JPWO2002082158A1 - ズームレンズ及びそれを用いた電子スチルカメラ - Google Patents

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Abstract

物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、前記第3レンズ群は、フォーシングのために光軸方向に移動可能であり、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であることを特徴とする。

Description

技術分野
本発明は、ズームレンズ及びそれを用いた電子スチルカメラに関する。さらに詳細には、電子スチルカメラに用いられる高画質のズームレンズ、さらには手振れ補正機能を搭載したズームレンズ、及びそれらのズームレンズを用いた電子スチルカメラに関する。
背景技術
パーソナルコンピュータの進歩・普及と相まって、画像入力装置として、電子スチルカメラが急速に普及している。電子スチルカメラに用いられる固体撮像素子の総画素数は100万画素を超え、最近では、総画素数が300万画素を超える固体撮像素子を搭載した電子スチルカメラも商品化されている。また、動画の他に高画質の静止画像を撮影できる機能を搭載したビデオカメラも商品化されている。
電子スチルカメラとしては多くの形態が考えられるが、その1つの形態としてズーム比が2〜3倍のズームレンズを搭載したコンパクトタイプがある。コンパクトタイプの電子スチルカメラにおいては、持ち運び易さが要望され、この要望に適したズームレンズとして、3群構成のズームレンズが提案されている(例えば、特開平11−52246号公報、特開平11−287953号公報等)。これら3群構成のズームレンズは、物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーを有する第1レンズ群と、正パワーを有する第2レンズ群と、正パワーを有する第3レンズ群とにより構成されている。そして、広角端から望遠端へのズーミングに際しては、第1レンズ群と第2レンズ群との間の空気間隔が単調減少し、第2レンズ群と第3レンズ群との間の空気間隔が単調増加するようになっている。また、フォーカス調整は、第3レンズ群を光軸方向に移動させることによって行われる。ここで、第3レンズ群は、外径の小さい1枚のレンズによって構成されており、小型モータを用いて高速駆動が可能であるため、オートフォーカスに適している。第1レンズ群と第2レンズ群の移動は、円筒カムを用いて行われる。従って、円筒カムを利用して非使用時に3つのレンズ群をすべて固体撮像素子側に寄せて沈胴構成とすることが可能となる。そして、電子スチルカメラにこのようなズームレンズを搭載すれば、非使用時の電子スチルカメラの奥行を薄くすることが可能となる。
固体撮像素子は、画面サイズを同じにしたままで画素数を増大させると、画素ピッチが小さくなり、開口率が低下して、受光感度が低下してしまう。そこで、固体撮像素子の各画素に微小正レンズを設けることにより、実効開口率を向上させて、受光感度の低下を防止するようにされている。この場合、微小正レンズからの出射光の大半を対応する各画素に到達させるためには、各画素に入射する主光線が光軸とほぼ平行となるようにズームレンズを構成する必要がある。すなわち、テレセントリック性を良好にする必要がある。
固体撮像素子は、画素構造によって空間的サンプリングを行うが、この場合に生じる折り返し歪みを除去するために、一般には、ズームレンズと固体撮像素子との間に光学ローパスフィルタを配置して、ズームレンズが形成する画像から高周波成分を除去するようにされている。一般に、光学ローパスフィルタは、水晶板を用いて構成されている。この場合、自然光が水晶板に入射すると水晶の複屈折によって自然光が常光線と異常光線とに分離して平行に出射するという性質が利用されている。
ビデオカメラにおいては、手振れ時の撮影画像の振動を補正するために、手振れ補正機能を搭載したものが商品化されている。手振れ補正方式としては多くの方式が提案されているが、ズームレンズの一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に平行移動させる方式が採用されつつある(例えば、特開平2000−298235号公報)。
また、特開平11−52245号公報には、物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群と、正パワー又は負パワーの第4レンズ群とにより構成され、第3レンズ群を光軸と垂直な方向に平行移動させることによって手振れ補正を行うようにしたズームレンズが開示されている。また、当該公報には、第3レンズ群を平行移動させた場合の偏心像面湾曲と偏心コマ収差を良好に補正できることが開示されている。
手振れ補正機能を導入したズームレンズの設計に関して、木村研一氏らは、「防振光学系への収差論の応用」(第19回光学シンポジウム予稿集、第47ページ〜第50ページ、1994年)の中で偏心3次収差を利用する手法を提案している。また、松居吉哉氏は、「偏心光学系の理論と応用」(光学、第24巻、第12号、第708ページ〜第712ページ、1995年12月)の中で偏心3次収差に関する理論を発表している。
電子スチルカメラの撮影画像を高解像度にするためには、ズームレンズを高解像度にする必要がある。しかし、上記特開平11−287953号公報に開示されたズームレンズは、非点収差性能を見ると、像面湾曲の補正が不足しており、画面全体を高解像度にすることができないという問題点を有している。
電子スチルカメラの非使用時の奥行を薄くするためには、ズームレンズを沈胴構成にすればよいが、3群構成のズームレンズの沈胴時の光学全長(ズームレンズの物体側先端から固体撮像素子の受光面までの距離)を短くするためには、各レンズ群の全長を短くする必要がある。しかし、上記特開平11−52246号公報に開示されたズームレンズは、第2レンズ群に長い空気間隔又は中心厚の厚いレンズが含まれるために第2レンズ群の全長が長く、沈胴構成を採用しても沈胴時の光学全長はそれほど短くならないという問題点を有している。また、沈胴構成とするためには、ズーミングに際して移動する移動鏡筒と、移動鏡筒を保持する固定鏡筒とが必要であるが、沈胴時の光学全長に比べて使用時の光学全長があまりにも長い場合には、固定鏡筒によって移動鏡筒を安定に保持することができないために、一部のレンズ群が偏心し、撮影画像の結像特性の劣化を招くという問題点がある。
また、上記特開平11−52245号公報に開示されたズームレンズは、10枚又は11枚のレンズで構成されており、レンズ枚数が多いためにコスト高になるという問題点を有している。また、当該公報に開示されたズームレンズは、テレセントリック性が良好でない点でも問題がある。
従来のビデオカメラに搭載される固体撮像素子の画素数に比べて、電子スチルカメラに搭載される固体撮像素子の画素数は非常に多いため、ビデオカメラ用の手振れ補正機能を搭載したズームレンズを電子スチルカメラに用いると、手振れ補正しない状態(基本状態)の結像特性に比べて、手振れ補正状態における画像周辺部の結像特性が劣化してしまう。
一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に平行移動させて手振れ補正を行う場合、手振れ補正状態における結像特性を良好なものとするためには、平行移動させるレンズ群の諸収差を限りなく小さくすればよいと考えられる。しかし、そのためには多くのレンズを組み合わせる必要があり、平行移動させるレンズ群が重くなってしまう。そして、平行移動させるレンズ群が重くなると、必要な応答速度を確保するために、駆動力が大きく、外形の大きいアクチュエータを用いる必要があるが、アクチュエータが大型化すると、電子スチルカメラのコンパクト化が困難となってしまう。
発明の開示
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短いズームレンズ、さらには手振れ補正機能を搭載したズームレンズを提供することを目的とする。また、本発明は、これらのズームレンズを用いることにより、解像度が高く、非使用時の奥行が薄い電子スチルカメラ、さらには手振れ補正機能を搭載した電子スチルカメラを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係るズームレンズの第1の構成は、物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、正レンズの第7レンズとを含み、前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、かつ、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、前記第7レンズは、物体側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であるか、又は像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面であり、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズから前記第3レンズ群までの間の空気間隔が拡大し、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であることを特徴とする。
前記本発明のズームレンズの第1の構成においては、撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
2.0<fG2/f<3.0 ……(1)
4.0<fG3/f<7.0 ……(2)
0.02<dL6/fG2<0.1 ……(3)
の各条件式を満足するのが好ましい。
また、この場合には、前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
0.8<f/fG2<1.2 ……(4)
1.6<f/fG2<3.0 ……(5)
の各条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第1の構成においては、前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されているのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第1の構成においては、前記第6レンズと前記第7レンズとが有効径の外側で接触しているのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第1の構成においては、前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第1の構成においては、前記第4レンズの像面側の面が平面であるのが好ましい。
本発明に係るズームレンズの第2の構成は、物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、前記第3レンズ群は、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、前記第2レンズ群は、光軸と垂直な方向に平行移動可能であり、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であり、撮影距離が∞で、望遠端における前記第2レンズ群の倍率をmG2T、撮影距離が∞で、望遠端における前記第3レンズ群の倍率をmG3Tとし、σをσ=(1−mG2T)mG3Tで定義したとき、
1.7<|σ|<2.1 ……(6)
の条件式を満足することを特徴とする。
前記本発明のズームレンズの第2の構成においては、前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、正レンズの第7レンズとを含み、前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、前記第7レンズは、物体側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であるか、又は像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面であり、前記絞りと前記第2レンズ群との間の空気間隔は一定であり、前記絞りの光軸と垂直な方向の位置は固定されているのが好ましい。
また、この場合には、前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されているのが好ましい。
また、この場合には、前記第6レンズと前記第7レンズとが有効径の外側で接触しているのが好ましい。
また、この場合には、前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなるのが好ましい。
また、この場合には、前記第4レンズの像面側の面が平面であるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第2の構成においては、撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
2.2<fG2/f<2.8 ……(7)
4.0<fG3/f<7.0 ……(8)
0.02<dL6/fG2<0.1 ……(9)
の各条件式を満足するのが好ましい。
また、この場合には、前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
0.8<f/fG2<1.2 ……(10)
1.5<f/fG2<3.0 ……(11)
の各条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第2の構成においては、前記第7レンズの屈折率をn、物体側の面の近軸曲率半径をr7F、円錐定数をκ7F、4次非球面係数をD7F、像面側の面の近軸曲率半径をr7R、円錐定数をκ7R、4次非球面係数をD7R、撮影距離が∞のときの望遠端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数1)で表記されるB
−5<B<−15 ……(12)
の条件式を満足するのが好ましい。
Figure 2002082158
本発明に係る電子スチルカメラの第1の構成は、ズームレンズと、固体撮像素子とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして前記本発明のズームレンズの第1の構成を用いることを特徴とする。
前記本発明の電子スチルカメラの第1の構成においては、前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられているのが好ましい。
本発明に係る電子スチルカメラの第2の構成は、一部レンズ群が光軸と垂直な方向に平行移動するズームレンズと、固体撮像素子と、2方向の手振れ角を検出する手振れ検出手段と、前記手振れ検出手段の出力信号に応じて前記平行移動レンズ群を平行移動させるレンズ群駆動手段とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして前記本発明のズームレンズの第2の構成を用いることを特徴とする。
前記本発明の電子スチルカメラの第2の構成においては、前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられているのが好ましい。
前記本発明の電子スチルカメラの第2の構成においては、前記固体撮像素子の中央部に形成される画像を信号処理回路によって画面全体に拡大する電子ズーム手段が搭載されているのが好ましい。
以下、本発明のズームレンズの第1及び第2の構成の作用について説明する。
負パワーの第1レンズ群と正パワーの第2レンズ群とにより構成されるレンズ系は、両者間の空気間隔を変えることにより、レンズ系全体の焦点距離が変化するように構成されている。また、正パワーの第3レンズ群を光軸方向に移動させることにより、フォーカス調整が行われる。第3レンズ群は、テレセントリック性も良好にするので、画素ごとに微小正レンズを設けた固体撮像素子を用いる場合の、広角端における画面周辺部の受光感度の低下を防止することができる。また、第3レンズ群は、小さくて軽く、小型モータを用いて高速駆動が可能であるため、オートフォーカス調整を高速で行うことが可能となる。
