JPS6037701Y2 - たるみ取り装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はカセット式テープレコーダのテープのたるみ取
り装置に関する。

従来巻き取りリール、および供給リールをそれぞれ専用
モータで駆動する型のカセット式テープレコーダにおい
て、テープのたるみを取り去るために巻き取りリール、
および供給リールをそれぞれの巻き取り方向に一時的に
回転させる方式のたるみ取り装置がある。

このたるみ取り装置はカセットハーフを装着してから、
あるいは電源スィッチ等を投入してから一定時間前記同
リールをそれぞれの巻き取り方向に回転させ、いわゆる
たるみ取り動作を行わせてから、再生、記録等の通常動
作が行える状態にするものである。

例えば第１図に示すような、供給リール１、巻き取りリ
ール２、供給リール１を駆動する供給側モータ３、巻き
取りリール２を駆動する巻き取り側モータ４、ガイドロ
ーラ５、テープ６等によって構成されたカセット式テー
プレコーダにおいて、供給側モータ３、巻き取り側モー
タ４はり−ルモータ駆動回路７のそれぞれ別の出力によ
って回転を制御されるようになっている。

リールモータ駆動回路７はたるみ取り指令回路８の指令
によって動作する。

時定数回路９はカセットハーフ装着時、電源スイッチＯ
Ｎ時等にたるみ取り指令回路８に信号を送り、一定時間
層この信号を停止し同時に通常動作指令回路１０へ信号
を送るようになっている。

通常動作指令回路１０は時定数回路９からの信号により
動作してリールモータ駆動回路７に通常動作をするよう
に指令を送るようになっている。

このようなたるみ取り装置では、テープのたるみ量を想
定してたるみ取り時間すなわち、時定数回路９の時定数
を定めるのであるが、実際問題としてテープのたるみ量
を正確に把握するのは難かしく、いきおいテープのたる
みを完全に取るため、たるみ取り時間を必要以上に長く
とらざるを得ない。

従って両リールがテープのたるみが無くなってからも余
分な時間たるみ取り動作が持続してから通常動作に移行
するまで無駄な時間が生じたり、スムーズな操作ができ
ないという欠点があった。

本考案の第１の目的は巻き取りリールおよび供給リール
の停止を検出する停止検出手段を設けて、テープのたる
みが無くなると同時にテープの走行を停止し、あるいは
再生、記録等の次の動作に円滑に移行させてたるみ取り
の状態を不必要に長くしないようにしたたるみ取り装置
を提供するにある。

本考案の他の目的は巻き取りリールおよび供給リールの
停止を検出する停止検出手段によってたるみ取りを終了
状態になしえなかったとき、他のたるみ取り終了検出手
段の信号によってテープの走行を停止あるいは次の動作
に移行させてテープがどちらかのリールに不正にまき込
まれないようにして巻き取りのたるみ取りを確実にした
たるみ取り装置を提供するにある。

以下本考案を実施例につき図面によって詳細に説明する
。

第２図において、第１図と同一符号のものは同一物を示
す。

供給リール１の停止を検出する供給側停止検出手段１１
を設け、巻き取りリール２の停止を検出する巻き取り側
停止検出手段１２を設けてその各出力を両リール停止検
出回路１３の各入力端にそれぞれ入力し、供給側停止検
出手段１１と巻き取り側停止検出手段１２の各出力が同
時に出力されたとき、両リール停止検出回路１３から出
力が出るようになっている。

一方供給リール１の回転方向を検出する供給側方向検出
手段１４と巻き取りリール２の回転方向を検出する巻き
取り側方向検出手段１５とを設は各出力をそれぞれ両リ
ール同一方向回転検出回路１６の各入力端に入力し、供
給側方向検出手段１４と巻き取り側方向検出手段１５の
出力とが同一方向回転の出力であるとき出力を得るよう
になっている。

両リール停止検出回路１３の出力と両リール同一方向回
転検出回路１６の出力はそれぞれたるみ取り終了検出回
路１７の各入力端に入力され、この両出力のいずれか一
方がたるみ取り終了検出回路１７に入力されると、たる
み取り終了検出回路１７から出力が出てたるみ取り指令
回路１８の動作を停止するとともに、通常動作指令回路
１９を動作させてその出力によりリールモータ駆動回路
２０を制御して供給側モータ３、巻き取り側モータ４を
停止あるいは次の再生、記録等の通常動作に移行させる
。

また以上においてたるみ取り指令回路１８は、カセット
ハーフが装着されると自動的に動状態となってリールモ
ータ駆動回路２０を介して供給側モータ３、巻き取り側
モータ４をそれぞれその巻き取り方向に回転させてたる
み取り動作を行うようになっている。

