JPS6138162Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシーソー型調整器に関し、特に信頼性
及び操作性が良く、しかも装置全体の小型化を図
つたテレビカメラ等のリモコン操作に好適なシー
ソー型調整器に関するものである。

テレビカメラや映画等の撮影機には多くの場合
ズームレンズが用いられている。ズームレンズに
おけるズーミング調整は手動と電動の双方でなさ
れている。このうち電動ズーミングの場合、画角
を広角にするか望遠にするかと云うズーミング方
向の指定とズーミングの速度の指定をしてズーミ
ングを行つている。

従来よりテレビカメラ等で用いている多くのズ
ームレンズでは、このときの制御をシーソー型調
整器を利用して行つている。

ズームレンズに使用されているシーソー型調整
器では内部に設けた可変抵抗体と連絡しているシ
ーソー片のどちらかの端縁を押すかによつてズー
ミング方向を決め、またその押し込み量によつて
ズーミング速度を制御している。

従来の多くのシーソー型調整器では操作レバ
ー、操作ノブ等のシーソー片を回動させる為にケ
ース本体の一部に切欠部を設け、この切欠部を介
してシーソー片をケース内部の可変抵抗体と連結
させて抵抗値を変えていた。そしてこのときの切
欠部の開口はシーソー片の回動操作が円滑に支障
なく行なわれるよう比較的大きくあけられてい
た。

この為、外部からゴミや湿気等が入りやすく、
例えばゴミ等が可変抵抗体に付着して抵抗値に誤
差が生じ信頼性を低下させる原因となつていた。

本考案はケース内部に配置する可変抵抗体や該
可変抵抗体を可変とする摺動体等を外部から遮断
し、信頼性及び操作性の良い、しかも装置全体の
小型化を図つたシーソー型調整器の提供を目的と
する。

本考案の主たる特徴は、ケーシングと前記ケー
シングの開口部を固定板で覆つて密封し、前記ケ
ーシングと前記固定板とで密封された内部に揺動
板を該揺動板の回転軸が前記ケーシングと前記固
定板で両端軸支して配置し、前記回転軸にシーソ
ー片を固定し、前記揺動板と前記ケーシングの対
向面に各字突起を設け、該２つの突起の側面に当
接し、前記揺動板を前記回転軸を中心に回転させ
たときに前記２つの突起間にバネ付勢を与えて前
記揺動板を中立位置に復帰させるようにしたバネ
部材を設け、前記揺動板と前記固定板のいずれか
一方に電気抵抗体を、他方に該電気抵抗体上を摺
動する摺動体を設けたことである。

次に本考案の一実施例を各図と共に説明する。

第１図、第２図、第３図は各々本考案の一実施
例を示すもので、第２図は第１図の−断面
を、第３図は第２図の−断面を示す。

符番４０はシーソー片で、このシーソー片の側
板４１と４２の内側に固定板６０等によるケーシ
ング５０が入り込む形態となつている。４３は回
転軸で、シーソー片の側板４１と４２に固設さ
れ、また回転軸４３には揺動板４４が固定され
る。更に揺動板４４には円柱状の突起４５が形成
され、その背面には摺動体４６が固定される。

次に５０は固定ケーシングで、その側面には軸
受５１が形成されており、軸穴には回転軸４３が
嵌合する。また軸受５１の外周はバネのコイル部
が嵌合する保持軸となつている。５２は円柱状の
突起でケーシングの側面に形成され、突起４５と
同一径である。６０は固定板で、ケーシング５０
の開口部を覆い、ケーシングを気密化している。
この固定板６０には回転軸４３の軸穴が形成さ
れ、更にその内面には電気抵抗体６２が固定され
る。

