JPS62215017A - カ−ボンフアイバ−の製造方法 - Google Patents

カ−ボンフアイバ−の製造方法

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JPS62215017A
JPS62215017A JP30112686A JP30112686A JPS62215017A JP S62215017 A JPS62215017 A JP S62215017A JP 30112686 A JP30112686 A JP 30112686A JP 30112686 A JP30112686 A JP 30112686A JP S62215017 A JPS62215017 A JP S62215017A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野: 本発明はカーボンファイバーの製造方法に関する。
カーボンファイバー及びグラファイトファイバー並びに
それらからつくったコンポジットは軽量航空機、宇宙構
造物、自動車部品、スポーツ用具のような広汎な応用に
於いて増大する用途を見出しつつある。重量あたシの高
強度比のために、これらコンポジットの用途はさらに増
えることが将来期待される。
代表的にはカーボンファイバーまたはゲラファイバーの
製造に於ては、炭素質物質を溶融し、慣用の紡糸技術に
よって糸またはフィラメントに紡糸し、その後、フィラ
メントをカーボンファイバーまたはグラファイトファイ
バーへ転化させる。
慣習的には、紡糸フィラメントは酸化雰囲気中の熱処理
によって安定化、すなわち、不融性となされ、その後、
不活性雰囲気中でよシ高温へ加熱してそれをカーボンフ
ァイバーまたはグラファイトファイバーへ転化する。
従来技術: 従来の技術はカーボンファイバーまたはグラファイトフ
ァイバーを製造するのに利用できる多くの各種炭素質物
質(ときにはファイバー前駆体とよぶ)を開示している
。しかし、二つの最も顕著な商業的方法はメソフェーズ
ピッチあるいはポリアクリロニトリルを採用している。
このような物質の使用によシ高強度グラファイトファイ
バーを製造することができる。
カーボンファイバーまたはグラファイトファイバーが商
業的応用に於てよシ広く受は容れられるには、改善され
たより経済的なファイバーが開発されねばならない。三
つの顕著な製造コストはファイバーがつくられる供給原
料の製造、ファイバーの紡糸、及び、ファイバーの安定
化とその後の最終生成物への転化、のコスト、である。
比較的高価で構造的に高性能のグラファイトファイバー
をメソフェーズピッチから製造する際には、最も著しい
コストの一つはメソフェーズピッチの製造コストである
。たいていの方法は通常は慣用のピッチを昇温下で数時
間にわたって加熱することを必要とする。例えば、ルイ
スらの米国特許明細書筒3,%7,729号、シンガー
の米国特許明細書筒4,005,183号、及びシュル
ツの米国特許明細書筒4,014,725号に於て、メ
ソフェーズピッチの製造ははじめの供給原料を長時間昇
温へ加熱することを必要としている。明らかに、このよ
うな方法は時間がをかりコストがかかる。
また、メソフェーズピッチは粘度が迅速に上がり紡糸に
不適当となるので、ある特定時間加熱することに注意を
払わねばならない。
ポリアクリロニトリルからのグラファイトファイバーま
たはカーボンファイバーの製造はまたその工程に於て比
較的高価な供給原料を使用する。
一般的には、ポリアクリロニトリルからのファイバー製
造の総コストはメソフェーズピッチからカーボンファイ
バーまたはグラファイトファイバーを製造するコストに
ほぼ等しいと考えられている。
いずれの方法によっても、グラファイトファイバーの最
終コストは現在ポンドあたり15ドルから50ドルであ
る。
ポリアクリロニトリルまたはメンフェーズピッチからつ
くられる商業的ファイバーの大部分はあとでグラファイ
トファイバーへ転化されたファイバーであった。グラフ
ァイト化温度のために、カーボンファイバー製造に要す
る温度よりもそれが高いとしても、グラファイトファイ
バーはカーボンファイバーより製造コストがずっと高い
。しかし、グラファイトファイバーのある機械的強度は
一般にはカーボンファイバーよシもすぐれている。
過去に於ては、ピッチをメソフェーズ状態へまず転化さ
せることなしにピッチ物質からカーボンファイバーを製
造する試みがなされた。各種の理由で、これらの試みは
全く成功せず、現在でも、非メソフェーズピッチ材料か
ら中間的機械性質をもつ低コストカーボンファイバーを
例えばアスベスト代替市場のためにつくる商業的に経済
的な方法は、その必要性が存在している。
ファイバー前駆体の望ましい特性と望ましくない特性は
従来の技術に於て開示されている。例えば、フラーらの
米国特許明細書筒3,959,448号はコールタール
ピッチの軟化点が上がると安定化時間を短かくし得るこ
とを示している。しかし付随する欠点が認められ、すな
わち、200℃以上の軟化点をもつコールタールピッチ
からファイバーを紡糸することはきわめて困難である。
例えば、ターナ−らの米国特許明細書筒3,767,7
41号を見られたい。同様に、ピッチからつくったカー
ボンファイバーの取扱いは比較的困難である。
例えば、キムテらの米国特許明細書筒3,639,95
3号を見られたい。
オータニらの米国特許明細書筒3,629,379号は
高真空蒸溜と組合わせた昇温下での熱処理の使用、及び
、反応活性種(パーオキサイド、)・ロゲン化金属、な
ど)の混合物と組合わせた昇温下での加熱処理を行なっ
て溶融紡糸または遠心紡糸に適したピッチをつくること
を教えている。加熱処理工程は約1時間であり、蒸溜工
程は約3時間であり、すべての操作は連続式でなく回分
式である。オータニはまた脂肪鎖成分を減らして炭化中
のガス放散を制限することの望、ましさ、及び上記引用
の反応活性種を用いて炭化用ピッチファイノζ−をつく
るのに要する安定化時間を減らすことを教えている。
軟化点のほかに、ピッチ材料のその他の性質もまた。ピ
ッチ材料の化学的組成は、特に炭化前のファイバーの安
定化に関するかぎり重要である。
実際に、各種の添加剤及び他の技法は、迅速かつ容易に
安定化され得るピッチファイノ之−ヲ提供するために、
ピッチ材料への添加に関して従来技術に示されている。
例えばバールらの欧州特許出願80400136(28
・01・80登録)、バールらの「カーボン」第16巻
、439−444頁(ベルガモン プレス社、1979
