JPWO2002065519A1 - 保持装置、保持方法、露光装置、およびデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、保持装置及び保持方法、並びにこの保持装置に保持されたマスクと基板とを用いてマスクのパターンを基板に露光する露光装置に関し、特に液晶表示素子や半導体素子等のデバイスを製造する際に、リソグラフィ工程で用いて好適な保持装置及び保持方法、露光装置、並びにデバイス製造方法に関する。
背景技術
従来より、半導体デバイスの製造工程の1つであるリソグラフィ工程においては、マスク又はレチクル(以下、「レチクル」と称する)に形成された回路パターンをレジスト(感光剤)が塗布されたウエハ又はガラスプレート等の基板上に転写する種々の露光装置が用いられている。例えば、半導体デバイス用の露光装置としては、近年における集積回路の高集積化に伴うパターンの最小線幅(デバイスルール)の微細化に応じて、レチクルのパターンを投影光学系を用いてウエハ上に縮小転写する縮小投影露光装置が主として用いられている。
上述のような露光装置では、レチクルのパターンをウエハに転写する際、レチクルをレチクルホルダに真空吸着によって保持しているが、このようなレチクルホルダの従来例として、図26に示すようなものがある。図26はレチクルを保持するレチクルホルダを示す斜視図である。この図に示すように、レチクルホルダ100は、中央部に形成された開口102と、上面の複数位置(3箇所)に設けられた台座部104と、台座部104の上面にそれぞれ設けられた吸着パッド106とを備えている。なお、レチクルホルダ100はベース110に対してXY方向に2次元移動可能に設けられている。吸引パッド106はレチクルRの下面と対向する位置に設けられており、不図示のコンプレッサ(吸引装置)に接続されている。そして、コンプレッサでレチクルRの下面と吸着パッド106との間の空間の気体を吸引して、レチクルRの下面と吸着パッド106との間の空間の圧力を外気圧より低くすることにより、レチクルRはレチクルホルダ100に吸着保持される。
ところで、レチクルRは下面中央部にパターンを有するものであって、パターン面(すなわちレチクルR下面中央部)にはこのパターン面を保護するためのペリクルPEが設けられている。したがって、レチクルホルダ100は、レチクルR下面のうちペリクルPEが設けられている以外の部分を吸着保持することになる。
レチクルホルダ100がレチクルRを安定して保持するためには、レチクルホルダ100の吸着パッド106とレチクルRとの接面は大きいほうが好ましい。しかしながら、上述したように、レチクルRはペリクルPEによってレチクルホルダ100に吸着される面の大きさ(面積)を制約されている。レチクルR下面のうちペリクルPE以外の部分の広い領域を吸着保持しようとすると、所定の面精度を有していない、例えばレチクルR下面の外縁部の領域(以下、「精度非保証領域」と称する)までレチクルホルダ100で吸着保持しなければならない。この場合、レチクルRの吸着パッド106に対する接面が歪んでしまうとともに、この歪みの影響が、レチクルR中央部の所定の面精度を有している領域(以下、「精度保証領域」と称する)にまで及んでパターン面の面精度が低下し、精度良い露光処理を行うことができないといった問題が生じる。
一方、レチクルR下面のペリクルPE以外の部分において、精度保証領域であるペリクルPE近傍の領域(以下、「内縁領域」と称する)を吸着保持することも考えられる。しかしながら、この内縁領域をレチクルホルダ100が保持することは、レチクルホルダ100に対してレチクルRをロード・アンロードするための搬送装置とレチクルホルダ100とが干渉するため好ましくない。すなわち、レチクルホルダ100に対してレチクルRをロード・アンロードする際にはフォーク部を有する搬送装置が用いられるが、このフォーク部によってレチクルRを支持する場合、フォーク部はレチクルR下面のペリクルPE以外の部分を支持することになる。この搬送装置を用いてレチクルホルダ100に対してレチクルRをロード・アンロードする際、レチクルホルダ100とフォーク部との干渉を防ぐために、レチクルホルダ100の台座部104の形状や大きさ、あるいは吸着パッド106の位置や大きさが制約を受けることになり、レチクルRが吸着される面の位置や大きさも制約を受けることになる。
また、レチクルR下面のうちペリクルPE以外の部分であって、上記搬送装置との干渉が生じない領域に存在する精度保証領域のみを吸着保持することも考えられるが、レチクルRの吸着される面が小さくなるので、レチクルホルダ100のレチクルRに対する保持力が弱くなり、例えばこのレチクルホルダ100をベース110に対して高速で移動した際、レチクルホルダ100上のレチクルRが慣性力によってずれてしまうおそれが生じる。レチクルRの吸着される面が小さい場合、コンプレッサによる吸引力を大きくして、レチクルRに対する保持力を高めることも考えられるが、レチクルRに対して局所的な力が作用されることになるので、この場合もレチクルRが歪んでしまうおそれが生じる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、精度保証領域の面精度を悪化させることなく、安定してレチクル(マスク)を保持することができる保持装置及び保持方法、及びこの保持装置を備えて精度良い露光処理を行うことができる露光装置、並びに、精度良くデバイスを製造することができるデバイス製造方法を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明の第1の態様は、平板状の試料の被吸着面を保持する保持装置である。この保持装置は、前記被吸着面のうち所定の面精度を有する第1領域に対向する第1保持部と、前記被吸着面のうち前記第1領域以外の第2領域に対向する第2保持部と、前記被吸着面と前記第1保持部及び前記第2保持部との間の空間の気体を吸引する吸引装置とを備える。
前記吸引装置は、前記被吸着面と前記第1保持部との間の空間の気体を吸引する第1吸引装置と、前記被吸着面と前記第2保持部との間の空間の気体を吸引する第2吸引装置とを備えていてもよい。
本発明の第2の態様は、平板状の試料の被吸着面を保持する保持方法である。この保持方法は、被吸着面のうち所定の面精度を有する第1領域と、被吸着面のうち第1領域以外の第2領域とのそれぞれを、第1保持部と第2保持部とによってそれぞれ個別に吸着保持する。
以上の装置および方法によれば、被吸着面のうち所定の面精度を有する第1領域と、被吸着面のうち第1領域以外の第2領域とのそれぞれを、第1保持部と第2保持部とによってそれぞれ個別に吸着保持するようにしたので、第1保持部によって試料全体の面精度を悪化させずに試料を安定して保持することができるとともに、第2保持部によって試料の吸着される面全体の大きさを大きくすることができ、安定した保持を実現することができる。
前記第1保持部及び第2保持部のそれぞれは、被吸着面に対してそれぞれ複数位置に配置されていてもよい。この場合には、試料を安定して保持することができる。
前記第1保持部と第2保持部とは隣接して配置され、これら第1保持部と第2保持部との境界部は、少なくとも試料の第1領域に配置されていてもよい。この場合には、試料が撓むように変形しようとしても試料と第1保持部との剥離が抑えられる。したがって、保持装置は試料を安定して保持することができる。
前記第2保持部と試料の第2領域とが所定の間隔を有するように設定されていてもよい。この場合には、第2保持部の第2領域に対する吸引力は、第1保持部の第1領域に対する吸引力より小さくなる。したがって、第2保持部が第2領域を強い吸引力で吸引することに起因する試料の変形を抑えることができる。
前記第1吸引装置による単位時間あたりの気体の吸引量と、第2吸引装置による単位時間あたりの気体の吸引量とを制御してもよい。この場合には、第2保持部の第2領域に対する吸引力を、第1保持部の第1領域に対する吸引力より小さくでき、第2保持部が第2領域を強い吸引力で吸引することに起因する試料の変形を抑えることができる。
前記第1保持部の第1領域に対する面積を、第2保持部の第2領域に対する面積より大きく設定してもよい。この場合には、第2保持部の第2領域に対する吸引力を、第1保持部の第1領域に対する吸引力より小さくすることができるので、第2保持部が第2領域を強い吸引力で吸引することに起因する試料の変形を抑えることができる。
本発明の第3の態様は、マスクホルダに保持されたマスクのパターンを基板ホルダに保持された基板に露光する露光装置である。この装置は、マスクホルダと基板ホルダとの少なくとも一方には、前記保持装置が用いられている。
本発明の露光装置によれば、マスクあるいは基板を所定の面精度に維持した状態で安定して保持しつつ露光処理を行うことができるので、精度良い露光処理を実現することができる。
本発明の他の態様は、リソグラフィ工程を備えるデバイス製造方法であって、前記リソグラフィ工程で前記露光装置を用いる。
本発明のデバイス製造方法によれば、マスクあるいは基板を所定の面精度に維持した状態で精度良く安定した露光処理を行うことができる露光装置を用いたので、高品質なデバイスを製造することができる。