第1レンズ群を、負レンズ(第1レンズ)、負レンズ(第2レンズ)、正レンズ(第3レンズ)の3枚のレンズにより構成し、2枚の負レンズの一方の像面側の面を非球面とすることにより、負の歪曲収差の発生を抑制することができる。また、正レンズで正の歪曲収差を発生させることにより、レンズ系全体の広角端における負の歪曲収差を低減することができる。また、第1レンズ又は第2レンズの像面側の面を中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面としているので、第1レンズ又は第2レンズで発生する負の歪曲収差を低減することができる。さらに、第2レンズ群の最も像面側に配置される第7レンズは、物体側の面を中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面とするか、像面側の面を中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面としているので、両面とも球面の場合に比べて、第7レンズで発生する負の歪曲収差を低減することができる。これら3つの作用により、レンズ系全体の広角端における負の歪曲収差の低減が図られている。
非球面の光軸からの高さがhの点における局所曲率半径ρは、下記(数2)によって与えられる。
Figure 2002082158
上記(数2)において、zは非球面上の光軸からの高さがhの点におけるサグ量である。
また、局所曲率は、1/ρによって与えられる。
第2レンズ群を、4枚構成とし、最も物体側に強い正パワーの正レンズを配置し、最も像面側に弱い正パワーの正レンズを配置しているので、第2レンズ群の物体側の主点は物体側に偏る。従って、第1レンズ群と第2レンズ群とが最接近する望遠端において、第1レンズ群の像面側の主点と第2レンズ群の物体側の主点との距離を短くすることができる。その結果、第2レンズ群の合成焦点距離を短くすることができるので、使用時の光学全長が短くなる。
第7レンズの少なくとも一方の面を非球面とすることにより、歪曲収差の低減を図っているが、これは、第6レンズと第7レンズとの間の空気間隔を短縮できる余裕を生み出す。また、第5レンズと第6レンズとを接合することにより、第2レンズ群の全長が短くなる。また、第3レンズ群を、1枚のレンズ又は2枚構成の接合レンズにより構成することにより、第3レンズ群の全長も短くなる。その結果、本発明のズームレンズにおいては、沈胴時の光学全長が短くなる。
第2レンズ群の物体側近傍に絞りが配置されるので、軸上光線の入射高は第4レンズで最大となる。従って、第4レンズの物体側の面を、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加するような非球面とすることにより、レンズ系全体の球面収差の低減を図ることができる。
第2レンズ群を構成する4枚のレンズは相互の偏心公差が非常に厳しくなり易い。第5レンズと第6レンズを接合し、第6レンズと第7レンズとを有効径の外側で接触させることにより、組立時の偏心が少なくなる。また、第4レンズの像面側の面を平面にすれば、第2レンズ群を構成する4枚のレンズを保持する鏡筒に、第5レンズ、第6レンズ及び第7レンズを組み込んだ後に、第4レンズを取り付けることにより、第4レンズを光軸と垂直な方向に位置調整することが容易となり、第2レンズ群内の各レンズの偏心をより小さくすることが可能となる。
本発明のズームレンズにおいては、撮影期間中にカメラが手振れした場合に、第2レンズ群を、光軸と垂直な方向に適切な量だけ平行移動させることにより、手振れ補正時の結像特性をそれほど劣化させることなく、固体撮像素子上に形成される被写体像が移動しないようにすることができる。ここでは、第2レンズ群の平行移動量が0の場合を『基本状態』、第2レンズ群が平行移動した場合を『手振れ補正状態』と呼ぶことにする。
本発明者らは、偏心3次収差を独自に検討し、さらに種々の検討を加えた結果、3群構成のズームレンズに関する手振れ補正の方式として、第2レンズ群を光軸と垂直な方向に平行移動させる方式が有用であることを見出した。
第2レンズ群(平行移動レンズ群)の倍率をmG2、第3レンズ群の倍率をmG3としたとき、第2レンズ群を光軸と垂直な方向にeG2だけ移動させた場合の像偏心量eは、
=(1−mG2)mG3G2 ……(21)
によって表記される。
手振れ補正時の結像特性の劣化を防止するためには、基本状態と手振れ補正状態との間の収差性能の変化を小さくする必要がある。本発明者らは、絞りの中央部を通過する画角の小さい光線を3次収差によって近似することは可能であるが、絞りの周辺部を通過する光線を3次収差によって近似すると近似誤差が大きくなると考え、手振れ補正時の結像特性を良好なものとするためには、絞りの中央部を通過する光線と絞りの周辺部を通過する光線とに分けて考えるべきであるとしている。そして、本発明においては、絞りの周辺部を通過する光線に対しては第2レンズ群(平行移動レンズ群)の平行移動量を小さくし、絞りの中央部を通過する光線に対しては第2レンズ群(平行移動レンズ群)で発生する偏心3次収差を小さくして、手振れ補正状態における結像特性の劣化を抑制している。
第2レンズ群(平行移動レンズ群)の平行移動量を小さくするためには、上記式(21)より、(1−mG2)mG3を大きくするとよいことが分かる。しかし、(1−mG2)mG3が大きくなり過ぎると、手振れ補正時の像を安定に一定の位置に合わせることが困難となる。そこで、本発明においては、第2レンズ群(平行移動レンズ群)の平行移動量を適切な範囲に選んでいる。
本発明者らは、第2レンズ群(平行移動レンズ群)の偏心3次収差を独自に検討した結果、基本状態において結像特性を良好にした上で、手振れ補正状態において絞りの中央部を通過する光線に対して第2レンズ群(平行移動レンズ群)で発生する偏心3次収差を小さくするようにしている。第2レンズ群(平行移動レンズ群)を構成する各面のうち、偏心コマ収差、偏心非点収差が大きくなるのは、第4レンズの物体側の面、第6レンズの像面側の面、第7レンズの非球面を有する面である。この3つの面のうち、第4レンズの物体側の面と第6レンズの像面側の面は、パワー配分を支配し、基本状態における結像特性に支配されるので、パラメータを大きく変えることはできない。しかし、第7レンズの両面は軸上光線に対する入射高が低いので、手振れ補正状態における結像特性を良好なものとするために、第7レンズの非球面を有する面のパラメータはある程度変えることができる。そこで、本発明においては、第2レンズ群(平行移動レンズ群)の偏心コマ収差、偏心非点収差が小さくなるように、第7レンズの非球面を有する面に関して条件を設けている。
次に、上記各条件式について説明する。
上記式(1)は、光学全長を極力短くすると同時に諸収差の発生を抑制するための条件式である。fG2/fが上限を超えると、第2レンズ群の物像間距離(物点から像点までの距離)が長くなるために、使用時の光学全長が長くなってしまう。この場合、第3レンズ群の倍率を小さくすれば光学全長が短くなるが、第3レンズ群のパワーが大きくなるために第3レンズ群で発生する像面湾曲が補正不足になり、この像面湾曲を第1レンズ群と第2レンズ群とで補正することが困難となる。一方、fG2/fが下限を下回ると、光学全長を短くする上では有利であるが、第2レンズ群で発生する球面収差のズーム位置による変化が大きくなり、広角端から望遠端における諸収差をバランス良く補正することが困難となる。
上記式(2)は、固体撮像素子に入射する最大像高における主光線の傾斜角を小さく、すなわち、テレセントリック性を良好にすると共に、像面湾曲を低減するための条件式である。fG3/fが下限を下回ると、テレセントリック性は良好になるが、レンズ系全体の像面湾曲を補正し切れなくなる。一方、fG3/fが上限を超えると、像面湾曲は低減するが、テレセントリック性が不十分となる。
上記式(3)は、第2レンズ群で発生する諸収差をバランス良く補正すると共に、第2レンズ群の全長を短くするための条件式である。dL6/fG2が上限を超えると、第2レンズ群の全長が長くなってしまう。一方、dL6/fG2が下限を下回ると、第6レンズと第7レンズとが周辺部で当接するために、第6レンズの像面側の面の曲率を強く、あるいは、第7レンズの物体側の面の曲率を弱くすることができなくなり、広角端における負の歪曲収差を補正することが困難となる。また、コマ収差、非点収差を補正し切れなくなる。
上記式(4)、(5)は、第2レンズ群で発生する諸収差をバランス良く補正すると共に、使用時のレンズ系全体の光学全長を短くするための条件式である。f/fG2が上限を超える場合又はf/fG2が下限を下回る場合には、第2レンズ群の物体側の主点の物体側への偏りが不十分であるために、第1レンズ群の像面側の主点と第2レンズ群の物体側の主点との間の最小間隔が短くならず、第2レンズ群の合成焦点距離を長くすることになるので、使用時のレンズ系全体の光学全長を短くすることが困難となる。沈胴時の光学全長を短くすることができても、使用時のレンズ系全体の光学全長が長い場合には、使用時に第1レンズ群と第2レンズ群とを安定に保持することができないため、使用時の結像特性を良好にすることが困難となる。また、f/fG2が下限を下回る場合又はf/fG2が上限を超える場合には、第2レンズ群の物体側の主点が物体側に十分に偏るために使用時のレンズ系全体の光学全長の短縮が可能になるが、第4レンズのパワーが過大となるために、第4レンズで発生する球面収差、コマ収差を他のレンズでバランス良く補正することが困難となる。
上記式(6)は、手振れ補正時の結像特性を良好にするための条件式である。|σ|=|(1−mG2T)mG3T|が下限を下回ると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群(平行移動レンズ群)の偏心量が過大となるために、第2レンズ群(平行移動レンズ群)の平行移動による収差の変化が大きくなり、画像周辺部の結像特性が劣化してしまう。一方、|σ|=|(1−mG2T)mG3T|が上限を超えると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な第2レンズ群(平行移動レンズ群)の偏心量が過小となるために、第2レンズ群(平行移動レンズ群)を精度良く平行移動させることが困難となる。その結果、撮影中の画素ずれを十分に小さくすることができないため、手振れ補正時の結像特性を良好にすることが困難となる。
上記式(7)〜(11)は、それぞれ上記式(1)〜(5)と同様である。尚、上記式(1)と上記式(7)とで、下限値、上限値が異なり、また、上記式(5)と上記式(11)とで下限値が異なっている。これは、手振れ補正時の結像性能を良好なものとするためには、基本状態における結像特性に余裕が必要となるので、上記式(7)の数値範囲は上記式(1)の数値範囲よりも狭くなっている。
上記式(12)は、絞りの中央部を通過する画角の小さい光線に対して、第7レンズの非球面に関する円錐定数及び4次非球面係数を規制することにより、手振れ補正時の結像特性の劣化を低減するための条件式である。上記(数1)で定義されているBは、レンズ系全体の望遠端における合成焦点距離が1となるように規格化したレンズ系において、第7レンズの非球面が3次収差に寄与する量を意味している。上記(数1)の右辺の2番目のカッコ内は、両面が非球面の場合の式であるが、一方の面だけが非球面の場合には、前側の2項又は後側の2項のみとなる(偏心が含まれないレンズ系の3次収差については、松居吉哉著の「レンズ設計法」(共立出版、1991年9月20日初版第8刷発行)の第86ページ〜第87ページを参照)。
第7レンズは軸上光線の入射高が低いので、第7レンズの円錐定数、4次非球面係数を変化させても基本状態における球面収差の変化は小さいが、基本状態における非点収差、第2レンズ群(平行移動レンズ群)が平行移動した場合のコマ収差、非点収差は大きく変化する。そこで、第7レンズのいずれかの面を非球面とし、その円錐定数、4次非球面係数を最適に選択することにより、基本状態の結像特性をあまり劣化させないで、手振れ補正状態における第2レンズ群全体の偏心コマ収差と偏心非点収差を小さくしている。
が上記式(12)の下限を下回り又は上限を超えると、第7レンズの非球面によって生じる偏心コマ収差、偏心非点収差が過大又は過小となり、手振れ補正状態における第2レンズ群全体の偏心コマ収差、偏心非点収差が過大となり、手振れ補正状態における結像特性の劣化を補正し切れなくなる。
本発明に係るズームレンズの第3の構成は、物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、両凸レンズの第7レンズとを含み、前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、かつ、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が非球面であり、前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、前記第7レンズの物体側の面又は像面側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径の絶対値が極大値を1つ有する非球面であり、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であることを特徴とする。
前記本発明のズームレンズの第3の構成においては、撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
2.2<fG2/f<2.8 ……(13)
4.0<fG3/f<7.0 ……(14)
0.05<dL6/fG2<0.15 ……(15)
の各条件式を満足するのが好ましい。
また、この場合には、前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
0.9<f/fG2<1.2 ……(16)
1.2<f/fG2<1.7 ……(17)
の各条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第3の構成においては、前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されているのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第3の構成においては、前記第4レンズの像面側の面が平面であるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第3の構成においては、前記第1レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第3の構成においては、前記第2レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率が単調減少し、有効径における局所曲率が負となる非球面であるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第3の構成においては、前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなるのが好ましい。
また、本発明に係るズームレンズの第4の構成は、物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、前記第2レンズ群の最も像面側のレンズは、光軸と垂直な方向に平行移動可能であり、前記第3レンズ群は、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であり、撮影距離が∞で、望遠端における前記平行移動レンズの倍率をmDT、撮影距離が∞で、望遠端における前記第3レンズ群の倍率をmG3Tとしたとき、
0.9<(1−mDT)mG3T<1.3 ……(18)
の条件式を満足することを特徴とする。
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、両凸レンズの第7レンズとを含み、前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が非球面であり、前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、前記第7レンズの物体側の面又は像面側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径の絶対値が極大値を1つ有する非球面であり、前記絞りと前記第2レンズ群との間の空気間隔は一定であり、前記絞りの光軸と垂直な方向の位置は固定されているのが好ましい。
また、この場合には、前記第1レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であるのが好ましい。
また、この場合には、前記第2レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率が単調減少し、有効径における局所曲率が負となる非球面であるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