年)、及びオータニの米国特許明細書簡3,629,3
79号を見られたい。
グラファイトファイバー製造に使用するためのメソフェ
ーズ製造を指向した従来技術の多くのものの先入束と対
照的に、本発明ははるかに低いコストでカーボンファイ
バーへ迅速に加工できかつアスベストが現在使用されて
いる多くの応用に於て使用することを可能とさせるすぐ
れた中間的性質をもつ、非メンフェーズの芳香族分の多
いピッチの製造を、本発明は指向している。
発明が解決しようとする問題点: 本発明の一つの重要な目的は、高価なメソフェーズピッ
チを生成させることなく、慣用の芳香族分の多い石油誘
導ピッチからカーボンファイバーを製造する経済的に可
能な方法を提供することである。本発明のもう一つの重
要な目的は、容易に安定化できかつ高強度コンポジット
の使用に適したカーボンファイバーを形成するよう炭化
し得る高い反応をもつ、改善された高軟化点の、すなわ
ち、249℃(480下)またはそれ以上、好ましくは
266℃(510下)またはそれ以上の軟化点の芳香族
分の多い石油誘導ピッチを提供することである。もう一
つの目的はアスベスト置換型のカーボンファイバーを提
供することである。もう一つの重要な目的はピッチをよ
り高温軟化点物質へきわめて短時間の蒸溜時間、好まし
くは約1秒から30秒、よシ好ましくは5秒から25秒
、最も好ましくは約5秒から15秒の間に転化してメソ
フェーズピッチの形成をさけるようにする方法を提供す
ることである。
本発明の他の重要な目的は、ファイバーが直径が小さく
従って迅速に安定化でき、かつ工程中の取扱いに対して
耐久性をもつ芳香族分の多い物質カラツくうれるカーボ
ンファイバーを提供することである。本発明のこれらの
目的及びその他の目的は以下の記述と実施例から画業熟
練者にとって明らかである。
本発明の一つの特徴は、カーボンファイバー製造に於て
約80−90重量%のノルマルへブタン不溶分(AST
M D−3279−78)と第1表に示す性質をもつ高
軟化点で非メソフェーズの急速安定化可能の芳香族分の
多いピッチ材料全調製及び利用することである。
第1表 軟化点、 ℃D−3104少くとも249キシレン不溶
分2%    D−367115−40コ一キング値2
%    D−241665−90ヘリウム密度、9/
ctd      ※    約1.25−1.32に
於て、硫黄、チ      D−15520,1−4,
0※ ベツクマンピクノメータで測定、25℃に於ける
9/cc、A−セントの数字は重量%でりる。
本発明のもう一つの特長は、原油蒸溜からかあるいは最
も好ましくは石油溜分の接触分解からの芳香族性重質ス
ラリー油の加熱分解から得られる酸化されていない炭素
質ピッチであるピッチ材料から、上述の芳香族分の多い
ピッチ材料を製造することである。それはさらに芳香族
分の多いサーマル石油ピッチとしてさらに特徴づけるこ
とができる。本発明のピッチを必ずしも同等でない各種
ピンチの製造は既知であシ、ナツシュの米国特許明細書
簡2,768,119号、及びベルの米国特許明細書簡
3,140,249号に示されている。これらのより慣
用的なピッチの性質は第■表に於てさらによく規定され
ている。
本発明のもう一つの重要な面は上述の石油ピッチを低分
子量種の除去によって本発明のより高い軟化点の芳香族
分の多いピッチへ転化する方法である。オータニの中の
前述の数多くの慣用技術を用いることができ、例えばさ
きに指摘した通りの慣用のバッチ式真空蒸溜であり、連
続式の平衡フラッシュ蒸溜が好ましい。このピッチをよ
す高イ軟化点の物質へ転化する良好な方法は、モンテイ
の米国特許明細書簡3,348.600号及びモンテイ
の米国特許明細書簡3,349,828号に於て示され
るタイプの短滞溜時間の塗布膜(wiped film
)蒸発器を使用することである。
約550以下の分子1ta−もつ物質の25重量%以上
、好ましくは25から50重量係、最も好ましくは45
から55重量%を除去することが特に好ましい。
本発明のもう一つの重要な面はケラ−らの米国特許明細
書簡3,755,525号、バーティングらの米国特許
明細書簡3,825,380号、及びプンテインの米国
特許明細書簡3,849,241号に於て開示されてい
るメルトブロー法を使用して高軟化点ピッチをファイバ
ーの連続マットの形に加工することである。連続フィラ
メントファイバーはまた上記引用のグイ技術を用いて製
造することができる。
この技術はポリプロピレンのような重合物質へうまく応
用されてきたが、我々は高品質のピッチファイバーマッ
トの製造を可能とさせるメルトブロー法の修正に成功し
たのでるる。
本発明はきわめて細い径、例えば約6から30ミクロン
、より可能性のあるのは約8から20ミクロン、そして
最も選択的には約10から14ミクロンのファイバーの
製造を可能とさせるものである。このような直径をもつ
ファイバーはより太い直径のファイバーが適しなかった
いくつかの特殊な応用を可能とする。
何らかの理論に束縛されたくはないが、本発明の改良さ
れた結果は軟化点を上げ芳香族分を多くするための処理
時間が目的的にきわめて短かく保たれる事実に基づくも
のと信じられている。時間を短かく保ちピッチ材料を過
度に処理しない場合に、ピッチ中に存在するアルキル基
は高軟化点ピッチ製造中の熱的脱アルキル化によって破
壊されることなくまた除かれない。全水素のうちのアル
ファ水素のパーセンテージは約20から40.より好ま
しくは約25から約35、最も好ましくは約28から約
32である。全水素原子中のベーター水素のパーセンテ
ージは従って約2%から15チ、より好ましくは約4%
から12%、そして最も好ましくは約6%から10%で
ある。全水素原子中のガンマ水素原子のパーセンテージ
は従って好ましくは約】チから10チ、より好ましくは
約3%から9チ、そして最も好ましくは約5%から8%
である。
バールらの「ピッチの温和な空気酸化中の化学変化」〔
カーボ/、第16巻、439−444頁(1978年)
〕に於て、コールタールピッチト比゛べてより大きい石
油ピッチの反応性は石油ピッチ中のアルキル(メチル、
エチル)側鎖の高濃度に基因することを認めている。本
発明のピッチの軟化点がほんの僅かの高温露出によって
実質的に上がる方法を利用することによって、これらの
望ましいアルキル側鎖は保存される。その上、以下で認
められる通り、ピッチの化学的組成は、安定化速度の観
点から、増強される。このことはピッチの反応性を保存
しかつファイバー安定化に要する時間を大いに短縮させ
