JPH0312912B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は連続模様縫いミシンにおける定位置停
止装置、特にミシンを駆動するモータの回転速度
を通常の縫製速度より低い所定速度に設定可能な
定位置停止装置に関するものである。

一般にこの種のミシンはミシン主軸と駆動連結
する模様カムの回転により模様縫い発生機構を駆
動して、千鳥縫いやスカラツプ縫いなどの連続模
様縫いが行われるものであり、模様カムの１サイ
クルの所望模様の１コマが縫製される。

このような縫製作業中において、ミシン針を突
刺した状態で縫い方向を変える場合、作業者はミ
シンを停止させるが、ミシン駆動には高速回転の
電動機が使用されているため、連続模様の所望の
停止位置でミシン針を停止させることができな
い。従つて連続模様の任意位置にミシン針を停止
させたのでは、縫い終つた模様に重ねて模様を縫
い始めることになり、不整状な模様が形成される
ことになるので、この種のミシンにはミシン針を
連続模様の所定位置で停止させるる定位置停止装
置が設けられている。

また、縫製終了後に糸切を行う場合においても
連続模様の所定位置でミシン針を停止させること
が必要とされており、このような要求からも定位
置停止装置が設けられている。

かかる連続模様縫いミシンにおける定位置停止
装置として、高速回転する主駆動モータと低速回
転する副駆動モータとを設け、縫製作業時には主
駆動モータで高速運転し、縫製終了後に糸切を行
う際には副駆動モータで低速運転すると共に、セ
ンサーにて所定停止位置を検知することによりミ
シン針を縫製模様の所定位置に停止させる装置が
周知である。

通常、縫製終了後に糸切を行う場合にはモータ
の運転速度を機械的に追従できる最低速度まで低
減させてからモータを停止させる必要があるが、
縫製作業中にミシン針を突刺した状態で縫い方向
を変える場合には最低速度まで低減する必要はな
く、縫製速度と最低速度との中間における所定速
度まで低減させてから停止することが作業時間を
短縮する点で好ましい。

しかしながら、前述した従来の連続模様縫いミ
シンにおける定位置停止装置においては、中間速
度を設定することができないので縫製作業中にミ
シン針を突き刺した状態で縫い方向を変える場合
には最低速度まで低減させてからモータを停止さ
せなければならず、縫製作業に無駄時間が生じる
という欠点があつた。

この発明は従来の課題を解消するためになされ
たものであり、所定の停止位置に精度良くミシン
針を停止させることができるとともに、無駄時間
のない停止が可能な連続模様縫いミシンにおける
定位置停止装置を提供することを目的とする。

本発明は、操作ペダルによりミシンを駆動制御
し模様カムにより連続模様縫いを行うミシンの定
位置停止装置において、可変速モータの回転を制
御してミシンを駆動する駆動回路と、駆動回路へ
可変速モータの回転速度を、操作ペダルと連動し
て指令する速度指令部と、速度指令部の指令によ
り駆動されるミシンの主軸に駆動連結されるカム
軸に固定され、模様カムと連動して回転する速度
切替位置検出器と、速度切替位置検出器に設けら
れた所定の位置を非接触で検出可能に固定部に設
けられた速度切替位置検出センサーと、速度切替
位置検出センサーが前記所定の位置を検出すると
カウントを開始し、速度切替位置検出器の一回転
以内に設定された所定のカウント数に達した際に
信号を発するカウンタと、速度指令部から停止準
備指令の信号を受け、速度切替位置検出センサー
が前記所定の位置を検出すると通常の縫製速度よ
り低い第一の停止準備速度を設定し、カウンタが
所定のカウント数に達した際の信号により第一の
停止準備速度より低い第二の停止準備速度に切り
替えて設定し、駆動回路へ速度信号を発するとと
もに、針下位置で停止を制御する制御回路と、を
備えたものである。