2.2<fG2/f<2.8 ……(13)
4.0<fG3/f<7.0 ……(14)
0.05<dL6/fG2<0.15 ……(15)
の各条件式を満足するのが好ましい。
また、この場合には、前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
0.9<f/fG2<1.2 ……(16)
1.2<f/fG2<1.7 ……(17)
の各条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、前記第7レンズの屈折率をn、物体側の面の近軸曲率半径をr7F、円錐定数をκ7F、4次非球面係数をD7F、像面側の面の近軸曲率半径をr7R、円錐定数をκ7R、4次非球面係数をD7R、撮影距離が∞のときの望遠端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数3)で表記されるB
−0.7<B<−1.5 ……(19)
の条件式を満足するのが好ましい。
Figure 2002082158
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、前記第7レンズのd線に対するアッベ数をνとしたとき、
ν>50 ……(20)
の条件式を満足するのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されているのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなるのが好ましい。
前記本発明のズームレンズの第4の構成においては、前記第4レンズの像面側の面が平面であるのが好ましい。
本発明に係る電子スチルカメラの第3の構成は、ズームレンズと、固体撮像素子とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして前記本発明のズームレンズの第3の構成を用いることを特徴とする。
前記本発明の電子スチルカメラの第3の構成においては、前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられているのが好ましい。
本発明に係る電子スチルカメラの第4の構成は、一部のレンズが光軸と垂直な方向に平行移動するズームレンズと、固体撮像素子と、2方向の手振れ角を検出する手振れ検出手段と、前記手振れ検出手段の出力信号に応じて前記平行移動レンズを平行移動させるレンズ駆動手段とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして前記本発明のズームレンズの第4の構成を用いることを特徴とする。
前記本発明の電子スチルカメラの第4の構成においては、前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられているのが好ましい。
前記本発明の電子スチルカメラの第4の構成においては、前記固体撮像素子の中央部に形成される画像を信号処理回路によって画面全体に拡大する電子ズーム手段が搭載されているのが好ましい。
以下、本発明のズームレンズの第3及び第4の構成の作用について、前記第1及び第2の構成と異なる点を中心に説明する。
第3及び第4の構成においても、第1レンズ群を、負レンズ(第1レンズ)、負レンズ(第2レンズ)、正レンズ(第3レンズ)の3枚のレンズにより構成し、2枚の負レンズの一方の像面側の面を非球面とすることにより、負の歪曲収差の発生を抑制することができる。また、正レンズで正の歪曲収差を発生させることにより、レンズ系全体の広角端における負の歪曲収差を低減することができる。
第1レンズの像面側の面が非球面の場合には、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面とし、第2レンズの像面側の面が非球面の場合には、中心から離れるにしたがって局所曲率が単調減少し、有効径における局所曲率が負となる非球面としている。共に負レンズである第1レンズと第2レンズの合計4つの面がすべて球面の場合には、入射点が中心から離れるにしたがって屈折力が過剰に強くなるために、広角端において大きな負の歪曲収差が発生するが、いずれかのレンズの像面側の面を上記のような非球面とすることにより、入射点が中心から離れても屈折力が極端に強くならないようにすることができるので、広角端における負の歪曲収差の発生を抑制することができる。
第2レンズ群の平行移動レンズを除く3枚のレンズは相互の偏心公差が厳しくなり易く、特に第4レンズの物体側の面と第6レンズの像面側の面の偏心公差が厳しくなり易い。そこで、第5レンズと第6レンズを接合し、第4レンズの像面側の面を平面にしている。このように第5レンズと第6レンズを接合することにより、この2枚のレンズに関する組立時の偏心が少なくなる。また、第4レンズの像面側の面を平面にすれば、第2レンズ群の平行移動レンズ素子を除く3枚のレンズを保持する鏡筒に、第5レンズと第6レンズとを接合したものを組み込んだ後に、第4レンズを取り付けることにより、第4レンズを光軸と垂直な方向に位置調整することが容易となり、第2レンズ群内の各レンズの偏心をより小さくすることが可能となる。尚、第7レンズは、手振れ補正のために平行移動しても偏心収差が小さくなるように構成されており、偏心公差は非常に緩い。
本発明のズームレンズにおいては、撮影期間中にカメラが手振れした場合に、平行移動レンズ素子を、光軸と垂直な方向に適切な量だけ平行移動させることにより、手振れ補正時の結像特性をそれほど劣化させることなく、固体撮像素子上に形成される被写体像が移動しないようにすることができる。
本発明者らは、偏心3次収差を独自に検討し、さらに種々の検討を加えた結果、3群構成のズームレンズに関する手振れ補正の方式として、第2レンズ群の最も像面側の1枚のレンズを光軸と垂直な方向に平行移動させる方式が有用であることを見出した。
手振れ補正のために光軸と垂直方向に平行移動させるレンズ群を1枚のレンズによって構成することができれば、移動部分が軽くなるので、レンズを平行移動させるアクチュエータとして、駆動力が小さく、外形寸法も小さいものを用いることができる。その結果、電子スチルカメラのコンパクト化を図ることができる。
平行移動レンズの倍率をm、第3レンズ群の倍率をmG3としたとき、平行移動レンズを光軸と垂直な方向にeだけ移動させた場合の像偏心量eは、
=(1−m)mG3 ……(21)
によって表記される。
手振れ補正時の結像特性の劣化を防止するためには、基本状態と手振れ補正状態との間の収差性能の変化を小さくする必要がある。本発明者らは、絞りの中央部を通過する画角の小さい光線を3次収差によって近似することは可能であるが、絞りの周辺部を通過する光線を3次収差によって近似すると近似誤差が大きくなると考え、手振れ補正時の結像特性を良好なものとするためには、絞りの中央部を通過する光線と絞りの周辺部を通過する光線とに分けて考えるべきであるとしている。そして、本発明においては、絞りの周辺部を通過する光線に対しては平行移動レンズの平行移動量を小さくし、平行移動レンズの物体側の面又は像面側の面を所定の条件を満足する非球面とすることにより、絞りの中央部を通過する光線に対しては平行移動レンズで発生する3次偏心コマ収差と3次非点収差を小さくして、手振れ補正状態における結像特性の劣化を抑制している。
平行移動レンズの平行移動量を小さくするためには、上記式(21)より、(1−m)mG3を大きくするとよいことが分かる。しかし、(1−m)mG3が大きくなり過ぎると、手振れ補正時の像を安定に一定の位置に合わせることが困難となる。そこで、本発明においては、平行移動レンズの平行移動量を適切な範囲に選んでいる。
次に、平行移動レンズで発生する3次偏心コマ収差と3次非点収差を小さくするために、平行移動レンズの物体側の面又は像面側の面の少なくとも一方の面を非球面とし、非球面の円錐定数と4次非球面係数に関して条件を設定している。すなわち、平行移動レンズの非球面の中心付近の局所曲率半径に関して、物体側の面が非球面の場合には、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面とし、像面側の面が非球面の場合には、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面としている。これにより、手振れ補正時における平行移動レンズで発生する3次偏心コマ収差と3次偏心非点収差を抑制することができる。
絞りの周辺部を通過する光線は、第6レンズの像面側の面の曲率半径が小さいために、入射点が中心から離れるにしたがって屈折力が過剰となり、この面の周辺部で発生する軸外収差が大きくなり易い。そこで、第7レンズの物体側の面又は像面側の面の非球面に関して、周辺部の屈折力が中域部の屈折力よりも大きくなるようにし、この周辺部の屈折力が第6レンズの像面側の面の周辺部の過剰な屈折力を打ち消すようにしている。これにより、絞りの周辺部を通過する光線に対して平行移動レンズで発生する諸収差が良好に補正される。
以上のことを考慮して、平行移動レンズの非球面は、物体側の面が非球面の場合には、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径が極大値を1つ有する非球面とされており、像面側の面が非球面の場合には、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径が極小値を1つ有する非球面とされている。
撮影距離が∞の場合、広角端から望遠端への変化に対して、第3レンズ群の倍率mG3の変化は非常に小さく、平行移動レンズの倍率mの変化は非常に大きい。手振れ角を同じとすれば、広角端から望遠端への変化に対して、手振れ補正で必要な像偏心量eは単調増加する。総合的に見ると、手振れ角が同じであれば、広角端から望遠端への変化に対して、平行移動レンズの手振れ補正に必要な偏心量は単調増加する。従って、レンズ系全体の合成焦点距離が長くなるほど、手振れぼけが大きくなる。望遠端において実用上問題ないレベルに手振れ補正できれば、他のズーム位置でも実用上問題ないレベルに手振れ補正できる。
1枚のレンズが光軸と垂直な方向に平行移動する場合、画面周辺の一部で目立つ倍率色収差が発生し易い。この問題を解消するためには、平行移動レンズのd線に対するアッベ数を大きくすればよく、平行移動レンズのd線に対するアッベ数は50よりも大きいのが望ましい。
次に、上記各条件式について説明する。
上記式(13)〜(17)は、それぞれ上記式(1)〜(5)と同様である。
上記式(18)は、手振れ補正時の結像特性を良好にするための条件式である。(1−mDT)mG3Tが下限を下回ると、像を所定の量だけ偏心させるのに必要な平行移動レンズの偏心量が過大となるために、平行移動レンズ(第7レンズ)の平行移動による収差の変化が大きくなり、画像周辺部の結像特性が劣化してしまう。一方、(1−mDT)mG3Tが上限を超えると、像を所定量だけ偏心させるのに必要な平行移動レンズ(第7レンズ)の偏心量が過小となるために、平行移動レンズ(第7レンズ)を精度良く平行移動させることが困難となる。その結果、撮影中の画素ずれを十分に小さくすることができないため、手振れ補正時の結像特性を良好にすることが困難となる。
上記式(19)は、上記式(12)と同様である。
が上記式(19)の下限を下回り又は上限を超えると、第7レンズの非球面によって生じる3次偏心コマ収差、3次偏心非点収差が過大又は過小となるために、第7レンズで発生する3次偏心コマ収差、3次偏心非点収差が過大となり、手振れ補正状態における結像特性の劣化を補正し切れなくなる。
上記式(20)は、手振れ補正状態における倍率色収差の発生を抑制するための条件式である。νが上記式(20)を満足しない場合には、手振れ補正のために第7レンズを平行移動させた場合に、画面の一部に目立つ色にじみが発生してしまう。
1枚のレンズが光軸と垂直な方向に平行移動する場合、画面周辺の一部で目立つ倍率色収差が発生し易い。この問題を解消するためには、平行移動レンズ(第7レンズ)のd線に対するアッベ数を大きくするとよく、平行移動レンズ(第7レンズ)のd線に対するアッベ数は、上記式(20)のように、50を超えるのが好ましい。
発明を実施するための最良の形態
以下、実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。
[第1の実施の形態]
図1は本発明の第1の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図1に示すように、本実施の形態におけるズームレンズは、物体側(図1では左側)から像面S側(図1では右側)に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群G1と、絞りAと、正パワーの第2レンズ群G2と、正パワーの第3レンズ群G3とにより構成されており、8枚のレンズを含んでいる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、像面S側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズL1と、像面S側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズL2と、物体側に曲率の強い面を向けた正レンズの第3レンズL3とにより構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に配置された、物体側に凸面を向けた平凸レンズ(正レンズ)の第4レンズL4と、正レンズの第5レンズL5と、負レンズの第6レンズL6と、両凸レンズの第7レンズL7とにより構成されている。ここで、第5レンズL5と第6レンズL6とは接合されている。このように第5レンズL5と第6レンズL6を接合することにより、第2レンズ群G2の全長が短くなると共に、この2枚のレンズに関する組立時の偏心が少なくなる。また、第6レンズL6と第7レンズL7とは、有効径の外側で近接しているが、わずかに離れている。
第3レンズ群G3は、1枚の正レンズの第8レンズL8により構成されている。このように第3レンズ群G3を1枚のレンズにより構成することにより、第3レンズ群G3の全長を短くすることができ、その結果、沈胴時の光学全長を短くすることが可能となる。
第2レンズL2の像面S側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率が単調減少し、有効径における局所曲率が負となるような非球面となっている。共に負レンズである第1レンズL1と第2レンズL2の合計4つの面がすべて球面の場合には、入射点が中心から離れるにしたがって屈折力が過剰に強くなるために、広角端では大きな負の歪曲収差が発生するが、第2レンズL2の像面S側の面を上記のような非球面とすると、入射点が中心から離れても屈折力が極端に強くならないようにすることができるので、広角端における負の歪曲収差の発生を抑制することができる。第4レンズL4の物体側の面は、中心から有効径までの範囲で、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面となっている。第7レンズL7の物体側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径が極大値を1つ有する非球面となっている。第4レンズL4の像面S側の面は平面となっている。このように第4レンズL4の像面S側の面を平面にすれば、第2レンズ群G2の平行移動レンズ素子(第7レンズL7)を除く3枚のレンズを保持する鏡筒に、第5レンズL5と第6レンズL6とを接合したものを組み込んだ後に、第4レンズL4を取り付けることにより、第4レンズL4を光軸と垂直な方向に位置調整することが容易となり、第2レンズ群G2内の各レンズの偏心をより小さくすることが可能となる。尚、第7レンズL7は、手振れ補正のために平行移動しても偏心収差が小さくなるように構成されており、偏心公差は非常に緩い。
ズームレンズの像面S側には、物体側から順に、赤外カットフィルタと、水晶板からなる光学ローパスフィルタと、固体撮像素子とが配置されており、固体撮像素子には保護のためのカバーガラスが取り付けられている。図1においては、赤外カットフィルタ、光学ローパスフィルタ及びカバーガラスが1つの等価な平行平板素子Pとして表されている。ズームレンズによる被写体の像は、固体撮像素子の受光面(像面)S上に形成される。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とは、レンズ系全体の合成焦点距離を可変とするために光軸方向に移動可能であり、第3レンズ群G3は、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能である。絞りAは、第2レンズ群G2と一体となって光軸方向に移動可能である。また、第2レンズ群G2の最も像面S側の第7レンズL7は、手振れ補正のために光軸と垂直な方向に平行移動可能である。尚、第7レンズL7が光軸と垂直な方向に平行移動しても、絞りAは光軸と垂直な方向に平行移動することはない。
