JPS63303361A - 電子写真用感光体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電子写真用感光体に関し、更に詳しくは、導
電性支持体上に、結着樹脂に特徴を右づる電荷発生層及
び電荷輸送層を順次積層してなる電子写真用感光体に関
する。

従来の技術 従来、電荷発生層と電荷輸送層とを有する機能分離型電
子写真感光体が提案されており、電荷発生層は一般に光
導電性を有する顔料粒子を結着樹脂に分散してなる層か
ら形成されている。この結着樹脂として、多くの樹脂が
提案されているか、中でも、特開昭５８−１０５１５４
号公報、特開昭６０−２３２５５３号公報に示されてい
るポリビニルブチラール樹脂に代表されるようなポリビ
ニルアセタール樹脂は、優れた特性を示している。

即ち、顔料の分散性がよく密着性も優れ、また電子写真
特性上においても良好な電気的特性を示す。

発明が解決しようとする問題点 しかしながら、一般に市販されているポリビニルアセタ
ール樹脂は、その合成の過程で触媒として用いられる酸
く主としてＦ：Ａ酸）、その酸を中和するために用いら
れるアルカリ及びその塩（ＮａＯｌ−１、Ｎ　ａ　ＨＣ
Ｏ３、Ｎ　ａ２　ＣＯ３など）が不純物として残留して
おり、したがって、この様なポリビニルアゼタール樹脂
を用いて電子写真感光体を製造すると、得られた電子写
真感光体は高湿下においてそれ等不純物か析出し、基材
からの電荷の注入を引き起こし、かぶりや黒点等の画質
上の欠陥を生じるという問題かあることかわかった。

本発明は、この問題点を解決するために、本来ポリビニ
ルアセクール樹脂の有している分散性、塗イＦ性、密着
性といった特長は残したままで、湿度依存性を改善する
ことを意図してなされたものである。

本発明の目的（ユ、高湿度下の使用においても特性の劣
化のない積層型電子写真用感光体を提供することにある
。

問題点を解決するための手段 本発明者等は、従来市販されているポリビニルアセター
ル樹脂中に不純物のイオン濃度に着目し、原子吸光分析
、炎光発光分析、電位差滴定等の一般に知られている分
析法で測定した不純物のイオン濃度が５ｐｐｍ以下のも
のを、電子写真感光体にお（プる結着樹脂として使用す
ると、上記のような問題を生じないということを見出だ
し、本発明を完成するに至った。

本発明の電子写真用感光体は、導電性支持体上に電荷発
生層及び電荷輸送層を順次積層してなるものであって、
該電荷発生層の結着樹脂か不純物イオン濃度５ｐｐｍ以
下のポリビニルアセクール樹脂を含むことを特徴とする
。

前記ポリビニルアセクール樹脂としては、ポリビニルホ
ルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニル
イソブチラール樹脂、又はブヂラール基の一部か、ホル
マール基、アセトアセタール基及びプロビオナール基の
１種以上で置換された部分アセタール化ポリビニルブチ
ラール樹脂等が使用できる。これ等のポリビニルアセク
ール樹脂は、下記単量体単位より構成される。

Ｒｉ 「 、ｏ：　　　　　　　　　　　　ｍ　　　　　　　　　
　　　　ｎ（式中、Ｒｉは水素原子、メチル基、エチル
基、ｎ−プロピル基、イソプロピル基等のアルキル基、
又はアリール基を示す） 上記単量体単位は、６０≦ρｉ≦７５モル％の比率で含
まれる。

又、ポリビニルアセタール樹脂は、重合度３００〜１５
００の範囲にあるのが好ましく用いられる。

本発明において用いる上記ポリビニルアセタール樹脂は
、不純物イオン濃度が５ｐｐｍ以下であることが必要で
ある。不純物イオンとしては、ＣＩ−などのＡＯゲンイ
オン、Ｎａ　　、Ｋ　　、Ｃａ２”、Ｍｇ２＋、等のア
ルカリ金属或いはアルカリ土類金ＰＯ４、ＣＨ３ＣＯＯ
−等のイオン等が含まれており、これ等は加温洗浄、透
析等、一般に使用されている公知の除去法によって５ｐ
ｐｍ以下になるように除去される。

