JPS6149991B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は連続模様縫いミシンにおける定位置停
止装置、特にミシンを駆動するモータの回転速度
を通常の縫製速度より低い所定速度に設定可能な
定位置停止装置に関するものである。

一般にこの種のミシンはミシン主軸と駆動連結
する模様カムの回転により模様縫い発生機構を駆
動して、千鳥縫いやスカラツプ縫いなどの連続模
様縫いが行われるものであり、模様カムの１サイ
クルで所望模様の１コマが縫製される。

このような縫製作業中において、ミシン針を突
刺した状態で縫い方向を変える場合、作業者はミ
シンを停止させるが、ミシン駆動には高速回転の
電動機が使用されているため、連続模様の所望の
停止位置でミシン針を停止させることができな
い。従つて連続模様の任意位置にミシン針を停止
させたのでは、縫い終つた模様に重ねて模様を縫
い始めることになり、不整状な模様が形成される
ことになるので、この種のミシンにはミシン針を
連続模様の所定位置で停止させる定位置停止装置
が設けられている。

また、縫製終了後に糸切を行う場合においても
連続模様の所定位置でミシン針を停止させること
が必要とされており、このような要求からも定位
置停止装置が設けられている。

かかる連続模様縫いミシンにおける定位置停止
装置として、高速回転する主駆動モータと低速回
転する副駆動モータとを設け、縫製作業時には主
駆動モータで高速運転し、縫製終了後に糸切を行
う際には副駆動モータで低速運転すると共に、セ
ンサーにて所定停止位置を検知することによりミ
シン針を縫製模様の所定位置に停止させる装置が
周知である。

通常、縫製終了後に糸切を行う場合にはモータ
の運転速度を機械的に追従できる最低速度まで低
減させてからモータを停止させる必要があるが、
縫製作業中にミシン針を突刺した状態で縫い方向
を変える場合には最低速度まで低減する必要はな
く、縫製速度と最低速度との中間における所定速
度まで低減させてから停止することが作業時間を
短縮する点で好ましい。

しかしながら、前述した従来の連続模様縫いミ
シンにおける定位置停止装置においては、上述し
た中間速度を設定することができないため、縫製
作業中にミシン針を突刺した状態で縫い方向を変
える場合には最低速度まで低減させてからモータ
を停止させなければならず、縫製作業に無駄時間
が生じるという欠点があつた。

しかも従来装置においては高速運転及び低速運
転を行うために、それぞれ独立したモータを使用
しており装置自体の構造が複雑となるという欠点
があつた。

本発明は前述した従来の課題に鑑み為されたも
のであり、その目的は一台のモータで通常の縫製
速度よりも低い所定の第１及び第２の停止準備速
度に設定することができる連続模様縫いミシンに
おける定位置停止装置を提供することにある。

上記目的を達成するために、本発明は、ミシン
を駆動する可変速モータと、操作ペダルと連動す
る任意の縫製速度と第１の停止準備速度及び第２
の停止準備速度に対応する速度指令信号を出力す
る速度指令部と、速度指令部からの速度指令信号
により可変速モータを駆動する駆動回路と、可変
速モータの回転速度を制御する制御回路と、左右
方向の模様原点を検出する模様原点検出器と、を
備え、前記制御回路は、模様原点検出信号により
ミシン針の突刺回数のカウントを開始し、このカ
ウント値が所定数に達したときに切替信号を出力
するカウンタを含み、操作ペタルの停止操作によ
り、縫製速度が低下し、縫製位置が模様原点に達
すると通常の縫製速度より低い第一の停止準備速
度で縫製すると共にカウントを開始し、上記切替
信号により第一停止準備速度より低い第二の停止
準備速度とし、模様原点位置でミシン針が突刺状
態で停止することを特徴とする。