本発明の他の態様は、所定の許容範囲内で吸着面が第1の方向に向けて凸状を有するマスクを、前記第1の方向に対向して配置された一対の第1吸着保持部で保持するマスクの保持方法である。この方法では、前記各吸着保持部における前記マスクの中心側の支持点と外側の支持点との間隔をそれぞれl1、前記各吸着保持部のそれぞれにおける前記中心側の支持点間の間隔をl2、前記中心側の支持点に前記マスクが載置されたときに生じる前記外側の支持点と前記マスクとの間隔をδ、大気圧と前記第1吸着保持部の吸着面積との積をP、前記マスクの縦弾性係数をE、前記マスクの断面2次モーメントをIとしたとき、
δ<Pl1 2(2l1+3l2)/6EI
の関係式を満たすように前記マスクを保持する。
また、本発明の他の態様は、所定の許容範囲内で吸着面が第1の方向に向けて凸状を有するマスクを、前記第1の方向に対向して配置された一対の第1吸着保持部で保持するマスクの保持装置である。この装置では、前記各吸着保持部における前記マスクの中心側の支持点と外側の支持点との間隔をそれぞれl1、前記各吸着保持部のそれぞれにおける前記中心側の支持点間の間隔をl2、前記中心側の支持点に前記マスクが載置されたときに生じる前記外側の支持点と前記マスクとの間隔をδ、大気圧と前記第1吸着保持部の吸着面積との積をP、前記マスクの縦弾性係数をE、前記マスクの断面2次モーメントをIとしたとき、
δ<Pl1 2(2l1+3l2)/6EI
の関係式を満たすように前記第1吸着保持部がそれぞれ配置されている。
前記方法および装置によれば、第1吸着保持部によってマスク全体の面精度を悪化させずにマスクを安定して保持することができるとともに、マスクが吸着される面全体の大きさを大きくすることができ、安定したマスク保持を実現することができる。
発明を実施するための最良の形態
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施例について説明する。ただし、本発明は以下の各実施例に限定されるものではなく、例えばこれら実施例の構成要素同士を適宜組み合わせてもよい。
まず、本発明の保持装置及び露光装置の第一実施例について図1〜図6を参照しながら説明する。図1は露光装置の全体概略図であり、図2は露光装置を構成するレチクルホルダ(保持装置、マスクホルダ)を有するレチクルステージの外観斜視図である。また、図3はレチクルホルダの外観斜視図であり、図4はレチクルホルダの要部拡大図である。図5はレチクルホルダにレチクルが保持された状態を示す概略図であって、図5Aは上面図、図5Bは図5AのA−A矢視断面図である。図6はレチクルホルダにレチクルが保持された際の要部拡大断面図である。
図1に示す露光装置1は、光源(不図示)からの露光用照明光により平板状に形成されたレチクル(試料、マスク)R上の矩形状(あるいは円弧状)の照明領域を均一な照度で照明する照明光学系IUと、レチクルRを保持するレチクルホルダ18と、レチクルホルダ18を含む移動可能なレチクルステージ(マスクステージ)2及びレチクルステージ2を支持するレチクル定盤3を含むステージ装置4と、レチクルRから射出される照明光をウエハ(基板、感光基板)W上に投影する投影光学系PLと、ウエハWを保持するウエハホルダ(保持装置)と、ウエハホルダ41を含む移動可能なウエハステージ(基板ステージ)5及び該ウエハステージ5を支持するウエハ定盤6を含むステージ装置7と、上記ステージ装置4及び投影光学系PLを支持するボディ8とから概略構成されている。なお、ここで投影光学系PLの光軸方向をZ方向とし、このZ方向と直交する方向でレチクルRとウエハWの同期移動方向をY方向とし、非同期移動方向をX方向とする。また、それぞれの軸周りの回転方向をθZ、θY、θXとする。
照明光学系IUは、ボディ8の上面に固定された支持コラム9によって支持される。なお、露光用照明光としては、例えば超高圧水銀ランプから射出される紫外域の輝線(g線、h線、i線)およびKrFエキシマレーザ光(波長248nm)等の遠紫外光(DUV光)や、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)およびF2レーザ光(波長157nm)等の真空紫外光(VUV)などが用いられる。
ボディ8は、床面に水平に載置されたベースプレート10上に設置されており、その上部側および下部側には、内側に向けて突出する段部8aおよび8bがそれぞれ形成されている。
ステージ装置4のうち、レチクル定盤3は、各コーナーにおいてボディ8の段部8aに防振ユニット11を介してほぼ水平に支持されており(なお、紙面奥側の防振ユニットについては図示せず)、その中央部にはレチクルRに形成されたパターン像が通過する開口3aが形成されている。なお、レチクル定盤3の材料として金属やアルミナセラミックスを用いることができる。防振ユニット11は、内圧が調整可能なエアマウント12とボイスコイルモータ13とが段部8a上に直列に配置された構成になっている。これら防振ユニット11によって、ベースプレート10およびボディ8を介してレチクル定盤3に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている(Gは重力加速度)。
レチクル定盤3上には、レチクルステージ2が該レチクル定盤3に沿って2次元的に移動可能に支持されている。レチクルステージ2の底面には、複数のエアベアリング(気体軸受)14が固定されており、これらのエアベアリング14によってレチクルステージ2がレチクル定盤3上に数ミクロン程度のクリアランスを介して浮上支持されている。また、レチクルステージ2の中央部には、レチクル定盤3の開口3aと連通し、レチクルRのパターン像が通過する開口2aが形成されている。
開口2a、3aを通過したレチクルRのパターン像は投影光学系PLに入射する。投影光学系PLとして、ここでは物体面(レチクルR)側と像面(ウエハW)側との両方がテレセントリックで円形の投影視野を有し、石英や蛍石を光学硝材とした屈折光学素子(レンズ素子)からなる1/4(または1/5)縮小倍率の屈折光学系が使用されている。このため、レチクルRに照明光が照射されると、レチクルR上の回路パターンのうち、照明光で照明された部分からの結像光束が投影光学系PLに入射し、その回路パターンの部分倒立像が投影光学系PLの像面側の円形視野の中央にスリット状に制限されて結像される。これにより、投影された回路パターンの部分倒立像は、投影光学系PLの結像面に配置されたウエハW上の複数のショット領域のうち、1つのショット領域表面のレジスト層に縮小転写される。
投影光学系PLの鏡筒部の外周には、該鏡筒部に一体化されたフランジ23が設けられている。そして、投影光学系PLは、ボディ8の段部8bに防振ユニット24を介してほぼ水平に支持された鋳物等で構成された鏡筒定盤25に、光軸方向をZ方向として上方から挿入されるとともに、フランジ23が係合している。なお、鏡筒定盤25として、高剛性・低熱膨張のセラミックス材を用いてもよい。
フランジ23の素材としては、低熱膨張の材質、例えばインバー(Inver;ニッケル36%、マンガン0.25%、および微量の炭素と他の元素を含む鉄からなる低膨張の合金)が用いられている。このフランジ23は、投影光学系PLを鏡筒定盤25に対して点と面とV溝とを介して3点で支持する、いわゆるキネマティック支持マウントを構成している。このようなキネマティック支持構造を採用すると、投影光学系PLの鏡筒定盤25に対する組み付けが容易で、しかも組み付け後の鏡筒定盤25および投影光学系PLの振動、温度変化等に起因する応力を最も効果的に軽減できるという利点がある。
防振ユニット24は、鏡筒定盤25の各コーナーに配置され(なお、紙面奥側の防振ユニットについては図示せず)、内圧が調整可能なエアマウント26とボイスコイルモータ27とが段部8b上に直列に配置された構成になっている。これら防振ユニット24によって、ベースプレート10およびボディ8を介して鏡筒定盤25(ひいては投影光学系PL)に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。
ステージ装置7は、ウエハステージ5、このウエハステージ5をXY平面に沿った2次元方向に移動可能に支持するウエハ定盤6、ウエハステージ5と一体的に設けられウエハWを吸着保持する試料台ST、これらウエハステージ5及び試料台STを相対移動自在に支持するXガイドステージXG、XガイドステージXGと同期移動する同期ステージ装置を主体に構成されている。ウエハステージ5の底面には、非接触ベアリングである複数のエアベアリング(気体軸受)28が固定されており、これらのエアベアリング28によってウエハステージ5がウエハ定盤6上に、例えば数ミクロン程度のクリアランスを介して浮上支持されている。
ウエハ定盤6は、ベースプレート10の上方に、防振ユニット29を介してほぼ水平に支持されている。防振ユニット29は、ウエハ定盤6の各コーナーに配置され(なお、紙面奥側の防振ユニットについては図示せず)、内圧が調整可能なエアマウント30とボイスコイルモータ31とがベースプレート10上に並列に配置された構成になっている。これら防振ユニット29によって、ベースプレート10を介してウエハ定盤6に伝わる微振動がマイクロGレベルで絶縁されるようになっている。