以下に本発明について、更に詳しく説明する。

第１図ないし第４図は、本発明の電子写真用感光体の断
面を示す模式図である。第１図においては、導電性支持
体３上に電荷発生層１が設（ブられ、その上に電荷輸送
層２が設けられている。第２図においては、更に、導電
性支持体３上に下引き層４が設けられており、又、第３
図においては、表面に保護層５が設けられている。更に
、第４図においては、下引き層４と保護層５の両者が設
Ｃプられている。

本発明の電子写真用感光体における導電性支持体３とし
ては、アルミニウム、銅、鉄、亜鉛、ニッケルなどの金
属のドラム、およびシート、紙、プラスチックまたはガ
ラス上にアルミニウム、銅、金、銀、白金、パラジウム
、チタン、ニッケルークロム、ステンレス、銅−インジ
ウムなどの金属を蒸着するか、酸化インジウム、酸化錫
などの導電性金属化合物を蒸着するか、金属筋をラミネ
ートするか、またはカーホンブラック、酸化インジウム
、酸化錫−酸化アンチモン粉、金属粉、よう゛化銅など
を結着樹脂に分散し、塗イＦ′？ｊ−ることによって導
電処理したドラム状、シート状、プレート状のものなど
、公知の材料を用いることができるが、これらに限定さ
れるものではない。

さらに、必要に応じて導電性支持体の表面は、画質に影
響のない範囲で各種の処理を行うことができる。例えば
、表面の酸化処理、薬品処理、着色処理等を行うことが
できる。

又、導電性支持体と電荷発生層の間に更に下引き層４を
設（プてもよい。この下引き層は帯電時において、積層
構造からなる感光層における導電性支持体から感光層へ
の電荷の注入を阻止するとともに、感光層を導電性支持
体に対して一体的に接着保持せしめる接着層としての作
用、あるいは、導電性支持体からの反射光の防止作用等
を示す。

この下引き層に用いる樹脂は、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹
脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂
、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポ
リカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド樹脂、塩化
ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、水溶
性ポリエステル、ニトロセルロース及びカゼイン、Ｕラ
ヂンなど公知な樹脂を用いることができるが、これらに
限定されるものではない。

また、下引き層の厚みは、０．０１〜１０μ好ましくは
０．０５〜２μが適当である。下引き層を設けるときに
用いる塗布方法としては、ブレード」−ディング法、マ
イヤーバーコーティング法、スプレーコーティング法、
浸漬］−フインク法、ビートコーティング法、エアーナ
イフコーディング法、カーテンコーティング法などの通
常の方法かあげられる。

本発明の電子写真用感光体における電荷発生層１は、電
荷発生材料を前記ポリビニルアセタール樹脂に分散して
なるものであって、電荷発生材料としては、カルバゾー
ル骨核を有するアゾ顔料、スヂリルスチルベン骨核を有
するアゾ顔料、［〜リフェニルアミン骨核を有するアゾ
顔料、ジベンゾチオノ１ン骨核を有するアゾ類％３＋、
オキサジアゾール骨核を有するアゾ顔料、フルオレノン
骨核を有するアゾ顔料、ビススチルベン骨核を有するア
ゾ顔料、ジスヂｊノルオキ４）−ジアゾール骨核を有す
るアゾ顔料、ジスチリルカルバゾール骨核を右づるアゾ
顔料、カルバゾール骨核をイーｉするトリスアゾ顔料、
さらには金属フタロシアニン、無金属フタロシアニンな
どのフタロシアニン顔料、アントアンミルロン、ビラン
スロンなどのキノン顔料、キナクリドン顔料、ヒスベン
ズイミダゾール顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ス
クアリウム顔料、キノリン顔料、ピリリウム塩顔料、ア
ズレニウム塩顔料などの公知の有機顔料を用いることか
できるが、これらに限定されるものではない。

電荷発生材料と前記ポリビニルブチラール樹脂との配合
比（重量比）は１０：　１〜１：１０が好ましい。

電荷発生材料を前記ポリビニルアセタール樹脂中に分散
させる方法としてはホールミル分散法、アトライター分
散法、サントミル分散法などを用いることができる。こ
の際電荷発生材料は、５μ以下、好ましくは２μ以下、
最適には０．５μ以下の粒子サイズにすることが有効で
ある。これらの分散に用いる溶剤として、メタノール、
エタノール、ｎ−プロパツール、ｎ−ブタノール、ベン
ジルアルコール、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ
、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキザノン、
酢酸メチル、ジオキ１ノーン、テｌ〜ラヒドロフラン、
メチレンクロライド、クロロホルムなどの通常の有機溶
剤を単独必るいは２種類以上混合して用いることができ
る。