以下、図面に基づいて本発明の好適な実施例を
説明する。

第１図には本発明の好適な実施例が示されてい
る。図において、模様縫い発生機構を有するミシ
ン１０は一台の可変速モータ１２で駆動されてお
り、従来の様に所定速度毎に複数のモータを使用
しなくとも良い構成とされている。

本実施例装置は図において、ミシン１０を駆動
する上記可変速モータ１２、任意の縫製速度指令
２００及び停止準備速度指令２０２を出力する速
度指令部１４、速度指令部１４からの速度指令信
号２００により可変速モータ１２の駆動を行う駆
動回路１６、可変速モータ１２の回転速度制御を
行う制御回路１８、を備えている。

第１図の速度指令部１４は第２図において詳細
に示されており、以下その構成を説明する。

第２図において速度指令部１４は、フオトイン
タラプタ２０，２２そしてフオトイソタラプタ２
０，２２の間隙中を移動通過する遮蔽板２４、更
に抵抗２６から成る光センサ部２８と、前記遮蔽
板２４と共動する磁石３０、磁石３０と磁気結合
して縫製運転中の速度指令を発生するホール素子
３２、ホール素子３２に接続された抵抗３４、ボ
ール素子３２が発生した速度指令を増幅して速度
指令信号２００を駆動回路１６に出力する増幅器
３６から成る磁気センサ部３８と、から構成され
ている。

速度指令部１４の外部には、操作者により足操
作される操作ペダル４０が設けられており、この
操作ペダル４０に前記遮蔽板２４、磁石３０が連
動する。

第３図には操作ペダル４０の操作状態が示され
ている。同図Ａは操作ペダル４０が踏込まれてミ
シン１０が縫製運転状態のときを示すものであつ
て、このときの踏込みの大きさにより磁石３０と
ホール素子３２との磁気結合の度合いが異なるこ
とになり、踏込みの度合いにより速度指令信号２
００の値が変化する。又、「縫製運転状態」であ
ることは、光センサ部２８のフオトインタラプタ
２０，２２の出力により判別される。すなわち、
フオトインタラプタ２２，２０の出力は各々運
転、糸切り速度指令２０２ａ，２０２ｂとして出
力されるが、後述する制御回路１８により、速度
指令２０２ａが「１」、速度指令２０２ｂが
「０」のとき「縫製運転状態」と判別される。

又、同図Ｂは操作ペダル４０が中立状態とされ
てミシン１０が「縫製運転状態」から「停止準備
状態」になつたときを示すものである。

変発明では、「縫製運転状態」から「縫製運転
停止状態」に移動する際の「停止準備状態」にお
いて、縫製速度より低い第１の停止準備速度に一
旦ミシン速度を設定し、次いで更に低い第２の停
止準備速度に切替設定するものであるが、この操
作ペダル４０の「中立」状態時に、第１の停止準
備速度の設定、第２の停止準備速度への切替設定
が行われる。

操作ペダル40が「中立」であることは、速度指
令２０２ａ，２０２ｂが共に「０」となることに
より制御回路１８で判別される。尚、第２図には
この「中立」状態が示されている。

同図Ｃは操作ペダル４０の「けり返し」が行わ
れた状態を示しており、このときにミシン糸の切
断が行われる。「けり返し」であることは速度指
令２０２ａ，２０２ｂが各々「０」、「１」である
ことにより制御回路１８で判別される。

第１図の速度指令部１４は以上の構成から成
り、次に第１図におけるミシン１０の針位置検
出、速度検出を行う構成について説明する。

第１図においてミシン１０のカム軸４２にはミ
シン針の左右方向に模様原点の位置検出を行う模
様原点検出器４４、ミシン針が上位置、下位置に
到達したことを検出する位置検出器４６が設けら
れており、更にカム軸４２には可変速モータ１２
の速度検出を行う速度検出器４８が設けられてい
る。