XガイドステージXGは、X方向に沿った長尺形状を呈しており、その長さ方向両端には電機子ユニットからなる可動子36,36がそれぞれ設けられている。これらの可動子36,36に対応する磁石ユニットを有する固定子37,37は、ベースプレート10に突設された支持部32、32に設けられている。そして、これら可動子36および固定子37によってムービングコイル型のリニアモータ33、33が構成されており、可動子36が固定子37との間の電磁気的相互作用により駆動されることで、XガイドステージXGはY方向に移動するとともに、リニアモータ33、33の駆動を調整することでθZ方向に回転移動する。すなわち、このリニアモータ33によってXガイドステージXGとほぼ一体的にウエハステージ5(および試料台ST、以下単にウエハステージ5と称する)がY方向およびθZ方向に駆動されるようになっている。
また、XガイドステージXGの−X方向側には、Xトリムモータの可動子34aが取り付けられている。Xトリムモータの固定子34bはボディ8に設けられている。このため、ウエハステージ5をX方向に駆動する際の反力は、Xトリムモータ34およびボディ8を介してベースプレート10に伝達される。
ウエハステージ5は、XガイドステージXGとの間にZ方向に所定量のギャップを維持する磁石およびアクチュエータからなる磁気ガイドを介して、XガイドステージXGにX方向に相対移動自在に非接触で支持・保持されている。また、ウエハステージ5は、XガイドステージXGに埋設されたXリニアモータ35による電磁気的相互作用によりX方向に駆動される。なお、ウエハステージ5の上面には、ウエハホルダ41を介してウエハWが真空吸着等によって固定される。
ステージ装置7には、試料台STの位置情報を検出するための試料台検出装置が配設されている。このうち、試料台検出装置は、試料台ST上の側縁にY方向に沿って延設されたX移動鏡43と、X移動鏡43に対向配置されたレーザ干渉計(干渉計)44とを備えている。レーザ干渉計44は、X移動鏡43の反射面と投影光学系PLの鏡筒下端に固定された参照鏡42とに向けてそれぞれレーザ光(検知光)を照射するとともに、その反射光と入射光との干渉に基づいて、X移動鏡43と参照鏡42との相対変位を計測することにより、試料台ST(ひいてはウエハW)のX方向の位置を所定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能でリアルタイムに検出する。同様に、図1には図示されていないが、試料台ST上の側縁にX方向に沿って延設されたY移動鏡と、このY移動鏡に対してX方向に間隔をあけて対向配置されたYレーザ干渉計(干渉計)とが設けられており、Yレーザ干渉計は、Y移動鏡の反射面と投影光学系PLの鏡筒下端に固定された参照鏡(不図示)とに向けてそれぞれレーザ光(検知光)を照射するとともに、その反射光と入射光との干渉に基づいて、Y移動鏡と参照鏡との相対変位を計測することにより、試料台ST(ひいてはウエハW)のY方向の位置、およびθZ方向(相対移動方向と直交する軸線回り)の位置(Z軸回りの回転)を所定の分解能、例えば0.5〜1nm程度の分解能でリアルタイムに検出する。
さらに、投影光学系PLのフランジ23には、異なる3カ所に3つのレーザ干渉計45が固定されている(ただし、図1においてはこれらのレーザ干渉計のうち1つが代表的に示されている)。各レーザ干渉計45に対向する鏡筒定盤25の部分には、開口25aがそれぞれ形成されており、これらの開口25aを介して各レーザ干渉計45からZ方向のレーザビーム(測長ビーム)がウエハ定盤6に向けて照射される。ウエハ定盤6の上面の各測長ビームの対向位置には、反射面がそれぞれ形成されている。このため、上記3つのレーザ干渉計45によってウエハ定盤6の異なる3点のZ位置がフランジ23を基準としてそれぞれ計測される(ただし、図1においては、ウエハステージ5上のウエハWの中央のショット領域が投影光学系PLの光軸の直下にある状態が示されているため、測長ビームがウエハステージ5で遮られた状態になっている)。なお、試料台STの上面に反射面を形成して、この反射面上の異なる3点のZ方向位置を投影光学系PLまたはフランジ23を基準として計測する干渉計を設けてもよい。
次に、図2〜図6を参照しながらレチクルホルダ18を備えたレチクルステージ2について詳述する。
図2〜図4に示すように、レチクルステージ2は、レチクル粗動ステージ16と、このレチクル粗動ステージ16上に設けられたレチクル微動ステージとしてのレチクルホルダ(保持装置)18とを備えている(なお、図1では、これらを1つのステージとして図示している)。
図2に示すように、レチクル粗動ステージ16には一対のYリニアモータ(ステージ駆動装置)15,15が接続されており、レチクル粗動ステージ16はレチクル定盤3上をこれらYリニアモータ15、15によってY軸方向に所定ストロークで駆動されるようになっている。各Yリニアモータ15は、レチクル定盤3上に非接触ベアリングである複数のエアベアリング19によって浮上支持されY軸方向に延びる固定子20と、この固定子20に対応して設けられ、連結部材22を介してレチクル粗動ステージ16に固定された可動子21とから構成されている。このため、運動量保存の法則により、レチクル粗動ステージ16の+Y方向の移動に応じて、固定子20は−Y方向に移動する。この固定子20の移動によりレチクル粗動ステージ16の移動に伴う反力を相殺するとともに、重心位置の変化を防ぐことができる。
また、固定子20は、レチクル定盤3上に代えて、ボディ8に設けてもよい。固定子20をボディ8に設ける場合には、エアベアリング19を省略し、固定子20をボディ8に固定して、レチクル粗動ステージ16の移動により固定子20に作用する反力をボディ8を介して床に逃がしてもよい。
レチクル粗動ステージ16は、レチクル定盤3の中央部に形成された上部突出部3bの上面に固定されY軸方向に延びる一対のYガイド51、51によってY軸方向に案内されるようになっている。また、レチクル粗動ステージ16は、これらYガイド51、51に対して不図示のエアベアリング(気体軸受)によって非接触で支持されている。レチクル粗動ステージ16及びYガイド51,51は、例えば金属やアルミナセラミックスによって構成されている。
図2、図3に示すように、レチクルホルダ(レチクル微動ステージ)18には一対のXボイスコイルモータ17Xと一対のYボイスコイルモータ17Yとが設けられている。レチクルホルダ18は、不図示のエアベアリングによりレチクル粗動ステージ16の上面16aに対して浮上した状態で、前記ボイスコイルモータによってレチクル粗動ステージ16上においてX、Y、θZ方向に微小駆動されるようになっている。
レチクルホルダ18はセラミックスによって構成されており、特にコージェライト系のセラミックスによって構成されている。このコージェライト系材料は、熱膨張率が殆ど無いため、レチクルホルダ18は、ステージ駆動装置としてのアクチュエータ(ボイスコイルモータ)等から発する熱に起因する膨張を抑えられている。また、レチクル粗動ステージ16もセラミックスによって構成されており、コージェライトまたはSiCからなるセラミックスを用いることができる。なお、レチクル粗動ステージ16をステンレス鋼などの金属によって構成してもよい。
レチクルホルダ18の−Y方向の端部には、コーナキューブからなる一対のY移動鏡52a、52bが設けられており、レチクルホルダ18の+X方向の端部には、Y軸方向に延びる平面ミラーからなるX移動鏡53が設けられている。そして、これら移動鏡52a、52b、53に対して測長ビームを照射する3つのレーザ干渉計(いずれも不図示)が各移動鏡との距離を計測することにより、レチクルステージ2のX、Y、θZ(Z軸回りの回転)方向の位置が高精度に計測される。レーザ干渉計によって計測したレチクルステージ2(レチクルホルダ18、レチクル粗動ステージ16)の位置情報は制御装置に出力され、制御装置はこのレーザ干渉計の計測結果に基づいて、レチクルステージ2を所定の位置に移動するようにステージ駆動装置(リニアモータ15、ボイスコイルモータ17X、17Y)を駆動する。
同様に、ウエハステージ5用リニアモータ33、35の駆動も、不図示の制御装置により統括的に制御される。
図3に示すように、レチクルホルダ18は、Z方向に突出するように複数の所定位置にそれぞれ設けられた台座部60(60A、60B、60C)と、台座部60の上面にそれぞれ設けられた吸着パッド62とを備えている。本実施例においては、台座部60及び吸着パッド62はそれぞれ3つずつ設けられている。レチクルホルダ18の中央部には、前述したように、レチクルRのパターン像が通過可能な開口2aが形成されている。同様に、レチクル粗動ステージ16の中央部にも開口2aが形成されている。
図4、図5に示すように、台座部60に設けられている吸着パッド62のそれぞれは、Y方向にのびるように形成された環状溝部61と、この環状溝部61の内側に形成されている境界部65と、環状溝部61に連続する第1細孔(第1吸引装置)70a及び第2細孔(第2吸引装置)70bとを備えている。図4に示すように、細孔70a、70bのそれぞれは吸引通路71を介してコンプレッサ(吸引装置)72に接続されている。細孔70aは、環状溝部61のうち、開口2a側の直線部分である第1吸引部(第1保持部)63に配置されており、細孔70bは、環状溝部61のうち、開口2aと反対側の直線部分である第2吸引部(第2保持部)64に配置されている(第1吸引部63及び第2吸引部64は図5Aの斜線部分参照)。すなわち、第1吸引部63及び第2吸引部64のそれぞれは、レチクルRの下面Raに対してそれぞれ複数位置(3箇所)に配置されており、第1吸引部63と第2吸引部64とは、境界部65を挟んで隣接して配置された構成となっている。