以下図面に基づいて本発明の好適な実施例を説
明する。

第１図には本発明にかかる連続模様縫いミシン
における定位置停止装置の好適な実施例が示され
ている。

図において模様縫い発生機構を収納するミシン
１０は一台の可変速モータ１１で駆動され、所定
速度毎に複数の定速度モータを駆動していた従来
装置を一台の可変速モータ１１にて複数の運転速
度を設定できるように構成されている。

上述した可変速モータ１１の運転速度を指令す
るために速度指令部１２が設けられ、該速度指令
部１２は以下のように構成されている。すなわち
第２図で示されるように速度指令部１２はホトイ
ンターラプタ１４，１６及びホトインターラプタ
１４，１６と共働する遮蔽板１８それに抵抗体２
０から成る光センサー部２２と、磁気検知を行う
ホール素子２４及びホール素子２４を制御する磁
石２６並びにホール素子２４からの検知信号を増
幅する増幅器２８それに抵抗体３０から成る磁気
センサー部３２と、から構成されている。そして
速度指令部１２は外部に設けられた操作ペダル３
４を駆動操作することにより前記遮蔽板１８及び
磁石２６が連動し、これに伴つて光センサー部２
２からは停止準備速度指令信号（以下「停止速度
信号」という。）２００，２０２が、磁気センサ
ー部３２からは縫製速度指令信号２０４がそれぞ
れ出力される。すなわちホトインターラプタ１
４，１６が遮蔽板１８にて遮蔽されることによ
り、ホトインターラプタ１４，１６からはそれぞ
れ、「１」なる停止信号２００，２０２が出力さ
れ、また磁気センサー部３２からはホール素子２
４と磁石２６との接近距離に応じた縫製速度指令
信号２０４が出力され、例えば操作ペダル３４を
踏込んでホール素子２４と磁石２６との接近距離
が短かくなればそれに従つて可変速モータ１１の
回転速度が高くなるように構成されている。

また、ミシン１０に軸支されたカム軸３６には
ミシンが停止準備状態のときにミシン針が所望の
停止位置近傍の速度切替位置に達したことを検出
する速度切替位置検出器３８と、ミシン針の上下
位置検出を行う位置検出器４０と、が設けられて
おり、これら速度切替位置検出器３８及び位置検
出器４０はカム軸３６の回転に応じてそれぞれ速
度切替位置検出信号２０６、上位置検出信号２０
８及び下位置検出信号２１０を出力する。なおこ
のカム軸はミシン主軸と駆動連結して回転し、模
様カムと連動しており、この模様カムは１サイク
ルで所望の模様の１コマが縫製される。

第３図には第１図の速度切替位置検出器３８が
示されており、図において速度切替位置検出器３
８は、カム軸３６に固定されカム軸３６と共に回
転する円板３８ａ、円板３８ａの一方側面の外周
近くに固定された磁石３８ｂ、円板３８ａの一方
側面近傍にミシン機枠へ固定されて配置されたホ
ール素子３８ｃから構成されている。尚、第３図
において、Ａは停止位置に相対し、Ｂは速度切替
位置に相当してこの位置Ｂにホール素子３８ｃが
配置され、又円板３８ａは時計方向に回転する。

更にカム軸３６には可変速モータ１１の速度を
検出するために速度検出器４１が設けられてお
り、速度検出器４１はカム軸３６の回転に応じて
速度検出信号２１１を出力する。

一方、速度指令部１２、速度切替位置検出器３
８及び位置検出器４０の出力側には可変速モータ
１１の速度制御を行うために制御回路４２が設け
られ、該制御回路４２は第４図、第５図に示さ
れ、以下のように構成されている。すなわち、縫
製作業中に縫い方向を変えるためにミシン針を停
止させる場合、操作ペダル３４を中立させて光セ
ンサー２２から制御回路４２へ「０」なる停止速
度信号２００，２０２を出力する。この場合ミシ
ン針を所定位置に停止させるため、その準備がで
きるまでの所定期間は、縫製速度よりやや低い所
定の準備速度で可変速モータ１１を駆動し続けな
ければならず、このためにホトインターラプタ１
６の出力端には停止速度信号記憶回路（以下
「FF」という。）４４が接続されている。そして
このFF４４はホトインターラプタ１６から「０」
なる停止速度信号２００が入力された場合であつ
ても所定期間スタート信号２１２を出力し続け、
FF４４から出力されるスタート信号２１２はオ
アゲート４６を介して後述する駆動回路４８に入
力される。

