JPS648388B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、中央処理装置と通信回線で接続され
た自動取引装置を利用して振込取引を行なう方式
に関する。

一般に銀行の振込取引には、ある口座からの引
き落し業務と、振込先口座への入金業務、および
振込取引の事実を記録した伝票の発行業務が必要
である。引き落し業務では、振込者が引き落し口
座の本人であることの確認が必要であり、また入
金業務では振込先の口座番号の提示を必要とす
る。

従来、自動取引装置を利用してこのような振込
取引を行なうには、次のような方式をとつてい
る。

振込者は周知のカードを自動取引装置に挿入し
振込金額をキー入力して、引き落し口座からの引
き落しを指示する。そして、引き落し金額を振込
先口座に入金させる。自動取引装置は振込取引の
記録を印刷した伝票を発行する。

しかしこの方式では、引き落し口座にくくり付
けられた一つの口座しか振込先口座として指定で
きないという不便があつた。また取引記録が単票
の形で発行されるため、取引回数が増えた場合の
取引記録の整理や参照に不便があつた。

前者の不便に対処するために、振込先口座番号
を取引者が直接キー入力するという方法も考えら
れる。しかしキー入力を誤ると、意図しない口座
に振込まれる危険があり、またキー入力操作が増
えるという不便があるため、採用には問題があ
る。

後者の問題を解決するために、カードとは別に
記録用の通帳を用意し、取引時にこの通帳も自動
取引装置に挿入し、取引記録を通帳に印刷させる
方法も採用されている。しかし、カードと通帳の
両方を携帯しまた挿入操作しなければならないと
いう別の不便が伴なう。

以上に述べた以外にも、種々の取引方式があ
り、またそれぞれに欠点があるが、これ以上の説
明は省略する。

本発明は前述したような従来方式の諾欠点に鑑
みなされたもので、複数の振込先のいずれにも振
込み可能で、意図しない振込先への誤振込みの危
険が極めて少なく、取引記録の整理や参照が容易
で、しかもキー入力操作等の操作上の煩雑さのな
い、記善された振込取引方式を提供することにあ
る。

しかして本発明にあつては、取引媒体として、
引き落し口座番号や暗証番号さらには取引科目等
の情報を自動取引装置で読取り可能な形式で記録
した通帳を用いる。具体的には、前記の情報を記
録した磁気ストライプを貼付した通帳等を用い
る。一方、中央処理装置のフアイルには、引き落
し口座に対応付けて予め一群の取引先の情報（口
座番号、氏名、住所、電話番号等）を登録してお
く。この取引先は、自動取引装置から与えられる
引き落し口座番号（および取引科目）でサーチで
きるようにしておく。

取引の際、振込者は通帳を自動取引装置に挿入
し、暗証番号と振込金額をキー入力する。自動取
引装置は、キー入力の暗証番号と通帳から読取つ
た暗証番号が一致すると、通帳上の引き落し口座
番号や取引科目およびキー入力の振込金額を中央
処理装置に送信する。中央処理装置は、受信した
引き落し口座番号（および取引科目）をキーにし
てフアイルをサーチし、予め登録されている一群
の取引先の情報を全て取り出して、自動取引装置
へ送る。

自動取引装置は、振込者から了解の旨のキー入
力があるまで、受信した取引先情報を１件ずつ順
番に表示する。振込者が希望の取引先の表示を確
認し、了解の旨をキー入力すると、自動取引装置
は該当取引先を中央処理装置へ通知する。

この通知を受けると、中央処理装置は引き落し
口座から振込金額を引き落し、それを該当取引先
の口座へ入金すべくフアイルを更新したのち、終
了報告を出す。自動取引装置は終了報告を受ける
と、当該振込取引に関連する情報を通帳に印刷
し、通帳を排出する。

以下、図面にしたがつて本発明の一実施例を詳
細に説明する。

本発明において取引媒体として使用する通帳の
一例を第１図に示す。この通帳１は磁気ストライ
プ２が貼付されている。この磁気ストライプ２に
は、図示のように、引き落し情報（取引科目と引
き落し口座番号）および暗証番号が記録されてい
る。言うまでもなく、通帳１の各葉には、取引記
録を印刷するための行等が予め印刷されている。

第２図は本発明を実現するシステムの一例を示
す概略図であり、３は中央処理装置、４はそのフ
アイル、５は通信回線９で中央処理装置３と接続
された自動取引装置である。

第３図は自動取引装置５の概略ブロツク図であ
る。６は通帳処理部で、磁気ストライプの読取部
６ａと印刷部６ｂから成る。８は表示部、１１は
相違キー、１２は了承キー、７は鍵盤部、１４は
送受信制御部、１５はメモリ部である。１３は前
記各部を統合制御するとともに、比較等の論理演
算機能も有する主制御部である。

第１図ないし第３図を参照して振込取引を説明
する。

振込者は振込取引を行なう場合、まず通帳１を
通帳処理部６に挿入する。自動取引装置５は、通
帳処理部６の読取部６ａで磁気ストライプ２上の
情報を読取り、メモリ部１５に一時記憶する。