吸引通路71のそれぞれには、細孔70a、70bから吸引する単位時間あたりの気体の吸引量を調整可能なバルブ71aが設けられている。このバルブ71aの動作は制御装置CONTによってそれぞれ個別に制御されるようになっている。すなわち、第1細孔70aによる単位時間あたりの気体の吸引量と、第2細孔70bによる単位時間あたりの気体の吸引量とは制御装置CONTによってそれぞれ個別に制御可能となっている。
なお、図4には台座部60A、60Bに設けられている吸着パッド62のみが示されているが、台座部60Cに設けられている吸着パッドも同様の構成を有している。
図3、図5B、図6に示すように、レチクルRは、下面(被吸着面)Raの中央部にパターンが形成されたパターン領域PAを保護するためのペリクルPEを備えている。レチクルホルダ18の台座部60は、レチクルRの下面のうち、ペリクルPEが設けられている以外の部分である保持可能領域CAを保持するようになっている。レチクルRは、パターン領域PAを含む所定の面精度を有する精度保証領域(第1領域)AR1と、下面Raのうち精度保証領域AR1以外の精度非保証領域AR2とを有している。すなわち、レチクルRの下面Raは、全面が所定の面精度を有するようには加工されておらず、外縁部では所定の面精度が保証されていない。
図5B、図6に示すように、レチクルRの下面Raにおいて、中央部は平面部となっており、中央部の外側は、中央側から外側に向かって台座部60から離れる方向に形成されたテーパ部となっている。そして、レチクルRの下面の中央部に形成されている平面部が精度保証領域AR1となっており、テーパ部が精度非保証領域AR2となっている。なお、レチクルRのテーパ形状は、研磨装置によってレチクルRの下面Raの外縁部を研磨することにより形成可能である。
レチクルRの保持可能領域CAが台座部60に載置される際、吸着パッド62の第1吸引部63は、レチクルRの下面Raのうち精度保証領域AR1に対向して配置されるように設定されている。また、吸着パッド62の第2吸引部64は、レチクルRの下面Raのうち精度非保証領域AR2に対向して配置されるように設定されている。そして、吸引装置72は、レチクルRの下面Raの精度保証領域AR1と第1吸引部63との間の空間の気体を、細孔(第1吸引装置)70aを介して吸引し、レチクルRの下面Raの精度非保証領域AR2と第2吸引部64との間の空間の気体を、細孔(第2吸引装置)70bを介して吸引するようになっている。
このとき、図6に示すように、隣接する第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65は、少なくとも、レチクルRの下面Raのうち精度保証領域AR1に配置されるように設定されている。
なお、精度保証領域AR1と第1吸引部63との間の空間の気体と、精度非保証領域AR2と第2吸引部64との間の空間の気体とを、細孔70aと細孔70bとを介してそれぞれ独立して吸引するように説明しているが、本実施例においては、第1吸引部63と第2吸引部64とはつながっているので、細孔70aを介して吸引する気体は、精度非保証領域AR2と第2吸引部64との間の空間の気体の一部を含み、細孔70bを介して吸引する気体は、精度保証領域AR1と第1吸引部63との間の空間の気体の一部を含んでいる。
図6に示すように、第1吸引部63の上端面と第2吸引部64の上端面とは同じ高さ位置に形成されている。すなわち、吸着パッド62の上面は面一となっている。
そして、第1吸引部63と平面部である精度保証領域AR1とは接しており、第2吸引部64とテーパ部である精度非保証領域AR2とは所定の間隔Hを有している。すなわち、第1細孔70aからの単位時間あたりの気体の吸引量と、第2細孔70bからの単位時間あたりの気体の吸引量とは同じ値に設定されてはいるが、間隔Hを設けることにより、第1吸引部63によって吸着されるレチクルRの下面Raの面積が第2吸引部64によって吸着される面積よりも大きくなるため、すなわち、図6の紙面と垂直な方向の長さが同一と仮定すると、RaAがRaBよりも大きくなるため、第2吸引部64のレチクルRに対する吸引力が、第1吸引部63のレチクルRに対する吸引力より弱くなる。そして、この間隔Hは、精度非保証領域AR2が第2吸引部64で吸着されることによってレチクルRが歪まない程度に、且つ、第2吸引部64と第1吸引部63とによってレチクルRを安定して保持可能な程度に設定されている。
次に、上述したような構成を備えるレチクルホルダ18によってレチクルRを保持する方法について説明する。
所定のレチクルRが、不図示のレチクル搬送装置によってレチクルホルダ18にロードされる。レチクルホルダ18に対してレチクルRをロードするに際し、レチクルRの保持可能領域CAのうち、精度保証領域AR1と第1吸引部63とが対向するように、且つ、精度非保証領域AR2と第2吸引部64とが対向するように位置合わせを行いつつ、ロードする。このとき、吸着パッド62のうち、第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65が少なくとも精度保証領域AR1に配置されるように位置合わせする。
レチクルホルダ18にレチクルRがロードされたら、制御装置CONTは、吸引装置72を駆動するとともに、吸引通路71にそれぞれ設けられているバルブ71aを制御して、第1細孔70aによる単位時間あたりの気体の吸引量と、第2細孔70bによる単位時間あたりの気体の吸引量とを予め設定されている設定値に設定する。本実施例では、制御装置CONTは、第1細孔70aからの単位時間あたりの気体の吸引量と、第2細孔70bからの単位時間あたりの気体の吸引量とを同じ値に設定する。
レチクルRは、精度保証領域AR1と精度非保証領域AR2とのそれぞれを、第1吸引部63と第2吸引部64とによってそれぞれ吸着保持される。このように、第1吸引部63と第2吸引部64とを用いて、レチクルRの保持可能領域CAの広い範囲を保持するようにしたことにより、レチクルRはレチクルホルダ18に安定して保持され、レチクルステージ2が高速で移動しても、慣性力によってレチクルRとレチクルホルダ18とがずれてしまうようなことがない。
また、レチクルRのうち精度保証領域AR1を第1吸引部63によって保持し、精度非保証領域AR2を第2吸引部64によって個別に保持するようにしたことにより、レチクルホルダ18はレチクルRを変形させることなく安定して保持する。すなわち、レチクルRの精度非保証領域AR2をテーパ形状として、第2吸引部64と精度非保証領域AR2との間に間隔Hを設けたことによって、第1吸引部63によって吸着されるレチクルRの下面Raの面積が第2吸引部64によって吸着される面積よりも大きくなるため、第2吸引部64のレチクルRに対する吸引力は、第1吸引部63のレチクルRに対する吸引力より弱くなるように設定される。したがって、精度非保証領域AR2を吸着保持した際に、精度非保証領域AR2を吸着保持したことに起因するレチクルR全体の歪みを抑えることができる。
このとき、間隔Hからのリーク量(すなわち間隔H)は、レチクルRを歪ませない程度に、且つ、レチクルRに対する安定した保持力を低下させない程度に設定されている。すなわち、レチクルステージ2が高速で移動しても、慣性力よってレチクルRとレチクルホルダ18とがずれてしまうようなことがない程度に設定されている。
そして、このレチクルホルダ18に保持されたレチクルRに照明光学系IUより露光光を照射することにより、レチクルRに形成されたパターンを投影光学系PLを介してウエハWに精度良く露光することができる。
次に、レチクルRのうち精度保証領域AR1を第1吸引部63によって保持し、精度非保証領域AR2を第2吸引部64によって保持するようにしたことにより、レチクルホルダ18はレチクルRを変形することなく安定して保持できる理由について図7A〜図7D、図8、図9を参照しながら説明する。
図7A〜図7Dは、レチクルRのテーパ部の領域、すなわち、レチクルRの精度非保証領域AR2のサイズLをそれぞれ異なる値に設定し、これらレチクルRのそれぞれを第1吸引部63及び第2吸引部64によって吸着保持した際の、レチクルRの形状(変形)をシミュレーションした結果を模式的に示した図である。図7Aは、精度非保証領域のサイズLを5.5mmに設定した際の図であり、図7BはサイズLを7.5mmに設定した際の図であり、図7CはサイズLを9.0mmに設定した際の図であり、図7DはサイズLを10.5mmに設定した際の図である。ここで、図7A〜図7Dのそれぞれにおいて、第2吸引部63と精度非保証領域AR2との間隔の最大値Hは同一値(0.5μm)に設定されており、レチクルホルダ18(吸着パッド62)は同一のものを用いている。
図7Aは、精度非保証領域AR2のサイズLを5.5mmに設定した際のシミュレーション結果図である。この図において、精度保証領域AR1は第1吸引部63に保持され、精度非保証領域AR2は第2吸引部64に保持されている。このとき、第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65は精度保証領域AR1に配置されている。
