JPS6245553A - フエニル酢酸誘導体の製造法 - Google Patents

フエニル酢酸誘導体の製造法

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JPS6245553A
JPS6245553A JP60184085A JP18408585A JPS6245553A JP S6245553 A JPS6245553 A JP S6245553A JP 60184085 A JP60184085 A JP 60184085A JP 18408585 A JP18408585 A JP 18408585A JP S6245553 A JPS6245553 A JP S6245553A
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JP
Japan
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lower alkyl
atom
alkyl group
acid
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JP60184085A
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English (en)
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Osamu Shimada
修 嶋田
Sakae Aoyanagi
青柳 栄
Yuunosuke Nagase
長瀬 祐之助
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NIPPON REDARII KK
Pfizer Japan Inc
Original Assignee
NIPPON REDARII KK
Lederle Japan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明はフェニル酢酸誘導体の製造法に関し、さらに詳
しくは、ベンズアルデヒド化合物およびラクタム化合物
から簡単な操作で収率よくフェニル酢酸誘導体を製造す
る方法に関する。
(従来の技術) フェニル酢酸誘導体は、比較的簡単な基本骨格構造を有
する化合物であるにも拘らず優れた消炎、鎮痛、解熱活
性を有しており、例えばその一種である次式Iα: で表わされる4−ビフェニリル酢酸は、人間に対して有
効な消炎・鎮痛ならびに解熱活性を示し、そのナトリウ
ム塩あるいはアルキルエステル体は現在、実際の薬剤と
しての15M発が行なわれている。
さらにまた別のフェニル酢酸誘導体の一種である次式I
b: で表ワされるp−ヒドロキシフェニル酢酸は種々の医薬
品の原料化合物として重要な化合物である。
このように、フェニル酢酸誘導体はその化合物自体の有
する活性、あるいはその合成用途の特異性よシ非常に興
味のある化合物群である。ところで従来のこのフェニル
酢酸誘導体の製造法として、例えば前記式Iαで表わさ
れる4−ビフェニリル酢酸を例に挙げて説明すると、以
下に述べる如き方法が代表的なものとして知られている
方法A: ビフェニルを原料とし、これを無水酢酸−塩化アルミニ
ウムによるフリーデル・クラフッ反応にて4−ビフェニ
リルアセチルとしたのち、ウイルグロット(IVi l
 l gerodt )反応により4−ビフェニリル酢
酸を製造する方法; 方法B: 4−ビフェニリルアルデヒドを原料とし、これを還元−
クロル化−二トリル化−加水分解の各工程に付し4−ビ
フェニリル酢酸を製造する方法;々らびに 方法C: 4−ビフェニリルアルデヒドをクロル酢酸エチルと反応
させることにより炭素原子を1個分だけ鎖側を伸ばした
4−ビフェニリルプロピオアルデヒドとしたのち酸化し
て4−ビフェニリル酢酸を製造する方法。
マタ前記式Ibのp−ヒドロキシフェニル酢酸、あるい
はその他のフェニル酢酸誘導体の製造にあっても上記A
−Cの方法に準じた製造法が採用されている。
(発明75砕゛本決しようとする問題点)しかしながら
、上述のA−Cの各従来方法にあっては、例えば、方法
Aでは原料とかるビフェニル自体が廉価である一方、製
造に必要な各ステップの処理役作に長時間を要し、−1