模様原点検出器４４は第４図に詳細に示されて
おり、カム軸４２とともに回転する回転円板４４
ａ、円板４４ａの側面に取り付けられた磁石４４
ｂ、ミシン針の模様原点Ｏに相当する位置にミシ
ン機枠に支持されて設けられたホール素子４４ｃ
から構成されており、ホール素子４４ｃは磁石４
４ｂがその位置を通過したときに、「１」なる模
様原点検出信号２０４を出力することができる。
本発明では、縫製運転状態、停止準備状態、縫製
運転停止状態と順次モード移行するが、この
「１」なる模様原点検出信号２０４により縫製運
転停止状態へ移行することができる。模様原点検
出信号２０４はこのため制御回路１８に供給され
ている。尚、Ａは後述する切替位置である。

位置検出器４６の上位置検出信号２０６、下位
置検出信号２０８も制御回路１８に供給されてい
る。本発明は、制御回路のカウンタから出力され
る切替信号により、第１の停止準備速度から第２
の停止準備速度に切替えることとしているが、こ
のカウンタに切替信号を発生させるために本実施
例では下位置検出信号２０８が制御回路１８に供
給されている。

尚、速度検出器４８の速度検出信号２１０は、
速度制御のために駆動回路１６に供給されてい
る。

次に制御回路１８について説明する。第５図に
は第１図の制御回路１８が詳細に示されている。

図において速度指令２０２ａ，２０２ｂは
各々、フリツプフロツプ５０，５２のセツト入力
に供給されている。

フリツプフロツプ５０のＱ出力はオア回路５４
を介して駆動回路１６、ブレーキワンシヨツト回
路５６にスタート信号２１２として出力されてい
る。すなわち、速度指令２０２ａが「１」となつ
てフリツプフロツプ５０のＱ出力が「１」となる
と、駆動回路１６はミシン１０の駆動制御を行う
ことができる。

フリツプフロツプ５２のＱ出力はオア回路５４
を介してブレーキワンシヨツト回路５６に、そし
て駆動回路１６に、更にミシン制御回路５８に供
給されている。このフリツプフロツプ５２はミシ
ン停止後、ミシン糸を切断する時に動作するもの
である。この「糸切り」時においては前述した様
に操作ペダル４０が「けり返し」の状態とされ、
速度指令２０２ｂが「１」となる。すると、それ
までリセツトされていたフリツプフロツプ５２が
反転してそのＱ出力が「１」となり、まず最初に
駆動回路１６に低速の速度指令２１４が供給され
てミシン針が上昇し、次いでミシン制御回路５８
が糸切り及びワイパ制御を行い、最後にミシン針
が上位置で停止する。ミシン針が上位置でないと
きに以上の動作を行わせ、ミシン針を上位置で停
止させるためにフリツプフロツプ５２のリセツト
入力にナンド回路６０を介して上位置信号２０６
が供給されている。尚、このとき操作ペダル４０
が誤まつて踏込まれても支障が生じない様に、フ
リツプフロツプ５０のＱ出力がノツト回路６２を
介してナンド回路６０の他方の入力に供給されて
いる。

尚、ブレーキワンシヨツト回路５６はフリツプ
フロツプ５０，５２のＱ出力が「１」から「０」
に反転したときから所定時間の間、ブレーキ信号
２１６を駆動回路１６に供給して、ミシン１０を
直ちに停止させるためのものである。

ミシン１０を停止させるのは、以上の様に糸切
りを行つて縫製を終える場合だけでなく。前述し
た様に縫製方向を変える場合にも必要である。こ
の場合にはミシン針をその左右方向の所定の模様
原点に位置させ、かつ縫製布に突刺した状態にし
なければならない。このために低速検知回路６
４、アンド回路６６が設けられている。

