
分であった。得られたガラス微粒子堆積体を高温加熱し
て透明ガラス化させた後、常法によりファイバ化を行っ
た。その後、スクリーニング試験の際に断線する回数は
100kmで2回と良好であった。
【0024】(実施例3)実施例2においてバーナー1
1,12及び13の周りに石英製の筒31,32及び3
3を取付けたが、Oリングは取り付けずに、その他は実
施例2と同様にしてガラス微粒子堆積体を作成した。最
終的に得られたガラス微粒子堆積体(外径200mm)
は外径変動も±2mmと良好であり、スス割れも発生し
なかった。さらにガラス微粒子堆積体を高温加熱して透
明ガラス化させた後、常法によりファイバ化を行った。
その後のスクリーニング試験の際に断線する回数を10
0kmで4回であった。
【0025】(実施例4)実施例1と同様の図1の構成
において、図5に示すように耐熱ゴム製の蛇腹管筒3
7,38及び39(本実施例では長さL=300mm)
をバーナー11,12及び13の周りに気密に取り付け
た。コア及びクラッド部を有し、直径30mm、長さ5
00mmのガラスロッド6の両側に石英製のダミーロッ
ド7及び8を溶着して出発ロッド9とし、上部のダミー
ロッド7には遮熱のための石英円板10を取り付けた。
支持棒4で把持した出発ロッド9を反応容器1内部に鉛
直に設置し、40rpmで回転させながら200mm/
分の速度で上下に1100mmトラバース運動させなが
らガラス微粒子合成用バーナー11,12及び13から
生成するガラス微粒子を順次堆積させてガラス微粒子堆
積体を作成した。バーナーに流すガスの種類と流量は実
施例1と同様に行ったが、ガラス微粒子堆積体の作成中
にはガラス微粒子堆積体14の外径を常時モニターし、
モニターした外径変化(増加)に対応してバーナー1
1,12及び13をスライド装置30によりガラス微粒
子堆積体の径方向に反応容器外側へと移動させた。最終
目標のガラス層厚み30mm(ガラス直径で93mm、
コアロッド直径33mm)にするべく堆積を続けて、外
径200mmのガラス微粒子堆積体を得たが、外径変動
も±1mmと良好であり、割れも発生しなかった。得ら
れたガラス微粒子堆積体を高温加熱して透明ガラス化さ
せた後、常法によりファイバ化を行った。その後のスク
リーニング試験の際に断線する回数は100kmで1回
と非常に良好であった。
【0026】(比較例1)実施例1と同様に図1に示す
ようなNiで構成された反応容器1(本比較例では内径
310mm)と、該反応容器1にそれぞれ連通する上及
び下煙突2及び3(本比較例ではそれぞれ内径300m
m)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行っ
た。上煙突2上部には支持棒4(本比較例では外径50
mm)を挿入する穴(本比較例では内径55mm)を有
する上蓋5を設置した。反応容器1にはガラス微粒子合
成用のバーナーを3本(11,12及び13)設置し、
バーナー11,12及び13と反応容器1のバーナー取
付け部(穴)との隙間(クリアランス)は10mmであ
ったが、バーナー周りには何も設置しなかった。コア及
びクラッド部を有し、直径30mm、長さ500mmの
ガラスロッド6の両側に石英製のダミーロッド7及び8
を溶着して出発ロッド9とし、上部のダミーロッド7に
は遮熱のための石英円板10を取り付けた。支持棒4で
把持した出発ロッド9を反応容器1内部に鉛直に設置
し、40rpmで回転させながら200mm/分の速度
で上下に1100mmトラバース運動させながらガラス
微粒子合成用バーナー11,12及び13から生成する
ガラス微粒子を順次堆積させてガラス微粒子堆積体を作
成した。直径30mmのバーナー3本(間隔150m
m)11,12及び13に流したガスの種類と流量は実
施例1と同様にし、最終目標のガラス層厚み30mm
(ガラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)に
するべく堆積を続けて、外径200mmのガラス微粒子
堆積体を得た。得られたガラス微粒子堆積体は外径変動
が±5mmと大きく、スス割れも発生し、次工程に付す
ことができない不良品であった。
【0027】(実施例5)図1に示すようなNiで構成
された反応容器1(本実施例では内径310mm)1
と、該反応容器1にそれぞれ連通する上及び下煙突2及
び3(本実施例ではそれぞれ内径300mm)を有する
装置を用いてガラス微粒子の堆積を行った。上煙突2上