ついで振込者は、鍵盤部７のキーを操作して暗
証番号と振込金額を入力する。この暗証番号と振
込金額はメモリ部１５に記憶される。

自動取引装置５の主制御部１３は、メモリ部１
５に記憶されている２つの暗証番号を比較する。
一致がとれると（本人確認がとれると）、主制御
部１３はメモリ部１５から引き落し口座番号、取
引科目および振込金額を読出し、それを送受信制
御部１４を経由して通信回線９に送信する。

中央処理装置３は、自動取引装置５から受信し
た取引科目、引き落し口座番号および振込金額を
一旦バツフアに蓄積し、取引科目と引き落し口座
番号キーワードとしてフアイル４をサーチする。

フアイル４には、引き落し口座番号に対応付け
て特定多数の取引先の情報（氏名、住所、電話番
号等）、口座番号が振込相手番号を付けられて登
録されている（第２図参照）。中央処理装置３は、
フアイル４から取り出した一群の取引先の情報を
通信回線９を通じて自動取引装置５へ送信する。
この電文のフオーマツトは例えば第２図に示す如
くであり、振込相手番号毎に１ブロツクを形成す
る。

自動取引装置１３は、中央処理装置３からの電
文を送受信制御部１４を経由して受信し、メモリ
部１５に一旦記憶する。ついで主制御部１３は、
メモリ部１５より受信電文を１ブロツクずつ取り
出し、表示部８に表示する。

振込者は表示される取引先情報が希望する相手
と相違するときは、相違キー１１を押下して、相
違する旨を入力する。自動取引装置５の主制御部
１３は、相違キー１１が押下されると、次の１ブ
ロツクをメモリ部１５より読出して表示部８に表
示する。これに対しても相違キー１１が押下され
ると、さらに次のブロツクが表示される。

振込者は表示部８に希望する取引先の情報が表
示されると、了承キー１２を押下して了承の旨を
自動取引装置５に知らせる。自動取引装置５の主
制御部１３は、了承キー１２の押下を検出する
と、その時に表示していたブロツクに固有の番号
（振込相手番号）を送受信制御部１４を通じて中
央処理装置３へ送信する。

中央処理装置３は、自動取引装置５から振込相
手番号を受信すると、先に受信した引き落し口座
番号の口座から先に受信した振込金額を引き落
し、それを上記振込相手番号に対応する振込先口
座に入金するように、フアイル４を更新する。フ
アイル更新が終了すると、必要な情報（例えば引
き落し口座の残高、振込先口座番号等）を付して
終了報告を自動取引装置５へ送信する。

自動取引装置５は、中央処理装置３から受信し
た情報および取引年月日等を印刷部６ｂで通帳１
に印刷させたのち、通帳１を排出させる。これで
取引が１件終了である。

尚、自動取引装置５の具体的構成は前述したも
うに限るわけではなく、本発明の主旨を逸脱しな
い範囲で適宜変形できることは勿論である。また
フアイル４内の取引先情報の内容およびその登録
形式、さらにはそのサーチの方法等は任意に変更
できるものである。またさらに、中央処理装置３
から自動取引装置５への送信電文のフオーマツト
も任意である。

尚、中央処理装置３における前述したような操
作は一般にソフトウエアによつて実行されるが、
その詳細は省略する。

本発明は以上に述べた如くであり、次のような
効果が得られる。

(1) 取引媒体は磁気ストライプ等を貼付した通帳
１つであり、カードと通帳を用いる場合のよう
な不便がない。また一連の取引記録が通帳に印
刷されるため、単票発行の場合のような不便が
ない。

(2) 振込先を複数設定でき、しかも登録し直せば
振込先を容易に変更できる融通性がある。

(3) 振込先の口座番号を直接キー入力する場合よ
りも、振込者の操作上の負担が軽減され、また
間違つた口座に振込むというようなことも起り
難い。

【図面の簡単な説明】

第１図は取引媒体としての通帳の一例を説明す
る図、第２図は本発明を実施するシステムの一例
を示すシステム構成図、第３図は第２図中の自動
取引装置の一例を示すブロツク図である。 １……通帳、２……磁気ストライプ、３……中
央処理装置、４……フアイル、５……自動取引装
置、６……通帳処理部、７……鍵盤部、８……表
示部、９……通信回線、１１……相違キー、１２
……了承キー、１３……主制御部、１４……送受
信制御部、１５……メモリ部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 口座番号対応に取引記録を管理する中央処理
   装置と、上記中央処理装置に通信回線を介して接
   続された自動取引装置とから成り、振込者が口座
   番号を記録した取引媒体を挿入して上記自動取引
   装置を操作し、指定金額を特定の口座に振込む取
   引方式において、上記中央処理装置に各口座番号
   対応に予め登録された振込先口座番号を含む複数
   の取引先情報を記憶しておき、上記自動取引装置
   から引落し口座番号を含む振込取引電文を受けた
   とき、上記中央処理装置は当該引落し口座番号に
   対応する上記取引先情報を上記自動取引装置に送
   信し、上記自動取引装置には相違キーおよび了承
   キーが備えられ、受信した上記取引先情報中の１
   件を表示し、振込者からの相違キー入力があつた
   場合、上記取引先情報中の次の１件を表示し、振
   込者からの了承キー入力があるまで上記キー入力
   操作と表示を繰返し、振込者からの了承キー入力
   があつた取引先の口座に対して振込処理を行なう
   ようにしたことを特徴とする振込取引方式。