この状態において、第1吸引部63及び第2吸引部64によってレチクルRを吸引すると、図7Aに示すように、点CまわりのモーメントM1、M2が発生する。なお、この点Cは精度保証領域AR1上の点である。このとき、前述したように、間隔Hによって第2吸引部64による精度非保証領域AR2に対する吸引力のほうが第1吸引部63による精度保証領域AR1に対する吸引力より弱くなっており、また、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する面積が、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する面積より大きくなっているので、M1>M2となり、第1吸引部63と精度保証領域AR1とを剥離するような力がレチクルRに対して生じない。したがって、この状態においては、レチクルRはレチクルホルダ18に安定して保持されている。
図7Bは、精度非保証領域AR2のサイズLを7.5mmに設定した際のシミュレーション結果図である。この図において、精度保証領域AR1は第1吸引部63に保持され、精度非保証領域AR2は第2吸引部64に保持されている。このとき、第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65は精度非保証領域AR2側に配置されている。
この状態において、第1吸引部63及び第2吸引部64によってレチクルRを吸引すると、図7Bに示すように、点CまわりのモーメントM3、M4が発生する。この場合、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する面積は、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する面積より小さくなっており、第2吸引部64による精度非保証領域AR2に対する吸引力のほうが第1吸引部63による精度保証領域AR1に対する吸引力より強くなって、M4>M3となる。すると、第1吸引部63と精度保証領域AR1とを剥離するような力がレチクルRに作用し、破線R’に示すように、レチクルRは、中央部(パターン領域)を盛り上げるような変形を生じる。このように、パターン領域を有する精度保証領域AR1までもが歪んでしまうため、第1吸引部63の精度非保証領域AR1に対する面積を、第2吸引部64の精度保証領域AR2に対する面積より小さく設定することは望ましくない。
なお、この場合、図7Bの台座部を60A(あるいは60B)とすると、反対側にある台座部60Cの第1吸引部63及び第2吸引部64によってもレチクルRに対する吸引動作が行われているため、レチクルRには図7Bに示すように、曲げに対する反力M3’が作用し、また、モーメントの中心Cは境界部65上にあるため、点Cまわりのモーメントは釣り合って、第1吸引部63と精度保証領域AR1とは剥離するまでには至らない。
図7Cは、精度非保証領域AR2のサイズLを9.0mmに設定した際のシミュレーション結果図である。この図において、精度保証領域AR1と精度非保証領域AR2の一部とが第1吸引部63に保持され、精度非保証領域AR2は第2吸引部64に保持されている。このとき、第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65は完全に精度非保証領域AR2側に配置されている。
この状態において、第1吸引部63及び第2吸引部64によってレチクルRを吸引すると、図7Cに示すように、点CまわりのモーメントM5が発生する。この場合、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する面積は、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する面積より小さくなっている。この場合、レチクルRは、破線R’で示すように中央部(パターン領域)を盛り上げるような変形を生じるとともに、第1吸引部63と精度保証領域AR1とは完全に剥離する。
そして、図7Cの台座部を60A(あるいは60B)とすると、反対側にある台座部60Cの第1吸引部63及び第2吸引部64によってレチクルRに対して行われている吸引動作によって、レチクルRには図7Cに示すように、曲げに対する反力M5’が作用する。レチクルRの変形は、レチクルRの変形が進行してレチクルRの点C1が境界部65に接し、この点C1まわりのモーメントが反力M5’と釣り合った時点で終了する。
図7Dは、精度非保証領域AR2のサイズLを10.5mmに設定した際のシミュレーション結果図である。この図において、精度保証領域AR1は第1,第2吸引部63,64のいずれにも保持されておらず、精度非保証領域AR2は第1,第2吸引部63,64に保持されている。そして、第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65は精度非保証領域AR2側に配置されている。
この状態において、第1吸引部63及び第2吸引部64によってレチクルRを吸引すると、図7Dに示すように、点CまわりのモーメントM6が発生する。この場合、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する面積はほぼ無い状態である。レチクルRは、破線R’で示すように中央部(パターン領域)を盛り上げるような変形を生じるとともに、第1吸引部63と精度保証領域AR1とは完全に剥離する。
そして、レチクルRの変形は、破線R’で示すように、精度非保証領域AR2が第1吸引部63及び第2吸引部64に接した時点で終了する。
以上説明したように、図7Aで示される状態のように、サイズLを5.5mm以下として、第1吸引部63と第2吸引部64との境界部65がレチクルRの精度保証領域AR1に配置されるようにし、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する面積が、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する面積より大きくなるように設定することにより、第1吸引部63と精度保証領域AR1との剥離の発生が抑えられ、レチクルRの歪みの発生を防止することができる。
図8は、精度非保証領域AR2のサイズLと、第2吸引部64と精度非保証領域AR2との最大間隔Hとをそれぞれ変化させた際の、レチクルRのたわみ最大値を求めたシミュレーション結果である。また、図9は図8の表をグラフ化したものであって、縦軸はレチクルRのたわみ最大値、横軸は精度非保証領域AR2のサイズLである。ここで、レチクルRのたわみ最大値とは、レチクルRの端部と持ち上がり変形した際のレチクルRの中央部とのZ方向の距離である。
これらの図から、サイズLが2.5mm、5.5mm、7.5mmのところで、レチクルRのたわみ最大値が飛躍的に増大していることが分かる。このことから、レチクルRの変形は、精度非保証領域AR2のサイズL、すなわち、第1吸引部63によって精度非保証領域AR2を吸引するかどうかに大きく依存する。
次に、本発明の保持装置の他の実施例について説明する。ここで、以下の図面を用いた説明において、前述した実施例と同一又は同等の構成部分については同一の符号を用いるとともに、その説明を簡略又は省略するものとする。
レチクルRの精度非保証領域AR2の形状は、テーパ形状に限らず、レチクルRの精度非保証領域AR2を吸着保持する第2吸引部64の形状に応じて、第2吸引部64とレチクルRの精度非保証領域AR2との間に、所定の間隔Hを有するように設定されていればよい。例えば、図10に示すように、精度非保証領域AR2は第2吸引部64から離れる方向に形成された段部であってもよい。
本実施例においては、吸引装置72に吸引通路71を介して接続された細孔は、吸着パッド62にY方向にのびるように形成された環状溝部61のうち、直線部分である第1吸引部63及び第2吸引部64のそれぞれに設けられた構成であるが、環状溝部61に設ける細孔を、図11に示すように、1つとすることも可能である。この場合、第1吸引部63と第2吸引部64とは環状溝部61の一部であるので連続しており、細孔70が1つであっても吸引動作を安定して行うことができる。また、環状溝部61の任意の複数位置に細孔70をそれぞれ設ける構成とすることも可能である。この場合、複数の細孔のそれぞれに吸引通路71を接続し、吸引装置72によって吸引動作を行えばよい。
本実施例においては、第1細孔70aからの単位時間あたりの気体の吸引量と、第2細孔70bからの単位時間あたりの気体の吸引量とは同じ値になるように設定されているが、それぞれの吸引量を異なるように設定してもよい。この場合、図4に示したように、制御装置CONTは複数の接続通路71にそれぞれ設けられたバルブ71aをそれぞれ個別に制御すればよい。あるいは、バルブ71aによる制御のほかに、吸引通路71のそれぞれに対してそれぞれ個別に吸引装置72を設け、制御装置CONTがこの吸引装置72のそれぞれの出力を個別に制御するようにしてもよい。