る。
問題点を解決するための手段: 本発明に於て含まれる基本的工程は以下のものを含む: 1、高度に芳香族質であるスラリー油から石油ピツチを
生成させ、このピッチを真空フラッシュ蒸溜または塗布
膜蒸発にかけて、好ましくは少くとも249℃(480
下)、より好ましくは約265℃(510下)またはそ
れ以上、そして最も好ましくは254℃から266℃(
490″Fから511下)の軟化点をもつ独特のピッチ
を、ASTM法D−3104によるメトラー軟化点装置
によって測定して約77℃から122℃、好ましくは約
122℃の軟化点をもつ変性されていないサーマル石油
ピッチを処理することによってつくり、 2、工程lの高軟化点の芳香族成分の多いピッチケ、好
ましくは上述諸特許に記載のメルトグロー法全使用する
ことによってピッチファイバーのロービングまたはマッ
トへ変換させ、 3、ピッチへ反応性種全添加することな(200分以内
で、より好ましくは100分以内、最も好ましくは約5
0−90分以内に、工程2に於て生成したピッチファイ
バーのロービングまたはマット生成物全約80℃(35
6下)から310℃(590下)の間め温度の酸化雰囲
気中に於て、好ましくは酸化条件下の連続式多段熱処理
装置の中で安定化させ、 4、工程3の得られた不融性ロービングまたはマットの
生成物を約1000℃(18327)から3000℃(
5500下)、よシ好ましくは約900℃から1500
℃、最も好ましくは約1000℃から1200℃の温度
へ、それらを炭化またはグラファイト化するためにさら
に加熱する。
出発ピッチ材料: 本発明の方法に於て用いられる出発石油ピッチは石油溜
分の接触分解に於て生成する重質スラリー油から製造さ
れた芳香族ば−スの酸化されていない炭素質ピッチであ
る。それはまた芳香族を高度に含有する酸化されていな
いサーマル石油ピッチとして特長づけることができる。
これらのピッチはその融点にきわめて近い温度に於て剛
性のままである。この酸化されていない出発石油ピッチ
の好ましい製造方法は、出発物質として、実質上すべて
のパラフィンを流動接触分解に於て除去した清澄スラリ
ー油またはサイクル油を使用する。
流動接触分解がスラリー油またはサイクル油から実質上
すべての、Hラフインを除去するほどに十分きびしくな
い場合には、パラフィンはフルフラールで以て抽出せね
ばならない。いずれの場合に於ても、得られる出発物質
は約315℃から540℃の沸点の高芳香族質油である
。この油は約38.7℃から約126.7℃の軟化点を
もつ熱分解石油ピッチを生ずるのに十分な時間の間、昇
温昇圧下で熱分解される。いくつかのその他の酸化され
ていない石油ピッチ生成物の製造は、アッシュランド石
油ピッチ240のように必ずしも使用に適しているとは
考えられないが、ナツシュの米国特許明細書簡2,76
8,119号及びベルらの米国轡許明細書簡3,140
,249号に記載されている。第■表は本発明で使用す
る出発物質としての用途に適した四つの酸化されていな
い市販の石油ピッチ(A、B、C及びD)の比較性質を
示している。
ピッチのアルファ及びベーター水素: 本明細書の他の個所に於て述べる通り、アルフチ−1V
へ乃八イーl−+1C子赤もね アルキル佑11鎖)の
保存は本発明の一つの特定的特色である。
上述のアルファ及びイータ−水素のパーセンテージはす
べての処理が完了してピッチファイバーが形成する後に
於てもピッチ中に保存される。
アルファ及びベーター水素の含有景は核磁気共III(
NMR)法によって分析的に決定することができる。こ
の方法はまた他の水素のタイプ(芳香族的、など)の濃
度も決定する。全水素原子のうちのイータ水素原子の、
6−センテージが好ましくは2%から15チ、よシ好ま
しくは約6チがら1゜チであってよい。
ピッチ軟化点: 本発明で使用するピッチの軟化点は当工業に周知の方法
、好ましくは、本発明のピッチのもつ高軟化点の見地か
らステンレス鋼製ボールとカップ及び高温炉を使用する
よう変形したAS’rM、%D−3104によって測定
する。軟化点は好ましくは少くとも249℃、好ましく
は少なくとも265℃よシ好ましくは約265℃から2
74℃、最も好ましくは約254℃から約266℃の範
囲にある。また、少なくとも290℃であってもよい。
ピッチのキシレン不溶分: 本発明で使用するピッチ物質のキシレン不溶分含量は約
Oから約40重量%、より好ましくは約0から約35重
量%、最も好ましくは約0から32重量%の範囲にある
べきである。キシレン不溶゛分はASTM/%D−36
71?−含めた当工業周知の方法によって測定する。ま
た、キシレン不溶分含量は18チから35%であってよ
い。
ピッチのキノリン不溶分: 本発明で使用するピッチのキノリ/不溶分は約0から約
5重量%、より好ましくは約0から約1重量%、最も好
ましくは約0から約0.25重量%である。キノリン不
溶分は一般には触媒または遊離カーボンあるいはメソフ
ェーズカーボンのいずれかを示し、できるだけキノリン
不溶分含量が低いことが好ましい。また、1.0重量%
より少なくてもよい。
ピッチの硫黄含量 本発明で使用するピッチの硫黄含量は供給原料物質の含
量によって決定されるが、できるだけ低いことが好まし
い。約0.1から約4重7%、より好ましくは約0.1
から約3重量係、及び最も好ましくは約0.1から約1
.5重量%、の硫黄含有量を本発明の場合使用できる。
また、約1.6〜2.8重量%であってもよい。環境的
考慮及びピッチからの硫黄のガス化によっておこるファ
イバー品質の崩壊から低硫黄含量が望まれる。硫黄含量
はASTMA−1551またはその他の当工業周知の他
の方法によって容易に測定される。
ピッチのコーキング値: 本発明のピッチのコーキング値は一般的にはASTM、
%D −2416によって測定され、好ましくは、ピッ
チ全型’fk基準として約65から約90重量%、より
好ましくは約70から85重量%、最も好ましくは約7
5から約85重量%の範囲にある。より高いコーキング
値ももちろんあり、コーキング値は最終のカーボンファ
イバー中に安定化及びすべての他の工程が完了したのち
に残るカーボンのパーセンIf大いに表わすものである
からである。
ピッチのメソフェーズ含量: 本発明のピッチのメソフェーズ含量は5%程度のあるい
はそれ以上に多い量も特殊の場合には許容されるかもし
れないができるだけ少ない方が好ましい。一般的には、
経済的考慮のために、約Oチから約5重量%、より好ま
しくはOから約1重i%、最も好ましくは約0から約0