この場合、第7レンズL7のd線に対するアッベ数をνとしたとき、
ν>50 ……(20)
の条件式を満足するのが望ましい。
広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空気間隔が縮小すると共に、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間の空は間隔が拡大する。固体撮像素子の受光面(像面)Sを基準として第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を所定の位置に移動させるには、円筒カムが用いられる。
フォーカス調整は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を固定し、第3レンズ群G3だけを光軸方向に移動させることによって行われる。この場合、第3レンズ群G3は、撮影距離が短くなるにしたがって物体側に出ていく。第3レンズ群G3は、1枚のレンズにより構成され、移動する他の機構部品も含めた移動部分が軽いので、第3レンズ群G3を小型でパワーの小さいモータを用いて高速で移動させることが可能である。
手振れ補正のために光軸と垂直な方向に平行移動するレンズは、第7レンズL7の1枚だけであり、第7レンズL7を平行移動させる他の機構部品を含めた移動部分が軽いので、第7レンズ(平行移動レンズ)L7を小型でパワーの小さいアクチュエータを用いて高速で移動させることが可能である。
図1に示したズームレンズを、非使用時に第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3を固体撮像素子側に寄せる沈胴構成にすれば、沈胴時に光学全長を短くすることができる。沈胴構成は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を光軸方向に移動させる円筒カムにカム溝を追加することによって実現することができる。
本実施の形態のズームレンズは、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍となるように構成されている。
本実施の形態のズームレンズにおいては、撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、第2レンズ群G2の合成焦点距離をfG2、第3レンズ群G3の合成焦点距離をfG3、第6レンズL6と第7レンズL7との間の空気間隔をdL6としたとき、
2.2<fG2/f<2.8 ……(13)
4.0<fG3/f<7.0 ……(14)
0.05<dL6/fG2<0.15 ……(15)
の各条件式を満足するのが望ましい。
また、この場合、第4レンズL4の焦点距離をf、第7レンズL7の焦点距離をfとしたとき、
0.9<f/fG2<1.2 ……(16)
1.2<f/fG2<1.7 ……(17)
の各条件式を満足するのが望ましい。
また、本実施の形態のズームレンズにおいては、撮影距離が∞で、望遠端における平行移動レンズ(第7レンズL7)の倍率をmDT、撮影距離が∞で、望遠端における第3レンズ群G3の倍率をmG3Tとしたとき、
0.9<(1−mDT)mG3T<1.3 ……(18)
の条件式を満足するのが望ましい。
また、本実施の形態のズームレンズにおいては、第7レンズL7の屈折率をn、物体側の面の近軸曲率半径をr7F、円錐定数をκ7F、4次非球面係数をD7F、像面S側の面の近軸曲率半径をr7R、円錐定数をκ7R、4次非球面係数をD7R、撮影距離が∞のときの望遠端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数4)で表記されるB
−0.7<B<−1.5 ……(19)
の条件式を満足するのが望ましい。
Figure 2002082158
下記(表1)に、図1に示したズームレンズの具体的数値例を示す。
Figure 2002082158
表中の長さの単位は、すべて[mm]である。上記(表1)において、rはレンズの曲率半径、dは面間隔、n、νはそれぞれレンズのd線に対する屈折率、アッベ数を示している(後述する他の実施の形態についても同様である)。また、*印を付した面は非球面であり、非球面形状は、下記(数5)によって定義される(後述する他の実施の形態についても同様である)。
Figure 2002082158
但し、上記(数5)中、hは光軸からの高さ、zは非球面上の光軸からの高さがhの点におけるサグ量、κは円錐定数、D、E、F、Gはそれぞれ4次、6次、8次、10次の非球面係数を表している。
下記(表2)に、図1に示したズームレンズの非球面係数を示す。
Figure 2002082158
また、下記(表3)に、図1に示したズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)を示す。下記(表3)中、f(mm)、2ωはそれぞれ焦点距離、画角を表している(後述する他の実施の形態についても同様である)。
Figure 2002082158
ここで、撮影距離が∞の場合の広角端の合成焦点距離をf、望遠端の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数6)の関係を満たすfを『中間焦点距離』と呼ぶ。
Figure 2002082158
図2〜図4に、図1に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図2は広角端の場合、図3は中間焦点距離(中間位置)の場合、図4は望遠端の場合である。尚、球面収差図において、実線はd線に対する値、短い破線はF線に対する値、長い破線はC線に対する値をそれぞれ示している。また、非点収差図において、実線はサジタル像面湾曲、破線はメリディオナル像面湾曲をそれぞれ示している(後述する他の実施の形態についても同様である)。
図2〜図4に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図5に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図5は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2の第7レンズL7を光軸と垂直な方向に0.113mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図であり、実線はd線、短い破線はF線、長い破線はC線に対する値を示している。尚、図5においては、メリディオナル平面を、第1レンズ群G1の光軸と平行移動レンズ(第7レンズL7)の光軸とを含む平面としている。
撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合の像偏心量は、第2レンズ群G2の第7レンズL7が光軸と垂直な方向に0.113mmだけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
図5に示す収差性能図から明らかなように、軸上像点における横収差の対称性は良好であることが分かる。また、最大像高の75%の像点における横収差と最大像高の−75%の像点における横収差とを比較すると、いずれも湾曲度が小さく、収差曲線の傾斜がほぼ等しいことから、偏心コマ収差、偏心非点収差が小さいことが分かる。このことは、偏心補正状態であっても十分な結像特性が得られていることを意味している。また、ズームレンズの手振れ角が同じ場合には、レンズ系全体の合成焦点距離が短くなるにしたがって、手振れ補正に必要な第2レンズ群G2の第7レンズL7の平行移動量が減少する。従って、いずれのズーム位置であっても、0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能である。
図1に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、有効画素数が水平1600×垂直1200、画素ピッチが水平3.2μm×垂直3.2μm、有効画面サイズが水平5.12mm×垂直3.84mmのものを用いることができる。また、固体撮像素子として、実効開口率を向上させるために、画素ごとに微小正レンズが設けられているものを用いることもできる。
以上説明したように、図1に示したズームレンズは、ズーム比が3.0倍、広角端における画角が約64°、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
尚、当然のことではあるが、図1に示した構成で、第7レンズL7を光軸と垂直な方向に平行移動させないズームレンズも有用である。レンズユニットを構成する部品の大半を共通にして、第7レンズL7を光軸と垂直な方向に平行移動させるようにしたズームレンズと、第7レンズL7を光軸と垂直な方向に平行移動させないズームレンズを実現することができる。
[第2の実施の形態]
図6は本発明の第2の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図6に示すように、本実施の形態におけるズームレンズは、物体側(図6では左側)から像面S側(図6では右側)に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群G1と、絞りAと、正パワーの第2レンズ群G2と、正パワーの第3レンズ群G3とにより構成されており、8枚のレンズを含んでいる。
図6に示したズームレンズは、上記第1の実施の形態に示したズームレンズと同様の構成であり(図1参照)、第7レンズL7における非球面の設け方のみが異なっている。すなわち、図1に示したズームレンズにおいては、第7レンズL7の物体側の面が非球面であるのに対して、図6に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第7レンズL7の像面S側の面が非球面となっている。具体的には、第7レンズL7の像面S側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径が極小値を1つ有する非球面となっている。
本実施の形態においても、上記式(13)〜(20)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表4)に、図6に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表5)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表6)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図7〜図9に、図6に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図7は広角端の場合、図8は中間位置の場合、図9は望遠端の場合である。
図7〜図9に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図10に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図10は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2の第7レンズL7を光軸と垂直な方向に0.115mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図10に関する条件、定義は上記第1の実施の形態における図5の場合と同様である。
撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合の像偏心量は、第2レンズ群G2の第7レンズL7が光軸と垂直な方向に0.115mmだけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
図10に示す収差性能図から明らかなように、上記第1の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図6に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図6に示したズームレンズは、ズーム比が3.0倍、広角端における画角が約64°で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
[第3の実施の形態]
図11は本発明の第3の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図11に示したズームレンズは、上記第2の実施の形態に示したズームレンズと同様の構成であり(図6参照)、第1レンズ群G1における非球面の設け方のみが異なっている。すなわち、図6に示したズームレンズの第1レンズ群G1においては、第2レンズL2の像面S側の面が非球面であるのに対して、図11に示した本実施の形態のズームレンズの第1レンズ群G1においては、第1レンズL1の像面S側の面が非球面となっている。具体的には、第2レンズL2の像面DS側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径が単調増加する非球面となっている。
本実施の形態においても、上記式(13)〜(20)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表7)に、図11に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表8)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表9)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図12〜図14に、図11に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図12は広角端の場合、図13は中間位置の場合、図14は望遠端の場合である。
図12〜図14に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図15に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図15は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2の第7レンズL7を光軸と垂直な方向に0.115mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図15に関する条件、定義は上記第1の実施の形態における図5の場合と同様である。
撮影距離が∞であり、望遠端で、第2レンズ群G2の第7レンズL7の平行移動量が0.115mmだけ平行移動するときの像偏心量は、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合の像偏心量に対応する。
図15に示す収差性能図から明らかなように、上記第1の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図11に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図11に示したズームレンズは、ズーム比が3.0倍、広角端における画角が約64°で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
[第4の実施の形態]
図16は本発明の第4の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図16に示したズームレンズは、上記第1の実施の形態に示したズームレンズ(図1参照)と第3レンズ群G3の構成が異なるが、他の点では共通している。すなわち、図1に示したズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が1枚の正レンズの第8レンズL8により構成されているのに対し、図16に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が負メニスカスレンズの第8レンズL8と両凸レンズの第9レンズL9との接合レンズにより構成されている。このように第3レンズ群G3を正レンズと負レンズとの接合により構成することにより、第3レンズ群G3の全長を短くすることができ、その結果、沈胴時の光学全長を短くすることが可能となる。