,たイオウ化合物を中間体と17て経由するため異臭の
発生とともに副生成物が多量に生成し、目的とする4−
ビフェニリル酢酸を純度良く製造するには繁雑な精製操
作が必要であり、しかも収率もそれ程良好なものではな
い等の問題点がある。加えて、方法A全工程を単一反応
器内(one−pot )で行なうことは不可能である
といった工業的な不利益も存在するのである。
棟た、方法Bけ、工程数が長くそのため収率の低下を招
き、更に方法Aと同様にワンポット(o?1.e−po
t )製造が採用できず、しかもそのうえ猛毒であるシ
アン化ナトリウムを使用するため工業的製造方法として
の適用はほとんど不可能である。
更に、方法Cは反応条件がそれ程過酷でないだめ処理操
作が容易であるが、工程が長く、4−ビフェニリルアル
デヒドとクロル酢酸エチルとの縮合における収率はそれ
程長くなく、加えて副生成物の生成が多くみもれ繁雑な
精製工程が必要である等の問題力がある。
これらの問題点はなにも例示した4−ビフェニリル酢酸
の製造の場合に限られるものではなく、他のフェニル酢
酸誘導体の製造にあっても同様の問題点がある。
そこで本発明者らは、フェニル酢酸誘導体の簡易で収率
の良好な工業的製造法の確立を鋭意検討した結果、ベン
ズアルデヒド化合物と特定のユニークなラクタム化合物
を原料とし、両者にA−キン反応を適用し、次いで水で
処理すると、目的とするフェニル酢酸誘導体が穏和な反
応条件下に極めて収率良く製造することができ、しかも
全工程を単一反応器内で(すなわちワンポットで)行な
うことができ、フェニル酢酸誘導体の工業的製造法とし
て適していることを見出し、本発明を完成するに至った
(問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、次式■: I (式中、R′、R1およびRsけ同一または相異な沙、
それぞれ水素原子、ハロダン原子、低級アルキル基、低
級アルコキシ基、水酸基、未置換もしくは置換フェニル
基を表わす) で表わされるベンズアルデヒド化合物を塩基の存在下に
次式■: (式中、R4は水素原子、低級アルキル基またはカルボ
キシ−低級アルキル基を表わし、Xは酸素原子または硫
黄原子を表わし、そしてYは硫黄原子または−NH−を
表わす)で表わされるラクタム化合物と反応させ、次式
■:I (式中、RIXR2、R51R4、XおよびYは前記定
義と同一の意味を有する) で表わされる縮合物となし、得られる式■の縮合物をア
ルカリ塩基の存在下加熱し且つ所望により中和して次式
V: (式中、R1、R2、R3およびYは前記定義と同一の
意味を有し、Afはアルカリ金属または水素原子を表わ
す) で表わされる誘導体を得、次いでこれを水性溶媒中で処
理することを特徴とする次式I;(式中、RIXR2、
RBおよびMは前記定義と同一の意味を有する) で表わされるフェニル酢酸誘導体の製造方法に関する。
本発明の上記製造方法はワンポットプロセス(one−
pot process )として、式IIで表わされ
るベンズアルデヒド化合物と式■で表わされるラクタム
化合物を反応させたと同一の反応器内において、式IV
で表わされる縮合物および式Vで表わされる誘導体を単
離することなく行なうことができる。特に好適な態様に
よれば、本発明の方法は、同一反応器内にて、式IIで
表わされるベンズアルデヒド化合物および式■で表わさ
れるラクタム化合物を、塩基の存在下に加熱処理し、次
いで水性溶媒下に処理することにより行なうことができ
、工業的簡易製造法として特に好°ましいものである。
本発明は上述の如く式IIで表わされるベンズアルデヒ
ド化合物および式IIIで表わされるラクタム化合物を
出発原料とするものであるが、その製造法を化合式で示
せば以下のようにまとめることができる: @      α堕 I RB (上記化学式中、R1、R2、R81R4、XXYおよ
びMは前記定義と同一の意味を有する) すなわち本発明の製造方法は、上記化学式中の工程1,
2および3をそれぞれ個別的に行なうことができ、ある
いはワンポットプロセスとして同一反応器内にて一挙に
行なうこともできる。
なお、本明細書を通じて「低級」なる語は、この語が付
された基または化合物の炭素原子数が6個以下、好まし
くは4個以下であることを意味する。