.25重量%の量のメソフェーズが本発明の場合有用で
ある。ピッチのメソフェーズ含f1%はキノリン不溶分
により、あるいは、直交偏光フィルタを使用し偏光下の
顕微鏡下に存在するメソフェーズの面積を測定(次いで
容積及び重量として計算)することによる光学顕微鏡法
によシ測定できる。
第■表 ブルックフィールド粘度 350  (177)    40  395  5]
5  2000本発明に於て使用する好ましい酸化され
ていない成分増強石油ピッチは、他の元素を除外して考
えて、約93重量%から約95重量%の炭素と約5重量
係から約7重量%の水素を含有している。
22、硫黄、及び窒素のような炭素及び水素以外の元素
は望ましくなく、約4重量%より多く存在すべきではな
く、好ましくは4チ以下である。ピッチは加工処理の結
果低濃度の硬い粒子を含有するかもしれない。粒状物質
の存在または非存在は分析的に決定でき、これもまた全
く望ましくないものである。好ましくは粒状物質は0.
1%以下、よシ好ましくは0.01%、最も好ましくは
0.00 ]チ以下である。例えば、問題とするピッチ
の試料はベンゼン、キシン/あるいはキノリンのような
芳香族溶剤中に溶かして濾過することができる。
400℃までの昇温下で軟化しないフィルター媒体上の
何らかの残渣の存在(標準の毛細管融点装置によって測
定)は硬い粒子物質の存在上水す。
適性についての別の試験に於ては、問題とするピッチ全
特定寸法のオリフィス中に強制的に入れる。
オリフィスの閉塞は許容できない大粒子の存在を示す。
灰分も硬い粒子不純物を確認するのに使用できる。
アシュランドオイル社により記号A−240として供給
されているピッチは上述の諸要請を満たす市販の酸化さ
れていない石油ピッチである。本明細書に於て引用して
いるスミスらの「石油ピッチの特性づけと再生性」に於
てより詳細に記述されている。それは以下の特性をもっ
ている:第■表 密度1,97CC,25℃    ペシクマン ピクノ
メーター    1.230コーキ/グ値     A
STM D−241652開放式引火点、(coc)℃
  ASTM D−92312灰分、重量%     
 ASTM D−24150,16BI 0重量%  
   ASTM D−23175Q工0重量%    
ASTM D−2318なし硫黄、重量%      
ASTM D−15522,5チ蒸溜(重i%)   
   ASTM D−25690−270℃     
              0270−300℃  
                 0300−360
℃                   2,45比
熱、(カロ;ル/ハ   計 算 −5℃に於て                 0.
27138℃ I                 
   O,29993℃ I            
         O,331140℃ 1     
                 0.365粘度、
(七チ愕ズ)男月り 本発明の高軟化点をもつ芳香族分の多い好ましいピッチ
材料をつくるために、第■表のピッチを軟化点を約24
9℃(480下)またはそれ以上へ上げ第1表に示した
特性上付与するように処理する。このようにしてつくっ
たピッチは非メソフェーズのピッチである。非メソフェ
ーズが約5重量%より少ないピッチを意味する。このよ
うなピッチは一般には商業に於て等方性ピッチとよばれ
、例えばあらゆる方向の軸に沿って測定するときに同じ
値の光線透過のような物理的性質を示すピッチである。
このようにピッチ材料を製造する努力に於て、各種の方
法が試みられてきた。その結果、好ましい技法は塗布膜
蒸発器を使用することを含むことが発見された。この技
法は生成物の熱的露出時間を減らし、従ってより良好な
ファイバー前駆体を提供する。適当な塗布膜蒸発器はマ
サチューセッツ州つオルサムのアーチザンインダストリ
ー社により製造され、ロートサームの商標で収光されて
いる。これは乱流フィルム(turbulant fi
lm )原理で作動する側面の真直ぐな機械的に助けら
れた薄膜処理機でおる。この装置の中に入る供給原料例
えばピッチ材料は遠心力によって加熱された蒸発器の壁
へ向けて投げ出されて壁とローターの羽根先端との間に
乱流フィルムを形成する。この乱流的に流動するフィル
ムは蒸発速度と無関係に全壁面を蔽う。材料は僅か数秒
間高温へ露出される。
ロートサーム塗布膜蒸発器は一般には本明細書に於て引
用しているモンテイの米国特許第3.348,600号
及びモンテイの米国特許第3.349,828号に於て
示されている。その600の特許に於て認められるよう
に、入口と出口の位置1に:各種に変えることができる
。事実、ロートサーム塗布膜蒸発器の実際の操作に於て
は、供給原料入口(その特許に於て屑18)は生成物出
口であり得ることが決定された。以下は本発明の高軟化
点ピッチがいかにして生成するかの例として役立つであ
ろう。
1平方フイート(0,09m”)の蒸発面をもちロータ
ーの羽根が壁から1/16/l(1,6−)はなれたア
ーチザンロートサーム塗布膜蒸発器を使用して。
多数の実験を行なった。使用蒸発器は向流式の水平型で
あり、すなわち、液体と蒸気は反対方向に移動する。使
用凝縮器は装置の外にあシ、実験には機械的真空ポンプ
の前に一個のトラップを設けて2基使用した。使用した
装置は必要とする温度の達成及び維持のためにガラス繊
維断熱材で以て厳重に断熱する。使用した系の模型を第
1図に示す。
簡単に説明すると、A−240ピツチ材料全溶融タンク
1に於て溶融する。それに先立ち、触媒微分を含む不純
物kW過して除く。配管2?]l−通り背圧バルブ4を
経てゼニスポンプ3によって塗布膜蒸発器5の中にポン
プで移送する。塗布膜蒸発器5勿貯槽6に入れた熱油に
よって加熱し、これは配管7全通して薄膜蒸発器へポン
プで移送する。
ピッチ材料を薄膜蒸発器5の中で処理するとき、蒸気は
配管8を経て逃げ第−凝縮器及び配管10でつないだ第
二凝縮器の中で凝縮される。蒸気は次に導管12を通っ
てコールドトラップ13の中に入り配管14を通って出
る。この系には真空ポンプ15から真空を付与する。補
助真空ポンプ16が主真空ポンプ故障の場合に準備され
ている。
1時間あたり15から20ポンド(6,75から9、 
OK9)のピッチ供給速度を使用し、これによυ高軟化
点のピッチが毎時約10#?ンド(4,5Kg)生成す
る。軟化点をあげるのに要する時間は僅かに5秒から1
5秒である。用いる絶対圧力は約0.1トールから0.