本実施の形態においても、上記式(13)〜(20)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表10)に、図16に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表11)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表12)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
第3レンズ群G3においては、像面湾曲と色収差を良好に補正するために、第8レンズL8の屈折率を低く、アッベ数を小さくするとよく、第9レンズL9の屈折率を高く、アッベ数を大きくするとよい。但し、第9レンズL9のアッベ数に対する第8レンズL8のアッベ数の比が大きい場合、第9レンズL9は、こば厚さを確保するために中心厚が厚くなり、第3レンズ群G3が重くなることに注意する必要がある。
図17〜図19に、図16に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図17は広角端の場合、図18は中間位置の場合、図19は望遠端の場合である。
図17〜図19に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図20に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図20は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2の第7レンズL7を光軸と垂直な方向に0.131mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図20に関する条件、定義は上記第1の実施の形態における図5の場合と同様である。
撮影距離が∞であり、望遠端で、第2レンズ群G2の第7レンズL7の平行移動量が0.131mmだけ平行移動するときの像偏心量は、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合の像偏心量に対応する。
図20に示す収差性能図から明らかなように、上記第1の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図16に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図16に示したズームレンズは、ズーム比が3.0倍、広角端における画角が約64°で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
下記(表13)に、以上説明した第1〜第4の実施の形態に関する主要なパラメータと上記条件式の数値を示す。
Figure 2002082158
[第5の実施の形態]
図21は本発明の第5の実施の形態における電子スチルカメラを示す概略構成図である。
図21において、12はズームレンズ、14は固体撮像素子、15は液晶モニタ、18は第1レンズ群、19は絞り、20は第2レンズ群、21は第3レンズ群、23は平行移動レンズである。
筐体11の前側にはズームレンズ12が配置され、ズームレンズ12の後側には、物体側から像面側に向かって順に、光学ローパスフィルタ13と、固体撮像素子14とが配置されている。筐体11の後側には液晶モニタ15が配置され、固体撮像素子14と液晶モニタ15とは近接している。
光学ローパスフィルタ13は、物体側から像面側に向かって順に配置された、第1水晶板と、第2水晶板と、第3水晶板とが透明接着剤によって互いに接合された構成となっている。3枚の水晶板は平行平板であり、各水晶板の光学軸はいずれも光軸に対して45°傾斜している。また、各水晶板の光学軸を固体撮像素子14の受光面17に射影した方向は、ズームレンズ12側から見て、第1水晶板については画面水平方向から左回りに45°回転した方向、第2水晶板については画面水平方向から右回りに45°回転した方向、第3水晶板については画面水平方向となっている。光学ローパスフィルタ13は、固体撮像素子14の画素構造に起因するモアレなどの誤信号の発生を防止している。光学ローパスフィルタ13の物体側の面には、赤外光を反射し、可視光を透過させる光学多層膜が蒸着されている。
固体撮像素子14は、有効画素数が水平1600×垂直1200、画素ピッチが水平3.2μm×垂直3.2μm、有効画面サイズが水平5.12mm×垂直3.84mmであり、各画素には微小正レンズが設けられている。また、固体撮像素子14の物体側にはカバーガラス16が設けられている。ズームレンズ12による被写体の像は受光面17に形成される。
本実施の形態においては、ズームレンズ12として、図1に示したズームレンズが用いられている。ズームレンズ12は、物体側から像面側に向かって順に配置された、第1レンズ群18と、絞り19と、第2レンズ群20と、第3レンズ群21とにより構成されている。第2レンズ群20は、光軸と垂直な方向に平行移動しないレンズ群22と、レンズ群22の像面側に配置される平行移動可能な平行移動レンズ23とにより構成されている。
第1レンズ群18は、移動鏡筒24に取り付けられている。第2レンズ群20の平行移動しないレンズ群22は、光軸方向に移動可能な部材25に取り付けられている。また、平行移動レンズ23は、光軸と垂直な方向に平行移動可能な部材26に取り付けられており、部材26は部材25に取り付けられている。部材25の物体側には、絞り19が取り付けられている。このような構成を採ることにより、絞り19は光軸方向には第2レンズ群20と一体となって移動可能であり、手振れ補正時には平行移動レンズ23のみを光軸と垂直な方向に平行移動させることができる。
移動鏡筒24と部材25は、主鏡筒27に組み込まれ、光軸方向に移動可能となっている。移動鏡筒24と部材25は、主鏡筒27の外側に取り付けられた円筒カム28を回転させることにより、固体撮像素子14に対する位置が所定の関係となるように光軸方向に移動可能であり、これによりレンズ系全体の合成焦点距離を変えることができる。広角端から望遠端に変化させる場合、第1レンズ群18は、像面側に後退した後、物体側に出ていき、第2レンズ群20は、像面側から物体側に単調に移動する。
第3レンズ群21は、モータによって光軸方向に移動可能となっている。モータによって第3レンズ群21を光軸方向に移動させながら撮影画像の高周波成分がピークとなる位置を検出し、その位置に第3レンズ群21を移動させることにより、自動フォーカス調整を行うことができる。
非使用時に第1レンズ群18、部材25、第3レンズ群21をすべて像面側(固体撮像素子14側)に寄せる沈胴構成にすれば、ズームレンズの非使用時(沈胴時)に光学全長を短くすることができる。第1レンズ群18と部材25を像面側に寄せる機構は、円筒カム27のカム溝を伸ばすことによって実現可能である。
手振れによってズームレンズが傾斜した場合には、画面水平方向移動用アクチュエータと画面垂直方向移動用アクチュエータとによって平行移動レンズ23を所定量だけ平行移動させることにより、手振れ補正を行うことができる。例えば、手振れによってズームレンズがその物体側が下がるように傾斜した場合には、画面垂直方向に平行移動するアクチュエータによって平行移動レンズ23を上方に所定量だけ平行移動させることにより、手振れ補正を行うことができる。手振れ補正を行うためには、ズームレンズの画面水平方向の手振れ角、画面垂直方向の手振れ角、平行移動レンズ23の倍率、及び第3レンズ群21の倍率を検出する手段が必要であるが、2種類の手振れ角の検出には2つの角速度センサ(手振れ検出手段)を、平行移動レンズ23の倍率と第3レンズ群21の倍率の検出には第2レンズ群20及び第3レンズ群21の固体撮像素子14を基準にした位置を求める位置検出センサをそれぞれ用いることができる。この場合、センサからの出力を元にして2方向の手振れ角、平行移動レンズ23の倍率、及び第3レンズ群21の倍率をマイコンによって計算し、必要な制御信号を発生させて、その制御信号をアクチュエータに入力すればよい。
以上により、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の奥行が薄い電子スチルカメラを提供することができる。
以上説明した電子スチルカメラには、固体撮像素子の中央部に形成される画像を信号処理回路によって画面全体に拡大する電子ズーム機能を搭載することもでき、電子ズーム機能を用いる場合には、以下に説明するように、手振れ補正機能による効果が顕著に得られる。
手振れによってズームレンズが傾斜した場合の手振れぼけの程度は、固体撮像素子の対角長に対する像偏心量の比(像偏心量比)を用いて評価することができる。この比は、撮影画像の信号からどのような大きさで印刷しても一定である。電子ズーム機能を用いない場合の撮影画像の対角長は、固体撮像素子の有効領域の対角長と一致するが、電子ズーム機能を用いる場合の撮影画像の対角長は、固体撮像素子の対角長よりも小さくなる。従って、像偏心量が一定の場合には、電子ズーム機能を用いると、像偏心量比が大きくなって、手振れぼけの程度が大きくなる。
手振れ補正機能を用いると、像偏心量が非常に小さくなるので、電子ズーム機能を用いても、像偏心量比が小さくなって、手振れぼけが大幅に改善される。
尚、図21に示した電子スチルカメラにおいては、上記第1の実施の形態のズームレンズが用いられているが、上記第1の実施の形態のズームレンズの代わりに上記第2〜第4の実施の形態のズームレンズを用いることもできる。また、上記電子スチルカメラから手振れ補正機能を取り除いた電子スチルカメラも非常に有用である。
また、図21に示した電子スチルカメラの光学系は、動画を対象としたビデオカメラに用いることもできる。この場合には、動画だけでなく、解像度の高い静止画像を撮影することができる。
[第6の実施の形態]
図22は本発明の第6の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図22に示すように、本実施の形態におけるズームレンズは、物体側(図22では左側)から像面S側(図22では右側)に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群G1と、絞りAと、正パワーの第2レンズ群G2と、正パワーの第3レンズ群G3とにより構成されており、8枚のレンズを含んでいる。
第1レンズ群G1は、物体側から順に配置された、像面S側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズL1と、像面S側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズL2と、物体側に曲率の強い面を向けた正レンズの第3レンズL3とにより構成されている。
第2レンズ群G2は、物体側から順に配置された、物体側に凸面を向けた平凸レンズ(正レンズ)の第4レンズL4と、正レンズの第5レンズL5と、負レンズの第6レンズL6と、正レンズの第7レンズL7とにより構成されている。ここで、第5レンズL5と第6レンズL6とは接合されている。このように第5レンズL5と第6レンズL6を接合することにより、第2レンズ群G2の全長が短くなると共に、この2枚のレンズに関する組立時の偏心が少なくなる。また、第6レンズL6と第7レンズL7とは、有効径の外側で接触している。
第3レンズ群G3は、1枚の正レンズの第8レンズL8により構成されている。このように第3レンズ群G3を1枚のレンズにより構成することにより、第3レンズ群G3の全長を短くすることができ、その結果、沈胴時の光学全長を短くすることが可能となる。
第2レンズL2の像面S側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面となっている。第4レンズL4の物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面となっている。第7レンズL7の像面S側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面となっている。第4レンズL4の像面S側の面は平面となっている。
ズームレンズの像面S側には、物体側から順に、赤外カットフィルタと、水晶板からなる光学ローパスフィルタと、固体撮像素子とが配置されており、固体撮像素子には保護のためのカバーガラスが取り付けられている。図22においては、赤外カットフィルタ、光学ローパスフィルタ及びカバーガラスが1つの等価な平行平板素子Pとして表されている。
ズームレンズによる被写体の像は、固体撮像素子の受光面(像面)S上に形成される。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とは、レンズ系全体の合成焦点距離を可変とするために光軸方向に移動可能であり、第3レンズ群G3は、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能である。絞りAは、第2レンズ群G2と一体となって光軸方向に移動可能である。また、第2レンズ群G2は、手振れ補正のために光軸と垂直な方向に平行移動可能である。尚、第2レンズ群G2が光軸と垂直な方向に平行移動しても、絞りAは光軸と垂直な方向に平行移動することはない。
広角端から望遠端へのズーミングに際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間の空気間隔が縮小すると共に、第2レンズL2から第3レンズ群G3までの間の空気間隔が拡大する。固体撮像素子の受光面(像面)Sを基準として第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を所定の位置に移動させるには、円筒カムが用いられる。
フォーカス調整は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を固定し、第3レンズ群G3だけを光軸方向に移動させることによって行われる。この場合、第3レンズ群G3は、撮影距離が短くなるにしたがって物体側に出ていく。第3レンズ群G3は、1枚のレンズにより構成され、移動する他の機構部品も含めた移動部分が軽いので、第3レンズ群G3を小型でパワーの小さいモータを用いて高速で移動させることが可能である。
図22に示したズームレンズを、非使用時に第1レンズ群G1、第2レンズ群G2及び第3レンズ群G3を固体撮像素子側に寄せる沈胴構成にすれば、沈胴時に光学全長を短くすることができる。沈胴構成は、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2を光軸方向に移動させる円筒カムにカム溝を追加することによって実現することができる。
本実施の形態のズームレンズは、撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍となるように構成されている。
本実施の形態のズームレンズにおいては、撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、第2レンズ群G2の合成焦点距離をfG2、第3レンズ群G3の合成焦点距離をfG3、第6レンズL6と第7レンズL7との間の空気間隔をdL6としたとき、
2.0<fG2/f<3.0 ……(1)
4.0<fG3/f<7.0 ……(2)
0.02<dL6/fG2<0.1 ……(3)
の各条件式を満足するのが望ましい。
また、この場合、第4レンズL4の焦点距離をf、第7レンズL7の焦点距離をfとしたとき、
0.8<f/fG2<1.2 ……(4)
1.6<f/fG2<3.0 ……(5)
の各条件を満足するのが望ましい。
または、本実施の形態のズームレンズにおいては、
2.2<fG2/f<2.8 ……(7)
4.0<fG3/f<7.0 ……(8)
0.02<dL6/fG2<0.1 ……(9)
の各条件式を満足するのが望ましい。
また、この場合、
0.9<f/fG2<1.2 ……(10)
1.5<f/fG2<3.0 ……(11)
の各条件式を満足するのが望ましい。
また、本実施の形態のズームレンズにおいては、撮影距離が∞で、望遠端における第2レンズ群G2の倍率をmG2T、撮影距離が∞で、望遠端における第3レンズ群G3の倍率をmG3Tとし、σをσ=(1−mG2T)mG3Tで定義したとき、
1.7<|σ|<2.1 ……(6)
の条件を満足するのが望ましい。
また、本実施の形態のズームレンズにおいては、第7レンズL7の屈折率をn、物体側の面の近軸曲率半径をr7F、円錐定数をκ7F、4次非球面係数をD7F、像面側の面の近軸曲率半径をr7R、円錐定数をκ7R、4次非球面係数をD7R、撮影距離が∞のときの望遠端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数7)で表記されるB7が