本実施例においては、第2吸引部64と精度非保証領域AR2との間に間隔Hを設けることにより、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する吸引力が、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する吸引力より弱くなるように設定されているが、第1細孔70aからの単位時間あたりの気体の吸引量が、第2細孔70bからの単位時間あたりの気体の吸引量より多くなるように設定することによって、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する吸引力が、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する吸引力より弱くなるように設定してもよい。
本実施例においては、吸着パッド62にY方向にのびるように形成された環状溝部61のうち、直線部分のそれぞれを第1吸引部63及び第2吸引部64としているが、図12に示すように、吸着パッド62に第1吸引部63と第2吸引部64とをそれぞれ独立して設けてもよい。そして、第1吸引部63及び第2吸引部64のそれぞれに細孔70を設け、それぞれ個別に吸引装置72に接続することによって、第1吸引部63及び第2吸引部64により吸引動作が可能となる。この場合、それぞれの吸引装置72の出力を個別に制御することにより、第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する吸引力と、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する吸引力とをそれぞれ独立して制御することができる。
本実施例においては、第1吸引部63の高さ位置と第2吸引部64の高さ位置とは同じに設定されているが、図13Aに示すように、第2吸引部64の高さ位置が、第1吸引部63よりレチクルRの下面Raに対して低い位置になるように設定されてもよい。こうすることにより、レチクルRにテーパ部が形成されていなくても、第2吸引部64とレチクルRの精度非保証領域AR2との間に所定の間隔Hを形成することができる。
一方、図13Bに示すように、第2吸引部64の高さ位置が、第1吸引部63よりレチクルRの下面Raに対して高い位置になるように設定されてもよい。こうすることにより、レチクルRの精度非保証領域AR2が吸着パッド62から大きく離れる方向に形成されているような場合であっても、第2吸引部64と精度非保証領域AR2との間に所定の間隔Hを形成することができる。
すなわち、第2吸引部64の高さ位置は、レチクルRの下面Raの形状に応じて設定される。
更に、第1吸引部63が設けられる台座部と、第2吸引部64が設けられる台座部とを独立して設け、2つの台座部のうちいずれか一方をZ方向に移動可能な支持装置で支持し、この移動可能に支持されたほうの台座部をZ方向に移動して、第1吸引部63又は第2吸引部64の高さ位置を制御するようにしてもよい。
このとき、各台座部はX方向に並べて配置してもよいし、Y方向に離して配置してもよい。
また、図3に示す台座部60A、60B、60Cのそれぞれを開口2aに対して接近・離間する方向(すなわちX方向)に移動可能な支持装置で支持し、載置されるべきレチクルRの精度非保証領域AR2のサイズLに応じて、それぞれの台座部に設けられている第2吸引部64が精度非保証領域AR2を保持するように、この台座部を移動するようにしてもよい。
第1吸引部63と第2吸引部64との大きさは同じにする必要はなく、異なる大きさ(面積)を有していてもよい。例えば、第2吸引部64の幅(X方向のサイズ)を第1吸引部63の幅(X方向のサイズ)に対して小さく設定してもよい。あるいは、図14に示すように、第1吸引部63のY方向のサイズと第2吸引部64のY方向のサイズとをそれぞれ異なるように設定してもよい。図14に示す吸着パッド62のそれぞれは、1つの第1保持部63と、この第1保持部63より小さい3つの第2保持部64とを備えている。このとき、3つの第2保持部64のそれぞれの大きさ(面積)の総計は第1保持部63より小さくなるように設定されている。そして、第2保持部64どうしの間には、吸引機能を有さない台座部63の上面が露出している。このような構成によっても、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する吸引力を第1吸引部63の精度保証領域AR1に対する吸引力より小さくすることができ、レチクルホルダ18はレチクルRを歪ませることなく安定して保持することができる。
本実施例においては、吸着パッド62を有する台座部は3つであるが、この吸着パッド62を有する台座部を任意の複数箇所に設けることができる。また、本実施例においては、吸着パッド62のそれぞれは、第1吸引部63と第2吸引部64とを有しているが、複数の台座部のそれぞれに設けられた吸着パッド62のうち、いずれかの吸着パッドには第1吸引部63のみが設けられ第2吸引部64は設けられていない構成とすることができる。
吸着パッド62を備えた台座部60を複数設けた際、全ての吸着パッド62でレチクルRに対する吸着動作を行う必要はない。例えば、複数箇所に設けられた吸着パッド62のうち、いずれか任意の吸着パッド62を用いてレチクルRに対する吸着動作を行い、他の吸着パッド62では吸着動作を行わないようにする構成としてもよい。すなわち、複数設けられた吸着パッド62の吸着動作を切り替えるようにする構成とすることができる。
第2吸引部64に設けられた細孔70bからの単位時間あたりの気体の吸引量(すなわち、第2吸引部64の精度非保証領域AR2に対する吸引力)、あるいは、第2吸引部64のレチクルRに対する吸引位置は、レチクルRの形状(変形の度合い)に応じて設定することができる。すなわち、精度良い露光処理が行えるよう、レチクルホルダ18に保持されたレチクルRがフラットになるように、細孔70bからの単位時間あたりの気体の吸引量を制御したり、前述したように第2吸引部64を移動可能に設けた場合にはその位置を制御する。
細孔70bからの単位時間当たりの気体吸引量の設定や第2吸引部64の位置の設定は、例えば、レチクルRの形状(変形量)を形状計測装置(光学式形状センサなど)によって計測し、この計測結果に基づいて、レチクルRの形状が所望の形状になるように行えばよい。
本実施例においては、レチクルRのテーパ部を精度非保証領域AR2としているが、テーパ部の一部が精度保証領域を含んでいてもよい。
レチクルホルダ18によるレチクルRに対する吸着保持力が十分でない場合には、例えば、所定の押圧装置によって、レチクルRのレチクルホルダ18に保持されている位置に対応した上面側の部分を上方から下方に向かって押圧することによって保持力を向上することができる。
本実施例においては、第2保持部64とレチクルRの精度非保証領域AR2との間に間隔Hを設けているが、この間隔Hは例えば5μm程度であるので、気体(空気)の粘性により、第2保持部64はレチクルRに対する吸引動作を行うことができる。
本実施例においては、本発明の保持装置をレチクルホルダに適用しているが、ウエハWを保持するためのウエハホルダ41に適用することもできる。
また、本発明の保持装置は、露光装置以外にも、例えばレチクルの検査装置や、レチクル上に回路パターンを形成する装置等にも適用できる。
上記実施例の基板としては、半導体デバイス用の半導体ウエハWのみならず、液晶ディスプレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用のセラミックウエハ等が適用される。
露光装置1としては、レチクルRとウエハWとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)の他に、レチクルRとウエハWとを静止した状態でレチクルRのパターンを露光し、ウエハWを順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置(ステッパー)にも適用することができる。
露光装置1の種類としては、ウエハWに半導体デバイスパターンを露光する半導体デバイス製造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用の露光装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいはレチクルなどを製造するための露光装置などにも広く適用できる。
また、露光用照明光の光源としては、超高圧水銀ランプから発生する輝線(g線(436nm)、h線(404.7nm)、i線(365nm))、KrFエキシマレーザ(248nm)、ArFエキシマレーザ(193nm)、F2レーザ(157nm)のみならず、X線や電子線などの荷電粒子線を用いることができる。例えば、電子線を用いる場合には電子銃として、熱電子放射型のランタンヘキサボライト(LaB6)、タンタル(Ta)を用いることができる。さらに、電子線を用いる場合は、レチクルRを用いる構成としてもよいし、レチクルRを用いずに直接ウエハ上にパターンを形成する構成としてもよい。また、YAGレーザや半導体レーザ等の高周波などを用いてもよい。
投影光学系PLの倍率は、縮小系のみならず等倍系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルRも反射型タイプのものを用いる)、また電子線を用いる場合には光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真空状態にすることはいうまでもない。また、投影光学系PLを用いることなく、レチクルRとウエハWとを密接させてレチクルRのパターンを露光するプロキシミティ露光装置にも適用可能である。