一方、第３図の５４と５５は夾撃片で、その一
部には軸穴が形成されており、軸受５１の外周に
回転自在に係合する。この夾撃片にはバネ５３が
掛けられているので両夾撃片は突起５２に強く当
接し、揺動板上の突起４５の位置を規制する。即
ちバネ５３と夾撃片５４，５５の関係は第３図に
描いた通りで、夾撃片５４，５５はそれぞれバネ
５３に係合するから、夾撃片５４は反時計回りに
付勢され、夾撃片５５は時計回りに付勢される。
その結果、夾撃片５４，５５はそれぞれケーシン
グの突起５２の側面に当接し、揺動板４４の突起
４５の位置を規制するから、シーソー片４０は外
力が加わらない限り中立状態に維持される。

次に電気抵抗体６２を説明する。

この電気抵抗体の平面状態は第４図に示す通り
扇面状の電気抵抗体３１ａと抵抗体の端につなが
る端部３１ｂと３１ｄそして抵抗体の中央につな
がる端部３１ｃが配され、更に扇面状の導体３１
ｅと端部３１ｆが配される。これら端部３１ｂ〜
３１ｄ，３１ｆは固定板６０の外側に配置された
端子３２〜３５にそれぞれつながる。一方これら
抵抗体３１ａと導体３１ｅに接触して摺動する摺
動体４６を構成するブラシ１６は揺動板４４に固
定され、その平面形状を第５Ａ図に、側方形状を
第５Ｂ図に示す通り互いに電気的に導通する２つ
のブラシ片を具え、片１６ａは抵抗体３１ａと接
触し、片１６ｂは導体３１ｅと接触する。

以上の構成でシーソー片４０の一端を押すと、
回転軸４３は回転し、突起４５は５４もしくは５
５の夾撃片の弾発力に抗して移動し、揺動板４４
が移動するから摺動体４６は抵抗ユニツトの抵抗
体及び導体上を摺動する。そしてシーソー片から
指を離せば、バネ５３の力で突起５２は押し戻さ
れ、夾撃片が突起４５に当接して停止した時、揺
動板はその中立位置に静止する。

以上のように本考案によればケーシング内を気
密状態とすることにより内部に設けた電気抵抗体
や摺動体等の部品にゴミ等が付着するのを防止
し、かつ防湿効果を有したシーソー型調整器達成
することが出来る。

又揺動板の回転軸をケーシングと固定板で両端
軸支することにより回動操作を容易にし、しかも
信頼性良く回動させることができ、更に揺動板の
両側とケーシングとで形成される２つの空間の一
方にバネ部材を配置し、他方に電気抵抗体等を配
置することによりケーシング内の空間の有効利用
を図ることにより装置全体の小型化を図つたシー
ソー型調整器を達成することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の正面図、第２図と
第３図はそれぞれ第１図の断面図、第４図は本考
案に係る抵抗ユニツトの一実施例の平面図、第５
Ａ図は本考案の一実施例のブラシの正面図、第５
Ｂ図は第５Ａ図のブラシの側面図である。 図中４０はシーソー片、５２は突起、４６は摺
動体、４４は揺動板、４５は突起、５３，５４，
５５はバネ部材、４３は回転軸、６２は電気抵抗
体、５０はケーシングである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ケーシング５０と前記ケーシング５０の開口部
   を固定板６０で覆つて密封し、前記ケーシング５
   ０と前記固定板６０とで密封された内部に揺動板
   ４４を該揺動板４４の回転軸４３が前記ケーシン
   グ５０と前記固定板６０で両端軸支して配置し、
   前記回転軸４３にシーソー片４０を固定し、前記
   揺動板４４と前記ケーシング５０の対向面に各々
   突起４５，５２を設け、該２つの突起４５，５２
   の側面に当接し、前記揺動板４４を前記回転軸４
   ３を中心に回転させたときに前記２つの突起４
   ５，５２間にバネ付勢を与えて前記揺動板４４を
   中立位置に復帰させるようにしたバネ部材５３を
   設け、前記揺動板４４と前記固定板６０のいずれ
   か一方に電気抵抗体６２を、他方に該電気抵抗体
   ６２上を摺動する摺動体４６を設けたことを特徴
   とするシーソー片調整器。