−5<B<−15 ……(12)
の条件式を満足するのが望ましい。
Figure 2002082158
下記(表14)に、図22に示したズームレンズの具体的数値例を示す。
Figure 2002082158
下記(表15)に、図22に示したズームレンズの非球面係数を示す。
Figure 2002082158
また、下記(表16)に、図22に示したズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)を示す。
Figure 2002082158
図23〜図25に、図22に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図23は広角端の場合、図24は中間焦点距離(中間位置)の場合、図25は望遠端の場合である。
図23〜図25に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図26に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図26は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に0.0665mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図であり、実線はd線、短い破線はF線、長い破線はC線に対する値を示している。尚、図26においては、メリディオナル平面を、第1レンズ群G1の光軸と第2レンズ群G2の光軸とを含む平面としている。
撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合の像偏心量は、第2レンズ群G2が光軸と垂直な方向に0.0665mmだけ平行移動するときの像偏心量に等しい。
図26に示す収差性能図から明らかなように、軸上像点における横収差の対称性は良好であることが分かる。また、最大像高の75%の像点における横収差と最大像高の−75%の像点における横収差とを比較すると、いずれも湾曲度が小さく、収差曲線の傾斜がほぼ等しいことから、偏心コマ収差、偏心非点収差が小さいことが分かる。このことは、偏心補正状態であっても十分な結像特性が得られていることを意味している。また、ズームレンズの手振れ角が同じ場合には、レンズ系全体の合成焦点距離が短くなるにしたがって、手振れ補正に必要な第2レンズ群G2の平行移動量が減少する。従って、いずれのズーム位置であっても、0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能である。
図22に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
第2レンズ群G2内の第4レンズL4から第7レンズL7までの4枚のレンズは、偏心敏感度が高く、特に、第4レンズL4と第7レンズL7の偏心敏感度が高い。そこで、第5レンズL5と第6レンズL6とを接合し、第6レンズL6と第7レンズL7とを周辺部(有効径の外側)で接触させている。また、第4レンズL4の像面S側の面を平面とし、組み立て時に第4レンズL4を調心し易いようにされている。すなわち、第2レンズ群G2の組み立ては、まず、第5レンズL5から第7レンズL7までを鏡筒に組み込み、その後、偏心測定装置を利用して第4レンズL4の位置を調整することにより、第2レンズ群G2の偏心状態が小さくなるようにして行われる。このとき、第4レンズL4の像面S側の面が平面であれば、第4レンズL4を傾斜させることなく平行移動させることができる。
以上説明したように、図22に示したズームレンズは、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
尚、当然のことではあるが、図22に示した構成で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に平行移動させないズームレンズも有用である。レンズユニットを構成する部品の大半を共通にして、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に平行移動させるようにしたズームレンズと、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に平行移動させないズームレンズを実現することができる。
[第7の実施の形態]
図27は本発明の第7の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図27に示すように、本実施の形態におけるズームレンズは、物体側(図27では左側)から像面S側(図27では右側)に向かって順に配置された、第1レンズ群G1と、絞りAと、第2レンズ群G2と、第3レンズ群G3とにより構成されており、8枚のレンズを含んでいる。
図27に示したズームレンズは、上記第6の実施の形態に示したズームレンズと同様の構成であり(図22参照)、第7レンズL7における非球面の設け方のみが異なっている。すなわち、図22に示したズームレンズにおいては、第7レンズL7の像面S側の面が非球面であるのに対して、図27に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第7レンズL7の物体側の面が非球面となっている。具体的には、第7レンズL7の物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面となっている。
本実施の形態においても、上記式(1)〜(12)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表17)に、図27に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表18)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表19)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図28〜図30に、図27に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図28は広角端の場合、図29は中間位置の場合、図30は望遠端の場合である。
図28〜図30に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図31に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図31は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に0.0683mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図31に関する条件、定義は上記第6の実施の形態における図26の場合と同様である。第2レンズ群G2の平行移動量0.0683mmは、撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合に対応する。
図31に示す収差性能図から明らかなように、上記第6の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図27に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図27に示したズームレンズは、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
[第8の実施の形態]
図32は本発明の第8の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図32に示したズームレンズは、上記第6の実施の形態に示したズームレンズ(図22参照)と第3レンズ群G3の構成が異なるが、他の点では共通している。すなわち、図22に示したズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が1枚の正レンズの第8レンズL8により構成されているのに対して、図32に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が負メニスカスレンズの第8レンズL8と両凸レンズ(正レンズ)の第9レンズL9との接合レンズにより構成されている。
本実施の形態においても、上記式(1)〜(12)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表20)に、図32に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表21)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表22)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図33〜図35に、図32に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図33は広角端の場合、図34は中間位置の場合、図35は望遠端の場合である。
図33〜図35に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図36に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図36は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に0.0708mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図36に関する条件、定義は上記第6の実施の形態における図26の場合と同様である。第2レンズ群G2の平行移動量0.0708mmは、撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合に対応する。
図36に示す収差性能図から明らかなように、上記第6の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図32に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
第3レンズ群G3においては、像面湾曲と色収差を良好に補正するために、第8レンズL8は、その屈折率を低く、アッベ数を小さくし、第9レンズL9は、その屈折率を高く、アッベ数を大きくするのが望ましい。但し、第9レンズL9のアッベ数に対する第8レンズL8のアッベ数の比が大きい場合、第9レンズL9は、コバ厚を確保するために中心厚が厚くなり、第3レンズ群G3が重くなることに注意する必要がある。
以上説明したように、図32に示したズームレンズは、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時にも結像特性も良好である。
[第9の実施の形態]
図37は本発明の第9の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図37に示したズームレンズは、上記第7の実施の形態に示したズームレンズ(図27参照)と第3レンズ群G3の構成が異なるが、他の点では共通している。すなわち、図27に示したズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が1枚の正レンズの第8レンズL8により構成されているのに対し、図37に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が負メニスカスレンズの第8レンズL8と両凸レンズの第9レンズL9との接合レンズにより構成されている。
本実施の形態においても、上記式(1)〜(12)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表23)に、図37に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表24)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表25)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図38〜図40に、図37に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図38は広角端の場合、図39は中間位置の場合、図40は望遠端の場合である。
図38〜図40に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図41に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図41は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に0.0725mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図41に関する条件、定義は上記第6の実施の形態における図26の場合と同様である。第2レンズ群G2の平行移動量0.0725mmは、撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合に対応する。
図41に示す収差性能図から明らかなように、上記第6の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図37に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図37に示したズームレンズは、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
[第10の実施の形態]
図42は本発明の第10の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図42に示したズームレンズは、上記第9の実施の形態に示したズームレンズと同様の構成であり(図37参照)、第1レンズ群G1における非球面の設け方のみが異なっている。すなわち、図37に示したズームレンズにおいては、第1レンズ群G1の第2レンズL2の像面S側の面が非球面であるのに対して、図42に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第1レンズ群G1の第1レンズL1の像面S側の面が非球面となっている。具体的には、第1レンズL1の像面S側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面となっている。
本実施の形態においても、上記式(1)〜(12)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表26)に、図42に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表27)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表28)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図43〜図45に、図42に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図43は広角端の場合、図44は中間位置の場合、図45は望遠端の場合である。
図43〜図45に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図46に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図46は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に0.0692mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図46に関する条件、定義は上記第6の実施の形態における図26の場合と同様である。第2レンズ群G2の平行移動量0.0692mmは、撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合に対応する。