低速検知回路６４はミシン速度が運転状態から
所定の低速状態に達しかつミシン針が下位置にあ
るときに「１」なる低速検知信号２１８を出力す
るものであり、アンド回路６６は、その一方の入
力に模様原点検出信号２０４を入力し、他方の入
力に低速検知信号２１８を入力して、両信号２０
４，２１８が共に「１」であるときにアンド出力
をフリツプフロツプ５０のリセツト入力に供給し
てフリツプフロツプ５０のＱ出力を「０」に反転
させるものである。フリツプフロツプ５０の出力
が「０」となると、ミシン針は模様原点Ｏで縫製
布に突刺した状態で停止する。

前述した様に本発明は、制御回路が、模様原点
検出信号によりミシン針の突刺回数のカウントを
開始し、このカウント値が所定数に達したときに
切替信号を出力するカウンタを含み、速度指令部
からの第１の停止準備速度指令信号に基づき可変
速モータの回転速度を通常の縫製速度より低い第
１の停止準備速度に設定し、縫製位置が所望の停
止位置近傍の速度切替位置に達すると速度指令部
からの第２の停止準備速度指令信号を前記カウン
タの切替信号により選択し第１の停止準備速度よ
り低い第２の停止準備速度に設定することを特徴
とする。このため第５図の制御回路１８には以下
の回路が設けられている。

下位置信号２０８がカウンタ６８のカウント入
力に、そして模様原点検出信号２０４がカウンタ
６８のリセツト入力に供給されており、カウンタ
６８は模様原点検出信号２０４が「１」となる毎
にミシン針の突刺回数の下位置信号２０８による
カウントを開始する。このカウンタ６８はブリセ
ツトカウンタで構成されおり、そのカウントアツ
プ信号はノア回路７０に切替信号２２０として出
力されている。このプリセツト値は、前述第４図
の切替位置Ａに対応する様に設定されている。

上述のノア回路７０の第二の入力には速度指令
２０２ａがそして他の第三の入力にはノア回路７
２の出力が供給されており、ノア回路７０の出力
は、一方においてノア回路７２の一方の入力に供
給されている。そして他方においてノア回路７０
の出力はフリツプフロツプ５０のＱ出力が一方の
入力に各々入力されているアンド回路７４，７６
の他方の入力にノツト回路７８を介して、そして
直接に各々供給されている。

アンド回路７４，７６のアンド出力は各々前述
した第２、第１の停止準備速度指令２２２，２２
４として駆動回路１６に供給されている。

アンド回路７４，７６は各々一種のスイツチと
して機能するものであり、ノア回路７０，７２、
ノツト回路７８は一種の切替器として機能するも
のである。すなわち、操作ペダル４０が「中立」
とされて停止信号２０２ａが「０」となり、前述
した様に低速検知回路６４が未だ動作しておらず
フリツプフロツプ５０のＱ出力が「１」である、
停止準備状態において、カウンタ６８がカウント
アツプせず切替信号２２０が未だ「０」であると
きにはアンド回路７６の出力は「１」で、第１の
停止準備速度指令２２４がアンド回路７６から出
力され、次にカウンタ７０がカウントアツプして
切替信号２２０が「１」となるとアンド回路７４
の出力が「１」となつて第２の停止準備速度指令
２２２が出力される。

制御回路１８は以上の構成から成り、次に駆動
回路１６を説明する。

第６図には駆動回路１６が詳細に示されてい
る。図において駆動回路１６にはVF変換回路８
０が設けられており、このVF変換回路８０には
速度指令２００，２２２，２２４，２１４が供給
されている。VF変換回路８０はこれ等速度指令
２００，２２２，２２４，２１４をVF変換して
速度下限比較回路８２、速度上限比較回路８４に
供給することができる。

前述した速度検出信号２１０は波形整形回路８
６、周波数てい倍回路８８を介して速度下限比較
回路８２、速度上限比較回路８４に供給されてい
る。これ等速度下限比較回路８２、速度上限比較
回路８４ではVF変換された速度指令２００，２
１４，２２２、２２４と速度検出信号２１０との
比較が行われ、各々の比較結果がアンド回路９
０、オア回路９２を介して各々クラツチ励磁回路
９４、ブレーキ励磁回路９６に供給されている。
クラツチ励磁回路９４、ブレーキ励磁回路９６は
可変速モータ１２の速度を前記速度指令２００，
２１４，２２２，２２４に対して一定にするため
に設けられたものである。