しかして、本明細書において用いる「低級アルキル基」
は直鎖状もしくは分岐鎖状の炭素原子数1〜6個のアル
キル基であり、例えばメチル、エチル、n−プロピル、
1ao−プロピル、n−ブチル、1so−ブチル、5e
c−ブチル、tert−ブチル、n−<メチル、180
−ペンチル、ネオペンチル、n−ヘキシル基等が挙げら
れる。また、「低級アルコキシ基」は低級アルキル部分
が上記の意味を有する低級アルキルオキシ基であり、例
えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、is。
−プロポキシ、n−ブトキシ、5eC−ブトキシ、te
rt−ブトキシ、n−ペントキシ、n−へキシルオキシ
基等が包含される。さらに「ハロゲン原子」には、フッ
素、塩素、臭素およびヨウ素原子が包含される。
本明細書において用いる「未置換もしくは置換フェニル
基」におけるフェニル基上の置換基としては、低級アル
キル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ
、フェニル基はこれら置換基から選ばれる1〜3個、好
ましくは1もしくは2個の基を有することができる。し
かして、かかる未置換もしくは置換フェニル基の例とし
ては、フェニル11 ; p −) 1,1ル、4−メ
トキシフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ヅメト
キシフェニル基等が挙げられる。
さらに「カルボキシ−低級アルキル基」はカルボキシ基
で置換された低級アルキル基であり、例えばカルボキシ
メチル、α−カルボキシエチル、α−カルボキシプロぎ
ル、β−カルボキシエチル基等が挙げられ、中でもα−
位にカルボキシ基を有するものが好ましい。
しかして、本発明の方法において出発原料として使用さ
れる式IIで表わされるベンズアルデヒド化合物の代表
例を挙げれば次のとおりである:ベンズアルデヒド、2
−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒ
ド、4−エチルベンズアルデヒド、4−(n−プロピル
)ベンズアルデヒド、4−インプロピルベンズアルデヒ
ド、4−クロロベンズアルデヒド、アニスアルデヒド、
ヘラトルチアルデヒド、2,5−ソメトキシペンズアル
デヒド、3+4,5−)リメトキシベンズアルデヒド、
4−ビフェニリルベンズアルデヒド等。
また、他方の出発原料である式IIIで表わされるラク
タム化合物の代表例には次のものが挙げられる:2−チ
オキソー4−チアゾリソノン(ローダニン)、N−メチ
ル−2−チオキソ−4−チアゾリソノン、2,4−イミ
ダゾリジノン(ヒダントイン)、N−カルボキシメチル
−2−チオキン−4−チアゾリジノン等。
したがって本発明の方法により製造される弐■のフェニ
ル酢酸誘導体の具体例を示せば次のとおりである: フェニル酢L  p−トリル酢酸、4−エチルフエ= 
ル酢酸、4− (n −:fロビル)フェニル酢酸、4
−イソプロピルフェニル酢酸、3−メトキシフェニル酢
酸、4−メトキシフェニル酢L  2 、5−ソメトキ
シフエニル酢酸、3,4.5−)リメトキシフェニル酢
酸、4−クロロフェニル酢酸、4−ビフェニリル酢酸等
次に本発明の製造法を、前記化学式中の各工程に沿って
さらに詳しく説明する。なお、本発明の製造方法におけ
る好ましい態様であるワンポット(one pot )
法は工程1〜5の条件を筒室組合せて単一反応器内で実
施することができ、この点についても後述する。
工程1: 本工程は式IIで表わされるベンズアルデヒド化合物と
式1IIで表わされるラクタム化合物を塩基の存在下に
反応させて式IVで表わされる縮合物に変換する工程で
ある。
反応は適当な塩基の存在下に、無溶媒あるいは溶媒の存
在下に行なわれる。用いうる塩基としては例えば、アン
モニア;トリメチルアミン、トリエチルアミン、ベンジ
ルツメチルアミン、ベンジルツメチルアミン、N−メチ
ルモルホリン、N−エチルピペリジン、N、N−ソイソ
プロビルエチルアミン等の有機第三アミン類;ピリジン
、2−ぎコリン等の芳香族アミン類;ギ酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等の有機酸金属塩;炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸
水素カリウム、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属炭酸
化物または炭酸水素化物等の無機塩基が挙げられる。こ
れら塩基のなかで好ましいものは酢酸ナトリウム、炭酸
カリウム、トリエチルアミン等であり、特に好ましいも
のは酢酸ナトリウムである。
また、反応は、式IIで表わされるベンズアルデヒド化
合物は一般に液体でありまたは低沸点であるため、それ
自体が反応物になるとともに溶媒としても作用するので
、無溶媒下に行なうことができ、また、それ自体反応に
直接関与しない溶媒の存在下に行なうこともできる。
かかる溶媒としては具体的には、アセトニトリル、ツメ
チルホルムアミド、ヅメチルアセトアミド、ツメチルス
ルホキシド等の極性非プロトン溶媒;テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル系溶媒;ジクロルメタン、
クロロホルム等の不活性ハロケ゛ン化アルキル系i媒;
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ソク
ロロベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香族系溶媒;酢酸
、無水酢酸等の有機酸および有機酸無水物溶媒等が挙げ
られるが、なかでもトルエン、クロロベン−h’ン、ジ
オキサン等が好ましい。
本工程においては、式IIで表わされるベンズアルデヒ
ド化合物1モルに対し式Ir[で表わされるラクタム化
合物を一般に1〜6モル、好ましくは1〜1.5モルの
割合で使用し、これに加えて前記の如き塩基を一般に1
〜5モル、好ましくは1〜2モルの範囲内で存在させ、
更に無水酢酸を1〜10モル程度、好ましくは2〜5モ
ルの範囲内で存在させて反応を行なうのが好都合である
反応温度ならびに反応時間は、用いる塩基、あるいは溶
媒等の使用の有無あるいはその種類等により一概に限定
されないが、一般的に言って、無溶媒の場合には、温度
は約0〜約200℃、好ましくは約50〜約150℃範
囲内、そして時間は約0.1〜約20時間、好ましくは
約0.5〜約10時間程度であり、他方溶媒を用いる場
合には、使用する溶媒の沸点付近で約0.1〜約20時
間、好ましくは約0.5〜約10時間程度反応させるの
が適当である。
本工程においては目的とする式IVで表わされる縮合物
が主として結晶状態で収率約90%力いし定量的量で得
られ、この化合物はそのままなんら精製することなく次
の工程2に使用することができる。
工程2: 本工程は上記工程1で得られる式IVで表わされる縮合
物を塩基の存在下に加熱し、弐Vで表わされる銹導体へ
変換する工程である。
この場合に使用する塩基としては水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、水
酸化マグネシウム等のアルカリ金属もしくはアルカリ土
類金属水酸化物、あるいは工程1で述べたと同様のこれ
ら金属の炭酸化物もしくは炭酸水素化物等が挙げられる
。これら塩基の使用量は一般に上記縮合物1モル当り1
〜5モル、好ましく¥″i1〜2i1〜2モルすること
ができる。
この反応においては、式IVで表わされる縮合物ならび
に上記塩基とが通常溶媒の存在下に加熱されるが、その
際に使用されうる溶媒としては例えば、水単独あるいは
水および工程1で例示したと同様の各種有機溶媒との混
合溶媒が挙げられる。
加熱温度は一般に約50〜約150℃、好ましくは約1
00〜約120℃の範囲内であるが、上記水と有機溶媒
との混合溶媒を使用する場合にはその有機溶媒の沸点付
近の温度で行なうのが好都合であり、該温度で反応は通
常的0.5〜約15時間、好まし2くは約1〜約10時
間程度で完結し、それによって、目的とする前記式Vで
表わされる誘導体をほぼ定量的収率で得ることができる
なお、この場合式Vで表わされる誘導体は、用いる塩基
に対応する塩の形で得られる。例えば塩基として水酸化
ナトリウムを使用した場合、該誘導体はナトリウム塩(
M=Nα)として得られる。
かかるα−ケト酸の塩は常法に従い酸で中和することに
より遊離のα−ケト酸(M=H)に変えることができる