5トールである。装置の温度は約377℃(710下)
で安定化される。IIGIV表は実験記号1008.1
009、及び1010の三つの実験の結果を示す。
第■表 1008245 15.2 78.1 1.2602.
691009244 17.6 78.4 1.280
2.79101026]  29.1 81.3 1.
2602.61ASTM番号L)−3104D−367
1D−2416*   D−1551比較の目的で、ピ
ッチ材料を次の方法でつくり、実験記号はA−410−
VRとした。すべての生成物は約210℃(410’F
)の軟化点をもっていた。前述の慣用的製品A−240
ピッチ全1ミクロンのガラスファイバー織シフィルター
ケ通して濾過する。約250ポンド(112に9)のこ
のピッチを慣用の真空蓋溜器の中に入れ、次いで343
−371℃(650−700下)へ加熱し。
1トールから2トールの間へ真空とした。第v表(A)
及び(B)はピッチ製造方法に関する追加情報と得られ
た性質を提供する。
蒸溜器への装填量、Kり 114  114  114
  114塔頂、チ    30   29.6  2
8.2  32.0塔底、チ    68.8  70
.4  72.0  69.4真空、瓢H(絶対イii
0]]]] 最終ポット温度、℃364364335342蒸溜時間
、時間      17.0  13.6  27.7
  19.0第 V 表(B) 軟化点、℃D−3]04208  2]2  212 
 212X工、%     D−367119,619
,]  21.6 16.3CV、%    D−24
16−−ヘ リウム密度(、!? /CC)   ※   1.26
0  1.289 1.275 1.268S1%  
  D−15521,1−1,251,141,191
,33灰分、%    D−24150,040,04
0,030,05※ ベツクマンビクノメーターによっ
て25℃で測定(F/CC)。
ファイバーの処理: さらに処理することなく、この軟化点の上がったピッチ
(AR−510−TF’; 第■表の実験] 009 
)全ジンテインらの米国特許明細書第3,615,99
5号及びブンテインらの米国特許明細書第3,684,
415号に記載のタイプのメルトブロー押出機へ供給す
る。これらの特許は熱可塑性物質のメルトプローの技法
?述べており、この方法においては、溶融状のファイバ
ー形成性熱可塑樹脂を適当な径の複数個のオリフィスか
ら動いている不活性熱ガス流の中に押出し、このガスは
この溶融物質全ファイバとして細くするようにオリフィ
スをと9かこんでいるかその近傍にある出口から吹き出
し、これらのファイバーが一つのファイバー流を形成す
る。
不活性熱ガス流はオリフィスから出るフィラメントと同
じかあるいはそれより高い線速度で流れ、従ってフィラ
メントがこのガス流によって引き出されるようになる。
ファイバーはそれの流れの通路の中の受器上に集められ
て不織マツトラ形成する。
ファイバーはA−410−VR(実験番号552] )
音用いて同様につくられる。
安定化及び炭化 ファイバー全欠に以下のように安定化する。
AR−5]0−TFからつくったファイバーが特に適し
ていることがわかった特殊な加熱サイクルによって空気
中でうまく安定化される。より具体的にいえば、第2図
に示す安定化サイクルは100分以下の時間でファイバ
ー全安定化するのに効果的に採用できることが実験的に
決定されたが、この時間は商業的基準と調和する時間で
ある。さらに具体的にいえば、この100分サイクルは
このピッチファイバーを前駆体ピッチのガラス転移点<
TI)  (すなわち約180℃(356”F))よシ
約11℃(20下)低く約50分間保持することから成
り立っている。続いて約200℃(392下)へ温度を
上げ、30分間その温度に保つ。温度を次に約265℃
(509下)へ上げ、ファイバーを】0分間保持する。
最後に、ファイバーを約305℃(581’F)へ加熱
し、この温度で10分間保持する。これらのファイバー
を約1100℃(2000下)へ窒素雰囲気中で2時間
加熱してカーボンファイバーへ転化させたのちこれらの
ファイバーの物理的性質は第■表に示されている。
「酸化」環境とは、酸化雰囲気またはファイバー表面内
部または表面上に含浸された酸化性物質のいずれか全意
味する。酸化雰囲気は空気、酸素補強空気、【疲素、オ
ゾン、窒素酸化物、硫黄酸化物、などのようなガスから
成り立ち得る。含浸された酸化性物質は硫黄、窒素酸化
物、硫黄酸化物、過ば化物、過硫酸塩、などのような多
数の酸化剤のいずれでもあり得る。
第■表 抗張力、l0psi(〜−)     53(3,7)
    41.2(2,9)ASTM D−3379 ヤングをヂ1ラス、l0p81(h/cII)4.3(
0,3])    4.1(0,29)ASTM D−
3379 直径、ミクロン       13.4     22
試験したファイバー数    II       10
A−410−VRからつくったファイバーを安定化する
ためには、36時間にわたる加熱サイ、クルを必要とす
る。よシ具体的にいえば、これらのファイバーは約15
2℃(306下)の温度で24時間保持し、次いで30
1℃(574下)へ温度を上げ、そこで12時間保持す
ることによって安定化される。温度が上がりすぎるか時
間が短かいと、ファイバーは溶融しはじめ、あとの工程
中で融着する。適切に処理されたときのファイバーはそ
れ’i 1200℃(2192”F)へ窒素雰囲気中で
加熱することによって炭化される。A−410−VRか
らつくったカーボンファイバーの物理的性質は第■表に
示され、第■表に示す通pAR−510−TF”からつ
くったファイバーの性質とほぼ等しいかあるいはやや省
っている。
上記の通り、AR−510−TFあるいは他の高軟化点
のピッチ材料からつくったファイバーの空気安定化に於