部には支持棒4(本実施例では外径50mm)を挿入す
る穴(本実施例では内径55mm)を有する上蓋5を設
置した。反応容器1にはガラス微粒子合成用のバーナー
を3本(11,12及び13)設置し、図7(B)に示
すように外径φ50mmの排気管22と反応容器1の排
気管取付け部40の穴(穴径φ55mm)とのクリアラ
ンス40′はNi製の板25aでできる限り小さくなる
ように塞ぎ、さらにその上からガラステープ25bで完
全に隙間を塞いだ。コア及びクラッド部を有し、直径3
0mm、長さ500mmのガラスロッド6の両側に石英
製のダミーロッド7及び8を溶着して出発ロッド9と
し、上部のダミーロッド7には遮熱のための石英円板1
0を取り付けた。支持棒4で把持した出発ロッド9を反
応容器1内部に鉛直に設置し、40rpmで回転させな
がら200mm/分の速度で上下に1100mmトラバ
ース運動させながらガラス微粒子合成用バーナー11,
12及び13から生成するガラス微粒子を順次堆積させ
てガラス微粒子堆積体を作成した。直径30mmのバー
ナー3本(間隔150mm)11,12及び13には原
料となるSiCl4 :4SLM(スタンダードリットル
/分)、火炎え形成するためのH2 :800SLM及び
2 :40SLM、さらにシールガスとしてAr:2S
LMをそれぞれ供給した。図6にバーナーの噴出ポート
構造と流したガスの種類を示す。最終目標のガラス層厚
み30mm(ガラス直径で93mm、コアロッド直径3
3mm)にするべく堆積を続けて、外径200mmのガ
ラス微粒子堆積体を得たが、その外径変動も±1mmと
良好であり、割れも発生しなかった。このときのガラス
微粒子堆積体の堆積速度は14.4g/分であった。得
られたガラス微粒子堆積体を高温加熱して透明ガラス化
させた後、常法によりファイバ化を行った。その後のス
クリーニング試験の際に断線する回数は100kmで1
回と非常に良好であった。本実施例では排気管と反応容
器とのクリアランスをNi板とガラステープを用いて塞
いだが、Al板、Alテープを用いても同様の効果が得
られることえ確認した。
【0028】(実施例6)図8に示すような排気管一体
型側壁を有する反応容器を用いて、それ以外は図1に示
す構成の装置を用いてガラス微粒子堆積体を作製した。
上煙突2上部には支持棒4(本実施例では外径50m
m)を挿入する穴(本実施例では内径55mm)を有す
る上蓋5を設置した。反応容器1にはガラス微粒子合成
用のバーナーを3本(11、12及び13)設置した。
コア及びクラッド部を有し、直径30mm、長さ500
mmのガラスロッド6の両側に石英製のダミーロッド7
及び8を溶着して出発ロッド9とし、上部のダミーロッ
ド7には遮熱のための石英円板10を取り付けた。支持
棒4で把持した出発ロッド9を反応容器1内部に鉛直に
設置し、40rpmで回転させながら200m/分の速
度で上下に1100mmmトラバース運動させながらガ
ラス微粒子合成用バーナー11,12及び13から生成
するガラス微粒子を順次堆積させてガラス微粒子堆積体
を作成した。直径30mmのバーナー3本(間隔150
mm)11,12及び13には原料となるSiCl4
4SLM(スタンダードリットル/分)、火炎を形成す
るためのH2 :80slm及びO2 :40SLM、さら
にシールガスとしてAr:2SLMをそれぞれ供給し
た。図6にバーナーの噴出ポート構造と流したガスの種
類を示す。最終目標のガラス層厚み30mm(ガラス直
径で93mm、コアロッド直径33mm)にするべく堆
積を続けて、外径200mmのガラス微粒子堆積体を得
たが、外径変動も±1mmと良好であり、割れも発生し
なかった。このときのガラス微粒子堆積体の堆積速度は
14.4gであった。得られたガラス微粒子堆積体を高
温加熱して透明ガラス化させた後、常法によりファイバ
化を行った。その後のスクリーニング試験の際に断線す
る回数は100kmで0回と極めて良好であった。
【0029】(比較例2)実施例5と同様に図1に示す
ようなNiで構成された反応容器1(本比較例では内径
310mm)と、該反応容器1にそれぞれ連通する上及
び下煙突2及び3(本比較例ではそれぞれ内径300m
m)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行っ
た。上煙突2上部には支持棒4(本比較例では外径50
mm)を挿入する穴(本比較例では内径55mm)を有
する上蓋5を設置した。反応容器1にはガラス微粒子合