工程3: 本工程は、上記の工程2で得られる式Vで表わされる誘
導体を次いで脱炭酸して目的とする式Iで表わされるフ
ェニリル酢酸誘導体を得る工程である。上記脱炭酸はそ
れ自体既知の方法を用いて行なうことができ、例えば、
適宜i・の水の存在下に、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム等のアルカリ金属水酸化物および過酸化水素の如
き過酸化物で処理することにより行なわれる。
この場合、上記脱炭酸反応は、式Vで表わされる誘導体
1モルに対しアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナト
リウムを通常1〜10モル、好ましくは1〜3モルの範
囲内で、そして過酸化物、例えば過酸化水素を一般に1
〜20モル、好ましくは2〜10モルの範囲内用い、温
度範囲約O〜約100℃、好ましくは約10〜約40℃
にて約1〜約20時間、好ましくは約5〜約10時間処
理することにより行なうことができ、これによって目的
とする前記式Iで表わされるフェニリル酢酸誘導体が収
率よく得られる。
なお、本工程において、式Iで表わされるフェニリル酢
酸誘導体バ、例えばナトリウム塩等のような塩の形で得
られる場合には適宜中和して遊離の酸に転換した後、抽
出、クロマトグラフィー、再結晶の自体公知の単離、精
製手段を適用し、目的どする式Iで表わされるフェニリ
ル酢酸誘導体を純品の形で得ることができる。
以上のように本発明に従う工程1.2および3はいずれ
も簡易な加熱等の手段により、収率良く各工程での目的
物を得ることができるものであるが、本発明は!特にこ
れらの工程1,2および5を同一反応器内(one−p
ot法)で行ないうる点に大きな特徴がある。このワン
4ツト(one−pot )法について以下にさらに詳
細に説明する。
ワンポット(O)z、e−pot)法:本ワンポット法
は前述した工程I°、2および3の各条件のなかから、
同一反応容器内で性力い得るものを適宜選択すれば良く
、具体的には次のようにして行なうのが好ましい。
すなわち、第1段階として例えば式IIで表わされるベ
ンズアルデヒド化合物1モルに対し、式IIIで表わさ
れるN−アシルグリシン1〜6モル、好ましくは1〜1
.5モルを使用し、塩基として酢酸ナトリウムを選択し
、例えば無溶媒あるいはトルエン等の溶媒中で反応を行
なう。この場合の上記塩基および溶媒は、第2段階にお
ける式Vで表わされる誘導体への変換反応にそのまま使
用し得るという理由により選択したものである。
次いで第2段階として、第1段階の処理が終了した時点
でそのまま約80〜約150°Cの範囲内の温度に加熱
するか、あるいけ必要に応じて溶媒を留去したのち、所
望により更に塩基、例えば水酸化ナトリウム溶液を追加
して加え、この混合物を約80〜約50°Cの範囲内の
温度に加熱してもよい。
この第2段階の処理においては、第1段階の処理で反応
系内に生成した式IVで表わされる縮合物が定量的に式
Vで表わされる誘導体に変換される。
次いで第3段階として、第2段階で得られたままの反応
混合物中に所望景の甥酸化物、例えば過酸化水素を第1
段階で使用したベンズアルデヒド化合物1モルあたυに
換算にて2〜10モル程度加えたのち、約10〜約40
℃の範囲内の温度にて約5〜約10時間程度攪拌する。
この第3段階においては、第2段階で生成した式Vで表
わされる誘導体が本発明の目的物である式Iで表わされ
るフェニリル酢酸誘導体に変換される。
かかる各段階での処理を同一容器内で完了させた後、内
容物を適宜中和処理し、抽出、留去、再結晶等の操作を
適宜組合せ適用することにより、純品のフェニリル酢酸
誘導体を得ることができる。
この場合のワンポット法での収率は、例えば、第1段階
で使用したベンズアルデヒド化合物をベースとして40
〜50%という良好な収率である。
したがって、本発明の方法は、前記した従来法A−Cに
比較し、操作の簡便さに加え収率が著るしく向上したも
のであ怜、工業的製造法として特に優れたものである。
また、本発明の方法は工程数が比較的少なく、且つ各工
程における処理も加熱、攪拌という簡単なもので、反応
条件も過酷なものではなく、工業的製造法としての生産
性が極めて良好なものである。
(実施例) 以下に本発明を、各工程を段階的に行なう場合およびワ