ては、ファイバーがまずピッチ前駆体のガラス転移点よ
り約6から11℃(10から20下)低い温度へ加熱さ
れその後約50分の時間の後に次に299−316℃(
570−600下)へファイバーが安定化されるまで加
熱する場合に、空気安定化がはるかに効果的であること
が発見されたのである。ここでいう「ガラス転移点」は
ガラス状物質が膨張係数の変化を受ける温度であり、と
きにはそれは応力緩和と関連する。Tg ?測定するに
は熱機械的分祈が適切な分析法である0用いる手順はピ
ッチファイバーの小部分を磨砕しそれを0,25“直径
xO,I25“(6,3■直径×3.2Mn)のカップ
の中に詰めることから成る。円錐形のプローブをその表
面と接触させ、]Ogの荷重をかける。プローブの侵入
を、試料全り0℃/分で窒素雰囲気中で加熱するときの
温度の関数として測定する。ガラス転移温度より6−1
1℃(10−20下)低い温度に於ては、ファイバーは
その硬さを保ち一方同時にその温度は満足すべき安定化
がおこること全許容する最高温度全示す。
この温度はファイバー−ファイバーの融着がおこシ得る
温度よシ低い温度である。ファイバー會この温度でスキ
ンを形成するのに十分な時間の間加熱したのち、次に、
上げた温度が酸化されたファイバーのガラス転移温度よ
り低くなるような速度で温度を上げることができる。カ
ーボンファイバーの酸化中にガラス転移温度が上が9、
熱上げ中にその温度全ガラス転移温度より6から11℃
(10から20下)低く保つことによって、ファイバー
の望ましくない溶融がおこらないことが発見された。温
度が上がると酸化速度が増し、逆に安定化時間が短かく
なる。
上記の諸表に於て認められるように、AR−510−T
F  ピッチファイバーはA−410−VRファイバー
よシもず2と短かい時間で安定化できる0実際に、安定
化に要する時間はA−410−VRピッチからつくった
ファイバーよシもほぼ25倍長い。
この安定化時間の短縮は一部にはピッチファイバーの軟
化点上昇に基因しており、これはファイバーがずっと高
い初期安定化温度へ加熱されることを可能にするもので
ある。また実質的部分としてはより低い軟化点のピッチ
材料からの場合と比べた前駆体ピッチ材料物質の反応性
増加に基因している。
上記の通り、塗布膜蒸発器の使用は現在好ましい方法で
あり、なぜならば高い熱効率が高温への生成物の露出を
減らすことに連がり、従って粘度がより高い分散相すな
わちメソフェーズの形成全最小化することになるからで
あり、このメソフェーズはファイバー形成作業に於て困
fikもたらしかつ最終製品ファイバー中に組成的不連
続領域を生じさせることになるものである。
安定化サイクルの短縮が大部分がピッチ材料の異なる化
学的組成に基因すること金示すために、次のテス)f実
施する。二つのピッチ、 AR−510−TF’  (
実験1009)及びA−438−’VR(実験5053
)の試料全粉砕して一100メツシュ+200メツシュ
(すなわち−150+75ミクロン)で篩にかけ、次に
160℃(320下)、182℃(360下)、及び1
90℃(375下)で循環する熱空気中で加熱する。試
料を16時間と165時間の間の種々の時間でと9出す
。試料上重量減とキシレン不溶分の両方について分析す
る。キシレン不溶分対時間を一次関係としてプロットす
ることによって速度恒数を見出す。この評価からAR−
510−TF (実験1009)は八−430−VR(
実験5053)よシ実質的に早く酸化することがきめら
れる。計算した速度恒数は約25倍早く、実際の試験結
果と合理的によく相関する姿である。15秒以下でつく
った本発明の高軟化点ピッチは従来のピッチよりも実質
的により高い反応性金もっている。
塗布膜蒸発以外の各種方法を活性に悪い影響勿及ぼすこ
となくピッチの軟化点を増すのに使用してよい。溶剤抽
出、酸化、窒素による追い出し、及ヒフラッシュ蒸溜、
を用いてよい。各々の簡単な説明をここで行なう。
高軟化点ピッチ材料をつくるのに使える一つの方法は溶
剤抽出である。三つの抽出方法が使用できる。それらは
(1)超臨界(5upercritical)抽出、(
2)慣用的抽出、(7)反溶剤抽出である。これらの方
法はピッチが受ける温度七人いに下げ、従ってより良好
なファイバー前駆体を提供する。抽出は低分子量物質を
除去し従って高軟化点高分子量のファイバー前駆体全残
留させる一つの方法である。
超臨界抽出に於ては、ピッチを圧力容器の中にポンプで
送り込みそこで溶剤の臨界圧以上の圧力で溶剤で連続的
に抽出する。この目的に使用する普通の溶剤はノルマル
炭化水素であるが、それに限定されることはない。可溶
化されるピッチの部分と一緒の溶剤全一連の圧力段階降
下容器へ除去しそこで溶剤をフラッシュさせる。ピッチ
の不溶部分を反応器の底からとり出す。この不溶部分を
ファイバー前駆体として使用する。この不溶部の軟化点
は抽出を行なう温度を変えることによって調節する。
超臨界抽出の一つの利点はファイバー前駆体ピッチを精
製するのに使用できることである。ピッチが無機質不純
物及び粒状物を含むことは前に述べた。少くとも95%
のピッチを抽出する溶剤を用いることによシ無機質不純
物及び粒状物はピッチの5%以下全構成する不溶部の中
に残り得る。
この第一の抽出から得られるピッチの少くとも95%を
次に上述の通り超臨界的に抽出して無機質不純物及び粒
状物を含まない高軟化点ピッチ前駆体を生じさせる。
使用できる抽出のもう一つの方法は反溶剤抽出である。
この抽出方法も無機質不純物及び粒状物?含まないファ
イバー前駆体ピッチ七つくるのに使用できる。出発ピッ
チをクロロホルムのような溶剤に溶解し、これはピッチ
の少くとも95チを溶解する@このピッチ/クロロホル
ム溶液を次に小孔のフィルター會通して濾過する。この
濾過段階は無機質不純物と粒状物を除去する。ピッチ/
クロロホルム溶液を次に、ピッチに対して限定された溶