また、前記位置検出器４０の出力端には低速検
知回路５０が接続されており、該低速検知回路５
０は位置検出器４０からの下位置検出信号２１０
により可変速モータ１１の回転が低速度に達した
ことを検知して低速検知信号２１６を出力する。
第５図には低速検知信号５０の詳細な回路が示さ
れており、低速検知回路５０は位置検出器４０か
らの上位置信号２０８をスタート信号として入力
し下位置信号２１０をリセツト信号として入力す
るフリツプフロツプ５２と、抵抗５４とコンデン
サ５６とを有しフリツプフロツプ５２のＱ出力信
号２１８を入力する時定数回路５８と時定数回路
５８からの出力信号２２０を入力するインバータ
６０と、フリツプフロツプ５２からのＱ出力信号
２１８及びインバータ６０の出力信号２２２を入
力するノアゲート６２と、から構成されている。
低速検知回路５０では第６図で示されるように位
置検出器４０からの上位置検出信号２０８及び下
位置検出信号２１０に基づいてフリツプフロツプ
５２から時定数回路５８へＱ出力信号２１８を出
力し、これに伴つてコンデンサ５６にはＱ出力信
号２１８が出力されている期間中にのみ充電を行
う。そして可変速モータ１１の速度が低下してＱ
出力信号２１８が出力される期間が長くなれば、
コンデンサ５６の充電容量が所定値Ecを越える
ようになる。このため時定数回路５８からインバ
ータ６０へはコンデンサ５６の充電容量が所定値
Ecを越えた期間のみ「１」なる出力信号２２０
を出力するので、インバータ６０からノアゲート
６２へは「０」なる出力信号２２２が出力され
る。従つてフリツプフロツプ５２からノアゲート
６２へのＱ出力信号２１８が「０」となつた瞬
間、ノアゲート６２からアンドゲート６４へは
「１」なる低速検知信号２１６が出力されて、可
変速モータ１１の回転速度が所定の低速度に達す
ると共にミシン針が下位置にきているという条件
が揃う。この条件が揃いかつアンドゲート６４の
他方の入力が「１」であるときにはアンドゲート
６４からFF４４へリセツト入力されるので、ブ
レーキワンシヨツト回路６６から駆動回路４８へ
「１」なるブレーキ信号２２４が出力されて可変
速モータ１１が停止する。

また、糸切を行うためにミシン針を停止させる
場合、操作ペダル３４をけり返してホトインター
ラプタ１４から制御回路４２へ「１」なる停止速
度信号２０２を出力するが、この場合にも所定の
準備期間中、上述した中間速度より低い所定の停
止準備速度で可変速モータ１１を駆動し続けなけ
ればならず、このためにホトインターラプタ１４
の出力端にはFF６８が接続されている。従つて
このFF６８はホトインターラプタ１４からの
「１」なる停止速度信号２０２に基づいて、駆動
回路４８へ所定期間「１」なるスタート信号２２
６及び低速度信号２２８を出力すると共にミシン
制御回路６９へ制御信号２２９を出力する。そし
て位置検出器４０からの上位置検出信号２０８は
ナンドゲート７０ａを介して、又、FF４４から
のスタート信号２１２はノツトゲート７０ｂ、ナ
ンドゲート７０ａを介してFF６８のリセツト端
子に出力されており、ミシン針が上位置にきたと
きにFF６８はリセツトされると共に、糸切操作
中に誤つて操作ペダル３４を踏込んでFF４４か
ら中間速度信号２１４が出力されたときにもFF
６８はリセツトされる。

前述した様に本発明装置では、速度切替位置を
検出する速度切替位置検出器を備え、制御回路
に、速度切替位置検出信号を入力し停止位置に達
すると停止位置信号を出力するカウンタを設け、
該停止位置信号に基づいてミシン針が停止位置に
停止制御される。このため本実施例では、以下の
様に制御回路４２が構成されている。