ン−ポット(one  pot )で行なう場合の実施
例にて更に詳細に説明するが、本発明の範囲はこれに何
等限定されるものではないことを了解すべきである。
実施例1 4−ビフェニリルアルデヒド510.016モル)を無
水酢酸4.8m1K溶解し、これに2−チオキソ−4−
チアゾリソノン2.45’(0,018モル)及び酢酸
ナトリウム1.4F、)ルエン20−を加え2時間還流
したのち、酢酸エチルで抽出し水で洗浄したのち、乾燥
する。溶媒を減圧下留去し黄色結晶の5−(4’−ビフ
ェニリルメチリデン)−2−チオキソ−4−チアゾリソ
ノン4.69(収率:94%)を得る。この結晶を酢酸
エチルを用いて再結晶する。
融点:243〜244℃ 赤外吸収スペクトル(KBr):1700〜1710c
m−” 紫外吸収スペクトル:λmax 383 nm実施例2 4−ビフェニリルアルデヒド5F(0,027モル)を
無水酢酸8mlに溶解し、これにN−メチル−2−チオ
キソ−4−チアゾリジノン4.48F(0,030モル
)、酢酸ナトリウム2.32を加え、80〜90°で2
.5時間加熱する。今後、ベンゼン及び水を加えて溶解
し、ベンゼン層を水洗後、無水硫酸ナトリウムを用いて
乾燥する。溶媒を減圧下留去し析出する結晶N−メチル
−5−(4’−ビフェニリルメチリデン)−2−チオキ
ソ−4−チアゾリソノン&1f(収率:定量的)を得る
この結晶を酢酸エチルを用いて再結晶する。
融点:181〜182℃ 赤外吸収スペクトル(KBr):1710ロー1紫外吸
収スペクトル:λma1387nm実施例6 4−ビフェニリルアルデヒド35’(0,016モル)
を無水酢酸4.8コに溶解し、これにN−カルボキシメ
チル−2−チオキソ−4−チアゾリソノン3.2f’(
[017モル)及び酢酸ナトリウム1.38Fを加え9
0℃で、1時間還流する。これに水を加えたのち、酢酸
エチルを用いて抽出し水で洗浄する。抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去しN−カルボキシメチ
ル−5−(4′−ビフェニリル−メチリデン)−2−チ
オキソ−4−チアゾリソノン5.56f(収率95り6
)を得る。この結晶を酢酸エチルを用いて再結晶する。
融点:256〜257°C(分N) 赤外吸収スペクトル(KBr):1740α−1171
51−’ 紫外吸収スペクトル:λma工388n771集施例4 4−ビフェニリルアルデヒド3F(0,016モル)を
無水酢酸0.5 ml及び氷酢酸2.9 mlを加えて
溶解し、これに2.4−イミダゾリソンソオン2.48
F(0,025モル)、トルエン2−を加え9時間還流
する。今後水を加え攪拌したのち、ベンゼンを用いて抽
出し、水で洗浄したのち無水硫酸す) IJウムで乾燥
する。溶媒を留去し析出する5−(4’−ビフェニリル
メチリデン)−2,4−イミダゾリソンソオンa、or
(収率92%)の結晶を得る。この結晶を酢酸エチルを
用いて再結晶する。
融点:240°C(分解) 赤外吸収スヘクト/l/ (KBr ) : 165 
Bcm−’ 。
1718cIn−’。
1778crn−’ 紫外吸収スペクトル:λ□a工3337!m。
実施例5 実施例4で得た5−(4’−ビフェニリルメチリテン)
−2,4−イミダゾリヅンヅオン32(0,011モル
)に209C水酸化ナトリウム溶液10meを加え4時
間還流する。冷接ベンゼンを用いて洗浄し、塩酸で酸性
としたのち酢酸エチルで抽出する。抽出液は水及び飽和
食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥する。溶媒
を留去し4−ビフェニリルピルビン酸の結晶1.3F(
収率48%)を得る。この結晶を酢酸エチルを用いて再
結晶する。
融点:約205℃(昇華) 赤外吸収スヘクトyv (KBr ) : 1660c
m−’実施例6 実施例5で得た4−ビフェニリルぎルピン酸2f(a3
ミリモル)を0.5%水酸化ナトリウム溶液15m1及
び30%過酸化水素水4 mlを加え25〜60℃で4
時間攪拌する。この液をトルエンを用いて洗浄したのち
塩酸で酸性とし酢酸エチルで抽出する。抽出液を水及び
飽和食塩水で洗浄したのち無水硫酸す) IJウムで乾
燥する。溶媒を留去し4−ビフェニリル酢酸の結晶1.