ウエハステージ5やレチクルステージ2にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ2、5は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
各ステージ2、5の駆動機構としては、二次元に磁石を配置した磁石ユニット(永久磁石)と、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向させ電磁力により各ステージ2、5を駆動する平面モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機子ユニットとのいずれか一方をステージ2、5に接続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステージ2、5の移動面側(ベース)に設ければよい。
以上のように、本願実施例の露光装置1は、本願請求の範囲に挙げられた各構成要素を含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造される。これら各種精度を確保するために、この組み立ての前後には、各種光学系については光学的精度を達成するための調整、各種機械系については機械的精度を達成するための調整、各種電気系については電気的精度を達成するための調整が行われる。各種サブシステムから露光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行われ、露光装置全体としての各種精度が確保される。なお、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理されたクリーンルームで行うことが望ましい。
半導体デバイスは、図25に示すように、デバイスの機能・性能設計を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマスク(レチクル)を製作するステップ202、シリコン材料からウエハを製造するステップ203、前述した実施例の露光装置1によりレチクルのパターンをウエハに露光するウエハ処理ステップ204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検査ステップ206等を経て製造される。
[第二実施例]
図15〜図21は、本発明の第二実施例の説明図である。この実施例では、レチクルホルダ90として、いわゆるピンチャックホルダを使用したことを特徴としている。装置の他の構成は、先に説明した第1実施例と同様でよい。
図15は、レチクルホルダ90の斜視図である。このレチクルホルダ90の中央部には矩形状の開口2aが形成され、レチクルホルダ90の上面において開口2aの両側には、辺に沿って一列ずつ、長細い矩形状をなす吸着パッド91が形成されている。
これら吸着パッド91は、真空度を保つために矩形状の減圧領域95を取り囲む隔壁92と、減圧領域95内に互いに間隔を空けて多数形成されたピン96と、減圧領域95内に開口する排気孔94とを有する。隔壁92の幅と高さは全周に亘って一定であり、隔壁92とピン96は、ホルダ上面から正確に同じ高さを有するように上端面を研磨されている。隔壁92とピン96の高さの誤差は通常、50nm以下に抑えることが可能である。レチクルホルダ90の材質としては、セラミックなどが最適である。排気孔94はそれぞれ、図示しない真空配管に接続され、減圧領域95内の気体を排気できる。
図16は、レチクルホルダ90にレチクルRを吸着した状態を示しており、レチクルRとの接触部分は斜線で図示されている。
このようなレチクルホルダ90を用いた場合にも、前述した実施例と同様の効果が得られる。この点を図17〜図21を用いて説明する。
図17は、端部がテーパー加工されていないレチクルRをレチクルホルダ90に吸着した場合を示す断面拡大図であり、隔壁92の上端面(吸着面)は、レチクルRの端縁から1〜2.5mm及び10.5〜12mmの位置に配置され、シール部を形成している。
図18は、本発明の実施例として、レチクルRの端縁から5.5mmの位置より外側がテーパー加工されている場合を示す。レチクルホルダ90の各吸着パッド91の隔壁92間の中心は、レチクルRの端縁から6.5mmに位置している。この場合、テーパーの開始点P1は、レチクルホルダ90の各吸着パッド91の隔壁92間の中心より外側に位置する。したがって、減圧領域95の減圧によって生じる点P1回りのモーメントM2は、逆回りのモーメントM1より大きいので、点P1よりレチクル内側の部分Gを吸着パッド91から剥離させるモーメントは発生しない。
一方、図19に示すように、レチクルRのテーパ開始点P2がレチクル端縁から7.5mmの位置に設定された場合、減圧領域95の減圧によって生じる点P2回りのモーメントM4は、逆回りのモーメントM3より小さくなり、点P2よりレチクル内側の部分G4を吸着パッド91から剥離させるモーメントが発生する。しかし、もう一方の吸着パッド91によってレチクルRの他端部が吸着されているため、レチクルRには曲げモーメントが働き、この曲げモーメントに対する反モーメントM41が発生する。その結果、モーメントM41,M4,M3がつりあった状態となり、レチクルRは歪んでしまう。
図20に示すように、テーパー開始点P3がレチクル端縁から9mmの位置に設定された場合は、レチクルRを歪ませる方向のモーメントM3がさらに大きくなり、図21に示すように、テーパー開始点P4が内側の隔壁92の上端面に位置する場合に、レチクルRの歪み量が最大になる。
以上のように、第二実施例では、ピンチャック型レチクルホルダ90を用いているため、レチクルRのテーパー開始点は、図18のテーパー開始点P1のように吸着パッド91の幅方向中央より外側にあればよい。例えば、レチクルホルダ90の各吸着パッド91の隔壁92間の中心がレチクルRの端縁から6.5mmに位置している場合には、端縁から6mmよりも外側からテーパが開始するレチクルと組み合わせることにより、吸着されたレチクルの変形を最小限度にとどめることが可能となる。また、多数のピン96がレチクルに接触することによって、レチクルホルダ90とレチクルとの間の静止摩擦力を増大させる効果も得られる。
[第三実施例]
本発明では、レチクルRの端部にテーパー部を形成する代わりに、図23および図24に示すようにレチクルRの端部を湾曲させておくことにより、前記同様の効果を得ることもできる。以下、この点について説明する。
図22に示すように、厚さが一定で平坦なレチクルRの両端部に、レチクル上面に対して垂直な応力Pがかかった場合には、レチクルRの一端部から距離:xの位置において、以下の式で表される応力、剪断力、曲げモーメント、および撓みが生じる。なお、レチクルホルダの吸着保持部(第1吸着保持部)におけるレチクルRの中心側の支持点と外側の支持点との間隔をそれぞれl1、吸着保持部のそれぞれにおける中心側の支持点間の間隔をl2、中心側の支持点にレチクルRが載置されたときに生じる前記外側の支持点と前記レチクルRとの間隔をδ、大気圧と前記吸着保持部の吸着面積との積をP、前記レチクルRの縦弾性係数をE、前記レチクルRの断面2次モーメントをIと表記する。
(21)式,(22)式,および(23)式が応力Pによるレチクル変形を示している。したがって、応力がかかっていない状態でのレチクルの形状が(21)式、(22)式、あるいは(23)式の形状であれば、図23のように反対側に応力Pをかけることにより完全な平面に矯正することが可能である。
また、図23に示すように、支持部▲1▼、▲1▼’と▲2▼、▲2▼’を設けた場合には、レチクルの被吸着面と支持部▲1▼、▲1▼’と▲2▼、▲2▼’が接した時点で変形は終了するので、必ずしも(20)式を満たす必要はなく、以下の(24)式の関係を満たせばよい。ただし、δは(21)、(22)、(23)の形状である必要がある。
通常、レチクルの保持にはバキュームチャックを用いるため、応力Pは大気圧に吸着面積を乗じた値となる。通常支持点の間l1の領城が吸着領域となる。
さらに走査型露光装置用のレチクルホルダでは摩擦力が重要であるから、大きな吸着面積となるように設計される。この場合の好適な設計例を図24に示す。支持点▲2▼、▲2▼’よりも外側に支持点▲3▼、▲3▼’が設けられており、吸着領域が▲2▼から▲3▼および▲2▼’から▲3▼’までの領域l3だけそれぞれ増加するので、より大きな吸着力および摩擦力が得られる。
領域l3のようなレチクル周辺部は一般に平坦度が悪く、これら領域l3に支持点を接触させると、レチクルRが大きく撓むため、避ける必要がある。例えば図24中の点線で示すレチクル形状のように、レチクルRの端部にテーパーを設け、実線で示す吸着後のレチクルの被吸着面が支持点▲3▼、▲3▼’から離れているように加工しておけばよい。この離間量(後退量)hは5μm以下が望ましい。領域l3の面精度は、領域l2の面精度(通常、500nm以下)に比べずっと粗いため、領域l3の加工は容易である。