更に前述したスタート信号２１２は速度下限比
較回路８２、速度上限比較回路８４に供給されて
いる。速度下限比較回路８２、速度上限比較回路
８４はスタート信号２１２が「１」のときにそれ
らの比較出力をクラツチ励磁回路９４、ブレーキ
励磁回路９６に出力することができる。

尚、駆動回路１６には異常検出回路９８が設け
られている。異常検出回路９８は正常な運転動作
時にはアンド回路９０に常時「１」なる信号を出
力して正常の運転状態を確保しているが、速度検
出器４８の故障などの異常時には「０」なる信号
をアンド回路９０に出力してクラツチ励磁回路９
４を解除して可変速モータ１２の駆動を停止させ
ることができる。このため異常検出回路９０には
スタート信号２１２、速度検出信号２１０が供給
されている。

本発明の好適な実施例は以上の構成から成り、
以下その作用を説明する。

第７図には本実施例装置の運転モードが示され
ており、第７図を参照しながら以下説明を行う。
尚、第７図の縦軸はミシン１０の速度を、そして
横軸は時間の経過を示しており、N₀は運転速
度、N₁は第１の停止準備速度、N₂は第２の停止
準備速度を各々示している。

縫製作業を開始するには操作ペダル４０を第３
図Ａの様に踏込んで磁石３０をホール素子３２に
接近させて、磁気センサ部３８から駆動回路１６
へ縫製速度指令２００を出力すると共に、フオト
インタラプタ２２から制御回路１８へ「１」なる
速度指令２０２ａを出力する。これに判つて制御
回路１８から駆動回路１６へ「１」なるスタート
信号２１２が出力されて可変速モータ１２の駆動
が開始される。そして、駆動回路１６では速度検
出器４８からの速度検出信号２１０と速度指令２
００とを比較して、運転速度が所定上限値を越え
る場合には速度上限比較回路８４からオア回路９
２へ「１」なる上限信号を出力してブレーキ励磁
回路９６をオン作動させると共に、運転速度が所
定下限値を越える場合には速度下限比較回路８２
からアンド回路９０へ「１」なる下限信号を出力
してクラツチ励磁回路９４をオン作動させて可変
速モータ１２の回転速度を一定に保持する。

次にミシン針を左右原点位置Ｏに迅速に位置決
め停止する動作について説明する。

上述の様にして得られた運転状態で操作ペダル
４０を第３図Ｂの中立にする。すると、速度指令
２０２ａ，２０２ｂが共に「０」となり、磁石３
２がホール素子３０から遠ざかり縫製速度信号２
００がゼロとなつてミシン１０の速度がN₀から
低下を始めミシン１０が停止準備状態に移行す
る。

この様に速度指令２０２ａが「０」となつた
後、第４図において模様原点Ｏのホール素子４４
ｃの位置を磁石４４ｂが通過して第５図の模様原
点検出信号２０４が「１」となると、切替信号２
２０が「０」、ノア回路７０の出力が「１」、ノア
回路７２の出力が「０」、となつてアンド回路７
４の出力が「０」、アンド回路８４の出力が
「１」となる。したがつて、第８図のVF変換回路
８０には制御回路１８の停止準備速度指令２２
２，２２４のうち、第１の停止準備速度指令２２
４のみが選択されて供給される。この結果、ミシ
ン１０は第１の停止準備速度指令２２４により第
１の停止準備速度N₁となる。