sr(収率85%)を得る。この結晶はメチルエチルケ
トンを用いて再結晶する。
融点=163〜164°C 赤外吸収スペクトル(KBr ) : 1688cm−
’実施例7 実施例1で得た5−(4’−ビフェニリルメチリデン)
−2−チオキソ−4−チアゾリソノン32(α010モ
ル)に20%水酸化ナトリウム溶液25meを加え2時
間還流する。これに5〜10℃で30%過酸化水素水1
0m1を加え、室温で5時間攪拌する。この液をトルエ
ンで洗浄し、塩酸で酸性としたのち、酢酸エチルで抽出
し、水及び飽和食塩水で洗浄する。この抽出液を無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し4−ピフエ
ニIJル酢酸の結晶1.1 f (Li7兆: 51%
)を得る。得られた結晶は実施例6に示した物性値に一
致した。
実施例8 実施例2で得たN−メチル−5−(4’−ビフェニリル
メチリデン)−2−チオキソ−4−チアゾリソノン25
’(0,0068モル)に20%水酸化ナトIJウム溶
液15rnI!を加え2時間還流する。
今後、30に過酸化水素水5rntを加え5時間室温で
攪拌したのち、トルエンで洗浄し、塩酸酸性とする。こ
の液をベンゼンを用いて抽出し水及び飽和食塩水で洗浄
する。ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶媒
を減圧下留去し4−ピフエ二IJル酢酸の結晶1.1r
(収率76%)を得る。
得られた結晶は実施例乙に示しだ物性値に一致した。
実施例9 4−ビフェニリルアルデヒド3F(0,016モル)を
無水酢酸4.8 meK溶解し、これに2−チオキソ−
4−チアゾリソノン2.4F(0,018モル)、酢酸
ナトリウム1.42及びトルエン20fn/を加え2時
間還流する。この液に4096水酸化ナトリウム溶液2
0づを加え2時間還流する。今後3D%過酸化水素水1
2m/を加え、室温で5時間攪拌する。これをトルエン
で洗浄したのち、塩酸酸性とする。この液を酢酸エチル
で抽出し、抽出液を水及び飽和食塩水で洗浄する。抽出
液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し
4−ビフェニリル酢酸1.45’(収率40%)を得る
。得られた結晶は実施例乙に示した物性値に一致した。
実施例10 4−ビフェニリルアルデヒド3′?(o、o16モル)
を無水酢酸0.5 rrl、及び氷酢酸2.9 mlを
加えて俗解し、これに酢酸ナトリウムt4iz、14−
イミダゾリジ/ソオン2.48r(0,025モル)及
びトルエン2 mfを加え19時間還流する。これに2
09g水酸化ナトリウム溶液16−を加え2時間速流す
る。この液に30%過酸化水素水12m1を加え室温で
5時間攪拌する。これをトルエンで洗浄したのち塩酸で
酸性としたのち、酢酸エチルで抽出し、抽出液を水及び
飽和食塩水で洗浄する。
この液を無水硫酸ナトリウムで和漢後、溶媒を;減圧下
留去し得られた結晶をメチルエチルケI・ンで再結晶し
4−ビフェニリル酢酸1.59(収率43%)を得る。
得られた結晶は実施例6に示した物性値に一致した。
実施例11 ヘラ)ルムアルデヒド5y(0,03モル)に無水酢R
8m1,2−チオキン−4−チアゾリノン4.45’(
0,033モル)、酢酸ナトリウム1,42トルエン3
5 ml’を加え2.5時間’IN 1jffする。4
後、40%水酸化ナトリウム溶fi、 40 mfを加
え6時口11還流する。4後30jに過酸化水素水2G
rr=1を加え、室温で7時間攪拌する。との液を、冷
l・ルエンで洗浄後、塩酸で酸性とし、ベンゼンで抽出
する。
ベンゼン層を無水硫酸ナトリウムで乾青し、溶媒を留去
し、ホモベラトルムi3.249(収率55%)を得る
融点:97〜98℃ 特許出願人  日本レダリー株式会社 手続補正書(自発) 昭和60年10月21日 特許庁長官 宇 賀 道 部 殿 1、事件の表示 昭和60年特許願第184085号 2、発明の名称 フェニル酢酸誘導体の製造法 3、?111正をする者 jls件との関係   特許出MK 名 称 [1本レグリー株式会社 4、 代 1!I!   人   〒1071t  所
 束I;℃都港区赤坂1丁目9番15号5、補正命令の
日付    な  し 6、補正の対象 (1)明M書第10頁第9行に「艮くなく、Jとあるを
「良くなく、」と訂正する。
以上

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、次式II: ▲数式、化学式、表等があります▼(II) (式中、R^1、R^2及びR^3は同一または相異な
    り、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル基
    、低級アルコキシ基、水酸基、または未置換もしくは置
    換フェニル基を表わす) で表わされるベンズアルデヒド化合物を塩基の存在下に
    次式III: ▲数式、化学式、表等があります▼(III) (式中、R^4は水素原子、低級アルキル基またはカル