図46に示す収差性能図から明らかなように、上記第6の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図42に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図42に示したズームレンズは、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
[第11の実施の形態]
図47は本発明の第11の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図である。
図47に示したズームレンズは、上記第10の実施の形態に示したズームレンズ(図42参照)と第3レンズ群G3の構成が異なるが、他の点では共通している。すなわち、図42に示したズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が負メニスカスレンズの第8レンズL8と両凸レンズの第9レンズL9との接合レンズにより構成されているのに対し、図47に示した本実施の形態のズームレンズにおいては、第3レンズ群G3が両凸レンズの第8レンズL8と物体側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第9レンズL9との接合レンズにより構成されている。
本実施の形態においても、上記式(1)〜(12)の各条件式を満足するのが望ましい。
下記(表29)に、図47に示したズームレンズの具体的数値例を、下記(表30)に、当該ズームレンズの非球面係数を、下記(表31)に、当該ズームレンズの撮影距離が∞の場合の可変面間隔(mm)をそれぞれ示す。
Figure 2002082158
Figure 2002082158
Figure 2002082158
図48〜図50に、図47に示したズームレンズの撮影距離が∞で絞り開放の時の収差性能図(球面収差、非点収差、歪曲収差)を示す。図48は広角端の場合、図49は中間位置の場合、図50は望遠端の場合である。
図48〜図50に示す収差性能図から明らかなように、本実施の形態のズームレンズは撮影距離が変化してズーム位置が変化した場合であっても良好な収差性能を示すことが分かる。
図51に、望遠端における手振れ補正時の収差性能図を示す。図51は、撮影距離が∞であり、絞り開放で、第2レンズ群G2を光軸と垂直な方向に0.0687mmだけ平行移動させた場合の軸上像点、最大像高の±75%の像点における横収差の図である。図51に関する条件、定義は上記第6の実施の形態における図26の場合と同様である。
第2レンズ群G2の平行移動量0.0687mmは、撮影距離が∞であり、望遠端で、ズームレンズが0.5°だけ傾いた場合に対応する。
図51に示す収差性能図から明らかなように、上記第6の実施の形態の場合と同様に、ズームレンズの0.5°までの手振れ角に対して十分な手振れ補正が可能であることが分かる。
図47に示したズームレンズにおいては、固体撮像素子として、上記第1の実施の形態で説明したものを用いることができる。
以上説明したように、図47に示したズームレンズは、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短く、さらに手振れ補正機能が搭載され、手振れ補正時の結像特性も良好である。
下記(表32)に、以上説明した第6〜第11の実施の形態に関する主要なパラメータと上記条件式の数値を示す。
Figure 2002082158
[第12の実施の形態]
図52は本発明の第12の実施の形態における電子スチルカメラを示す概略構成図である。
図52において、12はズームレンズ、14は固体撮像素子、15は液晶モニタ、18は第1レンズ群、19は絞り、20は第2レンズ群、21は第3レンズ群である。
筐体11の前側にはズームレンズ12が配置され、ズームレンズ12の後側には、物体側から像面側に向かって順に、赤外カットフィルタ22と、光学ローパスフィルタ13と、固体撮像素子14とが配置されている。筐体11の後側には液晶モニタ15が配置され、固体撮像素子14と液晶モニタ15とは近接している。
赤外カットフィルタ22は、赤外光を吸収し、可視光を透過させる特性を有している。光学ローパスフィルタ13は、物体側から像面側に向かって順に配置された、第1水晶板と、第2水晶板と、第3水晶板とが透明接着剤によって互いに接合された構成となっている。3枚の水晶板は平行平板であり、各水晶板の光学軸はいずれも光軸に対して45°傾斜している。また、各水晶板の光学軸を固体撮像素子14の受光面17に射影した方向は、ズームレンズ12側から見て、第1水晶板については画面水平方向から左回りに45°回転した方向、第2水晶板については画面水平方向から右回りに45°回転した方向、第3水晶板については画面水平方向となっている。光学ローパスフィルタ13は、固体撮像素子14の画素構造に起因するモアレなどの誤信号の発生を防止している。
固体撮像素子14は、有効画素数が水平1800×垂直1200、画素ピッチが水平3.2μm×垂直3.2μm、有効画面サイズが水平5.12mm×垂直3.84mmであり、各画素には微小正レンズが設けられている。また、固体撮像素子14の物体側にはカバーガラス16が設けられている。ズームレンズ12による被写体の像は受光面17に形成される。
本実施の形態においては、ズームレンズ12として、図22に示したズームレンズが用いられている。ズームレンズ12は、物体側から像面側に向かって順に配置された、第1レンズ群18と、絞り19と、第2レンズ群20と、第3レンズ群21とにより構成されている。
第1レンズ群18は、移動鏡筒24に取り付けられている。第2レンズ群20は、光軸と垂直な方向に平行移動可能な部材25に取り付けられており、部材25の物体側には絞り19が取り付けられている。このような構成を採ることにより、絞り19は光軸方向には第2レンズ群20と一体となって移動可能であり、手振れ補正時には第2レンズ群20のみを光軸と垂直な方向に平行移動させることができる。
移動鏡筒24と部材25は、主鏡筒27に組み込まれ、光軸方向に移動可能となっている。移動鏡筒24と部材25は、主鏡筒27の外側に取り付けられた円筒カム28を回転させることにより、固体撮像素子14に対する位置が所定の関係となるように光軸方向に移動可能であり、これによりレンズ系全体の合成焦点距離を変えることができる。広角端から望遠端に変化させる場合、第1レンズ群18は、像面側に後退した後、物体側に出ていき、第2レンズ群20は、像面側から物体側に単調に移動する。非使用時に第1レンズ群18、部材25、第3レンズ群21をすべて像面側(固体撮像素子14側)に寄せる沈胴構成にすれば、ズームレンズの非使用時(沈胴時)に光学全長を短くすることができる。第1レンズ群18と部材25を像面側に寄せる機構は、円筒カム27のカム溝を伸ばすことによって実現可能である。
第3レンズ群21は、モータによって光軸方向に移動可能となっている。モータによって第3レンズ群21を光軸方向に移動させながら撮影画像の高周波成分がピークとなる位置を検出し、その位置に第3レンズ群21を移動させることにより、自動フォーカス調整を行うことができる。
手振れによってズームレンズが傾斜した場合には、画面水平方向移動用アクチュエータと画面垂直方向移動用アクチュエータとによって第2レンズ群20を所定量だけ平行移動させることにより、手振れ補正を行うことができる。例えば、手振れによってズームレンズがその物体側が下がるように傾斜した場合には、画面垂直方向に平行移動するアクチュエータによって第2レンズ群20を上方に所定量だけ平行移動させることにより、手振れ補正を行うことができる。手振れ補正を行うためには、ズームレンズの画面水平方向の手振れ角、画面垂直方向の手振れ角、第2レンズ群20の倍率、及び第3レンズ群21の倍率を検出する手段が必要であるが、2種類の手振れ角の検出には2つの角速度センサを、第2レンズ群20の倍率と第3レンズ群21の倍率の検出には第2レンズ群20及び第3レンズ群21の固体撮像素子14を基準にした位置を求める位置検出センサをそれぞれ用いることができる。この場合、センサからの出力を元にして2方向の手振れ角、第2レンズ群20の倍率、及び第3レンズ群21の倍率をマイコンによって計算し、必要な制御信号を発生させて、その制御信号をアクチュエータに入力すればよい。
以上により、ズーム比が2.5倍以上、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の奥行が薄い電子スチルカメラを提供することができる。
以上説明した電子スチルカメラには、固体撮像素子の中央部に形成される画像を信号処理回路によって画面全体に拡大する電子ズーム機能を搭載することもでき。
尚、図52に示した電子スチルカメラにおいては、上記第6の実施の形態のズームレンズが用いられているが、上記第6の実施の形態のズームレンズの代わりに上記第7〜第11の実施の形態のズームレンズを用いることもできる。また、上記電子スチルカメラから手振れ補正機能を取り除いた電子スチルカメラも非常に有用である。
また、図52に示した電子スチルカメラの光学系は、動画を対象としたビデオカメラに用いることもできる。この場合には、動画だけでなく、解像度の高い静止画像を撮影することができる。
産業上の利用可能性
以上のように、本発明によれば、ズーム比が2.5倍〜3.2倍、広角端における画角が60°程度で、解像度が高く、非使用時の光学全長が短いズームレンズ、さらには手振れ補正機能を搭載したズームレンズを実現することができるので、コンパクトで高性能な電子スチルカメラに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の第1の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図2は本発明の第1の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図3は本発明の第1の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図4は本発明の第1の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図5は本発明の第1の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図6は本発明の第2の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図7は本発明の第2の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図8は本発明の第2の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図9は本発明の第2の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図10は本発明の第2の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図11は本発明の第3の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図12は本発明の第3の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図13は本発明の第3の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図14は本発明の第3の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図15は本発明の第3の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図16は本発明の第4の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図17は本発明の第4の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図18は本発明の第4の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図19は本発明の第4の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図20は本発明の第4の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図21は本発明の第5の実施の形態における電子スチルカメラを示す概略構成図、
図22は本発明の第6の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図23は本発明の第6の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図24は本発明の第6の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図25は本発明の第6の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図26は本発明の第6の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図27は本発明の第7の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図28は本発明の第7の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図29は本発明の第7の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図30は本発明の第7の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図31は本発明の第7の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図32は本発明の第8の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図33は本発明の第8の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図34は本発明の第8の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図35は本発明の第8の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図36は本発明の第8の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図37は本発明の第9の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図38は本発明の第9の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図39は本発明の第9の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図40は本発明の第9の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図41は本発明の第9の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図42は本発明の第10の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図43は本発明の第10の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図44は本発明の第10の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図45は本発明の第10の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図46は本発明の第10の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図47は本発明の第11の実施の形態におけるズームレンズの構成を示す配置図、
図48は本発明の第11の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で広角端の場合の収差性能図、
図49は本発明の第11の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で中間焦点距離(中間位置)の場合の収差性能図、
図50は本発明の第11の実施の形態におけるズームレンズの基本状態で望遠端の場合の収差性能図、
図51は本発明の第11の実施の形態におけるズームレンズの手振れ補正状態で望遠端の場合の収差性能図、