成用のバーナーを3本(11,12及び13)設置した
が、排気管22(外径φ50mm)と反応容器の排気管
取付け部40(穴径φ70mm)との隙間40′は外径
差で20mmあったがシールは行わず、そのままにして
おいた。コア及びクラッド部を有し、直径30mm、長
さ500mmのガラスロッド6の両側に石英製のダミー
ロッド7及び8を溶着して出発ロッド9とし、上部のダ
ミーロッド7には遮熱のための石英円板10を取り付け
た。支持棒4で把持した出発ロッド9を反応容器1内部
に鉛直に設置し、40rpmで回転させながら200m
/分の速度で上下に1100mmmトラバース運動させ
ながらガラス微粒子合成用バーナー11,12及び13
から生成するガラス微粒子を順次堆積させてガラス微粒
子堆積体を作成した。直径30mmのバーナー3本(間
隔150mm)11,12及び13には原料となるSi
Cl4 :4SLM(スタンダードリットル/分)、火炎
を形成するためのH2 :80slm及びO2 :40SL
M、さらにシールガスとしてAr:2SLMをそれぞれ
供給した。図6にバーナーの噴出ポート構造と流したガ
スの種類を示す。最終目標のガラス層厚み30mm(ガ
ラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にする
べく堆積を続けて、外径200mmのガラス微粒子堆積
体を得たが、外径変動は±5mmと悪く、スス割れが発
生し、次工程に至り得なかった。
【0030】(比較例3)実施例5と同様に図1に示す
ようなNiで構成された反応容器1(本比較例では内径
310mm)と、該反応容器1にそれぞれ連通する上及
び下煙突2及び3(本比較例ではそれぞれ内径300m
m)を有する装置を用いてガラス微粒子の堆積を行っ
た。上煙突2上部には支持棒4(本比較例では外径50
mm)を挿入する穴(本比較例では内径55mm)を有
する上蓋5を設置した。反応容器1にはガラス微粒子合
成用のバーナーを3本(11,12及び13)設置した
が、排気管22(外径φ50mm)と反応容器の排気管
取付け部40(穴径φ55mm)との隙間40′は外径
差で5mmであったがシールは行わず、そのままにして
おいた。コア及びクラッド部を有し、直径30mm、長
さ500mmのガラスロッド6の両側に石英製のダミー
ロッド7及び8を溶着して出発ロッド9とし、上部のダ
ミーロッド7には遮熱のための石英円板10を取り付け
た。支持棒4で把持した出発ロッド9を反応容器1内部
に鉛直に設置し、40rpmで回転させながら200m
/分の速度で上下に1100mmmトラバース運動させ
ながらガラス微粒子合成用バーナー11,12及び13
から生成するガラス微粒子を順次堆積させてガラス微粒
子堆積体を作成した。直径30mmのバーナー3本(間
隔150mm)11,12及び13には原料となるSi
Cl4 :4SLM(スタンダードリットル/分)、火炎
を形成するためのH2 :80slm及びO2 :40SL
M、さらにシールガスとしてAr:2SLMをそれぞれ
供給した。図6にバーナーの噴出ポート構造と流したガ
スの種類を示す。最終目標のガラス層厚み30mm(ガ
ラス直径で93mm、コアロッド直径33mm)にする
べく堆積を続けて、外径200mmのガラス微粒子堆積
体を得たが、外径変動は±1.5mmとまずまずであ
り、割れも発生しなかった。得られたガラス微粒子堆積
体を高温加熱して透明ガラス化させた後、常法によりフ
ァイバ化を行った。その後のスクリーニング試験の際に
断線する回数は100kmで15回と多かった。
【0031】
【発明の効果】以上説明のとおり、本発明によれば反応
容器のバーナー取付け部( 穴) とバーナーの隙間( クリ
アランス) から外気が混入するのを防ぐことにより、ガ
ラス微粒子堆積体内に混入する異物数を低減し、かつ外
径変動(変形)や割れの少ないガラス微粒子堆積体を製
造することができる。反応容器外部に出ているバーナー
と上記取付け部を筒又は蛇腹管で覆う本発明の方法によ
れば、ガラス微粒子堆積体の外径増加に対応させてバー
ナーをガラス微粒子堆積体径方向に移動しながら堆積す
るOVD法においてもバーナー周辺からの外気混入をほ
ぼ完全に防止できて上記効果を奏する。また、実施例1
と実施例2の堆積速度のデータから明らかなように、本
発明に従いバーナーを反応容器に気密に固定し、径方向
への移動なく堆積する場合には、ガラス微粒子の堆積速
度が向上する効果もある。さらにまた、本発明の反応容