解性全もつノルマル炭化水素のような溶剤で以て稀釈す
る。ノルマル炭化水素ケ添加すると、不溶のピッチが沈
澱しはじめる。ノルマル炭化水素の添加完了後、溶液1
fl:濾過する。濾過によって除かれる不溶部分は無機
質不純物及び粒状物を含まない高軟化点ファイバー前駆
体ピッチである。
この不溶部分の軟化点はピッチ/クロロホルム溶液への
ノルマル炭化水素の添加量によって調節する。
高軟化点ファイバー前駆体ピッチtつくるのに用い得る
もう一つの抽出方法は石油精製業者の溶剤脱アスファル
トに於て使用されるような慣用的溶剤抽出である。ピッ
チを抽出容器中で抽出溶剤?用いて与えられた温度及び
圧力に於て抽出する。
この目的のための通常の溶剤はノルマル炭化水素である
が、それに限定されるものではない。可溶化されたピッ
チの部分と一緒の溶剤をフラッシュ蒸溜室へとシ出しそ
こで溶剤を除く。ピッチの不溶部分全抽出器の底からと
り出す。この不溶部分の軟化点は抽出条件のきびしさを
変えることによって調節する。
高軟化点ピッチファイバー前駆体をつくるのに使用する
ことができるもう一つの方法は酸化である。酸化は接触
的であっても非接触的であってもよい。ピッチを高温に
かける時間はきわめて長くそれ故酸化剤の温度が高くな
りすぎないよう注意が必要である。注意tよくすればメ
ソフェーズを含まないピッチをつくることが可能である
。酸化は蒸溜によって低分子量分子會除き、そして(ま
たけ)それらを反応させてより大きい分子を形成させる
ことによって除く両者を含む方法である。
酸化は回分式反応か連続式反応のいずれであるとともで
きる。
ピッチは250−300℃の温度に於て回分式か連続式
の酸化器中で酸化される。酸化用ガスは空気、酸素會増
した空気、No 及びS02のようなガスのどれでもよ
い。望ましくないメソフエ−ズの形成を避けるために酸
化器の温度が約300℃?こえないように注意せねばな
らない。この方法は望ましさの最も小さい技法の一つで
あり、ピッチ全かなりの高温度へさらす時間が大でメソ
フェーズ形成の危険があるからである。酸化は任意の数
の酸化触媒の添加によって接触的に実施することができ
る。これらの触媒FiFeC13、P2O5、ノぐ一オ
キサイド、Na2CO3、などを含む。触媒、はまたフ
ァイバー安定化用触媒として作用し得るという点で別の
機能も果たし得る。安定化は単純には一つの酸化工程で
ある。
高軟化点ファイバー前駆体勿製造するのに使用できるも
う一つの方法はピッチと硫黄との反応である。硫黄はピ
ッチの分子を脱水素し交差結合する点に於て酸素と全く
同じ機能勿果たす。硫黄はたいていは小分子をそれt反
応させることによって除く。硫黄はピッチが250−3
00℃へ加熱されたのちにゆっくりピッチへ添加する。
硫黄全添加するとH2Sの発生があり、従って注意が必
要である。また、温度はメソフェーズの形成を避けるた
めに300℃以下に調節せねばならない。この方法は望
ましさの最も小さい方法の一つであり、それはまた、ピ
ッチが長時間高温にさらされかつ硫黄がまた最終生成物
中に入り込むからである。
もう一つの方法はピッチ全豹300℃の温度に保ちなが
ら窒素で以てストリッピングを行なうことから成る。例
えば、ピッチの軟化点は次の手順に従って窒素で以てス
トリッピング勿行なうことによって上げることができる
。300回/分の攪拌機七備えた反応器に商業的のA−
240ピツチを半分充填する。反応器及びその内容物の
温度全電気加熱マントルを使って300℃へ上げる。窒
素全攪拌されているピッチの中に5立方フイ一ト/時/
ポンド・ピッチC631/時/に9・ピッチ)の割合で
通す。塔頂物質勿反応器頂部にある配管を通して排気し
、燃焼させる。6時間後、ピッチ會反応器からと9出し
、メトラー軟化点装置(ASTM D−3104)  
を使って軟化点が約250℃であることが測定され、変
性したコンラドソンカーボン(ASTM2416)が8
1.0であることが測定される。ストリッピング用ガス
として過熱スチームで以てこの同じ方法を繰返すことが
できる。
高軟化点ピッチは平衡フラッシュ蒸溜がま全使用するこ
とによってつくることができる。このような装置に於て
は、液状のA−240ピツチを予熱帯の中にポンプで移
送し、そこで供給原料をフラッシュ温度へ加熱する。加
熱直後、供給原料全7ラツシユ帯の中に入れる。この帯
域は真空下の大きくて十分加熱された容器であり、ここ
で揮発分は液相から逃がされる。蒸気を凝縮させ、塔頂
配管を経て回収し、一方、液状塔底物は底の開口から流
出させて捕集し、カーボンファイバー前駆体として使用
する。
変形: 諸実施例は単に説明用であり、本発明が各種の変形及び
変更全党は易く、それらは画業熟練者にとっては本願ヲ
ー読することによって明らかとなることは理解されるで
あろう。
【図面の簡単な説明】
第1図はアーテザンロートサーム式塗布膜蒸発器を使用
する系の模型図であり、ピッチ材料の軟化点を上げるた
めの短時間高温処理を行うものである。第2図はピッチ
ファイバーの安定化操作の温度と時間の関係を示す一例
である。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)安定化時間が短かい石油ピッチであつて、ピッチ
    中に存在する水素のモル数を基準として約20モル%か
    ら約40モル%のアルファ水素を含む芳香族分の多い石
    油ピッチから成り、少くとも244℃の軟化点、約15
    重量%から約40重量%のキシレン不溶分、約0重量%
    から約5.0重量%のキノリン不溶分、約0.1重量%
    から約4重量%の硫黄含有量、65重量%から90重量
    %のコーキング値、及び0%から約5重量%のメソフエ
    ーズを持つ、前記石油ピッチからファイバーを形成させ
    、このファイバーをそのガラス転移温度より6℃から1
    1℃低い第一の温度へ酸化環境中で加熱し、次いで温度