下位置信号２１０はカウンタ７２のカウント入
力に供給されており、このカウンタ７２は速度切
替位置検出信号２０６によりリセツトされる。す
なわちカウンタ７２は磁石３８ｂが速度切替位置
Ｂのホール素子３８ｃまで到達して速度切替信号
２０６が「１」となつた時に、下位置信号２１０
のカウントを開始することができる。すなわちミ
シン針の突刺回数のカウントを開始することがで
きる。又、このカウンタ７２はプリセツトタイプ
であり、そのカウント値が所定値に達したときに
「１」のカウントアツプ信号を出力する。このカ
ウンタ７２のプリセツト値は、前述した第３図の
停止位置Ａに磁石３８ｂが到達した時にカウント
アツプ信号が出力する値に予め設定されており、
このカウントアツプ信号は停止位置を示す停止位
置信号として用いられる。すなわちこの停止位置
信号が、他方の入力に低速検知信号２１６が供給
されているアンド回路６４を介してFF４４のリ
セツト入力に供給されると、ミシン針が下位置に
あり、ミシン速度が低速度であり、なおかつ停止
位置Ａに達したときにのみミシンが停止する。

本発明では前述の様にミシン針が速度切替位置
に達すると第一の停止準備速度となり、カウント
アツプ縫製後に第１の停止準備速度より更に低い
第２の停止準備速度にミシン速度を設定すること
に特徴があり、このため以下の回路が設けられて
いる。

カウンタ７２の出力は、一方の入力にノアゲー
ト７４のノア出力が供給されているノアゲート７
６の他方の入力に供給されている。このノアゲー
ト７６のノア出力は、速度切替位置検出信号２０
６が一方の入力に供給されているノアゲート７４
の他方の入力に供給されている。ノアゲート７４
の出力は、下位置信号２１０が一方の入力にノツ
トゲート７８を介して供給されているアンドゲー
ト８０の他方の入力に供給されている。このアン
ドゲート８０の出力は、一方の入力に各々FF４
４のＱ出力が供給されているアンドゲート８４，
８２にノツトゲート８６を介して、又直接に供給
される。

以上の回路において、停止速度信号２００が
「０」となり速度切替位置検出信号２０６が「１」
となると、ノアゲート７４の出力が「０」、アン
ドゲート８０の出力が「０」、FF４０のＱ出力が
未だ「１」であつてアンドゲート８２の出力が
「１」、アンドゲート８４の出力が「０」となり、
アンドゲート８２の出力「１」により駆動回路４
８に第１の停止準備速度指令２１４ａが出力され
る。又、次にこの状態においてカウンタ７２がカ
ウントアツプしてその出力が「１」となると、ノ
アゲート７４の出力が「１」、アンドゲート８０
の出力が「１」、アンドゲート８２の出力が
「０」、アンドゲート８４の出力が「１」となり、
アンドゲート８４の出力「１」となつて駆動回路
４８に第２の停止準備速度指令２１４ｂが出力さ
れる。

制御回路４２は以上の構成から成り、次に駆動
回路４８の構成を第７図を用いて説明する。

磁気センサー部３２、制御回路４２の各出力端
はＶ−Ｆ変換回路８８を介して速度上限比較回路
９０及び速度下限比較回路９２に接続され、また
速度検出器４１の出力端は波形整形回路９４及び
周波数てい倍回路９６を介して速度上限比較回路
９０及び速度下限比較回路９２に接続されてい
る。そして速度上限比較回路９０はオアゲート９
８を介してブレーキ励磁回路１００に接続され、
また速度下限比較回路９２はアンドゲート１０２
を介してクラツチ励磁回路１０４に接続されてい
る。

尚、周波数てい倍回路９６の出力端には異常検
出回路１０６が接続されており、該異常検出回路
１０６は常時「１」なる検出信号２３０をアンド
ゲート１０２へ出力し、速度検出器４１の故障な
どの異常時には「０」なる検出信号２３０をアン
ドゲート１０２へ出力し、クラツチ励磁回路１０
４の励磁作用を解除して可変速モータ１１を停止
させる。