器の排気管取付け部周辺を気密な構造とする方法によれ
ば、ガラス微粒子堆積体内に混入する粒津数を低減し、
かつ外径変動(変形)や割れ発生の少ないガラス微粒子
堆積体を製造することができる。本発明により排気管及
び/又はバーナー一体型反応容器を用いてガラス図堆積
体を製造する場合には実施例6に示したように、ファイ
バ化後のスクリーニング試験における断線が100km
において0回という非常に良好な結果のガラス微粒子堆
積体を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例において用いたOVD法によ
るガラス微粒子堆積体製造装置の概略説明図である。
【図2】 本発明に係るバーナー取付け部とバーナーの
隙間を気密にシールした反応容器の実施態様を説明する
概略部分断面図であり、(A)はシール材で隙間をシー
ルした反応容器、(B)は金属板で隙間をシールし、さ
らにガラステープでシールした反応容器を示す。
【図3】 本発明に係るバーナー一体型反応容器の一実
施態様を説明する概略斜視図であり、各部分の組立前の
状態を示す。
【図4】 本発明に係る可動式バーナーをOリングを介
して筒で覆った反応容器を説明する概略図であり、
(A)は概略断面図、(B)は概略側面図を示す。
【図5】 本発明に係る可動式バーナーを蛇腹管で覆っ
た反応容器の一実施態様を説明する概略図であり、
(A)は概略断面図、(B)は概略側面図を示す。
【図6】 本発明の実施例及び比較例で用いたガラス微
粒子合成用のバーナーの噴出口構造と流すガス種を説明
する概略断面図である。
【図7】 本発明に係る排気管取付け部と排気管の隙間
を気密にシールした反応容器の実施態様を説明する概略
部分断面図であり、(A)はシール材で隙間をシールし
た反応容器、(B)は金属板で隙間をシールし、さらに
ガラステープでシールした反応容器を示す。
【図8】 本発明に係る排気管一体型反応容器の一実施
態様を説明する概略斜視図であり、各部分の組立前の状
態を示す。
【符号の説明】
1 反応容器 2 上煙突 3 下煙突 4 支持棒 5 上蓋 6 ガラスロッド 7及び8 ダミーロッド 9 出発ロッド 10 石英板 11,12及び13 ガラス微粒子合成用のバーナー 14 ガラス微粒子堆積体 15,16及び17 バーナー取付け部 15′,16′及び17′隙間(クリアランス) 18,19及び20 ガスライン 21 排気口 22 排気管 23 圧力計 24 ファン 25,25a及び25b シール材 26 バーナー一体型反応容器 27 バーナー一体型側壁 28 排気口一体型側壁 29 骨格部 30 スライド装置 31,32及び33 筒 34,35及び36 Oリング 37,38及び39 蛇腹管 40 排気管取付け部 40′隙間(クリアランス) 41 排気管一体型側壁 42 バーナー取付け側壁 43 排気管一体型反応容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C03B 37/018 C03B 37/018 C

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス微粒子合成用のバーナー及び排気
    口を備えた反応容器内にて該反応容器内に回転及び往復
    運動自在に保持された出発ロッドの外周に該バーナーか
    ら噴出するガラス微粒子を堆積させるOVD法によるガ
    ラス微粒子堆積体製造方法において、該バーナーと該反
    応容器の間に隙間がないようにして該バーナーを該ガラ
    ス微粒子堆積体径方向へ移動させることなく堆積するこ
    とを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、前記反
    応容器のバーナー取付け部と前記バーナーの隙間をシー
    ル材で気密にシールすることを特徴とするガラス微粒子
    堆積体の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の方法において、前記反
    応容器が前記バーナーを一体に形成された側壁を有する
    ことを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方
    法において、前記反応容器が排気管と一体に形成された
    側壁を有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 ガラス微粒子合成用のバーナー及び排気