    をより高温へ上げてファイバーを不融とさせ、そしてそ
    の後ファイバーを炭化させる、ことから成るカーボンフ
    ァイバーの製造方法。
  2. (2)ファイバーの直径が1ミクロンまたはそれより大
    きい、特許請求の範囲第1項に記載のカーボンファイバ
    ーの製造方法。
  3. (3)ピッチの軟化点が少くとも265℃である、特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. (4)ピッチの軟化点が少くとも290℃である、特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. (5)第一の温度が約175℃であり、最高の温度が2
    85℃を超える、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  6. (6)第一の温度が約175℃であり、前記の“より高
    温”の温度が300℃を超える、特許請求の範囲第1項
    に記載の方法。
  7. (7)ファイバーをメルトブローによつてつくる、特許
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  8. (8)ファイバーをメルトブローによつてつくる、特許
    請求の範囲第3項に記載の方法。
  9. (9)ファイバーをメルトブローによつてつくる、特許
    請求の範囲第4項に記載の方法。
  10. (10)ファイバーを不活性雰囲気中で約1200℃の
    温度へ加熱することによつてあとで炭化させる、特許請
    求の範囲第1項に記載の方法。
  11. (11)ファイバーを不活性雰囲気中で約1200℃の
    温度へ加熱することによつてあとで炭化させる、特許請
    求の範囲第7項に記載の方法。
  12. (12)ファイバーを不活性雰囲気中で約3000℃の
    温度へ加熱することによつてあとで黒鉛化させる、特許
    請求の範囲第7項に記載の方法。
  13. (13)分子量が600より小さい分子種の実質的量を
    除去しそれによつて少くとも250℃の軟化点をもつピ
    ッチがつくられることからなる、約75℃から130℃
    の軟化点および少量の芳香族不溶分をもつ酸化されてい
    ないサーマル石油ピッチからカーボンファイバー前駆体
    を製造する方法。
  14. (14)除去段階が上記の変性されていないサーマルピ
    ッチを低分子量種の除去に必要とする短時間の間昇温に
    さらすことを含む、特許請求の範囲第13項に記載の方
    法。
  15. (15)変性されていないピッチを低分子量物質の実質
    的量を除去する十分な時間昇温にさらしそれによつて2
    50℃以上の軟化点をもつピッチがつくられることから
    なり、上記の時間と温度をこのようにつくられるピッチ
    物質中にできるだけ多くのアルキル基を保存するように
    選ぶ、約75℃から130℃の軟化点と少量の芳香族不
    溶分とをもつ変性されていないサーマル石油ピッチから
    ファイバー前駆体物質を製造する方法。
  16. (16)時間が5秒から15秒であり、温度が約375
    ℃である、特許請求の範囲第15項に記載の方法。
  17. (17)(a)デカント油、スラリー油、あるいは他の
    残油から誘導される石油ピッチを得、このピッチがその
    中の水素の全重量を基準として約20%から40%のア
    ルファ水素と2%から約15%のベーター水素原子とを
    含み、このピッチが少くとも244℃の軟化点、約15
    重量%から約40重量%のキシレン不溶分、約0重量%
    から約5重量%のキノリン不溶分、約0.1重量%から
    約4重量%の硫黄含量、約65重量%から約90重量%
    のコーキング値、及び約0%から約5重量%のメソフエ
    ーズ含量をもち、 (b)このピッチを溶融し、それからファイバーを形成
    し、 (c)このファイバーを約100分より短かい時間、約
    285℃をこえる温度で空気またはその他の酸化体と接
    触させることによつて安定化させる、 各段階の組合わせからなる、カーボンファイバー及び/
    またはグラファイトファイバーへ容易に転化し得る前駆
    体であるピッチファイバーの製造方法。
  18. (18)(a)実質的にすべてのパラフィンを流動接触
    分解工程に於ておよび/または抽出によつて除去した清
    澄なスラリー油またはサイクル油を熱的に処理して沸点
    が約315℃から540℃の芳香族炭化水素分の多い油
    を製造し、 (b)約38.7℃から約126.7℃の軟化点をもつ
    熱的に分解した石油ピッチをつくるのに十分な温度と圧
    力に於てかつ十分な時間、この高芳香族質油を熱的に分
    解し、 (c)前記工程の生成物を約0.1から約0.5トール
    で約710°F(377℃)の温度に於て約5から約1
    5秒の範囲の時間の間、真空蒸溜にかける、 各工程の組合わせから成る方法によつて上記ピッチを製
    造する、特許請求の範囲第17項に記載の方法。
JP30112686A 1981-12-14 1986-12-17 カ−ボンフアイバ−の製造方法 Granted JPS62215017A (ja)

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JP21911682A Granted JPS58132079A (ja) 1981-12-14 1982-12-14 カ−ボンフアイバ−とその原料の製造方法
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