図24の状態を一般式で説明すると、レチクル吸着面の精度保証領域l4の形状は(21)式、(22)式、(23)式、および(24)式の関係を満たし、支持点▲3▼、▲3▼’では以下の(25)式を満たせばよい。
なお、レチクルの被吸着面の領域l3を後退させる代わりに、レチクルホルダの支持点▲3▼、▲3▼’に相当する部分の深さ5μm程度を削っておくことにより、同様の目的を達することもできるし、レチクルの被吸着面の領域l3およびレチクルホルダの支持点▲3▼、▲3▼’に相当する部分の両者をそれぞれ後退させておくことも可能である。
なお、上記第1,第2実施例において、レチクルを吸着保持した後に、重力(レチクルの自重)によってレチクルのパターン面が微少量撓むが、この量を予め計算によって求めることができるため、投影光学系の可動レンズ群を駆動することにより、レチクルのパターン面の撓みによって生じる像面湾曲を補正することができる。
産業上の利用の可能性
本発明の保持方法によれば、被吸着面のうち所定の面精度を有する第1領域と、被吸着面のうち第1領域以外の第2領域とのそれぞれを、第1保持部と第2保持部とによってそれぞれ個別に吸着保持するようにしたので、第1保持部によって試料全体の面精度を悪化させずに試料を安定して保持することができるとともに、第2保持部によって試料の吸着される面全体を大きくすることができ、安定した保持が可能である。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の保持装置を備えた露光装置の一実施例を示す全体概略図である。
図2は、露光装置を構成する保持装置を有するステージ装置の外観斜視図である。
図3は、本発明の保持装置の外観斜視図である。
図4は、本発明の保持装置の一実施例を示す要部拡大斜視図である。
図5Aおよび図5Bは、本発明の保持装置にマスクが保持されている状態を示す概略図であって、図5Aは上面図、図5Bは図5AのA−A矢視断面図である。
図6は、本発明の保持装置にマスクが保持された際の要部拡大断面図である。
図7A〜図7Dは、保持装置に保持されるマスクの形状と変形との関係を説明するための図である。
図8は、第2領域の大きさ及び間隔とマスクのたわみ最大量との関係を示す表である。
図9は、図8の表をグラフにしたものである。
図10は、本発明のマスクの他の実施例を示す断面図である。
図11〜図14は、本発明の保持装置の他の実施例の要部を示す拡大斜視図である。
図15は、本発明の保持装置の他の実施例を示す斜視図である。
図16は、同実施例でレチクルを吸着した状態を示す斜視図である。
図17〜図21は、保持装置にマスクが保持された際の要部拡大断面図である。
図22〜図24は、本発明の他の実施例の効果を説明するためのレチクルの断面図である。
図25は、半導体デバイス製造工程の一例を示すフローチャートである。
図26は、従来の保持装置を示す外観斜視図である。
Claims (23)
- 平板状の試料の被吸着面を保持する保持装置であって、
前記被吸着面のうち所定の面精度を有する第1領域に対向する第1保持部と、
前記被吸着面のうち前記第1領域以外の第2領域に対向する第2保持部と、
前記被吸着面と前記第1保持部及び前記第2保持部との間の空間の気体を吸引する吸引装置とを備える保持装置。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記吸引装置は、前記被吸着面と前記第1保持部との間の空間の気体を吸引する第1吸引装置と、前記被吸着面と前記第2保持部との間の空間の気体を吸引する第2吸引装置とを備える。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1保持部及び前記第2保持部のそれぞれは、前記被吸着面に対してそれぞれ複数位置に配置されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1保持部と前記第2保持部とは隣接して配置され、
隣接する前記第1保持部と前記第2保持部との境界部は、少なくとも前記第1領域に配置されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1保持部と前記第1領域とは接しており、前記第2保持部と前記第2領域とは所定の間隔を有するように設定されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1領域は、前記被吸着面のほぼ中央部に形成されている平面部であり、
前記第2領域は、前記中央部の外側に、中央側から外側に向かって前記第2保持部から離れる方向に形成されたテーパ部である。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記被吸着面の形状に応じて、前記第2保持部の高さ位置が設定されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第2保持部の高さ位置は、前記第1保持部より前記被吸着面に対して低い位置に設定されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1吸引装置による単位時間あたりの気体の吸引量と、
前記第2吸引装置による単位時間あたりの気体の吸引量とを個別に制御する制御装置を備える。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1吸引装置による単位時間当たりの気体の吸引量は、前記第2吸引装置による単位時間当たりの気体の吸引量より多く設定されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
前記第1保持部の前記第1領域に対する面積は、前記第2保持部の前記第2領域に対する面積より大きく設定されている。 - 請求項1記載の保持装置であって、
ピンチャックホルダを有し、前記第1保持部および前記第2保持部は、前記ピンチャックホルダの吸着パッドである。 - 平板状の試料の被吸着面を保持する保持方法であって、
前記被吸着面のうち所定の面精度を有する第1領域と、前記被吸着面のうち前記第1領域以外の第2領域とのそれぞれを、第1保持部と第2保持部とによってそれぞれ個別に吸着保持する保持方法。 - 請求項13記載の保持方法であって、
前記第2保持部と前記第2領域との間に所定の間隔を有しつつ前記保持を行う。 - 請求項13記載の保持方法であって、
前記第1保持部の前記第1領域に対する面積を、前記第2保持部の前記第2領域に対する面積より大きく設定する。 - マスクホルダに保持されたマスクのパターンを基板ホルダに保持された基板に露光する露光装置であって、
前記マスクホルダと前記基板ホルダとの少なくとも一方には、請求項1記載の保持装置が用いられている露光装置。 - リソグラフィ工程を備えるデバイス製造方法であって、
前記リソグラフィ工程で請求項16記載の露光装置を用いるデバイス製造方法。 - 所定の許容範囲内で吸着面が第1の方向に向けて凸状を有するマスクを、前記第1の方向に対向して配置された一対の第1吸着保持部で保持するマスクの保持方法であって、
前記各第1吸着保持部における前記マスクの中心側の支持点と外側の支持点との間隔をそれぞれl1、前記各第1吸着保持部のそれぞれにおける前記中心側の支持点間の間隔をl2、前記中心側の支持点に前記マスクが載置されたときに生じる前記外側の支持点と前記マスクとの間隔をδ、大気圧と前記第1吸着保持部の吸着面積との積をP、前記マスクの縦弾性係数をE、前記マスクの断面2次モーメントをIとしたとき、
δ<Pl1 2(2l1+3l2)/6EI
の関係式を満たすように前記マスクを保持するマスク保持方法。 - 請求項18記載のマスク保持方法であって、
前記第1吸着保持部を用いて、前記マスクの吸着面における面精度保証領或を保持するとともに、前記面精度保証領域外を第2吸着保持部を用いて保持する。 - 講求項19記載の保持方法であって、
前記第1吸着保持部を用いて前記マスクを吸着した際、前記第2吸着保持部と前記マスクとの間に所定の間隔を有するように前記マスクを保持する。 - 所定の許容範囲内で吸着面が第1の方向に向けて凸状を有するマスクを、前記第1の方向に対向して配置された一対の第1吸着保持部で保持するマスクの保持装置であって、
前記各第1吸着保持部における前記マスクの中心側の支持点と外側の支持点との間隔をそれぞれl1、前記各第1吸着保持部のそれぞれにおける前記中心側の支持点間の間隔をl2、前記中心側の支持点に前記マスクが載置されたときに生じる前記外側の支持点と前記マスクとの間隔をδ、大気圧と前記第1吸着保持部の吸着面積との積をP、前記マスクの縦弾性係数をE、前記マスクの断面2次モーメントをIとしたとき、
δ<Pl1 2(2l1+3l2)/6EI
の関係式を満たすように前記第1吸着保持部がそれぞれ配置されているマスク保持装置。 - 請求項21記載のマスク保持装置であって、
前記第1吸着保持部を用いて、前記マスクの吸着面における面精度保証領域を保持するとともに、前記面精度保証領域外を保持する第2吸着保持部をさらに有する。 - 請求項22記載のマスク保持装置であって、
前記第1吸着保持部を用いて前記マスクを吸着した際、前記第2吸着保持部と前記マスクとの間に所定の間隔を有するように前記マスクを保持する。
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