速度上限比較回路９０及び速度下限比較回路９
２では制御回路４２からのスタート信号２１２に
基づいて、速度検出器４１からの速度検出信号２
１１と基準速度信号となる各速度信号２０４，２
１４，２２８とを比較して、可変速モータ１１の
回転速度の調節を行う。例えば基準速度よりも低
い場合には速度下限比較回路９２から「１」なる
下限信号２３２をアンドゲート１０２に出力して
クラツチ励磁回路１０４をオン作動させ、逆の場
合には速度上限比較回路９０からオアゲート９８
へ「１」なる上限信号２３４を出力してブレーキ
励磁回路１００をオン作動させて可変速モータ１
１の回転速度を一定基準内に保持する。

そして制御回路４２のブレーキワンシヨツト回
路６６の出力端は駆動回路４８のオアゲート８２
に接続されており、ブレーキワンシヨツト回路６
６からのブレーキ信号２２４に基づいて、ブレー
キ励磁回路１００の励磁作用が行われる。

本発明にかかる連続模様縫いミシンにおける定
位置停止装置は以上の構成から成り、以下にその
作用を第８図を用いて説明する。

縫製作業を開始する場合には操作ペダル３４を
いつぱいに踏込んで磁石２６をホール素子２４に
接近させて、磁気センサー部３２から駆動部４８
へ縫製速度指令信号２０４を出力すると共に、ホ
トインターラプタ１６から制御回路４２へ「１」
なる停止速度信号２００を出力する。これに伴つ
て制御回路４２から駆動回路４８へ「１」なるス
タート信号２１２が出力されて可変速モータ１１
の駆動が開始される。そして、駆動部４８では速
度検出器４１からの速度検出信号２１１と縫製速
度指令信号２０４とを比較して、運転速度が所定
上限値を越える場合には速度上限比較回路９０か
らオアゲート９８へ「１」なる上限信号２３４を
出力してブレーキ励磁回路１００をオン作動させ
ると共に、運転速度が所定下限値を越える場合に
は速度下限比較回路９２からアンドゲート１０２
へ「１」なる下限信号２３２を出力してクラツチ
励磁回路１０４をオン作動させて可変速モータ１
１の回転速度を一定に保持する。

このような縫製作業中において、ミシン針を突
き刺した状態で縫い方向を変える場合には操作ペ
ダル３４を第２図で示されるように中立させて速
度指令部１２から制御回路４２のFF４４及びFF
６８へ「０」なる停止速度信号２００，２０２を
出力する。

前述した様に本発明は、ミシン速度が低速に達
して停止準備が完了するまでに通常の運転速度よ
り低い第１の停止準備速度、そして次にこれより
も更に低い第２の停止準備速度にミシン速度を設
定することに特徴があり、上述の様に操作ペダル
３４が中立にされると停止準備状態に入る。

停止速度信号２００が「０」となり、磁石３８
ｂが速度切替位置Ｂのホール素子３８ｃの位置を
通過すると、アンドゲート８０の出力が「０」と
なるので、「１」のアンドゲート８２の出力によ
り駆動回路４８に第１の停止準備速度指令２１４
ａが供給されてミシン速度が低下する。