本発明で用いる電荷発生層の膜厚は、一般的には０．１
〜５μ、好ましくは０．２〜２μが適当である。

又、電荷発生層を形成するための塗布方法としては、ブ
レードコーティング法、マイヤーバーコーティング法、
スプレーコーティング法、浸漬コーティング法、ビート
コーティング法、カーテンコーティング法などの通常の
方法を用いることができる。

本発明の電子写真用感光体における電荷輸送層２は、電
荷輸送材料を適当なバインダー中に含有させて形成され
る。電荷輸送材料としては、２゜５〜ビス（ｐ−ジエチ
ルアミノフェニル）−１゜３．４−オキサジアゾールな
どのオキサジアゾール誘導体、１．３．５−トリフェニ
ル−ピラゾリン、１＝［ピリジル−（２）］−３−（ｐ
−ジエチルアミノスチリル）−５−（ｐ−ジエチルアミ
ノフェニル）ピラゾリンなどのピラゾリン誘導体、トリ
フェニルアミン、ジベンジルアニリンなどの芳香族第３
級アミノ化合物、Ｎ、Ｎ−−ジフェニル−Ｎ、Ｎ−−ビ
ス（３−メチルフェニル）−［１，１−ビフＩニル：］
−４，，４”−ジアミンなどの芳香族第３級ジアミノ化
合物、３−（４′−ジメチルアミノフェニル）−５，６
−ジー（４−−メトキシフェニル１１，２．４−トリア
ジンなどの１．２．４−トリアジン誘導体、４−ジエチ
ルアミノベンズアルデ′ヒト−１，１−ジフェニルヒド
ラゾンなどのヒドラゾン誘導体、２−）工二ル〜４−ス
ヂリルーキナゾリンなどのキナゾリン誘導体、６−ビド
ロキシー２，３−ジ（ｐ−メトキシフェニル〉−ベンゾ
フランなどのベンゾフラン誘導体、ｐ−（２，２−ジフ
ェニルビニル）−Ｎ、Ｎ−ジフェニルアニリンなどのα
−スチルベン誘導体、”Ｊｏｕｒｎａｌ　ｏｆ　Ｉｍａ
ｇｉｎｇ　５ｃｉｅｎｃｅ”　２９　ニア〜１０（１９
８５）に記載されているエナミン誘導体、Ｎ−エチルカ
ルバゾールなどのカルバゾール誘導体、ポリ−Ｎ−ビニ
ルカルバゾールなどのポリ−Ｎ−ビニルカルバゾール及
びその誘導体、ポリーＴ−カルバゾリルエチルグルタナ
ート及びその誘導体、更にはピレン、ポリビニルピレン
、ポリビニルアントラセン、ポリビニルアクリジン、ポ
リ−９〜ビフエニルアントラセン、ピレン−ホルムアル
デヒド樹脂、エチル力ルバゾールーホルムア〜　１２− ルデヒド樹脂などの公知の電荷輸送材料を用いることが
できるか、これらに限定されるものではない。また、こ
れらの電荷輸送材料は単独あるいは２種類以上混合して
用いることができる。

さらに、電荷輸送層における結着樹脂としては、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポｊノ塩化ビニリ
デン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセテルト樹
脂、ブチレン−ブタジェン共重合体、塩化ビニリデン−
アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重
合体、シリコン樹脂、シリコン−アルキッド樹脂、フェ
ノール−ホルムアルデヒド樹脂、スチレン−アルキッド
樹脂、ポリ−Ｎ−ビニルカルバゾールなどの公知の樹脂
を用いることができるが、これらに限定されるものでは
ない。また、これらの結着樹脂は単独あるいは２種類以
上混合して用いることかできる。

電荷輸送材料と結着樹脂との配合比（重量比）は１０：
　１〜１：　５が好ましい。本発明で用いる電荷輸送層
の膜厚は一般的には５〜５０μ、好ましくは１０〜３０
μが適当である。

電荷輸送層を形成するための塗布方法としては、ブレー
ドコーティング法、マイヤーバーコーティング法、スプ
レーコーティング法、浸漬コーティング法、ビードコー
ティング法、カーテンコーティング法などの通常の方法
を用いることができる。