    口を備えた反応容器内にて該反応容器内に回転及び往復
    運動自在に保持された出発ロッドの外周に該バーナーか
    ら噴出するガラス微粒子を堆積させるOVD法によるガ
    ラス微粒子堆積体製造方法において、該バーナー外径よ
    り大きい内径を有する筒で該バーナーの該反応容器外部
    に出ている部分及び該反応容器のバーナー取付け部周辺
    を気密に覆い、該バーナーをガラス微粒子堆積体の外径
    変化に対応させて該ガラス微粒子堆積体径方向に移動さ
    せながら堆積することを特徴とするガラス微粒子堆積体
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の方法において、前記筒
    の軸方向長さが10mm以上であることを特徴とするガ
    ラス微粒子堆積体の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項5又は6に記載の方法において、
    前記筒の材質が石英であることを特徴とするガラス微粒
    子堆積体の製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかに記載の方
    法において、前記筒と前記バーナーの間にOリングを気
    密に設置することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれかに記載の方
    法において、前記反応容器が排気管と一体に形成された
    側壁を有することを特徴とするガラス微粒子堆積体の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 ガラス微粒子合成用のバーナー及び排
    気口を備えた反応容器内にて該反応容器内に回転及び往
    復運動自在に保持された出発ロッドの外周に該バーナー
    から噴出するガラス微粒子を堆積させるOVD法による
    ガラス微粒子堆積体製造方法において、該バーナー外径
    より大きい内径を有する蛇腹管で該バーナーの該反応容
    器外部に出ている部分及び該反応容器のバーナー取付け
    部周辺を気密に覆い、該バーナーを該ガラス微粒子堆積
    体の外径変化に対応させてガラス微粒子堆積体径方向に
    移動させながら堆積することを特徴とするガラス微粒子
    堆積体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項10に記載の方法において、前
    記反応容器が排気管と一体に形成された側壁を有するこ
    とを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  12. 【請求項12】 ガラス微粒子合成用のバーナー及び排
    気口を備えた反応容器内にて該反応容器内に回転及び往
    復運動自在に保持された出発ロッドの外周に該バーナー
    から噴出するガラス微粒子を堆積させるOVD法による
    ガラス微粒子堆積体製造方法において、該排気口は該反
    応容器を貫通して外部に突出する排気管に連通してお
    り、該反応容器の該排気管取付け部と該排気管の間に隙
    間がないようにして堆積することを特徴とするガラス微
    粒子堆積体の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項12に記載の方法において、前
    記反応容器の排気管取付け部と前記排気管の隙間をシー
    ルで気密にシールすることを特徴とするガラス微粒子堆
    積体の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項2又は13に記載の方法におい
    て、前記シール材がガラステープ、アルミテープ、Oリ
    ング、アルミ板および/又はニッケル板であることを特
    徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
  15. 【請求項15】 請求項12に記載の方法において、前
    記反応容器が前記排気管を一体に形成された側壁を有す
    ることを特徴とするガラス微粒子堆積体の製造方法。
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