次に磁石３８ｂが停止位置Ａを通過する時にカ
ウンタ７２がカウントアツプしてその出力が
「１」となり、アンドゲート８０の出力が「１」
となつて、「１」のアンドゲート８４の出力によ
り駆動回路４８に第１の停止準備速度指令２１４
ａより更に低い第２の停止準備速度指令２１４ｂ
が供給されてミシン速度が更に低下する。又、本
発明は停止位置信号に基づきミシン針を停止位置
に停止させることをも特徴とし、以上の様に、第
１、第２の停止準備速度指令２１４ａ，２１４ｂ
によりミシン速度が低下して所定の低速度に達す
ると、低速検知回路５０が低速度になつたことを
検出してアンドゲート６４に「１」なる低速検知
信号２１６を供給する。このときアンドゲート６
４の他方の入力に「１」なるカウントアツプ信号
が供給されると、FF４４のリセツト入力にアン
ドゲート６４から「１」なるリセツト信号が供給
されるので、ブレーキ信号２２４により可変速モ
ータ１１が停止して、ミシン針が停止位置Ａであ
り、縫製布に突刺した状態で停止する。上記の停
止途中において、磁石３８ｂが速度切替位置Ｂの
ホール素子３８ｃの位置を通過して検出してから
の針数をできるだけ少なく選択することにより、
精度良く、かつ能率の良い停止が可能となる。た
とえば、１つの模様が24針程度で構成されるスカ
ラツプ縫いの場合には通常の縫い回転数にもよる
がカウンタ中の針数を２〜４針程度に設定するこ
とにより、能率の良い縫製が可能となる。

以上のように本発明によれば、模様カムと連動
する速度切替位置検出器を設け、速度切替位置検
出器の所定の位置を非接触で検出して、通常の縫
製速度より低い第１の停止準備速度を設定し、前
記所定の位置を検出するとカウントを開始し、速
度切替位置検出器の一回転以内に設定された所定
のカウント数に達した際に信号を発することによ
り、第１の停止準備速度より低い第２の停止準備
速度に切り替えて設定するようにしたので、所定
の停止位置に精度良くミシン針を停止させること
ができるとともに、無駄時間のない停止が可能な
連続模様縫いミシンにおける定位置停止装置が得
られるという効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明にかかる連続模様縫いミシンに
おける定位置停止装置の好適な実施例を示す概略
構成図、第２図は第１図で示される速度指令部の
詳細な構成を示す説明図、第３図は第１図の速度
切替位置検出器を示す図、第４図は第１図で示さ
れる制御回路の詳細な構成を示す説明図、第５図
は本発明にかかる連続模様縫いミシンにおける定
位置停止装置の低速検知回路の詳細な構成を示す
説明図、第６図は第５図で示される低速検知回路
における各部の波形を示す説明図、第７図は第１
図で示される駆動回路の詳細な構成を示す説明
図、第８図は本発明にかかる連続模様縫いミシン
における定位置停止装置の各部波形と回転速度と
の関係を示す説明図である。 各図中同一部材には同一符号を付して、１０は
ミシン、１１は可変速モータ、１２は速度指令
部、３６はカム軸、３８は速度切替位置検出器、
４０は位置検出器、４１は速度検出器、４２は制
御回路、４８は駆動回路、５０は低速検知回路、
７２はカウンタである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 操作ペダルによりミシンを駆動制御し模様カ
   ムにより連続模様縫いを行うミシンの定位置停止
   装置において、 可変速モータの回転を制御してミシンを駆動す
   る駆動回路と、 前記駆動回路へ前記可変速モータの回転速度
   を、前記操作ペダルと連動して指令する速度指令
   部と、 前記速度指令部の指令により駆動されるミシン
   の主軸に駆動連結されるカム軸に固定され、前記
   模様カムと連動して回転する速度切替位置検出器
   と、 前記速度切替位置検出器に設けられた所定の位
   置を非接触で検出可能であり、固定部に設けられ
   た速度切替位置検出センサーと、 前記速度切替位置検出センサーが前記所定の位
   置を検出するとカウントを開始し、前記速度切替
   位置検出器の一回転以内に設定された所定のカウ
   ント数に達した際に信号を発するカウンタと、 前記速度指令部から停止準備指令の信号を受
   け、前記速度切替位置検出センサーが前記所定の
   位置を検出すると通常の縫製速度より低い第一の
   停止準備速度を設定し、前記カウンタが所定のカ
   ウンタ数に達した際の信号により前記第一の停止
   準備速度より低い第二の停止準備速度に切り替え
   て設定し、設定した各速度信号を前記駆動回路へ
   発するとともに、針下位置で停止を制御する制御
   回路と、を備えたことを特徴とする連続模様縫い
   ミシンにおける定位置停止装置。