ざらに、電荷輸送層を設ける際に用いる溶剤としては、
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼンなどの
芳香族系炭化水素類、アセトン、２−ブタノンなどのケ
トン類、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレンな
どのハロゲン化脂肪族系炭化水素類などの通常の有機溶
剤を用いることができる。

さらに、必要に応じて電荷輸送層の上に保護層５を設け
てもよい。この保護層は、積層構造からなる感光層の帯
電時の電荷輸送層の化学的変質を防止するとともに、感
光層の機械的強度を改善する為に用いられる。

この保護層は、導電性材料を適当なバインダー中に含有
させて形成されている。導電性材料としては、Ｎ、Ｎ−
−ジメチルフエロセンなどのメタロセン化合物、Ｎ、Ｎ
′−ジフェニル−Ｎ、Ｎ−−ビス（３−メチルフェニル
）−［１，１−−ビフェニル］−４，，／Ｉ′−ジアミ
ン等の芳香族アミン化合物、酸化アンチモン、酸化スズ
、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチ
モン等の金属酸化物等の材料を用いることかできる。

また、この保護層に用いる結着樹脂としては、ポリアミ
ド樹脂、ポリウレタン、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート、ポリビニルケ
トン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリルアミド樹脂など
の公知の樹脂を用いることができる。

また、この保護層はその電気抵抗が１０９〜１０１４Ω
・ｃｍとなるよう構成することが好ましい。

電気抵抗が１０１４Ω・ｃｍ以上になると残留電位が上
昇しカブリの多い複写物となってしまい、また、１０９
Ω・ｃｍ以下になると画像のボケ、解像力の低下が生じ
てしまう。

また、保護層は像露光に用いられる光の通過を実質上妨
げないよう構成されなければならない。

本発明で用いる保護層の膜厚は０．５〜２０μ、好まし
くは１〜１０μが適当である。

塗布方法としては、ブレードコーティング法、マイヤー
バーコーティング法、保護層を形成するためのスプレー
コーティング法、浸漬コーティング法、ビードコーディ
ング法、カーテンコーティング法などの通常の方法を用
いることができる。

実施例 以下、実施例によって本発明を説明する。

実施例１ ポリビニルブチラール樹脂（Ｂト１積水化学■製、ρ：
６５±３モル％、ｎ：　３モル％以下、重合度：　５０
０〜６００　）　２０９を蒸溜水１６０ｇによりγＯ’
Ｃの温度下、５時間加温洗浄を行った。この操作を１回
として５回繰り返した。その後７０°Ｃの温度下、３０
時間乾燥を行った。不純物のイオン濃度の測定は、洗浄
水のイオン濃度を電位差滴定で測定することによって行
った。その結果を第１表に示す。

このように５回洗浄して得られたポリビニルブチラール
樹脂を用いて下記組成の電荷発生層形成液を調製した。

バナジルフタロシアニン　　　　　　３．ＯＪ前記５回
洗浄ポリビニル ブチラール樹脂　　　　　　　　２．０Ｊシクロへキザ
ノン　　　　　　　　４５．０９上記組成からなる混合
物をサンドミルボットにとり、ミル部側として１／８イ
ンチφＳＵＳホールを使用し、３０時間ミリングした後
、ざらにシクロヘキサノン５０ｇを加えて稀釈し、攪拌
して電荷発生層形成用の分散液を調製した。この電荷発
生層形成液をアルミ基材上に浸漬塗布し、乾燥後の膜厚
が０．２５μの電荷発生層を設けた。

次に、下記組成の電荷輸送層形成液を用いて電荷発生層
上に浸漬塗布し、乾燥後の膜厚が２０μの電荷輸送層を
設け、導電性支持体−電荷発生層−電荷輸送層よりなる
積層型電子写真用感光体を作製した。

４−ジエチルアミノベンズアルデヒド　８Ｊ−１，１’
　−ジフェニルヒドラゾン ポリカーボネート樹脂　　　　　　　１２９（密入化成
製　Ｋ−１３００） 塩化メチレン　　　　　　　　　　　８０９このように
して得られた電子写真用感光体を、半導体レーザービー
ムプリンター（反転現像系）に装着し、高温高湿下（３
０℃、８ｏ％Ｒ１］）で複写画像を形成せしめたところ
、カブリや構造線の発生かなく、コン］〜ラス］・の高
い再坦性のよい鮮明な画像が１昇られた。また、複写を
１万回繰り返したが最後まで第１回目と同様な画像か得
られた。