以上のように構成されたたるみ取り装置によれば、カセ
ットハーフをテープデツキ（図示せず）に装着すること
によりたるみ取り指令回路１８が動作状態となってテー
プのたるみ取り動作が開始される。

たるみ取り動作の進行にともなってテープのたるみがな
くなるとテープ張力により供給リール１、巻き取りリー
ル２が同時に停止し、供給側停止検出手段１１、巻き取
り側停止検出手段１２の出力により両リール停止検出回
路１３を動作させてたるみ取り終了検出回路１７の出力
によりたるみ取り指令回路１８の動作を停止させるとと
もに、通常動作指令回路１９の出力によりリールモータ
駆動回路２０を介して供給側モータ３、巻き取り側モー
タ４を停止あるいは次の再生、記録等の通常動作に移行
させることができる。

以上においてたるみ取り動作が終了した瞬間供給リール
１、巻き取りリール２は瞬間停止するが、そのときのテ
ープの巻き径の状態によっていずれかのリールにテープ
が巻き取られることがある。

このときは両リールが同一方向に回転するので供給側方
向検出手段１４、巻き取り側方向検出手段１５の出力に
より両リール同一方向回転検出回路１６が動作してたる
み取り終了検出回路１７を動作させ上記と同様にテープ
レコーダを通常動作に移行させ、両リールの停止の検出
ができなかったときでもテープの走行停止あるいは通常
動作に移行させテープの不正巻き込みを防止することが
できる。

第３図は他の実施例を示すもので、第２図の実施例と異
なる点は、第２図における供給側方向検出手段１４、巻
き取り側方向検出手段１５を設けず、両リール同一方向
回転検出回路１６の代りに時定数回路２１を設けたもの
で、第２図と同一符号のものは同一物を示しその機能も
全く同じである。

また時定数回路２１はカセットハーフ装着と同時に動作
を開始し一定時間層に出力を出してたるみ取り終了検出
回路１７を動作させるようになっており、何らかの原因
で両リール停止検出回路１３が動作しなかったときでも
確実にたるみ取り終了検出回路１７を動作させ、通常動
作への移行を確実にするものであり、他の動作はすべて
第２図のものと同様である。

以上詳細に説明した本考案によると、供給リールと巻き
取りリールとが同時に停止したことを検出してたるみ取
り動作が終了したことを検知し、テープレコーダを通常
動作に移行させているから、たるみ取りが終了している
にもかかわらずたるみ取り動作を継続する無駄な時間が
解消され、円滑に通常動作に移行することが可能である
。

また供給リール、巻き取りリールの同方向回転を検出し
て得た信号、あるいは一定時間層に信号を出力する信号
によっても通常動作を移行させる等二重の通常動作移行
指令を出すような構成であるから通常動作への移行が確
実に行われたテープ巻き込みを防止することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のたるみ取り装置の回路図、第２図は本考
案の一実施例の回路図、第３図は同じく他の実施例の回
路図である。 １・・・・・・供給リール、２・・・・・・巻き取りリ
ール、３・・・・・・供給側モータ、４・・・・・・巻
き取り側モータ、１１・・・・・・供給側停止検出手段
、１２・・・・・・巻き取り側方向検出手段、１３・・
・・・・両リール停止検出回路、１７・・・・・・たる
み取り終了検出回路、１８・・・・・・たるみ取り指令
回路、１９・・・・・・通常動作指令回路。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）巻き取りリールおよび供給リールをそれぞれ専用
   のモータで駆動し、カセットハーフ装着時に前記巻き取
   りリールおよび供給リールをそれぞれの巻き取り方向に
   回転させてテープのたるみ取りを行うカセット式テープ
   レコーダにおいて、前記巻き取りリールおよび供給リー
   ルの停止を検出する停止検出手段と、該停止検出手段が
   前記両リールの停止を検出しない時に動作する他のたる
   み取り終了検出手段とより構成し、前記２つの検出手段
   の何れかの検出信号によってテープ走行を停止し、ある
   いは次の動作に移行するようにしたことを特徴とするた
   るみ取り装置。
2. （２） 前記他のたるみ取り終了検出手段が、前記巻
   き取りリールおよび供給リールがともに同一方向に回転
   したことを検出する手段である実用新案登録請求の範囲
   第１項記載のたるみ取り装置。
3. （３）前記たるみ取り終了検出手段が、時定数回路であ
   る実用新案登録請求の範囲第１項記載のたるみ取り装置
   。