図52は本発明の第12の実施の形態における電子スチルカメラを示す概略構成図である。

Claims (45)

  1. 物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、
    前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、正レンズの第7レンズとを含み、
    前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、かつ、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、
    前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、
    前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、
    前記第7レンズは、物体側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であるか、又は像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面であり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズから前記第3レンズ群までの間の空気間隔が拡大し、
    撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であることを特徴とするズームレンズ。
  2. 撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
    2.0<fG2/f<3.0 ……(1)
    4.0<fG3/f<7.0 ……(2)
    0.02<dL6/fG2<0.1 ……(3)
    の各条件式を満足する請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
    0.8<f/fG2<1.2 ……(4)
    1.6<f/fG2<3.0 ……(5)
    の各条件式を満足する請求項2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されている請求項1に記載のズームレンズ。
  5. 前記第6レンズと前記第7レンズとが有効径の外側で接触している請求項1に記載のズームレンズ。
  6. 前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなる請求項1に記載のズームレンズ。
  7. 前記第4レンズの像面側の面が平面である請求項1に記載のズームレンズ。
  8. 物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、
    前記第3レンズ群は、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、
    前記第2レンズ群は、光軸と垂直な方向に平行移動可能であり、
    撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であり、
    撮影距離が∞で、望遠端における前記第2レンズ群の倍率をmG2T、撮影距離が∞で、望遠端における前記第3レンズ群の倍率をmG3Tとし、σをσ=(1−mG2T)mG3Tで定義したとき、
    1.7<|σ|<2.1 ……(6)
    の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
  9. 前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、正レンズの第7レンズとを含み、
    前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、
    前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、
    前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、
    前記第7レンズは、物体側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であるか、又は像面側の面が中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調減少する非球面であり、
    前記絞りと前記第2レンズ群との間の空気間隔は一定であり、
    前記絞りの光軸と垂直な方向の位置は固定されている請求項8に記載のズームレンズ。
  10. 撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
    2.2<fG2/f<2.8 ……(7)
    4.0<fG3/f<7.0 ……(8)
    0.02<dL6/fG2<0.1 ……(9)
    の各条件式を満足する請求項8に記載のズームレンズ。
  11. 前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
    0.8<f/fG2<1.2 ……(10)
    1.5<f/fG2<3.0 ……(11)
    の各条件式を満足する請求項10に記載のズームレンズ。
  12. 前記第7レンズの屈折率をn、物体側の面の近軸曲率半径をr7F、円錐定数をκ7F、4次非球面係数をD7F、像面側の面の近軸曲率半径をr7R、円錐定数をκ7R、4次非球面係数をD7R、撮影距離が∞のときの望遠端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数8)で表記されるB
    −5<B<−15 ……(12)
    の条件式を満足する請求項8に記載のズームレンズ。
    Figure 2002082158
  13. 前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されている請求項9に記載のズームレンズ。
  14. 前記第6レンズと前記第7レンズとが有効径の外側で接触している請求項9に記載のズームレンズ。
  15. 前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなる請求項9に記載のズームレンズ。
  16. 前記第4レンズの像面側の面が平面である請求項9に記載のズームレンズ。
  17. ズームレンズと、固体撮像素子とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして請求項1〜7のいずれかに記載のズームレンズを用いることを特徴とする電子スチルカメラ。
  18. 前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられた請求項17に記載の電子スチルカメラ。
  19. 一部レンズ群が光軸と垂直な方向に平行移動するズームレンズと、固体撮像素子と、2方向の手振れ角を検出する手振れ検出手段と、前記手振れ検出手段の出力信号に応じて前記平行移動レンズ群を平行移動させるレンズ群駆動手段とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして請求項8〜16のいずれかに記載のズームレンズを用いることを特徴とする電子スチルカメラ。
  20. 前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられた請求項19に記載の電子スチルカメラ。
  21. 前記固体撮像素子の中央部に形成される画像を信号処理回路によって画面全体に拡大する電子ズーム手段が搭載された請求項19に記載の電子スチルカメラ。
  22. 物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、
    前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、両凸レンズの第7レンズとを含み、
    前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、かつ、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、
    前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が非球面であり、
    前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、
    前記第7レンズの物体側の面又は像面側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径の絶対値が極大値を1つ有する非球面であり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、
    撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であることを特徴とするズームレンズ。
  23. 撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
    2.2<fG2/f<2.8 ……(13)
    4.0<fG3/f<7.0 ……(14)
    0.05<dL6/fG2<0.15 ……(15)
    の各条件式を満足する請求項22に記載のズームレンズ。
  24. 前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
    0.9<f/fG2<1.2 ……(16)
    1.2<f/fG2<1.7 ……(17)
    の各条件式を満足する請求項23に記載のズームレンズ。
  25. 前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されている請求項22に記載のズームレンズ。
  26. 前記第4レンズの像面側の面が平面である請求項22に記載のズームレンズ。
  27. 前記第1レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面である請求項22に記載のズームレンズ。
  28. 前記第2レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率が単調減少し、有効径における局所曲率が負となる非球面である請求項22に記載のズームレンズ。
  29. 前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなる請求項22に記載のズームレンズ。
  30. 物体側から像面側に向かって順に配置された、負パワーの第1レンズ群と、絞りと、正パワーの第2レンズ群と、正パワーの第3レンズ群とを備えたズームレンズであって、
    前記第2レンズ群の最も像面側のレンズは、光軸と垂直な方向に平行移動可能であり、
    前記第3レンズ群は、フォーカス調整のために光軸方向に移動可能であり、
    広角端から望遠端へのズーミングに際して、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間の空気間隔が縮小すると共に、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間の空気間隔が拡大し、
    撮影距離が∞の場合のズーム比が2.5倍〜3.2倍であり、
    撮影距離が∞で、望遠端における前記平行移動レンズの倍率をmDT、撮影距離が∞で、望遠端における前記第3レンズ群の倍率をmG3Tとしたとき、
    0.9<(1−mDT)mG3T<1.3 ……(18)
    の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
  31. 前記第1レンズ群は、物体側から順に配置された、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第1レンズと、像面側に曲率の強い面を向けた負メニスカスレンズの第2レンズと、正レンズの第3レンズとを含み、
    前記第2レンズ群は、物体側から順に配置された、正レンズの第4レンズと、正レンズの第5レンズと、負レンズの第6レンズと、両凸レンズの第7レンズとを含み、
    前記第3レンズ群は、1枚の正レンズを含み、
    前記第1レンズ又は前記第2レンズは、像面側の面が非球面であり、
    前記第4レンズの物体側の面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面であり、
    前記第7レンズの物体側の面又は像面側の面は、中心から有効径までの範囲で局所曲率半径の絶対値が極大値を1つ有する非球面であり、
    前記絞りと前記第2レンズ群との間の空気間隔は一定であり、
    前記絞りの光軸と垂直な方向の位置は固定されている請求項30に記載のズームレンズ。
  32. 撮影距離が∞で、広角端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をf、前記第2レンズ群の合成焦点距離をfG2、前記第3レンズ群の合成焦点距離をfG3、前記第6レンズと前記第7レンズとの間の空気間隔をdL6としたとき、
    2.2<fG2/f<2.8 ……(13)
    4.0<fG3/f<7.0 ……(14)
    0.05<dL6/fG2<0.15 ……(15)
    の各条件式を満足する請求項30に記載のズームレンズ。
  33. 前記第4レンズの焦点距離をf、前記第7レンズの焦点距離をfとしたとき、
    0.9<f/fG2<1.2 ……(16)
    1.2<f/fG2<1.7 ……(17)
    の各条件式を満足する請求項32に記載のズームレンズ。
  34. 前記第7レンズの屈折率をn、物体側の面の近軸曲率半径をr7F、円錐定数をκ7F、4次非球面係数をD7F、像面側の面の近軸曲率半径をr7R、円錐定数をκ7R、4次非球面係数をD7R、撮影距離が∞のときの望遠端におけるレンズ系全体の合成焦点距離をfとしたとき、下記(数9)で表記されるB
    −0.7<B<−1.5 ……(19)
    の条件式を満足する請求項30に記載のズームレンズ。
    Figure 2002082158
  35. 前記第7レンズのd線に対するアッベ数をνとしたとき、
    ν>50 ……(20)
    の条件式を満足する請求項30に記載のズームレンズ。
  36. 前記第5レンズと前記第6レンズとが接合されている請求項30に記載のズームレンズ。
  37. 前記第3レンズ群は、正レンズと負レンズとの接合レンズからなる請求項30に記載のズームレンズ。
  38. 前記第4レンズの像面側の面が平面である請求項30に記載のズームレンズ。
  39. 前記第1レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率半径が単調増加する非球面である請求項31に記載のズームレンズ。
  40. 前記第2レンズの像面側の面が非球面の場合、その非球面は、中心から離れるにしたがって局所曲率が単調減少し、有効径における局所曲率が負となる非球面である請求項31に記載のズームレンズ。
  41. ズームレンズと、固体撮像素子とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして請求項22〜29のいずれかに記載のズームレンズを用いることを特徴とする電子スチルカメラ。
  42. 前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられた請求項41に記載の電子スチルカメラ。
  43. 一部のレンズが光軸と垂直な方向に平行移動するズームレンズと、固体撮像素子と、2方向の手振れ角を検出する手振れ検出手段と、前記手振れ検出手段の出力信号に応じて前記平行移動レンズを平行移動させるレンズ駆動手段とを備えた電子スチルカメラであって、前記ズームレンズとして請求項30〜40のいずれかに記載のズームレンズを用いることを特徴とする電子スチルカメラ。
  44. 前記固体撮像素子の各画素に微小正レンズが設けられた請求項43に記載の電子スチルカメラ。
  45. 前記固体撮像素子の中央部に形成される画像を信号処理回路によって画面全体に拡大する電子ズーム手段が搭載された請求項43に記載の電子スチルカメラ。
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