なお、上記の電子写真用感光体を充分乾燥した後、上層
の電荷輸送層を剥離して、電荷発生層界面を露出させ、
炭素を蒸着させた。この炭素蒸着面を走査型電子顕微鏡
（ＳＥＭ）で確へニジたところ、電荷発生層の表面には
ＮａＣ１結晶の析出は確認されなかった。

実施例２ 実施例１における電荷発生層の結石樹脂として５回洗浄
操作を繰り返したポリビニルブチラール樹脂の代りに、
４回洗浄操作を繰り返したポリビニルブチラール樹脂を
用いた以外は、実施例１と同様にして電子写真用感光体
を作製した。このようにして１ｑられた電子写真用感光
体を実施例１と同様の方法で評価したところ、実施例１
の場合と同様にカブリや＠道線の発生がなく、コンｌ−
ラストの高い再現性のよい鮮明な画像が得られた。

比較例１ 実施例１にお（プる電荷発生層の結着樹脂として５回洗
浄操作を繰り返したポリビニルブチラール樹脂の代りに
洗浄処理をしていないポリビニルブチラール樹脂を用い
た以外は、実施例１と同様にして電子写真用感光体を作
製した。このようにして得られた電子写真用感光体を実
施例１と同様の方法で評価したところ、コントラストが
低く、カブリ、構造線の生じた画像となってしまった。

上記の電子写真用感光体について、実施例１におけると
同様にして、電荷発生層に形成した炭素蒸着面を走査型
電子顕微鏡（ＳＥＭ）で確認したところ、電荷発生層の
表面にはＮａＣ１結晶が無数析出していることが確認さ
れた。約１００枚目でカブリもざらにひどくなり、高湿
下でかなりの問題を有していることが分った。

比較例２〜４ 実施例１における電荷発生層の結着樹脂として５回洗浄
操作を繰り返したポリビニルブチラール樹脂の代りに１
．２．３回洗浄操作を行った各々のポリビニルブチラー
ル樹脂を用いた以外は、実施例１と同様にして電子写真
用感光体を作製した。

このようにして得られた電子写真用感光体を実施例１と
同様にして評価を行った。その結果を第２表に示す。

第２表 上記の結果から、高湿下での画質上の問題点を解決づる
ためには、樹脂中の不純物のイオン濃度を５ｐｐｍ以下
にすることか必須であることが確認されＩこ　。

実施例３ ポリビニルホルマール樹脂（ｎ１ｏｏ電気化学工業ｌ朱
製、９１７５モル％、ｎ：１０モル％、重合度ニア５０
　）　２０９を蒸溜水１６０９により９０°Ｃの温度下
、７時間加温洗浄を行った。この操作を１回として３回
繰り返した。その俊７０°Ｃの温度下、３０時間乾燥を
行った。不純物のイオン濃度の測定は、洗浄水のイオン
濃度を電位差滴定で測定することによ　２１　一 つて行った。その結果を第３表に示す。

このように３回洗浄して得られたポリビニルホルマール
樹脂を用いて下記組成の電荷発生層形成液を調製した。

ジブロモアントアントロン（ＩＣＩ　’Ｉ）　４．０９
前記ポリビニルホルマール樹脂　　　１．０９（３回洗
浄品） シクロへキリノン　　　　　　　　　４５．０９上記組
成からなる混合物をボールミルポットにとり、ミル部材
として１Ｍφカラスビーズを使用し２２時間ミリングし
た後、さらにシクロへキリ−ノン５０ｇをｂｏえて稀釈
し、攪拌して電荷発生層形成用の分散液を調製した。こ
の電荷発生層形成液をアルミ基材上に浸漬塗布し乾燥後
の膜厚か０．４μの電荷発生層を設けた。

次に、下記組成の電荷輸送層形成液を用いて実施例１と
同様の方法で厚さ２０μの電荷輸）：Ａ層を設（すた。

α−スチルベン化合物　　　　　　　１０９ポリカーボ
ネ−１へ樹脂　　　　　　　１０９く早入化成製　Ｋ−
１３００） 塩化メヂレン　　　　　　　　　　　　８０９このよう
にして得られた電子写真用感光体を当社複写機に装石し
、高温高湿下＜３０°Ｃ１８０％Ｒ（」）で複写画像を
形成せしめたところ、カブリ、微小な白点等の画質上の
欠陥もなく、コントラストの高い再現性のよい鮮明な画
像が１ｑられた。また、複写を１万回繰り１区したとこ
ろ、第１回目と同等な画質の画像か得られた。