次に第４図において切替位置Ａを磁石４４ｂが
通過するときにカウンタ６８がカウントアツプし
て「１」の切替信号が出力される。すると、ノア
回路７０の出力が「０」、ノア回路７２の出力が
「１」、となつてアンド回路７４の出力が「１」、
アンド回路の出力が「０」となつて、停止準備速
度指令２２２，２２４のうち第２の停止準備速度
指令２２２のみが選択されてVF変換回路８０に
供給される。この結果、ミシン１０の速度Ｎは第
１の停止準備速度N₁より更に低い第２の停止準
備速度N₂に低下し、低速運転状態となる。

以上の様にして低速運転状態に移行すると、低
速検知回路６４はこれを検知してアンド回路６６
に「１」の低速検知信号２１８を出力する。この
とき磁石４４ｂが模様原点Ｏに到達しない間にお
いてはフリツプフロツプ５０のＱ出力は依然とし
て「１」であり、この低速運転状態が続く。そし
て磁石４４ｂが第４図の模様原点Ｏに到達すると
アンド回路６６に「１」の模様原点検出信号２０
４が供給されてフリツプフロツプ５０のＱ出力が
「０」となり、この結果、ミシン針は模様原点Ｏ
の位置で縫製布に突刺した状態で停止する。

次に糸切りを行つて縫製工程を終了するには、
第３図Ｃの様に操作ペダル４０をけり返す。これ
によりミシン針が上昇してワイパ動作、糸切り動
作が行われて、ミシン針が上位置で停止する。

以上説明した様に、本発明によれば、模様カム
の１サイクルという短期間でミシンを停止させる
ことができ、かつこのミシン停止時に模様原点で
ミシン針を縫製布に突刺させて縫製方向を変えた
次の縫製運転に直ちに移行できるので、作業工程
を極めて短かくすることができる。

又、本発明によれば、模様原点で針を正確に停
止させることができるので、次に方向を変えて縫
製を行う場合に、縫い終つた模様に重ねて模様を
縫うことがない。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる連続模様縫いミシンに
おける定位置停止装置の好適な実施例を示す概略
構成図、第２図は第１図で示される速度指令部の
詳細な構成を示す説明図、第３図は第１図で示さ
れる操作ペダルの操作状態説明図、第４図は第１
図で示される模様原点検出器を示す図、第５図は
第１図で示される制御回路の詳細な構成を示す説
明図、第６図は第１図で示される駆動回路の詳細
な構成を示す説明図、第７図は本発明にかかる連
続模様縫いミシンにおける定位置停止装置の各部
波形と回転速度との関係を示す説明図である。 各図中同一部材には同一符号を付して、１０は
ミシン、１２は可変速モータ、１４は速度指令
部、１６は駆動回路、１８は制御回路、４０は操
作ペダル、４２はカム軸、４４は模様原点検出
器、４６は位置検出器、４８は速度検出器、６４
は低速検知回路、６８はカウンタである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 操作ペダルによりミシンの駆動制御をし模様
   カムを回転させて連続模様縫いを行うミシンの定
   位置停止装置において、ミシンを駆動する可変速
   モータと、操作ペダルと連動する速度指令部と、
   可変速モータを駆動する駆動回路と、可変速モー
   タの回転速度を制御する制御回路と、可変速モー
   タの回転速度を検出する速度検出器と、ミシン針
   の上下位置を検出する位置検出器と、左右方向の
   模様原点を検出する模様原点検出器と、を備え、
   上記制御回路には模様原点検出信号によりカウン
   トを開始すると共にカウント値が所定数に達する
   と縫製速度の切替信号を出力するカウンタを含
   み、操作ペダルの停止操作により、縫製速度が低
   下し、縫製位置が模様原点に達すると通常の縫製
   速度より低い第一の停止準備速度で縫製すると共
   にカウントを開始し、上記切替信号により第一の
   停止準備速度より低い第二の停止準備速度で縫製
   し、模様原点位置でミシン針が突刺状態で停止す
   ることを特徴とする連続模様縫いミシンにおける
   定位置停止装置。