    ボキシ−低級アルキル基を表わし、Xは酸素原子または
    硫黄原子を表わし、そしてYは硫黄原子または−NH−
    を表わす)で表わされるラクタム化合物と反応させて次
    式IV: ▲数式、化学式、表等があります▼(IV) (式中、R^1、R^2、R^3、R^4、XおよびY
    は前記定義と同一の意味を有する) で表わされる縮合物となし、得られる式IVの縮合物をア
    ルカリ塩基の存在下加熱し且つ所望により中和して次式
    V: ▲数式、化学式、表等があります▼(V) (式中、R^1、R^2、R^3およびYは前記定義と
    同一の意味を有し、Mはアルカリ金属または水素原子を
    表わす) で表わされる誘導体を得、次いでこれを水性溶媒中で処
    理することを特徴とする次式 I: ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) (式中、R^1、R^2、R^3およびMは前記定義と
    同一の意味を有する) で表わされるフェニル酢酸誘導体の製造法。 2、同一反応器内にて式IVで表わされる縮合物および式
    Vで表わされる誘導体を単離することなく行なう特許請
    求の範囲第1項記載の製造法。 3、同一反応器内にて式IIで表わされるベンズアルデヒ
    ド化合物および式IIIで表わされるラクタム化合物を、
    塩基の存在下加熱処理し、次いで水性溶媒中で処理する
    特許請求の範囲第2項記載の製造法。 4、R^1、R^2およびR^3のうちの1つが未置換
    フェニル基を表わし且つ残りが水素原子である特許請求
    の範囲第1項記載の製造法。 5、式 I で表わされるフェニル酢酸誘導体が4−ビフ
    ェニリル酢酸である特許請求の範囲第4項記載の製造法
    。 6、次式IV: ▲数式、化学式、表等があります▼(IV) (式中、R^1、R^2およびR^3は同一または相異
    なり、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、低級アルキル
    基、低級アルコキシ基、水酸基、または未置換もしくは
    置換フェニル基を表わし、R^4は水素原子、低級アル
    キル基またはカルボキシ−低級アルキル基を表わし、X
    は酸素原子または硫黄原子を表わし、そしてYは硫黄原
    子または−NH−を表わす)で表わされる化合物。
JP60184085A 1985-08-23 1985-08-23 フエニル酢酸誘導体の製造法 Pending JPS6245553A (ja)

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CA000516132A CA1325222C (en) 1985-08-23 1986-08-18 Process for producing 4-biphenylylacetic acid
EP86111429A EP0212617B1 (en) 1985-08-23 1986-08-19 Process for producing 4-biphenylylacetic acid
AT86111429T ATE39916T1 (de) 1985-08-23 1986-08-19 Verfahren zur herstellung von 4biphenylylessigs|ure.
DE8686111429T DE3661732D1 (en) 1985-08-23 1986-08-19 Process for producing 4-biphenylylacetic acid
KR1019860006978A KR910006325B1 (ko) 1985-08-23 1986-08-23 4-비페닐일아세트산의 제조방법

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS63101371A (ja) * 1986-10-16 1988-05-06 Ajinomoto Co Inc 新規ジメトキシベンザ−ルヒダントイン誘導体
JPS63101372A (ja) * 1986-10-16 1988-05-06 Ajinomoto Co Inc 新規ヒダントイン誘導体
JPH01230559A (ja) * 1988-03-11 1989-09-14 Sagami Chem Res Center 5−置換メチリデンヒダントイン誘導体
EP0391644A2 (en) * 1989-04-07 1990-10-10 Eli Lilly And Company Aryl-substituted rhodanine derivatives
WO2007083774A1 (ja) * 2006-01-17 2007-07-26 Sumitomo Chemical Company, Limited ビフェニルメチルヒダントイン化合物、その製造方法、及びそれを用いるビフェニルアラニン化合物の製造方法

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