　２３　一 実施例４ 実施例３における電荷発生層の結着樹脂として３回洗浄
したポリビニルホルマール樹脂の代りに２回洗浄操作を
繰返したポリビニルホルマール樹脂を用いた以外は、実
施例３と同様にして電子写真用感光体を作製した。この
ようにして得られた電子写真用感光体を実施例３と同様
の方法で評価したところ、実施例３と同様にカブリ、微
小な白点等の画質上の欠陥もなく、コントラスｉ〜の高
い再現性のよい鮮明な画像か得られた。

比較例５ 実施例３における電荷発生層の結着樹脂として３回洗浄
操作を繰返したポリビニルホルマール樹脂の代りに、洗
浄処理をしていないポリビニルホルマール樹脂を用いた
以外は、実施例３と同様にして電子写真用感光体を作製
した。このようにして得られた電子写真用感光体を実施
例３と同様の方法で評価したところ、微小な白点か多発
し、約１００枚目でコントラストか極端に低下し、白点
もざらに多くなり高湿下で画質上にかなりの問題を有し
ていることを示した。

実施例４ 部分ホルマール化ポリビニルブチラール樹脂（ＢＸ−２
積水化学９１）製、刀１　：２０モル％（Ｒ１ニド１）
１．Ｑ２：４５モル％（Ｒ２：　ｃ３　Ｒ７）、ｎ　：
３モル％以下、重合度：　１０００）　２０９をシクロ
ヘキリロン１００Ｊに溶解し、さらにエタノール１００
ｇを加え、不純物のイオンの電気透析をコロジオン膜を
用いて行った。不純物のイオ潤製度の測定は、透析後の
溶剤を原子吸光分析を用いて測定することによって行い
、ＮａＣｌとしてのイオン量３１）ｌ）…の結果が得ら
れた。なｄ３、透析処１！ｌをしていない部分ホルマー
ル化ポリビニルブチラール樹脂の不糸屯物イオンＳ度ｔ
よ、ＮａＣ１としてのイオン量が１２　ｐｐｍであった
。このようにして得られた部分ホルマール化ポリビニル
ブチラール樹脂を用いた以外は実施例１と同様にして電
子写真用感光体を作製した。このにうにして得られた電
子写真用感光体を実施例１と同様の方法で評価したとこ
ろ、実施例１の場合と同様にカブリ、構造線のないコン
１〜ラストの高い再現性のよい鮮明な画像が得られた。

発明の効果 本発明の電子写真用感光体は、上記不純物イオン潤度５
ｐｐｍ以下のポリビニルアセタール樹脂を電荷発生層の
結着樹脂として用いたから、上記の比較からも明らかな
ように、電子写真特性の湿度依存性が改善され、高湿度
下において、従来のポリビニルアセタール樹脂を用いた
場合の欠点が解消される。即ち、高湿度下の使用におい
ても、１ｑられた画像は、再現性の良好な鮮明なもので
おり、画質上の欠陥のないものとなる。即ち、かぶり、
構造線或いは白点の発生かなく、］ン１〜ラストの低下
がない再坦↑４の良好な画質のものとなる。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第４図は、それぞれ本発明の電子″Ｉ３真田真
先感光体施例の断面を示づ模式図である。 １・・・電荷発生層、２・・・電荷輸送層、３・・・導
電性支持体、４・・・下引き層、５・・・保護層。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）導電性支持体上に電荷発生層及び電荷輸送層を順
   次積層してなる電子写真用感光体において、該電荷発生
   層の結着樹脂が不純物イオン濃度５ｐｐｍ以下のポリビ
   ニルアセタール樹脂を含むことを特徴とする電子写真用
   感光体。
2. （２）前記ポリビニルアセタール樹脂が、ポリビニルホ
   ルマール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニル
   イソブチラール樹脂、又はブチラール基の一部が、ホル
   マール基、アセトアセタール基及びプロビオナール基の
   １種以上で置換された部分アセタール化ポリビニルブチ
   ラール樹脂である特許請求の範囲第１項に記載の電子写
   真用感光体。